説明

ヘッジホッグ経路アンタゴニストおよびそれらの治療的応用

ヘッジホッグシグナル伝達経路を調整するヘテロ環式化合物、それらの医薬組成物およびそれらの治療的応用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、有機化合物、それらの医薬組成物ならびに哺乳動物における治療および/または予防のためのそれらの使用、特に、ヘッジホッグシグナル伝達経路を調整するヘテロ環式化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
45kDaヒトShh前駆体タンパク質の自己タンパク質分解は、正常なヘッジホッグシグナル伝達を担う20kDaN末端フラグメントおよびN末端フラグメントがコレステロールとコンジュゲートしている自己プロセシング活性に関与する25kDaC末端フラグメントを与える(Leeら Science 266 1528−1537(1994)およびBumcrotら Mol.Cell Biol.15 2294−2303(1995))。
【0003】
正常に機能しているヘッジホッグ(Hh)シグナル伝達は、細胞の分化および増殖を指示することにより胚パターンを指定し、このことは、キイロショウジョウバエ(Drosophilia melanogaster)において最初に報告された(Nusslein−Vollhardら Roux.Arch.Dev.Biol.193:267−282(1984))。分泌されたHhポリペプチドに対する細胞応答は、パッチト(Patched)(Ptc)およびスムーズンド(Smoothened)(Smo)という2つの内在性膜タンパク質により媒介される。Hhは、12回膜貫通タンパク質Ptcに結合し、したがって、7回膜貫通タンパク質SmoのPtc媒介性抑制を逆転させる。次いで、このSmo活性化は、一連の細胞内事象の引き金となり、ついには転写因子キュビタスインターラプタス(Cubitus interruptus)(Ci)の安定化およびCi依存性遺伝子の発現となる。これらの事象は、3つの異なるHhファミリーメンバー[ソニック(Sonic)(Shh)、インディアン(Indian)(Ihh)、およびデザート(Desert)(Dhh)]、2つのPtcタンパク質(Ptch1およびPtch2)、および3つのCi様転写因子(Gli1、Gii2、およびGli3)を包含する、複数のタンパク質相同体を通して哺乳動物の発生および腫瘍形成の間に繰り返される。しかしながら、ショウジョウバエ属(Drosophila)、マウス、およびゼブラフィッシュにおける遺伝子解析により、Hhシグナル伝達のすべての形態と関連付けられているSmoの単一脊椎動物相同体が存在する(Chenら PNAS 99(22):14071−14076(2002))。
【0004】
Smoは、Gli転写因子の活性化およびそれらの引き続く核転座を引き起こして標的遺伝子の転写の制御をもたらすシグナルカスケードを開始する。負のフィードバックループを通して、Gliは、Hh経路を阻害するPtcおよびHip1(ヘッジホッグ相互作用タンパク質1(Hip1))の転写に影響を及ぼす。Hh経路の活性化の制御喪失は、髄芽細胞腫(RomerおよびCurran、Cancer Res 65(12)4975−4978(2005))および神経膠芽腫(Barら Stem Cells 25(10):2524−33(2007))などの脳に影響を与えるもの;前立腺癌(Sanchezら PNAS 101(34)12561−12566(2004));膵臓癌(Thayerら Nature 423 851−856(2003));非小細胞肺癌腫(Yuanら Oncogene 26 1046−1055(2007));小細胞肺癌(Watkinsら Nature 422 313−317(2003));乳癌(Kuboら Cancer Res 64 6071−6074(2004));様々な消化管腫瘍(Bermanら Nature 425 846−851(2003))および(Leesら Gastroenterology 129(5)1696−1710(2006));基底細胞癌腫(Williamsら PNAS 100(8)4616−4621(2003));悪性黒色腫(PonsおよびQuintanilla Clin Trans Oncol.8(7)466−474(2006));扁平上皮癌腫(Xuanら Mod Pathol.19(8)1139−47(2006));多発性骨髄腫およびリンパ腫などのB細胞悪性腫瘍(Dierksら Nat.Med.13(8)944−951(2007);Peacockら PNAS 104(10)4048−4053(2007));軟骨肉腫(Tietら Am.J.Pathol.168(1)321−330(2006))、腎臓の明細胞肉腫(Cutcliffeら Clin Cancer Res.11(22):7986−94(2005))および横紋筋肉腫(Tostarら J.Pathol.208(1)17〜25(2006))などの間葉性の癌;慢性骨髄性白血病(Senguptaら Leukemia 21(5)949−955(2007));子宮内膜癌腫(Fengら Clin.Cancer Res.13(5)1389−1398(2007);肝細胞癌腫(Huangら Carcinogenesis 27(7)133401340(2006));卵巣腫瘍(Chenら Cancer Sci.98(1)68〜76(2007))を包含する増加しつつある範囲の癌と関係付けられている。
【0005】
Hhシグナル伝達が、ABC輸送体タンパク質多剤耐性タンパク質1(MDR1、ABCB1、P糖タンパク質)および(BCRP、ABCG2)の発現を調節すること、ならびに低分子干渉RNAによるMDR1およびBCRP発現の標的ノックダウンが、Hh誘発性化学療法耐性を部分的に逆転させることも判明している。このことは、Hh経路が、MDRを克服し、化学療法の応答を高めるための標的であり得ることを示唆しているであろう(Sims−Mourtadaら Oncogene 26(38)5674−5679(2007))。ソニックヘッジホッグシグナル伝達経路の遮断は、膵臓癌細胞(Huら Acta Pharmacol Sin.28(8)1224−30(2007))および前立腺癌細胞(Mimeaultら Int.J Cancer 118(4)1022−31(2006))においてEGFR阻害剤の抗増殖性効果を増強することが判明した。
【0006】
ヘッジホッグ経路は、化学放射線療法後の腫瘍再成長および放射線応答を改善するための潜在的な標的としても関係付けられており(Sims−Mourtadaら Clin. Cancer Res.12(21)6565−6572(2006))、ヘッジホッグ経路アンタゴニストであるシクロパミンは、Hhを発現する膵臓癌細胞においてパクリタキセルおよび放射線の細胞傷害効果を高める(Shafaeeら Cancer Chemother.Pharmacol.58(6)765−70(2006))。
【0007】
ヘッジホッグシグナル伝達経路の阻害が、炎症、上皮細胞過形成、組織の線維化または免疫障害に関連する一連の疾患の治療に役立つことがあることも報告されている(Lambら EP1183040(特許文献1))。ソニックヘッジホッグシグナル伝達の阻害は、ラット同所性小腸移植モデルにおいて、慢性拒絶反応を軽減し同種移植片生着を延長することが報告されている。急性移植片拒絶は、免疫抑制剤によりコントロールすることができるが、ドナー臓器における動脈硬化を特徴とする慢性拒絶反応は、長期同種移植片生着に対する主要な障害である。ラット同所性小腸移植モデルにおける移植片生着は、免疫グロブリンG対照と比較して、抗Shh抗体処置後に有意に延長された(116日対77.5日)。腸間膜におけるコラーゲン沈着および血管閉塞は、抗Shh抗体のレシピエントにおいて顕著に軽減された(Chenら Transplantation 83(10)1351−1357(2007);Lambら EP1183040B1)。
【0008】
sFRP−1が、Hhシグナル伝達の下流標的遺伝子であることおよびHh経路の活性化に続く分泌型フリズルド(frizzled)関連タンパク質1(sFRP−1)の発現上昇が、Wntシグナル伝達に対する阻害効果のための分子リンクを提供することも報告されている(Heら J.Biol.Chem.281(47)35598−35602(2006))。したがって、Hh経路からsFRP−1までをアンタゴナイズすることによるWntシグナル伝達の調整は、とりわけ骨粗鬆症(Aiら Mol.Cell.Biol.25(12)4946−4955(2005))などの一連の疾患を治療するための方法を提供するかもしれない(Luoら Laboratory Investigation,87,97−103−(2007))。
【0009】
Smoのヘプタヘリカル領域に結合することにより作用すると考えられている天然産物のシクロパミンを包含するHh経路の様々な阻害剤が検討されてきた。さらに、多くのSmo受容体の合成小分子アンタゴニストが近年になって報告されており:総説については、Kiselyov Anti−Cancer Agents in Medicinal Chemistry 6 445−449(2006)を参照されたい。
【0010】
従来技術
Lubischらは、癌を含む様々な疾患を治癒するため(WO2000026192(特許文献2))、および化粧品の分野において(WO2001082877)、有用なPARP阻害剤としての一連の2−フェニル−ベンゾイミダゾールを開示している。繰り返し見られる特徴は、ベンゾイミダゾール環の4位におけるカルバモイル部分の存在である。
【0011】
Arientiら(WO2003032984)およびAmeriksら(WO2004093873およびUS2004214857)は、ベンゾイミダゾール環の5位が、カルボキシレート、カルバモイルまたはスルファモイル基のいずれかで常に置換されていることをさらに特徴とする、癌を治癒させるためのチェックポイントキナーゼ2阻害剤としての一連の2−フェニル−ベンゾイミダゾール誘導体を開示している。
【0012】
Ohemengら(WO9911627およびUS5942532)は、抗菌剤としての一連の5−カルボキシイミドアミド−2−フェニル−ベンゾイミダゾール化合物を開示している。
【0013】
Mjalliら(WO2003075921)は、一連の2−フェニル−ベンゾイミダゾール誘導体の医薬的応用を開示している。
【0014】
Alekshunら(WO2004041209およびWO2006076009)は、抗生物質活性のある一連の2−フェニル−ベンゾイミダゾロール誘導体を開示している。
【0015】
Khaledら1(Bulletin of the Faculty of Pharmacy(Cairo University)、40(1)、7−13、(2002))(非特許文献1)は、2−フェニル−ベンゾイミダゾール誘導体の合成および抗高血圧活性を記載しており、一方、一部の他のもののDNA結合特性は、Kobutaら(Nucleic Acids Research Supplement、2(Twenty−ninth Symposium on Nucleic Acids Chemistry)、193−194(2002)およびNucleic Acids Symposium Series、35(Twenty−third Symposium on Nucleic Acids Chemistry、1996)、151−152(1996))により記載されている。
【0016】
Guicheritら(WO2006050506)、Beachyら(WO2003088970)、Rubinら(WO2003011219)、Yuachら(Nature、455、406(2008)およびDakinら(WO2009027746)は、様々な形態の癌を治癒させるためのヘッジホッグ経路アンタゴニストとしての2−フェニル−ベンゾイミダゾールのアリール−およびアルキル−アミド/ウレイド誘導体を開示している。Guicheritら(WO2006050506)およびRubinら(WO2003011219)は、同じ目的で2−フェニル−イミダゾピリジンのアリールアミド誘導体を開示している。下記の22の化合物は、同じ出願人の名前で、同時係属出願WO2009074300に開示されている。
【0017】
【化1】

【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】欧州特許第1183040号明細書
【特許文献2】国際公開第2000/026192号パンフレット
【非特許文献】
【0019】
【非特許文献1】Bulletin of the Faculty of Pharmacy(Cairo University)、40(1)、7−13、(2002)
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明の詳細な説明
本発明は、式Iの化合物を提供し、
【0021】
【化2】

【0022】
式中、原子価および安定性が許すように、
iは、1または2であってよく
は、H;直鎖、分岐または環式の(C1〜C4)アルキル基であってよく、
は、H、ClまたはFであってよく、
Xは、NかCRのいずれかであってよく、
は、H;ハロゲン;直鎖、分岐または環式の(C1〜C4)アルキルまたはアルコキシ基であってよく、
Yは、
【0023】
【化3】

【0024】
であってよく、
Zは、OまたはNRxであってよく、
Rxは、Hまたは直鎖、分岐もしくは環式の(C1〜C4)アルキルであってよく、
kは、1、2、3または4であってよく、
nおよびpは、独立して、1、2または3であってよく、和n+pは、5を超えることはできず、
Tは、Hまたは直鎖もしくは分岐の(C1〜C4)アルキル基であってよく、
T’は、(C1〜C6)−ジアルキルアミノ基か、1つの窒素原子を含有し、場合により、NおよびOから選択される第二のヘテロ原子を含有する4〜6員飽和ヘテロ環のどちらかで置換されている直鎖または分岐のC1〜Cアルキル鎖であってよく、そのようなヘテロ環は、場合により、窒素原子において(C1〜C4)アルキル鎖で置換されており;または、1つの窒素原子を含有し、場合により、NおよびOから選択される第二のヘテロ原子を含有する4〜6員飽和ヘテロ環であり、そのようなヘテロ環は、場合により、窒素原子において(C1〜C4)アルキル鎖で置換されており、
rは、0、1、2または3であってよく、
R’は、ハロゲン;ヒドロキシ;アミノ;シアノ;ニトロ;オキソ;1つまたは複数のフッ素原子で場合により置換されている直鎖または分岐の(C1〜C6)アルキル、ジハロアルキル、アザアルキル、オキサアルキル、アルキルカルボニル、オキサアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルケニル、オキサアルケニル、アザアルケニル、アルケニルカルボニル、オキサアルケニルカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ基であってよく;ここで、2つのR'基は、スピロまたは縮合連結で5〜8員環を形成することがある。
【0025】
【化4】

【0026】
を除く。
【0027】
一実施形態において、iは2と等しく、その結果生じるピペリジン環の4位が−C(=O)−Yであり、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T'、rおよびR’は、上の式Iの下に定義されている通りである。別の実施形態において、iは2と等しく、その結果生じるピペリジン環の3位が−C(=O)−Yであり、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T'、rおよびR'は、上の式Iの下に定義されている通りであり;他の実施形態において、iは1と等しく、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T'、rおよびR'は、上の式Iの下に定義されている通りであり;一実施形態において、RはHであり、RはHではなく、i、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T'、rおよびR’は、上の式Iの下に定義されている通りであり;別の実施形態において、RはHであり、RはHではなく、i、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T'、rおよびR’は、上の式Iの下に定義されている通りである。一実施形態において、XはNであり、i、R、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR'は、上の式Iの下に定義されている通りであり、別の実施形態において、XはCRであり、i、R、R、R3、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’は、上の式Iの下に定義されている通りである。一実施形態において、RはHであり、i、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR'は、上の式Iの下に定義されている通りである。別の実施形態において、Rは、Cl、F、OMeおよびMeであり、i、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’は、上の式Iの下に定義されている通りである。別の実施形態において、rは0と等しく、i、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、TおよびT’は、上の式Iの下に定義されている通りである。
【0028】
好ましい実施形態において、Yが、
【0029】
【化5】

【0030】
であり、kが2と等しく、rが1と等しく、R'がジメチルアミノであり、i、R、R、XおよびRが、上の式Iの下に定義されている通りである上の式Iの化合物が提供される。
【0031】
第二の好ましい実施形態において、Yが、
【0032】
【化6】

【0033】
であり、nとpが共に2と等しく、ZがOであり、rが0と等しく、i、R、R、XおよびRが、上の式Iの下に定義されている通りである上の式Iの化合物が提供される。
【0034】
第三の好ましい実施形態において、iが2と等しく、その結果生じるピペリジン環の4位が−C(=O)−Yであり、XがCRであり、Rがメチルであり、RがFであり、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、上の式Iの下に定義されている通りである上の式Iの化合物が提供される。
【0035】
特に興味深い化合物は、下記の:
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピペラジン−1−イル−メタノン;
アゼパン−1−イル−{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピロリジン−1−イル−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピペリジン−1−イル−メタノン;
{(S)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸(3−ジメチルアミノ−プロピル)−メチル−アミド
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(4−ピロリジン−1−イル−ピペリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
(3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル)−{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル−)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(S)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(S)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(S)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(S)−1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(S)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
および{1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン
である。
【0036】
式Iの化合物の代表的な群の薬理学的活性は、下に記載されている2つのインビトロ(in vitro)アッセイを使用して証明された。したがって、さらなる態様によれば、本発明は、癌または骨粗鬆症を治療する方法であって、対象、好ましくはそれを必要としているヒト対象に、有効量の式Iの化合物を投与することを含む方法を対象とする。そのような方法を使用して治療することができる癌のタイプは、非小細胞肺癌腫;小細胞肺癌;乳癌;卵巣腫瘍;消化管腫瘍;髄芽細胞腫および神経膠芽腫などの脳の癌;前立腺癌;膵臓癌;基底細胞癌腫;悪性黒色腫;扁平上皮癌腫;多発性骨髄腫;リンパ腫;軟骨肉腫、腎臓の明細胞肉腫および横紋筋肉腫などの間葉性の癌;慢性骨髄性白血病;子宮内膜癌腫;肝細胞癌腫を包含するが、それらに限定されるものではない。
【0037】
一般に、式Iの化合物を使用し、化合物をSmo受容体に結合させることによるヘッジホッグ経路の阻害から恩恵を受けることがあり、骨粗鬆症、ならびに非小細胞肺癌腫;小細胞肺癌;乳癌;卵巣腫瘍;消化管腫瘍;髄芽細胞腫および神経膠芽腫などの脳の癌;前立腺癌;膵臓癌;基底細胞癌腫;悪性黒色腫;扁平上皮癌腫;多発性骨髄腫;リンパ腫;軟骨肉腫、腎臓の明細胞肉腫、および横紋筋肉腫などの間葉性の癌;慢性骨髄性白血病;子宮内膜癌腫;肝細胞癌腫から選択される癌を非限定的に包含する任意の疾患、状態または機能障害を治療することができる。
【0038】
療法において使用するための化合物の用量は、例えば、投与経路、疾患の性質および重症度に応じて変わることがある。一般に、ヒトにおける許容される薬理学的効果は、0.01から200mg/kgまでの範囲である1日用量で得られることがある。
【0039】
さらにさらなる態様において、本発明は、薬学的に許容される担体および賦形剤と一緒に、1つまたは複数の式Iの化合物を含有する医薬組成物に言及する。医薬組成物は、固体、半固体、または液体調製物の形態、好ましくは、溶液剤、懸濁剤、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、エアロゾル剤、または制御送達系の形態であってよい。組成物は、経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、直腸および鼻内を包含する様々な経路により投与することができ、単位剤形で製剤化されることが好ましい。経口単位剤形は、本発明の化合物約1mgから約1000mgまでを含有することができる。
【0040】
遊離塩基の形態であってよいそれらの化合物について、本発明は、それらの酸付加塩、好ましくは、薬学的に許容される酸との塩も包含する。本発明は、化合物Iの分離された異性体およびジアステレオマー、またはそれらの混合物(例えばラセミ混合物)も包含する。医薬組成物を調製するための原理および方法は、例えばRemington's Pharmaceutical Science、Mack Publishing Company、Easton(PA)に記載されている。
【0041】
式Iの化合物、それらの光学異性体またはジアステレオマーは、キラルなマトリックスによるクロマトグラフィーおよび分別結晶を包含するがそれらに限定されない、よく知られている手順に従って精製または分離することができる。
【実施例】
【0042】
化合物合成および実験手順
本発明の化合物は、下の一般的方法1〜11および方法A〜Tにより記載されているものを包含する様々な合成経路を使用して調製することができる。
【0043】
材料および方法
すべての試薬および溶媒は、商業的に入手した。空気および湿気に敏感な液状溶液は、シリンジを介して移した。反応の経過は、薄層クロマトグラフィー(TLC)および/または液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)により追跡した。
【0044】
すべての核磁気共鳴スペクトルは、PFG ATB Broadbandプローブを備えたVarian Mercury Plus 400MHz分光計を使用して記録した。
【0045】
10分間法は、Waters XTerra MS C18 3.5μm 2.1×50mmカラムを使用し、Waters Micromass ZQ(ESイオン化)およびWaters PDA 2996を備えたWaters 2795分離モジュールを使用して実行した。
【0046】
分取HPLCは、Supelco Discovery HS C18 5.0m 10×21.2mmカラムを使用し、バイナリーGradient Module Waters 2525ポンプ付きでWaters Micromass ZQ(ES)またはWaters 2487 DADに連結されているWaters 2767システムを使用して実行した。
【0047】
勾配は、方法a:指示された実行時間内で勾配5/95〜95/5の0.1%ギ酸/水および0.1%ギ酸/アセトニトリル(流量:1mL/分)か、方法b:指示された実行時間内で勾配5/95〜80/20の0.1%ギ酸/水および0.1%ギ酸/メタノール(流量:0.8mL/分)のどちらかを使用して実行した。最終化合物のための実行時間は、10分である。
【0048】
精製は、シリカゲルカートリッジアイソルート(isolute)フラッシュSiで行った。
【0049】
すべてのTLC分析は、シリカゲル(Merck 60 F254)上で行い、スポットは、254nmにおけるUV可視化およびKMnOまたはニンヒドリン染色により明らかにした。
【0050】
一般的方法1
【0051】
【化7】

【0052】
2−(3−ブロモフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール
方法1−ステップa o−フェニレンジアミン(81.8g、756.6mmol)およびシュウ酸(3.40g、37.8mmol)を、80℃にて前もって温めたEtOH−HO/1:1(2L)に完全に溶かした。次いで、3−ブロモベンズアルデヒド(44.10mL、378.30mmol)を、溶液に滴加した。反応混合物を、開放空気に向けて70℃にて一夜にわたって撹拌した。翌日、固体を濾別し、MeOH(150mL)と共に磨砕すると、黄白色の固体として生成物(27.50g)が得られた。3.8gが母液から回収された。全収率31.30g(30%)。
H−NMR(400MHz DMSO):δ 7.24(2H,m)、7.54(2H,m)、7.70(m,2H)、8.19(1H,m)、8.37(1H,t)、13.2(1H,s);m/z 273(M+H);保持時間(方法a)=8.60(10分操作)。
【0053】
2−(3−ブロモ−フェニル)−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール
方法1−ステップb 2−(3−ブロモフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール(7.8g、28.6mmol)を、乾燥THF(300ml)に完全に溶かし、次いで、NaH60%m/m(1.49g、37.2mmol)を、澄明な黄色の溶液に少量ずつ加えた。淡褐色の懸濁液を、室温で1時間撹拌し、次いで、CHI(2.5ml、40.0mmol)を滴加した。反応混合物を、一夜にわたって室温で撹拌した。反応物を、HO(300ml)でクエンチし、EtOAc(2×450ml)で抽出した。有機抽出物を、MgSO4で乾燥し、濾過し、蒸発させると、褐色〜黄色の固体として化合物(7.40g、70%)が得られた。
H−NMR(400MHz DMSO):δ 3.90(3H,s)、7.30(2H,m)、7.55(1H,t)、7.64(1H,d)、7.70(1H,d)、7.77(1H,m)、7.88(1H,m)、8.05(1H,m);m/z=287[M+H]、保持時間(方法a)=7.70(10分操作)。
【0054】
(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル
方法1−ステップc 2−(3−ブロモ−フェニル)−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール(0.85g、2.96mmol)、(S)−(+)−ニペコチン酸エチルエステル(0.60g、3.85mmol)および炭酸セシウム(4.82g、14.80mmol)を、窒素下で乾燥シュレンク管に入れた。同時に、酢酸パラジウム(0.14g、0.60mmol)、およびrac−2,2'ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル(binaphtyl)(BINAP)(0.57g、0.90mmol)を、窒素下で乾燥7mLバイアルに入れた。次いで、乾燥トルエン(5mL)を加え、混合物を、窒素下で20分撹拌した後、第一のフラスコに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、濾別し、不溶の材料を、EtOAC(3×10mL)で洗浄した。有機溶液を、減圧下で濃縮し、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン100%からシクロヘキサン4:AcOEt1までのシクロヘキサン:AcOEt勾配)により精製すると、表題化合物0.75g(70%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.25(3H,t)、1.66〜1.88(3H,m)、1.95〜2.03(1H,m)、2.67〜2.74(1H,m)、2.94〜3.01(1H,m)、3.16〜3.22(1H,m)、3.52〜3.57(1H,m)、3.73〜3.77(1H,m)、4.15(2H,q)、7.16〜7.19(2H,m)、7.28〜7.36(3H,m)、7.41〜7.45(1H,m)、7.53〜7.56(1H,m)、7.66〜7.68(1H,m)。
【0055】
(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩
方法1−ステップd 6N HCl(4.0mL)中の(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル(0.76g、2.09mmol)の混合物を、20分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した;変換を完了するのに3サイクルを必要とした。次いで、溶媒を除去し、粗製物を、アセトン/酢酸エチルの混合物(1:1)と共に磨砕し、固体を濾別し、真空下で乾燥すると、表題化合物0.60g(86%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):1.52〜1.84(3H,m)、2.0(1H,m)、2.65(1H,m)、3.02(1H,t)、3.16(1H,t)、3.64(1H,d)、3.80(1h,d)、4.03(3H,s)、7.35〜7.51(2H,m)7.51〜7.72(4H,m)、7.83〜7.90(1H,m)、8.01〜8.09(1H,m);m/z 335(M+H)、保持時間(方法a)=1.27(5分操作)。
【0056】
一般的方法2
【0057】
【化8】

【0058】
2−(5−ブロモ−2−クロロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール
方法2−ステップa 磁気撹拌機を備えた1つ口の丸底フラスコに、5−ブロモ−2−クロロ安息香酸(70.0g、297.3mmol)、o−フェニレンジアミン(64.3g、594.6mmol)およびメタンスルホン酸(140mL)を入れ、固体を融解するために170℃まで加熱した。系を、この温度にて5時間撹拌し、次いで、室温にした。青色の固体を、NaOH35%(200mL)で処理すると、スミレ色の懸濁液(pH5)が得られ、濾過し、NaOH 0.5M(2L)およびHO(2L)で洗浄した。生成物を、真空下で乾燥すると(60℃)、純粋なスミレ色の固体61.6g(67%)が得られた。
m/z 307/309(M+H);保持時間(方法a)=8.73(10分操作)。
【0059】
2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法2−ステップb−磁気撹拌機を備えた3つ口の丸底フラスコに、2−(5−ブロモ−2−クロロフェニル)−1H−ベンゾイミダゾール(30.7g、99.8mmol)を、THF(1L)に懸濁させた。次いで、50%NaOH(72.0g、598mmol)を加えた。懸濁液を、撹拌下で1時間にわたって室温にて放置した。(BOC)O(37.0g、169.7mmol)を、THF(200mL)に溶かし、反応混合物に加えた。反応物を、一夜にわたって撹拌下においた。溶媒を、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、水(500mL)で希釈し、濾過し、真空下で乾燥すると(60℃)、褐色の固体39.8g(98%)が得られた。
m/z 407/409(M+H);保持時間(方法a)=9.14(10分操作)。
【0060】
2−[2−クロロ−5−((R)−3−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−フェニル]−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法2−ステップc 2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.50g、3.69mmol)、(R)−(−)−ニペコチン酸エチルエステル(0.75g、4.79mmol)および炭酸セシウム(6.00g、18.43mmol)を、窒素下で乾燥シュレンク管に入れた。同時に、酢酸パラジウム(0.17g、0.74mmol)、およびBINAP(0.71g、1.11mmol)を、窒素下で乾燥7mLバイアルに入れた。次いで、乾燥トルエン(5mL)を加え、混合物を、窒素下で20分撹拌した後、第一のフラスコに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、濾別し、不溶の材料を、EtOAC(3×10mL)で洗浄した。有機溶液を、減圧下で濃縮し、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン100%からシクロヘキサン4:AcOEt1までのシクロヘキサン:AcOEt勾配)により精製すると、表題化合物1.33g(74%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.23(3H,t)、1.36(9H,s)、1.64〜1.84(3H,m)、1.84〜2.00(1H,m)、2.65〜2.71(1H,m)、2.93〜2.98(1H,m)、3.14〜3.19(1H,m)、3.45〜3.51(1H,m)、3.67〜3.71(1H,m)、4.14(2H,q)、7.11〜7.16(2H,m)、7.35〜7.37(1H,m)、7.40〜7.48(2H,m)、7.71〜7.73(1H,m)、8.13〜8.15(1H,m)。
【0061】
(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル
方法2−ステップd ジクロロメタン(2mL)中の2−[2−クロロ−5−((R)−3−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−フェニル]−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.30g、2.68mmol)の混合物に、EtO中2M HCl(10mL)を加え、得られた混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌した。固体を濾別し、次いで、10%NaOH(10mL)で回収し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。有機層を、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮すると、さらに精製することなく表題化合物0.81g(85%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.25(3H,t)、1.67〜1.87(3H,m)、1.98〜2.03(1H,m)、2.66〜2.72(1H,m)、2.94〜3.01(1H,m)、3.17〜3.22(1H,m)、3.50〜3.55(1H,m)、3.70〜3.75(1H,m)、4.14(2H,q)、7.10〜7.13(1H,m)、7.26〜7.31(2H,m)、7.40〜7.42(2H,m)、7.62(2H,bs);m/z=384[M+H]、保持時間(方法a)=1.82(5分操作)。
【0062】
(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩
方法2−ステップe 6NのHCl(4.0mL)中の(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸エチルエステル(0.81g、2.11mmol)の混合物を、20分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した;変換を完了するのに2サイクルを必要とした。次いで、溶媒を除去し、粗製物を、アセトン/酢酸エチルの混合物(1:1)と共に磨砕し、固体を濾別し、真空下で乾燥すると、表題化合物0.60g(80%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):δ 1.50〜1.725(2H,m)、1.72(1H,m)、2.54(1H,m)、2.93(1H,t)、3.06(1H,t)、3.63(1H,d)、3.80(1H,dd)、7.31(1H,dd)、7.54〜7.58(2H,m)、7.60〜7.62(2H,m)、7.86〜7.90(2H,m);m/z 355(M+H)、保持時間(方法a)=1.45(5分操作)。
【0063】
一般的方法3、4
【0064】
【化9】

【0065】
N−(2−アミノ−5−フルオロ−フェニル)−5−ブロモ−2−クロロ−ベンズアミド
方法3、4−ステップa 固体5−ブロモ−2−クロロ安息香酸(7.00g、29.79mmol)、4−フルオロ−ベンゼン−1,2−ジアミン(4.65g、36.94mmol)およびヘキサフルオロリン酸O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム(HATU)(11.89g、31.28mmol)の混合物に、トリエチルアミン(TEA)(4.60mL、32.77mmol)、ジクロロメタン(120mL)およびジメチルホルムアミド(DMF)(30mL)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、水を加え(30mL)、沈殿が形成するまで撹拌した。沈殿を濾別し、ジクロロメタン(3×10mL)で洗浄し、乾燥すると、表題化合物6.90g(69%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 5.27(2H,s)、6.34(1H,td)、6.50(1H,dd)、7.17(1H,dd)、7.50(1H,d)、7.67(1H,dd)、7.97(1H,d)、9.72(1H,s);m/z 345(M+2)
【0066】
2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール
方法3、4−ステップb 酢酸(40mL)中のN−(2−アミノ−5−フルオロ−フェニル)−5−ブロモ−2−クロロ−ベンズアミド(6.90g、20.12mmol)の溶液を、一夜にわたって80℃にて撹拌し、次いで、溶媒を、減圧下で除去し、粗製物を、ジエチルエーテルから沈殿させることにより精製すると、表題化合物6.00g(92%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 7.10(1H,m)、7.35〜7.50(1H,m)、7.56および7.70(1H,m)、7.61(1H,m)、7.73(1H,m)、8.08(1H,m)、12.92(1H,s)。m/z 327(M+2)
【0067】
2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−フルオロ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法3−ステップc フラスコに、2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール(6.00g、18.46mmol)と共に、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)(0.23g、1.85mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)(5.23g、24.00mmol)およびジクロロメタン(90mL)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、溶媒を、減圧下で除去し、粗製物を、シクロヘキサン:AcOEt/10:1の混合物から沈殿させると、表題化合物4.60g(59%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl):δ 1.40(9H,s)、7.10〜7.22(1H,m)、7.34(1H,dd)、7.47および7.83(1H,m)、7.55〜7.59(1H,m)、7.71(1H,m)、7.74および8.06(1H,m);m/z 427(M+2)
【0068】
2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法4−ステップc フラスコに、2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール(6.50g、19.29mmol)と共に、DMAP(0.23g、1.93mmol)、BocO(5.47g、25.07mmol)およびジクロロメタン(100mL)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、溶媒を、減圧下で除去した。粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液勾配:シクロヘキサン:AcOEt/5:1から1:2まで)により精製すると、表題化合物4.70g(56%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):δ 1.32(9H,s)、3.82(3H,d)、7.04(1H,m)、7.29および7.65(1H,m)、7.56(2H,m)、7.75(1H,m)、7.88(1H,m);m/z 438(M+H)、保持時間(方法a)=7.47(10分操作)。
【0069】
2−[2−クロロ−5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−フェニル]−5−フルオロ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法3、4−ステップd 2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−フルオロ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.04g、2.46mmol)、ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.49mL、3.19mmol)および炭酸セシウム(3.99g、12.29mmol)を、窒素下で乾燥シュレンク管に入れた。同時に、酢酸パラジウム(0.11g、0.49mmol)、およびBINAP(0.46g、0.74mmol)を、窒素下で乾燥7mLバイアルに入れた。次いで、乾燥トルエン(4mL)を加え、混合物を、窒素下で20分撹拌した後、第一のフラスコに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、塩を濾別し、有機溶液を、減圧下で濃縮し、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン:AcOEt/5:1から1:2までのシクロヘキサン:AcOEt勾配)により精製すると、表題化合物0.84g(68%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 1.35(3H,t)、1.45(9H,s)、1.80(2H,m)、1.99(2H,m)、2.52(1H,m)、2.88(2H,m)、3.72(2H,m)、4.13(2H,q)、7.10〜7.28(3H,m)、7.35(1H,d)、7.43および7.86(1H,m)、7.71および8.14(1H,dd);m/z 502(M+H),保持時間(方法a)=3.10(5分操作)。
【0070】
1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
方法3、4−ステップe 6N HCl(4mL)中の2−[2−クロロ−5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−フェニル]−5−フルオロ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.42g、0.84mmol)の混合物を、数分にわたって室温にて撹拌し、次いで、15分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した。溶媒を、真空下で除去すると、定量的な収率で表題化合物が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 1.95(2H,m)、2.13(2H,m)、2.65(1H,m)、3.20(2H,m)、3.83(2H,m)、7.53(2H,m)、7.69(3H,m)、7.91(1H,m);m/z 374(M+H)、保持時間(方法a)=1.65(5分操作)。
【0071】
一般的方法5
【0072】
【化10】

【0073】
2−[2−クロロ−5−(3−エトキシカルボニル−ピロリジン−1−イル)−フェニル]−5−メチル−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法5−ステップa 2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−メチル−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(一般的方法4、ステップcに記載されているようにして得られる)(1.80g、4.28mmol)、ピロリジン−3−カルボン酸メチルエステル(0.92g、5.56mmol)および炭酸セシウム(6.95g、21.38mmol)を、乾燥トルエン(11mL)中の酢酸パラジウム(0.19g、0.86mmol)およびBINAP(0.80g、1.28mmol)を含有し、窒素下で20分にわたって前もって撹拌した窒素下の乾燥フラスコに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、AcOEt(40mL)で希釈し、塩を濾別し、有機層を、水(1×30mL)およびブライン(brine)(1×20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、次いで、減圧下で濃縮した。粗製物に、溶媒シクロヘキサン:AcOEt/4:1の混合物(15mL)を加え、NaSOと共にカラムに通して濾過してすべての塩を除去し、溶媒の混合物で洗浄し、有機層を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン:AcOEt/4:1)により精製すると、表題化合物1.71g(86%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 1.30(9H,s)、1.38(3H,s)、2.20(2H,m)、3.24〜3.51(5H,m)、3.63(3H,s)、6.68(1H,m)、6.74(1H,m)、7.23(1H,m)、7.30(1H,m)、7.54および7.82(1H,m)、7.62および7.86(1H,m);m/z 470(M+H)、保持時間(方法a)=5.12(10分操作)。
【0074】
1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−カルボン酸
方法5−ステップb 一般的方法3、4ステップeに記載されているように、2−[2−クロロ−5−(3−エトキシカルボニル−ピロリジン−1−イル)−フェニル]−5−メチル−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステルから出発し、定量的な収率で表題化合物を得た。
【0075】
一般的方法6
【0076】
【化11】

【0077】
N−(2−アミノ−5−メトキシ−フェニル)−5−ブロモ−2−フルオロ−ベンズアミド
方法6−ステップa ジクロロメタン(20mL)およびDMF(5mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−安息香酸(1.50g、6.85mmol)、4−メトキシ−ベンゼン−1,2−ジアミン二塩酸塩(1.77g、8.49mmol)、HATU(2.73g、7.19mmol)およびTEA(2.88mL、20.76mmol)の混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、次いで、水を加え(50mL)、混合物を、2時間にわたって撹拌し、一夜にわたって室温にて放置した。得られた沈殿を濾別し、乾燥すると、表題化合物1.45g(50%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 3.65(3H,s)、4.96(2H,bs)、6.15(1H,dd)、6.31(1H,s)、7.05(1H,d)、7.31(1H,m)、7.71(1H,m)、7.91(1H,d)、9.50(1H,s)。
【0078】
2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール
方法6−ステップb 酢酸(15mL)中のN−(2−アミノ−5−メトキシ−フェニル)−5−ブロモ−2−フルオロ−ベンズアミド(1.45g、4.28mmol)の混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱した。溶媒を、減圧下で除去し、粗製物を、AcOEt(20mL)から沈殿させることにより精製し、乾燥し、ジクロロメタン(20mL)とメタノール(1mL)の混合物で回収し、飽和NaHCO溶液(3×5mL)で洗浄し、有機層を、相分離器に通して濾過することにより回収し、溶媒を、減圧下で除去すると、表題化合物0.86g(63%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d):δ 3.79(3H,s)、6.86(1H,d)、7.04(1H,bs)、7.41(1H,dd)、7.55(1H,bs)、7.69(1H,m)、8.30(1H,m)、11.93(1H,s)。
【0079】
2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法6−ステップc dcm(10mL)中の2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール(0.87g、2.70mmol)の撹拌した混合物に、BocO(0.76g、3.50mmol)およびDMAP(0.03g、0.27mmol)を加え、反応混合物を、週末にわたって室温にて撹拌した。次いで、ジクロロメタン(20mL)を加え、反応混合物を、飽和NaHCO溶液(4mL)、クエン酸(10%溶液)で洗浄し、有機層を、相分離器に通して濾過することにより回収し、溶媒を、減圧下で除去した。次いで、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液 シクロヘキサン:酢酸エチル/10:1)により精製すると、2つのジアステレオ異性体の混合物として表題化合物0.82g(72%)が得られた。
【0080】
H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.45(9H,s)、1.47(9H,s)、3.88(3H,s)、3.90(3H,s)、6.98〜7.06(4H,m)、7.25〜7.27および7.80〜7.83(3H,m)、7.54〜7.61(3H,m)、7.93(1H,m);m/z 423(M+2H),保持時間(方法a)=3.02(5分操作)。
【0081】
一般的方法7
【0082】
【化12】

【0083】
N−(2−アミノ−5−クロロ−フェニル)−5−ブロモ−2−フルオロ−ベンズアミド
方法7−ステップa ジクロロメタン(70mL)およびDMF(16mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−安息香酸(3.00g、13.70mmol)、4−クロロ−ベンゼン−1,2−ジアミン(2.42g、16.99mmol)、HATU(5.47g、14.38mmol)およびTEA(1.91mL、13.83mmol)の混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、次いで、水を加え(80mL)、一夜にわたって室温にて放置した。有機層を分け、溶媒を、減圧下で除去し、得られた粗製の油を、溶媒ジクロロメタン:シクロヘキサン/3:1の混合物(30mL)から結晶化させると、表題化合物2.19g(52%)が得られた。
m/z 344(M+H)、保持時間 =5.33(10分操作)
【0084】
2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール
方法7−ステップb 酢酸(10mL)中のN−(2−アミノ−5−クロロ−フェニル)−5−ブロモ−2−フルオロ−ベンズアミド(1.60g、4.67mmol)の混合物を、一夜にわたって85℃にて加熱した。溶媒を、減圧下で除去し、得られた固体を、ジクロロメタンで洗浄し、乾燥すると、表題化合物1.40g(93%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 7.27〜7.33(2H,m)、7.60〜7.64(2H,m)、7.69(1H,m)、8.33(1H,dd)。
【0085】
2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−クロロ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法7−ステップc dcm(28mL)中の2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール(1.41g、4.33mmol)の撹拌した混合物に、BocO(1.23g、5.63mmol)およびDMAP(0.05g、0.43mmol)を加え、反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌した。反応混合物を、飽和NaHCl溶液(2×5mL)で洗浄し、次いで、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液勾配:シクロヘキサン:EtOAc 8:1から5:1まで)により精製すると、2つの位置異性体の混合物として表題化合物1.31g(71%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.45(9H,2s)、7.05(1H,m)、7.39(1H,m)、7.60(1H,m)、7.71(0.5H,d)、7.78(0.5H,d)、7.83(1H,m)、7.99(0.5H,d)、8.10(0.5H,d)。
【0086】
一般的方法8
【0087】
【化13】

【0088】
2−[5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−フェニル]−5−メチル−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法8−ステップa 2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−メチル−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(一般的方法6、ステップcに記載されているようにして得られる)(0.94g、2.40mmol)、ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.48g、3.12mmol)および炭酸セシウム(3.90g、12.01mmol)を、乾燥したシュレンク管に入れ、3回の真空(vaccum)/窒素サイクルを行い、次いで乾燥トルエン(4mL)を加えた。同時に、酢酸パラジウム(II)(0.82g、0.36mmol)、およびBINAP(0.45g、0.72mmol)を、窒素下で乾燥したシュレンク管に入れ、3回の真空/窒素サイクルを行った。次いで、乾燥トルエン(2mL)を加え、窒素下で室温にて、混合物を、第一のシュレンクに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、水(5mL)を加え、有機層を、NaSOで濾過し、次いで、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン:EtOAc 8:2)により精製すると、定量的な収率で表題化合物1.15gが得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.27(3H,t)、1.43(9H,s)、1.89(2H,m)、2.02(2H,m)、2.41(1H,m)、2.50(3H,s)、2.80(2H,m)、3.59(2H,m)、4.16(2H,q)、7.01(2H,m)、7.21(2H,m)、7.66(1H,d)、7.91(1H,d)。
【0089】
1−[4−(フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
方法8−ステップb 6N HCl(10mL)中の2−[5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−フェニル]−5−メチル−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.15g、2.39mmol)の混合物を、15分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した(2回の実行が必要であった)。溶媒を、真空下で除去すると、定量的な収率で表題化合物が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 2.19(2H,m)、2.34(2H,m)、2.59(3H,s)、2.80(1H,m)、3.55(2H,m)、3.85(2H,m)、7.53(1H,d)、7.63〜7.70(2H,m)、7.78(1H,d)、7.91〜7.96(1H,m)、8.27〜8.33(1H,m)。
【0090】
一般的方法9
【0091】
【化14】

【0092】
2−[5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−フェニル]−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法9−ステップa 2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(一般的方法6、ステップcに記載されているようにして得られる)(1.05g、2.50mmol)、ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.51g、3.25mmol)および炭酸セシウム(4.07g、12.50mmol)を、乾燥したシュレンク管に入れ、3回の真空/窒素サイクルを行い、次いで、乾燥トルエン(4mL)を加えた。同時に、酢酸パラジウム(II)(0.11g、0.50mmol)、およびBINAP(0.48g、0.75mmol)を、窒素下で乾燥したシュレンク管に入れ、3回の真空/窒素サイクルを行った。次いで、乾燥トルエン(2mL)を加え、窒素下で室温にて、混合物を、第一のシュレンクに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、EtOAC(20mL)を加え、混合物を濾別した。溶媒を除去し、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液勾配:シクロヘキサン:EtOAc 4:1から3:1まで)により精製すると、表題化合物0.82g(69%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD,2種の位置異性体):δ 1.25(6H,t)、1.40(18H,s)、1.76〜1.88(4H,m)、1.96〜2.04(4H,m)、2.42〜2.51(2H,m)、2.80(4H,t)、3.58〜3.65(4H,m);3.85(3H,s);3.87(3H,s);4.13(4H,q);6.99〜7.06(2H,m)、7.07〜7.18(4H,m)、7.19〜7.23(3H,m)、7.58(1H,d)、7.62(1H,d);7.94(1H,d);m/z 498(M+H)
【0093】
1−[4−(フルオロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
方法9−ステップb 6N HCl(4mL)中の2−[5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−フェニル]−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.92g、1.91mmol)の混合物を、1時間にわたって室温にて、次いで、15分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した。溶媒を、真空下で除去し、次いで、アセトン:ジエチルエーテル1:1の混合物(20mL)に取り、固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥すると、表題化合物0.22g(29%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD,):δ 1.98〜2.10(2H,m)、2.18〜2.26(2H,m)、2.63〜2.71(1H,m)、3.24〜3.32(2H,m)、3.77〜3.84(2H,m);3.95(3H,s);7.26〜7.31(2H,m)、7.54(1H,dd)、7.65〜7.71(1H,m)、7.75(1H,dd)、7.92〜7.98(1H,m);m/z 370(M+H)
【0094】
一般的方法10
【0095】
【化15】

【0096】
5−クロロ−2−[5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−フェニル]−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法10−ステップa 2−(5−ブロモ−2−フルオロ−フェニル)−5−クロロ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(一般的方法7、ステップcに記載されているようにして得られる)(1.06g、2.50mmol)、Pd(dba)(0.36g、0.50mmol)、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2',4',6'−トリ−i−プロピル−1,1'ビフェニル(t−BuXphos)(0.32g、0.75mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(0.48g、5.00mmol)を、乾燥したバイアルに入れ、数回の真空/窒素サイクルを行った。次いで、乾燥トルエン(5mL)およびピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.50mL、3.25mmol)を加え、反応混合物を、一夜にわたって85℃にて加熱し、飽和NaCO溶液(3×5mL)および水(3×3mL)で洗浄した。有機層を、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc:シクロヘキサン/1:5から1:2までの勾配)により精製すると、表題化合物0.30g(24%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.26(3H,t)、1.43(9H,s)、1.60(2H,m)、1.90(2H,m)、2.42(1H,m)、2.81(2H,m)、3.60(2H,m)、4.16(2H,q)、7.05(2H,m)、7.36(2H,m)、7.69(1H,d)、8.09(1H,s)。
【0097】
1−[3−(5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フルオロ−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
方法10−ステップb 6N HCl(10mL)中の5−クロロ−2−[5−(4−エトキシカルボニル−ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−フェニル]−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.30g、0.60mmol)の混合物を、15分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱し、2回のサイクルが必要であった。溶媒を、真空下で除去し、次いで、固体を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥すると、表題化合物0.17g(70%)が得られた。
【0098】
一般的方法11
【0099】
【化16】

【0100】
1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル
方法11−ステップa 2−(3−ブロモ−フェニル)−1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール(一般的方法1、ステップbに記載されているようにして得られる)(5.00g、17.40mmol)、ピペリジン−4−カルボン酸エチル(esthyl)エステル(3.56g、22.62mmol)および炭酸セシウム(28.34g、87mmol)を、窒素下で丸底フラスコに入れた。同時に、酢酸パラジウム(0.79g、3.48mmol)およびBINAP(3.33g、5.22mmol)を、窒素下でフラスコに入れた。次いで、乾燥トルエン(18mL)を加え、混合物を、窒素下で20分撹拌した後、第一のフラスコに加えた。反応混合物を、2日にわたって80℃にて加熱し、次いで、酢酸エチル(100mL)で希釈し、NaSOに通して濾過し、水(2×50mL)およびブライン(brine)(1×50mL)で洗浄した。有機溶液を、減圧下で濃縮し、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン:AcOEt/4:1)により精製すると、表題化合物3.45g(55%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO−d6):δ 1.19(3H,t)、1.68(2H,qd)、1.93(2H,dd)、2.49〜2.58(1H,m)、2.86(2H,td);3.75(2H,dt);3.86(3H,s);4.09(2H,q)、7.10〜7.42(6H,m)、7.59(1H,d)、7.67(1H,d)。
【0101】
1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
方法11−ステップb 6N HCl(25.0mL)中の1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(3.10g、8.54mmol)の混合物を、20分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した。次いで、溶媒を除去すると、定量的な収率で表題化合物が得られた。
H−NMR(400MHz,MeOD):δ 1.65〜1.85(2H,m)、1.94(2H,d)、2.48〜2.57(1H,m)、3.04(2H,t)、3.79(2H,d)、4.05(3H,s)、7.37〜7.54(2H,m)、7.55〜7.71(4H,m)、7.84〜7.91(1H,m)、8.03〜8.09(1H,m);m/z 333(M+H)、保持時間(方法b)=1.95(10分操作)。
【0102】
方法A
【0103】
【化17】

【0104】
例1:{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−ピペラジン−1−イル−メタノン塩酸塩
4−{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法A−ステップa (S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸(0.10g、0.30mmol)(一般的方法1、ステップdに記載されているようにして得られる)、HATU(0.12g、0.31mmol)、TEA(0.09mL、0.66mmol)およびtert−ブチル−1−ピペラジンカルボキシレート(0.07g、0.37mmol)が入ったバイアルに、ジクロロメタン(2mL)を加え、反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱した。反応物を、室温まで冷却し、溶媒を除去し、粗製物を、分取HPLCおよびNH2カラム濾過により精製すると、表題化合物0.04g(27%)が得られた。
m/z 503(M+H),保持時間(方法a)=2.52(10分操作)。
【0105】
{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−ピペラジン−1−イル−メタノン塩酸塩
方法A−ステップb ジクロロメタン(0.5mL)中の4−{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.04g、0.08mmol)の混合物に、EtO中2M HCl(2mL)を加え、得られた混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌した。溶媒を除去すると、定量的な収率で塩酸塩として表題化合物0.04gが得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):δ 1.74(1H,m)、1.92〜2.17(1H,m)、3.03〜3.51(7H,m)、3.89(6H,m)、4.14(3H,s)、7.54〜7.81(4H,m)、7.83〜7.91(2H,m),7.96〜8.02(2H,m);m/z 404(M+H)、保持時間(方法a)=0.20(10分操作)。
【0106】
方法B
【0107】
【化18】

【0108】
例2:{(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−ピロリジン−1−イル−メタノン
方法B−ステップa (R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法2、ステップeに記載されているようにして得られる)(0.10g、0.28mmol)(一般的方法2に記載されているようにして得られる)、HATU(0.11g、0.30mmol)、トリエチルアミン(TEA)(0.09mL、0.66mmol)およびtert−ブチル−1−ピペラジンカルボキシレート(0.08g、0.62mmol)が入ったバイアルに、ジクロロメタン(2mL)を加え、反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱した。反応物を、室温まで冷却し、溶媒を除去し、粗製物を、分取HPLCおよびNH2カラム濾過により精製すると、表題化合物0.06g(55%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):δ 1.59〜2.06(8H,m)、2.75〜2.89(2H,m)、2.94(2H,t)、3.35〜3.48(2H,m)、3.84(2H,t)、7.12(1H,dd)、7.24〜7.32(2H,m)、7.37〜7.44(2H,m)、7.55〜7.72(1H,bs);m/z 409(M+H)、保持時間(方法a)=2.27(10分操作)。
【0109】
方法C
【0110】
【化19】

【0111】
例3:{1−[4−クロロ−3−(3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピペリジン−1−イル−メタノン
5−ブロモ−2−クロロ−N−(4−ニトロ−ピリジン−3−イル)−ベンズアミド
方法C−ステップa DMF(40mL)中の5−ブロモ−2−クロロ安息香酸(5.00g、21.23mmol)の混合物に、HATU(8.48g、22.29mmol)およびトリエチルアミン(2.97mL、21.44mmol)を加えた、室温における30分の撹拌後、4−ニトロ−ピリジン−3イルアミン(2.36g、16.99mmol)を加え、反応混合物を、一夜にわたって40℃にて撹拌し、溶媒を除去した。次いで、粗製物を、EtOAc(40mL)で希釈し、最初に飽和NaCO溶液(6×30mL)、次いで、1N HCl(3×30mL)で洗浄した。有機層を、NaSOで乾燥し、濾過し、放置した。得られた沈殿を濾過すると、表題化合物4.75g(63%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):δ 7.56(1H,d)、7.77〜7.92(3H,m)、8.82(1H,d)、9.14(1H,s)、11.35(1H,s);m/z 355(M+H)、保持時間(方法a)=2.32(5分操作)。
【0112】
2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
方法C−ステップb 酢酸(6mL)中の5−ブロモ−2−クロロ−N−(4−ニトロ−ピリジン−3−イル)−フェニルアミン(0.50g、1.47mmol)の混合物に、鉄(0.16g、2.94mmol)を加え、反応物を、1.5時間にわたって80℃にて加熱した。次いで、反応混合物を、室温まで冷却した。水を加え(30mL)、dcm(20mL)による抽出を行って未反応出発材料を除去した。次いで、水層に、飽和ロッシェル塩溶液(50mL)および飽和NaCO溶液(30mL)を加え、次いで、抽出を、dcm(20mL)で行った。有機層を、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させると、さらに精製することなく表題化合物0.28g(65%)が得られた。
H−NMR(400MHz,MeOD):δ 7.45(1H,d)、7.59〜7.68(2H,m)、7.98(1H,d)、8.26(1H,d)、8.87(1H,s);m/z 309(M+H)、保持時間(方法a)=1.13(5分操作)。
【0113】
2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法C−ステップc dcm(50mL)中の2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジンの混合物に、BocO(0.36g、16.36mmol)およびDMAP(0.20g、1.63mmol)を加え、反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌した。次いで、溶媒を、減圧下で除去し、粗製物を、Siカラム(溶離液として酢酸エチル)に通して濾過することにより精製すると、表題化合物4.80g(80%)が得られた。
H−NMR(400MHz,MeOD):δ 1.41(18H,d)、7.52(2H,dd)、7.73〜7.87(5H,m)、8.15(1H,dd)、8.56(2H,t)、9.02(1H,s)、9.38(1H,s);m/z 409(M+H)、保持時間(方法b)=2.03(5分操作)。
【0114】
1−[4−クロロ−3−(3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル
方法C−ステップd 2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−3−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.50g、1.23mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(Pddba)(0.13g、0.18mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2',4',6'−トリイソプロピルビフェニル(Xphos)(0.17g、0.37mmol)および炭酸セシウム(1.20g、3.68mmol)を、乾燥したシュレンクに入れ、数回の真空/窒素サイクルを行った。次いで、乾燥ジオキサン(2.00mL)およびピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.38mL、2.45mmol)を加え、反応混合物を、4時間にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、硫酸ナトリウム(NaSO)に通して濾過した。粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液勾配:EtOAc100%〜EtOAc:MeOH/95:5)により精製すると、表題化合物と脱保護された出発材料の混合物(7:3)0.60gが得られた。混合物を、次のステップに使用した。
H−NMR(400MHz,MeOD):δ 1.26(3H,t)、1.71〜1.92(2H,m)、1.92〜1.94(2H,m)、2.45〜2.59(1H,m)、2.88(2H,t)、3.71〜3.80(2H,m)、4.06〜4.22(2H,q)、7.11〜7.18(dd,1H)、7.42(2H,q)、7.67(1H,d)、8.35(1H,d)、8.94(1H,s);m/z 384(M+H)、保持時間(方法b)=2.42(5分操作)。
【0115】
1−[4−クロロ−3−(3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩
方法C−ステップe 6N HCl(15mL)中の1−[4−クロロ−3−(3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸エチルエステル(0.60g、1.56mmol)の混合物を、20分にわたって120℃にてマイクロ波中で加熱した;変換を完了するのに2回のサイクルが必要であった。溶媒を、真空下で除去すると、7:3の比で、表題化合物と2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン(前のステップに由来する)の混合物0.61gが得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 2.27〜2.38(4H,m)、2.90(1H,m)、3.80〜3.87(4H,m)、7.63(1H,dd)、7.91(1H,m)、8.25(1H,d)、8.37(1H,m)、8.64(1H,d)、9.43(1H,s)。
【0116】
{1−[4−クロロ−3−(3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピペリジン−1−イル−メタノン
方法C−ステップf 1−[4−クロロ−3−(3H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩(0.09g、0.25mmol)、HATU(0.10g、0.26mmol)、トリエチルアミン(TEA)(0.08mL、0.55mmol)、ピペリジン(0.03g、0.31mmol)およびジクロロメタン(2mL)の混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱した。反応物を、室温まで冷却し、塩化アンモニウム溶液(3mL)で洗浄し、粗製物をSCX(溶離液:MeOH中NH3 2N)およびフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:AcOEt:MeOH、9:1)により精製すると、表題化合物0.04g(37%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.54〜1.70(6H,m)、1.79〜1.91(4H,m)、2.83〜2.92(3H,m)、3.53〜3.59(4H,m)、3.86(2H,d)、7.16(1H,dd)、7.43(2H,m)、7.69(1H,d)、8.36(1H,d)、8.94(1H,s);m/z 424(M+H)、保持時間(方法b)=3.38(10分操作)。
【0117】
方法D
【0118】
【化20】

【0119】
例4:(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン
方法D−ステップa (S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法1、ステップdに記載されているようにして得られる)(0.10g、0.27mmol)(方法A、ステップdに記載されているようにして得られる)およびHATU(0.11g、0.28mmol)が入ったバイアルに、TEA(0.08mL、0.59mmol)およびジクロロメタン(2mL)を加え、次いで、ジメチル−ピロリジン−3−イル−アミン(0.04mL、0.33mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、次いで、塩化アンモニウム溶液(2mL)を加え、二相溶液を、数分にわたって撹拌した。有機層を回収し、粗製物を、SCXカラム(溶離液 dcm:MeOH 1:1からMeOH中2N NH3まで)、およびPrepHPLCにより精製すると、ギ酸塩(formiate salt)として表題化合物のジアステレオ異性(diasteroisomeric)混合物0.07g(65%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):1.62〜2.11(m,10H);2.66〜2.39(m,2H);2.53(d,J=2.3Hz,6H);2.61(d,J=2.3Hz,6H);2.78〜2.99(m,6H)、3.35(m,4H)、3.50(m,1H);3.62〜3.73(m,2H);3.82〜3.90(m,12H);4.02(m,1H)、7.19(m,4H);7.32(m,6H);7.44(m,2H);7.56(m,2H);7.68(m,2H)8.33(s,2H);m/z 432(M+H)、保持時間(方法a)=0.70(10分操作)。
【0120】
方法E
【0121】
【化21】

【0122】
例5:{1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン
方法E−ステップa 1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−カルボン酸(一般的方法5、ステップbに記載されているようにして得られる)(0.09g、0.25mmol)、HATU(0.10g、0.26mmol)、TEA(0.07mL、0.53mmol)およびモルホリン(0.03mL、0.33mmol)が入ったバイアルに、ジクロロメタン(2mL)を加え、反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱した。反応物を、室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液(2mL)を、撹拌しながら加え、有機層を、相分離器に通して濾過することにより回収し、溶媒を、減圧下で除去した。粗製物を、NH2カラム(溶離液:ジクロロメタン:MeOH 10:0から5:5まで)、およびSCXにより精製すると、表題化合物0.05g(46%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 2.20〜2.32(2H,m)、2.48(3H,s)、3.34〜3.52(3H,m)、3.53〜3.63(4H,m)、3.64〜3.72(6H,m)、6.71(1H,dd)、7.01(1H,d)、7.12(1H,d)、7.34(1H,d)、7.41(1H,s)、7.50(1H,d);m/z 425(M+H)、保持時間(方法a)=2.13(10分操作)。
【0123】
方法F
【0124】
【化22】

【0125】
例6:{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ(methyoxy)−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−4−イル}−ピロリジン−1−イル−メタノンギ酸塩
2−{2−クロロ−5−[4−(ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法F−ステップa 2−(5−ブロモ−2−クロロ−フェニル)−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(一般的方法4、ステップcに記載されているようにして得られる)(0.10g、0.23mmol)、ピペリジン−4−イル−ピロリジン−1−イル−メタノン(0.05g、0.30mmol)および炭酸セシウム(0.37g、1.14mmol)を、乾燥したバイアルに入れ、3回の真空/窒素サイクルを行い、次いで、乾燥トルエン(0.20mL)を加えた。同時に、酢酸パラジウム(0.01g、0.05mmol)、およびBINAP(0.04g、0.07mmol)を、窒素下で乾燥した4mLバイアルに入れ、3回の真空/窒素サイクルを行った。次いで、乾燥トルエン(0.40mL)を加え、窒素下で室温にて、混合物を、第一のバイアルに加えた。反応混合物を、一夜にわたって80℃にて加熱し、室温まで冷却し、EtOAC(3mL)を加え、混合物を濾別した。溶媒を除去し、粗製物を、EtOAc(3.5mL)で回収し、2gシリカカラム(溶離液EtOAc)に通して濾過すると、さらに精製することなく表題化合物0.10g(82%)が得られた。
【0126】
{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−4−イル}−ピロリジン−1−イル−メタノンギ酸塩
方法F−ステップb EtO中2M HCl(2mL)中の2−{2−クロロ−5−[4−(ピロリジン−1−カルボニル)−ピペリジン−1−イル]−フェニル}−5−メトキシ−ベンゾイミダゾール−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.10g、0.19mmol)の混合物に、数滴のジクロロメタンおよびメタノールを加えて出発材料の溶解度を改善した。得られた混合物を、室温にて一夜にわたって撹拌し、Et2Oを加え(5mL)、沈殿を濾別し、次いで、PrepHPLCにより精製すると、定量的な収率で、塩酸塩(hycrochloride salt)として表題化合物0.03gが得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 1.83〜1.93(6H,m)、1.95〜2.04(2H,m)、2.65〜2.74(1H,m)、2.79〜2.90(2H,m)、3.41(2H,t)、3.60(2H,t)、3.81〜3.88(2H,m)、3.86(3H,s)、6.92(1H,dd)、7.07〜7.14(2H,m)、7.37〜7.41(2H,m)、7.51(1H,d);m/z 439(M+H)、保持時間(方法a)=2.23(10分操作)。
【0127】
方法G
【0128】
【化23】

【0129】
例7:{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−ピペラジン−1−イル−メタノン
4−{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−カルボニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法G−ステップa dcm(4mL)中の1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−カルボン酸(一般的方法2、ステップeに記載されているようにして得られる)(0.01g、0.26mmol)の混合物に、HATU(0.10g、0.29mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)(0.14mL、0.76mmol)およびtert−ブチル−1−ピペラジンカルボキシレート(0.06g、0.32mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、室温まで冷却し、水(2×5mL)および飽和NaCO溶液(2×5mL)で洗浄した。有機層を、NaSOで乾燥し、濾過し、減圧下で蒸発させると、粗製物が得られ、ジエチルエーテル(3mL)と共に磨砕し、濾過し、乾燥した。次いで、沈殿を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液勾配:EtOAc100%〜EtOAc:MeOH中NH3(2M)/4:0.8)により精製し、次いで、SCXカートリッジ上の濾過を実行すると(溶離液勾配:DCM:MeOH/1:1〜MeOH中NH3)、表題化合物0.11g(67%)が得られた。
【0130】
{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−ピペラジン−1−イル−メタノン
方法G−ステップb dcm(1mL)中の4−{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−カルボニル}−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.11g、0.21mmol)の混合物に、EtO中2M HCl(4mL)を加えた。混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、得られた沈殿を濾別し、EtOで洗浄した。次いで、沈殿を、飽和NaHCO溶液(3mL)で回収し、dcm(2×3mL)で抽出し、溶媒を除去し、組成物を、SCXカートリッジに通して濾過すると、表題化合物0.05g(57%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 2.09〜2.23(2H,m)、2.69〜2.78(4H,m)、3.28〜3.44(3H,m)、3.47〜3.56(6H,m)、6.61〜6.64(1H,m)、6.92〜6.93(1H,m)、7.16〜7.20(2H,m)、7.24〜7.27(1H,m)、7.53(2H,bs);m/z 410(M+H)、保持時間(方法b)=0.88(10分操作)。
【0131】
方法H
【0132】
【化24】

【0133】
例8:1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸(3−ジメチルアミノ−プロピル)−メチル−アミド
方法H−ステップa ジクロロメタン(2mL)中の1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸(一般的方法3、4、ステップeに記載されるようにして得られる)(0.10g、0.26mmol)およびHATU(0.10g、0.27mmol)が入ったバイアルに、TEA(0.07mL、0.54mmol)およびN,N,N'−トリメチル−1,3−プロパンジアミン(0.32mmol、0.05mL)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、溶媒を除去し、粗製物を、PrepHPLCおよびSCXカラムにより精製すると、表題化合物0.06g(49%)が得られた。
H−NMR(400MHz,DMSO):δ 1.50〜1.72(6H,m)、2.15(8H,m)、2.80(4H,m)、3.02(2H,s)、3.30(2H,m)、3.70(2H,m)、7.06(2H,m)、7.28〜7.56(3H,m)、7.69(1H,m)、12.74(1H,s);m/z 472(M+H)、保持時間(方法a)=1.68(10分操作)。
【0134】
方法I
【0135】
【化25】

【0136】
例9:{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル)−ピペラジン−1−イル−メタノン
4−{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
方法I−ステップa ジクロロメタン(2mL)中の[1−[4−(フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩(一般的方法8、ステップbに記載されるようにして得られる)(0.10g、0.26mmol)およびHATU(0.10g、0.27mmol)が入ったバイアルに、TEA(0.08mL、0.56mmol)およびtert−ブチル−1−ピペラジンカルボキシレート(0.32mmol、0.06g)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、水(3×2mL)および飽和NaCO溶液(3×2mL)で洗浄した。次いで、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc)により精製し、次いで、NH2カートリッジ上の濾過を実行すると(溶離液EtOAc)、表題化合物0.02g(15%)が得られた。
【0137】
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル)−ピペラジン−1−イル−メタノン
方法I−ステップb EtO中2M HCl(3mL)中の4−{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボニル)−ピペラジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(0.02g、0.04mmol)の混合物を、室温にて2日にわたって撹拌し、次いで、溶媒を除去し、粗製物を、NH2カートリッジに通して濾過すると(溶離液EtOAc)、定量的な収率で表題化合物0.02gが得られた。
H−NMR(400MHz,CDCl3):δ 1.83(2H,m)、1.96〜2.07(2H,m)、2.50(3H,s)、2.56〜2.63(1H,m)、2.77〜2.93(6H,m)、3.58(4H,d)、3.79(2H,d)、6.98(1H,m)、7.10(2H,m)、7.29〜7.39(1H,m)、7.62〜7.72(1H,m)、8.00(1H,dd)、9.78(1H,bs);m/z 421(M+H)、保持時間(方法a)=1.37(10分操作)。
【0138】
方法J
【0139】
【化26】

【0140】
例10:1−[3−(5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フルオロ−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸メチル−(1−メチル−ピロリジン−3−イル)−アミド
方法J−ステップa dcm(2mL)中の1−[3−(5−クロロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−フルオロ−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩(一般的方法10、ステップbに記載されるようにして得られる)(0.01g、0.25mmol)の混合物に、HATU(0.10g、0.26mmol)、TEA(0.07mL、0.55mmol)およびN,N'−ジメチル−3−アミノピロリジン(0.04g、0.31mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、室温まで冷却し、塩化アンモニウム溶液(2mL)、飽和NaCO溶液(2mL)および水(2mL)で洗浄した。次いで、有機層を、NH2カートリッジ上で濾過し、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液: EtOAc:MeOH中NH3 2N/9:1)によりさらに精製すると、表題化合物0.03g(30%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.79〜1.94(5H,m)、2.08〜2.30(2H,m)、2.37(3H,s)、2.46〜2.54(2H,m)、2.62〜2.69(2H,m)、2.72〜2.92(2H,m)、3.10(3H,s)、3.79(2H,d)、5.16(1H,m)、7.14〜7.20(2H,m)、7.26(1H,dd)、7.58〜7.63(2H,m)、7.73(1H,dd);m/z 470(M+H)、保持時間(方法b)=1.80(10分操作)。
【0141】
方法K
【0142】
【化27】

【0143】
例11:(R)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミド
方法K−ステップa dcm(2mL)中の(R)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法3、4、ステップeに記載されるようにして得られる)(0.01g、0.27mmol)の混合物に、HATU(0.10g、0.28mmol)、TEA(0.08mL、0.56mmol)および2−モルホリノエチルアミン(0.04g、0.33mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、塩化アンモニウム溶液(2mL)で洗浄し、相分離器に通して濾過し、有機溶媒を除去した。次いで、粗製物を、SCXカラムおよびフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:EtOAcからEtOAc:MeOH中NH3(2M)/10:1までの勾配)により精製すると、表題化合物0.05g(40%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 1.66〜1.98(4H,m)、2.40〜2.64(7H,m)、2.94(1H,m)、3.06(1H,dd)、3.36(2H,m)、3.57〜3.80(6H,m)、7.04〜7.16(2H,m)、7.33(13H,bs)、7.42(2H,m)、7.62(1H,bs);m/z 486(M+H)、保持時間(方法b)=2.97(10分操作)。
【0144】
方法L
【0145】
【化28】

【0146】
例12:{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン
方法L−ステップa dcm(2mL)中の(R)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法3、4、ステップeに記載されるようにして得られる)(0.01g、0.27mmol)の混合物に、HATU(0.10g、0.28mmol)、TEA(0.08mL、0.56mmol)および2−モルホリノエチルアミン(0.04g、0.33mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって室温にて撹拌し、塩化アンモニウム溶液(2mL)で洗浄し、相分離器に通して濾過し、有機溶媒を除去した。次いで、粗製物を、SCXカラムおよびフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン:EtOAc/1:1〜0:1からEtOAc:MeOH中NH3(2M)/10:1までの勾配)により精製した。分取HPLCによるさらなる精製を行うと、表題化合物0.03g(29%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 1.57〜1.88(3H,m)、1.95(1H,m)、2.81(1H,td)、2.98(2H,m)、3.50〜3.85(10H,m)、7.10(2H,m)、7.32(1H,m)、7.40(2H,m)、7.60(1H,m);m/z 443(M+H)、保持時間(方法b)=4.98(10分操作)。
【0147】
方法M
【0148】
【化29】

【0149】
例13
(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン
方法M−ステップa dcm(2.5mL)中の(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法1、ステップdに記載されているようにして得られる)(0.01g、0.30mmol)(方法A、ステップdに記載されているようにして得られる)の混合物に、HATU(0.12g、0.33mmol)、TEA(0.09mL、0.63mmol)および4−メトキシピペリジン(0.04g、0.33mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、室温まで冷却し、塩化アンモニウム溶液(3mL)で洗浄し、相分離器に通して濾過し、有機溶媒を除去した。次いで、粗製物を、SCXカラム(溶離液:最初に、dcm:MeOH/1:1、次いで、MeOH中NH3(2N))およびフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc:シクロヘキサン/10:0から0:10までの勾配)により精製すると、表題化合物0.05g(38%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.42〜1.69(3H,m)、1.73〜1.96(5H,m)、2.78〜2.93(1H,m)、2.93〜3.07(2H,m)、3.25〜3.50(6H,m)、3.79〜3.94(7H,m)、7.16〜7.19(2H,m)、7.28〜7.36(3H,m)、7.42〜7.46(1H,m)、7.54〜7.56(1H,m)、7.66〜7.68(1H,m);m/z 433(M+H)、保持時間(方法b)=3.63(10分操作)。
【0150】
方法N
【0151】
【化30】

【0152】
例14:(4−ジメチルアミノ−ピペリジン−1−イル)−{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン
方法N−ステップa dcm(2.5mL)中の(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法1、ステップdに記載されているようにして得られる)(0.01g、0.30mmol)(方法A、ステップdに記載されているようにして得られる)の混合物に、HATU(0.12g、0.33mmol)、TEA(0.09mL、0.63mmol)および4−(N,N−ジメチルアミノ)ピペリジン(0.04g、0.35mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、室温まで冷却し、塩化アンモニウム溶液(3mL)で洗浄し、相分離器に通して濾過し、有機溶媒を除去した。次いで、粗製物を、SCXカラム(溶離液:最初に、dcm:MeOH/1:1、次いで、MeOH中NH3(2N))およびフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:EtOAc:MeOH中NH3(2N)/10:0から9:1までの勾配)により精製すると、表題化合物0.05g(37%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.26〜1.43(2H,m)、1.59〜2.00(6H,m)、2.26〜2.31(6H,m)、2.43〜2.49(1H,m)、2.57〜2.64(1H,m)、2.79〜3.18(4H,m)、3.79〜3.86(2H,m)、3.89(3H,s)、4.12〜4.16(1H,m)、4.58〜4.61(1H,m),7.16〜7.20(2H,m)、7.28〜7.37(3H,m)、7.42〜7.46(1H,m)、7.54〜7.56(1H,m)、7.66〜7.68(1H,m);m/z 446(M+H)、保持時間(方法b)=1.63(10分操作)。
【0153】
方法O
【0154】
【化31】

【0155】
例15:(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸(2−モルホリン−4−イル−エチル)−アミド
方法O−ステップa (R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法3、4、ステップeに記載されるようにして得られる)(0.10g、0.25mmol)、HATU(0.10g、0.26mmol)、TEA(0.07mL、0.53mmol)および2−モルホリン−4−イル−エチルアミン(0.04mL、0.33mmol)が入ったバイアルに、ジクロロメタン(2mL)を加え、反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱した。反応物を、室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液(2mL)を、撹拌しながら加え、有機層を、相分離器に通して濾過することにより回収し、溶媒を、減圧下で除去した。粗製物を、SCXおよびフラッシュクロマトグラフィー(溶離液:シクロヘキサン:酢酸エチル100:0から3:1までの勾配)により精製すると、表題化合物0.05g(42%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 1.66〜1.97(4H,m)、2.42〜2.50(6H,m)、2.48(3H,s)、2.55〜2.62(1H,m)、2.89〜2.97(1H,m)、3.06(1H,dd)、3.28〜3.41(2H,m)、3.60(4H,dd)、3.63〜3.69(1H,m)、3.71〜3.77(1H,m)、7.09〜7.15(2H,m)、7.38〜7.54(4H,m);m/z 482(M+H)、保持時間(方法b)=2.57(10分操作)。
【0156】
方法P
【0157】
【化32】

【0158】
例16:{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
方法P−ステップa 1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−カルボン酸塩酸塩(一般的方法3、4、ステップeに記載されるようにして得られる)(0.10g、0.25mmol)、HATU(0.10g、0.26mmol)、TEA(0.07mL、0.53mmol)および1−メチル−ピペラジン(0.04mL、0.33mmol)が入ったバイアルに、ジクロロメタン(2mL)を加え、反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱した。反応物を、室温まで冷却し、飽和NaHCO溶液(2mL)を、撹拌しながら加え、有機層を、相分離器に通して濾過することにより回収し、溶媒を、減圧下で除去した。粗製物を、SCX、ジエチルエーテルからのトリチュレーションにより、最後に、分取HPLCにより精製すると、表題化合物0.04g(34%)が得られた。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ 2.20〜2.33(2H,m)、2.41(3H,s)、2.51〜2.66(4H,m)、3.37〜3.54(3H,m)、3.56〜3.76(6H,m)、3.86(3H,s)、6.71(1H,dd)、6.93(1H,ddd)、7.01(1H,d)、7.12(1H,d)、7.34(1H,dd)、7.52(1H,d);m/z 454(M+H)、保持時間(方法b)=2.13(10分操作)。
【0159】
方法Q
【0160】
【化33】

【0161】
例17:1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸メチル−(1−メチル−ピロリジン−1−イル)−アミド
方法Q−ステップa dcm(2mL)中の1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸塩酸塩(一般的方法3、4、ステップeに記載されるようにして得られる)(0.01g、0.25mmol)の混合物に、HATU(0.10g、0.26mmol)、TEA(0.07mL、0.53mmol)およびメチル−(1−メチル−ピロリジン−3−イル)−アミン(0.03g、0.31mmol)を加えた。反応混合物を、一夜にわたって35℃にて加熱し、室温まで冷却し、塩化アンモニウム溶液(2mL)で洗浄し、相分離器に通して濾過し、有機相を、SCXカラム(溶離液:最初に、dcm:MeOH/1:1、次いで、MeOH中NH3(2N))により濾過した。この後処理を、Zinsser Speedy(バージョン6.1.3)を使用して行った。次いで、粗製物を、フラッシュクロマトグラフィー(溶離液:EtOAcからEtOAc:MeOH中NH3(2N)/10:1までの勾配)により精製すると、表題化合物0.04g(37%)が得られた。H−NMR(400MHz,CD3OD):δ 1.76〜1.93(5H,m)、2.08〜2.23(2H,m)、2.36〜2.48(6H,m)、2.51〜3.09(9H,m)、3.83〜3.86(2H,m)、5.13〜5.20(1H,m)、7.09〜7.13(2H,m)、7.38〜7.40(3H,m)、7.51(1H,bs);m/z 466(M+H)、保持時間(方法b)=2.30(10分操作)。
【0162】
表は、表の第3欄に指示され例1〜17の合成について詳細に上で議論されている方法に従って調製された、合成された化合物の選択を示している。
【0163】
【表1−1】

【0164】
【表1−2】

【0165】
【表1−3】

【0166】
【表1−4】

【0167】
【表1−5】

【0168】
【表1−6】

【0169】
【表1−7】

【0170】
【表1−8】

【0171】
【表1−9】

【0172】
【表1−10】

【0173】
【表1−11】

【0174】
【表1−12】

【0175】
【表1−13】

【0176】
【表1−14】

【0177】
【表1−15】

【0178】
【表1−16】

【0179】
【表1−17】

【0180】
【表1−18】

【0181】
【表1−19】

【0182】
【表1−20】

【0183】
【表1−21】

【0184】
【表1−22】

【0185】
【表1−23】

【0186】
【表1−24】

【0187】
【表1−25】

【0188】
【表1−26】

【0189】
【表1−27】

【0190】
【表1−28】

【0191】
【表1−29】

【0192】
【表1−30】

【0193】
【表1−31】

【0194】
【表1−32】

【0195】
【表1−33】

【0196】
【表1−34】

【0197】
【表1−35】

【0198】
【表1−36】

【0199】
【表1−37】

【0200】
【表1−38】

【0201】
【表1−39】

【0202】
【表1−40】

【0203】
【表1−41】

【0204】
【表1−42】

【0205】
【表1−43】

【0206】
【表1−44】

【0207】
【表1−45】

【0208】
【表1−46】

【0209】
【表1−47】

【0210】
【表1−48】

【0211】
【表1−49】

【0212】
【表1−50】

【0213】
【表1−51】

【0214】
【表1−52】

【0215】
【表1−53】

【0216】
【表1−54】

【0217】
【表1−55】

【0218】
【表1−56】

【0219】
【表1−57】

【0220】
【表1−58】

【0221】
【表1−59】

【0222】
Smoのクローニングおよび安定な組み換えSmo発現細胞系の生成
ヒトSmoコーディング配列は、標準的条件を使用してPCRにより増幅した。テンプレートは、OrigeneからのpcMV6−XL5−Smo(cat.TC122724)とした。プライマーは、下記の通り設計した;
フォワード(5’ GATCGGTACCGGGCTTTTGCTGAGTT 3’)は、KpnI制限部位を有し;
リバース(5’ GATCGCGGCCGCCTACTTATCGTCGTCATCCTTGTAATCGAAGTCCGAGTCTGC 3’)は、5’末端にNotI制限部位、終止コドンおよびFLAGコーディング配列を有する。
【0223】
得られたアンプリコンは、2424bpの長さがあり、完全Smoコーディング配列、FLAGタグ、および各末端に1つの2つの制限部位を含有した。アンプリコンを、KpnIおよびNotI制限酵素で二重消化し、pcDNA5/FRTプラスミド(Invitrogen)をクローニング用に選択した。pcDNA5/FRTプラスミド内へのSmo−FLAGコーディング配列のライゲーションおよびクローニングは、pcDNA5/FRT_Smo−FLAGと名付けられて7432bpの長さがあるプラスミドを作り出した。
【0224】
FlpIN技法(Invitrogen)を使用し、FlpIN293細胞系(Invitrogen、RT50−07)を使用して安定な発現Smo−FLAG細胞系(expressing Smo-FLAG cell line)を作成した。これは、ゼオシン耐性FlpIN293宿主細胞系を生成するためのpFRT/lacZeoプラスミドによる安定なトランスフェクションによるHEK293細胞から誘導される系である。FlpIN293細胞は、統合されたFlp Recombinant Target(FRT)部位(Invitrogen)を含有する安定な哺乳動物細胞系を作成するのに適している。
【0225】
pcDNA5/FRT_Smo−FLAGプラスミドによるトランスフェクション(または、偽トランスフェクト細胞(mock transfected cells)、空プラスミドによるトランスフェクションの場合)は、宿主細胞におけるFRT部位とそれぞれpcDNA5/FRT_Smo−FLAG発現ベクターまたはpcDNA5/FRT空ベクターとの間の相同的組み換えを触媒するFlpリコンビナーゼを運ぶ、pOG44プラスミドのトランスフェクションと一緒に行った。Smo−FLAG発現細胞ならびに偽トランスフェクト細胞は、ハイグロマイシンB耐性を持ち、β−ギャル染色に対して陰性である。SmoおよびFLAG抗原の発現は、ウエスタンブロットによってもチェックした。生成された2つの細胞系は、偽トランスフェクト細胞系を示す293FlpIN/クローンE−3およびSmo−FLAGトランスフェクト細胞系を示す293FlpIN/クローン3−5と名付けられた。
【0226】
細胞培養条件
細胞は、10%ウシ胎仔血清を含有するDMEM(共にInvitrogenから)中に、0.25mg/mlハイグロマイシンB(Invitrogen)を添加して維持した。細胞は、95%空気−5%二酸化炭素の十分に加湿された環境中で37℃にて維持し、解凍後22〜25サイクルまで使用した。
【0227】
結合アッセイ開発
化合物のSmo受容体との相互作用は、置換されることになる標識リガンドとしてSmo受容体用の蛍光リガンド(Bodipy−Cyclopamine、Toronto Research Chemical Inc、cat#B674800)を使用する置換結合アッセイにより試験した。
【0228】
蛍光リガンドのKd(最大結合の50%に到達するリガンドの濃度)およびBmax(生物学的調製物において受容体に特異的に結合することができるリガンドの最大量)を決定するため、特異的結合(SB)を、全結合(TB)から非特異的結合(NSB)を減じることにより算出した。TBは、漸増濃度のBodipy−Cyclopamineを細胞に添加することにより決定し、一方、NSBは、漸増濃度のBodipy−Cyclopamineの飽和濃度の十分に実証された(well described)アンタゴニスト(この場合、10μMのN−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロフェニル]−3,5−ジメトキシ−ベンズアミド(Rubinら WO2003011219)が選択された)との混合物を細胞に添加することにより決定した。各濃度のBodipy−Cyclopamineについて、SBを、TBからNSBの値を減じることにより算出した。SB曲線からBmaxおよびKdを算出した。この場合、安定な偽トランスフェクト細胞系クローンE−3は、115nMのKdを有することが判明し、一方、安定なSmo−FLAGトランスフェクト細胞系クローン3−5は、44.3nMのKdを有することが判明した。Kiは、標識リガンドの特異的結合(SB)の50%を阻害する非標識リガンドの濃度であり、標識リガンドの有効使用濃度について補正されている。Kiは、Ki=IC50/[1+[bodipy−cyclopamine]/Kd)]としてCheng−Prusoff式に従って算出した。
【0229】
結合アッセイで化合物を試験すること
293FlpIN/クローンE−3および293FlpIN/クローン3−5細胞を、Burkerチャンバーでカウントし、100000細胞/100μl DMEM 1%FBSを、2つの96ウェルプレート(U底、Sigma Aldrich、cat#M8185−100EA)に移した。293FlpIN/クローンE−3細胞を内部対照として使用し、Smoを過剰発現する293FlpIN/クローン3−5細胞の蛍光(FLU)変化を適切な時間にチェックした。
【0230】
対照および化合物は、DMEM1%FBS中で調製し、100μlを細胞に添加した。すべての対照および化合物を、最終濃度5nMのBodipy−Cyclopamineと共にインキュベートした。
【0231】
化合物を、DMSO(ストック10mM)に溶かし、まず10μMにて試験し(単一濃度アッセイ);各化合物を、少なくとも2回繰り返した(2つの異なるプレートで)。Bodipy−Cyclopamineが30%閾値を超えて置換された場合、化合物を、濃度−応答アッセイによって1プレートあたり8化合物のスループットで再試験し、濃度範囲は、100、10、1、0.5、0.1、0.01、0.05、0.001および0.0001μMとした。
【0232】
陰性対照として、DMSOを加えて単一濃度アッセイ用には1:1000に、濃度応答アッセイ用には1:100に希釈した293FlpIN/クローン3−5細胞を使用した。
【0233】
Bodipy−Cyclopamine結合を完全に置換する陽性対照として、N−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロフェニル]−3,5−ジメトキシベンズアミド(Rubinら WO2003011219)を、10μMの濃度で使用した。
【0234】
2つのプレートを、ロッキングプラットフォーム上で光を防ぎながら室温にて4時間インキュベートした。インキュベーション後、プレートを、1600rpmにて5分にわたって遠心分離し、2%FBSを含有するPBSで2回洗浄した。最後に、細胞を、洗浄緩衝液170μlに再懸濁し、蛍光シグナルを、FACScalibur HTSシステム(Becton Dickinson)で取得した。
【0235】
機器取得パラメーターは、未処理の非標識293FlpIN/クローンE−3細胞を使用して各プレートの読み取り開始時に設定した。使用したHTS取得プログラムは、BD(商標)Plate Manager(BD Bioscience)とし、データ解析は、BD CellQuest(商標)Proソフトウェア(BD Bioscience)を使用して行った。
【0236】
定量化は、陽性および陰性対照のFL1−Hヒストグラムをオーバーレイし、2つの曲線間の交点にマーカーを設定することにより行った。設定されたマーカーより蛍光が強い事象のみを定量化した。次いで、値を、陰性対照(0%Bodipy−Cyclopamine置換)および陽性対照(100%Bodipy−Cyclopamine置換)に従って正規化した。
【0237】
例1〜193の化合物は、上の条件で試験した場合、すべてが、0.8nMと21.6μMの間の範囲であるKi値を示す。
【0238】
アルカリホスファターゼアッセイで化合物を試験すること
Shhは、マウス間葉細胞系C3H10T1/2において、骨芽細胞分化のマーカーであるアルカリホスファターゼ(AP)を誘導することがin vitroで証明されている(Katsuuraら、1999;Kintoら、1997;Muroneら、1999;Nakamuraら、1997、Wuら、2004。したがって、小分子のヘッジホッグ−Gliシグナル伝達の妨害を分析するため、このマウス細胞系におけるAPの活性化に基づく機能アッセイを実施した。AttoPhos(登録商標)キット(Cat S1000、Promega)の基質を使用し、溶液中のAPを検出した。手短に言うと、下記の手順を適用した。
【0239】
ポリリシンをコーティングした透明な平底96ウェルプレート(Corning、Cat.3667)を、1ウェルあたり細胞培養液100μl中の10.000個の細胞で満たした。細胞培養培地は、1%Glutamax(Cat 35050−038)、1%ペニシリン/ストレプトマイシン(Cat 15140−122)および1% Hepes(15630−056)を含むDMEM(Cat 21969−035)からなった。すべての試薬は、Invitrogenから入手した。プレートを、5%二酸化炭素と共に37℃にて一夜にわたってインキュベートした。次いで、培地を除去し、化合物か基準アンタゴニスト(N−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロフェニル]−3,5−ジメトキシ−ベンズアミド(Rubinら WO2003011219))のどちらかを含有する新鮮な培地100μlを、ウェルに添加した。すべての化合物溶液および基準溶液は、2μMの濃度でアゴニストプルモルファミン(purmorphamine)(Sinhaら Nature Chem.Biol.2,29−30(2005))を含有した。化合物は、100pMと50μMの間の範囲において三つ組みで10濃度にて試験した。各サンプル中の最終DMSO濃度は、培養培地中で1%に調整した。細胞を、5%二酸化炭素存在下で37℃にて72時間にわたって化合物溶液と共にインキュベートした。細胞培養培地を、プレートから除去し、1:5希釈した溶解溶液(Cat E194A、Promega)40μlを、各ウェルに添加した。次いで、プレートを、振盪機上で20分にわたって暗所でインキュベートした。最後に、再構成したAttoPhos基質溶液40μを、ウェルに添加し、続いて、振盪機上で15分間さらにインキュベートした。AttoPhos基質は、供給業者の説明書に従って再構成したが、基質溶液は、常に−80℃にて保存した。Safire2プレートリーダー(Tecan)を使用し、430nmの励起波長および560nmの発光波長で、サンプルにおける蛍光強度の変化を測定した。
【0240】
例1〜193の化合物は、上の条件で試験した場合、すべてが、1.1μMと14.8μMの間の範囲であるIC50値を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物および薬学的に許容されるそれらの塩
【化1】


(式中、原子価が許すように、
iは、1または2であり、
は、H;直鎖、分岐または環式の(C1〜C4)アルキル基であり、
は、H、ClまたはFであり、
Xは、NかCRのどちらかであり、
は、H;ハロゲン;直鎖、分岐または環式の(C1〜C4)アルキルまたはアルコキシ基であり、
Yは、
【化2】

であり、
Zは、OまたはNRxであり、
Rxは、Hまたは直鎖、分岐もしくは環式の(C1〜C4)アルキルであり、
kは、1、2、3または4であり、
nおよびpは、独立して、1、2または3であり、和n+pは、5を超えることはできず、
Tは、Hまたは直鎖もしくは分岐の(C1〜C4)アルキル基であり、
T’は、(C1〜C6)−ジアルキルアミノ基か、1つの窒素原子を含有し、NおよびOから選択される第二のヘテロ原子を含有する4〜6員飽和ヘテロ環のどちらかで置換されている直鎖または分岐のC1〜Cアルキル鎖でもよく、そのようなヘテロ環は、場合により、窒素原子において(C1〜C4)アルキル鎖で置換されており;または、1つの窒素原子を含有し、NおよびOから選択される第二のヘテロ原子を含有する4〜6員飽和ヘテロ環でもよく、そのようなヘテロ環は、窒素原子において(C1〜C4)アルキル鎖で置換されていてもよく、
rは、0、1、2または3であり、
R’は、ハロゲン;ヒドロキシ;アミノ;シアノ;ニトロ;オキソ;1つまたは複数のフッ素原子で置換されていてもよい直鎖または分岐の(C1〜C6)アルキル、ジハロアルキル、アザアルキル、オキサアルキル、アルキルカルボニル、オキサアルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、アルケニル、オキサアルケニル、アザアルケニル、アルケニルカルボニル、オキサアルケニルカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルケニルアミノカルボニル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、メルカプトアルキル、アルコキシ、アルキルチオ基であり;ここで、2つのR’基は、スピロまたは縮合連結で5〜8員環を形成することがあり;
【化3】


を除く)。
【請求項2】
iが2であり、その結果生じるピペリジン環の4位が−C(=O)−Yであり、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
iが2であり、その結果生じるピペリジン環の3位が−C(=O)−Yであり、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
iが1であり、R、R、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
がHであり、RがClまたはFであり、i、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
がHであり、Rが、直鎖、分岐または環式の(C1〜C4)アルキル基であり、i、X、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
XがNであり、i、R、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
XがCRであり、i、R、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
がHであり、i、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項8で定義されている通りである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
が、Cl、F、OMeまたはMeであり、i、R、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
rが0である、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
Yが、
【化4】

であり、kが2であり、rが1であり、R’がジメチルアミノであり、i、R、R、X、およびRが、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項13】
Yが、
【化5】

であり、nとpが共に2であり、ZがOであり、rが0であり、i、R、R、X、およびRが、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項14】
iが2であり、その結果生じるピペリジン環の4位が−C(=O)−Yであり、XがCRであり、Rがメチルであり、RがFであり、R、Y、Z、Rx、k、n、p、T、T’、rおよびR’が、請求項1で定義されている通りである、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピペラジン−1−イル−メタノン;
アゼパン−1−イル−{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピロリジン−1−イル−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−ピペリジン−1−イル−メタノン;
{(S)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−カルボン酸(3−ジメチルアミノ−プロピル)−メチル−アミド
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(4−ピロリジン−1−イル−ピペリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−フルオロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
(3−ジメチルアミノピロリジン−1−イル)−{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル−)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(S)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{(S)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{(R)−1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−メトキシ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−{1−[3−(1−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(R)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピロリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(S)−1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(S)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(R)−1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{(S)−1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{(S)−1−[3−(1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−4−クロロ−フェニル]−ピペリジン−3−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン;
{1−[4−クロロ−3−(5−フルオロ−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−(3−ジメチルアミノ−ピロリジン−1−イル)−メタノン;
および{1−[4−クロロ−3−(5−メチル−1H−ベンゾイミダゾール−2−イル)−フェニル]−ピペリジン−4−イル}−モルホリン−4−イル−メタノン、
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物、
または薬学的に許容されるその塩。
【請求項16】
薬学的に許容される担体または賦形剤と共に請求項1から15に記載の化合物を含有する医薬組成物。
【請求項17】
骨粗鬆症または癌を治療または予防するための医薬品を調製するための、請求項1から15に記載の化合物の使用。
【請求項18】
非小細胞肺癌腫、小細胞肺癌、乳癌、卵巣腫瘍、消化管腫瘍、脳の癌、前立腺癌、膵臓癌、基底細胞癌腫、悪性黒色腫、扁平上皮癌腫、多発性骨髄腫、リンパ腫、間葉性の癌、慢性骨髄性白血病、子宮内膜癌腫、肝細胞癌腫から選択される癌を治療するための、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
ヘッジホッグ経路の阻害から恩恵を受ける疾患、状態、または機能障害を治療するための方法であって、それを必要としている対象に、有効量の請求項1から15に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項20】
骨粗鬆症または癌、特に、非小細胞肺癌腫、小細胞肺癌、乳癌、卵巣腫瘍、消化管腫瘍、脳の癌、前立腺癌、膵臓癌、基底細胞癌腫、悪性黒色腫、扁平上皮癌腫、多発性骨髄腫、リンパ腫、間葉性の癌、慢性骨髄性白血病、子宮内膜癌腫、肝細胞癌腫を治療するための、請求項19に記載の方法。

【公表番号】特表2012−529449(P2012−529449A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514381(P2012−514381)
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/003441
【国際公開番号】WO2010/142426
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(507018805)シエナ ビオテク ソシエタ ペル アチオニ (6)
【氏名又は名称原語表記】SIENA BIOTECH S.P.A.
【Fターム(参考)】