説明

ヘッドレストの製造方法

【課題】 芯材及びステーを表皮内に容易に収容して組み付けることができるヘッドレストの製造方法を提供する。
【解決手段】 袋状をなす表皮14の下部の開口16から表皮14内に芯材19を収容するとともに、表皮14の下部のステー挿通孔17を介して表皮14内にステー18の上端部を収容して、そのステー18の脚部18aをステー挿通孔17から表皮14外に突出させる。その後、表皮14内において芯材19をステー18の上端部に結合固定する。さらに、表皮14内に発泡弾性材原料を注入して発泡膨張させるにより、ステー18の上端部及び芯材19を埋設するように発泡弾性材15を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車の座席等に取り付けられるヘッドレストの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、この種のヘッドレストにおいては、袋状をなす表皮の内部にステーを挿入して、その左右の脚部を表皮下部の挿通孔から下方へ突出させるとともに、表皮内に発泡弾性材原料を注入して発泡膨張させることにより、発泡弾性材が表皮と一体に成形されている。しかしながら、このような構成のヘッドレストを装備した車両において、後方衝突(いわゆる追突)が発生した場合、乗員の後頭部がヘッドレストに大きく沈み込んで、乗員頭部を安定支持できないことがあった。
【0003】
このような問題に対処するために、例えば特許文献1に開示されるような構成のヘッドレストも従来から提案されている。すなわち、この従来構成においては、ステーの上端部に硬質の芯材が取り付けられている。そして、この芯材及びステーの上端部を埋設するように、表皮内に発泡弾性材が充填成形されている。
【特許文献1】特開平9−85755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この特許文献1においては、芯材をステーの上端部に固定した後、発泡弾性材の成形に先立って、芯材及びステーの上端部を表皮の下部の開口から表皮内に挿入収容し、その後に表皮内に発泡原料を注入して発泡膨張させて、発泡弾性材を成形するようにしている。この場合、芯材とステーとの結合体を表皮内に収容するのは、その大きさ及び形状が原因となって、かなりの困難をともなう。このため、表皮の前記開口の寸法を大きく設定することが考えられるが、このようにしたとしても、芯材を固定したステーを表皮内に収容して、ステーの左右の脚部を表皮下部の挿通孔から突出させるのは面倒な作業である。すなわち、芯材を有しないステーであれば、そのステーの一端部を一方の挿通孔から表皮内に挿入して、他方の挿通孔から外部に突出させることにより、ステーが表皮に対して簡単にセットされる。しかし、両脚部間の架設部に芯材が設けられているステーでは、前記のような方法のセットはできない。従って、芯材を有するステーにおいては、表皮の開口から両方の脚部の先端側を表皮内に挿入して、両脚部を両挿通孔から外部へ突出させ、その後に、開口を大きく広げて、芯材を表皮内に無理矢理に納めるようにしている。
【0005】
従って、前記のように、開口の寸法を大きくする必要があるが、このようにすると、発泡弾性材原料の発泡時に、開口から発泡弾性材原料が漏出しやすくなって、ヘッドレストの品質低下を招くことがあった。それでもなお、開口の左右方向寸法は、表皮の左右方向寸法より大きくすることができないため、様々な体格の乗員の頭部を安定支持できるように、かなりの上下寸法が確保されている芯材をステーとともに表皮内に収容するのは困難である。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、芯材及びステーを表皮内に容易に収容して組み付けることができるヘッドレストの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、袋状をなす表皮の下部の開口から表皮内に芯材を収容するとともに、前記表皮の下部のステー挿通孔または開口を介して表皮内にステーの上端部を収容して、そのステーの脚部をステー挿通孔から表皮外に突出させ、その後、表皮内において芯材をステーの上端部に結合固定し、さらに、表皮内に発泡弾性材原料を注入して発泡膨張させるにより、前記ステーの上端部及び芯材を埋設するようにパッド部を成形することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記表皮の開口の周長寸法が芯材の上下方向の周長寸法と同じまたは同周長寸法よりも若干大きくなるように形成され、芯材を左右いずれかに回転させた状態で、同芯材をその一側端部側から表皮の開口を介して表皮内に挿入した後、表皮内において回転させて姿勢変更することを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記芯材が開閉可能な2つの挟持部に分割して構成され、ステーの上端部を両挟持部間に挟持することにより、芯材とステーとを結合固定することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載の発明において、前記芯材とステーとの左右方向における位置関係を規制するための規制手段を芯材に設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、芯材とステーとの間に、発泡弾性材原料の発泡圧力に抗して両者の結合状態を維持するための維持手段を設けたことを特徴とする。
(作用)
請求項1に記載の発明においては、表皮内に芯材及びステーを各別に収容した後、その表皮内において芯材をステーの上端部に結合固定する。このため、表皮の開口の寸法を大きく設定して、開口を大きく開放できるように構成しなくても、芯材及びステーを表皮内へスムーズに収容することができる。よって、組み付けが容易になるとともに、発泡弾性材原料の注入発泡時に、開口から発泡弾性材原料が漏出して、ヘッドレストの品質低下を招くことを抑制することができる。
【0012】
請求項2に記載の発明においては、表皮の開口の寸法をより小さくなるように設定することができて、開口から発泡弾性材原料が漏出するのを一層確実に抑制することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明においては、ステーの上端部を芯材の両挟持部間に挟持することにより、芯材とステーとを容易に結合固定することができて、組み付け作業を容易化することができる。
【0014】
請求項4に記載の発明においては、規制手段により、ステーと芯材とを正しい位置関係にすることができる。
請求項5に記載の発明においては、維持手段により、ステーと芯材とを結合状態に維持できる。すなわち、発泡弾性材原料の発泡時における発泡圧力に抗して、ステーと芯材との位置関係を保持することができて、不良品が生じるのを防止できる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、この発明によれば、芯材及びステーを表皮内に容易に挿入して組み付けることができ、ヘッドレストを効率よく製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
(第1実施形態)
以下に、この発明の第1実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、この実施形態のヘッドレスト11は、パッド部12と、そのパッド部12内に基端部を埋設してなるヘッドレスト用基材13とから構成されている。パッド部12は、袋状をなす表皮14内にヘッドレスト用基材13を収容するとともに、それらを図示しない成形型にセットした状態で、表皮14内に発泡ウレタン等の発泡弾性材原料を注入して発泡膨張させることにより、発泡弾性材15を表皮14と一体に成形した構成になっている。
【0017】
前記表皮14は、例えば、所定形状に裁断した周面表皮材14aをその両端縁において筒状に縫着するとともに、その周面表皮材14aの両側に一対の側面表皮材14b,14cを縫着して、全体として袋状となるように形成されている。表皮14の下部中央には、ヘッドレスト用基材13の後記芯材19を表皮14内に収容したり、発泡弾性材原料を注入したりするための開口16が形成されている。開口16の両端には、ヘッドレスト用基材13における後記ステー18の両脚部18aを挿通させて、表皮14外に突出させるための一対のステー挿通孔17が縫目により区画形成されている。
【0018】
なお、図4に示すように、このステー挿通孔17は、開口16からわずかに離れた開口16の両端近傍に形成されたものであってもよい。
図1〜図3に示すように、前記ヘッドレスト用基材13は、正面形ほぼ逆U字状のステー18と、そのステー18の両脚部18aの上端部分及び両脚部18a間の架設部18bを包囲するように、それらの部分に取り付けられた硬質の発泡ウレタン等の熱硬化材料等よりなる芯材19とから構成されている。この芯材19は、大きな衝撃が加えられたときに圧潰して、衝撃を吸収する機能を有する。芯材19は、前後に挟持部19a,19bを有し、それらの挟持部19a,19b間には下方に向かって開口する挟着溝19cが形成されている。前側挟持部19aの後面の下部両側には、規制手段としての一対の規制突起20が形成されている。
【0019】
そして、ステー18及び芯材19を表皮14内に収容した後、その表皮14内において、ステー18の両脚部18aの上端部分及び架設部18bを芯材19の挟着溝19c内に下部後方から挿入して、両挟持部19a,19b間で挟持することにより、芯材19とステー18とが結合固定されるようになっている。ここで、挟着溝19cの下部開口の開口幅はステー18の架設部18bの外径よりも狭くなっていて、挟着溝19cに対して挟着された状態の架設部18bが簡単に離脱しないようになっている。また、ステー18の両脚部18aが規制突起20に係合して、芯材19とステー18との位置関係が横(左右)方向において規制されるようになっている。
【0020】
さらに、この実施形態においては、図5(a)に示すように、前記表皮14及び芯材19がほぼ四角状のほぼ相似形をなすように形成されている。そして、表皮14の横方向寸法をL1、表皮14の上下方向寸法をL2、開口16の長さ(左右)方向寸法をW1、芯材19の横方向寸法をL3、芯材19の上下方向寸法をL4としたとき、W1>L4、L3≧L4、L2>L3、L1>L3の関係式が成立するとともに、2×W1≧(芯材19の上下方向最大周長)となるように構成されている。2×W1は、開口16の周長を表す。従って、開口16の周長寸法は、芯材19の上下方向最大周長と等しいか、それより大きい。ここで、後述の説明から明らかになるが、芯材19は図5の(a)の状態で開口16内を通過して表皮14内に収容される。この場合、開口16の周長寸法は、例えば、表皮14として滑りやすい材質であれば、2×W1=(芯材19の上下方向最大周長)でよく、2×W1>(芯材19の上下方向最大周長)の場合でも、芯材19が開口16内を通過できる程度の若干の寸法差があれば充分である。
【0021】
次に、前記のように構成されたヘッドレスト11の製造方法について説明する。
さて、このヘッドレスト11の製造に際しては、まず、図5(a)に示すように、芯材19を使用状態の向きに対して左右いずれかにほぼ90度回転させた状態で、その一側端部側から表皮14の開口16を介して表皮14内に収容する。続いて、図5(b)に示すように、表皮14内において芯材19を90度回転させて、表皮14の上下及び左右方向と合致するように姿勢変更する。また、図5(b)及び図5(c)に示すように、表皮14の一方のステー挿通孔17にステー18の一方の脚部18aを挿入して、その一方の脚部18aを表皮14の内部から他方の挿通孔17を介して外部へ突出させる。
【0022】
このようにすれば、表皮14内にステー18が収容されるとともに、その両脚部18aがステー挿通孔17から表皮14外に突出される。次に、図5(c)に示すように、表皮14内において、ステー18の両脚部18aを規制突起20間に位置させてステー18と芯材19との位置関係を決めるとともに、ステー18の架設部18bを芯材19の挟着溝19cの下端にあてがう。そして、その状態から架設部18bを挟着溝19c内に嵌め込むことにより、芯材19とステー18とを結合固定させて、ヘッドレスト用基材13を組み付ける。このようにすれば、ステー18と芯材19とを正しい位置関係となるように組み付けることができる。なお、架設部18bが挟着溝19cの狭い下端開口を通り抜けることで、作業者に対してクリック感が与えられ、表皮14の内部を見ることができなくても、組み付け完了を確認できる。
【0023】
その後、このヘッドレスト用基材13を含む表皮14を図示しない成形型にセットした状態で、開口16から表皮14内に発泡ウレタン等の発泡弾性材原料を注入して発泡膨張させる。これにより、図2及び図3に示すように、発泡弾性材15がヘッドレスト用基材13の芯材19を取り囲んだ状態で表皮14と一体に成形されて、ヘッドレスト11のパッド部12が形成される。
【0024】
このように、実施形態の製造方法では、表皮14内に芯材19及びステー18を各別に収容した後、その表皮14内において芯材19とステー18とを結合固定して、ヘッドレスト用基材13を組み付ける。この場合、芯材19をその上下方向寸法L4の短い一側端部側から、表皮14の開口16を介して表皮14内に収容した後、その表皮14内において芯材19を回転させて姿勢変更する。このため、ヘッドレスト用基材を組み付け状態で表皮内に収容する場合とは異なり、表皮の開口の方向寸法等を大きく設定して、開口16を大きく開放できるように構成しなくても、芯材19及びステー18を表皮14内へスムーズに収容することができる。すなわち、この実施形態においては、前述のように、開口16の周長である2×W1を、芯材19の上下方向最大周長と等しく、またはそれより若干大きくすれば、ヘッドレスト11の組み付けが容易になるとともに、発泡弾性材原料の注入発泡時に、開口16から発泡弾性材原料が漏出するのを有効に防止して、ヘッドレスト11の品質低下を招くことを防止することができる。また、この実施形態においては、芯材19の後部側の挟持部19bの下部が切り欠かれた形状になっているため、芯材19が表皮14内に収容された状態であっても、その切り欠き部を利用することにより、ステー18を表皮14内に通しやすくなる。
【0025】
そして、ステー18の架設部18bが挟着溝19c内において把持されるとともに、両脚部18aが規制突起20により規制されているため、発泡弾性材原料の発泡時に、ステー18及び芯材19に対して作用する発泡圧力に抗して、両者18,19は組み付け時の結合関係を維持することにより、それらの位置関係を保持することができて、不良品が生じるのを防止できる。従って、架設部18b,挟着溝19c,規制突起20により結合関係を維持するための維持手段が構成される。
【0026】
また、このように製造されたヘッドレスト11においては、図1〜図3に示すように、表皮14内の発泡弾性材15の中心に衝撃吸収機能を有する芯材19が埋設されている。このため、乗員の後頭部を大きく沈み込むことなく、安定支持できるとともに、車両に対して後方衝突による衝撃が加えられた場合には、乗員の頭部がパッド部12に当たることにより、芯材19が圧潰して、衝撃が吸収される。
【0027】
なお、図4に示したタイプのヘッドレスト11は、挿通孔17が開口16からわずかに離間しているのみなので、その製造方法は、前述した方法と同様である。
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0028】
さて、この第2実施形態では、図6及び図7に示すように、衝撃吸収機能を有する熱可塑性樹脂等からなる芯材19の挟持部19a,19bが上端縁において、一体の薄肉ヒンジ部25を介して開閉可能に連結されている。また、一方の挟持部19aの後面には係止凹部26が形成されるとともに、他方の挟持部19bの前面には係止凹部26に係合可能な係止凸部27が形成されている。そして、図7に示すように、両挟持部19a,19bを開放させた状態で、ステー18の架設部18bを両挟持部19a,19b間の挟着溝19cに挿入した後、両挟持部19a,19bを閉鎖することにより、係止凹部26と係止凸部27とが係合して、両挟持部19a,19bが閉鎖状態に保持される。これにより、ステー18の架設部18bが両挟持部19a,19b間に挟持されて、芯材19がステー18の上端部に結合固定される。なお、両挟持部19a,19bの上端間のヒンジは、前記のように、一体の薄肉ヒンジ部25であっても、あるいは両挟持部19a,19bの上端間に貼着された粘着テープのような別体のヒンジであってもよい。
【0029】
従って、この第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。ただし、この実施形態においては、ステー18を表皮14内に通すとき、両挟持部19a,19b間の空間が利用される。もちろん、この場合も、ステー18を通しやすいのは前記第1実施形態と同様である。
【0030】
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
さて、この第3実施形態においては、図8に示すように、芯材19の後側挟持部19bが除去され、挟着溝19cが芯材19の後面に後方に向かって開口するように形成されている。そして、ステー18の架設部18bを挟着溝19cに後方から挿入嵌合することにより、芯材19がステー18の上端部に結合固定されるようになっている。この場合も、挟着溝19cの後端開口がステー18の架設部18bの外径よりも狭く形成されるのが望ましい。
【0031】
この第3実施形態においても、前記第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を、前記第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0032】
さて、この第4実施形態においては、図9に示すように、芯材19の挟着溝19cが上方に向かって開放されている。そして、ステー18の架設部18bを挟着溝19cに上方から挿入嵌合することにより、ステー18の架設部18bが両挟持部19a,19b間に挟持されて、芯材19がステー18の上端部に結合固定されるようになっている。
【0033】
この第4実施形態においても、前記第1実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
【0034】
・ 前記第2実施形態において、芯材19の挟持部19a,19b間のヒンジを省略し、別体の挟持部19a,19bを表皮14内で組み付けるようにすること。
・ 表皮14を正面ほぼ円形にして、パッド部12が正面ほぼ円形を呈するように構成すること。
【0035】
・前記各実施形態では、ステー18の一方の脚部18aを表皮14の一方の挿通孔17に通し、さらに他方の挿通孔17から外部へ突出させることにより、ステー18を表皮14に収容したが、ステー18の架設部18bを表皮14の開口16から表皮14内に挿入し、その後、ステー18の両脚部18aを挿通孔17に通して外部へ突出させること。このような方法は、表皮14の上下寸法が大きい場合に適する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】第1実施形態のヘッドレストを示す斜視図。
【図2】図1のヘッドレストの側断面図。
【図3】図2の3−3線における断面図。
【図4】図1のヘッドレストの変形構成を示す斜視図。
【図5】(a)〜(c)は図1のヘッドレストの組み付け方法を順に示す断面図。
【図6】第2実施形態のヘッドレストを示す断面図。
【図7】図6のへドレストの組み付け方法を示す断面図。
【図8】第3実施形態のヘッドレストを示す断面図。
【図9】第4実施形態のヘッドレストを示す断面図。
【符号の説明】
【0037】
11…ヘッドレスト、12…パッド部、13…ヘッドレスト用基材、14…表皮、15…発泡弾性材、16…開口、17…ステー挿通孔、18…ステー、18a…脚部、19…芯材、19a,19b…挟持部、19c…挟着溝。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋状をなす表皮の下部の開口から表皮内に芯材を収容するとともに、前記表皮の下部のステー挿通孔または開口を介して表皮内にステーの上端部を収容して、そのステーの脚部をステー挿通孔から表皮外に突出させ、その後、表皮内において芯材をステーの上端部に結合固定し、さらに、表皮内に発泡弾性材原料を注入して発泡膨張させるにより、前記ステーの上端部及び芯材を埋設するようにパッド部を成形するヘッドレストの製造方法。
【請求項2】
前記表皮の開口の周長寸法が芯材の上下方向の周長寸法と同じまたは同周長寸法よりも若干大きくなるように形成され、芯材を左右いずれかに回転させた状態で、同芯材をその一側端部側から表皮の開口を介して表皮内に挿入した後、表皮内において回転させて姿勢変更する請求項1に記載のヘッドレストの製造方法。
【請求項3】
前記芯材が開閉可能な2つの挟持部に分割して構成され、ステーの上端部を両挟持部間に挟持することにより、芯材とステーとを結合固定する請求項1または請求項2に記載のヘッドレストの製造方法。
【請求項4】
前記芯材とステーとの左右方向における位置関係を規制するための規制手段を芯材に設けた請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項に記載のヘッドレストの製造方法。
【請求項5】
芯材とステーとの間に、発泡弾性材原料の発泡圧力に抗して両者の結合状態を維持するための維持手段を設けた請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載のヘッドレストの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−15826(P2006−15826A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193832(P2004−193832)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000119232)株式会社イノアックコーポレーション (1,145)
【Fターム(参考)】