説明

ベンズイミダゾール誘導体及びGABAA受容体複合体を調節するためのそれらの使用

本発明は、新規なベンズイミダゾール誘導体、これらの化合物を含む医薬組成物及びそれによって治療する方法に関する。本発明の化合物は、GABA受容体複合体の調節に応答する、中枢神経系の疾患及び障害の治療に、特に不安及び関連する疾患を抑制するのに有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なベンズイミダゾール誘導体、これらの化合物を含む医薬組成物及びそれによって治療する方法に関する。
【0002】
本発明の化合物は、GABA受容体複合体の調節に応答する、中枢神経系の疾患及び障害の治療に、特に、不安及び関連する疾患を抑制するのに有用である。
【背景技術】
【0003】
例えば、ベンゾジアゼピン結合部位などのGABA受容体複合体上の調節部位が、古典的抗不安薬ベンゾジアゼピンなどの抗不安薬に対する標的である。しかし、これらは多くの望ましくない特性を伴っている。
【0004】
GABA受容体の多数のアイソフォームが存在する。各受容体は、α1〜6、β1〜3、γ1〜3、δ、及びθサブユニットアイソフォームから選択されるサブユニットを含む五量体の複合体である。古典的抗不安薬ベンゾジアゼピンは、サブタイプ選択性を示さない。古典的ベンゾジアゼパンの欠点(例えば、鎮静作用、依存性、及び認知障害)における鍵となる要素の1つは、GABA受容体のα1サブユニットに関係があることが示唆されている。したがって、α2及び/又はα3サブユニットに対してα1サブユニットより多くの選択性を有する化合物は、改良された副作用プロファイルを有すると予想される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、最適化された薬理学的プロファイルを有する化合物の強い必要性が依然として存在する。さらに、旧来の化合物に伴われる望ましくない副作用のない有効な化合物を発見するという強い必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様では、本発明は、式Iの化合物
【化1】


或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩
[式中、R、R、R及びRは、以下に定義される通りである]
を提供する。
【0007】
第2の態様では、本発明は、本発明の化合物、或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量を、少なくとも1種の薬剤として許容される担体、賦形剤又は希釈剤と共に含む医薬組成物を提供する。
【0008】
さらなる態様では、本発明は、中枢神経系におけるGABA受容体複合体の調節に応答する、ヒトを含む哺乳動物の疾患又は障害又は状態を治療、予防又は緩和する医薬組成物を製造するための、本発明の化合物、或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩の使用を提供する。
【0009】
いっそうさらなる他の態様では、本発明は、中枢神経系におけるGABA受容体複合体の調節に応答する、ヒトを含む動物生体の疾患又は障害又は状態を治療、予防又は緩和する方法であって、本発明の化合物、或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量を、それを必要とする動物生体に投与するステップを含む方法に関する。
【0010】
本発明の他の目的は、以下の詳細な説明及び実施例から当業者には明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
置換ベンズイミダゾール誘導体
第1の態様では、本発明は、一般式(I)の化合物、
【化2】


或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩
[式中、
、R及びRは、互いに独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキル、ホルミル、アルキルカルボニル又はアルコキシアルキルカルボニルを表し、
はアリール基を表し、
このアリール基は、
ハロ、ヒドロキシ、R’R”N−、R’R”N−アルキル、R’−SO−N(R”)−、R’−(C=O)−、R’R”N−(C=O)−、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、アルケニル、アルキニル及び−(CR’R”)−R
からなる群から独立に選択される1つ又は複数の置換基で場合により置換されており、
ここで、R’及びR”は、互いに独立に、水素又はアルキルであり、
nは0又は1であり、
は複素環を表し、
この複素環は、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、ニトロ、アルキル、ヒドロキシル又はアルコキシで場合により置換されていてもよい]
を提供する。
【0012】
一実施形態では、Rは、水素又はアルキルを表す。特別の実施形態では、Rは水素を表す。
【0013】
さらなる実施形態では、Rは、水素、アルキル、ホルミル又はアルキルカルボニルを表す。特別の実施形態では、Rは水素を表す。さらなる実施形態では、Rはホルミルを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rはアセチルなどのアルキルカルボニルを表す。
【0014】
いっそうさらなる実施形態では、Rは、水素又はアルキルを表す。特別の実施形態では、Rはメチルなどのアルキルを表す。
【0015】
特別の実施形態では、Rは水素を表し、Rは水素を表し、Rはメチルを表す。さらなる実施形態では、Rは水素を表し、Rはホルミルを表し、Rはメチルを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rは水素を表し、Rはアセチルを表し、Rはメチルを表す。
【0016】
さらなる実施形態では、Rはアリール基を表し、このアリール基は、ハロ、ヒドロキシ、R’R”N−、R’R”N−アルキル、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、及びアルキニルからなる群から独立に選択される1つ又は複数の置換基で場合により置換されており、ここで、R’及びR”は、互いに独立に、水素又はアルキルである。
【0017】
さらなる実施形態では、Rは場合により置換されているフェニルを表す。
【0018】
いっそうさらなる実施形態では、R
【化3】


[式中、R、R及びRは、互いに独立に、水素、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル又はアルコキシを表す]
を表す。
【0019】
一実施形態では、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。
【0020】
さらなる実施形態では、Rは、ハロ、シアノ、トリフルオロメトキシ又はアルコキシを表し、Rは水素を表し、Rは水素を表す。特別の実施形態では、Rはフルオロなどのハロを表す。さらなる実施形態では、Rはシアノを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rはトリフルオロメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはメトキシなどのアルコキシを表す。
【0021】
いっそうさらなる実施形態では、Rはフルオロなどのハロを表し、Rは水素を表し、Rは水素を表す。さらなる実施形態では、Rはメトキシなどのアルコキシを表し、Rは水素を表し、Rは、フルオロ又はクロロなどのハロを表す。
【0022】
いっそうさらなる実施形態では、Rは、
【化4】


[式中、R、R、R、R及びRは、互いに独立に、水素、ハロ、R’−SO−N(R”)−、R’−(C=O)−、R’R”N−(C=O)−、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル又はアルコキシ又は−(CR’R”)−Rを表す]
を表す。
【0023】
のさらなる実施形態では、RはR’−SO−N(R”)−を表し、R、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rは、メチルスルホニルアミノなどのアルキルスルホニルアミノを表す。
【0024】
のいっそうさらなる実施形態では、RはR’−(C=O)−を表し、R、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはアセチルなどのアルキルカルボニルを表す。
【0025】
のさらなる実施形態では、R及びRは、互いに独立にアルコキシを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはメトキシを表す。いっそうさらなる実施形態では、R及びRは、共にメトキシを表す。
【0026】
のいっそうさらなる実施形態では、R及びRは、互いに独立にアルコキシを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはメトキシを表す。いっそうさらなる実施形態では、R及びRは、共にメトキシを表す。
【0027】
のさらなる実施形態では、R及びRは、互いに独立にアルコキシを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはメトキシを表す。いっそうさらなる実施形態では、R及びRは、共にメトキシを表す。
【0028】
のいっそうさらなる実施形態では、Rはアルコキシを表し、Rはハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rは、フルオロ又はクロロを表す。
【0029】
のさらなる実施形態では、Rはアルコキシを表し、Rはハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。
【0030】
のいっそうさらなる実施形態では、Rはアルコキシを表し、Rはハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。
【0031】
のさらなる実施形態では、Rはアルコキシを表し、Rはハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rは、フルオロ又はクロロを表す。
【0032】
のいっそうさらなる実施形態では、Rはアルコキシを表し、R及びRは、互いに独立にハロを表し、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。
【0033】
のさらなる実施形態では、Rはアルコキシを表し、R及びRは、互いに独立にハロを表し、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはメトキシを表す。さらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。
【0034】
のいっそうさらなる実施形態では、Rはハロを表し、Rはシアノを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはクロロを表す。
【0035】
のさらなる実施形態では、RはR’R”N−(C=O)−を表し、R、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはアミノカルボニルを表す。
【0036】
のいっそうさらなる実施形態では、Rはヒドロキシを表し、Rはハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはクロロを表す。
【0037】
のさらなる実施形態では、Rはシアノを表し、R又はRはフルオロなどのハロを表す。特別の実施形態では、Rはシアノを表し、Rは、フルオロなどのハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。さらなる実施形態では、Rはシアノを表し、Rはフルオロなどのハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。
【0038】
のさらなる実施形態では、Rはシアノを表し、Rはトリフルオロメチルを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。
【0039】
のいっそうさらなる実施形態では、R、R及びRは、互いに独立にハロを表し、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rはフルオロを表す。さらなる実施形態では、Rはクロロを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rはフルオロを表す。
【0040】
のいっそうさらなる実施形態では、R及びRは、互いに独立にハロを表し、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rは、クロロ又はフルオロを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rは、クロロ又はフルオロを表す。
【0041】
のいっそうさらなる実施形態では、R及びRは、互いに独立にハロを表し、Rはアルキルを表し、R及びRは、それぞれ水素を表す。特別の実施形態では、Rは、クロロ又はフルオロを表す。さらなる実施形態では、Rはメチルを表す。いっそうさらなる実施形態では、Rは、クロロ又はフルオロを表す。
【0042】
のいっそうさらなる実施形態では、Rは−(CR’R”)−Rを表し、R、R、R及びRは、それぞれ水素を表す。一実施形態では、nは0である。第2の実施形態では、nは1であり、R’及びR”は水素を表す。特別の実施形態では、Rはモルホリン−4−イルメチルを表す。他の特別の実施形態では、Rはピペラジン−1−イルを表す。
【0043】
さらなる実施形態では、Rはメチレンジオキシで置換されているフェニルを表す。特別の実施形態では、Rはベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イルを表す。
【0044】
特別の実施形態では、Rは、フェニル、2−メトキシフェニル、2−メトキシ−3−クロロ−フェニル、2−メトキシ−3−フルオロ−フェニル、2−メトキシ−4−フルオロ−フェニル、2−メトキシ−5−クロロ−フェニル、2−メトキシ−5−フルオロ−フェニル、2−メトキシ−6−フルオロ−フェニル、2−メトキシ−6−クロロ−フェニル、2,3−ジフルオロ−6−メトキシ−フェニル、3,5−ジフルオロ−2−メトキシ−フェニル、2−メチルスルホニルアミノ−フェニル、2−シアノフェニル、4−フルオロ−フェニル、2−フルオロ−フェニル、2−トリフルオロメトキシフェニル、2−クロロ−5−シアノ−フェニル、2−ヒドロキシ−3−クロロ−フェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3−クロロ−2,6−ジフルオロ−フェニル、2−クロロ−6−フルオロ−3−メチル−フェニル、2−フルオロ−6−クロロ−3−メチル−フェニル、2−アセチルフェニル、2−トリフルオロメトキシ−フェニル、2−アミノカルボニル−フェニル、2,3−ジメトキシ−フェニル、2,4−ジメトキシ−フェニル、2,6−ジメトキシ−フェニル、2−(モルホリン−4−イル−メチル)−フェニル、2−ピペラジン−1−イル−フェニル、2−シアノ−3−フルオロ−フェニル、2−シアノ−4−フルオロフェニル、2−シアノ−4−トリフルオロメチル−フェニル、及びベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イルからなる群から選択される置換基を表す。
【0045】
特別の実施形態では、本発明の化合物は、
1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン;
1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−(1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル;
1−[1−(4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
1−[1−(2’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
N−[1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド;
N−[1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−ホルムアミド;
N−{1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−ホルムアミド;
N−[(R)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−メタンスルホニルアミノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−シアノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−アセチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−シアノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−[(S)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−メタンスルホニルアミノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−アセチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
(R)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
N−{3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−メタンスルホンアミド;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル;
(R)−1−[1−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,3’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(6’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,4’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,3’−ジフルオロ−6’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−6−クロロ−ビフェニル−3−カルボニトリル;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−クロロ−ビフェニル−2−オール;
(R)−1−[1−(3’−クロロ−2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−ピペラジン−1−イル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−5’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボン酸アミド;
1−{3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−エタノン;
(R)−1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボン酸アミド;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル;
1−{3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−エタノン;
(S)−1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,3’−ジフルオロ−6’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−6−クロロ−ビフェニル−3−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−クロロ−ビフェニル−2−オール;
(S)−1−[1−(3’−クロロ−2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(3’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(6’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,4’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−2’,3’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−ピペラジン−1−イル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−5’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
N−{(R)−1−[1−(2’−シアノ−4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−シアノ−4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩である。
【0046】
上記の実施形態の2つ以上の任意の組合せも、本発明の範囲内に含まれるものとみなされる。
【0047】
置換基の定義
本発明に関連して、ハロとはフルオロ、クロロ、ブロモ又はヨードを表す。
【0048】
本発明に関連して、アルキル基とは、一価の飽和、直鎖又は分枝炭化水素鎖を示す。この炭化水素鎖は、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル及びイソヘキシルを含む、1〜6個の炭素原子(C1〜6−アルキル)を好ましくは含む。好ましい実施形態では、アルキルは、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチルを含む、C1〜4−アルキル基を表す。本発明の他の好ましい実施形態では、アルキルは、C1〜3−アルキル基を表し、特に、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルとすることができる。
【0049】
本発明に関連して、アルケニル基とは、ジエン、トリエン及びポリエンを含む、1つ又は複数の二重結合を含む炭素鎖を示す。好ましい実施形態では、本発明のアルケニル基は、少なくとも1つの二重結合を含み、2〜6個の炭素原子を含む(C2〜6−アルケニル)。最も好ましい実施形態では、本発明のアルケニル基は、エテニル、1−又は2−プロペニル、1−、2−又は3−ブテニル、或いは1,3−ブタジエニル、1−、2−、3−、4−又は5−ヘキセニル、或いは1,3−ヘキサジエニル、或いは1,3,5−ヘキサトリエニルである。
【0050】
本発明に関連して、アルキニル基とは、ジイン、トリイン及びポリインを含む、1つ又は複数の三重結合を含む炭素鎖を示す。好ましい実施形態では、本発明のアルキニル基は、少なくとも1つの三重結合を含み、2〜6個の炭素原子を含む(C2〜6−アルキニル)。その最も好ましい実施形態では、本発明のアルキニル基は、エチニル、1−、又は2−プロピニル、1−、2−、又は3−ブチニル、或いは1,3−ブタジイニル、1−、2−、3−、4−ペンチニル、或いは1,3−ペンタジイニル、1−、2−、3−、4−、又は5−ヘニニル、或いは1,3−ヘキサジイニル或いは1,3,5−ヘキサトリイニルである。
【0051】
本発明に関連して、シクロアルキル基とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルを含む、好ましくは3〜7個の炭素原子を含む環状アルキル基を示す(C3〜7シクロアルキル)。
【0052】
アルコキシとは、O−アルキル意味し、ここで、アルキルは上記で定義された通りである。
【0053】
アルコキシアルキルとは、上記のアルコキシ及び上記のアルキルを意味し、例えば、メトキシメチルを意味する。
【0054】
シクロアルコキシとは、O−シクロアルキルを意味し、ここで、シクロアルキルは上記で定義された通りである。
【0055】
シクロアルキルアルキルとは、上記のシクロアルキル及び上記のアルキルを意味し、例えば、シクロプロピルメチルを意味する。
【0056】
本発明に関連して、アリール基とは、フェニル、ナフチル(1−ナフチル又は2−ナフチル)或いはフルオレニルなどの炭素環式芳香環系を示す。
【0057】
本発明に関連して、複素環とは、その環中に1個又は複数のヘテロ原子を保持する単環式複素環基を示す。好ましいヘテロ原子には、窒素(N)、酸素(O)、及び硫黄(S)が含まれる。この環は、特に芳香族(即ち、ヘテロアリール)の飽和又は部分的に飽和であってもよい。
【0058】
本発明の好ましい飽和又は部分的に飽和の単環式複素環5員基の例としては、1,3−ジオキソラン、イミダゾリン、イミダゾリジン、オキサゾリン、オキサゾリジン、オキサジアゾリン、ピロリン、ピロリジン、ピラゾリジン、及びピラゾリンがある。
【0059】
本発明の好ましい飽和又は部分的に飽和の単環式複素環6員基の例としては、1,4−ジオキソラン、1,4−ジチアン、モルホリン、1,4−オキサジン、オキサジアジン、ピペリジン、ピペラジン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、チオモルホリン、1,3,5−トリチアンがある。
【0060】
本発明の好ましい飽和又は部分的に飽和の単環式複素環7員基の例としては、ホモピペリジン及びホモピペラジンがある。
【0061】
本発明の好ましい単環式ヘテロアリール基の例としては、例えば、限定するものではないが、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、イミダゾリル、ピロリル、ピラゾリル、フラニル、チエニル、ピリジル、ピリミジル、又はピリダジニルを含む、芳香族5員及び6員単環式複素環基がある。
【0062】
薬剤として許容される塩
本発明の化合物は、意図した投与に適した任意の形態で提供することができる。適した形態には、本発明の化合物の薬剤として(即ち、生理学的に)許容される塩、及びプレドラッグ又はプロドラッグの形態が含まれる。
【0063】
薬剤として許容される付加塩の例には、限定するものではないが、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アコニット酸塩、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホネート、安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、エンボン酸塩、エナント酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホネート、ナフタレン−2−スルホネート、フタル酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トルエン−p−スルホネート等の非毒性の無機酸及び有機酸付加塩が含まれる。このような塩は、周知であり、当技術分野で記載されている手順によって形成することができる。
【0064】
薬剤として許容されるとみなされていない、シュウ酸などの他の酸は、本発明の化合物及びその薬剤として許容される酸付加塩を得るための中間体として有用な塩の調製に有用である可能性がある。
【0065】
本発明の化合物の薬剤として許容されるカチオン性塩の例には、限定するものではないが、アニオン性基を含む本発明の化合物のナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、リチウム、コリン、リシニウム、及びアンモニウム塩等が含まれる。このようなカチオン性塩は、周知であり、当技術分野で記載されている手順によって形成することができる。
【0066】
本発明に関連して、N含有化合物の「オニウム塩」も、薬剤として許容される塩として企図される。好ましい「オニウム塩」には、アルキル−オニウム塩、シクロアルキル−オニウム塩、及びシクロアルキルアルキル−オニウム塩が含まれる。
【0067】
本発明の化合物のプレドラッグ又はプロドラッグ形態例には、本発明による物質の適切なプロドラッグの例、及び親化合物の1つ又は複数の反応性又は誘導体化可能な基が修飾された化合物が含まれる。とりわけ注目すべきものは、カルボキシル基、ヒドロキシル基、又はアミノ基が修飾された化合物である。適した誘導体の例は、エステル又はアミドである。
【0068】
本発明の化合物は、水、エタノール等の薬剤として許容される溶媒と共に、溶解性又は不溶解性の形態で提供することができる。溶解性の形態には、一水和物、二水和物、半水和物、三水和物、四水和物等の水和物の形態も含むことができる。一般に、本発明では、溶解性の形態は不溶解性の形態と等価であると考えられる。
【0069】
立体異性体
当業者であれば、本発明の化合物は、1つ又は複数のキラル中心を含むことがあり、このような化合物は、エナンチオマー、ジアステレオマー及びcis−trans−異性体を含む、様々な立体異性体の形態で存在し得ることが理解されよう。
【0070】
本発明には、すべてのこのような異性体及びラセミ混合物を含むこれらの任意の混合物が含まれる。
【0071】
当業者には既知の、光学異性体の分割方法を使用することができ、平均的な当業者には明らかであろう。このような方法には、J.Jaques、A.Collet、及びS.Wilenにより、「エナンチオマー、ラセミ化合物、及び分割(Enantiomers,Racemates,and Resolutions)」、John Wiley and Sons、ニューヨーク(1981)で論じられているものが含まれる。
【0072】
光学活性化合物は、光学活性な出発材料から調製することもできる。
【0073】
N−オキシド
本発明に関連して、N−オキシドとは、N−オキシドを形成することが可能な窒素含有化合物、例えば、N含有複素環式化合物及び1つ又は複数のアミノ基を保持する化合物のオキシド誘導体を示す。例えば、ピリジルを含む化合物のN−オキシドは、1−オキシ−ピリジン−2、−3又は−4−イル誘導体である。
【0074】
本発明の化合物のN−オキシドは、対応する窒素塩基の、酢酸などの酸の存在下で過酸化水素などの通常の酸化剤を用いる高温での酸化によって、或いは、適した溶媒、例えばジクロロメタン、酢酸エチル若しくは酢酸メチル中での過酢酸などの過酸と、又はクロロホルム若しくはジクロロメタン中での3−クロロ過安息香酸との反応によって調製することができる。
【0075】
標識化合物
本発明の化合物は、その標識された又は標識されていない形態で使用することができる。本発明に関連して、標識化合物は、通常天然に見られる原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子によって置換されている1個又は複数の原子を有する。この標識化は、前記化合物の容易な定量的検出を可能にする。
【0076】
本発明の標識化合物は、種々の診断方法における診断ツール、放射性トレーサー、又は監視剤として、或いはin vivo受容体画像化で有用である可能性がある。
【0077】
本発明の標識異性体は、好ましくは、標識として少なくとも1種の放射性核種を含む。陽電子放出放射性核種は、すべてが使用の候補である。本発明に関連して、放射性核種は、好ましくは、H(重水素)、H(トリチウム)、13C、14C、131I、125I、123I、及び18Fから選択される。
【0078】
本発明の標識異性体を検出する物理的方法は、陽電子放出断層撮影法(PET)、単光子画像化コンピュータ断層撮影法(SPECT)、磁気共鳴スペクトロスコピー(MRS)、磁気共鳴映像法(MRI)、及びコンピュータ体軸X線断層撮影法(CAT)、又はこれらの組合せから選択することができる。
【0079】
調製方法
本発明の化合物は、化学合成に関する従来の方法、例えば、実施例に記載のものによって調製することができる。本出願に記載の方法のための出発材料は既知であるか、又は市販されている薬品から従来の方法によって容易に調製することができる。
【0080】
本発明の1つの化合物を、従来の方法を用いて本発明の他の化合物に変換することもできる。
【0081】
本明細書に記載の反応の最終生成物は、従来の技術、例えば、抽出、結晶化、蒸留、クロマトグラフィー等によって単離することができる。
【0082】
本発明の化合物は、溶媒和されていない形態で、及び薬剤として許容される溶媒、例えば、水、エタノール等で溶媒和された形態で存在することができる。一般に、本発明では、溶媒和された形態は、溶媒和されていない形態と等価であると考えられる。
【0083】
生物学的活性
本発明の化合物は、GABA受容体複合体を調節することが可能である。これらは、その特定のサブユニットを含むGABA受容体複合体に結合するその能力について試験することができる。
【0084】
GABA受容体上のベンゾジアゼピン結合部位に対するリガンドである本発明の化合物は、これによって、中枢神経系の種々の障害の治療及び/又は予防に有用である。したがって、さらなる態様では、本発明の化合物は、中枢神経系におけるGABA受容体複合体の調節に応答する疾患、障害又は状態を治療、予防又は緩和するのに有用であると考えられる。
【0085】
特別の実施形態では、本発明の化合物は、
不安障害、例えば、広場恐怖症を伴う又は伴わないパニック障害、パニック障害の病歴のない広場恐怖症、社会恐怖症を含む動物恐怖症及び他の恐怖症、強迫性障害、及び全身性又は物質誘発性不安障害、
外傷後及び急性ストレス障害を含むストレス障害、
睡眠障害、
記憶障害、
神経症、
痙攣性疾患、例えばてんかん、発作、痙攣、又は小児の熱性痙攣、
片頭痛、
気分障害、
抑鬱性又は双極性障害、例えば鬱病、単一エピソード又は反復性大鬱病性障害、気分変調性障害、双極性障害、双極性I及び双極性II躁病障害、及び気分循環性障害、
統合失調症を含む精神病性障害、
脳虚血に起因する神経変性、
注意欠陥多動性障害、
疼痛及び侵害受容、例えば神経因性疼痛、
急性、遅延性及び予測的嘔吐を含む嘔吐、特に化学療法又は放射線により誘起される嘔吐、
乗物酔い、術後悪心及び嘔吐、
神経性食欲不振症及び神経性過食症を含む摂食障害、
月経前症候群、
神経痛、例えば三叉神経痛、
筋痙攣又は痙縮、例えば、対麻痺患者の痙縮、
アルコール離脱を含む、物質乱用又は依存の影響、
認知障害、例えば、アルツハイマー病、
脳虚血、脳卒中、頭部外傷、
耳鳴り、及び
概日リズムの障害、例えば、時差ボケ又は交代制の仕事の影響に苦しむ対象
を治療、予防又は緩和するのに有用であると考えられる。
【0086】
好ましくは、本発明の化合物は、不安障害、例えば、広場恐怖症を伴う又は伴わないパニック障害、パニック障害の病歴のない広場恐怖症、社会恐怖症を含む動物恐怖症及び他の恐怖症、強迫性障害、及び全身性又は物質誘発性不安障害を治療、予防又は緩和するのに有用であると考えられる。
【0087】
さらに、本発明の化合物は、ヒトGABA受容体と結合することが可能な化合物を検出するアッセイにおける放射性リガンドとして有用である可能性がある。
【0088】
現在のところ、この活性薬剤成分(API)の適した用量は、投与の厳密なモード、投与される形態、検討された指示、対象、特に罹患した対象の体重、及び担当する医師又は獣医の好み及び経験に依存するが、1日当たりAPI約0.1〜約1000mg、より好ましくは1日当たりAPI約10〜約500mg、最も好ましくは1日当たりAPI約30〜約100mgの範囲が企図される。
【0089】
医薬組成物
別の態様では、本発明は、本発明の化合物の治療有効量を含む新規な医薬組成物を提供する。
【0090】
治療に使用するための本発明の化合物は、そのままの化合物の形態で投与することもできるが、この活性成分を場合により生理学的に許容される塩の形態で、1種又は複数の補助剤、賦形剤、担体、緩衝剤、希釈剤、及び/又は他の通例の薬剤助剤と共に医薬組成物に導入することが好ましい。
【0091】
好ましい実施形態では、本発明は、本発明の化合物、又は薬剤として許容されるその塩若しくは誘導体を、1種又は複数の薬剤として許容される担体、並びに場合により、当技術分野において既知であり、使用されている治療用及び/又は予防用成分と共に含む医薬組成物を提供する。この担体(複数可)は、製剤の他の成分と適合性があり、そのレシピエントに有害でないという意味で「許容される」ものでなければならない。
【0092】
本発明の医薬組成物は、経口、経直腸、気管支、鼻腔、肺、局所(口腔内及び舌下を含む)、経皮、経膣又は非経口投与(皮膚、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、動脈内、脳内、眼内注射又は注入を含む)に適したもの、或いは、粉末及び液体エアロゾル投与を含む吸入又はガス注入による、又は徐放系による投与に適した形態のものとすることができる。徐放系の適した例には、本発明の化合物を含む固体の疎水性ポリマーの半透性マトリックスが含まれ、このマトリックスは、造形品、例えば被膜又はマイクロカプセルの形態とすることができる。
【0093】
本発明の化合物は、従来の補助剤、担体、又は希釈剤と共に、医薬組成物及びその単位剤形に収納することができる。このような形態には、固体、特に錠剤、充填されたカプセル剤、散剤及びペレットの形態、及び液体、特に水性又は非水性溶液、懸濁液、エマルジョン、エリキシル剤、及びこれらが充填されたカプセル剤が、すべて経口使用に対して、経直腸投与に対しては坐薬、非経口使用には無菌の注射用溶液が含まれる。このような医薬組成物及びその単位剤形は、追加の活性化合物又は成分の存在下又は非存在下で、従来の成分を従来の割合で含むことができ、このような単位剤形は、使用される、意図した1日量の範囲に対応する活性成分の任意の適した有効量を含むことができる。
【0094】
本発明の化合物は、各種の経口及び非経口剤形で投与することができる。下記の剤形は、活性成分として、本発明の化合物又は本発明の化合物の薬剤として許容される塩を含むことができることは当業者には明らかであろう。
【0095】
本発明の化合物から医薬組成物を調製するためには、薬剤として許容される担体は、固体又は液体とすることができる。固体形態製剤には、散剤、錠剤、丸薬、カプセル剤、カシェ剤、坐薬、及び分散性顆粒剤が含まれる。固体の担体は、希釈剤、香味料、可溶化剤、滑沢剤、懸濁化剤、結合剤、防腐剤、錠剤崩壊剤、又はカプセル化材料としての役割を果たすことができる1種又は複数の物質とすることができる。
【0096】
散剤では、担体は、微粉砕した固体であり、微粉砕した活性成分との混合物である。
【0097】
錠剤では、活性成分を、適した割合の必要な結合容量を有する担体と混合し、所望の形状及びサイズに圧縮成形する。
【0098】
散剤及び錠剤は、活性化合物を好ましくは5又は10〜約70%含む。適した担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオバター等である。「製剤」という用語は、活性化合物と、活性成分がその中で担体の存在下又は非存在下で担体によって囲まれることによって、活性化合物と組み合わされるカプセルを提供する担体としてのカプセル化物質との製剤を含むものとする。同様に、カシェ剤及びロゼンジ剤も含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸薬、カシェ剤、及びロゼンジ剤を、経口投与に適した固体の形態として使用することができる。
【0099】
坐薬を調製するためには、脂肪酸グリセリド又はカカオバターの混合物などの低融点ワックスを先ず溶融し、この中に活性成分を撹拌しながら均一に分散させる。次いで、溶融した均一な混合物を好都合なサイズの型に注ぎ、冷却させておき、固化する。
【0100】
膣投与に適した組成物は、活性成分に加えて当技術分野で適当であることが既知の担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム剤、ゲル、ペースト、泡剤又はスプレー剤として提示することができる。
【0101】
液体製剤には、溶液、懸濁液、及びエマルジョン、例えば、水又は水−プロピレングリコール溶液が含まれる。例えば、非経口注射液製剤は、水性ポリエチレングリコール溶液の溶液として配合することができる。
【0102】
本発明による化合物は、このようにして非経口投与用(例えば、注射、例えば大量瞬時投与又は継続的注入による)に配合することができ、アンプル、予め充填された注射器、小容量輸液又は添加された防腐剤を有する多用量容器中の単位用量の形態で提示することができる。この組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、又はエマルジョンの形態を取ることができ、懸濁剤、安定剤及び/又は分散剤などの配合剤を含むことができる。或いは、活性成分は、使用前に適したビヒクル、例えば無菌の発熱物質を含まない水で構成するための、無菌固体の無菌単離によって又は溶液からの凍結乾燥によって得られた粉末の形態であってもよい。
【0103】
経口使用に適した水溶液は、活性成分を水に溶解し、所望時は適した着色剤、香味料、安定剤及び増粘剤を添加することによって調製することができる。
【0104】
経口使用に適した水性懸濁液は、微粉砕した活性成分を水中に、粘性物質、例えば、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、又は他の周知の懸濁化剤と共に分散させることによって作製することができる。
【0105】
使用直前に、経口投与のための液体形態製剤に変換することを意図した、固体形態製剤も挙げることができる。このような液体の形態には、溶液、懸濁液、及びエマルジョンが含まれる。このような製剤は、活性成分に加えて、着色剤、香味料、安定剤、緩衝剤、人工及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含んでいてもよい。
【0106】
表皮への局所投与では、本発明の化合物は、軟膏剤、クリーム剤又はローション剤、或いは経皮パッチとして配合することができる。軟膏剤及びクリーム剤は、例えば、適した増粘剤及び/又はゲル化剤を添加した水性又は油性基剤で配合することができる。ローション剤は、水性又は油性基剤で配合することができ、一般に1種又は複数の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、又は着色剤も含む。
【0107】
口腔の局所投与に適した組成物には、香味のある基剤、通常スクロース及びアラビアゴム又はトラガカント中に活性薬剤を含むロゼンジ剤;ゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアラビアゴムなどの不活性基剤中に活性成分を含むトローチ剤;及び適した液体担体中に活性成分を含む洗口薬が含まれる。
【0108】
溶液又は懸濁液が、従来の手段、例えば、点滴器、ピペット又はスプレーによって鼻腔に直接適用される。この組成物は、単一用量又は多用量の形態で提供することができる。
【0109】
また、呼吸器管への投与は、活性成分が、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、若しくはジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の適したガスなどの適した噴射剤との加圧パックで提供されるエアロゾル製剤を用いて達成される。エアロゾルは、好都合なことにはレシチンなどの界面活性剤も含む。薬物の用量は、定量弁の供給によって制御することができる。
【0110】
或いは、活性成分を乾燥粉末、例えば、ラクトース、デンプン、デンプン誘導体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びポリビニルピロリドン(PVP)などの適した粉末基剤中のこの化合物の粉末混合物の形態で提供することもできる。好都合なことには、粉末担体は、鼻腔中でゲルを形成する。粉末組成物は、例えば、吸入器を用いてそれから散剤を投与することができる、ゼラチン、又はブリスターパックのカプセル又はカートリッジ中の単位用量の形態で提示することができる。
【0111】
鼻腔内組成物を含む、呼吸器管への投与を意図した組成物では、この化合物は、通常、例えばほぼ5ミクロン以下の小粒径を有する。このような粒径は、当技術分野で既知の、例えば微紛化によって得ることができる。
【0112】
所望の場合、活性成分の持続放出を生じさせるように適合された組成物を使用することができる。
【0113】
この製剤は、好ましくは単位剤形である。このような形態では、製剤は活性成分の適当な量を含む単位用量に細分する。単位剤形は、包装した錠剤、カプセル剤、及びバイアル又はアンプル中の散剤など、製剤の分離量を含むパッケージとすることができる。また、単位剤形は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤、又はロゼンジ剤それ自体とするか、又は包装した形態の任意のものの適当な数とすることもできる。
【0114】
経口投与では錠剤又はカプセル剤が、静脈内投与及び持続注入では液体が好ましい組成物である。
【0115】
製剤及び投与に関する技術についてのさらなる詳細が、「レミントンの薬剤科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)」(Maack Publishing Co.、Easton、ペンシルバニア州)の最新版に見られる。
【0116】
治療有効用量とは、症状又は状態を改善させる、活性成分の量を指す。治療効力及び毒性、例えばED50及びLD50は、細胞培養物又は実験動物で標準的薬理学的手順によって測定することができる。治療効果と毒性作用の間の用量比は、治療係数であり、比率LD50/ED50で表すことができる。大きな治療係数を示す医薬組成物が好ましい。
【0117】
投与する用量は、当然、治療される個人の年齢、体重及び状態、並びに、投与の経路、剤形及びレジメン、及び所望の結果に慎重に調整されなければならず、正確な用量は、当然医師によって決定されるべきである。
【0118】
実際の用量は、治療される疾患の性質及び重症度により決まり、医師の裁量に任されており、所望の治療効果を生じさせるために本発明の特定の状況に応じて用量を増減させることによって変化させることができる。しかし、各投与当たり、活性成分約0.1〜約500mg、好ましくは約1〜約100mg、最も好ましくは約1〜約10mgを含む医薬組成物が治療処置に適していると現在考えられる。
【0119】
この活性成分は、1日に1回又は数回の用量で投与することができる。ある場合は、0.1μg/kg(静脈内)及び1μg/kg(経口)ほどの低用量で満足のいく結果を得ることができる。用量範囲の上限は、約10mg/kg(静脈内)及び100mg/kg(経口)であると現在考えられている。好ましい範囲は、約0.1μg/kg〜約10mg/kg/日(静脈内)、及び約1μg/kg〜約100mg/kg/日(経口)である。
【0120】
治療方法
別の態様では、本発明は、中枢神経系におけるGABA受容体複合体の調節に応答する、ヒトを含む動物生体の疾患又は障害又は状態を治療、予防又は緩和するための方法であって、本発明の化合物の有効量を、それを必要とするヒトを含む動物生体に投与することを含む方法を提供する。
【0121】
適した用量範囲は、通常どおり、投与の厳密なモード、投与される形態、投与の対象となる適応症、罹患した対象及び罹患した対象の体重、並びにさらに担当する医師又は獣医師の好み及び経験に応じて、1日当たり0.1〜1000ミリグラム、1日当たり10〜500ミリグラム、特に、1日当たり30〜100ミリグラムであると現在のところ企図される。
【実施例】
【0122】
以下の実施例を参照して本発明をさらに例示するが、この実施例は、特許請求された本発明の範囲を決して限定するものではない。
【0123】
総論:空気不安定性試薬又は中間体が関与するすべての反応は、窒素下で及び無水溶媒中で実施した。後処理では、乾燥剤として硫酸マグネシウム又は硫酸ナトリウムを使用し、溶媒を減圧下で蒸発させた。
【0124】
(実施例1)
【化5】

【0125】
3a−gの合成のための一般的手順
エタノン,1−[1−(3−ブロモフェニル)−1H−ベンズイミダゾール−5−イル](WO96/33191に記載された通りに調製することができる)1a、(0.6g、2ミリモル)をスズキ溶媒(7:3:2 DME:水:EtOH)8ml及び2M NaCO1ml中に溶解した。この溶液にアリールボロン酸2.2ミリモル及びPdCl(PPH0.02ミリモルを添加した。この反応を240秒間160℃のマイクロ波加熱にかけた。冷却後、反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機相を乾燥し(MgSO)、蒸発させた。この粗製混合物を、THF:MeOH 1:1 20mlに再溶解し、続いてNaBHCN(4ミリモル)及び酢酸アンモニウム(1.7g、22ミリモル)を添加することによって還元的にアミノ化した。この反応を60℃で一晩撹拌した後、反応が終了したかどうかをモニターするためにLCMSを使用した。冷却後、反応混合物を蒸発させ、ジクロロメタン、メタノール及びアンモニア(90:10:1 体積/体積/体積)の混合物で溶離して、カラムクロマトグラフィーによって精製した。この純粋な分画を蒸発して、純粋な物質を得た。生成物が油であった場合は、これを最小量のTHFに再溶解し、TBME中の3M HClを用いて塩酸塩として沈殿させた。
【0126】
上記の手順によって以下の化合物が調製された。
1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン、塩酸塩(3a)
HRMS:計算値:C2120(M+H)=314.1657。実測値:C2122(M+H)=314.1659。
1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(3b)
HRMS:計算値:C2222O(M+H)=344.1763。実測値:C2222O(M+H)=344.1774。
3’−[5−(1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル(3c)
HRMS:計算値:C2219(M+H)=339.1610。実測値:C2219(M+H)=339.1595。
1−[1−(4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(3d)
HRMS:計算値:C2119F(M+H)=332.1563。実測値:C2119F(M+H)=332.1547。
1−[1−(2’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(3e)
HRMS:計算値:C2119F(M+H)=332.1563。実測値:C2119F(M+H)=332.1557。
1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(3f)
HRMS:計算値:C2221OF(M+H)=362.1669。実測値:C2221OF(M+H)=362.1661。
1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(3g)
HRMS:計算値:C2219OF(M+H)=398.1480。実測値:C2219OF(M+H)=398.1467。
【0127】
(実施例2)
【化6】

【0128】
方法Aについての実施例
1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン3a(0.3g、0.75ミリモル)をギ酸5mlに溶解し、105℃で一晩加熱した。TLC及びLCMSは完全な変換を示し、溶媒を蒸発させた。この油をDCMに溶解し、NaCO飽和水溶液で洗浄した。有機相を乾燥し、蒸発させ、ジクロロメタン、メタノール及びアンモニア(90:10:1 体積/体積/体積)の混合物で溶離して、カラムクロマトグラフィーにかけた。これにより、白色固体として収率34%でこの生成物を得た。
【0129】
方法Bについての実施例
1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン3a(0.3g、0.75ミリモル)をDCM 10mlに溶解し、トリエチルアミン(0.75ミリモル)を添加した。この溶液を0℃に冷却し、無水酢酸(1.5等量)を滴下した。反応混合物を3時間撹拌後、室温まで温めておき、次いでNaCO飽和水溶液10mlを添加した。2つの相を分離し、有機相をMgSOで乾燥した。ジクロロメタン、メタノール及びアンモニア(90:10:1 体積/体積/体積)の混合物で溶離してカラムクロマトグラフィーにより、白色固体として収率41%でこの生成物を得た。
【0130】
方法A及びBの手順によって以下の化合物が調製された。
N−[1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド(4a)
この化合物は、方法Bに従って3aから調製した。
HRMS:計算値:C2322O(M+H)=356.1763。実測値:C2322O(M+H)=356.1754。
N−[1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−ホルムアミド(4b)
この化合物は、方法Aに従って3aから調製した。
HRMS:計算値:C2220O(M+H)=342.1606。実測値:C2220O(M+H)=342.1595。
N−{1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(4c)
この化合物は、方法Bに従って3fから調製した。
HRMS:計算値:C2423F(M+H)=404.1774。実測値:C2423F(M+H)=404.1782。
N−{1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−ホルムアミド(4d)
この化合物は、方法Aに従って3fから調製した。
HRMS:計算値:C2321F(M+H)=390.1618。実測値:C2321F(M+H)=390.1601。
【0131】
(実施例3)
光学活性類似体の合成
【化7】

【0132】
(R)−N−アセチル−1−(4−フルオロフェニル)−エチルアミン(6a)の合成
(R)−1−(4−フルオロフェニル)−エチルアミン5a(24.6g;176ミリモル)のトルエン(100ml)撹拌溶液に、氷浴を用いて40℃未満の温度を保持しながら、無水酢酸(19.84g;194ミリモル)を滴下した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。白色沈殿が形成され、石油エーテル300mlを加え、温度を5℃に調整した。沈殿をろ過して分け、空気乾燥した。収量30g;94%。NMR及びLCMSは、純粋な物質を示した。
【0133】
(R)−N−アセチル−1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)−エチルアミン(7a)の合成
(S)−N−アセチル−1−(4−フルオロフェニル)−エチルアミン6a(29,5;162ミリモル)を濃硫酸80mlに溶解し、これにより橙色の溶液を得た。次いで、これを−15℃に冷却し、濃HSO30mlに溶解した硝酸(7.5ml;179ミリモル)を−15℃未満の温度を保持しながら徐々に添加した。1時間後、TLCから分かるようにこの反応は終了し、反応混合物を氷の中に注いだ。まとまりのない沈殿が形成され、反応混合物を塩基化する意図で少量のNHOHを添加したが、即座に満足できる沈殿が形成され、次いで回収して、水で十分洗浄した。沈殿をEtOAcに溶解し、MgSOで乾燥し、真空中で蒸発させて、30.5g;収率83%の7aを得た。NMR及びLCMSにより、この化合物は次のステップのためには十分純粋であった。
【0134】
N−{(R)−1−[4−(3−ブロモ−フェニルアミノ)−3−ニトロ−フェニル]−エチル}−アセトアミド(8a)の合成
N−ホルミル−3−ブロモアニリン(29g;145ミリモル)を無水DMF200mlに溶解し、NaH(6.36g;159ミリモル)を分けて添加した。ガスの放出が停止した時、DMF100mlに溶解した(R)−N−アセチル−1−(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)−エチルアミン7a(30g;132ミリモル)を滴下した。48時間撹拌した後、この反応は終了しており、氷/水中に注いで、EtOAc(1l)で抽出した。有機相をMgSOで乾燥し、真空中で蒸発させた。この生成物は、橙色の油(57g)であり、LCMSによれば生成物49%及びN−ホルミル化生成物43%、加えて少量の不純物を示した。このままの生成物は、次のステップに進めるには十分純粋であると考えられた。
【0135】
N−{(R)−1−[3−アミノ−4−(3−ブロモ−フェニルアミノ)−フェニル]−エチル}−アセトアミド(9a)の合成
N−{(R)−1−[4−(3−ブロモ−フェニルアミノ)−3−ニトロ−フェニル]−エチル}−アセトアミド8a(57g)をEtOH 400mlに溶解し、水素雰囲気下でラネー−Ni(200mg)を用いて水素化した。水素の消費が停止した後、セライトを用いて触媒をろ過して除くことによってこの反応を後処理した。溶媒を真空中で除去し、収率は定量的であると見積もった。
【0136】
N−{(R)−1−[1−(3−ブロモ−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(10a)の合成
N{(R)−1−[3−アミノ−4−(3−ブロモ−フェニルアミノ)−フェニル]−エチル}−アセトアミド9a〜50gを無水THF200mlに溶解し、無水のオルトギ酸トリエチル(51g;345ミリモル)及びp−トルエンスルホン酸(0.2g)を添加した。反応混合物を一晩加熱還流した。この反応をTHFの蒸発に続いてEtOAc中への再溶解によって後処理した。有機相を希NH水溶液で洗浄し、有機相を乾燥し(MgSO)、真空中で蒸発させて、粗生成物を得た。次いでこれを、溶離液としてDCM:MeOH:NH水溶液(97:3:0.1)を用いてカラムクロマトグラフィーにかけて、純粋な生成物29.4gを得た。
【0137】
(R)−1−[1−(3−ブロモ−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(11a)の合成
N−{(R)−1−[1−(3−ブロモ−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド10a(10g、26ミリモル)を6M HCl 150mlに溶解/懸濁させ、80℃で4〜5日間又はTLCが出発材料をもはや示さなくなるまで加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、氷冷した2M NaOH 800ml中に注いだ。この生成物をDCMで抽出し、有機相を乾燥し(MgSO)、蒸発させて、茶色がかった油(8.8g)を得た。次いでこれを、溶離液としてDCM:MeOH:NH水溶液(95:5:0.1)を用いてカラムクロマトグラフィーにかけて、純粋な生成物7.3gを得た。
【0138】
上記の通りの各個別のステップに対して全く同じ実験条件を用いて、対応するS−エナンチオマー6b〜11bが得られた。
【0139】
スズキカップリングのための一般的な手順
溶媒1,2−ジメトキシエタンと水の混合物(3:1)中の、化合物10a、10b、11a又は11b(1当量)及びアリールボロン酸又は対応するアリールボロン酸エステル(1.1当量)の溶液に、NaCO(5当量)を添加した。触媒(PhP)PdCl(5モル%)を添加し、反応混合物を90℃で6〜8時間撹拌した。(この反応をTLCによって監視した)。反応混合物を室温に冷却し、水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、NaSOにより乾燥して濃縮した。この粗生成物を、移動相としてヘキサン中の酢酸エチルを用いてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、ビアリール化合物12a〜12aarを得た。生成物が油の場合は、最小量のTHFに再溶解し、TBME中の3M HClを用いて塩酸塩として沈殿させた。
【化8】

【0140】
上記のスズキカップリングに関するプロトコルを用いて、以下の化合物を調製したか、又は調整することができる。
【表1−1】


【表1−2】


【表1−3】

【0141】
N−[(R)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド、塩酸塩(12a)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 356.1763 Da、計算値 356.176287 Da,dev.0ppm
N−{(R)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12b)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 386.1875 Da、計算値 386.186852 Da,dev.1.7ppm
N−{(R)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12c)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 420.1474 Da、計算値 420.14788 Da,dev.−1.1ppm
N−{(R)−1−[1−(2’−メタンスルホニルアミノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]エチル}−アセトアミド(12d)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 449.1656 Da、計算値 449.164737 Da,dev.1.9ppm
N−{(R)−1−[1−(2’−シアノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12e)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 449.1656 Da、計算値 449.164737 Da,dev.1.9ppm
N−{(R)−1−[1−(2’−アセチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12f)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 398.1874 Da、計算値 398.186852 Da,dev.1.4ppm
N−{(S)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12g)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 386.186 Da、計算値 386.186852 Da,dev.−2.2ppm
N−{(S)−1−[1−(2’−シアノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド、塩酸塩(12h)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 381.1714 Da、計算値 381.171536 Da,dev.−0.4ppm
N−[(S)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド(12i)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 356.1774 Da、計算値 356.176287 Da,dev.3.1ppm
N−{(S)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド、塩酸塩(12j)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 420.147 Da、計算値 420.14788Da,dev.−2.1ppm
N−{(S)−1−[1−(2’−メタンスルホニルアミノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド、塩酸塩(12k)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 449.1649 Da、計算値 449.164737 Da,dev.0.4ppm
N−{(S)−1−[1−(2’−アセチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド、塩酸塩(12l)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 398.1864 Da、計算値 398.186852 Da,dev.−1.1ppm
N−{(R)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12m1)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 400.1658 Da、計算値 400.166117Da,dev.−0.8ppm
N−{(S)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12m2)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 400.167 Da、計算値 400.166117 Da,dev.2.2ppm
(R)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン、塩酸塩(12n)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 314.1673 Da、計算値 314.165722 Da,dev.5ppm
(R)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12o)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 344.1748 Da、計算値 344.176287 Da,dev.−4.3ppm
(R)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12p)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 378.1383 Da、計算値 378.137315 Da,dev.2.6ppm
N−{3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−メタンスルホンアミド(12q)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 407.1563 Da、計算値 407.154172 Da,dev.5.2ppm
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル(12r)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 339.1604 Da、計算値 339.160971Da,dev.−1.7ppm
(R)−1−[1−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12s)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 374.1863 Da、計算値 374.186852 Da,dev.−1.5ppm
(R)−1−[1−(3’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12t)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値362.1684Da、計算値 362.166865 Da,dev.4.2ppm
(R)−1−[1−(2’,3’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12u)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 374.1873 Da、計算値 374.186852 Da,dev.1.2ppm
(R)−1−[1−(6’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12v)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 362.1686 Da、計算値 362.166865 Da,dev.4.8ppm
(R)−1−[1−(3’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12x)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 378.1385 Da、計算値 378.137315 Da,dev.3.1ppm
(R)−1−[1−(2’,4’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12y)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 374.1874 Da、計算値 374.186852 Da,dev.1.5ppm
(R)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12z)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 358.1557 Da、計算値 358.155552 Da,dev.0.4ppm
(R)−1−[1−(2’,3’−ジフルオロ−6’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aa)
(R)−1−[1−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ab)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 362.1675 Da、計算値 362.166865 Da,dev.1.8ppm
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−6−クロロ−ビフェニル−3−カルボニトリル(12ac)
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−クロロ−ビフェニル−2−オール(12ad)
(R)−1−[1−(3’−クロロ−2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ae)
(R)−1−[1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12af)
(R)−1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ag)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 380.1578 Da、計算値 380.157443 Da,dev.0.9ppm
(R)−1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ah)
(R)−1−[1−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ai)
(R)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aj)
(R)−1−[1−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ak)
(R)−1−[1−(2’−ピペラジン−1−イル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12al)
この化合物をN−Boc−ピペラジン中間体を介して合成し、次いで脱保護した。
(R)−1−[1−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12am)
(R)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−5’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12an)
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボン酸アミド(12ao)
1−{3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−エタノン(12ap)
(R)−1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aq)
(S)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン、塩酸塩(12ar)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 314.1657 Da、計算値 314.165722 Da,dev.−0.1ppm
(S)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12as)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 344.1778 Da、計算値 344.176287 Da,dev.4.4ppm
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボン酸アミド(12at)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 357.1723 Da、計算値 357.171536 Da,dev.2.1ppm
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル、塩酸塩(12au)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 339.1598 Da、計算値 339.160971 Da,dev.−3.5ppm
1−{3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−エタノン、塩酸塩(12av)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 356.1768 Da、計算値 356.176287 Da,dev.1.4ppm
(S)−1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12ax)
LC−ESI−HRMS:[M+H]+の実測値 398.1495 Da、計算値 398.148021 Da,dev.3.7ppm
(S)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン、塩酸塩(12ay)
(S)−1−[1−(2’,3’−ジフルオロ−6’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12az)
(S)−1−[1−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aaa)
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−6−クロロ−ビフェニル−3−カルボニトリル(12aab)
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−クロロ−ビフェニル−2−オール(12aac)
(S)−1−[1−(3’−クロロ−2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aad)
(S)−1−[1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aae)
(S)−1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aaf)
(S)−1−[1−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aag)
(S)−1−[1−(3’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aah)
(S)−1−[1−(6’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aai)
(S)−1−[1−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aaj)
(S)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aak)
(S)−1−[1−(2’,4’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aal)
(S)−1−[1−(2’,3’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aam)
(S)−1−[1−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aan)
(S)−1−[1−(2’−ピペラジン−1−イル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aao)
この化合物をN−Boc−ピペラジン中間体を介して合成し、次いで脱保護した。
(S)−1−[1−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aap)
(S)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−5’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aaq)
(S)−1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン(12aar)
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニトリル(12aas)
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニトリル(12aat)
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル(12aau)
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル(12aav)
N−{(R)−1−[1−(2’−シアノ−4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12aaw)
N−{(S)−1−[1−(2’−シアノ−4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド(12aax)
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル(12aay)
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル(12aaz)
【0142】
(試験方法)
試験方法1
H−フルニトラゼパム(H−FNM)結合のIn vitro阻害
GABA認識部位及びベンゾジアゼピン調節単位を、H−フルニトラゼパムで選択的に標識することができる。
【0143】
組織調製物
別段の指示がなければ、0〜4℃で調製を実施する。雄性ウイスターラット(150〜200g)からの脳皮質を、Ultra−Turraxホモジナイザーを用いて、トリス−HCl(30mM、pH7.4)20ml中で5〜10秒間ホモジナイズする。この懸濁液を27000×gで15分間遠心分離し、このペレットを緩衝液で3回洗浄する(27000×gで10分間遠心分離した)。洗浄したペレットを緩衝液20ml中でホモジナイズし、水浴(37℃)上で30分間インキュベートして、内因性GABAを除去し、次いで、27000×gで10分間遠心分離する。次いで、ペレットを緩衝液中でホモジナイズし、27000×gで10分間遠心分離する。最終ペレットを緩衝液30ml中に再懸濁させ、調製物を凍結し、−20℃で保管する。
【0144】
アッセイ
膜調製物を解凍し、2℃で10分間27000×gで遠心分離する。ペレットをUltra−Turraxホモジナイザーを用いて、50mMトリス−シトレート、pH7.1 20mlで2回洗浄し、27000×gで10分間遠心分離する。最終ペレットを50mMトリス−シトレート、pH7.1(原組織1g当たり緩衝液500ml)中に再懸濁させ、次いで結合アッセイに使用した。組織0.5mlのアリコートを、試験溶液25μl及びH−FNM(最終濃度1nM)25μlに加え、混合し、2℃で40分間インキュベートする。非特異的結合をクロナゼパム(最終濃度1μM)を用いて測定する。インキュベーション後、この試料に氷冷された緩衝液5mlを加え、吸引下でWhatman GF/Cガラス繊維フィルター上に直接注ぎ、直ちに氷冷された緩衝液5mlで洗浄する。従来の液体シンチレーション計数法によって、フィルター上の放射能の量を測定する。特異的結合は、総結合から非特異的結合を差し引いたものである。
【0145】
結果
IC50を算出する前に、特異的結合の25〜75%の阻害が得られなければならない。
【0146】
試験値は、IC50H−FNMの特異的結合を50%阻害する試験物質の濃度(μM))で示される。
【数1】


[式中、
は、対照アッセイにおける特異的結合であり、
は、試験アッセイにおける特異的結合である]
(この計算は、正常な質量作用の反応速度を想定している)
【0147】
いくつかの本発明の化合物によるこれらの実験からの試験結果を以下の表1に示す。
【表2】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)の化合物、
【化1】


或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩
[式中、
、R及びRは、互いに独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、アルコキシ、アルコキシアルキル、ホルミル、アルキルカルボニル又はアルコキシアルキルカルボニルを表し、
はアリール基を表し、
このアリール基は、
ハロ、ヒドロキシ、R’R”N−、R’R”N−アルキル、R’−SO−N(R”)−、R’−(C=O)−、R’R”N−(C=O)−、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、アルケニル、アルキニル及び−(CR’R”)−R
からなる群から独立に選択される1つ又は複数の置換基で場合により置換されており、
ここで、R’及びR”は、互いに独立に、水素又はアルキルであり、
nは0又は1であり、
は複素環を表し、
この複素環は、ハロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、ニトロ、アルキル、ヒドロキシル又はアルコキシで場合により置換されていてもよい]。
【請求項2】
が、水素又はアルキルを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、水素、アルキル、ホルミル又はアルキルカルボニルを表す、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
が、水素又はアルキルを表す、請求項1から3までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
が、場合により置換されているフェニルを表す、請求項1から4までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項6】
が、
【化2】


[式中、R、R、R、R及びRは、互いに独立に、水素、ハロ、R’−SO−N(R”)−、R’−(C=O)−、R’R”N−(C=O)−、シアノ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル又はアルコキシ又は−(CR’R”)−Rを表す]
を表す、請求項1から4までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項7】
が、メチレンジオキシで置換されているフェニルを表す、請求項1から4までのいずれか一項に記載の化合物。
【請求項8】
1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン;
1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−(1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル;
1−[1−(4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
1−[1−(2’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
N−[1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド;
N−[1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−ホルムアミド;
N−{1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−ホルムアミド;
N−[(R)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−メタンスルホニルアミノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−シアノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(2’−アセチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−シアノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−[(S)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチル]−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−メタンスルホニルアミノ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−アセチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(R)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
(R)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(5’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
N−{3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−メタンスルホンアミド;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル;
(R)−1−[1−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,3’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(6’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,4’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,3’−ジフルオロ−6’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−6−クロロ−ビフェニル−3−カルボニトリル;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−クロロ−ビフェニル−2−オール;
(R)−1−[1−(3’−クロロ−2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−ピペラジン−1−イル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(R)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−5’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボン酸アミド;
1−{3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−エタノン;
(R)−1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−(1−ビフェニル−3−イル−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル)−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボン酸アミド;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−カルボニトリル;
1−{3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−ビフェニル−2−イル}−エタノン;
(S)−1−[1−(2’−トリフルオロメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(3−ベンゾ[1,3]ジオキソール−4−イル−フェニル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,3’−ジフルオロ−6’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(4’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−6−クロロ−ビフェニル−3−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−クロロ−ビフェニル−2−オール;
(S)−1−[1−(3’−クロロ−2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−モルホリン−4−イルメチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(3’,5’−ジフルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,6’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(3’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(6’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(6’−クロロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−3’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,4’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,3’−ジメトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,6’−ジクロロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−ピペラジン−1−イル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’,6’−ジフルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(2’−クロロ−6’−フルオロ−5’−メチル−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
(S)−1−[1−(5’−フルオロ−2’−メトキシ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチルアミン;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−トリフルオロメチル−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−3−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
N−{(R)−1−[1−(2’−シアノ−4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
N−{(S)−1−[1−(2’−シアノ−4’−フルオロ−ビフェニル−3−イル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−イル]−エチル}−アセトアミド;
3’−[5−((R)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
3’−[5−((S)−1−アミノ−エチル)−ベンゾイミダゾール−1−イル]−4−フルオロ−ビフェニル−2−カルボニトリル;
或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩
である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
請求項1から8までのいずれか一項に記載の化合物、或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量を、少なくとも1種の薬剤として許容される担体、賦形剤又は希釈剤と共に含む医薬組成物。
【請求項10】
医薬を製造するための、請求項1から8までのいずれか一項に記載の化合物、或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩の使用。
【請求項11】
中枢神経系におけるGABA受容体複合体の調節に応答する、ヒトを含む哺乳動物の疾患又は障害又は状態を治療、予防又は緩和する医薬組成物を製造するための、請求項10に記載の使用。
【請求項12】
前記疾患、障害又は状態が、不安障害、広場恐怖症を伴う又は伴わないパニック障害、パニック障害の病歴のない広場恐怖症、動物恐怖症及び他の恐怖症、社会恐怖症、強迫性障害、及び全身性又は物質誘発性不安障害;ストレス障害、外傷後及び急性ストレス障害、睡眠障害、記憶障害、神経症、痙攣性疾患、てんかん、発作、痙攣、小児の熱性痙攣、片頭痛、気分障害、抑鬱性又は双極性障害、鬱病、単一エピソード又は反復性大鬱病性障害、気分変調性障害、双極性障害、双極性I及び双極性II躁病障害、気分循環性障害、統合失調症を含む精神病性障害、脳虚血に起因する神経変性、注意欠陥多動性障害、疼痛、侵害受容、神経因性疼痛、嘔吐、急性、遅延性及び予測的嘔吐、化学療法又は放射線により誘起される特定の嘔吐、乗物酔い、術後悪心、嘔吐、摂食障害、神経性食欲不振症、神経性過食症、月経前症候群、神経痛、三叉神経痛、筋痙攣、痙縮、例えば、対麻痺患者の痙縮、物質乱用又は依存の影響、アルコール離脱、認知障害、アルツハイマー病、脳虚血、脳卒中、頭部外傷、耳鳴り或いは、例えば、時差ボケ又は交代制の仕事の影響に苦しむ対象における概日リズム障害である、請求項11に記載の使用。
【請求項13】
中枢神経系におけるGABA受容体複合体の調節に応答する、ヒトを含む動物生体の疾患又は障害又は状態を治療、予防又は緩和する方法であって、請求項1から8までのいずれか一項に記載の化合物、或いは、そのN−オキシド、任意のその異性体若しくはその異性体の任意の混合物、又は薬剤として許容されるその塩の治療有効量を、それを必要とする動物生体に投与するステップを含む方法。

【公表番号】特表2009−518292(P2009−518292A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−542778(P2008−542778)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【国際出願番号】PCT/EP2006/069237
【国際公開番号】WO2007/065864
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(505377201)ノイロサーチ アクティーゼルスカブ (135)
【Fターム(参考)】