説明

ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム及び包装袋

【課題】
二軸延伸ポリ乳酸フィルム本来の特徴である透明性及びグロス等の光学特性を損なわずに、低温ヒートシール性、ヒートシール強度、生分解性を有するポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】
特定の脂肪族または脂環式ジカルボン酸系の成分からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%からなる第1層(I)、上記共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)99〜80重量%、からなる第2層(II)、が積層されており、第1層(I)、第2層(II)の厚さが全厚さの20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)の構成の積層フィルムとポリ乳酸二軸延伸フィルムをラミして成り第1層(I)をシーラント層として外面に持つポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとしてなるポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脂肪族ポリエステルとポリ乳酸からなる積層フィルムをポリ乳酸二軸延伸フィルムにラミしてなるポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムに関する。
更に詳しくは、透明性、ヒートシール強度に優れたポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムであって、特にピロー包装、溶断シール包装に好適なポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックフィルムの廃棄処理を容易にする目的で生分解性のあるフィルムが注目され、種々のフィルムが開発されている。その生分解性フィルムは、土壌中や水中で加水分解や生分解を受け、徐々にフィルムの崩壊や分解が進み、最後には微生物の作用で無害な分解物へと変化するものである。そのようなフィルムとして、芳香族系ポリエステル樹脂やポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族系ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール、酢酸セルロース、デンプン等から成形したフィルムが知られている。
かかる生分解性樹脂の一つであるポリ乳酸からなる二軸延伸フィルムは、透明性が優れることから包装用フィルムとして使用され始めているが、そのままでは熱融着性(ヒートシール性)がない。ポリ乳酸二軸延伸フィルムに熱融着性を付与する方法として、ポリ乳酸からなる二軸延伸フィルムの片面にD−乳酸の含有量が多いポリ乳酸系重合体を積層するポリ乳酸系積層二軸延伸フィルム(特許文献1)、ポリ乳酸からなる二軸延伸フィルムの片面にコハク酸・1,4−ブタンジオール等の低融点の脂肪族ポリエステルを積層する多層生分解性プラスチックフィルム(特許文献2、3)提案されているが、熱融着性は付与されるものの、ヒートシール強度が不十分であったり、光学特性に劣るフィルムであったりして、いずれも包装用フィルムとしての性能が不十分である。
【特許文献1】特開2001−219522号公報(請求項1)
【特許文献2】特許公報3236842号公報(請求項1)
【特許文献3】特許公報3084239号公報(請求項1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、二軸延伸ポリ乳酸フィルム本来の特徴である透明性及びグロス等の光学特性を損なわずに、ヒートシール強度、生分解性を有するポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを提供することを目的とした。
本発明は、ポリ乳酸二軸延伸フィルムの優れた透明性、表面光沢、生分解性を損なわずに、そのヒートシール強度、ピロー包装等による自動充填機適性を改良することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
すなわち本発明は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D1)の第1層(I)、
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)99〜80重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D2)の第2層(II)、
が積層されており、第1層(I)、第2層(II)の厚さが全厚さ(第1層(I)、第2層(II)の厚さの合計を100%とする)の20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)の構成からなる積層フィルムを、ポリ乳酸(C)からなるポリ乳酸二軸延伸フィルムにラミネートしてなり、第1層(I)をシーラント層として外面に持つことを特徴とするポリ乳酸二軸延伸ラミネートフィルムに関する。
【0005】
また本発明は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D1)の第1層(I)、
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)99〜80重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D2)の第2層(II)、
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D3)の第3層(III)、
が積層されており、第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の厚さが全厚さ(第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の厚さの合計を100%とする)の20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)の構成の積層フィルムをポリ乳酸(C)からなるポリ乳酸二軸延伸フィルムにラミネートしてなるポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムに関する。
【0006】
さらに本発明は、上記のそれぞれのポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムにおいて、第2層(II)が、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)94〜65重量%、及び
(e1)ポリ乳酸ブロック25〜98重量%と、(e2)−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素から構成されるポリエステルブロック75〜2重量%((e1)と(e2)の合計で100重量%とする。)とから構成され、その重量平均分子量が1.5万〜10万である線状乳酸系共重合ポリエステル(E)5〜15重量%((A)、(B)及び(E)の合計で100重量%とする)からなることを特徴とするポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムに関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムは二軸延伸ポリ乳酸フィルム本来の特徴である優れた透明性、表面光沢、生分解性を損なわずに、そのヒートシール強度、ピロー包装等による自動充填機適性を改良することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとして、第1層(I)/第2層(II)からなる積層フィルムとポリ乳酸二軸延伸フィルムをラミして成り第1層(I)をシーラント層として外面に持つポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム、第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)からなる積層フィルムとポリ乳酸二軸延伸フィルムをラミして成り第1層(I)をシーラント層として外面に持つポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムがある。これらの各層、積層フィルム、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを以下に説明する。
【0009】
第1層(I)
第1層(I)は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%及びポリ乳酸(B)20〜1重量%((A)及び(B)の合計で100重量%とする)の組成物(D1)からなる。
第2層(II)
第2層(II)は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%及びポリ乳酸(B)99〜80重量%((A)及び(B)の合計で100重量%とする)の組成物(D2)からなる。
第3層(III)
第3層(III)は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%及びポリ乳酸(B)20〜1重量%((A)及び(B)の合計で100重量%とする)の組成物(D3)からなる。
【0010】
なお、本発明に使われる積層フィルムには、第1層(I)/第2層(II)および、第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)からなる積層フィルムがあり、それを第1層(I)をシーラント層として外面に持つようにポリ乳酸二軸延伸フィルムとラミネートして本発明のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを得ることができる。これらの各層、積層フィルム、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを以下に説明する。
なお、各層に用いられるポリマーの種類、組成等は、それぞれが規定された範囲内である限り、それぞれ同様でもよく、また異なったものとしてもよい。
従って、各層が同じ規定であっても、各層をその規定の範囲内で異なった種類、組成とすることもできる。なお、成形の際の効率を考慮して同一の規定の場合は同一の種類、組成とすることもできる。
各層に用いられるポリマーについて以下に説明する。
【0011】
脂肪族ポリエステル共重合体(A)
本発明に係わる脂肪族ポリエステル共重合体(A)は、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)である。
脂肪族ポリエステル共重合体(A)は、1層(I)、第2層(II)、第3層(III)を構成する脂肪族ポリエステル共重合体であり、その融点(Tm)は80〜120℃の範囲とすることが好ましい。
融点(Tm)が80℃未満の脂肪族ポリエステル共重合体(A)は、融点が低すぎて、包装用フィルムとして用いた場合、例えば溶断シールする際に、シール部の固化が遅いために溶断刃にフィルムが融着する虞があり、包装適性に劣る虞がある。
一方、融点(Tm)が120℃を越える脂肪族ポリエステル共重合体(A)は、ラミネートするポリ乳酸二軸延伸フィルムとの融点差が小さく、自動包装する際の速度が小さくなる虞がある。
【0012】
また、脂肪族ポリエステル共重合体(A)の結晶化温度(Tc)は35〜75℃が好ましく、より好ましくは37〜73℃である。また脂肪族ポリエステル共重合体(A)の(Tm)−(Tc)は、30〜55℃が好ましく、より好ましくは35〜50℃である。
結晶化温度(Tc)が35℃未満の脂肪族ポリエステル共重合体は、結晶化温度が低すぎ、かかる共重合体からフィルムを得ようとしても、通常の冷却温度(5〜30℃)では完全に固化せず、得られるフィルムにニップロール等の押し跡が転写したり、冷却ロールから容易に剥がれず、外観に劣るフィルムとなる虞がある。
(Tm)−(Tc)が30℃未満の脂肪族ポリエステル共重合体(A)は、得られるポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの透明性、ヒートシール性(特にヒートシール強度)が劣る虞がある。
【0013】
本発明に用いられる脂肪族ポリエステル共重合体(A)は、好ましくは2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)の含有量が0.1〜25モル%、より好ましくは1〜10モル%〔脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)で、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)と脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)量は実質的に等しく、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)の量の合計は100モル%である。〕の範囲にある。
【0014】
本発明に係わる脂肪族ポリエステル共重合体(A)のメルトフローレート(MFR:ASTM D−1238、190℃、荷重2160g)は、フィルム形成能がある限り特に限定はされないが、通常0.1〜100g/10分、好ましくは0.2〜50g/10分、さらに好ましくは0.5〜20g/10分の範囲にある。
【0015】
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)
本発明に係わる脂肪族ポリエステル共重合体(A)を構成する成分である脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)は、特に限定はされないが、通常、脂肪族ジカルボン酸成分は2〜10個の炭素原子(カルボキシル基の炭素も含めて)、好ましくは4〜6個の炭素原子を有する化合物であり、線状であっても枝分れしていてもよい。脂環式ジカルボン酸成分は、通常、7〜10個の炭素原子、特に8個の炭素原子を有するものが好ましい。
また、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a)は、2〜10個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸を主成分とする限り、より大きい炭素原子数、例えば30個までの炭素原子を有するジカルボン酸成分を含むことができる。
かかる脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a)としては、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、2,2−ジメチルグルタル酸、スベリン酸、1,3−シクロペンタジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、ジグリコール酸、イタコン酸、マレイン酸および2,5−ノルボルナンジカルボン酸等のジカルボン酸、かかるジカルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステル、ジ−n−プロピルエステル、ジ−イソプロピルエステル、ジ−n−ブチルエステル、ジ−イソブチルエステル、ジ−t−ブチルエステル、ジ−n−ペンチルエステル、ジ−イソペンチルエステルまたはジ−n−ヘキシルエステル等のエステル形成誘導体を例示できる。
これら、脂肪族または脂環式ジカルボン酸あるいはそのエステル形成誘導体は、単独かまたは2種以上からなる混合物として使用することもできる。
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)としては、特に、コハク酸またはそのアルキルエステルまたはそれらの混合物が好ましく、融点(Tm)が低い脂肪族ポリエステル共重合体(A)を得るために、コハク酸を主成分とし、副成分としてアジピン酸を併用してもよい。
【0016】
脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)
本発明に係わる脂肪族ポリエステル共重合体(A)を構成する成分である脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)は、特に限定はされないが、通常、脂肪族ジヒドロキシ化合物成分であれば、2〜12個の炭素原子、好ましくは4〜6個の炭素原子を有する枝分かれまたは線状のジヒドロキシ化合物、脂環式ジヒドロキシ化合物成分であれば、5〜10個の炭素原子を有する環状の化合物が挙げられる。
かかる脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)としては、具体的には、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジオール、とくには、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール及び2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール);シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及び2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール類及びジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びポリオキシエチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール並びにポリテトラヒドロフラン等が例示でき、特には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール及びポリオキシエチレングリコール又はこれらの混合物又は異なる数のエーテル単位を有する化合物が挙げられる。脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分は、異なる脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物の混合物も使用することができる。
脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)としては1,4−ブタンジオールが好ましい。
【0017】
2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)
本発明に係わる脂肪族ポリエステル共重合体(A)を構成する成分である2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)は、特に限定はされないが、通常、1〜10個の炭素原子を有する枝分かれまたは線状の二価脂肪族基を有する化合物が挙げられる。
かかる2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)としては、具体的には、例えば、グリコール酸、L−乳酸、D−乳酸、D,L−乳酸、2−メチル乳酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−2−メチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、ヒドロキシピバリン酸、ヒドロキシイソカプロン酸、ヒドロキシカプロン酸等、かかる2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ブチルエステル、シクロヘキシルエステル等の2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸エステル形成誘導体を挙げることができる。
これらの中では、L―乳酸、D―乳酸、D,L−乳酸などの乳酸を主成分とするものが好適であり、L−乳酸を主成分とするものが望ましい。
本発明に係る脂肪族ポリエステル共重合体(A)は種々公知の方法で製造し得る。具体的な重合方法としては、例えば、特開平8−239461号公報、特開平9−272789号公報に記載されている。又、本発明に係る脂肪族・芳香族ポリエステル(A)としては、例えば、三菱化学株式会社からGS Pla(商品名)として製造・販売されている。
【0018】
ポリ乳酸(B)
本発明の積層フィルムの第1層(I)、第2層(II)または第3層(III)を形成するポリ乳酸(B)は、D−乳酸(またはL−乳酸)を好ましくは7〜30重量%、より好ましくは8〜25重量%含むポリL−乳酸(またはD−乳酸)である。
D−乳酸(またはL−乳酸)の含有量が7重量%未満のポリL−乳酸(またはポリD−乳酸)は、得られるポリ乳酸二軸延伸積層フィルムの低温ヒートシール性が損なわれるおそれがあり、一方、30重量%を超えるものは成形性が劣るお傾向にある
なお、ポリ乳酸(B)におけるD−乳酸含有量は、クロムバック社製ガスクロマトグラフCP CYCLODEX B 236Mを用いて測定した値である。
ポリ乳酸(B)は、好ましくはガラス転移点温度(Tg)が58℃未満、更に好ましくは、50〜57.5℃の範囲にある。
ポリ乳酸(B)の重量平均分子量はフィルム成形能がある限り特に限定はされないが、MFR(ASTM D−1238による、荷重2160g、温度190℃)が、通常、0.1〜100g/10分、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは2〜10g/10分のものが使用される。
かかるポリ乳酸(B)の重合法としては、縮合重合、開環重合法など公知のいずれの方法を採用することができる。例えば、縮合重合ではL−乳酸またはD−乳酸あるいはこれらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。
本発明に用いられるポリ乳酸(B)には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、抗菌剤、核剤、無機化合物あるいは有機化合物充填材等の添加剤を必要に応じて配合してもよい。
【0019】
ポリ乳酸(C)
本発明のポリ乳酸二軸延伸積層フィルムの二軸延伸フィルムを形成するポリ乳酸(C)は、通常、D−乳酸若しくはL−乳酸の含有量が5重量%未満、好ましくは3重量%未満のL−乳酸若しくはD−乳酸の単独重合体若しくは共重合体であり、通常、融点が150〜170℃、好ましくは160〜170℃の範囲にある。
かかるポリ乳酸(C)としては、D−乳酸若しくはL−乳酸以外に、乳酸と共重合可能なコモノマーとしては、例えば3−ヒドロキシブチレート、カプロラクトン、グリコール酸などを共重合したものであってもよい。ポリ乳酸(C)は、MFR(ASTM D−1238による、荷重2160g、温度190℃)が通常、0.1〜100g/10分、好ましくは1〜50g/10分、特に好ましくは2〜10g/10分のものが使用される。
かかるポリ乳酸(C)の重合法としては、縮合重合、開環重合法など公知のいずれの方法を採用することができる。例えば、縮合重合ではL−乳酸またはD−乳酸あるいはこれらの混合物を直接脱水縮合重合して任意の組成を持ったポリ乳酸を得ることができる。
本発明に用いられるポリ乳酸(C)には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、抗菌剤、核剤、無機化合物あるいは有機化合物充填材等の添加剤を必要に応じて配合してもよい。
【0020】
組成物(D1)
本発明の積層フィルムの第1層(I)を構成する組成物(D1)は、前記脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、好ましくは80〜90重量%、と前記ポリ乳酸(B)20〜1重量%、好ましくは20〜10重量%との組成物(脂肪族ポリエステル共重合体(B)とポリ乳酸(C)の合計は100重量%である)からなる。
ポリ乳酸(B)の量が1重量%未満の組成物(D1)を積層フィルムの第1層(I)に用いた場合には、後述する組成物(D2)からなる第2層(II)との層間強度が小さくなる虞があり、一方、ポリ乳酸共重合体(B)が20重量%を超える組成物(D1)からなる積層フィルムの第1層(I)の(脂肪族ポリエステル組成物とポリ乳酸が非相溶で相分離を起こすため)メラメラ感を生じヘイズが著しく悪化し、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとしての透明性を低下させる、また(ポリ乳酸はシール層として用いるには脆いため)ヒートシール強度が小さくなる虞がある。
【0021】
組成物(D2)
本発明の積層フィルムの第2層(II)を構成する組成物(D2)は、前記脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、好ましくは10〜20重量%、と前記ポリ乳酸(B)99〜20重量%、好ましくは90〜80重量%との組成物(脂肪族ポリエステル共重合体(B)とポリ乳酸共重合体(C)の合計は100重量%である)である。
脂肪族ポリエステル共重合体(A)の量が1重量%未満の組成物(D2)を積層フィルムの第2層(2)に用いた場合には、前述した組成物(D1)からなる第1層(I)、または後述する組成物(D3)からなる第3層(III)との層間強度が小さくなる、またフィルムが脆くなり製膜、スリットの工程で切断してしまい効率が低下する、(層が脆いために)ヒートシール強度が小さくなる虞があり、一方、脂肪族ポリエステル共重合体(A)が20重量%を超える組成物(D2)からなる積層フィルムの第2層(II)の(脂肪族ポリエステル組成物とポリ乳酸が非相溶で相分離を起こすため)メラメラ感を生じヘイズが著しく悪化し、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとしての透明性を低下させる虞がある。
【0022】
組成物(D3)
本発明の積層フィルムの第3層(III)を構成する組成物(D3)は、前記脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、好ましくは80〜90重量%、と前記ポリ乳酸(B)20〜1重量%、好ましくは20〜10重量%との組成物(脂肪族ポリエステル共重合体(B)とポリ乳酸(C)の合計は100重量%である)からなる。
ポリ乳酸(B)の量が1重量%未満の組成物(D3)を積層フィルムの第3層(III)に用いた場合には、前述した脂肪族ポリエステル組成物(D2)からなる第2層(II)との層間強度が小さくなる虞があり、一方、ポリ乳酸共重合体(B)が20重量%を超える組成物(D3)からなる積層フィルムの第3層(III)は(脂肪族ポリエステル組成物とポリ乳酸が非相溶で相分離を起こすため)メラメラ感を生じヘイズが著しく悪化し、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとしての透明性を低下させる、また(ポリ乳酸はシール層として用いるには脆いため)ヒートシール強度が小さくなる虞がある。
【0023】
組成物(D1)、(D2) および(D3)のそれぞれは、脂肪族ポリエステル共重合体(A)及びポリ乳酸(B)を夫々上記範囲でヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーミキサー等で混合する方法、混合後更に単軸押出機、多軸押出機、バンバリーミキサー等で溶融混練する方法等により調製することができる。
本発明に係わる脂肪族ポリエステル組成物(D1)、(D2)および(D3)には、脂肪族ポリエステル共重合体(A)及びポリ乳酸(B)の夫々別個に、あるいは組成物(D1)(D2)、および(D3)を製造する際に、本発明の目的を損なわない範囲で、通常用いられる酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、抗菌剤、核剤、無機化合物あるいは有機化合物充填材等の添加剤を必要に応じて配合してもよい。
【0024】
積層フィルム
本発明で使われる積層フィルムは、その第1層(I)が前記脂肪族ポリエステル共重合体(A)が80〜99重量%%及び前記ポリ乳酸(B)が20〜1重量%からなり、その第2層(II)が前記脂肪族ポリエステル共重合体(A)が1〜20重量%%及び前記ポリ乳酸(B)が99〜10重量%からなり、その第3層(III)が前記脂肪族ポリエステル共重合体(A)が80〜99重量%%及び前記ポリ乳酸(B)が20〜1重量%からななる各層が積層されており、第1層(I)、第2層(II)の厚さが全厚さ(第1層(I)、第2層(II)の厚さの合計を100%とする)の20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)の構成の積層フィルム、または、第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の厚さが全厚さ(第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の厚さの合計を100%とする)の20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)の構成の積層フィルムであり、ポリ乳酸(C)からなるポリ乳酸二軸延伸フィルムと第1層(I)をシーラント層として外面に持つようにラミすると本発明の透明性、ヒートシール強度に優れ、特にピロー包装、溶断シール包装に好適なポリポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムが得られるものである。
【0025】
積層フィルムは、第1層(I)/第2層(II)の2層構成、または第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)の3層構成のいずれとしても良いが、3層構成であるとフィルムが第2層を中心に対称になるため、反りが少なく、好ましい。
本発明の第1層(I)、第2層(II)または第3層(III)からなる積層フィルムにおいて、第1層(I)、第2層(II)または第3層(III)の各層の厚さは用途に応じて種々決めることができるが、通常、第1層(I)の厚さは3〜20μm、好ましくは5〜10μm、の範囲、第2層(II)の厚さは5〜50μm、好ましくは10〜30μm、の範囲であり、第3層(III)を用いる場合は第3層(III)の厚さは3〜20μm、好ましくは5〜10μm、の範囲である。
積層フィルム全体としての厚さはいずれの場合も通常10〜100μm、好ましくは20〜50μm、の範囲である。
積層フィルムが第1層(I)/第2層(II)からなる積層フィルムにおいては、第1層(I)の厚さが3μm未満ではヒートシール強度が小さくなる虞があり、20μmを超えると層のヘイズが悪化する虞があり、また第2層(II)が5μm未満では結果として第1層(I)または第3層(III)の比率が大きくなり、積層フィルムとしてのヘイズが悪化する虞があり、20μmを超えると積層フィルムが脆くなり、製膜、スリット時に切断を起こしたり、ヒートシール強度が小さくなる虞がある。
【0026】
積層フィルムが第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)からなる積層フィルムにおいても同様であるが、フィルムの反りを減らすために第3層(III)の厚みは第1層(I)とほぼ等しいことが好ましい。
更に積層フィルム全体の厚さが10μm未満では製膜、スリット、ラミネートが難しくなり、100μmを超えるとフィルムの重量が大きくなり製品(包装袋)としてのハンディさを損ない、コストが高くなる虞がある。
本発明に使われる積層フィルムは、種々公知の方法で製造することができる。例えば、第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)のそれぞれを構成する脂肪族ポリエステル共重合体(A)及びポリ乳酸(B)を夫々所定の量で配合し、直接二層以上の多層ダイを備えたフィルム成形機に投入して共押出し成形により積層フィルムを製造することができる。
また、予め、第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)のそれぞれを構成する脂肪族ポリエステル共重合体(A)及びポリ乳酸(B)を夫々所定の量で配合した後、溶融混練して第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の原料である組成物(D1)、(D2)、および(D3)を得た後、二層以上の多層ダイを備えたフィルム成形機に投入して共押出し成形により積層フィルムを製造することができる。
【0027】
あるいは夫々別個に第1層(I)の組成物(D1)、第2層(II)の組成物(D2)、第3層(III)の組成物(D3)のからなるフィルムを成形した後貼り合せて積層フィルムを製造することがきる。
本発明の積層フィルムは、未延伸であることが好ましい。延伸フィルムとするとヒートシール強度、透明性が低下する虞がある。
また本発明の積層フィルムは、印刷性の改良、蒸着、スパッタ膜接着性の改良、あるいは先述の多層フィルムとの接着性の改良をするために、一方の表面を、たとえばコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、アンダーコート処理等で表面活性化処理を行うのが好ましい。
【0028】
ポリ乳酸二軸延伸フィルム
本発明で用いるポリ乳酸二軸延伸積層フィルムは、前記ポリ乳酸(C)からなる二軸延伸フィルムである。
本発明で用いるポリ乳酸二軸延伸フィルムは、ポリ乳酸(C)からなるので透明性及びグロス等の光学特性、剛性に優れている。
本発明で用いるポリ乳酸二軸延伸フィルムの厚さは用途に応じて種々決め得るが、通常の厚さは5〜100μm、好ましくは10〜50μm、の範囲にある。
【0029】
二軸延伸の条件は、ポリ乳酸(C)を延伸し得る条件、例えば、逐次二軸延伸法では、縦延伸温度を60〜100℃、延伸倍率を2〜6倍の範囲、横延伸温度を60〜120℃、延伸倍率を2〜12倍の範囲にすればよい。又、同時二軸延伸法では、延伸温度を60〜120℃、延伸倍率を2〜12倍(面倍率で4〜150倍)の範囲にすればよい。二軸延伸後はポリ乳酸二軸延伸積層フィルムの用途に応じて種々条件でヒートセット(熱処理)を行うことにより、得られるポリ乳酸二軸延伸積層フィルムの熱収縮率を任意の範囲、例えば80℃、15分の条件下における縦方向の熱収縮率を1〜5%、横方向の熱収縮率を5〜10%の範囲に、また100℃、15分の条件下における縦方向の熱収縮率を5〜15%、横方向の熱収縮率を10〜20%の範囲にすることができる。
本発明で用いるポリ乳酸二軸延伸フィルムは、印刷性の改良、蒸着、スパッタ膜接着性の改良、あるいは先述の多層フィルムとの接着性の改良をするために、一方の表面を、たとえばコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理、アンダーコート処理等で表面活性化処理を行うのが好ましい。
【0030】
蒸着、スパッタ
本発明の積層フィルム、及び本発明で用いるポリ乳酸二軸延フィルムは煎餅、乾燥食品、スナック菓子、等を包装する際のガスバリア性、特に水蒸気バリア性を改良するために酸化アルミ、アルミ、珪酸、ITO、の内いずれか1種以上の無機金属が蒸着またはスパッタ処理することができる。透明性を維持したままガスバリア性改良され、またコストが安いことから酸化アルミ、珪酸の蒸着処理が好ましい。
また蒸着またはスパッタ処理後積層フィルムとポリ乳酸二軸延フィルムをラミする場合には、当然ではあるが、積層フィルムとポリ乳酸二軸延フィルムのいずれのフィルムに蒸着またはスパッタ処理する場合にも、蒸着膜またはスパッタ膜を保護するために、蒸着膜またはスパッタ面がラミ面となり包装袋の外面にならないことが好ましい。
これらの蒸着、スパッタによる層の厚さは、通常10Åから500Å程度である。
【0031】
ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム
上記多層フィルムと上記ポリ乳酸二軸延フィルムをラミして得られるポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムは透明性及びグロス等の光学特性、剛性に優れており、且つ多層フィルムをシーラント層として有するので光学特性を損なうことなく低温ヒートシール性、ヒートシール強度が付与されている。
本発明のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの全体の厚さは15〜200μm、好ましくは30〜100μmの範囲にある。
ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの厚さが15μm未満では包装袋として用いた際にピンホールが空く虞があり、200μmを超えると包装袋としてはかさばり、製品(包装袋)としてのハンディさを損ない、またコストが高くなる虞がある。
ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを製造する方法としては、予め前記方法でポリ乳酸(C)を用いて二軸延伸フィルムを製造し、また脂肪族ポリエステル共重合体(A)及びポリ乳酸(B)を用いて多層フィルムをキャスト成形で製造し接着剤を用いて貼り合せる方法(ラミネート法)、またはポリ乳酸二軸延伸フィルムの片面に組成物(D1)および(D2)、または組成物(D1)、(D2)および(D3)の2または3層を押出し被覆する方法(押出しラミ法)をとり得るが、ラミネート法であれば多層フィルム側に印刷または蒸着、スパッタ処理を行うことが可能であるため好ましい。
【0032】
ピロー包装用フィルム
本発明のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムは、上記ポリ乳酸二軸延伸フィルムに上記積層フィルムをラミネートして調製される。
そのためピロー包装用フィルムとして用いる場合は、ポリ乳酸二軸延伸フィルムが外面となるので、得られるピロー包装袋は透明性及びグロス等の光学特性、剛性に優れ、且つ片面に、組成物(D1)および(D2)、または組成物(D1)、(D2)および(D3)から得られる多層フィルムを有しているので、光学特性を損なうことなく片面が低温ヒートシール性、ヒートシール強度を有するので、ピロー包装適性に優れている。
【0033】
溶断シール包装用フィルム
同じく溶断包装用フィルムとして用いる場合は、ポリ乳酸二軸延伸フィルムが外面となるので、得られる溶断シール包装袋は透明性及びグロス等の光学特性、剛性に優れ、且つ片面に、組成物(D1)および(D2)、または組成物(D1)、(D2)および(D3)から得られる多層フィルムを有しているので、光学特性を損なうことなく溶断ヒートシール強度を有するので、溶断シール包装適性に優れている。
【0034】
線状乳酸系共重合ポリエステル(E)
本発明の積層フィルムの第2層(II)に用いられることがある線状乳酸系共重合ポリエステル(E)は、重量平均分子量が1.5万〜10万であり、(a)ポリ乳酸ブロック25〜98重量%と、(b)−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素から構成されるポリエステルブロック2〜75重量%とから構成される線状乳酸系共重合ポリエステルである。
また、(a)ポリ乳酸ブロックは、一般にラクタイドが開環重合して成るラクタイド成分から構成することが好ましく、また(b)−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素部分から成るポリエステルブロックとは、原料ポリエステルに由来するポリエステル部分であり、−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素部分から成る構成部分である。
このような線状乳酸系共重合ポリエステル(E)は、一般にはラクタイド25〜98重量%と、脂肪族ジカルボン酸成分と脂肪族ジオール成分とから成る重量平均分子量1万〜25万の脂肪族ポリエステル2〜75部とを、開環重合触媒の存在下に、開環重合並びにエステル交換反応させる方法により製造することができる。
【0035】
ラクタイドは、乳酸を環状二量化した化合物で、立体異性体を有し、L−乳酸からなるL−ラクタイド、D−乳酸からなるD−ラクタイド、L−乳酸とD−乳酸からなるMESO−ラクタイドがある。
L−ラクタイド、またはD−ラクタイドを主成分とする共重合体は結晶化し、高融点が得られる。本発明の線状乳酸系共重合ポリエステル(E)はこれら3種のラクタイドを組み合わせることによって好ましい樹脂特性を実現できる。
本発明で線状乳酸系共重合ポリエステル(E)は、ラクタイドとしてL−ラクタイドを総ラクタイド中、90%以上を含むものが好ましい。
【0036】
脂肪族ポリエステルは、脂肪族ジカルボン酸成分とジオール成分からなるものを意味し、高分子量であることが好ましく、具体的には重量平均分子量で10,000〜250,000である。高分子量の脂肪族ポリエステルを得る為には、脂肪族ジカルボン酸成分とジオール成分のモル分率は、ほぼ1であることが好ましい。
脂肪族ポリエステル中の脂肪族ジカルボン酸成分としては、特に限定されないが、なかでも炭素原子数4〜14の脂肪族ジカルボン酸成分であることが好ましい。具体的にはコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。この他にダイマー酸等も例示される。
またジオール成分としては、炭素数が2〜10ジオールが好ましく、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサメチレングリコール、オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジブタンジオール、3−ヒドロキシピバリルピバレート等、および水添ビスフェノールが例示される。
【0037】
ポリラクタイドと脂肪族ポリエステルの割合は、特に制限はないが、好ましくはポリラクタイドと脂肪族ポリエステルが75〜98/25〜2(重量比)であり、より透明性の良い樹脂を得ることができる。
重合反応には、一般に開環重合触媒が使用され、一般の開環重合触媒、エステル交換触媒としても知られる錫、亜鉛、鉛、チタン、ビスマス、ジルコニウム、ゲルマニウム等の金属、さらにそれらの誘導体があり、特に金属有機化合物、炭酸塩、酸化物、ハロゲン化物が好ましい。具体的には、オクタン酸錫、塩化錫、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、酸化鉛、炭酸鉛、塩化チタン、アルコキシチタン、酸化ゲルマニウム、酸化ジルコニウムが適している。
ポリラクタイドと脂肪族カルボン酸、ジオール成分を押出機内で加温溶融させ、重合を開始する。反応温度はラクタイドの融点以上が一般的である。
【0038】
重合反応は、共重合に使用する脂肪族ポリエステルの末端OH基へ、ポリラクタイドがブロック状に開環付加重合して、例えばA−BB−A−BBB−A型のブロック状の共重合体が生成し、更にポリマー同士のエステル交換反応が進行するものと考えられる。これらの開環重合とエステル交換反応により、生成する乳酸系共重合ポリエステルは実質的に線状構造を保つものと考えられる。
本発明に用いられる線状乳酸系共重合ポリエステル(E)を構成する(a)ポリ乳酸ブロックは25〜98重量%の範囲であり、(b)−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素から構成されるポリエステルブロックは2〜75重量%の範囲である((a)と(b)の合計で100重量%とする。)。
【0039】
また、(b)−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素から構成されるポリエステルブロックとしては、(b’)プロピレングリコール、コハク酸またはセバシン酸からなるポリエステルブロックが特に好適である。
本発明の線状乳酸系共重合ポリエステル(E)は、柔軟性の良い樹脂であることが望ましく、ガラス転移点が室温以上であり、融点が140℃以上のものが望ましく、構成要素は重量比で(a)/(b)が75/25〜98/2、さらに好ましくは85/15〜98/2ある。
【0040】
ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの透明性改良を目的として、前記の多層フィルム第2層(II)に、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)94〜65重量%、線状乳酸系共重合ポリエステル(E)5〜15重量%((A)、(B)及び(E)の合計で100重量%とする)の比率になるように配合することができる。
【実施例】
【0041】
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
実施例及び比較例等で使用した原料は次の通りである。
(1)脂肪族ポリエステル共重合体(A)
(i)コハク酸・1,4−ブタンジオール・乳酸・ポリエステル共重合体(A−1)
三菱化学社製、商品名 GS−Pla AD92W MFR(190℃、荷重2160g):4.5g/10分、融点(Tm):86.9℃、結晶化温度(Tc):40.4℃、(Tm)−(Tc):45.5℃、密度:1.3g/cm
(ii)コハク酸・1,4−ブタンジオール・乳酸・ポリエステル共重合体(A−2)
三菱化学社製、商品名 GS−Pla AZ91T MFR(190℃、荷重2160g):4.5g/10分、融点(Tm):108.9℃、結晶化温度(Tc):68.0℃、(Tm)−(Tc):40.9℃、密度:1.3g/cm
【0042】
(2)ポリ乳酸(B):
D−乳酸含有量:12.6重量%、MFR(温度190℃、荷重2160g):2.6g/10分、融点(Tm):なし、Tg:56.9℃。密度:1.3g/cm
(3)線状乳酸系共重合ポリエステル(E)
ポリ乳酸とポリ(プロピレンサクシネート)のブロック共重合体
大日本インキ化学社製 プラメートPD−350
重量平均分子量:2.6万、Tm(℃)139.7℃
【0043】
(4)添加剤
(i)シリカ
富士シリシア化学社製、商品名サイリシア730(粒径4μm)
(ii)エルカ酸アミド
チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名ATMER SA1753
(iii)ポリエチレングリコール
第一工業製薬製、商品面PEG4000

本発明における各種測定方法は以下のとおりである。
(1) 光学特性
多層フィルム、ポリ乳酸ラミフィルムの両方で測定した。
日本電色工業社製ヘイズメーター300Aを用いて、ヘイズ(HZ:%)、平行光線透過率(PT:%)及びグロス(%)を測定した。測定値は5回の平均値である。
【0044】
(2) 引張り試験
多層フィルム、ポリ乳酸ラミフィルムの両方で測定した。
試験片として、ポリ乳酸二軸延伸積層フィルムから縦方向(MD)及び横方向(TD)に短冊状フィルム片(長さ:150mm、幅:15mm)を切出し、引張り試験機(オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC-1225)を用い、チャック間距離:100mm、クロスヘッドスピード:300mm/分(但し、ヤング率の測定は5mm/分)の条件で引張試験を行い、破断点における強度(MPa)、伸び(%)及びヤング率(MPa)を求めた。なお、伸び(%)はチャック間距離の変化とした。測定値は5回の平均値である。
【0045】
(3) ヒートシール強度
多層フィルムとポリ乳酸二軸延伸フィルムを貼り合わせポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとした後に、シール側が多層フィルム面同士となるように、テスター産業株式会社製TP−701−B HEATSEALTESTERを用いて、所定の温度で、シール面圧:1kg/cm、時間:0.5秒の条件下で熱融着した。
尚、加熱は上側のみとした。次いで、熱融着したポリ乳酸二軸延伸積層フィルムから幅:15mmの試験片を切出し、引張り試験機(オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC-1225)を用いて300mm/分の引張り速度で剥離し、その最大強度をヒートシール強度(熱融着強度:N/15mm)とした。
【0046】
実施例1〜3、比較例―1〜10
<脂肪族ポリエステル組成物(D)の製造>
多層フィルムに用いる脂肪族ポリエステルとして、表1の原料、添加剤を実施例−1〜3、比較例―1〜10の処方で配合し、40mmφの1軸押出機を用いて180℃で溶融混練し、それぞれの脂肪族ポリエステル組成物(D)を用意した。
<多層フィルムの製造>
実施例−1〜3は3層、比較例―1〜10は単層として、先端にマルチマニホールド式のT−ダイを備えた三層共押出シート成形機を用い、表―1記載の層比となるように吐出量を調整して、200℃に加熱したT−ダイから、共押出(または単層)シートを押出した後、30℃のキャスティングロールで急冷することにより、厚さ30μmの三層(または単層)無延伸積層シートを用意した。また片面にコロナ処理を行った。
【0047】
<ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの製造>
上記記載のポリ乳酸二軸延伸フィルムに、厚み20μmのポリ乳酸二軸延伸フィルム(東セロ社製:パルグリーンLC)のコロナ処理面にウレタン系接着剤(武田薬品工業製:タケラックA310(60%)+タケラックA3(5%)+酢酸エチル(35%))を約7g/m塗布した後にドライラミネートして厚さ50〜55μmのポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを得た。
多層フィルム及び得られたポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの物性を前記方法で測定した。測定結果を表1に示す。
【0048】
【表1】




測定結果1で多層フィルムの比較、測定結果2でポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムの比較を行っている。
実施例―1と比較例―1〜6は同じ脂肪族ポリエステル(A―1)とポリ乳酸(B)からなる系であり、実施例−1は表−1の比率の3層構成としており、比較例―1〜6は単層である。比較例のように単層ではポリ乳酸(B)量が0〜50%(比較例―1〜4)ではヘイズが18〜12%(多層フィルム)、19〜14%(ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム)と実施―1の6%(多層フィルム)、7%(ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム)に比べて著しく悪い。しかも比較例のように単層では更にポリ乳酸(B)量を80〜100%(比較例―5、6)と上げると、ヘイズは4〜2%(多層フィルム)、7〜4%(ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム)と改良するものの、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとして用いた際のシール強度は10N/15mm幅以下と大幅に低下し、包装フィルムとして使用できないレベルになってしまう。またポリ乳酸(B)量を50〜100%とした単層の比較例―4〜6は引っ張り試験によるMD方向の破断伸度が3%以下であり、製膜、スリット時においてフィルム破断の起きる可能性が高く、生産性が低い。
【0049】
また実施例―1と比較例―4では原料としては脂肪族ポリエステル(A):ポリ乳酸(B)=50:50と同じであるのに、透明性、シール強度とも優れており、多層化したメリットは明白である。
また実施例−3では実施例―1の第2層に共重合体(E−1)を10%配合することにより、透明性が更に改良している。
【0050】
実施例―2も同様で、実施例―2と比較例―7〜10、6は同じ脂肪族ポリエステル(A―2)とポリ乳酸(B)からなる系であり、実施例−2は表−1の比率の3層構成としており、比較例―7〜10、6は単層である。比較例のように単層ではポリ乳酸(B)量が0〜50%(比較例―7〜10)ではヘイズが22〜12%(多層フィルム)、23〜14%(ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム)と実施例―2の10%(多層フィルム)、11%(ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム)に比べて悪い。しかも比較例のように単層では更にポリ乳酸(B)量を100%(比較例―6)と上げると、ヘイズは2%(多層フィルム)、4%(ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム)と改良するものの、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムとして用いた際のシール強度は10N/15mm幅以下と大幅に低下し、包装フィルムとして使用できないレベルになってしまう。また実施例―2と比較例―10では原料としては脂肪族ポリエステル(A―2):ポリ乳酸(B)=50:50と同じであるのに、透明性が優れており、多層化したメリットは明白である。
尚、実施例の多層フィルムは破断伸度がいずれも小さいが、ポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムではポリ乳酸二軸延伸フィルムにより強度が大幅に改善し、実用上問題のないものとなっている。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムは、光学特性に優れ、且つヒートシール性を有するので、例えば、ラーメン、うどん、そば、焼きそば等の即席カップ麺食品、ヨーグルト、プリン、ゼリー等の乳酸菌飲料のような飲料デザート類カップ食品の個別あるいは複数個等の包装用フィルムに限らず、エアゾール製品、インテリア製品、CD類、磁気テープ製品の一般シュリンク包装、缶・瓶詰飲料、調味料などの集積シュリンクパックや、プラスチック容器、ガラス瓶などの胴張りシュリンクラベル、ワイン、ウイスキー等の瓶のキャップシール等、種々の包装用フィルム等に用い得る。
【0052】
また、本発明のピロー包装、溶断シール包装用フィルムは、透明性、グロス、剛性に優れ、片面にヒートシール性を備えており、又、運搬に耐え得る耐衝撃性も有しているので、従来ポリオレフィンフィルムからなるオーバーラップ包装用フィルムが使用されているあらゆる用途、例えば、チョコレート、ガム、キャンデー等の菓子類、たばこ、化粧品等の嗜好品、カセットテープ、ビデオテープ、CD、CDR、DVD、ゲームソフト等の記録材料、およびそれらの集積包装材料等の、箱物包装の包装用フィルムとして好適に使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D1)の第1層(I)、
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)99〜80重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D2)の第2層(II)、
が積層されており、第1層(I)、第2層(II)の厚さが全厚さ(第1層(I)、第2層(II)の厚さの合計を100%とする)の20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)の構成からなる積層フィルムを、ポリ乳酸(C)からなるポリ乳酸二軸延伸フィルムとにラミネートしてなり、第1層(I)をシーラント層として外面に持つことを特徴とするポリ乳酸二軸延伸ラミネートフィルム。
【請求項2】
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D1)の第1層(I)、
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)99〜80重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D2)の第2層(II)、
脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)80〜99重量%、ポリ乳酸(B)20〜1重量%、((A)及び(B)の合計で100重量%とする)からなる組成物(D3)の第3層(III)、
が積層されており、第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の厚さが全厚さ(第1層(I)、第2層(II)、第3層(III)の厚さの合計を100%とする)の20%以上であることを特徴とする第1層(I)/第2層(II)/第3層(III)の構成の積層フィルムをポリ乳酸(C)からなるポリ乳酸二軸延伸フィルムにラミネートしてなるポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項3】
請求項1または2において、第2層(II)が、脂肪族または脂環式ジカルボン酸成分(a1)、脂肪族または脂環式ジヒドロキシ化合物成分(a2)及び2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)からなる脂肪族ポリエステル共重合体(A)1〜20重量%、ポリ乳酸(B)94〜65重量%、及び
(e1)ポリ乳酸ブロック25〜98重量%と、(e2)−COO−基を含有する鎖状炭化水素および/または脂環式炭化水素から構成されるポリエステルブロック75〜2重量%((e1)と(e2)の合計で100重量%とする。)とから構成され、その重量平均分子量が1.5万〜10万である線状乳酸系共重合ポリエステル(E)5〜15重量%((A)、(B)及び(E)の合計で100重量%とする)からなることを特徴とする請求項1または2に記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項4】
ポリ乳酸(B)が、D−乳酸を7〜30重量%含むポリL―乳酸、またはL−乳酸を7〜30重量%含むポリD―乳酸であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項5】
ポリ乳酸(C)が、D−乳酸が5重量%未満であるポリL―乳酸、またはL−乳酸が5重量%未満であるポリD―乳酸であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項6】
2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸成分(a3)が、乳酸である請求項1ないし5のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項7】
脂肪族ポリエステル共重合体(A)の融点(Tm)が80〜120℃、結晶化温度(Tc)が35〜75℃及び(Tm)−(Tc)が35〜55℃の範囲にある脂肪族ポリエステル共重合体であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項8】
ポリ乳酸二軸延伸フィルムの表面に、酸化アルミ、アルミ、珪酸、ITO、の内いずれか1種以上の無機金属が蒸着またはスパッタされており、その面を請求項1ないし7のいずれかに記載の積層フィルムとラミネートしてなることを特徴とするポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の積層フィルムに酸化アルミ、アルミ、珪酸、ITOのうちのいずれか1種以上の無機金属が蒸着またはスパッタされており、その面をポリ乳酸二軸延伸フィルムにラミネートしてなることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項10】
ポリ乳酸二軸延伸フィルムに、請求項1ないし9のいずれかに記載の積層フィルムをラミネートしたポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムであって、イソシア系、エーテル系またはウレタン系の接着剤を用いたドライラミネートによって得られることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルム。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムを自動充填してなるピロー包装袋。
【請求項12】
請求項1ないし11のいずれかに記載のポリ乳酸二軸延伸ラミフィルムからなる溶断シール袋。

【公開番号】特開2007−136770(P2007−136770A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−331331(P2005−331331)
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【出願人】(000220099)東セロ株式会社 (177)
【Fターム(参考)】