説明

メラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニスト

式I:


[式中、A、W、X、Z、R1〜R3、およびR8は明細書に定義するとおりである]
の新規化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグを提供する。メラニン凝集ホルモン媒介障害を処置または予防する方法であって、そのような処置または予防を必要する対象に式Iの化合物を投与することを含む方法も提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
1999年現在、米国では成人の61%、小児(6歳〜11歳)の13%および青年(12〜19歳)の14%が過体重だった。全ての年齢群、人種群および民族群で、男性にも女性にも、過体重および肥満の発生率に増加が認められている。
【0002】
疫学的研究により、過体重および肥満に関連する死亡率の増加が示されている。肥満である人(ボディーマスインデックス(「BMI」)>30)は、BMIが20〜25の範囲にある人と比較して、全死因による早期死亡のリスクが50〜100%増加している。BMIは式:
BMI=703×(ポンドで表した体重)/(インチで表した身長)2
に従って計算される。
【0003】
米国では年間推定300,000例の死が肥満に起因すると考えられる。過体重および肥満は、冠動脈心疾患、2型糖尿病、子宮内膜癌、大腸癌、閉経後乳癌、および他の癌、ならびに一定の筋骨格障害、例えば変形性膝関節症などのリスク増加と関連している。
【0004】
中程度の体重増加と大きな体重増加はどちらも疾患リスクの有意な増加と関連している。例えば、11〜18ポンドの体重増加は、その人が2型糖尿病を発症するリスクを、体重増加がない人の2倍に増加させ、一方、44ポンド以上増加した人は、2型糖尿病のリスクが4倍になる。約10〜20ポンドの増加は、冠動脈心疾患(非致命的心筋梗塞および死)のリスクを女性で1.25倍、男性で1.6倍にする。男性で22ポンドおよび女性で44ポンドというさらに高レベルの体重増加では、冠動脈心疾患リスクがそれぞれ1.75倍および2.65倍に増加する。BMIが34以上の女性では、子宮内膜癌を発症するリスクが6倍以上に増加する。過体重および肥満は、例えば高血圧および高コレステロールなどの多くの慢性状態を悪化させることも知られている。過体重の人および肥満の人は社会的非難、差別、および好ましくない身体像に苦しむ場合もある。肥満関連罹患は成人に最も高い頻度で起こるが、過剰体重の重大な結果および成人病の前触れは、過体重小児および過体重青年に起こる。過体重小児および過体重青年は、おそらく過体重成人および肥満成人になるだろう。この懸念はは青年で最も高くなる。2型糖尿病、高血中脂質、および高血圧ならびに早熟および整形外科上の問題も、過体重若年層では発生頻度が高くなる。心理社会面に限定すると、小児過体重によく見られる結果は差別である。「The Surgeon General's Call To Action To Prevent and Decrease Overweight and Obesity(過体重および肥満を防止し減少させるための行動に対する公衆衛生局長官の呼びかけ)」米国保険社会福祉省(2001)参照。したがって、体重を管理し、肥満を処置する方法が必要とされている。
【背景技術】
【0005】
メラニン凝集ホルモン(MCH)は、より大きいMCHのプロホルモン前駆体Pmchから生じる環状の19アミノ酸視床下部神経ペプチドである。Pmch欠損マウスは痩せていて、食欲減退を示し、代謝率が増加している。Pmchを過剰発現させるトランスジェニックマウスは食欲亢進を示し、軽度肥満を発症する。したがってMCHは、運動活動、代謝、食物摂取および神経内分泌機能に対する作用によるエネルギー恒常性の調節に関連づけられている。
【0006】
MCHには2つの受容体が同定されており、MCH1受容体およびMCH2受容体と呼ばれている。MCH1受容体およびMCH2受容体は、MCH作用の原因であると考えられるGタンパク質共役受容体(GPCR)である。Gタンパク質は、数多くのエフェクタータンパク質の活性を調節するGTP結合型活性状態と、GDP結合型不活性状態との間を循環することによって、刺激に対する細胞の応答を制御する、ヘテロ三量体タンパク質である。GPCRは、GDP/GTP交換速度を上昇させることによって、Gタンパク質の活性化を加速する。
【0007】
MCH1受容体欠損マウスは正常体重を持つが、痩せていて、体脂肪量は少ない。驚くべきことに、通常飼料で維持した場合、MCH1受容体欠損マウスは食欲亢進を示し、それらの痩せは活動亢進および変化した代謝の結果である。活動亢進と整合して、MCH1受容体欠損マウスは、食餌誘発性肥満に対する感受性が低い。重要なことに、MCHの慢性中枢注入は野生型マウスに食欲亢進および軽度肥満を誘発するが、MCH1受容体欠損マウスではこれが起こらない。Marshら,Proc. Nat. Acad. Sci.,99(5),3241(2002)。
【0008】
MCHは食物摂取およびエネルギー収支の重要な調節物質であることが示されているので、MCH受容体(特にMCH1受容体)の活性を調整することができる化合物は、摂食障害および代謝障害の処置にとって極めて望ましい。
【0009】
PCT公開番号WO 02/04433には、一定の代謝障害、摂食障害および性障害の処置に有用なMCH1受容体の調整物質として、フェニルシクロアルキルメチルアミノ誘導体およびフェニルアルケニルアミノ誘導体が記載されている。
【0010】
米国特許第6,472,394号には、肥満および糖尿病の処置に1,4-二置換ピペリジンのアミド誘導体をMCHアンタゴニストとして使用することが記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
発明の概要
したがって本発明の一定の実施形態のいくつかの目的のうち、メラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニストの提供、メラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニストを含む医薬組成物の提供、対象におけるメラニン凝集ホルモン媒介障害を処置し、予防し、または他の形で改善する方法の提供、対象における肥満を処置し、予防しまたは他の形で改善する方法の提供、および対象における持続的な体重減少を達成する方法の提供を挙げることができる。
【0012】
したがって簡単に述べると、本発明は、本明細書に定義する式Iのメラニン凝集ホルモン受容体アンタゴニストに関する。
【0013】
また本発明は、本明細書に定義する式Iの化合物と、薬学的に許容できる担体、佐剤、または希釈剤とを含む薬学的組成物に関する。
【0014】
また本発明は、GPCRを阻害する方法であって、本明細書に定義する式Iの化合物をGPCRと接触させることを含み、式Iの化合物がGPCRリガンドの結合をインビトロで阻害するのに十分な濃度で存在する方法に関する。この方法には、例えばGCPRへのリガンドの結合をインビトロで阻害するのに十分であるだろう量の式Iの化合物を与えられた対象などにおいて、インビボで、GPCRを阻害することが包含される。本発明に従って阻害することができるGPCRの例には、以下のGPCRファミリーが含まれるが、これらに限定されるわけではない:ムスカリン性アセチルコリン、アデノシン、アドレナリン作動性、アドレナリン作動性、アルファ-アドレナリン作動性、アンギオテンシン、AR、カンナビノイド、DA、ドーパミン、His、イミダゾリン、ロイコトリエン、mAch、MCH、オピオイド、セロトニン作動性、セロトニン、およびソマトスタチン。
【0015】
GPCRへのGPCRリガンドの結合の阻害は、数多くの障害、例えば消化管障害;粘液溶解喘息(mucolytic asthma);不整脈;虚血;再灌流傷害;喘息、肺気腫および慢性気管支炎に関連する気管支痙攣;嚢胞性線維症を含む急性および慢性呼吸器疾患;心臓興奮薬(cardiostimulant);慢性気管支炎;神経症性うつ病;心不全;良性前立腺肥大;糖尿病:筋痙攣;心筋梗塞;脳卒中;アルツハイマー病;食欲不振;悪液質;多発性硬化症;高プロラクチン血症;向精神性(psychotropism);眼検査および眼手術時の散瞳;欠陥性(deficitary)および産出性(productive)の統合失調症、神経衰弱および非内因性うつ病;腎臓疾患;血管拡張;慢性胃炎;緑内障;うつ病;アレルギー性鼻炎を含む鼻炎;がん性疼痛、筋骨格性疼痛、手術後痛を含む疼痛;眼疾患;消化不良;咳;胃腸潰瘍、胃潰瘍および食道潰瘍を含む潰瘍;ヘリコバクター・ピロリ予防感染(helicobacter pylori prophylaxis infection);食道炎;喘息以外のアレルギーを含むアレルギー;感冒;喘息;結膜炎;じんま疹;下痢;クロイツフェルト・ヤコブ病;月経困難症;薬物嗜癖および薬物過量;敗血症性ショック処置;脳虚血;薬物中毒;頭部外傷;炎症;そう痒症;遅発性ジスキネジア;嘔吐;不安;運動機能不全;群発頭痛;高血圧;がん;過敏性腸症候群;血液療法誘発性の悪心および嘔吐;血栓症;痴呆;オピエート誘発性の悪心および嘔吐;双極性うつ病;片頭痛;睡眠障害;外傷性ショック;胃炎;胃食道逆流;精神病;パーキンソン病;依存症処置;子癇前症;レイノー病;血管痙攣;止血;悪心および嘔吐;痙攣;術後の悪心および嘔吐;アルコール依存症、アルコール嗜癖;過食症;ニコチン嗜癖;強迫性障害;パニック障害;心的外傷後ストレス障害;月経前症候群;ならびにアレルギー性皮膚炎を含む皮膚炎などの処置に有用である。
【0016】
また本発明は、MCH受容体へのMCHの結合を阻害する方法であって、式Iの化合物をMCH受容体を発現させる細胞と接触させることを含み、化合物がMCH受容体へのMCH結合をインビトロで阻害するのに十分な濃度で存在する方法に関する。この方法には、例えばMCH受容体へのMCHの結合をインビトロで阻害するのに十分であるだろう量の式Iの化合物を与えられた対象などにおいて、インビボで、MCH受容体へのMCHの結合を阻害することが包含される。MCH受容体へのMCHの結合をインビトロで阻害するのに十分であるだろう式Iの化合物の量は、下記実施例7で説明するアッセイなどのMCH受容体結合アッセイによって、容易に決定することができる。
【0017】
また本発明は、MCH受容体のシグナル伝達活性(特にMCH受容体が媒介する細胞内カルシウム放出)を変化させる方法であって、そのような受容体を発現させる細胞を、有効量の本発明化合物にばく露することを含む方法に関する。この方法には、例えばMCH受容体のシグナル伝達活性をインビトロで変化させるのに十分であるだろう量の式Iの化合物を与えられた対象などにおいて、インビボで、MCH受容体のシグナル伝達活性を変化させることが包含される。MCH受容体のシグナル伝達活性を変化させるのに十分であるだろう化合物の量は、下記実施例6で説明するカルシウム動員アッセイなどのMCH受容体シグナル伝達アッセイによって、容易に決定することができる。
【0018】
また本発明は、潜在的医薬が持つMCH受容体への結合能力の決定に、標準物質および試薬として、式Iの化合物および適切に標識されたその誘導体を使用する方法に関する。
【0019】
また本発明は、対象におけるメラニン凝集ホルモン媒介障害を処置、予防、または他の形で改善する方法であって、式Iの化合物または式Iの化合物と薬学的に許容できる担体、佐剤、もしくは希釈剤とを含む薬学的組成物を前記対象に投与することを含む方法に関する。
【0020】
また本発明は、対象における肥満を処置または予防する方法であって、式Iの化合物または式Iの化合物と薬学的に許容できる担体、佐剤、もしくは希釈剤とを含む薬学的組成物を前記対象に投与することを含む方法に関する。
【0021】
また本発明は、肥満、過食症および神経性大食症を含む摂食障害;性障害もしくは生殖障害;うつ病および不安;てんかん発作;高血圧;脳出血;うっ血性心不全;睡眠障害などの状態、またはMCH受容体の拮抗が有益であるような任意の状態を処置または予防する方法に関する。
【0022】
また本発明は、摂食障害(特に肥満および神経性大食症)を処置する方法であって、そのような処置を必要とする対象に、式Iの化合物をレプチン、レプチン受容体アゴニスト、またはメラノコルチン受容体4(MC4)アゴニストと組み合わせて投与することを含む方法に関する。
【0023】
また本発明は、GPCR(特にMCH)の活性に関するアッセイにおいて、陽性対照として、式Iの化合物を使用する方法に関する。
【0024】
また本発明は、組織切片においてGPCR(特にMCH)を局在するためのプローブとして、適切に標識された式Iの化合物を使用する方法に関する。
【0025】
他の目的および特徴は、一部は明白であり、一部は以下に指摘する。
【課題を解決するための手段】
【0026】
略号および定義
用語「アルキル」は、単独で用いられるか、「ハロアルキル」「アルキルスルホニル」「アルコキシアルキル」および「ヒドロキシアルキル」などの他の用語内で用いられる場合、炭素原子数1〜約20(好ましくは炭素原子数1〜約12)の直鎖または分枝鎖基である。より好ましいアルキル基は、炭素原子数1〜約10の「低級アルキル」基である。最も好ましいのは、炭素原子数1〜約6の低級アルキルラジカルである。そのようなラジカルの例として、メチル、エチル、プロピル(例えばn-プロピルおよびイソプロピル)、ブチル(例えばn-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、およびtert-ブチル)、ペンチル(例えばn-ペンチルおよびイソアミル)、ヘキシルなどが挙げられる。
【0027】
用語「シクロアルキル」は炭素原子数3〜12の飽和炭素環式基である。シクロアルキル基は単環式、二環式または三環式であることができる。より好ましいシクロアルキル基は炭素原子数3〜約8の「低級シクロアルキル」基である。そのような基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが挙げられる。
【0028】
用語「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を持つ炭素原子数2〜約20(好ましくは炭素原子数2〜約12)の直鎖または分枝鎖基である。より好ましいアルケニル基は、炭素原子数2〜約6の「低級アルケニル」基である。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニルおよび4-メチルブテニルが挙げられる。用語「アルケニル」および「低級アルケニル」は、「シス」配向および「トランス」配向、あるいは「E」配向および「Z」配向を持つ基でもある。
【0029】
用語「シクロアルケニル」は、炭素原子数3〜12の部分不飽和炭素環式基である。シクロアルケニル基は単環式、二環式、または三環式であることができる。より好ましいシクロアルケニル基は、炭素原子数4〜約8の「低級シクロアルケニル」基である。そのような基の例として、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、およびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0030】
用語「アルキニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を持つ炭素原子数2〜約20(好ましくは炭素原子数2〜約12)の直鎖または分枝鎖基である。より好ましいアルキニル基は、炭素原子数2〜約10の「低級アルキニル」基である。最も好ましいのは、炭素原子数2〜約6の低級アルキニル基である。そのような基の例として、プロパルギル、ブチニルなどが挙げられる。
【0031】
用語「カルボキシ」または「カルボキシル」は、単独で用いられるか、「カルボキシアルキル」のように、他の用語と共に用いられるかに関わらず、-CO2Hである。
【0032】
用語「カルボキシアルキル」は、カルボキシ基で置換された、上に定義したアルキル基である。より好ましいのは、「低級カルボキシアルキル」基であり、これはカルボキシ基で置換された、上に定義した低級アルキル基であって、アルキル基がさらにハロで置換されていてもよい。そのような低級カルボキシアルキル基の例として、カルボキシメチル、カルボキシエチルおよびカルボキシプロピルが挙げられる。
【0033】
用語「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素などのハロゲンである。
【0034】
用語「ハルアルキル」は、1以上の任意の炭素原子が上に定義したハロで置換されている、上に定義したアルキル基である。具体的には、モノハロアルキル基、ジハロアルキル基およびポリハロアルキル基が包含される。モノハロアルキル基は、一例として、ヨード、ブロモ、クロロまたはフルオロ原子のいずれかを基内に持ちうる。ジハロアルキル基およびポリハロアルキル基は、2以上の同じハロ原子または異なるハロ基の組合せを持ちうる。より好ましいハロアルキル基は、炭素原子数1〜6の「低級ハロアルキル」である。低級ハロアルキル基の例として、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが挙げられる。
【0035】
用語「アルコキシ」および「アルキルオキシ」は、それぞれ炭素原子数1〜約10のアルキル部分を持つ直鎖または分枝鎖オキシ含有基である。より好ましいアルコキシ基は、炭素原子数1〜6の「低級アルコキシ」基である。そのような基の例として、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert-ブトキシが挙げられる。「アルコキシ」基は、1以上のハロ原子(例えばフルオロ、クロロまたはブロモ)でさらに置換されて、ハロアルコキシ基になっていてもよい。より好ましいハロアルコキシ基は、1以上のハロ基を持つ炭素原子数1〜6の「低級ハロアルコキシ」基である。そのような基の例として、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシおよびフルオロプロポキシが挙げられる。
【0036】
用語「アルコキシアルキル」は、1以上のアルコキシ基が結合しているアルキル基、すなわち、結果としてモノアルコキシアルキル基およびポリアルコキシアルキル基を形成しているアルキル基である。より好ましいアルコキシアルキル基は、炭素原子数2〜12の「低級アルコキシアルキル」基である。そのような基の例として、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、ジメトキシメチル、ジメトキシエチル、メトキシ(エトキシ)エチル、ジメトキシプロピル、およびメトキシ(エトキシ)プロピルが挙げられる。
【0037】
用語「アルコキシカルボニル」は、酸素原子を介してカルボニル基に結合している、上に定義したアルコキシ基を含有する基、すなわちエステル基である。より好ましいのは、炭素数1〜6のアルキル部分を持つ「低級アルコキシカルボニル」基である。そのような低級アルコキシカルボニル基の例として、置換または無置換メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルおよびヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
【0038】
用語「ヒドロキシアルキル」は、1以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい炭素原子数1〜約10の直鎖または分枝鎖アルキル基である。より好ましいヒドロキシアルキル基は、1以上のヒドロキシル基を持つ炭素原子数1〜6の「低級ヒドロキシアルキル」基である。そのような基の例として、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルおよびヒドロキシヘキシルが挙げられる。
【0039】
用語「アルキルアミノ」は、1個または2個のアルキル基で置換されているアミノ基である。好ましいのは、炭素原子数1〜6のアルキル部分を持つ「低級N-アルキルアミノ」基である。好適な低級アルキルアミノは、例えばN-メチルアミノ、N-エチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N,N-ジエチルアミノなどのモノアルキルアミノまたはジアルキルアミノでありうる。
【0040】
用語「アルキルアミノアルキル」は、アミノアルキル基の窒素原子に結合した1以上のアルキル基を持つ基である。
【0041】
用語「アルキルアミノカルボニル」は、アミノ窒素原子が1個または2個のアルキル基で置換されているアミノカルボニル基である。好ましいのは、「N-アルキルアミノカルボニル」基、「N,N-ジアルキルアミノカルボニル」基である。より好ましいのは、上に定義した低級アルキル部分を持つ「低級N-アルキルアミノカルボニル」基および「低級N,N-ジアルキルアミノカルボニル」基である。
【0042】
用語「アルキルチオ」は、二価硫黄原子に結合した炭素原子数1〜約10のアルキル基を含有する基である。より好ましいアルキルチオ基は、炭素原子数1〜6のアルキル基を持つ「低級アルキルチオ」基である。そのような低級アルキルチオ基の例は、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオである。
【0043】
用語「アルキルチオアルキル」は、二価硫黄原子を介して炭素原子数1〜約10のアルキル基に結合したアルキルチオ基を含有する基である。より好ましいアルキルチオアルキル基は、炭素原子数1〜6のアルキル基を持つ「低級アルキルチオアルキル」基である。そのような低級アルキルチオアルキル基の例として、メチルチオメチル、メチルチオエチル、エチルチオエチル、およびエチルチオプロピルが挙げられる。
【0044】
用語「アルキルスルフィニル」は、二価の-S(=O)-基に結合した炭素原子数1〜10の直鎖または分枝鎖アルキル基を含有する基である。より好ましいアルキルスルフィニル基は、炭素原子数1〜6のアルキル基を持つ「低級アルキルスルフィニル」基である。そのような低級アルキルスルフィニル基の例として、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニルおよびヘキシルスルフィニルが挙げられる。
【0045】
用語「アミノアルキル」は、1以上のアミノ基で置換されたアルキル基である。より好ましいのは、炭素原子数1〜6の「低級アミノアルキル」基である。そのような基の例として、アミノメチル、アミノエチルなどが挙げられる。
【0046】
用語「アミノカルボニル」は、式-C(=O)NH2のアミド基である。
【0047】
用語「カルボニル」は、単独で用いられるか、「アルコキシカルボニル」のように、他の用語と共に用いられるかに関わらず、-(C=O)-である。
【0048】
用語「アリール」は、単独で、または組み合わされて、1個、2個または3個の環を含有する炭素環式芳香族系であり、それらの環は互いにペンダント的に結合していてもよいし、縮合していてもよく、それらの環のうち少なくとも1個は芳香環である。用語「アリール」には、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダンおよびビフェニルなどの芳香族基が包含される。アリール部分は、置換可能な位置が、アルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アルコキシ、アラルコキシ、ヒドロキシル、アミノ、ハロ、ニトロ、アルキルアミノ、アシル、シアノ、カルボキシ、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルおよびアラルコキシカルボニルから独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0049】
用語「ヘテロシクリル」および「ヘテロシクロ」は、1個、2個、または3個の環を持つ飽和または部分不飽和ヘテロ原子含有環状基であり、それらの環は互いにペンダント的に結合していてもよいし、縮合していてもよく、ヘテロ原子は窒素、硫黄および酸素から選択されうる。飽和ヘテロシクリル基および飽和ヘテロシクロ基の例として、1〜4個の窒素原子を含有する飽和3〜6員ヘテロ単環式基(例えばピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど);1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する飽和3〜6員ヘテロ単環式基(例えばモルホリニルなど);1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含有する飽和3〜6員ヘテロ単環式基(例えばチアゾリジニルなど)が挙げられる。部分不飽和ヘテロシクリル基および部分不飽和ヘテロシクロ基の例として、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが挙げられる。
【0050】
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環が芳香環である1個、2個、または3個の環を持つ芳香族ヘテロ原子含有環状基である。ヘテロアリール基の例として、1〜4個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えばピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(例えば4H-1,2,4-トリアゾリル、1H-1,2,3-トリアゾリル、2H-1,2,3-トリアゾリルなど)、テトラゾリル(例えば1H-テトラゾリル、2H-テトラゾリルなど)など;1〜5個の窒素原子を含有する不飽和縮合ヘテロシクリル基、例えばインドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(例えばテトラゾロ[1,5-b]ピリダジニルなど)など;酸素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えばピラニル、フリルなど;硫黄原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えばチエニルなど;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えばオキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル(例えば1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、1,2,5-オキサジアゾリルなど)など;1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えばベンゾオキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリルなど);1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和3〜6員ヘテロ単環式基、例えばチアゾリル、チアジアゾリル(例えば1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,5-チアジアゾリルなど)など;1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含有する不飽和縮合ヘテロシクリル基(例えばベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど)などが挙げられる。用語「ヘテロアリール」は、ヘテロアリール基がアリール基と縮合している基も包含する。そのような縮合二環式基の例として、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンなどが挙げられる。前記ヘテロシクリル基は、置換可能な位置が、アルキル、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、オキソ、アミノおよびアルキルアミノから独立して選択される1以上の置換基で置換されていてもよい。
【0051】
用語「ヘテロシクリルアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」は、ピロリジニルメチルなどの飽和および部分不飽和ヘテロシクリル置換アルキル基、ならびにピリジルメチル、キノリルメチル、チエニルメチル、フリルエチル、およびキノリルエチルなどのヘテロアリール置換アルキル基である。前記ヘテロアラルキル中のヘテロアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシでさらに置換されていてもよい。
【0052】
用語「アシル」は、有機酸からヒドロキシルを除去した後の残基によって与えられる基である。そのようなアシル基の例として、アルカノイル基およびアロイル基が挙げられる。
【0053】
用語「アルカノイル」または「アルキルカルボニル」は、カルボニル基に結合した、本明細書に定義するアルキル基である。そのようなアルカノイル基の例として、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、およびトリフルオロアセチルが挙げられる。
【0054】
用語「アリールカルボニル」(「アロイル」ともいう)および「アラルキルカルボニル」には、カルボニル基に結合した、本明細書に定義するアリール基またはアラルキル基を持つ基が包含される。そのような基の例として、置換または無置換フェニルカルボニル、ナフトイル、およびベンジルカルボニルが挙げられる。前記アロイル基およびアラルキルカルボニル基中のアリールは、さらに置換されていてもよい。
【0055】
用語「アラルコキシ」は、酸素原子を介して他の基に結合した、本明細書に定義するアラルキル基である。
【0056】
用語「アラルコキシアルキル」は、酸素原子を介してアルキル基に結合した、本明細書に定義するアラルコキシ基である。
【0057】
用語「アラルキル」および「アリールアルキル」は、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、およびジフェニルエチルなどのアリール置換アルキル基である。前記アラルキル中のアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハルコアルキル(halkoalkyl)およびハロアルコキシでさらに置換されていてもよい。用語ベンジルとフェニルメチルは可換である。
【0058】
用語「アラルキルアミノ」は、アミノ窒素原子を介して他の基に結合した、本明細書に定義するアラルキル基である。用語「N-アリールアミノアルキル」および「N-アリール-N-アルキル-アミノアルキル」は、それぞれ1個のアリール基または1個のアリール基と1個のアルキル基で置換されているアミノ基であって、そのアミノ基がアルキル基に結合しているものである。そのような基の例として、N-フェニルアミノメチルおよびN-フェニル-N-メチルアミノメチルが挙げられる。
【0059】
用語「アラルキルチオ」は、硫黄原子に結合したアラルキル基である。
【0060】
用語「アラルキルチオアルキル」は、硫黄原子を介してアルキル基に結合したアラルキルチオ基である。
【0061】
用語「アリールアミノ」は、1個または2個のアリール基で置換されているアミノ基である。そのようなアリールアミノ基の一例はN-フェニルアミノである。「アリールアミノ」基はその基のアリール環部分がさらに置換されていてもよい。
【0062】
用語「アリールオキシアルキル」は、二価酸素原子を介してアルキル基に結合したアリール基を持つ基である。
【0063】
用語「アリールチオアルキル」は、二価硫黄原子を介してアルキル基に結合したアリール基を持つ基である。
【0064】
用語「スルホニル」は、単独で用いられるか、アルキルスルホニルのように、他の用語につなげて用いられるかに関わらず、二価の-SO2-基である。
【0065】
用語「アルキルスルホニル」は、スルホニル基に結合したアルキル基(アルキルは上記と同意義である)である。より好ましいアルキルスルホニル基は、炭素原子数1〜6の「低級アルキルスルホニル」基である。そのような低級アルキルスルホニル基の例として、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニルが挙げられる。「アルキルスルホニル」基は、1以上のハロ原子、例えばフルオロ、クロロまたはブロモでさらに置換されて、ハロアルキルスルホニル基になっていてもよい。
【0066】
用語「スルファミル」「アミノスルホニル」および「スルホンアミジル」は、-SO2NH2である
【0067】
「薬学的に許容できる」という用語は、本明細書では、被修飾名詞が薬学的製品での使用に適することを表すために、形容詞的に用いられる。すなわち「薬学的に許容できる」材料は、必ずしもそれ自体が分離可能な治療上の利益を与えるわけではないが、比較的安全かつ/または無毒性である。薬学的に許容できる陽イオンには、金属イオンおよび有機イオンが包含される。より好ましい金属イオンには、例えば、適切なアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および他の生理学的に許容できる金属イオンが含まれるが、これらに限定されるわけではない。例示的なイオンとして、それぞれ通常の原子価を持つ、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛が挙げられる。好ましい有機イオンとして、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)およびプロカインなどを含む、プロトン化された3級アミンおよび4級アンモニウム陽イオンが挙げられる。例示的な薬学的に許容できる酸として、例えば塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、ギ酸、酒石酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸、イソクエン酸、コハク酸、乳酸、グルコン酸、グルクロン酸、ピルビン酸、オキサロ酢酸、フマル酸、プロピオン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0068】
用語「プロドラッグ」は、代謝過程または簡単な化学過程によって対象の体内で治療化合物に変換されうる化学化合物を指す。
【0069】
処置または予防に関する「対象」という用語には、処置を必要とする任意のヒト対象または動物対象が包含される。対象は家畜種、実験動物種、動物園動物または伴侶動物であることができる。ある実施形態では、対象が哺乳動物である。もう一つの実施形態では、その哺乳動物がヒトである。
【0070】
用語「PBS」は、リン酸緩衝食塩水を意味する。
【0071】
用語「HEPES」は、N-2-ヒドロキシエチルピペラジン-N'-2-エタンスルホン酸を意味する。
【0072】
用語「BSA」は、ウシ血清アルブミンを意味する。
【0073】
用語「STI」は、ダイズトリプシンインヒビターを意味する。
【0074】
用語「ペファブロック(Pefabloc)」は、(4-(2-アミノエチル)ベンゼンスルホニルフルオリド・HCl塩を意味する。
【0075】
用語「ホスホラミドン」は、N-α-L-ラムノピラノシルオキシ(ヒドロキシホスフィニル)-L-ロイシル-L-トリプトファンを意味する。
【0076】
用語「FCC」は、フラッシュカラムクロマトグラフィーを意味する。
【0077】
用語「Ki」は、阻害速度定数(inhibitory rate constant)を意味する。
【0078】
用語「FLIPR」は、蛍光イメージングプレートリーダーを意味する。
【0079】
用語「HEK293」は、ヒト胎児腎臓293細胞株を意味する。
【0080】
用語「Boc」は、tert-ブトキシカルボニルを意味する。
【0081】
用語「DIC」は、ジイソプロピルカルボジイミドを意味する。
【0082】
用語「DCM」は、ジクロロメタンを意味する。
【0083】
用語「DBU」は、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エンを意味する。
【0084】
用語「ホスゲン」は、COCl2を意味する。
【0085】
用語「DCE」は、ジクロロエタンを意味する。
【0086】
用語「DMF」は、ジメチルホルムアミドを意味する。
【0087】
用語「EtOAc」は、酢酸エチルを意味する。
【0088】
用語「HOBt」は、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物を意味する。
【0089】
用語「MeOH」は、メタノールを意味する。
【0090】
用語「TFA」は、トリフルオロ酢酸を意味する。
【0091】
本発明で使用されるMCH受容体アンタゴニストは、互変異性体型、幾何異性体型または立体異性体型として存在しうる。本発明では、シス-およびトランス-幾何異性体、E-およびZ-幾何異性体、R-およびS-エナンチオマー、ジアステレオマー、d-およびl-異性体、それらのラセミ混合物およびそれらの他の混合物を含めて、そのような化合物の全てが予期される。そのような互変異性体型、幾何異性体型または立体異性体型の薬学的に許容できる塩も、本発明に包含される。本明細書で使用する用語「シス」および「トランス」は、幾何異性の一形態であって、二重結合で連結されていてそれぞれ水素およびもう一つの基で置換されている2つの炭素原子が、それぞれ二重結合の同じ側に水素原子を持つもの(「シス」)または二重結合の反対側に水素原子を持つもの(「トランス」)を表す。本明細書に記載する化合物の一部はアルケニル基を含有し、それらは、シスおよびトランス幾何異性型または「E」および「Z」幾何異性型の両方を包含するものとする。さらに、本明細書に記載する化合物の一部は1以上の立体中心を含有し、それらは、存在する各立体中心についてR型、S型、およびR型とS型の混合物を包含するものとする。
【0092】
本発明で使用されるMCH受容体アンタゴニストは、遊離塩基の形態をとるか、その薬学的に許容できる酸付加塩の形態をとることができる。用語「薬学的に許容できる塩」は、アルカリ金属塩を形成させるため、および遊離酸または遊離塩基の付加塩を形成させるために、よく用いられる塩である。塩の性質は、それが薬学的に許容できる限り、様々であることができる。本方法で用いられる化合物の好適な薬学的に許容できる酸付加塩は、無機酸または有機酸から製造することができる。そのような無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸およびリン酸である。適切な有機酸は、脂肪族、脂環式、芳香族、アリール脂肪族(araliphatic)、複素環式のカルボン酸類およびスルホン酸類である有機酸から選択することができ、その例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、4-ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸、ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸である。本方法で使用される化合物の好適な薬学的に許容できる塩基付加塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛から作られる金属塩、またはN,N'-ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N-メチルグルカミン)、およびプロカインから作られる有機塩が包含される。これらの塩はいずれも、対応する化合物から従来の手段により、例えば適切な酸または塩基を本明細書に記載する任意の式の化合物と反応させることなどによって、製造することができる。
【0093】
本発明の実施に役立つMCH受容体アンタゴニストは、薬学的組成物に製剤化し、治療有効量を送達する任意の手段によって、投与することができる。そのような組成物は、従来の薬学的に許容できる無毒性の担体、佐剤、およびビヒクルを要望に応じて含有する投与単位製剤として、経口投与、非経口投与、吸入スプレーによる投与、直腸投与、皮内投与、経皮投与、または局所投与によって投与することができる。局所投与は、経皮貼付剤またはイオントフォレシス装置などの経皮投与の使用を伴ってもよい。本明細書で使用する非経口という用語には、皮下、静脈内、筋肉内、もしくは胸骨内注射、または注入技術を包含する。薬物の製剤化は、例えば、Hoover「Remington's Pharmaceutical Sciences」(1975)およびLiberman & Lachman編「Pharmaceutical Dosage Forms」(1980)などで議論されている。
【0094】
注射可能製剤、例えば滅菌された注射可能な水性または油性懸濁剤は、既知の技術に従い、適切な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使って製剤化することができる。滅菌注射可能製剤は、無毒性の非経口的に許容できる希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能溶液または懸濁液であることもできる。使用可能な許容できるビヒクルおよび溶媒には、水、リンゲル液、等張食塩水などがある。また、滅菌固定油も、溶媒または懸濁媒として、従来どおり使用される。この目的には、合成モノ-またはジ-グリセリドを含む任意の無刺激性固定油を使用することができる。また、注射剤の製造には、オレイン酸などの脂肪酸も有用である。ジメチルアセトアミド、イオン性洗剤および非イオン性洗剤を含む界面活性剤、ならびにポリエチレングリコールを使用することができる。上に議論したような溶媒および湿潤剤の混合物も有用である。
【0095】
本明細書で議論する化合物の直腸投与用の坐剤は、活性剤を、常温では固体であるが、直腸温度では液体になり、したがって直腸内で融解して薬物を放出するような適切な非刺激性賦形剤、例えばカカオ脂、合成モノ-、ジ-、もしくはトリ-グリセリド、脂肪酸、またはポリエチレングリコールなどと混合することによって、製造することができる。
【0096】
経口投与用の固形剤形としては、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、および顆粒剤を挙げることができる。そのような固形剤形では、通常、化合物が、表示された投与経路に適した1以上の佐剤と混合される。経口投与の場合は、化合物を、ラクトース、ショ糖、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウム塩およびカルシウム塩、ゼラチン、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/またはポリビニルアルコールと混合した後、都合よく投与できるように錠剤化またはカプセル化することができる。そのようなカプセル剤および錠剤は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース中の活性化合物の分散液として提供することができるような、制御放出製剤を含有することができる。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、クエン酸ナトリウム、またはマグネシウムもしくはカルシウムの炭酸塩もしくは重炭酸塩などの緩衝剤も含むことができる。さらに、腸溶性コーティングを持つ錠剤および丸剤も製造することができる。
【0097】
治療目的の場合、非経口投与用製剤は、水性または非水性の等張滅菌注射溶液剤または懸濁剤の形態をとることができる。これらの溶液剤および懸濁剤は、経口投与用製剤での使用に関して言及した担体または希釈剤の1以上を含む滅菌粉末および滅菌顆粒から製造することができる。化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、トウモロコシ油、綿実油、ラッカセイ油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム、および/または種々の緩衝液に溶解することができる。他の佐剤および投与様式は、薬学分野では周知である。
【0098】
経口投与用の液体剤形としては、当技術分野でよく使用される水などの不活性希釈剤を含有する薬学的に許容できる乳剤、溶液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤を挙げることができる。そのような組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、ならびに甘味剤、着香剤、および芳香剤などの佐剤も含むことができる。
【0099】
MCH受容体アンタゴニストの一回量を作るために担体材料と混合することができる活性成分の量は、患者および個々の投与様式に依存して変動するだろう。一般に、薬学的組成物は、約1〜約250mgの範囲、より典型的には約10〜約200mgの範囲、さらに典型的には約25〜約150mgの範囲のMCH受容体アンタゴニストを含有しうる。約0.01〜約80mg/kg体重、より典型的には約0.5〜約50mg/kg体重、さらに典型的には約1〜約25mg/kg体重の1日量が、適切でありうる。1日量は1日あたり1回〜約4回に分けて投与することができる。
【0100】
MCH受容体アンタゴニストは、処置される障害または状態の処置、管理、または予防において、治療的に有効になるような量で投与される。各剤形の個々の用量に含まれる活性成分の量それ自体が有効量を構成する必要はないことは理解されるだろう。というのは、個々の用量をいくつか投与することによって、必要な有効量に到達することができるからである。投与されるべき活性なMCH受容体アンタゴニストの量が、処置対象の年齢、性別および体重、疾患のタイプ、または処置すべき症候、個々の投与方法および投与スケジュール、ならびに同時投与される他のMCH受容体アンタゴニストがあるとすれば、何を同時投与するかに応じて、変動しうることは、当業者には理解されるだろう。したがって個々の患者に対する投与量は、典型的な投与量範囲より多い場合も、少ない場合もありうる。一般的に言えば、MCH受容体アンタゴニストは、処置される障害または状態の処置、予防または管理に有効であることが知られている任意の量で使用することができる。投薬は1日あたり1回でも複数回でもよく、1日あたりの投薬数および投薬間隔は、患者の個々の必要に応じて変動する。したがって、投与量、投与方法および投与時間を含む処置の最適化は、熟練した医師が患者を個別に注意深く監視することによって決定するのが最善である。また、Goodman & Goldman「The Pharmacological Basis of Therapeutics」第9版(1996)App. II,1707〜1711頁およびGoodman & Goldman「The Pharmacological Basis of Therapeutics」第10版(2001)App. II,475〜493頁を指針にして、投与量を決定することもできることは、当業者に理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0101】
好ましい実施形態の説明
本発明の一実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の構造を持つ式Iの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグである:
【化1】

I
【0102】
[式中、
【0103】
Aは、ヘテロアリール、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0104】
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
【0105】
Xは、XA:
【化2】

XA、
【0106】
XB:
【化3】

XB、
【0107】
およびXC:
【化4】

XC
からなる群より選択される;
【0108】
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
【0109】
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0110】
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0111】
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0112】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0113】
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する;
【0114】
ただし、XがXBまたはXCである場合、Zはメチルではなく、さらにXがXCである場合、Wはピロリジルではなく、そしてさらに、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする]。
【0115】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式Iの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Aは、5員または6員ヘテロアリール、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0116】
Wは、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0117】
Zは、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0118】
R1は、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0119】
R2は、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0120】
R3は、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0121】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0122】
R8は、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0123】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式Iの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Aは、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0124】
Wは、結合、-C(=O)-、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される;
【0125】
Zは、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される;
【0126】
R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、モノメチルホスホネート、ジメチルホスホネート、モノエチルホスホネート、ジエチルホスホネート、モノプロピルホスホネート、およびジプロピルホスホネートからなる群より選択され、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシ、カルボキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0127】
R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、およびフェニルヘキシルオキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロメチルフェニル、ジフルオロメチルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、クロロメチルフェニル、ジクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(フルオロメチル)フェニル、ビス(ジフルオロメチル)フェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(クロロメチル)フェニル、ビス(ジクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシ、フルオロフェノキシ、ジクロロフェノキシ、ジブロモフェノキシ、ジフルオロフェノキシ、クロロブロモフェノキシ、クロロフルオロフェノキシ、ブロモフルオロフェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ、ジプロピルフェノキシ、メチルナフチルオキシ、エチルナフチルオキシ、プロピルナフチルオキシ、ジメチルナフチルオキシ、ジエチルナフチルオキシ、ジプロピルナフチルオキシ、メチルビフェニリルオキシ、エチルビフェニリルオキシ、プロピルビフェニリルオキシ、ジメチルビフェニリルオキシ、ジエチルビフェニリルオキシ、ジプロピルビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ、ヒドロキシペンチルオキシ、ヒドロキシヘキシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、N-(メチルカルボニル)アミノ、N-(エチルカルボニル)アミノ、N-(プロピルカルボニル)アミノ、N-(ブチルカルボニル)アミノ、N-(ペンチルカルボニル)アミノ、N-(ヘキシルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0128】
R3は、水素、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、フェニルヘキシルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、ピロリジニルカルボニル、イミダゾリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロチエニルカルボニル、ジヒドロピラニルカルボニル、ジヒドロフリルカルボニル、ジヒドロチアゾリルカルボニル、およびテトラヒドロフリルカルボニルからなる群より選択され、R3は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、フルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジフルオロフェニル、クロロブロモフェニル、クロロフルオロフェニル、ブロモフルオロフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、カルボキシル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0129】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群より独立して選択される;そして
【0130】
R8は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびへキシルからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0131】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式Iの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Aは、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0132】
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
【0133】
Xは、XA:
【化5】

XA、
【0134】
XB:
【化6】

XB、
【0135】
およびXC:
【化7】

XC
からなる群より選択される;
【0136】
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
【0137】
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0138】
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0139】
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0140】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0141】
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する;
【0142】
ただし、XがXBまたはXCである場合、Zはメチルではなく、さらにXがXCである場合、Wはピロリジルではなく、そしてさらに、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする;
【0143】
またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ。
【0144】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式Iの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Aは、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0145】
Wは、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0146】
Zは、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0147】
R1は、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0148】
R2は、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0149】
R3は、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0150】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0151】
R8は、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0152】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、式IIによって表される式Iの化合物のサブクラス:
【化8】

II
【0153】
[式中、
【0154】
Aは、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0155】
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
【0156】
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
【0157】
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0158】
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0159】
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0160】
R4、R5、R6、およびR7は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0161】
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する;
【0162】
ただし、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする]
【0163】
またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグから選択される。
【0164】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式IIの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Aは、5員または6員ヘテロアリール、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0165】
Wは、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0166】
Zは、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0167】
R1は、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0168】
R2は、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0169】
R3は、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0170】
R4、R5、R6、およびR7は、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0171】
R8は、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0172】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式IIの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Aは、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
【0173】
Wは、結合、-C(=O)-、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される;
【0174】
Zは、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される;
【0175】
R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、モノメチルホスホネート、ジメチルホスホネート、モノエチルホスホネート、ジエチルホスホネート、モノプロピルホスホネート、およびジプロピルホスホネートからなる群より選択され、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシ、カルボキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0176】
R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、およびフェニルヘキシルオキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロメチルフェニル、ジフルオロメチルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、クロロメチルフェニル、ジクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(フルオロメチル)フェニル、ビス(ジフルオロメチル)フェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(クロロメチル)フェニル、ビス(ジクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシ、フルオロフェノキシ、ジクロロフェノキシ、ジブロモフェノキシ、ジフルオロフェノキシ、クロロブロモフェノキシ、クロロフルオロフェノキシ、ブロモフルオロフェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ、ジプロピルフェノキシ、メチルナフチルオキシ、エチルナフチルオキシ、プロピルナフチルオキシ、ジメチルナフチルオキシ、ジエチルナフチルオキシ、ジプロピルナフチルオキシ、メチルビフェニリルオキシ、エチルビフェニリルオキシ、プロピルビフェニリルオキシ、ジメチルビフェニリルオキシ、ジエチルビフェニリルオキシ、ジプロピルビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ、ヒドロキシペンチルオキシ、ヒドロキシヘキシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、N-(メチルカルボニル)アミノ、N-(エチルカルボニル)アミノ、N-(プロピルカルボニル)アミノ、N-(ブチルカルボニル)アミノ、N-(ペンチルカルボニル)アミノ、N-(ヘキシルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0177】
R3は、水素、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、フェニルヘキシルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、ピロリジニルカルボニル、イミダゾリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロチエニルカルボニル、ジヒドロピラニルカルボニル、ジヒドロフリルカルボニル、ジヒドロチアゾリルカルボニル、およびテトラヒドロフリルカルボニルからなる群より選択され、R3は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、フルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジフルオロフェニル、クロロブロモフェニル、クロロフルオロフェニル、ブロモフルオロフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、カルボキシル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0178】
R4、R5、R6、およびR7は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群より独立して選択される;そして
【0179】
R8は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびへキシルからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0180】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、式IIIによって表される式Iの化合物のサブクラス:
【化9】

III
【0181】
[式中、
【0182】
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
【0183】
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
【0184】
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0185】
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0186】
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0187】
R4、R5、R6、およびR7は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0188】
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する;
【0189】
ただし、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする]
【0190】
またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグから選択される。
【0191】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、R4、R5、R6およびR7のそれぞれが水素である式IIIの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる。
【0192】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式IIIの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、R4、R5、R6およびR7のそれぞれは水素であり、Wは、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0193】
Zは、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0194】
R1は、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0195】
R2は、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0196】
R3は、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0197】
R8は、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0198】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式IIIの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、R4、R5、R6およびR7のそれぞれは水素であり、Wは、結合、-C(=O)-、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される;
【0199】
Zは、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される;
【0200】
R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、モノメチルホスホネート、ジメチルホスホネート、モノエチルホスホネート、ジエチルホスホネート、モノプロピルホスホネート、およびジプロピルホスホネートからなる群より選択され、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシ、カルボキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0201】
R2は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、およびフェニルヘキシルオキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロメチルフェニル、ジフルオロメチルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、クロロメチルフェニル、ジクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(フルオロメチル)フェニル、ビス(ジフルオロメチル)フェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(クロロメチル)フェニル、ビス(ジクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシ、フルオロフェノキシ、ジクロロフェノキシ、ジブロモフェノキシ、ジフルオロフェノキシ、クロロブロモフェノキシ、クロロフルオロフェノキシ、ブロモフルオロフェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ、ジプロピルフェノキシ、メチルナフチルオキシ、エチルナフチルオキシ、プロピルナフチルオキシ、ジメチルナフチルオキシ、ジエチルナフチルオキシ、ジプロピルナフチルオキシ、メチルビフェニリルオキシ、エチルビフェニリルオキシ、プロピルビフェニリルオキシ、ジメチルビフェニリルオキシ、ジエチルビフェニリルオキシ、ジプロピルビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ、ヒドロキシペンチルオキシ、ヒドロキシヘキシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、N-(メチルカルボニル)アミノ、N-(エチルカルボニル)アミノ、N-(プロピルカルボニル)アミノ、N-(ブチルカルボニル)アミノ、N-(ペンチルカルボニル)アミノ、N-(ヘキシルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0202】
R3は、水素、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、フェニルヘキシルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、ピロリジニルカルボニル、イミダゾリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロチエニルカルボニル、ジヒドロピラニルカルボニル、ジヒドロフリルカルボニル、ジヒドロチアゾリルカルボニル、およびテトラヒドロフリルカルボニルからなる群より選択され、R3は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、フルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジフルオロフェニル、クロロブロモフェニル、クロロフルオロフェニル、ブロモフルオロフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、カルボキシル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0203】
R8は、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびへキシルからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
【0204】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、式IVによって表される式Iの化合物のサブクラス:
【化10】

IV
【0205】
[式中、
【0206】
Zは、結合、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびへテロシクロからなる群より選択される;
【0207】
R1は、アルコキシカルボニル、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択され、R1は、アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0208】
R2は、アルキル、アリール、ヘテロシクロ、およびヘテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アルキル、アルキルアリールオキシ、アルキルチオ、アラルケニル、アラルコキシ、アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0209】
R4、R5、R6、およびR7は、水素、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0210】
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、アルキル、ヒドロキシ、およびアルコキシからなる群より独立して選択される]
【0211】
またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグから選択される。
【0212】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式IVの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Zは、結合、低級アルキル、アリール、低級アラルキル、低級ヘテロアラルキル、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0213】
R1は、低級アルコキシカルボニル、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アラルキル、アリール、3〜10員ヘテロアリール、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され、R1は、低級アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0214】
R2は、低級アルキル、アリール、3〜10員ヘテロシクロ、および3〜10員ヘテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、低級アルコキシ、低級アルキル、低級アルキルアリールオキシ、低級アルキルチオ、低級アラルケニル、低級アラルコキシ、低級アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、低級ハロアルキル、低級ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0215】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
【0216】
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より独立して選択される。
【0217】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式IVの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Zは、結合、メチル、エチル、プロピル、t-ブチル、フェニル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ナフチル、フェニルプロピル、インドリルエチル、およびピペリジルからなる群より選択される;
【0218】
R1は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニル、テトラヒドロナフチル、インドリル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、およびモルホリニルからなる群より選択され、R1は、メチル、エチル、プロピル、ブロモ、フルオロ、クロロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0219】
R2は、メチル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジル、チエニル、ピロリル、およびピリジルからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、ピペリジルまたはシクロヘキシル基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるピペリジルもしくはシクロヘキシル基は、メトキシ、エトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、メチルフェノキシ、メチルチオ、フェニルエテニル、ベンジルオキシ、フェニルエトキシ、ベンジル、フェノキシ、シアノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルフェニル、ジクロロフェノキシ、イミダゾール、ベンゾジオキソール、ヒドロキシ、ヒドロキシエトキシ、N-(メチルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0220】
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、およびブロモからなる群より独立して選択される;そして
【0221】
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、メチル、ヒドロキシ、およびメトキシからなる群より独立して選択される。
【0222】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、式Vによって表される式Iの化合物のサブクラス:
【化11】

V
【0223】
[式中、
【0224】
Zは、結合、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびへテロシクロからなる群より選択される;
【0225】
R1は、アルコキシカルボニル、アルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択され、R1は、アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0226】
R2は、アルキル、アリール、およびへテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アルキル、アルキルアリールオキシ、アルキルチオ、アラルケニル、アラルコキシ、アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0227】
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、アルキル、ヒドロキシ、およびアルコキシからなる群より独立して選択される]
【0228】
またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグから選択される。
【0229】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式Vの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Zは、結合、低級アルキル、低級アラルキル、低級ヘテロアラルキル、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択される;
【0230】
R1は、低級アルコキシカルボニル、低級アルキル、低級アラルキル、アリール、3〜10員ヘテロアリール、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され、R1は、低級アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0231】
R2は、低級アルキル、アリール、および3〜10員ヘテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、低級アルコキシ、低級アルキル、低級アルキルアリールオキシ、低級アルキルチオ、低級アラルケニル、低級アラルコキシ、低級アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、低級ハロアルキル、低級ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0232】
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より独立して選択される。
【0233】
もう一つの実施形態では、MCH受容体アンタゴニストが、以下の条件を満たす式Vの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグからなる:式中、Zは、結合、メチル、エチル、プロピル、t-ブチル、フェニルプロピル、インドリルエチル、およびピペリジルからなる群より選択される;
【0234】
R1は、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、ベンジル、フェニル、テトラヒドロナフチル、インドリル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、およびモルホリニルからなる群より選択され、R1は、メチル、クロロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0235】
R2は、メチル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、チエニル、ピロリル、およびピリジルからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、ピペリジルまたはシクロヘキシル基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるピペリジルもしくはシクロヘキシル基は、メトキシ、エトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、メチルフェノキシ、メチルチオ、フェニルエテニル、ベンジルオキシ、フェニルエトキシ、ベンジル、フェノキシ、シアノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルフェニル、ジクロロフェノキシ、イミダゾール、ベンゾジオキソール、ヒドロキシ、ヒドロキシエトキシ、N-(メチルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
【0236】
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、メチル、ヒドロキシ、およびメトキシからなる群より独立して選択される。
【0237】
もう一つの実施形態では、式Iの化合物が、表1に列挙する化合物群から選択される。
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】

【表1−11】

【表1−12】

【表1−13】

【表1−14】

【表1−15】

【表1−16】

【表1−17】

【表1−18】

【表1−19】

【表1−20】

【表1−21】

【表1−22】

【表1−23】

【表1−24】

【表1−25】

【表1−26】

【表1−27】

【表1−28】

【表1−29】

【表1−30】

【表1−31】

【表1−32】

【表1−33】

【表1−34】

【0238】
もう一つの実施形態では、式Iの化合物は、以下の式を持つ式Vの化合物群から選択される:
【化12】

【0239】
式中、R1a、R1b、R2a、R2b、およびR2cは、表2に定義するとおりである。
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

【表2−4】

【表2−5】

【表2−6】

【表2−7】

【表2−8】

【表2−9】

【表2−10】

【表2−11】

【表2−12】

【表2−13】

【表2−14】

【表2−15】

【表2−16】

【表2−17】

【表2−18】

【表2−19】

【表2−20】

【表2−21】

【表2−22】

【表2−23】

【表2−24】

【表2−25】

【表2−26】

【表2−27】

【表2−28】

【表2−29】

【表2−30】

【表2−31】

【表2−32】

【表2−33】

【表2−34】

【表2−35】

【表2−36】

【表2−37】

【表2−38】

【表2−39】

【表2−40】

【表2−41】

【表2−42】

【表2−43】

【表2−44】

【表2−45】

【表2−46】

【表2−47】

【表2−48】

【表2−49】

【表2−50】

【表2−51】

【表2−52】

【表2−53】

【表2−54】

【表2−55】

【表2−56】

【表2−57】

【表2−58】

【表2−59】

【表2−60】

【表2−61】

【表2−62】

【表2−63】

【表2−64】

【表2−65】

【表2−66】

【表2−67】

【表2−68】

【表2−69】

【表2−70】

【表2−71】

【表2−72】

【表2−73】

【表2−74】

【表2−75】

【表2−76】

【表2−77】

【表2−78】

【表2−79】

【表2−80】

【表2−81】

【表2−82】

【表2−83】

【表2−84】

【表2−85】

【表2−86】

【表2−87】

【表2−88】

【表2−89】

【表2−90】

【表2−91】

【表2−92】

【表2−93】

【表2−94】

【表2−95】

【表2−96】

【表2−97】

【表2−98】

【表2−99】

【表2−100】

【表2−101】

【表2−102】

【表2−103】

【表2−104】

【表2−105】

【表2−106】

【表2−107】

【表2−108】

【表2−109】

【表2−110】

【表2−111】

【表2−112】

【表2−113】

【表2−114】

【表2−115】

【表2−116】

【表2−117】

【表2−118】

【表2−119】

【表2−120】

【表2−121】

【表2−122】

【表2−123】

【表2−124】

【表2−125】

【表2−126】

【表2−127】

【表2−128】

【表2−129】

【0240】
式I、II、III、IV、およびVの化合物は、後述するリガンド結合アッセイによって証明されるとおり、MCH受容体アンタゴニストである。MCH受容体アンタゴニスト活性は、肥満および食欲亢進などの摂食障害、ならびに糖尿病の処置に関して、薬学的活性との相関が示されている。式Iの化合物は、標準的なインビトロMCHカルシウム動員アッセイおよび/または受容体結合アッセイ、特に後述するアッセイ(実施例6および7参照)において、良好な活性を示す。一般に式Iの化合物は、下記実施例6に例示するような標準的インビトロMCH受容体媒介カルシウム動員アッセイで決定した場合に、約10μM以下、好ましくは約1μM以下、より好ましくは約100nM以下、さらに好ましくは約10nM以下のKiを持つ。一般に式Iの化合物は、MCH受容体アンタゴニストであり、下記実施例7に記載するような標準的インビトロMCH受容体結合アッセイで決定した場合に、約10μM以下、好ましくは約1μM以下、より好ましくは約100nM以下、さらに好ましくは約10nM以下のIC50値を示す。
【0241】
式IのMCH受容体アンタゴニストは、好ましくは、特異的に、より一層好ましくは、高い親和性で、MCH受容体に結合する。
【0242】
一般合成手順
本明細書に記載する化合物は、下記反応式1〜3の手順に従って合成することができる。反応式中のA、W、X、Z、およびR1〜R8は、上記式I〜Vに関して定義したとおりである。
【0243】
反応式1
【化13】

式Iの化合物は一般反応式1の方法によって製造することができる。アルデヒドまたはケトンなどのカルボニル化合物1と、アミン2および化合物3(式中、A'は環前駆体である)とのカップリングによって、中間前駆体が形成され、次にそれを環化することにより、式Iの化合物4が形成される。
【0244】
反応式2
【化14】

式II〜Vの化合物は一般反応式2によって製造することができる。Ugi合成の変法を使って[(a)Ugi,I.,Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1962,1,8;(b)Ugi,I.およびSteinbruckner,C.,Chem Ber. 1961,94,734;(c)Ugi,I.ら,Endeavor 1994,18,115;(d)Domling,A.,Combinatorial Chemistry & High Throughput Screening 1998,1,1]、アルデヒドまたはケトンなどのカルボニル化合物1と、ピペラジン類5およびイソシアン化物6とから、中間前駆体を形成させ、それを例えばTMSN3などで環化することにより、テトラゾール類7を形成させる。
【0245】
反応式3
【化15】

イソオキサゾール化合物は一般反応式3によって製造することができる。置換プロピニルピペラジン8と、例えばニトリルオキシドなどとの環化付加反応により、イソオキサゾール類9が形成される。
【0246】
以下、実施例により、本発明を例示する。
【実施例1】
【0247】
【化16】

ベンズアルデヒド(102mL、1mmol)、trans-シンナミルピペラジン(202mg、1mmol)、イソシアン化2,6-ジメチルフェニル(131mg、1mmol)、およびTMSN3(132mL、1mmol)を、それらがUgi反応に関与する順に、メタノール40mLに加えた。18時間後に、溶液を濃縮することにより、無色の油状物を得た。生成物をFCC(2%MeOH/CHCl3)で精製することにより、無色の油状物を得た。
【実施例2】
【0248】
【化17】

ビフェニルカルボキサルデヒド(182mg、1mmol)、TMSN3(132mL、1mmol)、イソシアン化2,6-ジメチルフェニル(131mg、1mmol)およびtrans-シンナミルピペラジン(202mg、1mmol)を、それらがUgi反応に関与する順に、メタノール40mLに加えた。18時間後に、溶液を濃縮することにより、無色の油状物を得て、それをFCC(1%MeOH/CHCl3)で精製した。1%MeOH/CHCl3では生成物が素早く溶出したので、純粋な画分は1つだけだった。他の画分を合わせてエバポレートした。生成物は淡黄色油状物だったが、エバポレーション中は一時的に白色固体だった。
【実施例3】
【0249】
【化18】

実施例2の化合物(168mg、0.359mmol)をDCM 5mLに溶解し、1.0M HCl/エーテル(0.72mL)を加えた。1時間後に、得られた白色沈殿物を濾過した。
【実施例4】
【0250】
【化19】

アミン(0.93g、5mmol)、アルデヒド(0.51mL、5mmol)、TMSN3(0.66mL、5mmol)およびイソシアン化物(0.66g、5mmol)を、Ugi反応に関与する順に、MeOH 200mLに溶解した。4日後に、反応液を約75%エバポレートし、白色沈殿物を濾過し、冷MeOHで洗浄し、風乾した。
【実施例5】
【0251】
【化20】

実施例4の化合物(37mg)を10%TFA/DCE 2mLを18時間振とうし、濃縮することにより、無色の油状物を得た。生成物をLCで精製した。
【実施例6】
【0252】
機能アッセイ
ヒト、ラット、またはマウスMCH受容体を発現させるヒト胎児腎臓細胞(293全細胞)を150mm培養皿からPBSを使って収集した。1500rpmで2分間の遠心分離により、まず細胞をペレット化した。次に、得られたペレットを、15mLの氷冷ショ糖緩衝液(25mM HEPES、0.3Mショ糖、pH7.4)中、動力付きガラス外筒テフロン(登録商標)ホモジナイザーでホモジナイズした。ホモジネートを48,000×g、4℃で10分間遠心分離し、Tissue-Tearor(登録商標)(Biospec Products)を使って15mLのアッセイ緩衝液(25mM HEPES、10mM mgCl2、0.2%BSA、0.1mg/mL STI、0.1mg/mLペファブロック(Pefabloc(登録商標))、1μMホスホラミドン、pH7.4)に再懸濁し、再び48,000×gで10分間遠心分離した。15mLのアッセイ緩衝液中で、Tissue-Tearor(登録商標)を使ってペレットを三たびホモジナイズし、再び48,000×gで10分間遠心分離した。得られたペレットを10〜20mg/mLの湿重量濃度でアッセイ緩衝液に再懸濁した。
【0253】
薬理学的解析は、[Ca++]i動員の高分解能用量応答蛍光測定値を与えるHT-PS100装置(Axiom Biotechnologies、カリフォルニア州サンディエゴ)を使用するか、FLIPR(登録商標)装置(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使用して行なった。
【0254】
HT-PS100プロトコール:
材料:HEK293細胞にラットMCH1受容体を安定にトランスフェクトし、G418抗生物質圧下で維持した。HT-PS100アッセイ緩衝液は、生理食塩水(145mM NaCl、5.4mM KCL、1.0mM NaH2PO4、1.8mM CaCl2、0.8mM mgSO4、15.0mM HEPES、pH7.4、11.2mMグルコース)+50μMプルロニックF127からなった。MCHペプチド(Amgen,Inc.)をアッセイ緩衝液で復元し、全ての実験に陽性アゴニスト対照として使用した。試験化合物は100%DMSO中に10mM原液として調製し、96穴プレートで100μMの最高作業濃度に希釈した。
【0255】
方法:MCH1Rを安定に発現させるHEK293を、2mMグルタミンおよび10%透析ウシ胎仔血清(HyClone、ユタ州ローガン)を添加したダルベッコ変法イーグル培地(GIBCO/Life Technologies、メリーランド州ロックビル)中、37℃、5%CO2で維持した。ベルセン(Versene)(GIBCO/Life Technologies)で10分間処理してから粉砕し、冷(4℃)ハイブリドーマ培地(血清/タンパク質フリー、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム、MOPS緩衝液入り)(Sigma-Aldrich Corp、ミズーリ州セントルイス)で2回洗浄することによって細胞を収集し、同じ培地に2×106細胞/mLの密度で再懸濁した。1.6μMのFura-2AM(Molecular Probes、オレゴン州ユージーン)と共に室温で60分間インキュベートすることにより、再懸濁した細胞に蛍光カルシウム指示薬Fura-2を負荷した。次に、負荷細胞をハイブリドーマ培地で2回洗浄し、2×105細胞/mLに調節し、実験中は、最高6時間まで穏やかに撹拌しながらスピナーフラスコ中で周囲温度に保った。
【0256】
交互励起波長340/380nmおよび放射波長510nmで測定したFura-2蛍光強度比R340/380の増加を監視することにより、受容体刺激細胞内カルシウム応答を、HT-PS100のフロースルー検出器キュベットで検出した。
【0257】
MCHペプチドに対するMCH1Rの用量応答の速度論を決定するために行なった事前の静的実験により、最大Ca++トランジエントを捕捉するのに最適な時点は30秒であることが示された。DMSOによる干渉は1%まで見られなかった。これらの観察結果に基づいて、それ以降の実験をHT-PS100で行なうことにより、高分解能用量応答曲線を作成し、アゴニスト/アンタゴニスト特性を特徴づけ、シルド実験によってアンタゴニスト効力を評価した。HT-PS100検証では、広範囲にわたる細胞継代数および収集密度で、10nMのMCHに関して再現性のあるEC50が得られた。HT-PS100勾配生成はフルオレセインの標準原液を使って較正した。
【0258】
試験化合物を、MCH1R活性に関して、HT-PS100で、アゴニスト作用とアンタゴニスト作用の両方についてスクリーニングした。アゴニストモードの試験は100μMの最大勾配濃度で行なった。アンタゴニスト活性は、100μMの化合物濃度で細胞を30秒間プレインキュベートした後、予備実験で決定したEC50の5倍の濃度のMCHを導入することによって試験した。MCH誘発性Ca++応答の阻害を示す化合物は、再調査、IC50生成、およびシルド解析のために、自動的にタグ付けされた。
【0259】
選択された化合物について、細胞をアンタゴニスト化合物と共に30秒間プレインキュベートしてからMCHペプチドを投与することにより、HT-PS100でシルド実験を行なった。固定濃度のアンタゴニスト化合物を10倍刻みでいくつか調製し、増加するMCH濃度の勾配を導入する30秒前に、細胞に提示した。化合物についての値pA2を、Log(アンタゴニスト濃度)の関数としてのLog(DR-1) MCH EC50の線形回帰によって計算した(式中、DRは、アンタゴニストの存在下および非存在下で決定されるMCH EC50値の用量比である)。
【0260】
以下の化合物はHT-PS100アッセイで100nM以下のKi値を持っていた:化合物番号1、4、48、53、55、56、57、60、61、62、64、70、76、77、78、79、82、83、および84。
【0261】
FLIPR(登録商標)プロトコール:
材料:FLIPR(登録商標)装置(Molecular Devices、カリフォルニア州サニーベール)を使って薬理学的解析を行なった。CHOK1-Gqi細胞にラットMCH1受容体を安定にトランスフェクトし、G418抗生物質圧下で維持した。FLIPR(登録商標)アッセイ緩衝液は、フェノールレッドフリーDMEM+2.5mMプロベネシドからなった。MCHペプチド(Amgen,Inc.)をアッセイ緩衝液で復元し、全ての実験に陽性アゴニスト対照として使用した。試験化合物は100%DMSO中に10mM原液として調製し、96穴黒色平底コラーゲンI被覆プレート(Becton Dickinson、マサチューセッツ州ベッドフォード)で10μMの最高作業濃度に希釈した。
【0262】
方法:MCH1Rを安定に発現させるCHOK1-Gqi細胞を、2mMグルタミンおよび10%透析ウシ胎仔血清(HyClone、ユタ州ローガン)を添加したダルベッコ変法イーグル培地(GIBCO/Life Technologies、メリーランド州ロックビル)中、37℃、5%CO2で維持した。ベルセン(GIBCO/Life Technologies)で10分間処理してから粉砕し、冷(4℃)ハイブリドーマ培地(血清/タンパク質フリー、L-グルタミン、重炭酸ナトリウム、MOPS緩衝液入り)(Sigma-Aldrich Corp、ミズーリ州セントルイス)で2回洗浄することによって細胞を収集し、密度が10,000細胞/ウェルになるように、96穴黒色平底コラーゲンI被覆プレートに再播種した。次に、1.6μMの蛍光カルシウム指示薬Fura-2(Molecular Probes、オレゴン州ユージーン)を室温で60分間、細胞に負荷した。次に、負荷細胞を90μl/ウェルの洗浄緩衝液(1×HBSS、20mM HEPES、2.5mMプロベネシド)で2回洗浄した。
【0263】
Fura-2蛍光応答の増加を監視することにより、FLIPR(登録商標)を使って、受容体刺激細胞内カルシウム応答を検出した。
【0264】
試験化合物を、MCH1R活性に関して、FLIPR(登録商標)で、アゴニスト作用とアンタゴニスト作用の両方についてスクリーニングした。アゴニストモードの試験は1μMの最大勾配濃度で行なった。アンタゴニスト活性は、MCHのEC50の300倍と定められた化合物濃度(典型的には1μM)で細胞を10分間プレインキュベートした後、予備実験で決定したEC50の5倍の濃度のMCHを導入することによって試験した。MCH誘発性MCH1R依存的Ca++応答の阻害を示す化合物は、再調査、IC50生成、およびシルド解析のために、自動的にタグ付けされた。
【0265】
選択された化合物について、アンタゴニスト化合物をMCHペプチドと共に同時投与することにより、FLIPR(登録商標)でシルド実験を行なった。固定濃度のアンタゴニスト化合物を10倍刻みでいくつか調製し、増加するMCH濃度の勾配中の細胞に提示した。化合物についての値pA2を、アンタゴニスト濃度の関数としてのMCH EC50の線形回帰によって計算した。
【0266】
以下の化合物はrMCH FLIPR(登録商標)アッセイで100μM以下のKi値を持っていた:化合物番号1、4、11、12、20、48、53、55、56、57、60、61、62、64、70、76、77、78、79、82、83、84、86、87、92、133、134、135、143、144、145、145、147、148、150、および151。このうち、化合物番号11および56は、このアッセイで100nM以下のKi値を持っていた。
【0267】
以下の化合物は、hMCH FLIPR(登録商標)アッセイで100μM以下のKi値を持っていた:化合物番号1、4、20、48、53、55、56、57、60、61、62、70、77、78、79、82、83、84、86、87、133、134、135、143、144、145、147、148、150、および151。このうち、化合物番号4、48、53、55、56、70、79、および82は、このアッセイで100nM以下のKi値を持っていた。
【実施例7】
【0268】
リガンド結合アッセイ
結合アッセイは、HEK293で発現させたマウス、ラットまたはヒトMCH1受容体(それぞれmMCH1R、rMCH1R、およびhMCH1R)を使って、以下のように測定し、IC50値を計算した。
【0269】
結合アッセイは96穴U底プレートで行なった。膜(組織100μg)をアッセイ緩衝液中、100μLの総液量で、様々なペプチドと共に、0.2nM 125I ネイティブ-MCH(Perkin-Elmer Life Sciences、マサチューセッツ州ボストン)の存在下に、30℃で90分間インキュベートした。1μMの非放射性ネイティブ-MCHの存在下で非特異的結合を評価した。PBS/0.5%BSA中に予浸しておいたUnfilter-96 GF/Cガラス繊維フィルタープレート(FilterMate(登録商標)196 Harvester、Packard Instrument Co.、コネティカット州メリデン)を通した迅速濾過によって反応を停止させた後、300μLの氷冷水で3回洗浄した。結合している放射能を、TopCount(登録商標)マイクロプレートシンチレーションおよびルミネセンスカウンター(Packard Instrument Co.、コネティカット州メリデン)を使って決定した。GraphPad Prism(登録商標)(GraphPad Software,Inc.、カリフォルニア州サンディエゴ)を使って、薬物濃度曲線の非線形回帰解析を行なった。
【0270】
以下の化合物はrMCHアッセイで100μM以下のIC50値を持っていた:化合物番号1、4、11、12、14、15、19、20、21、22、24、26、27、28、29、29、30、31、33、35、36、37、38、39、46、48、52、53、55、56、57、58、60、61、62、63、64、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、92、99、118、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、133、134、135、136、137、138、139、140、142、143、144、145、147、148、150、151、154、156、162、163、および164。このうち、化合物番号1、11、56、70、79、84、129、134、136、137、138、139、140、142、144、および163は、rMCHアッセイで100nM以下のIC50値を持っていた。
【0271】
以下の化合物はhMCHアッセイで100μM以下のIC50値を持っていた:化合物番号1、4、11、12、14、15、16、17、19、20、21、22、26、29、30、31、33、35、36、37、38、39、42、46、48、52、53、55、56、57、58、60、61、62、63、64、66、67、68、69、70、71、72、73、74、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、91、92、133、134、135、142、143、144、145、147、148、150、151、および164。このうち、化合物番号1、4、20、55、56、62、64、70、76、77、78、84、134、142、および144は、hMCHアッセイで100nM以下のIC50値を持っていた。
【0272】
本発明のいくつかの目的が達成されることは、上記からみてわかるだろう
【0273】
上述した実施形態および実施例の説明は、本発明、その原理、およびその実用的応用を当業者に知らしめることだけを目的としているので、当業者は、数多くの形態の本発明を、特定用途の要求に最も適しうるように適合させ、応用することができる。したがって、本発明は上記の実施形態に限定されるわけではなく、様々な変更を加えることができる。
【0274】
上記の説明および/または本願特許請求の範囲における「含む」「包含する」「持つ」(comprise、comprises、comprising、including、having)という単語の使用に関して、文脈上別段の解釈を要する場合を除き、これらの単語は、それらが排他的(exclusively)にではなく包含的(inclusively)に解釈されるべきであり、上記の説明および/または本願特許請求の範囲を解釈する際に、それらの単語のそれぞれがそのように解釈されるべきであるという前提および明確な理解の下に使用されることに留意すべきである。本発明またはその好ましい実施形態の要素を挙げる場合、「ある」「その」「前記」という用語(a、an、the、saidという冠詞)は、その要素が1つ以上存在することを意味するものとする。
【0275】
本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が得られることは、上記からみてわかるだろう。
【0276】
上記の化合物および方法には、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を加えることができるだろうから、上記の説明に含まれる全ての事項は、例示であると解釈しなければならず、限定的な意味に解釈してはならないものとする。
【0277】
本明細書で言及した全ての米国特許および他の参考文献の全ての原文は、参照により本願に組み込まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ:
【化1】

I
[式中、
Aは、ヘテロアリール、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
Xは、
【化2】

からなる群より選択される;
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R4、R5、R6、R7、およびR9は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
ただし、XがXBまたはXCである場合、Zはメチルではなく、さらにXがXCである場合、Wはピロリジルではなく、そしてさらに、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする]。
【請求項2】
Aが、5員または6員ヘテロアリール、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択され;
Wが、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
Zが、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
R1が、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1が、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R3が、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3が、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R4、R5、R6、R7、およびR9が、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択され;そして
R8が、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する、
請求項1の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項3】
Aが、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択され;
Wが、結合、-C(=O)-、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択され;
Zが、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択され;
R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、モノメチルホスホネート、ジメチルホスホネート、モノエチルホスホネート、ジエチルホスホネート、モノプロピルホスホネート、およびジプロピルホスホネートからなる群より選択され、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシ、カルボキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、およびフェニルヘキシルオキシからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロメチルフェニル、ジフルオロメチルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、クロロメチルフェニル、ジクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(フルオロメチル)フェニル、ビス(ジフルオロメチル)フェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(クロロメチル)フェニル、ビス(ジクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシ、フルオロフェノキシ、ジクロロフェノキシ、ジブロモフェノキシ、ジフルオロフェノキシ、クロロブロモフェノキシ、クロロフルオロフェノキシ、ブロモフルオロフェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ、ジプロピルフェノキシ、メチルナフチルオキシ、エチルナフチルオキシ、プロピルナフチルオキシ、ジメチルナフチルオキシ、ジエチルナフチルオキシ、ジプロピルナフチルオキシ、メチルビフェニリルオキシ、エチルビフェニリルオキシ、プロピルビフェニリルオキシ、ジメチルビフェニリルオキシ、ジエチルビフェニリルオキシ、ジプロピルビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ、ヒドロキシペンチルオキシ、ヒドロキシヘキシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、N-(メチルカルボニル)アミノ、N-(エチルカルボニル)アミノ、N-(プロピルカルボニル)アミノ、N-(ブチルカルボニル)アミノ、N-(ペンチルカルボニル)アミノ、N-(ヘキシルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R3が、水素、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、フェニルヘキシルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、ピロリジニルカルボニル、イミダゾリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロチエニルカルボニル、ジヒドロピラニルカルボニル、ジヒドロフリルカルボニル、ジヒドロチアゾリルカルボニル、およびテトラヒドロフリルカルボニルからなる群より選択され、R3が、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、フルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジフルオロフェニル、クロロブロモフェニル、クロロフルオロフェニル、ブロモフルオロフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、カルボキシル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R4、R5、R6、R7、およびR9が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、イソアミル、ヘキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群より独立して選択され;そして
R8が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびヘキシルからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する、
請求項2の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項4】
Aが、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される、請求項1の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項5】
Aが、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される、請求項2の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項6】
式II:
【化3】

II
[式中、
Aは、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択される;
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R4、R5、R6、およびR7は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
ただし、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする]に相当する請求項1の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ。
【請求項7】
Aが、5員または6員ヘテロアリール、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択され;
Wが、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
Zが、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
R1が、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1が、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R3が、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3が、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R4、R5、R6、およびR7が、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択され;そして
R8が、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する、
請求項6の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項8】
Aが、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、-C(=O)-、および-C(=O)NH-からなる群より選択され;
Wが、結合、-C(=O)-、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択され;
Zが、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択され;
R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、モノメチルホスホネート、ジメチルホスホネート、モノエチルホスホネート、ジエチルホスホネート、モノプロピルホスホネート、およびジプロピルホスホネートからなる群より選択され、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシ、カルボキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、およびフェニルヘキシルオキシからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロメチルフェニル、ジフルオロメチルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、クロロメチルフェニル、ジクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(フルオロメチル)フェニル、ビス(ジフルオロメチル)フェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(クロロメチル)フェニル、ビス(ジクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシ、フルオロフェノキシ、ジクロロフェノキシ、ジブロモフェノキシ、ジフルオロフェノキシ、クロロブロモフェノキシ、クロロフルオロフェノキシ、ブロモフルオロフェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ、ジプロピルフェノキシ、メチルナフチルオキシ、エチルナフチルオキシ、プロピルナフチルオキシ、ジメチルナフチルオキシ、ジエチルナフチルオキシ、ジプロピルナフチルオキシ、メチルビフェニリルオキシ、エチルビフェニリルオキシ、プロピルビフェニリルオキシ、ジメチルビフェニリルオキシ、ジエチルビフェニリルオキシ、ジプロピルビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ、ヒドロキシペンチルオキシ、ヒドロキシヘキシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、N-(メチルカルボニル)アミノ、N-(エチルカルボニル)アミノ、N-(プロピルカルボニル)アミノ、N-(ブチルカルボニル)アミノ、N-(ペンチルカルボニル)アミノ、N-(ヘキシルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R3が、水素、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、フェニルヘキシルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、ピロリジニルカルボニル、イミダゾリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロチエニルカルボニル、ジヒドロピラニルカルボニル、ジヒドロフリルカルボニル、ジヒドロチアゾリルカルボニル、およびテトラヒドロフリルカルボニルからなる群より選択され、R3が、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、フルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジフルオロフェニル、クロロブロモフェニル、クロロフルオロフェニル、ブロモフルオロフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、カルボキシル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R4、R5、R6、およびR7が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードからなる群より独立して選択され;そして
R8が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびへキシルからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する、
請求項6の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項9】
式III:
【化4】

III
[式中、
Wは、結合、-C(=O)-、アルキル、アルケニル、アリール、アラルケニルおよびヘテロシクロからなる群より選択される;
Zは、結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択される;
R1は、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシカルボニル、ヘテロシクロ、アリールオキシ、ヘテロアリール、およびアルキルホスホネートからなる群より選択され、R1は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R2は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、ヘテロシクロ、ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アリールオキシ、ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R3は、水素、アリール、アルコキシ、アラルコキシ、ヘテロアリールおよびヘテロシクロカルボニルからなる群より選択され、R3は、ハロ、アリール、ハロアリール、アルコキシ、アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R4、R5、R6、およびR7は、水素、アルキル、およびハロからなる群より独立して選択される;そして
R8は、水素またはアルキルであるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する。
ただし、R3は、アリール置換またはハロアリール置換インドリルではないものとする]
に相当する請求項1の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ。
【請求項10】
R4、R5、R6およびR7のそれぞれが水素である、請求項9の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項11】
Wが、結合、-C(=O)-、低級アルキル、低級アルケニル、アリール、アラルケニルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
Zが、結合、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキルおよび3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
R1が、低級アルキル、アリール、アラルキル、低級アルコキシカルボニル、3〜10員ヘテロシクロ、アリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、および低級アルキルホスホネートからなる群より選択され、R1が、低級アルキル、ヒドロキシ、カルボキシル、ハロ、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、水素、低級アルキル、低級シクロアルキル、アリール、アラルキル、アロイル、3〜10員ヘテロシクロ、3〜10員ヘテロアリール、およびアラルコキシからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、低級アルコキシ、アリールオキシ、低級ハロアルキル、ハロ、アリール、アラルケニル、アラルキル、低級アルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、アルキルアリールオキシ、5員または6員ヘテロアリール、シアノ、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、低級アルコキシカルボニル、低級アルキルチオ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R3が、水素、アリール、低級アルコキシ、アラルコキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、および(3〜10員ヘテロシクロ)カルボニルからなる群より選択され、R3が、ハロ、アリール、ハロアリール、低級アルコキシ、低級アルキル、カルボキシル、アリールオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R8が、水素または低級アルキルであるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する、
請求項10の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項12】
Wが、結合、-C(=O)-、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択され;
Zが、結合、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択され;
R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、モノメチルホスホネート、ジメチルホスホネート、モノエチルホスホネート、ジエチルホスホネート、モノプロピルホスホネート、およびジプロピルホスホネートからなる群より選択され、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヒドロキシ、カルボキシル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノおよびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル、テトラヒドロナフチルカルボニル、ビフェニルカルボニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロフリル、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、ベンゾフリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、およびフェニルヘキシルオキシからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、フェニルエテニル、フェニルプロペニル、フェニルアリル、フェニルブテニル、フェニルペンテニル、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、ジフェニルエチル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フルオロメチルフェニル、ジフルオロメチルフェニル、トリフルオロメチルフェニル、クロロメチルフェニル、ジクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、トリクロロメチルフェニル、ビス(フルオロメチル)フェニル、ビス(ジフルオロメチル)フェニル、ビス(トリフルオロメチル)フェニル、ビス(クロロメチル)フェニル、ビス(ジクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、ビス(トリクロロメチル)フェニル、クロロフェノキシ、ブロモフェノキシ、フルオロフェノキシ、ジクロロフェノキシ、ジブロモフェノキシ、ジフルオロフェノキシ、クロロブロモフェノキシ、クロロフルオロフェノキシ、ブロモフルオロフェノキシ、メチルフェノキシ、エチルフェノキシ、プロピルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ジエチルフェノキシ、ジプロピルフェノキシ、メチルナフチルオキシ、エチルナフチルオキシ、プロピルナフチルオキシ、ジメチルナフチルオキシ、ジエチルナフチルオキシ、ジプロピルナフチルオキシ、メチルビフェニリルオキシ、エチルビフェニリルオキシ、プロピルビフェニリルオキシ、ジメチルビフェニリルオキシ、ジエチルビフェニリルオキシ、ジプロピルビフェニリルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、シアノ、ヒドロキシ、ヒドロキシメトキシ、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ、ヒドロキシペンチルオキシ、ヒドロキシヘキシルオキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、ペンチルチオ、ヘキシルチオ、N-(メチルカルボニル)アミノ、N-(エチルカルボニル)アミノ、N-(プロピルカルボニル)アミノ、N-(ブチルカルボニル)アミノ、N-(ペンチルカルボニル)アミノ、N-(ヘキシルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R3が、水素、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、フェニルメトキシ、フェニルエトキシ、フェニルプロポキシ、フェニルブトキシ、フェニルペンチルオキシ、フェニルヘキシルオキシ、フリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、インドリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、ジオキサゾール、テトラゾリル、ベンゾジオキソリル、ピロリジニルカルボニル、イミダゾリジニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル、チアゾリジニルカルボニル、ジヒドロチエニルカルボニル、ジヒドロピラニルカルボニル、ジヒドロフリルカルボニル、ジヒドロチアゾリルカルボニル、およびテトラヒドロフリルカルボニルからなる群より選択され、R3が、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、クロロフェニル、ブロモフェニル、フルオロフェニル、ジクロロフェニル、ジブロモフェニル、ジフルオロフェニル、クロロブロモフェニル、クロロフルオロフェニル、ブロモフルオロフェニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、カルボキシル、フェノキシ、ナフチルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ、ケト、およびヒドロキシからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R8が、水素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、およびへキシルからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロフリル、ジヒドロチアゾリル、およびテトラヒドロフリルからなる群より選択される5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成する、
請求項11の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項13】
式IV:
【化5】

IV
[式中、
Zは、結合、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびへテロシクロからなる群より選択される;
R1は、アルコキシカルボニル、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択され、R1は、アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R2は、アルキル、アリール、ヘテロシクロ、およびヘテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アルキル、アルキルアリールオキシ、アルキルチオ、アラルケニル、アラルコキシ、アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R4、R5、R6、およびR7は、水素、アルキルおよびハロからなる群より独立して選択される;そして
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、アルキル、ヒドロキシ、およびアルコキシからなる群より独立して選択される]。
に相当する請求項1の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ。
【請求項14】
Zが、結合、低級アルキル、アリール、低級アラルキル、低級ヘテロアラルキル、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
R1が、低級アルコキシカルボニル、低級アルキル、低級シクロアルキル、低級アラルキル、アリール、3〜10員ヘテロアリール、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され、R1が、低級アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、低級アルキル、アリール、3〜10員ヘテロシクロ、および3〜10員ヘテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、低級アルコキシ、低級アルキル、低級アルキルアリールオキシ、低級アルキルチオ、低級アラルケニル、低級アラルコキシ、低級アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、低級ハロアルキル、低級ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R4、R5、R6、R7、およびR9が、水素、低級アルキル、およびハロからなる群より独立して選択され;そして
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eが、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より独立して選択される、
請求項13の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項15】
Zが、結合、メチル、エチル、プロピル、t-ブチル、フェニル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ナフチル、フェニルプロピル、インドリルエチル、およびピペリジルからなる群より選択され;
R1が、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ベンジル、フェニル、テトラヒドロナフチル、インドリル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、およびモルホリニルからなる群より選択され、R1が、メチル、エチル、プロピル、ブロモ、フルオロ、クロロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、メチル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペリジル、チエニル、ピロリル、およびピリジルからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、ピペリジルまたはシクロヘキシル基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるピペリジルもしくはシクロヘキシル基が、メトキシ、エトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、メチルフェノキシ、メチルチオ、フェニルエテニル、ベンジルオキシ、フェニルエトキシ、ベンジル、フェノキシ、シアノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルフェニル、ジクロロフェノキシ、イミダゾール、ベンゾジオキソール、ヒドロキシ、ヒドロキシエトキシ、N-(メチルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R4、R5、R6、R7、およびR9が、水素、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、フルオロ、クロロ、およびブロモからなる群より独立して選択され;そして
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eが、水素、メチル、ヒドロキシ、およびメトキシからなる群より独立して選択される、
請求項14の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項16】
式V:
【化6】

V
[式中、
Zは、結合、アルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、およびへテロシクロからなる群より選択される;
R1は、アルコキシカルボニル、アルキル、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、およびへテロシクロからなる群より選択され、R1は、アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R2は、アルキル、アリール、およびへテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8は、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基は、アルコキシ、アルキル、アルキルアリールオキシ、アルキルチオ、アラルケニル、アラルコキシ、アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、ヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルコキシ、N-(アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよい;
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eは、水素、アルキル、ヒドロキシ、およびアルコキシからなる群より独立して選択される]
に相当する請求項1の化合物、またはその薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ。
【請求項17】
Zが、結合、低級アルキル、低級アラルキル、低級ヘテロアラルキル、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され;
R1が、低級アルコキシカルボニル、低級アルキル、低級アラルキル、アリール、3〜10員ヘテロアリール、および3〜10員ヘテロシクロからなる群より選択され、R1が、低級アルキル、ハロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、低級アルキル、アリール、および3〜10員ヘテロアリールからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、5員または6員シクロアルキルまたはヘテロシクロ基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるシクロアルキルもしくはヘテロシクロ基が、低級アルコキシ、低級アルキル、低級アルキルアリールオキシ、低級アルキルチオ、低級アラルケニル、低級アラルコキシ、低級アラルキル、アリールオキシ、シアノ、ハロ、低級ハロアルキル、低級ハロアルキルアリール、ハロアリールオキシ、3〜10員ヘテロアリール、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルコキシ、N-(低級アルキルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eが、水素、低級アルキル、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より独立して選択される、
請求項16の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項18】
Zが、結合、メチル、エチル、プロピル、t-ブチル、フェニルプロピル、インドリルエチル、およびピペリジルからなる群より選択され;
R1が、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t-ブトキシカルボニル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、ベンジル、フェニル、テトラヒドロナフチル、インドリル、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、およびモルホリニルからなる群より選択され、R1が、メチル、クロロ、およびケトからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R2が、メチル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、チエニル、ピロリル、およびピリジルからなる群より選択されるか、R2およびR8が、両者が結合している原子と共に全体として、ピペリジルまたはシクロヘキシル基を形成し、R2、またはR8と共に形成されるピペリジルもしくはシクロヘキシル基が、メトキシ、エトキシ、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、メチルフェノキシ、メチルチオ、フェニルエテニル、ベンジルオキシ、フェニルエトキシ、ベンジル、フェノキシ、シアノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルフェニル、ジクロロフェノキシ、イミダゾール、ベンゾジオキソール、ヒドロキシ、ヒドロキシエトキシ、N-(メチルカルボニル)アミノ、およびニトロからなる群より選択される1以上の置換基で置換されていてもよく;
R10a、R10b、R10c、R10d、およびR10eが、水素、メチル、ヒドロキシ、およびメトキシからなる群より独立して選択される、
請求項17の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項19】
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]フェニルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{ビフェニル-4-イル-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-フェノキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[(1-tert-ブチル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニルメチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[(1-ベンジル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニルメチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)酢酸メチルエステル、
1-[(1-ブチル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニルメチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[(1-イソプロピル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニルメチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
5-(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)-1H-インドール、
(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)酢酸エチルエステル、
1-(3-フェニルアリル)-4-{フェニル-[1-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}ピペラジン、
(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)酢酸tert-ブチルエステル、
3-フェニル-2-(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)プロピオン酸メチルエステル、
1-{[1-(3,3-ジフェニルプロピル)-1H-テトラゾール-5-イル]フェニルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(1-ベンジルピペリジン-4-イル)-1H-テトラゾール-5-イル]フェニルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
3-[2-(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)エチル]-1H-インドール、
1-{[1-(3,4-ジクロロベンジル)-1H-テトラゾール-5-イル]フェニルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
3-(1H-インドール-3-イル)-2-(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)プロピオン酸メチルエステル、
1-(3-フェニルアリル)-4-{フェニル-[1-(テトラヒドロフラン-2-イルメチル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}ピペラジン、
1-[(1-フェネチル-1H-テトラゾール-5-イル)フェニルメチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[3-(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)プロピル]ピロリジン-2-オン、
1-({1-[2-(1-メチル-ピロリジン-2-イル)エチル]-1H-テトラゾール-5-イル}フェニルメチル)-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-(3-フェニルアリル)-4-{フェニル-[1-(5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-1-イル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}ピペラジン、
1-({1-[2-(4-クロロフェニル)エチル]-1H-テトラゾール-5-イル}フェニルメチル)-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
4-[3-(5-{フェニル-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}テトラゾール-1-イル)プロピル]モルホリン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]ナフタレン-1-イルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-フルオロフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-スチリルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]チオフェン-2-イルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-p-トリルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(4-クロロフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-フルオロフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3,4-ジクロロフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-m-トリルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]ナフタレン-2-イルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{ビフェニル-4-イル-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(1-メチル-1H-ピロール-2-イル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(2-ベンジルオキシフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(2-メトキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[5-(3-トリフルオロメチルフェニル)フラン-2-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{2-ベンジルオキシ-1-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]エチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(4-ベンジルオキシフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(6-メチルピリジン-2-イル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[3-(3,4-ジクロロフェノキシ)フェニル]-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-p-トリルオキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]ピリジン-3-イルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]ピリジン-2-イルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-フェノキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-メトキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-イミダゾール-1-イルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
3-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}ベンゾニトリル、
2-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}ベンゾニトリル、
1-{ベンゾ[1,3]ジオキソール-4-イル-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
3-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェノール、
1-{ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
2-(3-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェノキシ)エタノール、
1-{1-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-2-フェネチルオキシエチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]ピリジン-4-イルメチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{[3-(3,5-ジクロロ-フェノキシ)-フェニル]-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{1-ベンジル-4-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]ピペリジン-4-イル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{1-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]シクロヘキシル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{4-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-1-メチルピペリジン-4-イル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(4-ブロモフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(4-ブロモフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(4-クロロフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-(3-フェニルアリル)-4-[フェニル-(1-フェニル-1H-テトラゾール-5-イル)メチル]ピペラジン、
1-[(4-イミダゾール-1-イルフェニル)-(1-フェニル-1H-テトラゾール-5-イル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-メトキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3,4-ジメチルフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3,4-ジフルオロフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-イソプロピルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-メチルスルファニルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-エチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3,4-ジメトキシフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(4-ベンジルオキシ-3-メトキシフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-イソブチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
n-(4-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}フェニル)アセトアミド、
3-{[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-[4-(3-フェニルアリル)ピペラジン-1-イル]メチル}ベンゾニトリル、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-イミダゾール-1-イルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(4-エトキシフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3,5-ジクロロフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-ニトロフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3-ブロモフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{(3-クロロフェニル)-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-{ビフェニル-3-イル-[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]メチル}-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-(3,3-ジフェニルアリル)ピペラジン、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-[3-(4-メトキシフェニル)アリル]ピペラジン、
2-{4-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピペラジン-1-イルメチル}-1-メチル-1H-インドール、
3-{4-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピペラジン-1-イルメチル}-1H-インドール、
2-(3-{4-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピペラジン-1-イル}プロペニル)フェノール、
1-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルプロピル)ピペラジン、
1-ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イルメチル-4-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピペラジン、
(1-ベンジルピロリジン-3-イル)-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]エチルアミン、
4-(3-{4-[[1-(2,6-ジメチルフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]ピペラジン-1-イル}プロペニル)-2-メトキシフェノール、および
1-[[1-(2,6-ジクロロフェニル)-1H-テトラゾール-5-イル]-(3-トリフルオロメチルフェニル)メチル]-4-(3-フェニルアリル)ピペラジン
からなる群より選択される請求項18の化合物、薬学的に許容できる塩または互変異性体。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、薬学的に許容できる塩、互変異性体またはプロドラッグと、薬学的に許容できる担体、佐剤、または希釈剤とを含む薬学的組成物。
【請求項21】
対象におけるメラニン凝集ホルモン媒介障害を処置または予防する方法であって、そのような処置または予防を必要とする対象に、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ、または請求項20の薬学的組成物を投与することを含む方法。
【請求項22】
摂食障害、性障害、生殖障害、うつ病、不安、てんかん発作、高血圧、脳出血、うっ血性心不全、および睡眠障害からなる群より選択される状態を処置または予防する方法であって、そのような処置または予防を必要とする対象に、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、薬学的に許容できる塩、互変異性体もしくはプロドラッグ、または請求項20の薬学的組成物を投与することを含む方法。
【請求項23】
処置または予防される状態が摂食障害である、請求項22の方法。
【請求項24】
摂食障害が、肥満、過食症および神経性大食症からなる群より選択される、請求項23の方法。
【請求項25】
肥満を処置または予防する方法であって、そのような処置または予防を必要とする対象に、請求項1〜19のいずれか一項に記載の化合物、薬学的に許容できる塩、互変異性体またはプロドラッグを投与することを含む方法。

【公表番号】特表2007−502287(P2007−502287A)
【公表日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−523335(P2006−523335)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【国際出願番号】PCT/US2004/026021
【国際公開番号】WO2005/019167
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(500203709)アムジェン インコーポレイテッド (76)
【Fターム(参考)】