説明

ユーザの身体運動の範囲を追跡するための方法、システム、およびプログラム

【課題】 ユーザの身体運動の範囲を追跡するための方法、システム、およびプログラムを提供することにある。
【解決手段】 コンピュータによって実行される方法、システム、およびプログラムは、ユーザの第1の3次元運動を取り込み、ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込むための運動処理システムを含み、ユーザの身体に向けられた少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して3次元運動が決定される。計画運動システムは、ユーザの第1の3次元運動に基づいて運動基本線を予測し、ユーザの少なくとももう1つの3次元運動に基づいて少なくとも1つの後続運動範囲を予測する。運動基本線と少なくとも1つの後続運動との比較に基づいて、計画運動システムは、ユーザの身体運動の範囲の変化を追跡するために、ユーザの計画運動を予測する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、改良された3D身体運動追跡を提供することに関する。特に、本発明は、1つまたは複数の画像取り込み装置によって取り込まれた経時的なユーザ運動の3次元画像ストリームからユーザによる計画運動(projected movement)を予測することに関する。
【背景技術】
【0002】
エクササイズは、多くの人の毎日または毎週の定型作業の一部である。健康状態の改善、傷害からのリハビリ、スポーツ、または設定目標を達成するための練習のいずれであるかを問わず、人がエクササイズをするときには、人がモーションの強さおよび可動域を改善できる方法が数多く存在するが、可動域を改善する際に人が負傷するかまたは挫折を経験する可能性がある方法も数多く存在する。トレーナまたは理学療法士が人の運動をモニターしていても、依然として傷害が発生する可能性がある。
【0003】
したがって、上記を考慮すると、第1の時点で3次元のユーザ運動をモニターし、他の時点で3次元のユーザ運動の追加選択をモニターし、第1のセットのユーザ運動およびユーザ運動のその他の選択から運動または運動能力の計画変化を自動的に予測して、ユーザが傷害を回避し、傷害からのリハビリを行い、または健康状態目標を達成するのを支援するためのコンピュータによって実行される方法、システム、およびプログラムが必要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、改良された人の身体運動範囲の追跡を提供する。特に、本発明は、1つまたは複数の画像取り込み装置によって取り込まれた経時的なユーザ運動の3次元画像ストリームからユーザによる計画運動を予測することを可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、コンピュータによって実行される方法、システム、およびプログラムは、ユーザの第1の3次元運動を取り込み、ユーザの身体に向けられた少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して3次元運動が決定され、ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込み、ユーザの身体に向けられた少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して少なくとももう1つの3次元運動が決定される運動処理システム(movement processing system)を含む。計画運動システム(projected movement system)は、ユーザの第1の3次元運動に基づいて運動基本線(movementbaseline)を予測し、ユーザの少なくとももう1つの3次元運動に基づいて少なくとも1つの後続運動範囲を予測する。運動基本線と少なくとも1つの後続運動との比較に基づいて、計画運動システムはユーザの計画運動を予測し、それによりユーザが傷害を回避し、傷害からのリハビリを行い、またはエクササイズ機器を適切に使用するのを支援するための調整を推奨することができ、それによりユーザが健康状態の進行状況を追跡することができ、それにより他の出力信号が生成され、ユーザ、モニター部員(monitoringagent)、および医療職員に出力される。
【0006】
運動処理システムは、ユーザの少なくとも1つの身体部位の少なくとも1つの特定のタイプの3次元運動を識別して追跡するために立体画像装置を使用してユーザの3次元運動を取り込むことができる。さらに、運動処理システムは、顔の表情、眼球運動、筋収縮、または皮膚表面特性の変化などの微細細分性運動を含む身体運動の少なくとも1つの特性を取り込み3次元運動で識別することができる。
【0007】
計画運動システムは、運動基本線から少なくとも1つの後続運動範囲までのユーザの身体運動の範囲の減少または増加を示す計画運動を予測することができる。加えて、計画運動システムは、ユーザの身体運動の今後の予測範囲を指定して計画運動を予測することができる。
【0008】
計画運動システムは、計画運動を、出力装置またはその他のシステムのユーザに出力するためまたは他のシステムのモニター部員に出力するための少なくとも1つの出力信号に変換する。加えて、計画運動システムは、選択された出力装置およびシステムへの出力信号の出力を制御する。
【0009】
本発明に特有と思われる新規の特徴は特許請求の範囲に規定されている。しかし、本発明そのもの、ならびにその好ましい使用態様、その他の目的および利点は、添付図面に併せて読んだときに例示的な一実施形態に関する以下の詳細な説明を参照することにより最も良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に図1に関して説明すると、このブロック図は、運動処理方法、システム、およびプログラムにおける情報の流れを例示している。図1は、ユーザの運動の画像ストリームを取り込み、これらの画像ストリームを処理して、1つまたは複数の身体部分の運動、可動域、ならびにユーザによる運動のその他の特性を検出することを含むがこれに限定されない、モニター対象ユーザの運動を予測するための情報の流れの一実施形態を提供することが理解されるであろう。他の実施形態では、取り込みデータを処理し、ユーザによる運動を予測するためにその他の情報の流れも実現可能である。
【0011】
本明細書全体を通して使用する「運動(movement)」という用語は、腕、脚、背中、足、手、首、または頭などを含むがこれらに限定されない身体部位の任意のタイプの運動を含むことができ、ユーザが着用する衣服、ユーザが所持するオブジェクト、および代用身体部分の運動も含むことができることは留意すべき重要なことである。ユーザ運動は、ジェスチャおよび顔の表情、不随意の震えを含む筋緊張または筋収縮の変化、身体姿勢の変化、眼球運動、色、温度、トーン、および発汗レベルなどの皮膚表面特性の変化などの微細細分性運動を含むことができる。加えて、ユーザ運動は、可動域、速度、および強さなどのユーザ運動の特性を含むことができる。
【0012】
加えて、本明細書全体を通して使用する「ユーザ(user)」という用語は、エクササイズ環境内のモニター対象者、動物、またはその他の移動エンティティを指すことができることは留意すべき重要なことである。ユーザまたはモニター部員は、以下に詳述する通り、ユーザ運動および計画運動をモニターすることができ、「モニター部員(monitoringagent)」は、トレーナなど他のユーザの運動をモニターする人またはユーザ運動をモニターする自動化システムを指すことができる。「エクササイズ環境(exerciseenvironment)」は、ユーザが何らかの点で身体的にアクティブである任意の環境を含むことができる。エクササイズ環境の例としては、競技場、練習会場、ジム、トラック、および屋外エリアを含むことができるが、これらに限定されない。
【0013】
この例では、運動処理システム100は3次元(3D)オブジェクト検出器104を含む。3Dオブジェクト検出器104は、移動オブジェクトおよび静止オブジェクトに関する画像およびその他のデータを取り込み、取り込みデータを簡素化(streamline)し、取り込み運動内の特定のオブジェクトを追跡し、特定のオブジェクトのプロパティをストリーム化(stream)し、3Dオブジェクト・プロパティ110によって例示されている通り、ストリーム化プロパティを取り込みオブジェクトの3D特性の3次元表現に結合するための複数のシステムを表している。3Dオブジェクト・プロパティ110としては、ユーザ運動を表す位置、色、サイズ、および向きを含むことができるが、これらに限定されない。
【0014】
この例では、3Dオブジェクト検出器104は、検出可能運動102として表される焦点領域(focus area)内の画像を取り込む。加えて、3Dオブジェクト検出器104は、焦点領域内のその他のタイプのデータを検出することができる。特に、3Dオブジェクト検出器104は、ビデオ画像の取り込み、1つまたは複数の特定の身体部分の運動の検出、皮膚テクスチャの検出、眼球運動の検出、皮膚表面特性の検出、熱画像の取り込みを含むが、これらに限定されない複数のタイプの画像およびデータ検出により検出可能運動102を検出する。複数のタイプの画像およびデータ検出をサポートするために、3Dオブジェクト検出器104は、立体鏡ビデオ画像取り込み用に配置された1つまたは複数のビデオ・カメラを含む、複数のタイプの画像取り込み装置と、熱身体画像センサ、皮膚テクスチャ・センサ、レーザ感知装置、サウンド・ナビゲーションおよびレンジング(SONAR)装置、または合成レーザまたはソナー・システムなど、1つまたは複数のオブジェクトの少なくとも1つの他の特性を取り込むためのその他のタイプのセンサとを含むことができる。特に、センサは、個別のセンサ・ユニットを使用して実現される場合もあれば、取り込み画像ストリームについて操作する論理装置により実現される場合もある。たとえば、論理装置は、取り込み画像ストリームを処理して、焦点領域内の滑らかな壁またはざらざらした葉などの皮膚以外のテクスチャから区別可能な顔面皮膚テクスチャを検出することができる。
【0015】
検出可能運動102のいくつかの部分は、ユーザによる実際の運動を表す画像およびその他のデータを含むことができ、検出可能運動102のその他の部分は、運動を表さない画像およびデータを含むことができる。一実施形態では、3Dオブジェクト検出器104は、検出可能運動102を検出されたオブジェクトの3Dプロパティのストリームに変換し、3Dオブジェクト・プロパティ110のストリームを運動インタープリタ(movement interpreter)106に渡す。運動インタープリタ106は、3Dオブジェクト・プロパティ110のどのストリームが1つまたは複数のユーザ運動にマッピングされるかを判断し、3Dオブジェクト・プロパティ110のストリームからユーザ運動のタイプを予測し、3Dオブジェクト・プロパティ110のストリームからユーザ運動の特性を検出し、検出可能運動102内の実際の運動が運動インタープリタ106によって正しく予測される確率を計算する。他の実施形態では、3Dオブジェクト検出器104は、ユーザ運動を表さない検出オブジェクトの3Dプロパティをフィルタで除去することができる。
【0016】
運動インタープリタ106は、特性ならびにその運動が予測運動出力108として正しく予測される確率百分率とともに、ユーザ運動の各予測タイプを出力する。運動インタープリタ106は、1つまたは複数のシステムの1つまたは複数の運動対応アプリケーション(movement-enabled application)に予測運動出力108を渡すことができる。一例では、以下に詳述する通り、本発明の1つの利点によれば、運動インタープリタ106は、あるユーザに関する基本線運動を追跡する計画運動システムに予測運動出力108を渡し、そのユーザのある範囲の追加運動にアクセスし、そのユーザの計画運動を予測する。しかし、加えて、運動インタープリタ106は、予測運動を解釈する1つまたは複数のその他のタイプの運動対応アプリケーションに予測運動出力108を渡すことができる。
【0017】
特に、検出可能運動102を処理し、予測運動出力108を生成する際に、3Dオブジェクト検出器104および運動インタープリタ106は、事前に蓄積し保管した運動定義の定義データベース112にアクセスして、3Dオブジェクト・プロパティ110内でユーザによる運動を表すこれらのモニター対象オブジェクトをより適切に追跡して検出し、運動のタイプおよび運動の特性をより適切に予測することができる。
【0018】
さらに、検出可能運動102を処理し、予測運動出力108を生成する際に、3Dオブジェクト検出器104および運動インタープリタ106は、特定のユーザによる運動を表すオブジェクトを識別し、その運動が行われた相互作用全体を考慮して運動のタイプおよび運動の特性を予測しようと試みる。したがって、3Dオブジェクト検出器104および運動インタープリタ106は、運動だけでなく、運動のタイプおよび特性をもたらすと思われる運動に含まれる重要性のレベル、運動のタイプおよび特性をもたらすと思われる運動を行うユーザの背景、運動のタイプおよび特性をもたらすと思われるユーザが運動を行う環境、各運動のタイプおよび特性をもたらす同時に行われた複数運動の組み合わせ、ならびに運動のタイプおよび特性をもたらすその他の検出可能な要因をも判断しようと試みる。加えて、定義データベース112は、ユーザ、エクササイズ機器、運動のタイプ、および特定のモニター対象エクササイズ環境で最も一般的なその他の項目をより正確に識別するように調整することができる。
【0019】
加えて、検出可能運動102を処理する際に、画像取り込み装置およびその他のセンサからなる複数の個別システムはそれぞれ、異なる角度から分離した焦点領域または重なっている焦点領域について画像およびデータを取り込むことができる。画像取り込み装置およびその他のセンサからなる複数の個別システムは、無線接続または有線接続を介して通信可能に接続することができ、データの組み合わせにより運動インタープリタ106がより正確に運動を解釈できるように、3D運動検出器間または運動インタープリタ間で取り込み画像およびデータを相互に共用することができる。
【0020】
次に図2を参照すると、この例示的な図は、3Dオブジェクト検出器が取り込み、取り込まれたユーザ運動を表す3Dオブジェクト・プロパティを生成する環境の一例を描写している。検出可能運動環境200は、図1の運動処理システム100に関して記載した通り、3Dオブジェクト検出器104が検出可能運動102を表す画像およびデータを検出する環境の一例であることが理解されるであろう。より具体的には、以下に詳述する通り、図10は、複数のユーザの運動が検出され処理されるエクササイズ環境を例示している。
【0021】
この例では、検出可能運動環境200は、結合された3D焦点領域220内でユーザ運動と非ユーザ運動の両方を表す1つまたは複数のオブジェクトの運動を検出するようにそれぞれが位置決めされた画像取り込み装置202と画像取り込み装置204とを含む立体画像装置を含む。描写されている実施形態では、3D焦点領域220によって表される領域が絶えず焦点が合った状態に保持されるように、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204はそれぞれ、1つの固定軸または別々の固定軸上に位置決めすることができる。加えて、描写されている実施形態では、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204ならびに任意のその他のセンサは、3D焦点領域220内の画像の範囲を制御し、画像を取り込むために、平行に、接線上に、または任意のその他の角度に位置決めすることができる。
【0022】
他の実施形態では、3D焦点領域220によって表される領域を再位置決めできるように、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204がそれぞれ位置調整可能軸(position adjustable axis)上に位置決めされる場合もあれば、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204の実際の焦点が調整可能である場合もある。一例では、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204のそれぞれは、広い領域内の熱画像ベースの運動を検出する1つまたは複数の熱画像装置(thermalimaging device)と結合することができ、各カメラの焦点領域内の熱運動(thermal movement)を追跡するように画像取り込み装置202および画像取り込み装置204のそれぞれの焦点領域の再位置決めを誘導する。
【0023】
一例では、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204は、エクササイズ環境のすべてまたは一部分を取り込むことを含むがこれに限定されない特定の3D焦点領域220を取り込むように固定することができる。加えて、この実施形態では、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204は、ユーザまたはモニター部員によって所持または装着される装置に固定することができる。たとえば、メガネを装着しているモニター部員が動くにつれて3D焦点領域220が変化するように、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204をモニター部員によって装着されるメガネまたはその他のヘッドウェアに固定することができる。
【0024】
描写されていないが、他の実施形態では、画像取り込み装置202などの単一ビデオ・カメラのみを立体画像装置として実現することができる。この単一ビデオ・カメラは軌道またはその他の調整可能軸上に置かれ、コントローラが軌道に沿って単一ビデオ・カメラの位置を調整し、その場合、単一ビデオ・カメラは軌道に沿って種々の位置決め点で焦点領域内のビデオ画像ストリームを取り込み、3D運動検出器104はその画像ストリームを検出可能オブジェクトのプロパティの3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームに結合する。一例では、カメラの位置が変化するにつれて、輝度の変化を比較し、フレーム全域でシャドーイングを行うことにより、3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを生成することができる。代わって、奥行きを検出するセンサに結合された単一固定カメラを使用して、立体画像装置を実現することができる。さらに代わって、画像を処理し、定位置から奥行きを検出できるようになっている単一カメラも立体画像装置として機能することができる。たとえば、この単一カメラは、光源の移動を検出し、輝度の変化を比較し、取り込み画像フレーム全域でシャドーイングを行うことにより、画像を処理し、奥行きを検出することができる。特に、この単一カメラ・システムは、まず目、口、および鼻に焦点を合わせてモニター対象顔面モデルをマッピングし、次に輝度の変化を検出し、画像フレーム全域でシャドーイングを行って、顔面の奥行き特性を検出することができる。その他の例では、システムが取り込まれたビデオ画像ストリームを処理して、画像ストリームのその他の特性から奥行きを抽出することができる。
【0025】
例のために、3D焦点領域220は、画像取り込み装置202によって取り込まれた第1の取り込み面(capture plane)206と、画像取り込み装置204によって取り込まれた第2の取り込み面208とを含む。第1の取り込み面206は参照番号214によって例示された平面内の運動を検出し、第2の取り込み面208は参照番号216によって例示された平面内の運動を検出する。したがって、たとえば、画像取り込み装置202はあるオブジェクトの左右または上下の運動を検出し、画像取り込み装置204は3D焦点領域220内のあるオブジェクトの前後の運動を検出する。オブジェクトの運動が微細細分性で追跡されると、筋肉の震えまたはしわが寄った眉毛などのユーザの身体運動の小さい調整さえ追跡され、震えの程度を指定する特性を有する筋肉運動または眉毛の通常の位置から区別された眉毛のしわの程度を指定する特性を有する顔の表情という1つのタイプのユーザ運動として解釈できることは留意すべき重要なことである。
【0026】
この例では、3D焦点領域220内の手210は移動オブジェクトを表し、ボックス212は静止オブジェクトを表している。この例では、手210は3D焦点領域220内のユーザの手の一部分である。モニター対象ユーザは、手210を動かす際に可動域、速度、および強さを変化させるという任意の数の運動を行うことができる。
【0027】
ユーザが3D焦点領域220内で手210を動かすにつれて、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204のそれぞれは、取り込み面206および取り込み面208内で手210の運動のビデオ・ストリームを取り込む。このビデオ・ストリームから3Dオブジェクト検出器104は、手210を3D焦点領域220内の移動オブジェクトとして検出し、ある期間中の手210について3Dオブジェクト・プロパティ110を表す3Dプロパティ・ストリームを生成する。
【0028】
加えて、ユーザは、ボックス212または他のオブジェクトに対して手210を動かすことができる。たとえば、ユーザは、ボックス212を指すかまたはボックス212に向けられた他のタイプの運動を行うことができる。他の例では、ユーザはボックス212を持ち上げることもできる。ユーザが3D焦点領域220内で手210を動かすにつれて、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204によって取り込まれたビデオ・ストリームは、手210およびボックス212の運動を含む。このビデオ・ストリームから3Dオブジェクト検出器104は、手210を移動オブジェクトとして検出し、ユーザがボックス212を動かさない限り、ボックス212を3D焦点領域220内の静止オブジェクトとして検出し、ある期間中のボックス212の3Dプロパティならびにボックス212に対する手210の3Dプロパティを示す3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを生成する。
【0029】
複数のカメラを使用して3D焦点領域220内の異なる運動面(plane of movement)を取り込むことにより、典型的な静止単一カメラによって行われると思われるものより多くの運動点(pointof movement)が取り込まれることは留意すべき重要なことである。2つ以上の角度からより多くの運動点を取り込むことにより、3Dオブジェクト検出器104は、3D焦点領域220内のユーザ運動を含む、静止オブジェクトおよび移動オブジェクトの3D表現をより正確に検出して定義することができる。加えて、3Dオブジェクト検出器104が移動オブジェクトの3D表現をより正確に定義するほど、運動インタープリタ106はより正確にその3Dモデルからユーザ運動を表すこれらのオブジェクトを検出し、運動のタイプおよび特性を予測することができる。たとえば、ある運動は、ユーザが2次元フレーム内で取り込むことができないと思われるモーションをビデオ・カメラ202およびビデオ・カメラ204のうちの一方に向かってまたはそれから離れて行うことから構成される可能性があり、3D運動検出器104はその運動の3D表現を移動オブジェクトとして検出して定義し、運動インタープリタ106はその運動の3Dモデルからビデオ・カメラに向かうかまたはそれから離れる運動によって行われた運動を予測する。
【0030】
加えて、図2は動いている手210と静止ボックス212を例示しているが、代替諸実施形態では、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204が複数のユーザの運動の画像を取り込み、3Dオブジェクト検出器104がそれぞれのユーザのそれぞれの運動を個別オブジェクトとして検出するように、3D焦点領域220が複数のユーザを含むことができることは留意すべき重要なことである。特に、3Dオブジェクト検出器104は、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204から取り込まれたビデオ画像から、手によって行われた運動などのモーションの多い運動と、顔の表情などのモーションの少ない運動を検出し、エクササイズ環境内のユーザの運動の3Dオブジェクト・プロパティを正確に生成することができる。
【0031】
この例では、検出可能運動環境200内で焦点領域220内の画像を取り込むことに加えて、他のセンサが焦点領域220外のエクササイズ環境に関する情報を検出することができる。たとえば、センサ240は、センサ領域242内の情報を検出することができる。センサ領域242は、焦点領域220の上に部分的に重なるか、焦点領域220内に組み込まれるか、焦点領域220を組み込むか、または焦点領域220から分離している可能性がある。3Dオブジェクト検出器104は、感知情報を取り込み画像と結合し、3Dオブジェクト・プロパティ110をより正確に生成し、環境に関する追加情報を計画運動システムに提供する。
【0032】
一例では、センサ240は、取り込み画像ストリームから顔面認識またはその他の識別認識を実行することができる。一例では、センサ240は、ユーザに関する顔面マッピングのデータベースにアクセスし、そのデータベースから特定の顔面マッピングと一致する特定のユーザ顔面マッピングを識別することができる。他の例では、センサ240は、ユーザを識別可能なテキストについて取り込み画像ストリームを分析することができる。たとえば、センサ240は、ユーザが装着しているバッジの取り込み画像ストリームからバッジ番号を検出することができる。センサ240がユーザIDを検出することにより、オブジェクト検出器104は3Dオブジェクト・プロパティをより正確に生成することができ、運動インタープリタ106は定義データベース112内に識別されたユーザについて指定された定義からユーザ運動のタイプをより正確に予測することができる。
【0033】
さらに、他の例では、センサ240は、センサ領域242内の項目上に置かれたRFIDチップから同報された情報を検出することにより、ユーザ認識を補足することができ、その場合、ある項目のRFIDは、その項目に関連する項目タイプ、項目位置、および任意の警告条件を同報する。たとえば、競技場内の各選手など、エクササイズ環境内の各ユーザは、各ユーザに関する固有のIDを同報するRFIDチップを装着することができる。他の例では、1台のエクササイズ機器は、エクササイズ機器のタイプならびにそのエクササイズ機器の使用に関する指定を同報するRFIDチップを含むことができる。特定のユーザまたは項目の位置に関する感知情報をそこから画像が識別される取り込み画像と結合することにより、オブジェクト検出器104は3Dオブジェクト・プロパティ110をより正確に生成することができ、運動インタープリタ106は3Dオブジェクト・プロパティ110内からユーザ運動を表すオブジェクトをより正確に検出し、ユーザ運動のタイプおよび特性をより正確に予測することができる。加えて、センサ240が位置情報にアクセスすることにより、運動インタープリタ106は、計画運動システムが複数のユーザの運動を追跡し計画できるようにする運動レコードとともにユーザ識別データを含むことができる。
【0034】
さらに他の例では、センサ240は、特定のタイプのオブジェクト、特定のタイプの運動、またはその他の指定のタイプのデータを検出することに焦点を合わせることができる。たとえば、センサ240は、特定の身体部分または特定のタイプの身体運動を検出し、マッピングすることに焦点を合わせることができる。他の例では、センサ240は、皮膚ベース以外のテクスチャから分離した皮膚テクスチャを検出することまたは皮膚の表面特性の変化を検出することに焦点を合わせることができる。特に、特定のタイプのオブジェクト、特定のタイプの運動、またはその他の指定のデータに焦点を合わせることにより、センサ240によって収集されたデータが画像取り込み装置202および画像取り込み装置204によって取り込まれた画像と結合され、あるオブジェクトの3D画像のマッピングおよびオブジェクトの識別の際に追加の詳細度および粒度がもたらされる。
【0035】
運動処理システム100は、同じかまたは異なるセンサ領域から種々のタイプのデータを検出するための複数のセンサを実現できることは留意すべき重要なことである。加えて、センサ240および任意の他の実現センサが、あるセンサ領域に関するデータを独立して収集し処理する場合もあれば、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204によって取り込まれた画像を処理する場合もあることは留意すべき重要なことである。
【0036】
次に図3に関して説明すると、このブロック図は、運動インタープリタが3Dオブジェクト・プロパティからユーザ運動のタイプおよび特性を解釈できるようにするために3Dオブジェクト・プロパティを生成するための3Dオブジェクト検出器システムの一実施形態を例示している。3Dオブジェクト検出器104内に描写されている複数のコンポーネントは、単一システム内に組み込まれるか、あるいはネットワーク、その他の通信媒体、またはその他の転送媒体を介して複数のシステム全域に分散される可能性があることは留意すべき重要なことである。加えて、画像およびデータを取り込み、3Dオブジェクト・プロパティ110のストリームを生成するために、例示されているものとは異なる追加または代替コンポーネントを3Dオブジェクト検出器104内で実現可能であることは留意すべき重要なことである。
【0037】
初めに、画像取り込み装置202、画像取り込み装置204、およびセンサ240などの複数の画像取り込み装置は、3D焦点領域220およびセンサ領域242などの3D焦点領域およびセンサ領域内の検出可能運動102を表すデータを取得するための立体画像装置またはその他の画像取り込みシステムを表す。前に記載した通り、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204は、ビデオ画像を取り込むためのビデオ・カメラを表すことができる。加えて、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204は、カメラまたはその他の静止画像取り込み装置を表すことができる。加えて、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204は、検出可能運動102を表すデータを取り込むことができるその他のタイプの装置を表すことができる。画像取り込み装置202および画像取り込み装置204は、同じタイプの画像取り込みシステムまたは異なるタイプの画像取り込みシステムを使用して実現することができる。加えて、画像取り込み装置202および画像取り込み装置204のそれぞれによって取り込まれた取り込み領域および取り込み面の範囲、サイズ、および位置は様々になる可能性がある。
【0038】
センサ240は、3Dオブジェクト・プロパティ110を作成するための3Dオブジェクト検出器104の能力を高める、特定のセンサ領域内のオブジェクトに関する情報を検出する。前に述べた通り、センサ240は、RFID読み取り装置、熱身体画像センサ、皮膚テクスチャ・センサ、レーザ感知装置、サウンド・ナビゲーションおよびレンジング(SONAR)装置、または合成レーザまたはソナー・システムを含むがこれらに限定されない1つまたは複数の異なるタイプのセンサを表すことができる。加えて、センサ240は、特定のタイプの身体部分、特定のタイプの身体運動、または皮膚ベース以外のテクスチャから分離した皮膚を示すテクスチャを検出するセンサを含むことができる。
【0039】
画像取り込み装置202、画像取り込み装置204、およびセンサ240のそれぞれは、初めに取り込み画像およびデータを受信してバッファに入れることができるようになっている1つまたは複数のコンピューティング・システムに取り込み画像およびデータを送信する。この例では、画像取り込み装置202は画像取り込みサーバ308に取り込み画像を送信し、画像取り込み装置204は画像取り込みサーバ310に取り込み画像を送信し、センサ240はセンサ・サーバ312に取り込みデータを送信する。画像取り込みサーバ308、画像取り込みサーバ310、およびセンサ・サーバ312は、1つまたは複数のサーバ・システム内に実現することができる。
【0040】
画像取り込みサーバ308、画像取り込みサーバ310、およびセンサ・サーバ312のそれぞれは、バッファに入れた画像およびデータを、画像取り込み装置202、画像取り込み装置204、およびセンサ装置240から1つまたは複数のプロセッサにストリーム化する。この例では、画像取り込みサーバ308はビデオ・プロセッサ316に画像をストリーム化し、画像取り込みサーバ310はビデオ・プロセッサ318に画像をストリーム化し、センサ・サーバ312はセンサ・プロセッサ319に感知データをストリーム化する。ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319は1つまたは複数のコンピュータ・システム内の1つまたは複数のプロセッサ内に実現できることは留意すべき重要なことである。
【0041】
一例では、画像取り込みサーバ308および画像取り込みサーバ310はそれぞれビデオ・プロセッサ316およびビデオ・プロセッサ318に画像をストリーム化し、その場合、画像はフレーム単位でストリーム化される。各フレームは、画像取り込み装置のカメラID、フレーム番号、タイム・スタンプ、および画素数を含むことができるが、これらに限定されない。
【0042】
ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319は、画像フレーム内のオブジェクトを検出して追跡するようにプログラミングされる。特に、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319は複合データのストリームを受信し、そのデータを処理し、3次元オブジェクトならびにその3次元オブジェクトの特性を識別するので、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319は、セル・ブロードバンド・エンジン(Cell BE:Cell Broadband Engine)アーキテクチャを実現することができる(セル・ブロードバンド・エンジンはソニー・コンピュータ・エンタテインメント社の登録商標である)。Cell BEアーキテクチャは、共同処理エレメント(SPE:SynergeticProcessing Element)とも呼ばれ、プロセッサ・エレメント間の効率的な通信のための1組のDMAコマンドを実現する複数の追加プロセッサ・エレメントに接続されたパワー・アーキテクチャベースの制御プロセッサ(PPE:PowerArchitecture-based control processor)などの基本プロセッサ・エレメントを含むプロセッサ・アーキテクチャを指す。特に、SPEは、特定のタイプの処理タスクを他のものより効率的に処理するように設計することができる。たとえば、SPEは、フレーム・ストリーム内のユーザ身体運動などの移動オブジェクトの点を識別してマッピングするためにビデオ・ストリームの処理をより効率的に処理するように設計することができる。加えて、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319は、ビデオ画像の効率的な処理により、そこからユーザの運動を識別し、その運動のタイプおよび特性を予測できるビデオ画像内の移動オブジェクトおよび静止オブジェクトを3次元で識別できるようにする、他のタイプのプロセッサ・アーキテクチャを実現することができる。
【0043】
この例では、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319はそれぞれ、検出されたオブジェクトの位置、色、サイズ、形状、および向きを含むプロパティを作成し、それを形状プロセッサ320にストリーム化する。一例では、形状プロセッサ320にストリーム化された各処理済みフレームは、カメラID、フレーム番号、タイム・スタンプ、ならびに、X軸座標(x_loc)、Y軸座標(y_loc)、およびZ軸座標(z_loc)のうちの2つまたはそれ以上の組み合わせを含むことができるが、これらに限定されない。x_loc、y_loc、およびz_locはそれぞれ、あるオブジェクトのすべてのプロパティを識別する複数組の点およびその他のデータを含むことができることは留意すべき重要なことである。単一フレーム内で複数のオブジェクトが検出され追跡された場合、各オブジェクトに関するX軸座標およびY軸座標は、単一ストリーム化オブジェクト・プロパティ・レコードに、または複数の個別ストリーム化オブジェクト・プロパティ・レコードに含めることができる。加えて、SONAR検出位置に関するセンサ・プロセッサ319からのフレームなどのストリーム化プロパティ・フレームは、たとえば、z_locとしてリストされるZ軸位置座標を含むことができる。
【0044】
形状プロセッサ320は、ビデオ・プロセッサ316およびビデオ・プロセッサ318から2Dストリーム化オブジェクト・プロパティを受信し、センサ・プロセッサ319からその他のオブジェクト・データを受信する。形状プロセッサ320は、ストリーム化2Dオブジェクト・プロパティとその他のデータを組み合わせ、ストリーム化2Dオブジェクト・プロパティとその他のデータから3Dオブジェクト・プロパティ110を構築する。特に、形状プロセッサ320は、あるオブジェクトの奥行きを含む3Dオブジェクト・プロパティ110を構築する。一例では、形状プロセッサ320によって構築された各3Dオブジェクト・プロパティ・レコードは、タイム・スタンプ、オブジェクトまたはユーザ運動ラベル、X軸座標(x_loc)、Y軸座標(y_loc)、およびZ軸座標(z_loc)、ならびにセンサから収集された追加情報を含むことができる。たとえば、センサから収集された追加情報としては、RFIDから受信した位置またはユーザIDを含むことができる。
【0045】
ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、センサ・プロセッサ319、および形状プロセッサ320のいずれでも、プロパティ・レコードは、オブジェクトを追跡する際の永続性を可能にするために少なくとも1つのIDを含むことができる。たとえば、このIDは、オブジェクトそのものに関する固有のIDと、ユーザ運動として識別されたオブジェクトを含む、オブジェクトのクラスまたはタイプのIDと、より具体的にはユーザ運動のタイプとを含むことができる。
【0046】
特に、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319がオブジェクト・プロパティを識別して分類することにより、それぞれのプロセッサは、前に処理された入力ならびに運動マッピングおよび項目マッピングにアクセスするために定義データベース112にアクセスし、より正確に2Dオブジェクト・プロパティを識別して分類し、ストリーム化2Dオブジェクト・プロパティを検出して、それをオブジェクトと一致させることができる。加えて、形状プロセッサ320は、定義データベース112からアクセスされたオブジェクトについて前に一致させ構築された3Dプロパティに基づいて、ストリーム化2Dオブジェクト・プロパティに基づくオブジェクトの3Dプロパティをより正確に構築することができる。さらに、オブジェクト・データベース122は、今後の参照のためにストリーム化2Dオブジェクト・プロパティおよび3Dオブジェクト・プロパティを保管することができる。
【0047】
加えて、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、およびセンサ・プロセッサ319がオブジェクト・プロパティを識別して分類し、形状プロセッサが3Dオブジェクト・プロパティ110を構築することにより、それぞれのプロセッサは、ユーザ運動を含む、検出オブジェクトを識別することができる。たとえば、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、センサ・プロセッサ319、および形状プロセッサ320は、顔の表情およびその他の身体運動をマッピングし、顔面その他の身体運動認識を実行し、運動を表すオブジェクトを識別するための追加処理を実行する際に使用するための指定を含む定義データベース112にアクセスすることができる。加えて、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、センサ・プロセッサ319、および形状プロセッサ320は、検出オブジェクトおよび背景に基づいてユーザが位置する特定の環境を識別する際に使用するための種々のタイプの環境に関する指定を含む定義データベース112にアクセスすることができる。さらに、3Dオブジェクト・プロパティ110を構築する際に、ビデオ・プロセッサ316、ビデオ・プロセッサ318、センサ・プロセッサ319、および形状プロセッサ320は、その環境内のその他のユーザまたは項目を識別することができ、したがって、複数の項目およびその他のユーザと相互作用する1人のユーザの運動を識別することができる。
【0048】
次に図4を参照すると、このブロック図は、運動インタープリタ・システムの一実施形態を例示している。運動インタープリタ106内に描写されている複数のコンポーネントは、単一システム内に組み込まれるか、あるいはネットワークを介して複数のシステム全域に分散される可能性があることは留意すべき重要なことである。この例では、3Dプロパティ・レコード402および406は、「タイム・スタンプ」、「x_loc」、「y_loc」、および「z_loc」データ・エレメントを含む。3Dプロパティ・レコード402および406は、図3の形状プロセッサ320によって決定される追加または代替データ・エレメントを含むことができることが理解されるであろう。たとえば、3Dプロパティ・レコード402は、ユーザの特定の位置または相対位置、特定の身体部分、特定の運動、または3Dオブジェクト検出器104内の画像取り込み装置およびセンサによって収集されたその他のデータを識別する追加情報を含むことができる。
【0049】
運動インタープリタ106は運動インタープリタ・コントローラ404を含み、運動インタープリタ・コントローラ404は、運動解釈を実行するようにプログラミングされた1つまたは複数のプロセッサを含むことができる。たとえば、運動インタープリタ・コントローラ404は、Cell BEアーキテクチャを備え、3Dオブジェクト・プロパティ・データ・ストリームを効率的に処理し、3Dオブジェクト・プロパティ・データ・ストリームからユーザの運動を予測し、ユーザ運動のタイプおよび特性を予測するようにプログラミングされたプロセッサを含むことができる。加えて、運動インタープリタ・コントローラ404は、そこでソフトウェアが実行されるプロセッサを含むことができ、そのソフトウェアは、3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームの処理を指示し、3Dオブジェクト・プロパティ・データ・ストリームからユーザ運動を予測し、ユーザ運動のタイプおよび特性を予測する。
【0050】
3Dプロパティ・レコード402および406のストリームなどの3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを処理し、ユーザ運動に関連するオブジェクトまたはユーザ運動を表すオブジェクトを予測し、ユーザ運動のタイプおよび特性を予測する際に、運動インタープリタ・コントローラ404は、ストリーム化3Dオブジェクト・プロパティがマッピングされた運動定義を表す確率百分率ならびに予測運動が正しく予測される確率百分率で、3Dオブジェクト・プロパティを1つまたは複数の運動定義にマッピングする。特に、運動インタープリタ・コントローラ404は、1つまたは複数のユーザ運動に関する1つまたは複数の運動定義にアクセスし、3Dオブジェクト・プロパティが運動定義のうちの1つまたは複数に定義された1つまたは複数の運動の1つまたは複数の特性と一致するかどうかを判断する。運動定義は、1つまたは複数のタイプのユーザ運動についてマッピングされた3Dモデルを含むことができる。加えて、運動定義は、可動域、表面特性、形状、運動速度、運動の強さ、運動の頻度、運動の奥行き、および温度を含むがこれらに限定されない運動の特性を識別するパラメータを定義することができる。
【0051】
加えて、3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを処理する際に、運動インタープリタ・コントローラ404はユーザ運動の予測に関連する1つまたは複数の項目定義に3Dオブジェクト・プロパティをマッピングし、1つの項目は、ユーザが装着する項目、ユーザが所持する項目、エクササイズ機器、ならびにエクササイズ環境内のその他の項目を含むことができる。加えて、項目定義は運動定義に統合することができる。
【0052】
3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを解釈する際に、運動インタープリタ・コントローラ404は1つまたは複数の運動処理システムによって特定の焦点領域について識別された1つまたは複数の3Dオブジェクト・プロパティ・ストリーム内のすべての追跡オブジェクトの集合分析を実行することは留意すべき重要なことである。一例では、運動インタープリタ・コントローラ404は、特定の焦点領域および特定のセンサ領域について3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを集合させる。他の例では、運動インタープリタ・コントローラ404は、焦点領域およびセンサ領域に重なる領域から複数の3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを受信し、類似性、位置標識、および向き標識について3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを分析し、ある領域の3D集合表現内に3Dオブジェクト・プロパティ・ストリームを構築することができる。
【0053】
一実施形態では、運動インタープリタ・コントローラ404は、追跡オブジェクトの集合を単一運動定義に直接マッピングすることができる。他の実施形態では、運動インタープリタ・コントローラ404は、複数の集合追跡オブジェクトを複数の運動定義にマッピングする。たとえば、あるユーザは、ランニング中に顔面運動を同時に実行する可能性があり、運動のタイプおよび運動の特性のそれぞれを予測する際に、運動インタープリタ・コントローラ404は、ランニングに関連する運動の3Dオブジェクト・プロパティと相関関係にある顔面運動の3Dオブジェクト・プロパティを分析し、運動のタイプのそれぞれの予測を可能にし、顔面運動とランニング運動の組み合わせによって示される総合的タイプの運動の予測を可能にするために運動定義にアクセスする。さらに、運動インタープリタ・コントローラ404は、ある環境内の複数の人による運動を表す追跡オブジェクトを集合させることができる。
【0054】
特に、動作中のモニター・システムに出力するための運動を予測する際に、定義データベース112内の運動定義および項目定義は、ユーザの身体能力および身体能力の変化に潜在的に関連する運動に運動インタープリタ・コントローラ404が焦点を合わせ、それを区別できるように指定される。この例では、定義データベース112は、一般運動定義412、環境固有定義414、アプリケーション固有定義416、およびユーザ固有運動定義418を含む。定義データベース112が追加または代替タイプの運動定義および項目定義を含むことができることが理解されるであろう。加えて、この例に例示されている定義のグループ化のそれぞれが単一データベース内に存在する場合もあれば、ネットワークを介して複数のデータベースおよびデータ記憶システムからアクセスされる場合もあることは留意すべき重要なことである。さらに、特定のシステムに存在する定義データベース112内の定義のグループ化のそれぞれが、安全および傷害予防規格の変更、新たに学習した運動、ならびにその他の要因に応答して調整または更新できることは留意すべき重要なことである。
【0055】
一般運動定義412は、一般的な運動の特性を判断するための一般的な運動および要因に関する運動定義を含む。たとえば、一般運動定義412は、ユーザのランニング、ウォーキング、ストレッチ、または多種多様なエクササイズ環境で典型的なその他の運動の実行を指定する運動定義を含むことができる。加えて、一般運動定義412は、複数のエクササイズ環境間で一般的な各タイプの運動ごとに、その運動の可動域、速度、強さレベル、およびその他の特性を判断するための要因を指定する。
【0056】
環境固有定義414は、ある運動が検出されるコンテキストに固有の運動定義と、項目定義と、およびその運動を判断するための要因との組み合わせを含む。コンテキストの例としては、具体的なタイプのエクササイズ環境、時刻、エクササイズ環境内のユーザの技能レベル、ならびにその運動が解釈される可能性のあるコンテキストに影響を及ぼすその他の要因を含むことができるが、これらに限定されない。現行エクササイズ環境は、ある期間中のユーザ運動をもたらす可能性のあるフィールドまたはアリーナのサイズおよびタイプの指定を含む、ジムまたはスポーツ・イベントなどの一般的なコンテキストあるいはジム内の特定の1台の機器または特定のスポーツなどのより具体的なコンテキストを含むことができる。各エクササイズ環境に関する項目定義は、それぞれの具体的なエクササイズ環境内で一般的な機器、衣服、およびその他の項目のタイプを指定することができる。運動インタープリタ・コントローラ404は、ユーザの位置を識別するGPS標識にアクセスすること、特定のタイプのエクササイズ環境を示す画像データ内の項目を検出すること、あるいはエクササイズ環境をモニターしている他のシステムからの追加データを受信することにより、現行コンテキストを検出することができる。加えて、あるユーザのモニター部員は、ユーザ・インターフェースにより現行エクササイズ環境を指定することができる。
【0057】
アプリケーション固有定義416は、予測運動レコードが出力される特定の計画運動システムまたはその他の運動対応システムに固有の運動定義および項目定義を含む。一例では、予測運動レコードを処理し、計画運動を生成し、リアルタイムでユーザまたはモニター部員に計画運動を通知する計画運動システムに出力される予測運動レコードについて、アプリケーション固有定義416は、機器の使い方など、運動を矯正するための命令を計画運動システムが生成することを容易にする項目と相関関係にある運動のタイプについて指定された運動定義および項目定義を含む。他の例では、経時的に予測運動レコードを追跡し、ユーザまたはモニター部員がトレーニング・セッションが終了した後でユーザの身体能力の統計的変化を定期的にモニターできるようにする計画運動システムに出力される予測運動レコードについて、アプリケーション固有定義416は、次のトレーニング・セッション中の能力を計画するための命令を計画運動システムが生成することを容易にする項目と相関関係にある運動のタイプについて指定された運動定義および項目定義を含む。
【0058】
ユーザ固有運動定義418は、ユーザの身体タイプ、前に検出した運動、およびその他のユーザ特性に応じて定義を指定することにより、現在のモニター対象ユーザまたはユーザ・グループに固有の運動定義を含む。一例では、運動インタープリタ・コントローラ404は、3Dオブジェクト検出器104によって検出されたユーザの属性をユーザ属性のデータベースと比較することにより、ユーザに関するIDにアクセスする。たとえば、運動インタープリタ・コントローラ404は、顔面または音声認識を実行することができる。他の例では、ユーザ・インターフェースにより、ユーザまたはモニター部員は、あるユーザまたはユーザ・グループに関するIDを指定することができる。さらに、ユーザは、ユーザが読み取り機に通すかまたはRFIDを含む識別装置あるいはそこからユーザのIDが検出されるその他の無線伝送媒体を所持することができる。特定のユーザについて指定された運動定義に基づいて、その特定のユーザが1台のエクササイズ機器を使用するかまたはエクササイズ環境に入ることを許可するために、運動インタープリタ・コントローラ404がユーザについてその他のタイプのIDアクセスおよび認証を実行できることは理解されるであろう。
【0059】
特に、図7に関して以下に詳述する通り、計画運動システムは、ユーザの年齢、体重、身長、ダイエット、体脂肪、傷害、または病気などの属性と、特定のユーザについて確立された予測運動レコードからのマッピングを含む、ユーザに関する基本線運動プロファイルを確立することができる。計画運動システムは、その基本線運動プロファイルならびにユーザ固有運動定義416によって収集され解釈された追加運動マッピングにより、ユーザ固有運動定義416を更新することができる。加えて、計画運動システムは、運動インタープリタ・コントローラ404がユーザによる今後の運動のタイプおよび特性をより効率的に検出し予測できるようにするために、ユーザ固有運動定義416で更新可能な計画運動マッピングを予測する。
【0060】
さらに、使用可能な運動定義内で、ある運動定義を特定の運動領域または3D焦点領域内の特定の運動の奥行きに関連付けることができる。特に、運動が検出される3次元焦点領域を複数の3次元部分に分割することができ、それぞれの部分で行われる運動は、種々の運動定義選択に基づいて解釈することができる。たとえば、焦点領域の1つの3次元部分は「アクティブ領域」と見なされる可能性があり、その領域内で検出された運動は、その特定のアクティブ領域に関連する運動定義選択と比較される。
【0061】
運動インタープリタ・コントローラ404は、運動レコード420などの1つまたは複数の運動レコードの形で予測運動出力108を出力することができる。運動レコード420は、「ユーザID」、「運動タイプ」、「運動特性」、「運動としての確率%」、エクササイズ環境、および時間範囲を示す。加えて、運動レコード420は、「start_x_pos」、「end_x_pos」、「start_y_pos」、「end_y_pos」、「start_z_pos」、「end_z_pos」としてリストされ、運動の位置、運動方向、および運動速度を決定する際にマッピングされる点を示す、検出運動の開始XYZ軸プロパティおよび終了XYZ軸プロパティを含む。さらに、運動レコード420は、RFIDデータ、GPS座標、皮膚表面特性、およびその他の感知データなど、センサから取得された追加情報を含むことができ、特定の運動レコードに関連付けるかまたは個別オブジェクト・レコードに含めることができる。
【0062】
運動レコード420を渡す際に、運動インタープリタ・コントローラ404は、特定のタイプの運動レコードをフィルタで除去することができる。たとえば、運動インタープリタ・コントローラ404は、あるタイプの運動の予測確率が特定の百分率より低いレコードを渡さない可能性がある。
【0063】
次に図5に関して説明すると、このブロック図は、本発明を実現可能なコンピューティング・システムの一実施形態を描写している。本発明のコントローラおよびシステムは、ネットワーク502などのネットワークに通信可能に接続された、コンピュータ・システム500などの様々なコンピューティング・システムを含む、様々なシステムで実行することができる。
【0064】
コンピュータ・システム500は、コンピュータ・システム500内で情報を伝達するためのバス522またはその他の通信装置と、情報を処理するためにバス522に結合されたプロセッサ512などの少なくとも1つの処理装置とを含む。バス522は好ましくは、ブリッジおよびアダプタによって接続され、複数のバス・コントローラによりコンピュータ・システム500内で制御される低待ち時間および高待ち時間パスを含む。サーバとして実現される場合、コンピュータ・システム500は、ネットワーク・サービス能力を改善するように設計された複数のプロセッサを含むことができる。複数のプロセッサがバス522を共用する場合、バス・アクセスおよびロックを管理するための追加コントローラ(描写されていない)を実現することができる。
【0065】
プロセッサ512は、通常動作中に、オペレーティング・システム560、アプリケーション・ソフトウェア570、ミドルウェア(描写されていない)、ならびに、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)514などの動的記憶装置、読み取り専用メモリ(ROM)516などの静的記憶装置、大容量記憶装置518などのデータ記憶装置、またはその他のデータ記憶媒体からアクセス可能なその他のコードの制御下でデータを処理するIBMのPowerPC(R)プロセッサなどの汎用プロセッサにすることができる。一例では、プロセッサ512は、3Dの複合データ・ストリームをより効率的に処理するようにCell BEアーキテクチャをさらに実現することができる。プロセッサ512が他のタイプのプロセッサ・アーキテクチャを実現可能であることは理解されるであろう。加えて、プロセッサ512は、ローカルにまたはネットワークを介して接続され、効率的に処理タスクを分散できるようになっている複数のプロセッサ・チップを表すことができることは留意すべき重要なことである。
【0066】
一実施形態では、プロセッサ512によって実行される動作は、エクササイズ環境内の取り込み画像およびデータからの3D運動検出および予測、運動のタイプおよび特性の予測、ユーザ運動の基本線プロファイルの確立、身体能力の変化を示す追加のユーザ運動の収集、ユーザの計画運動の予測、ならびに図11〜図14の流れ図の動作および本明細書に記載されているその他の動作に描写されている計画運動を示す信号の出力を制御することができる。プロセッサ512によって実行される動作は、オペレーティング・システム560、アプリケーション・ソフトウェア570、ミドルウェア、またはその他のコードによって要求される場合もあれば、本発明の諸ステップは、その諸ステップを実行するためのハードワイヤード・ロジックを収容する特定のハードウェア・コンポーネントによるかまたはプログラム式コンピュータ・コンポーネントとカスタム・ハードウェア・コンポーネントの任意の組み合わせによって実行される可能性もある。
【0067】
本発明は、コンピュータ・システム500上で実行されたときに本発明によるプロセスをコンピュータ・システム500に実行させるコンピュータ可読プログラムの実行可能命令がそこに保管されているコンピュータ可読媒体または機械可読媒体上に含まれるコンピュータ・プログラムとして提供することができる。本明細書で使用する「コンピュータ可読媒体」または「機械可読媒体」という用語は、実行のためにプロセッサ512またはコンピュータ・システム500のその他のコンポーネントへの命令の提供に関与する任意の媒体を含む。このような媒体は、不揮発性媒体および揮発性媒体などの記憶タイプの媒体ならびに伝送媒体を含むがこれらに限定されない多くの形を取ることができる。不揮発性媒体の一般的な形としては、たとえば、フロッピー(登録商標)・ディスク、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク、磁気テープまたは任意のその他の磁気媒体、コンパクト・ディスクROM(CD−ROM)または任意のその他の光学媒体、パンチ・カードまたは穿孔パターンを有する任意のその他の物理的媒体、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的EPROM(EEPROM)、フラッシュ・メモリ、任意のその他のメモリ・チップまたはカートリッジ、あるいはそこからコンピュータ・システム500が読み取ることができ、命令を保管するのに適した任意のその他の媒体を含む。この実施形態では、不揮発性媒体の一例は、描写されている通り、コンピュータ・システム500の内部コンポーネントである大容量記憶装置518であるが、外部装置でも提供されるものであることが理解されるであろう。揮発性媒体としては、RAM514などのダイナミック・メモリを含む。伝送媒体としては、バス522を有するワイヤを含む、同軸ケーブル、銅線、または光ファイバを含む。また、伝送媒体は、電波通信または赤外線データ通信中に発生するものなどの音波または光波の形を取ることもできる。
【0068】
その上、本発明はコンピュータ・プログラムとしてダウンロードまたは配布することができ、その場合、コンピュータ可読プログラム命令は、ネットワーク502を介してネットワーク・リンク534(たとえば、モデムまたはネットワーク接続)ならびにバス522に結合された通信インターフェース532への搬送波またはその他の伝送媒体に実施されたデータ信号によりサーバ540などのリモート・コンピュータから要求側コンピュータ・システム500に伝送することができる。プロセッサ512が複数のプロセッサ・エレメントを含む一例では、プロセッサ・エレメント間で分散される処理タスクは、ローカルであるかネットワークを介するかにかかわらず、コンピュータ・プログラムを表すことができ、その処理タスクは、プロセスを実行するためのプログラム命令またはJava(Javaはサン・マイクロシステムズ社の登録商標である)オブジェクトにアクセスするためのプログラム命令あるいはプロセスを実行するためのその他の実行可能プログラムを含む。通信インターフェース532は、たとえば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、またはインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)に直接接続可能なネットワーク・リンク534に結合する双方向データ通信を可能にする。特に、ネットワーク・リンク534は、ネットワーク502などの1つまたは複数のネットワークへの有線または無線あるいはその両方のネットワーク通信を可能にすることができる。さらに、描写されていないが、通信インターフェース532は、デバイス・ドライバなどのソフトウェア、アダプタなどのハードウェア、ならびに通信を可能にするその他のコントローラを含むことができる。サーバとして実現された場合、コンピュータ・システム500は、たとえば、入出力コントローラに接続された複数の周辺装置相互接続(PCI)バス・ブリッジを介してアクセス可能な複数の通信インターフェースを含むことができる。このように、コンピュータ・システム500は複数の個別ポートを介して複数のクライアントへの通信を可能にし、各ポートは複数のクライアントへの複数の接続もサポートすることができる。
【0069】
ネットワーク・リンク534およびネットワーク502はいずれも、デジタル・データ・ストリームを運搬する電気信号、電磁信号、または光学信号を使用する。様々なネットワークを通る信号と、ネットワーク・リンク534上ならびに通信インターフェース532を通る信号であって、コンピュータ・システム500との間でデジタル・データを運搬する信号は、情報を転送する搬送波の形にすることができる。
【0070】
加えて、コンピュータ・システム500は、入力および出力を容易にする複数の周辺装置を含むことができる。これらの周辺装置は、バス522の複数レベルの1つに結合された、入出力(I/O)インターフェース526などの複数のコントローラ、アダプタ、および拡張スロットに接続されている。たとえば、入力装置524は、入力を制御する入出力インターフェース526を介してバス522上で通信可能に使用可能になっているマイクロホン、ビデオ・キャプチャ装置、身体走査システム、キーボード、マウス、またはその他の入力周辺装置を含むことができる。加えて、たとえば、出力を制御するために入出力インターフェース526を介してバス522上で通信可能に使用可能になっている出力装置520は、1つまたは複数の図形表示装置、オーディオ・スピーカ、および触覚検出可能出力インターフェースを含むことができるが、その他の出力インターフェースも含むことができる。本発明の代替諸実施形態では、追加または代替入出力周辺装置を追加することができる。
【0071】
当業者であれば、図5に描写されているハードウェアが様々になる可能性があることが分かるであろう。さらに、当業者であれば、描写されている例が本発明に関するアーキテクチャ上の制限を示すためのものではないことが分かるであろう。
【0072】
次に図6を参照すると、このブロック図は、運動対応計画運動方法、システム、およびプログラムを実現可能な分散ネットワーク環境の一例を描写している。分散ネットワーク環境600は、運動対応計画運動方法、システム、およびプログラムを実現可能な、あるタイプのネットワーク環境の例証となるものであるが、運動対応計画運動方法、システム、およびプログラムは他のネットワーク環境でも実現可能であることは留意すべき重要なことである。加えて、分散ネットワーク環境600内のシステム分散はシステム分散の例証となるものであるが、ネット枠環境内の他のシステム分散も実現可能であることは留意すべき重要なことである。さらに、この例で描写されているシステムは、運動処理システムおよび運動対応計画運動システムを実現する際にアクセスされるかまたはアクセスを要求する可能性のあるタイプのシステムおよびサービスを表していることは留意すべき重要なことである。あるネットワーク環境内のその他のタイプのシステムおよびサービスならびにシステムおよびサービスのその他のグループ化も運動処理システムおよび運動対応計画運動システムを実現可能であることが理解されるであろう。
【0073】
例示されている通り、分散ネットワーク環境600内の複数のシステムはネットワーク502を介して通信可能に接続することができ、そのネットワークは、通信可能に接続された様々な装置とコンピュータとの間の通信リンクを提供するために使用される媒体である。ネットワーク502は、たとえば、ワイヤまたは光ファイバ・ケーブルなどの永続接続ならびに電話接続および無線伝送接続によって行われる一時接続を含むことができる。ネットワーク502は、パケット交換ベースと電話ベースの両方のネットワーク、ローカル・エリア・ネットワークおよび広域ネットワーク、公衆網および私設網を表すことができる。図6は、運動処理システムおよび運動対応計画運動システムをサポートするための分散通信ネットワークの一例を表すものであるが、その他のネットワーク構成およびネットワーク・コンポーネントも実現可能であることが理解されるであろう。
【0074】
図6に描写されているネットワーク環境は、複数タイプのネットワーク・アーキテクチャを実現することができる。一例では、このネットワーク環境は、クライアント/サーバ・アーキテクチャを使用して実現することができ、データまたはプロセスを要求するコンピューティング・システムはクライアントと呼ばれ、データ要求およびプロセスを処理するコンピューティング・システムはサーバと呼ばれる。クライアント/サーバ・アーキテクチャ内では、クライアント・システムはクライアントとサーバの両方として実行することができ、サーバ・システムはクライアントとサーバの両方として実行できることが理解されるであろう。加えて、その他のタイプのネットワーク・アーキテクチャおよびネットワーク・アーキテクチャの組み合わせも実現可能であることが理解されるであろう。
【0075】
この例では、分散ネットワーク環境600は、画像取り込みシステム604を有するクライアント・システム602と、画像取り込みシステム608を有するクライアント・システム606とを含む。一例では、画像取り込みシステム604および608は、画像取り込み装置202および204などの1つまたは複数の画像取り込み装置を実現する立体画像装置であり、センサ240などの1つまたは複数のセンサを含むことができる。立体鏡画像取り込みシステム604および608は、画像およびその他のデータを取り込み、処理のためにネットワーク502を介して画像およびその他のデータを他のシステムにストリーム化する。加えて、立体鏡画像取り込みシステム604および608は、図3に関して記載したビデオ・プロセッサ316およびビデオ・プロセッサ318などのオブジェクト・プロパティを追跡するためのビデオ・プロセッサと、図3に関して記載した形状プロセッサ320などの3Dオブジェクト・プロパティのストリームを生成するための形状プロセッサとを含むことができる。
【0076】
一例では、クライアント・システム602およびクライアント・システム606のそれぞれは、取り込み画像フレームを1つまたは複数のオブジェクト検出サービスにストリーム化することができる。一例では、運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620は、ストリーム化画像およびその他のデータを処理するための3Dオブジェクト検出器104などのオブジェクト検出器サービスと、ユーザ運動のタイプおよび特性を予測し、取り込み画像が予測タイプのユーザ運動を表す確率を予測し、ネットワーク502を介してアクセス可能な1つまたは複数の他のシステムへの予測運動レコードの出力を制御するための運動インタープリタ106などの運動インタープリタ・サービスの両方を含むサービスを提供する。
【0077】
運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620については、種々のエンティティが運動処理サービスを実現することができ、種々のエンティティが運動処理サービスにアクセスすることができる。一例では、クライアント・システム602またはクライアント・システム606の一方にログインしたユーザは、動作処理サービスに加入することができる。他の例では、画像取り込みシステムまたは運動処理を要求する特定のアプリケーションは、取り込み画像およびデータを自動的に動作処理サービスにストリーム化することができる。
【0078】
他の例では、クライアント・システム602およびクライアント・システム606のそれぞれは、取り込みフレームを3Dオブジェクト検出器サーバ624にストリーム化することができる。3Dオブジェクト検出器サーバ624は、画像取り込みシステム604または画像取り込みシステム608などの画像取り込みシステムから取り込み画像およびその他のデータを受信し、その画像およびその他のデータを処理し、運動インタープリタ・サーバ622または運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620などの運動インタープリタ・システムに出力するために検出運動の3Dオブジェクト・プロパティを生成する。追加または代替諸実施形態では、オブジェクト検出器サービスは1つまたは複数の他のシステム内で実現することができ、1つまたは複数の他のサービスはこれらのシステム内で実行される。特に、追加または代替諸実施形態では、オブジェクト検出器サービスは、画像およびその他のデータが取り込まれるクライアント・システム内で実現することができる。
【0079】
記載されているサーバ・システムのそれぞれは1つまたは複数のシステム全域で分散させることができる。加えて、サーバ・システムのそれぞれは、効率的な3Dデータ処理を実行するようにプログラミングされたCell BEアーキテクチャを有するプロセッサを含む、3D画像処理能力を有するシステム全域で分散させることができる。一例では、企業またはサービス・プロバイダなどのエンティティは、オブジェクト検出および運動解釈のために個別のサーバ・システムを実現することができ、種々のタイプの3Dオブジェクト・プロパティを処理する各運動インタープリタ・サーバによって複数の運動インタープリタ・サーバが実現される。
【0080】
運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620、運動インタープリタ・サーバ622、および3Dオブジェクト検出器サーバ624は、生画像、3D運動プロパティ、運動定義、および項目定義について、定義データベース112などの定義データベースをローカルに保管することができる。加えて、運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620、運動インタープリタ・サーバ622、および3Dオブジェクト検出器サーバ624は、定義データベース112を容易にする運動データベース・サービス・サーバ626にアクセスすることができる。
【0081】
加えて、運動データベース・サービス・サーバ626は運動学習コントローラ630を含む。運動学習コントローラ630は、特定のタイプの運動のサンプルを提供するよう、ユーザにプロンプトを出し、予測タイプの運動がユーザの実際の運動と一致するかどうかを示すよう、ユーザにプロンプトを出す。加えて、運動学習コントローラ630は、オブジェクト検出器サービスおよび運動インタープリタ・サービスによってアクセスされたときに、これらのサービスによる3Dオブジェクト・プロパティ生成の正確さと、これらのサービスによる3Dオブジェクト・プロパティからのユーザ運動のタイプおよび特性の予測の正確さを増すような、運動データベース112内の運動定義および項目定義を運動学習コントローラ630が学習し維持できるようにするその他の情報を収集する。
【0082】
さらに、運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620、運動インタープリタ・サーバ622、3Dオブジェクト検出器サーバ624、または運動データベース・サービス・サーバ626は、特定のユーザについて指定された運動定義、その特定のユーザについて予測された前の運動、そのユーザに関する予測運動計画、クライアント・プロファイル・サービス・サーバ640からのその他のユーザ・データを含むユーザに関する追加のコンテキスト情報にアクセスすることができる。
【0083】
運動処理サービス・プロバイダ・サーバ620および運動インタープリタ・サーバ622は、運動レコード420などの予測運動レコードをネットワーク502を介して運動対応計画運動システムにストリーム化する。この実施形態例では、あるエクササイズ環境内で実現されたコンピュータ・システムなどのクライアント・システム606は、クライアント・システム606が経時的にユーザの身体能力の変化を追跡し、計画ユーザ運動を予測できるようにする、運動対応計画運動システム610を含む。
【0084】
加えて、この実施形態例では、クライアント・サービス・プロバイダ・サーバ612は、クライアント・サービス・プロバイダ・サーバ612が加入ユーザについて予測運動レコードを追跡し、経時的にユーザの身体能力の変化を追跡し、そのユーザの計画運動を予測できるようにするための運動対応サービスである運動対応計画運動システム614を含む。特に、クライアント・サービス・プロバイダ・サーバ612は、1つまたは複数の加入クライアント・システムあるいは1人または複数の加入ユーザに計画運動サービスを提供するサーバを表している。
【0085】
次に図7に関して説明すると、このブロック図は、それにより運動対応計画運動システムがユーザの計画運動を予測するユーザ運動を予測するための運動インタープリタ・システムの実現の一例を例示している。計画運動システム700は運動処理システム100から予測運動レコード420などの予測運動レコードを受信する。この例では、予測運動レコード420は、ユーザID、運動タイプ、運動特性、運動タイプおよび運動特性が正しく予測される確率百分率、検出されたエクササイズ環境、識別された運動タイプおよび運動特性についてマッピングされたxyz座標位置の変化、ならびにその座標位置に関するタイム・スタンプ範囲に関する項目を含む。予測運動レコードが追加または代替タイプの項目を含むことができることが理解されるであろう。
【0086】
この実施形態では、初めに、計画運動システム700のインターフェース・コントローラ712は、ユーザに関する予測運動レコードおよび追加のユーザ情報を基本線運動データベース702に収集する。一例では、計画運動コントローラ710は、それによりユーザ・プロファイル情報が入力されるインターフェースを使用可能にするか、またはユーザ・プロファイル情報を含む他のデータ記憶システムにアクセスすることができる。一例では、ユーザ・プロファイル・レコード718は、現在の年齢、身長、体重、ダイエット、体脂肪、傷害状況、および病気状況を含む。計画運動コントローラ710によってアクセスされるユーザ・プロファイル情報のユーザ・プロファイル・レコードは、ユーザ・プロファイル・レコード718に例示されている項目からの追加または代替タイプのユーザ・プロファイル情報を含むことができることが理解されるであろう。たとえば、ユーザ・プロファイル情報は、ユーザに関するエクササイズ目標または制約事項も含むことができる。
【0087】
一例では、計画運動コントローラ710は、予測運動レコードとユーザ・プロファイル情報を基本線運動データベース702内のユーザに関する運動基本線に結合することができる。他の例では、計画運動コントローラ710は、計画運動レコードとユーザ・プロファイル情報を、エクササイズ環境のタイプ、運動のタイプ、またはその他の基準に応じてソートされたユーザに関する個別運動基本線に結合することができる。たとえば、基本線運動データベース702は、屋外のランニング環境に関する第1の基本線項目と、屋内のウェイト・リフティング環境に関する第2の基本線項目とを含むことができる。さらに、計画運動コントローラ710は、種々の期間における同じタイプの基本線に関する複数の項目を含む場合もあれば、経時的に1つの基本線項目を更新する場合もある。
【0088】
特に、あるユーザに関する運動基本線は、各身体部分または各タイプの身体運動について、その運動の可動域、最高速度、最大強さ、またはその他の特性を指定することができる。たとえば、あるユーザに関する運動基本線は、ユーザの首が回転または伸長可能な可動域を度数で指定することができる。他の例では、あるユーザに関する運動基本線は、ユーザが持ち上げることができる重量およびユーザの筋肉に何らかの震えを検出する前に持ち上げる反復数を指定することができる。
【0089】
次に、計画運動コントローラ710は、あるユーザに関する後続予測運動レコードを収集し、運動範囲データベース704にユーザに関する後続予測運動レコードを保管することができる。後続予測運動レコードに基づいて、計画運動コントローラ710は、計画ユーザ運動を予測し、その計画運動を計画運動データベース706に保管することができる。
【0090】
一例では、計画ユーザ運動は、運動基本線が確立されたときから次の予測運動レコードが受信されるまでの時間の長さの時間IDを表す。また、計画ユーザ運動は、運動基本線が確立されたときと次の予測運動レコードが特定のタイプの運動の変化を示すときとの間の時間の長さに基づいて、特定のタイプの次の予測運動が検出されるまでの計画時間長も表すことができる。たとえば、ユーザがウェイトを持ち上げていて、ユーザの第1のリフトとユーザの第2のリフトとの間の時間が5秒であるが、第1のリフトと第3のリフトとの間の時間が15秒である場合、計画運動コントローラ710は、基本線リフトから15秒後の第3のリフトを示す計画運動を出力するか、またはリフト間の時間が増加することを示し、第1のリフトから30秒後の次のリフトを予測する計画運動を出力することができる。
【0091】
他の例では、計画ユーザ運動は、後続予測運動レコードを運動基本線と比較することにより検出された運動特性の任意の変化を表し、その場合、運動特性の変化としては、特定のタイプのユーザ運動の可動域、速度、または強さの変化を含む。加えて、計画ユーザ運動は、運動の変化が進歩または衰退、傷害のリスク、あるいは運動特性の変化のその他の属性を表すかどうかによって示される運動特性の変化を表すことができる。
【0092】
さらに他の例では、計画ユーザ運動は、それに沿ってユーザ運動が計画していた経路またはそれに沿ってユーザ運動が続行される計画経路を表す。たとえば、計画ユーザ運動は、ユーザの強さ、年齢、および傷害の運動基本線を、ユーザの腕の強さの変化を指定する運動を予測する後続運動レコードと比較することに基づいて、ユーザの腕の予測強さを指定することができる。加えて、一例では、計画運動コントローラ710は、運動基本線および後続予測運動レコードをプログラム・データベース707に指定された1つまたは複数のプログラムと比較することにより、計画運動を予測することができる。特に、プログラム・データベース707内の各プログラムは、ユーザ運動の変化のタイプを測定するための基準を指定し、ユーザ運動の変化の予想タイプを指定し、進歩を示すユーザ運動の変化のタイプを指定し、衰退を示すユーザ運動の変化のタイプを指定することができる。加えて、各プログラムは、基本線運動項目について収集されたユーザの年齢、身長、傷害履歴、またはその他の情報などのユーザ情報に基づく種々の指定を含む。特定のユーザまたはユーザ・グループについて、特定のタイプのエクササイズ環境について、またはその他の基準により、プログラムを指定することができる。
【0093】
一例では、あるプログラムは、連携してまたはチームとして実行するユーザ・グループについて予想運動を指定することができる。たとえば、そのプログラムは、計画運動コントローラ710に関連する予想運動、ポジション、およびタイミングを含む、特定の競技のためのチームの選手の予測運動を指定することができる。
【0094】
この例では、計画運動に基づいて、インターフェース・コントローラ712は、計画運動を1つまたは複数の装置またはシステムへの出力信号に変換する。特に、インターフェース・コントローラ712は、出力変換データベース708において、装置ごと、計画運動タイプごと、またはその他の基準により、出力のために指定された規則に基づいて、計画運動を出力信号に変換する。
【0095】
この例では、インターフェース・コントローラ712は、触覚フィードバック装置724、オーディオ・フィードバック装置726、および表示フィードバック装置728を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の出力装置に対し、計画運動に基づいて、進歩または衰退標識720などの進歩または衰退を示す出力信号を生成することができる。触覚フィードバック装置724はユーザまたはモニター部員に触覚検出可能出力を提供し、オーディオ・フィードバック装置726はユーザまたはモニター部員に音響出力を提供し、表示フィードバック装置728はユーザまたはモニター部員に表示可能フィードバックを提供する。
【0096】
加えて、この例では、インターフェース・コントローラ712は、エクササイズ・マシン・モニター・システム730、緊急ディスパッチ・システム732、およびモニター部員システム734を含むがこれらに限定されない1つまたは複数の出力装置に対し、計画運動レコード722など、1人または複数のユーザに関する1つまたは複数の計画運動レコードの出力信号を生成することができる。エクササイズ・マシン・モニター・システム730は、一例では、計画運動レコード722を適切な運動マッピング、目標マッピング、またはマシンの使用説明と比較することにより、エクササイズ・マシンを適切に使用してエクササイズ・マシンで目標を達成するようにユーザが運動を調整するための推奨を提供するか、またはその他の命令または推奨を提供することができる。緊急ディスパッチ・システム732は、一例では、傷害を示す計画運動レコードの受信に基づいて、ユーザに医療支援を提供するためのディスパッチ要求を自動化する。
【0097】
モニター部員システム734は、以下に詳述する通り、計画運動レコード722および計画運動レコードから解釈された情報をモニター部員に提供する。一例では、モニター部員は、医師、理学療法士、トレーナ、またはその他の医療専門家であり、その医療専門家はモニター部員システム734からの患者の計画運動をモニターできるようになっている。他の例では、モニター部員は、ユーザの進歩または衰退をモニターすることをユーザが許可した企業である。
【0098】
追加または代替諸実施形態では、インターフェース・コントローラ712が計画運動およびその他の運動レコードを1つまたは複数の他のタイプの出力信号に変換できることが理解されるであろう。加えて、その他の諸実施形態では、インターフェース・コントローラ712が追加または代替タイプの出力装置またはシステムへの計画運動の出力を制御できることが理解されるであろう。
【0099】
計画運動システム700は、1人または複数の特定のユーザまたは1つまたは複数のユーザ・グループについて、予測運動レコードの保管、計画運動の予測、ならびに計画運動レコードおよびその他の標識の出力を制御できることは留意すべき重要なことである。たとえば、計画運動システム700は、連携してまたはチームとして練習している複数のユーザについて予測運動レコードをモニターし、個々のユーザの計画運動およびユーザ全体の計画運動を予測することができる。一例では、計画運動コントローラ710は、練習中に受信した予測運動レコードから各ユーザまたはユーザ・チームに関する基本線運動データベース702に基本線運動項目を収集することができる。試合中に、計画運動コントローラ710は、試合中に受信した後続予測運動レコードをユーザ・チームの基本線運動と比較して、各ユーザおよびユーザ・チームが練習中の運動をどの程度綿密に追跡したかを判断する。たとえば、計画運動コントローラ710は、試合中に受信した後続予測運動レコードを特定の競技に関する基本線運動と比較することにより、ユーザがチームとして試合中に特定の競技をどの程度綿密に実行するかを判断することができる。
【0100】
次に図8を参照すると、このブロック図は、モニター部員システムに計画運動報告を提供する一例を例示している。この例では、インターフェース・コントローラ712は、特定のユーザまたはモニター部員がモニター部員システム734により、特定のユーザについてトレーニング・プログラム、基本線レコード・セット、および複数レコードのレコード範囲を選択し、そのトレーニング・プログラムを考慮して特定のユーザの計画運動を示す進行状況報告を受信できるようにする。
【0101】
この例では、進行状況インターフェース800は、参照番号802に例示されている複数の選択可能なトレーニング・プログラム・オプションと、参照番号804に例示されている複数の選択可能な運動基本線項目セットと、参照番号806に例示されている複数の選択可能な後続運動レコードとを含む。カーソル810を位置決めすることにより、特定のユーザまたはモニター部員は、オプションから選択し、次に選択可能ボタン808を選択して、特定のユーザに関する計画運動を生成するために計画運動コントローラ710を起動する。
【0102】
この例では、モニター部員システム734に出力される計画進行状況運動報告820内に例示されている通り、計画運動コントローラ710は、「2006年10月30日」の「ランニング」および「2006年11月2日」の「ウェイト」という後続予測運動の範囲と比較した「2006年10月20日」の「ランニング」に関連する予測運動の運動基本線とともに、「膝のリハビリ」というトレーニング・プログラムに関し、「ジョン・スミス」のための計画運動を生成する。この例では、選択した運動基本線項目と選択した範囲レコードならびに選択したトレーニング・プログラムで確立された標準との比較に基づいて、計画運動コントローラ710は、膝に関する可動域が5度増加し、膝の強さが4ポンド(約1.8キログラム)増加したことを指定し、その場合、度数およびポンドの測定値は選択したトレーニング・プログラムで運動を計画するための標準に基づいて検出される。加えて、この例では、計画運動コントローラ710は、計画運動がランニング・ルートに5分追加することを含むことを指定する。
【0103】
次に図9を参照すると、この例示的な図は、計画運動から触覚フィードバックを受信する触覚検出可能フィードバック装置の一例を例示している。例示されている通り、ユーザはリストバンド904および908を装着することができ、そのそれぞれは、触覚検出可能出力を制御するためのコントローラと、触覚検出可能出力を作成するように制御可能なハードウェアとを含む。触覚検出可能出力の例としては、検出可能圧力パルス、リストバンドの表面の検出可能変化、ならびにリストバンド904および908を装着しているユーザによって感知可能なその他の調整を含むことができる。加えて、触覚検出可能出力は、頻度、強度、持続時間、ならびにリストバンド904および908を装着しているユーザによって感知可能なその他の特性について調整することができる。
【0104】
この例では、リストバンド904は無線送信機902を含み、リストバンド908は無線送信機906を含む。無線送信機902および無線送信機906のそれぞれは、触覚フィードバック・コントローラ950への無線ネットワーク伝送を介して通信する。触覚フィードバック・コントローラ950は、計画運動システム700から触覚信号を受信し、それぞれの無線送信機902および906に信号を送信して、リストバンド904およびリストバンド908からの触覚出力を指示する。触覚フィードバック・コントローラ950および計画運動システム700は、1つのコンピュータ・システム内で通信する場合もあれば、たとえば、ネットワーク502を介して通信可能に接続する場合もある。
【0105】
有利なことに、ユーザによって装着されたリストバンド904およびリストバンド908への計画運動信号の出力を制御することにより、そのユーザと競争する他のユーザではなく、そのユーザのみが触覚出力信号を検出する。加えて、有利なことに、ユーザによって装着されたリストバンド904およびリストバンド908への計画運動信号の出力を制御することにより、そのユーザは、計画運動が同じく取り込まれた現在のユーザ運動から予測され、予測運動レコードとして計画運動システム700にリアルタイムで提供されたときに、計画運動システム700からリアルタイム・フィードバックを受信する。
【0106】
特に、計画運動システム700は、各リストバンドの周辺で出力のパルス・パターン、位置、力、持続時間、頻度、およびタイミングを制御するために無線送信機902および906のそれぞれに触覚信号を送信する。参照番号910に例示されている一例では、計画運動システム700はバンド912を制御するための触覚信号を送信し、各触覚信号はxy座標と力を含む。パルスのパターンおよび位置は、y位置からx位置へなどの幅ならびにリストバンドの周りを時計回りに回転するパルスなどの方向の点で変動する可能性がある。
【0107】
さらに、無線送信機902および906のそれぞれは、重力と比較したリストバンド904および908のそれぞれの相対位置をモニターするためのセンサを含むことができる。参照番号910に例示されている例を参照すると、バンド912を装着しているユーザが自分の腕を回転するにつれて、ユーザの腕の現在位置に基づいて描写されている軸の周りに触覚信号が再位置決めされるように、触覚出力を制御するためのy位置は重力に対して常に上に保持され、−y位置も下に保持されると思われる。
【0108】
一例では、計画運動システム700は、計画運動を、進歩または衰退などの一般的な計画運動指標を明確に示す触覚出力に変換することができる。他の例では、計画運動システム700は、計画運動を、計画運動レコードとともに運動のタイプ、特性の変化、およびその他のタイプの情報を明確に示す触覚出力に変換することができる。加えて、計画運動システム700は、計画運動を、ユーザの運動を指示する触覚出力に変換することができる。
【0109】
リストバンド904および908が2つの定位置に位置するあるタイプの触覚フィードバック装置の例であり、代替諸実施形態では、他のタイプの触覚フィードバック装置を実現することができ、1つまたは複数の触覚装置を実現することができ、触覚装置を1つまたは複数の位置で検出可能なものにすることができることは留意すべき重要なことである。他の例では、ユーザは、グローブの指先に触覚調整可能インターフェースとともに点字(Braille)装置または3D「感触(feel)」装置として機能する触覚検出可能グローブを装着することができる。
【0110】
加えて、触覚出力と同様に、計画運動システム700は、ユーザが装着するヘッドホンなどへのオーディオ出力であって、ユーザに計画運動を音響的に通知するかまたはユーザの運動を音響的に指示するオーディオ出力を制御できることは留意すべき重要なことである。触覚フィードバック・コントローラおよびオーディオ・フィードバック・コントローラを統合し、現行エクササイズ環境で検出されたノイズ・レベルに基づいてオーディオ装置または触覚検出可能装置のいずれに出力を送信するかを選択できるようにすることができる。
【0111】
次に図10に関して説明すると、このブロック図は、複数のユーザの計画運動を同時にモニターし予測する計画運動システムの一例を例示している。この例では、1つまたは複数の画像取り込み装置およびセンサを含むことができる画像取り込みシステム1004は、エクササイズ環境1010内のユーザ1012およびユーザ1014の運動の3D画像ストリームを取り込む。画像取り込みシステム1004は運動処理システム100に取り込み3D画像ストリームを渡す。運動処理システム100は、取り込み3D画像ストリームから生成された3Dオブジェクト・プロパティ内のユーザ1014による運動からユーザ1012による運動を区別し、ユーザ1012およびユーザ1014のそれぞれに関する予測運動レコードを生成する。この例では、計画運動システム700はユーザ1012およびユーザ1014のそれぞれに関する予測運動レコードを受信し、計画運動システム700はユーザ1012およびユーザ1014のそれぞれに関する計画運動を予測する。運動処理システム100および計画運動システム700は、1つのコンピュータ・システム内で通信する場合もあれば、たとえば、ネットワーク502を介して通信可能に接続する場合もある。
【0112】
この例では、計画運動システム700は、ユーザ1012に関する計画運動レコード1032およびユーザ1014に関する計画運動レコード1034のモニター部員システム734への出力を制御する。一例では、モニター部員システム734は、ジムまたはその他のエクササイズ環境内のユーザの計画運動をリアルタイムで追跡することができる。モニター部員システム734で計画運動を追跡することにより、モニター部員システム734は、特定のユーザの運動が障害のリスクまたは機器の不適切な使用を示す場合にその特定のユーザを支援するよう、トレーナまたはその他の部員に警報することができる。加えて、モニター部員システム734は、計画運動レコードから、検出運動および計画運動に基づいて傷害を隠匿しているかまたは傷害に気づいていないエクササイズ環境1010内のユーザを追跡することができる。
【0113】
加えて、この例では、計画運動システム700は、ユーザ1012またはユーザ1014が装着している出力装置への計画運動信号の出力を制御する。たとえば、計画運動システム700は、触覚フィードバック信号1030により強さの減少計画を示す信号の出力を制御する。
【0114】
次に図11を参照すると、この高レベル論理流れ図は、運動処理システムが所定の確率百分率で運動タイプおよび運動特性を予測するためのプロセスおよびプログラムを描写している。この例では、プロセスはブロック1100から始まり、その後、ブロック1102に移行する。ブロック1102は、焦点領域内で立体画像装置を介して複数の画像ストリームを取り込み、センサを介してセンサ・データを取り込むことを描写している。次に、ブロック1104は、画像およびセンサ・データ内のオブジェクトを追跡することを例示している。その後、ブロック1106は、追跡オブジェクトについて3Dオブジェクト・プロパティのストリームを生成することを描写している。その後、ブロック1108は、それぞれの追跡オブジェクトについて3Dオブジェクト・プロパティを集合させることを描写している。特に、集合3Dオブジェクト・プロパティは、少なくとも1人のモニター対象ユーザに関連して追跡され、少なくとも1人のモニター対象ユーザの運動を表す1つまたは複数のオブジェクトを表している。次に、ブロック1110は、ある確率百分率で3Dオブジェクト・プロパティの集合ストリームと一致する1つまたは複数の運動定義からの3Dオブジェクト・プロパティの集合ストリームから特定のユーザの少なくとも1つのタイプの運動ならびにその運動の特性を予測することを例示している。その後、ブロック1112は、各予測タイプの運動ならびに特性、確率百分率、ユーザID、エクササイズ環境、追跡位置などのその他のメタデータを計画運動システムに送信することを描写し、プロセスは終了する。
【0115】
次に図12に関して説明すると、この高レベル論理流れ図は、画像ストリームおよびその他の感知データ内のオブジェクトを追跡し、運動を表す追跡オブジェクトに関する3Dオブジェクト・プロパティを生成することによりオブジェクト検出コントローラが運動を検出するためのプロセスおよびプログラムを描写している。例示されている通り、プロセスはブロック1200から始まり、その後、ブロック1202に移行する。ブロック1202は、オブジェクト検出器システムが立体画像装置を介して複数の画像ストリームを受信し、1つまたは複数のセンサおよび画像取り込み装置を介して感知データを受信することを描写している。次に、ブロック1204は、オブジェクト検出器システムがメタデータを画像フレームおよび感知データに付加することを例示し、プロセスはブロック1206に移行する。一例では、メタデータは、カメラID、フレーム番号、タイム・スタンプ、および画素数などのデータを含むが、これらに限定されない。
【0116】
ブロック1206は、オブジェクト検出器システムが各画像ストリームおよび感知データを処理し、オブジェクトを検出し追跡することを描写し、オブジェクトとしては、物理的オブジェクトならびに運動を示すユーザ運動を含むことができる。次に、ブロック1208は、各画像ストリームからのメタデータとともに追跡オブジェクト・プロパティのストリームを生成することを例示している。その後、ブロック1210は、3Dオブジェクト・プロパティを生成するための追跡オブジェクト・プロパティをメタデータと結合することを描写している。次に、ブロック1212は、3D追跡オブジェクト・プロパティを運動インタープリタ・システムに送信することを例示し、プロセスは終了する。
【0117】
次に図13を参照すると、この高レベル論理流れ図は、追跡3Dオブジェクト・プロパティからの運動予測のためのプロセスおよびプログラムを描写している。この例では、プロセスはブロック1300から始まり、その後、ブロック1302に移行する。ブロック1302は、運動インタープリタ・システムが3Dオブジェクト・プロパティを受信するかどうかの判断を描写している。運動インタープリタ・システムが3Dオブジェクト・プロパティを受信すると、プロセスはブロック1304に移行する。ブロック1304は、ある範囲の適用可能運動定義にアクセスすることを描写し、プロセスはブロック1306に移行する。
【0118】
ブロック1306は、運動インタープリタ・システムが追跡オブジェクトに関する3Dオブジェクト・プロパティを適用可能運動定義と比較することを例示している。次に、ブロック1308は、運動インタープリタ・システムが1つまたは複数セットの3Dオブジェクト・プロパティに最も一致している少なくとも1つの運動定義を検出することを描写している。その後、ブロック1310は、3Dオブジェクト・プロパティが予測運動定義と一致する確率百分率を計算することを例示している。次に、ブロック1312は、1つまたは複数の一致運動定義によって指定されたタイプの運動の少なくとも1つの特性を予測することを描写している。その後、ブロック1314は、任意の予測タイプの運動、その予測運動が正しい確率百分率、その運動の特性、およびその他の感知メタデータを含む少なくとも1つの予測運動レコードを生成することを例示している。次に、ブロック1316は、予測運動レコードを1つまたは複数の計画運動システムに送信することを描写し、プロセスは終了する。
【0119】
次に図14に関して説明すると、この高レベル論理流れ図は、計画運動システムがユーザの計画運動を予測するためのプロセスおよびプログラムを描写している。例示されている通り、プロセスはブロック1400から始まり、その後、ブロック1402に移行する。ブロック1402は、基本線運動データベースにユーザに関するユーザ・プロファイル情報を確立することを描写している。一例では、計画運動システムは、ユーザ・プロファイル情報を求めてユーザまたはモニター部員にプロンプトを出すことができる。他の例では、計画運動システムは、ユーザ・プロファイル情報を取得するその他の装置およびシステムからのユーザ・プロファイル情報にアクセスすることができる。次に、ブロック1404は、計画運動システムがユーザに関する予測運動レコードを受信するかどうかの判断を描写している。計画運動システムがそのユーザに関する予測運動レコードを受信した場合、プロセスはブロック1406に移行する。
【0120】
ブロック1406は、基本線運動データベースに予測運動レコードを保管することを描写している。次に、ブロック1408は、計画運動システムがそのユーザに関する後続予測運動レコードを受信するかどうかの判断を描写している。計画運動システムがそのユーザに関する後続予測運動レコードを受信すると、プロセスはブロック1410に移行する。
【0121】
ブロック1410は、後続運動レコードをそのユーザに関する基本線プロファイルおよび運動レコードと比較し、変化を検出することにより、そのユーザの計画運動を予測することを例示している。加えて、計画運動システムは、後続運動レコードならびに基本線プロファイルおよび運動レコードを、あるユーザまたはエクササイズ環境に関するモデル運動を指定するプログラムと比較することもできる。次に、ブロック1412は、計画運動をある装置またはその他のシステムに関する少なくとも1つの出力信号に変換することを描写している。その後、ブロック1414は、選択された装置およびシステムへの出力信号の出力を制御することを例示し、プロセスは終了する。
【0122】
好ましい一実施形態に関して本発明を詳しく示し記載してきたが、当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱せずに、形式および詳細について様々な変更が可能であることが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0123】
【図1】運動処理方法、システム、およびプログラムにおける情報の流れを例示するブロック図である。
【図2】3Dオブジェクト検出器が取り込み、取り込まれたユーザ運動を表す3Dオブジェクト・プロパティを生成する環境の一例を描写する例示的なブロック図である。
【図3】運動インタープリタが3Dオブジェクト・プロパティからユーザ運動のタイプおよび特性を解釈できるようにするために3Dオブジェクト・プロパティを生成するための3Dオブジェクト検出器システムの一実施形態を例示するブロック図である。
【図4】運動インタープリタ・システムの一実施形態を描写するブロック図である。
【図5】本発明を実現可能なコンピューティング・システムの一実施形態を例示するブロック図である。
【図6】運動対応計画運動方法、システム、およびプログラムを実現可能な分散ネットワーク環境の一例を描写するブロック図である。
【図7】それにより運動対応計画運動システムがユーザの計画運動を予測するユーザ運動を予測するための運動インタープリタ・システムの実現の一例を例示するブロック図である。
【図8】モニター部員システムに計画運動報告を提供する一例を描写するブロック図である。
【図9】計画運動から触覚フィードバックを受信する触覚検出可能フィードバック装置の一例を例示する例示的な図である。
【図10】複数のユーザの計画運動を同時にモニターし予測する計画運動システムの一例を描写する例示的な図である。
【図11】運動処理システムが所定の確率百分率で運動タイプおよび運動特性を予測するためのプロセスおよびプログラムを例示する高レベル論理流れ図である。
【図12】画像ストリームおよびその他の感知データ内のオブジェクトを追跡し、運動を表す追跡オブジェクトに関する3Dオブジェクト・プロパティを生成することによりオブジェクト検出コントローラが運動を検出するためのプロセスおよびプログラムを描写する高レベル論理流れ図である。
【図13】追跡3Dオブジェクト・プロパティからの運動予測のためのプロセスおよびプログラムを例示する高レベル論理流れ図である。
【図14】計画運動システムがユーザの計画運動を予測するためのプロセスおよびプログラムを描写する高レベル論理流れ図である。
【符号の説明】
【0124】
100:運動処理システム
102:検出可能運動
104:3Dオブジェクト検出器
106:運動インタープリタ
108:予測運動出力
110:3Dオブジェクト・プロパティ
112:定義データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの身体運動の範囲を追跡するためのコンピュータによって実行される方法において、
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込むステップであって、前記ユーザの身体に向けられた少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して前記3次元運動が決定されるステップと、
前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込むステップであって、前記ユーザの前記身体に向けられた前記少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して前記少なくとももう1つの3次元運動が決定されるステップと、
前記ユーザの前記第1の3次元運動に基づいて運動基本線を予測するステップと、
前記ユーザの前記少なくとももう1つの3次元運動に基づいて少なくとも1つの後続運動範囲を予測するステップと、
前記運動基本線を前記少なくとも1つの後続運動範囲と比較することにより、前記ユーザの計画運動を予測するステップと、
前記ユーザにとってアクセス可能な出力装置およびモニター部員にとってアクセス可能なシステムのうちの少なくとも一方に前記計画運動を出力するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ユーザの前記第1の3次元運動および前記ユーザの前記少なくとももう1つの3次元運動のそれぞれについて、それぞれの取り込み3次元運動に関する個別3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームを識別するステップと、
それぞれの個別に識別された前記3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームを複数の運動定義と比較することにより、それぞれの個別3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームによって表された運動の個別定義済みタイプならびに前記タイプの運動の少なくとも1つの特性を識別するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項3】
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込む前記ステップと、前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込む前記ステップが、前記ユーザの少なくとも1つの身体部位の少なくとも1つの特定のタイプの3次元運動を識別し追跡するための立体画像装置を使用して、それぞれの個別取り込み3次元運動を取り込むステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項4】
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込む前記ステップと、前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込む前記ステップが、前記ユーザの顔の表情、眼球運動、筋収縮、皮膚表面特性の変化のうちの少なくとも1つの微細細分性運動を含む、前記ユーザの身体運動の少なくとも1つの特性を、それぞれの個別に取り込まれた3次元運動で識別するステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項5】
前記ユーザの前記第1の3次元運動に基づいて運動基本線を予測する前記ステップが、前記ユーザに関する前記運動基本線を予測するために、年齢、身長、体重、ダイエット、体脂肪、傷害、および病気のうちの少なくとも1つを含む前記ユーザの少なくとも1つの属性にアクセスするステップをさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項6】
前記計画運動が、前記運動基本線から前記少なくとも1つの後続運動範囲までの前記ユーザの身体運動の範囲の減少を示す、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項7】
前記計画運動が、前記ユーザの身体運動の今後の予測範囲を指定する、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項8】
前記計画運動を、前記ユーザにとってアクセス可能な出力装置および前記モニター部員にとってアクセス可能なシステムのうちの前記少なくとも一方に出力するための少なくとも1つの出力信号に変換するステップと、
前記ユーザにとってアクセス可能な前記出力装置および前記モニター部員にとってアクセス可能な前記システムのうちの前記少なくとも一方への前記少なくとも1つの出力信号の出力を制御するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載のコンピュータによって実行される方法。
【請求項9】
ユーザの身体運動の範囲を追跡するためのシステムにおいて、
ネットワークに通信可能に接続された運動処理システムであって、
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込むための手段であって、前記ユーザの身体に向けられた少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して前記3次元運動が決定される手段と、
前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込むための手段であって、前記ユーザの前記身体に向けられた前記少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して前記少なくとももう1つの3次元運動が決定される手段と、
をさらに有する運動処理システムと、
前記ネットワークを介して前記運動処理システムに通信可能に接続された計画運動システムであって、
前記ユーザの前記第1の3次元運動に基づいて運動基本線を予測するための手段と、
前記ユーザの前記少なくとももう1つの3次元運動に基づいて少なくとも1つの後続運動範囲を予測するための手段と、
前記運動基本線を前記少なくとも1つの後続運動範囲と比較することにより、前記ユーザの計画運動を予測するための手段と、
前記ユーザにとってアクセス可能な出力装置およびモニター部員にとってアクセス可能なシステムのうちの少なくとも一方への前記計画運動の出力を制御するための手段と、
をさらに有する計画運動システムと、
を有するシステム。
【請求項10】
前記運動処理システムが、
前記ユーザの前記第1の3次元運動および前記ユーザの前記少なくとももう1つの3次元運動のそれぞれについて、それぞれの取り込み3次元運動に関する個別3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームを識別するための手段と、
それぞれの個別に識別された前記3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームを複数の運動定義と比較することにより、それぞれの個別3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームによって表された運動の個別定義済みタイプならびに前記タイプの運動の少なくとも1つの特性を識別するための手段と、
をさらに有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込むための前記手段と、前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込むための前記手段が、前記ユーザの少なくとも1つの身体部位の少なくとも1つの特定のタイプの3次元運動を識別し追跡するための立体画像装置を使用して、それぞれの個別取り込み3次元運動を取り込むための手段をさらに有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込むための前記手段と、前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込むための前記手段が、前記ユーザの顔の表情、眼球運動、筋収縮、皮膚表面特性の変化のうちの少なくとも1つの微細細分性運動を含む、前記ユーザの身体運動の少なくとも1つの特性を、それぞれの個別に取り込まれた3次元運動で識別するための手段をさらに有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記ユーザの前記第1の3次元運動に基づいて運動基本線を予測するための前記手段が、前記ユーザに関する前記運動基本線を予測するために、年齢、身長、体重、ダイエット、体脂肪、傷害、および病気のうちの少なくとも1つを含む前記ユーザの少なくとも1つの属性にアクセスするための手段をさらに有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項14】
前記計画運動が、前記運動基本線から前記少なくとも1つの後続運動範囲までの前記ユーザの身体運動の範囲の減少を示す、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記計画運動が、前記ユーザの身体運動の今後の予測範囲を指定する、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記計画運動システムが、
前記計画運動を、前記ユーザにとってアクセス可能な出力装置および前記モニター部員にとってアクセス可能なシステムのうちの前記少なくとも一方に出力するための少なくとも1つの出力信号に変換するための手段と、
前記ユーザにとってアクセス可能な前記出力装置および前記モニター部員にとってアクセス可能な前記システムのうちの前記少なくとも一方への前記少なくとも1つの出力信号の出力を制御するための手段と、
をさらに有する、請求項9に記載のシステム。
【請求項17】
ユーザの身体運動の範囲を追跡するためのコンピュータ可読プログラムを含む記憶装置タイプのコンピュータで使用可能な媒体を有するプログラムにおいて、コンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータ可読プログラムが、
前記ユーザの第1の3次元運動を取り込むステップであって、前記ユーザの身体に向けられた少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して前記3次元運動が決定されるステップと、
前記ユーザの少なくとももう1つの3次元運動を取り込むステップであって、前記ユーザの前記身体に向けられた前記少なくとも1つの画像取り込み装置を使用して前記少なくとももう1つの3次元運動が決定されるステップと、
前記ユーザの前記第1の3次元運動に基づいて運動基本線を予測するステップと、
前記ユーザの前記少なくとももう1つの3次元運動に基づいて少なくとも1つの後続運動範囲を予測するステップと、
前記運動基本線を前記少なくとも1つの後続運動範囲と比較することにより、前記ユーザの計画運動を予測するステップと、
を前記コンピュータに実行させるプログラム。
【請求項18】
前記コンピュータ可読プログラムがネットワークにより伝送される、請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
コンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータ可読プログラムが、
前記ユーザの前記第1の3次元運動および前記ユーザの前記少なくとももう1つの3次元運動のそれぞれについて、それぞれの取り込み3次元運動に関する個別3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームを識別するステップと、
それぞれの個別に識別された前記3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームを複数の運動定義と比較することにより、それぞれの個別3次元オブジェクト・プロパティ・ストリームによって表された運動の個別定義済みタイプならびに前記タイプの運動の少なくとも1つの特性を識別するステップと、
を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項17に記載のプログラム。
【請求項20】
コンピュータ上で実行されたときに、前記コンピュータ可読プログラムが、前記ユーザの少なくとも1つの身体部位の少なくとも1つの特定のタイプの3次元運動を識別し追跡するための立体画像装置を使用して、それぞれの個別取り込み3次元運動を取り込むステップを前記コンピュータにさらに実行させる、請求項17に記載のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−168133(P2008−168133A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3352(P2008−3352)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】