ユーザ認証機能を有した機器
【課題】機器の状態が対処の必要な状態であるか否かを管理者がより確実にかつ迅速に確認することのできるようにする。
【解決手段】管理者を含む予め登録されたユーザに対して動作指示操作を許可するユーザ認証機能を有した機器において、当該機器の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して要通知状態を示す通知情報を出力し、要通知状態でない場合には管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報を出力するように構成する。
【解決手段】管理者を含む予め登録されたユーザに対して動作指示操作を許可するユーザ認証機能を有した機器において、当該機器の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して要通知状態を示す通知情報を出力し、要通知状態でない場合には管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報を出力するように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はユーザ認証機能を有した各種の機器に関する。機器には、複写機、プリンタ、および複合機と呼ばれる多機能周辺機器(MFP:Multifunction Peripherals)などの画像形成装置、およびその他のOA機器が含まれる。
【背景技術】
【0002】
複写機に代わって多くのオフィスで使用されるようになった近年の多機能周辺機器(以下、複合機という)は、予め登録されたユーザに対して使用を許可するユーザ認証機能を有している。パネル操作またはネットワーク通信によるアクセスに対して、複合機はログイン操作を求める。予め登録された識別コードがキー入力やIDカードの装着といった所定のログイン操作で入力されると、複合機はログインを許可してその後の動作指示操作を受け付ける。
【0003】
ユーザ認識に関して、入力された識別コードの値に応じて、操作画面を切り替えたり利用を制限したりする技術は知られている。例えば、特許文献1に開示された複合機は、ログインを許可したユーザがプリンタ初期設定またはシステム初期設定をしようとしたときに、各設定について権限が与えられたユーザか否かをチェックし、権限が与えられていない場合は改めてログイン操作を要求する。また、特許文献2に画像形成装置として開示された複合機は、読み取り画像の出力先の一覧として記憶している宛先情報について、ユーザの区分に応じて利用を制限する。
【0004】
一方、複合機はメンテナンスに有用な管理者用の状態情報を表示する機能を有している。管理者は、操作パネルまたはネットワークで複合機と結ばれたコンピュータの画面に状態情報を表示させて、複合機の状態を確認することができる。状態情報は、消耗品(トナーや用紙など)の残量、感光体の寿命の目安となるプリント枚数、ファイリングボックスと呼ばれるデータ保存領域の利用状況などであり、管理者でなければ特に知る必要のない情報である。このため、表示項目の一部(例えばトナー残量)を常時表示する場合であっても、通常の使用における操作に影響のないように、操作画面内に小さなアイコンで表現する表示方法が適用されている。なお、消耗品の欠乏やジャムといった緊急の対処が必要なトラブルが発生したときには、直ちに自動的に警告表示が行われる。
【特許文献1】特開2005−335215号公報
【特許文献2】特開2005−102133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来においては、機器の管理者が行う状態情報の確認作業において見落としが発生し易いという問題があった。見落としによって必要な対処が行われず、機器が使用できなくなることも起こり得る。また、特に一人で複数台の機器を管理する場合には管理者の作業負担が大きいという問題もあった。
【0006】
本発明は、機器の状態が対処の必要な状態であるか否かを管理者がより確実にかつ迅速に確認することのできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する機器は、管理者を含む予め登録されたユーザに対して動作指示操作を許可するユーザ認証機能を有した機器であって、当該機器の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して要通知状態を示す通知情報を出力し、要通知状態でない場合には管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報を出力する。出力とは、当該機器または外部装置での表示を意味する。
【0008】
要通知状態を示す通知情報が管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報に対して優先させて出力されるので、管理者はログイン後に何ら操作をすることなく、機器が要通知状態であるか否かを知ることができる。
【0009】
好ましい態様の機器は、第1の管理者に対しては第1通知情報を出力し、第2の管理者に対しては第2通知情報を出力する。例えば、機器が複合機であって、消耗品の補充を担当する第1の管理者とファイリングボックスのデータ管理を担当する第2の管理者がおかれた状況において、第1および第2の管理者はログイン操作以外の操作をすることなく出力される第1通知情報または第2通知情報によって、自己が対処すべき状態か否かを知ることができる。
【0010】
他の好ましい態様の機器は、外部装置との通信を可能にする通信モジュールを備えており、通信によって外部装置の状態情報を収集して、当該機器および外部装置のいずれかの状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して当該機器または外部装置が要通知状態であることを示す通知情報を出力する。この機器の管理者は、当該機器に対するログイン後に何ら操作をすることなく、当該機器および外部装置のいずれかまたは両方が対処すべき状態であるか否かを知ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、機器の状態が対処の必要な状態であるか否かを管理者がより確実にかつ迅速に確認することができ、状態の見落としや見誤りの発生を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の適用に好ましい機器として複合機がある。一般に複合機はコンピュータと接続され、ファクシミリ伝送を含む画像入出装置として利用される。以下、ユーザ認識機能をもつ複合機を含むローカルエリアネットワーク(LAN)を想定して本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1に示すネットワークにおいて、複合機1、他の2台の複合機2,3およびパーソナルコンピュータ5,6,7,8を含む多数の情報処理装置がLANケーブル9に接続されている。本例では3台の複合機1〜3の構成が同一であるが、以下に説明する特徴的な動作が可能であれば、構造や構成が同一である必要はない。
【0014】
3台の複合機1〜3は、定期的に行われる相互のピアツーピア通信によって、それぞれのメンテナンス情報を授受して共有する。すなわち、複合機1〜3のいずれもが3台のメンテナンス情報を保有する。メンテナンス情報は、メンテナンスを担当する管理者にとって有用な装置状態情報であり、消耗品や消耗部品の消耗状態およびボックスエリアの利用状況などを示す。
【0015】
複合機1の管理者は、複合機1〜3のいずれかの直接の操作またはパーソナルコンピュータ5,6,7,8に搭載された専用ソフトウエアであるWebツールによる間接の操作によって、複合機1の状態が消耗品の補充や動作の調整などの対処作業が必要な状態であるか否かを確認することができる。また、複合機1〜3の管理を担当する場合であっても、複合機1〜3の状態を一括に確認することができる。
【0016】
図2のように複合機1は、操作パネル10、スキャナ12、プリンタ14、用紙ストッカ15、LANボード17、モデム18、ハードディスクドライブ(HDD)20、およびコントローラ30を備えている。複合機1には、コピー・ネットワークプリンティング・スキャニング・ファクシミリ通信・ボックスの機能が集約されている。
【0017】
操作パネル10には、図3のようにスタートキー101、テンキー102およびIDキー108を含む各種のキーとともに、操作ボタンやメッセージを表示する液晶ディスプレイからなるタッチパネル110が配置されている。IDキー108はタッチパネル110の表示をユーザ認証画面に切り替えさせる指示のためのキーである。
【0018】
スキャナ12は、複数枚の原稿を読み取り位置へ順次に搬送するオートドキュメントフィーダ(ADF)を備え、コピーまたはスキャンジョブにおいてスタートキー101の押下に呼応して原稿の読み取りを開始する。
【0019】
プリンタ14は、広く知られる電子写真プロセスによって用紙に画像をプリントする。プリンタ14には、色材であるトナーの残量および廃棄トナー回収容器の収納残量を検知するセンサ群であるトナーセンサ51が設けられている。
【0020】
用紙ストッカ15はサイズの異なる複数の用紙を収容する多段式のカセット機構を備え、カセットを択一選択して用紙をプリンタに給紙する。用紙ストッカ15には各カセットの用紙の残量を検知するセンサ群である用紙センサ51が設けられている。
【0021】
ハードディスクドライブ20は、プリントジョブやスキャンジョブで発生する画像データの一時記憶および各種データの不揮発記憶に用いられる。ハードディスクドライブ20が記憶するデータには図4に示すユーザ認証のためのユーザテーブルUTが含まれる。ユーザテーブルUTはユーザの識別情報と権限とを対応づける。また、ハードディスクドライブ20には、複数のユーザのための一群のボックスであるファイリングボックス21が設けられている。ボックスはユーザごとに割り当てられる記憶領域であり、個人ボックスとも呼ばれる。ユーザは自己に割り当てられたボックスに任意のデータをファイル単位で保存しておくことができる。1つのボックスを複数のユーザが共用する場合もある。
【0022】
LANボード17は、TCP/IPまたは他のプロトコルによって通信を行う通信モジュールとしてのNIC(Network Interface Card)である。モデム18は、公衆回線を介してファクシミリ通信をするための通信モジュールである。
【0023】
コントローラ30は制御プログラムを実行するプロセッサおよびROM・RAMを含む周辺デバイスからなり、複合機1の動作の全般を制御する。上述のメンテナンス情報を収集して記憶する機能、および操作パネル10または外部装置からのアクセスに呼応するユーザ認証機能に係る制御もコントローラ30が行う。さらに、コントローラ30は、複合機1の特徴的な機能に係る処理も担う。特徴的な機能とは、収集したメンテナンス情報に基づいて複合機1〜3の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合に管理者のログインに呼応して真っ先に要通知状態を示す通知情報を出力する機能である。
【0024】
図5は操作パネル10のタッチパネル110が表示するログイン画面Q11の一例を示す。ログイン画面Q11は、ユーザ名とパスワードの入力位置を示す文字列Z1,Z2、およびログインボタンZ3を含む。本例ではテンキー102で容易に入力できるように識別コードとなるユーザ名およびパスワードが所定桁数の数値とされている。ただし、画面キーを設けるといった手法でアルファベット、記号、カナなどを含むコードとすることもできる。
【0025】
図6はパーソナルコンピュータ5〜8から複合機1へのアクセスにおけるログイン画面Q21の一例を示す。ログイン画面Q21は、パーソナルコンピュータ5〜8のディスプレイ上に表示される。ログイン画面Q21もユーザ名とパスワードの入力位置を示す文字列Z5,Z6、およびログインボタンZ7を含む。
【0026】
図7は複合機1が収集して記憶するメンテナンス情報の例を示す。
【0027】
図7(A)の消耗品情報MT1は消耗品に関するメンテナンス情報である。例示では消耗品として管理する項目は、「トナー」、「廃トナー」および「イメージンングユニット(IU)」である。トナーについては、トナーボトルに十分にトナーが残っている状態は正常で、欠乏が迫っている状態(ニアエンプティ)は要通知状態である。「廃トナー」については、回収容器に十分に空きがあれば正常で、満杯が迫っている状態(ニアフル)が要通知状態である。「イメージンングユニット(IU)」については、感光体の寿命の目安となる累積プリント枚数が設定値未満であれば正常で、設定値以上(ライフ)であれば要通知状態である。複合機1〜3のそれぞれに対してこれらの項目について状態判別した結果が消耗品情報MT1によって示される。
【0028】
図7(B)のボックス情報MT2はボックスに関するメンテナンス情報である。ファイリングボックス21において、全てのボックスが十分な空き容量をもつ状態が正常で、いずれかのボックスにおいてその全容量に対する空き領域の割合が設定値以上である状態(容量オーバー)が要通知状態である。複合機1〜3のそれぞれに対してファイリングボックス21の状態判別の結果がボックス情報MT2によって示される。
【0029】
3台の複合機1のいずれかで、かついずれかの項目について要通知状態である場合、消耗品の補充や交換を担当する管理者がログインしたときに、図8(A)に例示する通知画面QM1が操作パネル10またはアクセスした外部装置のディスプレイに表示される。例示の通知画面QM1におけるメッセージの内容は、図7(A)の消耗品情報MT1の内容に対応している。また、要通知状態である場合、ボックスの管理を担当するボックス管理者がログインしたときに、図8(B)に例示する通知画面QM2が操作パネル10またはアクセスした外部装置のディスプレイに表示される。例示の通知画面QM2におけるメッセージの内容は、図7(B)の消耗品情報MT1の内容に対応している。要通知状態でなく正常状態であれば、管理者のログインに呼応して管理者用の操作メニュー画面が、ボックス管理者のログインに呼応してボックス管理者用の操作メニュー画面が、管理者でもボックス管理者でもない一般のユーザのログインに呼応して一般ユーザ用の動作設定画面が表示される。
【0030】
以下に本実施形態の複合機1の動作をフローチャートに沿って説明する。
【0031】
図9は複合機1のコントローラ30が実行する制御プログラムのメインフローチャートである。コントローラ30は、消耗品に関する状態を判別する消耗品情報処理(#1)、ボックスに関する状態を判別する消耗品情報処理(#2)、操作パネル10によるログインを受け付ける第1ユーザ認証処理(#3)、外部装置からのログインを受け付ける第2ユーザ認証処理(#4)、およびジョブ制御を含むその他の処理(#5)を順に繰り返し実行する。
【0032】
図10は消耗品情報処理のフローチャートである。消耗品情報処理(#11〜#18)は、複合機1におけるトナー、廃トナーおよびイメージングユニットの状態検知、他の複合機2,3からの状態検知結果の取得、および検知結果を消耗品情報MT1に反映させるデータ更新を行う。トナーおよび廃トナーの状態検知ではトナーセンサ41の出力を参照する。
【0033】
図11はボックス情報処理のフローチャートである。ボックス情報処理(#21〜#24)は、複合機1におけるファイリングボックス21の状態検知、他の複合機2,3からの状態検知結果の取得、および検知結果をボックス情報MT2に反映させるデータ更新を行う。
【0034】
図12は第1ユーザ認証処理のフローチャートである。第1ユーザ認証処理では、まず現在の表示画面が図5に例示したログイン画面Q11であるか否かをチェックする(#31)。操作パネル10における待機画面はログイン画面Q11であり、一定時間にわたって操作が何の操作も行われないまま一定時間が経過するかリセットキーが押下されると、その時点以前の表示に代わってログイン画面Q11が表示される。したがって、ログイン画面Q11が表示されているのが通常であるが、例えば先の使用から一定時間が経過していない場合には他の画面が表示されている。ログイン画面Q11が表示されていない場合には、IDキー108が押下されまたはそれが有効とされる期間内であれば、ログイン画面Q11を表示し(#31→#34→#35)、そうでなければそのままメインフローにリターンする。なお、一般のユーザが管理者としてログインし直すといった状況でIDキー108が押下されることもある。
【0035】
一方、ログイン画面Q11が表示されていない場合には、入力された識別コードがユーザテーブルUTに登録されているか否かをチェックする(#32)。識別コードが登録されている場合のみ、メッセージ表示処理(#33)へ進む。
【0036】
図13は図12のメッセージ表示処理の詳細を示すフローチャートである。メッセージ表示処理は管理者およびボックス管理者に対してそれぞれに応じた通知を行う。管理者に対しては、上述のように消耗品に関する要通知状態であれば、図8(A)に例示した通知画面QM1を操作パネル10により表示し、そうでなければ管理者用の操作メニュー画面を操作パネル10により表示する(#331〜#334)。ボックス管理者に対しては、ボックスに関する要通知状態であれば、図8(B)に例示した通知画面QM2を操作パネル10により表示し、そうでなければボックス管理者用の操作メニュー画面を操作パネル10により表示する(#335〜#339)。
【0037】
図14は第2ユーザ認証処理のフローチャートである。第2ユーザ認証処理では、まずログインボタンZ7がクリックされたか否かをチェックする(#41)。ログインボタンZ7がクリックされた場合は、ログイン要求とともに入力された識別コードがユーザテーブルUTに登録されているか否かをチェックする(#42)。識別コードが登録されている場合はメッセージ表示処理(#44)へ進む。メッセージ表示処理(#44)の内容は表示手段が操作パネル10に代わって外部装置のディスプレイになるのを除いて、上述した図13のメッセージ表示処理と同様である。識別コードが登録されていない場合はログインエラー画面を外部装置に表示させる(#43)。
【0038】
以上の実施形態においては、複数の複合機1,2,3がメンテナンス情報を共有するので、管理者は1台の複合機にアクセスすることによって複数の複合機1,2,3の状態を一括に確認することができ、管理のための作業負担を低減することができる。
【0039】
上述の実施形態において、メッセージ情報の項目、表示画面の構成、メッセージの内容を適宜選定することができる。例えば、消耗品に関する状態判別に際して用紙の残量を判別項目としてもよい。また、管理する項目の数や種類に応じて、管理者を一人または3人以上に増減してもよい。複数の管理者に別個の表示を行う場合において、管理者と通知すべき事項との対応は任意である。要通知状態か否かの判別基準は、機器運用の実情に応じて選定すればよい。複合機1の全体および各部の構成、コントローラ30の処理内容、ユーザ認証のための識別コードの文字制限・桁数、キー入力やカード挿入といった識別コードの入力方法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。複合機以外のユーザ認証機能を有する機器にも本発明は適用可能である。ただし、メンテナンスフリーの機器よりもメンテナンスを担当する管理者がおかれる機器において本発明はより有用である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る複合機を含むネットワークの構成を示す図である。
【図2】複合機の構成を示すブロック図である。
【図3】操作パネルの構成例を示す図である。
【図4】ユーザ認証に用いるユーザ情報の一例を示す図である。
【図5】操作パネルが表示するログイン画面の一例を示す図である。
【図6】パーソナルコンピュータから複合機へのアクセスにおけるログイン画面の一例を示す図である。
【図7】メンテナンス情報の例を示す図である。
【図8】管理者に対して表示される通知画面の例を示す図である。
【図9】複合機のコントローラが実行する制御プログラムのメインフローチャートである。
【図10】消耗品情報処理のフローチャートである。
【図11】ボックス情報処理のフローチャートである。
【図12】第1ユーザ認証処理のフローチャートである。
【図13】図12のメッセージ表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】第2ユーザ認証処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1,2,3 複合機(ユーザ認証機能を有した機器)
5,6,7,8 パーソナルコンピュータ(外部装置)
QM1,QM2 通知画面(通知情報)
10 操作パネル
17 LANボード(通信モジュール)
14 プリンタ
21 ファイリングボックス
【技術分野】
【0001】
本発明はユーザ認証機能を有した各種の機器に関する。機器には、複写機、プリンタ、および複合機と呼ばれる多機能周辺機器(MFP:Multifunction Peripherals)などの画像形成装置、およびその他のOA機器が含まれる。
【背景技術】
【0002】
複写機に代わって多くのオフィスで使用されるようになった近年の多機能周辺機器(以下、複合機という)は、予め登録されたユーザに対して使用を許可するユーザ認証機能を有している。パネル操作またはネットワーク通信によるアクセスに対して、複合機はログイン操作を求める。予め登録された識別コードがキー入力やIDカードの装着といった所定のログイン操作で入力されると、複合機はログインを許可してその後の動作指示操作を受け付ける。
【0003】
ユーザ認識に関して、入力された識別コードの値に応じて、操作画面を切り替えたり利用を制限したりする技術は知られている。例えば、特許文献1に開示された複合機は、ログインを許可したユーザがプリンタ初期設定またはシステム初期設定をしようとしたときに、各設定について権限が与えられたユーザか否かをチェックし、権限が与えられていない場合は改めてログイン操作を要求する。また、特許文献2に画像形成装置として開示された複合機は、読み取り画像の出力先の一覧として記憶している宛先情報について、ユーザの区分に応じて利用を制限する。
【0004】
一方、複合機はメンテナンスに有用な管理者用の状態情報を表示する機能を有している。管理者は、操作パネルまたはネットワークで複合機と結ばれたコンピュータの画面に状態情報を表示させて、複合機の状態を確認することができる。状態情報は、消耗品(トナーや用紙など)の残量、感光体の寿命の目安となるプリント枚数、ファイリングボックスと呼ばれるデータ保存領域の利用状況などであり、管理者でなければ特に知る必要のない情報である。このため、表示項目の一部(例えばトナー残量)を常時表示する場合であっても、通常の使用における操作に影響のないように、操作画面内に小さなアイコンで表現する表示方法が適用されている。なお、消耗品の欠乏やジャムといった緊急の対処が必要なトラブルが発生したときには、直ちに自動的に警告表示が行われる。
【特許文献1】特開2005−335215号公報
【特許文献2】特開2005−102133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来においては、機器の管理者が行う状態情報の確認作業において見落としが発生し易いという問題があった。見落としによって必要な対処が行われず、機器が使用できなくなることも起こり得る。また、特に一人で複数台の機器を管理する場合には管理者の作業負担が大きいという問題もあった。
【0006】
本発明は、機器の状態が対処の必要な状態であるか否かを管理者がより確実にかつ迅速に確認することのできるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する機器は、管理者を含む予め登録されたユーザに対して動作指示操作を許可するユーザ認証機能を有した機器であって、当該機器の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して要通知状態を示す通知情報を出力し、要通知状態でない場合には管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報を出力する。出力とは、当該機器または外部装置での表示を意味する。
【0008】
要通知状態を示す通知情報が管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報に対して優先させて出力されるので、管理者はログイン後に何ら操作をすることなく、機器が要通知状態であるか否かを知ることができる。
【0009】
好ましい態様の機器は、第1の管理者に対しては第1通知情報を出力し、第2の管理者に対しては第2通知情報を出力する。例えば、機器が複合機であって、消耗品の補充を担当する第1の管理者とファイリングボックスのデータ管理を担当する第2の管理者がおかれた状況において、第1および第2の管理者はログイン操作以外の操作をすることなく出力される第1通知情報または第2通知情報によって、自己が対処すべき状態か否かを知ることができる。
【0010】
他の好ましい態様の機器は、外部装置との通信を可能にする通信モジュールを備えており、通信によって外部装置の状態情報を収集して、当該機器および外部装置のいずれかの状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して当該機器または外部装置が要通知状態であることを示す通知情報を出力する。この機器の管理者は、当該機器に対するログイン後に何ら操作をすることなく、当該機器および外部装置のいずれかまたは両方が対処すべき状態であるか否かを知ることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、機器の状態が対処の必要な状態であるか否かを管理者がより確実にかつ迅速に確認することができ、状態の見落としや見誤りの発生を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の適用に好ましい機器として複合機がある。一般に複合機はコンピュータと接続され、ファクシミリ伝送を含む画像入出装置として利用される。以下、ユーザ認識機能をもつ複合機を含むローカルエリアネットワーク(LAN)を想定して本発明の実施形態を説明する。
【0013】
図1に示すネットワークにおいて、複合機1、他の2台の複合機2,3およびパーソナルコンピュータ5,6,7,8を含む多数の情報処理装置がLANケーブル9に接続されている。本例では3台の複合機1〜3の構成が同一であるが、以下に説明する特徴的な動作が可能であれば、構造や構成が同一である必要はない。
【0014】
3台の複合機1〜3は、定期的に行われる相互のピアツーピア通信によって、それぞれのメンテナンス情報を授受して共有する。すなわち、複合機1〜3のいずれもが3台のメンテナンス情報を保有する。メンテナンス情報は、メンテナンスを担当する管理者にとって有用な装置状態情報であり、消耗品や消耗部品の消耗状態およびボックスエリアの利用状況などを示す。
【0015】
複合機1の管理者は、複合機1〜3のいずれかの直接の操作またはパーソナルコンピュータ5,6,7,8に搭載された専用ソフトウエアであるWebツールによる間接の操作によって、複合機1の状態が消耗品の補充や動作の調整などの対処作業が必要な状態であるか否かを確認することができる。また、複合機1〜3の管理を担当する場合であっても、複合機1〜3の状態を一括に確認することができる。
【0016】
図2のように複合機1は、操作パネル10、スキャナ12、プリンタ14、用紙ストッカ15、LANボード17、モデム18、ハードディスクドライブ(HDD)20、およびコントローラ30を備えている。複合機1には、コピー・ネットワークプリンティング・スキャニング・ファクシミリ通信・ボックスの機能が集約されている。
【0017】
操作パネル10には、図3のようにスタートキー101、テンキー102およびIDキー108を含む各種のキーとともに、操作ボタンやメッセージを表示する液晶ディスプレイからなるタッチパネル110が配置されている。IDキー108はタッチパネル110の表示をユーザ認証画面に切り替えさせる指示のためのキーである。
【0018】
スキャナ12は、複数枚の原稿を読み取り位置へ順次に搬送するオートドキュメントフィーダ(ADF)を備え、コピーまたはスキャンジョブにおいてスタートキー101の押下に呼応して原稿の読み取りを開始する。
【0019】
プリンタ14は、広く知られる電子写真プロセスによって用紙に画像をプリントする。プリンタ14には、色材であるトナーの残量および廃棄トナー回収容器の収納残量を検知するセンサ群であるトナーセンサ51が設けられている。
【0020】
用紙ストッカ15はサイズの異なる複数の用紙を収容する多段式のカセット機構を備え、カセットを択一選択して用紙をプリンタに給紙する。用紙ストッカ15には各カセットの用紙の残量を検知するセンサ群である用紙センサ51が設けられている。
【0021】
ハードディスクドライブ20は、プリントジョブやスキャンジョブで発生する画像データの一時記憶および各種データの不揮発記憶に用いられる。ハードディスクドライブ20が記憶するデータには図4に示すユーザ認証のためのユーザテーブルUTが含まれる。ユーザテーブルUTはユーザの識別情報と権限とを対応づける。また、ハードディスクドライブ20には、複数のユーザのための一群のボックスであるファイリングボックス21が設けられている。ボックスはユーザごとに割り当てられる記憶領域であり、個人ボックスとも呼ばれる。ユーザは自己に割り当てられたボックスに任意のデータをファイル単位で保存しておくことができる。1つのボックスを複数のユーザが共用する場合もある。
【0022】
LANボード17は、TCP/IPまたは他のプロトコルによって通信を行う通信モジュールとしてのNIC(Network Interface Card)である。モデム18は、公衆回線を介してファクシミリ通信をするための通信モジュールである。
【0023】
コントローラ30は制御プログラムを実行するプロセッサおよびROM・RAMを含む周辺デバイスからなり、複合機1の動作の全般を制御する。上述のメンテナンス情報を収集して記憶する機能、および操作パネル10または外部装置からのアクセスに呼応するユーザ認証機能に係る制御もコントローラ30が行う。さらに、コントローラ30は、複合機1の特徴的な機能に係る処理も担う。特徴的な機能とは、収集したメンテナンス情報に基づいて複合機1〜3の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、要通知状態である場合に管理者のログインに呼応して真っ先に要通知状態を示す通知情報を出力する機能である。
【0024】
図5は操作パネル10のタッチパネル110が表示するログイン画面Q11の一例を示す。ログイン画面Q11は、ユーザ名とパスワードの入力位置を示す文字列Z1,Z2、およびログインボタンZ3を含む。本例ではテンキー102で容易に入力できるように識別コードとなるユーザ名およびパスワードが所定桁数の数値とされている。ただし、画面キーを設けるといった手法でアルファベット、記号、カナなどを含むコードとすることもできる。
【0025】
図6はパーソナルコンピュータ5〜8から複合機1へのアクセスにおけるログイン画面Q21の一例を示す。ログイン画面Q21は、パーソナルコンピュータ5〜8のディスプレイ上に表示される。ログイン画面Q21もユーザ名とパスワードの入力位置を示す文字列Z5,Z6、およびログインボタンZ7を含む。
【0026】
図7は複合機1が収集して記憶するメンテナンス情報の例を示す。
【0027】
図7(A)の消耗品情報MT1は消耗品に関するメンテナンス情報である。例示では消耗品として管理する項目は、「トナー」、「廃トナー」および「イメージンングユニット(IU)」である。トナーについては、トナーボトルに十分にトナーが残っている状態は正常で、欠乏が迫っている状態(ニアエンプティ)は要通知状態である。「廃トナー」については、回収容器に十分に空きがあれば正常で、満杯が迫っている状態(ニアフル)が要通知状態である。「イメージンングユニット(IU)」については、感光体の寿命の目安となる累積プリント枚数が設定値未満であれば正常で、設定値以上(ライフ)であれば要通知状態である。複合機1〜3のそれぞれに対してこれらの項目について状態判別した結果が消耗品情報MT1によって示される。
【0028】
図7(B)のボックス情報MT2はボックスに関するメンテナンス情報である。ファイリングボックス21において、全てのボックスが十分な空き容量をもつ状態が正常で、いずれかのボックスにおいてその全容量に対する空き領域の割合が設定値以上である状態(容量オーバー)が要通知状態である。複合機1〜3のそれぞれに対してファイリングボックス21の状態判別の結果がボックス情報MT2によって示される。
【0029】
3台の複合機1のいずれかで、かついずれかの項目について要通知状態である場合、消耗品の補充や交換を担当する管理者がログインしたときに、図8(A)に例示する通知画面QM1が操作パネル10またはアクセスした外部装置のディスプレイに表示される。例示の通知画面QM1におけるメッセージの内容は、図7(A)の消耗品情報MT1の内容に対応している。また、要通知状態である場合、ボックスの管理を担当するボックス管理者がログインしたときに、図8(B)に例示する通知画面QM2が操作パネル10またはアクセスした外部装置のディスプレイに表示される。例示の通知画面QM2におけるメッセージの内容は、図7(B)の消耗品情報MT1の内容に対応している。要通知状態でなく正常状態であれば、管理者のログインに呼応して管理者用の操作メニュー画面が、ボックス管理者のログインに呼応してボックス管理者用の操作メニュー画面が、管理者でもボックス管理者でもない一般のユーザのログインに呼応して一般ユーザ用の動作設定画面が表示される。
【0030】
以下に本実施形態の複合機1の動作をフローチャートに沿って説明する。
【0031】
図9は複合機1のコントローラ30が実行する制御プログラムのメインフローチャートである。コントローラ30は、消耗品に関する状態を判別する消耗品情報処理(#1)、ボックスに関する状態を判別する消耗品情報処理(#2)、操作パネル10によるログインを受け付ける第1ユーザ認証処理(#3)、外部装置からのログインを受け付ける第2ユーザ認証処理(#4)、およびジョブ制御を含むその他の処理(#5)を順に繰り返し実行する。
【0032】
図10は消耗品情報処理のフローチャートである。消耗品情報処理(#11〜#18)は、複合機1におけるトナー、廃トナーおよびイメージングユニットの状態検知、他の複合機2,3からの状態検知結果の取得、および検知結果を消耗品情報MT1に反映させるデータ更新を行う。トナーおよび廃トナーの状態検知ではトナーセンサ41の出力を参照する。
【0033】
図11はボックス情報処理のフローチャートである。ボックス情報処理(#21〜#24)は、複合機1におけるファイリングボックス21の状態検知、他の複合機2,3からの状態検知結果の取得、および検知結果をボックス情報MT2に反映させるデータ更新を行う。
【0034】
図12は第1ユーザ認証処理のフローチャートである。第1ユーザ認証処理では、まず現在の表示画面が図5に例示したログイン画面Q11であるか否かをチェックする(#31)。操作パネル10における待機画面はログイン画面Q11であり、一定時間にわたって操作が何の操作も行われないまま一定時間が経過するかリセットキーが押下されると、その時点以前の表示に代わってログイン画面Q11が表示される。したがって、ログイン画面Q11が表示されているのが通常であるが、例えば先の使用から一定時間が経過していない場合には他の画面が表示されている。ログイン画面Q11が表示されていない場合には、IDキー108が押下されまたはそれが有効とされる期間内であれば、ログイン画面Q11を表示し(#31→#34→#35)、そうでなければそのままメインフローにリターンする。なお、一般のユーザが管理者としてログインし直すといった状況でIDキー108が押下されることもある。
【0035】
一方、ログイン画面Q11が表示されていない場合には、入力された識別コードがユーザテーブルUTに登録されているか否かをチェックする(#32)。識別コードが登録されている場合のみ、メッセージ表示処理(#33)へ進む。
【0036】
図13は図12のメッセージ表示処理の詳細を示すフローチャートである。メッセージ表示処理は管理者およびボックス管理者に対してそれぞれに応じた通知を行う。管理者に対しては、上述のように消耗品に関する要通知状態であれば、図8(A)に例示した通知画面QM1を操作パネル10により表示し、そうでなければ管理者用の操作メニュー画面を操作パネル10により表示する(#331〜#334)。ボックス管理者に対しては、ボックスに関する要通知状態であれば、図8(B)に例示した通知画面QM2を操作パネル10により表示し、そうでなければボックス管理者用の操作メニュー画面を操作パネル10により表示する(#335〜#339)。
【0037】
図14は第2ユーザ認証処理のフローチャートである。第2ユーザ認証処理では、まずログインボタンZ7がクリックされたか否かをチェックする(#41)。ログインボタンZ7がクリックされた場合は、ログイン要求とともに入力された識別コードがユーザテーブルUTに登録されているか否かをチェックする(#42)。識別コードが登録されている場合はメッセージ表示処理(#44)へ進む。メッセージ表示処理(#44)の内容は表示手段が操作パネル10に代わって外部装置のディスプレイになるのを除いて、上述した図13のメッセージ表示処理と同様である。識別コードが登録されていない場合はログインエラー画面を外部装置に表示させる(#43)。
【0038】
以上の実施形態においては、複数の複合機1,2,3がメンテナンス情報を共有するので、管理者は1台の複合機にアクセスすることによって複数の複合機1,2,3の状態を一括に確認することができ、管理のための作業負担を低減することができる。
【0039】
上述の実施形態において、メッセージ情報の項目、表示画面の構成、メッセージの内容を適宜選定することができる。例えば、消耗品に関する状態判別に際して用紙の残量を判別項目としてもよい。また、管理する項目の数や種類に応じて、管理者を一人または3人以上に増減してもよい。複数の管理者に別個の表示を行う場合において、管理者と通知すべき事項との対応は任意である。要通知状態か否かの判別基準は、機器運用の実情に応じて選定すればよい。複合機1の全体および各部の構成、コントローラ30の処理内容、ユーザ認証のための識別コードの文字制限・桁数、キー入力やカード挿入といった識別コードの入力方法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。複合機以外のユーザ認証機能を有する機器にも本発明は適用可能である。ただし、メンテナンスフリーの機器よりもメンテナンスを担当する管理者がおかれる機器において本発明はより有用である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る複合機を含むネットワークの構成を示す図である。
【図2】複合機の構成を示すブロック図である。
【図3】操作パネルの構成例を示す図である。
【図4】ユーザ認証に用いるユーザ情報の一例を示す図である。
【図5】操作パネルが表示するログイン画面の一例を示す図である。
【図6】パーソナルコンピュータから複合機へのアクセスにおけるログイン画面の一例を示す図である。
【図7】メンテナンス情報の例を示す図である。
【図8】管理者に対して表示される通知画面の例を示す図である。
【図9】複合機のコントローラが実行する制御プログラムのメインフローチャートである。
【図10】消耗品情報処理のフローチャートである。
【図11】ボックス情報処理のフローチャートである。
【図12】第1ユーザ認証処理のフローチャートである。
【図13】図12のメッセージ表示処理の詳細を示すフローチャートである。
【図14】第2ユーザ認証処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0041】
1,2,3 複合機(ユーザ認証機能を有した機器)
5,6,7,8 パーソナルコンピュータ(外部装置)
QM1,QM2 通知画面(通知情報)
10 操作パネル
17 LANボード(通信モジュール)
14 プリンタ
21 ファイリングボックス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理者を含む予め登録されたユーザに対して動作指示操作を許可するユーザ認証機能を有した機器であって、
当該機器の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、
要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して要通知状態を示す通知情報を出力し、
要通知状態でない場合には管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報を出力する
ことを特徴とするユーザ認証機能を有した機器。
【請求項2】
画面表示の可能な操作パネルを備えており、
要通知状態である場合に前記通知情報としてメッセージ画像を前記操作パネルによって表示し、
要通知状態でない場合に前記操作案内情報として管理者用メニュー画面を前記操作パネルによって表示する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項3】
外部装置との通信を可能にする通信モジュールを備えており、
要通知状態である場合に、通信による管理者のログインに呼応して、前記通知情報としてメッセージ画像データを前記通信モジュールによって前記外部装置へ出力し、
要通知状態でない場合に、通信による管理者のログインに呼応して、前記操作案内情報として管理者用メニュー画面データを前記通信モジュールによって前記外部装置へ出力する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項4】
当該機器の状態が、第1の管理者に通知すべきものとして予め決められた第1要通知状態または第2の管理者に通知すべきものとして予め決められた第2要通知状態であるか否かを判定し、
第1要通知状態である場合には第1の管理者のログインに呼応して第1要通知状態を示す第1通知情報を出力し、
第1要通知状態でない場合には第1の管理者のログインに呼応して第1の管理者用の第1操作案内情報を出力し、
第2要通知状態である場合には第2の管理者のログインに呼応して第2要通知状態を示す第2通知情報を出力し、
第2要通知状態でない場合には第2の管理者のログインに呼応して第2の管理者用の第2操作案内情報を出力する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項5】
プリンタとファイリングボックスとを備える多機能周辺機器であって、
第1要通知状態は前記プリンタが使用する消耗品の寿命または欠乏が迫っている状態であり、
第2要通知状態は前記ファイリングボックスにおける空き容量の欠乏が迫っている状態である、
請求項4に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項6】
外部装置との通信を可能にする通信モジュールを備えており、
通信によって外部装置の状態情報を収集して、当該機器および外部装置のいずれかの状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、
要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して当該機器または外部装置が要通知状態であることを示す通知情報を出力する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項1】
管理者を含む予め登録されたユーザに対して動作指示操作を許可するユーザ認証機能を有した機器であって、
当該機器の状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、
要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して要通知状態を示す通知情報を出力し、
要通知状態でない場合には管理者のログインに呼応して管理者用の操作案内情報を出力する
ことを特徴とするユーザ認証機能を有した機器。
【請求項2】
画面表示の可能な操作パネルを備えており、
要通知状態である場合に前記通知情報としてメッセージ画像を前記操作パネルによって表示し、
要通知状態でない場合に前記操作案内情報として管理者用メニュー画面を前記操作パネルによって表示する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項3】
外部装置との通信を可能にする通信モジュールを備えており、
要通知状態である場合に、通信による管理者のログインに呼応して、前記通知情報としてメッセージ画像データを前記通信モジュールによって前記外部装置へ出力し、
要通知状態でない場合に、通信による管理者のログインに呼応して、前記操作案内情報として管理者用メニュー画面データを前記通信モジュールによって前記外部装置へ出力する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項4】
当該機器の状態が、第1の管理者に通知すべきものとして予め決められた第1要通知状態または第2の管理者に通知すべきものとして予め決められた第2要通知状態であるか否かを判定し、
第1要通知状態である場合には第1の管理者のログインに呼応して第1要通知状態を示す第1通知情報を出力し、
第1要通知状態でない場合には第1の管理者のログインに呼応して第1の管理者用の第1操作案内情報を出力し、
第2要通知状態である場合には第2の管理者のログインに呼応して第2要通知状態を示す第2通知情報を出力し、
第2要通知状態でない場合には第2の管理者のログインに呼応して第2の管理者用の第2操作案内情報を出力する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項5】
プリンタとファイリングボックスとを備える多機能周辺機器であって、
第1要通知状態は前記プリンタが使用する消耗品の寿命または欠乏が迫っている状態であり、
第2要通知状態は前記ファイリングボックスにおける空き容量の欠乏が迫っている状態である、
請求項4に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【請求項6】
外部装置との通信を可能にする通信モジュールを備えており、
通信によって外部装置の状態情報を収集して、当該機器および外部装置のいずれかの状態が管理者に通知すべきものとして予め決められた要通知状態であるか否かを判定し、
要通知状態である場合には管理者のログインに呼応して当該機器または外部装置が要通知状態であることを示す通知情報を出力する
請求項1に記載のユーザ認証機能を有した機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−53868(P2009−53868A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218949(P2007−218949)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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