説明

ラテラルロッドの支持部構造

【課題】車両の操縦安定性をより向上させることができるラテラルロッドの支持部構造を提供する。
【解決手段】車体3の左右一側部側から下方にラテラルロッドブラケット6を延出し、ラテラルロッドブラケット6の下端部をラテラルロッドの一端部に連結し、ラテラルロッドブラケット6の下端部と、車体3の左右中央部側でラテラルロッドブラケット6の下端部よりも高所に位置する床下部材5の左右中央部との間にラテラルロッドブレース7を架設し、フック取付け部材10を車両前後方向に延びる状態に設け、ラテラルロッドブレース7の床下部材5側の端部を、床下部材5とフック取付け部材10に連結してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はラテラルロッドの支持部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ラテラルロッドの支持部構造として、従来、特許文献1や特許文献2に開示されているように、車体の左右一側部側から下方にラテラルロッドブラケットを延出し、ラテラルロッドブラケットの下端部をラテラルロッドの一端部に連結し、ラテラルロッドブラケットの下端部と、その横上方の床下部材としてのクロスメンバとの間にラテラルロッドブレースを架設した構造があった。この構造において、ラテラルロッドブレースのクロスメンバ側の端部は、車体の左右中央よりもラテラルロッドブラケット側に位置するようにクロスメンバに連結されていた。
【特許文献1】特開平9−309464号公報
【特許文献2】実開平1−98778号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の構造によれば、ラテラルロッドブレースのクロスメンバ側の端部は、車体の左右中央よりもラテラルロッドブラケット側に位置するようにクロスメンバに連結されていたために、ラテラルロッドブレースとラテラルロッドとの角度が大きくなり、ラテラルロッドからの入力のクロスメンバへの伝達にロスが生じてしまい、車両の操縦安定性を十分向上させることが困難であった。
本発明は上記実状に鑑みて成されたもので、その目的は、車両の操縦安定性をより向上させることができるラテラルロッドの支持部構造を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の特徴は、
車体の左右一側部側から下方にラテラルロッドブラケットを延出し、
前記ラテラルロッドブラケットの下端部をラテラルロッドの一端部に連結し、
前記ラテラルロッドブラケットの下端部と、前記車体の左右中央部側で前記ラテラルロッドブラケットの下端部よりも高所に位置する床下部材の左右中央部との間にラテラルロッドブレースを架設し、
牽引用のフックを備えたフック取付け部材を前記車体の左右中央部に車両前後方向に延びる状態に設け、
前記ラテラルロッドブレースの前記床下部材側の端部を、前記床下部材と前記フック取付け部材とに連結してある点にある。(請求項1)
【0005】
この構成によれば、前記ラテラルロッドブラケットの下端部と、車体の左右中央部側でラテラルロッドブラケットの下端部よりも高所に位置する床下部材の左右中央部との間にラテラルロッドブレースを架設してあるから、ラテラルロッドブレースとラテラルロッドとの角度を小さくすることができ、ラテラルロッドからの入力の床下部材への伝達にロスが生じにくくすることができて、車両の操縦安定性を十分向上させることができる。その結果、車両の商品性を向上させることができる。
また、牽引用のフックを備えたフック取付け部材を車体の左右中央部に車両前後方向に延びる状態に設け、ラテラルロッドブレースの床下部材側の端部を、床下部材とフック取付け部材とに連結してあるから、ラテラルロッドブレースの取付け剛性を強くすることができる。
すなわち、フック取付け部材は牽引力に耐えるために強度を強くするとともに、車両の床下に強く固定してあり、このフック取付け部材にラテラルロッドブレースの床下部材側の端部を連結してあるから、ラテラルロッドブレースの取付け剛性を強くすることができ、ラテラルロッドブレースに支えられるラテラルロッドブラケットの剛性を強くすることができる。
これにより、ラテラルロッドからの入力の床下部材への伝達にロスがより生じにくくすることができて、車両の操縦安定性を十分向上させることができる。
そして、フック取付け部材は車両前後方向に延びる状態に設けてあるから、ラテラルロッドブレースを介して入力する車両の左右方向の力を逃がしにくく、この力を効率よく支えることができる。(請求項1)
【0006】
本発明において、
前記床下部材は車幅方向に沿うクロスメンバであり、
前記フック取付け部材は前記クロスメンバの左右中央部に結合されて、前記クロスメンバから車両前後方向に延びていると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
【0007】
ラテラルロッドブレースの連結の相手側の部品であるフック取付け部材の剛性が強くなって、ラテラルロッドブレースの取付け剛性をより強くすることができる。(請求項2)
【0008】
本発明において、
前記クロスメンバは、車幅方向に沿う第1下壁と、前記第1下壁の幅方向両端部から立ち上がる車両前方側の前側第1側壁と車両後方側の後側第1側壁とを備え、
前記フック取付け部材は、前記クロスメンバから車両後方側に延びる第2下壁と、前記第2下壁の幅方向両端部から立ち上がる一対の第2側壁とを備え、
前記ラテラルロッドブレースは、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第3側壁と車両後方側の後側第3側壁とを備え、
前記後側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部を前記後側第1側壁に車両後方側から重ね合わせて溶接固着し、
前記前側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部を前記前側第1側壁に車両前方側から重ね合わせて溶接固着してあると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
【0009】
クロスメンバは、車幅方向に沿う第1下壁と、前記第1下壁の幅方向両端部から立ち上がる車両前方側の前側第1側壁と車両後方側の後側第1側壁とを備えているから、クロスメンバの剛性を強くすることができる。
同様に、フック取付け部材は、前記クロスメンバから車両後方側に延びる第2下壁と、前記第2下壁の幅方向両端部から立ち上がる一対の第2側壁とを備え、ラテラルロッドブレースは、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第3側壁と車両後方側の後側第3側壁とを備えているから、フック取付け部材とラテラルロッドブレースの剛性を強くすることができる。
そして、ラテラルロッドブレースの後側第3側壁のクロスメンバ側の端部を、クロスメンバの後側第1側壁に車両後方側から重ね合わせて溶接固着し、ラテラルロッドブレースの前側第3側壁のクロスメンバ側の端部を、クロスメンバの前側第1側壁に車両前方側から重ね合わせて溶接固着してあるから、ラテラルロッドブレースの取付け剛性をより強くすることができる。(請求項3)
【0010】
本発明において、
前記後側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部に上側開放の切欠き状の凹部を形成し、
前記凹部に、前記第2下壁と一対の第2側壁とを上方から受け入れた状態で、前記凹部の両側の後側第3側壁部分を前記後側第1側壁に車両後方側から重ね合わせて溶接固着してあると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
【0011】
前記後側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部に上側開放の切欠き状の凹部を形成し、
前記凹部に、前記第2下壁と一対の第2側壁とを上方から受け入れた状態で、前記凹部の両側の後側第3側壁部分を前記後側第1側壁に車両後方側から重ね合わせて溶接固着してあるから、ラテラルロッドブレースの結合長さ(ラテラルロッドブレースの結合部の車幅方向における長さ)が長くなって、ラテラルロッドブレースの取付け剛性をより強くすることができる。(請求項4)
【0012】
本発明において、
前記一対の第2側壁の車両前方側の端部から車幅方向外側に延出する左右一対の第1延出片を設け、前記第1延出片を、前記後側第1側壁と後側第3側壁部分の間に介在させた状態で、前記後側第1側壁と第1延出片と後側第3側壁部分とを溶接固着してあると、ラテラルロッドブレースの取付け剛性をより強くすることができる。(請求項5)
【0013】
本発明において、
前記第2下壁から車両前方側に延出する第2延出片を設け、
前記後側第3側壁の凹部のうち、前記第2下壁に対応する凹部部分から車両前方側に延出する第3延出片を設け、
前記第2延出片を前記第1下壁に下方から重ね合わせるとともに、前記第3延出片を前記第2延出片に下方から重ね合わせて、前記第1下壁と第2延出片と第3延出片とを溶接固着してあると、ラテラルロッドブレースの取付け剛性をより強くすることができる。(請求項6)
【0014】
本発明において、
前記ラテラルロッドブラケットは、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第4側壁と車両後方側の後側第4側壁を備え、
前記前側第4側壁の下端部と、前記前側第3側壁の前記ラテラルロッドブラケット側の端部とを車両前後方向で重ね合わせて溶接固着し、
前記後側第4側壁の下端部と、前記後側第3側壁の前記ラテラルロッドブラケット側の端部とを車両前後方向で重ね合わせて溶接固着してあると、ラテラルロッドブラケットとラテラルロッドブレースとの連結強度を強くすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、
車両の操縦安定性をより向上させることができるラテラルロッドの支持部構造を提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1〜3に示すように、自動車の左右の後輪が装着されるリアアクスル1と車体3とをラテラルロッド4で連結してある。車体3は、後述のクロスメンバ5やサイドメンバ8等の各種のフレームから成る。リアアクスル1は、左右一対のトレーリングアームを介して車体3に横軸芯周りに揺動可能に支持されている。また、牽引用のフック9を備えたフック取付け部材10を、車体3の左右中央部に車両前後方向に延びる状態に設けてある。
【0017】
ラテラルロッド4の支持部構造について説明すると、車体3の左右一側部側のサイドメンバ8から下方にラテラルロッドブラケット6を延出し、ラテラルロッドブラケット6の下端部をラテラルロッド4の一端部4Aに連結してある。ラテラルロッド4の他端部4Bは、リアアクスル1のラテラルロッドブラケット6側とは反対側の端部に連結されている。そして、ラテラルロッドブラケット6の下端部と、車体3の左右中央部側でラテラルロッドブラケット6の下端部よりも高所に位置するクロスメンバ5(床下部材に相当)の左右中央部との間に、ラテラルロッドブラケット6の倒れを防止するラテラルロッドブレース7を架設してある。
【0018】
前記サイドメンバ8は、左右に一対、車両前後方向に沿うように配設されており、クロスメンバ5の左右両端部は左右一対のサイドメンバ8に各別に溶接固着されている。クロスメンバ5の左右中央は車両の左右中央に位置する。
【0019】
[クロスメンバ5の構造]
図2,図4に示すように、クロスメンバ5は、車幅方向Dに沿う第1下壁11と、第1下壁11の幅方向両端部から立ち上がる車両前方側Frの前側第1側壁21Fと車両後方側の後側第1側壁21Rとを備えている。クロスメンバ5の左右両端部は上方に折曲されて長手方向中間部よりも上方に位置している。前側第1側壁21Fと後側第1側壁21Rとの上端部は幅方向外方側に折曲されて第1フランジ31に構成されている。
【0020】
[フック取付け部材10の構造]
フック取付け部材10はクロスメンバ5の左右中央部に溶接により結合されて、クロスメンバ5から車両後方側に延びている。このフック取付け部材10は、クロスメンバ5から車両後方側に延びる第2下壁12と、第2下壁12の幅方向両端部から立ち上がる一対の第2側壁22とを備え、第2側壁22の上端部が幅方向外方側に折曲されて第2フランジ32に構成されている。第2下壁12は車幅方向から見て下方に凸の円弧状に湾曲している。
【0021】
フック9はU字状の金属丸棒から成り、フック9の左右一対の上端部が左右一対の第2側壁22に各別に溶接固着されている。このフック9は車両の運搬時に使用される部品であり、フック9に挿通させたワイヤーロープで車体3をキャリアカーや船舶に固定する。従って、フック取付け部材10の強度・剛性を強くしてある。フック取付け部材10とクロスメンバ5との接合構造については後述する。
【0022】
[ラテラルロッドブレース7の構造]
図2〜図4に示すように、ラテラルロッドブレース7は、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第3側壁23Fと車両後方側の後側第3側壁23Rとを備え、前側第3側壁23Fと後側第3側壁23Rの下端部が、幅方向内方側に折曲されて断面円弧状の第3フランジ52に構成されている。
【0023】
前側第3側壁23Fと後側第3側壁23Rに、ラテラルロッドブレース7の長手方向に沿う長尺のリブ27を形成してある。このリブ27はラテラルロッドブレース7の幅方向外方側に凸の断面円弧状に形成されている。図3に示すように、ラテラルロッドブレース7はさらに第3上壁33を備えている。この第3上壁33は、後述の凹部14とラテラルロッドブラケット6の下端部との間で前側第3側壁23Fと後側第3側壁23Rの上端部同士を連結している。以上の構造により、ラテラルロッドブレース7の剛性を強くしてある。
【0024】
[フック取付け部材10とクロスメンバ5とラテラルロッドブレース7の接合構造]
図2,図4に示すように、ラテラルロッドブレース7の前側第3側壁23Fのクロスメンバ5側の端部を、クロスメンバ5の前側第1側壁21Fに車両前方側Frから重ね合わせて溶接固着してある。後側第3側壁23Rのクロスメンバ5側の端部には、フック取付け部材10の第2下壁12と、一対の第2側壁22とを上方から受け入れる上側開放の切欠き状の凹部14を形成してある。
【0025】
図2に示すように、フック取付け部材10の一対の第2側壁22の前端部(車両前方側Frの端部)から車幅方向外側D2に延出する左右一対の第1延出片28を設け、この左右一対の第1延出片28をクロスメンバ5の後側第1側壁21Rに車両後方側から重ね合わせてある。
そして、前記後側第3側壁23Rに形成した凹部14に、フック取付け部材10の第2下壁12と一対の第2側壁22とを上方から受け入れた状態で、凹部14の両側の後側第3側壁部分としての左右一対の張り出し片29を第1延出片28に重ね合わせ、後側第1側壁21Rと第1延出片28と張り出し片29とを一体に溶接固着してある。つまり、前記第1延出片28を、後側第1側壁21Rと張り出し片29との間に介在させた状態で、後側第1側壁21Rと第1延出片28と張り出し片29とを一体に溶接固着してある。左側の第1延出片28及び左側の張り出し片29は、フック取付け部材10を挟んで右側の第2延出片28及び右側の張り出し片29とは反対側に設けられている。
【0026】
図4に示すように、フック取付け部材10の第2下壁12から車両前方側Frに延出する第2延出片42を設け、ラテラルロッドブレース7の凹部14のうち、第2下壁12に対応する凹部部分14Aから車両前方側Frに延出する第3延出片43を形成してある。そして、第2延出片42をクロスメンバ5の第1下壁11に下方から重ね合わせるとともに、第3延出片43を第2延出片42に下方から重ね合わせて、第1下壁11と第2延出片42と第3延出片43とを一体に溶接固着してある。
【0027】
上記のように、ラテラルロッドブレース7のクロスメンバ5側の端部(後側第3側壁23Rの端部と前側第3側壁23Fの端部)を、クロスメンバ5とフック取付け部材10とに連結してある。
【0028】
さらに、フック取付け部材10の左右一対の第1延出片28の下端部から車両前方側Frに延出する第4延出片を設け、この第4延出片をクロスメンバ5の第1下壁11に下方から重ね合わせて溶接固着してある。
【0029】
図2,図3に示すように、ラテラルロッドブレース7の第2フランジ52の一端部52A(ラテラルロッドブラケット6側とは反対側の一端部52A)を扁平に形成し、この一端部52Aをクロスメンバ5の第1下壁11に下方から重ね合わせて溶接固着してある。
【0030】
[ラテラルロッドブラケット6の構造]
ラテラルロッドブラケット6は、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第4側壁24Fと車両後方側の後側第4側壁24Rを備えている。そして、前側第4側壁24Fの下端部と前側第3側壁23Fのラテラルロッドブラケット6側の端部とを車両前後方向で重ね合わせて溶接固着し、後側第4側壁24Rの下端部と後側の第3側壁23Rのラテラルロッドブラケット6側の端部とを車両前後方向で重ね合わせて溶接固着してある。
【0031】
前記前側第3側壁23Fと後側第3側壁23Rのラテラルロッドブラケット6側の端部は、前側第4側壁24Fと後側第4側壁24Rの下端部間に位置し、これらの各端部にはボルト挿通孔が形成されている。また、ラテラルロッド4のラテラルロッドブラケット6側の端部に防振ブッシュ(図示せず)の外筒を溶接固着してある。防振ブッシュは、内筒と、外筒と、内外筒を連結するゴム状弾性体とから成る。そして、前記ボルト挿通孔と内筒とに取付けボルトを挿通させ、取付けボルトにナットを螺合締結することで、ラテラルロッド4の端部とラテラルロッドブラケット6及びラテラルロッドブレース7とを連結してある。
【0032】
前記ラテラルロッドブレース7は左上がりに傾斜しており、ラテラルロッドブラケット6とクロスメンバ5とラテラルロッドブレース7が三角形のトラス構造を形成している。これにより、ラテラルロッドの支持部の強度が向上し、各部材の取り付け精度が向上している。
【0033】
[別実施形態]
図示はしないが、本発明は、フック取付け部材10がクロスメンバ5から車両前方側Frに延びている構造にも適用することができる。この場合、前記前側第3側壁23Fのクロスメンバ5側の端部に上側開放の切欠き状の凹部を形成し、前記凹部に、前記第2下壁12と一対の第2側壁22とを上方から受け入れた状態で、前記凹部の両側の前側第3側壁部分を前記前側第1側壁に車両前方側から重ね合わせて溶接固着する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】ラテラルロッドの支持部構造を車両後方側から見た図
【図2】ラテラルロッドの支持部構造の斜視図
【図3】ラテラルロッドの支持部構造を下方から見た図
【図4】図1のA−A断面図
【符号の説明】
【0035】
3 車体
4 ラテラルロッド
4A ラテラルロッドの一端部
5 クロスメンバ(床下部材)
6 ラテラルロッドブラケット
7 ラテラルロッドブレース
9 フック
10 フック取付け部材
11 第1下壁
12 第2下壁
14 凹部
14A 凹部部分
21F 前側第1側壁
21R 後側第1側壁
22 第2側壁
23F 前側第3側壁
23R 後側第3側壁
24F 前側第4側壁
24R 後側第4側壁
28 第1延出片
29 後側第3側壁部分(張り出し片)
42 第2延出片
43 第3延出片
D 車幅方向
D2 車幅方向外側
Fr 車両前方側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の左右一側部側から下方にラテラルロッドブラケットを延出し、
前記ラテラルロッドブラケットの下端部をラテラルロッドの一端部に連結し、
前記ラテラルロッドブラケットの下端部と、前記車体の左右中央部側で前記ラテラルロッドブラケットの下端部よりも高所に位置する床下部材の左右中央部との間にラテラルロッドブレースを架設し、
牽引用のフックを備えたフック取付け部材を前記車体の左右中央部に車両前後方向に延びる状態に設け、
前記ラテラルロッドブレースの前記床下部材側の端部を、前記床下部材と前記フック取付け部材とに連結してあるラテラルロッドの支持部構造。
【請求項2】
前記床下部材は車幅方向に沿うクロスメンバであり、
前記フック取付け部材は前記クロスメンバの左右中央部に結合されて、前記クロスメンバから車両前後方向に延びている請求項1記載のラテラルロッドの支持部構造。
【請求項3】
前記クロスメンバは、車幅方向に沿う第1下壁と、前記第1下壁の幅方向両端部から立ち上がる車両前方側の前側第1側壁と車両後方側の後側第1側壁とを備え、
前記フック取付け部材は、前記クロスメンバから車両後方側に延びる第2下壁と、前記第2下壁の幅方向両端部から立ち上がる一対の第2側壁とを備え、
前記ラテラルロッドブレースは、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第3側壁と車両後方側の後側第3側壁とを備え、
前記後側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部を前記後側第1側壁に車両後方側から重ね合わせて溶接固着し、
前記前側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部を前記前側第1側壁に車両前方側から重ね合わせて溶接固着してある請求項2記載のラテラルロッドの支持部構造。
【請求項4】
前記後側第3側壁の前記クロスメンバ側の端部に上側開放の切欠き状の凹部を形成し、
前記凹部に、前記第2下壁と一対の第2側壁とを上方から受け入れた状態で、前記凹部の両側の後側第3側壁部分を前記後側第1側壁に車両後方側から重ね合わせて溶接固着してある請求項3記載のラテラルロッドの支持部構造。
【請求項5】
前記一対の第2側壁の車両前方側の端部から車幅方向外側に延出する左右一対の第1延出片を設け、前記第1延出片を、前記後側第1側壁と後側第3側壁部分の間に介在させた状態で、前記後側第1側壁と第1延出片と後側第3側壁部分とを溶接固着してある請求項4記載のラテラルロッドの支持部構造。
【請求項6】
前記第2下壁から車両前方側に延出する第2延出片を設け、
前記後側第3側壁の凹部のうち、前記第2下壁に対応する凹部部分から車両前方側に延出する第3延出片を設け、
前記第2延出片を前記第1下壁に下方から重ね合わせるとともに、前記第3延出片を前記第2延出片に下方から重ね合わせて、前記第1下壁と第2延出片と第3延出片とを溶接固着してある請求項4又は5記載のラテラルロッドの支持部構造。
【請求項7】
前記ラテラルロッドブラケットは、車両前後方向で互いに対向する車両前方側の前側第4側壁と車両後方側の後側第4側壁を備え、
前記前側第4側壁の下端部と、前記前側第3側壁の前記ラテラルロッドブラケット側の端部とを車両前後方向で重ね合わせて溶接固着し、
前記後側第4側壁の下端部と、前記後側第3側壁の前記ラテラルロッドブラケット側の端部とを車両前後方向で重ね合わせて溶接固着してある請求項3〜6のいずれか一つに記載のラテラルロッドの支持部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−51439(P2009−51439A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221945(P2007−221945)
【出願日】平成19年8月29日(2007.8.29)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】