説明

リチウム二次電池

【課題】捲回体の製造時、あるいは後発的な発生する捲回体の捲きずれを防止できるリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】正極52と正極タブ端子20とが電気的に接続された部分の長さが正極52の幅よりも短く、正極タブ端子20の長手方向と正極52の長手方向とは垂直に設定する。また、負極56と負極タブ端子24とが電気的に接続された部分の長さが負極56の幅よりも短く、負極タブ端子24の長手方向と負極56の長手方向とは垂直に設定する。そして、正極52の絶縁部材30は、正極のケース底側端部60から突き出ており、負極56の絶縁部材31は、負極のケース底側端部64から突き出ている構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年のノート型パソコンを始めとした様々なポータブル機器の普及に伴い、その電力源として二次電池の需要が伸びている。また、ポータブル機器の長時間駆動および携帯性の向上といった要望を受け、二次電池のエネルギー密度の向上および安全性の向上が求められている。
【0003】
二次電池の中でも、特にリチウム二次電池は、これまでポータブル機器向けの電源として広く用いられてきた。リチウム二次電池のエネルギー密度が高いからである。このような特性を生かし、リチウム二次電池は大容量の蓄電システム用電源としても開発が進められている。
【0004】
ポータブル機器向けのリチウム二次電池では、正極と負極を捲回した捲回体を収納するための容器として、ラミネート加工されたアルミニウム箔製の容器が広く使用されている。また、金属製の扁平な角形容器、金属製の円筒状容器なども広く使用されている。大容量の蓄電システム用電源向けのリチウム二次電池では、使用期間の長さや使用環境の厳しさ、蓄電容量の大きさ等を考慮すると、正極と負極を捲回した捲回体を収納するための容器として、金属製の円筒状容器を用いることが有力である。
【0005】
非特許文献1に開示されているように、現在普及しているリチウム二次電池は、有底の容器本体と容器本体の開口部を閉じるための封止体とで構成される。封止体は安全装置の役割も担っているために、複雑な構造を有する。
【0006】
大容量の蓄電システム用電源向けのリチウム二次電池では、高エネルギー密度である以上に高い安全性が求められている。つまり、電極の材料や設計を適正化することで、ポータブル機器用途ほどの高エネルギー密度ではなくても、高い安全性を有するリチウム二次電池の開発が進められている。
【0007】
特許文献1には、新しいリチウム二次電池構造として、電解コンデンサで広く用いられている封止体を、リチウム二次電池に適用することが開示されている。リチウム二次電池が電解コンデンサと同様の封止体を採用することにより、従来の複雑な構造を有するリチウム二次電池の封止体と比較して、封止体自体は、簡素な構造とすることができる。
【0008】
また、特許文献2には、電解コンデンサにおいて容器底部での短絡を防止するために、タブ端子の長さを電極の幅よりも長くして、コンデンサエレメントの底部側端部から突き出たタブ端子の先端に絶縁性材料を定着配備した構造を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平10−308206号公報
【特許文献2】実願昭62−122044(実願昭64−26825号公報)のマイクロフィルム
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】芳尾真幸、小沢昭弥編、「リチウムイオン二次電池−材料と応用」、第2版、日刊工業新聞社、2001年1月27日、p.175−176
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
特許文献1が開示する電解コンデンサ用のタブ端子は、一部が扁平に加工された平坦部を有している。タブ端子の平坦部の長さは電極の幅よりも短い。電極の上にタブ端子の平坦部を溶接等により、接合されている。
【0012】
ところが、タブ端子の平坦部の長さは電極の幅よりも短いために、タブ端子の平坦部を溶接した部分では、電極の幅方向の厚みが不均一となる。そのため、タブ端子を溶接した電極を捲回して捲回体を作成する場合には、厚みの不均一が原因となって、捲回体が軸方向に変形する、いわゆる捲きずれを起こしやすくなるという課題を有していた。特に、コンデンサの電極と比較して厚みが大きく、柔軟性に劣るリチウム二次電池の電極ではその影響が顕著である。
【0013】
また、タブ端子の平坦部が溶接されていない厚さの薄い部分では、捲回の締め付け圧力が弱くなるため、捲回体全体に対する締め付けの圧力が低下する。これにより、製造後の電池使用時において、外部からの振動や衝撃によって、捲回体に後発的な捲きずれを起こしやすいという課題を有していた。この場合も、コンデンサの電極と比較して質量の大きいリチウム二次電池用電極では、そのようなトラブルを起こす可能性がさらに高い。
【0014】
また、特許文献2に開示されている構成では、タブ端子の平坦部の先端を覆うように絶縁材料を配置している。タブ端子の平坦部を溶接した部分では、電極の幅方向の厚みが不均一となる。タブ端子の平坦部が電極から突き出さないようにした場合、絶縁材料をも電極群内に捲き込んで、捲回体を構成することになる。その結果、捲回体の作成時およびその後の電池の使用時ともに、捲回体に捲きずれが起こりやすくなる。
【0015】
本発明は、従来の課題を解決するもので、タブ端子を溶接した電極を用いて捲回し、捲回体を作成するときに、捲回体に捲きずれが生じるのを防止でき、さらに電池使用時における振動や衝撃などによって、捲回体に後発的な捲きずれが生じるのを防止することができるリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の課題を解決するために、本発明のリチウム二次電池は、リチウムイオンを放出および吸蔵可能な正極活物質層と正極集電体とを含む正極と、リチウムイオンを放出および吸蔵可能な負極活物質層と負極集電体とを含む負極と、セパレータとを有し、正極と負極とが、セパレータを介して捲回された捲回体と、捲回体を収容する底部を有するケースと、捲回体が収容されたケースを、底部の反対側で封止する封止体とを有するリチウム二次電池であって、捲回体は、さらに、正極の封止体側端部付近に配置され、正極と電気的に接続された正極タブ端子と、正極タブ端子のケース底側端部の延長方向に設けられ、正極タブ端子の平坦部の断面形状と略等しい断面形状を有する可撓性の正極の絶縁部材と、負極の封止体側端部付近に配置され、負極と電気的に接続された負極タブ端子と、負極タブ端子のケース底側端部の延長方向に設けられ、負極タブ端子の平坦部の断面形状と略等しい断面形状を有する可撓性の負極の絶縁部材とを備え、正極と正極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さが正極の幅よりも短く、正極タブ端子の長手方向と正極の長手方向とは垂直になっており、負極と負極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さが負極の幅よりも短く、負極タブ端子の長手方向と負極の長手方向とは垂直になっており、正極の絶縁部材は、正極のケース底側端部から突き出ており、負極の絶縁部材は、負極のケース底側端部から突き出ている構成を有する。
【0017】
本構成によって、捲回体を作成するときに、捲回体に捲きずれが生じるのを防止できる。さらに電池使用時における振動や衝撃などによって、捲回体に後発的な捲きずれが生じるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のリチウム二次電池によれば、電極の封止体側端部付近にタブ端子が存在し、電極の金属製ケース底側付近には、タブ端子は存在していない。電極の金属製ケース底側端部付近には、タブ端子と略等しい断面を有する可撓性の絶縁部材が存在している。絶縁部材の存在により、電極の厚みが幅方向に均一になる。そのために、捲回体を作成するときに、捲回体に捲きずれが生じるのを防止できる。さらに電池使用時における振動や衝撃などによって、捲回体に後発的な捲きずれが生じるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態1におけるリチウム二次電池の(a)断面図、(b)捲回体の斜視図(捲回体の一部を展開して表示した図)
【図2(a)】本発明の実施形態1におけるリチウム二次電池の正極とセパレータとを展開して表示した図
【図2(b)】本発明の実施形態1におけるリチウム二次電池の負極とセパレータとを展開して表示した図
【図3(a1)】本発明の実施形態1における絶縁部材の側面図
【図3(a2)】本発明の実施形態1における絶縁部材の正面図
【図4(a)】本発明の実施形態1における正極タブ端子の平坦部のZ―Z矢視の断面図
【図4(b)】本発明の実施形態1における正極の絶縁部材のY―Y矢視の断面図
【図4(c)】本発明の実施形態1における正極の絶縁部材のY―Y矢視の断面図
【図5(a)】本発明の実施形態1における負極タブ端子の平坦部のZ―Z矢視の断面図
【図5(b)】本発明の実施形態1における負極の絶縁部材のY―Y矢視の断面図
【図5(c)】本発明の実施形態1における負極の絶縁部材のY―Y矢視の断面図
【図6(a1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図6(a2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図6(b1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図6(b2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図6(c1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図6(c2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図6(d1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図6(d2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図6(e1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図6(e2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図6(f1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図6(f2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図7(a1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図7(a2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図7(b1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図7(b2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図8(a1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図8(a2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【図8(b1)】本発明の実施形態2における絶縁部材の側面図
【図8(b2)】本発明の実施形態2における絶縁部材の正面図
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
【0021】
(実施の形態1)
本発明の実施形態1におけるリチウム二次電池10は、図1(a)に示すように、金属製ケース12、捲回体14、封止体16を備えている。
【0022】
捲回体14は、図1(b)に示すように、正極52、セパレータ36、負極56を含む。正極52、セパレータ36、負極56、セパレータ36とを重ねた状態で捲回して、構成されている。捲回体14は、円筒形である。
【0023】
図2(a)に示すように、正極タブ端子20は、正極タブ端子の引出部39、正極タブ端子の丸棒部41、正極タブ端子の平坦部40とを有する。図1(b)に示すように、正極タブ端子の丸棒部41が捲回体14から突き出ている。正極タブ端子の丸棒部41の上に、正極タブ端子の引出部39がある。
【0024】
同様に、図2(b)に示すように、負極タブ端子24は、負極タブ端子の引出部53、負極タブ端子の丸棒部55、負極タブ端子の平坦部54とからなる。図1(b)に示すように、負極タブ端子の丸棒部55が捲回体14から突き出ている。負極タブ端子の丸棒部55の上に、負極タブ端子の引出部53がある。
【0025】
正極52は、正極集電体32と正極活物質層38とを含む。図2(a)に示すように、セパレータ36の上に、正極集電体32を設ける。正極集電体32上に、正極活物質層38が形成される。但し、正極集電体上に正極活物質層を形成しない部位Pがある。なお、正極52の幅と、正極集電体32の幅と、正極活物質層38の幅は同一である。正極タブ端子の平坦部40が、正極集電体上に正極活物質層を形成しない部位Pに溶接等により固定されている。これによって、正極52と正極タブ端子20とが電気的に接続されている。
【0026】
正極と正極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さLは、正極の幅Lよりも短い。正極の幅Lは、セパレータの幅Lよりも短い。
【0027】
また、正極タブ端子の平坦部40と略等しい断面形状を有する正極の絶縁部材30を、正極タブ端子の平坦部40の金属製ケース底側端部の延長方向に設けた。例えば、正極タブ端子の平坦部40の断面形状は、図4(a)に示すように、長方形の形状が挙げられる。正極タブ端子の平坦部40の断面形状は、正方形、台形、半円形などの形状であってもよい。同様に、正極の絶縁部材30の断面形状は、図4(b)に示すように、長方形の形状が挙げられる。正極の絶縁部材30の断面形状は、正方形、台形、半円形などの形状であってもよい。
【0028】
なお、正極タブ端子の平坦部40の断面形状と正極の絶縁部材30の断面形状とは、略等しければよい。正極タブ端子20と正極の絶縁部材30との存在により、正極の厚みが幅方向に略均一になればよい。
【0029】
図4(c)を用いて説明する。正極タブ端子の平坦部40の断面の幅Wと正極の絶縁部材30の断面の幅Wとの関係に関して、正極の絶縁部材30の断面の幅Wは、0.8×Wから1.2×Wまでの範囲内にあればよい。より好ましくは、正極の絶縁部材30の断面の幅Wは、0.9×Wから1.1×Wまでの範囲内にあるときである。
【0030】
また、正極タブ端子の平坦部40の断面の高さHと正極の絶縁部材30の断面の高さHとの関係に関して、正極の絶縁部材30の断面の高さHは、0.8×Hから1.2×Hまでの範囲内にあればよい。より好ましくは、正極の絶縁部材30の断面の高さHは、0.9×Hから1.1×Hまでの範囲内にあるときである。
【0031】
正極の絶縁部材30は、正極の金属製ケース底側端部60から突出している。なお、複数の正極の絶縁部材30をつなぎ合わせても良い。
【0032】
同様に、負極56は、負極集電体34と負極活物質層43とを含む。図2(b)に示すように、セパレータ36の上に、負極集電体34を設ける。負極集電体34上に、負極活物質層43が形成される。但し、負極集電体上に負極活物質層を形成しない部位Pがある。なお、負極56の幅と、負極集電体34の幅と、負極活物質層43の幅は同一である。負極タブ端子の平坦部54が、負極集電体上に負極活物質層を形成しない部位Pに溶接等により固定されている。これにより、負極56と負極タブ端子24とが電気的に接続されている。
【0033】
負極と負極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さLは、負極の幅L10よりも短い。負極の幅L10は、セパレータの幅Lよりも短い。
【0034】
また、負極タブ端子の平坦部54と略等しい断面形状を有する負極の絶縁部材31を、負極タブ端子の平坦部54の金属製ケース底側端部の延長方向に配置した。例えば、負極タブ端子の平坦部54の断面形状は、図5(a)に示すように、長方形の形状が挙げられる。負極タブ端子の平坦部54の断面形状は、正方形、台形、半円形などの形状であってもよい。同様に、負極の絶縁部材31の断面形状は、図5(b)に示すように、長方形の形状が挙げられる。負極の絶縁部材31の断面形状は、正方形、台形、半円形などの形状であってもよい。
【0035】
なお、負極タブ端子の平坦部54の断面形状と負極の絶縁部材31の断面形状とは、略等しいければよい。負極タブ端子24と負極の絶縁部材31との存在により、負極の厚みが幅方向に略均一になればよい。
【0036】
図5(c)を用いて説明する。負極タブ端子の平坦部54の断面の幅Wと負極の絶縁部材31の断面の幅Wとの関係に関して、負極の絶縁部材31の断面の幅Wは、0.8×Wから1.2×Wまでの範囲内にあればよい。より好ましくは、負極の絶縁部材31の断面の幅Wは、0.9×Wから1.1×Wまでの範囲内にあるときである。
【0037】
また、負極タブ端子の平坦部54の断面の高さHと負極の絶縁部材31の断面の高さHとの関係に関して、負極の絶縁部材31の断面の高さHは、0.8×Hから1.2×Hまでの範囲内にあればよい。より好ましくは、負極の絶縁部材31の断面の高さHは、0.9×Hから1.1×Hまでの範囲内にあるときである。
【0038】
負極の絶縁部材31は、負極の金属製ケース底側端部64から突出している。なお、複数の負極の絶縁部材31をつなぎ合わせても良い。
【0039】
以下、特に断わらない場合には、絶縁部材と記した場合、正極の絶縁部材30、負極の絶縁部材31のいずれにも適用する。電極と記した場合、正極52、負極56のいずれにも適用する。タブ端子と記した場合、正極タブ端子20、負極タブ端子24のいずれにも適用する。
【0040】
絶縁部材は図3の側面図(a1)と正面図(a2)に示すように、略直方体である。なお、絶縁部材の断面形状は、正方形、台形、半円形などの形状であってもよく、絶縁部材の断面積が、絶縁部材全体にわたって略一定であればよい。
【0041】
なお、正極52の幅が負極56の幅と異なっていてもよい。負極の絶縁部材31は、正極の金属製ケース底側端部60から突き出ており、正極の絶縁部材30は、負極のケース底側端部から突き出ていることが好ましい。
【0042】
図1(a)に示すように、捲回体14はさらに、正極タブ端子20、負極タブ端子24、正極の絶縁部材30、負極の絶縁部材31を含む。捲回体14は金属製ケース12の中に収納され、封止体16で封止されている。
【0043】
封止体16には、貫通孔18が2つある。正極タブ端子20と負極タブ端子とは、貫通孔18を通じて、金属製ケース12の外に突き出ている。
【0044】
以上より、本実施形態1のリチウム二次電池10では、タブ端子が存在しない電極の金属製ケース底側端部付近では、絶縁部材が存在する。絶縁部材の存在により、電極の厚みが幅方向に略均一となる。そのために、捲回体14を作成するときに、捲回体14に捲きずれが生じるのを防止できる。
【0045】
さらに、電極の厚みが幅方向に略均一になることで、捲回体14を締め付ける圧力が均一になる。そのため、電池使用時における振動や衝撃などによって、捲回体14に後発的な捲きずれが生じるのを防止することができる。
【0046】
また、電池使用時に衝撃などの圧力が金属製ケース12の底側に加わった場合、絶縁部材は、電極の金属製ケース底側端部から突出しているため、絶縁部材が電極よりも先に、圧力をうける。圧力をうけると、絶縁部材は可撓性であるので、絶縁部材が座屈する。なお、座屈とは、長い棒や柱などが縦方向に圧縮荷重を受けたときに、ある限度を超えると横方向に曲がる現象をいう。絶縁部材は座屈しても可撓性のために、絶縁部材が電極とともに渦巻状に捲回されたセパレータを突き破ることは起きにくい。
【0047】
また、金属製ケース12の底側に極めて大きな圧力が加わった場合、絶縁部材は大きく座屈する。その場合、絶縁部材が大きく座屈すると、絶縁部材が、電極とともに渦巻状に捲回されたセパレータを突き破ることがある。絶縁部材がセパレータを突き破ったとしても、絶縁性のために、電池内部の短絡を防止できる。
【0048】
また、正極の絶縁部材30と正極タブ端子20とは、接合されていても、接合されていなくてもよい。好ましくは、正極の絶縁部材30と正極タブ端子20とは、接合されて、一体になっているのがよい。一工程で、正極の絶縁部材30と正極タブ端子20とを、正極52に配置することができ、製造しやすいためである。同様に、負極の絶縁部材31と負極タブ端子24とは、接合されていても、接合されていなくてもよい。負極の絶縁部材31と負極タブ端子24とは、接合されて、一体になっているのが好ましい。
【0049】
正極の絶縁部材30と正極タブ端子20とを接合する方法としては、接着剤および粘着剤を用いた接着や、熱可塑性樹脂材料を用いた熱融着、正極の絶縁部材30と正極タブ端子20に凹凸形状を形成して嵌合することなどの方法が挙げられる。これらの方法は、負極の絶縁部材31と負極タブ端子24とを接合する方法としても用いることができる。
【0050】
また、正極の絶縁部材30と正極タブ端子20とを接合せず、正極の絶縁部材30を正極52に配置して、正極52に接合しても良い。正極の絶縁部材30を正極52に固定する方法としては、接着剤および粘着剤での接着、熱可塑性樹脂材料を用いた熱融着が挙げられる。これらの方法は、負極の絶縁部材31と負極タブ端子24とを接合せず、負極の絶縁部材31を負極56に配置して負極56に接合する場合にも用いることができる。
【0051】
従来、セパレータ36と金属製ケース12の底の間には、絶縁板を挿入していた。電池使用時に金属製ケース12の底側から衝撃などの圧力が加わった場合、電極と金属製ケース12の底が接触して、短絡が生じるのを防止するためである。
【0052】
本実施形態1のリチウム二次電池10では、セパレータ36と金属製ケース12の底の間に、絶縁板を挿入する必要はない。電池使用時に金属製ケース12の底側から衝撃などの圧力が加わった場合でも、絶縁部材は、電極の金属製ケース底側端部から突出しているため、電極ではなく絶縁部材が、金属製ケース12の底と接触することになる。短絡は生じない。
【0053】
さらに、本実施形態1のリチウム二次電池10では、セパレータのケース底側端部37は、正極の絶縁部材30のケース底側端部よりもケース底側に位置し、かつセパレータのケース底側端部37は、負極の絶縁部材31のケース底側端部よりもケース底側に位置するとき、セパレータ36が直接、金属製ケース12の底部を接触することになる。従来必要とされていた絶縁板の体積分だけ、金属製ケース12内の体積を有効に利用することができる。
【0054】
絶縁板が不要になることによる電池容量の増大分を考える。
【0055】
電池容量は、集電体の長さ×集電体の幅×集電体の単位面積当たりの容量で求まる。例えば、内径が18(mm)、高さが50(mm)の大きさの電池セルを想定する。集電体の長さが約550(mm)、集電体の幅が約39(mm)になる。集電体の単位面積当たりの容量に関して、両面塗工の場合、約5.4(mAh/cm)である。従って、電池容量は、約1158(mAh)となる。なお、上記した集電体の長さ、集電体の幅、集電体の単位面積当たりの容量は、一例である。電池構造の設計を変更することにより、集電体の長さと、集電体の幅と、集電体の単位面積当たりの容量と、電池容量とは、変化する。
【0056】
絶縁板が不要になることによる電池容量の増大分は、集電体の長さ×絶縁板の厚さ×集電体の単位面積当たりの容量で求まる。絶縁板の厚さに相当する分だけ、集電体の幅を長く設けることができるためである。例えば絶縁板の厚さが約0.5(mm)であるとする。このとき、絶縁板が不要になることによる電池容量の増大分は約14.9(mAh)になる。従って、電池容量は、約1.3(%)向上する。
【0057】
次に、各部品について詳細に説明する。
【0058】
(金属製ケース)
金属製ケース12は、底部と開口部とを有する金属製ケースである。金属製ケース12の材料としては、軽量性および加工性の観点から、アルミニウム、アルミニウム合金等の金属が好適である。Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Zn、Ti、Ga、V等の元素を微量添加したアルミニウム合金がより好ましい。アルミニウム合金の強度が向上するからである。
【0059】
(封止体)
封止体16は、弾性材料ゴム弾性を有する材料(エラストマー)などの弾性材料でできており、円柱形状である。封止体16の直径は、金属製ケース12の開口部の直径よりも少し大きい。封止体16の材料としては、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR)、ブタジエンスチレンゴム(SBR)等も使用できる。
【0060】
(正極)
正極52は、正極集電体32と、正極集電体32の片面または両面に設けられた正極活物質層38とを含む。
【0061】
正極集電体32は、導電性を有するシート状の部材である。金属箔を使用できる。金属箔にかえて、多数の孔を有する部材(金属メッシュ、パンチングメタル、エキスパンドメタル)も使用できる。正極集電体32の材料としては、金属が好ましい。例えば、アルミニウム、アルミニウム合金等が好適である。
【0062】
正極活物質層38は、正極活物質、結着剤、導電助剤とを含む。
【0063】
正極活物質としては、酸化物を使用できる。酸化物としては、二酸化マンガン(MnO2)、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLixMn24またはLixMnO2)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLixNiO2)、リチウムコバルト複合酸化物(例えばLixCoO2)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1-yCoy2)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLixMnyCo1-y2)等が挙げられる。また、他の酸化物として、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LixMn2-yNiy4)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(LixFePO4)等も挙げられる。上記化学式の「x」および「y」は、それぞれ、0〜1の範囲の値をとりうる。好ましい酸化物として、リチウムマンガン複合酸化物、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムニッケルコバルト複合酸化物、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物、リチウムマンガンコバルト複合酸化物、リチウムリン酸鉄が挙げられる。これらの材料は、金属リチウムの電位に対して3.0(V)以上5.0(V)以下の充放電電位を有する。
【0064】
結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
【0065】
導電助剤としては、炭素材料を使用できる。炭素材料としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素材料を使用できる。
【0066】
(負極)
負極56は、負極集電体34と、負極集電体34の片面または両面に設けられた負極活物質層43とを含む。
【0067】
負極集電体34も導電性を有するシート状の部材である。金属箔を使用できる。金属箔に代えて、多数の孔を有する部材(金属メッシュ、パンチングメタル、エキスパンドメタル)も使用できる。負極集電体34の材料としては、金属が好ましい。例えば、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等が好適である。
【0068】
負極活物質層は、負極活物質、結着剤、導電助剤とを含む。
【0069】
負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合金、リチウムチタン複合酸化物(例えばLi4Ti512)、リチウムイオンを吸蔵および放出できる炭素材料、リチウムと合金を形成しうる材料(いわゆる合金系活物質)等を使用できる。炭素材料としては、グラファイトが挙げられる。合金系活物質としては、スズ、スズ合金、シリコンおよびシリコン合金が挙げられる。充放電効率およびサイクル寿命の観点から、炭素材料またはリチウムチタン複合酸化物が好適である。
【0070】
結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、フッ素ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)等が挙げられる。
【0071】
導電助剤としては、炭素材料を使用できる。炭素材料としては、アセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛等の炭素材料を使用できる。
【0072】
負極活物質層43が、金属リチウムの電位に対して1.0(V)以上貴な電位を有する負極活物質を含む場合、負極集電体34は、アルミニウムまたはアルミニウム合金を用いることが好ましい。比重の小さなアルミニウムやアルミニウム合金を用いることで、集電体の重量を低減させることができるからである。また、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる負極集電体34が溶出するのを防止できるからである。
【0073】
金属リチウムの電位に対して1.0(V)以上貴な電位を有する負極活物質として、リチウムとチタンとを含む複合酸化物が挙げられる。具体的には、化学式Li4+xTi512(0≦x≦3)で表され、スピネル型構造を有するチタン酸リチウムが挙げられる。
【0074】
(セパレータ)
セパレータ36としては、多孔質フィルム、不織布等を使用できる。多孔質フィルムとしては、ポリエチレンまたはポリプロピレンからなるものが挙げられる。不織布としては、セルロースまたはポリビニルアルコール(PVA)からなるものが挙げられる。
【0075】
(非水電解液)
非水電解液は、金属製ケース12の中に注入されている。非水電解液は、有機溶媒、電解質とを含有する。
【0076】
有機溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネートが挙げられる。また、ジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)等の鎖状カーボネート、テトラヒドロフラン(THF)、2メチルテトラヒドロフラン(2MeTHF)等の環状エーテル、ジメトキシエタン(DME)等の鎖状エーテル、アセトニトリル(AN)、スルホラン(SL)等が挙げられる。これらの有機溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で使用することができる。
【0077】
電解質としては、過塩素酸リチウム(LiClO4)、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF4)等のリチウム塩が挙げられる。化学的安定性と高誘電率化の観点から、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を主たる電解質として用いることが好ましい。主たる電解質とは、モル比にて最も多く含まれた電解質を意味する。電解質は、有機溶媒に対して、例えば0.5〜2.0(mol/L)の濃度で溶解している。
【0078】
(正極タブ端子および負極タブ端子)
正極タブ端子20の材料としては、金属を使用できる。金属として、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等が挙げられる。
【0079】
負極タブ端子24の材料としては、金属を使用できる。金属としては、ニッケル、ニッケル合金、銅、銅合金、ステンレス等が挙げられる。また、負極が金属リチウムの電位に対して1.0(V)以上貴な電位を有する負極活物質を含む場合には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を使用することも可能である。
【0080】
(正極の絶縁部材および負極の絶縁部材)
正極の絶縁部材30や負極の絶縁部材31の材料としては、電気的な絶縁性を有する材料であれば良い。例えばセラミック系材料や樹脂材料が挙げられる。樹脂材料としては、電解液により溶解、膨潤しない材料であれば良い。例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR)、ブタジエンスチレンゴム(SBR)等を使用することができる。また、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体をはじめとするフッ素系樹脂、セルロースなどを使用することもできる。これらの上記樹脂材料を単独で用いても良く、二種類以上を混合または積層して組み合わせて用いても良い。また、樹脂材料としては、空隙を含まない高密度な成型体、空隙を含む多孔質体、一箇所以上の空間を有する中空構造のいずれでもよい。また、樹脂材料としては、不織布およびその積層体であっても良い。また、樹脂材料としては、人工的な合成物ではなく、天然素材を用いても良い。例えば、紙、布、フェルトなどが挙げられる。
【0081】
(実施の形態2)
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態2のリチウム二次電池10を説明する。本実施形態2のリチウム二次電池は、本実施形態1のリチウム二次電池と比較して、絶縁部材の形状が異なる。他の部分は、同様である。
【0082】
絶縁部材の形状について述べる。絶縁部材に、絶縁部材の長手方向と直角の方向の絶縁部材の断面積が、所定の位置で絶縁部材の他の部位の断面積より小さい部位を設ける。絶縁部材に圧力が加わる場合、その部位に圧力が集中し、絶縁部材はより座屈しやすくなるためである。また、絶縁部材に、所定の位置で絶縁部材の他の部位の断面積より小さい部位を設けることにより、絶縁部材の材料を節約できる利点もある。以下、例を挙げる。
【0083】
図6の側面図(a1)と正面図(a2)のように、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で台形形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0084】
図6の側面図(b1)と正面図(b2)のように、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で台形形状の大きな切り欠きを設けることが挙げられる。
【0085】
図6の側面図(c1)と正面図(c2)のように、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で三角形形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0086】
図6の側面図(d1)と正面図(d2)のように、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で半円形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0087】
図6の側面図(e1)と正面図(e2)のように、絶縁部材の両側の側面に、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で複数の台形形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0088】
図6の側面図(f1)と正面図(f2)のように、絶縁部材の片側の側面に、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で複数の台形形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0089】
図7の側面図(a1)と正面図(a2)のように、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で長方形形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0090】
図7の側面図(b1)と正面図(b2)のように、絶縁部材の長手方向と直角の方向に所定の位置で複数の長方形形状の切り欠きを設けることが挙げられる。
【0091】
図8の側面図(a1)と正面図(a2)のように、絶縁部材の所定の位置に空孔を設けもよい。
【0092】
図8の側面図(b1)と正面図(b2)のように、絶縁部材の所定の位置に複数の空孔を設けもよい。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、蓄電システム用電源向けのリチウム二次電池として有用である。例えば、一般家庭用や電気自動車用などのリチウム二次電池に適用である。
【符号の説明】
【0094】
10 リチウム二次電池
12 金属製ケース
14 捲回体
16 封止体
18 貫通孔
20 正極タブ端子
24 負極タブ端子
30 正極の絶縁部材
31 負極の絶縁部材
32 正極集電体
34 負極集電体
36 セパレータ
37 セパレータのケース底側端部
38 正極活物質層
39 正極タブ端子の引出部
40 正極タブ端子の平坦部
41 正極タブ端子の丸棒部
43 負極活物質層
52 正極
53 負極タブ端子の引出部
54 負極タブ端子の平坦部
55 負極タブ端子の丸棒部
56 負極
60 正極の金属製ケース底側端部
64 負極の金属製ケース底側端部
正極集電体上に正極活物質層を形成しない部位
負極集電体上に負極活物質層を形成しない部位
正極と正極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さ
正極の幅
セパレータの幅
負極と負極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さ
10 負極の幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リチウムイオンを放出および吸蔵可能な正極活物質層と正極集電体とを含む正極と、リチウムイオンを放出および吸蔵可能な負極活物質層と負極集電体とを含む負極と、セパレータとを有し、前記正極と前記負極とが、前記セパレータを介して捲回された捲回体と、
前記捲回体を収容する底部を有するケースと、
前記捲回体が収容されたケースを、前記底部の反対側で封止する封止体とを有するリチウム二次電池であって、
前記捲回体は、さらに、前記正極の封止体側端部付近に配置され、前記正極と電気的に接続された正極タブ端子と、
前記正極タブ端子のケース底側端部の延長方向に設けられ、前記正極タブ端子の平坦部の断面形状と等しい断面形状を有する可撓性の正極の絶縁部材と、
前記負極の封止体側端部付近に配置され、前記負極と電気的に接続された負極タブ端子と、
前記負極タブ端子のケース底側端部の延長方向に設けられ、前記負極タブ端子の平坦部の断面形状と等しい断面形状を有する可撓性の負極の絶縁部材とを備え、
前記正極と前記正極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さが前記正極の幅よりも短く、前記正極タブ端子の長手方向と前記正極の長手方向とは垂直になっており、
前記負極と前記負極タブ端子とが電気的に接続された部分の長さが前記負極の幅よりも短く、前記負極タブ端子の長手方向と前記負極の長手方向とは垂直になっており、
前記正極の絶縁部材は、前記正極のケース底側端部から突き出ており、
前記負極の絶縁部材は、前記負極のケース底側端部から突き出ているリチウム二次電池。
【請求項2】
前記負極の絶縁部材は、前記正極のケース底側端部から突き出ており、前記正極の絶縁部材は、前記負極のケース底側端部から突き出ている請求項1に記載のリチウム二次電池。
【請求項3】
前記セパレータのケース底側端部は、前記正極の絶縁部材のケース底側端部よりもケース底側に位置し、かつ前記セパレータのケース底側端部は、前記負極の絶縁部材のケース底側端部よりもケース底側に位置する請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
【請求項4】
前記正極の絶縁部材と前記負極の絶縁部材の少なくとも一方が、可撓性を備えた樹脂材料で形成されている、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のリチウム二次電池。
【請求項5】
前記正極の絶縁部材又は前記負極の絶縁部材の所定の部位の断面積が、他の部位の断面積より小さい請求項1〜請求項4のいずれかに記載のリチウム二次電池。

【図1】
image rotate

【図2(a)】
image rotate

【図2(b)】
image rotate

【図3(a1)】
image rotate

【図3(a2)】
image rotate

【図4(a)】
image rotate

【図4(b)】
image rotate

【図4(c)】
image rotate

【図5(a)】
image rotate

【図5(b)】
image rotate

【図5(c)】
image rotate

【図6(a1)】
image rotate

【図6(a2)】
image rotate

【図6(b1)】
image rotate

【図6(b2)】
image rotate

【図6(c1)】
image rotate

【図6(c2)】
image rotate

【図6(d1)】
image rotate

【図6(d2)】
image rotate

【図6(e1)】
image rotate

【図6(e2)】
image rotate

【図6(f1)】
image rotate

【図6(f2)】
image rotate

【図7(a1)】
image rotate

【図7(a2)】
image rotate

【図7(b1)】
image rotate

【図7(b2)】
image rotate

【図8(a1)】
image rotate

【図8(a2)】
image rotate

【図8(b1)】
image rotate

【図8(b2)】
image rotate


【公開番号】特開2012−190738(P2012−190738A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55110(P2011−55110)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】