説明

レジスト組成物

【課題】優れた解像度を有するパターンを得ることができるレジスト組成物を提供する。
【解決手段】酸に不安定な基を有し、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、式(I’)で表される化合物とを含有し、樹脂が式(a2−0)で表される化合物に由来する構造単位を有するレジスト組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジスト組成物等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、塩基性化合物としてテトラブチルアンモニウムヒドロキシドと、溶剤とからなるレジスト組成物が記載されている。
また、特許文献2には、酸に不安定な基を有し、芳香環を有さず、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、式(I−1)で表される化合物と、溶剤とからなるレジスト組成物が記載されている。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−28247号公報
【特許文献2】特開2010−160446号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のレジスト組成物では、得られるパターンの解像度が必ずしも満足できない場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1] 酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、式(I’)で表される化合物とを含有し、
樹脂が式(a2−0)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂であるレジスト組成物。

[式(I’)中、R’、R’、R’及びR’は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有していてもよいC3〜C30飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2〜C20アルケニル基を表す。
A’は、置換基を有していてもよいC1〜C36炭化水素基を表し、該炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]

[式(a2−0)中、
は、ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C2〜C4アシル基、C2〜C4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRは同一であっても異なってもよい。
Aは2価の連結基を表す。]
【0006】
[2] 式(I’)で表される化合物が式(I)で表される化合物である[1]記載のレジスト組成物。

[式(I)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、C1〜C8アルキル基を表す。
は、置換基を有していてもよい2価のC〜C36飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよい2価のC〜C20芳香族炭化水素基を表し、該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]
【0007】
[3] 樹脂が、さらに式(a1−1)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂である[1]又は[2]記載のレジスト組成物。

[式(a1−1)中、La1は、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4は、水素原子又はメチル基を表す。
a6は、C1〜C8脂肪族炭化水素基、又はC3〜C10飽和環状炭化水素基を表し、m1は0〜14の整数を表す。]
【0008】
[4](1)[1]〜[3]のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を得る工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
【0009】
[5] [1]〜[3]のいずれか記載のレジスト組成物のEB又はEUV露光機を用いてレジストパターンを製造するための使用。
【発明の効果】
【0010】
本発明のレジスト組成物によれば、優れた解像度を有するパターンを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明のレジスト組成物は、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、式(I’)で表される化合物とを含有し、樹脂が式(a2−0)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂である。
尚、本明細書において、「C〜C」は、「炭素数がa〜b」を意味する。
【0012】
〈樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。〉
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ可溶となる樹脂である。酸の作用によりアルカリ可溶となる樹脂は、酸に不安定な基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)を重合することによって製造でき、酸の作用によりアルカリ可溶となる。「酸の作用によりアルカリ可溶となる」とは、「酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となる」ことを意味する。酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0013】
〈酸に不安定な基を有するモノマー(a1)〉
「酸に不安定な基」とは、酸と接触すると脱離基が開裂して、親水性基(例えばヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸に不安定な基としては、例えば、式(1)で表される基(以下「酸に不安定な基(1)」という場合がある。)が挙げられる。
【0014】

【0015】
式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、脂肪族炭化水素基又は飽和環状炭化水素基を表すか、或いはRa1及びRa2は互いに結合して環を形成していてもよい。*は結合手を表す。
【0016】
酸に不安定な基(1)としては、例えば式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基である基、式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基、式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基などが挙げられる。
【0017】
モノマー(a1)は、好ましくは、酸に不安定な基(1)と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸に不安定な基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーである。なお本明細書において「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。「(メタ)アクリレート」は「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」を意味し、「(メタ)アクリル酸」は「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
【0018】
酸に不安定な基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、C5〜C20飽和環状炭化水素基を有するものが好ましい。飽和環状炭化水素基のような嵩高い構造を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂を使用すれば、レジストの解像度を向上させることができる。飽和環状炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の飽和環状炭化水素基としては、シクロアルキル基(例えばシクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基)などが挙げられる。多環式の飽和環状炭化水素基としては、縮合芳香族炭化水素基を水素化して得られる基(例えばヒドロナフチル基)、橋かけ環状炭化水素基(例えばアダマンチル基、ノルボルニル基)などが挙げられる。さらに下記のような、橋かけ環(例えばノルボルナン環)と単環(例えばシクロヘプタン環やシクロヘキサン環)又は多環(例えばデカヒドロナフタレン環)とが縮合した形状の基、或いは橋かけ環同士が縮合した形状の基も、飽和環状炭化水素基に含まれる。
【0019】

【0020】
酸に不安定な基(1)と飽和環状炭化水素基とを有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、式(a1−1)又は式(a1−2)で表される酸に不安定な基を有するモノマー(以下、「モノマー(a1−1)」及び「モノマー(a1−2)」という場合がある。)が好ましい。これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0021】

【0022】
式(a1−1)及び式(a1−2)中、La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、C1〜C8脂肪族炭化水素基、又はC3〜C10飽和環状炭化水素基を表し、m1は0〜14の整数を表し、n1は0〜10の整数を表す。
【0023】
a1及びLa2は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。
【0024】
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6以下であり、飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは8以下、より好ましくは6以下である。Ra6及びRa7の脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、2,2−ジメチルエチル基、プロピル基、1−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ブチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−プロピルブチル基、ペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基などが挙げられる。Ra6及びRa7の飽和環状炭化水素基としては、例えばシクロヘプチル基、メチルシクロヘプチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基などが挙げられる。
【0025】
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。k1は、好ましくは1〜4の整数、より好ましくは1である。
【0026】
モノマー(a1−1)としては、例えば以下のものが挙げられ、これらの中でも、2−メチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレート、及び2−イソプロピル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートが好ましく、メタクリレート形態のものがより好ましい。
【0027】

【0028】

【0029】

【0030】

【0031】

【0032】

【0033】

【0034】

【0035】

【0036】
モノマー(a1−2)としては、例えば以下のものが挙げられ、これらの中でも1−エチル−1−シクロヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、1−エチル−1−シクロヘキシルメタクリレートがより好ましい。
【0037】

【0038】
樹脂におけるモノマー(a1−1)又はモノマー(a1−2)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
【0039】
酸に不安定な基(1)と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーとしては、例えば、式(a1−3)で表されるノルボルネン環を有するモノマー(以下「モノマー(a1−3)」という場合がある。)が挙げられる。モノマー(a1−3)に由来する構造単位を有する樹脂は、嵩高い構造を有するので、レジストの解像度を向上させることができる。さらにモノマー(a1−3)は、樹脂の主鎖に剛直なノルボルナン環を導入してレジストのドライエッチング耐性を向上させることができる。
【0040】

【0041】
式(a1−3)中、Ra9は、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよいC1〜C3脂肪族炭化水素基、水素原子、カルボキシ基、シアノ基、又は−COORa13を表し、Ra13は、C1〜C8脂肪族炭化水素基又はC3〜C8飽和環状炭化水素基を表し、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基の水素原子はヒドロキシ基で置換されていてもよく、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基の−CH−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。Ra10〜Ra12は、それぞれ独立に、C1〜C12脂肪族炭化水素基又はC3〜C12飽和環状炭化水素基を表すか、或いはRa10及びRa11は互いに結合して環を形成していてもよく、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基の水素原子はヒドロキシ基等で置換されていてもよく、前記脂肪族炭化水素基及び前記飽和環状炭化水素基の−CH−は−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。
【0042】
a9の置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。Ra13としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基、又は2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
【0043】
a10〜Ra12としては、例えば、メチル基、エチル基、シクロへキシル基、メチルシクロへキシル基、ヒドロキシシクロへキシル基、オキソシクロへキシル基、アダマンチル基などが挙げられる。Ra10、Ra11及びこれらが結合する炭素が形成する飽和環状炭化水素基としては、シクロへキシル基、アダマンチル基などが挙げられる。
【0044】
モノマー(a1−3)としては、例えば、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−2−アダマンチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチルシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチルなどが挙げられる。
【0045】
樹脂におけるモノマー(a1−3)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
【0046】
酸に不安定な基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマーとしては、式(a1−4)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−4)」という場合がある。)が挙げられる。

[式(a1−4)中、R10は、ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
11は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C2〜C4アシル基、C2〜C4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
は0〜4の整数を表す。lが2以上の整数である場合、複数のR11は同一であっても異なってもよい。
12及びR13はそれぞれ独立に、水素原子又はC1〜C12炭化水素基を表す。
a2は、単結合又は置換基を有していてもよい2価のC1〜C17飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる−CH−は−CO−、−O−、−S−、−SO−又は−N(R)−で置き換わっていてもよい。Rは、水素原子又はC1〜C6アルキル基を表す。
a3は、C1〜C12脂肪族炭化水素基、C3〜C18飽和環状炭化水素基又はC6〜C18芳香族炭化水素基であり、該脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。]
【0047】
ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基としては、例えばペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
1〜C6アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、等が挙げられ、C1〜C4アルキル基が好ましく、C1〜C2アルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
1〜C6アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、等が挙げられ、C1〜C4アルコキシ基が好ましく、C1〜C2アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
2〜C4アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
2〜C4アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ等が挙げられる。
1〜C12炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等のC1〜C12脂肪族炭化水素基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、イソボルニル基等が挙げられる。
2価のC1〜C17飽和炭化水素基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
3〜C18飽和環状炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ノルボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基、イソボルニル基、下記に示す基等が挙げられる。

6〜C18芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基等が挙げられる。
【0048】
モノマー(a1−4)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
【0049】

【0050】

【0051】

【0052】
樹脂におけるモノマー(a1−4)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常10〜95モル%であり、好ましくは15〜90モル%であり、より好ましくは20〜85モル%である。
【0053】
樹脂(A)は、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と、酸に不安定な基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある)との共重合体である。酸安定モノマーは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
樹脂(A)が酸に不安定な基を有するモノマー(a1)と酸安定モノマーとの共重合体である場合、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)に由来する構造単位は、全構造単位100モル%に対して、好ましくは10〜80モル%、より好ましくは20〜60モル%である。またアダマンチル基を有するモノマー(特に酸に不安定な基を有するモノマー(a1−1))に由来する構造単位を、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)100モル%に対して15モル%以上とすることが好ましい。アダマンチル基を有するモノマーの比率が増えると、レジストのドライエッチング耐性が向上する。
【0054】
樹脂(A)は、酸安定モノマーとして式(a2−0)で表されるモノマー(以下「モノマー(a2−0)という場合がある。」に由来する構造単位を有する。
【0055】

[式(a2−0)中、
は、ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C2〜C4アシル基、C2〜C4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRは同一であっても異なってもよい。
Aは2価の連結基を表す。]
【0056】
ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基としては、例えばペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
1〜C6アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、等が挙げられ、C1〜C4アルキル基が好ましく、C1〜C2アルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
1〜C6アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、等が挙げられ、C1〜C4アルコキシ基が好ましく、C1〜C2アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
2〜C4アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
2〜C4アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ等が挙げられる。
Aにおける2価の連結基としては、例えば、−CO−T’−(CHn'−T’−が挙げられ、*はCH=C(R)−との結合手を表し、T’は−O−又は−NH−を表し、n’は0〜4の整数を表し、T’は、単結合、−O−、−CO−O−又は−NH−COO−を表す。T’は−O−であることが好ましく、n’は0〜2の整数であることが好ましい。
具体的には、Aとしては、−CO−O−、−CO−NH−、−CO−O−CH−CO−O−、−CO−O−(CH−O−、−CO−O−(CH−NH−CO−O−等が挙げられる。
maは0〜2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
【0057】
モノマー(a2−0)に由来する構造単位を有する樹脂を得る場合は、例えば、酸に不安定な基を有するモノマーと、モノマー(a2−0)のヒドロキシ基が保護されたモノマーとをラジカル重合した後、塩基によって脱アセチルすることによって得ることができる。或いは、該当するモノマーを重合することで得ることができる。
モノマー(a2−0)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。

【0058】
以上のモノマーのうち、p−ヒドロキシフェニルメタクリレートが特に好ましい。
【0059】
樹脂におけるモノマー(a2−0)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜85モル%であり、より好ましくは15〜80モル%である。
【0060】
樹脂(A)は、モノマー(a2−0)の他にも酸安定モノマーを含んでいてもよい。その他の酸安定モノマーとしては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するものが好ましい。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「モノマー(a2)」という場合がある。)又はラクトン環を含有する酸安定モノマー(以下「モノマー(a3)」という場合がある。)に由来する構造単位を有する樹脂を使用すれば、レジストの解像度及び基板への密着性を向上させることができる。
【0061】
〈ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)(ただし、モノマー(a2−0)とは異なる、以下「モノマー(a2)」という場合がある。)〉
レジスト組成物をKrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線あるいはEUV光などの高エネルギー線露光に用いる場合、モノマー(a2)として、ヒドロキシスチレン類であるフェノール性水酸基を有する酸安定モノマー(a2−a)(以下「モノマー(a2−a)」という場合がある。)を使用することが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ露光(193nm)などを用いる場合は、モノマー(a2)として、式(a2−1)で表されるヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(以下「モノマー(a2−1)」という場合がある。)を使用することが好ましい。モノマー(a2)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0062】
モノマー(a2−a)として、式(a2−a)で表されるp−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーが挙げられる。
【0063】

[式(a2−a)中、
8’は、ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
9’は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C2〜C4アシル基、C2〜C4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
ma’は0〜4の整数を表す。ma’が2以上の整数である場合、複数のR9’は同一であっても異なってもよい。]
【0064】
ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基としては、例えばペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
1〜C6アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、等が挙げられ、C1〜C4アルキル基が好ましく、C1〜C2アルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
1〜C6アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、等が挙げられ、C1〜C4アルコキシ基が好ましく、C1〜C2アルコキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
2〜C4アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
2〜C4アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ等が挙げられる。
ma’は0〜2が好ましく、0又は1がより好ましく、0が特に好ましい。
【0065】
このようなフェノール性水酸基を有するモノマーに由来する構造単位を有する共重合樹脂を得る場合は、酸に不安定な基を有するモノマーとアセトキシスチレンをラジカル重合した後、塩基によって脱アセチルすることによって得ることができる。或いは、該当するモノマーを重合することで得ることができる。
モノマー(a2−a)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
【0066】

【0067】

【0068】
以上のモノマーのうち、4−ヒドロキシスチレン又は4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンが特に好ましい。
【0069】
樹脂におけるモノマー(a2−a)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常5〜90モル%であり、好ましくは10〜85モル%であり、より好ましくは15〜80モル%である。
【0070】
モノマー(a2−1)として、式(a2−1)で表されるモノマーが挙げられる。
【0071】

【0072】
式(a2−1)中、La3は、−O−又は−O−(CH2k2−CO−O−を表し、k2は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。o1は、0〜10の整数を表す。
【0073】
a3は、好ましくは、−O−又は−O−(CH2f1−CO−O−であり(前記f1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。Ra14は、好ましくはメチル基である。Ra15は、好ましくは水素原子である。Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
【0074】
モノマー(a2−1)としては、例えば以下のものが挙げられ、これらの中でも、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸1−(3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルオキシカルボニル)メチルが好ましく、3−ヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレート及び3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチル(メタ)アクリレートがより好ましく、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレート及び3,5−ジヒドロキシ−1−アダマンチルメタクリレートがさらに好ましい。
【0075】

【0076】

【0077】

【0078】

【0079】
樹脂におけるモノマー(a2−1)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常3〜40モル%であり、好ましくは5〜35モル%であり、より好ましくは5〜30モル%である。
【0080】
〈ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)〉
モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えばβ−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環のような単環でもよく、或いは単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環、及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
【0081】
モノマー(a3)は、好ましくは式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表される(以下、「モノマー(a3−1)」、「モノマー(a3−2)」又は「モノマー(a3−3)」という場合がある。)。これらの1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0082】

【0083】
式(a3−1)〜式(a3−3)中、La4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2k3−CO−O−を表し、k3は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。Ra18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。Ra21は、C1〜C4脂肪族炭化水素基を表し、p1は0〜5の整数を表す。Ra22及びRa23は、それぞれ独立にカルボキシ基、シアノ基又はC1〜C4脂肪族炭化水素基を表し、q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1、q1又はr1が2以上のとき、それぞれ、複数のRa21、Ra22又はRa23は、互いに同一でも異なってもよい。
【0084】
a4〜La6としては、La3で説明したものが挙げられる。La4〜La6は、それぞれ独立に、−O−又は−O−(CH2d1−CO−O−であることが好ましく(前記d1は、1〜4の整数である)、より好ましくは−O−である。Ra18〜Ra20は、好ましくはメチル基である。Ra21は、好ましくはメチル基である。Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。p1〜r1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2、より好ましくは0又は1である。
【0085】
モノマー(a3−1)としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0086】

【0087】

【0088】

【0089】

【0090】
モノマー(a3−2)としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0091】

【0092】

【0093】

【0094】

【0095】

【0096】

【0097】

【0098】

【0099】

【0100】
モノマー(a3−3)としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0101】

【0102】

【0103】

【0104】

【0105】

【0106】
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)の中でも、(メタ)アクリル酸(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル、(メタ)アクリル酸2−(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチルが好ましく、メタクリレート形態のものがより好ましい。
【0107】
樹脂におけるモノマー(a3−1)、モノマー(a3−2)又はモノマー(a3−3)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常5〜50モル%であり、好ましくは10〜45モル%であり、より好ましくは15〜40モル%である。
【0108】
〈その他の酸安定モノマー(a4)〉
その他の酸安定モノマー(a4)としては、例えば、式(a4−1)で表される無水マレイン酸、式(a4−2)で表される無水イタコン酸、又は式(a4−3)で表されるノルボルネン環を有する酸安定モノマー(以下「モノマー(a4−1)」、「モノマー(a4−2)」又は「モノマー(a4−3)」という場合がある。)などが挙げられる。
【0109】

【0110】
式(a4−3)中、Ra25及びRa26は、それぞれ独立に、置換基(例えばヒドロキシ基)を有していてもよいC1〜C3脂肪族炭化水素基、水素原子、シアノ基、カルボキシ基、又はアルコキシカルボニル基(−COORa27)を表すか、或いはRa25及びRa26は互いに結合して−CO−O−CO−を形成し、Ra27は、C1〜C36脂肪族炭化水素基又はC3〜C36飽和環状炭化水素基を表し、脂肪族炭化水素基及び飽和環状炭化水素基の−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。但し−COORa27が酸不安定基となるものは除く(即ちRa27は、3級炭素原子が−O−と結合するものを含まない)。
【0111】
a25及びRa26の置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、などが挙げられる。Ra27の脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜8より好ましくは1〜6であり、飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは4〜36、より好ましくは4〜12である。Ra27としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基、2−オキソ−オキソラン−4−イル基などが挙げられる。
【0112】
モノマー(a4−3)としては、例えば2−ノルボルネン、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、5−ノルボルネン−2−メタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物などが挙げられる。
【0113】
樹脂におけるモノマー(a4−1)、モノマー(a4−2)又はモノマー(a4−3)に由来する構造単位の含有量は、樹脂の全単位において、通常2〜40モル%であり、好ましくは3〜30モル%であり、より好ましくは5〜20モル%である。
【0114】
好ましい樹脂(A)は、少なくとも、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)を重合させた共重合体である。この好ましい共重合体において、酸に不安定な基を有するモノマー(a1)は、より好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種(さらに好ましくはアダマンチル基を有するモノマー(a1−1))であり、ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2)は、好ましくはフェノール性水酸基を有する酸安定モノマー(a2−1)であり、ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)は、より好ましくはγ−ブチロラクトン環を有する酸安定モノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)の少なくとも1種である。樹脂(A)は、公知の重合法(例えばラジカル重合法)によって製造できる。
【0115】
樹脂(A)の重量平均分子量は、例えば2000以上、好ましくは2,500以上、より好ましくは3,000以上であり、例えば30,000以下、好ましくは15,000以下、より好ましくは9,000以下、特に好ましくは6,000以下である。
【0116】
樹脂(A)の含有量は、組成物の固形分中80質量%以上であることが好ましい。なお本明細書において「組成物中の固形分」とは、溶剤(E)を除いた組成物成分の合計を意味する。組成物中の固形分、及びこれに対する樹脂(A)の含有量は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
【0117】
〈酸発生剤(以下「酸発生剤(B)」という場合がある)〉
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類される。非イオン系酸発生剤には、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、DNQ 4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が含まれる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等がある。
【0118】
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号や、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
【0119】
酸発生剤(B)は、好ましくはフッ素含有酸発生剤であり、より好ましくは式(B1)で表されるスルホン酸塩である。
【0120】

【0121】
式(B1)中、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又はC1〜C6ペルフルオロアルキル基を表す。ペルフルオロアルキル基としては、例えばペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
【0122】
式(B1)中、Yは、C1〜C18脂肪族炭化水素基又はC3〜C18飽和環状炭化水素基を表す。Yは、−CH−が−O−又は−CO−で置き換わった飽和環状炭化水素基でもよい。即ちYは、例えば環状エーテルの基(−CH−が−O−で置き換わった基)、オキソ基を有する飽和環状炭化水素基(−CH−が−CO−で置き換わった基)、スルトン環の基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−SO−で置き換わった基)又はラクトン環の基(隣り合う2つの−CH−が、それぞれ、−O−又は−CO−で置き換わった基)であってもよい。
【0123】
Yの脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、n−ヘプチル基等のC1〜C6アルキル基が挙げられる。
【0124】
Yの飽和環状炭化水素基としては、例えば式(Y1)〜式(Y26)で表される基が挙げられる。
【0125】

【0126】
飽和環状炭化水素基は、好ましくは式(Y1)〜式(Y19)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)又は式(Y19)で表される基であり、さらに好ましくは式(Y11)又は式(Y14)で表される基である。
【0127】
Yは、置換基を有していてもよい。Yの置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、オキソ基、C1〜C12脂肪族炭化水素基、ヒドロキシ基含有C1〜C12脂肪族炭化水素基、C3〜C16飽和環状炭化水素基、C1〜C12アルコキシ基、C6〜C18芳香族炭化水素基、C7〜C21アラルキル基、C2〜C4アシル基、グリシジルオキシ基、或いは−(CH2j2−O−CO−Rb1基(式中、Rb1は、C1〜C16脂肪族炭化水素基、C3〜C16飽和環状炭化水素基或いはC6〜C18芳香族炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。脂肪族炭化水素基としては、樹脂(A)で説明したものなどが例示できる。ヒドロキシ基含有脂肪族炭化水素基としては、例えばヒドロキシメチル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基などが挙げられる。アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基などが挙げられる。アシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基などが挙げられる。複数の置換基は、互いに同一でも異なっていてもよい。
Yの置換基である脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアラルキル基等は、さらに置換基を有していてもよい。
【0128】
以下、置換基を有するYを例示する。

【0129】

【0130】

【0131】

【0132】
Yは、好ましくは置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、より好ましくはアダマンチル基又はオキソアダマンチル基である。
【0133】
式(B1)中、Lb1は、単結合、或いは2価のC1〜C17飽和炭化水素基を表す。2価の飽和炭化水素基としては、まず直鎖状アルカンジイル基、例えばメチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基が挙げられる。Lb1は、分枝鎖状アルカンジイル基でもよい。分枝鎖状アルカンジイル基としては、例えば、前記直鎖状アルカンジイル基に、C1〜C4アルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を付け加えたものが挙げられる。環式の2価の飽和炭化水素基としては、シクロアルカンジイル基(例えばシクロヘキサンジイル基)、2価の橋かけ環状炭化水素基(例えばアダマンタンジイル基)が挙げられる。Lb1はこれらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
【0134】
b1の−CH−は、−O−又は−CO−で置き換わっていてもよい。Lb1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−6)のいずれか、より好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれか、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)で表される。なお式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
【0135】

【0136】
式(b1−1)、Lb2は、単結合、又はC1〜C15アルカンジイル基を表す。
式(b1−2)中、Lb3は、単結合、又はC1〜C12アルカンジイル基を表し、Lb4は、C1〜C13アルカンジイル基を表す。但しLb3及びLb4の炭素数上限は13以下である。
式(b1−3)中、Lb5は、C1〜C15アルカンジイル基を表す。
式(b1−4)中、Lb6及びLb7は、それぞれ独立に、C1〜C15アルカンジイル基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は16以下である。
式(b1−5)中、Lb8は、C1〜C14アルカンジイル基を表す。
式(b1−6)中、Lb9及びLb10は、それぞれ独立に、C1〜C11アルカンジイル基を表す。但しLb6及びLb7の炭素数上限は12以下である。
これらの中でも式(b1−1)で表される2価の基が好ましく、Lb2が単結合又は−CH−である式(b1−1)で表される2価の基がより好ましい。
【0137】
式(b1−1)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0138】

【0139】
式(b1−2)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0140】

【0141】
式(b1−3)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0142】

【0143】
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0144】

【0145】
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0146】

【0147】
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
【0148】

【0149】
スルホン酸アニオンは、式(b1−1)で表される2価の基を有するものが好ましく、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)で表されるものがより好ましい。
【0150】

【0151】
式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)中、Q1、Q2及びLb2は、前記と同じである。Rb2及びRb3は、それぞれ独立にC1〜C4脂肪族炭化水素基(好ましくはメチル基)を表す。
【0152】
次に具体的なスルホン酸アニオンを例示する。

【0153】

【0154】

【0155】

【0156】

【0157】

【0158】

【0159】

【0160】

【0161】

【0162】

【0163】

【0164】

【0165】

【0166】

【0167】

【0168】

【0169】

【0170】

【0171】

【0172】

【0173】

【0174】

【0175】

【0176】

【0177】

【0178】

【0179】

【0180】

【0181】

【0182】

【0183】

【0184】

【0185】

【0186】
上述のもののなかでも、式(b1−1)で表される2価の基を有する以下のスルホン酸アニオンが好ましい。
【0187】

【0188】
次に酸発生剤(B)に含まれるカチオンについて説明する。酸発生剤のカチオンとしては、オニウムカチオン、例えばスルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン、アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、ホスホニウムカチオンなどが挙げられる。これらの中でも、スルホニウムカチオン及びヨードニウムカチオンが好ましく、アリールスルホニウムカチオンがより好ましい。
【0189】
式(B1)中のZ+は、好ましくは式(b2−1)〜式(b2−4)のいずれかで表されることが好ましい。
【0190】

【0191】
式(b2−1)中、Rb4〜Rb6は、それぞれ独立に、C1〜C30脂肪族炭化水素基、C3〜C36飽和環状炭化水素基又はC6〜C18芳香族炭化水素基を表す。前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、C1〜C12アルコキシ基又はC6〜C18芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記飽和環状炭化水素基は、ハロゲン原子、C2〜C4アシル基、又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C36脂肪族炭化水素基、C3〜C36飽和環状炭化水素基又はC1〜C12アルコキシ基で置換されていてもよい。
【0192】
式(b2−2)中、Rb7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1〜C12脂肪族炭化水素基又はC1〜C12アルコキシ基を表し、m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。
【0193】
式(b2−3)中、Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、C1〜C36脂肪族炭化水素基又はC3〜C36飽和環状炭化水素基を表す。Rb11は、水素原子、C1〜C36脂肪族炭化水素基、C3〜C36飽和環状炭化水素基或いはC6〜C18芳香族炭化水素基を表す。Rb9〜Rb11の脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜12であり、飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜36、より好ましくは4〜12である。Rb12は、C1〜C12脂肪族炭化水素基、C3〜C18飽和環状炭化水素基或いはC6〜C18芳香族炭化水素基を表す。前記芳香族炭化水素基は、C1〜C12脂肪族炭化水素基、C1〜C12アルコキシ基、C3〜C18飽和環状炭化水素基又はアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。Rb9とRb10と、及びRb11とRb12とは、それぞれ独立に、互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、これらの環の−CH−は、−O−、−S−、−CO−で置き換わっていてもよい。
【0194】
式(b2−4)中、Rb13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、C1〜C12脂肪族炭化水素基又はC1〜C12アルコキシ基を表す。Lb11は、−S−又は−O−を表す。o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表し、q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表し、u2は0又は1を表す。o2〜t2のいずれかが2であるとき、それぞれ、複数のRb13〜Rb18のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
【0195】
次に式(b2−1)〜式(b2−4)に含まれる置換基を説明する。脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基としては、上述したものを例示できる。好ましい脂肪族炭化水素基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、及び2−エチルヘキシル基である。好ましい飽和環状炭化水素基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキル基、及びイソボルニル基である。好ましい芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基、ナフチル基である。置換基が芳香族炭化水素基である脂肪族炭化水素基(アラルキル基)としては、ベンジル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブチトキシ基、tert−ブチトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基などが挙げられる。Rb9及びRb10が形成する環としては、例えばチオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環、1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。Rb11及びRb12が形成する環としては、例えばオキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環などが挙げられる。
【0196】
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、カチオン(b2−1)が好ましく、式(b2−1−1)で表されるカチオンがより好ましく、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)がさらに好ましい。
【0197】

【0198】
式(b2−1−1)中、Rb19〜Rb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C36脂肪族炭化水素基、C3〜C36飽和環状炭化水素基又はC1〜C12アルコキシ基を表す。前記脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜12であり、飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは4〜36である。前記脂肪族炭化水素基は、ヒドロキシ基、C1〜C12アルコキシ基或いはC6〜C18芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、前記飽和環状炭化水素基は、ハロゲン原子、C2〜C4アシル基、又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい。v2〜x2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。v2〜x2のいずれかが2以上のとき、それぞれ、複数のRb19〜Rb21のいずれかは、互いに同一でも異なってもよい。
【0199】
式(b2−1−1)中のRb19〜Rb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、C1〜C12アルキル基、又はC1〜C12アルコキシ基を表し、v2〜x2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
【0200】
次に酸発生剤(B)に含まれる具体的なカチオンを例示する。
【0201】

【0202】

【0203】

【0204】

【0205】

【0206】

【0207】

【0208】

【0209】

【0210】
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができるが、アニオン(b1−1−1)〜アニオン(b1−1−9)のいずれかとカチオン(b2−1−1)との組合せ、並びにアニオン(b1−1−3)〜(b1−1−5)のいずれかとカチオン(b2−3)との組合せが好ましい。
【0211】
好ましい酸発生剤(B1)は、式(B1−1)〜式(B1−17)で表されるものであり、これらの中でもトリフェニルスルホニウムカチオンを含む酸発生剤(B1−1)、(B1−2)、(B1−6)、(B1−11)、(B1−12)、(B1−13)及び(B1−14)がより好ましい。
【0212】

【0213】

【0214】

【0215】

【0216】

【0217】
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは30質量部以下(より好ましくは25質量部以下)である。
【0218】
<式(I’)で表される化合物>
本発明のレジスト組成物は、式(I’)で表される化合物を含有する。

[式(I’)中、R’、R’、R’及びR’は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有していてもよいC3〜C30飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2〜C20アルケニル基を表す。
A’は、置換基を有していてもよいC1〜C36炭化水素基を表し、該炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]
【0219】
R’〜R’におけるアルキル基は、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。
直鎖状のアルキル基は、炭素数が1〜15であることが好ましく、1〜10がより好ましい。具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デカニル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、イソヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基等が挙げられる。
分岐状のアルキル基は、炭素数が3〜20であり、3〜15であることが好ましく、3〜10がより好ましい。具体的には、例えば、1−メチルエチル基、1−メチルプロピル基、2−メチルプロピル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基等が挙げられる。
R’〜R’における飽和環状炭化水素基は、炭素数が5〜30であることが好ましく、5〜20がより好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜12が特に好ましい。具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
R’〜R’におけるアルケニル基は、直鎖状または分岐状のいずれであってもよい。好ましくは、直鎖状のアルケニル基であり、上に例示したアルキル基の末端に−CH=CHが導入されたものがより好ましい。アルケニル基の炭素数は、2〜5が好ましく、4が特に好ましい。
【0220】
R’〜R’は、置換基を有していてもよい。該置換基としては、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アルキル基、アルキルオキシ基、ヒドロキシアルキルオキシ基、アルキルオキシアルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルアルキルオキシ基、アルキルオキシカルボニル基、アリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキル基としては、アルキル基の水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換された基が挙げられ、特にフッ素化アルキル基が好ましい。
アルキル基としては、R’〜R’におけるものと同じものが挙げられる。
アリール基としては、たとえば、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等の基が挙げられる。
ヘテロアリール基としては、これらのアリール基の環を構成する炭素原子の一部が酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子で置換された基が挙げられる。
アリールアルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基等が挙げられる。
アリールアルキル基中のアルキル鎖の炭素数は、1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
これらのアリール基、ヘテロアリール基、アリールアルキル基は、C1〜C10アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。該置換基におけるアルキル基またはハロゲン化アルキル基は、炭素数が1〜8であることが好ましく、炭素数が1〜4であることがさらに好ましい。また、該ハロゲン化アルキル基は、フッ素化アルキル基であることが好ましい。該ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、ヨウ素原子、臭素原子などが挙げられ、フッ素原子であることが好ましい。
【0221】
R’〜R’は、直鎖状のアルキル基もしくはアルケニル基、または飽和環状炭化水素基が好ましく、直鎖状のアルキル基がより好ましい。
また、R’〜R’のうちの1つが炭素数4以上、好ましくは5〜10のアルキル基であることが好ましく、さらに、R’〜R’のうちの1つが炭素数3以下、好ましくは2以下のアルキル基であり、他の3つが、炭素数4以上のアルキル基であることが好ましい。
【0222】
A’における炭化水素基は、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族炭化水素基、アリールアルキル基が挙げられる。
飽和炭化水素基としては、R’〜R’におけるC1〜C20アルキル基、C〜C20飽和環状炭化水素基と同様のものが挙げられる。
不飽和炭化水素基の炭素数は、2〜5が好ましく、2〜4が好ましく、3が特に好ましい。
不飽和炭化水素基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基(アリル基)、ブチニル基、1−メチルプロペニル基、2−メチルプロペニル基などが挙げられ、特にプロペニル基が好ましい。
芳香族炭化水素基は、炭素数は、6〜36であり、6〜30であることが好ましく、6〜20がより好ましく、6〜15がさらに好ましく、6〜12が特に好ましい。芳香族炭化水素基としては、アリール基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、フルオレニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
アリールアルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、1−ナフチルエチル基、2−ナフチルエチル基等が挙げられる。アリールアルキル基中のアルキル鎖の炭素数は、1〜4であることが好ましく、1〜2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
【0223】
A’は置換基を有していてもよい。A’が有していてもよい置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、水酸基、オキソ基等などが挙げられ、特にハロゲン原子、水酸基が好ましい。また、A’はヘテロ原子を含んでいてもよく、ヘテロ原子としては、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子等が挙げられる。
アルキル基としては、C1〜C5アルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基であることが特に好ましい。
アリール基としては上記と同様のものが挙げられる。
アルコキシ基としては、C1〜C5アルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基が最も好ましい。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、特にフッ素原子が好ましい。
ハロゲン化アルキル基としては、前記アルキル基の水素原子の一部または全部が前記ハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
【0224】
式(I’)で表される化合物が式(I)で表される化合物又は式(II)で表される化合物であることが好ましい。

[式(I)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、C1〜C8アルキル基を表す。
は、置換基を有していてもよい2価のC〜C36飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよい2価のC〜C20芳香族炭化水素基を表し、該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]
【0225】

[式(II)中、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に、C1〜C8アルキル基を表す。
は、C1〜Cハロゲン化アルキル基を表す。]
【0226】
1〜Cアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、t−ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、n−ヘプチル基、n−ペンチル基、n−オクチル基が挙げられる。
【0227】
2価のC〜C36飽和環状炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のC〜Cシクロアルキル基;
シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基等のC〜C12シクロアルキルメチル基;
1−アダマンチル基、1−アダマンチルメチル基等のC〜C12他の飽和環状炭化水素基;
等の1価の基の水素原子を1つ結合手に置き換えた2価の基が挙げられる。
【0228】
2価のC〜C20芳香族炭化水素基としては、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフェニル基、3−エチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−t−ブチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、2,5−ジメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基等のC〜C12(アルキル置換)フェニル基;
1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、3−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基、5−メチル−1−ナフチル基、6−メチル−1−ナフチル基、7−メチル−1−ナフチル基、8−メチル−1−ナフチル基、1−メチル−2−ナフチル基、3−メチル−2−ナフチル基、4−メチル−2−ナフチル基、5−メチル−2−ナフチル基、6−メチル−2−ナフチル基、7−メチル−2−ナフチル基、8−メチル−2−ナフチル基等のC10〜C12(アルキル置換)ナフチル基;
等の1価の基の水素原子を1つ結合手に置き換えた2価の基が挙げられる。
【0229】
ヘテロ原子を含む2価のC〜C36飽和環状炭化水素基としては、ピロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、イソオキサゾリジン、イソチアゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルフォリン、チオモルフォリン、ジアゾール、トリアゾール、テトラゾール等の化合物の水素原子を2つ結合手に置き換えた2価の基が挙げられる。
ヘテロ原子を含む2価のC〜C20芳香族炭化水素基としては、ピリジン、ジピリジン等の化合物の水素原子を2つ結合手に置き換えた2価の基が挙げられる。
【0230】
該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、さらに置換基を有していてもよい総炭素数30以下の炭化水素基若しくはO、N、S等のヘテロ原子を含む複素環基、又は、二価の置換基としてオキソ基(=O)等が挙げられる。
【0231】
におけるハロゲン化アルキル基としては、フッ化アルキル基が挙げられ、フッ化アルキル基としては、例えば、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
【0232】
式(I’)で表される化合物に含まれるカチオンとしては、式(IA−1)〜式(IA−8)で表されるカチオンが挙げられる。

【0233】

【0234】
式(I’)で表される化合物に含まれるアニオンとしては、式(IB−1)〜式(IB−16)で表されるカチオンが挙げられる。

【0235】

【0236】
式(I’)で表される化合物としては、式(I−1)〜式(I−55)で表される化合物が挙げられ、式(I−1)〜式(I−5)で表される化合物及び式(I−12)〜式(I−30)で表される化合物が好ましく、式(I−12)〜式(I−21)で表される化合物がより好ましい。
【0237】
【表1】

【0238】
【表2】

【0239】
式(I’)で表される化合物の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.001〜10質量%、好ましくは0.05〜8質量%、より好ましくは0.01〜5質量%である。
式(I’)で表される化合物は、例えば、テトラメチルアンモニウムハイドライドとヒドロキシアダマンタンカルボン酸との中和反応によって製造することができる。
【0240】
〈塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、塩基性化合物(C)を含有していてもよい。塩基性化合物(C)の含有量は、レジスト組成物の固形分量を基準に、0.01〜1質量%程度であることが好ましい。
【0241】
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物(例えばアミンやアンモニウム塩)である。アミンは、脂肪族アミンでも、芳香族アミンでもよい。脂肪族アミンは、1級アミン、2級アミン及び3級アミンのいずれも使用できる。芳香族アミンは、アニリンのような芳香族環にアミノ基が結合したものや、ピリジンのような複素芳香族アミンのいずれでもよい。好ましい塩基性化合物(C)として、式(C2)で表される芳香族アミンが挙げられ、式(C2)で表されるアミンとしては、特に式(C2−1)で表されるアニリンが挙げられる。さらに、式(C2−2)で表されるアンモニウム塩等が挙げられる。
【0242】

【0243】
式(C2)中、Arc1は、芳香族炭化水素基を表す。Rc5及びRc6は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基、或いはシクロアルキル基)、飽和環状炭化水素基或いは芳香族炭化水素基を表す。但し前記脂肪族炭化水素基、前記飽和環状炭化水素基又は前記芳香族炭化水素基の水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基、又はC1〜C6アルコキシ基で置換されていてもよく、前記アミノ基は、C1〜C4アルキル基で置換されていてもよい。前記脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜6程度であり、前記飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは5〜10程度であり、前記芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6〜10程度である。
【0244】
式(C2−1)中、Rc5及びRc6は、前記と同じである。Rc7は、脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基、或いはシクロアルキル基)、アルコキシ基、飽和環状炭化水素基或いは芳香族炭化水素基を表す。但し脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の水素原子は、式(C2)で説明した置換基を有していてもよい。m3は0〜3の整数を表す。m3が2以上のとき、複数のRc7は、互いに同一でも異なってもよい。Rc7の脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基の好ましい炭素数は、式(C2)のものと同じであり、Rc7のアルコキシ基の炭素数は、好ましくは1〜6程度である。
【0245】
式(C2−2)中、Rc8’、Rc9’、Rc10’及びRc11’はそれぞれ独立に脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキル基)、飽和環状炭化水素基(好ましくはシクロアルキル基)又は芳香族炭化水素基を表す。但し前記脂肪族炭化水素基、前記飽和環状炭化水素基又は前記芳香族炭化水素基の水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基、又はC1〜C6アルコキシ基で置換されていてもよく、前記アミノ基は、C1〜C8アルキル基で置換されていてもよい。
前記脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜8程度であり、前記飽和環状炭化水素基は、好ましくは炭素数5〜10程度であり、前記芳香族炭化水素基は、好ましくは炭素数6〜10程度である。
AnはOHを表す。
【0246】
芳香族アミン(C2)としては、例えば1−ナフチルアミン及び2−ナフチルアミンなどが挙げられる。アニリン(C2−1)としては、例えばアニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミンなどが挙げられる。これらの中でもジイソプロピルアニリン(特に2,6−ジイソプロピルアニリン)が好ましい。アンモニウム塩(C2−2)としては、例えば、テトラメチルアンモニウムハイドライド、テトラブチルアンモニウムハイドライドなどが挙げられる。
【0247】
また塩基性化合物(C)としては、式(C3)〜式(C11)で表される化合物が挙げられる。
【0248】

【0249】
式(C3)中のRc8は、式(C2)のRc7で説明したいずれかの基を表す。式(C3)〜式(C8)中の窒素原子と結合するRc9、Rc10、Rc11〜Rc14、Rc16〜Rc19及びRc22は、それぞれ独立に、式(C2)のRc5及びRc6で説明したいずれかの基を表す。式(C7)〜式(C11)中の芳香族炭素と結合するRc20、Rc21、Rc23〜Rc28は、それぞれ独立に、式(C2−1)のRc7で説明したいずれかの基を表す。式(C7)、式(C9)〜式(C11)中のo3〜u3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。o3〜u3のいずれかが2以上であるとき、それぞれ、複数のRc20〜Rc28のいずれかは互いに同一でも異なってもよい。
【0250】
式(C6)中のRc15は、脂肪族炭化水素基、飽和環状炭化水素基又はアルカノイル基を表し、n3は0〜8の整数を表す。n3が2以上のとき、複数のRc15は、互いに同一でも異なってもよい。Rc15の脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜6程度であり、Rc15の飽和環状炭化水素基の炭素数は、好ましくは3〜6程度であり、Rc15のアルカノイル基の炭素数は、好ましくは2〜6程度である。
【0251】
式(C7)及び式(C10)のLc1及びLc2は、それぞれ独立に、2価の脂肪族炭化水素基(好ましくはアルキレン基)、−CO−、−C(=NH)−、−C(=NRc3)−、−S−、−S−S−、又はこれらの組合せを表す。前記2価の脂肪族炭化水素基の炭素数は、好ましくは1〜6程度である。Rc3は、C1〜C4アルキル基を表す。
【0252】
化合物(C3)としては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミンエチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられる。
【0253】
化合物(C4)としては、例えばピペラジンなどが挙げられる。化合物(C5)としては、例えばモルホリンなどが挙げられる。化合物(C6)としては、例えばピペリジン、及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。化合物(C7)としては、例えば2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
【0254】
化合物(C8)としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。化合物(C9)としては、例えば、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。化合物(C10)としては、例えば、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミンなどが挙げられる。化合物(C11)としては、例えばビピリジンなどが挙げられる。
【0255】
〈溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある〉
本発明のレジスト組成物は、溶剤(E)を、組成物中90質量%以上の量で含有していてもよい。溶剤(E)を含有する本発明のレジスト組成物は、薄膜レジストを製造するために適している。溶剤(E)の含有量は、組成物中90質量%以上(好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上)、99.9質量%以下(好ましくは99質量%以下)である。溶剤(E)の含有量は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
【0256】
溶剤(E)としては、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチルのようなエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンのようなケトン類;γ−ブチロラクトンのような環状エステル類;などを挙げることができる。溶剤(E)は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【0257】
〈その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)〉
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(F)を含有していてもよい。成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料などを利用できる。
【0258】
〈レジストパターンの製造方法〉
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を得る工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
【0259】
レジスト組成物の基体上への塗布は、スピンコーターなど、通常、用いられる装置によって行うことができる。
【0260】
溶剤の除去は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いて溶剤を蒸発させることにより行われるか、あるいは減圧装置を用いて行われ、溶剤が除去された組成物層が形成される。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が例示される。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が例示される。
【0261】
得られた組成物層は、露光機を用いて露光する。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2レーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域又は真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。
【0262】
露光後の組成物層は、脱保護基反応を促進するための加熱処理が行われる。加熱温度としては、通常50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃程度である。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。
ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
【0263】
〈用途〉
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、EB用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適であり、特にEB用のレジスト組成物又はEUV露光機用のレジスト組成物として好適である。
【実施例】
【0264】
以下、本発明を実施例によって詳細に説明する。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、以下の条件でポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型)により求めた値である。
カラム:TSKgel G4000HXL + TSKgel G2000HXL + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
また、化合物の構造はNMR(ECA−500型;日本電子製)、質量分析(LC;Agilent製1100型、MASS;Agilent製LC/MSD型又はLC/MSD TOF型)で確認した。
【0265】
樹脂H1の合成
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル11.18部、p−アセトキシスチレン15.09部、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル3.55部に1,4−ジオキサン28.82部を加えて溶液とし、82℃まで昇温した。得られた溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.86部を添加し、82℃で6時間保温した。冷却後反応液をメタノール291.41部とイオン交換水124.89部の混合液に注いで重合物を沈殿ろ過した。得られたろ過物及び4−ジメチルアミノピリジン2.93部を、得られたろ過物と同量のメタノールに加えて15時間加熱還流した。冷却後、得られた反応液に氷酢酸2.16部を加え中和した後、大量の水に注いで沈殿させた。析出した重合物をろ別し、アセトンに溶解させた後、大量の水に注いで沈殿させる操作を3回繰り返して精製し、重量平均分子量が約8.5×10の共重合体22.42部を得た。この共重合体を樹脂H1とする。
【0266】
樹脂H2の合成
メタクリル酸2−エチル−2−アダマンチル50.00部、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル23.89部、及びα−メタクリロイロキシ−γ−ブチロラクトン17.13部にメチルイソブチルケトン227.55部を加えて、溶液とした。そこに、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル1.32部を添加し、80℃で8時間加熱した。その後、反応液を大量のヘプタンに注いで沈殿させ、ろ別する操作を3回行い、精製した。その結果、重量平均分子量が約9.2×10の共重合体を46.70部得た。この共重合体を樹脂H2とする。
【0267】
樹脂A1の合成
フラスコに1,4−ジオキサン27.81部を加え、窒素置換し87℃まで昇温した。この中に、メタクリル酸2−メチル−2−アダマンチル21.04部、メタクリル酸p−ヒドロキシフェニル20.00部、メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル5.30部、アゾビスイソブチロニトリル3.32部に1,4−ジオキサン41.71部を加えて溶液とし、1時間掛けて滴下した。滴下終了後87℃で6時間保温した。冷却後反応液をメタノール422部とイオン交換水181部の混合液に注いで重合物を沈殿ろ過した。得られたろ過物を301部のメタノールで3度洗浄し、乾燥後、重量平均分子量が約7.1×10の共重合体19.38部を得た。この共重合体を樹脂A1とする。
【0268】
化合物I1の合成
2−ヒドロキシナフトエ酸5.85部、メタノール233.99部を混ぜた中に、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドの37%メタノール溶液21.80部を加えた。室温で16時間撹拌した。濃縮後酢酸エチル600部を加え、イオン交換水110部で3度水洗した。この溶液を濃縮し12.36部の化合物I1を得た。
H−NMR(500.16MHz, DMSO−d)δ ppm:0.90(t,J=7.95Hz, 12H), 1.24−1.32(m, 8H), 1.50−1.56(m, 8H), 3.11−3.15(m, 8H), 6.89(d,J=8.95Hz, 1H), 7.07−7.10(m, 1H), 7.29−7.32(m, 1H), 7.59−7.63(m, 2H), 9.62(d,J=8.95Hz, 1H).
13C−NMR(125.77MHz, DMSO−d) δ ppm:13.46, 19.17, 23.02, 57.49, 108.72, 120.39, 121.31, 125.52, 125.91, 126.56, 127.74, 131.86, 134.66, 166.71, 172.45.
MS(ESI(+)Spectrum):M 242.3
MS(ESI(−)Spectrum):M 187.0
【0269】
化合物I2の合成
テトラオクチルアンモニウムブロミド20.00部、メタノール275.32部を混ぜた中に、2−ヒドロキシナフトエ酸6.88部を加え、室温で16時間撹拌した。濃縮後酢酸エチル300部を加え、5重量%炭酸水素ナトリウム水溶液100部で洗浄後、イオン交換水100部2度水洗した。この溶液を濃縮し23.62部の化合物I2を得た。
H−NMR(500.16MHz, DMSO−d)δ ppm:1.10(t, J=6.95Hz, 12H), 1.24−1.28(m, 40H), 1.52(br, 8H), 3.12(br, 8H), 6.89(d,J=8.95Hz, 1H), 7.06−7.09(m, 1H), 7.27−7.30(m, 1H), 7.57−7.62(m, 2H), 9.64(d,J=8.90Hz, 1H).
13C−NMR(125.77MHz, DMSO−d) δ ppm:13.83, 20.90, 22.01, 25.64, 28.27, 28.37, 31.11, 57.55, 108.75, 120.24, 121.24, 125.54, 125.73, 126.54, 127.61, 131.70, 134.69, 166.66, 172.46.
MS(ESI(+)Spectrum):M 466.5
MS(ESI(−)Spectrum):M 187.0
【0270】
実施例及び比較例
以下の表3の各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
【0271】
<酸発生剤>
酸発生剤B1

<樹脂>
樹脂A1、H1、H2
【0272】
<式(I’)で表される化合物>
化合物I1:

化合物I2:

化合物I3:(メルク社製)

【0273】
<塩基性化合物>
塩基性化合物C1:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
<溶剤>
溶剤E1:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 440.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 40.0部
γ−ブチロラクトン 5.0部
溶剤E2:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 400.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 150.0部
γ−ブチロラクトン 5.0部
溶剤E3:
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 430.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 150.0部
γ−ブチロラクトン 5.0部
【0274】
電子線用レジスト組成物としての評価
シリコンウェハーを、ダイレクトホットプレート上にて、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した上で、表3記載のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表3記載の温度で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト膜を形成したそれぞれのウェハーに、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL−800D 50keV」を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。露光後は、ホットプレート上にて表3記載の温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行った。
【0275】
【表3】

【0276】
解像度評価:各レジスト膜において、ラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした時、実効感度において、レジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、50nm以下の線幅を解像しているものを○、50nmを超え55nm以下の線幅を解像しているものを△、55nmを超える線幅を解像しているものを×とした。
これらの結果を表4に示す。
【0277】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0278】
本発明のレジスト組成物によれば、優れた解像度を有するパターンを得ることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂と、酸発生剤と、式(I’)で表される化合物とを含有し、
樹脂が式(a2−0)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂であるレジスト組成物。

[式(I’)中、R’、R’、R’及びR’は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいC1〜C20アルキル基、置換基を有していてもよいC3〜C30飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよいC2〜C20アルケニル基を表す。
A’は、置換基を有していてもよいC1〜C36炭化水素基を表し、該炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]

[式(a2−0)中、
は、ハロゲン原子を有してもよいC1〜C6アルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C2〜C4アシル基、C2〜C4アシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の整数である場合、複数のRは同一であっても異なってもよい。
Aは2価の連結基を表す。]
【請求項2】
式(I’)で表される化合物が式(I)で表される化合物又は式(II)で表される化合物である請求項1記載のレジスト組成物。

[式(I)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、C1〜C8アルキル基を表す。
は、置換基を有していてもよい2価のC〜C36飽和環状炭化水素基又は置換基を有していてもよい2価のC〜C20芳香族炭化水素基を表し、該飽和環状炭化水素基及び該芳香族炭化水素基はヘテロ原子を含んでいてもよい。]

[式(II)中、R21、R22、R23及びR24は、それぞれ独立に、C1〜C8アルキル基を表す。
は、C1〜Cハロゲン化アルキル基を表す。]
【請求項3】
樹脂が、さらに式(a1−1)で表される化合物に由来する構造単位を有する樹脂である請求項1又は2記載のレジスト組成物。

[式(a1−1)中、La1は、−O−又は−O−(CH2k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
a4は、水素原子又はメチル基を表す。
a6は、C1〜C8脂肪族炭化水素基、又はC3〜C10飽和環状炭化水素基を表し、m1は0〜14の整数を表す。]
【請求項4】
(1)請求項1〜3のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を得る工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか記載のレジスト組成物のEB又はEUV露光機を用いてレジストパターンを製造するための使用。

【公開番号】特開2012−48187(P2012−48187A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−273302(P2010−273302)
【出願日】平成22年12月8日(2010.12.8)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】