説明

レニン阻害剤としてのピロリジン化合物

新規な3,4−ジ−、3,3,4−トリ、3,4,4−トリ−もしくは3,3,4,4−テトラ−置換のピロリジン化合物、温血動物の診断的および治療的処置に使用のための、特にレニンの不適切な活性に依存する疾患(=障害)の処置のための、それらの化合物;レニンの不適切な活性に依存する疾患の処置のための医薬製剤の調製のためにそのクラスの化合物の使用;レニンの不適切な活性に依存する疾患の処置におけるそのクラスの化合物の使用;当該置換されたピロリジン化合物を含んでいる医薬製剤、ならびに/または当該置換されたピロリジン化合物を投与することを含んでいる治療の方法、当該置換されたピロリジン化合物の製造方法、ならびにそれらの合成のための新規な中間体および部分工程が記述されている。置換されたピロリジン化合物は式(I)(式中、置換基は本明細書の中に記述のとおりである)を特に有する。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I
【化1】

[式中、
が非置換のもしくは置換のアルキルまたは置換のもしくは非置換のシクロアルキルであり;
およびRが相互に独立して水素、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシもしくはハロゲンであり;
が非置換のもしくは置換のアルキルまたは置換のもしくは非置換のシクロアルキルであり;
が非置換のもしくは置換のアルキル、置換のもしくは非置換の複素環、非置換のもしくは置換のまたは非置換のアリール、または置換のもしくは非置換のシクロアルキルであり;
XがCHもしくはOであり;
Yが−(CO)−、−S(O)−もしくは−C(O)O−であり;そして
Arが非置換のもしくは置換のアリールまたは非置換のまたは置換の単環性のもしくは二環性の芳香族の複素環である]の化合物;
またはその塩。
【請求項2】
が非置換のもしくは置換のアルキルまたは置換のもしくは非置換のシクロアルキルであり;
およびRが相互に独立して水素、アルコキシ、アルキル、ヒドロキシもしくはハロゲンであり;
が非置換のもしくは置換のアルキルまたは置換のもしくは非置換のシクロアルキルであり;
が非置換のもしくは置換のアルキル、置換のもしくは非置換の複素環、非置換のもしくは置換のまたは非置換のアリール、または置換のもしくは非置換のシクロアルキル、置換のもしくは非置換の複素環−アルキル、非置換のもしくは置換のまたは非置換のアリール−アルキル、または置換のもしくは非置換のシクロアルキル−アルキルであり;
XがCHもしくはOであり;
Yが−(CO)−、−S(O)−もしくは−C(O)O−であり;そして
Arが非置換のもしくは置換のアリールまたは非置換のまたは置換の単環性のもしくは二環性の芳香族の複素環である請求項1記載の化合物であって;
本請求項で上記それぞれの場合では、
非置換のまたは置換のアリールは、単環式のもしくは多環式の、特に、6〜22個の炭素原子を持つ単環式の、二環式の、三環式のアリール、特にフェニル、ナフチル、インデニルもしくはフルオレニルであって、非置換であるかまたは、好ましくは以下からなる群より独立して選択される、一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの部分により置換される:
−式−(C〜C−アルキレン)−(X)r−(C〜C−アルキレン)−(Y)s−(C〜C−アルキレン)−H[式中、C−アルキレンは結合されたアルキレンの代わりに結合が存在することを意味し、rおよびsは、それぞれ他のものと独立して、0もしくは1であって、XおよびYのそれぞれは、もし存在すればそして他のものと独立して、−O−、−NV−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−NV−CO−、−CO−NV−、−NV−SO−、−SO−NV−、−NV−CO−NV−、−NV−CO−O−、−O−CO−NV−、−NV−SO−NV−(式中、Vは水素または、非置換のまたは下で定義されるように置換の、C〜C−アルキルから特に選択される、アルキル、またはフェニル、ナフチル、フェニル−もしくは、ナフチル−C〜C−アルキルおよびハロ−C〜C−アルキルである)である];ここで、式−(C〜C−アルキレン)−(X)r−(C〜C−アルキレン)−(Y)s−(C〜C−アルキレン)−Hの当該置換基は、好ましくはC〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルカノイルオキシ−C〜C−アルキル、アミノ−C〜C−アルキル、(N−)モノもしくは(N,N−)ジ(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルアミノ−C〜C−アルキル、モノ−(ナフチル−もしくはフェニル)−アミノ−C〜C−アルキル、モノ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルカノイルアミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル−O−CO−NH−C〜C−アルキル、C〜C−アルキルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル−NH−CO−NH−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル−NH−SO−NH−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイルオキシ、モノ−もしくはジ−(C〜C−アルキル)−アミノ、N−モノ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルカノイルアミノ、C〜C−アルキルスルホニルアミノ、C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニル、アミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、(N−)モノ−(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルアミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル)−アミノカルボニル、N−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルカルバモイルおよびN−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル)−アミノスルホニルであり;
−C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、フェニル、ナフチル、特に複素環について下で定義のとおりの、好ましくはピロリル、フラニル、チエニル、ピリミジン−2,4−ジオン−1−、−3−もしくは−5−イルおよびベンゾ[1,3]−ジオキソリルから選択されるシクロアルキル複素環、ベンジルもしくはナフチルメチルのように、フェニル−もしくはナフチル−または特に複素環について下で定義のとおりの、好ましくはピロリル、フラニル、チエニル、ピリミジン−2,4−ジオン−1−、−3−もしくは−5−イルおよびベンゾ[1,3]−ジオキソリルから選択される複素環−C〜C−アルキル;トリフルオロメチルのように、ハロ−C〜C−アルキル、フェニルオキシ−もしくはナフチルオキシ−C〜C−アルキル、シクロアルキル−C〜C−アルキル、複素環−C〜C−アルキル、フェニル−C〜C−アルコキシ−もしくはナフチル−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、シクロアルキル−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、複素環−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、ジ−(ナフチル−もしくはフェニル)−アミノ−C〜C−アルキル、モノ−またはジ−(複素環−、シクロアルキル−、ナフチル−もしくはフェニル)−アミノ−C〜C−アルキル、ジ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキル、モノ−またはジ−(複素環−、シクロアルキル−、ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキル、ベンゾイル−もしくはナフトイルアミノ−C〜C−アルキル、シクロアルキル−COアミノ−C〜C−アルキル、複素環−COアミノ−C〜C−アルキル、フェニル−もしくはナフチルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル(式中、フェニルもしくはナフチルは、非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、シクロアルキルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル、複素環スルホニルアミノ−C〜C−アルキル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル、シクロアルキル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル、複素環−C〜C−アルキルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル、カルボキシ−C〜C−アルキル、ハロ、ヒドロキシ、フェニル−C〜C−アルコキシ(式中、フェニルは非置換であるかまたはC〜C−アルコキシおよび/もしくはハロにより置換されている)、トリフルオロメトキシのように、ハロ−C〜C−アルコキシ、シクロアルキル−C〜C−アルコキシ、複素環−C〜C−アルコキシ、フェニル−もしくはナフチルオキシ、シクロアルキルオキシ、複素環オキシ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルオキシ、シクロアルキル−C〜C−アルキルオキシ、複素環−C〜C−アルキルオキシ、ベンゾイル−もしくはナフトイルオキシ、トリフルオロメチルチオのように、ハロ−C〜C−アルキルチオ、フェニル−もしくはナフチルチオ、シクロアルキルチオ、複素環チオ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルチオ、シクロアルキル−C〜C−アルキルチオ、複素環−C〜C−アルキルチオ、ベンゾイル−もしくはナフトイルチオ、ニトロ、アミノ、モノ−またはジ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ、モノ−またはジ−(複素環−、シクロアルキル−、ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ、ベンゾイル−もしくはナフトイルアミノ、フェニル−もしくはナフチルスルホニルアミノ(式中、フェニルもしくはナフチルは、非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、シクロアルキルスルホニルアミノ、複素環スルホニルアミノ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ、シクロアルキル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ、複素環−C〜C−アルキルスルホニルアミノ、カルボキシル、C〜C−アルキル−カルボニル、ハロ−C〜C−アルキルカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルカルボニル、アミノ−C〜C−アルキルカルボニル、(N−)モノ−もしくは(N,N−)ジ−(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキルカルボニル、C〜C−アルカノイルアミノ−C〜C−アルキルカルボニル、(N−)モノ−もしくは(N,N−)ジ−(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、ハロ−C〜C−アルコキシカルボニル、フェニル−もしくはナフチルオキシカルボニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルコキシカルボニル、(N−)モノ−もしくは(N,N−)ジ−(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルコシシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくは(N,N−)ジ−(複素環−、シクロアルキル−、ナフチル−もしくはフェニル−)−アミノカルボニル、N−モノ−もしくは(N,N−)ジ−(複素環−、シクロアルキル−、ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノカルボニル、シアノ、非置換であるかまたは四つまでのC〜C−アルキル置換基により置換されて、アリール部分の二つの隣接する環原子に結合しているC〜C−アルキレン、アリール部分の二つの隣接する環原子に結合しているC〜C−アルケニレンもしくは−アルキニレン、スルフェニル、スルフィニル、C〜C−アルキルスルフィニル、フェニル−もしくはナフチルスルフィニル(式中、フェニルもしくはナフチルは、非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、シクロアルキルスルフィニル、複素環スルフィニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルフィニル、シクロアルキル−C〜C−アルキルスルフィニル、複素環−C〜C−アルキルスルフィニル、スルホニル、C〜C−アルキルスルホニル、ハロ−C〜C−アルキルスルホニル、ヒドロキシ−C〜C−アルキルスルホニル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルスルホニル、アミノ−C〜C−アルキルスルホニル、N−モノ−もしくは(N,N−)ジ−(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキルスルホニル、C〜C−アルカノイルアミノ−C〜C−アルキルスルホニル、フェニル−もしくはナフチルスルホニル(式中、フェニルもしくはナフチルは、非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、シクロアルキルスルホニル、複素環スルホニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニル、シクロアルキル−C〜C−アルキルスルホニル、複素環−C〜C−アルキルスルホニル、スルファモイルおよびN−モノ−もしくは(N,N−)ジ−(C〜C−アルキル、フェニル、ナフチル、複素環、シクロアルキル、フェニル−C〜C−アルキルおよび/もしくはナフチル−C〜C−アルキル、複素環−C〜C−アルキル、シクロアルキル−C〜C−アルキル)−アミノスルホニルであり;
非置換のまたは置換の複素環は、好ましくは3〜22個の(更に好ましくは、3〜14個の)環原子を持って、窒素(=N−、−NH−もしくは置換された−NH−)、酸素、硫黄(−S−、−S(=O)−もしくはS−(=O)−)から独立して選択される一つもしくはそれ以上の、好ましくは一つ〜四つのヘテロ原子を持つ単環式のもしくは二環式の不飽和の、部分的に飽和のまたは飽和の環システムであり、これは非置換であるかまたはアリールについて上述される置換基からおよびオキソから好ましくは、以下の部分から好ましくは独立して選択される一つもしくはそれ以上の、例えば、三つまでの置換基により置換されており、
【化2】

【化3】

【化4】

【化5】

【化6】

【化7】

(式中、それぞれの複素環部分を分子の残りに接続している星印をもつ結合と共にNHが存在するそれぞれの場合において、Hは当該結合で取り替えられ得るかそして/もしくはHは置換基により取り替えられ得る)、
非置換であるかまたは置換されたシクロアルキルは、単環式のもしくは多環式の、更に好ましくは単環式の、C〜C10−シクロアルキルであり、それは一つもしくはそれ以上の二重結合(例えば、シクロアルケニルで)および/もしくは三重結合(例えば、シクロアルキニルで)を含み得て、非置換であるかまたはアリールに対する置換基として上述されるものから好ましくは独立して選択される一つもしくはそれ以上の、例えば、一つ〜三つの置換基により置換されており;
非置換であるかまたは置換されたアルキルは、直鎖であるかまたは分岐鎖のC〜C20−アルキル、更に好ましくは、C〜C−アルキルであり、それは非置換であるかまたは、上述のように非置換であるかまたは置換されたアリール、特に非置換であるかもしくは置換されたアリールに対して上述のようにそのそれぞれが非置換であるかまたは置換されたフェニルもしくはナフチル、上述のように非置換であるかまたは置換された複素環、特に、それらのそれぞれが非置換であるかもしくは置換された複素環に対して上述のように非置換であるかまたは置換されたピロリル、フラニル、チエニル、ピリミジン−2,4−ジオン−1−、−3−もしくは−5−イルまたはベンゾ[1,3]−ジオキソリル;それぞれが非置換であるかもしくは置換されたシクロアルキルに対して上述のように非置換であるかまたは置換された、上述のように非置換であるかまたは置換されたシクロアルキル、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル;C〜C−アルケニル、C〜C−アルキニル、ハロ、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、トリフルオロメトキシのように、ハロ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、フェニル−もしくはナフチルオキシ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルオキシ、C〜C−アルカノイルオキシ、ベンゾイル−もしくはナフトイルオキシ、C〜C−アルキルチオ、トリフルオロメチルチオのように、ハロ−C〜C−アルキルチオ、ヒドロキシ−C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルチオ、フェニル−もしくはナフチルチオ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルチオ、C〜C−アルカノイルチオ、ベンゾイル−もしくはナフトイルチオ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−(C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキルおよび/もしくはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル)−アミノ、モノ−もしくはジ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ、C〜C−アルカノイルアミノ、ベンゾイル−もしくはナフトイルアミノ、C〜C−アルキルスルホニルアミノ、フェニル−もしくはナフチルスルホニルアミノ(ここで、フェニルもしくはナフチルは非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ、カルボキシル、C〜C−アルキル−カルボニル、C〜C−アルコキシ−カルボニル、フェニル−もしくはナフチルオキシカルボニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル)−アミノカルボニル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノカルボニル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(アルキル、ナフチル、フェニル、複素環、シクロアルキル、ナフチル−複素環−、シクロアルキル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノカルボニル、シアノ、C〜C−アルキレンもしくは−アルキニレン、C〜C−アルキレンジオキシ、スルフェニル、スルフィニル、C〜C−アルキルスルフィニル、フェニル−もしくはナフチルスルフィニル(式中、フェニルもしくはナフチルは、非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、シクロアルキルスルフィニル、複素環スルフィニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルフィニル、シクロアルキル−C〜C−アルキルスルフィニル、複素環−C〜C−アルキルスルフィニル、スルホニル、C〜C−アルキルスルホニル、フェニル−もしくはナフチルスルホニル(ここで、フェニルもしくはナフチルは、非置換であるかまたは一つもしくはそれ以上の、特に一つ〜三つの、C〜C−アルキル部分により置換されている)、シクロアルキルスルホニル、複素環スルホニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニル、シクロアルキル−C〜C−アルキルスルホニル、複素環−C〜C−アルキルスルホニル、スルファモイル、N−モノ−もしくは(N,N−)ジ−(アルキル、ナフチル、フェニル、複素環、シクロアルキル、ナフチル−、複素環−、シクロアルキル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノスルホニル、N−モノ−、N'−モノ−、N,N−ジ−もしくはN,N,N'−トリ−(C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキルおよび/またはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル)−アミノカルボニルアミノならびにN−モノ−、N'−モノ−、N,N−ジ−もしくはN,N,N'−トリ−(C〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキルおよび/またはC〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル)−アミノスルホニルアミノである、請求項1記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
がC〜C−アルキルもしくはC〜C10−シクロアルキルである、請求項1または2に記載の式Iの化合物。
【請求項4】
およびRが独立してお互いに水素である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項5】
がC〜C−アルキルもしくはC〜C10−シクロアルキルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項6】
が非置換のもしくは置換のアルキル、置換のもしくは非置換の複素環、非置換のもしくは置換のまたは非置換のアリール、または置換のもしくは非置換のシクロアルキル[ここで、それぞれが非置換であるかまたはハロ、フェニルもしくはナフチル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ−(C〜C−アルキル)−アミノ、C〜C−アルカノイルアミノ、C〜C−アルキル−スルホニルアミノ、フェニル−もしくはナフチルスルホニルアミノ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、フェニル−もしくはナフチルオキシ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルオキシ、C〜C−アルカノイルオキシ、ニトロ、カルボキシル、C〜C−アルコキシ−カルボニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル−、フェニル−、ナフチル−、フェニル−C〜C−アルキル−もしくはナフチル−C〜C−アルキル−)カルバモイルおよびN−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル−、フェニル−、ナフチル−、フェニル−C〜C−アルキル−もしくはナフチル−C〜C−アルキル−)スルファモイル、シアノ、C〜C−アルキルならびに置換のもしくは非置換の複素環からなる群より選択される一つ〜三つの置換基により置換されている]である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項7】
がC〜C−アルキルまたは、O、NもしくはSから選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有している5〜10員環の単環式のまたは二環式の複素環[ここで、それぞれが非置換であるかまたはハロ、フェニルもしくはナフチル、ヒドロキシ、C〜C−アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ−(C〜C−アルキル)−アミノ、C〜C−アルカノイルアミノ、C〜C−アルキル−スルホニルアミノ、フェニル−もしくはナフチルスルホニルアミノ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルスルホニルアミノ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、フェニル−もしくはナフチルオキシ、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルオキシ、C〜C−アルカノイルオキシ、ニトロ、カルボキシル、C〜C−アルコキシ−カルボニル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル−、フェニル−、ナフチル−、フェニル−C〜C−アルキル−もしくはナフチル−C〜C−アルキル−)カルバモイルおよびN−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル−、フェニル−、ナフチル−、フェニル−C〜C−アルキル−もしくはナフチル−C〜C−アルキル−)スルファモイル、シアノ、C〜C−アルキルならびに置換のもしくは非置換の複素環からなる群より選択される一つもしくはそれ以上の、例えば、一つ〜三つの置換基により置換されている]である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項8】
がメチル、イソブチル、テトラヒドロピラニルもしくはピラジニル(ここで、それぞれが非置換であるかまたはフェニル、ヒドロキシル、メチルもしくはテトラヒドロピラニルからなる群より選択される一つ〜三つの置換基により置換されている)である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項9】
XがCHである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項10】
XがOである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項11】
Yが−C(O)−である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項12】
Yが−C(O)O−である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項13】
Arが、フェニル、ナフチル、インドリル、ベンズイミダゾリル、ベンズフラニル、キノリニル、好ましくはフェニルもしくはインドリル[ここで、それぞれは、非置換であるかまたは式−(C〜C−アルキレン)−(X)r−(C〜C−アルキレン)−(Y)s−(C〜C−アルキレン)−H[式中、C−アルキレンは結合されたアルキレンの代わりに結合が存在することを意味し、rおよびsはそれぞれ他のものと独立して、0もしくは1であって、XおよびYのそれぞれは、もし存在すれば他のものと独立して、−O−、−NV−、−S−、−O−CO−、−CO−O−、−NV−CO−、−CO−NV−、−NV−SO−、−SO−NV−、−NV−CO−NV−、−NV−CO−O−、−O−CO−NV−、−NV−SO−NV−(式中、Vは水素または、下で定義のとおりの、特にC〜C−アルキルから選択される非置換のまたは置換のアルキル、またはフェニル、ナフチル、フェニル−もしくはナフチル−C〜C−アルキルおよびハロ−C〜C−アルキルである)からなる群より独立して選択される一つもしくはそれ以上の、例えば、三つまでの、置換基により置換されている]の置換基;ここで、−(C〜C−アルキレン)−(X)r−(C〜C−アルキレン)−(Y)s−(C〜C−アルキレン)−Hの当該置換基は、好ましくはC〜C−アルキル、ヒドロキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキル、C〜C−アルカノイルオキシ−C〜C−アルキル、アミノメチルのような、アミノ−C〜C−アルキル、(N−)モノもしくは(N,N−)ジ(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルアミノ−C〜C−アルキル、モノ−(ナフチル−もしくはフェニル)−アミノ−C〜C−アルキル、モノ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルカノイルアミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル−O−CO−NH−C〜C−アルキル、C〜C−アルキルスルホニルアミノ−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル−NH−CO−NH−C〜C−アルキル、C〜C−アルキル−NH−SO−NH−C〜C−アルキル、C〜C−アルコキシ、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシ、C〜C−アルカノイルオキシ、モノ−もしくはジ−(C〜C−アルキル)−アミノ、モノ−ジ−(ナフチル−もしくはフェニル−C〜C−アルキル)−アミノ、N−モノ−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルアミノ、C〜C−アルカノイルアミノ、C〜C−アルキルスルホニルアミノ、C〜C−アルコキシ−カルボニル、ハロ−C〜C−アルコキシカルボニル、ヒドロキシ−C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルコキシ−C〜C−アルコキシカルボニル、アミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、(N−)モノ−(C〜C−アルキル)−アミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、C〜C−アルカノイルアミノ−C〜C−アルコキシカルボニル、N−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル)−アミノカルボニル、N−C〜C−アルコキシ−C〜C−アルキルカルバモイルおよびN−モノ−もしくはN,N−ジ−(C〜C−アルキル)−アミノスルホニルである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
【請求項14】
式IA、
【化8】

(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜13のいずれか1項に定義される)を有している請求項1〜13のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項15】
式IB、
【化9】

式IC、
【化10】

もしくは、式ID、
【化11】

(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜14のいずれか1項に定義される)を有している請求項1〜14のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項16】
温血動物の診断的もしくは治療的処置の使用のための請求項1〜15のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項17】
レニンの活性に依存する疾患の処置における請求項16に記載の使用のための請求項1〜16のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩。
【請求項18】
レニンの活性に依存する疾患の処置のための医薬組成物の製造のための請求項1〜16のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項19】
レニンの活性に依存する疾患の処置のために請求項1〜16のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項20】
請求項1〜16のいずれか1項に記載の式Iの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩、および少なくとも一つの薬学的に許容される担体物質を含んでいる、医薬製剤。
【請求項21】
レニンの活性に依存する疾患の処置の方法であって、医学的に有効な量の請求項1〜16のいずれか1項に記載の式Iの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩をそのような処置を必要とする温血動物、特にヒトに投与することを含む方法。
【請求項22】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式Iの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩の製造のための方法であって、
式II
【化12】

(式中、R、R、R、X、およびArは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、PGは保護基である)の酸もしくはその反応性誘導体を、
(i)式III
R4(R5Y)RNH (III)
(式中、R、RおよびYは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)のアミノ化合物と、縮合条件下で、反応させ、そして
式IV
【化13】

(式中、R、R、R、R、R、X、Y、ArおよびPGは式IIならびにIIIの化合物について定義のとおりである)の生じた化合物の中のカルボニル基を、メチレン基に還元して、保護基PGの除去で、式Iの化合物(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)を得ること;
または
(ii)式V
−NH (V)
(式中、Rは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)のアミノ化合物と反応させ、式VI
【化14】

(式中、R、R、R、R、X、およびArは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、PGは保護基である)の化合物を得、カルボニル基を還元して、それにより式VII
【化15】

(式中、R、R、R、R、X、ArおよびPGは式VIの化合物について定義のとおりである)が得られ、そして式VIIの化合物を式VIII
R5−Y−Z (VIII)
(式中、RおよびYは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、Zは脱離基である)の化合物と反応させ、保護基PGの除去で、式I(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)の相当する化合物を得ること:を含んでいる方法。
【請求項23】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式Iの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩の製造のための方法であって、
式IX
【化16】

(式中、R、R、R、X、およびArは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、PGは保護基である)のアルデヒドを、
(i)式III(式中、R、RおよびYは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)のアミノ化合物と還元的アミノ化の条件下で反応させ、保護基PGの除去で、式I(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)の化合物を得ること;
または
(ii)式V(式中、Rは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)のアミノ化合物と反応させ、それにより、式VII
【化17】

(式中、R、R、R、R、X、およびArは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、PGは保護基である)の化合物が、還元的アミノ化の条件下で得られて、次いで、式(VII)の化合物を式VIII(式中、RおよびYは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、Zは脱離記である)の化合物と反応させ、保護基PGの除去で、式I(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)の化合物を得ること:を含んでいる方法。
【請求項24】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の式Iの化合物、もしくはその薬学的に許容される塩(式中、R1はヒドロキシルである)の製造のための方法であって、
式X
【化18】

(式中、R、R、R、およびYは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、PGは保護基である)の化合物を酸化させ、式XI
【化19】

(式中、R、R、R、Yは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、PGは保護基である)の化合物を得ること、
ii)式XIの化合物を式XII
Ar−X−CHR−CH−Mg−Hal (XII)
(式中、R、ArおよびXは式Iの化合物について請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりであり、Halはハロである)の金属試薬と反応させ、保護基PGの除去で、式I(式中、R、R、R、R、R、X、YおよびArは請求項1〜17のいずれか1項に定義のとおりである)の相当する化合物を得ること:を含んでいる方法。
【請求項25】
請求項22〜24のいずれか1項に記載の方法であって、そこでは言及される方法の任意の一つもしくはそれ以上に引き続いて;
−式Iの取得され得る化合物もしくはその保護された型を式Iの異なる化合物に変換する;
−式Iの取得され得る化合物の塩を遊離化合物もしくは異なる塩に変換する;
−式Iの取得され得る遊離化合物をその塩に変換すること、および/または式Iの化合物の異性体の取得され得る混合物を個別の異性体に分離する;方法。
【請求項26】
請求項22〜25のいずれか1項に記載の方法であって、そこでは任意の出発原料において、具体的な保護基PGに加えて、さらなる保護基が存在し得て、任意の保護基は式Iの相当する化合物、もしくはその塩を得るために適切な段階で除去される方法。

【公表番号】特表2009−539904(P2009−539904A)
【公表日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−514689(P2009−514689)
【出願日】平成19年6月11日(2007.6.11)
【国際出願番号】PCT/EP2007/005130
【国際公開番号】WO2007/144128
【国際公開日】平成19年12月21日(2007.12.21)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】