レーザー材料除去方法および装置
本発明の実施形態は、一般に、太陽電池の製作においてレーザーを使用する材料除去のための方法および装置を提供する。一実施形態では、太陽電池基板に堆積された誘電体層の複数部分を所望のパターンによって正確に除去し、そのパターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる装置が提供される。一実施形態では、その装置は、導電層の複数部分も所望のパターンで除去する。ある実施形態では、材料の一部分を下にある基板に損傷を与えることなくレーザーを用いて除去するための方法が提供される。一実施形態では、ビームの強度プロファイルは、基板表面に形成されるスポット内の最大強度と最小強度との間の差が最適範囲に低減されるように調整される。一実施例では、基板は、基板の周辺に対して中心でのピーク強度が低下するように位置決めされる。一実施形態では、パルスエネルギーは、誘電体層の所望の部分の熱応力および物理的リフトオフを提供するように改善される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は一般に、太陽電池の製作に関する。特に、本発明の実施形態は、所望のパターンによる材料層の複数部分のレーザー除去のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、太陽光を直接電力に変換する光起電力(PV)デバイスである。最も一般的な太陽電池材料は、シリコンであり、それは、単結晶または多結晶基板の形であり、ときにはウェハーと呼ばれることがある。電気を発生させるためにシリコンに基づく太陽電池を形成する償却コストは現在、伝統的な方法を使用して電気を発生させるコストよりも高いので、太陽電池を形成するためのコストを低減することは、望ましい。
【0003】
さまざまな手法が、太陽電池の活性領域、不動態化領域、および導体を製作することを可能にする。しかしながら、いくつかの問題が、そのような従前の製造方法および装置には存在する。例えば、太陽電池製作の間に誘電体層および導電層の複数部分のレーザー除去を提供する現在の方法は、時間がかかり、下にある基板に損傷を与えることにつながる可能性がある。
【0004】
したがって、太陽電池の製作の間に層の複数部分を除去し、基板処理能力を改善するための改善されたレーザー除去技術および装置の必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態では、材料除去のための装置は、それの第1の表面に堆積された誘電体層を有する基板を投入領域から基板輸送面上の複数の支持特徴の1つに移送する第1のロボットと、基板の実際の位置を検出し、実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、誘電体層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーと、パターン化誘電体層を有する基板を第1のレーザースキャナーから、誘電体層を覆うように導電層を堆積させる堆積チャンバーに輸送する自動化システムとを含む。一実施形態では、システムコントローラは、基板の期待位置からの実際の位置のオフセットを決定し、そのオフセットを補正するために第1のロボットかまたはレーザースキャナーを調整する。
【0006】
別の実施形態では、レーザー材料除去方法は、基板に堆積された材料のレーザーアブレーションしきい値を決定するステップと、レーザーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で基板にぶつかるように基板の位置かまたはレーザーの焦点をぼかすことによりレーザーのパラメータを変更するステップと、下にある基板に損傷を与えることなく材料をアブレーションするステップとを含む。
【0007】
別の実施形態では、レーザー材料除去の方法は、レーザーから放出される光の焦点をその領域に合わせることによって基板に堆積された誘電体材料の領域に熱応力を加えるステップと、材料を蒸発させることなくその領域から材料を物理的に除去するステップとを含む。
【0008】
本発明の別の実施形態では、処理は、基板を投入領域から基板輸送面の複数の支持特徴の1つに移送する第1のロボットと、基板の実際の位置を検出し、実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、基板上に誘電体層を堆積させる第1の堆積チャンバーと、基板が基板輸送面に位置決めされる間に、誘電体層の一部分を基板から所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーと、パターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる第2の堆積チャンバーと、基板を第1の堆積チャンバー、第1のレーザースキャナー、および第2の堆積チャンバーの間で輸送する自動化システムとを含む。一実施形態では、システムコントローラは、基板の期待位置からの実際の位置のオフセットを決定し、そのオフセットを補正するためにレーザースキャナーを調整する。
【0009】
本発明の上で列挙された特徴が、詳細に理解できるように、上で簡潔に要約された本発明のより詳しい記述が、実施形態の参照によりなされてもよく、その実施形態のいくつかは、添付の図面で例示される。しかしながら、本発明は、他の同等に効果的な実施形態を認めてもよいので、添付の図面は、この発明の典型的な実施形態だけを例示し、したがって本発明の範囲を限定すると考えられるべきでないことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序での最初の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1B】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序での次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1C】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序でのさらに次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1D】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序でのさらに次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1E】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序でのさらに次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図2】太陽電池にコンタクト構造を形成するために使用されるプロセス順序を例示する図である。
【図3A】本発明の一実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図3B】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による視覚システムの上で基板を保持するロボットの概略側面図である。
【図5A】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図5B】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図6】本発明の一実施形態による基板ホルダーに位置決めされた基板の概略側面図である。
【図7A】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図7B】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図8】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図9】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図10】レーザーからの距離に沿ってビームを伝搬するレーザーの概略描写である。
【図11】図10で示される指定位置でのビームのガウス強度プロファイルの概略説明図である。
【図12】本発明の一実施形態による図10で示される調整位置でのビームのガウス強度プロファイルの概略説明図である。
【図13】本発明の一実施形態による熱成長酸化物の熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。
【図14】本発明の一実施形態によるプラズマ強化化学気相堆積(PECVD)によって堆積された酸化シリコンの熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態は一般に、太陽電池の製作でレーザーを使用する材料除去のための方法および装置を提供する。一実施形態では、太陽電池基板に堆積された誘電体層の複数部分を所望のパターンによって正確に除去し、そのパターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる装置が、提供される。一実施形態では、その装置はまた、導電層の複数部分も所望のパターンで除去する。ある実施形態では、材料の一部分を下にある基板に損傷を与えることなくレーザーを用いて除去するための方法が、提供される。一実施形態では、ビームの強度プロファイルは、基板表面に形成されるスポット内の最大強度と最小強度との間の差が最適範囲に低減されるように調整される。一例では、基板は、基板の周辺に対して中心でのピーク強度が低下するように位置決めされる。一実施形態では、パルスエネルギーは、誘電体層の所望の部分の熱応力および物理的リフトオフを提供するように改善される。
【0012】
図1A〜1Eは、太陽電池100の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序での異なる段階の間の太陽電池基板110の概略横断面図を例示する。図2は、太陽電池にコンタクト構造を形成するために使用されるプロセス順序200を例示する。
【0013】
図1Aを参照すると、太陽電池基板110は、前面101および裏面120を有する。一実施形態では、基板110は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、またはポリシリコンを含む。他の実施形態では、基板110は、有機材料、ゲルマニウム(Ge)、ヒ化ガリウム(GaAs)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)、セレン化銅インジウム(CuInSe2)、またはリン化ガリウムインジウム(GaInP2)、ならびに太陽光を電力に変換するために使用されるGaInP/GaAs/GeもしくはZnSe/GaAs/Geなどのヘテロ接合セルを含んでもよい。
【0014】
ステップ202において、図1Aで示されるように、誘電体層111が、基板110の裏面120に形成される。一実施形態では、誘電体層111は、シリコン含有基板の表面120に形成される二酸化シリコン層などの酸化シリコン層である。一実施形態では、誘電体層111は、窒化シリコン層、酸窒化シリコン層、炭化シリコン層、酸炭化シリコン層、または他の同様の種類の層である。誘電体層111は、炉アニールプロセス、急速熱酸化プロセス、大気圧もしくは低圧化学気相堆積(CVD)プロセス、プラズマ強化CVDプロセス、物理気相堆積(PVD)プロセス、蒸発プロセス、噴霧塗布プロセス、スピン塗布プロセス、ロール塗布プロセス、スクリーン印刷プロセス、または別の同様の堆積プロセスなどの、従来の酸化プロセスを使用して形成されてもよい。
【0015】
一実施形態では、誘電体層111は、約50Åと約3000Åとの間の厚さの二酸化シリコン層である。別の実施形態では、誘電体層111は、約2000Å未満の厚さの二酸化シリコン層である。一実施形態では、誘電体層111は、約100Åと約1000Åとの間の厚さを有する窒化シリコン層である。別の実施形態では、誘電体層111は、酸化シリコン/窒化シリコン層スタック、アモルファスシリコン/酸化シリコン層スタック、またはアモルファスシリコン/窒化シリコン層スタックなどの、多層膜スタックを含む。一実施形態では、酸化シリコン層は、約20Åと約3000Åとの間の厚さであり、窒化シリコン層は、約100Åと約1000Åとの間の厚さである。一実施形態では、アモルファスシリコン層は、約30Åと約100Åとの間の厚さであり、酸化シリコン層は、約100Åと約3000Åとの間の厚さである。一実施形態では、アモルファスシリコン層は、約30Åと約100Åとの間の厚さであり、窒化シリコン層は、約100Åと約1000Åとの間の厚さである。
【0016】
ステップ204では、基板110の裏面120の領域125が、図1Bで示されるように露出される。一実施形態では、領域125は、1つまたは複数のレーザーデバイス190を使用して誘電体層111の複数部分を除去することによって露出される。一実施形態では、レーザーデバイス190は、Nd:YAGレーザー、Nd:YVO4レーザー、またはファイバーレーザーなどの固体レーザーである。1つまたは複数のレーザーを使用して誘電体層111を除去するための方法は後で、題名「Laser Removal Methods」の項で述べられる。
【0017】
ステップ206では、図1Cで示されるように、導電層114が、基板110の裏面120の誘電体層111を覆うように堆積される。導電層114は、基板110の裏面120の露出領域125を通じて基板110に電気的に接続される。一実施形態では、形成される導電層114は、約500Åと約500,000Åとの間の厚さであり、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、コバルト(Co)、レニウム(Re)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、および/またはアルミニウム(Al)などの金属を含有する。一実施形態では、導電層114は、PVDプロセスまたは蒸発プロセスによって形成されるアルミニウム(Al)層である。一実施形態では、導電層114は、PVDプロセスまたは蒸発プロセスによって最初にアルミニウム(Al)層を堆積させ、次いでPVDプロセスによってニッケルバナジウム(NiV)キャッピング層を堆積させることによって形成される2つの層を包含する。
【0018】
導電層114が、互いにかみ合う全バックコンタクト太陽電池構造を覆うように適用される実施形態では、隔離領域を形成するために堆積導電層114をパターン化することが、望ましいこともある。そのような実施形態では、ステップ208が、図1Dで示されるように行われる。一実施形態では、材料が、同じまたは別のレーザーデバイス190の使用により領域130中の導電層114から除去されて、基板110に形成された活性領域に各々電気的に接続される導電性特徴115および116を形成する。一実施形態では、導電性特徴115は、基板110のp型ドープ領域141と電気的に接触し、導電性特徴116は、基板110に形成されたn型ドープ領域142と電気的に接触し、両方のそのドープ領域は、太陽電池100の活性領域の複数部分を形成する。
【0019】
その後に、さまざまな処理ステップが、図1Eで示されるように、基板の前面101を準備するおよび/またはテクスチャ化するために行われてもよい。一実施形態では、前面101は、太陽電池が形成された後に太陽光を受け取るように適合される。1つの場合には、前面101は、テクスチャ化され、次いで噴霧塗布かまたは気相の高温拡散プロセスを使用して選択的にドープされる。前面101は次いで、反射防止(ARC)層119(例えば、窒化シリコン)を堆積させることによって不動態化される。一実施形態では、1つまたは複数の活性層118を有するヘテロ接合型太陽電池構造(例えば、p型基板上のi−n型層)が、テクスチャ化された前面101に形成される。一実施形態では、前面101の準備は、プロセス順序200を行うより前に行われる。一実施形態では、前面101を準備した後、1つまたは複数の前部コンタクト導電線(図示されず)が、従来のプロセスを使用してその上に形成されて、太陽電池100の前部コンタクト構造を形成してもよい。
【0020】
一実施形態では、基板110の前面101に堆積された層の1つまたは複数の部分が、レーザーデバイス190(上で論じられた)などの1つまたは複数のレーザーデバイスを使用して除去される。不動態化および/またはARC層を除去するための方法は後で、題名「Laser Removal Methods」の項で述べられる。一例では、1つまたは複数の前部コンタクト導電線(またはフィンガー)が次いで、レーザー除去プロセスによって露出された領域を覆うように堆積される。1つまたは複数の前部コンタクト導電線は次いで、基板110への望ましい電気的接続が基板110の前面101の露出領域を通じて形成されることを確実にするためにさらに処理されてもよい。一実施形態では、1つまたは複数の前部コンタクト導電線は、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、コバルト(Co)、レニウム(Re)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、鉛(pb)、および/またはアルミニウム(Al)などの金属を含有する。
【0021】
図3Aは、本発明の一実施形態によるステップ204〜208を行うための装置300Aの概略平面図である。図3Bは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置300Bの概略平面図である。一実施形態では、それの裏面120に堆積された誘電体層111を有する基板110は、送入コンベヤー310を用いて受け取り領域320中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー310で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、いったん各個々の基板110が、受け取り領域320中に配送されると、移送ロボット330が、各基板110を受け取り領域320から取り出し、視覚システム340の上で基板110を保持する。
【0022】
図4は、視覚システム340の上で基板110を保持するロボット330の概略側面図である。一実施形態では、視覚システム340は、上方注視検査デバイス342、照明光源344、およびレーザースキャナー346を含む。一実施形態では、検査デバイス342は、カラーまたは白黒カメラなどのカメラである。一実施形態では、照明光源344は、指定波長範囲で光を放出する発光ダイオード(LED)光源である。別の実施形態では、照明光源344は、基板110の方へ所望の波長の光を放出するための広帯域ランプおよび1つまたは複数のフィルター(図示されず)を含む。一実施形態では、レーザースキャナー346は、先に述べられたレーザーデバイス190などの固体レーザーを含む。一実施形態では、検査デバイス342、照明光源344、およびレーザースキャナー346は、システムコントローラ301と通信する。
【0023】
システムコントローラ301は、全体の装置300Aまたは300Bの制御および自動化を容易にし、中央処理ユニット(CPU)(図示されず)、メモリ(図示されず)、および支援回路(またはI/O)(図示されず)を包含してもよい。CPUは、さまざまなチャンバープロセスおよびハードウェア(例えば、コンベヤー、光学検査アセンブリ、モータ、流体配送ハードウェア、その他)を制御するために工業環境で使用され、システムおよびチャンバープロセス(例えば、基板位置、プロセス時間、検出器信号、その他)を監視する任意の形のコンピュータプロセッサの1つであってもよい。メモリは、CPUに接続され、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、または任意の他の形のデジタル記憶装置などの、ローカルまたはリモートの、すぐに入手できるメモリの1つまたは複数であってもよい。ソフトウェア命令およびデータは、CPUに指示するためにコード化され、メモリ内に保存できる。支援回路もまた、従来の方法でプロセッサを支援するためにCPUに接続される。支援回路は、キャッシュ、電力供給部、クロック回路、入力/出力回路構成、サブシステム、および同様のものを包含してもよい。システムコントローラ301によって読み出し可能なプログラム(またはコンピュータ命令)は、どのタスクが基板で実行できるかを決定する。好ましくは、プログラムは、システムコントローラ301によって読み出し可能なソフトウェアであり、それは、少なくとも基板位置情報、さまざまな制御部品の動きの順序、基板光学検査システム情報、およびそれらの任意の組合せを生成し、保存するためのコードを包含する。
【0024】
一実施形態では、ロボット330が、視覚システム340の上で基板110を保持すると、検査デバイス342および照明光源344は、システムコントローラ301と連動して働いて、レーザースキャナー346に関して基板110の正確な位置を決定する。その測定結果は次いで、レーザーパターン化のためにレーザースキャナー346に関して基板110を正確に整列させるために使用される。一実施形態では、その測定結果は、レーザーパターン化のために基板110に関してレーザースキャナー346を正確に整列させるために使用される。レーザースキャナー346は次いで、上で述べられたステップ204によって誘電体層111の複数部分を所望のパターンで除去する。パターン化に続いて、基板110のパターン化表面は、さらなる処理より前に検査デバイス342によって検査されてもよい。
【0025】
別の実施形態では、視覚システム340は、受け取り領域320内に設置される。この実施形態では、照明光源344は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス342は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス342は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源344は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス342が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝える間、照明光源344は、背面照明を提供してもよい。
【0026】
図3に戻って参照すると、ロボット330は次いで、パターン化基板110を基板輸送面350の指定特徴352中に置く。一実施形態では、特徴352は、ポケットであり、基板輸送面350は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴352は、支持要素であり、基板輸送面350は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。別の実施形態では、特徴352は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面350は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム381のプラットフォーム部分である。基板輸送面350の特徴352の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム381を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー360中に輸送される。一実施形態では、自動化システム381は、基板輸送面350の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。一実施形態では、自動化システム381は、基板取扱いロボットである。堆積チャンバー360では、導電層114が、上で述べられたステップ206によってパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0027】
一実施形態では、導電層114が堆積された後、基板110は、自動化システム381を用いて基板輸送面350で堆積チャンバー360から外へ輸送される。その時点で、同じまたは別のロボット330が、個々の基板110をそれのそれぞれの特徴352から除去し、それを同じまたは別の視覚システム340の上で保持する。一実施形態では、基板110の正確な位置決めは、システムコントローラ301と連動して検査デバイス342および照明光源344によって再度決定される。この測定結果は次いで、上で述べられたステップ208に従って導電層114をレーザーパターン化するためにレーザースキャナー346に関して基板110をまたは基板110に関してレーザースキャナー346を正確に整列させるために使用されてもよい。一実施形態では、パターン化導電層114は次いで、視覚システム340によって検査されてもよい。ロボット330は次いで、基板110を退出領域370中に置き、そこでそれは次いで、送出コンベヤー380で装置300Aまたは300Bから離れて輸送されてもよい。
【0028】
図3Aおよび3Bで例示される実施形態は、各個々の基板110がレーザースキャナー346の座標系に関して設置されるので、基板110の層にレーザーパターンの極めて正確な位置決めを提供する。この実施形態はまた、レーザー作動エリアが単一の基板110の寸法に限定されるので、比較的簡単なレーザーヘッド設計も可能にする。その上、各基板は、堆積チャンバー360の堆積前の側で一度および堆積後の側で一度ロボット340によって移動されるだけであるので、基板破損の可能性は、最小限にされる。
【0029】
図5Aは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置500Aの概略平面図である。図5Bは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置500Bの概略平面図である。一実施形態では、それの裏面120に堆積された誘電体層111を有する基板110は、送入コンベヤー510を用いて受け取り領域520中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー510で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。
【0030】
一実施形態では、視覚システム540は、受け取り領域520内に設置される。この実施形態では、照明光源544は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス542は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス542は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源544は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス542が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝える間、照明光源544は、背面照明を提供してもよい。一実施形態では、検査デバイス542および照明光源544は、システムコントローラ301と連動して働いて、基板110の正確な位置を決定する。
【0031】
一実施形態では、いったん各個々の基板110が、受け取り領域520中に配送されると、移送ロボット530は、基板110を受け取り領域520から取り出し、基板110の位置についての情報を使用して基板110を基板ホルダー541上に置く。図6は、基板ホルダー541に位置決めされた基板110の概略側面図である。一実施形態では、誘電体層111が、基板110の下を向いている側に提供される場合には、基板ホルダー541は、基板ポケット548および基板ポケット548の下方に位置決めされるレーザースキャナー546を含む。誘電体層111が、基板110の上を向いている側に提供される実施形態では、レーザースキャナー546は、基板ポケット548の上方に位置決めされる。一実施形態では、レーザースキャナー546は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。一実施形態では、レーザースキャナー546は次いで、上で述べられたステップ204によって誘電体層111の複数部分を所望のパターンで除去する。一実施形態では、1つの基板110が、基板ホルダー541の1つの基板ポケット548でパターン化されている間に、別の(すでにパターン化された)基板110が、隣接基板ポケット548から除去されてもよくおよび/または第3の基板110が、隣接基板ポケット548上にロードされてもよい。一実施形態では、基板ホルダー541はさらに、基板110のパターン化表面を検査するための検査デバイス542および照明光源544を包含してもよい。
【0032】
図5Aおよび5Bに戻って参照すると、ロボット530は次いで、パターン化基板110を基板輸送面550の指定特徴552中に置く。一実施形態では、特徴552は、ポケットであり、基板輸送面550は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴552は、支持要素であり、基板輸送面550は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。別の実施形態では、特徴552は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面550は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム581のプラットフォーム部分である。基板輸送面550の特徴552の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム581を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー560中に輸送される。一実施形態では、自動化システム581は、基板輸送面550の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。一実施形態では、自動化システム581は、基板取扱いロボットである。導電層114が次いで、上で述べられたステップ206によってパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0033】
一実施形態では、導電層114が堆積された後、基板110は、堆積チャンバー560から外へ輸送される。その時点で、同じまたは別のロボット530が、個々の基板110をそれのそれぞれの特徴552から除去し、それを同じまたは別の基板ホルダー541中に置いてもよい。レーザースキャナー546は次いで、上で述べられたステップ208に従って導電層114をレーザーパターン化してもよい。一実施形態では、検査デバイス542および照明光源544が、パターン化導電層114を検査するために使用されてもよい。一実施形態では、ロボット530は次いで、基板110を退出領域570中に置き、そこでそれは次いで、送出コンベヤー580で装置500Aまたは500Bから離れて輸送されてもよい。
【0034】
図5Aおよび5Bで例示される実施形態は、各個々の基板110がレーザースキャナー546の座標系に関して設置されるので、基板110の層にレーザーパターンの極めて正確な位置決めを提供する。この実施形態はまた、レーザー作動エリアが2つの基板110の寸法に限定されるので、比較的簡単なレーザーヘッド設計も可能にする。その上、ロボット530は、隣接基板110がレーザーパターン化されている間に1つの基板110をロード/アンロードしていてもよいので、装置500Aまたは500Bの基板110処理能力の増加が、達成できる。
【0035】
図7Aは、本発明の一実施形態によるステップ204〜208を行うための装置700Aの概略平面図である。図7Bは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置700Bの概略平面図である。一実施形態では、それの裏面120に堆積された誘電体層111を有する基板110は、送入コンベヤー710を用いて受け取り領域720中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー710で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、視覚システム740は、受け取り領域720内に設置される。この実施形態では、照明光源744は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス742は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス742は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源744は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス742が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝えて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する間、照明光源744は、背面照明を提供してもよい。
【0036】
別の実施形態では、いったん各個々の基板110が、受け取り領域720中に配送されると、移送ロボット730は、基板110を受け取り領域720から取り出し、基板110を視覚システム740の上で保持する。一実施形態では、ロボット730が、基板110を視覚システム740の上で保持すると、視覚システム740は、システムコントローラ301と連動して働いて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する。
【0037】
次に、その測定結果は、基板110を基板輸送面750の指定特徴752中に正確に位置決めするために使用されてもよい。一実施形態では、特徴752は、ポケットであり、基板輸送面750は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴752は、支持要素であり、基板輸送面750は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。別の実施形態では、特徴752は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面750は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム781のプラットフォーム部分である。一実施形態では、自動化システム781は、基板輸送面750の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。一実施形態では、自動化システム781は、基板取扱いロボットである。
【0038】
基板輸送面750の特徴752の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、所望のパターンによっておよび上で述べられたステップ204に従って基板輸送面750に位置決めされた基板110の各々の誘電体層111の複数部分を除去するために、レーザースキャナー746の上に(誘電体層111が基板110の下向きの側に提供される実施形態では)または下に(誘電体層111が基板110の上向きの側に提供される実施形態では)自動化システム781を用いて輸送される。一実施形態では、レーザースキャナー746は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。一実施形態では、レーザースキャナー746は、Y方向に移動する。そのような実施形態では、基板110は、自動化システム781を用いて、それぞれの行で各基板110をパターン化するためにレーザースキャナー746を通過した時に1つの行を指標付けされる。別の実施形態では、レーザースキャナー746は、XおよびY方向に移動する。
【0039】
一実施形態では、装置700Aまたは700Bは、レーザースキャナー746に関して基板輸送面750の正確な位置決めを決定するための視覚システム790を包含する。一実施形態では、基板輸送面750の正確な位置は、視覚システム790および基板輸送面750に形成された1つまたは複数の基準マークを使用して決定される。視覚システム790は、基板輸送面750で見いだされる基準マークを見るように位置決めされる検出器を包含する。レーザースキャナー746の周知の位置に関する基板輸送面750の位置および角度方向は次いで、システムコントローラ301によって決定できる。このオフセットは次いで、各基板110の誘電体層111をパターン化するためにレーザースキャナー746を正確に位置決めするために使用されてもよい。加えて、視覚システム790は、各基板110のパターン化誘電体層111を検査するために使用されてもよい。
【0040】
一実施形態では、各基板110の誘電体層111をパターン化した後、基板は、自動化システム781を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー760中に輸送される。堆積チャンバー760では、導電層114が、上で述べられたステップ206によって各基板110のパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0041】
一実施形態では、導電層114が、各基板110上に堆積された後、基板110は、自動化システム781を用いて堆積チャンバー760から外へ輸送される。一実施形態では、別のレーザースキャナー746が次いで、上で述べられたステップ208によって各基板110の導電層114をパターン化する。
【0042】
その時点で、同じまたは別のロボット730が、各基板110をそれのそれぞれの特徴752から除去し、基板110を退出領域770中に置いてもよく、そこでそれは次いで、送出コンベヤー780で装置700Aまたは700Bから離れて輸送されてもよい。
【0043】
各個々の基板110が、レーザースキャナー746の座標系に関して設置されてもよくおよび/または各基板輸送面750が、レーザースキャナー746の座標系に関して設置されてもよいので、図7Aおよび7Bで例示される実施形態は、基板110の層にレーザーパターンの極めて正確な位置決めを提供する。その上、すべてのパターン化プロセスが、基板110のローディングの後および/またはアンローディングより前に行われるので、図7Aおよび7Bの実施形態は、移送ロボット730の基板処理能力に影響を及ぼさない。
【0044】
図8は、本発明の一実施形態によるステップ202〜208を行うための装置800の概略平面図である。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー810を用いて受け取り領域820中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー810で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、視覚システム840は、受け取り領域820内に設置される。この実施形態では、照明光源844は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス842は、基板10の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス842は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源844は、基板110の下方に配置される。この実施形態では、検査デバイス842が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝えて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する間、照明光源844は、背面照明を提供してもよい。
【0045】
次に、その測定結果は、基板110を基板輸送面850の指定特徴852中に正確に位置決めするために使用されてもよい。一実施形態では、特徴852は、ポケットであり、基板輸送面850は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴852は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面850は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム881のプラットフォーム部分である。
【0046】
基板輸送面850の特徴852の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム881を用いてCVDチャンバーまたはPVDチャンバーなどの堆積チャンバー855中に輸送される。一実施形態では、自動化システム881は、基板輸送面850の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。堆積チャンバー855では、誘電体層111が、各基板110の裏面120に堆積される。
【0047】
誘電体層111が堆積された後、基板は、所望のパターンによっておよび上で述べられたステップ204に従って基板輸送面850に位置決めされた基板の各々の誘電体層111の複数部分を除去するためにレーザースキャナー846に輸送される。一実施形態では、レーザースキャナー846は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。一実施形態では、レーザースキャナー846は、Y方向に移動する。そのような実施形態では、基板110は、自動化システム881を用いて、それぞれの行で各基板110をパターン化するためにレーザースキャナー846を通過した時に1つの行を指標付けされる。別の実施形態では、レーザースキャナー846は、XおよびY方向に移動する。
【0048】
一実施形態では、装置800は、レーザースキャナー846に関して基板輸送面850の正確な位置決めを決定するための視覚システム890を包含する。一実施形態では、基板輸送面850の正確な位置は、視覚システム890および基板輸送面850に形成された1つまたは複数の基準マークを使用して決定される。視覚システム890は、基板輸送面850で見いだされる基準マークを見るように位置決めされる検出器を包含する。レーザースキャナー846の周知の位置に関する基板輸送面850の位置および角度方向は次いで、システムコントローラ301によって決定できる。このオフセットは次いで、各基板110の誘電体層111をパターン化するためにレーザースキャナー846を正確に位置決めするために使用されてもよい。加えて、視覚システム890は、各基板110のパターン化誘電体層111を検査するために使用されてもよい。
【0049】
一実施形態では、各基板110の誘電体層111をパターン化した後、基板110は、自動化システム881を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー860中に輸送される。堆積チャンバー860では、導電層114が、上で述べられたステップ206によって各基板110のパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0050】
一実施形態では、導電層114が、各基板110上に堆積された後、基板110は、自動化システム881を用いて堆積チャンバー860から外へ輸送される。一実施形態では、別のレーザースキャナー846が次いで、上で述べられたステップ208によって各基板110の導電層114をパターン化する。
【0051】
その時点で、別のロボット830が、各基板110をそれのそれぞれの特徴852から除去し、基板110を退出領域870中に置いてもよく、そこでそれは次いで、送出コンベヤー880で装置800から離れて輸送されてもよい。
【0052】
図9は、本発明の一実施形態によるステップ202〜208を行うための装置900の概略平面図である。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー910を用いて受け取り領域920中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー910で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、視覚システム940は、受け取り領域920内に設置される。この実施形態では、照明光源944は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス942は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス942は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源944は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス942が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝えて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する間、照明光源944は、背面照明を提供してもよい。
【0053】
次に、その測定結果は、基板110を基板輸送面950の指定特徴952中に正確に位置決めするために使用されてもよい。一実施形態では、特徴952は、ポケットであり、基板輸送面950は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴952は、支持要素であり、基板輸送面950は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。
【0054】
基板輸送面950の特徴952の各々が、基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム981を用いてロードロックチャンバー953中に輸送される。一実施形態では、自動化システム981は、基板取扱いロボットである。次に、一実施形態では、ロードロックチャンバー953は、真空ポンプ(図示されず)を使用して所望の圧力まで排気される。ロードロックチャンバー953で所望の圧力を達成した後、基板110は、自動化システム981を用いてCVDまたはPVDチャンバーなどの堆積チャンバー955に輸送される。一実施形態では、自動化システムは、追加の基板取扱いロボットを含む。堆積チャンバー955では、誘電体層111が、上で述べられたステップ202に従って各基板110の裏面120に堆積される。
【0055】
誘電体層111が堆積された後、基板110は、所望のパターンによっておよび上で述べられたステップ204に従って基板輸送面950に位置決めされた基板の各々の誘電体層111の複数部分を除去するためにレーザースキャナー946に輸送される。一実施形態では、レーザースキャナー946は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。
【0056】
一実施形態では、装置900は、レーザースキャナー946に関して基板輸送面950の正確な位置決めを決定するための視覚システム990を包含する。一実施形態では、基板輸送面950の正確な位置は、視覚システム990および基板輸送面950に形成された1つまたは複数の基準マークを使用して決定される。視覚システム990は、基板輸送面950で見いだされる基準マークを見るように位置決めされる検出器を包含する。レーザースキャナー946の周知の位置に関する基板輸送面950の位置および角度方向は次いで、システムコントローラ301によって決定できる。このオフセットは次いで、各基板110の誘電体層111をパターン化するためにレーザースキャナー946を正確に位置決めするために使用されてもよい。加えて、視覚システム990は、各基板110のパターン化誘電体層111を検査するために使用されてもよい。
【0057】
一実施形態では、各基板110の誘電体層111をパターン化した後、基板110は、自動化システム981を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー960中に輸送される。堆積チャンバー960では、導電層114が、上で述べられたステップ206によって各基板110のパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0058】
一実施形態では、導電層114が、各基板110上に堆積された後、基板110は、上で述べられたステップ208によって導電層114をパターン化するために同じまたは異なるレーザースキャナー946に輸送される。一実施形態では、視覚システム990は、各基板110のパターン化導電層114を検査するために使用されてもよい。
【0059】
一実施形態では、基板110は次いで、ロードロックチャンバー953中に移動して戻され、次いでロードロックチャンバー953から外へ輸送される。その時点で、同じまたは別のロボット930が、各基板110をそれのそれぞれの特徴952から除去し、基板110を退出領域970中に置いてもよく、そこでそれは次いで送出コンベヤー980で装置900から離れて輸送されてもよい。
【0060】
レーザー除去方法
先に提示されたように、材料層(例えば、誘電体層111または導電層114)の複数部分の除去は、レーザーデバイス190の使用により達成されてもよい。典型的には、材料アブレーションは、材料層の完全な蒸発を達成するために基板110の特定スポットにおいて特定の周波数、波長、パルス持続時間、およびフルエンスでレーザーデバイス190をパルス化することによって実施される。しかしながら、下にある基板110に損傷を与えることなく、材料層、特に誘電体層111の一部分の完全な蒸発を達成することは、困難である。
【0061】
基板110に損傷を与えることなく誘電体層111の一部分を除去する場合の困難さの1つの理由は、基板110に焦点を合わされているレーザースポットのエリアを横断する強度の変動に起因する。純粋なガウスプロファイルでビームを放出する(すなわち、基本横またはTEM00モードで作動する)理想的なレーザーでは、除去されるべき材料上の所望のスポットの中心でのピーク強度は、スポットの周辺付近よりも高い。図10は、レーザーデバイス190からの距離Zに沿ってビーム1000を伝搬するレーザーデバイス190の概略描写である。図11は、図10での点1100におけるビーム1000のガウス強度プロファイルの概略説明図である。図12は、図10での点1200におけるビーム1000のガウス強度プロファイルの概略説明図である。
【0062】
図10および11を参照すると、ビーム1000上の点1100は、所望のスポット1050を横断して誘電体層111の完全な蒸発を達成するために、レーザーデバイス190に関して基板110の典型的な「焦点の合っている」位置決めを表す。図でわかるように、スポット1050の周辺が、誘電体層111の材料のアブレーションしきい値に設定されなければならないので、スポット1050の中心でのピーク強度1110は、スポット1050の周辺での周辺強度1120よりかなり高い。このように、周辺強度1120は、スポット1050の周辺に沿って誘電体層111のアブレーションを達成するのにちょうど十分な高さであるが、かなり高いピーク強度1110が、スポット1050の中心で下にある基板110に損傷を引き起こす。
【0063】
本発明の一実施形態では、基板110に損傷を与えることなく所望のスポット1050を横断する誘電体層111の完全な除去は、例えばビーム1000に対して基板110の位置を調整することによって、誘電体層111に配送されるビーム1000強度プロファイルの焦点をぼかすことによって達成される。一例では、図10で示されるように、基板110は、ビームがより焦点の合っている位置(例えば、点1100)からより焦点のずれている位置(例えば、点1200)に移動される。図10および12を参照すると、スポット1050の中心でのピーク強度1210は、スポット1050の周辺に沿った周辺強度1220よりほんのわずかだけ高いことがわかる。ピーク強度1210が、レーザーデバイス190の焦点ぼけ(すなわち、基板110をビーム1000の正常焦点領域から外に位置決めすること)に起因してかなり低いので、所望のスポット1050内の誘電体層111の完全なアブレーションは、下にある基板110に損傷を引き起こすことなく除去される。さらに、ビーム1000は、スポット1050の所望の寸法より大きい基板110の領域に放出されるが、周辺強度1220は、スポット1050の周辺に沿って誘電体層111のアブレーションを達成するのにちょうど十分な高さであるので、スポット1050内の誘電体層111の部分だけが、除去される。このしきい値より下のビーム1000を受け取る誘電体層111のどんなエリアも、除去されない。
【0064】
別の実施形態では、図12で示されるそれに似たガウス強度分布が、レーザーデバイス190の焦点をぼかすことなく達成されるようにビーム1000を変更するために、ある種の光学部品(例えば、レンズおよびビーム拡大器)が、操作される。同様に、ピーク強度が、スポット1050の周辺あたりの周辺強度よりわずかに高いだけであるので、誘電体層111の完全な除去は、下にある基板110に損傷を引き起こすことなく所望のスポット1050内で除去される。
【0065】
基板110に損傷を与えることなく誘電体層111の所望の部分を除去する場合の困難さの別の理由は、誘電体材料を蒸発させるのに必要とされる高いパルスエネルギーに起因する。本発明の一実施形態では、かなりより低いパルスエネルギーが、それを蒸発させるよりはむしろ、誘電体層111の所望の領域に熱応力を加え、物理的リフトオフを引き起こすために使用される。
【0066】
図13は、熱成長酸化物の熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。一実施形態では、誘電体層111は、基板110に熱成長した約1000Åと約3000Åとの間の厚さを有する酸化シリコンである。一実施形態では、熱応力および物理的リフトオフは、約10ピコ秒〜約15ピコ秒のパルス持続時間および約355nmの波長を使用するレーザーデバイス190によって達成された。誘電体層111のスポットの完全な物理的リフトオフに必要とされるレーザーフルエンスは、約0.18J/cm2であった。この例では、どんなより低いフルエンスも、完全なリフトオフを達成せず、かなりより高いフルエンスは、下にある基板110に損傷を引き起こした。
【0067】
図14は、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)によって堆積された酸化シリコンの熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。一実施形態では、誘電体層111は、基板110にPECVDによって堆積された約1000Åと約3000Åとの間の厚さを有する酸化シリコンである。一実施形態では、熱応力および物理的リフトオフは、約10ピコ秒および約15ピコ秒からのパルス持続時間および約355nmの波長を使用するレーザーデバイス190によって達成された。誘電体層111のスポットの完全な物理的リフトオフに必要とされるレーザーフルエンスは、約0.08J/cm2であった。この例では、どんなより低いフルエンスも、完全なリフトオフを達成せず、かなりより高いフルエンスは、下にある基板110に損傷を引き起こした。
【0068】
先述のことは、本発明の実施形態を対象にするが、本発明の他のおよびさらなる実施形態が、本発明の基本的範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本発明の範囲は、次に来る特許請求の範囲によって決定される。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は一般に、太陽電池の製作に関する。特に、本発明の実施形態は、所望のパターンによる材料層の複数部分のレーザー除去のための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽電池は、太陽光を直接電力に変換する光起電力(PV)デバイスである。最も一般的な太陽電池材料は、シリコンであり、それは、単結晶または多結晶基板の形であり、ときにはウェハーと呼ばれることがある。電気を発生させるためにシリコンに基づく太陽電池を形成する償却コストは現在、伝統的な方法を使用して電気を発生させるコストよりも高いので、太陽電池を形成するためのコストを低減することは、望ましい。
【0003】
さまざまな手法が、太陽電池の活性領域、不動態化領域、および導体を製作することを可能にする。しかしながら、いくつかの問題が、そのような従前の製造方法および装置には存在する。例えば、太陽電池製作の間に誘電体層および導電層の複数部分のレーザー除去を提供する現在の方法は、時間がかかり、下にある基板に損傷を与えることにつながる可能性がある。
【0004】
したがって、太陽電池の製作の間に層の複数部分を除去し、基板処理能力を改善するための改善されたレーザー除去技術および装置の必要性がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態では、材料除去のための装置は、それの第1の表面に堆積された誘電体層を有する基板を投入領域から基板輸送面上の複数の支持特徴の1つに移送する第1のロボットと、基板の実際の位置を検出し、実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、誘電体層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーと、パターン化誘電体層を有する基板を第1のレーザースキャナーから、誘電体層を覆うように導電層を堆積させる堆積チャンバーに輸送する自動化システムとを含む。一実施形態では、システムコントローラは、基板の期待位置からの実際の位置のオフセットを決定し、そのオフセットを補正するために第1のロボットかまたはレーザースキャナーを調整する。
【0006】
別の実施形態では、レーザー材料除去方法は、基板に堆積された材料のレーザーアブレーションしきい値を決定するステップと、レーザーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で基板にぶつかるように基板の位置かまたはレーザーの焦点をぼかすことによりレーザーのパラメータを変更するステップと、下にある基板に損傷を与えることなく材料をアブレーションするステップとを含む。
【0007】
別の実施形態では、レーザー材料除去の方法は、レーザーから放出される光の焦点をその領域に合わせることによって基板に堆積された誘電体材料の領域に熱応力を加えるステップと、材料を蒸発させることなくその領域から材料を物理的に除去するステップとを含む。
【0008】
本発明の別の実施形態では、処理は、基板を投入領域から基板輸送面の複数の支持特徴の1つに移送する第1のロボットと、基板の実際の位置を検出し、実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、基板上に誘電体層を堆積させる第1の堆積チャンバーと、基板が基板輸送面に位置決めされる間に、誘電体層の一部分を基板から所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーと、パターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる第2の堆積チャンバーと、基板を第1の堆積チャンバー、第1のレーザースキャナー、および第2の堆積チャンバーの間で輸送する自動化システムとを含む。一実施形態では、システムコントローラは、基板の期待位置からの実際の位置のオフセットを決定し、そのオフセットを補正するためにレーザースキャナーを調整する。
【0009】
本発明の上で列挙された特徴が、詳細に理解できるように、上で簡潔に要約された本発明のより詳しい記述が、実施形態の参照によりなされてもよく、その実施形態のいくつかは、添付の図面で例示される。しかしながら、本発明は、他の同等に効果的な実施形態を認めてもよいので、添付の図面は、この発明の典型的な実施形態だけを例示し、したがって本発明の範囲を限定すると考えられるべきでないことに留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序での最初の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1B】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序での次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1C】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序でのさらに次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1D】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序でのさらに次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図1E】太陽電池の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序でのさらに次の段階の太陽電池基板の概略横断面図を例示する図である。
【図2】太陽電池にコンタクト構造を形成するために使用されるプロセス順序を例示する図である。
【図3A】本発明の一実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図3B】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による視覚システムの上で基板を保持するロボットの概略側面図である。
【図5A】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図5B】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図6】本発明の一実施形態による基板ホルダーに位置決めされた基板の概略側面図である。
【図7A】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図7B】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図8】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図9】本発明の別の実施形態によるプロセス順序を行うための装置の概略平面図である。
【図10】レーザーからの距離に沿ってビームを伝搬するレーザーの概略描写である。
【図11】図10で示される指定位置でのビームのガウス強度プロファイルの概略説明図である。
【図12】本発明の一実施形態による図10で示される調整位置でのビームのガウス強度プロファイルの概略説明図である。
【図13】本発明の一実施形態による熱成長酸化物の熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。
【図14】本発明の一実施形態によるプラズマ強化化学気相堆積(PECVD)によって堆積された酸化シリコンの熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態は一般に、太陽電池の製作でレーザーを使用する材料除去のための方法および装置を提供する。一実施形態では、太陽電池基板に堆積された誘電体層の複数部分を所望のパターンによって正確に除去し、そのパターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる装置が、提供される。一実施形態では、その装置はまた、導電層の複数部分も所望のパターンで除去する。ある実施形態では、材料の一部分を下にある基板に損傷を与えることなくレーザーを用いて除去するための方法が、提供される。一実施形態では、ビームの強度プロファイルは、基板表面に形成されるスポット内の最大強度と最小強度との間の差が最適範囲に低減されるように調整される。一例では、基板は、基板の周辺に対して中心でのピーク強度が低下するように位置決めされる。一実施形態では、パルスエネルギーは、誘電体層の所望の部分の熱応力および物理的リフトオフを提供するように改善される。
【0012】
図1A〜1Eは、太陽電池100の表面にコンタクト構造を形成するために使用される処理順序での異なる段階の間の太陽電池基板110の概略横断面図を例示する。図2は、太陽電池にコンタクト構造を形成するために使用されるプロセス順序200を例示する。
【0013】
図1Aを参照すると、太陽電池基板110は、前面101および裏面120を有する。一実施形態では、基板110は、単結晶シリコン、多結晶シリコン、またはポリシリコンを含む。他の実施形態では、基板110は、有機材料、ゲルマニウム(Ge)、ヒ化ガリウム(GaAs)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、セレン化銅インジウムガリウム(CIGS)、セレン化銅インジウム(CuInSe2)、またはリン化ガリウムインジウム(GaInP2)、ならびに太陽光を電力に変換するために使用されるGaInP/GaAs/GeもしくはZnSe/GaAs/Geなどのヘテロ接合セルを含んでもよい。
【0014】
ステップ202において、図1Aで示されるように、誘電体層111が、基板110の裏面120に形成される。一実施形態では、誘電体層111は、シリコン含有基板の表面120に形成される二酸化シリコン層などの酸化シリコン層である。一実施形態では、誘電体層111は、窒化シリコン層、酸窒化シリコン層、炭化シリコン層、酸炭化シリコン層、または他の同様の種類の層である。誘電体層111は、炉アニールプロセス、急速熱酸化プロセス、大気圧もしくは低圧化学気相堆積(CVD)プロセス、プラズマ強化CVDプロセス、物理気相堆積(PVD)プロセス、蒸発プロセス、噴霧塗布プロセス、スピン塗布プロセス、ロール塗布プロセス、スクリーン印刷プロセス、または別の同様の堆積プロセスなどの、従来の酸化プロセスを使用して形成されてもよい。
【0015】
一実施形態では、誘電体層111は、約50Åと約3000Åとの間の厚さの二酸化シリコン層である。別の実施形態では、誘電体層111は、約2000Å未満の厚さの二酸化シリコン層である。一実施形態では、誘電体層111は、約100Åと約1000Åとの間の厚さを有する窒化シリコン層である。別の実施形態では、誘電体層111は、酸化シリコン/窒化シリコン層スタック、アモルファスシリコン/酸化シリコン層スタック、またはアモルファスシリコン/窒化シリコン層スタックなどの、多層膜スタックを含む。一実施形態では、酸化シリコン層は、約20Åと約3000Åとの間の厚さであり、窒化シリコン層は、約100Åと約1000Åとの間の厚さである。一実施形態では、アモルファスシリコン層は、約30Åと約100Åとの間の厚さであり、酸化シリコン層は、約100Åと約3000Åとの間の厚さである。一実施形態では、アモルファスシリコン層は、約30Åと約100Åとの間の厚さであり、窒化シリコン層は、約100Åと約1000Åとの間の厚さである。
【0016】
ステップ204では、基板110の裏面120の領域125が、図1Bで示されるように露出される。一実施形態では、領域125は、1つまたは複数のレーザーデバイス190を使用して誘電体層111の複数部分を除去することによって露出される。一実施形態では、レーザーデバイス190は、Nd:YAGレーザー、Nd:YVO4レーザー、またはファイバーレーザーなどの固体レーザーである。1つまたは複数のレーザーを使用して誘電体層111を除去するための方法は後で、題名「Laser Removal Methods」の項で述べられる。
【0017】
ステップ206では、図1Cで示されるように、導電層114が、基板110の裏面120の誘電体層111を覆うように堆積される。導電層114は、基板110の裏面120の露出領域125を通じて基板110に電気的に接続される。一実施形態では、形成される導電層114は、約500Åと約500,000Åとの間の厚さであり、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、コバルト(Co)、レニウム(Re)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、鉛(Pb)、および/またはアルミニウム(Al)などの金属を含有する。一実施形態では、導電層114は、PVDプロセスまたは蒸発プロセスによって形成されるアルミニウム(Al)層である。一実施形態では、導電層114は、PVDプロセスまたは蒸発プロセスによって最初にアルミニウム(Al)層を堆積させ、次いでPVDプロセスによってニッケルバナジウム(NiV)キャッピング層を堆積させることによって形成される2つの層を包含する。
【0018】
導電層114が、互いにかみ合う全バックコンタクト太陽電池構造を覆うように適用される実施形態では、隔離領域を形成するために堆積導電層114をパターン化することが、望ましいこともある。そのような実施形態では、ステップ208が、図1Dで示されるように行われる。一実施形態では、材料が、同じまたは別のレーザーデバイス190の使用により領域130中の導電層114から除去されて、基板110に形成された活性領域に各々電気的に接続される導電性特徴115および116を形成する。一実施形態では、導電性特徴115は、基板110のp型ドープ領域141と電気的に接触し、導電性特徴116は、基板110に形成されたn型ドープ領域142と電気的に接触し、両方のそのドープ領域は、太陽電池100の活性領域の複数部分を形成する。
【0019】
その後に、さまざまな処理ステップが、図1Eで示されるように、基板の前面101を準備するおよび/またはテクスチャ化するために行われてもよい。一実施形態では、前面101は、太陽電池が形成された後に太陽光を受け取るように適合される。1つの場合には、前面101は、テクスチャ化され、次いで噴霧塗布かまたは気相の高温拡散プロセスを使用して選択的にドープされる。前面101は次いで、反射防止(ARC)層119(例えば、窒化シリコン)を堆積させることによって不動態化される。一実施形態では、1つまたは複数の活性層118を有するヘテロ接合型太陽電池構造(例えば、p型基板上のi−n型層)が、テクスチャ化された前面101に形成される。一実施形態では、前面101の準備は、プロセス順序200を行うより前に行われる。一実施形態では、前面101を準備した後、1つまたは複数の前部コンタクト導電線(図示されず)が、従来のプロセスを使用してその上に形成されて、太陽電池100の前部コンタクト構造を形成してもよい。
【0020】
一実施形態では、基板110の前面101に堆積された層の1つまたは複数の部分が、レーザーデバイス190(上で論じられた)などの1つまたは複数のレーザーデバイスを使用して除去される。不動態化および/またはARC層を除去するための方法は後で、題名「Laser Removal Methods」の項で述べられる。一例では、1つまたは複数の前部コンタクト導電線(またはフィンガー)が次いで、レーザー除去プロセスによって露出された領域を覆うように堆積される。1つまたは複数の前部コンタクト導電線は次いで、基板110への望ましい電気的接続が基板110の前面101の露出領域を通じて形成されることを確実にするためにさらに処理されてもよい。一実施形態では、1つまたは複数の前部コンタクト導電線は、銅(Cu)、銀(Ag)、スズ(Sn)、コバルト(Co)、レニウム(Re)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、鉛(pb)、および/またはアルミニウム(Al)などの金属を含有する。
【0021】
図3Aは、本発明の一実施形態によるステップ204〜208を行うための装置300Aの概略平面図である。図3Bは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置300Bの概略平面図である。一実施形態では、それの裏面120に堆積された誘電体層111を有する基板110は、送入コンベヤー310を用いて受け取り領域320中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー310で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、いったん各個々の基板110が、受け取り領域320中に配送されると、移送ロボット330が、各基板110を受け取り領域320から取り出し、視覚システム340の上で基板110を保持する。
【0022】
図4は、視覚システム340の上で基板110を保持するロボット330の概略側面図である。一実施形態では、視覚システム340は、上方注視検査デバイス342、照明光源344、およびレーザースキャナー346を含む。一実施形態では、検査デバイス342は、カラーまたは白黒カメラなどのカメラである。一実施形態では、照明光源344は、指定波長範囲で光を放出する発光ダイオード(LED)光源である。別の実施形態では、照明光源344は、基板110の方へ所望の波長の光を放出するための広帯域ランプおよび1つまたは複数のフィルター(図示されず)を含む。一実施形態では、レーザースキャナー346は、先に述べられたレーザーデバイス190などの固体レーザーを含む。一実施形態では、検査デバイス342、照明光源344、およびレーザースキャナー346は、システムコントローラ301と通信する。
【0023】
システムコントローラ301は、全体の装置300Aまたは300Bの制御および自動化を容易にし、中央処理ユニット(CPU)(図示されず)、メモリ(図示されず)、および支援回路(またはI/O)(図示されず)を包含してもよい。CPUは、さまざまなチャンバープロセスおよびハードウェア(例えば、コンベヤー、光学検査アセンブリ、モータ、流体配送ハードウェア、その他)を制御するために工業環境で使用され、システムおよびチャンバープロセス(例えば、基板位置、プロセス時間、検出器信号、その他)を監視する任意の形のコンピュータプロセッサの1つであってもよい。メモリは、CPUに接続され、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フロッピーディスク、ハードディスク、または任意の他の形のデジタル記憶装置などの、ローカルまたはリモートの、すぐに入手できるメモリの1つまたは複数であってもよい。ソフトウェア命令およびデータは、CPUに指示するためにコード化され、メモリ内に保存できる。支援回路もまた、従来の方法でプロセッサを支援するためにCPUに接続される。支援回路は、キャッシュ、電力供給部、クロック回路、入力/出力回路構成、サブシステム、および同様のものを包含してもよい。システムコントローラ301によって読み出し可能なプログラム(またはコンピュータ命令)は、どのタスクが基板で実行できるかを決定する。好ましくは、プログラムは、システムコントローラ301によって読み出し可能なソフトウェアであり、それは、少なくとも基板位置情報、さまざまな制御部品の動きの順序、基板光学検査システム情報、およびそれらの任意の組合せを生成し、保存するためのコードを包含する。
【0024】
一実施形態では、ロボット330が、視覚システム340の上で基板110を保持すると、検査デバイス342および照明光源344は、システムコントローラ301と連動して働いて、レーザースキャナー346に関して基板110の正確な位置を決定する。その測定結果は次いで、レーザーパターン化のためにレーザースキャナー346に関して基板110を正確に整列させるために使用される。一実施形態では、その測定結果は、レーザーパターン化のために基板110に関してレーザースキャナー346を正確に整列させるために使用される。レーザースキャナー346は次いで、上で述べられたステップ204によって誘電体層111の複数部分を所望のパターンで除去する。パターン化に続いて、基板110のパターン化表面は、さらなる処理より前に検査デバイス342によって検査されてもよい。
【0025】
別の実施形態では、視覚システム340は、受け取り領域320内に設置される。この実施形態では、照明光源344は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス342は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス342は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源344は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス342が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝える間、照明光源344は、背面照明を提供してもよい。
【0026】
図3に戻って参照すると、ロボット330は次いで、パターン化基板110を基板輸送面350の指定特徴352中に置く。一実施形態では、特徴352は、ポケットであり、基板輸送面350は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴352は、支持要素であり、基板輸送面350は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。別の実施形態では、特徴352は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面350は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム381のプラットフォーム部分である。基板輸送面350の特徴352の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム381を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー360中に輸送される。一実施形態では、自動化システム381は、基板輸送面350の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。一実施形態では、自動化システム381は、基板取扱いロボットである。堆積チャンバー360では、導電層114が、上で述べられたステップ206によってパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0027】
一実施形態では、導電層114が堆積された後、基板110は、自動化システム381を用いて基板輸送面350で堆積チャンバー360から外へ輸送される。その時点で、同じまたは別のロボット330が、個々の基板110をそれのそれぞれの特徴352から除去し、それを同じまたは別の視覚システム340の上で保持する。一実施形態では、基板110の正確な位置決めは、システムコントローラ301と連動して検査デバイス342および照明光源344によって再度決定される。この測定結果は次いで、上で述べられたステップ208に従って導電層114をレーザーパターン化するためにレーザースキャナー346に関して基板110をまたは基板110に関してレーザースキャナー346を正確に整列させるために使用されてもよい。一実施形態では、パターン化導電層114は次いで、視覚システム340によって検査されてもよい。ロボット330は次いで、基板110を退出領域370中に置き、そこでそれは次いで、送出コンベヤー380で装置300Aまたは300Bから離れて輸送されてもよい。
【0028】
図3Aおよび3Bで例示される実施形態は、各個々の基板110がレーザースキャナー346の座標系に関して設置されるので、基板110の層にレーザーパターンの極めて正確な位置決めを提供する。この実施形態はまた、レーザー作動エリアが単一の基板110の寸法に限定されるので、比較的簡単なレーザーヘッド設計も可能にする。その上、各基板は、堆積チャンバー360の堆積前の側で一度および堆積後の側で一度ロボット340によって移動されるだけであるので、基板破損の可能性は、最小限にされる。
【0029】
図5Aは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置500Aの概略平面図である。図5Bは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置500Bの概略平面図である。一実施形態では、それの裏面120に堆積された誘電体層111を有する基板110は、送入コンベヤー510を用いて受け取り領域520中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー510で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。
【0030】
一実施形態では、視覚システム540は、受け取り領域520内に設置される。この実施形態では、照明光源544は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス542は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス542は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源544は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス542が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝える間、照明光源544は、背面照明を提供してもよい。一実施形態では、検査デバイス542および照明光源544は、システムコントローラ301と連動して働いて、基板110の正確な位置を決定する。
【0031】
一実施形態では、いったん各個々の基板110が、受け取り領域520中に配送されると、移送ロボット530は、基板110を受け取り領域520から取り出し、基板110の位置についての情報を使用して基板110を基板ホルダー541上に置く。図6は、基板ホルダー541に位置決めされた基板110の概略側面図である。一実施形態では、誘電体層111が、基板110の下を向いている側に提供される場合には、基板ホルダー541は、基板ポケット548および基板ポケット548の下方に位置決めされるレーザースキャナー546を含む。誘電体層111が、基板110の上を向いている側に提供される実施形態では、レーザースキャナー546は、基板ポケット548の上方に位置決めされる。一実施形態では、レーザースキャナー546は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。一実施形態では、レーザースキャナー546は次いで、上で述べられたステップ204によって誘電体層111の複数部分を所望のパターンで除去する。一実施形態では、1つの基板110が、基板ホルダー541の1つの基板ポケット548でパターン化されている間に、別の(すでにパターン化された)基板110が、隣接基板ポケット548から除去されてもよくおよび/または第3の基板110が、隣接基板ポケット548上にロードされてもよい。一実施形態では、基板ホルダー541はさらに、基板110のパターン化表面を検査するための検査デバイス542および照明光源544を包含してもよい。
【0032】
図5Aおよび5Bに戻って参照すると、ロボット530は次いで、パターン化基板110を基板輸送面550の指定特徴552中に置く。一実施形態では、特徴552は、ポケットであり、基板輸送面550は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴552は、支持要素であり、基板輸送面550は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。別の実施形態では、特徴552は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面550は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム581のプラットフォーム部分である。基板輸送面550の特徴552の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム581を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー560中に輸送される。一実施形態では、自動化システム581は、基板輸送面550の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。一実施形態では、自動化システム581は、基板取扱いロボットである。導電層114が次いで、上で述べられたステップ206によってパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0033】
一実施形態では、導電層114が堆積された後、基板110は、堆積チャンバー560から外へ輸送される。その時点で、同じまたは別のロボット530が、個々の基板110をそれのそれぞれの特徴552から除去し、それを同じまたは別の基板ホルダー541中に置いてもよい。レーザースキャナー546は次いで、上で述べられたステップ208に従って導電層114をレーザーパターン化してもよい。一実施形態では、検査デバイス542および照明光源544が、パターン化導電層114を検査するために使用されてもよい。一実施形態では、ロボット530は次いで、基板110を退出領域570中に置き、そこでそれは次いで、送出コンベヤー580で装置500Aまたは500Bから離れて輸送されてもよい。
【0034】
図5Aおよび5Bで例示される実施形態は、各個々の基板110がレーザースキャナー546の座標系に関して設置されるので、基板110の層にレーザーパターンの極めて正確な位置決めを提供する。この実施形態はまた、レーザー作動エリアが2つの基板110の寸法に限定されるので、比較的簡単なレーザーヘッド設計も可能にする。その上、ロボット530は、隣接基板110がレーザーパターン化されている間に1つの基板110をロード/アンロードしていてもよいので、装置500Aまたは500Bの基板110処理能力の増加が、達成できる。
【0035】
図7Aは、本発明の一実施形態によるステップ204〜208を行うための装置700Aの概略平面図である。図7Bは、本発明の別の実施形態によるステップ204〜208を行うための装置700Bの概略平面図である。一実施形態では、それの裏面120に堆積された誘電体層111を有する基板110は、送入コンベヤー710を用いて受け取り領域720中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー710で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、視覚システム740は、受け取り領域720内に設置される。この実施形態では、照明光源744は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス742は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス742は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源744は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス742が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝えて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する間、照明光源744は、背面照明を提供してもよい。
【0036】
別の実施形態では、いったん各個々の基板110が、受け取り領域720中に配送されると、移送ロボット730は、基板110を受け取り領域720から取り出し、基板110を視覚システム740の上で保持する。一実施形態では、ロボット730が、基板110を視覚システム740の上で保持すると、視覚システム740は、システムコントローラ301と連動して働いて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する。
【0037】
次に、その測定結果は、基板110を基板輸送面750の指定特徴752中に正確に位置決めするために使用されてもよい。一実施形態では、特徴752は、ポケットであり、基板輸送面750は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴752は、支持要素であり、基板輸送面750は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。別の実施形態では、特徴752は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面750は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム781のプラットフォーム部分である。一実施形態では、自動化システム781は、基板輸送面750の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。一実施形態では、自動化システム781は、基板取扱いロボットである。
【0038】
基板輸送面750の特徴752の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、所望のパターンによっておよび上で述べられたステップ204に従って基板輸送面750に位置決めされた基板110の各々の誘電体層111の複数部分を除去するために、レーザースキャナー746の上に(誘電体層111が基板110の下向きの側に提供される実施形態では)または下に(誘電体層111が基板110の上向きの側に提供される実施形態では)自動化システム781を用いて輸送される。一実施形態では、レーザースキャナー746は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。一実施形態では、レーザースキャナー746は、Y方向に移動する。そのような実施形態では、基板110は、自動化システム781を用いて、それぞれの行で各基板110をパターン化するためにレーザースキャナー746を通過した時に1つの行を指標付けされる。別の実施形態では、レーザースキャナー746は、XおよびY方向に移動する。
【0039】
一実施形態では、装置700Aまたは700Bは、レーザースキャナー746に関して基板輸送面750の正確な位置決めを決定するための視覚システム790を包含する。一実施形態では、基板輸送面750の正確な位置は、視覚システム790および基板輸送面750に形成された1つまたは複数の基準マークを使用して決定される。視覚システム790は、基板輸送面750で見いだされる基準マークを見るように位置決めされる検出器を包含する。レーザースキャナー746の周知の位置に関する基板輸送面750の位置および角度方向は次いで、システムコントローラ301によって決定できる。このオフセットは次いで、各基板110の誘電体層111をパターン化するためにレーザースキャナー746を正確に位置決めするために使用されてもよい。加えて、視覚システム790は、各基板110のパターン化誘電体層111を検査するために使用されてもよい。
【0040】
一実施形態では、各基板110の誘電体層111をパターン化した後、基板は、自動化システム781を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー760中に輸送される。堆積チャンバー760では、導電層114が、上で述べられたステップ206によって各基板110のパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0041】
一実施形態では、導電層114が、各基板110上に堆積された後、基板110は、自動化システム781を用いて堆積チャンバー760から外へ輸送される。一実施形態では、別のレーザースキャナー746が次いで、上で述べられたステップ208によって各基板110の導電層114をパターン化する。
【0042】
その時点で、同じまたは別のロボット730が、各基板110をそれのそれぞれの特徴752から除去し、基板110を退出領域770中に置いてもよく、そこでそれは次いで、送出コンベヤー780で装置700Aまたは700Bから離れて輸送されてもよい。
【0043】
各個々の基板110が、レーザースキャナー746の座標系に関して設置されてもよくおよび/または各基板輸送面750が、レーザースキャナー746の座標系に関して設置されてもよいので、図7Aおよび7Bで例示される実施形態は、基板110の層にレーザーパターンの極めて正確な位置決めを提供する。その上、すべてのパターン化プロセスが、基板110のローディングの後および/またはアンローディングより前に行われるので、図7Aおよび7Bの実施形態は、移送ロボット730の基板処理能力に影響を及ぼさない。
【0044】
図8は、本発明の一実施形態によるステップ202〜208を行うための装置800の概略平面図である。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー810を用いて受け取り領域820中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー810で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、視覚システム840は、受け取り領域820内に設置される。この実施形態では、照明光源844は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス842は、基板10の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス842は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源844は、基板110の下方に配置される。この実施形態では、検査デバイス842が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝えて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する間、照明光源844は、背面照明を提供してもよい。
【0045】
次に、その測定結果は、基板110を基板輸送面850の指定特徴852中に正確に位置決めするために使用されてもよい。一実施形態では、特徴852は、ポケットであり、基板輸送面850は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴852は、支持要素またはポケットであり、基板輸送面850は、基板コンベヤーの上面などの、自動化システム881のプラットフォーム部分である。
【0046】
基板輸送面850の特徴852の各々が、パターン化基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム881を用いてCVDチャンバーまたはPVDチャンバーなどの堆積チャンバー855中に輸送される。一実施形態では、自動化システム881は、基板輸送面850の基板110を直線的に移動させるためのローラー(図示されず)およびアクチュエータ(図示されず)を含む。堆積チャンバー855では、誘電体層111が、各基板110の裏面120に堆積される。
【0047】
誘電体層111が堆積された後、基板は、所望のパターンによっておよび上で述べられたステップ204に従って基板輸送面850に位置決めされた基板の各々の誘電体層111の複数部分を除去するためにレーザースキャナー846に輸送される。一実施形態では、レーザースキャナー846は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。一実施形態では、レーザースキャナー846は、Y方向に移動する。そのような実施形態では、基板110は、自動化システム881を用いて、それぞれの行で各基板110をパターン化するためにレーザースキャナー846を通過した時に1つの行を指標付けされる。別の実施形態では、レーザースキャナー846は、XおよびY方向に移動する。
【0048】
一実施形態では、装置800は、レーザースキャナー846に関して基板輸送面850の正確な位置決めを決定するための視覚システム890を包含する。一実施形態では、基板輸送面850の正確な位置は、視覚システム890および基板輸送面850に形成された1つまたは複数の基準マークを使用して決定される。視覚システム890は、基板輸送面850で見いだされる基準マークを見るように位置決めされる検出器を包含する。レーザースキャナー846の周知の位置に関する基板輸送面850の位置および角度方向は次いで、システムコントローラ301によって決定できる。このオフセットは次いで、各基板110の誘電体層111をパターン化するためにレーザースキャナー846を正確に位置決めするために使用されてもよい。加えて、視覚システム890は、各基板110のパターン化誘電体層111を検査するために使用されてもよい。
【0049】
一実施形態では、各基板110の誘電体層111をパターン化した後、基板110は、自動化システム881を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー860中に輸送される。堆積チャンバー860では、導電層114が、上で述べられたステップ206によって各基板110のパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0050】
一実施形態では、導電層114が、各基板110上に堆積された後、基板110は、自動化システム881を用いて堆積チャンバー860から外へ輸送される。一実施形態では、別のレーザースキャナー846が次いで、上で述べられたステップ208によって各基板110の導電層114をパターン化する。
【0051】
その時点で、別のロボット830が、各基板110をそれのそれぞれの特徴852から除去し、基板110を退出領域870中に置いてもよく、そこでそれは次いで、送出コンベヤー880で装置800から離れて輸送されてもよい。
【0052】
図9は、本発明の一実施形態によるステップ202〜208を行うための装置900の概略平面図である。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー910を用いて受け取り領域920中に輸送される。一実施形態では、基板110は、送入コンベヤー910で個々に輸送される。別の実施形態では、基板110は、カセットで輸送される。別の実施形態では、基板110は、スタック箱で輸送される。一実施形態では、視覚システム940は、受け取り領域920内に設置される。この実施形態では、照明光源944は、基板110の片側に設置されてもよく、検査デバイス942は、基板110の反対側に設置されてもよい。例として、検査デバイス942は、基板110の上方に設置されてもよく、一方照明光源944は、基板110の下方に設置される。この実施形態では、検査デバイス942が、基板110の画像を獲得し、それらの画像をシステムコントローラ301に伝えて、期待位置に対する基板110の正確な位置を決定する間、照明光源944は、背面照明を提供してもよい。
【0053】
次に、その測定結果は、基板110を基板輸送面950の指定特徴952中に正確に位置決めするために使用されてもよい。一実施形態では、特徴952は、ポケットであり、基板輸送面950は、基板キャリアである。別の実施形態では、特徴952は、支持要素であり、基板輸送面950は、基板取扱いロボットの複数の横方向アームを含む。
【0054】
基板輸送面950の特徴952の各々が、基板110で満たされた後、基板110は、自動化システム981を用いてロードロックチャンバー953中に輸送される。一実施形態では、自動化システム981は、基板取扱いロボットである。次に、一実施形態では、ロードロックチャンバー953は、真空ポンプ(図示されず)を使用して所望の圧力まで排気される。ロードロックチャンバー953で所望の圧力を達成した後、基板110は、自動化システム981を用いてCVDまたはPVDチャンバーなどの堆積チャンバー955に輸送される。一実施形態では、自動化システムは、追加の基板取扱いロボットを含む。堆積チャンバー955では、誘電体層111が、上で述べられたステップ202に従って各基板110の裏面120に堆積される。
【0055】
誘電体層111が堆積された後、基板110は、所望のパターンによっておよび上で述べられたステップ204に従って基板輸送面950に位置決めされた基板の各々の誘電体層111の複数部分を除去するためにレーザースキャナー946に輸送される。一実施形態では、レーザースキャナー946は、レーザーデバイス190などの固体レーザーを包含する。
【0056】
一実施形態では、装置900は、レーザースキャナー946に関して基板輸送面950の正確な位置決めを決定するための視覚システム990を包含する。一実施形態では、基板輸送面950の正確な位置は、視覚システム990および基板輸送面950に形成された1つまたは複数の基準マークを使用して決定される。視覚システム990は、基板輸送面950で見いだされる基準マークを見るように位置決めされる検出器を包含する。レーザースキャナー946の周知の位置に関する基板輸送面950の位置および角度方向は次いで、システムコントローラ301によって決定できる。このオフセットは次いで、各基板110の誘電体層111をパターン化するためにレーザースキャナー946を正確に位置決めするために使用されてもよい。加えて、視覚システム990は、各基板110のパターン化誘電体層111を検査するために使用されてもよい。
【0057】
一実施形態では、各基板110の誘電体層111をパターン化した後、基板110は、自動化システム981を用いてPVDチャンバーまたは蒸発チャンバーなどの堆積チャンバー960中に輸送される。堆積チャンバー960では、導電層114が、上で述べられたステップ206によって各基板110のパターン化誘電体層111を覆うように堆積される。
【0058】
一実施形態では、導電層114が、各基板110上に堆積された後、基板110は、上で述べられたステップ208によって導電層114をパターン化するために同じまたは異なるレーザースキャナー946に輸送される。一実施形態では、視覚システム990は、各基板110のパターン化導電層114を検査するために使用されてもよい。
【0059】
一実施形態では、基板110は次いで、ロードロックチャンバー953中に移動して戻され、次いでロードロックチャンバー953から外へ輸送される。その時点で、同じまたは別のロボット930が、各基板110をそれのそれぞれの特徴952から除去し、基板110を退出領域970中に置いてもよく、そこでそれは次いで送出コンベヤー980で装置900から離れて輸送されてもよい。
【0060】
レーザー除去方法
先に提示されたように、材料層(例えば、誘電体層111または導電層114)の複数部分の除去は、レーザーデバイス190の使用により達成されてもよい。典型的には、材料アブレーションは、材料層の完全な蒸発を達成するために基板110の特定スポットにおいて特定の周波数、波長、パルス持続時間、およびフルエンスでレーザーデバイス190をパルス化することによって実施される。しかしながら、下にある基板110に損傷を与えることなく、材料層、特に誘電体層111の一部分の完全な蒸発を達成することは、困難である。
【0061】
基板110に損傷を与えることなく誘電体層111の一部分を除去する場合の困難さの1つの理由は、基板110に焦点を合わされているレーザースポットのエリアを横断する強度の変動に起因する。純粋なガウスプロファイルでビームを放出する(すなわち、基本横またはTEM00モードで作動する)理想的なレーザーでは、除去されるべき材料上の所望のスポットの中心でのピーク強度は、スポットの周辺付近よりも高い。図10は、レーザーデバイス190からの距離Zに沿ってビーム1000を伝搬するレーザーデバイス190の概略描写である。図11は、図10での点1100におけるビーム1000のガウス強度プロファイルの概略説明図である。図12は、図10での点1200におけるビーム1000のガウス強度プロファイルの概略説明図である。
【0062】
図10および11を参照すると、ビーム1000上の点1100は、所望のスポット1050を横断して誘電体層111の完全な蒸発を達成するために、レーザーデバイス190に関して基板110の典型的な「焦点の合っている」位置決めを表す。図でわかるように、スポット1050の周辺が、誘電体層111の材料のアブレーションしきい値に設定されなければならないので、スポット1050の中心でのピーク強度1110は、スポット1050の周辺での周辺強度1120よりかなり高い。このように、周辺強度1120は、スポット1050の周辺に沿って誘電体層111のアブレーションを達成するのにちょうど十分な高さであるが、かなり高いピーク強度1110が、スポット1050の中心で下にある基板110に損傷を引き起こす。
【0063】
本発明の一実施形態では、基板110に損傷を与えることなく所望のスポット1050を横断する誘電体層111の完全な除去は、例えばビーム1000に対して基板110の位置を調整することによって、誘電体層111に配送されるビーム1000強度プロファイルの焦点をぼかすことによって達成される。一例では、図10で示されるように、基板110は、ビームがより焦点の合っている位置(例えば、点1100)からより焦点のずれている位置(例えば、点1200)に移動される。図10および12を参照すると、スポット1050の中心でのピーク強度1210は、スポット1050の周辺に沿った周辺強度1220よりほんのわずかだけ高いことがわかる。ピーク強度1210が、レーザーデバイス190の焦点ぼけ(すなわち、基板110をビーム1000の正常焦点領域から外に位置決めすること)に起因してかなり低いので、所望のスポット1050内の誘電体層111の完全なアブレーションは、下にある基板110に損傷を引き起こすことなく除去される。さらに、ビーム1000は、スポット1050の所望の寸法より大きい基板110の領域に放出されるが、周辺強度1220は、スポット1050の周辺に沿って誘電体層111のアブレーションを達成するのにちょうど十分な高さであるので、スポット1050内の誘電体層111の部分だけが、除去される。このしきい値より下のビーム1000を受け取る誘電体層111のどんなエリアも、除去されない。
【0064】
別の実施形態では、図12で示されるそれに似たガウス強度分布が、レーザーデバイス190の焦点をぼかすことなく達成されるようにビーム1000を変更するために、ある種の光学部品(例えば、レンズおよびビーム拡大器)が、操作される。同様に、ピーク強度が、スポット1050の周辺あたりの周辺強度よりわずかに高いだけであるので、誘電体層111の完全な除去は、下にある基板110に損傷を引き起こすことなく所望のスポット1050内で除去される。
【0065】
基板110に損傷を与えることなく誘電体層111の所望の部分を除去する場合の困難さの別の理由は、誘電体材料を蒸発させるのに必要とされる高いパルスエネルギーに起因する。本発明の一実施形態では、かなりより低いパルスエネルギーが、それを蒸発させるよりはむしろ、誘電体層111の所望の領域に熱応力を加え、物理的リフトオフを引き起こすために使用される。
【0066】
図13は、熱成長酸化物の熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。一実施形態では、誘電体層111は、基板110に熱成長した約1000Åと約3000Åとの間の厚さを有する酸化シリコンである。一実施形態では、熱応力および物理的リフトオフは、約10ピコ秒〜約15ピコ秒のパルス持続時間および約355nmの波長を使用するレーザーデバイス190によって達成された。誘電体層111のスポットの完全な物理的リフトオフに必要とされるレーザーフルエンスは、約0.18J/cm2であった。この例では、どんなより低いフルエンスも、完全なリフトオフを達成せず、かなりより高いフルエンスは、下にある基板110に損傷を引き起こした。
【0067】
図14は、プラズマ強化化学気相堆積(PECVD)によって堆積された酸化シリコンの熱応力および物理的リフトオフによって引き起こされるレーザー除去の一例の概略説明図である。一実施形態では、誘電体層111は、基板110にPECVDによって堆積された約1000Åと約3000Åとの間の厚さを有する酸化シリコンである。一実施形態では、熱応力および物理的リフトオフは、約10ピコ秒および約15ピコ秒からのパルス持続時間および約355nmの波長を使用するレーザーデバイス190によって達成された。誘電体層111のスポットの完全な物理的リフトオフに必要とされるレーザーフルエンスは、約0.08J/cm2であった。この例では、どんなより低いフルエンスも、完全なリフトオフを達成せず、かなりより高いフルエンスは、下にある基板110に損傷を引き起こした。
【0068】
先述のことは、本発明の実施形態を対象にするが、本発明の他のおよびさらなる実施形態が、本発明の基本的範囲から逸脱することなく考案されてもよく、本発明の範囲は、次に来る特許請求の範囲によって決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料除去のための装置であって、
第1の表面に堆積された誘電体層を有する基板を投入領域から基板輸送面の複数の支持特徴の1つに移送する第1のロボットと、
前記基板の実際の位置を検出し、前記実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、
前記誘電体層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーであって、前記システムコントローラが、前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定し、前記オフセットを補正するために前記第1のロボットまたは当該レーザースキャナーを調整するように構成されている、レーザースキャナーと、
パターン化誘電体層を有する前記基板を、前記第1のレーザースキャナーから、前記誘電体層を覆うように導電層を堆積させる堆積チャンバーに輸送する自動化システムと
を含む装置。
【請求項2】
前記基板が、前記誘電体材料の前記部分が前記下にある基板に損傷を与えることなく除去される間、前記第1のレーザースキャナーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で前記基板にぶつかるように位置決めされている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のレーザースキャナーが、前記部分に光の焦点を合わせることによって前記誘電体層の前記部分に熱応力を加え、前記誘電体材料を蒸発させることなく前記誘電体層の前記部分を物理的に除去する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記導電層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第2のレーザースキャナーと、
前記基板を、前記基板輸送面から退出領域に移送する第2のロボットと
をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のロボットが、前記第1のレーザースキャナーが前記誘電体層の前記部分を除去する間、前記第1の表面が下方に向いている状態で前記基板を保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記システムコントローラが、前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定し、前記オフセットを補正するために前記第1のロボットまたは前記レーザースキャナーを調整する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のレーザースキャナーが前記誘電体層の前記部分を除去する間に、前記基板を保持する第1の基板ホルダーをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記レーザースキャナーが、前記基板が前記基板輸送面の前記支持特徴に位置決めされる間に、前記誘電体層の一部分を前記基板から除去するように位置決めされる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
投入領域から基板輸送面の複数の支持特徴の1つに基板を移送する第1のロボットと、
前記基板の実際の位置を検出し、前記実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、
前記基板上に誘電体層を堆積させる第1の堆積チャンバーと、
前記基板が前記基板輸送面に位置決めされる間に、前記誘電体層の一部分を前記基板から所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーであって、前記システムコントローラが、前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定し、前記オフセットを補正するために当該レーザースキャナーを調整する、レーザースキャナーと、
前記パターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる第2の堆積チャンバーと、
前記第1の堆積チャンバー、前記第1のレーザースキャナー、および前記第2の堆積チャンバーの間で前記基板を輸送する自動化システムと
を含む処理装置。
【請求項10】
前記基板が、前記誘電体材料の前記部分が前記下にある基板に損傷を与えることなく除去される間、前記第1のレーザースキャナーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で前記基板にぶつかるように位置決めされている、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のレーザースキャナーが、前記部分に光の焦点を合わせることによって前記誘電体層の前記部分に熱応力を加え、前記誘電体材料を蒸発させることなく前記誘電体層の前記部分を物理的に除去する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記導電層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第2のレーザースキャナーと、
前記基板輸送面から退出領域に前記基板を移送する第2のロボットと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
基板を処理するための方法であって、
表面上に堆積された誘電体材料を有する基板の、実際の位置を検出するステップと、
前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定するステップと、
前記基板を基板輸送面上の複数の支持特徴の1つにロボットを用いて移送するステップと、
前記オフセットに基づいて第1のレーザーを調整するステップと、
前記誘電体材料の一部分を所望のパターンで前記基板の前記表面から前記第1のレーザーを用いて除去するステップと、
前記基板を堆積チャンバー中に移動させるステップと、
前記パターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させるステップと、
前記オフセットに基づいて第2のレーザーを調整するステップと、
前記導電層の一部分を所望のパターンで前記第2のレーザーを用いて除去するステップと
を含む方法。
【請求項14】
前記誘電体材料の一部分を除去するステップが、前記誘電体材料の前記部分が前記下にある基板に損傷を与えることなく除去される間に、前記第1のレーザーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で前記基板にぶつかるように、前記基板を位置決めするステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記誘電体材料の一部分を除去するステップが、前記部分に光の焦点を合わせることによって前記誘電体材料の前記部分に熱応力を加えるステップと、前記誘電体材料を蒸発させることなく前記誘電体材料の前記部分を物理的に除去するステップとを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項1】
材料除去のための装置であって、
第1の表面に堆積された誘電体層を有する基板を投入領域から基板輸送面の複数の支持特徴の1つに移送する第1のロボットと、
前記基板の実際の位置を検出し、前記実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、
前記誘電体層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーであって、前記システムコントローラが、前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定し、前記オフセットを補正するために前記第1のロボットまたは当該レーザースキャナーを調整するように構成されている、レーザースキャナーと、
パターン化誘電体層を有する前記基板を、前記第1のレーザースキャナーから、前記誘電体層を覆うように導電層を堆積させる堆積チャンバーに輸送する自動化システムと
を含む装置。
【請求項2】
前記基板が、前記誘電体材料の前記部分が前記下にある基板に損傷を与えることなく除去される間、前記第1のレーザースキャナーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で前記基板にぶつかるように位置決めされている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のレーザースキャナーが、前記部分に光の焦点を合わせることによって前記誘電体層の前記部分に熱応力を加え、前記誘電体材料を蒸発させることなく前記誘電体層の前記部分を物理的に除去する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記導電層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第2のレーザースキャナーと、
前記基板を、前記基板輸送面から退出領域に移送する第2のロボットと
をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のロボットが、前記第1のレーザースキャナーが前記誘電体層の前記部分を除去する間、前記第1の表面が下方に向いている状態で前記基板を保持する、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記システムコントローラが、前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定し、前記オフセットを補正するために前記第1のロボットまたは前記レーザースキャナーを調整する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のレーザースキャナーが前記誘電体層の前記部分を除去する間に、前記基板を保持する第1の基板ホルダーをさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記レーザースキャナーが、前記基板が前記基板輸送面の前記支持特徴に位置決めされる間に、前記誘電体層の一部分を前記基板から除去するように位置決めされる、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
投入領域から基板輸送面の複数の支持特徴の1つに基板を移送する第1のロボットと、
前記基板の実際の位置を検出し、前記実際の位置についての情報をシステムコントローラに伝える視覚システムと、
前記基板上に誘電体層を堆積させる第1の堆積チャンバーと、
前記基板が前記基板輸送面に位置決めされる間に、前記誘電体層の一部分を前記基板から所望のパターンで除去するように位置決めされる第1のレーザースキャナーであって、前記システムコントローラが、前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定し、前記オフセットを補正するために当該レーザースキャナーを調整する、レーザースキャナーと、
前記パターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させる第2の堆積チャンバーと、
前記第1の堆積チャンバー、前記第1のレーザースキャナー、および前記第2の堆積チャンバーの間で前記基板を輸送する自動化システムと
を含む処理装置。
【請求項10】
前記基板が、前記誘電体材料の前記部分が前記下にある基板に損傷を与えることなく除去される間、前記第1のレーザースキャナーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で前記基板にぶつかるように位置決めされている、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のレーザースキャナーが、前記部分に光の焦点を合わせることによって前記誘電体層の前記部分に熱応力を加え、前記誘電体材料を蒸発させることなく前記誘電体層の前記部分を物理的に除去する、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記導電層の一部分を所望のパターンで除去するように位置決めされる第2のレーザースキャナーと、
前記基板輸送面から退出領域に前記基板を移送する第2のロボットと
をさらに含む、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
基板を処理するための方法であって、
表面上に堆積された誘電体材料を有する基板の、実際の位置を検出するステップと、
前記基板の期待位置からの前記実際の位置のオフセットを決定するステップと、
前記基板を基板輸送面上の複数の支持特徴の1つにロボットを用いて移送するステップと、
前記オフセットに基づいて第1のレーザーを調整するステップと、
前記誘電体材料の一部分を所望のパターンで前記基板の前記表面から前記第1のレーザーを用いて除去するステップと、
前記基板を堆積チャンバー中に移動させるステップと、
前記パターン化誘電体層を覆うように導電層を堆積させるステップと、
前記オフセットに基づいて第2のレーザーを調整するステップと、
前記導電層の一部分を所望のパターンで前記第2のレーザーを用いて除去するステップと
を含む方法。
【請求項14】
前記誘電体材料の一部分を除去するステップが、前記誘電体材料の前記部分が前記下にある基板に損傷を与えることなく除去される間に、前記第1のレーザーから放出される光の一部分がアブレーションしきい値より下で前記基板にぶつかるように、前記基板を位置決めするステップを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記誘電体材料の一部分を除去するステップが、前記部分に光の焦点を合わせることによって前記誘電体材料の前記部分に熱応力を加えるステップと、前記誘電体材料を蒸発させることなく前記誘電体材料の前記部分を物理的に除去するステップとを含む、請求項13に記載の方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2012−501249(P2012−501249A)
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525114(P2011−525114)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/054677
【国際公開番号】WO2010/027712
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2009/054677
【国際公開番号】WO2010/027712
【国際公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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