説明

レーダーを用いたコンピュータ断層撮影法断層撮影方法

物体の特性の探査は、物体を通してステップ周波数レーダーを送信し、複数の受信構造によって、このレーダー信号の偏向された部分を検出することを含む。検出された部分は処理され、該偏向された部分の振幅及び位相と、偏向された部分を検出した受信構造の位置とに関連する情報を含む処理されたデータを生成する。この処理されたデータは分析されて、物体内における特定の位置の誘電特性に対応する情報が求められる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本説明は、物体の内部特性の判定に関する。
【背景技術】
【0002】
手荷物のような物体の内部特性を検出するために、X線を用いて、物体の内部特性の画像を生成することができる。特に、X線は、金属製の銃のような高い密度の物体と床尾のような密度の低い物体とに対して異なる反応をする。そのような相違を測定することにより、画像を生成することができる。
【発明の開示】
【0003】
X線ベースの検査に代えて、又はこれに加えて、レーダー断層撮影法を用いることができる。レーダー・断層撮影法は、非侵襲で物体の内部構造を特徴づけ、撮像するための広帯域のレーダー信号の処理を含む。そのようなシステムは、交通機関の警備及び医療を含む幅広い用途を有する。例えば、警備の分野においては、このシステムを用いて、脅威及び密輸のための手荷物を選別することができる。医療の分野においては、このシステムを診断撮像用に用いることができる。
【0004】
従来、この仕事は、短波長のX線エネルギーによる極めて高い分解能の画像を提供するX線装置によって行われていた。レーダーは、その非常に長い波長のために同様の分解能を達成することができないが、要求されるパワーが低いために、はるかに低いコストで、かつ、ハードウエアの複雑さを少なくした状態で画像を提供することができる。
【0005】
1つの一般的な態様において、物体の特性の探査は、物体を通してステップ周波数レーダーを送信し、複数の受信構造によって、このレーダー信号の偏向された部分を検出することを含む。検出された部分は処理され、該偏向された部分の振幅及び位相と、偏向された部分を検出した受信構造の位置とに関連する情報を含む処理されたデータを生成する。この処理されたデータは分析されて、物体内における特定の位置の誘電特性に対応する情報が求められる。
【0006】
実行に際しては、1又はそれ以上の以下の特徴を含むことができる。例えば、レーダー信号の偏向された部分を検出するためには、複数の受信構造を、一時に1つの受信構造のみがアクティブに検出を行うように用いて順次的に検出をするか、又は、複数の受信構造を同時に用いて検出するものとすることができる。また、レーダー信号の偏向された部分を検出するために、複数の受信構造の様々なグループを用いて連続的に検出を行うようにすることができる。特定のグループ内の受信構造は、信号を同時に検出することができる。
【0007】
複数の送信構造により、ステップ周波数レーダー信号内の周波数を送信するようにすることができる。該送信構造の少なくとも2つが、異なる周波数を送信するようにすることができる。レーダー信号の偏向された部分を検出する場合には、複数の受信構造を用いて同時検出を行うようにすることができる。レーダー信号の偏向された部分を検出するためには、物体を取り囲む受信構造を用いて検出を行うことができる。レーダー信号の偏向された部分の検出は、円形でない形状又は3次元の形状を形成する受信構造を用いて行うことができる。
【0008】
分析されたデータを用いて画像を形成することができる。この画像は、物体の内部領域及び対応する部分の誘電レベルに関連する情報を表示するものとすることができる。物体の複数の位置についての複数の送信すなわち検出を用いて3次元画像を形成することができる。レーダー断層撮影システムは、X線システムと共に用いることができる。例えば、X線のコンピュータ断層撮影法を用いた最初の走査結果が、レーダー信号によって有用な情報が得られるであろうことを示唆する場合にのみ、この最初の走査結果が前記ステップ周波数レーダー信号の送信を自動的にトリガーするようにすることができる。自動的にトリガーされた送信は、レーダー信号の使用が有用であろうと最初の走査結果が示唆している物体の特定の物理的位置に、自動的に向けられるようにすることができる。
【0009】
更に、処理又は分析は、受信構造に基づく位相又は振幅に関連して情報を調整し、異なる受信構造に関連する処理又は分析に対しては、異なる調整がなされるようにするものとすることができる。この処理又は分析の調整は、走査される物体の物理的特性に基づく位相又は振幅に関連して情報を調整し、異なる物理的特性に関連する処理又は分析に対しては、異なる調整がなされるようにするものとすることができる。この物理的特性は、物体の1又はそれ以上の層の誘電特性を含み、該誘電特性は、検出された偏向部分に基づいて測定され、又は推定されるものとすることができる。
【0010】
更に、物体は、ステップ周波数レーダー信号の送信及び偏向された部分の検出の間、動かされ、又は振動させられるようにすることができる。偏向された部分におけるドップラーシフトを用いて、物体からの偏向信号の検出された部分を他の検出された信号から区別することができる。ドップラーシフトは、コンベアベルトによる物体の動き、又は振動台による物体の振動に関連するものとすることができる。
【0011】
別の一般的な態様において、特性を探査するための装置は、物体を通して複数の周波数を含むステップ周波数レーダー信号を送信するように構成された、1又はそれ以上の送信構造と、 該レーダー信号の偏向された部分を検出するように構成された複数の受信構造とを含む。この装置は、検出された部分を処理し、振幅、位相と偏向された部分を検出した受信構造に関連する情報とを含む処理されたデータを生成するように構成された処理装置と、この処理されたデータを分析し、物体の誘電特性に対応する情報、及び該誘電特性に対応する情報の、物体内における関連する位置を求めるように構成された分析器とを含む。
【0012】
更なる一般的な態様において、特性を探査するための装置は、物体を通して複数の周波数を含むステップ周波数レーダー信号を送信する手段と、複数の受信構造を用いて、該レーダー信号の偏向された部分を検出する手段とを含む。この装置は更に、検出された部分を処理し、振幅、位相及び前記偏向された部分を検出した受信構造に関連する情報を含む処理されたデータを生成する手段と、この処理されたデータを分析し、物体の誘電特性に対応する情報、及び該物体の誘電特性に対応する情報の、物体内における関連する位置を求める手段とを含む。
【0013】
1又はそれ以上の実施形態の詳細が、以下の添付の図面及び説明において述べられる。他の特徴は、その説明及び図面、並びに特許請求の範囲から明らかであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明は、2005年5月31日に出願された、「レーダーを用いたコンピュータ断層撮影法」という名称の米国仮特許出願第60/685,658号の優先権を主張し、その内容全体を引用により本願明細書に組み入れる。
【0015】
様々な図面における同様の符号は、同様の構成要素を示す。
【0016】
物体の内部特性をマッピングするために、物体を通してステップ周波数(stepped-frequency)レーダー信号を送信することができ、該物体が信号の一部を偏向させる。信号の偏向された部分が、コンピュータ断層撮影法を使用して分析され、物体の内部特性を明らかにすることができる。特に、物体に衝突するレーダー信号は、物体の誘電特性に基づいて偏向する。誘電率の低い物質により偏向された信号は、誘電率の高い物質により偏向された信号よりも低い信号強度(すなわち、信号振幅)を示す。
【0017】
様々な実施形態において、一連の受信アンテナが配列され、検知される物体の周りに円周を形成する。信号が物体に送出され、受信アンテナが信号の偏向された部分を検出する。様々な受信アンテナにより受信された信号の偏向された部分は、検出された信号の振幅及び位相、関連する受信アンテナの位置、並びに信号を生成した送信アンテナの位置を考慮して、処理される。振幅は、信号を反射した点の位置における誘電特性を示し、送信及び受信アンテナの位相及び位置は、点の位置における空間位置を示す。受信アンテナの振幅、位相及び位置に関連する情報を分析することによって、空間位置について、誘電レベルを判定することができる。
【0018】
コンピュータ断層撮影法は、多くの物体の点の位置(例えば、ピクセル)についてのデータを求め、点の位置を結合して物体の誘電レベルに対応する2次元表現(例えば、マップ)を形成することによって遂行される。連続する2次元表現は、結合されて3次元表現を形成することができる。
【0019】
上記の方法は、複数のグループ化された非金属及び金属物体を含む手荷物を走査するために使用され、別の方法では検知されないかもしれない武器又は爆発物を検知することができる。例えば、ナイフと櫛のような実質的に異なる密度の物体は、X線走査を使用して容易に検知することができるが、サラミとプラスチック爆薬のような同様の密度の物体は、見逃されことになる。同様の密度を有する多くの物体は、実質的に異なる誘電特性を有するので、コンピュータ・レーダー断層撮影法を使用し、それらの存在を識別し、区別することができる。
【0020】
図1を参照して、コンピュータ・レーダー断層撮影法を使用する物体走査のためのシステム100は、物体120を取り囲む円周150を形成する一連の要素を含む。特定の要素は、レーダー信号を送信するよう構成された送信要素、偏向されたレーダー信号を受信するよう構成された受信要素、又はレーダー信号を送受信するよう構成された送受信要素とすることができる。特定の実施形態において、要素の各々は、レーダー信号を送信及び受信の両方をすることができる送受信要素である。
【0021】
システム100において、送信要素110は、物体120の方向にステップ周波数レーダー信号115を放射する。物体120の誘電特性に基づいて、信号の一部が偏向される。偏向された信号130は、要素150の円周にそって配置された複数の受信要素により検出することができる。信号の部分140は、物体120を透過し、複数の他の受信要素により検出することができる。検出された信号について、信号の位相及び振幅、並びに信号を受信する要素の要素の位置に関連する情報が処理される。処理された情報が分析され、画像を生成するために使用することができる一連の点の位置における誘電レベルに関連するデータを決定する。
【0022】
単一の周波数又は複数の周波数が同時に送信されることができる。更に、単一の要素又は複数の要素が同時に信号を検出することができる。周波数送信又は信号検出における重複量は、処理速度及び装置設計の複雑さを制御するために調整された桁とすることができる。
【0023】
1つの実施形態において、送信要素は、ある期間、一連の受信要素により順に検出されることができるステップ周波数レーダー信号の中の一つの周波数を送信する。言い換えれば、単一の要素は、短期の周波数に対応する信号を検出し、次いで別の受信要素が該周波数に対応する信号を検出し、次いでこのプロセスが、すべての受信要素が所定の周波数における信号を「聴く(listen)」まで続く。次いで、周波数は、別の要素によって送信され、更にある期間、受信要素により順に検出されることができる。そのプロセスは、円周の周りのすべての送信要素が周波数を送信し、その送信された周波数が、すべての受信要素によって「聴かれる」まで続く。次に、ステップ周波数レーダー信号における別の周波数が送信され、そのプロセスが、すべての周波数が送信され、受信されるまで繰り返す。
【0024】
特定の実施形態において、処理速度を大きくするために、2又はそれ以上の受信要素が送信要素により送信される特定の周波数の送信信号を同時に検出する。信号を同時に検出する受信要素は、受信要素のすべて又は受信要素のサブセットを含むことができる。1つの実施形態においては、すべての受信要素が「聴く」まで、各々がある期間検出する一連のサブセットがある。このプロセスによって、短時間でのすべての受信要素による検出が可能となる。次いで、別の要素により同じ周波数が送信され、この周波数は又、受信要素のすべて又は受信要素のサブセットにより同時に検出することができる。次いで、別の周波数又は1組の周波数が送信され、プロセスが繰り返される。1つの実施形態においては、複数の送信要素が、信号の様々な周波数を同時に送信し、2又はそれ以上の受信要素が、送信された信号を同時に受信する。
【0025】
一連の点の位置についてのデータを決定した後、物体の断面を表す2次元画像を生成することができる。物体又は要素が調整されることができ、一連の点の位置についての別の組のデータが生成され、又は複数の要素の環からの複数の走査が同時に作動させされることができる。このプロセスを使用して、一連の2次元画像スライスが結合され、物体及びその内部誘電特性の3次元画像を形成することができる。例えば、ディスプレイを使用して、走査された手荷物の画像は、同様の密度の隣接する不活性の物体と対照的なプラスチック爆発物を示すことができる。
【0026】
システム100は、生体組織の画像を生成するために使用することができる。例えば、物体120は、腫瘍又は前癌性腫瘍のような血流が増加した領域を検出するために走査されている一片の組織とすることができる。システム100は、水分含有量に関し、ある領域と隣接する組織との間での分岐が大きい、皮膚の表面に比較的近い領域を走査するのに特に有用である。
【0027】
先の説明は例示的なシステムであり、他のシステムが様々に構成されることができる。例えば、要素は、物体の周囲に円周を形成する必要はなく、2次元又は3次元の他の形状を形成することができる。
【0028】
図2を参照して、ステップ周波数レーダー走査装置のようなシステム200は、物体を分析するためのステップ周波数レーダー信号を送信し、受信するための送受信要素を含む。システム200は、レーダー送信機265及びレーダー受信機270に接続された一連の送受信要素255として示される。示されるように、システム200は、送信要素として動作する送受信要素255から送信し、受信要素として動作する単一の送受信要素から同時に受信するのに特に良く適するものとすることができる。他の実施形態は、複数のレーダー送信機265又はレーダー受信機270を有し、同時送信及び複数の送受信要素からの同時受信を容易にする。1つの実施形態において、送受信要素255は、別個の送信要素及び受信要素に置き換えられる。
【0029】
送受信要素255は、分析される物体に向けて送信されるRF信号を生成するレーダー送信機265に接続されることができる。RF信号は、周波数ステップの増加における帯域幅をカバーする周波数を含む。例えば、信号は、UHF、L、S又はXバンドの中心周波数で動作する公称周波数を含むことができる。
【0030】
送受信要素255は、偏向された物体からのRF信号を受信するレーダー受信機270に接続されることができる。レーダー受信機270は、受信された信号を、使用可能な形式の信号データにフィルタリングし、又は変換することができ、データを処理する信号処理システム275に結合される。信号処理システム275は、ディスプレイ280並びにタイミング及び制御モジュール285に結合される。ディスプレイ280は、走査装置により物体が検出された場合に聴覚的及び/又は視覚的警告を与え、又は走査された物体の2次元又は3次元画像を生成することができる。タイミング及び制御モジュール285は、送受信要素255、レーダー送信機265、レーダー受信機270、及び信号処理装置275に接続されることができる。タイミング及び制御モジュール285は、クロック信号及び制御信号のような信号をシステム200の他の構成要素に提供することができる。様々な実施形態において、タイミング及び制御モジュール285は、物体を走査するために、スイッチを使用して、レーダー送信機265及びレーダー受信機270を適切な送受信要素に順次結合する。
【0031】
実施形態は、レーダー信号コンピュータ断層撮影法(「CTR」)をX線コンピュータ断層撮影法(「CTX」)と組合せた走査プロセスを用いることができる。特に、物体の他の特性を走査するために、順次又は同時のX線の送信を用いることができる。1つの実施形態において、CTXを用いた走査が行われ、その結果がCTRを用いた走査をトリガーすることができる。例えば、CTXを用いた走査は、手荷物の暗い領域(例えば、手荷物の中の金属容器の走査結果)のような、容易に特徴づけられない領域を示し得る。信号処理装置275は、CTXを用いた走査の欠陥を自動的に認識し、CTRを用いたその領域の走査を開始することができる。別の実施形態において、プロセスの順序が反対にされ、CTRを用いた走査が最初に行われ、その結果CTXを用いた走査が行われるようにすることができる。走査される物体の特性を差別化すること、又は走査中に探索される特性を差別化することは、一方の方法の方が他方の方法よりも行い易い場合がある。
【0032】
特定の実施形態は、受信された信号の位相又は振幅修正を用いることができる。走査されるポイントの位置、送信要素又は受信要素の位置、システム200の電気的及び物理的特性、又は物体の誘電特性はすべて、生成されるデータの正確性を低くし得る誤差又は歪みを信号に生じさせ得る。受信機270又は処理装置275は、要素の位置又はシステム200の他の特性のような既知の特性に基づいて、受信された信号の位相又は振幅を自動的に修正することができる。
【0033】
特に、物体内の異なる誘電特性は、偏向された信号に誤差を生じさせ得る。この誤差は、例えば、水槽のガラス及び水を透過する光の観察下で生じる歪みのような、複数の密度の媒質を貫く光の照射の効果と同様であるとすることができる。既知である場合は、誤差は、物体の誘電特性を用いて修正することができる。既知でない場合は、物体の誘電特性は、走査及び反復計算の使用により推定することができる。
【0034】
先の説明は例示的なシステムであり、他のシステムが様々に構成されることができる。例えば、受信機270及び送信機265は、一緒に構成することができる。
【0035】
図3は、図1の装置の様々な実施形態において使用することができる要素の設計300の態様を示す。設計300は、送信要素310を含み、いくつかの実施形態においては、受信要素又は送受信要素を含むことができる。示されるように、設計300は、幅広い帯域をサポートするスパイラルアンテナ325を使用する。入力インピーダンス及び放射パターンは、使用される周波数にわたりほとんど変化しない。スパイラルアンテナ325は、印刷回路板上のスパイラルパターンをエッチングすることにより構築することができる。平面上の印刷回路のスパイラル要素は、スパイラルの平面に垂直に放射する。スパイラル325は、円筒状の金属空胴330の終端(キャビティバック(cavity back))に配置され、近隣の要素及び電子機器回路から隔離される。通常は、吸収器335が、要素が一方向のみに応答するように、空胴330内部のスパイラルの上側において用いられる。
【0036】
先の説明は例示的な要素の設計の実施形態を提供するものである。他の実施形態は、エンドファイア導波アンテナのような異なる特徴を含むことができる。そのような構成は、スパイラル構成よりもわずかに大きいものとすることができる。エンドファイア導波アンテナは、信号のスポットサイズを減少させるので、信号が反射される正確な位置を容易に探し出すことができる。他の適切な種類の広帯域要素が又使用されることができる。
【0037】
図4を参照して、レーダー信号を送信し、受信する例示的なシステム400は、信号生成器410、信号制御部420、n個の送信又は送受信要素430と接続する送信スイッチ430、n個の受信又は送受信要素440と接続する受信スイッチ440、及び直交検波の形とすることができるミクサ450を含む。
【0038】
変換システム400は、システム200において使用することができる。この場合、信号生成器410は送信機265に含まれ、信号制御部420並びにスイッチ430及び440は、タイミング及び制御部285に含まれ、ミクサ450は受信機270に含まれるものとすることができる。
【0039】
システム400において、送信信号が生成され、送信要素により送信される。送信された信号の反射された部分は、任意に送信要素と同じとすることができる受信要素により受信される。送信された信号及び生成された信号は、ミクサ450に入力され、該ミクサは同位相の信号及び位相のずれた(直交)信号を出力する。
【0040】
信号生成器410は、アンテナによりまき散らされる信号を生成する。信号生成器410は、水晶発振器に同期する位相ロックループを含むことができる。信号生成器410により生成される信号は、ミクサ450及び信号制御器420に入力される。信号制御器420は、信号を増幅し、他に調整し、送信要素による送信を可能とすることができる。信号制御器420は、信号を送信スイッチ430により送信要素に供給する。送信スイッチ430は、信号生成器410が、n個の送信要素の1又はそれ以上の送信要素を使用して信号を送信することを可能とする。受信スイッチ440は、n個の受信要素の1又はそれ以上の受信要素が、受信された信号をミクサ450に送ることを可能とする。送信及び受信スイッチ430及び440は、例えば、単極/双投(SPDT)スイッチ及び/又はコンピュータ制御システムを含むことができる。1つの実施形態において、すべての要素が送受信要素であり、単一スイッチングシステムが、送信及び受信スイッチ430及び440に置き換わる。
【0041】
送信要素は、制御された信号を放射し、周りにある物体に衝突させる。送信された信号の一部は、反射されることができる。あらゆる振幅、周波数又は位相シフトを示すことができる反射された部分は、受信要素により受信される。受信要素は、受信された信号を信号をミクサ450に接続することを可能とする受信スイッチ440に入力する。
【0042】
いくつかの実施形態は、送信スイッチ430及び受信スイッチ440に代えて、制御システムのような他の機構を使用することができる。1つの実施形態において、受信要素は、スイッチなしで直接ミクサに入力される。
【0043】
ミクサ450は、入力部において信号生成器410からの信号を受信する。他の入力部において、送信信号又は受信信号のいずれかが、送信スイッチ430及び受信スイッチ440に基づいて、ミクサ450により受信することができる。ミクサ450は、入力信号を、ベースバンド周波数において同位相の、及び位相のずれた成分といったより容易に処理される形に変換する。様々な実施形態は、信号生成器410をミクサ450に直接入力しない。
【0044】
示されるように、ミクサ450は、他の信号変換システムを使用することができるが、直交検波器である。直交検波器は、「I」及び「Q」データ(IQデータという)を出力する。出力信号は分析され、物体の誘電特性を示す、任意の振幅、周波数又は送信された信号及び受信された信号間の位相シフトを決定することができる。いくつかの実施形態において、別個のIQデータを、送信された周波数の各々について生成することができる。
【0045】
先の説明は、送信及び受信システムの例示的な実施形態である。他の実施形態は、異なる構成要素を含むことができる。例えば、様々な実施形態において、複数のミクサ又は他の構成要素が含まれ、複数の周波数の、及び/又は複数の要素による同時の送信又は受信を容易にすることができる。
【0046】
図5は、CTRを用いた物体走査のプロセス500を示す。プロセス500は、図1のシステム100又は別のシステム上で実施することができる。プロセス500は、ステップ周波数信号が要素により送信される時に開始する(510)。ステップ周波数レーダー信号は、同時に又は連続的に送信される、複数の周波数及び位相を含むレーダー信号とすることができる。レーダーは、ステップで、又は連続的に周波数を変化することができる。1つの実施形態において、送信の各々は、周波数ステップだけ離れた、複数の送信周波数を含む周波数帯域幅にわたり周期的に循環する。その実施形態においては、帯域幅にわたり周期的に循環が行われる間に、周波数の各々がある期間送信され、次の周波数がそれに続く、という動作が帯域幅が終わるまで行われる。別の実施形態において、信号周波数は、低周波数と高周波数との間の周波数が送信され、低周波数から高周波数まで掃引される。複数の周波数が次々と送信されることができるが、送信された信号及び受信された信号は、議論の簡単のために、単一の信号として議論される。送信後、信号は物体に衝突し、物体の誘電特性に基づいて偏向されることができる。
【0047】
1又はそれ以上の要素が信号の偏向された部分を検出する(520)。要素は、直線、曲線、円周又は他の形状に沿って配列される。検出された信号は、物体により変更され得た振幅、位相及び/又は周波数を含む。例えば、振幅は、物体の誘電特性により影響を受け、位相は、物体の位置により影響を受け、周波数は、物体の運動によりシフトされ得る。
【0048】
信号の偏向された部分が処理される(530)。処理は、例えば、信号の振幅及び位相、並びに偏向された部分が検出された受信構造に関連する情報を特定する。処理は、データを較正する修正ステップ、又は装置若しくは受信構造の電気的若しくは物理的特性、又は推定された、若しくは実際の物体の誘電特性に基づく処理ステップを含むことができる。処理は、一部の又は全部の検出された信号からの測定値を組み合わせることを含むことができる。実施形態は、経路長及び物質伝搬時間に帰因する遅延について、並びに様々な物質における信号の減衰に帰因する振幅の変化を調整することができる。経路長の調整は、信号の位相修正を含むことができる。物質伝搬時間及び減衰の調整は、位相及び振幅修正を含むことができる。
【0049】
特定の実施形態において、偏向された部分の処理(530)は、周波数シフトに関連する情報を特定することを含む。物体は、物体により偏向された検出信号を、他のシステムの構成要素により反射された、又はノイズ信号である検出信号から分離するために用いられるドップラーシフトを誘起するために、動かされることができる。例えば、物体が動いていることが既知である場合は、ドップラーシフトを示さない検出信号は捨てることができる。1つの実施形態において、振動台が、物体における振動を誘起するために使用される。別の実施形態において、動いているコンベアベルトが、動きを誘起するために使用される。
【0050】
処理されたデータは分析され、物体内の特定の位置の誘電特性に対応する情報を決定する(540)。この分析は、例えば、複数の積分時間についてのフーリエ変換、又は他の処理技術を含むことができる。
【0051】
プロセス500は、ステップ周波数センサ装置を用いて動いている物を検出する処理の例示的な実施形態である。他の実施形態は、追加的な又は異なるステップを含むことができる。例えば、データの処理及び分析(530及び550)は、単一のステップで行うことができる。
【0052】
図6は、複数の受信要素を使用するCRTを用いて物体を走査するプロセス600を示す。プロセス600は、図1のシステム100又は別のシステム上で実施することができる。図6は、複数の要素及び複数の周波数にわたり順次走査が行われる例示的なプロセスを示すために付加されたものである。プロセス600において、各々が送信要素又は受信要素として動作することができる3つの送受信要素が含まれる。ステップ周波数レーダー信号は、送信されるA、B及びCの3つの周波数からなる。
【0053】
送信要素として動作する要素1により、周波数Aのステップ周波数信号が送信される時に、プロセス600が開始する(610)。要素2及び3は、受信要素として動作し、要素1により送信された信号の偏向された部分を検出する。偏向された部分は処理され、振幅及び位相シフトに関連するデータを生成する(620)。要素2及び3は、順次に又は同時に偏向された部分を検出することができる。
【0054】
次に、要素2が送信要素として動作し、周波数Aのステップ周波数信号を送信する(630)。要素1及び3が受信要素として動作し、要素2により送信された信号の偏向された部分を検出する。偏向された部分は処理され、振幅及び位相シフトに関連するデータを生成する(640)。
【0055】
次いで、要素3が送信要素として動作し、周波数Aのステップ周波数信号を送信する(650)。要素1及び2が受信要素として動作し、要素3により送信された信号の偏向された部分を検出する。偏向された部分は処理され、振幅及び位相シフトに関連するデータを生成する(660)。
【0056】
次に、プロセス(ステップ610−660)が第2の周波数Bについて、次いで第3の周波数Cについて繰り返す(ステップ670)。最後に、処理されたデータが分析され、物体内の、誘電特性及びその誘電特性に関連する位置を決定する(680)。
【0057】
いくつかの実施形態は、追加的な又は代替的なステップを含むことができる。例えば、検出された信号の部分の処理は、検出が行われた時に行われる必要はない。様々な実施形態において、処理は、すべての周波数の送信後に行う。
【0058】
図7を参照すると、コンピュータ・レーダー断層撮影法を用いて物体を走査する例示的な実施形態の装置700が示される。装置700において、物体は、走査される位置に置かれている。物体は、物体における周囲の誘電特性と異なる誘電特性を含む2つの領域を含む。装置700は、物体に動きを誘起するための振動駆動装置720及び振動コンベアベルトを含む。誘起された動きにより、物体からの偏向されたレーダー信号の部分は、ドップラーシフトを示す。ドップラーシフトは、実際に物体により偏向された検出信号と、ノイズ及び他の物体(例えば、システムの構成要素)により偏向された検出信号を区別するために用いることができる。図8は、分析されたデータの結果の例800を示す。この結果において、誘電レベルは、位置の関数として示される。
【0059】
図9を参照して、信号データを処理し、分析する例示的なシステム900は、ハイパスフィルタ910、画像形成ユニット920、位相修正計算ユニット930、誘電推定ユニット940、及びディスプレイ950を含む。システム900は、動いているコンベアベルトを用いて動かされる物体から生成された信号データを処理し、分析するための例示的なシステムである。
【0060】
レーダー受信機の出力は、周波数の各々においてアンテナの各々により受信されるデータのデジタル化された同位相(I)及び直交位相(Q)の時間サンプルの形である。出力は、例えば、図4のミクサ450の出力とすることができる。N個のアンテナ及びM個の周波数を有するシステムについて、アンテナアレイまわりの完全な1回転について収集された、N×M個のデジタルサンプルのI/Qペアがあり、それは、物体の1つの「調査(look)」を提供する。これに加えて、物体はコンベアベルトに沿って動くので、広いアンテナ要素送信フィールド幅(ビーム幅)は、アレイ平面を通過する前後の物体の可視性を増加させ、物体の任意の点の複数の「調査」を提供する。入手可能な調査の数であるKは、ビーム幅、物体に対する距離、コンベアベルト速度、及び「調査」速度の積に直接比例する。K個の「調査」は、物体上の1つの「ドエル(dwell)」を構成し、N×M×Kの量のデジタルサンプルのI/Qペアからなる。
【0061】
アンテナの各々及び周波数の各々からのサンプルは、最初にデジタルハイパスフィルタ910により処理され、受信機への送信信号の漏れからの干渉を減少させる。
【0062】
画像形成ユニット920は、計算及びドエルの各々からのI/Qデータへの位相修正の適用を実行し、続いてコヒーレント積分ゲインを得るための足し合わせを行い、アンテナアレイ平面における点の格子に焦点を当てる。その結果は、ドエルの各々についての物体の単一の断面スライスである。連続するスライスの結合は、物体の3次元画像となる。
【0063】
位相修正計算ユニット930は、点の格子がアンテナアレイを通過するので、画像化されている格子位置の各々と、受信アンテナの各々との間の距離の変化を明らかにする。位相修正計算ユニット930は、ベクトル表示を用いると、ドエルにおけるすべてのサンプルについて修正が以下のように決定される:

ここで、

は第iの格子位置、並びに第nのアンテナ、第mの周波数及び第kのドエルからのサンプルについてのラジアンでの位相修正であり、

は第mの周波数に対応する波長であり、

は第kのドエルにおける第iの格子位置に対する3次元位置ベクトルであり、

は第nのアンテナに対する3次元位置ベクトルである。
【0064】
画像格子位置の各々の振幅及び位相データは、誘電特性940を推定し、位相修正計算において使用される実効波長を調整するために用いられる。これは、画像が十分に焦点が合うまで反復実行される。結果として得られた画像は、ディスプレイ950上に示される。
【0065】
多くの実施形態が説明された。しかしながら、様々な修正が、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく行われることができることが理解されるであろう。従って、他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内のものである。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】コンピュータ・レーダー断層撮影法を用いて物体を走査するための装置の例示的な断面を示す。
【図2】例示的なコンピュータ・レーダー断層撮影法・システムのブロック図を示す。
【図3】例示的なアンテナ設計を示す。
【図4】例示的な、レーダー信号を送信及び受信するシステムのブロック図を示す。
【図5】例示的な、コンピュータ・レーダー断層撮影法を用いて物体を走査する方法のフローチャートを示す。
【図6】例示的な、複数の受信要素を用いて、コンピュータ・レーダー断層撮影法を用いて物体を走査する方法のフローチャートを示す。
【図7】コンピュータ・レーダー断層撮影法を用いて物体を走査するための装置及び走査に関連するデータの例示的な実施形態を示す。
【図8】コンピュータ・レーダー断層撮影法を用いて物体を走査するための装置及び走査に関連するデータの例示的な実施形態を示す。
【図9】例示的な、信号データを処理し、分析するシステムのブロック図を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の特性を探査する方法であって、
物体を通してステップ周波数レーダーを送信するステップと、
複数の受信構造を用いて、前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップと、
前記検出された部分を処理し、前記偏向された部分の振幅及び位相、並びに前記偏向された部分が検出された前記受信構造の位置に関連する情報を含む処理されたデータを生成するステップと、
前記処理されたデータを分析し、前記物体内における特定の位置の誘電特性に対応する情報を求めるステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、複数の受信構造を、一時に1つの受信構造のみがアクティブに検出を行うように用いて順次的に検出をすることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、複数の受信構造を用いて同時に検出することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、複数の受信構造の異なるグループが順次の検出を行い、特定のグループ内の受信構造が同時検出を行うものであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
複数の送信構造が、前記ステップ周波数レーダー信号内の周波数を送信し、前記送信構造の少なくとも2つが、異なる周波数を送信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、複数の受信構造を用いて同時に検出することを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、前記物体を取り囲む受信構造を用いて検出することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、円形でない形状を形成する受信構造を用いて検出することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するステップは、3次元である形状を形成する受信構造を用いて検出することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記分析されたデータを用いて画像が形成され、前記画像は、前記物体の内部領域及び対応する部分の誘電レベルに関連する情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記物体の複数の位置についての複数の送信又は検出を用いて3次元の前記画像を形成することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
X線のコンピュータ・トモグラフィを用いた最初の走査結果が、前記最初の走査結果が前記ステップ周波数レーダー信号の送信を示唆する場合にのみ、前記ステップ周波数レーダー信号の送信を自動的にトリガーすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記自動的にトリガーされた送信は、前記最初の走査結果が送信を示唆する、前記物体の特定の物理的位置に自動的に向けられることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記処理するステップ又は分析するステップは、前記受信構造に基づいて、前記位相又は振幅に関連する情報を調整し、異なる受信構造に関連する処理又は分析に対しては、異なる調整がなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記処理するステップ又は分析するステップは、走査する前記物体の物理的特性に基づいて、前記位相又は振幅に関連する情報を調整し、異なる物理的特性に関連する処理又は分析に対しては、異なる調整がなされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記物理的特性は、前記物体の1又はそれ以上の層の誘電特性を含み、前記誘電特性は、前記検出された偏向された部分に基づいて測定され、又は推定されることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記物体は、ステップ周波数レーダー信号の送信及び前記偏向された部分の検出の間、動かされ、又は振動させられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記偏向された部分におけるドップラーシフトを用いて、前記物体からの偏向された前記信号の検出された部分と他の検出された信号とを区別することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ドップラーシフトは、コンベアベルトによる前記物体の動きに関連することを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記ドップラーシフトは、振動台による前記物体の振動に関連することを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項21】
特性を探査するための装置であって、
物体を通して複数の周波数を含むステップ周波数レーダー信号を送信するように構成された、1又はそれ以上の送信構造と、
前記レーダー信号の偏向された部分を検出するように構成された複数の受信構造と、
前記検出された部分を処理し、振幅、位相及び前記偏向された部分が検出された前記受信構造に関連する情報を含む処理されたデータを生成するように構成された処理装置と、
前記処理されたデータを分析し、前記物体の誘電特性に対応する情報、及び前記物体の誘電特性に対応する情報の、物体内の関連する位置を求めるように構成された分析器と、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項22】
特性を探査するための装置であって、
物体を通して複数の周波数を含むステップ周波数レーダー信号を送信する手段と、
複数の受信構造を用いて、前記レーダー信号の偏向された部分を検出する手段と、
前記検出された部分を処理し、振幅、位相及び前記偏向された部分が検出された前記受信構造に関連する情報を含む処理されたデータを生成する手段と、
前記処理されたデータを分析し、前記物体の誘電特性に対応する情報、及び前記物体の誘電特性に対応する情報の、物体内の関連する位置を求める手段と、
を含むことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−542759(P2008−542759A)
【公表日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514873(P2008−514873)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/021345
【国際公開番号】WO2006/130798
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(507394798)エル−3 コミュニケイションズ サイテラ コーポレイション (3)
【Fターム(参考)】