説明

ロードセル及びロードセルブラケットを使用した製品不十分状態又は製品切れ状態の検出

システム及び方法は、製品の供給元である製品容器が空又は略空であることを検出し、且つ、製品状態の通知を提供する。システムは、ロードセルによって計量されるべく臨界荷重未満の荷重が配置された際に、第1の距離/単位荷重の割合において撓むロードセルと、ロードセルブラケットであって、ロードセルによって計量されるべく実質的に臨界荷重以上である荷重が配置された際に、ロードセルの自由端がロードブラケットに接触するように配置されたロードセルブラケットと、を含む。ロードセルブラケットは、ロードセルが更に撓むことを防止可能であり、或いは、ロードセルがロードセルブラケットと接触状態にある際に、第2の距離/単位荷重の割合におけるロードセルの撓みを許容可能である。システムは、供給された製品の量が実質的にゼロに等しい際には、製品切れ通知を、残っている製品の量が閾値重量未満である際には、製品不十分通知を、或いは、供給証明通知を生成可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、製品容器が空であるか又は略空であることを検出するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
製品供給装置は、様々な製品を供給するために使用される。一例においては、洗濯物や食器などの様々な物体の洗浄に使用するべく、溶液、粉末、固形、又はペーストの形態の洗浄剤を製品容器から供給している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
多くの産業又は商業アプリケーションにおいては、製品供給装置は、従業員から離れた場所に収容されており、製品供給装置内に残っている化学薬品の量の監視が困難である。従来のシステムは、インダクタンス検知、フロートスイッチ、流量計、光屈折システム、及び導電率プローブなどの手段により、供給装置内に残っている化学薬品の量を検出するべく設計されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一般に、本発明は、製品が使い果たされたか又は略使い果たされたことを検出し、且つ、製品状態の通知をユーザーに提供する方法に関する。一実施例においては、本発明は、固定端及び自由端を具備するロードセルであって、ロードセルの自由端は、ロードセルによって計量されるべく臨界荷重未満の荷重が配置された際に、第1の距離/単位荷重の割合において撓む、ロードセルと、ロードセルブラケットであって、ロードセルによって計量されるべく実質的に臨界荷重以上の荷重が配置された際に、ロードセルの自由端がロードセルブラケットに接触するように配置されたロードセルブラケットと、を有するシステムに関し、ロードセルは、ロードセルがロードセルブラケットとの接触状態にある際には、第2の距離/単位荷重の割合において撓み、第2の距離/単位荷重の割合は、第1の距離/単位荷重の割合未満である。ロードセルは、製品容器内に残っている製品の量と関連する製品重量情報を生成可能である。又、本システムは、ロードセルから受領した製品重量情報に基づいて、供給サイクルにおいて製品容器から供給された製品の量を判定するコントローラをも包含可能である。又、コントローラは、判定された製品供給量が実質的にゼロに等しい際に、製品切れ通知をも生成可能である。又、コントローラは、ロードセルから受領した製品重量情報に基づいて、供給サイクルの後に製品容器内に残っている製品の量を判定することも可能である。又、コントローラは、判定された残っている製品の量が閾値重量未満である際に、製品不十分通知をも生成可能である。
【0005】
別の例として、本発明は、少なくとも1つの供給サイクルにおいて製品容器から製品を供給するステップと、少なくとも1つの供給サイクルの後に製品容器内に残っている製品重量が臨界重量未満であるかどうかを判定するステップと、製品重量が臨界重量未満である際に製品切れモードに入るステップと、製品重量が臨界重量未満ではない際に、供給証明モードに入るステップと、を有する方法に関する。又、本方法は、判定された供給サイクルにおける製品供給量に基づいて通知を生成するステップをも包含可能である。又、本方法は、判定された製品供給量が製品不十分閾値量未満である際に、製品不十分通知を生成するステップをも包含可能である。又、本方法は、判定された製品供給量が実質的にゼロである際に、製品切れ通知を生成するステップをも包含可能である。又、本方法は、少なくとも1つの供給サイクルにおいて供給された製品の量が供給証明閾値を満足している際に、供給証明通知を生成するステップをも包含可能である。
【0006】
添付の図面及び以下の説明には、本発明の1つ又は複数の実施例の詳細について示されている。本発明のその他の特徴及び利点については、以下の説明、図面、及び添付の請求項から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】ロードセル及びロードセルブラケットの一例を示す図である。
【図2】ロードセル及びロードセルブラケットの別の例を示す図である。
【図3】いくつかの供給サイクルにわたってコントローラによって生成された重量データを示すチャートである。
【図4】いくつかの供給サイクルにわたる供給読取値対ロードセル読取値を示すチャートである。
【図5】例示用のロードセル及びロードセルブラケットの拡大図を示す図である。
【図6】ロードレス及びロードセルブラケットの別の例を示す図である。
【図7】ロードセル及びロードセルブラケットを利用した計量器を示す図である。
【図8】ロードセル及びロードセルブラケットと共に使用される例示用の電子回路を示すブロックダイアグラムである。
【図9】コントローラが容器内の製品の供給を監視する例示用のプロセスを示すフローチャートである。
【図10】コントローラが容器内の製品の供給を監視する別の例示用のプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のシステムは、製品の供給元である製品容器が空であるか又は略空であることを検出し、且つ、製品状態の通知を提供する。本発明のシステムは、単一のロードセルを使用した広範な重量レンジにわたる製品容器の重量計測を可能にするロードセル及びロードセルブラケットを含む。本システムによれば、荷重ビーム又は歪ゲージに対する損傷を伴うことなしに、ロードセルによって計量されるべく臨界荷重を上回る荷重を配置可能である。ロードセルは、ロードセルによって計量されるべく臨界荷重未満の荷重が配置された際に、第1の距離/単位荷重の割合において撓む。ロードセルブラケットは、ロードセルによって計量されるべく実質的に臨界荷重以上の荷重が配置された際に、ロードセルの自由端がロードセルブラケットに接触するように配置される。ロードセルブラケットは、ロードセルの更なる撓みを防止可能であり、或いは、ロードセルがロードセルブラケットとの接触状態にある際に、第2の距離/単位荷重の割合におけるロードセルの撓みを許容可能である。本システムは、製品供給量が実質的にゼロに等しい際には、製品切れ通知を、残っている製品の量が閾値重量未満である際には、製品不十分通知を、或いは、供給証明通知を更に生成可能である。
【0009】
ロードセルは、その最大荷重容量によって制限される計測精度を具備する。例えば、大きな最大定格荷重を有するロードセルは、非常に小さな荷重の場合には、低精度を具備可能であり、且つ、従って、非常に小さな荷重を正確に計量することができない。製品不十分及び製品切れ警報システムの場合には、製品容器が空に近づくのに伴って、残っている製品の非常に高精度な計測を実行可能であることが望ましい。完全に充填された製品容器の重量が大きい場合には、ロードセルに対する発生可能な損傷を防止するべく、大きな容量と、従って、低精度を有するロードセルが必要である。例えば、大規模な洗浄施設の製品容器の多くは、完全に充填された際には、数ガロンの、且つ、従って、数キログラムの液体を収容しているが、製品容器が使い果たされた状態に近づくのに伴って、望ましい計測精度は、グラムのレベルとなる。従って、1つ又は複数のロードセルを利用した直接計測システムは、製品容器が完全に充填されている際には、大きな荷重を支持可能でなければならず、且つ、製品容器が使い果たされた状態に近づくのに伴って、製品不十分又は製品切れ検出の正確性を保証するべく、十分な計測精度を提供可能でなければならない。
【0010】
更には、多くの産業、施設、及び商業アプリケーションにおいては、製品供給装置は、アクセスが困難な場所に配置されている。そして、洗浄用の製品は、パイプ又はチューブを通じて、例えば、洗濯機、食洗機、又は化学製品供給装置によるその使用の場所に搬送されている。例えば、商用食洗機などの特定のアプリケーションにおいては、規則上の要件により、健康及び安全性の理由から、消毒溶液の供給証明が求められる場合がある。
【0011】
図1は、製品容器15内に残っている製品の量を監視するシステムの例示用の実施例10を示す。製品は、飲料、液体洗浄溶液、固形洗浄組成物、ペースト洗浄組成物、粉末洗浄組成物、これらのいずれかの化学的成分、及びこれらに類似したものなどの供給対象の任意の製品であってよい。製品は、例えば、希釈剤による侵食、ポンプ、サイフォン、及びこれらに類似したものなどの任意の適切な方法によって供給可能である。製品は、製品を所望の目的地に供給するチューブ16から供給可能である。
【0012】
ロードセル12は、製品容器15内に残っている製品の量(例えば、重量)を判定する。複数のロードセルを使用することも可能である。製品ホルダ14は、製品容器15を支持しており、製品ホルダは、ロードセル12の自由端121によって支持されている。ロードセル12は、荷重が印加された際に変形するビーム(参照符号12によって総合的に示されている)を含む。ビームの自由端121は、決まった距離/単位荷重の割合において撓む。通常、電子歪ゲージ(図示されてはいない)が荷重ビーム上に接合される。歪ゲージは、荷重ビームの変形を検出し、且つ、対応する電気信号を生成する。この結果、この電気信号を使用し、荷重の重量を判定可能である。
【0013】
製品ホルダ14は、支持対象の製品容器15に応じて、任意の適切な形状又はサイズであってよい。製品ホルダ14は、製品ホルダ14及び製品ホルダ14によって支持される製品容器15などの任意の物体の重量が計測可能となるように、ロードセル12の自由端121によって支持されるべく配置されている。図1に示されている実施例においては、製品ホルダ14は、例えば、バケツ又はドラム缶を支持するのに好適な皿のような形状を具備している。又、製品ホルダ14は、支持対象の製品容器に応じて、実質的に平坦なもの、ボールの形状、又はその他の任意の形状であってよい。図2に示されている別の実施例においては、製品ホルダ34は、製品の袋又は小袋35を装着又は支持するためのフックであってよい。この実施例においては、製品の袋又は小袋35は、製品ホルダ14から吊り下げ可能である。本明細書には、特定の例示用の製品ホルダが図示及び記述されているが、本発明は、これらに限定されるものではなく、且つ、製品ホルダの特定の設計は、支持対象の製品容器に応じて変化可能であることを理解されたい。
【0014】
ロードセル12は、製品ホルダ14、製品容器15、及び容器15内の製品の合計重量を計測する。製品容器15内に残っている又は供給サイクルにおいて供給された製品の量(重量)を判定する際には、システム10を較正し、製品ホルダ14及び空の製品容器15の重量を考慮可能である。従って、本発明の以下の説明においては、説明を簡単にするべく、製品容器内に残っている製品の重量又は供給サイクルにおいて供給された製品の量の計測を参照しているが、本システムは、製品ホルダ14及び空の製品容器15の重量をゼロにするか又は残りの製品の重量を判定する際の処理においてこれらを考慮するべく、様々な方法によって較正可能であることを理解されたい。
【0015】
図1を再度参照すれば、ロードセル12は、少なくとも1つのロードセル留め具18により、固定端122においてロードセルブラケット11に装着されている。ロードセル留め具18は、限定を伴うことなしに、ボルト、ねじ、金属又はプラスチックタイ、接着剤、及びこれらに類似したものを含む任意の適切な留め具であってよい。
【0016】
荷重がロードセル12に印加されない際には、ロードセル12とロードセルブラケット11は、自由端121において、ギャップ13によって分離されている。ギャップ13、ロードセル12、及びロードセルブラケット11の拡大図が図5に示されており、以下、これについて説明する。一例においては、ギャップ13は、最大定格荷重が印加された際に、ロードセル12の定格撓み131に実質的に等しくなるようにサイズ設定されている。ロードセル12の定格撓み131とは、その最大定格荷重に等しい荷重に晒された際に、ロードセル12の自由端121が撓む距離である。ロードセル12とブラケット11の間のギャップ13は、最大定格荷重未満の荷重がロードセル121上に配置された際に、ロードセル12が、その設計された距離/単位荷重の割合において撓むことを許容する。
【0017】
ギャップ13のサイズは、既定の臨界荷重に実質的に等しい荷重がロードセル12上に配置された際に、ロードセル12の自由端121がロードセルブラケット11に接触するように、選択可能である。臨界荷重は、ロードセル12の最大定格荷重に実質的に等しくなるように選定可能である。但し、臨界荷重は、後述するように、ロードセル12の最大定格荷重を下回る又はこれを上回るように選定することも可能であり、且つ、ギャップ13も、これに相応してサイズ設定可能である。
【0018】
ロードセルブラケット11は、ロードセル12がその最大定格荷重を上回る荷重に晒された際に、過大な撓みに起因したロードセル12への損傷を防止するべく設計されている。例えば、ロードセルブラケット11は、ロードセル12が、損傷が発生しうるポイントを超えて撓むことを防止する物理的なストッパとして機能可能である。この結果、単一のロードセル12及びロードセルブラケット11により、様々な製品サイズを計測可能である。例えば、ロードセル12が5kgの定格である場合には、ロードセルブラケット11は、製品、製品容器15、及び製品ホルダ14の合計重量が5kgを上回った際に、ロードセル12がその最大定格撓みを超えて撓むことを防止する。従って、5kgを上回る10kg、25kg、50kg、又はその他の製品容器15を、ロードセル12を損傷させることなしに、ロードセル12上に配置可能である。この例においては、残りの製品が5kgを上回っている場合には、常に、ロードセル12は、物理的なストッパと、ロードセルブラケット11によって結果的に提供される撓みの制限に起因し、重量が5kgであると計測することになる。製品の残りの重量が5kgを下回った場合に、ロードセル12は、ロードセルブラケット11から離昇し、且つ、残りの製品重量の正確な計測を開始する。この結果、システム10は、製品容器内の製品の量が5kgを下回った際に、正確な重量計測値を取得することになり、且つ、従って、製品容器15が製品不十分状態にあるか又は製品切れ状態にあるかを判定可能である。
【0019】
別の例においては、ロードセル12とロードセルブラケット11の間の接触は、スイッチとして機能可能である。例えば、ロードセル12とロードセルブラケット11の間の接触は、このスイッチを閉路可能である。これは、製品、製品容器15、及び製品ホルダ14の重量が臨界荷重を上回るような十分な製品を収容する製品容器15が製品ホルダ14上に配置された際に発生可能である。次いで、スイッチは、製品、製品容器15、及び製品ホルダ14の重量が、ロードセル12がロードセルブラケット11への接触を中止するポイントである臨界荷重を下回った際に、開路することになろう。スイッチの開路により、重量計測アルゴリズムを起動可能である。
【0020】
別の例においては、ロードセルブラケット11は、臨界荷重を上回る荷重がロードセル12上に配置された際に、ロードセル12の更なる撓みを許容可能である。換言すれば、ロードセル12がロードセルブラケット11との接触状態になった際に結果的に得られるロードセル12/ブラケット11の組み合わせは、更に撓むことが可能である。その定格に応じて、ロードセル12は、ロードセルの歪ゲージを損傷することなしに、その定格撓みの150%から最大で300%だけ撓むことができる。損傷を伴うことなしにロードセル12が撓むことができる最大の距離を、その最大撓みと定義する。図5は、例えば、ロードセル12の定格撓み131の略150%である最大撓み132を示している。この例においては、ロードセル12/ブラケット11の組合せの撓み/単位荷重の割合は、ロードセル12単独の場合の撓み/単位荷重の割合未満であってよい。この結果、ロードセルブラケット11は、荷重ビーム又はロードセルの歪みゲージに対する結果的な損傷を伴うことなしに、ロードセル12に印加可能な重量のレンジを拡張するべく機能可能である。
【0021】
ブラケット11がロードセル12及びブラケット11の組合せの撓みを許容しており、且つ、ロードセル12がロードセルブラケット11との接触状態にある際には、ロードセル12の出力は、製品の重量を正確に反映しない可能性がある。撓み/単位荷重の割合が、ロードセル12がロードセルブラケット11によって支持されている際よりも小さい可能性があるため、撓みの距離は、もはや、ロードセル12がロードセルブラケット11との接触状態にない際と同一の重量を表さなくなる。例えば、5000gの定格荷重を有するロードセル12は、1.016mmの定格撓みを具備可能であり、従って、0.0002032mm/gの撓みの割合を具備する。5000gの荷重がロードセル12上に配置された際には、ロードセルは、1.016mmだけ撓むことになる。2500gの荷重がロードセル12上に配置された際には、ロードセル12は、0.508mmだけ撓むことになる。しかしながら、7500gの荷重がロードセル12上に配置された際には、ロードセル12は、ロードセルブラケット11に接触することになり、且つ、ロードセル及びロードセルブラケットの組合せの撓みの割合は、ロードセル12単独の割合未満となり、且つ、ロードセルブラケット11に接触するロードセル12の合計の撓みの距離は、ロードセル12のみが7500gの荷重を受けた場合を下回ることになる。従って、ロードセル12によって計測される荷重は、7500gという真の荷重を下回ることになろう。
【0022】
図3は、例示用のロードセル及びロードセルブラケットの組合せにおける計測重量と供給サイクルの番号の間の関係を示すグラフである。この例においては、それぞれの供給サイクルの後に、製品ホルダ、製品容器、及び製品の計測重量を計測及び出力している。この例において使用されたロードセルシステムは、5000gの臨界荷重を有するように設計されている。まず、新しい容器が載置され、且つ、ロードセルが新しい容器の重量に対応する値20を読み取る。製品ホルダ、製品容器、及び製品の重量がロードセルシステムの臨界荷重を上回っており、従って、ロードセルは、ロードセルブラケットに接触する。この結果、ロードセルが経験する撓みの割合が低減される。従って、この例における計測重量は、製品、製品容器、及び製品ホルダの真の重量ではない可能性がある。ロードセルがロードセルブラケットに接触している際には、ロードセル及びロードセルブラケットの組合せの撓み/単位荷重の割合は、ロードセル単独の撓み/単位荷重の割合未満である。従って、ロードセルがロードセルブラケットに接触している接触領域21内においては、計測重量は、製品、製品容器、及び製品ホルダの実際の重量未満である。更には、サイクル当たりに失われた計測重量も、失われた実際の重量未満である。しかしながら、製品、製品容器、及び製品ホルダの重量が、参照符号22によって示されている臨界重量を下回った場合には、ロードセルは、もはや、ロードセルブラケットに接触せず、且つ、非接触領域23内に移動する。非接触領域23内においては、ロードセルの自由端は、もはや、ロードセルブラケットに接触しておらず、設計どおりに撓み、且つ、製品、製品容器、及び製品ホルダの重量を正確に計測する。又、非接触領域23においては、次いで、コントローラが、供給サイクルにおいて失われた重量の正確な計測値を取得する。製品容器内の製品の供給が実質的に尽きた場合には、参照符号25によって示されているように、ロードセルは、更なる重量の変化を検知しなくなる。この時点で、システムは、製品切れ通知を生成可能である。
【0023】
この代わりに、或いは、これに加えて、それを下回った場合にシステムが製品不十分通知を生成する閾値24を設定することも可能である。閾値24は、それを下回った場合に製品不十分通知を生成することが望ましい任意の適切な閾値重量であってよい。更には、図7を参照して後述するように、可聴通知、視覚通知、テキストメッセージ、呼び出し、電子メール、及びこれらに類似したものなどの製品不十分通知を提供する任意の適切な方法を使用可能である。
【0024】
図4は、システムコントローラによって判定された算出供給計測値と図3に示されている例示用のロードセル及びロードセルブラケットの組合せの場合のロードセル読取値の間の例示用の関係を示すグラフである。この例においては、ロードセル読取値は、横座標に示されており、且つ、供給読取値は、縦座標に示されている。この例においても、ロードセルシステムの臨界荷重は、5000gである。まず、新しい容器が載置され、且つ、ロードセルが、参照符号20によって示されている第1供給サイクルにおける読取値を取得する。この例においては、製品、製品容器、及び製品ホルダの合計重量は、ロードセルシステムの臨界荷重を上回っており、従って、ロードセルは、撓み、且つ、ロードセルブラケットに接触する。従って、参照符号20におけるロードセルの読取値は、供給された製品の実際の重量未満である。接触領域21の全域を通じて、ロードセルの読取結果に基づいた供給重量計測値は、実際の供給重量未満である。それにも拘わらず、ロードセルの読取値は、なんらかの量の製品が供給されたことを通知する。参照符号22によって示されている臨界荷重において、ロードセルは、ロードセルブラケットから離昇し、且つ、非接触領域23における動作を開始する。非接触領域23においては、ロードセルの読取値は、製品の残りの重量、製品容器、及び製品ホルダの実際の重量を反映している。結果的に得られる算出供給重量は、供給された製品の量の実際の重量を反映している。製品容器の製品が実質的に空になった際には、製品を供給することができず、且つ、ロードセルは、領域25によって示されているように、なんらの重量変化をも実質的に計測しなくなる。この結果、システムコントローラは、前述のように、製品切れ警報を生成可能である。又、前述のように、それを下回った場合に製品不十分通知を生成可能である閾値24を設定することも可能である。
【0025】
接触領域において供給された製品の実際の量を取得するべく、ロードセル/ブラケットの組合せが経験する低減された撓みの割合を較正可能である。例えば、ロードセル12が損傷することになる距離だけロードセル12及びロードセルブラケット11を撓ませるものよりも小さな荷重のレンジを使用してロードセル12及びロードセルブラケット11を較正することにより、ロードセル/ブラケットの組合せが経験する低減された撓みの割合を判定可能である。この結果、ロードセルブラケット11に接触した際のロードセル12の低減された読取値を補正可能であり、且つ、ロードセル12及びロードセルブラケット11の動作可能なレンジの全域を通じて、荷重の実際の計測値を得ることが可能である。但し、これは、すべての実施例において必須のものではなく、且つ、本発明は、これに限定されるものでもないことを理解されたい。
【0026】
特定のアプリケーションにおいては、正確な重量計測は、製品容器15内に残っている製品の量が相対的に少ない際にのみ、即ち、製品容器15が空に近づいている際にのみ、必要であろう。従って、ロードセル12がロードセルブラケット11に接触している際のロードセル12の計測値の不正確さは、関心事ではない可能性がある。これらのアプリケーションにおいては、ロードセルブラケット11に接触している際のロードセル12の出力を使用し、供給証明を提供可能である。即ち、ロードセル12が、供給要求の後に、製品、製品容器15、及び製品ホルダ14の合計重量のなんらかの変化を計測した場合には、なんらかの量の製品が製品容器から供給されたことの証明として、この変化を使用可能である。
【0027】
ロードセルブラケット11がロードセル12の更なる撓みを防止するかどうか、即ち、ロードセルの撓みの割合を低減するかどうかとは無関係に、潜在的な損傷を伴うことなしにロードセル12上に配置可能である最大荷重が増大する。更には、前述の両方のケースにおいて、ロードセル12は、荷重が臨界荷重未満である際には、ロードセルブラケット11から離昇する。従って、ロードセル12は、臨界荷重以下の荷重においては、その正確性及び精度を維持している。
【0028】
図6は、ロードセル12及びロードセルブラケット51、60を含むロードセル装置の別の実施例50の概略図である。ロードセル12は、一端である固定端122において、ロードセルブラケット60に接続されている。限定を伴うことなしに、図1との関連において前述した任意の留め具を含む任意の適切な留め具を使用し、ロードセル12をロードセルブラケット60に装着可能である。ロードセル12の自由端121は、なんらの支持部にも固定されておらず、印加された荷重に応じて自由に撓む。ロードセルブラケット51は、ロードセル12の自由端121の下方に配置されている。ロードセル12の底部とロードセルブラケット51の間のギャップ13は、好ましくは、臨界荷重に実質的に等しい。臨界荷重を上回る荷重がロードセル12の自由端121上に配置された際には、ロードセル12の自由端121は、ロードセルブラケット51に接触する。前述のように、ロードセルブラケット51は、ロードセル12の更なる撓みを防止可能であるか、或いは、ロードセル12の撓みの割合を低減可能である。
【0029】
図6に示されているロードセル装置は、図7に示されているシステム70などのシステム内において利用可能である。システム70は、床、テーブル、及びこれらに類似したものなどの任意の適切な平らな表面上に安着するべく構成可能である。システム70は、製品ホルダ74を含む。製品ホルダ74は、任意選択により、様々なサイズの製品容器(図示されてはいない)を受け入れるべくサイズ設定された溝81、82を包含可能である。例えば、20ガロンのバケツを受け入れるべく、大きな溝82をサイズ設定可能であり、且つ、5ガロンのバケツを受け入れるべく、小さな溝81をサイズ設定可能である。ロードセル12及びロードセルブラケット11は、システム70のハウジング内に配置される。ロードセル12の自由端121は、製品ホルダ74上に配置された製品容器の重量を判定することができるように、製品ホルダ74を支持する。製品容器が製品ホルダ74上に配置された際に、ロードセル12は、撓むことになる。製品ホルダ74及び製品容器の合計重量が臨界荷重を上回っている場合には、ロードセル12は、ロードセルブラケット51に接触するように撓むことになる。前述のように、ロードセルブラケット51は、ロードセル12の更なる撓みを防止可能であり、或いは、ロードセル12の撓みの割合を低減可能である。
【0030】
又、システム70は、システム70の状態情報を表示する1つ又は複数の可視インジケータ83をも包含可能である。可視インジケータ83は、任意の適切な照明源であってよい。1つの好適な照明源は、LEDである。可視インジケータ83は、いくつかの異なるパラメータの中の1つ又は複数のものの状態を通知するべく構成可能である。一例として、点滅する緑色のLEDは、システムがアクティブであること、即ち、製品容器が製品ホルダ74上に配置されていることを通知可能である。この緑色のLEDは、製品、製品容器、及び製品ホルダ74の合計重量によってロードセル12が撓み、且つ、ロードセルブラケット51に接触するように、製品容器が十分な製品によって充填されていることを更に通知可能である。
【0031】
別の例においては、(例えば、ゆっくりと点滅する琥珀色のLED又はその他の通知などの)別の通知により、製品が配置され、且つ、供給要求を受け付ける準備が整ったモードにシステム70があることを通知可能である。このゆっくりと点滅する琥珀色のLEDは、製品、製品容器、及び製品ホルダ74の合計重量が、ロードセル12がロードセルブラケット51との接触状態にならないようなものであることを更に通知可能である。この例においては、ゆっくりと点滅する琥珀色のLEDは、ロードセル12がその指定のレンジ内において動作していることを通知している。
【0032】
更に別の例においては、点灯したままの琥珀色のライトにより、製品容器が略空であることを通知可能である。点灯したままの琥珀色のライトは、製品、製品容器、及び製品ホルダ74の合計重量が閾値を下回った場合に起動可能である。この閾値は、臨界荷重、即ち、ロードセル12がロードセルブラケット51から離昇する際のものであってよい。或いは、この代わりに、閾値は、ユーザーによって入力された別の値であってもよく、或いは、製品ホルダ及び実質的に空の製品容器のゼロ化された重量を上回る予め設定された値であってもよい。
【0033】
別の例においては、点滅する赤色のLEDは、供給要求の際に製品を供給することに失敗し、且つ、製品が使い果たされていることを通知可能である。
【0034】
又、システム70は、壁面コンセントなどの電源に接続するためのコード86及びプラグ87をも含む。更には、システム70は、コンセント85をも包含可能であり、これにより、複数のシステム70を直列に接続可能である。複数のシステム70が直列に接続されている際には、製品容器のいずれかが製品切れになった場合に、1つの聴覚通知のみを生成可能である。次いで、可視インジケータ83を使用し、どの個別のシステム70が製品切れになったのかを表示可能である。
【0035】
又、システム70は、スイッチ84をも包含可能であり、これは、製品不十分通知の提供、製品切れ通知の提供、又はこれらの両方の通知の提供の間においてシステム70を切り替えるべく使用可能である。
【0036】
図8は、システム10の制御電子回路のブロックダイアグラムである。図8は、コントローラ141に接続されたロードセル12を含み、コントローラは、関連するユーザーインターフェイス142、メモリ143、及びディスプレイ144を具備する。コントローラ141は、ロードセル12から受領した重量情報を処理するべく、マイクロプロセッサ及びその他の適切なハードウェア及びソフトウェアを含む。メモリ143は、ロードセルの製造者によってプログラムされたデジタルデータシートを保存可能である。このデータシートは、歪ゲージの較正データ及び歪ゲージのサービス情報を収容可能である。コントローラ143は、自動的な歪ゲージの構成のために、この常駐データシートに対してアクセス可能である。
【0037】
コントローラ141は、ロードセル12から受領した重量情報に基づいていくつかのパラメータの中のいずれかのものを判定する。例えば、コントローラ141は、製品容器内に残っている製品の量又は重量、供給サイクルにおいて供給された製品の量、製品容器内に残っている製品の量が既定の閾値を上回っているか又は下回っているか、製品容器内に残っている製品の量が製品不十分条件を満足しているかどうか、並びに/或いは、製品容器内に残っている製品の量が製品切れ条件を満足しているかどうかを判定可能である。又、コントローラ141は、ロードセル12がロードセルブラケット11と接触状態にあるかどうかをも判定する。又、コントローラ141は、図7を参照して前述した可視インジケータなどの通知のディスプレイ144上における表示を起動することも可能であり、或いは、可聴警報又は通知、テキストメッセージ、呼び出し、電子メール、又はユーザー又はサービス技術者に製品不十分又は製品切れイベントを通知する別の適切な方法を生成することも可能である。
【0038】
図9は、コントローラ141がロードセルから受領した製品重量情報を処理するプロセス90を示すフローチャートである。この例示用のシステムにおいては、ロードセルブラケットは、ロードセルがロードセルブラケットとの接触状態にある際に、ロードセル/ブラケットの組合せが低減された割合において継続的に撓むように、設計されている。
【0039】
まず、任意選択により、システムをゼロ化可能である(図示されてはいない)。このゼロ化は、空の製品容器の重量を計測し、且つ、空の製品容器及び/又は製品ホルダの重量をその基準点として使用するべくコントローラを設定することにより、実現可能である。ゼロ化は、工場において、或いは、システムが使用されることになる場所にシステムを設置した後に、実行可能である。更に別の代替肢においては、コントローラは、自己較正可能である。この代替実施例においては、製品容器の製品が実質的に空になり、且つ、コントローラが重量の変化を検知しなくなった後に、実質的に空の製品容器及び/又は製品ホルダの重量を基準重量として使用している。
【0040】
製品を収容する製品容器を製品ホルダ上に載置する(91)。ロードセルは、このときに、製品容器の重量に対応する量だけ撓み、任意の後続の供給イベントにより、製品が製品容器から除去され、且つ、ロードセル上の荷重が軽くなることになる。コントローラ141は、ロードセルから現在の製品重量情報を受領し、且つ、それを臨界重量と比較する(92)。製品重量が臨界重量未満ではない場合には(92)、ロードセルは、ロードセルブラケットに接触するべく十分な距離だけ撓むことになる。システムは、供給証明モードに入る(93)。システムは、スタンバイ状態に入り(94)、且つ、供給要求を待つ(96)。
【0041】
供給要求を受領した際に(96)、システムは、供給サイクルを実行する(98)。供給サイクルの完了の後に、コントローラ141は、(1)ロードセルから受領した製品重量情報に基づいてなんらかの量の製品が供給サイクルにおいて供給されたこと、或いは、(2)供給サイクルにおいて供給された製品の実際の量を判定する(99)。第1の例においては、システムは、製品が供給されたことを確認することは可能であるが、供給された製品の実際の量を正確に判定することはできない。第2に例においては、システムを較正し、ロードセルが荷重ビームとの接触状態にある際に生じる低減された撓みの割合を残っている製品の実際の重量に対してマッピング可能である。
【0042】
供給された製品の量を判定するべく(99)、コントローラ141は、供給サイクルの完了の後にロードセルから現在の製品重量情報を受領し、且つ、対応する現在の製品重量を以前の製品重量から減算する。前述のように、これらは、供給された製品の実際の重量又は残っている製品の現在の重量に対応しない可能性があるが、なんらかの計測された重量の損失は、製品容器から失われた重量が製品が供給されたことの証拠であるという点において、供給証明を構成することになる。次いで、コントローラ141は、供給証明メッセージを生成可能である(100)。次いで、コントローラ141は、現在の製品重量を臨界重量と比較する(92)。現在の重量が依然として臨界重量を上回っている場合には、コントローラ141は、前述の供給証明モードに留まる。
【0043】
一方、現在の製品重量が臨界重量未満である場合には(92)、システムは、製品不十分/製品切れモードに入る(101)。供給証明モードと同様に、製品不十分/製品切れモードにおいては、コントローラ141は、スタンバイ状態に入り(102)、且つ、供給要求を待つ(104)。供給要求を受領した際に(104)、コントローラは、供給サイクルにおいて供給された製品の量及び残っている製品の重量を判定するべく計測プログラムを起動する。任意選択により、プログラム可能な遅延を計測プログラムの前に提供可能である。遅延は、1〜300秒の範囲を取るものであってよい。遅延の長さは、供給される製品の量、製品が供給される速度、及びこれらに類似したものに依存可能である。又、遅延は、供給証明モードにおいて実装することも可能である。任意選択のプログラム可能な遅延の後に、計測プログラムが起動し、且つ、なんらかの製品が供給サイクルにおいて供給されたかどうかを判定する(106)。
【0044】
供給サイクルにおいて重量が失われていない場合には、コントローラは、製品が供給されていないと判定し、且つ、製品切れ通知を生成する(112)。製品切れ通知は、任意の適切な視覚的及び/又は聴覚的な通知、警告、又は警報であってよい。又、製品切れ通知は、(図8に示されている)ユーザーインターフェイス142上のLCD又はその他のディスプレイ上に表示されるテキストメッセージであってもよい。又、製品切れ通知は、電子メール、テキストメッセージ、携帯電話又はページャーメッセージ、或いは、ユーザー又はサービス技術者に対するその他の電子的なメッセージの形態を取ることも可能である。
【0045】
自身を自動的に再ゼロ化するべくコントローラが構成されている場合には、再ゼロ化は、新しい製品容器が製品ホルダ内に載置される前に、製品切れ通知を生成する際に実行可能である。
【0046】
重量が製品供給サイクルにおいて変化しており、且つ、従って、製品が供給されていると判定した場合には(106)、コントローラは、残っている製品の重量が製品不十分条件を満足するかどうかを判定する(108)。製品不十分条件は、ユーザー又はサービス技術者によってユーザーインターフェイスを介して手動で入力された閾値重量であってもよく、或いは、予めプログラムされた値であってもよい。残っている製品の重量が製品不十分条件を満足している場合には、コントローラは、製品不十分通知を生成する(110)。製品不十分通知は、任意の適切な視覚的及び/又は聴覚的な通知、警告、又は警報であってよい。又、製品不十分通知は、(図8に示されている)ユーザーインターフェイス142上のLCD又はその他のデイスプレイ上に表示される適切なメッセージであってもよい。又、製品不十分通知は、電子メール、テキストメッセージ、携帯電話又はページャーメッセージ、或いは、ユーザー又はサービス技術者に対するその他の電子的なメッセージの形態を取ることも可能である。システムは、スタンバイ状態に戻り(102)、且つ、別の供給要求を待つ(104)。
【0047】
製品の残りの重量が製品不十分条件を満足しないと判定した場合には(108)、コントローラは、製品容器内に十分な量の製品が残っていると判断し、且つ、システムは、スタンバイ状態に戻り(102)、且つ、別の供給要求を待つ(104)。
【0048】
視覚的又は聴覚的な通知の場合には、製品切れ通知(112)及び製品不十分通知(110)は、ユーザーが容易に弁別可能な別個の信号であってよい。例えば、製品不十分通知は、ある色のLEDであってよく、製品切れ通知は、異なる色のLEDであってよい。
【0049】
図10は、コントローラ141がロードセルから受領した製品重量情報を処理可能な別の例示用のプロセス120を示すフローチャートである。この例においては、ロードセルブラケットは、ロードセルがロードセルブラケットに接触した場合に、ロードセルの更なる撓みを防止するべく設計されている。
【0050】
まず、任意選択により、システムをゼロ化可能である(図示されてはいない)。このゼロ化は、製品容器を計量し、且つ、空の製品容器及び/又は製品ホルダの重量をその基準点として使用するべくコントローラを設定することにより、実現可能である。ゼロ化は、工場において、或いは、システムが使用されることになるサイトにシステムを設置した後に、実行可能である。更に別の代替肢においては、コントローラは、自己較正可能である。この代替実施例においては、製品容器の製品が実質的に空になり、且つ、コントローラが重量変化を検知しなくなった後に、実質的に空の製品容器及び/又は製品ホルダの重量を基準重量として使用している。
【0051】
製品を収容する製品容器を製品ホルダ上に載置する(91)。ロードセルは、このときに、製品容器の重量に対応する量だけ撓み、任意の後続の供給イベントにより、製品容器から製品が除去され、且つ、ロードセル上の荷重が軽くなることになる。コントローラ141は、ロードセルから現在の製品重量情報を受領し、且つ、それを臨界重量と比較する(92)。製品重量が臨界重量未満ではない場合には(92)、ロードセルは、ロードセルブラケットに接触するべく十分な距離だけ撓むことになる。システムは、接触モードに入る(122)。接触モードにおいては、ロードセルによって取得された製品重量情報は、残っている製品の実際の重量を示してはいない。これは、ロードセルブラケットがロードセルの更なる撓みを防止するためである。接触モードにおいては、システムは、ロードセルから受領した製品重量情報を処理しない。システムは、基本的に、製品重量が臨界重量未満となる時点まで待ち、製品不十分/製品切れモードに入る(101)。システムは、スタンバイ状態に入り(94)、且つ、供給要求を待つ(96)。
【0052】
供給要求を受領した際に(96)、システムは、供給サイクルを実行する(98)。供給サイクルの完了の後に、コントローラ141は、現在の製品重量情報を比較し、且つ、対応する製品重量を以前の製品重量から減算する。現在の重量が臨界重量を依然として上回っている場合には、コントローラ141は、前述の接触モード(122)に留まる。
【0053】
一方、現在の製品重量が臨界重量未満である場合には(92)、システムは、製品不十分/製品切れモードに入る(101)。接触モードと同様に、製品不十分/製品切れモードにおいて、コントローラ141は、スタンバイ状態に入り(102)、且つ、供給要求を待つ(104)。供給要求を受領した際に(104)、コントローラは、供給サイクルにおいて供給された製品の量及び残っている製品の重量を判定するべく計測プログラムを起動する。任意選択により、計測プログラムの前にプログラム可能な遅延を提供可能である。遅延は、1〜300秒の範囲のものであってよい。遅延の長さは、供給される製品の量、製品が供給される速度、及びこれらに類似したものに依存可能である。又、この遅延は、供給証明モードにおいて実装することも可能である。任意選択のプログラム可能な遅延の後に、計測プログラムが起動し、且つ、なんらかの製品が供給サイクルにおいて供給されたかどうかを判定する(106)。
【0054】
供給サイクルにおいて重量が失われていない場合には、コントローラは、製品が供給されなかったと判定し、且つ、製品切れ通知を生成する(112)。製品切れ通知は、任意の適切な視覚的及び/又は聴覚的な通知又は警報であってよい。又、製品切れ通知は、(図8に示されている)ユーザーインターフェイス142上のLCD又はその他のディスプレイ上に表示されたテキストメッセージであってもよい。又、製品切れ通知は、電子メール、テキストメッセージ、携帯電話又はページャメッセージ、或いは、ユーザー又はサービス技術者に対するその他の電子的なメッセージの形態をとることも可能である。
【0055】
自身を自動的に再ゼロ化するべくコントローラが構成されている場合には、再ゼロ化は、新しい製品容器が製品ホルダ内に載置される前に、製品切れ通知を生成する際に実行可能である。
【0056】
重量が製品供給サイクルにおいて変化しており、且つ、従って、製品が供給されたとコントローラが判定した場合には(106)、コントローラは、残っている製品の重量が製品不十分条件を満足しているかどうかを判定する(108)。製品不十分条件は、ユーザー又はサービス技術者によってユーザーインターフェイスを介して手動で入力された閾値重量であってもよく、或いは、予めプログラムされた値であってもよい。残りの製品の重量が製品不十分条件を満足している場合には、コントローラは、製品不十分通知を生成する(110)。製品不十分通知は、任意の適切な視覚的及び/又は聴覚的な通知又は警報であってよい。又、製品不十分通知は、(図8に示されている)ユーザーインターフェイス142上のLCD又はその他のディスプレイ上に表示されたテキストメッセージであってもよい。又、製品不十分通知は、電子メール、テキストメッセージ、携帯電話又はページャーメッセージ、或いは、ユーザー又はサービス技術者に対するその他の電子的なメッセージの形態を取ることも可能である。システムは、スタンバイ状態に戻り(102)、且つ、別の供給要求を待つ(104)。
【0057】
製品の残りの重量が製品不十分条件を満足しないと判定した場合には(108)、コントローラは、製品容器内に十分な製品が残っていると判定し、且つ、システムは、スタンバイ状態に戻り(102)、且つ、別の供給要求を待つ(104)。
【0058】
以上、本発明の様々な実施例について説明した。これらの及びその他の実施例は、添付の請求項の範囲に属する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定端と、自由端と、を具備するロードセルであって、前記ロードセルの前記自由端は、前記ロードセルによって計量されベく臨界荷重未満の荷重が配置された際に、第1の距離/単位荷重の割合において撓む、ロードセルと、
ロードセルブラケットであって、前記ロードセルによって計量されるべく実質的に前記臨界荷重以上の荷重が配置された際に、前記ロードセルの前記自由端が前記ロードセルブラケットに接触するように配置されたロードセルブラケットと、
を有し、
前記ロードセルは、前記ロードセルが前記ロードセルブラケットとの接触状態にある際に、第2の距離/単位荷重の割合において撓み、前記第2の距離/単位荷重の割合は、前記第1の距離/単位荷重の割合未満である、システム。
【請求項2】
前記ロードセルは、最大定格荷重を具備し、且つ、前記臨界荷重は、実質的に前記最大定格荷重に等しい請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記ロードセルは、製品容器内に残っている製品の量と関連する製品重量情報を生成する請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記ロードセルから受領した前記製品重量情報に基づいて、供給サイクルにおいて前記製品容器から供給された前記製品の量を判定するコントローラを更に含む請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記判定された製品供給量が実質的にゼロに等しい場合に、製品切れ通知を生成する請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記ロードセルから受領した前記製品重量情報に基づいて、供給サイクルの後に前記製品容器内に残っている前記製品の量を判定するコントローラを更に含む請求項3記載のシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、前記判定された残っている製品の量が閾値重量未満である際に、製品不十分通知を更に生成する請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記製品は、固形、液体、粉末、又はペーストのいずれかである請求項3記載のシステム。
【請求項9】
前記ロードセルから受領した前記製品重量情報に基づいて、製品切れ通知又は製品不十分通知の中の少なくとも1つのものを生成するコントローラを更に含む請求項1記載のシステム。
【請求項10】
前記ロードセルは、最大定格撓みを具備し、且つ、前記ロードセルブラケットは、前記ロードセルが前記最大撓みを超えて撓むことを防止する請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の距離/単位荷重の割合は、実質的にゼロに等しい請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記第2の距離/単位荷重の割合と前記製品容器内に残っている前記製品の量の間の関係に関する較正データを保存するメモリを更に有する請求項1記載のシステム。
【請求項13】
少なくとも1つの供給サイクルにおいて製品容器から製品を供給するステップと、
前記少なくとも1つの供給サイクルの後に前記製品容器内に残っている製品重量が臨界重量未満であるかどうかを判定するステップと、
前記製品重量が前記臨界重量未満である際に製品切れモードに入るステップと、
前記製品重量が臨界重量未満ではない際に供給証明モードに入るステップと、
を有する方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの供給サイクルにおいて供給された製品の量を判定するステップを更に有する請求項13記載の方法。
【請求項15】
前記判定された供給サイクルにおいて供給された製品の量に基づいて通知を生成するステップを更に有する請求項14記載の方法。
【請求項16】
製品切れモードに入るステップは、前記判定された製品供給量が製品不十分閾値量未満である際に製品不十分通知を生成するステップを含む請求項14記載の方法。
【請求項17】
製品切れモードに入るステップは、前記判定された製品供給量が実質的にゼロである際に製品切れ通知を生成するステップを含む請求項14記載の方法。
【請求項18】
供給された製品の量を判定するステップは、前記製品容器を計量するべく配置されたロードセルから製品重量情報を受領するステップを含む請求項13記載の方法。
【請求項19】
供給証明モードに入るステップは、
供給証明モードにおいて、少なくとも1つの供給サイクルにおいて供給された製品の量を判定するステップと、
前記少なくとも1つの供給サイクルにおいて供給された前記製品の量が供給証明閾値を満足している際に供給証明通知を生成するステップと、
を更に有する請求項13記載の方法。
【請求項20】
複数の供給サイクルのそれぞれのものにおいて供給された製品の量を判定するステップを更に有する請求項13記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−506955(P2011−506955A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−537560(P2010−537560)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際出願番号】PCT/IB2008/055107
【国際公開番号】WO2009/074929
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】