説明

一入力複数出力切替機構

【課題】 出力先の歯車のレイアウトの制限が従来より少なく、出力先の歯車も回転しない状態をつくることが可能で、部品点数が多くなることでのコストの増加を抑え、出力先の切り替え時間の増加を抑制した一入力複数出力切替機構を提供すること。
【解決手段】
一入力二出力切替機構1は、モータ10と、モータ10により回転するキャリア20と、キャリア20と相対回転可能に設けられ、外面に雄ネジ31を有するガイド30と、ガイド30の雄ネジ31と螺合する雌ネジ44と、外面に外歯41と、を有し、キャリア20と一体で回転しながらガイド30に沿って移動する可動歯車40と、可動歯車40の移動により、外歯41と噛み合う第1出力歯車50、第2出力歯車60と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動源からの動力を複数の出力先に切り替えて出力する一入力複数出力切替機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術の駆動源からの動力を複数の出力先に切り替えて出力する一入力複数出力切替機構として、ウォームホイール側からの負荷を利用してウォーム軸を軸方向に移動させ、ウォーム軸の位置により動力を出力する出力歯車を切り替えるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、出力軸の回転駆動と軸方向の移動が可能なモータを用いて、モータの出力軸を軸方向に移動させることで出力先を切り替えるものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0004】
また、遊星歯車の二つの出力先にロック機構を配置して、ロックを解除した側から出力するものがある(例えば、特許文献3参照。)。
【0005】
また、ワンウェイクラッチを二つ使用して、駆動源の回転方向により、位置選択歯車を駆動させるか出力先を駆動させるかを選択し、位置選択歯車の位置により出力先を切り替えるものがある(例えば、特許文献4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−145551号公報
【特許文献2】特開平7−244320号公報
【特許文献3】特公平7−37218号公報
【特許文献4】特開2000−74158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら特許文献1の一入力複数出力切替機構では、ウォームホイール側からの負荷を利用してウォーム軸を移動させる為、ウォーム軸を一方の出力先の出力歯車と他方の出力先の出力歯車とを常に噛み合わせる必要があり、出力先の歯車をレイアウトするうえで歯車間の距離に制限を受ける。また、常にどちらか一方の出力先の歯車が回転するため、いずれの出力先の出力歯車も回転しない状態をつくることができない。
【0008】
また、特許文献2の一入力複数出力切替機構では、出力軸が回転駆動と軸方向移動とが可能な特殊なモータが必要である。またモータの出力軸を回転駆動と軸方向移動とに切り替えるためには、複数のコイルと通電するコイルを切り替える機構とが必要である。よって、モータのコストの増大を招来する。
【0009】
また、特許文献3の一入力複数出力切替機構では、遊星歯車の他に二つのロック機構が必要である。出力先のロック機構を遠隔で操作するには、二つのロック機構を操作するための駆動源が別途必要である。よって、部品点数が多くなり、一入力複数出力切替機構のコストの増大を招来する。
【0010】
また、特許文献4の一入力複数出力切替機構では、二つのワンウェイクラッチと複数の出力先の歯車と噛み合う位置選択歯車とが必要で、部品点数が多くなり、一入力複数出力切替機構のコストの増大を招来する。また、出力先を切り替えるのに、位置選択歯車を所望の出力先の歯車と噛み合う位置に移動させた後に、駆動源の回転方向を切り替えて出力先の歯車を駆動する必要があり、出力先の切り替えに時間が掛かる問題がある。
【0011】
本発明は上記問題点に鑑みて成されたものであり、出力歯車のレイアウトの制限が従来より少なく、出力歯車が回転しない状態をつくることができ、部品点数が多くなることによるコストの増加を抑え、出力歯車の切り替え時間の増加を抑制した一入力複数出力切替機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1の課題解決手段は、駆動源と、前記駆動源により回転するキャリアと、前記キャリアと相対回転可能に設けられ、外面に雄ネジ部を有するガイドと、前記ガイドの前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と、外面に歯部と、を有し、前記キャリアと一体で回転しながら前記ガイドに沿って移動する可動歯車と、前記可動歯車の移動により、前記歯部と噛み合う複数の出力歯車とを備える構成である。
【0013】
また、本発明の第2の課題解決手段は、前記可動歯車の移動する範囲において、前記可動歯車は複数の前記出力歯車のうちの1つとのみ噛み合う区間を有する構成である。
【0014】
また、本発明の第3の課題解決手段は、前記キャリアは、前記ガイドに沿って設けられるレール部材を有し、前記可動歯車は、前記レール部材が貫通する貫通穴を有する構成である。
【0015】
また、本発明の第4の課題解決手段は、前記出力歯車は、前記ガイドと並行に設けられた平歯車で構成される。
【0016】
また、本発明の第5の課題解決手段は前記出力歯車の回転軸はウォーム歯車を有し、前記ウォーム歯車はウォームホイールと噛み合う構成である。
【発明の効果】
【0017】
本発明の一入力複数出力切替機構では、駆動源によりキャリアが回転すると、可動歯車は雌ネジ部が雄ネジ部と螺合して、キャリアと一体で回転しながらガイドに沿って移動する。可動歯車は、出力歯車と噛み合わない状態においても、キャリヤが回転することでガイドに沿って移動することが可能である。可動歯車を移動するのに、出力先の出力歯車と常に噛み合わせる必要がないため、出力歯車のレイアウトの自由度が従来より高まり、またいずれの出力歯車も回転しない状態をつくることがきる。
【0018】
出力歯車を切り替えるのに、従来技術のモータの出力軸を回転駆動と軸方向移動とに切り替える複数のコイルと通電するコイルを切り替える機構や、出力先のロック機構とロック機構を遠隔で操作するための駆動源や、二つのワンウェイクラッチと複数の出力先の出力歯車と噛み合う位置選択歯車と、が不要なため、部品点数が多くなることによるコストの増加を抑えることができる。
【0019】
可動歯車は、キャリアと一体で回転しながらガイドに沿って移動して出力先の出力歯車を切り替えるので、従来技術の出力先の切り替えに歯車を所望の出力先の出力歯車と噛み合う位置に移動させた後に回転方向を切り替えて出力先の歯車を駆動する場合と比較して、出力先の出力歯車の切り替え時間が短くなる。
【0020】
また、可動歯車は所定の区間では複数の出力歯車のうちの1つとのみ噛み合う構成のため、1つの駆動源によって、1つの出力歯車にのみ駆動力を伝達して、他の出力歯車には駆動力を伝達しないため、複数出力の切り替えが可能となる。
【0021】
また、可動歯車は、キャリアのレール部材が貫通する貫通穴を有するため、レール部材が貫通穴と係合することでキャリアと一体で回転し、ガイドに沿って移動することが可能になる。
【0022】
また、出力歯車はガイドと並行に設けられた平歯車で構成されるため、可動歯車がガイドに沿って移動することで、可動歯車と出力歯車とが噛み合い、出力先を切り替えることができる。
【0023】
また、出力歯車の回転軸はウォーム歯車を有し、ウォーム歯車はウォームホイールと噛み合う構成のため、出力歯車のセルフロックが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一入力二出力切替機構で、可動歯車が第1出力歯車と噛み合う状態を示す説明図である。
【図2】本発明の一入力二出力切替機構のA−A断面図である。
【図3】本発明の一入力二出力切替機構で、可動歯車が第1出力歯車及び第2出力歯車と噛み合わない状態を示す説明図である。
【図4】本発明の一入力二出力切替機構で、可動歯車が第2出力歯車と噛み合う状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一入力二出力切替機構1(一入力複数出力切替機構)で、可動歯車40が第1出力歯車50と噛み合う状態を示す説明図である。本実施例では、一入力二出力切替機構1を図示しないパワースライド装置(以下PSD)と図示しないクローザとへの出力の切り替えに適用した場合について説明する。
【0027】
一入力二出力切替機構1は、モータ10(駆動源)と、モータ10からの動力で回転するキャリア20と、ハウジング32に固定されるガイド30と、可動歯車40と、PSDの開閉を操作する第1出力歯車50(出力歯車)と、クローザのロック/アンロックを操作する第2出力歯車60(出力歯車)と、から構成される。
【0028】
モータ10は、キャリア20と連結する回転軸11を有し、回転軸11はキャリア20と一体で回転する。キャリア20は、回転軸11と連結して回転する第1円板21と、中央部にガイド30が回転可能に貫通する穴を有する第2円板22と、一端が第1円板21に固定され他端が第2円板22に固定され、ガイド30に沿って設けられる円柱形状の2本のレール23、24と、から構成される。ガイド30は、キャリア20と相対回転可能にハウジング32に固定され、外面には雄ネジ31(雄ネジ部)が形成されている。可動歯車40は、外面に第1出力歯車50と第2出力歯車60と噛み合う外歯41が設けられ、ガイド30に沿って、歯車40のモータ10側の端面を基準とした場合に範囲Eを移動する。第1出力歯車50は、ガイド30と並行に設けられた平歯車で、可動歯車40と噛み合い可能な位置(歯車40のモータ10側の端面を基準とした場合に区間F)に設けられる。第1出力歯車50の回転軸51にはウォーム歯車52が設けられ、ウォーム歯車52はPSDを開閉駆動するウォームホイール53と噛み合う。
【0029】
図2は、本発明の一入力二出力切替機構1のA−A断面図である。可動歯車40の側面には、レール23、24がそれぞれ貫通する貫通穴42、43が形成される。可動歯車40の外面には、第1出力歯車50、第2出力歯車60と噛み合う外歯41が形成される。外歯41は平歯車である。可動歯車40の内面には、ガイド30の雄ネジ31と螺合する雌ネジ44が形成される。
【0030】
図3は、本発明の一入力二出力切替機構1で、可動歯車40が第1出力歯車50及び第2出力歯車60と噛み合わない状態を示す説明図である。第1出力歯車50と第2出力歯車60とは、第1出力歯車50と第2出力歯車60との間の距離Dが可動歯車40のガイド30の方向の長さLより大きい(D>L)の関係にある。可動歯車40が第1出力歯車50と第2出力歯車60との間に位置するときは、モータ10の動力は、第1出力歯車50及び第2出力歯車60には伝達されない。
【0031】
図4は、本発明の一入力二出力切替機構1で、可動歯車40が第2出力歯車60と噛み合う状態を示す説明図である。第2出力歯車60は、ガイド30と並行に設けられた平歯車で、可動歯車40と噛み合う(歯車40のモータ10側の端面を基準とした場合に区間G)。第2出力歯車60の回転軸61にはウォーム歯車62が設けられ、ウォーム歯車62はクローザのロック/アンロックを駆動するウォームホイール63と噛み合う。
【0032】
本発明の一入力二出力切替機構1のPSDを閉駆動してクローザをロックする場合の動作について図1〜図4を用いて説明する。
【0033】
図1の一入力二出力切替機構1は、PSDを閉駆動する場合、モータ10は制御装置により電力が供給されて回転軸11が回転する。回転軸11が回転するとキャリア20の第1円板21が一体で回転する。第1円板21が回転すると、第1円板21に一端が固定されたレール23、24と、レール23、24の他端が固定された第2円板22と、が回転する。レール23、24が回転すると、可動歯車40は、レール23、24とレール23、24が貫通する貫通穴42、43とがそれぞれ係合して、可動歯車40もレール23、24と一体で回転(正転)する。ガイド30はハウジング32に固定されるため、可動歯車40はガイド30の雄ネジ31と可動歯車40の雌ネジ44とが螺合して、ガイド30に沿ってモータ10から離れる方向に移動する。このとき可動歯車40は区間Fで第1出力歯車50と噛み合うため、第1出力歯車50はウォーム歯車52を回転して、ウォームホイール53をPSDが閉じる方向に回転する。そしてPSDは閉方向に駆動される。可動歯車40は第2出力歯車60とは噛み合わない。このとき第2出力歯車60は、ウォーム歯車62とウォームホイール63とが噛み合うため、ウォームホイール63からの入力はウォーム歯車62でロックされるいわゆるセルフロック状態となる。
【0034】
可動歯車40と第1出力歯車50との噛み合いが外れる位置に可動歯車40が移動(区間F外)すると、PSDは全閉状態となる。このとき第1出力歯車50も、ウォーム歯車52とウォームホイール53とが噛み合うため、ウォームホイール53からの入力はウォーム歯車52でロックされるセルフロック状態となる。
【0035】
図3の可動歯車40が回転(正転)して第1出力歯車50と第2出力歯車60との間に位置すると、モータ10の動力は、第1出力歯車50と第2出力歯車60とには伝達されない。このときPSDは図示しない電磁クラッチの通電がONでセルフロック状態である。また、クローザもセルフロックの状態である。
【0036】
図4の可動歯車40が回転(正転)して第2出力歯車60と噛み合う位置(区間G)に移動すると、第2出力歯車60はウォーム歯車62を回転し、ウォーム歯車62と噛み合うウォームホイール63が回転する。PSDは、電磁クラッチの通電がOFFとなり、フリーの状態になる。クローザは、ドアロックをアンロック状態からロック状態にする。
【0037】
PSDを開駆動する場合は、制御装置によりモータ10の回転軸11を逆回転して可動歯車40を反転させ、ガイド30に沿ってモータ10に近づく方向に移動する。可動歯車40は、第2出力歯車60と噛み合いウォーム歯車62を逆回転する(区間G)。PSDは、電磁クラッチの通電がONでセルフロックの状態である。ウォーム歯車62と噛み合うウォームホイール63は、クローザのレバーを初期位置に戻し、図示しないドアロックリリースモータによりドアロックをロック状態からアンロック状態にする。
【0038】
可動歯車40が反転して第1出力歯車50と第2出力歯車60との間に移動(区間G外)すると、モータ10の動力は、第1出力歯車50と第2出力歯車60とには伝達されない。PSDは電磁クラッチの通電がONでセルフロックの状態で、クローザもセルフロック状態となる。
【0039】
そして可動歯車40が反転して区間Fで第1出力歯車50と噛み合うと、第1出力歯車50はウォーム歯車52を逆回転してウォームホイール53を開方向に回転する。PSDは開駆動して、クローザはセルフロック状態である。
【0040】
本発明の一入力二出力切替機構1では、モータ10によりキャリア20が回転すると、可動歯車40は雌ネジ44がガイド30に設けた雄ネジ31と螺合して、キャリア20と一体で回転しながらガイド30に沿って移動する。可動歯車40は、第1出力歯車50、第2出力歯車60と噛み合わない状態においても、キャリヤ20が回転することでガイド30に沿って移動が可能である。可動歯車40を移動するのに、出力先の第1出力歯車50、第2出力歯車60と常に噛み合わせる必要がないため、第1出力歯車50、第2出力歯車60のレイアウトの自由度が従来より高まり、第1出力歯車50、第2出力歯車60いずれも回転しない状態をつくることができる。
【0041】
第1出力歯車50、第2出力歯車60を切り替えるのに、従来技術のモータの出力軸を回転駆動と軸方向移動とに切り替える複数のコイルと通電するコイルを切り替える機構や、出力先のロック機構とロック機構を遠隔で操作するための駆動源や、二つのワンウェイクラッチと複数の出力先の歯車と噛み合う位置選択歯車と、が不要なため、部品点数が多くなることによるコストの増加を抑えることができる。
【0042】
可動歯車40は、キャリア20と一体で回転しながらガイド30に沿って移動して第1出力歯車50、第2出力歯車60を切り替えるので、従来技術の出力先の切り替えに歯車を所望の出力先の出力歯車と噛み合う位置に移動させた後に回転方向を切り替えて出力先の歯車を駆動する場合と比較して、出力先の切り替え時間を短縮できる。
【0043】
また、可動歯車40は区間Fでは第1出力歯車50とのみ噛み合い、区間Gでは第2出力歯車60とのみ噛み合う構成である。1つのモータ10の駆動力は、区間Fでは、第1出力歯車50にのみ駆動力を伝達して、第2出力歯車60には駆動力を伝達しない。区間Gでは第2出力歯車60にのみ駆動力を伝達して、第1出力歯車50には駆動力を伝達しない。よって、モータ1の駆動力を、第1出力歯車50、第2出力歯車60に切り替えることが可能になる。
【0044】
また、可動歯車40は、キャリア20のレール23、24が貫通する貫通穴42、43を有するため、レール23、24が貫通穴42、43と係合することでキャリア20と一体で回転することができ、ガイド30に沿って移動できる。
【0045】
また、第1出力歯車50、第2出力歯車60は、ガイド30と並行に設けられた平歯車で構成されるため、可動歯車40がガイド30に沿って移動することで、可動歯車40の外歯41は第1出力歯車50、第2出力歯車60と噛み合い、出力先を切り替えることができる。
【0046】
また、第1出力歯車50、第2出力歯車60の回転軸51、61はウォーム歯車52、62を有し、ウォーム歯車52、62はウォームホイール53、63とそれぞれ噛み合う構成のため、第1出力歯車50、第2出力歯車60のセルフロックが可能になる。
【0047】
本実施例では一入力二出力切替機構1をPSDとクローザとの出力の切り替えに適用した場合について説明したが、これに限定されないで、例えばウィンドレギュレターとPSDとの出力の切り替えに適用してもよい。また、出力歯車は2つに限定されないで、3つ以上でもよい。また、可動歯車が複数の出力歯車に同時に噛み合ってもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 一入力二出力切替機構(一入力複数出力切替機構)
10 モータ(駆動源)
20 キャリア
23 レール(レール部材)
24 レール(レール部材)
30 ガイド
31 雄ネジ(雄ネジ部)
40 可動歯車
41 外歯(歯部)
42 貫通穴
43 貫通穴
44 雌ネジ(雌ネジ部)
50 第1出力歯車(出力歯車)
51 回転軸
52 ウォーム歯車
53 ウォームホイール
60 第2出力歯車(出力歯車)
61 回転軸
62 ウォーム歯車
63 ウォームホイール
E 範囲
F 区間
G 区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動源と、
前記駆動源により回転するキャリアと、
前記キャリアと相対回転可能に設けられ、外面に雄ネジ部を有するガイドと、
前記ガイドの前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と、外面に歯部と、を有し、前記キャリアと一体で回転しながら前記ガイドに沿って移動する可動歯車と、
前記可動歯車の移動により、前記歯部と噛み合う複数の出力歯車と
を備える一入力複数出力切替機構。
【請求項2】
前記可動歯車の移動する範囲において、前記可動歯車は複数の前記出力歯車のうちの1つとのみ噛み合う区間を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の一入力複数出力切替機構。
【請求項3】
前記キャリアは、前記ガイドに沿って設けられるレール部材を有し、
前記可動歯車は、前記レール部材が貫通する貫通穴を有する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の一入力複数出力切替機構。
【請求項4】
前記出力歯車は、前記ガイドと並行に設けられた平歯車である
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の一入力複数出力切替機構。
【請求項5】
前記出力歯車の回転軸はウォーム歯車を有し、前記ウォーム歯車はウォームホイールと噛み合う
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の一入力複数出力切替機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−127435(P2012−127435A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280231(P2010−280231)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】