説明

三次元発光デバイス及びその製造方法

【課題】垂直に位置がずれた活性領域を備えた三次元のLED構造を提供する。
【解決手段】LEDチップは、基板10と、基板10の上に形成されたメサ25と、メサ25により露出した基板10の上面に形成された第1のLED構造1と、メサ25の上面に形成された第2のLED構造2とを有する。LED構造1、2は、それぞれn型層301、302、活性領域401、402及びp型層501、502を含む。基板10は、一体領域102、分離領域192及び傾斜領域122を備え、LED構造1、2は、分離領域192においては互いに分離しているが、一体領域102においては、各層が1つに結合している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光デバイス、特に、垂直に位置がずれた活性領域を備え、自己吸収が減少され、かつ高い光取り出しを有する発光デバイスに関する。本発明はまた、垂直に位置がずれた活性領域を備えた発光デバイスの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の発光デバイスは、積層構造から構成されており、即ち、LEDチップなどの発光構造における各層は、通常、いずれも連続層であり、同じ平面に位置し、かつ、異なる組成及び導電型の層を積層することによって、その構造は層ごとに形成される。LEDなど従来の発光デバイスは普通、平坦な基板、基板上に形成された連続するn型層、n型層上に形成された連続する活性領域及び活性領域上に形成された連続するp型層を含んでいる。陰極および陽極が、それぞれn層及びp層に接続される。このようなLEDは、二次元(2D)LEDと略称される。二次元LEDに関するいくつかの限定が、本願の発明者らによって提案されている。まず、本発明者らが2010年4月16日に出願した米国特許出願公開第12/761,708号明細書(その内容は、引用によって全体がここに組み込まれる)に記載したように、従来の二次元LEDは、横方向の導波路効果があるため、n型層、活性領域及びp型層、特に活性領域に強い光の自己吸収が発生する。第二に、連続する積層構造は、n型層、活性層及びp型層のひずみ緩和に不利に働く。第三に、III-V族窒化物及びII-VI族酸化物などの圧電材料にとって、連続する積層構造に蓄積されたひずみは、活性領域内の発光効率を損なわせる。
【0003】
文献には、上記の二次元LEDに関する制限を緩和する改善策があり、粗面処理(最終の表面の連続性を変更すること、例えば米国特許明細書第7,422,962号明細書、第7,355,210号明細書)、基板のパターニング(初期表面の連続性を変更すること、例えば米国特許第7,683,386号明細書)、及びフォトニック結晶導入(活性領域付近の層の連続性を変更すること、例えば米国特許第5,955,749号明細書、第7,166,870号明細書、第7,615,398号明細書第7,173,289号明細書第7,642,108号明細書、第7,652,295号明細書、第7,250,635号明細書)などの方法が、従来、紹介されている。本発明者らが2010年6月25日に出願した米国特許出願No.12/824,097号(その内容は、引用によって全体がここに組み込まれる)では、活性領域の位置をずらして従来の積層構造を変えることを提案し、任意で、非平面な表面への活性領域の成長も、米国特許出願公開第2006/0060833号明細書において提案されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来の二次元LED構造の課題を克服または軽減するために、垂直に位置がずれた活性領域を備えた三次元(3D)LED構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、三次元LEDのエピタキシャル構造は、非平面基板または少なくとも2組の垂直にずれた表面を含むテンプレート層から始まる。第2の組の表面は、LED構造の成長方向において、垂直な距離だけ第1の組の表面と離れている。第1の組の表面は、それぞれ側壁により第2の組の表面と接続されている。側壁は、傾斜していたり、垂直であったり、またはその他の適当な形状であることができ、また、第1の組の表面に堆積された第1のLED構造のn型層、活性領域またはp型層などの層と、第2の組の表面に堆積された第2のLED構造のn型層、活性領域またはp型層などの対応する層とが、側壁により分離されるように十分な高さを有している。つまり、n型層、活性領域及びp型層は、第1の組の表面から第2の組の表面へ、側壁を越えて連続して成長していない。上記の2組の表面は、重なり合っている部分を共有していてもよいし共有していなくてもよい。つまり、2組の表面は、LEDチップのある領域においては垂直にずれているが、他の領域では1つの表面に結合されている。エピタキシャル成長の際、第1のLED構造は、第1の表面上に堆積され、第2のLED構造は、第2の表面上に堆積される。LED構造は、n型層、活性領域及びp型層を少なくとも含んでいる。2組の表面間の垂直距離は、第1のLED構造のp型層が第2のLED構造のn型層に達して接触するように選択することができる。また、当該垂直距離は、第1のLED構造のp型層が第2のLED構造のn型層に達しも接触もしないように、つまり第1のLED構造と第2のLED構造とが互いに完全に分離するように選択することもできる。
【0006】
本発明の他の態様によれば、発光ダイオード(LED)チップが提供され、そのLEDチップは、
一体領域、分離領域及びそれらの間の傾斜領域を含む基板と、
基板の上に形成されたメサであって、前記メサの上面が、前記分離領域において前記メサにより露出された基板の上面と垂直にずれており、前期分離領域において前記メサにより露出された基板の上面が、前記傾斜領域の斜面を介して、前記一体領域における前記メサの上面と接続するようにされたメサと、
前記分離領域においてメサにより露出された基板の上面に形成された第1のLED構造、及び前記分離領域においてメサの上面に形成された第2のLED構造であって、第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含んでおり、第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含んでおり、第1のLED構造及び第2のLED構造は、分離領域において互いに分離しているが、一体領域においては、第1のn型層と第2のn型層とが1つのn型層に結合され、第1の活性領域と第2の活性領域とが1つの活性領域に結合され、第1のp型層と第2のp型層とが1つのp型層に結合されるようにされた第1及び第2のLED構造と、を有している。
【0007】
メサは、基板の一部分であってもよい。
【0008】
発光ダイオード(LED)チップは、基板とメサの間にテンプレート層をさらに含んでおり、メサはテンプレート層上に形成され、メサの上面は分離領域において露出したテンプレート層の上面と垂直にずれ、分離領域において露出したテンプレート層の上面は、傾斜領域の斜面を介して一体領域のメサの上面と接続され、第1のLED構造は、分離領域において露出したテンプレート層の上面に成長されていてもよい。
【0009】
メサは、テンプレート層の一部分であってもよいし、または絶縁層であってもよい。
【0010】
メサは、絶縁性上層、中間層及び底層を含んでいてもよく、基板の上に第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、中間層はその側壁を介して第1のp型層及び第1の活性領域と接し、かつ底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のn型層と接し、一方、基板の上に第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、中間層はその側壁を介して第1のn型層及び第1の活性領域と接し、かつ底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のp型層と接する。
【0011】
基板の上に第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合は、中間層が絶縁層で、かつ底層がn型層であるか、または中間層がp型層で、かつ底層が絶縁層である。一方、基板の上に第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合は、中間層が絶縁層で、かつ底層がp型層であるか、または中間層がn型層で、底層が絶縁層である。
【0012】
発光ダイオード(LED)チップは、傾斜領域にギャップをさらに有し、傾斜領域で第1のLED構造と第2のLED構造を分離させてもよい。
【0013】
本発明の一態様によれば、発光ダイオード(LED)チップが提供され、それは、
一体領域、分離領域及びそれらの間に位置する傾斜領域を含む、エピタキシャル成長用の基材であって、少なくとも、第1の表面の組及びそれと垂直にずれた第2の表面の組を分離領域に含んでおり、第1の表面と第2の表面は、傾斜領域の斜面を介して一体領域において1つの表面に結合されるようにされた基材と、
分離領域の第1の表面に形成された第1のLED構造及び分離領域の第2の表面に形成された第2のLED構造であって、第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含み、第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含み、第1のLED構造と第2のLED構造は、分離領域で互いに分離しているが、一体領域では、傾斜領域の斜面を介して、第1のn型層と第2のn型層が1つのn型層に結合され、第1の活性領域と第2の活性領域が1つの活性領域に結合され、第1のp型層と第2のp型層が1つのp型層に結合されるようにされた第1および第2のLED構造と、を有する。
【0014】
第1の表面と第2の表面は、側壁、好ましくは垂直な側壁によって接続されている。
【0015】
基材は、単一の基板でよい。基材は、垂直にずれた上面を備えた基板と、この基板に倣って形成されたテンプレート層とを含むこともできる。基材は、平担な基板と、垂直にずれた上面を備えたテンプレート層とを含むこともできる。基材は、平担な基板と、基板の上に形成された所定のパターンのメサとを含むこともできる。基材は、平担な基板と、基板の上に形成された平担なテンプレート層と、平坦なテンプレート層の上に形成された所定のパターンのメサとを含み、分離領域のメサの上面が第2の表面を構成し、分離領域においてメサによって露出されたテンプレート層の上面が第1の表面を構成してもよい。
【0016】
メサは、絶縁性上層、中間層及び底層を含むことができ、基材の上に第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、中間層はその側壁を介して第1のp型層及び第1の活性領域と接し、かつ底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のn型層と接し、一方、基材の上に第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、中間層はその側壁を介して第1のn型層及び第1の活性領域と接し、かつ底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のp型層と接する。
【0017】
基材の上に第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、中間層が絶縁層で、かつ底層がn型層であるか、または中間層がp型層で、かつ底層が絶縁層である。一方、基材の上に第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、中間層が絶縁層で、かつ底層がp型層であるか、または中間層がn型層で、かつ底層が絶縁層である。
【0018】
発光ダイオード(LED)チップは、傾斜領域にギャップをさらに有し、傾斜領域で第1のLED構造と第2のLED構造を分離させてもよい。
【0019】
本発明の一態様によれば、発光ダイオード(LED)チップが提供され、それは、
基板と、
基板の上に形成されたメサであって、その上面が、メサにより露出された基板の上面と垂直にずれるようにされたメサと、
メサにより露出された基板の上面に形成された第1のLED構造及びメサの上面に形成された第2のLED構造であって、第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含み、第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含む第1および第2のLED構造とを有し、
基板とメサの上に第1のn型層と第2のn型層が成長される場合、第1のp型層はその側壁を介して第2のn型層と接し、基板とメサの上に第1のp型層と第2のp型層が成長される場合、第1のn型層はその側壁を介して第2のp型層と接する。
【0020】
メサは、基板の一部分であってもよい。
【0021】
発光ダイオード(LED)チップは、基板とメサの間にテンプレート層をさらに含み、テンプレート層上にメサが形成され、メサの上面が、メサにより露出されたテンプレート層の上面と垂直にずれ、メサにより露出されたテンプレート層の上面に第1のLED構造が形成されてもよい。
【0022】
メサは、テンプレート層の一部分であってもよい。
【0023】
メサは、上層及び底層を含み、基板とメサの上に第1のn型層と第2のn型層が成長される場合、上層は、その側壁を介して第1のp型層及び第1の活性領域と接し、底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のn型層と接し、上層が絶縁層で、かつ底層がn型層であるか、または上層がp型層で、かつ底層が絶縁層である。一方、基板とメサの上に第1のp型層と第2のp型層が成長される場合、上層は、その側壁を介して第1のn型層及び第1の活性領域と接し、底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のp型層と接し、上層が絶縁層で、かつ底層がp型層であるか、または上層がn型層で、かつ底層が絶縁層である。
【0024】
本発明の一態様によれば、発光ダイオード(LED)が提供され、それは、
基板と、
基板の上に形成されたメサであって、その表面が、メサにより露出された基板の上面と垂直にずれているメサと、
メサにより露出された基板の上面に形成された第1のLED構造及びメサの上面に形成された第2のLED構造であって、メサにより完全に分離されている第1のLED構造および第2のLED構造とを有する。
【0025】
メサは、基板の一部分であってもよい。
【0026】
発光ダイオード(LED)チップは、基板とメサの間にさらにテンプレート層を含み、テンプレート層にメサが形成され、メサの上面が、メサにより露出されたテンプレート層の上面と垂直にずれており、メサにより露出されたテンプレート層の上面に第1のLED構造が形成されてもよい。
【0027】
メサは、テンプレート層の一部分であってもよい。
【0028】
メサは、絶縁性上層及び底層を含み、基板とメサの上に第1のn型層と第2のn型層が成長される場合、上層は、その側壁を介して第1のp型層及び第1の活性領域と接し、底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のn型層と接し、底層はn型層または絶縁層であり、一方、基板とメサの上に第1のp型層と第2のp型層が成長される場合、上層は、その側壁を介して第1のn型層及び第1の活性領域と接し、底層は、その側壁を介して第1の活性領域及び第1のp型層と接し、底層はp型層または絶縁層であってもよい。
【0029】
本発明の一態様によれば、発光デバイスの製造方法が提供され、その方法は、
一体領域、分離領域及びそれらの間の傾斜領域を有する基板を用意することと、
基板の上にメサを形成することであって、メサの上面が、分離領域においてメサにより露出された基板の上面に対して垂直にずれ、分離領域においてメサにより露出された基板の上面が、一体領域のメサの上面と、傾斜領域の斜面を介して接続されるようにすることと、
メサと基板の上にLED構造を堆積して、分離領域において、メサにより露出された基板の上面に第1のLED構造を形成し、メサの上面に第2のLED構造を形成することであって、第1のLED構造と第2のLED構造は、分離領域において互いに分離しているが、一体領域においては1つのLED構造に結合され、第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含み、第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含むようにすることとを含む。
【0030】
LED構造を堆積するステップは、
メサと基板の上にn型層を堆積して、分離領域において、メサにより露出された基板の上面に第1のn型層を形成し、メサの上に第2のn型層を形成することと、
n型層の上に活性領域を堆積して、第1のn型層の上に第1の活性層を形成し、第2のn型層の上に第2の活性領域を形成することと、
活性領域の上にp型層を堆積して、第1の活性領域の上に第1のp型層を形成し、第2の活性領域の上に第2のp型層を形成すること、とを含み、
一体領域においては、傾斜領域を介して、第1のn型層と第2のn型層とを1つのn型層に結合し、第1の活性領域と第2の活性領域とを1つの活性領域に結合し、第1のp型層と第2のp型層とを1つのp型層に結合する。
【0031】
当該製造方法は、メサを形成する前に、基板の上にテンプレート層を堆積し、メサがテンプレート層の上に形成されるようにすることをさらに含んでもよい。
【0032】
メサを形成するステップは、
テンプレート層の上にメサを堆積することと、
メサをパターニングおよびエッチングして、所定のパターンに形成することと、
メサとテンプレート層の上に保護層を形成するが、傾斜領域においてテンプレート層とメサの側壁を露出させることと、
傾斜領域の、露出したテンプレート層とメサの側壁に、傾斜した上面を備えた膜を成長させることと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一実施形態による、直列接続されたLED構造を備えたLEDチップの模式的断面図である。
【図2】本発明の一実施形態による、直接接続されたLED構造を備えたLEDチップの模式的斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による、並列接続されたLED構造を備えたLEDチップの模式的断面図である。
【図4A】本発明の一実施形態によるLEDチップにおける電気的接続の様々な方法を示す図である。
【図4B】本発明の一実施形態によるLEDチップにおける電気的接続の様々な方法を示す図である。
【図5A】本発明の一実施形態による、1つのLED構造に結合したLED構造を備えたLEDチップの模式的斜視図である。
【図5B】傾斜領域においてLED構造間にギャップが存在する、本発明の他の実施形態による、1つのLED構造に結合したLED構造を備えたLEDチップの模式的透視図である。
【図5C】LED構造が1つのLED構造に結合し、傾斜領域においてLED構造間にギャップが存在する、本発明の一実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の模式的上面図である。
【図5D】LED構造が1つのLED構造に結合し、傾斜領域においてLED構造間にギャップが存在する、本発明の他の実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の模式的上面図である。
【図6A】本発明の一実施形態にによるLEDチップにおいて、LED構造を成長させるための、基板の高い表面と低い表面とを連絡する傾斜の形成方法を説明する図である。
【図6B】本発明の一実施形態にによるLEDチップにおいて、LED構造を成長させるための、基板の高い表面と低い表面とを連絡する傾斜の形成方法を説明する図である。
【図7A】本発明の一実施形態によるLEDチップにおいて、LED構造を成長させるための、基板の高い表面と低い表面とを連絡する傾斜の他の形成方法を説明する図である。
【図7B】本発明の一実施形態によるLEDチップにおいて、LED構造を成長させるための、基板の高い表面と低い表面とを連絡する傾斜の他の形成方法を説明する図である。
【図8A】本発明の一実施形態によるLEDチップの模式的断面図である。
【図8B】低いn型層の上に追加の陰極接点を備えた、図8Aに示すLEDチップの模式的断面図である。
【図8C】薄膜構造を備えた、本発明の一実施形態によるLEDチップの模式的断面図である。
【図9A】本発明の種々の実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の種々のパターンを示す模式的上面図である。
【図9B】本発明の種々の実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の種々のパターンを示す模式的上面図である。
【図9C】本発明の種々の実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の種々のパターンを示す模式的上面図である。
【図9D】本発明の種々の実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の種々のパターンを示す模式的上面図である。
【図9E】本発明の種々の実施形態によるLEDチップにおけるLED構造の種々のパターンを示す模式的上面図である。
【図10】本発明の一実施形態による、ウエハー上へのLEDチップの配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の更なる理解を提供し、本願に組み込まれ、かつ本願の一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を示し、詳細な説明とともに、本発明の原理を説明する役割を果たす。図面における同様の番号は、全体を通して同様の要素を参照し、層は、同じ機能に関連する層の組を参照する。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態によるLEDチップまたはLEDチップの一部の模式的断面図を示す。図1に示すLEDチップは、基板10、および任意でテンプレート層20を含む。ここでは、テンプレート層は、基板の上に堆積された1つまたは複数の十分に厚いエピタキシャル層を意味する。III-V族窒化物発光デバイスの分野では、基板は、サファイヤ、シリコン、ガリウムヒ素、シリコンカーバイドおよび窒化ガリウムなどから作られる。窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)及びその合金などからなるエピタキシャル層は、テンプレート層として用いられ、後続のLED構造成長のために基板の上に堆積される。
【0036】
図1に示すように、基板10は平坦であり、テンプレート層20も平坦であり、その上にメサ25が形成される。ここで、テンプレート層20は、導電性、例えばn型導電性を有していてもよく、メサ25は、絶縁性であってもよく、またはメサ25の少なくとも一部が絶縁性であってもよい。LED構造をエピタキシャル成長させる際、LED構造2およびLED構造1は、テンプレート層20の上面から突出したメサ25及びメサ25により露出されたテンプレート層20の上面にそれぞれ堆積されている。本実施形態のLED構造1は、n型層301、活性領域401及びp型層501を含んでいる。本実施形態のLED構造2は、n型層302、活性領域402及びp型層502を含んでいる。いくつかの実施形態では、メサ25は、上層252および底層251を含んでおり、上層252は、その垂直な側壁に沿って活性領域401及びp型層501の一部と接しており、底層251は、その垂直な側壁に沿って活性領域401及びn型層301の一部と接している。底層251が絶縁層の場合、上層252は、絶縁性またはp型導電性であることができる。上層252が絶縁性である場合、底層251は、絶縁性またはn型導電性であることができる。上層252と底層251は、別々の層、または組成が異なる1つの層であることができる。メサ25も単一の絶縁層であることができる。メサ25またはその上層252と底層251は、GaNまたはAlGaNから構成することができる。
【0037】
メサ25の高さは、0.5μm〜10μmであることができ、好ましくは2μm〜5μmである。図1の実施形態では、メサ25の高さは、n型層301、活性領域401及びp型層501の厚さの和より小さいが、n型層301と活性領域401の厚さの和より大きい。それにより、p型層501とn型層302は互いに接する。標準的なデバイス製造工程を通じて、LED構造2のp型層502上に陽極コンタクト713が形成され、LED構造1のn型層301上に陰極コンタクト711が形成され、p型層501及びn型層302と接する導電コンタクト712は、LED構造2からLED構造1への電流路を接続する。本実施形態では、LED構造2とLED構造1は直列に接続されている。陰極コンタクト711、導電コンタクト712及び陽極コンタクト713は、銅、ニッケル、金、チタニウム、アルミニウム、パラジウムなどの金属、または、酸化亜鉛、インジウムスズ酸化物(ITO)など透明導電酸化物で構成することができる。一実施形態では、導電コンタクト712は、p型層501上に形成され、かつその側壁により横方向のみでn型層302と接して、LED構造2の発光領域を最大にしている。他の実施形態では、導電コンタクト712は、例えば図1に示すように、標準的なリソグラフィおよびエッチング工程を通じて、n型層302の上面の一部分を覆うようにしてもよく、それにより、導電コンタクト712とn型層302との間の良好な電気的接続を達成できる。導電コンタクト712が、その側壁のみによりn型層302と横方向で接する場合、n型層302は、例えば5μmを超える十分な厚みを持つ必要がある。
【0038】
図1に示す実施形態では、まず、n型層が、基板10を覆って、例えば、メサ25およびメサ25により露出したテンプレート層20の上に成長され、次いで、活性領域及びp型層が順次成長される。同様に、基板10の上にp型層を最初に成長することもできる。この場合、層301と層302は、p型層となり、層501と層502はn型層となる。ここで、テンプレート層20はp型導電性であることができる。底層251が絶縁性の場合、上層252は、絶縁性またはp型導電性であることができ、上層252が絶縁性の場合、底層251は、絶縁性またはn型導電性であることができる。
【0039】
図1に示すように別個のメサ25を形成する代わりに、メサ25は、基板10のパターニングおよびエッチングにより基板10の一部分として形成することもできる。
【0040】
LED構造2は、図2に示すようなくし形パターン、または図9Eに示すような螺旋形パターンなど、任意の適宜パターンを持つことができる。図2に示されたのは、図1に示された実施形態の模式的斜視図であり、それに示すように、くし形パターンを持つLED構造2は、複数の細長いロッド部またはフィンガ部、及びフィンガ部を接続するベース部を持っている。図2には4つのフィンガ部が示されるが、フィンガ部の数は、例えば10本を超える数など、任意の適宜の数とすることができる。フィンガ部の幅は、10〜200μmであってよく、好ましくは50〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。2つのフィンガ部の間隔は、5〜50μmとすることができる。
【0041】
以下に、n型層が基板の上に最初成長されるLED構造を例として、図1に示したLED構造の製造工程を説明する。テンプレート層20を持つ基板10は、公知の方法で製造される。メサ25は、エピタキシャル成長、パターニング及びエッチングによってテンプレート層20上に形成される。メサ25は、底層251及び上層252を2つの別個の層として順次堆積すること、または単一の層内において成長方向に沿って組成を変化させることによって形成することができる。n型層をエピタキシャル成長させて、メサ25により露出されたテンプレート層20の上面上のn型層301、及びメサ25の上層252上のn型層302を同時に形成する。活性領域をエピタキシャル成長させて、n型層301上の活性領域401及びn型層302上の活性領域402を同時に形成する。p型層をエピタキシャル成長させて、活性領域401上のp型層501及び活性領域402上のp型層502を同時に形成する。それから、上記で得られた構造をパターニングして、p型層501と活性領域401の一部分を除去して、n型層301を露出させるか、またはn型層301の中までエッチングして、p型層501、活性領域401及びn型層301の上面に溝を形成する。任意で、図1に示されたように、p型層502と活性領域402の一部分を除去してn型層302を露出させるか、またはn型層302の中までエッチングすることができる。それから導電層を堆積して、n型層301上の陰極コンタクト711、p型層501上の導電コンタクト712、およびp型層502上の陽極コンタクト713を形成する。上記の製造工程に関連する全てのパターニングステップ、エッチングステップ、堆積ステップ及びエピタキシャルステップは、この技術で公知の方法を採用できる。同様にして、メサ25及びテンプレート層20の上に最初にp型層をを成長させ、それから活性領域及びn型層を順次成長させることができる。
【0042】
図3は、本発明の他の実施形態によるLEDチップの模式的断面図を示す。図3のLEDチップは、メサ25の高さが、n型層301、活性領域401及びp型層501の厚さの和より大きいことを除いて、図1のLEDチップと同様の構成を持っている。それにより、p型層501とn型層302は接しておらず、メサ25によって互いに電気的に絶縁されている。つまり、LED構造1とLED構造2は、互いに完全に分離されている。メサ25の高さは、0.5μm〜10μmであり、好ましくは2μm〜5μmであある。LED構造2とLED構造1がメサ25により完全に分離されると、図4A及び図4Bに示すように、LED構造1と2の陰極及び陽極を電気的に接続することにより、LED構造2とLED構造1の電気的な並列接続を実現できる。図4Aに示す構造では、n型層302と電気的に接続されているLED構造2の陰極711’は、導線701’により、n型層301と電気的に接続されているLED構造1の陰極711と接続され、一方、p型層502電気的に接続されているLED構造2の陽極713は、導線702’により、p型層501と電気的に接続されているLED構造1の陽極713’と接続されている。図4Bの構造では、上記の接続は、金属層701と702により実現されている。
【0043】
図3に示すLED構造の製造工程は、図1に示すLED構造の製造工程と、次のことを除いて同様である。すなわち、図1に示すLED構造では、n型層302の上面の一部分が、p型層502と活性層402の対応する部分のエッチングおよび除去によって露出され、次いで、導電層を堆積して、n型層301上の陰極711、p型層501上の陽極713’、n型層302上の陰極711’及びp型層502上の陽極713を形成する点である。図4Aに示すように、陰極コンタクト711と711’は導線701’により接続され、陽極コンタクト713と713’は導線702’
により接続される。任意で、好ましくは酸化シリコンまたは窒化シリコンからなる保護層をスパッタリングによって堆積し、LED構造2の側壁をカバーするるために、図3及び図4Bに示すLED構造全体を覆う。LED構造2の側壁の保護層は、LED構造2のPN接合と金属層702、701とのショートを防止できる。スパッタリングにより、LED構造1を覆う保護層601と、LED構造2及びその側壁を覆う保護層602とが形成される。保護層601、602は、パターニングおよびエッチングされて、陰極コンタクト711、711’及び陽極コンタクト713、713’の一部を露出させる。次いで、金属化工程を行い、図4に示すように、陰極コンタクト711と711’とを接続する金属層701、及び陽極コンタクト713と713’とを接続する金属層702を形成する。
【0044】
図5Aおよび図5Bに示すように、さらに他の実施形態では、LED構造2とLED構造1は、メサ25により部分的に分離されている。つまりLEDチップの1つまたは複数の部分において、LED構造2とLED構造1は、1つのLED構造に結合され、共通のn型層、共通の活性領域及び共通のp型層を共用しており、一方、LEDチップの1つまたは複数の他の部分において、LED構造2とLED構造1のn型層、活性領域及びp型層は、メサ25により垂直方向に物理的に分離されている。図5A〜5Bは、この概念をより容易に理解するためにLEDチップの模試的斜視図示している。図5Aに示すように、LED構造1は、n型層301、活性領域401及びp型層501を含んでおり、LED構造2は、n型層302、活性領域402及びp型層502を含んでいる。LED構造1とLED構造2は、一体領域102において、1つのLED構造に結合されており、つまり、同領域においてn型層301とn型層302が1つのn型層に結合し、活性領域401と活性領域402が1つの活性領域に結合し、p型層501とp型層502が1つのp型層に結合している。一方、LED構造1と2は、分離領域192において、メサ25または任意の他の適切な構造または層により垂直に分離しており、つまり同領域において、n型層301とn型層302とが垂直に分離され、活性領域401と活性領域402とが垂直に分離され、p型層501とp型層502とが垂直に分離されている。一体領域102と分離領域192は、傾斜領域122を介して連絡している。
【0045】
図5Aの構造では、LED構造1のp型層501の側壁が、傾斜領域122でLED構造2のn型層302の側壁と接触するおそれがある。このことを防止するために、図5Bは、他の好ましい実施形態を示す。傾斜領域122に隔離ギャップ132を形成することにより、LED構造1と2の側壁の接触を回避できる。隔離ギャップ132は、LED構造2のn型層302を貫通するのに十分な深さであり、またその幅は、1〜10μm、好ましくは1〜5μmである。隔離ギャップ132は、傾斜領域122の長さと同様の長さを有していてもよい。隔離ギャップ132が傾斜領域122においてLED構造1のp型層501とLED構造2のn型層302とを電気的に絶縁することができれば、隔離ギャップ132の長さは、傾斜領域122の長さより短くてもよい。
【0046】
図5Cは、図5Bの上面図であるが、2つではなく4つのLED構造2を持っている。図5Cでは、LED構造1とLED構造2が、一体領域102において傾斜領域122により1つのLED構造に結合されており、さらに、隔離ギャップ132が、傾斜領域122でのLED構造1とLED構造2とのショートを防止する。
【0047】
図5Dは、図5Cに示した実施形態と類似する他の実施形態の上面図であるが、接触抵抗を低減するために、細長いLED構造2のもう一端に、追加の一体領域102、追加の傾斜領域122及び隔離ギャップ132を備えている。
【0048】
図5A〜5Dに示した実施形態では、LED構造2の幅W2は、10〜200μmとすることができ、好ましくは50〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。隣接するLED構造2の間隔W1は20〜100μmとすることができる。比W2/W1は0.2〜2とすることができる。
【0049】
図5A〜5Dは、平行な細長いロッド部またはフィンガ部としてLED構造2を示したが、LED構造2は、如何なる特定の形状およびパターンに限定されるものではなく、垂直にずれたLED構造を形成できれば、如何なる形状およびパターンとすることができる。例えば、図5Aと5BにおけるLED構造2の上面形状は、図9A及び図9Bに示すように、先端を切り取った三角形であってもよい。図9Aでは、三角形の先端が切り取られた部分が一体領域102に結合されており、図9Bでは、三角形の底部が一体領域102に結合されている。これらの先端が切断された三角形は、正三角形、二等辺三角形及び不等辺三角形など任意の形状の三角形とすることができる。これら先端が切り取られた三角形の配置は、任意の規則的パターンまたはランダムなパターンであってよい。LED構造2の上面形状も、五角形、六角形及び八角形など他の多角形であってもよい。LED構造1とLED構造2の表面及びLED構造2の側壁を粗面化して光取り出しを高めることができる。図9Cに示されたLED構造2の上面形状は、円形であり、光取り出し向上のために粗面化された側壁を備えている。図9Dは、本発明の一実施形態による十字パターンの上面図であり、LED構造1は、LED構造2に囲まれた十字形状を有している。十字形状のLED構造1は、分離領域192において、LED構造2に対して凹んでいる。十字形のLED構造1とLED構造2は、十字形のLED構造1の4つの先端で、傾斜領域122を介して一体領域102において1つのLED構造に結合されている。図5A〜5Dに示されたように、1つのLEDチップは、図9Dに示す1つまたは複数の十字パターンを含むことができる。同様に、星形のような凹んだ多角形のLED構造1が、頂点に傾斜領域を備えていてもよい。図9Eに示されたのは、本発明の一実施形態による螺旋形構造であり、LED構造2は、螺旋形の壁となり、LED構造1は、対応する螺旋形の溝となり、LED構造1と2は、一体領域102における螺旋形の壁および溝の両端において、傾斜領域122により1つのLED構造に結合されている。LED構造2の幅W2は、10〜200μmとすることができ、好ましくは、50〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。隣接するLED構造2の間隔W1(ここでは、LED構造1の幅でもある)は、20〜100μmとすることができる。比W2/W1は0.2〜1とすることができる。
【0050】
図6A〜6Bと図7A〜7Bは、そのような傾斜領域122を作製する2つの方法を示す。傾斜領域は、一体領域102および分離領域192の製作後、基板10またはテンプレート層20の上に製作されることができる。ここで、図6A〜6B及び図7A〜7Bは、図5BのA−A’線に沿った断面を示す。
【0051】
図6Aに示されるように、標準的なリソグラフィおよびエッチングプロセスを用いて、一体領域102におけるメサ120と分離領域192におけるメサ25(不図示)を適宜パターンで含むメサが、テンプレート層20上に形成される。メサ120とメサ25は、同じ高さを持っており、かつ、上面を共用していてもよい。傾斜領域122の形成に使用される領域を除いて、メサ25、メサ120及び露出したテンプレート層20を含む表面全体は、二酸化ケイ素などの保護層で覆われており、この保護層は、一体領域102における保護層622及び分離領域192における保護層621を含んでいる。メサは、テンプレート層20または基板10にエピタキシャル成長された1つのまたは複数の層から作製することができ、またはメサは、テンプレート層20または基板10の一部であることもできる。図6Aの構造は、次いで、有機金属気相成長(MOCVD)装置および分子線エピタキシー(MBE)装置などのエピタキシー炉内に導入される。図6Aの構造は、300μm/時間に達することができる速い成長速度を利用すると、ハイドライド気相成長(HVPE)装置に導入されることが好ましい。エピタキシャル成長は、傾斜領域122におけるテンプレート層20の露出部分及びメサ120の側壁から始まって、傾斜上面122’を持つ膜1201を形成する。保護層621及び622の上部に成長するのは多結晶膜であり、その多結晶膜は、例えばウェットケミカルエッチングによって、保護層621及び622と一緒に容易に除去することができる。エッチングによる保護層621および622の除去後、図6Bに示す構造が得られ、その構造は、次いで、当該技術における任意の公知のエピタキシャル成長方法に従ってLED構造をエピタキシャル成長させるためのエピタキシー炉に導入されて、図5Aに示すようなLED構造1とLED構造2を同時に形成する。なお、保護層621の厚さは、例えば70〜150μm、ほぼ100μmと非常に小さいので、層1201と層20の間の段差も非常に小さい。この段差は、その後のLED構造成長の間に容易に平坦にすることができる。
【0052】
図7A〜7Bに、メサ120よりも低い高さを有する1つまたは複数の追加のメサ120'を付加することによる、傾斜領域122を製作する代替の方法を示す。図6A及び6Bで説明した方法と同様、エピタキシャル成長及びエッチングによって、傾斜表面122’を持つ膜1201が、より小さな傾斜で得られる。異なる高さを持つ3つまたはより多くのメサを利用して、より平坦で、かつ、緩やかな傾斜領域122を形成できることが理解される。メサ120’は、例えば、図6A及び6Bに記載の方法でメサ120とメサ25を形成後、メサ120の選択された部分をパターニング及びエッチングするなど既知の方法で製作できる。
【0053】
図5A及び5Bに示す実施形態では、図8A〜8Cに従って電気的接続を達成することができる。ここで、メサ25は、上層253、中間層252及び底層251といった、3つの層または部分を含む。底層251は、n型層または絶縁層であってよく、中間層252は、絶縁層またはp型層であってよく、図1及び図3に示した実施形態の層251及び252と同様である。上層253は絶縁層である。メサ25は、単独の絶縁層で作製することもできるし、またはテンプレート層20または基板10の一部分で作製することもできる。図6B及び7Bに示されたような構造にn型層、活性領域及びp型層をエピタキシャル成長させると、分離領域192において、メサ25及び周囲に露出したテンプレート層20にそれぞれLED構造2及びLED構造1が形成される。LED構造2は、n型層302、活性領域402及びp型層502を含んでおり、LED構造1は、n型層301、活性領域401及びp型層501を含んでいる。メサ25の側壁は十分に急でかつ高く、LED構造において、メサ25の側壁を超えて連続成長する層はないので、LED構造1は分離領域192においてLED構造2と分離している。このような非連続のLED構造は、横方向の光吸收及び活性領域における応力を低下させ、言い換えると光取り出し効率とLED構造の安定性を向上することができる。LED構造1及び2は、一体領域102のメサ120上で単一のLED構造に結合され、単一のLED構造は、両n型層301及び302を接続するn型層と、両活性領域401及び402を接続する活性領域と、両p型層501及び502を接続するp型層とを含んでいる。p型電流拡散層、好ましくはインジウムスズ酸化物(ITO)などの透明導電層が堆積され、例えば、スパッタリングまたは電子ビーム蒸着法にて、p型層501上のp型電流拡散層801、及びp型層502上のp型電流拡散層802を同時に形成する。一体領域102にもp型電流拡散層の一部が形成される。p型電流拡散層801の厚さを適当に選択して、p型電流拡散層801の上面とn型層302の底面の間に十分な垂直のギャップを維持する。つまりp型電流拡散層801とn型層302をメサ25の側壁に沿って分離させる。次いで、p型電流拡散層801、802及び一体領域102の電流拡散層の一部の上面に第1の絶縁誘電体層を堆積して、電流拡散層801上の絶縁誘電体層611及びp型電流拡散層802上の絶縁誘電体層612を形成する。第1の絶縁誘電体層は、好ましくは酸化シリコンまたは窒化シリコンから構成されるが、他の絶縁材料も使用でき、また、第1の絶縁誘電体層の厚さは100nm〜1000nmとする。その後、分離領域192において絶縁誘電体層611にn型電流拡散層901、好ましくはインジウムスズ酸化物(ITO)など透明導電層を堆積する。このn型絶縁誘電体層は、構造全体の上にn型電流拡散層を堆積し、次いで、エッチングにてn型電流拡散層の不要な部分を除去して、分離領域192のみにn型電流拡散層901を残すと、n型電流拡散層901は、p型層502と接しないようになる。n型電流拡散層901は、n型層302とその側壁により接する。n型電流拡散層901の厚さは、好ましくはn型層302の厚さより高いが、n型層302と活性領域402の厚さの総和より薄い。n型電流拡散層901は、活性領域402と接していてもよいし接していなくてもよい。次に、既知の方法でn型電流拡散層901の上面に酸化シリコンなどの保護層613を形成する。最後に、標準的なリソグラフィ及び金属化プロセスにより、p型電流拡散層802及びn型電流拡散層901にそれぞれ陽極コンタクト713及び陰極コンタクト711を製作する。
【0054】
p型電流拡散層801及び802は、一体領域102において1つのp型電流拡散層に結合されるので、陽極コンタクト713から注入された正孔は、p型電流拡散層802及びp型層502を通って活性領域402へ流れ、同時に、陽極コンタクト713から注入された正孔は、p型電流拡散層801及びp型層501を通って活性領域401へも流れる。同様に、n型層301及び302は、一体領域102において1つのn型層に結合されるので、陰極コンタクト711から注入された電子はn型電流拡散層901及びn型層302を通って活性領域402へ流れ、同時に、陰極コンタクト711から注入された電子は、n型電流拡散層901及びn型層302をを通って活性領域401へも流れる。従って、LED構造2とLED構造1は、本当の3D接続方式により並列に接続されている。
【0055】
LED構造における陰極コンタクトとn型層との間の電気的接続抵抗を下げるために、1つのLEDチップにおけるLED構造2の数及び密度を増加することができる。1つのLEDチップにおけるLED構造2の数は、図5A〜5Dに示すような細長いロッド形状のLED構造2においては、1〜50であってよく、好ましくは3〜20、より好ましくは5〜10である。また、図8Bに示すように、追加の陰極コンタクト712を付加してもよい。
【0056】
図8Bに示す構造は、n型層301に追加の陰極コンタクト712を備えること以外は、図8Aに示す構造と同じである。図8Bに示す構造は、以下のような方法で製作することができる。図8Aとともに上述したように、n型電流拡散層901の形成後、保護層613を形成する前に、n型電流拡散層901、絶縁層611、p型電流拡散層801、p型層501及び活性領域401の一部を除去してn型層301を露出させ、またはn型層301の中までエッチングして、n型電流拡散層901、絶縁層611、p型電流拡散層801、p型層501及び活性領域401に溝を形成する。次いで、導電層を堆積して、n型電流拡散層901上の陰極コンタクト711、n型層上の追加の陰極コンタクト712及びp型電流拡散層802上の陽極コンタクト713を形成する。2つの陰極コンタクト711及び712は、ワイヤボンディングによって陰極と接続される。上記のすべてのパターニング、エッチング、堆積及びエピタキシャル成長はいずれもこの技術における既知の方法を採用してよい。
【0057】
図8A〜8Cに示すLEDの実施形態のn側の直列抵抗は、p側の直列抵抗より大きいと予想されるが、これは、n型電流拡散層901が側壁によりLED構造2のn型層302と接しているからである。n側の直列抵抗を下げるために、LED構造2の数及び密度を増加することができる。そのほかに、LED構造2の幅は、隣接するLED構造2の間隔W1より小さくすることができる。LED構造2の幅W2は、10〜200μmとすることができ、好ましくは50〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。LED構造2の間隔W1は、20〜200μmとすることができ、好ましくは20〜50μmである。比W2/ W1は0.2〜1とすることができる。
【0058】
図8Cに示す実施形態において、薄膜構造が実現される。図8Cに示す薄膜構造は、基板10が取り除かれるか、または導電基板704に置き換えられること以外は図8Aに示す構造と同じである。導電基板704は、ITOまたはZnOウエハーなどの透明導電材料、または上面が反射体で被覆された導電金属またはシリコンウエハーであってよい。図8Cでは、導電基板704の底部に追加の陰極コンタクト714が形成される。2つの陰極コンタクト711及び714は、ワイヤボンディングにより陰極に接続される。
【0059】
図10に示されたのは、本発明による多数のLEDチップの配列を示すウエハーの略図である。1つのウエハーは、チップサイズに応じて1500〜20000個のLEDチップを含むことができる。通常、1つのLEDチップのサイズは、数百μm〜数mmとすることができる。
【0060】
本発明を典型的な実施形態を用いて説明したが、本発明の範囲は、上記の実施形態に限定されないことが理解される。一方、種々の変更および類似の構造または等価物に及ぶことを意図しているので、特許請求の範囲は、そのようなすべての変更および類似の構造または等価物を包含するように最も広く解釈されるべきである。例えば、上記の実施形態及び図面(例えば図5A及び図5B)に記載されたように、下方のLED構造1は、一体領域102において傾斜領域122により結合して上方の一体LED構造になり、LED構造2は、一体LED構造と同じ高さにある。明らかに、一体LED構造を下方のLED構造1と同じ高さに作製し、LED構造2が一体LED構造より高いことも可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体領域、分離領域及びそれらの間の傾斜領域を含む基板と、
前記基板の上に形成されたメサであって、前記メサの上面は、前記分離領域において前記メサにより露出された前記基板の上面と垂直にずれており、前期分離領域において前記メサにより露出された前記基板の上面は、前記傾斜領域の斜面を介して、一体領域における前記メサの上面と接続されるようにされたメサと、
前記分離領域において前記メサにより露出された基板の上面に形成された第1のLED構造、及び前記分離領域において前記メサの上面に形成された第2のLED構造であって、前記第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含んでおり、前記第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含んでおり、前記第1及び第2のLED構造は、前記分離領域において互いに分離しているが、前記一体領域においては、前記第1のn型層と前記第2のn型層とが1つのn型層に結合され、前記第1の活性領域と前記第2の活性領域とが1つの活性領域に結合され、前記第1のp型層と前記第2のp型層とが1つのp型層に結合されるようにされた第1及び第2のLED構造と、を有していることを特徴とする発光ダイオード(LED)チップ。
【請求項2】
前記基板と前記メサとの間に更にテンプレート層を含み、前記テンプレート層上に前記メサが形成され、前記メサの上面は、前記分離領域において前記メサにより露出されたテンプレート層の上面と垂直にずれ、前記分離領域において前記メサにより露出されたテンプレート層の上面は、前記傾斜領域の斜面により前記一体領域のメサの上面と接続され、前記第1のLED構造は、前記分離領域において前記メサにより露出されたテンプレート層の上に形成されることを特徴とする請求項1に記載のLEDチップ。
【請求項3】
前記メサは、絶縁性上層、中間層及び底層を含んでおり、前記基板の上に前記第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、前記中間層はその側壁を介して前記第1のp型層及び前記第1の活性領域と接し、前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のn型層と接し、一方、前記基板の上に前記第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、前記中間層はその側壁を介して前記第1のn型層及び前記第1の活性領域と接し、前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のp型層と接することを特徴とする請求項1に記載のLEDチップ。
【請求項4】
前記基板に前記第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、前記中間層は絶縁層でありかつ前記底層はn型層であるか、または前記中間層はp型層でありかつ前記底層は絶縁層であり、一方、前記基板の上に前記第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、前記中間層は絶縁層でありかつ前記底層はp型層であるか、または前記中間層はn型層でありかつ前記底層は絶縁層であることを特徴とする請求項3に記載のLEDチップ。
【請求項5】
前記傾斜領域に、前記第1のLED構造と前記第2のLED構造とを分離するギャップをさらに有していることを特徴とする請求項1に記載のLEDチップ。
【請求項6】
一体領域、分離領域及びそれらの間に位置する傾斜領域を含む、エピタキシャル成長用の基材であって、少なくとも、第1の表面の組及びそれと垂直にずれた第2の表面の組を前記分離領域に含んでおり、前記第1の表面と前記第2の表面は、前記傾斜領域のおける斜面を介して前記一体領域において1つの表面に結合されるようにされた基材と、
前記分離領域の第1の表面に形成された第1のLED構造及び前記分離領域の第2の表面に形成された第2のLED構造であって、前記第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含み、前記第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含み、前記第1及び第2のLED構造は、前記分離領域において互いに分離しているが、前記一体領域では、前記傾斜領域の斜面を介して、前記第1のn型層と前記第2のn型層とが1つのn型層に結合され、前記第1の活性領域と前記第2の活性領域とが1つの活性領域に結合され、前記第1のp型層と前記第2のp型層とが1つのp型層に結合されるようにされた第1及び第2のLED構造と、
を有していることを特徴とするLEDチップ。
【請求項7】
前記基材は、垂直にずれた上面を備えた基板と、前記基板に倣って形成されたテンプレート層と、を含んでいることを特徴とする請求項6に記載のLEDチップ。
【請求項8】
前記基材は、平坦な基板と、垂直にずれた上面を備えたテンプレート層と、を含んでいることを特徴とする請求項6に記載のLEDチップ。
【請求項9】
前記基材は、平坦な基板と、前記基板の上に形成された所定のパターンのメサと、を含んでいることを特徴とする請求項6に記載のLEDチップ。
【請求項10】
前記基材は、平坦な基板と、前記基板の上に形成された平坦なテンプレート層と、前記テンプレート層の上に形成された所定のパターンのメサと、を含み、前記分離領域における前記メサの上面は前記第2の表面を構成し、前記メサにより露出された前記テンプレート層の上面は前記第1の表面を構成していることを特徴とする請求項6に記載のLEDチップ。
【請求項11】
前記メサは、絶縁性上層、中間層及び底層を含み、前記基材に前記第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、前記中間層はその側壁を介して前記第1のp型層及び前記第1の活性領域と接し、かつ前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のn型層と接し、一方、前記基材に前記第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、前記中間層はその側壁を介して前記第1のn型層及び前記第1の活性領域と接し、かつ前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のp型層と接していることを特徴とする請求項10に記載のLEDチップ。
【請求項12】
前記基材に前記第1のLED構造の第1のn型層が成長される場合、前記中間層は絶縁層でありかつ前記底層はn型層であるか、または前記中間層はp型層でありかつ前記底層は絶縁層であり、一方、前記基材に前記第1のLED構造の第1のp型層が成長される場合、前記中間層は絶縁層でありかつ前記底層はp型層であるか、または前記中間層はn型層でありかつ前記底層は絶縁層であることを特徴とする請求項11に記載のLEDチップ。
【請求項13】
前記傾斜領域に、前記第1及び第2のLED構造を分離するギャップをさらに有していることを特徴とする請求項6に記載のLEDチップ。
【請求項14】
基板と、
前記基板の上に形成されたメサであって、その上面が、前記メサにより露出された前記基板の上面と垂直にずれるようにされたメサと、
前記メサにより露出された基板の上面に形成された第1のLED構造、及び前記メサの上面に形成された第2のLED構造であって、前記第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含み、前記第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含いる第1及び第2のLED構造と、を有し、
前記基板及び前記メサの上に前記第1及び第2のn型層が成長される場合、前記第1のp型層はその側壁を介して前記第2のn型層と接し、前記基板及び前記メサの上に前記第1及び第2のp型層が成長される場合、前記第1のn型層はその側壁を介して前記第2のp型層と接することを特徴とするLEDチップ。
【請求項15】
前記基板と前記メサとの間に更にテンプレート層を含み、前記テンプレート層の上に前記メサが形成され、前記メサの上面は、前記メサにより露出された前記テンプレート層の上面と垂直にずれ、前記メサにより露出された前記テンプレート層の上に前記第1のLED構造が形成されることを特徴とする請求項14に記載のLEDチップ。
【請求項16】
前記メサは、上層及び底層を含み、前記基板及び前記メサの上に前記第1及び第2のn型層が成長される場合、前記上層はその側壁を介して前記第1のp型層及び前記第1の活性領域と接し、前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のn型層と接し、前記上層は絶縁層でありかつ前記底層はn型層であるか、または前記上層はp型層でありかつ前記底層は絶縁層であり、一方、前記基板及び前記メサの上に前記第1及び第2のp型層が成長される場合、前記上層はその側壁を介して前記第1のn型層及び前記第1の活性領域と接し、前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のp型層と接し、前記上層は絶縁層でありかつ前記底層はp型層であるか、または前記上層はn型層でありかつ前記底層は絶縁層であることを特徴とする請求項14に記載のLEDチップ。
【請求項17】
基板と、
前記基板の上に形成されたメサであって、その表面が、前記メサにより露出された基板の上面と垂直にずれているメサと、
前記メサにより完全に分離されている、前記メサにより露出された前記基板の上に形成された第1のLED構造及び前記メサの上に形成された第2のLED構造とを含むことを特徴とするLEDチップ。
【請求項18】
前記基板と前記メサとの間にさらにデル層を含み、前記テンプレート層に前記メサが形成され、前記メサの上面は、前記メサにより露出された前記テンプレート層の上面と垂直にずれており、前記メサにより露出された前記テンプレート層の上に前記第1のLED構造が形成されることを特徴とする請求項17に記載のLEDチップ。
【請求項19】
前記メサは、絶縁性上層及び底層を含み、前記基板及び前記メサの上に前記第1及び第2のn型層が成長される場合、前記上層はその側壁を介して前記第1のp型層及び前記第1の活性領域と接し、前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のn型層と接し、かつ前記底層はn型層または絶縁層であり、一方、前記基板及び前記メサの上に前記第1及び第2のp型層が成長される場合、前記上層はその側壁を介して前記第1のn型層及び前記第1の活性領域と接し、前記底層はその側壁を介して前記第1の活性領域及び前記第1のp型層と接し、かつ前記底層はp型層または絶縁層であることを特徴とする請求項17に記載のLEDチップ。
【請求項20】
一体領域、分離領域及びそれらの間の傾斜領域を有する基板を用意することと、
前記基板の上にメサを形成することであって、前記メサの上面が、前記分離領域において前記メサにより露出された基板の上面に対して垂直にずれ、前記分離領域において前記メサにより露出された前記基板の上面が、前記一体領域における前記メサの上面と、前記傾斜領域の斜面を介して接続されるようにすることと、
前記メサ及び前記基板の上にLED構造を堆積して、前記分離領域において前記メサにより露出された前記基板の上面の第1のLED構造及び前記メサの上面の第2のLED構造を形成することであって、前記第1及び第2のLED構造は、前記分離領域では互いに分離しているが、前記一体領域において1つのLED構造に結合され、前記第1のLED構造は、第1のn型層、第1の活性領域及び第1のp型層を含み、前記第2のLED構造は、第2のn型層、第2の活性領域及び第2のp型層を含むようにすることと、
を含んでいることを特徴とする、発光デバイスの製造方法。
【請求項21】
前記LED構造を堆積するステップは、
前記メサ及び前記基板の上にn型層を堆積して、前記分離領域において、前記メサにより露出された前記基板の上面の前記第1のn型層、及び前記メサの上の前記第2のn型層を形成することと、
前記n型層の上に活性領域を堆積して、前記第1のn型層の上の前記第1の活性領域、及び前記第2のn型層の上の前記第2の活性領域を形成することと、
前記活性領域の上にp型層を堆積して、前記第1の活性領域の上の前記第1のp型層、及び前記第2の活性領域の上の前記第2のp型層を形成することと、を含み、
前記一体領域では前記傾斜領域を介して、前記第1及び第2のn型層を1つのn型層に結合し、前記第1及び第2の活性領域を1つの活性領域に結合し、前記第1及び第2のp型層を1つのp型層に結合することを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
【請求項22】
前記メサを形成する前に、前記基板の上にさらにテンプレート層を堆積し、前記テンプレート層の上に前記メサを形成することを特徴とする請求項20に記載の製造方法。
【請求項23】
前記メサを形成するステップは、
前記テンプレート層上にメサ層を堆積することと、
前記メサ層をパターニング及びエッチングして、所定のパターンを持つ前記メサを形成することと、
前記傾斜領域において前記テンプレート層及び前記メサの側壁を露出させて、前記メサ及び前記テンプレート層の上に保護層を形成することと、
前記傾斜領域の、露出した前記テンプレート層及び前記メサの側壁に、傾斜した上面を備えた膜を成長させることと、
を含むことを特徴とする請求項22に記載の製造方法。
【請求項24】
前記メサ層をパターニング及びエッチングして所定のパターンを持つメサを形成するステップの後、前記所定のパターンを持つメサをパターニング及びエッチングして、前記傾斜領域に段差構造を形成することをさらに含むことを特徴とする請求項23に記載の製造方法。
【請求項25】
前記第1のLED構造と前記第2のLED構造とを分離させるギャップを前記傾斜領域に形成することを更に含むことを特徴とする請求項20に記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図9E】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−33859(P2012−33859A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27193(P2011−27193)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(511029660)インベンルクス コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】