説明

両性重合体及び毛髪用処理剤

【課題】皮膜が適度な硬さと柔軟性を有し、かつ、粘着性が少ない両性重合体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】 一般式(1)で示される構成単位を有する両性重合体(A)である。
【化10】


式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、R4は炭素数1〜3のアルキレン基、Qは酸素原子又は−NH−、Zは−COO又は−SO3である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は両性重合体及び毛髪用処理剤に関する。詳しくはベタイン型又はスルホベタイン型の両性基を有するビニル重合系の両性重合体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、各種の両性重合体が提案されている。両性重合体は、1分子中にアニオン性の繰り返し単位とカチオン性の繰り返し単位を有する両性重合体、及び1つの繰り返し単位中にアニオン性基とカチオン性基を有する両性重合体に大別される。このうちの後者は、ベタイン型及びスルホベタイン型の両性基を有する両性重合体が代表的であり、毛髪処理剤用の樹脂として提案されている(特許文献−1〜3参照)。しかしながら、従来のベタイン型及びスルホベタイン型の両性重合体は、毛髪表面で皮膜を形成しセット性は良好であるが、外力が加わった場合に皮膜の破壊が起こり易かった。その対策として、可塑剤やシリコーンを添加することも検討されているが、粘着性が増大したり、添加量が多すぎるとセット性が低下しやすかった。
【特許文献−1】特公昭55−17009号公報
【特許文献−2】特開平11−79946号公報
【特許文献−3】特公平6−47608号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、皮膜が適度な硬さと柔軟性を有し、かつ、粘着性が少ない両性重合体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、アクリロイル基のα位にヒドロキシアルキル基を有する両性単位を有する両性高分子を使用することによって、本発明に到達した。すなわち本発明は、一般式(1)で示される構成単位を有する両性重合体(A);両性重合体の全構成単位のモル数に基づいて、一般式(1)で示される構成単位を10〜85モル%及びその他のビニル単量体から構成される単位を15〜90モル%含む前記両性重合体を含有してなる毛髪用処理剤;及び、一般式(2)で示される両性単量体(a);である。
【化6】

【化7】

【0005】
式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、R4は炭素数1〜3のアルキレン基、Qは酸素原子又は−NH−、Zは−COO又は−SO3である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の両性重合体は、皮膜が適度な硬さと柔軟性を有し、かつ、粘着性が少ない両性重合体である。また、本発明の毛髪用処理剤は、本発明の両性重合体を含有することにより、柔軟性を有し、良好なセット性があり、粘着性が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の両性重合体(A)を示す一般式(1)において、R1は水素原子、メチル基又はエチル基であり、好ましいのは水素原子である。またR2としてはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基及びヘキシレン基などが挙げられるが、好ましいのはエチレン基である。R3及びR5としては、メチル基、エチル基、プロピル基(n−プロピル基及びイソプロピル基)、ブチル基(n−ブチル基、イソブチル基及びsec−ブチル基など)、n−ヘキシル基などが挙げられ、好ましいのはメチル基及びエチル基である。
4としては、メチレン基、エチレン基及びプロピレン基が挙げられ、好ましいのはメチレン基である。Qのうち好ましいのは酸素原子であり、Zのうち好ましいのは−COOである。上記の好ましい範囲であると原料が特に入手し易く、また収率も向上しやすい。
【0008】
本発明の両性重合体(A)の製造方法を大別すると、以下の2種類が挙げられる。
(I)両性単量体を重合する方法
(II)3級アミン型のカチオン性重合体を両性化する方法(高分子反応による方法)
【0009】
上記の方法のうちの(I)について、まず説明する。
(I)の方法は、一般式(2)で示される両性単量体(a)、及び必要によりその他の単量体(b)を重合し、一般式(1)で示される両性重合体を得る方法である。
【0010】
【化8】

【0011】
式中、R1、R2、R3、R4、R5、Q及びZは一般式(1)における基と同様である。
【0012】
一般式(2)で示される両性単量体(a)の具体例としては、ジメチルアミノエチル(α−ヒドロキシメチルアクリレートのカルボキシベタイン化物、及びジエチルアミノエチル(α−ヒドロキシメチルアクリレートのカルボキシベタイン化物などが挙げられる。
【0013】
前記両性単量体(a)のうち、一般式(2)におけるQが酸素原子である単量体の製造方法としては、以下のように、α−ヒドロキシアルキル化に引き続いてベタイン化する方法が挙げられる。
(1)ジアルキルアミノアルキルアクリレートのα−ヒドロキシアルキル化反応;
α−ヒドロキシメチルアクリレート化合物の製造方法に関しては、その収率の向上や精製方法も含めて多くの特許文献に提案されている(例えば、特開昭61−134353号公報、特開平05−17375号公報、特開平07−285906号公報、特開平08−301817号公報及び特開平08−183758号公報など)。これらのうち特にジアルキルアミノアルキルアクリレートのα−ヒドロキシアルキル化反応に関しては、例えば、特開昭61−134353号公報に記載されている。具体的には、ジアルキルアミノアルキルアクリレートとアルデヒドを三級アミンの存在下に反応させてジアルキルアミノアルキルα−(ヒドロキシアルキル)アクリレートを製造する。ジアルキルアミノアルキルアクリレートとしては、ジメチルアミノエチルアクリレート及びジエチルアミノエチルアクリレートなどが挙げられる。アルデヒドとしてホルムアルデヒドを使用した場合はα−(ヒドロキシメチル)基、即ち前記一般式(2)におけるR1が水素原子のものが生成し、アルデヒドとしてアセトアルデヒドを使用した場合はα−(1−ヒドロキシエチル)基、即ちR1がメチル基のものが生成する。三級アミンとしては、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]−オクタン(以下において、DABCOと略記することがある)及びトリエチルアミンなどが挙げられる。ジアルキルアミノアルキルアクリレート/アルデヒドの仕込みモル比は、好ましくは1/0.9〜1/1.2、さらに好ましくは1/0.95〜1/1.05である。反応温度は、好ましくは20〜60℃、さらに好ましくは20〜40℃であり、反応時間は通常10〜100時間、好ましくは20〜80時間である。得られた組成生物を中和・溶剤抽出などを行って精製し目的物を得ることができる。
【0014】
(2)両性化反応(ベタイン化反応);
ジアルキルアミノアルキルα−(ヒドロキシアルキル)アクリレートと一般式(4)で示される化合物(B)とを反応させて両性化する。
X−R5−Z-+ (4)
式中、R5及びZは一般式(1)におけると同様であり、好ましいものも同様である。
Xはハロゲン原子、Mはカチオンである。Xで示されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。Mで示されるカチオンとしては、アルカリ金属原子(ナトリウム、カリウム及びリチウムなど)カチオン、アルカリ土類金属原子(カルシウム及びマグネシウムなど)カチオン、アンモニウムカチオン、有機アミン(モノメチルアミン、モノエチルアミン及びモノブチルアミンなどのモノアルキルアミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン及びジブチルアミンなどのジアルキルアミン;トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリブチルアミンなどのトリアルキルアミン;シクロヘキシルアミンなどの環状アミン;並びに、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどのアルカノールアミン)カチオン、及び第4級アンモニウムカチオン(テトラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン及びトリメチルベンジルアンモニウムカチオンなど)などが挙げられる。一般式(4)で示される化合物(B)の具体例としては、モノクロル酢酸ナトリウム、モノクロル酢酸カリウム、モノクロル酢酸モノエタノールアミン塩などが挙げられる。両性化反応における仕込みモル比、温度、時間及び精製方法などは、通常の方法でよく、例えば、ジアルキルアミノアルキルα−(ヒドロキシアルキル)アクリレートと一般式(4)で示される化合物との仕込みモル比(アクリレート/化合物)は、通常0.8/1〜1/1.3、好ましくは1/1〜1/1.2である。なお、反応中の重合を防止するために重合禁止剤(例えば、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン及びフェノチアジンなど)を、アクリレートの重量に対して0.1〜3重量%添加することが好ましい。 溶剤としては、水、親水性有機溶剤(メタノール、エタノール及びイソプロパノールなどのアルコール類、アセトン及びメチルエチルケトンなどのケトン類、酢酸エチルなどのエステル類)、又は水と親水性有機溶剤との混合溶剤が使用できる。溶剤として水の使用割合が多いほど両性化反応が進行しやすい。一方、水の使用量が少なく親水性有機溶剤の使用割合が多い(例えば90%以上)ほど副生する塩が析出し易く、副生塩の除去がし易いという利点がある。従って、工程上のコスト、及び得られる両性化物の使用目的を考慮して、溶剤の使用量や割合は適宜選択できる。反応温度は、通常は50〜100℃、好ましくは60〜90℃であり、反応時間は通常4〜30時間、好ましくは5〜20時間である。精製方法としては、副生塩が析出している場合は濾過、副生塩が溶解している場合は透析やイオン交換などが挙げられる。なお、反応条件、特に反応系の水分の量やpHによっては、副生物としてジアルキルアミノアルキルα−(ヒドロキシアルキル)アクリレートのヒドロキシル基が化合物(B)と反応してできるカルボキシアルキルエーテル化物(例えば、ジアルキルアミノアルキルα−(カルボキシメチルオキシメチル)アクリレート及びα−(カルボキシメチルオキシメチル)アクリロイルオキシエチルジメチルベタインなど)が生成することもあるが、これらの副生物は一般式(2)で示される単量体の重量に対して20重量%未満であれば、本願発明の効果に大きな影響を与えることがない。
【0015】
前記両性単量体(a)のうち、一般式(2)におけるQが−NH−である単量体の製造方法としては、原料としての前記ジアルキルアミノアルキルアクリレートをジアルキルアミノアルキルアクリルアミドに変更することのみで製造する方法が挙げられる。
【0016】
本発明の両性重合体(A)は、前記両性単量体(a)のみを重合した単独重合体であってもよいが、その他の単量体(b)との共重合体であってもよい。その他の単量体(b)としては、以下の非イオン性単量体、アニオン性単量体、カチオン性単量体及び(a)以外の両性単量体などが挙げられる。
【0017】
非イオン性単量体;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸デシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;エチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、ジイソブチレン、ブタジエン及びイソプレンなどの脂肪族炭化水素系モノマー;メチルビニルエーテル及びエチルビニルエーテルなどのアルキルアルケニルエーテル;酢酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエステル;スチレン及び置換スチレンなどの芳香族ビニル系炭化水素;(メタ)アクリロニトリルなどのニトリル基含有モノマー;(ポリ)アルキレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有ビニルモノマー;(メタ)アクリルアミドなど;N,N−ジアルキル置換(メタ)アクリルアミド;などが挙げられる。
【0018】
アニオン性単量体;
(メタ)アクリル酸、α−メチル(メタ)アクリル酸、クロトン酸及び桂皮酸などの不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸などの不飽和ジカルボン酸;マレイン酸モノアルキルエステルなどの不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル;ビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及びアルキル(炭素数3〜18)アリルスルホコハク酸エステルなどのスルホン酸基含有モノマー;(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレートの硫酸化物などの硫酸エステル基含有ビニルモノマー;並びに、これらの塩[アルカリ金属(カリウム、ナトリウム等)塩、アンモニウム塩、アミン(アルキル基の炭素数が1〜4のアルキルアミン等)塩、第4級アンモニウム塩等]が挙げられる。
【0019】
カチオン性単量体;
アミノエチル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、及びこれらのモノアルキル(炭素数1〜6)置換体並びにモノ(メタ)アリルアミンなどの1級もしくは2級アミノ基含有モノマー;ジアルキル(炭素数1〜4)アミノアルキル(炭素数1〜8)(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリルアミド[ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなど]、並びにモルホリノエチル(メタ)アクリレートなどの3級アミノ基含有モノマー;塩化トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及び塩化ジメチルジアリルなどの3級アミノ基含有モノマーの第4級アンモニウム塩などが挙げられる。
【0020】
(a)以外の両性単量体;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートのカルボキシベタイン化物、及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートのカルボキシベタイン化物などが挙げられる。
【0021】
他の単量体(b)のうち、好ましいのは非イオン性単量体及び(a)以外の両性単量体であり、特に非イオン性単量体である。
【0022】
両性単量体(a)を必須構成単量体として重合して得られる両性重合体における、両性単量体(a)とその他の単量体(b)の割合(モル%)は、(a)の効果を発揮しやすいという観点から、(a)が好ましくは0.3〜85モル%、さらに好ましくは3〜80モル%であり、(b)が好ましくは15〜99.7モル%、さらに好ましくは20〜97モル%である。
【0023】
両性単量体(a)を必須構成単量体として重合する方法としては、通常のラジカル重合が挙げられる。例えば前記の単量体を溶剤中で重合触媒存在下にラジカル重合する方法が挙げられる。
【0024】
溶剤としては、例えば、水、親水性有機溶媒(エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール及び2−ブタノールなどのアルコール系溶剤、並びにメチルエチルケトンなどのケトン系溶剤など)が使用できる。好ましいのは水と親水性有機溶媒の混合溶媒である。
【0025】
重合触媒としては;アゾ系触媒[例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビスイソブチレートなど];
過酸化物系触媒[例えば、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエートなど];及び過硫酸塩系触媒[例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウムなど];が挙げられる。
連鎖移動剤としてはアルキルメルカプタンなどを使用することもできる。重合温度としては、50〜120℃、好ましくは60〜110℃である。また、上記の溶液重合の他に、塊状重合、乳化重合または懸濁重合により得ることもできる。さらに、共重合体の重合様式としては、ランダム付加重合または交互共重合のいずれでもよく、また、グラフト共重合またはブロック共重合のいずれでもよい。
【0026】
本発明の両性重合体(A)の製造方法のうちの前記(II)の方法は、いわゆる高分子反応による方法であって、一般式(3)で示される構成単位を有するカチオン性重合体(A0)と前記一般式(4)で表される化合物(B)とを反応させる方法である。
【0027】
【化9】

【0028】
式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、Qは酸素原子又は−NH−である。
【0029】
カチオン性重合体(A0)は、前述のジアルキルアミノアルキルアクリレートのα−ヒドロキシアルキル化物(a0)を必須構成単量体として重合することにより得られる。
α−ヒドロキシアルキル化物(a0)の具体例としては、ジメチルアミノエチルα−(ヒドロキシアルキル)アクリレート、ジエチルアミノエチルα−(ヒドロキシアルキル)アクリレート、及びジメチルアミノエチルα−(ヒドロキシアルキル)アクリルアミドなどが挙げられる。
【0030】
カチオン性重合体(A0)は、(a0)のみの単独重合体であってもよいが、前記他の単量体(b)との共重合体であってもよい。
【0031】
カチオン性単量体(a0)とその他の単量体(b)の割合(モル%)は、両性単位の効果を発揮しやすいという観点から、(a0)が好ましくは0.3〜85モル%、さらに好ましくは3〜80モル%であり、(b)が好ましくは15〜99.7モル%、さらに好ましくは20〜97モル%である。
【0032】
カチオン性単量体(a0)を必須構成単量体として重合する方法としては、前述と同様の通常のラジカル重合が挙げられる。
【0033】
得られたカチオン性重合体(A0)を、さらに前記一般式(4)で表される化合物(B)と反応させる反応条件は、前述の両性化反応(ベタイン化反応)の反応条件と同様である。
【0034】
本発明の両性重合体(A)の数平均分子量は、通常3,000〜1,000,000、好ましくは4,000〜100,000である。本発明において数平均分子量はゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで標準物質としてポリエチレングリコールを用いて測定されるものである。
【0035】
本発明の両性重合体(A)は、その皮膜が適度な硬さと柔軟性を有し、かつ、粘着性が少ない両性重合体であり、毛髪用処理剤などに使用できる。
【0036】
本発明の毛髪用処理剤は、両性重合体の全構成単位のモル数に基づいて、一般式(1)で示される構成単位を好ましくは10〜85モル%、さらに好ましくは20〜80モル%、特に好ましくは50〜80モル%、及びその他のビニル単量体から構成される単位を好ましくは15〜90モル%、さらに好ましくは20〜80モル%、特に好ましくは20〜50モル%含む毛髪用処理剤である。本発明の毛髪用処理剤における有効成分(後述の稀釈剤以外の成分)のうちの両性重合体(A1)の割合は、通常3〜100%、好ましくは10〜80%である。
【0037】
本発明の毛髪用処理剤は、本発明の効果を妨げない量のアニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤を含有してもよい。
【0038】
アニオン界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウリルスルホコハク酸2ナトリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ラウロイルエタノールアミド2ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸ナトリウム、ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0039】
非イオン界面活性剤としては、1:1型ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリルジメチルアミンオキシド、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=1〜100)、ジステアリン酸ポリエチレングリコール(重合度=1〜100)、モノラウリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ソルビタン、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)ジオレイン酸メチルグルコシド、ポリオキシエチレン(重合度=1〜100)牛脂アルキルヒドロキシミリスチレンエーテル、モノステアリン酸エチレングリコール等が挙げられる。
【0040】
カチオン界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドの乳酸塩などが挙げられる。
【0041】
両性界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、ラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム、β−ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0042】
これらの界面活性剤を含有する場合の含有量は、毛髪用処理剤の有効成分のうちの好ましくは80%以下、さらに好ましくは0.1〜50%である。
【0043】
また、本発明の毛髪用処理剤は、本発明の効果を妨げない量の乳化安定剤、保湿剤、シリコーン、キレート剤、増粘剤、香料、着色料、防腐剤、紫外線吸収剤などの添加剤を含有してもよい。乳化安定剤としてはセチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコール等の炭素数6〜22の高級アルコール;保湿剤としてはグリセリン及びピロリドンカルボン酸ナトリウム等;増粘剤としてはカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース及びタンパク誘導体等;シリコーンとしてはジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンのメチル基の一部に各種の有機基を導入した変性シリコン及び環状ジメチルシロキサン等;キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム及び1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸ナトリウム等があげられる。これらの添加剤の合計は、毛髪用処理剤の有効成分のうちの好ましくは60%以下、さらに好ましくは0.1〜30%含有である。
【0044】
本発明の毛髪用処理剤は、有効成分を必要により希釈剤で希釈溶解させ又は水分散させた状態のものであることが好ましい。希釈剤は有機溶剤及び/又は水であり、毛髪処理剤は好ましくは溶液状又は分散液状(エマルション)である。有機溶剤としては、炭素数1〜10の溶剤が使用でき、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール及びジプロピレングリコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン及びジエチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル及びプロピオン酸メチルなどのエステル類、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ及びブチルセルソルブなどのエーテル類、石油エーテル、ヘキサン及びシクロヘキサン等の炭化水素類等が挙げられる。好ましくはアルコール類であり、特に好ましくはエタノールである。水/有機溶剤の混合溶剤の場合の水/有機溶剤の比率は好ましくは99.9/0.1〜0.1/99.9、さらに好ましくは90/10〜10/90である。
【0045】
本発明の毛髪用処理剤の有効成分濃度は、通常1〜100%、好ましくは3〜60%であり、希釈剤の含有量は通常0〜99%、好ましくは40〜97%である。なお、本発明の毛髪用処理剤は、使用時にさらに希釈して使用することもできる。使用時の毛髪用処理剤中の両性重合体(A1)の含有量は、少なくとも0.01%であることが好ましく、0.01%以上であれば、ムース、ミスト、ジェルなどのセット剤として使用する場合はセット力が不足しにくく、シャンプーまたはリンスとして使用する場合は髪がまとまり易くなり、トリートメントとして使用する場合は十分なトリートメント効果が発揮でき、コンディショニング効果付与剤として使用する場合は十分なコンディショニング効果があり、染毛剤用途に使用する場合は十分な染毛効果がある。
【0046】
本発明の毛髪処理剤の用途は特に限定されないが、ムース、ミスト、ジェルなどのセット剤、シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショニング効果付与剤等に有効である。また、この毛髪用処理剤の優れた性質を生かし、従来から使用されている毛髪用処理剤の用途にはすべて適用可能である。毛髪用処理剤の使用方法は、用途によって異なる。例えば、ムース、ミスト、ジェル等のセット剤として使用する場合は上記毛髪用処理剤の適量を毛髪へ付けた後、毛髪の形を整え、乾燥させる。シャンプー、リンス等として使用する場合は毛髪へ付けた後、最後に水又は湯で洗い流す方法が例示される。
【0047】
[実施例]
以下の製造例及び実施例により本発明を更に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。部および%は特記しない限り重量部および重量%を意味する。
【0048】
<製造例1>
本発明の両性単量体(a−1)の製造
[ジメチルアミノエチル(α−ヒドロキシメチル)アクリレートのカルボキシベタイン化物の製造];
加熱撹拌装置および冷却器を備えたガラス製反応容器に、ジメチルアミノエチルアクリレート(以下、DMAEAと略記)143部(1.0モル部;興人株式会社製)、37%ホルムアルデヒド水溶液(メタノール含有量7%)78.4部(1.0モル部)及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(以下、DABCOと略記)7部(63ミリモル部;サンアプロ株式会社製)を仕込み、均一混合した後、28℃で48時間激しく攪拌して反応させた。この反応液に1N塩酸を加えてpHを5.8に調整した後、ジクロルメタン100mLで3回抽出し、有機相を飽和食塩水100mLで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した後、揮発成分を減圧で除去した。132部のジメチルアミノエチル(α−ヒドロキシメチル)アクリレート(以下、OH−DMAEAと略記)(純度98%、収率78%)が得られた。その後、加熱撹拌装置及び環流冷却器を備えたガラス製反応容器に、溶媒としての無水エタノール300部、上記のOH−DMAEA132部(0.76モル部)、モノクロル酢酸カリウム126部(0.84モル部)及びメトキシハイドロキノン0.5部を仕込み、空気吹き込み下に80℃で5時間環流加熱して両性化反応を行った。反応終了後、反応系を室温まで冷却し、副生する塩化カリウムを直径8.5cmの5Cの濾紙を用いて加圧濾過器で1kg/cm2の圧力で濾過を行ない、OH−DMAEAのカルボキシベタイン化物[両性単量体(a−1)とする]の50%エタノール溶液を得た(収率95%、両性化率96%、塩素含量0.2%)。
【0049】
比較の両性単量体(x−1)の製造;
加熱撹拌装置及び環流冷却器を備えたガラス製反応容器に、溶媒としての無水エタノール300部、DMAEA132部(0.92モル部)、モノクロル酢酸カリウム126部(0.84モル部)及びメトキシハイドロキノン0.5部を仕込み、空気吹き込み下に80℃で5時間環流加熱して両性化反応を行った。反応終了後、反応系を室温まで冷却し副生する塩化カリウムを直径8.5cmの5Cの濾紙を用いて加圧濾過器で1kg/cm2の圧力で濾過を行ない、DMAEAのカルボキシベタイン化物[両性単量体(x−1)とする]の50%エタノール溶液を得た(収率96%、両性化 率96%、塩素含量0.2%)。
【0050】
実施例1
両性重合体(A−1)の製造;
加熱撹拌装置、温度計、窒素導入管及び冷却器を備えたガラス製反応容器に、両性単量体(a−1)の50%エタノール溶液200部(0.43モル部)、DMAEA20部(0.14モル部)、エチルメタクリレート(以下、EMAと略記)6部(0.05モル部)、及びラウリルメタクリレート(以下、LMAと略記)30部(0.12モル部)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.8部を入れて、窒素気流下に78℃で12時間重合させ、冷却後、エタノールで両性重合体の濃度を50%に調整し、一般式(1)の構成単位が58モル%と他のビニル単量体から構成される単位が42モル%の両性重合体(A−1)の濃度50%のエタノール溶液を得た。
【0051】
実施例2〜6、比較例1〜2
実施例の両性重合体(A−2)〜(A−6)、及び比較例の両性重合体(X−1)〜(X−2)の製造;
実施例1と同様のガラス製反応容器に、本発明の両性単量体(a−1)の50%エタノール溶液、又は比較の両性単量体(x−1)の50%エタノール溶液、及びその他の単量体を、表1に記載のモル%になるように仕込み、実施例1と同様の操作で重合し、本発明の両性重合体(A−2)〜(A−6)のエタノール溶液、及び比較の両性重合体(X−1)〜(X−2)のエタノール溶液を得た。
【0052】
【表1】

【0053】
実施例7
両性重合体(A−7)の製造:
(1)カチオン性重合体(A0−7)の製造;
加熱撹拌装置、温度計、窒素導入管及び冷却器を備えたガラス製反応容器に、エタノール100部、製造例1と同様にして得られたOH−DMAEA110部(0.64モル部)、EMA6部(0.05モル部)、及びLMA30部(0.12モル部)を仕込み、アゾビスイソブチロニトリル0.8部を入れて、窒素気流下に78℃で12時間重合させ、冷却後、エタノールで重合体の濃度を50%に調整し、カチオン性重合体の濃度50%のエタノール溶液を得た。
(2)カチオン性重合体(A0−7)の両性化;
加熱撹拌装置、温度計、窒素導入管及び冷却器を備えたガラス製反応容器に、上記のカチオン性重合体の濃度50%のエタノール溶液246部を仕込み、モノクロル酢酸カリウム105部(0.70モル部)及びメトキシハイドロキノン0.5部を仕込み、空気吹き込み下に80℃で5時間環流加熱して両性化反応を行った。反応終了後、反応系を室温まで冷却し副生する塩化カリウムを直径8.5cmの5Cの濾紙を用いて加圧濾過器で1kg/cm2の圧力で濾過を行ない、エタノールで濃度を50%に調整して、一般式(1)の構成単位が79モル%と他のビニル単量体から構成される単位が21モル%の両性重合体(A−7)の濃度50%のエタノール溶液を得た。
【0054】
実施例8〜12、比較例3〜4
実施例の両性重合体(A−8)〜(A−12)、及び比較例の両性重合体(X−3)〜(X−4)の製造;
実施例7と同様のガラス製反応容器に、OH−DMAEA又はDMAEA、及びその他の単量体を、表2に記載のモル%になるように仕込み、実施例7と同様の操作で重合し、カチオン性重合体(A0−7)〜(A0−12)のエタノール溶液、及び比較のカチオン性重合体(X−3)〜(X−4)のエタノール溶液を得た。
これらのカチオン性重合体を実施例7と同様にして両性化した。なお、両性化剤としてのモノクロル酢酸カリウムは、いずれもOH−DMAEA及びDMAEAの合計モル数に対して1.1倍のモル数になるように仕込んだ。
【0055】
【表2】

【0056】
得られた両性重合体(A−1)〜(A−12)、(X−1)〜(X−4)を、水/エタノール(50/50体積比)で希釈して、有効成分濃度3%の毛髪用処理剤を調製した。
【0057】
上記の毛髪用処理剤の性能評価試験を行った。試験法は次の通りであり、評価結果を表3に示した。
【0058】
<セット性>
長さ25cmの毛束2gに毛髪用処理剤を0.5gスポイドで塗布し、直径10mmのロッドに巻いて40℃で1時間乾燥させた。乾燥後、ロッドから毛束をはずし、直ちにカールの長さ(L0)を測定した。ここで、カールの長さと(L0)とは毛束の一端を固定し、他端を垂らしたときの固定端から再下位点までの距離をいう。次にこれを恒温恒湿器(30℃、80%R.H.)に3時間つるした後、カールの長さL1を測定した。セット性はロッドからはずした直後のカールの長さ(L0)と3時間放置後のカールの長さ(L1)から次式で算出し、下記の判定条件で評価した。
セット性(%)=〔(25−L1)/(25−L0)〕×100
判定基準 セット性 80〜100% : ◎
セット性 50〜79% : ○
セット性 30〜49 % : △
セット性 0〜29 % : ×
【0059】
<洗浄性>
前記のセット性試験と同じロッドに巻いて乾燥させた髪の毛を、市販のシャンプーの1%溶液で洗浄し、つぎに水で洗浄後乾燥し、毛髪表面上の両性重合体の残存量をマイクロスコープ(KEYENCE社製VH-6110)を通して1,000倍に拡大して観察し、下記の判定基準で評価する。
判定基準 残存無し : ○
残存少量あり : △
残存多量にあり : ×
【0060】
<使用感>
三洋化成工業株式会社の全従業員からランダムに選定されたパネラー10人が前記<セット性>で作製した毛髪用処理剤をセット剤として実使用試験して、ゴワツキ感、ベトツキ感、くし通り性の使用感を官能評価により下記の判定基準で評価した。
判定基準 ゴワツキ感7人以上がゴワツキ感が無いと判断 : ○
3人以上6人以下がゴワツキ感が無いと判断 : △
8人以上がゴワツキ感があると判断 : ×
ベトツキ感7人以上がベトツキ感が無いと判断 : ○
3人以上6人以下がベトツキ感が無いと判断 : △
8人以上がベトツキ感があると判断 : ×
くし通り性7人以上がくし通り性が良いと判断 : ○
3人以上6人以下がくし通り性が良いと判断 : △
8人以上がくし通り性が悪いと判断 : ×
【0061】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の両性重合体は、毛髪用処理剤として、セット剤、シャンプー、リンス、トリートメント及びコンディショニング効果付与剤などに利用できる。また、凝集剤、汚泥脱水剤、接着剤用樹脂及び塗料用樹脂等にも利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)で示される構成単位を有する両性重合体(A)。
【化1】

(式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、R4は炭素数1〜3のアルキレン基、Qは酸素原子又は−NH−、Zは−COO又は−SO3である。)
【請求項2】
一般式(2)で示される両性単量体(a)を必須構成単量体として重合して得られる請求項1記載の両性重合体。
【化2】

(式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、R4は炭素数1〜3のアルキレン基、Qは酸素原子又は−NH−、Zは−COO又は−SO3である。)
【請求項3】
一般式(3)で示される構成単位を有するカチオン性重合体(A0)と一般式(4)で表される化合物(B)との反応で得られる請求項1記載の両性重合体。
【化3】

(式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、Qは酸素原子又は−NH−である。)
【化4】

(式中、R5は炭素数1〜3のアルキレン基、Xはハロゲン原子、Zは−COO又は−SO3、Mはカチオンである。)
【請求項4】
一般式(1)におけるR1が水素原子、R2がエチレン基、R3及びR5がメチル基又はエチル基、R4がメチレン基、Qが酸素原子、Zが−COOである請求項1記載の両性重合体。
【請求項5】
数平均分子量が3,000〜1,000,000である請求項1〜4のいずれか記載の両性重合体。
【請求項6】
両性重合体の全構成単位のモル数に基づいて、一般式(1)で示される構成単位を10〜85モル%及びその他のビニル単量体から構成される単位を15〜90モル%含む請求項1〜5のいずれか記載の両性重合体を含有してなる毛髪用処理剤。
【請求項7】
一般式(2)で示される両性単量体(a)。
【化5】

(式中、R1は水素原子、メチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜6のアルキレン基、R3及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、R4は炭素数1〜3のアルキレン基、Qは酸素原子又は−NH−、Zは−COO又は−SO3である。)

【公開番号】特開2009−91524(P2009−91524A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−266084(P2007−266084)
【出願日】平成19年10月12日(2007.10.12)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】