説明

事故通報装置および緊急通報システム

【課題】 衝突事故発生時において衝突相手車両の運転者の情報を精度良く取得する事が可能な事故通報装置を得る。
【解決手段】 事故通報装置300は、自車両の運転者の情報を記憶する自車両運転者情報記憶手段142、これに記憶された情報を送信するとともに近隣車両が送信する近隣車両の運転者の情報を受信する車間通信手段143、これにより受信した情報を一定時間記憶する近隣車両運転者情報記憶手段144、自車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段141、自車両の衝突を認識する事故認識手段140、外部と通信を行う通信手段145、事故認識手段140による衝突の認識をトリガとして、自車両の運転者の情報、近隣車両の運転者の情報、自車両の現在位置情報を、通信手段105を介して外部の通報センターへ通知する制御手段106を備えて構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、事故通報装置および緊急通報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の事故通報装置が、例えば特許文献1に示されている。
【0003】
特許文献1の事故通報装置は、特許文献1の図1に示されているように、事故認識手段100で衝突を検知すると、GPSなどの現在位置認識手段101で検出された現在位置および記憶手段102に記憶されている自車両の固有情報を通信手段103を介して緊急連絡先へ通報する制御手段104を備えており、衝突事故発生時に、その事故車両自車両の固有情報と現在位置情報を特定の連絡先に通知するものである。
【0004】
【特許文献1】特開平6−107068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した従来の事故通報装置では、衝突事故発生時の現在位置情報及び自車両の固有情報を自動的に特定の連絡先に通知する事は可能であったが、衝突相手車両を特定しうる情報を同時に付加し安定的に通知する手法は確立されておらず、例えば暗くて衝突相手車両の特徴やナンバープレートの情報が読み取れず、当て逃げされると相手車両の特定が困難になるという問題があった。
【0006】
上記の問題を解決する手段として、例えば自車両に撮像機能を実装し、衝突をトリガとして撮像を行う事で相手車両を特定する事が考えられるが、衝突は瞬間的なものであり、衝突をトリガとして撮像しようにも、事故発生瞬間にタイミングよく相手車両の撮像を行わなければならず、タイミング的に困難であるという問題があった。また、撮像によって相手車両を特定するためにはナンバープレートなど固有情報の記載された箇所を的確に撮像しなければならないが、その為にはアングルの調整などが自動的に行われる機能が必要になるという問題があった。さらに、夜間やトンネル内といった暗いところでは撮像精度にも問題が生じるという問題があった。
【0007】
特に、所有者と運転者とが一致しない場合、例えばレンタカー使用者や、友人の自動車を借りる場合、即座に運転者が誰であるかを特定する事はさらに困難であった。
【0008】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、衝突事故発生時において衝突相手の運転者を特定しうる情報を取得する事が可能な事故通報装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る事故通報装置は、自動車に搭載される事故通報装置であって、自車両の運転者の情報を獲得する運転者情報獲得手段と、獲得した運転者情報を記憶する自車両運転者情報記憶手段と、自車両運転者情報記憶手段に記憶された自車両の運転者の情報を送信するとともに近隣車両が送信する近隣車両の運転者の情報を受信する車間通信手段と、車間通信手段により受信した近隣車両の運転者の情報を一定時間記憶する近隣車両運転者情報記憶手段と、自車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段と、自車両の衝突を認識する事故認識手段と、外部と通信を行う通信手段と、事故認識手段による衝突の認識をトリガとして、自車両運転者情報記憶手段に記憶された自車両の運転者の情報、近隣車両運転者情報記憶手段に記憶された近隣車両の運転者の情報、現在位置検出手段により検出した自車両の現在位置情報を、通信手段を介して外部の通報センターへ通知する制御手段とを備えて構成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の事故通報装置は、近隣車両の運転者の情報を受信して一定時間記憶し、自車両の運転者の情報、現在位置情報とともに外部の通報センターへ通知する事が可能であるため、通報センターにおいて複数の事故通報装置から通知された自車両の運転者の情報、近隣車両の運転者の情報から対応付けを行うことにより、どの運転者が運転する車両とどの運転者が運転する車両とが衝突したのかを特定することが可能である。従って、衝突相手車両の運転者を特定する事が可能となり、自動車事故の当て逃げ事件等の早期解決に繋がると考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0012】
<実施の形態1>
(構成)
本実施の形態に係る事故通報装置のブロック図を、図1に示す。事故通報装置200は自動車に搭載される事故通報装置であって、自車両の衝突を認識する事故認識手段100、自車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段101を備える。また、自車両の固有情報を記憶する自車両記憶手段102、自車両記憶手段102と接続され自車両記憶手段102に記憶された自車両の固有情報を取得し外部に送信するとともに近隣車両が送信する近隣車両の固有情報を受信する車間通信手段103、車間通信手段103と接続され車間通信手段103により受信された近隣車両の固有情報を一定時間記憶する近隣車両記憶手段104を備える。
【0013】
さらに、現在位置検出手段101、自車両記憶手段102、近隣車両記憶手段104、および外部と通信を行う通信手段105と接続され、事故認識手段100による自車両の衝突の認識をトリガとして、自車両記憶手段102に記憶された自車両の固有情報、近隣車両記憶手段104に記憶された近隣車両の固有情報、現在位置検出手段101により検出した自車両の現在位置情報を、通信手段105を介して外部の通報センターへ通知する制御手段106を備える。
【0014】
本実施の形態に係る通報センター210のブロック図を、図3に示す。通報センター210は、複数の事故通報装置から通知された自車両の固有情報、近隣車両の固有情報から対応付けを行いどの車両とどの車両が衝突したのかを特定する車両情報マッピング部131、車両情報マッピング部131と接続され車両情報マッピング部131から出力された情報を記憶する記憶手段132を備える。さらに、記憶手段132と接続され記憶手段132で記憶された情報を取得し車両の固有情報とナンバープレート情報の対応付けを行うNPマッピング部136、NPマッピング部136と接続されNPマッピング部136から出力された信号を、警察及び病院等の予め定められた特定通知先へ通知する通信手段133を備える。
【0015】
複数の自動車にそれぞれ搭載された事故通報装置200、および通報センター210により緊急通報システムが構成される。
【0016】
(動作)
次に動作の説明を行う。図2は、自車両に事故通報装置201、近隣車両に事故通報装置202がそれぞれ搭載されたときの構成を示すブロック図である。事故通報装置201,202は、上述した図1に示す事故通報装置200と同様の構成を備えている。また、図4は自車両に搭載された事故通報装置201の動作のフローチャートを示す図である。図2、図4を基に、まず事故通報装置201の動作の説明を行う。
【0017】
図4に示すように、車間通信が開始され(ステップS1)、事故通報装置201は近隣車両に搭載された車間通信手段123から送信される近隣車両の固有情報を、車間通信手段113により受信し(ステップS2)、近隣車両記憶手段114に記録する(ステップS3)。
【0018】
事故認識手段110による自車両の衝突が認識されずに(ステップS9)一定時間が経過すれば(ステップS4)、近隣車両情報の固有情報を再度受信し(ステップS2)、近隣車両記憶手段114に上書きする(ステップS3)。近隣車両記憶手段114は、複数の近隣車両の固有情報が記憶可能な構成になっている。事故認識手段110による自車両の衝突が認識されない間は、上記ステップ(ステップS9→ステップS4→ステップS2→ステップS3)がループ状に繰り返される。この車間通信手段113、近隣車両記憶手段114、車間通信手段123間の通信は常時通信、又は非常に短い間隔で送受信が行われ、近隣車両情報は頻繁に更新される。
【0019】
また、図4のフローチャートには図示していないが、車間通信手段113は近隣車両の固有情報を受信するとともに、自車両記憶手段112に記憶された自車両の固有情報を近隣車両の車間通信手段123へ送信し、近隣車両は車間通信手段123に送信された車両情報を近隣車両記憶手段124に記憶する。
【0020】
事故認識手段110による自車両の衝突の認識をトリガとして、近隣車両記憶手段114に記憶された近隣車両の固有情報は保持され、制御手段116は該情報を取得する(ステップS9→ステップS7→ステップS8)。また、制御手段116は、事故認識手段110による自車両の衝突の認識をトリガとして、自車両記憶手段112に保持された自車両の固有情報を取得する(ステップS5→ステップS10→ステップS8)。さらに現在位置検出手段101は、事故認識手段110による自車両の衝突の認識をトリガとして現在位置情報を検出し、制御手段116は該情報を取得する(ステップS6→ステップS11→ステップS8)。その後、制御手段116によって、近隣車両の固有情報、自車両の固有情報、現在位置情報を元に通報用情報が生成され(ステップS8)、通信手段115を介して外部の通報センターへ通知される。
【0021】
次に、通報センターの動作について、図3を基に説明を行う。各車両に搭載の事故通報装置から送信された通報用情報130は、通報センター210の車両情報マッピング部131に入力され、車両情報マッピング部131は通報用情報130に含まれる自車両固有情報と近隣車両情報から組み合わせ対応処理134、135を行い、どの車両とどの車両が衝突したのかを判定する。
【0022】
対応づけがとれない場合は、例えば電柱やガードレールなどと車両の衝突であり、車両同士の衝突ではなく車両と車両以外のものが衝突したと判定する。自車両の固有情報、近隣車両の固有情報、前記対応づけによる車両同士かあるいは車両と車両以外のものとの衝突かを示す衝突判定結果(車両同士の衝突であれば、相手車両の固有情報も含む。)、及び現在位置情報は、通報用情報130の受信時刻とともに記憶手段132で記憶され、NPマッピング部136へ出力される。NPマッピング部136では車両固有情報とナンバープレート情報のマッピングが行われる。ただし、車両固有情報にナンバープレート情報が用いられている場合は、この処理は省略される。NPマッピング部136から出力される自車両の固有情報の一つであるナンバープレート(車両同士の衝突であれば、相手車両のナンバープレートも含む)と現在位置情報、時刻の各情報は通信手段133から警察や病院等、予め定められた特定通知先へ通知される。
【0023】
尚、事故通報装置201において、近隣車両記憶手段104に記憶された近隣車両の固有情報に、例えば救急車等の予め定められた特定の情報があるか否かを検知する機能と、特定の情報があれば自車両のドライバーに緊急信号を通知する機能とがさらに搭載されても良い。その場合は、ドライバーは救急車等が近づいてきていることを明確に察知することが可能となる。
【0024】
(効果)
通報センター210において複数の事故通報装置から通知された自車両の固有情報、近隣車両の固有情報から対応付けを行うことにより、どの車両とどの車両が衝突したのかを特定することが可能である。従って、例えば衝突事故発生時において目視でのナンバープレートが読み取りが困難な環境であっても、衝突相手車両を特定する事が可能となり、自動車事故の当て逃げ事件等の早期解決に繋がると考えられる。また、事故通報装置から通知される自車両の固有情報、現在位置情報、近隣車両の固有情報を時刻と共に通報センター210や警察が記録することにより、車両と車両以外のものが衝突した場合の事故、特にひき逃げ事件等の人身事故の早期解決にも繋がると考えられる。
【0025】
<実施の形態2>
(構成)
本実施の形態に係る通事故通報装置の構成について、図1を基に説明する。本実施の形態に係る事故通報装置200の現在位置検出手段101は、実施の形態1と同様に事故認識手段100による自車両の衝突の認識をトリガとして事故発生時の現在位置情報(第1の現在位置情報)を検出した後、一定時間をおいて一定時間経過後の現在位置情報(第2の現在位置情報)を検出する機能を備える。また制御手段106は、一定時間経過後の現在位置情報を取得し、事故発生時に取得した自車両の固有情報、近隣車両の固有情報と共に通信手段105を介して再度外部の通報センターへ通知する機能を備える。さらに、制御手段106は現在位置検出手段101によって検出された現在位置情報に、通報センターへの送信回数を付加する機能を備える。事故通報装置200におけるその他の構成は実施の形態1と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
本実施の形態に係る通報センター211のブロック図を、図5に示す。記憶手段132は、通報用情報130の現在位置情報に付加される送信回数を記憶する機能をさらに備える。また、記憶手段132およびNPマッピング部136と接続され、通知された通報用情報130に緊急性があるかどうか、すなわち衝突事故を起こした自動車あるいはドライバーが運転不能状態であるか否かを、事故発生時の現在位置情報と一定時間経過後の現在位置情報の変化量から判定する緊急信号判定部137を備える。通信手段133は緊急信号判定部137により運転不能状態であると判定された場合に、自車両の固有情報および現在位置情報を予め定められた特定通知先へ通知する機能を備える。通報センター211におけるその他の構成は、実施の形態1で説明した通報センター210と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0027】
複数の自動車にそれぞれ搭載された事故通報装置200、および通報センター211により緊急通報システムが構成される。
【0028】
(動作)
次に動作の説明を行う。まず、図2、図6を基に、自車両の事故通報装置201の動作の説明を行う。図2に示す自車両および近隣車両の事故通報装置201,202は、上述した図1に示す事故通報装置200と同様の構成を備えているとする。図6は、本実施の形態に係る自車両に搭載された事故通報装置201の動作のフローチャートを示す図である。
【0029】
事故認識手段110による自車両の衝突が認識されない場合の動作は実施の形態1と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0030】
事故認識手段110による自車両の衝突の認識をトリガとして、近隣車両記憶手段114に記録された近隣車両の固有情報は保持され、制御手段116は該情報を取得する(ステップS9→ステップS7→ステップS8)。また、制御手段116は、事故認識手段110による自車両の衝突の認識をトリガとして、自車両記憶手段112に保持された自車両の固有情報を取得する(ステップS5→ステップS10→ステップS8)。
【0031】
さらに現在位置検出手段101は、事故認識手段110による自車両の衝突の認識をトリガとして現在位置情報を検出し、制御手段116は、現在位置検出手段111によって検出された事故発生時の現在位置情報に、事故が発生してから現在までの通報センターへの送信回数を示す送信回数情報(ここでは「送信回数情報=0」となる。)を付加し取得する(ステップS6→ステップS11→ステップS12→ステップS8)。その後、制御手段116において、近隣車両の固有情報、自車両の固有情報、送信回数が付加された事故発生時の現在位置情報を元に通報用情報が生成され(ステップS8)、通信手段116を介して外部の通報センターへ1回目の通知が行われる。
【0032】
その後、現在位置検出手段101は、一定時間経過後の現在位置情報を再度検出する(ステップS13)。制御手段106は一定時間経過後の現在位置情報に現在までの通報センターへの送信回数を示す送信回数情報(ここでは「送信回数情報=1」となる。)を付加して(ステップS14)取得し(ステップS15)、事故発生時の自車両の固有情報、近隣車両の固有情報と共に通報用情報を生成して(ステップS15)、通信手段115を介して外部の通報センターへ2回目の通知を行う。
【0033】
次に、通報センターの動作について、図5を基に説明を行う。まず、事故通報装置201からの1回目の通知すなわち「送信回数情報=0」の情報を受信した場合、実施の形態1と同様に車両情報マッピング部131により、通報用情報130に含まれる自車両固有情報と近隣車両情報から組み合わせ対応処理134,135が行われ、どの車両とどの車両が衝突したのかが判定される。自車両の車両固有情報、近隣車両の固有情報、衝突判定結果(車両同士の衝突であれば、相手車両の固有情報も含む。)、事故発生時の現在位置情報及び送信回数情報は、受信時刻とともに記憶手段132で記憶され、NPマッピング部136へ出力される。「送信回数情報=0」の場合、緊急信号判定部137への情報の出力はされない。NPマッピング部136で車両固有情報とナンバープレート情報がマッピングされ、自車両のナンバープレート(車両同士の衝突であれば、相手車両のナンバープレートも含む。)と位置情報、時刻の各情報は、通信手段133から警察等予め定められた特定通知先へ通知される。
【0034】
その後、事故通報装置201からの2回目の通知を受信した場合は、既に車両情報マッピング部131による判定は行われているので、車両情報マッピング部131における処理は省略され、一定時間経過後の現在位置情報は送信回数情報とともに記憶手段132に追加される。
【0035】
「送信回数情報=1」が付加された一定時間経過後の位置情報が記憶手段132に追加された場合は、記憶手段132から事故発生時の現在位置情報と一定時間経過後の現在位置情報が緊急信号判定部137に出力され、緊急信号判定部137は位置情報の比較を行う。位置情報に変化があれば衝突事故を起こした自動車あるいはドライバーが運転可能状態であると判定され、通報センターの事故通報装置201に関する動作はここで終了する。
【0036】
一方、位置情報に変化が無ければ衝突事故を起こした自動車あるいはドライバーが運転不能状態であると判定され、自車両のナンバープレート(車両間衝突をした場合は衝突相手車両のナンバープレートも含む。)と位置情報、時刻の各情報は、通信手段133から病院等、1回目の通知のときとは異なる予め定められた特定通知先へ通知される。
【0037】
(効果)
本実施の形態においては、実施の形態1と同様に、衝突相手車両を特定する事が可能となり、自動車事故の当て逃げ事件等の早期解決に繋がるとともに、車両と車両以外のものが衝突した場合の事故、特にひき逃げ事件等の人身事故の早期解決にも繋がると考えられる。
【0038】
また、実施の形態1では、どのような衝突も予め定められた特定の場所へ通知されるため、例えば通知先に病院等が含まれていれば、再走行可能な比較的軽微な事故でも救急車が出動するといった可能性がある。しかし、本実施の形態においては、事故通報装置201は通報センターへ情報を2度通知し、再送信時には事故発生時から一定時間経過後の現在位置情報を含んだ情報を送信する。また、通報センターは、車両の静止状態が一定時間続けば自動車あるいはドライバーが運転不能状態であると判定し、その時点で病院等へ情報を通知するため、比較的軽微な事故でも救急車が出動するといった状況を防止でき、緊急性に応じた対応をとることが可能となる。
【0039】
<実施の形態3>
(構成)
本実施の形態に係る事故通報装置のブロック図を、図7に示す。基本的には実施の形態1、2と同様であるが、実施の形態1、2では衝突車両が車両の固有情報を通報センターに通知するシステムであるのに対し、実施の形態3では運転者の固有情報を通報センターに通知するという点で異なる。事故通報装置300は自動車に搭載される事故通報装置であって、自車両の衝突を認識する事故認識手段140、自車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段141を備える。また、自車両の運転者固有の情報を獲得する運転者情報獲得手段147、運転者情報獲得手段147で獲得した運転者固有の情報を記憶する自車両運転者情報記憶手段142、自車両運転者情報記憶手段142と接続され自車両運転者情報記憶手段142に記憶された自車両の運転者情報を取得し外部に送信するとともに近隣車両が送信する近隣車両の運転者情報を受信する車間通信手段143、車間通信手段143と接続され車間通信手段143により受信された近隣車両の運転者情報を一定時間記憶する近隣車両運転者情報記憶手段144を備える。
【0040】
さらに、現在位置検出手段141、自車両運転者情報記憶手段142、近隣車両運転者情報記憶手段144、および外部と通信を行う通信手段145と接続され、事故認識手段140による自車両の衝突の認識をトリガとして、自車両運転者情報記憶手段142に記憶された自車両の運転者情報、近隣車両運転者情報記憶手段144に記憶された近隣車両の運転者情報、現在位置検出手段141により検出した自車両の現在位置情報を、通信手段145を介して外部の通報センターへ通知する制御手段146を備える。
【0041】
事故通報装置300の運転者情報獲得手段147は、ドライバーが走行前に車両に自身の情報を認識させる手段である。運転者情報獲得手段147としては、例えば運転免許証を認識する装置が考えられる。運転免許証運転者情報獲得手段147として運転免許証を認識する手段が用いられた場合、運転者免許証が認識されなかったり、認識された免許の有効期限が切れている際、ドライバーに注意・警告を発するような機能、車両が動作しない機能がさらに搭載されていても良い。
【0042】
本実施の形態に係る通報センター310のブロック図を、図9に示す。通報センター310は、複数の事故通報装置から通知された自車両の運転者の情報、近隣車両の運転者の情報から対応付けを行い、どの運転者とどの運転者が衝突したのかを特定する運転者情報マッピング部171、運転者情報マッピング部171と接続され運転者情報マッピング部171から出力された情報を記憶する記憶手段172を備える。さらに、記憶手段172から出力された信号を、警察及び病院、家族等の予め定められた特定通知先へ通知する通信手段173を備える。
【0043】
複数の自動車にそれぞれ搭載された事故通報装置300、および通報センター310により緊急通報システムが構成される。
【0044】
(動作)
次に動作の説明を行う。図8は、自車両に事故通報装置301、近隣車両に事故通報装置302がそれぞれ搭載されたときの構成を示すブロック図である。事故通報装置301,302は、上述した図7に示す事故通報装置300と同様の構成を備えている。また、図10は自車両に搭載された事故通報装置301の動作のフローチャートを示す図である。図8、図10を基に、まず事故通報装置301の動作の説明を行う。
【0045】
図10に示すように、車間通信が開始され(ステップS21)、事故通報装置301は近隣車両に搭載された車間通信手段163から送信される近隣車両の運転者の情報を、車間通信手段153により受信し(ステップS22)、近隣車両運転者情報記憶手段154に記録する(ステップS23)。
【0046】
事故認識手段150による自車両の衝突が認識されずに(ステップS29)、一定時間が経過すれば(ステップS24)、近隣車両の運転者の情報を再度受信し(ステップS22)、近隣車両運転者情報記憶手段154に上書きする(ステップS23)。近隣車両運転者情報記憶手段154は、複数の近隣車両の運転者の情報が記憶可能な構成になっている。事故認識手段150による自車両の衝突が認識されない間は、上記ステップ(ステップS29→ステップS24→ステップS22→ステップS23)がループ状に繰り返される。この車間通信手段153、近隣車両運転者情報記憶手段154、車間通信手段163間の通信は常時通信、又は非常に短い間隔で送受信が行われ、近隣車両運転者情報は頻繁に更新される。
【0047】
また、図10のフローチャートには図示していないが、車間通信手段153は近隣車両の運転者の情報を受信するとともに、自車両運転者記憶手段152に記憶された自車両の運転者の情報を近隣車両の車間通信手段163へ送信し、近隣車両は車間通信手段163に送信された運転者情報を近隣車両運転者情報記憶手段164に記憶する。
【0048】
事故認識手段150による自車両の衝突の認識をトリガとして、近隣車両運転者情報記憶手段154に記憶された近隣車両の運転者の情報は保持され、制御手段156は該情報を取得する(ステップS29→ステップS27→ステップS28)。また、制御手段156は、事故認識手段150による自車両の衝突の認識をトリガとして、自車両運転者情報記憶手段152に保持された自車両の固有情報を取得する(ステップS25→ステップS30→ステップS28)。さらに現在位置検出手段151は、事故認識手段160による自車両の衝突の認識をトリガとして現在位置情報を検出し、制御手段156は該情報を取得する(ステップS26→ステップS31→ステップS28)。その後、制御手段156によって、近隣車両の運転者の情報、自車両の運転者の情報、現在位置情報を元に通報用情報が生成され(ステップS28)、通信手段155を介して外部の通報センターへ通知される。
【0049】
次に、通報センターの動作について、図9を基に説明を行う。各車両に搭載の事故通報装置から送信された通報用情報170は、通報センター310の運転者情報マッピング部171に入力され、運転者情報マッピング部171は通報用情報170に含まれる自車両運転者情報と近隣車両運転者情報から組み合わせ対応処理174、175を行い、どの運転者とどの運転者が衝突したのかを判定する。
【0050】
対応づけがとれない場合は、例えば電柱やガードレールなどと車両の衝突であり、車両同士の衝突ではなく車両と車両以外のものが衝突したと判定する。自車両の運転者情報、近隣車両の運転者情報、前記対応づけによる車両同士かあるいは車両と車両以外のものとの衝突かを示す衝突判定結果(車両同士の衝突であれば、相手車両の固有情報も含む。)、及び現在位置情報は、通報用情報170の受信時刻とともに記憶手段172で記憶される自車両の運転者の情報と現在位置情報、時刻の各情報は、通信手段173から警察や病院、家族等、予め定められた特定通知先へ通知される。
【0051】
(効果)
本実施の形態においては、直接運転者情報を通知する為、即座に衝突車両の運転者を特定する事が可能となる。実施の形態1、2では、警察等へ通知する主情報はナンバープレートのような車両固有情報であるので、車両の特長や車両所有者を即座に特定する事は可能であっても、所有者と運転者とが一致しない場合、例えばレンタカー使用者や、友人の自動車を借りる場合を考えると、即座に運転者が誰であるかを特定する事は困難であったが、本実施の形態によれば、即座に運転者を特定することが可能である。衝突車両が盗難車両であった場合でも、運転者を容易に特定することができる。
【0052】
<実施の形態4>
(構成)
本実施の形態に係る事故通報装置のブロック図を、図11に示す。事故通報装置400は自動車に搭載される事故通報装置であって、自車両の衝突を認識する事故認識手段180、自車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段181を備える。また、自車両の運転者情報を獲得する運転者情報獲得手段187、運転者情報獲得手段187で獲得した自車両の運転者情報を記憶する運転者情報記憶手段182、運転者情報記憶手段182、及び自車両記憶手段188と接続され運転者情報記憶手段182に記憶された自車両の運転者の情報と自車両運転者情報記憶手段188に記憶された自車両の運転者の情報を取得し、外部に送信するとともに近隣車両が送信する近隣車両の固有情報及び、その車両の運転者の情報を受信する車間通信手段183、車間通信手段183と接続され車間通信手段183により受信された近隣車両の固有情報及び運転者情報を一定時間記憶する近隣運転者・車両情報記憶手段184を備える。
【0053】
さらに、現在位置検出手段181、運転者情報記憶手段182、自車両情報記憶手段188、近隣運転者・車両情報記憶手段184、および外部と通信を行う通信手段185と接続され、事故認識手段180による自車両の衝突の認識をトリガとして、運転者情報記憶手段182、及び自車両情報記憶手段188に記憶された自車両の固有情報と、その運転者の情報、近隣運転者・車両情報記憶手段184に記憶された近隣車両の固有情報と、その運転者の固有情報、現在位置検出手段181により検出した自車両の現在位置情報を、通信手段185を介して外部の通報センターへ通知する制御手段186を備える。
【0054】
本実施の形態に係る通報センターは、実施の形態1で説明した図3の通報センター210と、実施の形態3で説明した図9の通報センター310とを合せた構成となる。図3を基本として説明すると、通報用情報130に運転者情報が含まれる為、131の車両情報マッピング部の出力はどの車両とどの車両が衝突したのかだけではなく、誰が運転するどの車両と誰が運転するどの車両が衝突したかまで対応付けられたものとなる。従って、最終的に通信手段133から特定連絡先に通知される情報にはナンバープレートだけでなく、運転者の情報も含まれる。
【0055】
(効果)
本実施の形態では、車両情報・運転者情報のどちらも通報センターに通知される事になる為、即座に運転者を特定する事が可能で、かつ比較的容易に救急車等が衝突車両を発見する事が出来る。実施の形態1、2では通報センターに通知される情報は車両情報となるため、車両所有者と運転者とが一致しない場合では運転者の特定に手間取ることが考えられ、実施の形態4では通報センターに通知される情報が車両情報とは独立した運転者情報である為、救急車が衝突現場周辺に急行しても衝突車両を発見しにくいというデメリットがあったが、本実施の形態ではこれらの問題を克服できる。
【0056】
また、この形態では車両情報・運転者情報がともに車両に記憶される事になるが、車両はこれらの情報を記憶するだけでなく、車両情報と運転者情報の組合せをチェックする機能を更に搭載しても良い。その場合は、予め車両所有者の認証した組合せでなければ、盗難車両と判断し、通報センターへの通信手段を利用して警察や車両所有者へ通報、連絡することが可能となる。
【0057】
<実施の形態5>
(構成)
本実施の形態に係る事故通報装置のブロック図を、図12に示す。本実施の形態は、基本構成は図11と同様であり、図11の構成に加えて、さらに制御手段196と接続され近隣車両と事故発生信号を送受信する事故発生信号通信手段199をさらに備えたものである。なお、事故発生信号通信手段199からの事故発生信号は、車間通信手段193によって可能な車間通信範囲よりも狭い範囲に送信される。
【0058】
逆に、事故発生信号通信手段199で事故発生信号が受信され、かつ、事故認識手段190が自車両の事故を認識していない場合、制御手段196は、事故発生信号が受信された事をトリガとして、自車両運転者情報記憶手段192、自車両情報記憶手段198に記憶された運転者の情報および自車両の固有情報、近隣運転者・車両情報記憶手段194に記憶された近隣車両の固有情報及びその運転者の情報、現在位置検出手段191により検出した自車両の現在位置情報191を通信手段195を介して外部の通報センターへ通知する。
【0059】
このとき、通報センターへ通知する情報には事故発生信号受信をトリガとして記録した情報であるか事故認識手段をトリガとして記録した情報であるかを区別出来るフラグを付加する。このフラグは通報センターでの情報の重み付けに使用する。
【0060】
本実施の形態に係る通報センター410のブロック図を、図14に示す。基本構成は図3と同様であるが、通報情報から車両情報マッピング部の間に、衝突車両の通報情報であるか衝突車両の近隣車両からの通報情報であるか等を判別し、より優位な情報を選択して車両情報マッピング部231に送信する通報信号選択部237が追加で備わっている。
【0061】
(動作)
次に動作の説明を行う。図13は、衝突車両に事故通報装置501、衝突車両の近隣車両に事故通報装置502がそれぞれ搭載されたときの構成を示すブロック図である。衝突車両では事故認識手段210が事故を認識すると、予め自車両記憶手段218及び運転者情報記憶手段212で記憶していた自車両の情報・運転者情報を含む事故発生信号を事故発生信号通信手段219より周囲に送信する。近隣車両は事故発生信号通信手段219より送信された事故発生信号を事故発生信号通信手段229にて受信し、かつ事故認識手段220が事故を認識していない場合(=衝突当該車両でない場合)、事故発生信号通信手段229での事故発生信号の受信をトリガとして、近隣運転者・車両情報記憶手段224に記憶された情報と、事故発生信号通信手段229で受信した衝突を起こした車両・運転者情報、位置情報を通信手段225から通報センターに送信する。このとき衝突車両501からも、事故認識手段210をトリガとして記録した現在位置、自車両情報、近隣車両情報、自車両運転者情報、近隣車両運転者情報を通信手段215より通報センターに送信する。
【0062】
通報センター410における動作を図14を参照して説明する。車両の衝突が発生した場合、通報センター410は、1)衝突車両自身から通知される情報と、2)衝突車両の近隣車両から通知される情報の両方を受信する。1)2)の両方を受信した場合、通報信号選択部237では1)の情報を優先して車両情報マッピング部231に送信する。1)のみの場合は1)を、2)のみの場合は2)を車両情報マッピング部231に送信する。車両情報マッピング部以降の動作は実施の形態4と同様であるので説明を省略する。
【0063】
(効果)
本実施の形態では衝突車両のみならず、衝突車両の近隣車両からも通報センターへ衝突車両の車両情報および運転者情報を通知するため、衝突車両の記憶手段や通信手段が何らかの原因で正常動作しなくても通報センターに衝突を通報する事が可能である。つまり、実施の形態1〜4では、例えば衝突時に上記手段が故障する事等、何らかの事情で衝突当該車両の記憶手段(近隣運転者情報・近隣車両情報を記憶する)や通報センターへの通信手段が正常動作しなかった場合は、通報センターへ通知する事が出来なくなるところ、本実施の形態では通報センターに衝突を通報することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施の形態1に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る通報センターの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る事故通報装置のフローチャートを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る通報センターの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態2に係る事故通報装置のフローチャートを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の形態3に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る通報センターの構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る事故通報装置のフローチャートを示す図である。
【図11】本発明の実施の形態4に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施の形態5に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の実施の形態5に係る事故通報装置の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の実施の形態5に係る通報センターの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0065】
100,110,140,150,180,190,210,220 事故認識手段
101,111,141,151,181,191 現在位置検出手段
102,112,122,188,198,218,228 自車両記憶手段
103,113,123,143,153,163,183,193 車間通信手段
104,114,124 近隣車両記憶手段
105,115,145,155,185 通信手段
106,116,146,156,186,196,216,226 制御手段
130,170,230 通報用情報
131 車両情報マッピング部
132,172,232 記憶手段
133,173,233 通信手段
134,135,174,175,234,235 組み合わせ対応処理
136,236 NPマッピング部
137 緊急信号判定部
200,201,202,300,301,302,400 事故通報装置
210,211,310,410 通報センター
147,157,167,187 運転者情報獲得手段
142,152,162,182,192,212,222 自車両運転者情報記憶手段
144,154,164 近隣車両運転者情報記憶手段
184,194,224 近隣運転者・車両情報記憶手段
171,231 運転者情報マッピング部
237 通報信号選択部
199,219,229 事故発生信号通信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載される事故通報装置であって、
自車両の運転者の情報を獲得する運転者情報獲得手段と、
獲得した運転者情報を記憶する自車両運転者情報記憶手段と、
前記自車両運転者情報記憶手段に記憶された前記自車両の運転者の情報を送信するとともに近隣車両が送信する前記近隣車両の運転者の情報を受信する車間通信手段と、
前記車間通信手段により受信した前記近隣車両の運転者の情報を一定時間記憶する近隣車両運転者情報記憶手段と、
前記自車両の現在位置情報を検出する現在位置検出手段と、
前記自車両の衝突を認識する事故認識手段と、
外部と通信を行う通信手段と、
前記事故認識手段による衝突の認識をトリガとして、前記自車両運転者情報記憶手段に記憶された前記自車両の運転者の情報、前記近隣車両運転者情報記憶手段に記憶された前記近隣車両の運転者の情報、前記現在位置検出手段により検出した前記自車両の現在位置情報を、前記通信手段を介して外部の通報センターへ通知する制御手段と、を備えたことを特徴とする事故通報装置。
【請求項2】
複数の自動車にそれぞれ搭載された請求項1に記載の事故通報装置と、
前記複数の事故通報装置から通知された前記自車両の運転者の情報、前記近隣車両の運転者の情報から対応付けを行いどの運転者が運転する車両とどの運転者が運転する車両とが衝突したのかを特定する手段を備えた通報センターと、を備えたことを特徴とする緊急通報システム。
【請求項3】
近隣車両の固有情報と近隣車両の運転者の情報との組合せを検知し、予め設定した組合せであるか否かを判断し、得られた判断結果に応じて前記通報センターに通知するか否かを決定する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の緊急通報システム。
【請求項4】
運転者情報獲得手段によって得られた情報が予め設定した条件に適合するか判定し、その結果として当該条件を満たさない場合、運転者に警告信号を発する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2記載の緊急通報システム。
【請求項5】
前記事故通報装置は、事故が発生したことを示す事故発生信号を近隣車両との間で送受信する事故発生信号通信手段をさらに備え、
衝突車両が送信した事故発生信号の受信をトリガとして近隣車両からも通報センターへ近隣車両の運転者の情報および近隣車両の位置情報を通報センターへ通知することを特徴とする請求項2記載の緊急通報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−286884(P2010−286884A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−138221(P2009−138221)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】