説明

二座有機化合物を含有する吸着剤を使用する非円筒形ガス貯蔵タンク

本発明は少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込み尾よび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための非円筒形状を有する容器のような容器に関し、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バール、特に有利に50〜80バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有し、本発明は更に前記容器を有する貯蔵装置および燃料電池、および動力装置、自動車、トラック、バス、形態電話およびラップトップに動力を供給するための前記容器または前記燃料電池の使用法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水素および炭化水素、有利に炭化水素、より有利にメタンを含むガスを貯蔵する技術分野、特に燃料電池技術に関する。詳しくは本発明は少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵および排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための容器に関し、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入および排出するための少なくとも1つの開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1つの開口および少なくとも1種のガスを前記容器に排出するための少なくとも1つの開口および少なくとも1種のガスを容器内部に1〜750バールの圧力下に貯蔵できる気密な機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1種の少なくとも二座有機化合物を含有する金属−有機構造材料を有する。本発明の1つの構成により前記容器は非円筒形状を有する。
【0002】
燃料電池技術は動力装置のような例えば固定した用途、自動車、バス、およびトラックのような移動する用途および携帯電話およびラップトップのような携帯する用途および動力装置に出力を供給するいわゆるAPUに関して21世紀の中心技術の1つとみなされる。このための理由は通常の燃焼エンジンに比べて燃料電池の増加した効率にある。更に燃料電池は著しく排出物が少ない。燃料電池技術の現代の開発の概要はHynek等、Int.J.Hydrogen Energy、22、no6、601−610(1997)、J.A.Kerres Journal of Membrane Science、185、2001、3−27および他の文献、G.March Materials Today、4,No2(2001)20−24に記載される。
【0003】
ガス状C1〜C4−炭化水素を貯蔵するための金属−有機錯体の使用は欧州特許第0727608号に記載されている。しかしここに開示されている錯体は合成が困難である。更に工業的に適用できるほど低くなくても貯蔵容量が低い。
【0004】
気体を貯蔵するために有効である材料を提供する他の試みはアルカリをドープしたまたはドープしていない炭素ナノチューブである。この試みに関する研究の現在の状態の概要はYang、Carbon、38(2000)、623−641およびCheng等、Science、1127−1129に見出される。
【0005】
気体を貯蔵するために適した特定の材料はWO02/088148号に記載されている。特定の金属−有機構造材料、いわゆるイソ網状(isoreticular)金属−有機構造材料が、本発明にも記載されているが、メタンを貯蔵するために特に適していることが記載されている。しかしWO02/088148号は前記構造材料のメタンを貯蔵する容量およびメタンを貯蔵する容量の値のみを記載する。これらのイソ網状金属−有機構造材料からなる容器に関しては具体的な形状は記載されていない。
【0006】
本願の発明者により出願された米国特許10/061147号は金属−有機構造材料を使用する気体を取り込み、貯蔵し、排出する方法を記載する。これに関してこれらの金属−有機構造材料からなる装置および燃料電池が記載されている。前記装置は例えば金属−有機構造材料を収容する容器、少なくとも1種のガスを装置に導入または排出する導入/排出開口および容器内部に圧力下にガスを維持することができる気密維持機構を有する。しかしガスを貯蔵する具体的な容器、容器材料、具体的な容器の形状および具体的な圧力範囲は記載されていない。
【0007】
前記技術水準を考慮して、本発明の課題は、希ガス、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、炭化水素、水素のようなガスまたはこれらのガス、有利に炭化水素ガス、例えばプロパン、エタンまたはメタン、または水素、より有利にメタンを発生しおよび/または生じる化合物を所定の圧力下に取り込みおよび/または貯蔵しおよび/または排出することができる金属−有機構造材料からなる容器を提供することである。
【0008】
前記課題は少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための容器により解決され、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口、または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および前記容器の内部で1〜750バール、有利に45バールより高い圧力から750バールまでの圧力下で少なくとも1種のガスを貯蔵することができる気密の機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1種の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料からなる。
【0009】
本発明は更に少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための容器を有する貯蔵装置に関し、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有する。
【0010】
本発明は更に少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための少なくとも1個の容器を有する燃料電池に関し、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有し、更に本発明はこの燃料電池を動力装置、自動車、トラック、バス、コードレス器具、携帯電話およびラップトップのような固定したおよび/または移動するおよび/または移動する携帯可能な用途に動力を供給するために使用する方法に関する。
【0011】
本発明は更に少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出する方法に関し、少なくとも1種のガスを細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに有利に配位結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料により取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出し、細孔を有する金属−有機構造材料が少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バール、有利に45バールより高く、750バールまでの圧力下で少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有する容器に含まれている。
【0012】
本発明は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに有利に配位結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を、固定した、移動するまたは移動する携帯可能な用途で、少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するために使用する方法に関し、前記用途は細孔を有する前記金属−有機構造材料を有する容器からなり、前記容器は更に更に少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵することができる気密機構を有し、これらの用途は有利に動力装置、自動車、トラック、バス、コードレス器具、携帯電話およびラップトップである。
【0013】
容器自体に関して、少なくとも1種のガスを貯蔵する圧力は有利に45バールより高く300バールまでの範囲、より有利に45バールより高く150バールまでの範囲、更に有利に50バールより高く150バールまでの範囲、特に50〜100バールの範囲、特に有利に50〜80バールの範囲である。
【0014】
容器を有する貯蔵装置または燃料電池に関して、少なくとも1種のガスを貯蔵する圧力は有利に1〜300バールの範囲、より有利に1〜200バールの範囲、より有利に45バールより高く200バールまでの範囲、より有利に45バールより高く150バールまでの範囲、より有利に50バールより高く150バールまでの範囲、特に50〜100バールの範囲、特に有利に50〜80バールの範囲である。
【0015】
容器の体積は自由に選択することができ、容器を使用するそれぞれの用途の個々の要求に適合することができる。
【0016】
容器を例えば乗用車の燃料電池に使用する場合に、容器の体積は有利に300lより小さいかまたは等しく、有利に250lより小さいかまたは等しく、より有利に200lより小さいかまたは等しく、より有利に150lより小さいかまたは等しく、より有利に100lより小さいかまたは等しい。
【0017】
容器を例えばトラックの燃料電池に使用する場合に、容器の体積は有利に500lより小さいかまたは等しく、有利に450lより小さいかまたは等しく、より有利に400lより小さいかまたは等しく、より有利に350lより小さいかまたは等しく、より有利に300lより小さいかまたは等しい。
【0018】
容器を例えばガソリンスタンドで使用する貯蔵装置に使用する場合に、容器の体積は前記の範囲内であってもよいが、前記範囲を上回ってもよい。
【0019】
特に燃料電池の技術分野で圧力下に少なくとも1種のガスを有する技術水準から公知の容器の形状は一般に安全性を考慮して円筒形に制限される。これらの条件と異なり前記金属−有機構造材料からなる本発明の容器は所定の圧力下により多くの量の少なくとも1種のガスを貯蔵できるかまたは逆にかなり低い圧力下に同じ量の少なくとも1種のガス、有利に炭化水素、特にメタンを貯蔵できる。
【0020】
これらの容器の利点は形状を一般に自由に選択することができ、特に非円筒形状が可能であることである。
【0021】
従って他の有利な構成により、本発明は少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための非円筒形状を有する容器に関し、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有する。
【0022】
非円筒形状を有する容器および非円筒形状を有する少なくとも1個の容器を有する貯蔵装置および燃料電池に関して、少なくとも1種のガスを貯蔵する圧力は有利に1〜300バールの範囲、より有利に1〜200バールの範囲、より有利に1〜150バールの範囲、より有利に1〜80バールの範囲、より有利に45バールより高く80バールまでの範囲、特に50〜80バールの範囲である。
【0023】
他の有利な構成により、本発明は前記非円筒形を有する容器を有する貯蔵装置に関する。
【0024】
他の有利な構成により、本発明は前記非円筒形を有する容器を有する燃料電池に関する。
【0025】
高い圧力下で少なくとも1種のガスを有し、形状が円筒形に制限される容器を使用する用途の重大な欠点は価値ある空間のかなりの消耗を一般に受け入れなければならないかまたはそれぞれの用途を必要であるより大きくするために付加的な空間を割り当てなければならないことであった。1つの例は自動車の燃料電池の使用であり、この場合に制限された形状の容器を使用することにより、容器または複数の容器を収容するために、全部でなくてもかなりの部分、後部トランクを使用しなければならない。
【0026】
この重大な欠点は本発明による非円筒形の容器を使用することにより克服することができ、前記容器は少なくとも1種のガスを有利に150バールまで、特に50〜80バールの圧力下に有する。それぞれの用途に多少とも自由に適合できる形状を有する非円筒形容器、従って貯蔵装置および/または燃料電池が用意される。自動車では例えばトランスミッショントンネルのキャビティと同様に一般に使用できないキャビティに価値ある貯蔵空間を節約する容器または容器の部分または燃料電池または燃料電池の部分を備えることができる。
【0027】
本発明の容器に関して、本発明は更に固定した、移動するおよび移動する携帯可能な用途に動力を供給するための前記容器を有する燃料電池の使用法に関する。
【0028】
これらの用途の中で、動力装置、船舶、飛行機、自動車、トラック、バス、モーターバイク、コードレス器具、一般に携帯電話、ラップトップ、パソコン等を記載できる。
【0029】
従って本発明は動力装置、自動車、トラック、バス、コードレス器具、携帯電話およびラップトップに動力を供給するための前記容器を有する燃料電池の使用法に関する。
【0030】
他の構成により、本発明は少なくとも1種のガスを貯蔵装置から燃料電池に移送する方法に関し、前記貯蔵装置は少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための有利に非円筒形状を有する少なくとも1個の容器からなり、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部に1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有する。本発明の他の有利な構成により、少なくとも1種のガスを移送する燃料電池は、少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための有利に非円筒形状を有する少なくとも1個の容器からなり、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部に1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有する。
【0031】
更に本発明は少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出する方法に関し、細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに有利に配位結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料により少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出し、細孔を有する金属−有機構造材料が少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下で少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有する容器に含まれている。
【0032】
他の構成により本発明は細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに有利に配位結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物有する金属−有機構造材料を、固定した、移動するまたは移動する携帯可能な用途で、少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するために使用する方法に関し、前記用途は細孔を有する前記金属−有機構造材料を有する非円筒形状を有する容器からなり、前記容器は更に少なくとも1種のガスを導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器に排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵することができる気密機構を有する。
【0033】
これらの用途の中で、動力装置、船舶、飛行機、自動車、トラック、バス、モーターバイク、コードレス器具、一般に携帯電話、ラップトップ、パソコン等を記載できる。
【0034】
本発明による容器が製造される材料として一般に前記圧力下にさらされた場合に安定であり、これらの圧力下で気密であるそれぞれの材料を使用できる。従って種々のガスを取り込みおよび/または貯蔵しおよび/または排出するために種々の材料を選択できる。材料の例は金属、例えばステンレス鋼またはアルミニウム、合成材料、複合材料、繊維強化合成材料、繊維強化複合材料、炭素繊維複合材料、またはこれらの2種以上の混合物、例えばアルミニウムを貼り合わせた炭素繊維複合材料である。ほかに低い質量および/または低い密度を有する材料が有利である。
【0035】
本発明による容器は1つの壁、二重壁、三重壁または3個より多い壁を有することができる。前記容器が1個より多い壁を有し、例えば二重壁である場合は、2つの隣接する壁の間に少なくとも1個の分離層が存在してもよい。分離層として、真空層または例えばガラスウールを有する層を使用することができる。分離層として、ガラスウールの少なくとも1つの層で覆われた金属ホイルを使用することができる。分離層として少なくとも1つがガラスウールで覆われた1個以上の金属ホイルと真空の組み合わせも可能である。
【0036】
本発明による容器、貯蔵装置および/または燃料電池は使用される用途により一回または数回使用することができる。1つの構成により、容器を配置した後に少なくとも1種のガスを取り込み、貯蔵し、および排出することができる。本発明の他の構成により取り込みおよび貯蔵したガスを少なくとも部分的に排出した容器に再び同じガスまたは別のガスまたは同じガス混合物または別のガス混合物を少なくとも部分的に再充填する。
【0037】
他の構成により本発明は少なくとも1種のガスを第1容器から第2容器に移送する方法に関し、少なくとも1種の容器が本発明による容器である。この構成により第1容器は少なくとも1種のガス、例えば水素または炭化水素、特にメタンを含有することができ、前記第1容器が本発明による容器である。第1容器に貯蔵される少なくとも1種のガスを引き続き第2容器に移送し、第2容器は本発明による容器であってもなくてもよい。更に少なくとも1種のガスを有する第1容器は公知の容器、例えば細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有しない円筒形容器であってもよい。この容器から少なくとも1種のガスを例えば非円筒形状を有する本発明による第2容器に移送する。この態様の第3の構成により第1容器は本発明による容器、例えば貯蔵装置であるかまたは装置の部品である容器であり、第2容器は同様に本発明による容器、例えば燃料電池の部品である例えば非円筒形状を有する容器である。
【0038】
従ってこの態様の特に有利な構成により、本発明は、貯蔵装置または燃料電池または貯蔵装置および燃料電池が本発明の容器を有する、水素またはメタンのような炭化水素のような少なくとも1種のガスを貯蔵装置から燃料電池に移送する方法に関する。貯蔵装置は例えば水素またはメタンのような少なくとも1種のガスを貯蔵するガソリンスタンドの部品であってもよい。この貯蔵装置から少なくとも1種のガスを、容器を有する他の貯蔵装置または有利に容器を有する燃料電池に移送することができ、この燃料電池は例えば乗用車、トラック、モーターバイク等または他の移動する用途の部品である。
【0039】
この態様の特に有利な他の構成により、本発明は水素またはメタンのような炭化水素のような少なくとも1種のガスを第1貯蔵装置から第2貯蔵装置に移送する方法に関し、第1貯蔵装置が例えば少なくとも1種のガスを排出するトラックの部品であり、第2貯蔵装置が少なくとも1種のガスが排出されるガソリンスタンドの部品である。第1貯蔵装置または第2貯蔵装置のいずれかまたは第1貯蔵装置と第2貯蔵装置の両方が本発明による少なくとも1個の容器を有する。
【0040】
金属−有機構造材料はそれ自体例えば米国特許第5648508号、欧州特許第0709253号、M.O" Keeffe等、J.Sol.State Chem.152(2000)3−20、H.Li等、Nature402(1999)276以下、M.Eddaoudi等、Topics in Catalysis9(1999)105−111、B.Chen等、Science291(2001)、1021−1023に記載される。前記材料の安価な製造法はドイツ特許第10111230.0号の対象である。一部の材料およびその製造方法はWO02/088148号に記載されている。ここで参照されるこれらの刊行物の内容は本発明の内容に完全に含まれる。
【0041】
本発明に使用される金属−有機構造材料は細孔、特にミクロポアーおよび/またはメソポアーを有する。ミクロポアーは2nm以下の直径を有する孔として定義され、メソポアーは2nmより大きく50nmまでの範囲の直径を有する孔として定義され、それぞれPure Applied Chem.45、71頁以下、特に79頁(1976)に示される定義による。ミクロポアーおよび/またはメソポアーの存在はDIN66131および/またはDIN66134により77Kで窒素を吸収する金属−有機構造材料の能力を決定するための吸着測定により測定できる。
【0042】
例えばタイプI形の等温曲線はミクロポアーの存在を示す[例えばM.Eddaoudi等、Topics in Catalysis9(1999)の4段落参照]。有利な構成においてラングミュアーモデルにより計算される(DIN66131、66134)比表面積は有利に5m/gより大きく、更に有利に10m/gより大きく、更に有利に50m/gより大きく、特に500m/gより大きく、4000m/gより大きい範囲に増加することができる。
【0043】
本発明により使用される構造材料内部の金属成分に関して、特に記載すべきであるのは、元素周期律表の主族元素および副族元素、すなわちIa、IIa、IIIa、IVa〜VIIIaおよびIb〜VIb族の金属イオンである。これらの金属成分の中でMg,Ca、Sr、Ba、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Ru、Os、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Hg、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、As、SbおよびBiが特に記載すべきであり、より有利にZn、Cu、Ni、Pd、Pt、Ru、Rh、およびCoである。これらの元素の金属イオンに関して、特に記載すべきであるのはMg2+,Ca2+、Sr2+、Ba2+、Sc3+、Y3+、Ti4+、Zr4+Hf4+、V4+、V3+、V2+、Nb3+、Ta3+、Cr3+、Mo3+、W3+、Mn3+、Mn2+、Re3+、Re2+、Fe3+、Fe2+、Ru3+、Ru2+、Os3+、Os2+、Co3+、Co2+、Rh2+、Rh、Ir2+、Ir、Ni+、Ni+、Pd2+、Pd、Pt2+、Pt、Cu2+、Cu、Ag、Au+、Zn2+、Cd2+、Hg2+、Al3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Si4+、Si2+、Ge4+、Ge2+、Sn4+、Sn2+、Pb4+、Pb2+、As5+、As3+、As、Sb5+、Sb3+、Sb、Bi5+、Bi3+、およびBiである、特に有利な金属イオンはCo2+およびZn2+である。
【0044】
有利な金属イオンおよび金属イオンに関する詳しい説明に関して特に欧州特許第0790253号、特に10頁8〜30行、The Metal Ionsの部分が参照され、この部分は引用により本発明に含まれる。
【0045】
欧州特許第0790253号および米国特許第5648508号に記載される金属塩のほかに他の金属化合物、例えば元素周期律表の主族および副族金属の硫酸塩、燐酸塩および他の錯対イオン金属塩を使用することができる。金属酸化物、混合酸化物、および決められた化学量を有するかまたは有しない金属酸化物と混合酸化物の混合物が有利である。前記金属化合物はすべて溶解しても、溶解しなくてもよく、出発物質として粉末の形でまたは成形体としてまたは任意の組合せとして使用することができる。
【0046】
金属イオンと配位結合できる少なくとも二座の有機化合物に関して、この目的に適した、少なくとも二座である前記要求を満たす、原則的にすべての化合物を使用することができる。前記有機化合物は金属塩の金属イオン、特に前記族の金属と配位結合できる少なくとも2個の中心を有しなければならない。少なくとも二座の有機化合物に関して、
i)1〜10個の炭素原子を有するアルキル基下部構造
ii)1〜5個のフェニル環を有するアリール基下部構造
iii)1〜10個の炭素原子を有するアルキル基または1〜5個のフェニル環を有するアリール基からなるアルキルまたはアリールアミン下部構造
を有する化合物が特に記載され、前記下部構造がこれに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の官能基Xを有し、Xは前記化合物の下部構造に共有結合し、Xは
COH、CSH、NO、SOH、Si(OH)、Ge(OH)、Sn(OH)、Si(SH)、Ge(SH)、Sn(SH)、POH、AsOH、AsOH、P(SH)、As(SH)、CH(RSH)、C(RSH)、CH(RNH、C(RNH、CH(ROH)、C(ROH),CH(RCN)、C(RCN)からなる群から選択され、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基または1〜2個のフェニル環からなるアリール基であり、およびCH(SH)、C(SH)、CH(NH、C(NH、CH(OH),C(OH),CH(CN)およびC(CN)である。
【0047】
置換されたまたは置換されていない、単環または多環芳香族ジ、トリおよびテトラカルボン酸および1個以上の核を有する置換されたまたは置換されていない、芳香族、少なくとも1個のヘテロ原子を有する芳香族ジ、トリおよびテトラカルボン酸が特に記載される。
【0048】
有利な配位子は1,3,5−ベンゼントリカルボキシレート(BCT)である。他の有利な配位子はADC(アセチレンジカルボキシレート)。NDC(ナフタレンジカルボキシレート)、BDC(ベンゼンジカルボキシレート)、ATC(アダマンタンテトラカルボキシレート)、BTC(ベンゼントリカルボキシレート)、BTB(ベンゼントリベンゾエート)、MTB(メタンテトラベンゾエート)およびATB(アダマンタントリベンゾエート)である。
【0049】
少なくとも二座の有機化合物のほかに本発明により使用される構造材料は以下の一座の物質および/またはその誘導体から有利に選択される1個以上の一座配位子を有することができる。
a.1〜20個の炭素原子を有する線状、分枝状または環状脂肪族基を有するアルキルアミンおよびその相当するアルキルアンモニウム塩(およびその相当するアンモニウム塩)
b.1〜5個のフェニル環を有するアリールアミンおよびその相当するアリールアンモニウム塩
c.1〜20個の炭素原子を有する線状、分枝状または環状脂肪族基を有するアルキルホスホニウム塩
d.1〜5個のフェニル環を有するアリールホスホニウム塩
e.1〜20個の炭素原子を有する線状、分枝状または環状脂肪族基を有するアルキル有機酸および相当するアルキル有機アニオン(および塩)
f.1〜5個のフェニル環を有するアリール有機酸およびその相当するアリール有機アニオンおよび塩
g.1〜20個の炭素原子を有する線状、分枝状または環状脂肪族基を有する脂肪族アルコール
h.1〜5個のフェニル環を有するアリールアルコール
i.硫酸塩、硝酸塩、亜硝酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸に水素塩、二リン酸塩、三リン酸塩、亜リン酸塩、塩化物、塩素酸塩、臭化物、臭素産塩、ヨウ化物、ヨウ素酸塩、炭酸塩、重炭酸塩からなる群からの無機アニオンおよび前記無機アニオンの相当する酸および塩
j.アンモニア、二酸化炭素、メタン、酸素、エチレン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、ナフタレン、チオフェン、ピリジン、アセトン、1−2−ジクロロエタン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、エタノールアミン、トリエチルアミンおよびトリフルオロメチルスルホン酸。
【0050】
本発明で使用される構造材料の配位子が誘導される少なくとも二座の有機化合物および一座物質に関する詳細は欧州特許第0790253号から引用することができ、そのそれぞれの内容は引用により本発明に含まれる。
【0051】
本発明の範囲内で、金属イオンとしてZn2+および二座化合物としてテレフタル酸から誘導される配位子を有するここに記載される種類の構造材料が特に有利である。前記構造材料はMOF−5として文献に知られている。
【0052】
本発明に使用される構造材料の製造にそれぞれ有用である他の金属イオンおよび少なくとも二座の有機化合物および一座の物質およびその製造方法は特に欧州特許第0790253号、米国特許第5648508号およびドイツ特許第10110230.0号に記載されている。
【0053】
MOF−5の製造に特に有用である溶剤として、前記文献に記載された溶剤のほかにジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、およびN−メチルピロリドンを単独に、互いに組み合わせて、または他の溶剤と組み合わせて使用することができる。構造材料の製造の範囲で、特にMOF−5の製造の範囲で、溶剤および母液を結晶化の後に循環させ、費用と材料を節約する。
【0054】
金属−有機構造の孔径は適当な有機配位子および/または二座化合物(リンカー)を選択することにより調節できる。一般にリンカーが大きいほど、孔径が大きい。宿主の不在でおよび少なくとも200℃の温度で金属−有機構造によりなお支持される任意の孔径が考えられる。0.2nm〜30nmの範囲の孔径が有利であり、0.3nm〜3nmの範囲の孔径が特に有利である。
【0055】
以下に金属−有機構造材料(MOF)の例を前記の一般的な構想を説明するために示す。しかしこれらの個々の例は本発明の普遍性および範囲を限定するものでない。
【0056】
例としてすでに合成され、特性化された金属−有機構造材料の表を以下に示す。これは本発明の範囲で使用することができる新しいイソ網状金属有機構造材料(IR−MOF)を含む。これらの材料が異なる孔径および結晶密度を示すにもかかわらず同じ構造トポロジーを有することは例えばM.Eddouadi等、Science295(2002)469に記載され、そのそれぞれの内容は引用により本発明に含まれる。
【0057】
使用される溶剤はこれらの材料の合成に特に重要であり、従って表に記載する。電池パラメーターの値(角度α、β、γおよびÅで示される間隔a、bおよびcは)はX線回折により得られ、スペース基を同様に表に示す。
【0058】
【表1】

【0059】
【表2】

【0060】
【表3】

【0061】
【表4】

【0062】
【表5】

【0063】
【表6】

【0064】
【表7】

【0065】
【表8】

【0066】
【表9】

【0067】
【表10】

【0068】
【表11】

【0069】
前記表では以下の略号を使用する。
ADC:アセチレンジカルボン酸
NDC:ナフタレンジカルボン酸
BDC:ベンゼンジカルボン酸
ATC:アダマンタンテトラカルボン酸
BTC:ベンゼントリカルボン酸
BTB:ベンゼントリベンゾエート
MTB:メタンテトラベンゾエート
ATB:アダマンタンテトラベンゾエート
ADB:アダマンタンジベンゾエート
BPDC:4,4−ビフェニルジカルボン酸
DHBC:2,5−ジヒドロキシテレフタル酸。
【0070】
これらの材料の合成の例はそれ自体例えばJ.Am.Chem.Soc.123(2001)8241頁またはAcc.Chem.Res.31(1998)474頁に記載され、これらはそれぞれの内容に関して本発明の内容に完全に含まれる。
【0071】
結晶化の母液からの構造材料、特にMOF−5の分離は固−液分離、遠心分離、抽出、濾過、膜濾過、横流濾過、凝結助剤(非イオン性、カチオン性およびアニオン性助剤)を使用する凝結のような技術水準で公知の方法によりまたは塩、酸または塩基のようなpH移動添加剤の添加により、浮遊により、噴霧乾燥により、噴霧造粒により、および高めた温度でのおよび/または真空での母液の蒸発および固体の濃縮により達成することができる。この工程で得られる材料は典型的に微細な粉末である。
【0072】
分離した構造材料、特にMOF−5を、例えば黒鉛のような不活性助剤と混合し、配合し、溶融し、押出し、同時押出し、加圧し、回転し、発泡しおよび/または造粒し、1個または複数の成形体を形成することができる。1個または複数の成形体の可能な形状は特にペレット、丸薬、球、顆粒またはストランドのような押出物である。
【0073】
空間を節約する形状および容器、ガス貯蔵装置および燃料電池の形をそれぞれ可能にする成形体の形状が特に有利である。
【0074】
本発明の範囲で、成形体の用語は少なくとも二次元の外部輪郭を有し、空間で少なくとも1つの方向に少なくとも0.02mmに伸びる任意の固体の物体を表す。他の限定は適用されず、すなわち成形体は任意の考えられる形を取ることができ、1つの方向に少なくとも0.02mm伸びる限りで任意の長さに任意の方向に伸びることができる。1つの有利な構成において、成形体は50mmより多く伸びてなく、すべての方向に0.02mmより小さく伸びていない。他の有利な1つの構成において、この範囲は1.5mm〜5mmに限定される。
【0075】
これらの成形体の形状に関して、球状または円筒形の成形体および円板形ペレットまたは他の任意の適当な形状、例えばハネカム、メッシュ、中空体、金網配置等が有利である。
【0076】
細孔を有する金属−有機構造材料からなる成形体を形成するために、いくつかの方法が存在する。これらの中で
(i)金属−有機構造材料を単独にまたは金属−有機構造材料を結合剤および/または他の成分と組み合わせて、例えばペレット化により成形体に成形する
(ii)金属−有機構造材料を(多孔質)支持体に塗装する、および
(iii)金属−有機構造材料を多孔質または非多孔質支持体に担持し、引き続き支持体を成形体に成形する
ことが記載されるべきである。
【0077】
本発明による金属−有機構造からなる成形体を得る方法に関して限定されないにもかかわらず、前記方法が本発明の範囲で有利である。現在ゼオライトが成形体に成形するかまたは(多孔質)支持体に塗装する最も一般に使用される多孔質材料である。
【0078】
少なくとも1個の金属−有機構造材料を有する成形体を製造する工程に関して、技術者に知られている粉末および/または結晶子と一緒に成形するすべての方法が考えられる。支持体に金属−有機構造材料のような活性成分を塗装するすべての方法が考えられる。成形することを含む方法による成形体の製造をまず記載し、引き続き(多孔質)支持体に前記材料を塗装する方法を記載する。
【0079】
本発明の範囲で成形の用語は前記成形体の要求を満たさない物質、すなわち任意の粉末、粉末状物質、結晶子の配置等をその意図される使用条件下に安定である成形体に形成できる当該技術で知られた任意の方法が該当する。
【0080】
少なくとも1種の金属−有機構造材料を成形体に成形する工程が不可欠であるにもかかわらず、以下の工程は本発明により任意である。
(I)成形の前に混合工程を行うことができる
(II)成形の前に、例えば溶剤、結合剤または他の付加的な物質の添加により金属−有機構造を有するペースト状材料または液体を製造する工程を行うことができる
(III)成形の後に仕上げ工程、特に乾燥工程を行うことができる。
【0081】
成形、造形、または二次成形の不可欠の工程は、粉末、懸濁液またはペースト状材料の凝結を達成するための技術で知られた任意の方法により達成できる。これらの方法は例えばUllmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie 第4版、2巻313頁以降、1972に記載され、その内容は引用により本発明に含まれる。
【0082】
一般に以下の主要方法が認識できる。(i)ブリケット化、すなわち結合剤および/または他の添加剤と一緒のまたはなしの粉末材料の機械的圧縮、(ii)造粒(ペレット化)、すなわち湿った粉末材料を回転運動することによる圧縮、および(iii)焼結、すなわち圧縮される材料を熱処理する。焼結は有機材料の限定される熱安定性により本発明による材料に関していくらか制限される。
【0083】
具体的には本発明による成形工程は有利に以下の群から選択される少なくとも1つの方法を使用することにより実施する。ピストン圧縮によるブリケット化、ローラープレスによるブリケット化、結合剤なしのブリケット化、結合剤を使用するブリケット化、ペレット化、配合、溶融、押出、同時押出、回転、堆積、発泡、噴霧乾燥、コーティング、造粒、特にプラスチック加工の範囲で知られた任意の方法または前記方法の少なくとも2個の組合せによる噴霧造粒または造粒。
【0084】
有利な成形法は通常の押出機での押出により例えば一般に約1mm〜約10mm、特に約1.5mm〜約5mmの直径を有する押出物を生じるように成形に作用する方法である。これらの押出装置は例えばUllmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie、第4版、2巻、295頁以降、1972に記載されている。押出機の使用の他に押し出しプレスが有利に成形に使用される。
【0085】
成形は高い圧力(大気圧から数100バールにわたる)で、高い温度(室温から300℃にわたる)でまたは保護雰囲気(希ガス、窒素またはこれらの混合物)で実施することができる。これらの条件の任意の組合せも同様に可能である。
【0086】
成形工程は結合剤および/または凝集される材料を安定化する他の付加的物質の存在で実施することができる。少なくとも1種の任意の結合剤に関して、一緒に成形される粒子の間の付着を促進する当業者に公知の任意の材料を使用できる。結合剤、粘度を高める有機化合物および/または材料をペーストに変換する液体を金属−有機構造材料に添加することができ、混合物を引き続き混合装置またはニーダーまたは押出機で圧縮する。得られたプラスチック材料を引き続き特に押出プレスまたは押出機を使用して成形し、得られた成形体を引き続き仕上げ、例えば乾燥の任意工程(III)で処理することができる。
【0087】
結合剤として多くの無機化合物を使用することができる。例えば米国特許第5430000号により、結合剤として二酸化チタンまたは水和した二酸化チタンを使用する。他の技術水準の結合剤の例は、
水和したアルミナまたは他のアルミニウム含有結合剤(WO94/29408号)、
珪素化合物およびアルミニウム化合物の混合物(WO94/13584号)、
珪素化合物(欧州特許第0592050号)
粘土鉱物(特開平3−037156号)
アルコキシシラン(欧州特許第0102544号)
両親媒性物質
黒鉛である。
【0088】
他の考えられる結合剤は粉末材料で付着を達成するために現在使用される原則的にすべての化合物である。珪素、アルミニウム、ホウ素、燐、ジルコニウムおよび/またはチタンの化合物、特に酸化物を有利に使用する。
【0089】
結合剤として特に注目されるものはSiOをシリカゾルとしてまたはテトラアルコキシシランの形で成形工程に導入できるシリカである。結合剤として更にマグネシウムおよびベリリウムの酸化物および粘土、例えばモンモリロナイト、カオリン、ベントナイト、ハロイサイト(halloysite)、ダイカイト(dickite)、ナクライト(nacrite)、アナウキサイト(anauxite)を使用することができる。本発明に結合剤として特にテトラアルコキシシランを使用する。具体的な例はテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、およびテトラブトキシシランであり、類似したテトラアルコキシチタン化合物およびテトラアルコキシジルコニウム化合物、およびトリメトキシ−、トリエトキシ−、トリプロポキシ−およびトリブトキシアルミニウム、テトラメトキシシランおよびテトラエトキシシランが特に有利である。
【0090】
更に粘度を高める有機物質および/または親水性ポリマー、例えばセルロースまたはポリアクリレートを使用することができる。使用される粘度を高める有機物質は同様にこの目的に適した任意の物質であってもよい。これらは有利に有機、特に親水性ポリマー、例えばセルロース、澱粉、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリイソブテン、およびポリテトラヒドロフランである。これらの物質は主に混合、成形および乾燥工程の間に一次粒子を橋かけし、更に成形および任意の乾燥工程の間に成形体の機械的安定性を保証することによりプラスチック材料の形成を促進する。
【0091】
混合の任意の工程(I)または成形の不可欠な工程のためにペースト状物質を形成するために使用できる任意の液体に関しては全く限定されない。水のほかに、水と混合できるという条件でアルコールを使用することができる。従って1〜4個の炭素原子を有するモノアルコールおよび水と混合できる多価アルコールを使用できる。特にメタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノールおよびこれらの2種以上の混合物を使用する。
【0092】
アミンまたはアミン状化合物、例えばテトラアルキルアンモニウム化合物またはアミノアルコールおよび炭酸塩含有物質、例えば炭酸カルシウムを他の添加剤として使用できる。これらの他の添加剤は欧州特許第0389041号、欧州特許第0200260号およびWO95/19222号に記載され、その内容は引用により本発明の内容に完全に含まれる。
【0093】
前記の全部ではないが多くの添加物は成形体から場合により保護雰囲気でまたは真空下に乾燥または加熱することにより除去することができる。金属−有機構造を無傷で保つために、成形体を有利に300℃をこえる温度にさらさない。しかし研究により、有利に300℃より十分に低い温度での、前記の温和な条件下の加熱/乾燥、特に真空中の乾燥が少なくとも有機化合物を金属−有機構造の細孔の外部に除去するために十分であることが示される(前記金属−有機構造に関して示される引用を参照)。
【0094】
成分(任意の溶剤、結合剤、添加剤、金属−有機構造を有する材料)の添加の順序は重要でない。まず結合剤を添加し、引き続き例えば金属−有機構造材料および場合により添加剤を添加し、最後に少なくとも1種のアルコールおよび/または水を含有する混合物を添加するかまたは任意の前記成分に関する順序を入れ替えることが可能である。
【0095】
例えば金属−有機構造および結合剤および場合により他の加工材料(=付加的な材料)を有する材料の任意の混合工程(I)に関しては、材料加工および装置運転の分野で当業者に知られたすべての方法が使用できる。混合が液相で行われる場合は、攪拌が有利であり、混合される材料がペースト状である場合は、混合および/または押出が有利であり、混合される成分がすべて固体の粉末状態である場合は、混合が有利である。噴霧器、霧吹き、散布装置、または噴霧器の使用は、使用される成分の状態がこれらの使用を可能にする場合は同様に考えられる。ペースト状または粉末状材料に関して、静的混合機、遊星形混合機、回転容器を有する混合機、パンミキサー、パグミル、剪断円板混合機、遠心混合機、サンドミル、桶形ニーダー、内部混合機の使用が挙げられ、内部混合機および連続式ニーダーの使用が有利である。混合法が成形を達成するために十分であり、すなわち混合工程と成形工程が一致することは明らかに含まれる。
【0096】
本発明による成形体は有利に少なくとも1つの以下の特性により特徴付けられる。
(a)成形体が空間で少なくとも1つの方向に少なくとも0.02mmだけ伸びるが、空間の任意の方向に50mmより多く伸びない
(b)成形体が成形されたペレットであり、1.5mm〜5mmの範囲の直径および1mm〜5mmの範囲の高さを有する
(c)成形体が2N〜100Nの範囲の圧力に対する抵抗(粉砕強度)を有する。
【0097】
少なくとも1種の金属−有機構造材料を有する成形体を製造する第2の原理的方法に関して、前記材料の支持体への被覆は本発明の一部である。支持体は有利に多孔質である。前記材料を前記支持体に接触する原則的にすべての技術が考えられる。特に触媒の製造から知られた多孔質支持体と活性材料を接触するために使用されるすべての技術が適用できる。
【0098】
少なくとも1つの接触法は液体の含浸、液体中の浸漬、噴霧、液相からの堆積、気相からの堆積(蒸着)、沈殿、共沈、浸漬技術、被覆からなる群から選択される。
【0099】
多孔質支持体として、当業者に知られたすべての成形体を、この成形体が本発明で、例えば前記項目(i)〜(iii)に記載される形状に関する一般的な要求を満足する場合は、使用することができる。特に金属−有機構造材料と接触する多孔質支持体はアルミナ、活性アルミナ、水和アルミナ、シリカゲル、珪酸塩、珪藻土、カオリン、マグネシア、活性炭、二酸化チタンおよび/またはゼオライトから選択できる。
【0100】
多孔質支持体が有利であるが、非多孔質体および/または二次元支持体と金属−有機構造材料を接触することも同様に考えられる。非多孔質成形体に金属−有機構造材料を被覆する場合は、シェル触媒に匹敵するシェル構造が得られる。これらの配置およびモノリス構成は、これらが少なくとも1個の金属−有機構造材料を有する場合は、本発明に明らかに含まれる。
【0101】
ウォッシュコートでの活性物質の被覆および/またはハネカムまたはチャンネルでの支持体の構造化または他の骨格成形体のような触媒技術で一般的な他の構成が有利である。
【0102】
他の1つの有利な構成において、金属−有機構造材料および/または金属−有機構造材料から形成された成形体を、金属としてPd、Pt、NI、TiおよびRuから誘導される前記の構成のように、溶剤、錯体、金属、金属水素化物、アラネート、合金およびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される少なくとも1種の容量を高める薬剤と接触する。
【0103】
前記容量を高める薬剤の例は吸蔵金属水素化物である。
【0104】
本発明による容器は21Kから750バールの容器内部の内部圧力に相当する温度までの温度で使用することができる。有利な温度範囲は77K〜400℃、有利に−100℃〜+100℃であり、−70℃〜+70℃の範囲が特に有利である。
【0105】
本発明のもう1つの有利な構成により、容器は少なくとも1種のガスを安全におよび容易に容器に移送するおよび/または少なくとも1種のガスを安全におよび容易に容器から外部に移送する少なくとも1つの手段を有する。これは例えば本発明の容器の少なくとも1個の開口の部品であり、同時に本発明の容器の気密機構である結合装置であってもよい。従ってこの手段は少なくとも1種のガスを容器内部に安全に保つことができ、更に少なくとも1種のガスを容器から安全に排出できる。より有利な構成により、この結合装置は少なくとも1種のガスが漏れる危険なしに本発明の容器におよび容器から外部に少なくとも1種のガスを清浄におよび気密に移送することを生じる。
【0106】
少なくとも1種のガスを貯蔵装置から他の貯蔵装置にまたは例えばガソリンスタンドでの場合のように貯蔵装置から燃料電池に移送する、前記の有利な構成により、この結合装置は道路のタンクからガソリンスタンドのタンクへの、またはガソリンスタンドのタンクから自動車、トラック、モーターバイク等の燃料電池への安全な、清浄な、容易に使用できる気密のガスの移送を生じる。
【0107】
本発明による貯蔵装置は1個以上の本発明の容器を有することができる。本発明による燃料電池は1個以上の容器を有するかまたは1個以上の貯蔵容器を有することができる。燃料電池および/または貯蔵容器に含まれるそれぞれの容器はガスを容器に移送する、容器内部にガスを保持するおよび/または容器からガスを排出する分離手段を備えることができる。
【0108】
他の構成により、2個以上の容器が少なくとも1個の接続手段により、ガスを複数の接続された容器に移送する、複数の接続された容器内部にガスを保持するおよび/または複数の接続された容器からガスを排出する1つのみの手段が必要であるように、適当に接続されていてもよい。
【0109】
本発明を以下に以下の例により説明するが、本発明の範囲を限定するものでない。
【0110】
例1(MOF−5の製造)
【0111】
【表12】

【0112】
記載された量の出発物質を、ジエチルホルムアミド、テレフタル酸および硝酸亜鉛の順序で、ビーカーに溶解した。得られた溶液を、それぞれテフロンにより覆われた内壁を有する2つのオートクレーブ(250ml)に導入した。
【0113】
結晶化は105℃で20時間以内で行われた。引き続き黄色い結晶からオレンジ色の溶剤をデカントし、前記結晶を再びジメチルホルムアミド20mlで覆い、ジメチルホルムアミドを再びデカントした。この工程を3回繰り返した。引き続きクロロホルム20ml固体に注ぎ、固体を洗浄し、前記溶剤により2回デカントした。
【0114】
なお湿っている結晶(14.4g)を真空装置に導入し、まず真空(10−4ミリバール)中で、室温で、引き続き120℃で乾燥した。
【0115】
引き続き得られた生成物をX線粉末回折およびミクロポアーの吸着による測定により特性化した。得られた生成物はMOF−5と一致するX線回折曲線を示す。
【0116】
アルゴンでの収着等温線の測定(87K、MicromeriticsASAP2000)は微孔質材料に典型的であり、ラングミュアーにより計算した3020m/gの比表面積および0.97ml/g(相対圧力p/p=0.4で)の細孔容積を有するタイプIの等温線を示す。
【0117】
例2(比較例)
空のアルミニウム圧縮ガス瓶(空の瓶の容積:2.0l)の排出弁に、焼結金属から製造したフリットを組み込んだ。
【0118】
排出弁を瓶に取り付け、開放し、圧力が0.01ミリバールになるまで滑り羽根回転真空ポンプにより瓶をガス不含に空気を抜いた。瓶を密閉し、計量した。空の瓶の全質量は3.95kgであった。
【0119】
外部に適用されたガス供給手段を使用してメタンを瓶に接続し、瓶の開放した排出弁により圧力減少装置で圧縮した。瓶の質量を増加するメタン圧力の関数として測定した。結果を表1に記載する。
【0120】
例3
空のアルミニウム圧縮ガス瓶(空の瓶の容積2.16l)の排出弁に、焼結金属から製造されたフリットを組み込んだ。例1により製造した粉末MOF−5材料686gを開放した瓶に充填した。排出弁を瓶に取り付け、開放し、圧力が0.01ミリバールになるまで滑り羽根回転真空ポンプにより瓶をガス不含に空気を抜いた。瓶を密閉し、計量した。MOF−5材料を充填した瓶の全質量は4.806kgであった。
【0121】
外部に適用されたガス供給手段を使用してメタンを瓶に接続し、瓶の開放した排出弁により圧力減少装置で圧縮した。瓶の質量を増加するメタン圧力の関数として測定した。結果を表1に示す。
【0122】
試験した圧力範囲で、技術水準による容器と比べて実質的に同じ容積の本発明による容器にかなり多いメタンが貯蔵されることが見出される。
【0123】
【表13】

【0124】
例4(比較例)
空のアルミニウム圧縮ガス瓶(空の瓶の容積2.0l)の排出弁に、焼結金属から製造されたフリットを組み込んだ。
【0125】
排出弁を瓶に取り付け、開放し、圧力が0.01ミリバールになるまで滑り羽根回転真空ポンプにより瓶をガス不含に空気を抜いた。瓶を密閉し、計量した。空の瓶の全質量は3.95kgであった。
【0126】
外部に適用されたガス供給手段を使用して水素を瓶に接続し、瓶の開放した排出弁により圧力減少装置で圧縮した。瓶の質量を増加する水素圧力の関数として測定した。結果を表2に示す。
【0127】
例5
空のアルミニウム圧縮ガス瓶(空の瓶の容積2.16l)の排出弁に、焼結金属から製造されたフリットを組み込んだ。例1により製造した粉末MOF−5材料686gを開放した瓶に充填した。排出弁を瓶に取り付け、開放し、圧力が0.01ミリバールになるまで滑り羽根回転真空ポンプにより瓶をガス不含に空気を抜いた。瓶を密閉し、計量した。MOF−5材料を充填した瓶の全質量は4.806kgであった。
【0128】
外部に適用されたガス供給手段を使用して水素を瓶に接続し、瓶の開放した排出弁により圧力減少装置で圧縮した。瓶の質量を増加する水素圧力の関数として測定した。結果を表2に示す。
【0129】
試験した圧力範囲で、技術水準による容器と比べて実質的に同じ容積の本発明による容器にかなり多い水素が貯蔵されることが見出される。
【0130】
【表14】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための容器であり、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有し、前記容器は更に細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料を有する、少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための容器。
【請求項2】
圧力が45バールより高く750バールまで、有利に45バールより高く150バールまで、有利に50バールより高く150バールまで、きわめて有利に50〜80バールの範囲にある請求項1記載の容器。
【請求項3】
非円筒形状を有する請求項1記載の容器。
【請求項4】
圧力が1〜150バール、有利に1〜80バール、より有利に45バールより高く80バールまで、きわめて有利に50〜80バールの範囲にある請求項3記載の容器。
【請求項5】
ガスが水素または炭化水素であり、炭化水素が有利にメタンである請求項1から4までのいずれか1項記載の容器。
【請求項6】
少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物が前記金属イオンに配位結合している請求項1から5までのいずれか1項記載の容器。
【請求項7】
前記金属イオンが元素周期律表のIa、IIa、IIIa、IVa〜VIIIaおよびIB〜VIb族の元素からなる群から選択される請求項1から6までのいずれか1項記載の容器。
【請求項8】
金属−有機構造材料が溶剤、錯体、金属、金属水化物、合金およびこれらの2種以上の混合物からなる群から選択される少なくとも1種の容量を高める物質と接触する請求項1から7までのいずれか1項記載の容器。
【請求項9】
二座化合物が1個以上の核を有することができる置換されたまたは置換されていない芳香族ポリカルボン酸および少なくとも1個のヘテロ原子を有し、1個以上の核を有することができる置換されたまたは置換されていない芳香族ポリカルボン酸から選択される請求項1から8までのいずれか1項記載の容器。
【請求項10】
金属−有機構造材料がDIN66131によるBET吸着により決定される20m/gより大きい比表面積を有する請求項1から9までのいずれか1項記載の容器。
【請求項11】
付加的に少なくとも1種のガスを含有する請求項1から10までのいずれか1項記載の容器。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項記載の少なくとも1個の容器を有するガス貯蔵装置。
【請求項13】
請求項1から11までのいずれか1項記載の少なくとも1個の容器を有する燃料電池。
【請求項14】
固定した用途、移動する用途、移動する携帯可能な用途、動力装置、自動車、トラック、バス、コードレス器具、携帯電話およびラップトップに動力を供給するための請求項13記載の燃料電池の使用。
【請求項15】
貯蔵装置が請求項1から11までのいずれか1項記載の少なくとも1個の容器を有する、少なくとも1種のガスを貯蔵装置から燃料電池に移送する方法。
【請求項16】
少なくとも1個の燃料電池が請求項1から11までのいずれか1項記載の少なくとも1個の容器を有する請求項15記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1種のガスを貯蔵装置に含まれる容器から排出し、燃料電池に含まれる少なくとも1個の容器に取り込む請求項16記載の方法。
【請求項18】
少なくとも1種のガスが水素または炭化水素であり、炭化水素が有利にメタンである請求項15から17までのいずれか1項記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出する方法であり、細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに有利に配位結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料により少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出し、細孔を有する金属−有機構造材料が少なくとも1個の容器に含まれ、前記容器は少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有する、少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出する方法。
【請求項20】
圧力が45バールより高く750バールまで、有利に50〜80バールの範囲にある請求項19記載の方法。
【請求項21】
固定した用途、移動する用途または移動する携帯可能な用途における、少なくとも1種のガスを取り込み、または貯蔵し、または排出し、または取り込みおよび貯蔵し、または取り込みおよび排出し、または貯蔵しおよび排出し、または取り込み、貯蔵しおよび排出するための、細孔および少なくとも1種の金属イオンおよび前記金属イオンに有利に配位結合した少なくとも1個の少なくとも二座の有機化合物を有する金属−有機構造材料の使用であり、前記用途が細孔を有する前記金属−有機構造材料からなる容器を有し、前記容器が更に少なくとも1種のガスを前記容器に導入しおよび排出するための少なくとも1個の開口または少なくとも1種のガスを前記容器に導入するための少なくとも1個の開口および少なくとも1種のガスを前記容器から排出するための少なくとも1個の開口および容器内部で1〜750バールの圧力下に少なくとも1種のガスを貯蔵できる気密機構を有する、金属−有機構造材料の使用。
【請求項22】
少なくとも1種のガスが水素または炭化水素であり、炭化水素が有利にメタンである請求項21記載の使用。
【請求項23】
用途が動力装置、自動車、トラック、バス、コードレス器具、携帯電話およびラップトップである請求項21または22記載の使用。

【公表番号】特表2009−513883(P2009−513883A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516085(P2006−516085)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007097
【国際公開番号】WO2005/003622
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【出願人】(597015922)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン (15)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of the University of Michigan
【Fターム(参考)】