説明

二次電池

【課題】製造費用及び製造工程を減らし、重量及び体積を減らし、外部の水分が短絡部材部分に流入して発生する短絡を防止し、内部空間を効率的に活用し、キャップ組立体の組立性を向上し、過充電時の圧力又は温度に応じて短絡誘導動作が可能な二次電池を提供すること。
【解決手段】
電極組立体と、前記電極組立体と電気的に接続され、短絡孔を有する集電板と、前記短絡孔に設置される短絡プレートを含む短絡部材と、前記電極組立体と集電板を収容し、開口を有するケースと、前記ケースの開口を密封するキャッププレートを有するキャップ組立体と、を含み、前記短絡プレートは前記キャッププレートと向かい合うように配置された二次電池が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、充電が不可能な一次電池とは異なって充電及び放電が可能な電池である。また、一つの電池セルがパックの形で包装された低容量電池の場合、携帯電話やカムコーダなどの小型電子機器に使用されている。さらに、電池パックが数十個連結された電池パック単位の大容量電池の場合、ハイブリッド自動車や電気自動車などのモータ駆動用電源として広く使用されている。
【0003】
二次電池は様々な形状で製造されているが、代表的な形状としては円筒状、角状が挙げられる。また、二次電池は、正・負極板の間に絶縁体であるセパレータ(separator)を介在して形成された電極組立体と電解液とをケース内に設置し、そのケースに電極端子が形成されたキャップ組立体を設置した構成を有する(例えば、下記の特許文献1を参照)。
【0004】
また、二次電池は過充電などにより過度な熱が生じたり、電解液の分解によって内部圧力が上昇したりして、発火や爆発が起きる危険性がある。そのため、こうした危険性に対し、より安全性を高めた構造を有する二次電池が要求されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−129497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、部品の数を減らして製造費用及び製造工程を減らすことができるようにした二次電池を提供すること、重量及び体積を減らすことが可能な二次電池を提供すること、外部の水分が短絡部材の部分に流入して短絡が発生することを防止可能な二次電池を提供すること、内部空間を効率的に活用して、キャップ組立体の組立性を向上することが可能な二次電池を提供すること、そして、過充電が生じた際の圧力又は温度に応じて短絡誘導動作を行う二次電池を提供することを目指して考案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の実施形態による二次電池は、電極組立体と、前記電極組立体と電気的に接続され、短絡孔を有する集電板と、前記短絡孔に設置される短絡プレートを含む短絡部材と、前記電極組立体と集電板を収容し、開口を有するケースと、前記ケースの開口を密封するキャッププレートを有するキャップ組立体と、を含み、前記短絡プレートは前記キャッププレートと向かい合うことを特徴とする。
【0008】
また、前記短絡プレートは、前記キャッププレートと離隔されていてもよい。
【0009】
また、前記短絡プレートと前記キャッププレートは、導電性材質で形成され、互いに異なる極性を有していてもよい。
【0010】
また、前記短絡プレートは、前記二次電池の内部圧力が設定圧力より大きくなる場合、前記キャッププレートに接続されるように構成されていてもよい。
【0011】
また、前記短絡プレートは、反転プレートであり、下に膨らんだラウンド部と、前記ラウンド部の端部から延長されて、前記短絡孔の側面に固定される縁部を含んでいてもよい。
【0012】
また、前記短絡部材は、前記短絡孔を覆うように前記キャッププレートと前記集電板の間に介在されるシーリングプレートをさらに含め、前記シーリングプレートは、前記短絡プレートと対応される領域に形成される開口を含んでいてもよい。
【0013】
また、前記シーリングプレートは、絶縁性材質で形成されていてもよい。
【0014】
また、前記二次電池は、前記集電板と前記キャッププレートとの間に位置し、前記集電板を覆うように形成される下部絶縁部材をさらに含み、前記下部絶縁部材は、前記短絡プレートと対応される領域に形成される露出孔を含んでいてもよい。
【0015】
また、前記下部絶縁部材の上面と前記シーリングプレートの上面は、同一平面に形成されていてもよい。
【0016】
また、前記集電板は、前記電極集電体の上部と前記キャップ組立体下部の間に設置され、前記短絡孔が位置する接続部と、前記接続部の端部から折曲されて延長され、前記電極組立体と電気的に接続された延長部を含んでいてもよい。
【0017】
また、前記集電板は、前記接続部のうち前記延長部と隣接の領域に形成されたヒューズ孔をさらに含んでいてもよい。
【0018】
また、前記目的を達成するために、本発明の実施形態による二次電池は、電極組立体と、前記電極組立体と電気的に接続される集電板と、前記電極組立体と集電板と収容し、開口を有するケースと、前記ケースの開口を密封するキャッププレートを有するキャップ組立体と、前記集電板に設置され、前記キャッププレートと向かい合う短絡部材と、を含むことを特徴とする。
【0019】
また、前記短絡部材は、前記キャッププレートと離隔されていてもよい。
【0020】
また、前記短絡部材は、温度に反応する形状記憶合金で形成されていてもよい。
【0021】
また、前記短絡部材は、Ti−Ni、Ni−Al、In−Tl及びTi−Ni−Feのうちから選択されたいずれか一つの形状記憶合金で形成されていてもよい。
【0022】
また、前記短絡部材は、前記二次電池の設定温度で反応して前記キャッププレートに接続されていてもよい。
【0023】
また、前記短絡部材は、反転プレートであり、下に膨らんだラウンド部と、前記ラウンド部の端部から延長されて、前記短絡孔の側面に固定される縁部を含んでいてもよい。
【0024】
また、前記集電板と前記キャッププレートの間に位置し、前記集電板とを覆うように形成される下部絶縁部材をさらに含み、前記下部絶縁部材は、前記短絡プレートと対応される領域に形成される露出孔を含んでいてもよい。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように本発明によれば、内部に設置される短絡部材を具備することで、部品数を減らして製造費用及び製造工程を減らすことができるため、二次電池の重量及び体積を減らすことができるようになる。
【0026】
また、短絡部材を介して外部の水分が短絡部材部分に流入されることで生じる短絡を防止することができるようになる。また、短絡部材を介して外部空間を効率的に活用することができるようになる。また、短絡部材を介してキャップ組立体の組立性を向上することができるようになる。また、短絡部材を介して過充電の際の圧力又は温度に応じる短絡誘導動作を行わせることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る二次電池を示す斜視図である。
【図2】図1のI−I’線に沿って切り取った二次電池の断面構成を示す図である。
【図3】図2に示した短絡部材の部分を示す拡大断面図である。
【図4】図2に示した短絡部材の部分を示す切開斜視図である。
【図5】図2に示した短絡部材の部分を示す透視図である。
【図6】本発明の他の実施形態に係る二次電池のうち、図2に対応する部分を示す断面図である。
【図7】図6に示した短絡部材の部分を示す拡大断面図である。
【図8】図6に示した短絡部材の部分を示す切開斜視図である。
【図9】図6に示した短絡部材の部分を示す透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0029】
図1は、本発明の一実施形態に係る二次電池を示す斜視図である。また、図2は、図1のI−I’線に沿って切り取った二次電池を示す断面図である。また、図3は、図2に示した短絡部材部分を示す拡大断面図である。また、図4は、図2に示した短絡部材部分を示す切開斜視図である。また、図5は、図2に示した短絡部材部分を示す透視図である。
【0030】
図1〜図5に示したように、本発明の一実施形態に係る二次電池100は、電極組立体110、第1集電板120、短絡部材130、第2集電板140、ケース150及びキャップ組立体160を具備する。
【0031】
前記電極組立体110は、薄い板状或いは膜状で形成された第1電極板111、セパレータ113、第2電極板112の積層体を巻き取るか重ねて形成する。ここで、第1電極板111は負極として動作してもよく、第2電極板112は正極として動作してもよい。勿論、その逆も可能である。
【0032】
前記第1電極板111は、銅又はニッケルなどのような金属ホイルで形成された第1電極集電体に黒鉛又は炭素などの第1電極活物質を塗布することで形成され、第1活物質が塗布されない領域である第1電極無地部111aを含む。前記第1電極無地部111aは、第1電極板111と、第1電極板111の外部との間の電流の流れの通路になる。なお、本実施形態は前記第1電極板111の材質をこれらの材質に限定するものではない。
【0033】
前記第2電極板112は、アルミニウムなどのような金属ホイルで形成された第2電極集電体に遷移金属酸化物などの第2電極活物質を塗布することで形成され、第2電極活物質が塗布されない領域である第2電極無地部112aを含む。前記第2電極無地部112aは、第2電極板112と、第2電極板112の外部との間の電流の流れの通路になる。なお、本実施形態は前記第2電極板112の材質をこれらの材質に限定するものではない。
【0034】
なお、前記のような第1電極板111及び第2電極板112は、極性を異なるようにして配置されてもよい。
【0035】
前記セパレータ113は、第1電極板111と第2電極板112との間に位置し、短絡を防止してリチウムイオンの移動を可能にする役割を果たす。例えば、ポリエチレンや、ポリプロピレンや、ポリエチレンとポリプロピレンの複合フィルムなどで形成される。なお、本実施形態は前記セパレータ113の材質をこれらの材質に限定するものではない。
【0036】
このような電極組立体110は、実質的に電解液と共にケース150に収納される。前記電解液は、EC(ethylene carbonate)、PC(propylene carbonate)、DEC(diethyl carbonate)、EMC(ethyl methyl carbonate)、DMC(dimethyl carbonate)のような有機溶媒に溶解したLiPF、LiBFのようなリチウム塩からなっていてもよい。また、前記電解液は液体、固体又はゲル状であってもよい。
【0037】
また、前記の電気組立体110の両側端部には、第1電極板111及び第2電極板112の各々に電気的に接続するための第1集電板120及び第2集電板140が結合される。前記第1集電板120は、銅、銅合金などの導電性材質で形成され、電極組立体110の一側端部へ突出された第1電極無地部111aと接触することで、第1電極板111と電気的に接続される。前記第1集電板120は、図2に示すように、第1接続部121、第1延長部123、第1端子孔124、第1ヒューズ部125及び第1短絡孔126を含めて構成されてもよい。
【0038】
前記第1接続部121は、電極組立体110の上部とキャップ組立体160の下部との間に設置され、プレート状に形成される。具体的には、前記第1接続部121は、電極端子締結部121aと短絡部材締結部121bとを含む。前記電極端子締結部121aは、略平らであり、第1電極端子162が結合される空間を提供する。そして、前記短絡部材締結部121bは、電極端子締結部121aから水平方向に延長され、短絡部材130のシーリングプレート132と密着するよう折曲された部分を有していてもよい。この短絡部材締結部121bは、短絡部材130の短絡プレート131が設置される空間を提供する。
【0039】
前記第1延長部123は、第1接続部121の端部から折曲されて延長され、第1電極未字部111aと実質的に接触するプレート状に形成される。ここで、前記第1接続部121と第1延長部123とが合う角を「C」として、前記第1接続部121と第1延長部123とは、前記角Cを中心に垂直を形成するように構成されていてもよい。つまり、角Cが略90度となるように、第1接続部121と第1延長部123とが形成されていてもよい。
【0040】
前記第1端子孔124は、第1接続部121の電極端子締結部121aに形成され、キャップ組立体160の第1電極端子162が挟める空間を提供する。ここで、前記第1端子孔124は、電極端子締結部121aのうち角Cの遠くに離隔されるように位置する。例えば、第1端子孔124は、第1接続部121に形成されるが、その位置が第1接続部121と第1延長部123との境界位置から所定距離だけ離れた位置に形成される。例えば、第1端子孔124は、図3に示すように、後述する第1ヒューズ孔125aよりも角Cから離れた位置に形成される。
【0041】
前記第1ヒューズ部125は、電解液と接触しないように電極組立体110の上部領域(すなわち、第1接続部121の電極端子締結部121a上)に形成される。また、前記第1ヒューズ部125は、第1端子孔124に結合される第1電極端子162と干渉しないように、第1接続部121の電極端子締結部121aにおいて、角Cと隣接する領域に形成される。言い換えると、前記第1ヒューズ部125は、第1接続部121において、第1延長部123と隣接する領域に位置する。例えば、第1ヒューズ部125は、上述した第1端子孔124よりも、角Cに近い位置に形成される。
【0042】
具体的に、前記第1ヒューズ部125は、第1ヒューズ孔125aと、第1ヒューズ孔125aの周辺から突出された第1補強突起125bとを有する。この第1ヒューズ孔125aは、電流の流れを遮断するヒューズとして機能する。また、この第1ヒューズ孔125aは、第1接続部121の電極端子の領域に位置する。この第1ヒューズ孔125aが形成された領域は、二次電池100に短絡が生じて大きい電流が流れた場合に生じる熱によって溶融される。ここで、第1ヒューズ部125は、第1ヒューズ孔125aが形成された領域の第1接続部121を溶融させることにより、電気的に分離させる。前記第1補強突起125bは、二次電池100に短絡が生じる前に外部衝撃を受けて第1ヒューズ孔125aが形成された領域に切断させないように、第1ヒューズ孔125aの形成領域の強度を補強する強度補強機能を実現させる。
【0043】
前記第1短絡孔126は、第1接続部121において、短絡部材締結部121bに短絡部材130の短絡プレート131が掛かるように形成されている。前記短絡部材130は、キャップ組立体160の下部に設置され、過充電などにより二次電池100の内部圧力が設定圧より大きくなった場合、短絡を誘導して第1ヒューズ部125が電流の流れを遮断するように働く。このため、前記短絡部材130は、導電性材質の短絡プレート131と、絶縁性材質のシーリングプレート132とを含む。
【0044】
前記短絡プレート131は、第1短絡孔126に設置され、キャップ組立体160のキャッププレート161と向き合うように離隔して配置される。前記第1短絡プレート131は、下に膨らんだラウンド部131aと、ラウンド部131aの端から延長されて第1短絡孔126の側面に固定された縁部131bとを含む反転プレートで形成され、第1集電板120と電気的に接続される。
【0045】
前記短絡プレート131は、二次電池100の内部圧力が設定圧力より大きくなった場合に反転され、上に膨らんで突出され、同時にキャッププレート161と接触して短絡を誘発する。前記短絡が誘発されると、大きな電流が流れるようになり、熱が発生する。この際、第1ヒューズ部125は、ヒューズ機能を働かせることで、二次電池100の安全性を向上する。
【0046】
前記短絡プレート131は、第1集電板120に容易に溶接するために第1集電板120と同一な材質、例えば、銅、銅合金などの導電性材質で形成されることが好ましい。但し、本実施形態は材質をこれらの材質に限定するものではない。また、前記第1短絡プレート131は、反転可能であるように略0.4mm〜0.6mmの厚さを有することが好ましい。但し、本実施形態は厚さをこれらの数値に限定するものではない。
【0047】
前記シーリングプレート132は、キャッププレート161と短絡部材締結部121bとの間に第1短絡孔126を覆うように介在され、短絡プレート131と対応する領域に形成された開口132aを有する。つまり、短絡プレート131が上に膨らんで突出した際に、突出部分がキャッププレート161と接触可能なように、その突出部分に対応する部分に開口132aが設けられている。従って、前記開口132aは、二次電池100の内部圧力が設定圧力より大きくなった場合に、短絡プレート131がキャッププレート161に接触して短絡を誘発することができるようにする経路を提供する役割を果たす。
【0048】
上述のようなシーリングプレート132は、短絡プレート131とキャッププレート161との短絡を防止する。また、前記シーリングプレート132は、キャッププレート161と短絡プレート131の間の空間をシーリングして、二次電池100の内部圧力が設定圧力より大きくなる場合に、短絡プレート131の上部領域の圧力と下部領域の圧力との差が生じるようにすることで、短絡プレート131が反転するように働く。ここで、前記シーリングプレート132は、ボルトのような結合部材10を介して短絡部材締結部121bに固定されてもよい(例えば、図3や図5を参照)。
【0049】
前記第2集電板140は、アルミニウム、アルミニウム合金などの導電性材質で形成され、電極組立体110の他側端部へ突出された第2電極無地部112aと接触することで、第2電極板112と電気的に接続される。前記第2集電板140は、第2接続部141、第2延長部143及び第2端子孔144を含む。
【0050】
前記第2接続部141は、電極組立体110の上部とキャップ組立体160の下部との間に設置され、プレート状に形成される。
【0051】
また、前記第2延長部143は、第2接続部141の端部から折曲され延長され、第2電極無地部112aと実質的に接触するプレート状に形成される。ここで、前記第2接続部141と第2延長部143とが合う角を「C」として、前記第2接続部141と第2延長部143とは、前記角Cを中心に垂直を形成するように構成されている。
【0052】
前記第2端子孔144は、第2接続部141の一側に形成され、前記キャップ組立体160の第2電極端子163が挟めて結合される空間を提供する。つまり、第2端子孔144は、第2電極端子163が第2接続部141に嵌合されるように形成された孔である。ここで、前記第2端子孔144は、第2接続部141において、角Cから遠くに離隔されるように位置していてもよい。
【0053】
前記ケース150は、アルミニウム、アルミニウム合金又はニッケルがメッキされたスチルと同様の導電性金属で形成され、電極組立体110、第1集電板120及び第2集電板140が挿入安着することができる開口部が形成された略六面状に形成される。図2には、ケース150とキャップ組立体160とが結合された状態を示しているので開口部は図示されていないが、実際にキャップ組立体160の縁部分が解放された部分である。
【0054】
一方、ケース150の内面は、絶縁処理されて、電極組立体110、第1集電板120、第2集電板140及びキャップ組立体160と絶縁される。ここで、前記ケース150は、一つの極性、例えば、正極として作用してもよい。
【0055】
前記キャップ組立体160は、ケース150に結合される。前記キャップ組立体160は、具体的に、キャッププレート161、第1電極端子162、第2電極端子163、ガスケット164、ナット165を含めて構成されていてもよい。また、前記キャップ組立体160は、栓166、ベントプレート167、第1上部絶縁部材168、接続部材169、第1下部絶縁部材170及び第2下部絶縁部材171をさらに含めてもよい。
【0056】
前記キャッププレート161はケース150の開口を密封し、導電性材質で形成される。ここで、前記キャッププレート161は、ケース150と同じ材質で形成されてもよい。前記キャッププレート161は、電解液の注入口161a、ベント孔161bを有していてもよい。ここで、前記キャッププレート161は、ケース150と同じ極性を有していてもよい。
【0057】
前記第1電極端子162は、キャッププレート161の一側を貫通して第1集電板120と電気的に接続される。前記第1電極端子162は、柱状に形成されていてもよく、キャッププレート161の上部に露出された上部柱の外周縁には、ねじ山が形成され、キャッププレート161の下部に位置する下部柱には、第1電極端子162がキャッププレート161から抜かないようにフランジ162aが形成され、第1電極端子162のうち、フランジ162aの下部に位置する一部の柱は、第1集電板120の第1端子孔124に挟めるような構造を有する。ここで、前記第1電極端子162は、キャッププレート161と絶縁される。
【0058】
前記第2電極端子163は、キャッププレート161の他側を貫通して第2集電板140と電気的に接続される。前記第2締結端子163は、フランジ163aを含め、このような第2電極端子163は、第1電極端子162同様の形状を有するため、重複された説明は省略する。但し、前記第2電極端子163は、キャッププレート161と電気的に接続される。
【0059】
前記ガスケット164は、絶縁性材質であって第1電極端子162及び第2電極端子163の各々とキャッププレート161との間に形成されて、第1電極端子162及び第2電極端子163の各々とキャッププレート161との間を密封させる。このようなガスケット164は、外部の水分が二次電池100の内部へ浸透することができないようにするか、又は二次電池100の内部に収容されている電解液が外部へ流出されることができないようにする。
【0060】
前記ナット165は、第1電極端子162及び第2電極端子163の各々に形成されたねじ山に沿って締結されて第1電極端子162及び第2電極端子163の各々とキャッププレート161に固定させる。
【0061】
前記栓166は、キャッププレート161の電解液の注入口161aを密封し、ベントプレート167は、キャッププレート161のベント孔161bに設置され、設定された圧力で開放できるように形成されたノッチ167aを含む。
【0062】
前記第1上部絶縁部材168は、第1電極端子162とキャッププレート161との間に位置され、第1電極端子162が挟めるように形成される。また、前記第1上部絶縁部材168は、キャッププレート161とガスケット164に密着される。このような第1上部絶縁部材168は、第1電極端子162とキャッププレート161を絶縁させる役割を果たす。
【0063】
前記接続部材169は、第2電極端子163とキャッププレート161との間に位置され、第2電極端子163が挟めるように形成される。また、前記接続部材169は、ナット165を介してキャッププレート161とガスケット154とに密着される。このような接続部材169は、第2電極端子163とキャッププレート161とを電気的に接続させる。
【0064】
前記第1下部絶縁部材170は、第1集電板120とキャッププレート161との間に位置され、第1集電板120の第1接続部121をカバーするように形成される。このような第1下部絶縁部材170は、絶縁材質で形成されて第1集電板120とキャッププレート161との間の不要な短絡を防止する。
【0065】
前記第1下部絶縁部材170は、キャッププレート161の下面と接触する上面と、上面の端部から電極組立体110方向に延長される側面を含めて構成されてもよい。ここで、前記第1下部絶縁部材170は、短絡プレート131が反転の際にキャッププレート161と接触できるように短絡プレート131と対応する領域に形成される露出孔170aを含む。
【0066】
露出孔170a(上面)は、シーリングプレート132より大きく形成されてシーリングプレート132の上面と第1下部絶縁部材170の上面とが同一平面を成すように形成されていてもよい。この場合、前記第1下部絶縁部材170の上面全体がキャッププレート161に密着され、第1下部絶縁部材170がキャッププレート161に安定的に固定される。
【0067】
前記第2下部絶縁部材171は、第2集電板140とキャッププレート161との間に位置され、第2集電板140の第2接続部141をカバーするように形成される。このような第2下部絶縁部材171は、絶縁材質で形成されて第2集電板140とキャッププレート161との間の不要な短絡を防止する。
【0068】
前記のように、本発明の一実施形態による二次電池100は、内部に設置される短絡部材130を具備することで、短絡部材がキャップ組立体の外部に露出される従来の二次電池に比べ、必要な部品数を減らすことができる。これによって、本実施形態に係る二次電池100は、製造費用及び製造工程を減らすことができ、さらに重量及び体積を減らすことができる。
【0069】
また、従来の二次電池においては短絡部材がキャップ組立体の外部に露出していたために外部の水分が短絡部材部分に流入されて短絡を発生させていたが、本発明の一実施形態による二次電池100は、短絡部材130を介して外部の水分による短絡を防止することができる。
【0070】
また、本発明の一実施形態による二次電池100は、短絡部材がキャップ組立体の外部に露出される従来の二次電池に比べて内部空間を効率的に活用することができる。また、本発明の一実施形態による二次電池100は、短絡部材がキャップ組立体の外部に露出される従来の二次電池に比べてキャップ組立体160の組立性を向上することができる。また、本発明の一実施形態による二次電池100は、短絡部材130を介して過充電の際の圧力に応じて短絡誘導動作を行わせることができる。
【0071】
次に、本発明の他の実施形態による二次電池について説明する。
【0072】
図6は、本発明の他の実施形態に係る二次電池の中、図2に対応する部分を示す断面図である。図7は、図6の短絡部材部分を示す拡大端メンズである。図8は、図6の短絡部材部分を示す切開斜視図である。図9は、図6の短絡部材部分を示す透視図である。
【0073】
本発明の他の実施形態による二次電池200は、図2に示した二次電池100と比べて短絡部材230及びキャップ組立体260の第1下部絶縁部材270の構成が相異なる。また、その他の部分は図2などに示した二次電池100と同じ構成及び同じ役割を果たす。そのため、本発明の他の実施形態に係る二次電池200における同じ構成に対する重複された説明は略することにして、短絡部材230及び第1下部絶縁部材270について中点的に説明する。
【0074】
図6〜図9に示すように、本発明の他の実施形態に係る二次電池200は、電極組立体110、第1集電板120、短絡部材230、第2集電板140、ケース150及び第1下部絶縁部材270を含むキャップ組立体260を具備する。
【0075】
前記短絡部材230は、短絡部材130でシーリングプレート132を削除してラウンド部230aと縁部230bとを含む反転プレートのみで構成され、短絡プレート131と同じ位置に位置し同じ形状に形成される。ここで、前記短絡部材230は、温度に反応する形状記憶合金などで形成される。
【0076】
具体的に、前記短絡部材230は、二次電池100の設定温度(すなわち、二次電池200が過充電され始まる温度)である、約60℃〜約100℃の温度で反応し、反転されて上に膨らんで突出される形状記憶合金などで形成される。約60℃〜約100℃の温度範囲で反応する形状記憶合金としては、例えば、Ti−Ni、Ni−Al、In−Tl、Ti−Ni−Feがある。このような短絡部材230は、二次電池200の過充電の際の温度に反応するため、短絡部材130の短絡プレート131の上部領域の圧力と下部領域の圧力との差が生ずるように設置されるシーリングプレート132が不要である。従って、前記短絡部材230は、シーリンクプレート132に対する製造費用及び製造工程を削除することが可能になる。
【0077】
前記キャップ組立体260の第1下部絶縁部材270は、第1下部絶縁部材170と類似している。但し、前記第1下部絶縁部材270の露出孔270aの大きさが短絡部材230の大きさと大凡対応する。これは、二次電池100で含まれたシーリングプレート132が省略されたためである。
【0078】
前記のように、本発明の他の実施形態による二次電池200は、内部に設置される短絡部材230を具備することで、短絡部材がキャップ組立体の外部に露出される従来の二次電池に比べて必要な部品数を減らすことができる。これによって、本発明の実施形態に係る二次電池200は、製造費用及び製造工程を減らすことができ、さらに重量及び体積を減らすことができる。
【0079】
また、従来の二次電池においては短絡部材がキャップ組立体の外部に露出していたために外部の水分が短絡部材部分に流入されて短絡を発生させていたが、本発明の一実施形態による二次電池200は、短絡部材230を介して外部の水分による短絡を防止することができる。また、本発明の一実施形態による二次電池200は、短絡部材がキャップ組立体の外部に露出される従来の二次電池に比べて内部空間を効率的に活用することができる。また、本発明の一実施形態による二次電池200は、短絡部材がキャップ組立体の外部に露出される従来の二次電池に比べてキャップ組立体260の組立性を向上することができる。また、本発明の一実施形態による二次電池100は、短絡部材230を介して過充電の際の圧力に応じて短絡誘導動作を行わせることができる。
【0080】
また、本発明の他の実施形態による二次電池200は、二次電池100のシーリングプレート132を省略し、温度に反応する形状記憶合金で形成される短絡部材260を具備するが、二次電池100のシーリングプレート132と二次電池200の短絡部材260とをすべて含むように組み合わせた二次電池を具現することも可能である。この場合、二次電池の過充電の際に短絡誘導動作が圧力及び温度のうち選択されたいずれか一つ又は両方によって行なわれることができて二次電池の安全性がさらに向上する。
【0081】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0082】
10 結合部材
100、200 二次電池
110 電極組立体
111 第1電極板
111a 第1電極無地部
112 第2電極板
112a 第2電極無地部
113 セパレータ
120 第1集電板
121 第1接続部
121a 電極端子締結部
121b 短絡部材締結部
123 第1延長部
124 第1端子孔
125 第1ヒューズ部
125a 第1ヒューズ孔
125b 第1補強突起
126 第1短絡孔
130、230 短絡部材
131 短絡プレート
131a、230a ラウンド部
131b、230b 縁部
132 シーリングプレート
132a 開口
140 第2集電板
141 第2接続部
143 第2延長部
144 第2端子孔
150 ケース
160、260 キャップ組立体
161 キャッププレート
161a 電解液の注入口
161b ベント孔
162 第1電極端子
162a フランジ
163 第2電極端子
163a フランジ
164 ガスケット
165 ナット
166 栓
167 ベントプレート
167a ノッチ
168 第1上部絶縁部材
169 接続部材
170、270 第1下部絶縁部材
170a、270a 露出孔
171 第2下部絶縁部材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体と、
前記電極組立体と電気的に接続され、短絡孔を有する集電板と、
前記短絡孔に設置される短絡プレートを含む短絡部材と、
前記電極組立体と前記集電板とを収容し、開口を有するケースと、
前記ケースの開口を密封するキャッププレートを有するキャップ組立体と、
を含み、
前記短絡プレートは、前記キャッププレートに対向配置された
ことを特徴とする、二次電池。
【請求項2】
前記短絡プレートは、前記キャッププレートと離隔される
ことを特徴とする、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記短絡プレートと前記キャッププレートとは、導電性材質で形成され、互いに異なる極性を有する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記短絡プレートは、前記二次電池の内部圧力が設定圧力より大きくなる場合、前記キャッププレートに接触する
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記短絡プレートは、反転プレートであり、
下に膨らんだラウンド部と、
前記ラウンド部の端部から延長されて、前記短絡孔の側面に固定される縁部と、
を含む
ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記短絡部材は、前記短絡孔を覆うように前記キャッププレートと前記集電板との間に介在されるシーリングプレートをさらに含み、
前記シーリングプレートは、前記短絡プレートと対応する領域に形成される開口を含む
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記シーリングプレートは、前記絶縁性材質で形成される
ことを特徴とする、請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記集電板と前記キャッププレートとの間に位置し、前記集電板を覆うように形成される下部絶縁部材をさらに含み、
前記下部絶縁部材は、前記短絡プレートと対応される領域に形成される露出孔を含む
ことを特徴とする、請求項6又は7に記載の二次電池。
【請求項9】
前記下部絶縁部材の上面と前記シーリングプレートの上面とは、同一平面を形成する
ことを特徴とする、請求項8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記集電板は、
前記電極集電体の上部と前記キャップ組立体の下部との間に設置され、前記短絡孔が位置する接続部と、
前記接続部の端部から折曲されて延長され、前記電極組立体と電気的に接続された延長部と、
を含む
ことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記集電板は、前記接続部のうち前記延長部と隣接する領域に形成されたヒューズ孔をさらに含む
ことを特徴とする、請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
電極組立体と、
前記電極組立体と電気的に接続される集電板と、
前記電極組立体と前記集電板とを収容し、開口を有するケースと、
前記ケースの開口を密封するキャッププレートを有するキャップ組立体と、
前記集電板に設置され、前記キャッププレートに対向配置された短絡部材と、
を含む
ことを特徴とする、二次電池。
【請求項13】
前記短絡部材は、前記キャッププレートと離隔される
ことを特徴とする、請求項12に記載の二次電池。
【請求項14】
前記短絡部材は、温度に反応する形状記憶合金で形成される
ことを特徴とする、請求項12又は13に記載の二次電池。
【請求項15】
前記短絡部材は、Ti−Ni、Ni−Al、In−Tl及びTi−Ni−Feのうちから選択されたいずれか一つの形状記憶合金で形成される
ことを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項16】
前記短絡部材は、前記二次電池の設定温度で反応して前記キャッププレートに接触する
ことを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項17】
前記短絡部材は、反転プレートであり、
下に膨らんだラウンド部と、
前記ラウンド部の端部から延長されて、前記短絡孔の側面に固定される縁部と、
を含む
ことを特徴とする、請求項12〜16のいずれか1項に記載の二次電池。
【請求項18】
前記集電板と前記キャッププレートとの間に位置し、前記集電板を覆うように形成される下部絶縁部材をさらに含み、
前記下部絶縁部材は、前記短絡プレートと対応される領域に形成される露出孔を含む
ことを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項に記載の二次電池。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−212645(P2012−212645A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195640(P2011−195640)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】