説明

亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法

【課題】添加物により亜鉛蒸気を亜鉛化合物にすることで、ポロシティの発生を抑制する亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【解決手段】複数枚の亜鉛めっき鋼板1、2を、添加物3を介して重ね合わせる段階と、亜鉛めっき鋼板1、2を加熱し、亜鉛めっき鋼板1、2に含まれる亜鉛と添加物3とを反応させて亜鉛化合物を生成する段階と、重ね合わせた部分に向けてレーザ光21を照射し溶接する段階と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用防錆鋼板として薄肉の亜鉛めっき鋼板が使用されている。このような薄肉鋼板を複数枚重ね合わせてレーザ溶接した場合、発生する亜鉛蒸気に基因して溶接金属中にポロシティが発生する。このため、たとえば下記特許文献1に示されているようなポロシティの対策がとられている。
【0003】
すなわち、ポロシティの原因である亜鉛蒸気の排除である。たとえば、亜鉛めっき層から発生する亜鉛蒸気を重ね合わせた鋼板間に残さないように、微小固体粒子を鋼材間に介在させて隙間を作ることによって、亜鉛蒸気を鋼板間から逃がしポロシティの発生を防止している。
【特許文献1】特開2003−290955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、微細固体粒子を重ね合わせた鋼板間に介在させることにより形成される隙間だけでは亜鉛蒸気を円滑に逃がすことはできず、確実にポロシティの発生を防止することができない。
【0005】
そこで、本発明は、このような従来の問題を解消するために成されたものであり、亜鉛蒸気の発生を抑制しポロシティの発生を大幅に低減させることによって、溶接強度が向上し、溶接品質も向上する亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明は、複数枚の亜鉛めっき鋼板を、添加物を介して重ね合わせる段階と、前記亜鉛めっき鋼板を加熱し、当該亜鉛めっき鋼板に含まれる亜鉛と前記添加物を反応させて亜鉛化合物を生成する段階と、前記重ね合わせた部分に向けてレーザ光を照射し溶接する段階と、を含むことを特徴とする亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、亜鉛めっき鋼板から発生する亜鉛蒸気を、亜鉛めっき鋼板に加えられた熱により添加物と反応(結合)させ減少させる。その結果、ポロシティ発生原因である亜鉛蒸気が抑制され、溶接強度が向上し、溶接品質も向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付した図面を参照して本発明を適用した最良の実施形態を説明する。
【0009】
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態による亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接状態を示す概略断面図である。
【0010】
本実施形態の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接は、図1に示すように、二枚の亜鉛めっき鋼板1、2間に添加物3を介在させて重ね合わせ、溶接部4にレーザ光21を照射し溶接すれば、レーザ光21により加えられる熱により、亜鉛めっき鋼板に含まれる亜鉛は溶融し、亜鉛は添加物と反応し亜鉛化合物となる。このような亜鉛化合物の生成により亜鉛蒸気を減少させることになりポロシティを大幅に低減できる。
【0011】
本実施形態において、レーザ溶接方法は、二枚の亜鉛めっき鋼板1、2を重ね合わせる段階、亜鉛化合物を生成する段階、溶接する段階の手順で行われる。さらに詳述する。
【0012】
(重ね合わせる段階)
亜鉛めっき鋼板1、2間に添加物3を介在して重ね合わせる。亜鉛めっき鋼板1、2は、たとえば、自動車の車体を構成するものであり、防錆のために亜鉛めっき層が鋼板に表面処理されており、重ね面にそれぞれ亜鉛めっき層5、6を備えている。鋼板部分の主な素材は、たとえば、鉄である。重ね合わせる際に、クランプ等の工具(不図示)によって、亜鉛めっき鋼板1、2の間隔Lが50μm〜300μmの距離になるように保持されている。この上限値300μmは、レーザ溶接品質確保上の隙間限界である。自動車用の亜鉛めっき鋼板1、2としては、厚さt1、t2は約1mmが望ましい。例示において同じ鋼板を使用しているため、亜鉛めっき層は双方の亜鉛めっき鋼板1、2の重ね面に備えられているが、片方は表面に被覆層が形成されていない鋼板でも構わない。
【0013】
添加物3は、常温時は固体粉末状をしており、亜鉛めっき鋼板1、2の間に均一に介在される。固体粉末状の添加物3を均一に介在させることによって、亜鉛蒸気の抑制も効率的に行うことができ、さらに溶接強度が向上し、溶接品質も向上する。添加物3の平均粒径は、亜鉛めっき鋼板1、2の間隔L50μm〜300μmの距離を満たす範囲内の大きさであり、望ましくは150μm以下である。添加物3を亜鉛めっき鋼板1、2の間に介在させる方法として、亜鉛めっき鋼板2の上にそのまま散布する方法と、油に添加物3を分散させてから亜鉛めっき鋼板2の上に、噴霧装置や塗布装置などを使用して噴霧または塗布による方法と、がある。
【0014】
図2は本実施形態による亜鉛めっき鋼板に添加物入り油の噴霧方法を示す概略図である。
【0015】
まず、亜鉛めっき鋼板を重ね合わせる前に、亜鉛めっき鋼板2を平坦に支持する治具(不図示)にセットする。次に、平坦な状態で噴霧装置10の下部に移動し、亜鉛めっき鋼板2に向けて噴霧装置10から添加物入り油9を噴霧する。最後に、噴霧された亜鉛めっき鋼板2上に他の新たな亜鉛めっき鋼板1を重ね、添加物入り油9を介し両亜鉛めっき鋼板1、2を重ね合わせ、クランプ工具19で両鋼板をクランプする。
【0016】
ここで使用される油としては、たとえば、防錆油やプレス油が使用できる。添加物は油の中に均一に分散させた状態が好ましく、噴霧装置10内で常に拡散されている状態が好ましい。噴霧装置10の使用により、満遍なく均一に添加物を散布することができる。
【0017】
亜鉛めっき鋼板1、2間に添加物を介在させるために、添加物入り油9を用いることで耐摩耗性が更に優れるようになり、成形金型を用いて両鋼板1、2を同時成形する場合には、両鋼板間の磨耗を減少させることもできる。さらに、少なくとも一方の鋼板に添加物入り油9を噴霧した後に、両鋼板1、2を重ね合わせるので、油を別の工程で塗り、吹きかけする必要なく、油の塗り忘れを防止できる。防錆油やプレス油は、一般的に溶接加工前または溶接加工後に行われる防錆加工、プレス加工等様々な工程で使用されているので、添加物入り油用に新たな油を準備せずすむため生産性が向上する。
【0018】
溶融または蒸発した亜鉛と反応して亜鉛化合物が生成される範囲は溶接部4から1.4mm以内の領域7(HAZ部)であるため、添加物3を亜鉛めっき鋼板1、2の間に介在させる範囲はHAZ部だけに介在させることが望ましい。添加物3を板面の全面に介在させるよりも、HAZ部だけに介在させることによって、コスト的に有利になる。
【0019】
(亜鉛化合物を生成する段階)
亜鉛化合物を生成する段階は、亜鉛化合物が生成できる温度から亜鉛めっき鋼板の鋼板本体が固体状態を保つ温度までの加熱範囲内で加熱が行われる。鋼板が溶融する前に亜鉛と添加物が反応するため、溶融する鋼板内に亜鉛蒸気が残存することを低減させることができる。また、以下で説明するように、レーザ溶接と同じレーザ光を使用することができ、溶接と同時に亜鉛化合物を生成するためポロシティの発生を抑えることができ、さらに溶接強度が向上し、溶接品質も向上する。
【0020】
添加物3は、溶接の際に発生する亜鉛蒸気と結合反応し、レーザ光21の照射によって加えられる熱により亜鉛化合物となる。亜鉛めっき鋼板は、基板の鋼板に亜鉛がメッキされたものであり、この亜鉛は、融点は419.5℃、沸点は907℃であり、鋼板の融点は1535℃であるため、溶接部分の亜鉛は融点419.5℃以上の温度において液体状態となり、そして亜鉛と添加物3とが反応し亜鉛化合物となるが、約900℃で亜鉛と添加物が反応しやすく、亜鉛化合物の生成効率が上がる。たとえば、生成される亜鉛化合物の一つである酸化亜鉛はセラミックであり、その融点は約2000℃であるため、亜鉛蒸気のようなポロシティの問題は発生しない。
【0021】
添加物3は、リン(P)およびジルコニア(Zr)からなる群から選択される1以上の元素を含む化合物である。PやZrは、亜鉛の融点である419.5℃以上の温度において、亜鉛と結合反応を起こし安定的な化合物(P−Zn系、P−Zn−Fe系、Zr−Zn系)を生成する。その結果、ポロシティの原因である亜鉛蒸気が減少し、溶接強度の向上、溶接品質の向上の効果が得られる。PやPを含む化合物としては、たとえば、黒リンP、五酸化リンP、リン酸ナトリウムNaP、リン酸HPOなどがある。ZrやZrを含む化合物としては、たとえば、酸化ジルコニウムZrO、塩化ジルコニウムZrClなどがある。
【0022】
また、添加物3として、ハロゲン(フッ素F、塩素Cl、臭素Br、ヨウ素I)からなる群から選択される1以上の元素を含む化合物も用いられる。ハロゲンを含む化合物は、たとえば、フッ化カルシウムCaF、塩化ジルコニウムZrCl、塩化アルミニウムAlCl、塩化カリウムKCl、塩化カルシウムCaCl、塩化チタンTiCl、塩化鉄FCl、塩化ナトリウムNaCl、塩化マグネシウムMgCl、ヨウ素I、ヨウ化カリウムKIなどである。
【0023】
ハロゲンを含む化合物は電子親和性が高く、陽性元素であるZr2+とイオン結合し化合物となりやすい。亜鉛の融点である419.5℃以上の高温状態において、亜鉛Znとの反応が起こり、ZnF、ZnCl、ZnBr、ZnI等のハロゲン化亜鉛を生成する。その結果、ポロシティの原因である亜鉛蒸気が減少し、溶接強度の向上、溶接品質の向上の効果が得られる。また、ハロゲン族のヨウ素Iは耐摩耗性に優れているため、金型の消耗を抑える効果も得られる。
【0024】
(溶接する段階)
レーザ光21の照射によって加えられる熱により、亜鉛めっき鋼板1、2は溶接部4の鋼材が溶融され、溶接接合される。レーザ照射装置(不図示)から出力されたレーザ光(不図示)を光学系手段11により亜鉛めっき鋼板1、2の表面に焦点を合わせるように調整し、レーザ光21を照射し、亜鉛めっき鋼板1、2を溶接する。レーザ光21としては、たとえば、COレーザやYAGレーザなどが使用できる。光学系手段11を溶接線8に沿って移動させることによって、亜鉛めっき鋼板を連続溶接することができる。
【0025】
亜鉛化合物を生成する段階において、ポロシティの原因である亜鉛が減少するため、亜鉛蒸気が抑制され溶接強度の向上、溶接品質の向上といった効果がある。
【0026】
[第2実施形態]
第1実施形態ではレーザ照射で溶接する際に発生する熱を利用して亜鉛と添加物を反応させ亜鉛化合物を生成していたが、レーザ照射で溶接する段階の前に、新たに赤外光発生装置を使用して亜鉛めっき鋼板に熱を加え、亜鉛化合物を生成する構成であってもよい。
【0027】
図3は本実施形態による亜鉛化合物を生成する段階の状態を示す概略図である。
【0028】
本実施形態の亜鉛めっき鋼板の加熱は、図3に示すように、二枚の亜鉛めっき鋼板1、2の加熱線18に沿って、赤外光発生装置12を移動させながら赤外光線22を照射し、亜鉛めっき鋼板1、2の加熱領域32を加熱する。
【0029】
赤外光線22による加熱も、亜鉛が溶融する419.5℃以上、亜鉛めっき鋼板の鋼板自体が溶融しない1535℃以下の加熱領域とすることが好ましい。この加熱により、亜鉛めっき鋼板1、2の間に介在された添加物と亜鉛とが結合反応を起こし亜鉛化合物を生成し、レーザ照射溶接時に発生する亜鉛蒸気の量が減少する。レーザ溶接する前に予め赤外光発生装置を使用し、亜鉛蒸気の発生源である亜鉛を亜鉛化合物にすることで、ポロシティの発生を抑えることができ、さらに溶接強度が向上し、溶接品質も向上する。
【0030】
[第3実施形態]
第3実施形態は、レーザ照射で溶接する段階の前に、当該レーザ照射による溶接で使用するレーザ光とは別の加熱用のレーザ光を使用して亜鉛めっき鋼板に熱を加え、亜鉛化合物を生成する構成である。
【0031】
図4は本実施形態による亜鉛化合物を生成する段階の状態を示す概略図である。
【0032】
本実施形態の亜鉛めっき鋼板の加熱は、図4に示すように、二枚の亜鉛めっき鋼板1、2の加熱線18に沿って、レーザ光照射装置から出力されたレーザ光をレーザ加工ヘッド13で移動させながら照射し、亜鉛めっき鋼板1、2を加熱する。加熱用のレーザ光23が出力されるレーザ光照射装置と溶接用のレーザ光が出力される装置とは同じ装置を使用することが好ましい。
【0033】
加熱用のレーザ光23は、溶接用のレーザ光の出力よりも低い出力状態で前記加熱領域32に照射される。加熱用のレーザ光23による加熱は、亜鉛が溶融する419.5℃以上、亜鉛めっき鋼板の鋼板自体が溶融しない1535℃以下である。本実施形態では、加熱用と溶接用を同一のレーザ光照射装置を用いて共用できるので、製造コストあるいはスペース的に有利となり、ポロシティの発生も減少し、溶接強度が向上し、溶接品質も向上する。レーザの出力状態を変化させることができないレーザ光発生装置においても、光学系を調整することで、溶接位置での焦点がぼやけた状態で照射できるため、容易に加熱することができ、本実施形態と同様の効果が得られる。
【0034】
[第4実施形態]
第4実施形態は、レーザ照射で溶接する段階の前に、高周波誘導過熱装置を使用して熱を加える構成である。レーザ溶接する前に予め高周波誘導過熱装置を使用し、亜鉛蒸気の発生源である亜鉛を亜鉛化合物にすることで、ポロシティの発生を抑えることができ、さらに溶接強度が向上し、溶接品質も向上する。
【0035】
図5は本実施形態による亜鉛化合物を生成する段階の状態を示す概略図である。
【0036】
本実施形態の亜鉛めっき鋼板の加熱は、図5に示すように、二枚の亜鉛めっき鋼板1、2の溶接線8の周辺部の加熱領域32を高周波誘導加熱装置14で加熱してもよい。高周波誘導加熱装置14は、たとえば、クランプ治具内に高周波誘導加熱コイルを備えたものであり、加熱領域32全体を囲むように4個設置されている。
【0037】
高周波誘導加熱装置14による加熱領域32の状態も、亜鉛が溶融する419.5℃以上、亜鉛めっき鋼板の鋼板自体が溶融しない1535℃以下である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1実施形態による亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接状態を示す概略断面図である。
【図2】第1実施形態による亜鉛めっき鋼板への添加物入り油の噴霧方法を示す概略図である。
【図3】第2実施形態による亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接状態を示す概略図である。
【図4】第3実施形態による亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接状態を示す概略図である。
【図5】第4実施形態による亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接状態を示す概略図である。
【符号の説明】
【0039】
1、2 亜鉛めっき鋼板、
3 添加物、
4 溶接部、
5、6 亜鉛めっき層、
7 HAZ部、
8 溶接線、
9 添加物入り油、
10 噴霧装置、
12 赤外光発生装置、
13 レーザ加工ヘッド、
14 高周波誘導加熱装置、
18 加熱線、
21 レーザ光、
22 赤外線、
23 加熱用のレーザ光、
32 加熱領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚の亜鉛めっき鋼板を、添加物を介して重ね合わせる段階と、
前記亜鉛めっき鋼板を加熱し、当該亜鉛めっき鋼板に含まれる亜鉛と前記添加物とを反応させて亜鉛化合物を生成する段階と、
前記重ね合わせた部分に向けてレーザ光を照射し溶接する段階と、
を含むことを特徴とする亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項2】
前記添加物は、固体粉末状であることを特徴とする請求項1に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項3】
前記亜鉛化合物を生成する段階は、当該亜鉛化合物が生成できる温度から前記亜鉛めっき鋼板の鋼板本体が固体状態を保つ温度までの加熱範囲内で前記加熱が行われることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項4】
前記亜鉛化合物を生成する段階は、前記溶接する段階における前記レーザ光の照射による加熱で行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項5】
前記亜鉛化合物を生成する段階は、赤外線を前記重ね合わせた部分に照射し、当該重ね合わせた部分を加熱して行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項6】
前記亜鉛化合物を生成する段階は、前記溶接する段階で用いられる前記レーザ光の出力よりも低い出力のレーザ光を前記重ね合わせた部分に照射し、当該重ね合わせた部分を加熱して行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項7】
前記亜鉛化合物を生成する段階は、焦点がぼやけたレーザ光を前記重ね合わせた部分に照射し、当該重ね合わせた部分を加熱して行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項8】
前記亜鉛化合物を生成する段階は、高周波誘導加熱装置を前記亜鉛めっき鋼板に設置し、前記重ね合わせた部分を加熱して行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項9】
前記添加物は、リン(P)およびジルコニア(Zr)からなる群から選択される1以上の元素を含む化合物であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項10】
前記添加物は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、および、ヨウ素(I)からなる群から選択される1以上の元素を含む化合物であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項11】
前記添加物は、油に分散されて前記複数枚の亜鉛めっき鋼板の間に介在されることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。
【請求項12】
前記油は、防錆油またはプレス油であることを特徴とする請求項11に記載の亜鉛めっき鋼板のレーザ溶接方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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