説明

仕分システム

【課題】余計な作業をすることなく、正確且つ迅速に、物品を仕分ける。
【解決手段】物品の仕分作業情報を有し、移動可能なカートのコンテナに載置された物品を、前記仕分作業情報に基づいて、識別可能な複数の間口を備えた仕分棚の各間口に仕分ける仕分システムにおいて、前記カートのコンテナから物品が取り出されと判断する物品取出判断手段と、前記物品取出判断手段によって物品が取り出されたと判断した場合に、前記複数の間口のうち、前記仕分作業情報に基づき特定される物品の投入先の間口を報知するよう制御する制御手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仕分システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、物流配送センターなどでは、棚の各間口に物品を仕分けする仕分システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、店舗毎のカゴが配置されている棚の各間口に物品を投入する仕分システムにおいて、上位装置から、倉庫内の何れのロケーション内の棚において仕分作業をすべきかを示す情報が、投入する物品を載せるカートに送信され、報知命令としてカートの表示部に表示させるようにし、作業者が、指示されたロケーション内の棚へとカートを移動させ、カートの下部に設けられている赤外線発光部を、棚の下部に設けられている赤外線受光部に合わせることによって、カートに載せた物品の投入先の間口に設けられているシャッターを開けるようにするシステムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−284238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の店舗毎のカゴが配置されている棚の各間口に物品を投入する仕分システムの場合、作業者は、仕分作業をすべきロケーションに移動すればよいかを簡便に把握することができるものの、カートの赤外線発光部を棚の赤外線受光部に合わせる必要があるため、作業者、特に不慣れな作業者は、作業を迅速にできないという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、余計な作業をすることなく、正確且つ迅速に、物品を仕分けることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本発明の一態様である仕分システムは、物品の仕分作業情報を有し、移動可能なカートのコンテナに載置された物品を、前記仕分作業情報に基づいて、識別可能な複数の間口を備えた仕分棚の各間口に仕分ける仕分システムにおいて、前記カートのコンテナから物品が取り出されと判断する物品取出判断手段と、前記物品取出判断手段によって物品が取り出されたと判断した場合に、前記複数の間口のうち、前記仕分作業情報に基づき特定される物品の投入先の間口を報知するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、作業者は、カートでソーティング指示を受けて、指示されたロケーションへ移動し、コンテナ内の物品を取り上げる動作をするだけで、物品を棚のどの間口に投入すべきかが一目で分かるようになる。つまり、作業者は、ソーティング本来の物の出し入れ動作以外の余計な動作(例えば、赤外線通信の為にカートの位置合わせをする動作)をすることなく、簡便に、物品を投入すべき間口を確認することができるようになる。よって、操作性が向上し、効率的に仕分作業を行うことができるようになる。また、作業者がコンテナ内の物品を持ち上げて、まさに仕分を行うタイミングで、当該作業者が当該物品を投入すべき間口を報知するので、当該ロケーション付近で他の作業者が作業している場合に、その作業者の作業が終了してからコンテナ内のものを取り出すようになるので、他の作業者の仕分作業への影響(誤って他の作業者に対する指示に従って物品を投入してしまうなどの影響)を極力少なくすることができる。
物品取出判断手段としては、カートのコンテナが配置される下部に設けられた計量手段で、物品が取り出されることで、前記計量手段から出力される計量値の変化に基づき物品が取り出されたと判断しても、あるいは、例えばコンテナの上部に開口部を遮るように対のセンサを設け、物品を取り出す際に該センサが遮られたと判断されたときに物品が取り出されたと判断しても、また、コンテナ内の画像を撮像する撮像手段をカートに備え、物品が取り出されて画像が一定以上変化した場合に物品が取り出されたと判断するようにしてもよい。
【0007】
上記仕分システムにおいて、前記カートまたは前記作業者を識別する情報を記憶する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記投入先の間口の報知として、前記記憶手段に記憶されている前記カートまたは作業者を識別する情報を前記投入先の間口の表示部に表示させるよう制御するようにしてもよい。
請求項2の発明によれば、物品を投入すべき間口に、作業者やカートの情報が表示されるようになるので、複数の作業者が同じ場所で作業している場合であっても、各作業者は自身に対する指示を簡便に識別することができるようになる。
【0008】
上記仕分システムにおいて、前記物品取出判断手段は、前記カートのコンテナが配置される位置に設けられた計量手段であってもよい。
請求項3の発明によれば、コンテナから物品が取り出されると計量値は必ず減少するので、間違いなく、簡単な構成でコンテナから物品が取り出されたと判断することができるようになる。
【0009】
上記仕分システムにおいて、前記各間口に計量手段を設け、前記カートのコンテナが配置される位置に設けられた計量手段から出力される計量値と、前記報知された間口における計量手段から出力される計量値に基づき、仕分作業の正誤を判断する正誤判断手段を更に備えるようにしてもよい。
請求項4の発明によれば、コンテナから取り出された物品が正しい間口に投入されたことを容易に確認することができるようになる。
【0010】
上記仕分システムにおいて、前記制御手段は、前記投入先の間口を報知する際に、該特定された間口に設けられた計量手段の計量値をゼロリセットするよう制御するようにしてもよい。
請求項5の発明によれば、コンテナ内の物品を持ち上げた、まさに仕分を行うタイミングで、間口の秤の計量値がゼロリセットされるので、例えば、コンテナ内部にクッション材を敷いてから物品を投入する場合でも、そのクッション材が風袋引きされるので、物が投入される直前の計量値を“0”とすることができるので、正確な計量を実現することができるようになる。
【0011】
上記仕分システムにおいて、前記制御手段は、前記間口を報知する際、当該間口が作業中であるか否かを判断し、作業が行われていない間口を報知するよう制御するようにしてもよい。
請求項6の発明によれば、他の作業者が仕分作業をしていない間口を報知するため、複数人の作業者が同時に同じ場所で仕分作業をする場合であっても、自身に対する指示としての間口の報知と他の作業者に対する指示としての間口の報知とが重なることがないので、複数人に対する報知が混在した場合に生じ得る誤投入などを抑止し、効率的に仕分作業を進めることができるようになる。
【0012】
上記問題を解決するために、本発明の他の態様である仕分システムは、物品の仕分作業情報を有し、物品収容棚に収容された物品を、前記仕分作業情報に基づいて、識別可能な複数の領域を備えた移動可能な装置の各領域に仕分ける仕分システムにおいて、前記物品収容棚から物品が取り出されと判断する物品取出判断手段と、前記物品取出判断手段によって物品が取り出されたと判断した場合に、前記複数の領域のうち、前記仕分作業情報に基づき特定される物品の投入先の領域を報知するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、棚に収容された物品を移動可能な装置に仕分ける、いわゆる摘み取り方式においても、棚から物品が取り出されたと判断されたとき、仕分けるべき装置の領域が報知されるので、容易に仕分作業を行うことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、余計な作業をすることなく、正確且つ迅速に、物品を仕分けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る仕分システムのシステム構成図の一例である。
【図2】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成するカートの概観図の一例である。
【図3】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成するカートのブロック図の一例である。
【図4】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する管理装置のブロック図の一例である。
【図5】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する制御ボックスのブロック図の一例である。
【図6】本発明の一実施形態に係る仕分システムを適用する作業エリアのレイアウト図の一例である。
【図7】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する管理装置に記憶される情報の一例である。
【図8】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する管理装置に記憶される情報の一例である。
【図9】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成するカートの動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する管理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する制御ボックスの動作の一例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成する管理装置において生成される情報の一例である。
【図13】本発明の一実施形態に係る仕分システムを構成するカートにおいて生成される情報の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る仕分システム1のシステム構成図の一例である。
【0016】
仕分システム1は、図1に示すように、物品の仕分作業を管理する管理装置10と、物品を載置するコンテナを配置し移動自在なカート30と、物品の仕訳先別の複数の間口を備える仕分棚50を含む。管理装置10は、上位であるホストコンピュータ2と通信する。例えば、管理装置10は、物品(商品)の注文データをホストコンピュータ2から受信する。また、管理装置10は、無線ルータ20を介して、各カート30−1、30−2、・・・30−nと通信し、制御ボックス40(制御装置に相当する)を介して仕分棚50と通信する。なお、無線ルータを介して、ハンディターミナル(非図示)を仕分システム1に接続してもよい。
【0017】
仕分棚50が備える仕分先別の各間口には、当該間口の間口番号(間口識別情報)を表示する表示器、作業者番号(作業者識別情報)等を表示する表示部、押部が発光する(点滅、点灯、消灯)する確認ボタン、投入された物品を計量する間口秤が設けられている。なお、間口秤の上には出荷用コンテナがセットされるが、注文を受けた全ての物品が出荷用コンテナ内に投入されると、当該出荷用コンテナは、出荷の準備へ移り、他の店舗分の空の出荷用コンテナが秤の上にセットされる。
なお、仕分棚50には、幾つかの間口を纏めてロケーションNoが付されている。ロケーションNoは、作業者が、仕分棚50内の各間口の位置を簡便に把握できるように割り振られたものである。
【0018】
図2は、カート30の概観図の一例である。カート30は、図2に示すように、上下2段に仕切られ、下段後部には台秤301、下段前部には台秤302、上段後部には台秤303、上段前部には台秤304がそれぞれ設けられている。台秤301〜304の各々には、同一の物品(同一の物品識別情報の物品)を1個または複数個、収容するコンテナ31を搭載できるようになっている。なお、コンテナ31は、例えば、折り畳み可能なコンテナである。
【0019】
カート30には押すためのハンドル305が設けられ、矢印A方向に進む。ハンドル305の前方(正面)には、作業者がカート30を押しながら仕分作業のため作業指示情報(仕分作業情報とも称する)または作業指示情報に基づく情報などを見ることが出来るように第1表示部306が設けられている。また、カート30の側部には仕分作業を行いながら、上記情報を見ることが出来るように第2表示部307が設けられている。第1表示部306および第2表示部306は、例えば、液晶タッチパネルであって、作業者による入力が受付可能である。また、カート30の上部側部にはプリンタ308が設けられている。プリンタ308ではピッキングした物品を収容するコンテナに貼り付けるラベル等を発行できるようになっている。また、第1表示部306内には上位の管理装置と通信するためのアンテナ(非図示)が設けられている。更に、ピッキングする物品のバーコードを読み取るためスキャナー(非図示)が設けられている。
【0020】
図3は、カート30のブロック図の一例である。カート30は、図3に示すように、CPU320、RAM321、ROM322、第1表示部306、第2表示部307、充電電源部323、通信部324、第1計量部325(台秤301)、第2計量部326(台秤302)、第3計量部327(台秤303)、第4計量部328(台秤304)、スキャナー309、プリンタ308、及びスピーカー部310を備えている。CPU320は、各種演算を実行し、カート30の各部を制御する。RAM321にはCPU320によって読み出されたデータ、後述する商品ファイル等、CPU320が処理を行う上で利用するフラグやレジスタ、管理装置10から送信される作業指示情報などを記憶する。ROM322には、CPU320が動作するためのプログラムが記憶されている。
【0021】
図4は、管理装置10のブロック図の一例である。管理装置10は、図4に示すように、CPU120、RAM121、ROM122、HDD(ハードディスク)126、操作部(キーボード、マウス等)107、表示部(モニタ)106、通信部124を備える。管理装置10は、例えば、パーソナルコンピュータであってもよい。なお、HDD(ハードディスク)126には、後述する仕分管理情報ファイル、カートファイル、秤ファイル、作業ファイル、カート作業者ファイル、ロケーションファイル、商品ファイルが記憶されている。
【0022】
図5は、仕分棚50を制御する制御ボックス40のブロック図の一例である。制御ボックス40は、図5に示すように、CPU420、RAM421、ROM422、通信部424を備える。通信部424は、複数の間口を備える仕分棚50、管理装置10と通信する。RAM421には、後述する商品ファイルが記憶されている。
【0023】
図6は、仕分システム1を適用する作業エリアの概念図の一例である。図7および図8は、管理装置10に記憶される情報の一例である。仕分システム1を適用する作用エリアには、図6に示すように、物品毎の物品収容棚60(同一物品を収容している棚)、カート30のコンテナ31に物品を載せるための物品一時置台、仕分棚50がある。
【0024】
作業者aは、例えば、ある物品を収容している物品収容棚60の間口に付されているバーコードを、ハンディーターミナルのバーコード読取部にて読み取る。そうすると、当該物品の物品識別情報が管理装置10に送信され、仕分管理情報ファイル(後述)が参照されて、ハンディーターミナルの表示部に当該物品の合計個数(後述)が表示される。ハンディーターミナルの表示部を確認した作業者aは、当該物品を、表示個数分取り出すとともに、当該物品の物品識別情報がバーコード化されたラベルを物品収容棚60の近傍のラベルプリンタ(非図示)から出力する。そして、作業者aは、物品収容棚60から取り出した物品をコンテナ31に入れ、当該コンテナ31にラベルを貼付し、物品一時置台に載せておく。
【0025】
なお、仕分管理情報ファイルは、物品別、仕分先別に当該物品の注文個数を示すファイルであって、管理装置10が、各店舗からの注文情報に基づき生成、記憶するファイルである。例えば、管理装置10は、図7(a)に示すような、仕分管理情報ファイルを生成し、記憶する。図7(a)に示す仕分管理情報ファイルは、物品識別情報に対応付けて、当該物品の物品名、当該物品の全店舗の注文数の合計個数(即ち、各間口への投入個数の合計)、当該物品を注文した店舗に対応する間口の間口番号(即ち、当該物品の投入先の間口番号)、当該間口番号の間口に対応する店舗によって注文された個数(即ち、当該間口番号の間口への投入個数)を記憶している。例えば、物品識別情報「0001」の物品について、本日の合計注文数が4個であり、その内訳は、間口番号「1」に対応する店舗からの注文数が2個、間口番号「2」に対応する店舗からの注文数が1個、間口番号「3」に対応する店舗からの注文数が1個である旨を示している。なお、仕分管理情報ファイルに基づいて、図12に示す作業指示情報が生成される。また、管理装置10が記憶する他のファイルについては後述する。
【0026】
例えば、管理装置10に図7(a)に示す仕分管理情報ファイルが記憶されている場合、図6の作業者aが物品Aに係るバーコードを読み取ったときはハンディーターミナルの表示部に合計個数「4」が表示されるため、作業者aは、物品収容棚60から物品Aを4個取り出し、物品収容棚60から取り出した物品A4個をコンテナ31に入れ、当該コンテナ31にラベルに、ラベルプリンタ(非図示)から出力された物品Aに係るラベルを貼付し、物品一時置台に載せておく。
【0027】
作業者aは、物品B〜Dについても同様に作業し、物品一時置台には、各物品が投入され、ラベルが貼付されたコンテナ31が載せられていく。なお、物品一時置台上のコンテナ31は、作業者bによってカート30に載せられて、仕分棚50に移動させられて、仕分作業が行われるが、詳細は後述する。
【0028】
続いて、管理装置10が記憶する、仕分管理情報ファイル以外の他のファイルについて説明する。管理装置10は、カート30のコンテナ31を配置する位置に関するカートファイルを予め記憶する。例えば、管理装置10は、図7(b)に示すようなカートファイルを記憶する。図7(b)に示すカートファイルは、カート30を識別するカート番号(カート識別情報)に対応付けて、当該カート30の下段後部のコンテナ31の配置位置を示すコンテナ位置情報、当該カート30の下段前部のコンテナ31の配置位置を示すコンテナ位置情報、当該カート30の上段後部のコンテナ31の配置位置を示すコンテナ位置情報、当該カート30の上段前部のコンテナ31の配置位置を示すコンテナ位置情報を記憶している。
【0029】
また、管理装置10は、各コンテナ31の配置位置と秤との関係を示す秤ファイルを予め記憶する。なお、カート30は、当該秤ファイルを管理装置10から受信し、または、予め記憶する。例えば、管理装置10は、図7(c)に示すような秤ファイルを記憶する。図7(c)に示す秤ファイルは、カート30が備える台秤を識別する秤番号とコンテナ位置情報とを対応付けて記憶している。即ち、例えば、カート番号「10」のカート30の下段後部のコンテナ31の配置位置は、コンテナ位置情報「0011」によって識別され、当該配置位置に配置されたコンテナ31は、秤番号「0011」の秤によって計量される。なお、カート30のコンテナ31の各配置位置には、各配置位置のコンテナ位置情報がバーコード化されたラベルが貼付されている。
【0030】
また、管理装置10は、物品一時置台における図6の作業者bの作業(物品毎のコンテナ31をカート30に載せる作業)を特定するための作業ファイルを記憶する。つまり、作業ファイルは、カート30に載せられている物品を識別するためのファイルである。例えば、管理装置10は、図7(d)に示すような作業ファイルを記憶する。図7(d)に示す作業ファイルは、コンテナ位置情報と物品識別情報とを対応付けて記憶している。
なお、作業ファイルは、作業者bが、物品一時置台において、物品毎のコンテナ31をカート30に載せる際に、コンテナ31の側面に貼付されているラベル(作業者aが貼付したラベル)上のバーコードと、カート30上の当該コンテナ31を置くコンテナ配置位置に貼付されたラベル上のバーコードとを読み取ったときに、両バーコード情報が管理装置10に送信され、管理装置10においてそれぞれのバーコードが対応付けられて作業ファイルに記憶される。なお、作業者bは、物品一時置台において、カート1台分のコンテナ31(図2の例では4個のコンテナ31)、バーコードの読み取りを行う。
【0031】
また、管理装置10は、カート30を使用している作業者bを特定するためのカート作業者ファイルを記憶する。例えば、管理装置10は、図7(e)に示すようなカート作業者ファイルを記憶する。図7(e)に示すカート作業者ファイルは、カート番号と作業者bを識別する作業者番号とを対応付けて記憶している。
なお、カート作業者ファイルは、作業者bが、カート30を使用する際に、当該カート30の第1表示部306又は第1表示部307に表示された画面(作業者番号入力欄がある画面)において、自身の作業者番号を入力したときに、当該カート30のRAM321に記憶されている当該カート30のカート番号と、作業者bによって入力された作業者番号とが管理装置10に送信され、管理装置10においてそれぞれの情報が対応づけられて記憶される。
【0032】
また、管理装置10は、仕分棚50のロケーションに関するロケーションファイルを予め記憶する。例えば、管理装置10は、図8(a)に示すようなロケーションファイルを記憶する。図8(a)に示すロケーションファイルは、ロケーションを識別するロケーションNoに対応付けて、当該ロケーションに属する間口の間口番号、当該間口番号の間口の表示部に表示する表示番号、当該間口番号の間口の秤を識別する間口秤番号を記憶している。図8(b)に示すロケーションファイルは、図6に示すように、ロケーション1には間口1、2、6、7、ロケーション2には間口3、4、8、9が存在する旨を記憶している。また、間口番号「1」の間口の表示器に表示される番号は表示番号「1」、当該間口の間口秤は間口秤番号「1」である旨が記憶されている(他の間口も同様)。
【0033】
また、管理装置10は、各物品の重量に関する商品ファイルを予め記憶する。また、カート30および制御ボックス40は、管理装置10から当該商品ファイルを受信し、カート30のRAM321、制御ボックス40のRAM421に記憶する。
例えば、管理装置10、カート30および制御ボックス40は、図8(b)に示すような商品ファイルを記憶する。図8(b)に示す商品ファイルは、物品識別情報に対応付けて、物品名、重量等を記憶している。なお、管理装置30は、商品ファイルが更新された場合に、カート30および制御ボックス40に更新後の商品ファイルを送信する。
【0034】
続いて、フローチャートを用いて仕分システム1の動作を説明する。図9はカート30の動作の一例を示すフローチャートであって、一のカート30において作業者番号を入力してから、当該カート30の全コンテナ31内の物品(全物品)の投入が完了する迄の動作を示すフローチャートである。図10は管理装置10の動作の一例を示すフローチャートであって、一のカート30から作業者番号を受信してから当該カート30の全コンテナ31内の物品(全物品)の投入が完了する迄の動作を示すフローチャートである。図11は制御ボックス40の動作の一例を示すフローチャートであって、管理装置10から当該カート30の一のコンテナ31内の物品(1物品)に係る確認ボタン点滅指示情報(後述)を受信してから、投入確認情報(後述)を管理装置10に送信する迄の動作を示すフローチャートである。図12は、仕分管理情報ファイルに基づき生成される作業指示情報の一例である。図13は、カート30の第1表示部306、第2表示部307に表示される指示情報の一例である。
【0035】
図9において、カート30は、作業者bが第1表示部306に表示された画面(作業者番号入力欄がある画面)において作業者番号を入力した場合、当該カート30のカート番号とともに、当該作業者番号を管理装置10に送信する(ステップS101)。続いて、カート30は、作業指示情報を一時記憶するための領域を初期化する(ステップS102)。
【0036】
続いて、カート30は、作業者bがコンテナ31に貼付されているラベル上のバーコードと当該コンテナ31を置くコンテナ配置位置に貼付されたラベル上のバーコードとを読み取った場合、カート番号ととともに物品識別情報およびコンテナ位置情報を管理装置10に送信する(ステップS103)。なお、図2に示すカート30は、同時に4個のコンテナ31を載せることができるので、4個のコンテナ31を載せた場合には、物品識別情報およびコンテナ位置情報の組を4組、管理装置10に送信する。
【0037】
例えば、カート番号「10」のカート30を使用する作業者bが、図6に示すように、物品名「A」の物品が入れられたコンテナ31を下段後部のコンテナ配置位置に置き、物品名「B」の物品が入れられたコンテナ31を下段前部のコンテナ配置位置に置き、物品名「C」の物品が入れられたコンテナ31を上段後部のコンテナ配置位置に置き、物品名「D」の物品が入れられたコンテナ31を上段前部のコンテナ配置位置に置き、各コンテナ31に貼付されているラベル上のバーコードと各コンテナ配置位置に貼付されたラベル上のバーコードとを読み取った場合、当該カート30は、物品識別情報「0001」とコンテナ位置情報「0011」の組、物品識別情報「0002」とコンテナ位置情報「0012」の組、物品識別情報「0003」とコンテナ位置情報「0013」の組、物品識別情報「0004」とコンテナ位置情報「0014」の組を送信する。
【0038】
カート30は、作業者bが、例えば、第1表示部306に表示された画面(開始ボタンがある画面)において開始ボタンを押下した場合、カート番号とともに仕分を開始する旨を示す開始情報を管理装置10に送信する(ステップS104)。
【0039】
開始情報を送信したカート30は、作業指示情報を管理装置10から受信し、一時記憶する(ステップS105)。続いて、カート30は、一時記憶した作業指示情報に基づいてロケーション別、物品別の指示情報を生成する(ステップS106)。例えば、カート30は、ステップS105において図12に示す作業指示情報を受信し、例えば、図13(a)〜図13(f)に示すロケーション別、物品別の指示情報を生成する。なお、図13(a)はロケーション「1」かつ物品「A」の指示情報、図13(b)はロケーション「1」かつ物品「B」の指示情報、図13(c)はロケーション「1」かつ物品「C」の指示情報、図13(d)は、ロケーション「1」かつ物品「D」の指示情報、図13(e)はロケーション「2」かつ物品「A」の指示情報、図13(f)はロケーション「2」かつ物品「D」の指示情報である。
【0040】
続いて、カート30は、ステップS106において生成したロケーション別、物品別の指示情報を1つ第1表示部306および第2表示部306に表示する(ステップS107)。例えば、カート30は、ステップS106において図13(a)〜図13(f)に示すロケーション別、物品別の指示情報を生成した場合、例えば、1回目に実行するステップS107において図13(a)に示すロケーション「1」かつ物品「A」の指示情報を表示し、2回目に実行するステップS107において図13(b)に示すロケーション「1」かつ物品「B」の指示情報を表示し、・・・、6回目に実行するステップS107において図13(f)に示すロケーション「2」かつ物品「D」の指示情報を表示する。
【0041】
続いて、カート30は、コンテナ31から物品が取り出されたか否かを判断する(ステップS108/物品取出判断手段)。具体的には、カート30は、何れかの台秤301〜304の計量値の減少を検出した場合に、コンテナ31から物品を取り出されたと判断する。カート30は、コンテナ31から物品が取り出されていないと判断した場合(ステップS108:No)、コンテナ31から物品が取り出されたと判断する迄、同処理(ステップS108)を繰り返し実行する。
【0042】
カート30は、コンテナ31から物品が取り出さたと判断した場合(ステップS108:Yes)、物品が取り出さたと判断したコンテナ31の減重量値(即ち、当該コンテナ31に載置された物品の総重量の減少量)を計測する(ステップS109)。
【0043】
ステップS109に続いて、カート30は、カート番号とともに、物品が取り出さたと判断したコンテナ31のコンテナ位置情報、および、ステップS109において計測した減重量値を管理装置10へ送信する(ステップS110)。例えば、カート30は、台秤301(下段後部のコンテナ配置位置のコンテナ31を計量する台秤)による計量値の減少を検出した場合、下段後部のコンテナ配置位置のコンテナ位置情報「0011」、および、台秤301による前回の計量値と今回の計量値との差から算出する減重量値を管理装置10へ送信する。
【0044】
ステップS110に続いて、カート30は、エラー情報を管理装置10から受信したか否かを判断する(ステップS111)。カート30は、エラー情報を受信していないと判断した場合(ステップS111:No)、作業指示情報に係る全物品の投入が完了した旨を示す全物品投入完了情報を管理装置10から受信したか否かを判断する(ステップS112)。カート30は、全物品投入完了情報を受信したと判断した場合(ステップS113:Yes)、全物品を正常に投入した旨を出力する(ステップS114)。そして、カート30に係るフローチャートは終了する。
【0045】
一方、カート30は、全物品投入完了情報を受信していないと判断した場合(ステップS112:No)、管理装置10から投入すべき物品を切り替えるべき旨を指示する物品切替指示情報を管理装置10から受信したか否かを判断する(ステップS113)。カート30は、物品切替指示情報を受信していないと判断した場合(ステップS113:No)、ステップS108に戻る。つまり、カート30は、第1表示部306および第2表示部307に表示中の物品について、ステップS108に戻って同様に動作する。
【0046】
カート30は、物品切替指示情報を受信したと判断した場合(ステップS113:Yes)、ステップS107に戻る。つまり、カート30は、作業指示情報に係る他の物品について、ステップS107に戻って同様に動作する。
【0047】
一方、カート30は、エラー情報を受信したと判断した場合(ステップS111:Yes)、間口への物品の投入が正しくなされなかった旨の警告を報知する(ステップS115)。例えば、カート30は、図13(a)に示すロケーション「1」かつ物品「A」の指示情報の表示中に、エラー情報を受信したと判断した場合、間口への物品「A」の投入が正しくなされなかった旨の警告を第1表示部306、第2表示部307またはスピーカー310の何れか1つ以上によって報知する。そして、カート30に係るフローチャートは終了する。
【0048】
図10において、管理装置10は、カート番号とともに作業者番号をカート30から受信する(ステップS131)。続いて、管理装置10は、当該カート30に係る情報を一時記憶するための領域を初期化する(ステップS132)。例えば、管理装置10は、カート番号および作業者番号を対応付けてカート作業ファイルに記憶するとともに、カート番号に対応付けて後段のステップにおいて一時記憶する情報(作業指示情報、物品識別情報、コンテナ位置情報、減重量値、増重量値、物品別投入完了情報等)を一時記憶するための領域を初期化する。
【0049】
続いて、管理装置10は、カート番号とともに物品識別情報およびコンテナ位置情報をカート30から受信し、ステップS132において初期化した領域に一時記憶する(ステップS133)。なお、これにより、管理装置10は、各コンテナ配置位置、即ち、各台秤301〜304に載せられた物品が何であるかを特定することができるようになる。
【0050】
管理装置10は、カート番号とともに開始情報をカート30から受信する(ステップS134)。カート番号とともに開始情報を受信した管理装置10は、ステップS133において受信した物品識別情報に基づいて、仕分管理情報ファイルおよびロケーションファイルを参照し、作業指示情報を生成し、生成した作業指示情報を当該カート30に送信するとともに、ステップS132において初期化した領域に一時記憶する(ステップS135)。
【0051】
例えば、管理装置10は、ステップS133において、カート番号「10」とともに、物品識別情報「0001」とコンテナ位置情報「0011」の組、物品識別情報「0002」とコンテナ位置情報「0012」の組、物品識別情報「0003」とコンテナ位置情報「0013」の組、物品識別情報「0004」とコンテナ位置情報「0014」の組を受信した場合、図7(a)に示す仕分管理情報ファイルおよび図8(a)に示すロケーションファイルを参照し、例えば、図12に示す作業指示情報を生成し、生成した作業指示情報をカート番号「10」のカート30に送信するとともに、初期化した領域に一時記憶する。
【0052】
ステップS135に続いて、管理装置10は、カート番号とともに、コンテナ位置情報および減重量値をカート30から受信する(ステップS136)。カート番号とともにコンテナ位置情報および減重量値を受信した管理装置10は、ステップS133において受信および一時記憶した情報(コンテナ位置情報と物品識別情報との対応関係)を参照し、何れの物品の減重量値を受信したか、即ち、カート30のステップS108において取り出された物品を特定し、物品識別情報に対応づけて減重量値の累積値を一時記憶する(ステップS137)。
【0053】
続いて、管理装置10は、カート30のステップS108において取り出された物品を投入する間口(1以上)を特定する(ステップS138)。具体的には、管理装置10は、仕分管理情報ファイルまたは作業指示情報を参照し、ステップS137において特定した物品を投入する間口(1以上)を特定する。
【0054】
続いて、管理装置10は、ステップS132において記憶した作業者番号とともに、ステップS138において特定した間口(1以上)の間口番号を含む、確認ボタンを点滅すべき旨を指示する確認ボタン点滅指示情報を制御ボックス40に送信する(ステップS139/制御手段)。換言すれば、管理装置10は、作業者番号の表示と、確認ボタンの点滅によって、複数の間口のなかから当該物品の仕分先である間口(1以上)を報知すべき報知命令を制御ボックス40に送信する。
【0055】
続いて、管理装置10は、ステップS138において特定した間口(1以上)の間口番号を含む、間口秤の計量値をゼロリセットすべき旨を指示する計量値ゼロリセット指示情報を制御ボックス40に送信する(ステップS140/制御手段)。
【0056】
続いて、管理装置10は、間口番号、物品識別情報および増重量値を制御ボックス40から受信する(ステップS141)。間口番号、物品識別情報および増重量値を受信した管理装置10は、間口番号別に、物品識別情報に対応付けて増重量値(累積値)を一時記憶する(ステップS142)。
【0057】
続いて、管理装置10は、当該物品を投入すべき各間口について、当該物品が所定個数投入されたか否かを判断する(ステップS143/正誤判断手段)。具体的には、管理装置10は、商品ファイル、作業指示情報、ステップS142において記憶した情報を参照し、当該物品、即ちカート30のステップS108において取り出された物品の投入先である一の間口に係る増重量値が、当該物品について当該間口に投入すべき所定個数分の重量値である場合、当該間口について、当該物品が所定個数投入されたと判断する。例えば、管理装置10は、物品「A」(単位重量500g)の投入先の1つである間口「1」に係る増重量値が、物品「A」について間口「1」に投入すべき所定個数「2」分の重量値「1000(g)」である場合、物品「A」を投入すべき間口「1」について、物品「1」が所定個数「2」投入されたと判断する。
【0058】
管理装置10は、当該物品を投入すべき何れの間口にも、当該物品が所定個数投入されていないと判断した場合(ステップS143:No)、ステップS136に戻る。管理装置10は、当該物品を投入すべき何れか間口に、当該物品が所定個数投入されたと判断した場合(ステップS143:Yes)、所定個数投入されたと判断した間口(1以上)の間口番号を含む、確認ボタンを点灯すべき旨を指示する確認ボタン点灯指示情報を制御ボックス40に送信する(ステップS144/制御手段)。
【0059】
続いて、管理装置10は、当該物品の投入作業の完了を作業者bが確認した旨を示す投入確認情報を制御ボックス40から受信したか否かを判断する(ステップS145)。管理装置10は、投入確認情報を受信していないと判断した場合(ステップS145:No)、ステップS136に戻る。管理装置10は、投入確認情報を受信したと判断した場合(ステップS145:Yes)、管理装置10は、ステップS137において記憶した累積減重量値と、ステップS142において記憶した累積増重量値(各間口の合計値)とが一致するか否かを判断する(ステップS146/正誤判断手段)。換言すれば、管理装置10は、当該物品について、コンテナ31から取り出された累積重量値と、該当する全間口に投入された累積重量値が一致するか否かを判断する。即ち、当該物品の仕分作業の正誤を判断する。
【0060】
例えば、管理装置10は、物品「A」(単位重量500g)について、累積減重量値「2000g」を記憶し(ステップS137)、間口「1」に係る累積増重量値「1000g」を記憶し(ステップS142)、間口「2」に係る累積増重量値「500g」を記憶し(ステップS142)、間口「3」に係る累積増重量値「500g」を記憶し(ステップS142)ている場合、累積減重量値「2000g」と、累積増重量値(間口「1」、間口「2」および間口「3」の累積増重量値の合計値「2000g」)とが一致すると判断する。
【0061】
管理装置10は、累積減重量値と累積増重量値(各間口の合計値)とが一致すると判断した場合(ステップS146:Yes)、ステップS137およびステップS142において記憶した当該物品の一時記憶情報を初期化するとともに、当該物品の投入が完了した旨の物品別投入完了情報を記憶する(ステップS147)。続いて、管理装置10は、作業指示情報、および、物品別投入完了情報を参照し、作業指示情報に係る全物品の投入が完了したか否かを判断する(ステップS148)。
【0062】
管理装置10は、作業指示情報に係る全物品の投入が完了していないと判断した場合(ステップS148:No)、物品切替指示情報をカート30に送信し(ステップS149)、ステップS136に戻る。つまり、管理装置10は、作業指示情報に係る他の物品について、ステップS136に戻って同様に動作する。
【0063】
管理装置10は、作業指示情報に係る全物品の投入が完了したと判断した場合(ステップS148:Yes)、全物品投入完了情報をカート30に送信する(ステップS150)。そして、管理装置10に係るフローチャートは終了する。
【0064】
一方、管理装置10は、累積減重量値と累積増重量値(各間口の合計値)とが一致しないと判断した場合(ステップS146:No)、エラー情報をカート30に送信する(ステップS151)。そして、管理装置10に係るフローチャートは終了する。
【0065】
図11において、制御ボックス40は、作業者番号とともに、間口(1以上)の間口番号を含む確認ボタン点滅指示情報を管理装置10から受信する(ステップS161)。作業者番号とともに確認ボタン点滅指示情報を受信した制御ボックス40は、確認ボタン点滅指示情報に含まれる間口番号の間口(1以上)について、作業者番号を表示させるとともに確認ボタンを点滅させるよう仕分棚50を制御する(ステップS162/制御手段)。例えば、制御ボックス40は、間口番号を含む作業者番号表示命令および確認ボタン点滅命令を仕分棚50に送信する。これにより、当該間口番号の間口の表示部に作業者番号が表示され、当該間口番号の間口の確認ボタンが点滅する。
【0066】
続いて、制御ボックス40は、間口(1以上)の間口番号を含む計量値ゼロリセット指示情報を管理装置10から受信する(ステップS163)。計量値ゼロリセット指示情報を受信した制御ボックス40は、該当する各間口(1以上)について、間口秤の計量値をゼロリセットさせるように仕分棚50を制御する(ステップS164/制御手段)。例えば、制御ボックス40は、間口番号を含む計量値のゼロリセット命令を仕分棚50に送信する。これにより、当該間口番号の間口の間口秤がゼロリセットされる。例えば、壊れ易い物品のためにコンテナの底にクッション材を敷物としているときは、そのクッション材も含めた計量値が“0”になる。よって、投入物品の計量を正確に行うことができるようになる。
【0067】
続いて、制御ボックス40は、仕分棚50の間口に物品が投入されたか否かを判断する(ステップS165)。具体的には、制御ボックス40は、仕分棚50の何れかの間口の間口秤の計量値の増加を検出した場合に、仕分棚50の間口に物品が投入されたと判断する。制御ボックス40は、仕分棚50の間口に物品が投入されていないと判断した場合(ステップS165:No)、仕分棚50の間口に物品が投入されたと判断する迄、同処理(ステップS165)を繰り返し実行する。
【0068】
制御ボックス40は、仕分棚50の間口に物品が投入さたと判断した場合(ステップS165:Yes)、当該間口に投入された物品の増重量(即ち、物品が投入されたと判断した間口の間口秤の計量値)を計測する(ステップS166)。
【0069】
続いて、制御ボックス40は、商品ファイルを参照し、増重量値に基づいて、投入された物品を特定する(ステップS167)。続いて、制御ボックス40は、物品が投入されたと判断した間口の間口番号とともに、ステップS167において特定した物品の物品識別情報、および、ステップS166において計測した増重量値を管理装置10へ送信する(ステップS168)。
【0070】
続いて、制御ボックス40は、間口(1以上)の間口番号を含む確認ボタン点灯指示情報を管理装置10から受信する(ステップS169)。確認ボタン点灯指示情報を受信した制御ボックス40は、該当する各間口(1以上)について、確認ボタンを点灯させるよう仕分棚50を制御する(ステップS170/制御手段)。例えば、制御ボックス40は、間口番号を含む確認ボタン点滅命令を仕分棚50に送信する。これにより、当該間口番号の間口の確認ボタンが点滅から点灯に切り替わる。
【0071】
なお、作業者bが、間口に物品を所定個数投入した場合、確認作業として、当該間口の点灯中の確認ボタンを押下する。確認ボタンが押下された場合、仕分棚50は、間口番号を含む確認ボタン押下情報を制御ボックス40に送信する。
【0072】
制御ボックス40は、確認ボタン押下情報を仕分棚50から受信した場合、即ち、ステップS170において点灯させた間口の確認ボタンを作業者bが押下した場合、当該間口に表示している作業者番号を消去させるとともに、当該間口の確認ボタンを消灯させるよう仕分棚50を制御する(ステップS171/制御手段)。例えば、制御ボックス40は、間口番号を含む作業者番号消去命令および確認ボタン消灯命令を仕分棚50に送信する。これにより、当該間口番号の間口の表示部の作業者番号が消去され、当該間口番号の間口の確認ボタンが点灯から消灯に切り替わる。
【0073】
制御ボックス40は、作業者番号を表示していた全ての間口の作業者番号を消去させるとともに、点灯していた全ての確認ボタンを消灯させるよう仕分棚50を制御したか否かを判断する(ステップS172)。換言すれば、制御ボックス40は、作業者bが当該物品の投入先である全間口に所定個数投入し、その確認作業として、全間口の確認ボタンを押下したか否かを判断する。
【0074】
制御ボックス40は、全ての間口の作業者番号を消去させるとともに全ての確認ボタンを消灯させるよう仕分棚50を制御していないと判断した場合(ステップS172:No)、ステップS165に戻る。制御ボックス40は、全ての間口の作業者番号を消去させるとともに全ての確認ボタンを消灯させるよう仕分棚50を制御したと判断した場合(ステップS172:Yes)、当該物品に係る投入確認情報を管理装置10に送信する(ステップS173)。そして、制御ボックス40に係るフローチャートは終了する。
【0075】
なお、図9のステップS107において、カート30は、作業指示情報に基づく情報として、ロケーション別、物品別の指示情報を生成し、第1表示部306および第2表示部306に表示するようにしているが、カート30は、作業指示情報を第1表示部306および第2表示部306に表示するようにしてもよい。
【0076】
また、図10のステップS139において、管理装置10は作業者番号とともに確認ボタン点滅指示情報を制御ボックス40に送信し、図11のステップS162において、制御ボックス40は作業者番号を表示させるとともに確認ボタンを点滅させるよう仕分棚50を制御しているが、管理装置10はカート番号とともに確認ボタン点滅指示情報を制御ボックス40に送信し、制御ボックス40はカート番号を表示させるともに確認ボタンを点滅させるよう仕分棚50を制御してもよい。
【0077】
また、図9、図10および図11のフローチャートでは、一人の作業者に着目した作業の例を示したが、通常は、同時に複数の作業者が仕分作業を行うので、管理装置10は、間口を報知する際、当該間口が作業中であるか否かを判断し、作業が行われていない間口を報知するよう制御することが好適である。
【0078】
具体的には、例えば、図8(a)に示すロケーションファイルにおいて、各間口番号に対応付けて、当該間口番号の間口において仕分作業中であるか否かを示すフラグ(「1(仕分作業中である)/0(仕分作業中でない)」、初期値「0(仕分作業中でない)」)を記憶するようにする。
【0079】
管理装置10においては、制御ボックス40から、間口番号、物品識別情報および増重量値を受信した場合(図10のステップS141)、当該間口番号に対応付けてロケーションファイルにフラグ「1(仕分作業中である)」を記憶する(即ち、フラグ「0」をフラグ「1」に書き換える)。そして、管理装置10は、作業指示情報をカート30に送信する際に(図10のステップS135)、ロケーションファイルのフラグの値に基づいて、カート30において、仕分作業中でない間口に係る指示情報が第1表示部306および第2表示部306に表示させるように制御する。
【0080】
例えば、管理装置10は、ロケーションファイルに間口番号「1」に対応付けてフラグ「1(仕分作業中である)」が記憶され、かつ、間口番号「2」に対応付けてフラグ「0(仕分作業中でない)」が記憶されている場合、カート30に、図13(a)に示す間口番号「1」および「2」を投入先として指示する指示情報に代えて、仕分作業中でない間口番号「2」のみを投入先として指示する指示情報(非図示)を表示させ、間口番号「1」については表示を禁止するように制御する。より詳細には、例えば、管理装置10は、ロケーションファイルに記憶されている各間口番号のフラグの値を含む作業指示情報を生成してカート30に送信および記憶し(図10のステップS135)、カート30は、当該作業指示情報に含まれるフラグの値に基づいて、フラグ「0(仕分作業中でない)」の間口に係る、ロケーション別、物品別の指示情報を生成し(図9のステップS106)、表示する(図9のステップS107)。
【0081】
また、管理装置10は、ある間口の確認ボタンが押されて消灯した場合に(図11のステップS170)、当該間口の確認ボタンが消灯した旨を示す情報を制御ボックス40から受信して、当該間口番号に対応付けてロケーションファイルにフラグ「0(仕分作業中でない)」を記憶する(即ち、フラグ「1」をフラグ「0」に書き換える)。
【0082】
更に、管理装置10は、ある間口の確認ボタンが押されて消灯した場合に(図11のステップS170)、当該間口番号に対応付けてロケーションファイルにフラグ「0(仕分作業中でない)」を記憶することに加えて、当該間口番号に係る指示情報の表示を禁止させているカート30に対して、当該間口番号に係る指示情報の表示させるように制御する。より詳細には、例えば、管理装置10は、ある間口の確認ボタンが消灯した旨を示す情報を受信した場合に、図10のステップS135において生成、記憶した各間口番号のフラグの値を含む作業指示情報を参照し、当該間口番号に係る指示情報の表示を禁止させているカート30に対して、当該間口番号に係る指示情報の表示させる情報(当該間口番号に係る指示情報の表示を解禁させる情報)を送信し、カート30は、当該情報に基づいて、当該間口に係る、ロケーション別、物品別の指示情報を生成し(図9のステップS106)、表示する(図9のステップS107)。
先の例では、間口番号「1」について表示が禁止されているが、他の作業者の作業が終了したことにより、前記のように当該間口番号に係る指示情報の表示を解禁させる情報がカート30に送信されて、間口番号「1」に関する指示情報が表示される。なお、当該例での間口番号「1」の指示情報が追加して表示されるタイミングとしては、間口番号「2」の作業中に表示されてもよいし、間口番号「2」の作業が終了して確認ボタンが押されたときに表示されても何れでもよい。
【0083】
このように、他の作業者が仕分作業をしていない間口が報知されるため、複数人の作業者が同時に同じ場所で仕分作業をする場合であっても、自身に対する指示としての間口の報知と他の作業者に対する指示としての間口の報知とが重なることがないので、複数人に対する報知が混在した場合に生じ得る誤投入などを抑止し、効率的に仕分作業を進めることができるようになる。
【0084】
なお、管理装置10に代えて、制御ボックス40が、作業が行われていない間口を報知するよう制御してもよい。例えば、図11において、制御ボックス40は、一の作業者に関して、作業者番号を表示させるとともに確認ボタンを点滅させるよう仕分棚50を制御してから(図11のステップS162)、全ての間口の作業者番号を消去させるとともに、点灯していた全ての確認ボタンを消灯させるよう仕分棚50を制御したと判断する迄(図11のステップS172:Yes)の間に、他の作業者の作業者番号とともに確認ボタン点滅指示情報を管理装置10から受信したときは(図11のステップS161)、上記の判断の後に、他の作業者に関して、作業者番号を表示させるとともに確認ボタンを点滅させるよう仕分棚50を制御するようにしてもよい。例えば、制御ボックス40は、一の作業者に対して図6に示す間口1および間口2を報知している最中に、管理装置10から他の作業者に係る作業者番号とともに間口番号「1」「2」「6」を含む確認ボタン点滅指示情報を受信した場合には、先ず、他の作業者に対して間口6を報知し、一の作業者に対する間口1および間口2の両方の報知が終了した後に(作業者番号の消去、確認ボタンの消灯の後に)、他の作業者に対して間口1および間口2を報知する。なお、制御ボックス40は、上記例にて、一の作業者に対する間口1および間口2の両方の報知が終了し、かつ、他の作業者に対する間口6の報知が終了した後に、他の作業者に対して間口1および間口2を報知してもよい。また、制御ボックス40は、上記例にて、一の作業者に対する間口1および間口2の両方の報知が終了した後に、他の作業者に対して間口1、間口2、間口6を報知してもよい。また、制御ボックス40は、上記例にて、先ず、他の作業者に対して間口6を報知し、一の作業者に対する間口1または間口2の何れかの報知が終了した場合に、当該報知が終了した間口については他の作業者に対して報知するというように、一の作業者に対する報知が終了した間口毎に、他の作業者に対して報知してもよい。
以上のように、制御ボックス40は、一の作業者の仕分作業に係る報知命令に従って報知している間に、他の作業者の仕分作業に係る報知命令を受信したときは、当該一の作業者に係る報知が終了した後に、当該他の作業者に係る報知命令に従って報知するようにしてもよい。
【0085】
また、図11において、作業者bが確認ボタンを押下した場合、制御ボックス40が、確認ボタン押下情報を仕分棚50から受信し、当該間口に表示している作業者番号を消去させるとともに、当該間口の確認ボタンを消灯させるよう仕分棚50を制御する態様としているが(ステップS171)、作業者bが確認ボタンを押下した場合、仕分棚50自身が作業者番号を消去し確認ボタンを消灯する態様としてもよい。なお、仕分棚50自身が作業者番号を消去し確認ボタンを消灯する態様とする場合、仕分棚50は、全ての作業者番号を消去し全ての確認ボタンを消灯したときに、当該物品に係る投入確認情報を制御ボックス40に送信し、制御ボックス40は当該投入確認情報を管理装置10に送信するようにしてもよい。
【0086】
以上、上記実施形態によれば、余計な作業をすることなく、正確且つ迅速に、物品を仕分けることができるようになる。
つまり、作業者bは、カート30で作業指示を受けて、指示されたロケーションへ移動し、コンテナ31内の物品を取り上げる動作をするだけで、当該物品を仕分棚50のどの間口に投入すべきかが一目で分かるようになる。つまり、作業者bは、仕分本来の物品の出し入れ動作以外の余計な動作(例えば、赤外線通信の為にカート30の位置合わせをする動作)をすることなく、簡便に、物品を投入すべき間口を確認することができるようになる。よって、操作性が向上し、効率的に仕分作業を行うことができるようになる。また、作業者bがコンテナ内の物品を持ち上げて、まさに仕分を行うタイミングで、当該作業者が当該物品を投入すべき間口を報知するので、当該ロケーション付近で他の作業者が作業している場合に、その作業者の作業が終了してからコンテナ内のものを取り出すようになるので、他の作業者の仕分作業への影響(誤って他の作業者に対する指示に従って物品を投入してしまうなどの影響)を極力少なくすることができる。
また、間口にも計量部が備わっているので、正しい数量の物品が当該間口に投入されたことを容易に確認することができるようになる。
また、コンテナ31内の物品を持ち上げた、まさに仕分を行うタイミングで、間口の秤の計量値がゼロリセットされ、物が取り出される直前の計量値を“0”とすることができるので、正確な計量を実現することができるようになる。
【0087】
また、物品を投入すべき間口に、作業者番号が表示されるようになるので、複数の作業者が同じ場所で作業している場合であっても、各作業者は自身に対する指示を簡便に識別することができるようになる。
【0088】
なお、仕分システム1は、以下のように説明することも可能である。
即ち、仕分システム1は、物品の仕分作業を管理する管理装置と、物品を載置するコンテナを配置し、移動自在なカート30と、複数の間口を備える仕分棚50を制御する制御装置40とを含む仕分システムであって、
前記管理装置10は、注文に基づき生成された情報であって、物品を識別する物品識別情報と前記間口を識別する間口識別情報とが対応付けられた仕分管理情報を記憶する仕分管理情報記憶手段と、前記コンテナに載置された物品に係る前記物品識別情報を含む載置情報を前記カート30から受信する載置情報受信手段(ステップS134)と、前記載置情報受信手段が前記載置情報を受信した場合に、前記管理情報記憶手段によって記憶されている前記仕分管理情報と前記載置情報受信手段が受信した前記載置情報とに基づいて、前記コンテナに載置した物品の仕分先である前記間口を特定し、特定した前記間口に係る前記間口識別情報を含む作業指示情報を前記カート30に送信する作業指示情報送信手段(ステップS135)と、前記コンテナに載置された物品の総重量が減少した旨を示す重量減少情報を含む重量情報を前記カート30から受信する重量情報受信手段(ステップS136)と、前記重量情報受信手段が前記重量減少情報を含む前記重量情報を受信した場合に、前記コンテナに載置されている物品の仕分先である前記間口に係る前記間口識別情報を含む報知命令を前記制御装置40に送信する報知命令送信手段(ステップS139)とを有し、
前記カート30は、前記載置情報を前記管理装置10に送信する載置情報送信手段(ステップS103)と、前記作業指示情報を前記管理装置10から受信する作業指示情報受信手段(ステップS105)と、前記作業指示情報受信手段が前記作業指示情報を受信した場合に、前記作業指示情報または前記作業指示情報に基づく情報を表示する作業指示情報表示手段(ステップS107)と、前記コンテナに載置された物品の総重量を計量するコンテナ計量手段(ステップS109)と、前記コンテナ計量手段による計量値が減少した場合に、前記重量減少情報を含む前記重量情報を前記管理装置10に送信する重量情報送信手段(ステップS110)とを有し、前記制御装置40は、前記管理装置10からの前記報知命令を受信する命令受信手段(ステップS161)と、前記命令受信手段が前記報知命令を受信した場合に、前記仕分棚50に、前記報知命令に含まれる前記間口識別情報によって識別される前記間口を報知させる間口報知手段(ステップS162)とを有することを特徴とする仕分システムである。
【0089】
仕分システム1において、前記カート30の前記重量情報送信手段は、前記重量減少情報に加えて前記カート30を識別するカート30識別情報または前記カート30を用いて作業する作業者を識別する作業者識別情報を含む前記重量情報を前記管理装置10に送信し、前記管理装置10の報知命令送信手段は、前記重量情報受信手段が前記重量減少情報に加えて前記カート30識別情報または前記作業者識別情報を含む前記重量情報を受信した場合に、前記間口識別情報に加えて前記カート30識別情報または前記作業者識別情報を含む前記報知命令を前記制御装置40に送信し、前記制御装置40の前記間口報知手段は、前記命令受信手段が前記間口識別情報に加えて前記カート30識別情報または前記作業者識別情報を含む前記報知命令を受信した場合に、前記仕分棚50に、前記報知命令に含まれる前記間口識別情報によって識別される前記間口を報知させるとともに、当該前記間口の表示部に、前記カート30識別情報または前記作業者識別情報を表示させるようにしてもよい。
【0090】
仕分システム1において、前記仕分棚50は、各前記間口に仕分けられた物品の総重量を計量する前記間口計量手段(ステップS166)と、前記総重量の増加量を示す増加量情報を含む前記重量情報を送信する重量情報送信手段(ステップS168)とを有し、前記カート30の前記重量情報送信手段は、前記コンテナ計量手段による計量値が減少した場合に、前記重量減少情報に代えてまたは加えて、前記コンテナに載置された物品の総重量の減少量を示す減少量情報を含む前記重量情報を前記管理装置10に送信し、前記管理装置10は、前記カート30から送信された前記重量情報に含まれる前記重量減少情報と前記仕分棚50から送信された前記重量情報に含まれる前記重量増加情報とを比較し、仕分作業の正誤を判断する正誤判断手段(ステップS146)を更に有するようにしてもよい。
【0091】
仕分システム1において、前記管理装置10は、前記報知命令送信手段が前記報知命令を送信する際に、前記間口計量手段による計量値をゼロリセットする命令を前記制御装置40に送信するゼロリセット命令送信部(ステップS140)を更に有し、前記制御装置40の前記命令受信手段は、前記ゼロリセット命令を受信した場合に、前記仕分棚50に、前記計量値のゼロリセットを行わせるゼロリセット手段(ステップS164)を更に有するようにしてもよい。
【0092】
また、仕分システム1において、前記制御装置40の前記間口報知手段は、前記仕分棚50に、一の作業者の仕分作業に係る前記報知命令に含まれる前記間口識別情報によって識別される前記間口を報知させている間に、前記命令受信手段が他の作業者の仕分作業に係る前記報知命令を受信したときは、前記一の作業者に係る前記間口を報知させた後に、前記他の作業者に係る前記間口を報知させるようにしてもよい。
【0093】
なお、上記実施形態においては、管理装置10において、作業指示情報の物品単位にカート30からの物品の取出量(累積減重量)と、仕分棚50への投入量(累積増重量)とを比較し、作業指示情報の物品単位に、仕分作業の正誤を判断するようにしているが(ステップS146)、作業指示情報単位(全物品について纏めて)、仕分作業の正誤を判断するようにしてもよい。
【0094】
なお、上記実施形態においては、管理装置10は、上述の如く、作業指示情報の物品単位に、仕分作業の正誤を判断するようにしているが(ステップS146)、管理装置10に代えて制御ボックス40が、作業指示情報の物品単位または作業指示情報単位に、仕分作業の正誤を判断するようにしてもよい。
【0095】
また、上記実施形態においては、作業指示情報の物品単位かつ間口単位に、仕分作業の正誤を判断し(ステップS143)、その後、作業指示情報の物品単位に、仕分作業の正誤を判断するようにしているが(ステップS146)、何れか一方または両方の正誤判断を省略するようにしてもよい。なお、両正誤判断を省略する場合、カート30は、減重量値を測定せずに、単に、重量が減少した旨を管理装置10に送信するようにしてもよい。
【0096】
また、上記実施形態においては、仕分システム1は、仕分棚50を制御する制御ボックス40を備える構成としているが、管理装置10または仕分棚50が、制御ボックス40の諸機能を兼ね備える構成としてもよい。
【0097】
また、上記実施形態においては、物品別の各コンテナ31から物品を取り出して、店舗毎の間口に投入する仕分態様(種まき方式)の例を説明したが、物品毎の物品収容棚の各棚から物品を取り出して、カートの店舗毎のコンテナに投入する仕分態様(摘み取り方式)にも適用してもよい。例えば、仕分システム1は、物品収容棚60から物品が取り出されと判断する物品取出判断手段と、物品取出判断手段によって物品が取り出されたと判断した場合に、作業指示情報に基づき特定される物品の投入先のコンテナを報知するよう制御する制御手段を備えるようにしてもよい。
具体的には、物品取出判断手段として、物品収容棚の各間口に秤を設け、その秤の上に物品が投入されたコンテナが置かれている。そして、作業者は、作業指示に基づき該コンテナから物品を取り出すと、当該間口の秤から出力される計量値が減少するので、該計量値が減少したという信号に基づき、予め設定されている作業指示情報により指定されるカートの各コンテナを特定する為に設けられた表示器を点灯させることで、間口から取り出した物品の仕分先を特定させるようにしてもよい。
【0098】
また、上記実施形態においては、物品取出判断手段は、計量部による減重量値に基づいて物品の取り出し有無を判断する例を説明したが、物品取出判断手段による物品の取り出し有無の判断はこれに限定されない。例えば、コンテナ31の開口部に上下にセンサ(例えば、フォトインタラプタ)を配置し、上側センサが障害物を検出し続いて下側センサが障害物を検出したときは作業者bが手をコンテナ内に入れたと判断し、下側センサの検出が消え続いて上側センサの検出が消えたときは作業者bが手をコンテナ内から出したと判断することによって、物品の取り出し有無を判断してもよい。また例えば、カート30にコンテナ31内部を撮像するカメラを設置し、撮像画像の変化によって、物品の取り出し有無を判断してもよい。
また、上記実施形態においては、カートおよび仕分棚の各間口の両方に秤を設ける例にて説明したが、カートのコンテナが配置される下部にのみ秤を設けるようにしてもよい。
【0099】
また、上記実施形態においては、ある物品が、投入先として特定される各間口に投入される度に(図11のステップS168)、所定個数分の該物品が各間口に投入されたか否かを判断し(図10のステップS143)、投入が完了した間口毎に、確認ボタンを点灯させて作業者に投入完了の確認をさせるとともに(図11のステップS170、S171)、該物品の投入先として特定された全間口の投入完了を確認させた場合に(図11のステップS170、ステップS172:Yes)、カートのコンテナにおける該物品の減重量値と、該物品の投入先として特定された全間口における増重量値が一致するか否かを判断する(図10のステップS147)、という例を示したが、ある物品が、投入先として特定される各間口に投入される度に、カートにおける該物品の減重量値と、該物品の投入先の間口における増重量値が一致するか否かを判断するようにしてもよい。
【0100】
また、上記実施形態においては、ある物品が、投入先として特定される各間口に投入される度に(図11のステップS168)、所定個数分の該物品が各間口に投入されたか否かを判断し(図10のステップS143)、何れの間口についても該所定個数分の投入が完了していない場合には、カートのコンテナから該物品が再度取り出されるのを待つ(図10のステップS136)、という例を示したが、カートのコンテナからある物品が取り出されてから所定の時間内に(カートにおける該物品に係る計量手段の計量値が減少してから所定の時間内に)、該物品が、投入先として特定される何れかの間口に投入されなかった場合には(上記何れかの間口の計量手段の計量値が増加しなかった場合には)、報知情報(例えば、該物品が所定の間口に投入されていない旨)をカートの表示部に表示させるよう制御してもよい。また、カートから一度に取り出した全ての物品が、上記所定の時間内に、上記何れかの間口に投入されなかった場合に(カートにおける該物品に係る計量手段の計量値が減少分、上記何れかの間口の計量手段の計量値が増加しなかった場合に)、報知情報をカートの表示部に表示させるよう制御してもよい。なお、上記所定の時間は、物品の重量に応じた時間であってもよい。例えば、重い物品は長い時間としてもよい。
【0101】
また、上記実施形態における図7(a)の仕分管理情報ファイルにおいて、物品識別情報毎、間口番号毎に、作業終了を示す情報を記憶するようにして、ある物品の投入作業が所定の時間内に終了していない間口について、当該物品の投入作業が未了の間口として、物品名および間口番号をカートの表示部に表示させるようにしてもよい。なお、上記所定の時間は、物品の重量、間口の位置、物品別間口別の投入数の何れか1つ以上に応じて時間であってもよい。例えば、重い物品は長い時間としてもよく、図6の物品一時置台から遠いロケーションに属する間口は長い時間としてもよく、物品別間口別の投入数が多い場合に長い時間としてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1…仕分システム 2…ホストコンピュータ 10…管理装置 20…無線ルータ 30…カート 31…コンテナ 40…制御ボックス 50…仕分棚 60…物品収容棚 106…表示部 107…操作部 120…CPU 121…RAM 122…ROM 124…通信部 126…HDD 301…台秤(下段後部) 302…台秤(下段前部) 303…台秤(上段後部) 304…台秤(上段後部) 305…ハンドル 306…第1表示部 307…第2表示部 308…プリンタ 309…スキャナー 310…プリンタ 320…CPU 321…RAM 322…ROM 323…充電電源部 324…通信部 325…第1計量部 326…第2計量部 327…第3計量部 328…第4計量部 420…CPU 421…RAM 422…ROM 424…通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の仕分作業情報を有し、移動可能なカートのコンテナに載置された物品を、前記仕分作業情報に基づいて、識別可能な複数の間口を備えた仕分棚の各間口に仕分ける仕分システムにおいて、
前記カートのコンテナから物品が取り出されと判断する物品取出判断手段と、
前記物品取出判断手段によって物品が取り出されたと判断した場合に、前記複数の間口のうち、前記仕分作業情報に基づき特定される物品の投入先の間口を報知するよう制御する制御手段と
を備えることを特徴とする仕分システム。
【請求項2】
前記カートまたは前記作業者を識別する情報を記憶する記憶手段を有し、
前記制御手段は、
前記投入先の間口の報知として、前記記憶手段に記憶されている前記カートまたは作業者を識別する情報を前記投入先の間口の表示部に表示させるよう制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の仕分システム。
【請求項3】
前記物品取出判断手段は、
前記カートのコンテナが配置される位置に設けられた計量手段であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の仕分システム。
【請求項4】
前記各間口に計量手段を設け、
前記カートのコンテナが配置される位置に設けられた計量手段から出力される計量値と、前記報知された間口における計量手段から出力される計量値に基づき、仕分作業の正誤を判断する正誤判断手段
を更に備えることを特徴とする請求項3に記載の仕分システム。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記投入先の間口を報知する際に、該特定された間口に設けられた計量手段の計量値をゼロリセットするよう制御する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の仕分システム。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記間口を報知する際、当該間口が作業中であるか否かを判断し、作業が行われていない間口を報知するよう制御する
ことを特徴とする請求項1から請求項5に記載の仕分システム。
【請求項7】
物品の仕分作業情報を有し、物品収容棚に収容された物品を、前記仕分作業情報に基づいて、識別可能な複数の領域を備えた移動可能な装置の各領域に仕分ける仕分システムにおいて、
前記物品収容棚から物品が取り出されと判断する物品取出判断手段と、
前記物品取出判断手段によって物品が取り出されたと判断した場合に、前記複数の領域のうち、前記仕分作業情報に基づき特定される物品の投入先の領域を報知するよう制御する制御手段と
を備えることを特徴とする仕分システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−140388(P2011−140388A)
【公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−2844(P2010−2844)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】