説明

会議システム、画像処理装置、画像出力方法および画像出力プログラム

【課題】 画質の劣化の少ない画像を出力すること。
【解決手段】 MFPは、データを記憶するHDDと、記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成する縮小部51と、縮小画像を、複数の電子ペーパに送信する送信部53と、複数の電子ペーパの少なくとも1つから手書き文字を受信する手書き文字受信部55と、受信された少なくとも1つの手書き文字それぞれの画像を、記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成する合成部61と、合成画像を出力する出力部65と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、会議システム、画像処理装置、画像出力方法および画像出力プログラムに関し、特に、手書き文字の画像を出力する画像処理装置を備えた会議システム、その画像処理装置、その画像処理装置で実行される画像出力方法および画像出力プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議などで発表者がパーソナルコンピュータに記憶された画像を、参加者が使用する電子ペーパ等の表示装置に表示させる会議システムが知られている。この場合、参加者は、電子ペーパに表示された画像を見ながら発表内容を確認することができる。さらに、電子ペーパに表示された画像をみながら、その画像に重畳して手書で文字を入力することにより、画像と関連付けてメモが記憶されると便利である。
【0003】
特開2003−9107号公報には、会議の配布資料ファイルに対して出席者が書き込むメモ情報を付加する電子会議用端末であって、前記会議の進行に従って前記配布資料ファイルのうち表示する情報を記憶する文書情報記憶手段と、前記出席者による前記メモ情報等の入力を受け付ける入力手段と、前記メモ情報を記憶するメモ情報記憶手段と、前記文書情報記憶手段の記憶内容及び前記メモ情報記憶手段の記憶内容を重ね合わせた画面を記憶する表示情報記憶手段と、前記表示情報記憶手段の記憶内容を表示する表示手段と、前記文書情報記憶手段の記憶内容及び前記メモ情報記憶手段の記憶内容を重ね合わせた表示情報からメモ付き配布資料ファイルを作成するファイル書き込み手段と、を備えたことを特徴とする電子会議用端末が記載されている。
【0004】
しかしながら、従来の文書管理用端末を電子ペーパとする場合、電子ペーパにおいて表示される画像は、オリジナルの画像に比較して解像度が低いため、電子ペーパにおいて入力される手書き画像と、表示される画像とを、関連付けたのでは、電子ペーパにおいて表示される画像をプリントする等、他の方法で出力する場合には、オリジナルの画像に比較して画質の劣化した画像しか出力することができないといった問題がある。
【特許文献1】特開2003−9107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な会議システムを提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な画像処理装置を提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な画像処理方法を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な画像処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明のある局面によれば、会議システムは、複数の表示装置と画像処理装置とを含む会議システムであって、画像処理装置は、データを記憶するデータ記憶手段と、記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成する縮小手段と、生成された縮小画像を、複数の表示装置に送信する送信手段と、複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信する手書き文字受信手段と、受信された少なくとも1つの手書き文字それぞれの画像を、記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成する合成手段と、生成された合成画像を出力する出力手段と、を備え、複数の表示装置それぞれは、画像処理装置から縮小画像を受信する受信手段と、受信された縮小画像を表示する表示手段と、表示手段の表示面上でユーザにより指示された位置に基づいて、手書き文字を検出する手書き文字検出手段と、検出された手書き文字を画像処理装置に送信する手書き文字送信手段と、を備える。
【0010】
この局面に従えば、画像処理装置は、記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成し、複数の表示装置に送信し、複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信し、手書き文字それぞれの画像を、データの画像と合成した合成画像を生成し、出力する。このため、複数の表示装置に送信する縮小画像とは異なり、記憶されたデータの画像に手書き画像を合成し、出力するので、出力される画像の画質が縮小画像よりも優れている。このため、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な会議システムを提供することができる。
【0011】
この発明の他の局面によれば、画像処理装置は、複数の表示装置と通信可能な画像処理装置であって、データを記憶するデータ記憶手段と、記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成する縮小手段と、生成された縮小画像を、複数の表示装置に送信する送信手段と、複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信する手書き文字受信手段と、受信された少なくとも1つの手書き文字それぞれの画像を、記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成する合成手段と、生成された合成画像を出力する出力手段と、を備える。
【0012】
この局面に従えば、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な画像形勢装置を提供することができる。
【0013】
好ましくは、複数のユーザを、複数のグループのいずれかに分類した分類テーブルを記憶する分類テーブル記憶手段と、受信された少なくとも1つの手書き文字ごとに、該手書き文字を入力したユーザを特定するユーザ特定手段と、受信された少なくとも1つの手書き文字を、分類テーブルに基づいて、複数のグループのいずれかに分類する手書き文字分類手段と、をさらに備え、合成手段は、複数のグループごとに分類された手書き文字の画像を、記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成し、出力手段は、複数のユーザ各々が分類されるグループと同じグループに対応して合成手段により合成された合成画像を出力する。
【0014】
この局面に従えば、受信された少なくとも1つの手書き文字が複数のグループのいずれかに分類され、複数のグループごとに分類された手書き文字の画像が記憶されたデータの画像と合成され、複数のユーザ各々が分類されるグループと同じグループに対応して合成された合成画像が出力される。このため、グループに含まれる複数のユーザ間で、同じ手書き画像を見ることができ、情報を共有することができる。
【0015】
好ましくは、複数のユーザを順位が付された複数のレベルのいずれかに分類したレベルテーブルを記憶するレベルテーブル記憶手段と、レベルテーブルによって複数のユーザが分類されるレベルに基づいて、複数の出力方法から複数のユーザ各々が選択可能な出力方法を制限する制限手段と、複数の出力方法のうち選択可能な出力方法のうちから1つを選択する出力方法選択手段と、をさらに備え、出力手段は、合成画像を、選択された出力方法で合成画像を出力する。
【0016】
この局面に従えば、レベルテーブルによって複数のユーザが分類されるレベルに基づいて、複数の出力方法から複数のユーザ各々が選択可能な出力方法が制限されるので、ユーザによって選択可能な出力方法を異ならせることができる。
【0017】
好ましくは、合成手段は、受信された少なくとも1つの手書の画像を、データの画像の解像度に合わせて拡大する拡大手段を含む。
【0018】
好ましくは、出力手段による出力が完了したことを通知する通知手段を、さらに備える。
【0019】
この発明のさらに他の局面によれば、画像出力方法は、複数の表示装置と通信可能な画像処理装置で実行される画像出力方法であって、予め記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成するステップと、生成された縮小画像を、複数の表示装置に表示させるために送信するステップと、複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信するステップと、受信された少なくとも1つの手書き文字の画像を、記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成するステップと、生成された合成画像を出力するステップと、を含む。
【0020】
この局面に従えば、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な画像出力方法を提供することができる。
【0021】
この発明のさらに他の局面によれば、画像出力プログラムは、複数の表示装置と通信可能な画像処理装置を制御するコンピュータで実行される画像出力方法であって、予め記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成するステップと、生成された縮小画像を、複数の表示装置に表示させるために送信するステップと、複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信するステップと、受信された少なくとも1つの手書き文字の画像を、記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成するステップと、生成された合成画像を出力するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0022】
この局面に従えば、画質の劣化の少ない画像を出力することが可能な画像出力プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける会議システムの全体概要を示す図である。
【図2】MFPのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】電子ペーパのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】電子ペーパが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
【図5】MFPが備えるCPUが有する機能の一例をHDDに記憶されるデータとともに示すブロック図である。
【図6】ユーザテーブルの一例を示す図である。
【図7】出力方法選択画面の一例を示す図である。
【図8】配信種別選択画面の一例を示す図である。
【図9】画像出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】グループ別出力処理の流れの1例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける会議システムの全体概要を示す図である。図1を参照して、会議システム1は、複合機(以下「MFP」という)100と、5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dと、を含む。MFP100および5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dそれぞれは、ネットワーク300に無線で接続されており、互いに通信可能である。また、ネットワーク300は、インターネットに接続されている。このため、MFP100および5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dそれぞれは、インターネットに接続された他のコンピュータと通信可能である。
【0026】
ネットワーク300は、ローカルエリアネットワーク(LAN)である。なお、LANに代えて、ワイドエリアネットワーク、公衆電話回線、インターネット等であってもよい。さらに、ネットワーク300は、無線に限らず、有線であってもよい。また、ここでは、MFP100および5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dそれぞれを、ネットワーク300を介して接続する例を示すが、シリアル通信またはパラレル通信等で接続するようにしてもよい。
【0027】
会議システム1は、表示装置の一例として、電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dを含む場合を例に示すが、台数はこれに限定されることなく、1台以上あればよい。また、5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dの構成および機能は同じなので、ここでは特に言及しない限り、電子ペーパ200を例に説明する。
【0028】
本実施の形態における会議システム1は、同じ画像を複数人が同時に閲覧する会議等で使用され、発表者がMFP100および電子ペーパ200を操作し、参加者が電子ペーパ200A,200B,200C,200Dを操作する場合に適している。発表者は、発表用のデータをMFP100に予め記憶させ、MFP100からデータの画像(以下「画像データ」といい)を5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dそれぞれに送信する。5つの電子ペーパ200,200A,200B,200C,200Dは、MFP100から受信する画像データに基づいて画像を表示するので、発表者および参加者が同じ画像を同時に閲覧することになる。
【0029】
なお、画像を表示する装置であれば、電子ペーパ200,200A〜200Dに代えて、液晶表示装置(LCD)、有機ELD(Electroluminescence Display)等を備えた表示装置を用いるようにしてもよい。
【0030】
図2は、MFPのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、MFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部123と、原稿を原稿読取部123に搬送するための自動原稿搬送装置121と、原稿読取部123が原稿を読み取って出力する静止画像を用紙等に形成するための画像形成部125と、画像形成部125に用紙を供給するための給紙部127と、ユーザインターフェースとしての操作パネル129と、を含む。
【0031】
自動原稿搬送装置121は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部123のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部123により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部123は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部125に出力する。給紙部127は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部125に搬送する。
【0032】
画像形成部125は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、外部から受信された画像データ、または、原稿読取部123から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施し、データ処理後の画像データに基づいて、給紙部127により搬送される用紙に画像を形成する。
【0033】
メイン回路110は、CPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM(Read Only Memory)113と、RAM(Random Access Memory)114と、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)115と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)116と、ファクシミリ部117と、ネットワークI/F118と、メモリカード119Aが装着されるカードインターフェース(I/F)119とを含む。CPU111は、自動原稿搬送装置121、原稿読取部123、画像形成部125、給紙部127および操作パネル129と接続され、MFP100の全体を制御する。
【0034】
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、およびそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。
【0035】
操作パネル129は、MFP100の上面に設けられ、表示部129Aと操作部129Bとを含む。表示部129Aは、液晶表示装置、有機ELD(Electroluminescence Display)等の表示装置であり、ユーザに対する指示メニューや取得した表示データに関する情報等を表示する。操作部129Bは、複数のキーを備え、キーに対応するユーザの操作による各種の指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける。操作部129Bは、表示部129A上に設けられたタッチパネルをさらに含む。
【0036】
通信I/F部112は、MFP100を他の装置と接続するためのインターフェースである。インターフェースは、シリアル通信ケーブルが接続されてもよいし、パラレル通信ケーブルが接続されてもよいし、ビデオケーブルが接続されてもよい。なお、接続形態は、有線であっても無線であってもよい。
【0037】
HDD116は、データを不揮発的に記憶する。HDD116は複数の記憶領域を含み、複数の記憶領域は、ユーザごとに割り当てられたユーザ領域と、ユーザが特定されないパブリック領域とを含む。ユーザ領域は、それに割り当てられたユーザの認証が成功することを条件に、アクセスが可能となる領域である。
【0038】
ファクシミリ部117は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部117は、受信したファクシミリデータを、HDD116に記憶する、または画像形成部125に出力する。画像形成部125は、ファクシミリ部117により受信されたファクシミリデータを用紙に印刷する。また、ファクシミリ部117は、HDD116に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
【0039】
ネットワークI/F118は、MFP100をネットワーク300に接続するためのインターフェースである。CPU111は、ネットワークI/F118を介してネットワーク300に接続された電子ペーパ200,200A〜200Dと通信が可能である。また、CPU111は、ネットワーク300がインターネットに接続されている場合、インターネットに接続されたコンピュータと通信可能である。インターネットに接続されるコンピュータには、電子メールを送受信する電子メールサーバを含む。ネットワークI/F118はネットワーク300に限らず、インターネット、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網等に接続するようにしてもよい。
【0040】
カードI/F119は、メモリカード119Aが装着される。CPU111は、カードI/F119を介してメモリカード119Aにアクセス可能であり、メモリカード119Aに記憶されたプログラムをRAM114にロードして実行可能である。なお、CPU111が実行するプログラムは、メモリカード119Aに記憶されたプログラムに限られず、他の記憶媒体に記憶されたプログラムでもよく、HDD116に記憶されたプログラムであってもよく、さらに、ネットワークI/F118を介してネットワーク300に接続された他のコンピュータによりHDD116に書き込みされたプログラムであってもよい。
【0041】
なお、プログラムを記憶する記憶媒体としては、メモリカード119Aに限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などの半導体メモリでもよい。
【0042】
ここでいうプログラムは、CPU111が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0043】
図3は、電子ペーパのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図3を参照して、電子ペーパ200は、それぞれがバス31に接続された、電子ペーパ200の全体を制御するCPU201と、CPU201が実行するプログラム等を記憶するためのROM203と、CPU201の作業領域として用いられるRAM205と、データを不揮発的に記憶するEEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)207と、表示部209と、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル211と、電子ペーパ200をネットワークに接続するための通信I/F213と、メモリカード215Aが接続可能な外部I/F215と、を含む。
【0044】
表示部209は、CPU201により制御されて、画像を表示する。ROM203は、CPU201が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM2014は、CPU2011がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。EEPROM207は、プログラムまたはデータ等を不揮発的に記憶する。
【0045】
タッチパネル211は、透明な部材からなり、表示部209の表示面に重畳して設けられる。ユーザが、表示部209の表示面を指示すると、表示面における指示された位置の座標を出力する。なお、タッチパネル211は、静電誘導方式または電磁誘導方式を用いる場合には、表示部209の裏面に設けることができ、この場合には、透明である必要はない。
【0046】
通信I/F213は、電子ペーパ200をネットワーク300に接続するためのインターフェースである。CPU201は、通信I/F213を介してMFP100と通信し、データを送受信する。また、通信I/F213は、ネットワークを介してインターネットに接続されたコンピュータと通信が可能である。
【0047】
外部I/F215は、外部の装置と通信するためのインターフェースである。ここでは、外部I/F215は、外部の装置とシリアル通信する。外部I/F215に外部装置としてメモリカード215Aが接続される場合、CPU201は、外部I/F215を介してメモリカード215Aにアクセス可能である。なお、ここでは、CPU201が実行するプログラムをROM203に記憶する例を示すが、CPU201がメモリカード215Aに記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。また、CPU201が実行するプログラムを記憶する媒体としては、メモリカード215Aに限られず、光ディスク(CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magnetic Optical Disc/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electronically EPROM)などの半導体メモリでもよい。
【0048】
また、CPU201は、EEPROM207に記憶されたプログラムをRAM205にロードして実行するようにしてもよい。この場合、ネットワーク300に接続された他のコンピュータが、電子ペーパ200のEEPROM207に記憶されたプログラムを書き換える、または、新たなプログラムを追加して書き込むようにしてもよい。さらに、電子ペーパ200が、ネットワーク300に接続された他のコンピュータからプログラムをダウンロードして、そのプログラムをEEPROM207に記憶するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU201が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0049】
図4は、電子ペーパが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図4に示すCPU201が有する機能は、CPU201がROM203、EEPROM207またはメモリカード215Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU201に形成される。図4を参照して、電子ペーパ200が備えるCPU201は、MFP100から画像データを受信する画像データ受信部251と、表示部209を制御する表示制御部253と、手書き文字を検出する手書き文字検出部255と、検出された手書き文字をMFP100に送信する手書き文字送信部257と、出力指示をMFP100に送信する出力指示送信部259と、を含む。
【0050】
画像データ受信部251は、通信I/F213を制御し、通信I/F213がMFP100から画像データを受信すると、受信された画像データを表示制御部253に出力する。ここでは、画像データは、複数ページの画像を含むデータとする。表示制御部253は、ユーザがタッチパネル211にページを指定する操作を入力すれば、指定されたページの画像を表示部209に表示する。
【0051】
複数ページの画像それぞれは、ページ番号が付されており、ページ番号によって特定される。ページ番号は、画像データに含まれる複数ページの画像それぞれを識別するためのページ識別情報である。表示制御部253は、画像データ受信部251から入力される画像データに基づき画像を、表示部209に表示するとともに、表示部209に表示している画像のページ番号を手書き文字送信部261に出力する。
【0052】
手書き文字検出部255は、ユーザが、タッチパネル211を操作し、電子ペーパ200を手書きモードに設定した後に、タッチパネル211の任意の位置を指示すれば、指示された位置を検出する。手書き文字検出部255は、指示された位置の座標を連結することにより、手書き文字を検出する。手書き文字検出部255は、検出された手書き文字の画像を表示制御部253および手書き文字送信部257に出力する。
【0053】
表示制御部253は、手書き文字検出部255から手書き文字が入力されると、それまで表示している画像データの画像に、手書き文字の画像を合成した合成画像を表示部209に表示する。画像データの画像に手書き文字の画像を重畳した合成画像を表示部209に表示する。これによって、電子ペーパ200のユーザは、自らが描いた手書き文字の画像中の位置と、文字の形状を認識することができる。
【0054】
手書き文字送信部257は、表示制御部253からページ番号が入力され、手書き文字検出部255から手書き文字の画像が入力される。手書き文字送信部257は、手書き文字の画像とページ番号との組を、通信I/F213を介してMFP100に送信する。
【0055】
出力指示送信部259は、ユーザがタッチパネル211に入力する出力指示を受け付け、受け付けられた出力指示を通信I/F213を介してMFP100に出力指示を送信する。出力指示送信部259は、表示部209に出力指示設定画面を表示し、出力指示設定画面に従ってユーザがタッチパネル211に入力する出力指示を受け付ける。出力指示送信部259の詳細は、後述する。
【0056】
図5は、MFPが備えるCPUが有する機能の一例をHDDに記憶されるデータとともに示すブロック図である。図5に示すCPU111が有する機能は、CPU111がROM113、EEPROM115またはメモリカード119Aに記憶されたプログラムを実行することにより、CPU111に形成される。図5を参照して、HDD116にデータ91と、ユーザテーブル93とを記憶する。データ91は、原稿読取部123が原稿を読み取って出力するする画像データを含む。また、データ91は、HDD116とネットワーク300で接続されるパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)から受信されるデータを含む。この場合、PCで実行されるアプリケーションプログラムによって生成されるデータを含む。ユーザテーブルは、複数のユーザを、複数のグループのいずれかに分類した分類テーブルと、複数のユーザを順位が付された複数のレベルのいずれかに分類したレベルテーブルとを含む。
【0057】
図6は、ユーザテーブルの一例を示す図である。図6を参照して、ユーザテーブル93は、ユーザごとにユーザレコードを含む。ユーザレコードは、ユーザ名の項目と、使用電子ペーパ名の項目と、グループ名の項目と、レベルの項目と、を含む。ユーザ名の項目は、ユーザを識別するためのユーザ識別情報が設定され、ここでは、ユーザ識別情報をユーザに割り当てられたユーザ名としている。使用電子ペーパ名の項目には、ユーザが使用する電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかを識別するための装置識別情報が設定される。グループ名の項目は、ユーザが割り当てられたグループを識別するためのグループ識別情報が設定される。グループは、会議の参加者を分類するために予め定められ、属性が共通する複数のユーザの集合である。例えば、グループは、ユーザが属する会社をグループとしてもよいし、1つの会社内で会議が開催される場合等は会社組織における部門をグループとしてもよい。ここでは、グループを、ユーザが所属する部門としており、第1部門のグループ識別情報を「GROUP−A」、第2部門のグループ識別情報を「GROUP−B」、第3部門のグループ識別情報を「GROUP−C」としている。
【0058】
レベルの項目は、ユーザに予め割り当てられたレベルが設定される。レベルは、情報を出力する方法を制限するための程度を示し、レベルが高いほど多くの方法で出力することができる。ここでは、レベルを、レベルの高い「LEVEL−1」と、レベルの低い「LEVEL−2」を用いる場合を示している。
【0059】
例えば、第1番目のユーザレコードは、ユーザ識別情報「USER−A」が割り当てられたユーザに対応するユーザレコードであり、そのユーザが、装置識別情報「PAPER−A」で特定される電子ペーパ200を使用しており、グループ識別情報「GROUP−A」に属し、レベル「LEVEL−1」が割り当てられていることを示している。
【0060】
したがって、ユーザレコードは、ユーザ識別情報と、グループ識別情報とを関連付け、ユーザ識別情報とレベルとを関連付ける。換言すれば、ユーザテーブルは、複数のユーザ識別情報を複数のグループ識別情報のいずれかに関連付けるとともに、複数のユーザ識別情報を複数のレベルのいずれかに関連付ける。
【0061】
図5に戻って、CPU111は、HDD116に記憶されたデータ91の画像を縮小する縮小部51と、縮小された画像を電子ペーパ200,200A〜200Dに送信する送信部53と、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから手書き文字の画像を受信する手書き文字受信部55と、電子ペーパ200,200A〜200Dを使用するユーザを特定するユーザ特定部57と、手書き文字の画像をグループに分類する手書き文字分類部59と、手書き文字の画像をデータ91の画像と合成した合成画像を生成する合成部61と、合成画像の出力方法を選択する出力方法選択部67と、合成画像を出力方法に従って出力する出力部65と、を備える。
【0062】
縮小部51は、HDD116に記憶されたデータ91のうちから発表者により指定されたデータ91を読み出し、発表者により指定されたデータを解像度が低い縮小画像に変換することにより縮小画像を生成する。縮小部51は、縮小画像を送信部53に出力する。発表者により指定されたデータ91が複数ページからなる場合には、複数ページごとに縮小画像を生成し、複数ページ各々の縮小画像を生成し、送信部53に出力する。発表者が、操作部129Bを操作して、HDD116に記憶されたデータ91のうちから1つを指定してもよいし、発表者が電子ペーパ200を操作する場合には、電子ペーパ200からMFP100を遠隔操作して、HDD116に記憶されたデータ91のうちから1つを指定してもよい。
【0063】
送信部53は、縮小部51から入力される縮小画像を、電子ペーパ200,200A〜200Dそれぞれに、ネットワークI/F118を介して送信する。HDD116に記憶されたユーザテーブルを参照して、ユーザテーブルに含まる複数のユーザレコードそれぞれにおいて使用電子ペーパ名の項目に設定された装置識別情報で特定される電子ペーパに、縮小画像を送信する。これにより、電子ペーパ200,200A〜200Dにおいて同じ縮小画像が表示される。なお、ユーザテーブルを参照することなく、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから送信要求を受信する場合、電子ペーパ200,200A〜200Dのうち送信要求を送信してきたものに、縮小画像を送信するようにしてもよい。
【0064】
手書き文字受信部55は、ネットワークI/F118が、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから手書き文字の画像を受信すると、受信された手書き文字の画像を、手書き文字分類部59に出力し、電子ペーパ200,200A〜200Dのうち手書き文字の画像を送信してきた電子ペーパの装置識別情報を、ユーザ特定部57に出力する。
【0065】
ユーザ特定部57は、手書き文字受信部55から入力される装置識別情報で特定される電子ペーパを使用するユーザと特定する。具体的には、HDD116に記憶されたユーザテーブル93を参照して、手書き文字受信部55から入力される装置識別情報を含むユーザレコードを抽出し、抽出されたユーザレコードのユーザ識別情報の項目に設定されているユーザ識別情報を、受信された手書き文字の画像に含まれる手書き文字を描いたユーザに特定する。そして、ユーザ特定部57は、特定したユーザのユーザ識別情報を手書き文字分類部59に出力する。
【0066】
手書き文字分類部59は、手書き文字受信部55から入力される手書き文字の画像と、ユーザ特定部57から入力されるユーザ識別情報とを関連付ける。具体的には、手書き文字の画像とユーザ識別情報との組をRAM114に一時記憶する。手書き文字受信部55が、電子ペーパ200,200A〜200Dから手書き文字の画像を受信する場合、手書き文字分類部59は、RAM114に、5つの手書き文字の画像とユーザ識別情報との組を記憶する。
【0067】
手書き文字分類部59は、RAM114に記憶した複数の組を、ユーザ識別情報で特定されるユーザが分類されるグループに分類する。具体的には、HDD116に記憶されたユーザテーブル93を参照して、ユーザ識別情報で特定されるユーザが分類されるグループのグループ識別情報を取得する。そして、RAM114に記憶した5つの手書き文字の画像を、それと組になるユーザ識別情報に対応するグループ識別情報と関連付ける。手書き文字分類部59は、同じグループ識別情報に対応する複数の手書き文字の画像を合成し、合成した手書き文字の画像と、グループ識別情報との組みを合成部61に出力する。
【0068】
合成部61は、手書き文字分類部59から手書き文字の画像とグループ識別情報との組が入力され、手書き文字分類部59から入力される手書き文字の画像を、グループ識別情報ごとに、送信部53が送信したデータの画像と合成し、グループ識別情報ごとの合成画像を生成する。合成部61は、拡大部63を含む。拡大部63は、手書き文字の画像を拡大し、データの画像の解像度と同じ解像度にする。合成部61は、拡大された手書き文字の画像と、データの画像とを合成し、合成画像を生成する。合成部61は、グループ識別情報と合成画像との組を出力部65に出力する。
【0069】
図6に示すユーザテーブルがHDD116に記憶されている場合、ユーザ識別情報「USER−A」のユーザと、ユーザ識別情報「USER−D」のユーザが、グループ識別情報「GROUP−A」のグループに分類されているので、ユーザ識別情報「USER−A」のユーザが描いた手書き文字の画像と、ユーザ識別情報「USER−D」が描いた手書き文字の画像、換言すれば、装置識別情報「PAPER−A」の電子ペーパ200および装置識別情報「PAPER−D」の電子ペーパ200C各々から受信される2つの手書き文字の画像と、送信部53が送信したデータの画像と、を合成した合成画像と、グループ識別情報「GROUP−A」との組が出力部65に出力される。
【0070】
また、ユーザ識別情報「USER−B」のユーザと、ユーザ識別情報「USER−C」のユーザが、グループ識別情報「GROUP−B」のグループに分類されているので、ユーザ識別情報「USER−B」のユーザが描いた手書き文字の画像と、ユーザ識別情報「USER−C」が描いた手書き文字の画像、換言すれば、装置識別情報「PAPER−B」の電子ペーパ200Aと、装置識別情報「PAPER−C」の電子ペーパ200B各々から受信される2つの手書き文字の画像と、送信部53が送信したデータの画像と、を合成した合成画像と、グループ識別情報「GROUP−B」との組が出力部65に出力される。
【0071】
また、ユーザ識別情報「USER−E」のユーザはグループ識別情報「GROUP−C」のグループに分類されるが、一人なので、ユーザ識別情報「USER−E」のユーザが描いた手書き文字の画像、換言すれば、装置識別情報「PAPER−E」の電子ペーパ200Dから受信される手書き文字の画像と、送信部53が送信したデータの画像と、を合成した合成画像と、グループ識別情報「GROUP−C」との組が出力部65に出力される。
【0072】
出力方法選択部67は、電子ペーパ200,200A〜200Dに出力方法選択画面をそれぞれ送信し、電子ペーパ200,200A〜200D各々のユーザにより指定された出力方法を選択し、選択された出力方法を出力部65に出力する。複数の出力方法は、予め定められており、ここでは、合成画像のデータを送信するデータ送信と、合成画像を用紙に形成する印刷と、の2つとしている。
【0073】
出力方法選択部67は、制限部69を含む。制限部69は、HDD116に記憶されたユーザテーブル93を参照し、電子ペーパ200,200A〜200D各々のユーザが指定可能な出力方法を制限する。制限部69は、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから出力方法選択画面の送信要求を受信すると、電子ペーパ200,200A〜200Dのうち出力方法選択画面の送信要求を送信してきた要求装置の装置識別情報を特定し、特定された装置識別情報を含むユーザレコードを、HDD116に記憶されたユーザテーブル93から抽出する。
【0074】
制限部69は、抽出されたユーザレコードのレベルの項目に設定されているレベルを抽出し、抽出されたレベルに従って、出力方法を制限する。ここでは、レベルは、優先順位の高い「LEVEL−1」と、優先順位の低い「LEVEL−2」とを含む。制限部69は、抽出されたレベルが「LEVEL−1」の場合には、2つの出力方法を選択可能にする。制限部69は、抽出されたレベルが「LEVEL−2」の場合には、2つの出力方法のうち印刷する出力方法を選択可能にするが、データ送信する出力方法を選択可能にしない。優先順位の高い「LEVEL−1」が割り当てられたユーザは、2つの出力方法を選択可能なので、多くの出力方法のうちから選択することができるが、優先順位の低い「LEVEL−2」が割り当てられたユーザは、2つの出力方法のうち印刷する出力方法しか選択できないので、出力方法が制限される。出力方法を制限することにより、例えば、機密の高い文書、または、複製が禁止される文書などが容易に複製されことがないようにすることができる場合がある。
【0075】
出力方法選択部67は、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから出力方法選択画面の送信要求を受信すると、制限部69によって決定された出力方法を選択可能にした出力方法選択画面を生成し、電子ペーパ200,200A〜200Dのうち出力方法選択画面の送信要求を送信してきた要求装置に、生成された出力方法選択画面を送信する。そして、出力方法選択部67は、要求装置から出力指示が受信されると、受信された出力指示と出力指示を送信してきた装置の装置識別情報との組を、出力部65に出力する。出力指示は、出力方法を特定する。出力方法は、ここでは、データ送信と印刷とを含む。出力指示は、出力方法がデータ送信の場合にはデータ送信の種別を特定する。データ送信の種別は、電子メールと、ファイル転送と、ファイル共有と、を含む。
【0076】
出力部65は、合成部61からグループ識別情報と合成画像との組が入力され、出力方法選択部から出力指示と装置識別情報との組が入力される。出力部65は、電子ペーパ200,200A〜200Dを使用するユーザごとに、そのユーザにより指定された出力方法で、合成画像を出力する。具体的には、出力部65は、出力方法選択部67から入力される出力指示と装置識別情報との組が複数入力される場合、複数の組のうちから1つを処理対象に選択する。
【0077】
次ぎに、出力部65は、選択された組に含まれる装置識別情報を含むユーザレコードを、HDD116に記憶されたユーザテーブル93から抽出し、抽出されたユーザレコードのグループ名の項目に設定されたグループ識別情報を取得する。そして、出力部65は、合成部61から入力されるグループ識別情報と合成画像との組のうちから、取得されたグループ識別情報と組になる合成画像を特定する。
【0078】
そして、出力部65は、特定された合成画像を、処理対象に選択された組に含まれる出力指示に従って、特定された合成画像を出力する。出力部65は、出力指示が出力方法としてデータ送信を特定し、データ送信の種別が電子メールを特定するならば、特定された合成画像を添付した電子メールを生成し、電子メールを送信する。電子メールの送信先のアドレスは、処理対象に選択された出力指示と装置識別情報との組に含まれる装置識別情報を使用するユーザに対して予め割り当てられた電子メールアドレスである。
【0079】
出力部65は、出力指示が出力方法としてデータ送信を特定し、データ送信の種別がファイル転送を特定するならば、合成画像をFTP(File Transfer Protocol)で送信する。合成画像をファイル転送する送信先のアドレスは、処理対象に選択された出力指示と装置識別情報との組に含まれる装置識別情報を使用するユーザに対して予め割り当てられたアドレスである。
【0080】
出力部65は、出力指示が出力方法としてデータ送信を特定し、データ送信の種別がファイル共有を特定するならば、合成画像をSMB(Server Message Block)でファイル共有するための設定をする。合成画像をSMBでファイル共有するための設定は、合成画像をHDD116に記憶し、合成画像が記憶された位置を示す位置識別情報を送信する。位置識別情報は、例えばURLである。位置識別情報の送信先のアドレスは、処理対象に選択された出力指示と装置識別情報との組に含まれる装置識別情報を使用するユーザに対して予め割り当てられたアドレスである。また、HDD116に設けられた複数のユーザ領域のうち、処理対象に選択された出力指示と装置識別情報との組に含まれる装置識別情報を使用するユーザに割り当てられたユーザ領域に合成画像を記憶するようにしてもよい。
【0081】
出力部65は、出力指示が出力方法として印刷を特定する場合、合成画像を画像形成部125に出力し、合成画像を用紙に形成させる。
【0082】
ここで、図4を参照して、電子ペーパ200が備えるCPU201において、出力指示送信部259は、ユーザによる指示に基づいて、出力方法選択画面の送信要求をMFP100に送信し、MFP100が送信する出力方法選択画面を受信する。出力指示送信部259は、MFP100から受信された出力方法選択画面を、表示部209に表示し、ユーザにより指示された出力方法を決定する。
【0083】
図7は、出力方法選択画面の一例を示す図である。図7(A)は、優先順位の高いレベルのユーザ用の出力方法選択画面を示し、図7(B)は、優先順位の低いレベルのユーザ用の出力方法選択画面を示す。図7(A)を参照して、出力方法選択画面301は、出力方法にデータ送信を選択するためのボタン303と、印刷を選択するためのボタン305と、を含む。出力方法としてデータ送信と、印刷とのいずれかを指定することが可能となっている。図7(B)を参照して、出力方法選択画面311は、出力方法に印刷を選択するためのボタン305を含む。出力方法として印刷のみを指定することが可能となっている。
【0084】
図4に戻って、出力指示送信部259は、図7(A)に示す出力方法選択画面301を受信する場合、出力方法選択画面301を表示部209に表示し、ボタン303、305のいずれかの指定を受け付ける。出力指示送信部259は、ユーザがボタン303を選択する場合、図8に示す配信種別選択画面を表示部209に表示する。配信種別選択画面は、ボタン303の指示に応じてMFP100から受信するようにしてもよいし、出力方法選択画面301のサブ画面として、出力方法選択画面301とともに受信するようにしてもよい。
【0085】
図8は、配信種別選択画面の一例を示す図である。図8を参照して、配信種別選択画面321は、データ送信の種別を選択するための画面である。ここでは、データ送信の種別として、電子メールによる送信と、ファイル転送と、ファイル共有とを含む。配信種別選択画面321は、データ送信の種別として電子メールによる送信を指定するためのボタン323と、ファイル転送を指定するためのボタン324と、ファイル共有を指定するためのボタン325とを含む。
【0086】
図4に戻って、出力指示送信部259は、出力方法としてデータ送信が指定された場合には、表示部209に表示した配信種別選択画面321に従ってユーザにより指定されたデータ送信の種別を受け付け、受け付けられた種別のデータ送信を指示する出力指示を、MFP100に送信する。また、出力指示送信部259は、出力方法として印刷が指定された場合には、配信種別選択画面321を表示部209に表示することなく、印刷を指示する出力指示をMFP100に送信する。
【0087】
図9は、画像出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。図9に示す画像出力処理は、MFP100が備えるCPU111が画像出力プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図9を参照して、CPU111は、データの指定を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。発表者が電子ペーパ200を用いてMFP100を遠隔操作することにより、HDD116に記憶されたデータ91のいずれかを指定したか否かを判断する。データの指定を受け付けるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、データの指定を受け付けたならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。
【0088】
ステップS02においては、指定されたデータをHDD116から読み出す。次のステップS03においては、読み出されたデータに含まれる複数のページのいずれかの選択を受け付け、受け付けられたページのページデータを処理対象として選択する。次のステップS04においては、ページデータの画像を縮小することにより、縮小画像を生成する。縮小画像を生成するのは、データの画像の画質を低下させるためである。そして、縮小画像を電子ペーパ200,200A〜200DにネットワークI/F118を介してそれぞれ送信する(ステップS05)。これにより、電子ペーパ200,200A〜200D各々において縮小画像が表示される。
【0089】
次のステップS06においては、手書き文字の画像を受信したか否かを判断する。ネットワークI/F118が、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから手書き文字の画像を受信したか否かを判断する。手書き文字の画像を受信したならば処理をステップS07に進めるが、そうでなければ処理後のステップS11に進める。ステップS07においては、手書き文字の画像を入力したユーザを特定する。具体的には、電子ペーパ200,200A〜200DのうちステップS06において受信された手書き文字の画像を送信してきた電子ペーパの装置識別情報を取得し、取得された装置識別情報を含むユーザレコードを、HDD116に記憶されているユーザテーブルから抽出し、抽出されたユーザレコードのユーザ名の項目に設定されているユーザ識別情報を取得することにより、ユーザを特定する。
【0090】
次のステップS08においては、ステップS06において受信された手書き文字の画像の解像度が、ステップS02において読み出されたデータの画像の解像度と一致するか否かを判断する。手書き文字の画像とデータの画像との解像度が一致しなければ処理をステップS09に進めるが、解像度が一致するならば処理をステップS10に進める。
【0091】
ステップS09においては、手書き文字の画像を拡大し、処理をステップS10に進める。これにより、手書き文字の画像の解像度を、ステップS02において読み出されたデータの解像度に一致させる。ステップS10においては、手書き文字の画像をページ番号およびステップS07において特定されたユーザのユーザ識別情報と関連付けてRAM114に一時記憶する。
【0092】
ステップS11においては、出力方法選択画面の送信要求を受信したか否かを判断する。ネットワークが、電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから出力方法選択画面の送信要求を受信したか否かを判断する。送信要求を受信したならば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS17に進める。
【0093】
ステップS12においては、出力方法選択画面の送信を要求したユーザを特定する。具体的には、電子ペーパ200,200A〜200DのうちステップS11において受信された送信要求を送信してきた電子ペーパの装置識別情報を特定し、特定された装置識別情報を含むユーザレコードをHDD116に記憶されているユーザテーブルから抽出し、抽出されたユーザレコードのユーザ名の項目に設定されているユーザ識別情報を取得することにより、ユーザを特定する。
【0094】
ステップS13においては、レベルを決定する。ステップS12において抽出されたユーザレコードのレベルの項目に設定されているレベルを取得することにより、ステップS12において特定されたユーザに割り当てられたレベルを決定する。次のステップS14においては、ステップS13において決定されたレベルに応じた出力方法選択画面を生成し、生成された出力設定画面を、電子ペーパ200,200A〜200DのうちステップS11において受信された送信要求を送信してきた電子ペーパに送信する。
【0095】
電子ペーパ200,200A〜200DのうちステップS11において受信された送信要求を送信してきた電子ペーパにおいて、出力方法選択画面が表示される。ここでは、電子ペーパ200Aが送信要求を送信する場合を例に説明する。電子ペーパ200Aのユーザは、電子ペーパ200Aに表示された出力方法選択画面にしたがって、出力方法を電子ペーパ200Aに入力すれば、電子ペーパ200Aが入力された出力方法を含む出力指示をMFP100に返信する。次のステップS15においては、電子ペーパ200Aにより送信された出力指示を受信する。次のステップS16においては、受信された出力指示を、ステップS12において特定されたユーザ識別情報と関連付けてRAM114に一時記憶する。
【0096】
次のステップS17においては、ページ切換指示を受け付けたか否かを判断する。発表者が電子ペーパ200を用いてMFP100を遠隔操作することにより、ページ送り指示またはページ戻り指示を入力すれば、ページ切換指示を受け付ける。ページ切換指示を受け付けたならば処理をステップS18に進めるが、そうでなければ処理をステップS19に進める。
【0097】
ステップS18においては、処理対象となるページデータをステップS17において受け付けられたページ切換指示に従って切り換え、処理をステップS03に戻す。
【0098】
一方、ステップS19においては、終了指示を受け付けたか否かを判断する。発表者が、会議を終了させるために、電子ペーパ200を用いてMFP100を遠隔操作することにより、終了指示を入力すれば、終了指示を受け付ける。終了指示を受け付けたならば処理をステップS20に進めるが、そうでなければ処理をステップS06に戻す。
【0099】
ステップS20においては、グループ別出力処理を実行し、処理をステップS21に進める。グループ別出力処理の詳細は後述するが、複数のグループ別にデータの画像と手書き文字の画像とを合成した合成画像を出力する処理である。ステップS21においては、ステップS20による出力処理が終了したことを、会議の参加者である電子ペーパ200,200A〜200Dのユーザにそれぞれ通知する。例えば、電子ペーパ200,200A〜200Dそれぞれに、「データの出力が完了しました。」のメッセージを送信する。これにより、電子ペーパ200,200A〜200Dにおいてメッセージがそれぞれ表示されるので、会議の参加者に、データの出力が完了したことを通知することができる。
【0100】
図10は、グループ別出力処理の流れの一例を示すフローチャートである。グループ別出力処理は、図9のステップS20において実行される処理である。図10を参照して、複数のグループのうちから1つを処理対象に選択する(ステップS31)。HDD116に記憶されているユーザテーブル93に含まれる複数のユーザレコードのグループ名の項目にそれぞれ設定されている複数のグループ識別情報うちから1つのグループ識別情報を選択することにより、選択されたグループ識別情報で特定されるグループを処理対象に選択する。
【0101】
次のステップS32においては、ステップS31において選択されたグループに属するユーザを特定する。HDD116に記憶されているユーザテーブル93に含まれる複数のユーザレコードのうちからステップS31または後述するステップS39において選択されたグループ識別情報がグループ名の項目に設定されたユーザレコードのすべてを抽出する。そして抽出されたすべてのユーザレコード各々においてユーザ名の項目に設定されているユーザ識別情報を抽出する。抽出されたユーザ識別情報で特定されるユーザが、ステップS31または後述するステップS39において選択されたグループに属するユーザである。
【0102】
次のステップS33においては、特定されたユーザの手書き文字の画像をすべてを抽出する。具体的には、RAM114に記憶されている手書き文字の画像とユーザ識別情報との組のうちから、ステップS32において特定されたユーザのユーザ識別情報と組になる手書き文字の画像のすべてを抽出する。そして、抽出された手書き文字の画像の解像度が、処理対象に設定されているデータの解像度よりも小さいか否かを判断する。抽出された手書き文字の画像のうちに、その解像度がデータの解像度よりも小さい手書き文字の画像が存在する場合には、処理をステップS35に進めるが、そうでなければ処理をステップS36に進める。ステップS35においては、手書き文字の画像を拡大する。拡大率は、手書き文字の画像の解像度がデータの解像度と一致するように定められる。
【0103】
次のステップS36においては、データの画像に、手書き文字の画像を合成する。ステップS33において複数の手書き文字の画像が抽出される場合には、複数の手書き文字の画像のすべてを合成する。また、ステップS35が実行されて、手書き文字の画像が拡大されている場合には、拡大後の手書き文字の画像を合成する。これにより、手書き文字の画像とデータの画像とを合成した合成画像が生成される。
【0104】
次のステップS37においては、ステップS31または後述するステップS39において選択されたグループのグループ識別情報とステップS36において生成された合成画像との組をRAM114に一時記憶する。
【0105】
次のステップS38においては、処理対象に設定されていないグループが存在するか否かを判断する。処理対象に設定されていないグループが存在するならば処理をステップS39に進めるが、そうでなければ処理をステップS40に進める。ステップS39においては、処理対象に選択されていないグループを処理対象に選択し、処理をステップS32に戻す。
【0106】
ステップS40においては、RAM114に一時記憶された出力指示のうちから1つを読み出す。図9のステップS16においてRAM114に、一時記憶された出力指示とユーザ識別情報との組を1つ読み出す。そして、出力指示をしたユーザが属するグループを特定する(ステップS41)。ステップS40において読み出された出力指示とユーザ識別情報との組に含まれるユーザ識別情報で特定されるユーザのグループを特定する。具体的には、HDD116に記憶されているユーザテーブル93のうちから、ステップS40において読み出された出力指示とユーザ識別情報との組に含まれるユーザ識別情報がユーザ名の項目に設定されているユーザレコードを抽出し、抽出されたユーザレコードのグループ名の項目に設定されているグループ識別情報を取得する。
【0107】
次のステップS42においては、RAM114に一時記憶されている合成画像のうちから特定されたグループの合成画像を読み出す。具体的には、RAM114に一時記憶されている合成画像とグループ識別情報との組のうちから、ステップS41において特定されたグループのグループ識別情報と組になる合成画像を読み出す。
【0108】
次のステップS43においては、合成画像を、ステップS40において読み出された出力指示に従って出力する。出力指示が印刷の出力方法を含む場合、合成画像を画像形成部125に出力し、合成画像を用紙に画像形成させる。出力指示がデータ送信の出力方法を含む場合、データ送信の種別に従って合成画像を送信する。データ送信の種別が電子メールならば、合成画像を添付した電子メールを生成し、生成された電子メールをネットワークI/F118を介して送信する。電子メールの送信先の電子メールアドレスは、ステップS40において読み出された出力指示と組になるユーザ識別情報に対して予め定められた電子メールアドレスを用いる。データを送信の種別がファイル転送ならば、合成画像を、ネットワークI/F118を介して、ファイル転送する。ファイル転送先は、ステップS40において読み出された出力指示と組になるユーザ識別情報で特定されるユーザに対して予め定められたアドレスである。データ送信の種別がファイル共有ならば、合成画像をSMB(Server Message Block)でファイル共有するための設定をする。例えば、HDD116に設けられた複数のユーザ領域のうち、ステップS40において読み出された出力指示と組になるユーザ識別情報で特定されるユーザに割り当てられたユーザ領域に合成画像を記憶するとともに、合成画像が記憶された位置を示す位置識別情報を送信する。位置識別情報は、例えばURLである。位置識別情報の送信先は、ステップS40において読み出された出力指示と組になるユーザ識別情報で特定されるユーザに対して予め定められたアドレスである。
【0109】
なお、上述した実施の形態においては、画像処理装置の一例としてMFP100について説明したが、図9および図10に示した画像出力処理をMFP100に実行させる表示画像出力方法または、その画像出力方法をMFP100が備えるCPU111に実行させるための画像出力プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0110】
また、本実施の形態においては、複数のユーザを、ユーザテーブル93によって、ユーザが所属する部署ごとに分類し、複数のユーザそれぞれの複数の手書き画像を、グループごとに分類して合成するようにしたが、複数のユーザそれぞれの複数の手書き画像を、レベルによって合成する組み合わせを異ならせてもよい。例えば、ユーザに割り当てられたレベルより低い優先順のレベルが割り当てられたユーザが手書きした画像を合成した合成画像とし、ユーザに割り当てられたレベルより高い優先順のレベルが割り当てられたユーザが手書きした画像を合成しないようにしてもよい。具体的には、優先順位の高い「LEVEL−1」のユーザに送信する合成画像を、複数のユーザそれぞれの複数の手書き画像のすべてを合成し、優先順位の低い「LEVEL−2」のユーザに送信する合成画像を、複数のユーザそれぞれの複数の手書き画像のうち「LEVEL−2」のユーザの手書き画像のみを合成するようにしてもよい。具体的には、「LEVEL−2」のユーザに送信する合成画像は、ユーザ識別情報「USER−C」のユーザが手書きした画像と、ユーザ識別情報「USER−D」のユーザが手書きした画像のみが合成される。したがって、ユーザ識別情報「USER−C」のユーザと、ユーザ識別情報「USER−D」のユーザは、ユーザ識別情報「USER−A」、「USER−B」、「USER−E」のユーザが手書きした画像を見ることができない。
【0111】
さらに、合成する手書き画像を、グループ別に分類するのに加えて、グループ内で、合成する手書き画像を、レベルによって異ならせるようにしてもよい。例えば、「GROUP−A」については、ユーザ識別情報「USER−A」、「USER−D」の2人のユーザが分類されており、ユーザ識別情報「USER−A」のユーザのレベルは「LEVEL−1」でユーザ識別情報「USER−D」のユーザのレベルは「LEVEL−2」である。この場合、ユーザ識別情報「USER−A」のユーザに対応する合成画像には、ユーザ識別情報「USER−A」のユーザが手書きした画像と、ユーザ識別情報「USER−D」のユーザが手書きした画像とを合成した合成画像とし、ユーザ識別情報「USER−D」のユーザに対応する合成画像には、ユーザ識別情報「USER−D」のユーザが手書きした画像とを合成した合成画像とする。ユーザに割り当てられたレベルより低い優先順のレベルが割り当てられたユーザが手書きした画像を合成した合成画像とし、ユーザに割り当てられたレベルより高い優先順のレベルが割り当てられたユーザが手書きした画像を合成しないようにしてもよい。
【0112】
以上説明したように本実施の形態における会議システム1において、MFP100は、HDD116に記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成し、5台の電子ペーパ200,200A〜200Dにそれぞれ送信し、5台の電子ペーパ200,200A〜200Dのいずれかから手書き文字を受信し、手書き文字の画像をデータの画像と合成した合成画像を生成し、ユーザが指定した出力方法で出力する。このため、5台の電子ペーパ200,200A〜200Dに送信する縮小画像とは異なり、記憶されたデータの画像に手書き画像を合成した合成画像を出力するので、合成画像の画質が縮小画像よりも優れている。このため、画質の劣化の少ない画像を出力することができる。
【0113】
また、5台の電子ペーパ200,200A〜200Dをそれぞれ使用する5人のユーザを、3つのグループのいずれかに分類した分類テーブルを記憶しておき、5人のユーザ各々が入力した手書き文字の画像を、ユーザが分類されるグループと同じグループに分類し、グループごとに手書き文字の画像をデータの画像と合成することによって、グループごとに合成画像を生成し、グループごとに出力する。このため、グループに属するユーザ間で、同じ手書き画像を見ることができ、情報を共有することができる。
【0114】
ユーザテーブルに含まれるレベルテーブルによって、5人のユーザが分類されるレベルに基づいて、複数の出力方法から5人のユーザ各々が選択可能な出力方法を制限するので、ユーザによって選択可能な出力方法を異ならせることができる。
【0115】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0116】
<付記>
(1)前記出力手段は、前記合成画像を記録媒体に形成する画像形成手段を含む、請求項2〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
(2)前記出力手段は、前記合成画像を前記複数のユーザごとに予め定められた送信先に送信する画像送信手段を含む、請求項2〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
(3)前記出力手段は、前記合成画像が記憶された位置を示す位置識別情報を前記複数のユーザごとに予め定められた送信先に送信する位置送信手段を含む、請求項2〜6のいずれかに記載の画像処理装置。
【符号の説明】
【0117】
1 会議システム、51 縮小部、53 送信部、55 文字受信部、57 ユーザ特定部、59 手書き文字分類部、61 合成部、63 拡大部、65 出力部、67 出力方法選択部、69 制限部、91 データ、93 ユーザテーブル、110 メイン回路、111 CPU、112 通信I/F部、113 ROM、114 RAM、115 EEPROM、116 HDD、117 ファクシミリ部、118 ネットワークI/F、119 カードI/F、119A メモリカード、121 自動原稿搬送装置、123 原稿読取部、125 画像形成部、127 給紙部、129 操作パネル、129A 表示部、129B 操作部、200,200A,200B,200C,200D 電子ペーパ、201 CPU、203 ROM、205 RAM、207 EEPROM、209 表示部、211 タッチパネル、213 通信I/F、215 外部I/F、215A メモリカード、251 画像データ受信部、253 表示制御部、255 手書き文字検出部、257 手書き文字送信部、259 出力指示送信部、261 手書き文字送信部、300 ネットワーク。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の表示装置と画像処理装置とを含む会議システムであって、
前記画像処理装置は、
データを記憶するデータ記憶手段と、
前記記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成する縮小手段と、
前記生成された縮小画像を、前記複数の表示装置に送信する送信手段と、
前記複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信する手書き文字受信手段と、
前記受信された少なくとも1つの手書き文字それぞれの画像を、前記記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成する合成手段と、
前記生成された合成画像を出力する出力手段と、を備え、
前記複数の表示装置それぞれは、
前記画像処理装置から縮小画像を受信する受信手段と、
前記受信された縮小画像を表示する表示手段と、
前記表示手段の表示面上でユーザにより指示された位置に基づいて、手書き文字を検出する手書き文字検出手段と、
前記検出された手書き文字を前記画像処理装置に送信する手書き文字送信手段と、を備えた、会議システム。
【請求項2】
複数の表示装置と通信可能な画像処理装置であって、
データを記憶するデータ記憶手段と、
前記記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成する縮小手段と、
前記生成された縮小画像を、前記複数の表示装置に送信する送信手段と、
前記複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信する手書き文字受信手段と、
前記受信された少なくとも1つの手書き文字それぞれの画像を、前記記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成する合成手段と、
前記生成された合成画像を出力する出力手段と、を備えた画像処理装置。
【請求項3】
複数のユーザを、複数のグループのいずれかに分類した分類テーブルを記憶する分類テーブル記憶手段と、
前記受信された少なくとも1つの手書き文字ごとに、該手書き文字を入力したユーザを特定するユーザ特定手段と、
前記受信された少なくとも1つの手書き文字を、前記分類テーブルに基づいて、前記複数のグループのいずれかに分類する手書き文字分類手段と、をさらに備え、
前記合成手段は、前記複数のグループごとに分類された手書き文字の画像を、前記記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成し、
前記出力手段は、前記複数のユーザ各々が分類されるグループと同じグループに対応して前記合成手段により合成された合成画像を出力する、請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記複数のユーザを順位が付された複数のレベルのいずれかに分類したレベルテーブルを記憶するレベルテーブル記憶手段と、
前記レベルテーブルによって前記複数のユーザが分類されるレベルに基づいて、複数の出力方法から前記複数のユーザ各々が選択可能な出力方法を制限する制限手段と、
前記複数の出力方法のうち選択可能な出力方法のうちから1つを選択する出力方法選択手段と、をさらに備え、
前記出力手段は、前記合成画像を、前記選択された出力方法で前記合成画像を出力する、請求項2または3に記載の画像処理装置。
【請求項5】
前記合成手段は、前記受信された少なくとも1つの手書の画像を、前記データの画像の解像度に合わせて拡大する拡大手段を含む、請求項2〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記出力手段による出力が完了したことを通知する通知手段を、さらに備えた、請求項2〜5のいずれかに記載の画像処理装置。
【請求項7】
複数の表示装置と通信可能な画像処理装置で実行される画像出力方法であって、
予め記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成するステップと、
前記生成された縮小画像を、前記複数の表示装置に表示させるために送信するステップと、
前記複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信するステップと、
前記受信された少なくとも1つの手書き文字の画像を、前記記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成するステップと、
前記生成された合成画像を出力するステップと、を含む画像出力方法。
【請求項8】
複数の表示装置と通信可能な画像処理装置を制御するコンピュータで実行される画像出力方法であって、
予め記憶されたデータの画像を縮小した縮小画像を生成するステップと、
前記生成された縮小画像を、前記複数の表示装置に表示させるために送信するステップと、
前記複数の表示装置の少なくとも1つから手書き文字を受信するステップと、
前記受信された少なくとも1つの手書き文字の画像を、前記記憶されたデータの画像と合成した合成画像を生成するステップと、
前記生成された合成画像を出力するステップと、を前記コンピュータに実行させる画像出力プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−182619(P2012−182619A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43701(P2011−43701)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】