説明

会議装置

【課題】水平方向及び垂直方向の絶対的な角度位置情報取得手段を具備しないカメラであっても、これを用いて自動的に発言者の方を向き、発言者を映し出すことができ、低コスト化可能な会議装置を得る。
【解決手段】発言者の識別手段と、撮影方向を連続的に変更可能なカメラ10と、各発言者の位置情報とカメラ10の撮影方向変更速度情報を予め記憶することができる記憶手段15と、識別手段によって識別される現在の発言者の位置情報を記憶手段15から取得し、この位置情報と記憶手段15から取得される前回の発言者の位置情報との差を演算し、この差に対応した時間分上記カメラの撮影方向を連続的に変更する制御手段12と、を有する。各発言者の位置情報は、カメラのパン方向、チルト方向の情報である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発言者の発言をマイクロホンで拾って拡大しスピーカから発することができるとともに、発言者の映像をディスプレイに表示することができる会議装置に関するもので、特に、カメラがそれ自体の向きなどの値を予め指定することができないタイプのものであっても、カメラを発言者の方に向けることができるようにした会議装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
公の会議場や企業の会議施設など、比較的大人数で会議を行なう場合、発言者の音声が出席者さらには傍聴人などに届くように、また、発言者の映像を出席者、傍聴人などが見ることができるように、発言者の発言をマイクロホンで拾い、アンプで増幅してスピーカから発し、また、発言者の映像をディスプレイに表示することができる会議装置が普及しつつある。
【0003】
会議装置用のカメラは、一般的に、会議出席者を見渡すことができる位置に置かれ、遠隔操作によって撮影方向が動かされる。カメラの動きは、水平方向の動き(以下、この動きを「パン」という)と、上下方向の動き(以下、この動きを「チルト」という)がある。また、ディスプレイ上での発言者の映像の大きさを調節することができるようにズーム機能を持ったカメラもある。
【0004】
会議装置用のカメラとして、撮像位置すなわち各出席者の座席の位置を予めメモリに記憶させておくことができるプリセット機能を備えているものがある。プリセット機能を備えているカメラを使用すれば、各発言者の例えば座席位置番号を予め入力して記憶させておくだけで、カメラを自動的に発言者の方に向けることができる。しかしながら、プリセット機能付きのカメラは一般に高価であり、プリセット可能な数、すなわちプリセットすることができる座席数にも限度がある。メモリの増設によってプリセット数を増やすことができるが、メモリの増設もコストアップの要因になる。
【0005】
プリセット機能を備えていないカメラであっても、各出席者の座席の位置をプリセットすることができ、プリセット数も十分に確保することができ、かつ、カメラを遠隔操作するための専任者がいなくても、カメラを発言者の方に自動的に向けることができれば、上記のような問題を解消することができる。そこで本出願人は、カメラ側にポテンショメータと、このポテンショメータからカメラの水平方向及び垂直方向の角度情報が入力されるとともにカメラの駆動部に撮像方向指示信号を出力するカメラ遠隔制御部を備え、このカメラ遠隔制御部のメモリに各マイクロホンの位置をプリセットするにあたって、カメラを予め任意に設定した水平方向及び垂直方向の基準角度位置に合わせた後、特定のマイクロホン位置を撮像して、そのときの上記基準角度位置に対する角度を上記特定のマイクロホン撮像角度としてメモリに記憶させ、以下、同様にして各マイクロホンに関してその撮影角度を記憶させ、このようにしてプリセットされたマイクロホン撮影角度によりカメラを遠隔制御するようにした、会議施設におけるテレビカメラの遠隔制御方法を提案した(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−163828号公報
【0007】
特許文献1記載の発明および従来一般の会議装置は、いずれも会議前に各発言者の絶対位置をプリセットするものである。プリセットの手順は次のとおりである。
(1)カメラの向きを遠隔操作して、カメラで特定の発言者、例えば第1番目の発言者が着席すべき席又はその席にあるマイクロホンを撮像する。
(2)パソコンなどの制御手段からカメラに問い合わせて、カメラの水平方向および垂直方向、場合によってはズーム位置に関しても現在位置情報を取得する。
(3)取得したカメラの位置情報を上記特定の発言者と関連付けてハードディスクなどの記録媒体に記録する。
会議中は、上記のようにして記録された各発言者についてのカメラ位置情報を用いてカメラが自動的に発言者の方に向くように上記制御手段によって制御する。どの発言者が発言しているかの判別は、各発言者の席に配置されたマイクロホンに付属のスイッチを押すことによって、又は、発言者が発した音声を捕らえたマイクロホンの出力によって行なうことができる。発言者が判別されると、その発言者に対応した上記位置情報に基づいて、カメラが発言者の方に向くように上記制御手段で制御される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1記載の発明によれば、低コストのカメラを用いて、さらに、遠隔操作専任者がいなくても自動的にカメラを発言者の方に向けることができる会議装置を提供することができる。しかしながら、特許文献1記載の発明は、低コストのカメラを使用することができるとはいえ、カメラの水平方向及び垂直方向の絶対的な角度位置情報をポテンショメータによって取得するものであるため、さらにコスト削減の余地がある。すなわち、絶対的な角度位置情報取得手段を具備せず、直接的に特定の角度位置を指定することができない、より低コストのカメラがある。かかる低コストのカメラを用いて自動的に遠隔操作することができれば、より低コストの会議装置を提供することができ、また、市販されているより低コストのカメラを会議装置に組み込むことも可能である。
【0009】
そこで本発明は、水平方向及び垂直方向の絶対的な角度位置情報取得手段を具備しないカメラであっても、これを用いて自動的に発言者の方を向き、発言者を映し出すことができ、低コスト化可能な会議装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、発言者の識別手段と、撮影方向を連続的に変更可能なカメラと、各発言者の位置情報と上記カメラの撮影方向変更速度情報を予め記憶することができる記憶手段と、上記識別手段によって識別される現在の発言者の位置情報を上記記憶手段から取得し、この位置情報と上記記憶手段から取得される前回の発言者の位置情報との差を演算し、この差に対応した時間分上記カメラの撮影方向を連続的に変更する制御手段と、を有することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
カメラの撮影方向変更速度は予めわかっていて、記憶手段に記憶されているから、現在の発言者の位置情報と前回の発言者の位置情報の差を演算し、この差に対応した時間分、カメラの撮影方向を連続的に変更することによって、カメラを現在の発言者に向けて現在の発言者を撮影することができる。カメラは、発言者の位置ごとにその絶対位置を判別する手段を必要としないため、簡易でローコストのカメラであっても会議装置を構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明にかかる会議装置の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1、図2において、符号10は、例えば会議場に設置されたカメラを示す。カメラ10は撮影レンズ11としてズームレンズを有し、会議場の全ての発言者席を見渡すことができる場所に設置されている。カメラ10は適宜の回転台に載置され、かつ、モータなどを駆動源とする駆動装置によって水平方向に回転駆動され、撮影方向を連続的に変更することが可能になっている。この撮影方向の水平方向への連続的な変更を「パン」といい、以下、本明細書でも「パン」ということにする。回転台に載置された上記カメラ10はまた、モータなどを駆動源とする駆動装置によって垂直方向に回転駆動され、撮影方向を連続的に変更することが可能になっている。この撮影方向の垂直方向への連続的な変更を「チルト」といい、以下、本明細書でも「チルト」ということにする。
【0013】
カメラ10は、従来の会議用カメラと異なって、パン方向の絶対位置及びチルト方向の絶対位置を把握することができない単純な構成のカメラである。ただし、現在の角度位置情報と前回の角度位置情報を相対的な角度位置情報の差として把握することができるように、例えば前記特許文献1記載の発明が有しているようなポテンショメータの類を備えている。かかる単純な構成のカメラ10を使用しながら、発言者を識別して発言者の方にカメラを向けるために、カメラ10の方向を制御する制御手段としてのコンピュータ(例えば、パーソナルコンピュータ(パソコン))12を有する。コンピュータ12は記憶装置15を有している。記憶装置15は、例えばハードディスク装置であって、コンピュータ12に内蔵されているものであってもよいし、外付けのものであってもよい。
【0014】
記憶装置15には、各発言者の位置情報と上記カメラ10の撮影方向変更速度情報を予め記憶する。各発言者の位置情報を取得し記憶する手順についてはあとで詳細に説明する。カメラ10の撮影方向変更速度情報としては、カメラ10の、単位時間(例えば、1秒)あたりのパン方向への撮影方向変更速度情報がある。これに加えて、単位時間当たりのチルト方向への撮影方向変更速度情報がある。カメラ10が、パン方向及びチルト方向に単位時間あたり何度ずつ向きを変えるかを予め実測しておき、実測した撮影方向変更速度情報を記憶装置15に記憶させておく。さらに、ズーム機能付きのカメラでは、単位時間あたりのズーム(変倍)速度を実測し、実測したズーム速度情報を記憶装置15に記憶させておく。
【0015】
会議場乃至は会議施設には、発言者の席の前にテーブルがあり、テーブル上には発言者の席毎に一つのマイクロホン17が、あるいは二人の発言者ごとに一つのマイクロホン17が配置されている。図2に示す例では、各マイクロホン17が、テーブル上に設置されたマイクロホンスタンドに取り付けられているが、バウンダリー・マイクロホンと称して、テーブルトップに直接取り付けられる扁平型のマイクロホンであってもよい。各マイクロホン17には、これをオン・オフするスイッチ18が設けられている。スイッチ18は発言者の識別手段を構成していて、発言者が、その目の前にあるマイクロホン17のスイッチ18を押すことによってマイクロホン17がオンになるとともに、発言者を識別する信号がコンピュータ12に伝達されるようになっている。マイクロホン17は、発言者の発言を音声信号に変換して出力するとともに、上記スイッチ18のオン・オフ信号を出力する。
【0016】
図2に示すように、マイクロホン17から出力される上記各信号は、赤外線発光器によって赤外線情報に変換されて出力される。会議施設の天井などには赤外線受光器19が設置されていて、マイクロホン17からの赤外線信号を受光するようになっている。赤外線受光器19で受光されたマイクロホン17からの信号は、マイクロホンコントローラ16を介してコンピュータ12に入力される。コンピュータ12は、上記スイッチ18がオンされたとき入力される信号によって、どのマイクロホン17がオンされたか、換言すれば、どの発言者が発言しているかを判別する。発言が終わっても、発言者は対応するマイクロホン17のスイッチ18をオフすることを忘れることがあり、同時に複数のマイクロホン17のスイッチ18がオンになっていることがあるので、後でオンされたスイッチ18を優先して発言者を判別するようにするとよい。マイクロホン17で変換され、赤外線受光器19に伝達された音声信号は図示されないアンプで増幅され、図示されないスピーカから音声として会場内に、場合によっては場外に発せられるようになっている。
【0017】
発言者の識別手段としては、上記のような各マイクロホン17に設置したスイッチ18に代えて、マイクロホン17によって検出される音声のレベルによるようにしてもよい。発言者の前にあるマイクロホン17によって変換される音声信号レベルは、他のマイクロホン17によって変換される音声信号レベルよりも高くなる。そこで、例えば、一定の音声信号レベル以上になったマイクロホン17に対応する出席者が発言しているものと判断し、その出席者の方にカメラ10を向ける。この場合も、最後に発言が検出されたマイクロホン17を優先して、それに対応する出席者の方にカメラ10を向けるようにするとよい。
【0018】
発言者の識別手段としては、各マイクロホン17に対応して集中操作卓に配置され、操作者によって選択操作される選択スイッチであってもよい。操作者は、会議場を一望できる位置にいて、現在の発言者を識別してそれに対応するスイッチを選択操作する。選択操作されたスイッチに対応するマイクロホン17の方にカメラ10が向けられ、発言者の画像を撮像する。
【0019】
以上のようにして撮像された発言者の画像は、コンピュータ12のディスプレイに表示することができ、また、コンピュータ12に接続された他のコンピュータのディスプレイやプロジェクターなどのディスプレイ装置に表示することができる。会議場の外に設置したディスプレイに表示し、スピーカから音声も出力するようにすれば、会議場外でも会議の様子を音声と映像で知ることができる。
【0020】
次に、各発言者の位置情報を取得し記憶する手順、すなわち、各発言者の位置情報をプリセットする手順について、図3を参照しながら具体的に説明する。なお、各手順を表すステップについては、S1,S2,・・・のように表す。まず、S1においてカメラ10の撮影方向変更速度を計測し、計測値を記憶手段15に記憶させる。撮影方向としては、前述のように、パンとチルトがあるので、それぞれについて角度変化とそれに要する時間を実測し、単位時間あたりの角度変化を演算し、パン方向の変更速度とチルト方向の変更速度を記憶させる。また、カメラ10がズーム機能を備えている場合は、ズーミングについても同様に実測して単位時間あたりの画角変化を演算し、これを記憶手段15に記憶させる。
【0021】
次に、カメラ10で特定の発言席、例えばNO.1の発言席を撮影する(S2)。この撮影は、カメラ10を直接手動操作することによって行なってもよいし、ディスプレイ12を観察しながら、リモートコントロールすることによって行なってもよい。このとき、カメラ10で撮像される発言者の画像が望ましい大きさとなるようにズーム位置も調整する。この撮影態様において、コンピュータ12からカメラ12に、パン方向の角度情報、チルト方向の角度情報、さらには、ズーム位置情報の取得を要求する(S3)。この要求に応答して、カメラ10から上記発言席NO.1の、パン、チルト、およびズーム情報が出力され、これらの情報をコンピュータ12が取得して記憶手段15に記憶させる(S4)。
【0022】
次に、発言席NO.2について上記ステップS2からS4までと同様に行い(S5〜S7)、以下、全ての発言席について、同様のステップを経て、パン、チルト、およびズーム位置情報をコンピュータ12が取得し、記憶手段15に記憶させる(S11〜S13)。このようにして、全ての発言席についてパン、チルト、およびズーム位置情報がプリセットされる。ここでいうプリセットの概念は、絶対位置のプリセットではなく、一つのプリセット位置に対する相対的な位置の違いである。これを、図1を用いて説明する。いま、カメラ10をそのパン方向の回転軸を中心として回転させ、特定の発言席Aに向けたとする。このときのカメラ10のパン方向を、適宜の基準角度位置、例えばY軸に対する角度位置情報として取得し、記憶手段15に記憶させる。次に、別の発言席Bにカメラ10を向け、このときのカメラ10のパン方向を、適宜の基準角度位置、例えばY軸に対する角度位置情報として、あるいは既に取得している発言席Aに対する角度位置情報として取得し、記憶手段15に記憶させる。このようにして、全ての発言席について、相対的な角度位置情報として取得し記憶させる。
【0023】
次に、会議中の動作について、図4を参照しながら説明する。以下の動作は、コンピュータ12の制御のもとに行われる。まず、発言があるかどうかを待ち(S20)、発言があった場合、どの出席者が発言しているかを検出する(S21)。発言があるかどうか、どの出席者が発言しているかの検出は、前述のように、各マイクロホン17に付属のスイッチ18がオンになったかどうかで検出することができ、または、音声信号レベルが所定のレベル以上になったマイクロホン17によって検出することができる。さらに、手動操作による選択操作スイッチの選択によることもできる。
【0024】
上記発言者の検出ステップ(S21)によって特定された発言者に対応するカメラ位置情報取得要求を出し(S22)、この要求に応じて、発言者に対応するカメラ位置情報を取得し、記憶手段15に記憶する(S23)。カメラ位置情報は、前述のパン方向の角度、チルト方向の角度、さらにはズーム位置情報である。前回の発言者に対応する位置情報も記憶手段に記憶されているから、今回の発言者に対応する位置情報と前回の発言者に対応する位置情報の差分を演算する(S24)。位置情報の差分は、パン方向、チルト方向、ズーム位置につきそれぞれ演算する。これらパン方向、チルト方向、ズーム位置の差分につき、それぞれの差分に対応した時間だけ、差分がなくなる向きにカメラの撮影方向を制御する(S25)。
【0025】
ここで、発言者がAからBに換わる場合を想定して図1、図2を参照しながら説明する。図1に示すように、AからBへのパン方向の位置情報の差分をPDとすると、この差分PDに対応した時間だけ、差分がなくなる向きにカメラの撮影方向を制御する。単位時間当たりのパン方向へのカメラの撮影方向変更速度が予め測定され、その情報が保存されているため、上記撮影方向変更速度で上記時間分上記カメラの撮影方向を左右方向に連続的に変更することによって、カメラ10を発言者Bに向けることができる。
【0026】
チルト方向も同様に制御される。図2に示すように、AからBへのチルト方向の位置情報の差分をTDとすると、この差分TDに対応した時間だけ、差分がなくなる向きにカメラの撮影方向を制御する。単位時間当たりのチルト方向へのカメラの撮影方向変更速度が予め測定され、その情報が保存されているため、上記撮影方向変更速度で上記時間分上記カメラの撮影方向を上下方向に連続的に変更することによって、カメラ10の向きを発言者Bに向けることができる。
【0027】
以上のような動作はズームに関しても同様で、発言者がAからBに換わる場合、Aに対するズーム位置とBに対するズーム位置の差を演算し、予め記憶されているズーム速度でBに対するズーム位置に至るのに要する時間を演算し、算出された時間だけ、モータなどのズーム要駆動源を駆動する。
【0028】
このように、本願発明は、前回の発言者に対応するカメラ位置と今回の発言者に対応するカメラ位置との差分を演算し、この差分に対応した時間だけ駆動源を駆動してカメラを発言者に向けるようにし、さらには、カメラから前回の発言者までの距離とカメラから今回の発言者までの距離の差分に対応したズーミングを行なうことによって、ディスプレイ上での発言者の像が適正な大きさになるようにした。換言すれば、前回と今回の相対的な差分によってカメラの位置やズームを制御するようにした。したがって、各発言者について、カメラ位置さらにはズーム位置を絶対値として制御する従来の会議装置と比較して、低コストの簡易なカメラであっても、会議装置用カメラとして使用することが可能になった。
【0029】
本願発明のような相対位置制御を行うものにおいては、カメラの機構部分の経年変化によってカメラが発言者に正確に向かなくなることが考えられる。そこで、例えば、1年に一度のメンテナンス時に、各発言者席に対するカメラの向きの微調整、カメラの移動速度の校正などを行なうとよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明にかかる会議装置の実施例をパン方向の移動平面対応方向から見た平面図である。
【図2】上記実施例をチルト方向の移動平面対応方向から見た側面図である。
【図3】上記実施例においてカメラ情報のプリセット動作手順の例を示すフローチャートである。
【図4】上記実施例において会議中の動作手順の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0031】
10 カメラ
12 制御手段としてのコンピュータ
15 記憶手段
17 マイクロホン
18 スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発言者の識別手段と、
撮影方向を連続的に変更可能なカメラと、
各発言者の位置情報と上記カメラの撮影方向変更速度情報を予め記憶することができる記憶手段と、
上記識別手段によって識別される現在の発言者の位置情報を上記記憶手段から取得し、この位置情報と上記記憶手段から取得される前回の発言者の位置情報との差を演算し、この差に対応した時間分上記カメラの撮影方向を連続的に変更する制御手段と、を有することを特徴とする会議装置。
【請求項2】
各発言者の位置情報は、カメラのパン方向の情報である請求項1記載の会議装置。
【請求項3】
各発言者の位置情報は、カメラのパン方向とチルト方向の情報である請求項1記載の会議装置。
【請求項4】
各発言者の位置情報には、カメラのズーム情報も含む請求項2または3記載の会議装置。
【請求項5】
識別手段は、各発言者に対応して配置された各マイクロホンが備えるスイッチである請求項1記載の会議装置。
【請求項6】
識別手段は、各発言者に対応して配置された各マイクロホンで検出される音声のレベルによって識別するものである請求項1記載の会議装置。
【請求項7】
識別手段は、各マイクロホンに対応して配置され操作者によって選択操作される選択スイッチである請求項1記載の会議装置。
【請求項8】
制御手段はコンピュータであり、記憶手段は上記コンピュータが備える記憶装置である請求項1記載の会議装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−174154(P2007−174154A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−367537(P2005−367537)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(000128566)株式会社オーディオテクニカ (787)
【Fターム(参考)】