説明

位置情報検出システム

【課題】無線タグが付与された人物等の位置情報を正確に把握することが可能な移動体位置検出システムを提供する。
【解決手段】複数の無線タグと複数の無線アンテナと位置情報検出ソフトウェアからなる位置情報検出システムであって、前記位置情報検出ソフトウェアは、移動体位置検出システムと、位置情報エンジンからなり、前記移動体位置検出システムは、前記無線タグ及び前記無線アンテナの機種が複数混在する場合において、取得した現在の位置情報が、以前の位置情報と比較して閾値を超えている場合、前記以前の位置情報から推測して、前記現在の位置情報を補正する自動補正機能と、前記補正した現在の位置情報を保存し、前記移動体位置検出システムはアプリケーションプログラムから呼び出し可能に構成されたAPIを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線タグの位置を検出する位置検出システムに関し、位置情報の検出及び位置情報の誤差の補正手段を有し、外部にAPI(Application Program Interface)を提供することで、制御方式の異なる機器の位置情報の検出及び誤差の補正を容易に行うことが可能な位置情報検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、人物や物品の位置を検出する方法として、無線タグと受信機を使用し、無線タグの発する電波でタグが付された人物等の位置を検出する方法がとられている。
【0003】
特許文献1には、移動体に、移動体の位置を検出する位置検出装置を搭載し、移動体が移動する範囲内に複数の位置RFID(Radio Frequency Identification)タグを配置し、移動体がいずれかの位置RFIDタグの近傍に所在しているときに、位置検出装置内のRFID読取部が位置RFIDタグから送信されるRFID位置情報を受信し、移動体が移動した際に、速度検出部が移動速度を検出し、位置算出部が移動速度に基づいて移動体の移動距離及び移動方向を算出し、RFID位置情報に示された位置RFIDタグの位置との相対関係により移動体の位置を算出する、位置検出装置が開示されている。また、RFIDタグには、パッシブタグ又はアクティブタグを使用する方法が記載されている。
【0004】
また、移動体の位置情報を検出する方法として、RFIDの様な無線タグの他に、GPSを使用した方法がとられている。特許文献2は、対象者(小学生等)の所持する携帯端末にGPS機能と無線タグとを搭載し、本発明によれば、タグリーダの検出結果に基づく携帯端末の位置と、GPSに基づく携帯端末の位置とを共通の座標表現形式に統合し、地図情報に対象者の位置情報を表示可能とする位置管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−249566
【特許文献2】特開2008−112256
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような移動体の位置検出をする際には、電波の状態や、機器とアンテナの位置関係などにより、電波の受信が失敗したり、不正確なデータを送受信する場合が発生する。その場合は、検出された位置情報と移動体の実際位置情報との間に、誤差が生じてしまう。このような誤差を、計測後に補正するために、特許文献1では、位置検出装置により、速度又は加速度を使用して実際位置情報を算出、検出された位置情報と比較して、誤差を補正する方法が記載されている。また、特許文献2は、GPS衛星からの電波受信感度が劣悪な屋内において、無線タグを用いて位置情報を検出するものであり、本特許の目的である無線タグによる位置情報検出において、電波状態や機器とアンテナとの位置関係により発生する誤差を解決するものではない。
【0007】
しかしながら、特許文献1では、位置算出部が移動速度に基づいて移動体の移動距離及び移動方向を算出するため、徒歩など移動速度が遅く、移動距離の短い場合は、測定間隔の頻度によっては、計算処理の頻度が多くなり、得られた結果にみあう効果が得られるか、疑問が生ずる。また、位置検出装置(RFID読取部)が移動体に搭載され、位置RFIDタグが移動体の移動する範囲内に固定されているため、位置算出部を搭載できる自動車等の運用なら問題はないが、人間や動物に携帯させる際は、大きさや重量が問題となる。また、パッシブタグ又はアクティブタグの何れか一方を使用すればよい旨記載されているが、電波の受信範囲や費用面により、パッシブタグ又はアクティブタグの何れも同時に使用することが望ましい。特許文献2では、無線タグとGPSを併用するために、使用する機器が多様となり、ひいては、対応する開発ソフトの対応も必要となり、開発期間、開発費用、メンテナンス等の負担が増加するという問題がある。
【0008】
そこで本発明は、無線タグのみを使用し、無線タグから収集された過去の位置情報を基に、検出したタグの位置情報が前回検出した位置情報より閾値以上離間していた場合は、予測、平均化、排除などの補正手段で自動補正し、タグが付与された人物等の位置情報を正確に把握することが可能な、移動体位置検出システム(Wi−Fi Positioning System Platform、以下「WPSP」という)を提供する。
【0009】
また、タグの位置情報取得の際には、アンテナの位置や、タグの電池の残量、電波状況による誤検知等のデータの誤差が生じる。また、複数のメーカ製のアンテナが混在することから、機器のメーカ毎にも測定精度のばらつきや、設置場所による検知精度のばらつき、移動距離が異なる場合のばらつき等、タグからの情報を誤検知する状況が発生する。このため、取得した位置情報をそのまま保存・使用したのでは、位置情報の信頼性に問題が生じる場合がある。そこで、本発明に係るWPSPは、取得した誤差のある位置情報に補正を施し、補正後の位置情報をデータベース内に作製される位置情報テーブルに保存・使用することで、前記位置情報の信頼性を高める機能を実装している。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る位置情報検出システムは、複数の無線タグと複数の無線アンテナと位置情報検出ソフトウェアからなる位置情報検出システムであって、前記位置情報検出ソフトウェアは、移動体位置検出システムと、位置情報エンジンからなり、前記移動体位置検出システムは、前記無線タグ及び前記無線アンテナの機種が複数混在する場合において、取得した現在の位置情報が、以前の位置情報と比較して閾値を超えている場合、前記以前の位置情報から推測して、前記現在の位置情報を補正する自動補正機能を有し、前記以前の位置情報及び前記補正した現在の位置情報を保存することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る位置情報検出システムの前記位置情報エンジンは、機種が複数混在する前記無線タグ及び前記無線アンテナと一対に対応して前記無線タグの位置情報を処理することにより、前記移動体位置検出システムは、前記位置情報を1以上の前記位置情報エンジンから取得し、前記無線タグ及び前記無線アンテナの機種に依存せず、位置情報を処理することが可能なことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る位置情報検出システムの前記移動体位置検出システムは、前記位置情報に関する関数、処理命令からなり、アプリケーションプログラムから呼び出し可能に構成されたAPI(Application Program Interface)を有し、前記アプリケーションプログラムにより前記APIを呼び出して、前記位置情報に関わる処理を実行して、前記アプリケーションプログラムに処理の結果を返却するようにしたことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る位置情報検出システムの前記自動補正機能に使用する前記無線タグの位置情報は、前記無線タグの測定座標を位置情報として使用することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る位置情報検出システムの前記自動補正機能に使用する前記無線タグの位置情報は、前記無線タグの一定間隔における、前記無線タグを測定した一定の範囲を位置情報として使用することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る位置情報検出システムは、前記無線タグと前記無線アンテナ間の通信は無線LANによって行われることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る位置情報検出システムは、前記位置情報エンジンが前記無線アンテナと情報の送受信を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明による移動体位置検出システムは、WPSPが検出したタグの前記位置情報が、前回の位置情報より閾値以上離間している場合は、過去の位置情報との関係から算出した位置に自動的に補正されるため、システム管理者が補正する必要等が無くなり、運用の簡易化をすることができる。
【0018】
また、前記WPSPがタグの位置情報を自動補正することにより、検出によるタグの位置情報と実際の位置との誤差が無くなるため、蓄積したタグの位置情報のデータベースの信頼性が高くなる。
【0019】
また、位置情報の取得の際において、ポジショニングエンジンがアンテナ、タグ等の測定機器の機種、メーカ等の種類に用意され、前記WPSPは、前記ポジショニングエンジンを介して前記測定機器の機種、種類の相違を意識することなく、位置情報の取得が行える。
【0020】
また、アプリケーションプログラムは、アンテナ、タグ等の測定機器の機種、メーカ等の種類を意識することなく、WPSPの提供するAPIを呼び出し、返却された結果を利用することで、位置情報の利用が行える。また、測定機器を異なるメーカや種類のデバイスに交換しても、アプリケーションプログラムには影響がなく運用することができる。このため、アプリケーションプログラム毎に機種、メーカ毎に測定機器の制御プログラムを開発・作製する必要が無くなり、システムの開発を簡易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る位置情報検出システムのブロック図である。
【図2】本発明に係る位置情報検出システムのWPSPの構成を示す図である。
【図3】本発明に係る位置情報検出システムの使用状況の概念図である。
【図4】本発明に係る位置情報検出システムの第1の実施例のフローチャートである。
【図5】本発明に係る位置情報検出システムの第1の実施例の概念図である。
【図6】本発明に係る位置情報検出システムの第2の実施例のフローチャートである。
【図7】本発明に係る位置情報検出システムの第2の実施例の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図1乃至図5を用いて本位置情報検出システムの説明をする。
図1は、本発明に係る位置情報検出システムのブロック図、図2は位置情報検出システムのWPSPの構成を示す図、図3は位置情報検出システムの使用状況の概念図、図4は位置情報検出システムの第1の実施例のフローチャート、図5は位置情報検出システムの第1の実施例の概念図である。
【0023】
図1に示すように、本発明に係る位置情報検出システム1は、ソフトウェア10と、ハードウェア20からなる。ソフトウェア10は、オペレーティングシステム(OS:Operating System)11、移動体位置検出システム(WPSP)15、設定ファイル(Cfg:Configuration file)16、位置情報エンジン(PE:Positioning Engine)17、及びデータベース(DB:Data Base)18等を有し、また、ハードウェア20は入力装置22、モニタ23、アンテナ31及びタグ(Tag)41を有する。また、位置情報検出システム1は、ネットワーク25経由又は直接の接続により、1以上のアンテナ31が接続される。アンテナ31は近傍のタグ(Tag)41から信号を受信する。アンテナ31及びタグ41は、機種の異なる複数の製品が混在しても良い。
【0024】
オペレーティングシステム11は、入力装置からの入力や画面出力といった入出力機能やハードディスクやメモリの管理など、多くのアプリケーションソフトが共通して利用される基本的な機能を提供し、コンピュータシステム全体を管理するソフトウェアである。ソフトウェアの開発者は、OSの提供する機能を利用することによって、開発の手間を省くことができ、アプリケーションの操作性を統一することができ、また、開発に係る時間、コストを省くことができる。また、ハードウェアの仕様の違いをOSが吸収してくれるため、あるOS向けに開発されたソフトウェアは、そのOSが動作する、どのようなコンピュータでも使用することができる。OSはMicrosoft社のWindows(登録商標)、Apple社のMac OS(登録商標)や、UNIX(登録商標)系の例えばLinux(登録商標)などを使用してもよい。
【0025】
移動体位置検出システム(WPSP)15は、本発明のソフトウェアにおいて、複数のタグ41の情報をアンテナ31及び位置情報エンジン17から取得し、各種処理を制御し、API(Application Program Interface)機能を提供するソフトウェアである。APIは、アプリケーションの開発/実行にあたって、使用できる命令や関数の集合のことであり、開発者は規約に従ってAPIに用意された機能を利用することで、プログラムの手間を省略することができる。
【0026】
アプリケーション2は、本発明のWPSP15のサービスインタフェースサブシステム152にて実装されるAPI機能を呼び出し/実行することで、容易に位置情報検出システムの位置情報を利用する機能を実装することができる。例えば、各種の目的に特化して、入退室管理、病院、学校、工事現場等の人員の所在確認、牧場、動物園等における動物の所在管理、倉庫等における在庫管理等のシステムとして実装し、利用することが可能であり、本発明のWPSP15を使用することで高い汎用性を有することができる。
【0027】
図2に示すように、WPSP15は、管理ツール151、サービスインタフェースサブシステム152、レコーダサブシステム153及びレコーダマネージャ154からなり、更にレコーダサブシステムは、複数のレコーダ155からなる。
【0028】
管理ツール151は、WPSP15の保守・管理を行うソフトウェアである。例えば、レコーダの開始/停止、パラメータ編集を行うための機能を提供する。
【0029】
サービスインタフェースサブシステム152は、アプリケーション2に位置情報取得に関するAPIの機能を公開し、アプリケーション2からAPIが呼び出されると、レコーダサブシステム153のレコーダマネージャ154から位置情報を取得し、位置情報に補正が必要な場合はデータベース18から位置情報を取得して補正処理を行い、アプリケーション2へ補正後の位置情報を返却する各種の情報を提供するサブシステムである。また、管理ツール151との処理を提供する機能を有する。
【0030】
レコーダサブシステム153は、位置情報エンジン17からアンテナ31及びタグ41の位置情報を取得し、データベース18に蓄積するサブシステムであり、複数の位置情報エンジン17に対応する機能を実装する。位置情報エンジン17は製造メーカ毎に制御方式が異なるため、統一されておらず、それぞれが独自の方式を採用している。本発明では、各位置情報エンジン17と一対に対応するレコーダ155(155a乃至155c)が存在する。レコーダサブシステム153は、これらのレコーダ155(155a乃至155c)の起動・停止や監視を実施する機能を有する。また、レコーダサブシステム153は、レコーダマネージャ154とレコーダ155の2つのプロセスからなる。
【0031】
レコーダマネージャ154は、マネージャ(図示せず)とログ転送(図示せず)、プロセスモニタ(図示せず)で構成され、レコーダ155の起動停止や、レコーダ155の稼働状況を記録したログを、外部に転送する機能を有する。
【0032】
レコーダ155は、各メーカ製のタグ41と、アンテナ31とに対応する位置情報エンジン17と一対の関係になっており、タグ41の位置情報の取得を行う。各レコーダ155(155a乃至155c)は、対応する各タグ41(41a乃至41c)の位置情報の取得を行い、データベース18の対応する各位置情報テーブル181(181a乃至181c)へ前記位置情報を保存する機能を有する。
【0033】
なお、タグの位置情報取得の際には、アンテナ31の位置や、タグ41電池の残量、電波状況による誤検知等のデータの誤差が生じる。また、複数のメーカ製のアンテナ31が混在することから、機器のメーカ毎にも測定精度のばらつきや、設置場所による検知精度のばらつき、移動距離が異なる場合のばらつき等、タグからの情報を誤検知する状況が発生する。このため、取得した位置情報をそのまま保存・使用したのでは、位置情報の信頼性に問題が生じる場合がある。そこで、本発明に係るWPSP15は、レコーダ155a乃至155cにおいて、後述するように、取得した誤差のある位置情報に補正を施し、補正後の位置情報をデータベース18内に作製される位置情報テーブル181a乃至181cに保存・使用することで、前記位置情報の信頼性を高める機能を実装している。
【0034】
設定ファイル(Cfg)16は、WPSP15の設定ファイルである。WPSP15の起動時に、WPSP15のパラメータが記載されている設定ファイル16が読み込まれ、WPSP15の実行条件を詳細に設定する。設定ファイルの内容として、「タグ検出間隔(秒)」「補正方式」「補正実施閾値(Lb)」「補正用データ個数」「補正用データ個数の重み付け」「距離の閾値」等がある。
【0035】
位置情報エンジン(PE)17は、ネットワーク25に接続された、アンテナ31との通信を行い、アンテナ31から、タグ41の位置情報(例えば、タグのID、バッテリー消費情報、時刻、位置情報(座標)等)を取得するプログラムである。位置情報エンジン17はアンテナ31、タグ41に対応する、各メーカ毎に用意され、アンテナ31及びタグ41との接続、認証、測定開始、切断等の制御、及び位置測定データ受信等を行い、受信した位置情報を、WPSP15に送信する。
【0036】
データベース18は、位置情報検出システム1に内部若しくは外部に設置され、WPSP15からの指示で、タグの情報を保管する。タグの情報は、例えば、固有ナンバーをキーとして、「タグID」「タグの位置座標(X,Y,Z)と日時」「バッテリー残量(High,Middle,Low)」「アンテナID」等を、1のレコードとして記録する。図2に示すように、データベース18内には各メーカ製のタグ41と、アンテナ31とに対応する位置情報エンジン17及びレコーダ155に一対で対応し、タグ41の位置情報を格納する位置情報テーブル181が複数設定される。なお、位置情報テーブル181は、サービスインタフェースサブシステム152に情報を提供する場合は、SQLの機能によって、統合、抽出等がおこなわれる。
【0037】
入力装置22は、位置情報検出システム1に接続され、一般的なキーボードやマウス等が該当する。タッチパネルやタッチペンなど、位置情報検出システム1に入力を行うものであれば、特に制限はしない。
【0038】
モニタ23は、位置情報検出システム1の出力内容を画面に表示する機器である。
【0039】
ネットワーク25は、位置情報検出システム1と、1以上のアンテナ31を接続する回線である。アンテナ31は、ルータ、ハブ等によってネットワーク25に接続され、認証される。ネットワーク25の形態は、インターネット、LAN(Local Area Network)等、有線式、無線式を問わず、アンテナ31がネットワーク25を介して、位置情報検出システム1に情報を送信可能な接続構成で有ればよい。
【0040】
タグ41は、被検者が保持する小型の発信機である。タグ41が発信する情報としては、「タグID」、「バッテリー消費情報」等がある。タグは形式によって、アクティブタグとパッシブタグに分類できる。アクティブタグは、自己の筐体内に電源を有し、自ら電波を発信するタグである。自ら電波を発信するため、リーダ/ライタと比較的離間し距離が数十〜百数十mでもアンテナに送信することが可能である。
【0041】
パッシブタグは、アンテナが発する電波を受信すると、パッシブタグに内蔵されたアンテナの静電誘導によって、電波を発生させ、アンテナに情報を返信することが可能なタグである。パッシブタグは構造が簡単であり、安価に大量生産することができる。また、数ミリ程度の厚さで物品に容易に貼付することができる。しかし、自ら発信しないため、電波が弱く、パッシブタグとアンテナの交信範囲は短距離のもので数mm、長距離でも数十cm程度に限られる。このため、強い電波を発信すると周囲の環境、機器に不都合が生じるため、工場や病院等で使用される。
【0042】
このように、アクティブタグは広範囲で電波を受信することが可能である。また、パッシブタグは狭い範囲での電波の受信をするため、検出時に測定誤差が生じる場合が少ないが、タグとアンテナを接触させるほど近接しなければアンテナが電波を受信しないため、保持者はアンテナにデータを読ませる場合には、アンテナの設置場所に意識して接近しなくてはならない。
本発明では、タグを所有する使用者が移動し、その位置を使用者に意識させずに自動的に検出するため、アクティブタグを主に使用する。
【0043】
タグ〜アンテナの通信は、無線通信を使用する。一般的な規格として、Wi−Fi(wireless fidelity:登録商標)や、IrDA(Infrared Data Association)を使用することが好適であるが、アンテナ〜タグ間の無線通信を行うもので有れば、限定はしない。現在の主流は、出力が426MHz、950MHz、2.45GHzの機器である。出力が426MHzの場合は、約20m程度の通信が可能であり、屋内の位置検出や、入退管理に向いている。950MHz、2.45GHz(IEEE802.155)はより長距離の通信が可能なので、屋外での位置検出に向いている。
【0044】
アンテナ31は、ネットワーク25とLANケーブルによって接続され、LANケーブルを通る電気信号を電波に変換する機能を提供する機械であり、タグ41からの電波を送受信する装置である。アンテナ31は、タグ41から受信した情報、タグのID、バッテリー消費情報等に加えて、時刻、位置情報(座標)を付加して、ネットワーク25を経由して、位置情報エンジン17に情報を送付する。被検者を検出する場所に、間隔や個数を決めて、配置される。
【0045】
従来、異なるメーカや機種のアンテナ31を使用する場合、メーカや機種毎にアプリケーションを作製及び又は使用しなければならなかった。しかし、本発明における、APIを提供するWPSP15を使用することによって、この問題が解決される。例えば、図3に示すように、屋内ではA社のタグ/アンテナが良好であり、屋外ではB社のタグ/アンテナが良好な場合でも、A社又はB社に合わせたアプリケーションを作製する必要があった。このため、アプリケーションのバージョンが増えること、開発費が高額になることや、開発期間が長期に渡る上に、A社又はB社の両方を使用することができず、不便であった。本発明のWPSP15がAPIを提供しアプリケーションの機能を代行することにより、図2に示すように、複数のメーカや機種が混在していても、使用できることを可能とした。つまり、A社のタグ41aは、対応するアンテナ31aとの交信で情報の伝達を行い、アンテナ31aは、対応する位置情報エンジン17aにその情報を送付する。そしてWPSP15のレコーダ155aで、タグ情報を取得し、位置情報テーブル181aに保存される。同様にB社のB社のタグ41bは、対応するアンテナ31bとの交信で情報の伝達を行い、アンテナ31bは、対応する位置情報エンジン17bにその情報を送付する。そしてWPSP15のレコーダ155bで、タグ情報を取得し、位置情報テーブル181bに保存される。このように、タグ41a乃至41cに対応するアンテナ31a乃至31cと、位置情報エンジン17a乃至17cとレコーダ155a乃至155cが用意される。そして、WPSP15は、タグ41A乃至タグ41nのタグ情報を取得し、データベース18の位置情報テーブル181に保存し、一元的に管理される。このように、屋内ではA社のタグ/アンテナを使用し、屋外ではB社のタグ/アンテナを使用しても、1つのWPSPでまかなえるため、アプリケーションの作製するバージョンが減り、開発費の減縮ができる。また、場所に応じて最適なタグ/アンテナを配置できるため、タグの認識率が向上し、ひいてはシステム全体の認識率の向上を実現すること可能となる。また、将来的にはさらに異なるアンテナを使用することが可能なようになる。
【0046】
[第1の実施例]
図4及び、図5を参照し、第1の実施例として、タグ41の位置を検出する処理について説明する。なお、本実施例のタグの検出は、タグ41の位置情報をピンポイントで検出する、「ポイント検出」方式について説明する。図4は、本発明に係る位置情報検出システムの第1の実施例のフローチャート、図5は本発明に係る位置情報検出システムの第1の実施例の概念図である。本実施例は、例えば、被検者がタグ41を着用し、アンテナ31が設置された屋外や屋内を移動する様な場合での使用を想定する。
【0047】
最初に位置情報検出システム1の起動に際に、基礎となるオペレーティングシステム11を起動する。次にアプリケーション2、WPSP15及び位置情報エンジン17が起動する(S11)。アプリケーション2、WPSP15及び位置情報エンジン17の起動順序は、特に限定されるものではない。
【0048】
WPSP15は起動の際に、設定ファイル16に記載内容を読み込み、WPSP15の初期設定をする(S12)。設定ファイル16の記載内容は、初期設定として、システム使用者が最適な状態でWPSP15が稼動するように設定する。例えば、第1の実施例の設定例として、「補正方式」を「ポイント検出」に、「補正用データ個数」を「5回」に、「補正用データ個数の重み付け」を「10、8、3、2、1」に、PTnの間隔の閾値として、補正実施閾値(Lb)を設定する。また、受信間隔を「5秒」に設定する。
【0049】
起動が終了すると、位置情報エンジン17が位置情報の取得待ち状態に入る(S13)。被検者が携帯するタグ41の信号をアンテナ31が検出するまで、検出待ちの状態となる。アンテナ31がタグを検出した場合(S14)、アンテナ31はタグ41に記載されているタグの位置情報を取得し、ネットワーク25を経由して、位置情報エンジン17に送信する(S14)。
【0050】
次に、位置情報エンジン17から、WPSP15に位置情報が送信される(S16)。WPSP15はタグの位置情報をPTn(n=1,2,3,・・・)として、「補正用データ個数」に対応する個数を記憶する。「補正用データ個数」は、補正に使用する過去のデータ数を指定するものであるので、個数が多いほど、補正算出時の精度が向上する。ここで、開始直後である場合は、n=1として、PT1とする。例えば、「補正用データ個数」が「5」の設定されている場合は、n≧5の場合(PT5以降)に位置情報補正を実施する。このため、n≦4(PT1〜PT4)の場合は、処理をスキップ(S17でNOの場合)し、S22へ進む。
【0051】
そして、位置情報PT1の情報をデータベース18へ書き込み、記録する(S22)。なお、同時に多数のタグの位置情報も取得しているため、例えばタグの固有Noをキーとして、一のレコードとして記録する。次に、システムがまだ終了しない場合は(S23でNO)、S13へ戻り、次の位置情報の取得を待機する。このように、N=5となり、PT1〜PT5を記憶するまで、S13乃至S23の処理を繰り返す。なお、前述のように、異なるメーカ製のタグの種類によらず、一のWPSP15で位置検出の処理が可能である。例えば、PT1〜PT3はA社のタグ/リーダライタを使用し、屋外での記録を取得し、PT4以後はB社のタグ/リーダライタを使用し、屋内で記録を取得しても、データベース18に記録する際に一のデータとしてまとめることが可能である。
【0052】
次に、PT6の場合は「補正用データ個数」が「6」のため、つまりn≧5となるため(S17でYES)、S18に進み、位置補正処理を実行する。まず、対象タグの位置情報履歴データを取得する(S18)。例えば、履歴データとしてS22で記録した、タグNoに対応するレコードであるPT1〜PT5を取得する。次に、今回の検知位置情報(PT6)と、前回の検知位置情報(PT5)を取得する(S19)。そして、今回の検知位置情報(PT6)と、前回の検知位置情報(PT5)の比較を行う。ここで、PT6とPT5の距離が閾値より大きく、異常値と判定した場合(S20でYES)、後述するように、PT6の位置を補正し、正常な位置と推定される位置PT6’に補正し(S21)、データベース18にPT6’の情報を記録する(S22)。そして、システムが終了するまで(S24でYES)、タグの位置情報PTnの取得を繰り返す。
【0053】
[補正方法]
図5を用いて、図4に示すS20における、位置情報の補正について説明する。例として、PT1〜PT5を取得し、次に、PT6を取得する場合の補正方法を説明する。
【0054】
まず、今回のPT6の位置情報(X6、Y6)と、前回のPT5の位置情報(X5、Y5)を用いてPT5−PT6間の直線距離L5−L6を算出し、設定ファイル16で定義された「補正実施閾値(Lb)」と比較を行う。距離L5−L6≦Lbの場合は、正常として、PT6の位置情報をデータベース18に記録する(S20でNO、及びS22)。しかし、距離L5−L6>Lbの場合は閾値を超えているので、異常値と判定する(S20でYES)。
【0055】
異常値になった原因としては、アンテナ同士の電波干渉でデータが異常値となった場合、タグの位置情報そのものの異常となった場合、受信データの受信を1回失敗していた場合等、また、タグの所有者が異常な動作として走った場合等が考えられる。本発明は以下の方法で補正位置情報の補正を行う。
【0056】
補正の方法は、直近の取得データの各位置に、「補正用データ個数の重み付け」を付加し、その平均値から現在の位置を推測・補正する方法である。「補正用データ個数の重み付け」は、最新のデータを重視するように、大きな番号を付与する。本実施例では、「補正用データ個数」が「5」、「補正用データ個数の重み付け」は「10、8、3、2、1」とすると、直近のデータの順番から、PT5=「重み付け:10」、PT4=「重み付け:8」、PT3=「重み付け:3」、PT2=「重み付け:2」、PT1=「重み付け:1」とする。ここでPT1〜PT5について、各PTの位置座標(XPtn、YPtn)と各重み付けの値を乗算し、乗算した値を総加算して平均値を算出し、PT6’(XPt6’,YPt6’)の位置座標とする。
XPt6’=((XPt5×10)+(XPt4×8)+(XPt3×3)+(XPt2×2)+(XPt1×1))/(10+8+3+2+1)
YPt6’=((YPt5×10)+(YPt4×8)+(YPt3×3)+(YPt2×2)+(YPt1×1))/(10+8+3+2+1)
【0057】
この様にして得られたPT6’は過去のデータに基づいて推測しているため、信憑性が高い。システムは、算出したPT6’をPT6の位置座標と差し替えてデータベース18に保存し(S22)、次のPT7の取得に備えて待機する。そして、システムが終了するまで(S23でYES、S24)、タグの位置情報PTnの取得を繰り返す。
【0058】
この様に、過去のタグの位置情報と比較して異常なタグの位置情報を検出した場合は、自動的に補正を行うことで、蓄積されたタグの位置情報の信頼性を向上させることができる。また、本実施例では位置座標に(X,Y)の2次元を使用したが、位置座標に(X,Y,Z)の3次元を用いても良い。
【0059】
また、前述したように、複数のメーカ製や機種が混在していても、タグ41の位置情報が一元的にデータベース18の位置情報テーブル181に保存し、管理されるため、移動場所によって異なる機種のアンテナを混在して設置しても、屋外や屋内間の移動を、隔たり無く位置情報の取得が可能である。アクティブタグ(広範囲の強電波)とパッシブタグ(狭い範囲の弱電波)の性能特性を十分に生かし、例えば病院の病室内では、パッシブタグ、病院のロビーではアクティブタグと、混在して使用することが可能である。
【0060】
[第2の実施例]
図6及び、図7を参照し、第2の実施例として、タグ41の位置を検知エリア情報の範囲で検出する、「エリア検出」方式について説明する。図6は、本発明に係る位置情報検出システムの第2の実施例のフローチャート、図7は本発明に係る位置情報検出システムの第2の実施例の概念図である。本実施例は、例えば、被検者がタグ41を着用し、アンテナ31が設置された、部屋間の移動や、作業場所や屋外のエリア間を移動する様な場合での使用を想定する。
【0061】
最初にシステム位置情報検出システム1の起動に際に、基礎となるオペレーティングシステム11を起動する。次にアプリケーション2、WPSP15及び位置情報エンジン17が起動する(S51)。アプリケーション2、WPSP15及び位置情報エンジン17の起動順序は、特に限定されるものではない。
【0062】
WPSP15は起動の際に、設定ファイル16に記載の内容を読み込み、WPSP15の初期設定を設定する(S52)。設定ファイル16の記載内容は、初期設定として、システム使用者が最適な状態でWPSP15が稼動するように設定できる。当該第2の実施例では、設定内容として、「補正実施の有無」を「有」、「補正方式」を「範囲検出」、「補正移動可能エリア数」を「2」にそれぞれ設定する。
【0063】
起動が終了すると、位置情報エンジン17が検知エリア情報の取得待ち状態に入る(S53)。つまり、被検者が携帯するタグ41の信号をアンテナ31が検出するまで、検出待ちの状態となる。実際にアンテナ31がタグを検出した場合(S54)、アンテナ31はタグ41に記載されているタグの位置情報を取得し、ネットワーク25を経由して、対応する位置情報エンジン17に送信する(S55)。
【0064】
次に、位置情報エンジン17から、WPSP15に検知エリア情報が送信される(S56)。WPSP15はタグの位置情報をARn(n=1,2,3,・・・)として、記憶する。このとき、開始直後である場合は、n=1として、AR1とする。このとき、ARnは、一定の面積を有する範囲である。
【0065】
まず、最初の検知エリア情報AR1では、比較対照が存在しない。そこで、処理をスキップ(S57でNOの場合)し、検知エリア情報AR1の情報をデータベース18へ書き込み、記録する(S62)。「補正移動可能エリア数」が「2」であるため、n≧2以上の場合(AR3以降)に位置情報補正を実施する。なお、同時に多数のタグの検知エリア情報も取得しているため、例えばタグの固有Noをキーとして、一のレコードとして記録する。
【0066】
次に、AR2の検知エリア情報の取得するため、S53乃至S57の処理を繰り返す。次に、位置補正処理を実行する。まず、対象タグの検知エリア情報履歴データを取得する(S58)。履歴データとしてS62で記録した、前回のタグNoに対応するエリアレコードであるAR1及び、今回の検知エリア情報(AR2)を取得する(S59)。そして、今回の検知エリア情報(AR2)と、前回の検知エリア情報(AR1)の比較を行う。ここで、AR2の検知エリア情報が、AR1と比較して、閾値「2」エリア以上の離れていた場合、異常値と判定する。本実施例では、AR1とAR2は隣接しているために閾値以下なので、AR2を正常値と判断し(S60でYES)、検知エリア情報AR2の情報をデータベース18へ書き込み、記録する(S62)。
【0067】
次に、AR3の検知エリア情報を取得するため再びS53乃至S60を実施する。今回の検知エリア情報(AR3)と、前回の検知エリア情報(AR2)の比較を行い、AR3の検知エリア情報が、AR2と比較して、閾値「2」エリア以上の離れていた場合、異常値と判定する。本実施例では、AR2とAR3は隣接しているために閾値以下であり、AR3を正常値と判断し(S60でYES)、検知エリア情報AR2の情報をデータベース18へ書き込み、記録する(S62)。
【0068】
次に、AR4の検知エリア情報を取得する(S53)。今回の検知エリア情報(AR4)と、前回の検知エリア情報(AR3)の比較を行い、AR4の検知エリア情報が、AR3と比較して、閾値「2」エリア以上の離れていた場合、異常値と判定する(S60でNO)。本実施例では、AR3とAR4は「2」エリア以上の離れるため、異常値と判定する。
【0069】
異常値と判定した場合、AR4検知エリア情報の補正を行う。補正は、AR4の直前のAR3の検知エリア情報を、AR4=AR3とみなす(S61)。移動はなかったものと見なし、次回の測定による検知エリア情報で判断するためである。このように、検知エリア情報AR4(=AR3)の情報をデータベース18へ書き込み、記録する(S62)。そして、システムが終了(S64)するまで(S63でYES)、タグの検知エリア情報ARnの取得を繰り返す。
【0070】
この様に、過去のタグの検知エリア情報と比較して閾値を超過した異常なタグの検知エリア情報を検出した場合は、自動的に補正を行うことで、蓄積されたタグの検知エリア情報の信頼性を向上させることができる。
【0071】
なお、前述のように、タグの種類によらず、一のWPSP15で位置検出の処理が可能である。例えば、AR1はA社のタグ/アンテナを使用し、屋外での記録を取得し、AR2以降はB社のタグ/アンテナを使用し、屋内で記録を取得しても、一のデータとしてまとめることが可能である。
【0072】
以上述べたように、本発明による移動体位置検出システムは、WPSPが検出したタグの前記位置情報が、前回の位置情報より閾値以上離間している場合は、過去の位置情報との関係から算出した位置に自動的に補正されるため、システム管理者が補正する必要等が無くなり、運用の簡易化をすることができる。
【0073】
また、前記WPSPがタグの位置情報を自動補正することにより、検出によるタグの位置情報と実際の位置との齟齬が無くなるため、蓄積したタグの位置情報のデータベースの信頼性が高くなる。
【0074】
また、位置情報の取得の際において、ポジショニングエンジンがアンテナ、タグ等の測定機器の機種、メーカ等の種類に用意され、前記WPSPは、前記ポジショニングエンジンを介して前記測定機器の機種、種類の相違を意識することなく、位置情報の取得が行える。
【0075】
また、アプリケーションプログラムは、アンテナ、タグ等の測定機器の機種、メーカ等の種類を意識することなく、WPSPの提供するAPIを呼び出し、返却された結果を利用することで、位置情報の利用が行える。また、測定機器を異なるメーカや種類のデバイスに交換しても、アプリケーションプログラムには影響がなく運用することができる。このため、アプリケーションプログラム毎に機種、メーカ毎に測定機器の制御プログラムを開発・作製する必要が無くなり、システムの開発を簡易化することができる。
【0076】
この発明は、その本質的特性から逸脱することなく数多くの形式のものとして具体化することができる。よって、上述した実施形態は専ら説明上のものであり、本発明を制限するものではないことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0077】
1 位置情報検出システム
2 アプリケーション(AP)
10 ソフトウェア
11 オペレーティングシステム(OS)
15 移動体位置検出システム(WPSP)
16 設定ファイル(Cfg)
17、17a、17b、17c 位置情報エンジン(PE)
20 ハードウェア
18 データベース(DB)
22 入力装置
23 モニタ
25 ネットワーク
31、31a、31b、31c アンテナ
41、41a、41b、41c タグ(Tag)
151 管理ツール
152 サービスインタフェースサブシステム
153 レコーダサブシステム
154 レコーダマネージャ
155、155a、155b、155c レコーダ
181、181a、181b、181c 位置情報テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線タグと複数の無線アンテナと位置情報検出ソフトウェアからなる位置情報検出システムであって、
前記位置情報検出ソフトウェアは、移動体位置検出システムと、位置情報エンジンからなり、
前記移動体位置検出システムは、前記無線タグ及び前記無線アンテナの機種が複数混在する場合において、取得した現在の位置情報が、以前の位置情報と比較して閾値を超えている場合、前記以前の位置情報から推測して、前記現在の位置情報を補正する自動補正機能を有し、
前記以前の位置情報及び前記補正した現在の位置情報を保存すること
を特徴とする位置情報検出システム。
【請求項2】
前記位置情報エンジンは、機種が複数混在する前記無線タグ及び前記無線アンテナと一対に対応して前記無線タグの位置情報を処理することにより、
前記移動体位置検出システムは、前記位置情報を1以上の前記位置情報エンジンから取得し、前記無線タグ及び前記無線アンテナの機種に依存せず、位置情報を処理することが可能なこと
を特徴とする請求項1に記載の位置情報検出システム。
【請求項3】
前記移動体位置検出システムは、前記位置情報に関する関数、処理命令からなり、アプリケーションプログラムから呼び出し可能に構成されたAPI(Application Program Interface)を有し、前記アプリケーションプログラムにより前記APIを呼び出して、前記位置情報に関わる処理を実行して、前記アプリケーションプログラムに処理の結果を返却するようにしたこと
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の位置情報検出システム。
【請求項4】
前記自動補正機能に使用する前記無線タグの位置情報は、前記無線タグの測定座標を位置情報として使用すること
を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1に記載の位置情報検出システム。
【請求項5】
前記自動補正機能に使用する前記無線タグの位置情報は、前記無線タグの一定間隔における、前記無線タグを測定した一定の範囲を位置情報として使用すること
を特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1に記載の位置情報検出システム。
【請求項6】
前記無線タグと前記無線アンテナ間の通信は無線LANによって行われることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1に記載の位置情報検出システム。
【請求項7】
前記位置情報エンジンは前記無線アンテナと情報の送受信を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1に記載の位置情報検出システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−15495(P2013−15495A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150270(P2011−150270)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(390001454)NECネッツエスアイ株式会社 (36)
【Fターム(参考)】