説明

作業機の走行変速装置

【課題】 連結機構の配置に工夫を凝らすことによって、作業機の直進性を確保することのできる機能を十分に果し乍、コンパクトに構成することのできる作業機の走行変速装置を提供する。
【解決手段】左のクローラ走行装置に対して左の静油圧式無段変速装置、右のクローラ走行装置に対して右の静油圧式無段変速装置を、夫々備える。左右の静油圧式無段変速装置の出力軸24、24同士を一体回転させる連結状態及び連結を解除する解除状態に切換自在な連結ボールを使用した連結機構Bを設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左の走行装置に対して左の油圧式無段変速装置、右の走行装置に対して右の油圧式無段変速装置を、夫々備える作業機の走行変速装置に関する。
【背景技術】
【0002】
作業機の走行変速装置においては、左右の走行装置毎に、油圧式無段変速装置を備えるものがある。この種の油圧式無段変速装置を備えるものでは、左右走行装置の走行速度を別個の装置によって現出させているので、左右走行装置の固体差や油温の状態の影響を受けて、左右走行装置の走行速度を同一速度に設定しようとしても、必ずしも、左右走行装置の走行速度が同一の速度にならないことがある。
そうすると、作業機の直進性が低下することになり、作物の刈取性能に影響が出る恐れもある。
そこで、従来は、左右の車軸を同一速度に設定することが可能な連結機構を設けるべく、左右の油圧式無段変速装置の油圧モータから車軸への動力伝達系に中間軸を配置し、その中間軸同士に亘ってそれらを直結する摩擦多板式の直結クラッチを設けていた(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特許第3801543号(段落番号〔0027〕、及び、図2〜図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように、連結機構として直結クラッチを設けることによって、両車軸を同一回転速度で回転させることが容易に行えるものである。しかし、直結クラッチが油圧モータから車軸への動力伝達系に設けてあるので、伝動トルクが大きな部分に直結クラッチを設けることになり、直結クラッチの構造が大型化し、ミッションケース内における配置構成に工夫を要するものであり、未だ改善の余地があった。
【0005】
本発明の目的は、連結機構の配置に工夫を凝らすことによって、作業機の直進性を確保することのできる機能を十分に果しながら、コンパクトに構成することのできる作業機の走行変速装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔請求項1に係る発明の構成、および、作用・効果〕
【0007】
〔構成〕
請求項1に係る発明の特徴構成は、左の走行装置に対して左の油圧式無段変速装置、右の走行装置に対して右の油圧式無段変速装置を、夫々備えるとともに、前記左右の油圧式無段変速装置の出力軸同士を一体回転させる連結状態及び連結を解除する解除状態に切換自在な連結機構を設けてある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0008】
〔作用〕
連結機構を設けることによって、左右の油圧式無段変速装置の出力軸同士を連結状態にすることができ、両出力軸を一体回転させることができる。これによって、直進性を確保できる。
しかも、連結機構の取付位置が車軸に至る動力伝達系に設けられた中継軸ではなく、中継軸よりも伝動上手側に位置する油圧式無段変速装置の出力軸に定めたので、連結機構に掛かる伝達トルクを小さなものにできた。
【0009】
〔効果〕
従って、伝達トルクが小さくなった分、連結機構の構造もコンパクト化でき、製造コスト面、ミッションケース内での配置構成面でも有利なものとすることができる。
【0010】
〔請求項2に係る発明の構成、および、作用・効果〕
【0011】
〔構成〕
請求項2に係る発明の特徴構成は、請求項1の発明において、前記走行装置がクローラ走行装置であり、前記クローラ走行装置を側面視した場合に、前記左右の油圧式無段変速装置の油圧モータを、そのクローラベルトの周回経路が囲む範囲内に位置すべく配置してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0012】
〔作用効果〕
油圧モータの配置位置として機器が複雑に入り込んで配置構成された部位を選定したのではなく、油圧モータを、そのクローラベルトの周回経路が囲む範囲内に位置すべく配置したので、側面視でクローラベルトの周回経路が囲む範囲の空きスペースを利用した配置構成が可能になった。
これによって、既存の機器配置に手を加えることなく、油圧モータの配置が可能になった。
【0013】
〔請求項3に係る発明の構成、および、作用・効果〕
【0014】
〔構成〕
請求項3に係る発明の特徴構成は、請求項1又は請求項2の発明において、前記連結機構が、前記出力軸夫々に装着された回転伝動体と、それらの回転伝動体同士を連結して一体回動させる連結具とを備え、前記連結具を相手側回転伝動体に対して移動して前記回転伝動体同士を連結する状態と、前記相手側回転伝動体から離間移動して連結を解除する状態とに切り換える機構を備えている点にある。
【0015】
〔作用効果〕
切り換える機構によって、連結具を相手側回転伝動体に対して移動させてその相手側回転伝動体に連結させると、相手側回転伝動体と自己の回転伝動体とを一体化して、両回転伝動体が一体で回転可能である。これによって、両走行装置を同一速度で駆動でき、直進性を確保できる。
連結具を相手側回転伝動体から離間させると、両回転伝動体の連結状態を解除できる。これによって、両走行装置を異なる速度で駆動でき、旋回作動が可能である。
以上のように、連結具とその連結具を出退移動させるだけの切り換える機構を備えるだけで、直進状態と非直進状態との切り換えが可能になり、切り換える機構を簡素な構造のものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
〔実施形態1〕
作業機としてのコンバインに構成について説明する。図1に示すように、コンバインは、左右のクローラ走行装置1を備えた走行機体2の前部に、刈取前処理部3が駆動昇降可能に連結されるとともに、走行機体2の前部右側には、運転座席4の下方にエンジン5を搭載配備した操縦部6が設けられ、また、走行機体2の上部左側には脱穀装置7が搭載されるとともに、その右横側にはスクリュー式のアンローダ8を備えた穀粒回収タンク9が配備された構造となっている。前記刈取り前処理部3は、走行機体2の前部に支点周りに上下揺動自在に支持された刈取り前処理部フレーム10に、複数の引起し装置11、バリカン型の刈取り装置12、刈取り穀稈を脱穀装置7のフィードチェーン13に向けて搬送する穀稈搬送装置14、等が装備されており、刈取り前処理部3全体が油圧シリンダ15よって駆動昇降されるようになっている。
【0017】
ミッションケース16の配置構造について説明する。図2及び図3に示すように、ミッションケース16は左右クローラ走行装置1、1の間で、走行機体2に搭載されたエンジン5の前方下方位置に配置してある。
【0018】
ミッションケース16内の構成について説明する。図4に示すように、ミッションケース16は、左右二つ割り構成を採っており、左右のケース部16A、16Aの前端部から横側方に向けて車軸17、17を延出してある。左右車軸17,17の左右端には、左右クローラ走行装置1、1を駆動する駆動スプロケット18,18が夫々取り付けてある。
図4に示すように、左右車軸17,17のミッションケース16内部空間に突出する端部には、車軸ギヤ17A、17Aが夫々一体回転自在に取り付けてある。
【0019】
上記した車軸17,17に動力を伝達するものとして、次ぎのような、減速ギヤ機構Dが備えられている。図4に示すように、車軸17,17の後方側に第1中継軸19が回転不能に取り付け固定されるとともに、第1中継軸19の後方側に第2中継軸20が回転不能に取り付け固定されている。
【0020】
図4に示すように、第1中継軸19には、左右の二段式第1中継ギヤ21、21が一対でニードルベアリングを介して外嵌され、遊転自在に取り付けられている。第1中継ギヤ21,21は、小径ギヤ部21Aと大径ギヤ部21Bとを有しており、小径ギヤ部21Aを車軸ギヤ17Aに常咬式に咬合させて、車軸17に対して動力伝達可能である。
【0021】
図4に示すように、第2中継軸20には、左右の二段式第2中継ギヤ22、22が一対でニードルベアリングを介して外嵌され、遊転自在に取り付けられている。第2中継ギヤ22,22は、大径ギヤ部22Aと小径ギヤ部22Bとを有しており、小径ギヤ部22Bを第1中継軸19に遊嵌された第1中継ギヤ21の大径ギャ部21Bに常咬式に咬合させて、第1中継軸19から第2中継軸20に対して動力伝達可能である。
第2中継軸20の後方側にはさらに、静油圧式無段変速装置Aの容量可変式油圧モータ23,23が備えられている。以下説明する。
【0022】
図4に示すように、第2中継軸20の後方側に、左右の容量可変式油圧モータ23,23を配置するとともに、左右の容量可変式油圧モータ23,23を支持する左右出力軸24,24を第2中継軸20に平行に配置し、前記左右出力軸24、24をミッションケース16のモータ支持ケース部16B、16Bに回転自在に支持してある。モータ支持ケース部16B、16B内には、アキシャルプランジャ型のモータ本体23A、23Aが出力軸24,24に外嵌してあり、内部空間を閉塞するポートブロック25,25が設けられている。
【0023】
図4に示すように、左右のモータ支持ケース部16B、16Bの間には、ミッションケース16の左右ケース部16A、16Aの後端部が位置し、左右出力軸24、24の一部が左右ケース部16A、16A内に突出している。左右出力軸24,24の突出部に亘って後記する連結機構Bが設けられている。
【0024】
以上のように、図3及び図4に示すように、油圧モータ23は、車軸17より減速ギヤ機構Dを介して後方に取付られるとともに、出力スプロケット18、車軸17、減速ギヤ機構Dと同じ高さ位置に設置され、クローラ走行装置1に対する側面視において、クローラベルト1Bの周回経路で囲まれた内側空間内に位置する。これによって、この部分での空きスペースの有効利用が図れ、機器配置が容易になる。
【0025】
連結機構Bについて説明する。図4〜図6に示すように、連結機構Bは、左出力軸24に連係された左回転伝動体26と右出力軸24に装着された右回転伝動体27とを備えている。連結機構Bは、回転伝動体26、27同士を連結して一体回動させる連結具としての連結ボール28を備え、連結ボール28を左回転伝動体26から右回転伝動体27に突出移動させて、左、右回転伝動体26,27同士を連結する状態と、相手側回転伝動体から離間移動して連結を解除する状態とに切り換える機構Cを備えている。
【0026】
左回転伝動体26は、連結ボール28を保持するフランジ部26Aを設けるとともにフランジ部26Aの中心位置に凹入状の嵌入保持部26Bとを設けてある。左回転伝動体26は、嵌入保持部26Bで右回転伝動体27を支持した伝動軸の突出部を嵌入保持するとともに、フランジ部26Aに右回転伝動体27より離れる方向へ突出する連結軸部26Cを設けてある。
連結軸部26Cと左出力軸24とに亘ってカップリング29がスプライン外嵌されて、左の油圧モータ23と左回転伝動体26とが連動されている。
【0027】
図4〜図6に示すように、右回転伝動体27は、大径のフランジ部27Aを形成するとともに、フランジ部27Aに連結ボール28の先端部を係合保持する係合凹部27aを形成し、左回転伝動体26と一体で回転すべく構成してある。右回転伝動体27には、フランジ部27Aの中心位置から左回転伝動体27から離れる方向に筒軸部27Bが延出されており、筒軸部27Bの外周面に出力ギヤ部27bが形成されるとともに、内周面にスプライン連結部27cが形成されている。
右回転伝動体27を右出力軸24の先端部にスプライン連結することによって、右回転伝動体27を右出力軸24と一体回転すべく構成してある。
【0028】
左、右回転伝動体26,27同士を連結する状態と、相手側回転伝動体から離間移動して連結を解除する状態とに切り換える機構Cについて説明する。図4〜図6に示すように、左回転伝動体26に連結ボール28を保持する保持部26Dを設け、その保持部26Dと嵌入保持部26Bとを連結する連通油路26dを径方向に沿って穿設してある。右回転伝動体27を支持する右伝動軸24内に供給油路24Aを設け、供給油路24Aから供給される作動油を連通油路26dに導入するように構成してある。
【0029】
以上のような構成により、供給油路24A、連通油路26dを通して作動油を供給し、連結ボール28を右回転伝動体27に向けて突出することによって、連結ボール28の先端が右回転伝動体27の係合凹部27aに係合し、左右の回転伝動体26、27が一体回転可能な状態となる。図5に示す状態が、左右回転伝動体26、27を一体回転する状態を示している。作動油の供給を停止すれば、連結ピン28は右回転伝動体27の係合凹部27aの回転による押し出し作用により退避して係合凹部27aとの係合を解除する。
このように連結ボール28と回転伝動体26、27との組み合わせによって、構造を簡素化でき、設置スペースの占有度を小さくできる。
【0030】
この油圧モータ23、23から減速ギヤ機構Dへの出力形態は次ぎのようなものである。図4に示すように、右出力回転伝動体27の出力ギヤ部27bは、第2中継軸20に遊嵌された第2中継ギヤ22の大径ギヤ部22Aと咬合して、右側車軸17に動力伝達可能に構成してある。左出力軸24にスプライン外嵌された出力ギヤ24Bは、第2中継軸20に遊嵌された第2中継ギヤ22の大径ギヤ部22Aと咬合して、左側車軸17に動力伝達可能に構成してある。
【0031】
静油圧式無段変速装置Aについて説明する。静油圧式無段変速装置Aは、可変容量式の左右の油圧ポンプ30、30と可変容量式の左右の油圧モータ23、23とを油圧配管31、31によって連結して、無段変速可能に構成してある。
図2及び図3に示すように、油圧モータ23、23は前記したようにミッションケース16の後端部に装備してあり、油圧ポンプ30、30は、エンジン5の後端面に取り付け固定してあり、両者30、23は、左右別個の油圧配管31、31によって、接続されている。
【0032】
静油圧式無段変速装置Aの油圧回路について説明する。図6に示すように、左の油圧ポンプ30と左の油圧モータ23とを前進時に供給側となる前進回路33と後進時に供給側となる後進側回路33とで接続するとともに、右の油圧ポンプ30と右の油圧モータ23とを前進側回路33と後進側回路33とで接続してある。
前進側回路33と後進側回路33とに亘って第1チャージ回路34を掛け渡し、第1チャージ回路34に二つの逆止弁35,35を設け、一方の逆止弁35に対しては、並列に絞り機構36を設けてある。
【0033】
図6に示すように、第1チャージ回路34における二つの逆止弁35、35の間の回路に第2チャージ回路37を接続し、チャージポンプ38から供給される作動油を第2チャージ回路37、及び、第1チャージ回路34を介して前進側回路33と後進側回路33とに補給するように構成してある。チャージポンプ38から左モータケース部16Bへ作動油を循環させる循環回路39を設けるとともに、循環回路39にリリーフ弁40を設け、優先的に第1チャージ回路34及び第2チャージ回路37に作動油を供給するように構成してある。
【0034】
図6に示すように、循環回路39より連結機構Bに作動油を供給すべく分岐路41を設け、右伝動軸24に形成した供給油路24Aに接続すべく構成し、分岐路41に電磁切換弁42を設けて、供給油路24Aへの作動油の供給を切換制御可能に構成してある。
【0035】
〔第2実施形態〕
ここでは、静油圧式無段変速装置Aにおいて、可変容量式の油圧ポンプ30を共有し、可変容量式の油圧モータ23、23を左右独立に備えている構成について、第1実施形態と異なる点を主として説明する。
【0036】
図7に示すように、左右の可変容量式の油圧モータ23,23同士を環状油路43で接続するとともに、環状油路43の一方の油路43Aと他方の油路43Bとに亘ってポンプ回路44を接続し、ポンプ回路44に可変容量式の単一油圧ポンプ30を設けてある。
【0037】
図7に示すように、油圧ポンプ30に対しては、主変速レバー45が機械的に連係されて、可変容量式の単一油圧ポンプ30の斜板角を変更する構成を採っている。各油圧モータ23、23に対しては、斜板角を変更するアクチュエータ46、46とその斜板角の角度を検出する斜板角センサ51を備えてあり、各油圧モータ23、23から左右のクローラ走行装置1、1の出力スプロケット18、18までの伝動系路に回転速度センサ47、47を設けてある。
【0038】
上記構成以外に、左右クローラ式走行装置1、1の速度差等を設けて、走行機体2の旋回操作を司る操向レバー48を設ける。この操向レバー48の操作位置を検出する位置検出センサ49を設けることによって、制御可能に構成する。
つまり、図示してはいないが、操向レバー48を左右一方に傾倒させると、その操作位置を位置検出センサ49が検出し、その検出値を制御装置50に供給する。制御装置50は、油圧ポンプ30、及び、左右の油圧モータ23の回転速度を切換え、旋回内側となるクローラ走行装置1の速度を外側のクローラ走行装置1の速度より小さくして、旋回作動させる。
以上のような、センサ、及び、アクチュエータ46等を制御装置50で処理し、滑らかな旋回作動を行えるようにしてある。そして、第1実施形態で示した連結機構Bについては、図示してはいないが、油圧モータ23の出力軸24を互いに相手側に延出することによって、両出力軸24に亘って連結機構Bを架設することもできる。
【0039】
上記のような構造を採用することによって、以下のような作用効果を奏することができる。
(1)サイドクラッチ方式を採るもの比べて、滑らかな旋回が可能になる。
(2)油圧ポンプ30を左右それぞれ備える場合に比べて、単一の油圧ポンプ30で本構成を達成できたので、構成が簡素化できた。
(3)操作系においても、主変速レバー45、操向レバー48を左右の静油圧式無段変速装置A,A毎に設ける場合に比べて、操作系も簡素化できる。
【0040】
本発明は、以下のような形態に変形して実施することもできる。
(1)静油圧式無段変速装置Aに限定されず、油圧式無段変速装置であればよい。
(2)走行装置としては、クローラ式でなくてもタイヤ式のものであってもよい。
(3)連結機構Bとしては、連結ボール式のものではなく、摩擦多板式の油圧クラッチを利用してもよい。
(4)連結具28としては、連結ボールではなく、連結ピン等であってもよい。
(5)静油圧式無段変速装置Aにおいて、油圧ポンプ30と油圧モータ23とを分離して構成したが、設置スペースが十分確保できるものであれば、油圧ポンプ30と油圧モータ23とを一体のケース内に組み込んで、静油圧式無段変速装置Aを構成することもできる。この場合には、油圧モータ23の設置位置を必ずしも、クローラベルト1Bの周回経路で囲まれる範囲内に納める必要性は低い。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】自脱型コンバインを機体左側から見た全体側面図
【図2】静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとの配置構成を示す平面図
【図3】静油圧式無段変速装置の油圧ポンプと油圧モータとの配置構成を示す平面図
【図4】ミッションケースの縦断正面図
【図5】連結機構を示す縦断側面図
【図6】静油圧式無段変速装置の油圧構成図
【図7】第2実施形態を示す構成図
【符号の説明】
【0042】
1 クローラ走行装置(走行装置)
1B クローラベルト
23 静油圧式無段変速装置の油圧モータ
24 出力軸
26 右回転伝動体
27 左回転伝動体
28 連結ボール(連結具)
A 静油圧式無段変速装置
B 連結機構
C 切り換える機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左の走行装置に対して左の油圧式無段変速装置、右の走行装置に対して右の油圧式無段変速装置を、夫々備えるとともに、前記左右の油圧式無段変速装置の出力軸同士を一体回転させる連結状態及び連結を解除する解除状態に切換自在な連結機構を設けてある作業機の走行変速装置。
【請求項2】
前記走行装置がクローラ走行装置であり、前記クローラ走行装置を側面視した場合に、前記左右の油圧式無段変速装置の油圧モータを、そのクローラベルトの周回経路が囲む範囲内に位置すべく配置してある請求項1記載の作業機の走行変速装置。
【請求項3】
前記連結機構が、前記出力軸夫々に装着された回転伝動体と、それらの回転伝動体同士を連結して一体回動させる連結具とを備え、前記連結具を相手側回転伝動体に対して移動して前記回転伝動体同士を連結する状態と、前記相手側回転伝動体から離間移動して連結を解除する状態とに切り換える機構を備えている請求項1又は2記載の作業機の走行変速装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−237144(P2008−237144A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−84596(P2007−84596)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】