説明

作業車両

【課題】各種機構を設け操作性を向上させる一方で各種連動を規制又は解除可能に構成して種々の状況に対応できるようにするとともに、操作具を減らして製造コストを低く抑えた作業車両を提供する。
【解決手段】走行部を制動させるブレーキ機構の入作動に連動して主クラッチ機構を切作動させて動力遮断状態とする一方でブレーキ機構の切作動に連動して主クラッチ機構を入作動させるクラッチ・ブレーキ連動機構46と、主クラッチ機構及びブレーキ機構の入切操作を行う単一の入切ペダル16と、操向連動機構54によるサイドクラッチの操向操作との連動を規制する規制機構49と、規制機構49を介してサイドクラッチの操向作動との連動を規制する規制操作を行う操作具51と、該操作具51の上記規制操作によって入切ペダル16によるブレーキ機構の入作動時に主クラッチ機構を入作動させることが可能な入作動機構47とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、左右一対の車輪を前後に設けてなる走行部を有する走行機体に作業機を連結し、走行部及び作業機への動力伝動を断続する主クラッチ機構と、全車輪を制動可能な単一のブレーキ機構とを備えた作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
左右一対の車輪を前後に設けてなる走行部を有する走行機体に作業機を連結し、走行部及び作業機への動力伝動を断続する主クラッチ機構と、走行部を制動するブレーキ機構と、後側に配置された車輪である左右一対の後輪への動力伝動をそれぞれ断続させる左右一対のサイドクラッチ機構と、前側に配置された車輪である左右一対の前輪の向きを変更する操向機構の操向作動に連動して旋回内側の後輪への動力を遮断するように対応するサイドクラッチ機構を切状態にさせるとともに旋回外側の後輪に動力が伝動されるように対応するサイドクラッチ機構を入状態にさせる操向連動機構と、走行部を制動させるブレーキ機構の入作動に連動して主クラッチ機構を切作動させて動力遮断状態とする一方でブレーキ機構の切作動に連動して主クラッチ機構を入作動させるクラッチ・ブレーキ連動機構と、クラッチ・ブレーキ連動機構を介して主クラッチ機構及びブレーキ機構の入切操作を行う単一の入切ペダルとを備えた作業車両が従来公知である。
【0003】
上記構成の作業車両は、クラッチ・ブレーキ連動機構によって主クラッチ機構の切操作と、ブレーキ機構の入操作を単一の入切ペダルを用いて行うことが可能であるため、操作性が良好というメリットを有する一方で、機体を停止させた状態で作業機を駆動させて作業機の点検等を行うに場合、主クラッチ機構を入操作する必要があり、この際、クラッチ・ブレーキ連動機構によってブレーキ機構も切作動されるため、傾斜地で上記点検等を行うことが困難であるという欠点を有していた。くわえて、ステアリングハンドル等を介した操向作動に左右のサイドクラッチ機構の入切を連動させないで、サイドクラッチ機構を入状態で保持した方が良い場合もあるが、操作機構とサイドクラッチ機構との連動を解除又は規制する機構が設けられていないという欠点も有していた。
【0004】
上記前者の欠点を改善した作業車両として、入切ペダルによる主クラッチ機構の入操作時でも、ブレーキ機構の入状態を保持させる操作を行うことが可能な操作具を備えた特許文献1に示す作業車両が公知になっている。また、上記後者の欠点を改善する手段を備えた作業車両として、操向連動機構によるサイドクラッチの操向作動との連動を規制する規制機構と、規制機構を介して上記連動規制操作を行う操作具とを備えた特許文献2に示す作業車両が公知になっている。
【特許文献1】特開2004−329103号公報
【特許文献2】特開2002−347478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記特許文献1,2の作業車両は、何れも、操向機構とサイドクラッチ機構の連動を解除又は規制する機構と、主クラッチ機構とブレーキ機構の連動を解除又は規制する機構との両方備えておらず、仮に、両方の機構を設ける場合には、操向機構とサイドクラッチ機構の連動を解除又は規制する操作を行う操作具と、主クラッチ機構とブレーキ機構の連動を解除又は規制する操作を行う操作具との2つの操作具が必要になり、部品点数が増加して製造コストが高くなるという課題がある。くわえて、特許文献1の作業車両では、後輪のみがブレーキ機構によって制動され、前輪は制動されないため、確実に機体を停止せしめる上で課題が残る。
本発明は、上記課題を解決し、左右一対の車輪を前後に設けてなる走行部を有する走行機体に作業機を連結し、走行部及び作業機への動力伝動を断続する主クラッチ機構と、全車輪を制動可能な単一のブレーキ機構と、後側に配置された車輪である左右の後輪への動力伝動をそれぞれ断続させる左右一対のサイドクラッチ機構とを備えた作業車両において、上記機構を連動される各種機構を設け操作性を向上させる一方で上記各種連動を規制又は解除可能に構成して種々の状況に対応できるようにするとともに、操作具を減らして製造コストを低く抑えた作業車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明の作業車両は、第1に、左右一対の車輪1L,1R,2L,2Rを前後に設けてなる走行部を有する走行機体3に作業機6を連結し、走行部及び作業機6への動力伝動を断続する主クラッチ機構36と、全車輪1L,1R,2L,2Rを制動可能な単一のブレーキ機構43と、後側に配置された車輪である左右一対の後輪2L,2Rへの動力伝動をそれぞれ断続させる左右一対のサイドクラッチ機構42L,42Rと、前側に配置された車輪である左右一対の前輪1L,1Rの向きを変更する操向機構54の操向作動に連動して旋回内側の後輪2L,2Rへの動力を遮断するように対応するサイドクラッチ機構を切状態にさせるとともに旋回外側の車輪に動力が伝動されるように対応するサイドクラッチ機構42L,42Rを入状態にさせる操向連動機構48と、走行部を制動させるブレーキ機構43の入作動に連動して主クラッチ機構36を切作動させて動力遮断状態とする一方でブレーキ機構43の切作動に連動して主クラッチ機構36を入作動させるクラッチ・ブレーキ連動機構46と、クラッチ・ブレーキ連動機構46を介して主クラッチ機構36及びブレーキ機構43の入切操作を行う単一の入切ペダル16と、操向連動機構54によるサイドクラッチ42L,42Rの操向操作との連動を規制する規制機構49と、規制機構49を介してサイドクラッチ42L,42Rの操向作動との連動を規制する規制操作を行う操作具51と、該操作具51の上記規制操作によって入切ペダル16によるブレーキ機構43の入作動時に主クラッチ機構36を入作動させることが可能な入作動機構47とを備えたことを特徴としている。
【0007】
第2に、エンジン7からの動力を車輪1L,1R,2L,2Rに変速伝動する走行変速機構37を前記主クラッチ機構36の伝動下流側に配置し、該走行変速機構37が車輪1L,1R,2L,2Rへの動力伝動を遮断するニュートラル時にのみ前記操作具51による上記主クラッチ機構36の入操作が可能になるように前記入作動機構47を構成したことを特徴としている。
【0008】
第3に、左右一対の車輪1L,1Rに設けられた差動機構27を入切ペダル16に連係機構53を介して連結し、入切ペダル16のブレーキ機構43を介した走行部の制動に連動して上記差動機構27がデフロックされるように前記連係機構53を構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
以上のように構成される本発明の作業車両によれば、主クラッチ機構の入切とブレーキ機構の入切とを連動させるクラッチ・ブレーキ連動機構を設けた場合であって、傾斜地等で停止した状態で作業機を駆動させて作業機の点検等を行うに際に、サイドクラッチの操向作動との連動を規制する規制操作を操作具によって行うことにより、併せてブレーキ機構の入状態を保持したまま主クラッチ機構を入作動させることが可能であるため、主クラッチ機構を入作動させる機構を別途設ける必要が無く、部品点数を少なくできるという効果がある他、ブレーキ機構によって車輪全てを制動可能であるため、その場で作業車両を確実に停止せしめることができるという効果がある。
【0010】
また、主クラッチ機構の伝動下流側に配置された走行変速機構がニュートラル状態の場合のみ操作具による主クラッチ機構の入操作を可能にしたため、ブレーキ機構が入状態で保持された状態で、主クラッチ機構を入作動させることにより車輪側に動力が伝動されることが防止され、ブレーキ機構の消耗等が抑制される。
【0011】
さらに、左右一対の車輪に設けられた差動機構を入切ペダルに連係機構を介して連結し、入切ペダルのブレーキ機構を介した走行部の制動に連動して上記差動機構がデフロックされるように前記連係機構を構成することにより、走行面の凹凸等により左右の車輪の一方側が浮き上がり、差動機構の作用によって走行面に接地している他方側に動力が伝動されて、この他方側の車輪の制動を正常に行うことができない事態が防止されるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1,2は本発明の作業車両を適用した乗用田植機の全体側面図及び平面図である。本乗用移植機は、移植機の一種であり、左右一対の車輪1L,1R,2L,2Rを前後に配置してなる走行部を有する走行機体3と、走行機体3の後端部に昇降リンク4を介して昇降自在に連結された植付作業機(作業機)6とを備えている。
【0013】
上記走行機体3におけるエンジン7(図3参照)を収容するボンネット8の後方には操縦部9が設置されている。操縦部9には、オペレータが着座する座席11と、座席11前方に配置されて操向操作を行うステアリングハンドル12と、ステアリングハンドルの側方に前後揺動可能に支持されて前後進切換操作及び変速操作を行う主変速レバー13と、床面を形成するフロアステップ14に設置された入切ペダル16とが設けられている。
【0014】
上記植付作業機6は、背面側に苗載せ台17が形成され、苗載せ台17下方に配置された植付部18によって苗載せ台17上の苗を掻き取って圃場に植付けるように構成されている。
【0015】
図3は、本乗用田植機の動力伝動系統図であり、図4は、ミッションケース及びリヤアクスルケースの構成及び各種機構の構成を示す要部平面図である。エンジン7の動力は、伝動ベルト19を介して油圧式無段階変速装置であるHST21に入力され、HST21で無段階変速された動力は、入力軸S1によって、ミッションケース22内のトランスミッション23に入力され、植付作業機6側の動力と、走行側の動力とに分岐される。ちなみに、主変速レバー13による前後進切換操作及び変速操作は、上記HST21を介して行われる。
【0016】
トランスミッション23で植付作業機6側に分岐された動力は作業PTO軸S2及び一対のユニバーサルジョイント24,26を介して植付作業機6側に伝動され、植付作業機6の植付部18を駆動させる。一方、トランスミッション23で走行側に分岐された動力は、駆動スピード差をつけて左右に適正に動力を分配する差動機構27を介して、前側に配置された左右一対の車輪である左右の前輪1L,1Rに伝動される他、左右方向の延びるリヤアクスルケース28内に伝動される。リヤアクスルケース28内に入力された動力は、後側に配置された左右一対の車輪である左右の後輪2L,2Rを駆動させる。
【0017】
上記トランスミッション23は、上記入力軸S1と、植付PTO軸S2に向かって動力を伝動する植付伝動軸S3と、走行側に動力を伝動する走行伝動軸S4と、入力軸S1と同一軸心上に配置されて入力軸S1外周を覆った状態で入力軸S1に回転自在に支持された筒軸S5と、筒軸S5と一体回転する2つの伝動ギヤ29,31と、植付伝動軸S3と一体回転して上記伝動ギヤ29,31の一方と常時噛合う伝動ギヤ32と、走行伝動軸S4と一体回転して上記2つの伝動ギヤ29,31の他方と常時噛合う伝動ギヤ33と、変速軸S6と、変速軸S6と一体回転して上記差動機構27に動力を伝動する前輪伝動ギヤ34と、変速軸S6の動力が伝動されてリヤアクスルケース28側に動力を出力する走行PTO軸S7と、を備えている。
【0018】
上記入力軸S1と筒軸S5の間には、入力軸S1上を往復する入切作動によって、入力軸S1から筒軸S5に動力を断続伝動する主クラッチ機構36が設けられている。すなわち、主クラッチ機構36は、植付作業機6及び走行部への動力伝動を断続するように構成されている。
【0019】
走行伝動軸S4と変速軸S6の間には、走行伝動軸S4の動力を変速軸S6に変速伝動する副変速機構(走行伝動機構)37が設けられている。副変速機構37は、走行伝動軸S4と一体回転する大径の高速ギヤ38及び小径の低速ギヤ39と、変速軸S6と一体回転するとともに変速軸S6上をスライド移動可能な切換体41とを備えており、該切換体41が、高速ギヤ38と常時噛合い可能な小径ギヤ41a及び低速ギヤ39と常時噛合い可能な大径ギヤ41bを有している。
【0020】
すなわち、副変速機構37は、主クラッチ機構36の伝動下流側に配置され、小径ギヤ41aが高速ギヤ38と噛合うように切換体41をスライド移動させることにより走行部側に高速で動力を伝動する高速切換を行い、大径ギヤ41bが低速ギヤ39と噛合うように切換体41をスライド移動させることにより走行部側に低速で動力を伝動する低速切換を行い、小径ギヤ41a及び大径ギヤ41bが高速ギヤ38又は低速ギヤ39の何れとも噛合わず高速ギヤ38及び低速ギヤ39が空転状態となるように切換体41をスライド移動させることにより走行部側への動力を遮断するニュートラル切換を行うように構成されている。
【0021】
走行PTO軸S7の動力は、プロペラシャフトS8を介して、リヤアクスルケース28に伝動される。プロペラシャフトS8は、リヤアクスルケース28から前方に一体的に突出形成された入力ケース40に後端部が挿入されており、この入力ケース40内からリヤケース28内に動力が伝動される。
【0022】
上記リヤアクスルケース28内には、プロペラシャフトS8の動力が伝動される後輪伝動軸S9と、入切作動によって後輪伝動軸S9から左右の後輪2L,2Rへの動力伝動を断続する左右一対のサイドクラッチ42L,42Rとが収容支持されている。すなわち、各サイドクラッチ42L,42Rは、副変速機構37の伝動下流側に配置され、対応する各後輪2L,2Rへの動力を遮断可能に構成されている。
【0023】
また、副変速装置37の伝動下流側で、且つ上記プロペラシャフトS8の入力ケース40内箇所には、単一のブレーキ機構43が設置されている。該ブレーキ機構43は、上記入切ペダル16の踏込み操作によって入作動されてプロペラシャフトS8の制動を行う方で、上記入切ペダル16の踏込み解除によって切作動されてプロペラシャフトS8の制動解除を行うように構成されている。
【0024】
そして、プロペラシャフトS8が制動されることにより、4つの車輪1,1,2,2全てを制動可能であるが、左右のサイドクラッチ42L,42Rの一方又は両方が切作動されている際は、サイドクラッチ42L,42Rが切作動されている側の後輪2L,2Rにはブレーキ機構43の制動力は伝えられない。ちなみに、入切ペダル16は、引張コイルバネ44等の弾性部材によって踏込み解除側に常時弾性的に付勢されている。
【0025】
上述の動力伝動構造を有する本乗用田植機には、ブレーキ機構43の入作動に上記主クラッチ機構36の切作動を連動させる一方でブレーキ機構43の切作動に上記主クラッチ機構36の入作動を連動させるクラッチ・ブレーキ連動機構46と、ブレーキ機構43の入作動時にも主クラッチ機構36を入作動させることができる入作動機構47と、操向作動に左右のサイドクラッチ42L,42Rの入切を連動させる操向連動機構48と、サイドクラッチ42L,42Rの上記操向作動との連動を規制する規制機構49と、入作動機構47を介した主クラッチ機構36の入切操作及び規制機構49を介した連動規制操作を行う操作ペダル(操作具)51(図2参照)と、操縦部9のフロアステップ14に設置されて差動機構27のデフロック操作を行うデフロックペダル52(図3参照)と、ブレーキ機構43の入作動に連動して差動機構27をデフロックする一方でブレーキ機構43の切作動に連動して差動機構27のデフロックを解除する連係機構53(図9参照)と、が設けられている。
【0026】
なお、操向操作は、ステアリングハンドル12のステアリング操作によって操向機構54が作動することにより行われる。操向機構54は、ステアリングハンドル12の操作によって軸回りに回動される上下方向の操向軸56と、該操向軸56と一体で水平に左右揺動する操向アーム57と、操向アーム57と左右の前輪1L,1Rを連結する左右一対のピットマンアーム(図示しない)とを備え、操作アーム57の左右揺動によって、ステアリングハンドル12を切った側に各前輪1L、1Rの向きが変更されるように構成されている。
【0027】
次に、図4乃至6に基づいて、クラッチ・ブレーキ連動機構46の構成を説明する。
図5(A),(B)は、クラッチ・ブレーキ連動機構及び入作動機構の構成を示す側面図及び平面図であり、図6は、クラッチ・ブレーキ連動機構及び入作動機構の要部の構成を示す平面図である。ミッションケース22側に、ボルト固定されて平面視後方に開放されたU字状に成形されたブラケット58等を介して、左右方向に延びる操作軸59を、軸回りに回動自在に支持している。
【0028】
この操作軸59の一方側端部には操作軸59外周を覆う支持筒61が軸回りに回動自在に支持されており、この支持筒61には支持筒61と一体で上下揺動されて一方側端部に前述の入切ペダル16が取付固定されたペダルアーム62の他方側端部が溶着等で固定されている。支持筒61の外周からは、支持筒61と一体で前後揺動するブレーキ連動アーム63と、支持筒61と一体で上下揺動するクラッチ連動アーム64と、が外方に向かって突出一体的に突設されている。
【0029】
上記ブレーキ連動アーム63は、ブレーキ連動リンク66を介して、入力ケース40の上面側に水平に前後揺動自在に支持されて前述のブレーキ機構43の入切操作を行うブレーキ操作アーム67に連結されている。ブレーキ操作リンク66は、ブレーキ連動アーム63に連結されてブレーキ連動アーム63の前後揺動によって前後移動するロッド68と、該ロッド68に連結されてロッド68の前後移動に連動して水平に前後揺動するアーム69と、該アーム69と一体的に水平に前後揺動するアーム71と、該アーム71とブレーキ操作アーム67とを連結してアーム71の前後揺動によってブレーキ操作アーム67を前後揺動させるように前後移動するロッド72とから構成されている。
【0030】
上記ブレーキ連動リンク66は、入切ペダル16が踏込み操作され、ペダルアーム62が下方揺動されてブレーキ連動アーム63が前方揺動されることにより、ブレーキ操作アーム67を後方位置に揺動させ、ブレーキ操作アーム67と一体で軸回りに回動する上下方向のブレーキ操作軸73を回動させてブレーキ機構43を入作動させる一方で、踏込み操作が解除されて引張コイルバネ44の付勢力によってペダルアーム62が上方揺動され、ブレーキ連動アーム63が後方揺動されることにより、ブレーキ操作アーム67を前方位置に揺動させ、ブレーキ操作軸73を回動させてブレーキ機構43を切作動させる。
【0031】
また、操作軸59には支持筒61と隣接し且つ操作軸59外周を覆って操作軸59と一体で上下回動する従動筒74が取付固定され、従動筒74には従動筒74と一体で上下揺動する従動アーム76が一体的に突設されている。クラッチ連動アーム64と従動アーム76との上下揺動位置を一致させ、クラッチ連動アーム64及び従動アーム76に、挿脱可能な連結ピン77を挿通させることにより、クラッチ連動アーム64と従動アーム76とを一体で上下揺動させる。連結ピン77はバネ等の弾性部材78によって挿入側に常時付勢されており、前述の副変速機構37の走行変速切換操作を行う走行変速レバー79にワイヤー等の連係機構81を介して連結されている。
【0032】
該連係機構81は、走行変速レバー79によって副変速機構37をニュートラルに切換操作した場合には、連結ピン77をクラッチ連動アーム64及び従動アーム76から引抜いて従動アーム76とクラッチ連動アーム64とを各別揺動可能な各別作動可能状態にする一方で、走行変速レバー79によって副変速機構37を高速又は低速に切換操作した場合には、連結ピン77をクラッチ連動アーム64及び従動アーム76に挿通させて従動アーム76とクラッチ連動アーム64とが一体揺動される一体作動状態にするように構成されている。
【0033】
上記従動アーム76は、クラッチ連動リンク82を介して、ミッションケース22の上面から軸回りに回動可能な状態で上方突出している上下方向のクラッチ操作軸83と一体で水平に前後揺動するクラッチ操作アーム84に連結されている。クラッチ連動リンク82は、上記従動アーム76に連結されて従動アーム76の上下揺動によって上下移動するロッド86と、該ロッド86に連結されてロッド86の上下移動によって上下揺動するアーム87と、該アーム87に連結されてアーム87と一体で前後揺動するアーム88と、該アーム88と上記クラッチ操作アーム84とを連結してアーム88の前後揺動によってクラッチ操作アーム84を前後揺動させるロッド89等を備えている。
【0034】
上記一体作動状態時、入切ペダル16の踏込み操作によるクラッチ連動アーム64の上方位置への揺動に伴い、従動アーム76が一体的に上方位置に揺動される。従動アーム76が上方位置に揺動されると、クラッチ連動リンク82は、上記ロッド89を後方位置に移動させることにより、クラッチ操作アーム84を後方位置に揺動させて主クラッチ機構36を切作動させる。
【0035】
一方、上記一体作動状態時、入切ペダル16の踏込みを解除すると、引張コイルバネ44の付勢力によって、クラッチ連動アーム64が下方位置に揺動され、従動アーム76が一体的に下方位置に揺動される。従動アーム76が下方位置に揺動されると、クラッチ連動リンク82は、上記ロッド89を前方位置に移動させることにより、クラッチ操作アーム84を前方位置に揺動させて主クラッチ機構36を入作動させる。
【0036】
ちなみに、上記従動アーム76は、バネ91等の弾性部材によって主クラッチ機構36を切作動させる側である上方に常時付勢されているため、各別作動可能状態時には従動アーム76が上方位置に揺動された状態になる。ちなみに、走行変速レバー79による副変速機構37を介した走行変速切換時には、車輪1L,1R,2L,2Rへの動力伝動を遮断するために入切ペダル16を踏込み操作するため、クラッチ連動アーム64も上方位置に揺動されて従動アーム76の揺動位置と一致した状態になり、連結ピン77を挿通させて各別作動可能状態から一体作動状態への切換を行うことが可能になる。
【0037】
以上のように、ブレーキ連動アーム63とクラッチ連動アーム64を一体で揺動させることにより、入切ペダル16の踏込みによるブレーキ機構43の入操作に上記主クラッチ機構36の切作動を連動させる一方で、入切ペダル16の踏込み解除によるブレーキ機構43の切操作に上記主クラッチ機構36の入作動を連動させるクラッチ・ブレーキ連動機構46を構成している。
【0038】
また、入切ペダル16の近傍は、揺動操作可能に支持された係止レバー92と、係止レバー92の揺動操作によって入切ペダル16を踏込み状態で保持する係止具93とが設けられている。
【0039】
次に、図7に基づいて、操向連動機構48の構成を説明する。
図7(A),(B)は、操向連動機構の構成を示す平面図及び側面図である。操作軸59の左半部及び右半部には、操作軸59の外周面を覆い操作軸59と同心軸上に配置されたスリーブ状のサイドクラッチ連動筒94L,94Rが、それぞれ操作軸59に対して軸回りに回動自在に支持されている。各サイドクラッチ連動筒94L,94Rの外周には、上方に向かって延びるサイドクラッチ連動アーム96L,96Rと、下方に向かって延びる操向連動アーム97L,97Rとがそれぞれ突設されている。
【0040】
一方、リヤアクスルケース24の左右の端部には、水平に前後揺動されることにより対応するサイドクラッチ42L,42Rを入切操作するサイドクラッチ操作アーム98L,98Rがそれぞれ支持されている。
【0041】
左の操向連動アーム97Lは、走行機体3を左旋回させる操向アーム57の左揺動によって後方揺動されるように、平面視ミッションケース22の左側に配置された前後方向の操向連動ロッド99Lを介して操向アーム57に連結される一方で、右の操向連動アーム97Rは、走行機体3を右旋回させる操向アーム57の右揺動によって後方揺動されるように、平面視ミッションケース22の右側に配置された前後方向の操向連動ロッド99Rを介して操向アーム57に連結される。
【0042】
また、左のサイドクラッチ連動アーム96Lは左の操向連動アーム97Lの後方揺動に伴って一体で前方揺動されるが、その際に、左のサイドクラッチ操作アーム98Lを前方位置に揺動させるように、該サイドクラッチ連動アーム96Lと左のサイドクラッチ操作アーム98Lとは走行機体3の左側に配置されて前後往復作動するサイドクラッチ連動ロッド101Lを介して連結されている。左のサイドクラッチ操作アーム98Lが前方位置に揺動されると、左のサイドクラッチ42Lが切作動させて左側の後輪2Lへの動力伝動が遮断される。
【0043】
一方、右のサイドクラッチ連動アーム96Rは右の操向連動アーム97Rの後方揺動に伴って一体で前方揺動されるが、その際に、右のサイドクラッチ操作アーム98Rを前方位置に揺動させるように、該サイドクラッチ連動アーム96Rと右のサイドクラッチ操作アーム98Rとは走行機体3の右側に配置されて前後往復作動するサイドクラッチ連動ロッド101Rを介して連結されている。右のサイドクラッチ操作アーム98Rが前方位置に揺動されると、右のサイドクラッチ42Rが切作動させて右側の後輪2Rへの動力伝動が遮断される。
【0044】
ちなみに、操向アーム57の左位置への揺動時には、右の操向連動ロッド99Rの前方移動に伴い右のサイドクラッチ連動ロッド101Rが後方位置に移動されるため、右のサイドクラッチ42Rが入状態になる一方で、操向アーム57の右位置への揺動時には、左の操向連動ロッド99Lの前方移動に伴い左のサイドクラッチ連動ロッド101Lが後方位置に移動されるため、左のサイドクラッチ42Lが入状態になる。
【0045】
また、左右の各操向連動ロッド99L,99Rは、バネ102等の弾性部材によって、常時前方に付勢されているため、操向アーム57も進行方向を向くように常時付勢されている。操向アーム57が進行方向を向いて走行機体3が直進している際には、左右のサイドクラッチ連動ロッド101L,Rが中立位置に位置して、左右のサイドクラッチ42L,42Rが入状態で保持され、左右の各車輪2L,2Rに動力が伝動される状態になる。
【0046】
以上のようにして、操向作動に連動してステアリングハンドル12を切って曲がる方向である旋回内側の後輪2L,2Rへの動力を遮断するように対応するサイドクラッチ機構42L,42Rを切状態にさせるとともに曲がる側と反対側である旋回外側の後輪2L,2Rに動力が伝動されるように対応するサイドクラッチ機構42L,42Rを入状態にさせる操向連動機構48を構成している。
【0047】
次に、図8に基づいて、規制機構49の構成について説明する。
図8(A)乃至(C)は、入作動機構及び規制機構の要部の構成を作動順に示す側面図である。規制機構49は、操作ペダル51が上端部に取付固定される上下方向の操作ペダル支持ロッド103と、操作軸59に基端部が上下揺動自在に支持されて先端部に上記操作ペダル支持ロッド103の下端部が回動自在に連結される操作ペダル支持アーム104と、操作軸59に基端部が上下揺動自在に支持されて操作ペダル支持アーム104と一体的に作動する規制アーム106と、下端部が前後に変位するように上端部が前後揺動可能に支持された規制体107と、規制体107の下端部から左右方向に突出して前述の操向連動アーム97L,97Rと当接可能な規制ピン108と、規制アーム106と規制体107とを連結する規制リンク109と、を備えている。
【0048】
操作ペダル51が踏込み操作されると、操作ペダル支持ロッド103が下方移動して操作ペダル支持アーム104が下方位置に揺動され、これに伴い、規制アーム106が上方位置に揺動される。規制アーム106が上方位置に揺動されると、規制リンク109を介して、規制体107が前方揺動されて、規制ピン108が前方に位置した状態になる。この状態では、左右の各操向連動アーム97L,97Rが規制ピン108に当接して所定位置よりも後方に揺動されず、操向作動によって左右の各サイドクラッチ42L,42Rが切作動されない連動規制状態になる。
【0049】
一方、操作ペダル51の踏込み操作を解除すると、図示しない弾性部材の付勢力によって、操作ペダル51が上方位置に移動し、前述の連動機構状態が解除される。以上のようにして、規制機構49が構成される。
【0050】
次に、図4及び8に基づいて、入作動機構47の構成について説明する。
上記操作ペダル支持アーム104は、操作軸59と一体で上下揺動する入作動アーム111と左右方向の入作動ピン112によって連結されており、操作ペダル支持アーム104の上下揺動に伴って、操作軸59が軸回りに回動作動可能になっている。ただし、一体作動状態時における入切ペダル16踏込み操作による操作軸59の回動によって操作ペダル支持アーム104が上下揺動されないように、操作ペダル支持アーム104には、側面視で操作軸59の軸心を中心する円弧孔をなして入作動ピン112が移動する融通機構113が設けられている。
【0051】
入作動機構47の作用について説明すると、まず、図8(A)に示すように、一体作動状態且つ入切ペダル16及び操作ペダル51の踏込み解除状態で、入切ペダル16を踏込み操作すると、上述したようにして、主クラッチ機構36が切作動されるとともにブレーキ機構43が入作動される。この状態から、走行変速レバー79によって副変速機構37をニュートラル状態にすることにより、一体作動状態から各別作動可能状態への切換が行われる(同図(B)参照)。この状態でも、上記バネ91の作用によって、従動アーム91は、上方揺動状態で保持され、主クラッチ機構36の切状態が保たれる。
【0052】
この状態から操作ペダル51の踏込み操作を行うと、前述の規制状態に移行するとともに、操作ペダル支持アーム104が入作動ピン112を介して入作動アーム111を下方揺動させる。この入作動アーム111の下方揺動に伴い、操作軸59が従動アーム76を下方揺動させるように回動作動する(同図(C)参照)。そして、従動アーム76の下方揺動によって、クラッチ連動リンク82及びクラッチ操作アーム84が作動し、主クラッチ機構36を入作動させる。
【0053】
なお、この状態から操作ペダル51の踏込みを解除すると、前述のバネ91の付勢力によって、従動アームが下方揺動されて主クラッチ機構36が切作動される。くわえて、一体作動状態時には、前述の従動アーム76とクラッチ連動アーム64とが一体で上下揺動するため、ブレーキ機構43の入状態を保持したまま、主クラッチ機構36を入作動させることはできない。
【0054】
以上のようにして、副変速機構37のニュートラルに切換えられた各別作動可能状態時、入切ペダル16の操作によるブレーキ機構43の入作動状態を保持して、主クラッチ機構36を入切作動させることが可能な入作動機構47を構成している。
【0055】
次に、図9に基づいて、デフロックペダル52及び連係機構53の構成について説明する。
図9(A),(B)は、デフロックペダル及び連係機構の構成を示す平面図及び背面図である。ミッションケース22の背面側には、背面視への字状をなす板状の作動体114が回動自在に支持されている。該作動体114は、背面視反時計回りに回動されることにより差動機構27をデフロックさせる一方で、背面視時計回りに回動されることにより差動機構27のデフロックを解除させるように構成されている。
【0056】
上記連係機構53は、支持筒61から一体的に突出形成されて上記ブレーキ連動アーム63と一体で上下揺動するデフロック連動アーム116と、作動体114のブレーキ連動アーム63に近い側の端部であるブレーキ機構側端114aとデフロック連動アーム116とを連結するデフロック連動ロッド117とを備えている。
【0057】
ブレーキ機構43を入作動させるように、入切ペダル16を踏込み操作してブレーキ連動アーム63を前方揺動させると、デフロック連動ロッド117の外側斜め上方への引張作用によって、作動体114が反時計回りに回動され、差動機構27をデフロック作動させる。一方、ブレーキ機構43を切作動させるように、入切ペダル16の踏込みを解除してブレーキ連動アーム63を後方揺動させると、デフロック連動ロッド117の内側斜め下方への押し作動によって、作動体113が時計回りに回動され、差動機構27のデフロックが解除される。以上のようにして、連係機構53を構成している。
【0058】
デフロックペダル52は、上下方向のデフロックペダル支持ロッド118の上端部に溶着等で固定設置されている。デフロックペダル支持ロッド118の下端部には、デフロック操作リンク119を介して、作動体114におけるブレーキ機構側端114aと反対側の端部であるデフロックペダル側端114bが連結されている。くわえて、デフロックペダル52は、デフロックペダル支持ロッド118に外装されたバネ121等の弾性部材によって、上方に常時付勢されている。
【0059】
デフロックペダル52を踏込み操作すると、デフロック操作リンク119が作動体114を反時計回りに回動させ、作動機構27がデフロック作動される一方で、デフロックペダル52の踏込みを解除すると、上記バネ121の付勢力によってデフロック操作リンク119が作動体114を時計回りに回動させ、作動機構27のデフロックが解除される。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の作業車両を適用した乗用田植機の全体側面図である。
【図2】本発明の作業車両を適用した乗用田植機の全体平面図である。
【図3】本乗用田植機の動力伝動系統図である。
【図4】ミッションケース及びリヤアクスルケースの構成及び各種機構の構成を示す要部平面図である。
【図5】(A),(B)は、クラッチ・ブレーキ連動機構及び入作動機構の構成を示す側面図及び平面図である。
【図6】クラッチ・ブレーキ連動機構及び入作動機構の要部の構成を示す平面図である。
【図7】(A),(B)は、操向連動機構の構成を示す平面図及び側面図である。
【図8】(A)乃至(C)は、入作動機構及び規制機構の要部の構成を作動順に示す側面図である。
【図9】(A),(B)は、デフロックペダル及び連係機構の構成を示す平面図及び背面図である。
【符号の説明】
【0061】
1L,1R 前輪(車輪)
2L,2R 後進(車輪)
3 走行機体
6 植付作業機(作業機)
7 入切ペダル
27 差動機構
36 主クラッチ機構
37 副変速機構(走行変速機構)
42L,42R サイドクラッチ機構
43 ブレーキ機構
46 クラッチ・ブレーキ連動機構
47 入作動機構
48 操向連動機構
49 規制機構
51 操作ペダル(操作具)
53 連係機構
54 操向機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対の車輪(1L),(1R),(2L),(2R)を前後に設けてなる走行部を有する走行機体(3)に作業機(6)を連結し、走行部及び作業機(6)への動力伝動を断続する主クラッチ機構(36)と、全車輪(1L),(1R),(2L),(2R)を制動可能な単一のブレーキ機構(43)と、後側に配置された車輪である左右一対の後輪(2L),(2R)への動力伝動をそれぞれ断続させる左右一対のサイドクラッチ機構(42L),(42R)と、前側に配置された車輪である左右一対の前輪(1L),(1R)の向きを変更する操向機構(54)の操向作動に連動して旋回内側の後輪(2L),(2R)への動力を遮断するように対応するサイドクラッチ機構(42L),(42R)を切状態にさせるとともに旋回外側の後輪(2L),(2R)に動力が伝動されるように対応するサイドクラッチ機構(42L),(42R)を入状態にさせる操向連動機構(48)と、走行部を制動させるブレーキ機構(43)の入作動に連動して主クラッチ機構(36)を切作動させて動力遮断状態とする一方でブレーキ機構(43)の切作動に連動して主クラッチ機構(36)を入作動させるクラッチ・ブレーキ連動機構(46)と、クラッチ・ブレーキ連動機構(46)を介して主クラッチ機構(36)及びブレーキ機構(43)の入切操作を行う単一の入切ペダル(16)と、操向連動機構(48)によるサイドクラッチ(42L),(42R)の操向作動との連動を規制する規制機構(49)と、規制機構(49)を介してサイドクラッチ(42L),(42R)の操向作動との連動を規制する規制操作を行う操作具(51)と、該操作具(51)の上記規制操作によって入切ペダル(16)によるブレーキ機構(43)の入作動時に主クラッチ機構(36)を入作動させることが可能な入作動機構(47)とを備えた作業車両。
【請求項2】
エンジン(7)からの動力を車輪(1L),(1R),(2L),(2R)に変速伝動する走行変速機構(37)を前記主クラッチ機構(36)の伝動下流側に配置し、該走行変速機構(37)が車輪(1L),(1R),(2L),(2R)への動力伝動を遮断するニュートラル時にのみ前記操作具(51)による上記主クラッチ機構(36)の入操作が可能になるように前記入作動機構(47)を構成した請求項1の作業車両。
【請求項3】
左右一対の車輪(1L),(1R)に設けられた差動機構(27)を入切ペダル(16)に連係機構(53)を介して連結し、入切ペダル(16)のブレーキ機構(43)を介した走行部の制動に連動して上記差動機構(27)がデフロックされるように前記連係機構(53)を構成した請求項1又は2の作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−124792(P2010−124792A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−304768(P2008−304768)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】