説明

供給装置

【課題】 粉砕装置に粒体を供給する供給装置に関し、効率的な定量供給を可能にする。
【解決手段】 供給装置Aは、上下左右のプレート10,11,12,13を有して中空に形成される支持部材1と、この支持部材1内に摺動自在に挿入される計量部材2と、この計量部材2を前後方向に駆動する駆動手段3とを備え、上側のプレート10は前後方向に列設されるn個の供給孔4a,4b,4cを、下側のプレート11は前後方向に列設されるn+1個の排出孔5a,5b,5c,5dを、計量部材2は前後方向に列設される2n−1個の保持孔6a,6b,6c,6d,6eを有し、隣り合う供給孔と排出孔との間に形成される各保持区間の間隔Zが各保持孔の前後幅Wよりも大きく設定され、計量部材2は、供給孔と一方の保持孔とが連通すると共に排出孔と他方の上記保持孔とが連通する給排位置をとる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、穀物等の粒体を砕いて粉状にする粉砕装置の上流に配置されて、この粉砕装置に粒体を供給する供給装置の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
穀物等の粒体を砕いて粒状にする粉砕装置は、例えば、特許文献1の図1に開示されるように、平行に配置されて互いに反対方向に回転する左右一対の歯付ローラからなり、供給装置たるホッパーから粒体が供給される。
【0003】
上記ホッパーは、特許文献1の図2に開示されるように、ロート状に形成されてなり、投入口にかけて拡径される投入部と、縮径されて粉砕装置に供給される粒体の量を規制する排出部とを備える。
【0004】
しかしながら、上記粉砕装置を用いて米から米粉を作るときに上記ホッパーを利用した場合、米の供給量が多いと米が粉砕装置で砕かれると同時に圧着されて板状となり、粉状にならない不具合がある。
【0005】
また、米の供給量を少なくするため排出部の口径を小さくすると、排出部が詰まり、粉砕装置に粒体を安定的に供給することが困難である。
【0006】
そこで、出願人は、粉砕装置に少量ずつ粒体を安定供給することが可能な供給装置を発明した。この発明に係る供給装置は、図18に示すように、排出孔101を有する筒状のドラム100と、このドラム100の軸心部に回転可能に配置されて外周に複数の棘201が起立する掃出部材200とを備えてなる。
【0007】
そして、上記供給装置は、ドラム100内に米を投入して掃出部材200を回転することにより、棘201で米を排出孔101から掃き出して粉砕装置に米を投入するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−273253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記先の発明に係る供給装置において、粒体を少量ずつ粉砕装置に供給することが可能となり、米を粉状にして米粉を作ることが可能となるが、非効率であり、定量供給が困難であるという不具合がある。
【0010】
そこで、本発明の目的は、従来よりも効率的に粒体を粉砕装置に供給し、定量供給することが可能な供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための手段は、粒体を供給する供給装置において、上下左右のプレートを有して中空に形成される支持部材と、この支持部材内に摺動自在に挿入される計量部材と、この計量部材を前後方向に駆動する駆動手段とを備えてなり、上側のプレートは、平板状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設されるn個の供給孔を有し、下側のプレートは、平板状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設されるn+1個の排出孔を有し、上記計量部材は、柱状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設される2n−1個の保持孔を有し、上記供給孔と上記排出孔は、前後方向にずれて交互に配置されると共に上記供給孔の両側に上記排出孔が位置し、隣り合う上記供給孔と上記排出孔の各軸心間の距離と隣り合う上記保持孔の各軸心間の距離とが等しく、隣り合う上記供給孔と上記排出孔との間に形成される各保持区間の間隔が上記保持孔の前後幅よりも大きく設定され、上記計量部材は、上記駆動手段で駆動されて、上記供給孔と一方の上記保持孔とが連通すると共に上記排出孔と他方の上記保持孔とが連通する給排位置をとることである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、保持区間の間隔が保持孔の前後幅よりも大きいことから保持孔を介して供給孔と排出孔とが連通することがなく、保持部材で計量した分の粒体を粉砕装置に供給することから、粒体を粉砕装置に定量供給することが可能となる。
【0013】
また、計量部材が給排位置にあるときには、一方の保持孔内に粒体が供給されると同時に他方の供給孔から粒体を粉砕装置に供給するため、従来よりも効率的に粒体を粉砕装置に供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る供給装置の使用状態を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る供給装置の支持部材及び計量部材を示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態に係る供給装置の支持部材及び計量部材を示す縦断面図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態に係る供給装置を部分的に示す側面図である。
【図5】本発明の第一の実施の形態に係る供給装置の作動工程を示す表である。
【図6】本発明の第二の実施の形態に係る供給装置の支持部材及び計量部材を分解して示す平面図である。
【図7】(a)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第一給排位置にある状態を示す。(b)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第一給排位置にある状態を示す。
【図8】(a)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第一遮断位置にある状態を示す。(b)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第一遮断位置にある状態を示す。
【図9】(a)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第二給排位置にある状態を示す。(b)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第二給排位置にある状態を示す。
【図10】(a)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第二遮断位置にある状態を示す。(b)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第二遮断位置にある状態を示す。
【図11】(a)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第三給排位置にある状態を示す。(b)本発明の第二の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第三給排位置にある状態を示す。
【図12】本発明の第三の実施の形態に係る供給装置の支持部材及び計量部材を分解して示す平面図である。
【図13】(a)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第一給排位置にある状態を示す。(b)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第一給排位置にある状態を示す。
【図14】(a)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第一遮断位置にある状態を示す。(b)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第一遮断位置にある状態を示す。
【図15】(a)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第二給排位置にある状態を示す。(b)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第二給排位置にある状態を示す。
【図16】(a)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第二遮断位置にある状態を示す。(b)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第二遮断位置にある状態を示す。
【図17】(a)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の一方の列が第三給排位置にある状態を示す。(b)本発明の第三の実施の形態に係る供給装置を示す平面図であり、計量部材の他方の列が第三給排位置にある状態を示す。
【図18】従来の供給装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の第一の実施の形態を示す供給装置について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品かまたは対応する部品を示す。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態に係る供給装置Aは、粒体を押し砕いて粉状にする粉砕装置Bの上流に配置されて、この粉砕装置Bに上記粒体を供給するものである。
【0017】
そして、供給装置Aは、上下左右のプレート10,11,12,13を有して中空に形成される支持部材1と、この支持部材1内に摺動自在に挿入される計量部材2と、この計量部材2を前後方向に駆動する駆動手段3とを備えてなる。
【0018】
図2に示すように、上側のプレート10は、平板状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設される3個の供給孔4a,4b,4cを有し、下側のプレート11は、平板状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設される4個の排出孔5a,5b,5c,5dを有する。
【0019】
また、上記計量部材2は、柱状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設される5個の保持孔6a,6b,6c,6d,6eを有する。
【0020】
そして、上記供給孔4a,4b,4cと上記排出孔5a,5b,5c,5dは、前後方向にずれて交互に配置されると共に上記供給孔4a,4b,4cの両側に上記排出孔5a,5b,5c,5dが位置する。
【0021】
また、隣り合う上記供給孔4a,4b,4cと上記排出孔5a,5b,5c,5dの各軸心間の距離Xと隣り合う上記保持孔6a,6b,6c,6d,6eの各軸心間の距離Yとが等しく、隣り合う上記供給孔4a,4b,4cと上記排出孔5a,5b,5c,5dとの間に形成される各保持区間の間隔Zが上記保持孔6a,6b,6c,6d,6eの前後幅Wよりも大きく設定される。
【0022】
そして、上記計量部材2は、上記駆動手段3(図1参照)で駆動されて、上記供給孔(例えば、4a,4b,4c)と一方の上記保持孔(例えば、6a,6c,6e)とが連通すると共に上記排出孔5b,5cと他方の上記保持孔(例えば、6b,6d)とが連通する給排位置をとる。
【0023】
以下に詳細に説明すると、本実施の形態において、本発明に係る供給装置Aが粉砕装置Bに供給する粒体は米であり、粉砕装置Bは、この米を押し砕いて米粉を作るものである。
【0024】
上記粉砕装置Bは、図1に示すように、外周に軸心線に沿う歯7aが複数形成される歯付ローラ7と、この歯付ローラ7に相対向して並列に配置される歯無ローラ8とを備え、これらのローラ7,8は、それぞれ逆方向に回転する。
【0025】
そして、各ローラ7,8の対向面に供給装置Aから米が供給されると、米が各ローラ7,8で挟まれ、押し砕かれて米粉となる。
【0026】
また、本実施の形態において、供給装置Aは、この供給装置Aに米を投入するための供給装置用ホッパーH1と、供給装置Aで計量されて排出された米を粉砕装置Bに投入するための粉砕装置用ホッパーH2との間に介装される。
【0027】
上記供給装置Aは、上記したように、支持部材1と、計量部材2と、駆動手段3とを備えてなり、支持部材1は、平板状の図1中前後方向に長尺なプレート10,11,12,13が上下左右に配置されて中空な四角柱状に形成される。
【0028】
そして、上側のプレート10が供給装置用ホッパーH1に、下側のプレート11が粉砕装置用ホッパーH2に固定され、上側のプレート10に穿設される供給孔4a,4b,4c(図2,図3)が供給装置用ホッパーH1内に、下側のプレート11に穿設される排出孔5a,5b,5c,5d(図2,図3)が粉砕装置用ホッパーH2内に常に連通する。
【0029】
上記供給孔4a,4b,4cは、上側のプレート10の長手方向に沿って3個直列に設けられ、図2,図3中左側から第一の供給孔4a,第二の供給孔4b,第三の供給孔4cとする。
【0030】
一方、上記排出孔5a,5b,5c,5dは、下側のプレート11の長手方向に沿って4個直列に設けられ、図2,図3中左側から第一の排出孔5a,第二の排出孔5b,第三の排出孔5c,第四の排出孔5dとする。
【0031】
また、供給孔4a,4b,4c及び排出孔5a,5b,5c,5dは、支持部材1の前後方向、即ち、図2中左右方向にずれて交互に配置され、各供給孔4a,4b,4cの両側に排出孔5a,5b,5c,5dがそれぞれ位置する。
【0032】
さらに、これら(5a,4a,5b,4b,5c,4c,5d)の中心線は、同一面内に等間隔に配置され、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dとの間にそれぞれ形成される保持区間の距離Zが一定となる。
【0033】
ところで、上側のプレート10の下面には、常に保持孔6a,6b,6c,6d,6eと対向する溝10aが形成されてなり、この溝10aの深さは、米の長手方向の長さと同程度に設定される。
【0034】
尚、ここでいう米の長手方向の長さと同程度の長さとは、本実施の形態のように米等の穀物を粒体とした場合、粒体によって大きさのバラツキがあるため、投入される粒体における一般的な長手方向の長さの最小から最大の範囲内の長さをいうものである。
【0035】
上記支持部材1内に摺動自在に挿入される計量部材2は、その上面を上側のプレート10の溝部10aよりも外側の外周部に、その下面を下側のプレート11に、その両側面を左右のプレート12,13にそれぞれ摺接させてなり、長尺な四角柱状に形成される。
【0036】
この計量部材2を上下に貫通する保持孔6a,6b,6c,6d,6eは、計量部材2の長手方向に沿って5個直列に設けられ、図2,図3中左側から第一の保持孔6a,第二の保持孔6b,第三の保持孔6c,第四の保持孔6d,第五の保持孔6eとする。
【0037】
これら各保持孔6a,6b,6c,6d,6eの前後幅W(図2)は、保持区間の間隔Z(図2)よりも小さく設定され、隣り合う保持孔(6aと6b,6bと6c,6cと6d,6dと6e)の軸心間の距離Yは、隣り合う供給孔と排出孔(5aと4a,4aと5b,5bと4b,4bと5c,5cと4c,4cと5d)の軸心間の距離Xと等しく設定される。
【0038】
また、各保持孔6a,6b,6c,6d,6eの断面積は、各供給孔4a,4b,4cの断面積よりも小さく設定される。
【0039】
そして、上記計量部材2を前後方向に駆動する駆動手段3は、図4に示すように、モータ30と、モータシャフト30aの回転運動を計量部材2の直線運動に変換するクランクシャフト31とを備えてなり、モータシャフト30aを回転して計量部材2を前後方向(図4中左右方向)に往復させる。
【0040】
次に、本実施の形態に係る供給装置Aの作動について説明する。図5は、供給装置Aの作動工程を示す表であり、最初の列に工程の順番と計量部材2の位置名とを示し、最初の行に支持部材1の構成(供給孔,排出孔,保持区間)を順に示し、各セルには保持孔名を示す。
【0041】
計量部材2は、支持部材1内を前後に往復運動し、計量部材2が支持部材1の第一の供給孔4a側から第三の供給孔4c側に向けて移動することを前進、計量部材2がこの逆方向に移動することを後退という。
【0042】
スタート時において計量部材2が最後退時にあるとすると、このとき、図3に示すように、第一,第二,第三の排出孔5a,5b,5cと第一,第三,第五の保持孔6a,6c,6eとが同軸に配置されると共に第一,第二の供給孔4a,4bと第二,第四の保持孔6b,6dとが同軸に配置される。
【0043】
このように、第一,第二,第三の排出孔5a,5b,5cと第一,第三,第五の保持孔6a,6c,6eとが連通すると共に第一,第二の供給孔4a,4bと第二,第四の保持孔6b,6dとが連通した状態にあることを計量部材2が第一給排位置にあるという(図5中工程1)。
【0044】
次いで、最後退時から計量部材2が前進すると、全ての保持孔6a,6b,6c,6d,6eが保持区間内に移動して、計量部材2は、全ての保持孔6a,6b,6c,6d,6eと全ての供給孔4a,4b,4c及び全ての排出孔5a,5b,5c,5dとの連通が遮断される第一遮断位置に移動する(図5中工程2)。
【0045】
更に計量部材2が前進すると、計量部材2は、第一,第二,第三の供給孔4a,4b,4cと第一,第三,第五の保持孔6a,6c,6eとが連通すると共に第二,第三の排出孔5b,5cと第二,第四の保持孔6b,6dとが連通する第二給排位置に移動する(図5中工程3)。
【0046】
また、更に計量部材2が前進すると、計量部材2は、全ての保持孔6a,6b,6c,6d,6eと全ての供給孔4a,4b,4c及び全ての排出孔5a,5b,5c,5dとの連通が遮断される第二遮断位置に移動する(図5中工程4)。
【0047】
また、更に計量部材2が前進すると、計量部材2は、第二,第三,第四の排出孔5b,5c,5dと第一,第三,第五の保持孔6a,6c,6eとが連通すると共に第二,第三の供給孔4b,4cと第二,第四の保持孔6b,6dとが連通する第三給俳位置に移動する(図5中工程5)。
【0048】
そして、この第三給俳位置において計量部材2が最前進し、第二,第三,第四の排出孔5b,5c,5dと第一,第三,第五の保持孔6a,6c,6eとが同軸に配置されると共に第二,第三の供給孔4b,4cと第二,第四の保持孔6b,6dとが同軸に配置される。
【0049】
次いで、計量部材2が後退すると、全ての保持孔6a,6b,6c,6d,6eが保持区間内に移動して上記第二遮断位置に戻る(図5中工程6)。
【0050】
更に計量部材2が後退すると、計量部材2が上記第二給俳位置に移動し(図5中工程7)、上記第一遮断位置を経て(図5中工程8)、上記第一給俳位置に戻る(図5中工程9)。
【0051】
つまり、本実施の形態において、計量部材2が第一給俳位置、第一遮断位置、第二給俳位置、第二遮断位置、第三給俳位置の順に前進し、この第三給俳位置から第二遮断位置、第二給俳位置、第一遮断位置、第一給俳位置の順に後退する工程を一周期として繰り返す。
【0052】
したがって、本実施の形態における供給装置Aは、計量部材2が各給俳位置にあるとき、供給孔4a,4b,4cと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6e内に米を供給すると同時に排出孔5a,5b,5c,5dと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6eから米を排出して粉砕装置Bに米を供給することが可能となる。
【0053】
したがって、従来よりも効率的に米を粉砕装置Bに供給することが可能となる。
【0054】
また、計量部材2が各遮断位置に移動するとき、保持孔6a,6b,6c,6d,6eよりも上側のプレート側10に積まれた米は、保持孔6a,6b,6c,6d,6eが保持区間に移動するときに上側のプレート10で擦り切られる。
【0055】
したがって、保持孔6a,6b,6c,6d,6eをいわば計量カップとして利用して計量した分の米を定期的に粉砕装置Bに供給し、一周期毎の米の供給量は一定であることから、米を粉砕装置Bに定量供給することが可能となる。
【0056】
また、本実施の形態において、供給孔4a,4b,4cの断面積が保持孔6a,6b,6c,6d,6eの断面積よりも大きく設定されることから、供給孔4a,4b,4cと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6e内を米で素早く満たし、保持孔6a,6b,6c,6d,6e内が米で満たされる前に次工程に移動することを防ぐことが可能となる。
【0057】
また、本実施の形態において、上側プレート10の下面に溝10aを設け、この溝10aが計量部材2の最前進時及び最後退時においても全ての保持孔6a,6b,6c,6d,6eと溝10aとが対向することから、支持部材1と計量部材2との摺動面に米が挟まれて摺動の妨げとなることを防止することが可能となる。
【0058】
また、溝10aの深さが粒体(本実施の形態においては米)の長手方向の長さと略同じ長さに設定されることから、溝10aを介して米が供給孔4a,4b,4cから排出孔5a,5b,5c,5dに移動することを防止することが可能となる。
【0059】
次に、本発明の第二の実施の形態に係る供給装置について説明する。図6に示すように、本実施の形態において、支持部材1Aには、上記第一の実施の形態と同様に形成される供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L10,L11が左右(図6中上下)に重ならないように並べられて並列に配置されるとともに、計量部材2Aにも、上記第一の実施の形態と同様に形成される保持孔6a,6b,6c,6d,6eからなる列L20,L21が左右(図6中上下)に重ならないように並べられて並列に配置されている。尚、各列L10,L11,L20,L21における供給孔4a,4b,4c排出孔5a,5b,5c,5d、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの大きさ、形状、前後の間隔は、第一の実施の形態と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
【0060】
また、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L10,L11の間隔m1は、供給孔4a,4b,4cの左右(図6中上下)の幅以上であり、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L20,21の間隔m2と等しく設定されている。このため、支持部材1Aに計量部材2Aを挿入したとき、計量部材2Aの挿入方向に向かって左側(図6中上側)の保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L20と、同左側(図6中上側)の供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L10が重なり、同右側(図6中下側)の保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L21と、同右側(図6中下側)の供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L11が重なる。
【0061】
さらに、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの二つの列L20,L21は、前後方向(図6中左右方向)にずれており、計量部材2Aの挿入方向に向かって前方側(図6中右側)にずれている一方の列L20の保持孔6a,6b,6c,6d,6eと他方の列L21の保持孔6a,6b,6c,6d,6eが前後方向(図6中左右方向)に重ならないように配置されている。
【0062】
このため、一方の列L20の第一の保持孔6aよりも他方の列L21の第一の保持孔6aが後方側(図6中左側)に配置されるとともに、一方の列L20の隣り合う保持孔(6aと6b,6bと6c,6cと6d,6dと6e)の間に、他方の列L21の第二、第三、第四、第五の保持孔6b,6c,6d,6eがそれぞれ配置されている。
【0063】
また、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる二つの列L10,L11も、前後方向(図6中左右方向)にずれて配置されているが、そのずれた量n1は、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの二つの列L20,L21がずれた量n2よりも小さくなるように設定されている。
【0064】
尚、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L10,L11は、前後方向にずれていなくても良く、n1<n2であれば保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L20,L21と逆方向にずれていても良い。
【0065】
次に、本実施の形態に係る供給装置の作用効果について説明する。尚、本実施の形態に係る供給装置において、計量部材2Aの列L20,L21が第一、第二、第三給排位置、第一、第二遮断位置にあるとき、対応する列(L10とL20,L11とL21)における供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dに対する保持孔6a,6b,6c,6d,6eの関係は、第一の実施の形態と同様である。
【0066】
そして、本実施の形態においても、計量部材2Aは、第一の実施の形態の計量部材2と同様に駆動手段で駆動されて支持部材1A内を前後に往復運動する。
【0067】
スタート時に計量部材2Aが最後退時にあるとすると、図7(a)に示すように、計量部材2Aの一方の列L20が、この列L20に対応する支持部材1Aの一方の列L10との関係において、第一給排位置をとる。そして、この位置から計量部材2Aが前進すると、図7(b)に示すように、計量部材2Aの他方の列L21が、この列L21に対応する支持部材1Aの他方の列L11との関係において、第一給排位置をとる。
【0068】
次いで、上記位置から計量部材2Aが更に前進すると、図8(a)に示すように、計量部材2Aの一方の列L20が、支持部材1Aの一方の列L10との関係において、第一遮断位置をとる。そして、この位置から計量部材2Aが前進すると、図8(b)に示すように、計量部材2Aの他方の列L21が、支持部材1Aの他方の列L11との関係において、第一遮断位置をとる。
【0069】
更に、上記位置から計量部材2Aが前進すると、図9(a)に示すように、計量部材2Aの一方の列L20が、支持部材1Aの一方の列L10との関係において、第二給排位置をとる。そして、この位置から計量部材2Aが前進すると、図9(b)に示すように、計量部材2Aの他方の列L21が、支持部材1Aの他方の列L11との関係において、第二給排位置をとる。
【0070】
更に、上記位置から計量部材2Aが前進すると、図10(a)に示すように、計量部材2Aの一方の列L20が、支持部材1Aの一方の列10との関係において、第二遮断位置をとる。そして、この位置から計量部材2Aが前進すると、図10(b)に示すように、計量部材2Aの他方の列L21が、支持部材1Aの他方の列L11との関係において、第二遮断位置をとる。
【0071】
更に、上記位置から計量部材2Aが前進すると、図11(a)に示すように、計量部材2Aの一方の列L20が、支持部材1Aの一方の列L10との関係において、第三給排位置をとる。そして、この位置から計量部材2Aが前進すると、図11(b)に示すように、計量部材2Aの他方の列L21が、支持部材1Aの他方の列L11との関係において、第三給排位置をとる。
【0072】
このとき、計量部材2Aは最も前進した状態にあり、この後、後退を開始する。そして、計量部材2Aにおける一方の列L20の第三給排位置、他方の列L21の第二遮断位置、一方の列L20の第二遮断位置、他方の列L21の第二給排位置、一方の列L20の第二給排位置、他方の列L21の第一遮断位置、一方の列L20の第一遮断位置、他方の列L21の第一給排位置、一方の列L20の第一給排位置(スタート位置)の順に戻り、前進と後退を繰り返す。
【0073】
そして、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、計量部材2Aの各列L20,L21がそれぞれ各給排位置にあるとき、供給孔4a,4b,4cと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6e内に米を投入すると同時に排出孔5a,5b,5c,5dと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6eから米を排出して粉砕装置Bに米を供給することが可能となる。
【0074】
したがって、従来よりも効率的に米を粉砕装置に供給することが可能となる。
【0075】
また、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、各保持孔6a,6b,6c,6d,6e,6fを計量カップとして利用して、計量した分の米を定期的に粉砕装置Bに供給することから、米を粉砕装置Bに定量供給することが可能である。
【0076】
さらに、本実施の形態においては、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L10,L11と、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L20,L21が二列設けられ、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L20,L21が前後方向にずれるとともに、一方の列L20の保持孔6a,6b,6c,6d,6eが他方の列L21の保持孔6a,6b,6c,6d,6eと前後方向に重ならないように設けられている。
【0077】
このため、計量部材2Aの片方の列L20(L21)が遮断位置にあるときにも、他の列L21(L20)の保持孔6a,6b,6c,6d,6eが供給孔4a,4b,4cや排出孔5a,5b,5c,5dと連通して、米の供給や排出を開始させることが可能となる。
【0078】
したがって、本実施の形態に係る供給装置は、第一の実施の形態の供給装置と同様に、一つの駆動手段3で一つの計量部材2Aを駆動しているが、第一の実施の形態の供給装置と比較して、米を粉砕装置に連続的に投入することが可能となる。
【0079】
次に、本発明の第三の実施の形態に係る供給装置について説明する。図12に示すように、本実施の形態において、支持部材1Bには、上記第一の実施の形態と同様に形成される供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L12,L13が左右(図12中上下)に重ならないように並べられて並列に配置されるとともに、計量部材2Bにも、上記第一の実施の形態と同様に形成される保持孔6a,6b,6c,6d,6eからなる列L22,L23が左右(図12中上下)に重ならないように並べられて並列に配置されている。尚、各列L12,L13,L22,L23における供給孔4a,4b,4c、排出孔5a,5b,5c,5d、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの大きさ、形状、前後の間隔は、第一の実施の形態と同様であるため、ここでの詳細な説明を省略する。
【0080】
また、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L12,L13の間隔m3は、供給孔4a,4b,4cの左右(図12中上下)の幅以上であり、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L22,23の間隔m4と等しく設定されている。このため、支持部材1Bに計量部材2Bを挿入したとき、計量部材2Bの挿入方向に向かって左側(図12中上側)の保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L22と、同左側(図12中上側)の供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L12が重なり、同右側(図12中下側)の保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L23と、同右側(図12中下側)の供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L13が重なる。
【0081】
さらに、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる二つの列L12.L13は、前後方向(図12中左右方向)にずれており、計量部材2Bの挿入方向に向かって後方側(図12中左側)にずれている一方の列L13の供給孔4a,4b,4c及び排出孔5a,5b,5c,5dと、他方の列L12の供給孔4a,4b,4c及び排出孔5a,5b,5c,5dが前後方向(図12中左右方向)に重ならないように配置されている。
【0082】
このため、他方の列L12の第一の排出孔5aよりも一方の列L13の第一の排出孔5aが後方側(図12中左側)に配置されるとともに、他方の列L12の隣り合う供給孔と排出孔(5aと4a,4aと5b,5bと4b,4bと5c,5cと4c,4cと5d)の間に、一方の列L13を構成する第一の供給孔4a、第二の排出孔5b、第二の供給孔4b、第三の排出孔5c、第三の供給孔4c、第四の排出孔5dがそれぞれ配置されている。
【0083】
また、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの二つの列L22,L23も、前後方向(図12中左右方向)にずれて配置されているが、そのずれた量n3は、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる二つの列L12,L13がずれた量n4よりも小さくなるように設定されている。
【0084】
尚、本実施の形態において、保持孔6a,6b,6c,6d,6eからなる列L22,L23は、前後にずれていなくても良く、n3<n4であれば供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L12,L13と逆方向にずれていても良い。
【0085】
次に、本実施の形態に係る供給装置の作用効果について説明する。尚、本実施の形態に係る供給装置において、計量部材2Bの列L22,L23が第一、第二、第三給排位置、第一、第二遮断位置にあるとき、対応する列(L12とL22,L13とL23)における供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dに対する保持孔6a,6b,6c,6d,6eの関係は、第一の実施の形態と同様である。
【0086】
そして、本実施の形態においても、計量部材2Bは、第一の実施の形態の計量部材2と同様に駆動手段で駆動されて支持部材1B内を前後に往復運動する。
【0087】
スタート時に計量部材2Bが最後退時にあるとすると、図13(a)に示すように、計量部材2Bの後方側にずれている一方の列L23が、この列L23に対応する支持部材1Bの一方の列L13との関係において、第一給排位置をとる。そして、この位置から計量部材2Bが前進すると、図13(b)に示すように、計量部材2Bの他方の列L22が、この列L22に対応する支持部材1Bの他方の列L12との関係において、第一給排位置をとる。
【0088】
次いで、上記位置から計量部材2Bが更に前進すると、図14(a)に示すように、計量部材2Bの一方の列L23が、支持部材1Bの一方の列L13との関係において、第一遮断位置をとる。そして、この位置から計量部材2Bが前進すると、図14(b)に示すように、計量部材2Bの他方の列L22が、支持部材1Bの他方の列L12との関係において、第一遮断位置をとる。
【0089】
更に、上記位置から計量部材2Bが前進すると、図15(a)に示すように、計量部材2Bの一方の列L23が、支持部材1Bの一方の列L13との関係において、第二給排位置をとる。そして、この位置から計量部材2Bが前進すると、図15(b)に示すように、計量部材2Bの他方側の列L22が、支持部材1Bの他方側の列L12との関係において、第二給排位置をとる。
【0090】
更に、上記位置から計量部材2Bが前進すると、図16(a)に示すように、計量部材2Bの一方の列L23が、支持部材1Bの一方の列L13との関係において、第二遮断位置をとる。そして、この位置から計量部材2Bが前進すると、図16(b)に示すように、計量部材2Bの他方の列L22が、支持部材1Bの他方の列L12との関係において第二遮断位置をとる。
【0091】
更に、上記位置から計量部材2Bが前進すると、図17(a)に示すように、計量部材2Bの一方の列L23が、支持部材1Bの一方の列L13との関係において、第三給排位置をとる。そして、この位置から計量部材2Bが前進すると、図17(b)に示すように、計量部材2Bの他方の列L22が、支持部材1Bの他方の列L12との関係において第三給排位置をとる。
【0092】
このとき、計量部材2Bは最も前進した状態にあり、この後、後退を開始する。そして、計量部材2Bにおける一方の列L23の第三給排位置、他方の列L22の第二遮断位置、一方の列L23の第二遮断位置、他方の列L22の第二給排位置、一方の列L23の第二給排位置、他方の列L22の第一遮断位置、一方の列L23の第一遮断位置、他方の列L22の第一給排位置、一方の列L23の第一給排位置(スタート位置)の順に戻り、前進と後退を繰り返す。
【0093】
そして、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、計量部材2Bの各列L22,L23がそれぞれ各給排位置にあるとき、供給孔4a,4b,4cと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6e内に米を投入すると同時に排出孔5a,5b,5c,5dと連通する保持孔6a,6b,6c,6d,6eから米を排出して粉砕装置Bに米を供給することが可能となる。
【0094】
したがって、従来よりも効率的に米を粉砕装置に供給することが可能となる。
【0095】
また、本実施の形態においても、第一の実施の形態と同様に、各保持孔6a,6b,6c,6d,6eを計量カップとして利用して、計量した分の米を定期的に粉砕装置Bに供給することから、米を粉砕装置Bに定量供給することが可能である。
【0096】
さらに、本実施の形態においては、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L12,L13と、保持孔6a,6b,6c,6d,6eの列L22,L23が二列設けられ、供給孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列L12,L13が前後方向にずれるとともに、一方の列L13の供給孔4a,4b,4c及び排出孔5a,5b,5c,5dが他方の列L12の供給孔4a,4b,4c及び排出孔5a,5b,5c,5dと前後方向に重ならないように設けられている。
【0097】
このため、計量部材2Bの片方の列L22(L23)が遮断位置にあるときにも、他の列L23(L22)の保持孔6a,6b,6c,6d,6eが供給孔4a,4b,4cや排出孔5a,5b,5c,5dと連通して、米の供給や排出を開始させることが可能となる。
【0098】
したがって、本実施の形態に係る供給装置は、第一の実施の形態と同様に、一つの駆動手段3で一つの計量部材2Bを駆動しているが、第一の実施の形態の供給装置と比較して、米を粉砕装置に連続的に投入することが可能となる。
【0099】
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
【0100】
例えば、上記実施の形態において、供給装置Aが米粉を作る粉砕装置Bに米を供給するとしたがこの限りではなく、他の粒体の粉砕装置に粒体を供給するとしても良いことは勿論である。
【0101】
また、上記実施の形態において粉砕装置Bが歯付ローラ7と歯無ローラ8とを備えてなるとしたがこの限りではなく、両ローラを歯無ローラとしてもよく、両ローラを歯付ローラとしてもよい。
【0102】
また、上記実施の形態において、供給孔を3個、排出孔を4個、保持孔を5個設けるとしたがこの限りではなく、供給孔をn個、排出孔をn+1個、保持孔を2n−1個とすればよい。尚、nは1以上の整数とする。
【0103】
また、上記第二、第三の実施の形態において、保持孔4a,4b,4cと排出孔5a,5b,5c,5dからなる列(L10とL11,L12とL13)と、保持孔6a,6b,6c,6d,6eからなる列(L20とL21,L22とL23)が二列、並列に配置されているが、三列以上並べられているとしてもよい。
【0104】
また、上記第二、第三の実施の形態を示す図6〜図17において、溝10aを図示していないが、一実施の形態と同様に溝を備えていることが好ましい。
【符号の説明】
【0105】
A 供給装置
B 粉砕装置
X 隣り合う供給孔と排出孔の軸心間の距離
Y 隣り合う保持孔の軸心間の距離
Z 保持区間の間隔
W 各保持孔の前後幅
1,1A,1B 支持部材
2,2A,2B 計量部材
3 駆動手段
4a,4b,4c 供給孔
5a,5b,5c,5d 排出孔
6a,6b,6c,6d,6e 保持孔
7 歯付ローラ
8 歯無ローラ
10,11,12,13 プレート
10a 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒体を供給する供給装置において、
上下左右のプレートを有して中空に形成される支持部材と、この支持部材内に摺動自在に挿入される計量部材と、この計量部材を前後方向に駆動する駆動手段とを備えてなり、
上側のプレートは、平板状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設されるn個の供給孔を有し、
下側のプレートは、平板状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設されるn+1個の排出孔を有し、
上記計量部材は、柱状に形成されると共に上下に貫通して前後方向に等間隔に列設される2n−1個の保持孔を有し、
上記供給孔と上記排出孔は、前後方向にずれて交互に配置されると共に上記供給孔の両側に上記排出孔が位置し、
隣り合う上記供給孔と上記排出孔の各軸心間の距離と隣り合う上記保持孔の各軸心間の距離とが等しく、隣り合う上記供給孔と上記排出孔との間に形成される各保持区間の間隔が上記保持孔の前後幅よりも大きく設定され、
上記計量部材は、上記駆動手段で駆動されて、上記供給孔と一方の上記保持孔とが連通すると共に上記排出孔と他方の上記保持孔とが連通する給排位置をとることを特徴とする供給装置。
【請求項2】
前後方向に並ぶ上記保持孔の列と、同じく前後方向に交互に並ぶ上記供給孔と上記排出孔からなる列が複数並列に重ならないように配置されており、
上記保持孔の列が前後方向にずれるとともに隣り合う列の上記保持孔が前後方向に重ならないように配置され、
上記供給孔と上記排出孔からなる列の前後方向のずれた量が、上記保持孔の列が前後方向にずれた量よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の供給装置。
【請求項3】
前後方向に並ぶ上記保持孔の列と、同じく前後方向に交互に並ぶ上記供給孔と上記排出孔からなる列が複数並列に重ならないように配置されており、
上記供給孔と上記排出孔からなる列が前後方向にずれるとともに隣り合う列の上記供給孔及び上記排出孔が前後方向に重ならないように配置され、
上記保持孔の列の前後方向のずれた量が、上記供給孔と上記排出孔からなる列が前後方向にずれた量よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の供給装置。
【請求項4】
上記上側のプレートは、その下面に上記計量部材の最前進時及び最後退時においても全ての上記保持孔と対向する溝を有し、この溝の深さが粒体の長手方向の長さと同程度に設定されることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の供給装置。
【請求項5】
上記供給孔の断面積が上記保持孔の断面積以上であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−214296(P2012−214296A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−64657(P2012−64657)
【出願日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【出願人】(000000929)カヤバ工業株式会社 (2,151)
【Fターム(参考)】