説明

偏光光源装置

【課題】発光効率が高く、均一に面発光する薄型の偏光光源装置を得る。
【解決手段】有機EL発光層110の表面111から発せられた光はλ/4板140に入射し偏光される。偏光された光はワイヤーグリッド150に入射し、ワイヤ151が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光がワイヤーグリッド150を通過する。その他の光はワイヤーグリッド150により反射され、λ/4板140に入射し偏光される。偏光された光は対向側電極121が有する反射板122により反射され、再びλ/4板140に入射し偏光される。λ/4板140を通過した光は透明電極130を通過して、ワイヤーグリッド150に入射し、ワイヤ151が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光はワイヤーグリッド150を通過し、偏光光源装置100の外部へ照射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の偏光状態を有する光を生じる偏光光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
偏光光源装置は、例えば画像表示装置の光源として用いられる。画像表示装置は入力された画像を画像表示部に表示する。画像表示部には偏光光源装置が設けられる。
【0003】
偏光光源装置は一定の偏光方向を有する光を発光する。それぞれの偏光光源装置が発光する光は液晶シャッタに向けて照射され、液晶シャッタは光の偏光方向を利用して、光を透過したり、遮断したりする。
【0004】
偏光光源装置は、一定の偏光方向を有する光を発光するための偏光板と均一に面発光するための拡散板とを備える。偏光板は一定方向に偏光した光のみを透過し、それ以外の偏光方向の光を反射する。偏光光源装置の光量を増加させるために、この反射される光を偏光して再度偏光板に導く導光板が知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−207646号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、導光板は偏光光源装置の幅方向から入力した光を導光するものであるため、偏光光源装置の幅方向に発光体を設ける必要があり、隣り合う偏光光源装置との間隔が大きくなる。間隔が大きくなると画像表示部で発光しない部分の面積が増大し、表示画像の輝度が低下するなど、均一な面発光を得にくい欠点がある。
【0006】
さらに、均一な面発光を得るためには拡散板を厚くする必要があるが、拡散板を厚くすると画像表示装置を薄くすることができない。
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたものであり、発光効率が高く、均一に面発光する薄型の偏光光源装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による偏光光源装置は、表面及び裏面から光を照射する面発光光源と、面発光光源から照射された光を透過すると共に光の偏光状態を変更する位相変調手段と、表面及び位相変調手段から照射された光の偏光状態に応じて、光を透過又は反射する光偏光反射手段と、裏面及び位相変調手段から照射された光を反射する光反射手段とを備える。
【0009】
位相変調手段は表面と光偏光反射手段との間に設けられることが好ましい。このとき、光反射手段は面発光光源のための第1の電極を備え、裏面に対向する面が光を反射し、表面と光偏光反射手段との間には面発光光源のための第2の電極が設けられればなお良い。
【0010】
位相変調手段は裏面と光反射手段との間に設けられてもよい。このとき、光反射手段は面発光光源のための第1の電極を備え、裏面に対向する面が光を反射し、表面と光偏光反射手段との間には面発光光源のための第2の電極が設けられればなお良い。
【0011】
光偏光反射手段は光を透過する基板上に設けられることが望ましい。
【0012】
位相変調手段はλ/4板であって、面発光光源は有機EL発光体であり、光偏光反射手段はワイヤーグリッド偏光板であればなお良い。
【0013】
画像表示装置は偏光光源装置を複数備え、偏光光源装置ごとに液晶シャッタが設けられ、液晶シャッタは偏光光源装置が照射する光を透過又は遮断することが望ましい。
【0014】
画像表示装置には、液晶シャッタの偏光光源装置が設けられる面と反対側の面にカラーフィルタが設けられることが好ましい。これにより発光色の分光輝度を制御することが可能になる。カラーフィルタは赤色、緑色、及び青色のうちいずれか1つの色であるものが好適である。これにより、白色発光の面発光光源を用い、カラー表示することが可能となる。
【0015】
画像表示装置は偏光光源装置を複数備え、偏光光源装置における光を照射する面にカラーフィルタが設けられることが望ましい。
【0016】
画像表示装置のカラーフィルタは、赤色、緑色、及び青色のうちいずれか1つの色を有することが好ましく、カラーフィルタにおける偏光光源装置が設けられる面と反対側の面には液晶シャッタが設けられ、液晶シャッタは偏光光源装置が照射する光を透過又は遮断すればなお良い。
【0017】
画像表示装置は偏光光源装置を複数備え、面発光光源は赤色、緑色、及び青色のうちいずれか1つの色の光を発光することが望ましい。
【0018】
画像表示装置には偏光光源装置ごとに液晶シャッタが設けられ、液晶シャッタは偏光光源装置が照射する光を透過又は遮断することが好ましい。
【0019】
画像表示装置におけるカラーフィルタ又は偏光光源装置は、ストライプ配列、モザイク配列、又はデルタ配列により設けられることが望ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、発光効率が高く、均一に面発光する薄型の偏光光源装置を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
【0022】
本発明による偏光光源装置における第1の実施形態について図1及び図2を用いて説明する。
【0023】
偏光光源装置100は有機EL発光層110を備える。有機EL発光層110の表面111には第2の電極である透明電極130が密着し、透明電極上にはλ/4板140とワイヤーグリッド150および基板160が配置される。発光層110と反対側の面には第1の電極である対向側電極120および反射板122が設けられる。対向側電極は光に対し高い反射率とすることにより、反射板を兼ねる。
【0024】
有機EL発光層110は透明であって、表面111及び裏面112の双方から様々な偏光方向を有する光を生じる。λ/4板140は、入射した光が有する直交する振動成分に対して1/4波長に相当する位相差を与え、偏光方向を変更する。すなわち、直線偏光は楕円偏光に変更され、楕円偏光は直線偏光に変更される。透明電極130は透明であり、有機EL発光層110に電気を供給する。ワイヤーグリッド150は基板160に設けられる。ワイヤーグリッド150はワイヤ151を一定間隔で平行に並べられることにより形成される。ワイヤ151の延びる方向と直交する電場方向を有する光はワイヤーグリッド150を透過し、平行な電場方向を有する光は反射する。光反射手段120の有機EL発光層110と接する面には対向側電極121と反射板122を兼ねる面が設けられる。この面は例えばアルミ又は銀等から成る導電体であって、光の反射率が高い物質により形成される。対向側電極121は有機EL発光層110と電子を受け渡し、反射板122は有機EL発光層110から発する光を反射する。
【0025】
次に、図2を用いて第1の実施形態における偏光光源装置100の作用について説明する。図2は有機EL発光層の表面から生じた光の第1の実施形態による偏光光源装置内部の光路を示した図である。
【0026】
有機EL発光層110の表面111から発せられた光170、171はλ/4板140に入射し、1/4波長に相当する位相差が与えられる。これにより、光は直線偏光から楕円偏光に、あるいは楕円偏光から直線偏光に偏光される。偏光された光はワイヤーグリッド150に入射する。入射した光のうち、ワイヤーグリッド150のワイヤ151が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光170のみがワイヤーグリッド150を通過する。
【0027】
ワイヤ151が延びる方向に対して垂直でない偏光方向を有する光171はワイヤーグリッド150により反射され、λ/4板140に入射し偏光され、透明電極130に向かう。透明電極130を通過した光172は有機EL発光層110を通過し、対向側電極121に照射される。光172は対向側電極121が有する反射板122により反射される。反射された光173は再び有機EL発光層110、透明電極130を通過してλ/4板140に入射し、再度偏光される。
【0028】
λ/4板140を通過した光は、ワイヤーグリッド150に入射する。この光のうち、ワイヤ151が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光はワイヤーグリッド150を通過し、さらに透明な基板160を通過して偏光光源装置100の外部へ照射される。
【0029】
さらにワイヤ151が延びる方向に対して垂直でない電場方向を有する光は、ワイヤーグリッド150により反射され、λ/4板140により偏光されることを繰り返すことによりワイヤーグリッド150を通過することができ、偏光光源装置100の外部へ照射される。
【0030】
有機EL発光層110の裏面112から発せられた光180は対向側電極121に照射される。光は対向側電極121が有する反射板122により反射される。反射された光181は有機EL発光層110と透明電極130を通過してλ/4板140に入射する。入射した光は偏光される。この光はワイヤーグリッド150に入射する。入射した光のうち、ワイヤーグリッド150のワイヤ151が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光のみがワイヤーグリッド150を通過する。
【0031】
ワイヤ151が延びる方向に対して垂直でない電場方向を有する光181はワイヤーグリッド150により反射され、λ/4板140により偏光される。偏光された光は透明電極130及び有機EL発光層110を通過し、対向側電極121が有する反射板122により反射される。反射された光183は有機EL発光層110及び透明電極130を通過し、再びλ/4板140により偏光されてワイヤーグリッド150に入射する。
【0032】
この光は有機EL発光層110の裏面112から発光した後λ/4板140を3回通過しているため、発光してから3・λ/4波長に相当する位相差が与えられている。つまり、この光が有する直交する振動成分の位相差は、有機EL発光層110が発光した光の位相差と比較して3π/2ずれている。この光のうち、ワイヤーグリッド150のワイヤ151が延びる方向に対して垂直な偏光方向を有する光はワイヤーグリッド150を通過し、さらに透明な基板160を通過して偏光光源装置100の外部へ照射される。
【0033】
さらにワイヤ151が延びる方向に対して垂直でない偏光方向を有する光は、ワイヤーグリッド150により反射され、λ/4板140により偏光されることを繰り返すことによりワイヤーグリッド150を通過することができ、偏光光源装置100の外部へ照射される。
【0034】
これにより、ワイヤーグリッド150を通過できない偏光方向の光を繰り返し偏光してワイヤーグリッド150に入射させることができ、有機EL発光層110が照射した光を効率よく活かし、偏光光源装置100が発生する光量を増やすことが出来る。
【0035】
次に、図3から5を用いて第2の実施形態における偏光光源装置300の作用について説明する。第1の実施形態と同様の構成については説明を省略する。
【0036】
図4は、有機EL発光層の表面から生じた光の光路を示した図であり、図5は有機EL発光層の裏面から生じた光の光路を示した図である。
【0037】
第2の実施形態では、λ/4板330は有機EL発光層310と対向側電極320との間に設けられる。
【0038】
有機EL発光層310の表面311から発せられた光370は透明電極340を通過してワイヤーグリッド350に入射する。入射した光370のうち、ワイヤーグリッド350のワイヤ351が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光371のみがワイヤーグリッド350を通過する。
【0039】
ワイヤ351が延びる方向に対して垂直でない電場方向を有する光372はワイヤーグリッド350により反射され、透明電極340を通過する。光372はさらに有機EL発光層310を通過し、λ/4板330に入射する。λ/4板330は入射した光を偏光する。λ/4板330を通過した光は対向側電極320に照射される。光は対向側電極320が有する反射板322により反射され、λ/4板330に入射する。入射した光373はλ/4板330により再度偏光される。すなわち、この光373は、有機EL発光層310の表面311から照射された光に対して位相差がπずれることにより生じる偏光方向を有する。
【0040】
λ/4板330を通過した光は有機EL発光層310と透明電極340を通過して、ワイヤーグリッド350に入射する。入射した光のうち、ワイヤ351が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光373はワイヤーグリッド350を通過し、さらに透明な基板360を通過して偏光光源装置300の外部へ照射される。
【0041】
さらにワイヤ351が延びる方向に対して垂直でない電場方向を有する光374は、ワイヤーグリッド350により反射され、λ/4板330により位相差が与えられることを繰り返すことによりワイヤーグリッド350を通過して偏光光源装置300の外部へ照射される。
【0042】
裏面312から発せられた光380はλ/4板330に入射する。入射した光380は、λ/4板330により偏光される。λ/4板330を通過した光380は対向側電極320により反射され、λ/4板330に入射する。光381はλ/4板330において再び偏光され、有機EL発光層310及び第2の基板160を通過してワイヤーグリッド350に入射する。入射した光381のうち、ワイヤーグリッド350におけるワイヤ351が延びる方向に対して垂直な電場方向を有する光382のみがワイヤーグリッド350を通過する。
【0043】
ワイヤ351が延びる方向に対して垂直でない電場方向を有する光383はワイヤーグリッド350により反射され、透明電極340に向かう。透明電極340から有機EL発光層310を通過した光383は、λ/4板330に入射してさらに偏光方向がπ/2ずらされる。偏光方向がずらされた光は対向側電極320が有する反射板322により反射される。反射された光384は有機EL発光層310を通過してλ/4板330に入射する。入射した光は、λ/4板330により再び偏光方向がπ/2ずらされる。すなわち、この光は有機EL発光層310が照射した光に対して2πずれることにより生じる偏光方向を有する。
【0044】
λ/4板330を通過した光385は有機EL発光層310と透明電極340を通過してワイヤーグリッド350に入射する。この光385のうちワイヤーグリッド350においてワイヤ351が延びる方向に対して垂直な電場方向である光386は、ワイヤーグリッド350を通過し、透明な基板360を通過して偏光光源装置300の外部へ照射される。
【0045】
さらにワイヤ351が延びる方向に対して垂直でない電場方向を有する光387は、ワイヤーグリッド350により反射され、λ/4板330により位相差が与えられることを繰り返すことによりワイヤーグリッド350を通過して偏光光源装置300の外部へ照射される。
【0046】
これにより、ワイヤーグリッド350を通過できない偏光方向の光を繰り返し偏光してワイヤーグリッド350に入射させることができ、有機EL発光層310が照射した光を効率よく活かし、偏光光源装置300が発生する光量を増やすことが出来る。
【0047】
また、発光方向に対して垂直に光源を設ける必要がないため、偏光光源装置における発光面を広く確保することが可能となる。すなわち、偏光光源装置の発光方向における投影面積に占める発光面積の割合を大きくして、画像表示部における単位面積あたりの発光量を増加させることができる。
【0048】
次に図6を用い、第1又は第2の偏光光源装置100、300を光源として用いた画像表示装置について説明する。
【0049】
偏光光源装置100、300が有する有機EL発光層は白色光を発光する。偏光光源装置100、300の表面111、311、すなわち基板160、360のワイヤーグリッド150、350が設けられる面の裏側には液晶シャッタ610が、そして液晶シャッタ610の上にはカラーフィルタ612が設けられる。液晶シャッタ610は動画の画像を表示するタイミングに従って、偏光光源装置100、300が生じる光の透過又は遮断を制御する。カラーフィルタ612は赤、緑、青色を有し、液晶シャッタ610からの照射された光を赤、緑、青色に着色して画像表示装置の外部に向けて照射する。
【0050】
これにより、均一に発光する薄型の画像表示装置を得ることができる。
【0051】
なお、有機EL発光層は白色光に発光するものでなく、単色に発光するものであればよい。画像表示装置はカラーフィルタに由来する発光色を有する。
【0052】
また、有機EL発光層は単色に発光し、画像表示装置にはカラーフィルタが設けられなくてもよい。このとき、画像表示装置は有機EL発光層に由来する発光色を有する。
【0053】
カラーフィルタは設けられなくてもよい。有機EL発光層に由来する発光色を発光する画像表示装置が得られる。
【0054】
あるいは、全てのカラーフィルタが赤、緑、青色のいずれか1色からなるものであってもよい。単色の発光色を有する画像表示装置が得られる。
【0055】
次に図7から9を用い、第1又は第2の偏光光源装置100、300を用いた第1のフィールドシーケンシャル型表示装置について説明する。
【0056】
図7は、第1のフィールドシーケンシャル型表示装置の断面を模式的に示した図である。
【0057】
第1のフィールドシーケンシャル型表示装置では、偏光光源装置100、300がカラーフィルタ612に光を投光する。カラーフィルタ612を通過した光は液晶シャッタ610により光量を制御されて表示装置の外部に投光される。
【0058】
図8に示すように、偏光光源装置100、300はカラーフィルタ612ごとに設けられる。画像を表示するとき、画像の赤色を含む画素に対応する全ての偏光光源装置100、300が白色光を発光する。白色光はカラーフィルタ612により赤色に着色されて、赤色光が液晶シャッタに入射する。これらの動作を青色及び緑色についても繰り返すことにより、3色の光が液晶シャッタへ順番に入射する。
【0059】
図9に示すように、液晶シャッタ610はカラーフィルタの角を中心として4枚のカラーフィルタ612にまたがって設けられる。これにより1つの液晶シャッタ610に対し3色の光が入射する。
【0060】
液晶シャッタ610は、カラーフィルタ612から入射した3色の光の輝度を調整し、表示装置の外部に3色の光を投光する。以上の動作は十分に短い時間間隔で行われ、動画表示における1フィールドの画像を再現する間に、観察者は3色の光を混合して認識する。そのため表示装置は様々な色を有する画像を表示して観察者に認識させることが可能となる。
【0061】
次に図10を用い、第1又は第2の偏光光源装置100、300を用いた第2のフィールドシーケンシャル型表示装置について説明する。第1のフィールドシーケンシャル型表示装置と同様の構成については説明を省略する。
【0062】
1つの偏光光源装置100、300は赤、緑、青色の3色に発光し、カラーフィルタ612は設けられない。画像を表示するとき、画像の赤色を含む画素に対応する全ての偏光光源装置100、300が赤色光を発光する。赤色光は液晶シャッタ610に入射する。これらの動作を青色及び緑色に発光する偏光光源装置100、300についても繰り返すことにより、3色の光が液晶シャッタ610へ順番に入射する。
【0063】
カラーフィルタを設けずにすむため、装置を薄型化し、かつコストを削減することができる。
【0064】
なお、第2のフィールドシーケンシャル型表示装置において、偏光光源装置100、300と液晶シャッタ610との間にカラーフィルタを設けても良い。これにより発光色をさらに純度の高い色とすることができる。
【0065】
また、第1及び第2のフィールドシーケンシャル型表示装置において、液晶シャッタは3色の光源からの光が必要とされる強度で入射できる状態であればよく、カラーフィルタ4枚にまたがるものでなくても良い。
【0066】
図11から13は、第1及び第2のフィールドシーケンシャル型表示装置における偏光光源装置100、300又はカラーフィルタ612の配置を示した図である。
【0067】
図11において、偏光光源装置100、300又はカラーフィルタ612は照射する光の色ごとに列を作るように並べられるストライプ配列により設けられる。このとき、液晶シャッタ610は3つのカラーフィルタ612を覆うように設けられると良い。
【0068】
図12において、偏光光源装置100、300又はカラーフィルタ612は照射する光の色ごとに偏光光源装置100、300の対角方向に並べられるモザイク配列により設けられる。
【0069】
図13において、偏光光源装置100、300又はカラーフィルタ612はデルタ配列により設けられる。
【0070】
偏光光源装置をフィールドシーケンシャル型表示装置に使用することにより、シャープかつ彩度の高い画像を表示することが可能となる。
【0071】
なお、対向側電極及び反射板はアルミニウム又は銀でなくても良く、伝導性が高く、反射率の高い材料であればよい。
【0072】
また、画像表示装置には、液晶シャッタが設けられなくても良い。有機EL発光層が液晶シャッタよりも高速にスイッチングすることにより、より応答速度の速い画像表示装置を得、残像の少ない高精細な画像を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】第1の実施形態による偏光光源装置である。
【図2】第1の実施形態による偏光光源装置内部の光路を示した図である。
【図3】第2の実施形態による偏光光源装置である。
【図4】第2の実施形態による偏光光源装置内部の光路を示した図である。
【図5】第2の実施形態による偏光光源装置内部の光路を示した図である。
【図6】偏光光源装置を用いた画像表示装置の断面を模式的に示した図である。
【図7】偏光光源装置を用いた第1のフィールドシーケンシャル型表示装置の断面を模式的に示した図である。
【図8】発光方向から見た偏光光源装置及びカラーフィルタを模式的に示した図である。
【図9】発光方向から見たカラーフィルタ及び液晶シャッタを模式的に示した図である。
【図10】偏光光源装置を用いた第2のフィールドシーケンシャル型表示装置の断面を模式的に示した図である。
【図11】偏光光源装置を用いた画像表示装置の部分拡大図である。
【図12】偏光光源装置を用いた画像表示装置の部分拡大図である。
【図13】偏光光源装置を用いた画像表示装置の部分拡大図である。
【符号の説明】
【0074】
100 偏光光源装置
110 有機EL発光層
121 対向側電極
122 反射板
130 透明電極
140 λ/4板
150 ワイヤーグリッド
160 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面及び裏面から光を照射する面発光光源と、
前記面発光光源から照射された光を透過すると共に前記光の偏光状態を変更する位相変調手段と、
前記表面から照射され、及び前記位相変調手段において透過された光の偏光状態に応じて、光を透過又は反射する光偏光反射手段と、
前記裏面から照射され、及び前記位相変調手段において透過された光を反射する光反射手段とを備える偏光光源装置。
【請求項2】
前記位相変調手段は前記表面と前記光偏光反射手段との間に設けられる請求項1に記載の偏光光源装置。
【請求項3】
前記位相変調手段は前記裏面と前記光反射手段との間に設けられる請求項1に記載の偏光光源装置。
【請求項4】
前記光反射手段は前記面発光光源のための第1の電極を備え、前記裏面に対向する面が光を反射し、
前記表面と前記光偏光反射手段との間には前記面発光光源のための第2の電極が設けられる請求項2又は3に記載の偏光光源装置。
【請求項5】
前記光偏光反射手段は光を透過する基板上に設けられる請求項4に記載の偏光光源装置。
【請求項6】
前記位相変調手段はλ/4板である請求項1に記載の偏光光源装置。
【請求項7】
前記面発光光源は有機EL発光体である請求項1に記載の偏光光源装置。
【請求項8】
前記光偏光反射手段はワイヤーグリッド偏光板である請求項1に記載の偏光光源装置。
【請求項9】
請求項5に記載の偏光光源装置を複数備える画像表示装置であって、前記偏光光源装置ごとに液晶シャッタが設けられ、前記液晶シャッタは前記偏光光源装置が照射する光を透過又は遮断する画像表示装置。
【請求項10】
前記液晶シャッタの前記偏光光源装置が設けられる面と反対側の面にカラーフィルタが設けられる請求項9に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記カラーフィルタは赤色、緑色、及び青色のうちいずれか1つの色を有する請求項10に記載の画像表示装置。
【請求項12】
請求項5に記載の偏光光源装置を複数備える画像表示装置であって、前記偏光光源装置における光を照射する面にカラーフィルタが設けられる画像表示装置。
【請求項13】
前記カラーフィルタは赤色、緑色、及び青色のうちいずれか1つの色を有する請求項12に記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記カラーフィルタにおける前記偏光光源装置が設けられる面と反対側の面に液晶シャッタが設けられ、前記液晶シャッタは前記偏光光源装置が照射する光を透過又は遮断する請求項13に記載の画像表示装置。
【請求項15】
請求項5に記載の偏光光源装置を複数備える画像表示装置であって、前記面発光光源は赤色、緑色、及び青色のうちいずれか1つの色の光を発光する画像表示装置。
【請求項16】
前記偏光光源装置ごとに液晶シャッタが設けられ、前記液晶シャッタは前記偏光光源装置が照射する光を透過又は遮断する請求項15に記載の画像表示装置。
【請求項17】
前記カラーフィルタ又は前記偏光光源装置は、照射する色ごとに列を成すストライプ配列により設けられる請求項14又は16に記載の画像表示装置。
【請求項18】
前記カラーフィルタ又は前記偏光光源装置は、照射する色ごとに1つの対角方向へ列を成すモザイク配列により設けられる請求項14又は16に記載の画像表示装置。
【請求項19】
前記カラーフィルタ又は前記偏光光源装置は、照射する色がデルタ配列により設けられる請求項14又は16に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−180788(P2008−180788A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−12627(P2007−12627)
【出願日】平成19年1月23日(2007.1.23)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】