説明

健康な皮膚を維持するための抗酸化栄養補助食品組成物及び方法

健康な肌を維持すると共に、発赤、炎症、刺激、及び皮膚老化等の皮膚状態を緩和し、健康な頭皮及び毛髪を維持するための組成物及び方法を開示する。開示されている経口組成物は、リコピン、没食子酸、及びアスコルビン酸を含む抗酸化剤を含む。リコピンは、好ましくは水抽出、より好ましくは酸性条件下で水抽出されている。本発明の治療方法の態様では、抗酸化剤(複数可)を含む経口組成物を、上記皮膚状態の局所治療薬と同時にヒトに投与する。好ましい局所組成物は、シクロヘキサンジオール又はシクロヘキサントリオール等のシクロヘキサンポリオールを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、健康な皮膚の維持、並びに発赤、炎症、刺激、及び皮膚老化等の皮膚状態の緩和のための抗酸化栄養補助食品の単独使用、及び局所治療薬と併せた抗酸化栄養補助食品の使用に関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、2004年12月2日に出願された、Chomczynskiの米国特許仮出願第60/632,481号及び2005年8月16日に出願された、Chomczynskiの米国特許仮出願第60/708,498号(共に参照により本明細書中に援用される)に関し、その優先権を主張する。
【背景技術】
【0003】
[発明の背景]
適切な食事は、健康な皮膚を維持する要因である。ヒトの皮膚状態に影響を与え得る種々の既知の栄養補助食品が存在する。(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 2004;及びU.S. Pharmacopoeia Dietary Supplement Monographs)。
【0004】
本発明者の特許出願(2004年8月25日に出願された、Chomczynskiの米国特許出願第10/925,851号)では、トマト生成物の経口投与が、シクロヘキサノール誘導体を含む局所治療薬の投与とあわせて行われた場合、健康な皮膚の維持及び皮膚状態の治療に有益であり得ることを開示した。トマトの有効成分(複数可)が水不溶性トマト残渣と関連していることをさらに開示した。水不溶性トマト残渣は、主に、水不溶性トマト成分(特に、カロテノイド)が充填されたマトリックスを形成する植物多糖類から構成される。トマト(アカナス(lycopersicum esculantum)及びその野生種(wild variety))で同定されているカロテノイドがいくつか存在する(Khachik他、2002)。トマトで見出される最も特徴的なカロテノイドは、リコピンである。リコピンは、完熟トマトの果実に高濃度で存在し、スイカ、ピンクブレープフルーツ、ピンクグアバ、及びパパイヤにも存在する。
【0005】
リコピンの既知の有益な健康上の効果には、以下が含まれる:癌(前立腺癌等)のリスクの減少、組織の酸化損傷からの防御(詳細には、ヒトの眼の適切な機能の防御)(Khachik他、2002)。リコピンは、ヒトにおいて美容組成物及び経口補助食品で使用されている(www.lycopene.org)。
【0006】
リコピンはまた、皮膚の健康を改善するための美容組成物及び医学的組成物の一部としても使用されている。美容組成物では、Berens他(2004年9月2日公開の米国特許出願公開第2004/0170585号、第19段落目(par. 19))は、皮膚色素障害の治療における抗酸化物質としてリコピンを使用している。Cochranは、ヒトの身体に栄養素及び調節成分を供給するための組成物を記載している。これらの組成物は、抗酸化物質としてリコピンを含む(2000年4月11日に発行されたCochranの米国特許第6,048,846号)。
【0007】
Guptaは、2004年8月19日に公開された米国特許出願公開第2004/0161435号で、リコピンを含む組成物を用いた治療による、皮膚老化を促進する皮膚中のコラーゲン及びエラスチンの局所治療を開示している。
【0008】
リコピンは、黒化活性に影響を与えるヒト皮膚の治療(国際公開特許第97/47278号)並びに5αレダクターゼ活性に影響を与える頭皮及び/又は座瘡の治療(日本特許第2940964号)のための局所組成物中に含まれる。
【0009】
Popp他は、ビタミン、微量元素、及び他の化学的に定義された成分等の他の必要な成分を含む組成物の一部としてリコピンを含む皮膚の健康を促進するための栄養補助食品組成物を記載している(2003年10月7日に発行された米国特許第6,630,158号)。上記補助食品は、錠剤、粉末、カプセル、ウエハース、液体、又は液体充填カプセルの形態で提供される。
【0010】
Gorsekは、リコピンを含む経口摂取組成物を使用した加齢による眼疾患の治療を記載している(2000年8月15日に発行された米国特許第6,103,756号)。
【0011】
Lorant他(2003年9月23日に発行された米国特許第6,623,769号)は、皮膚老化を改善するための経口投与及び局所適用のための懸濁液又は溶液の形態のリコピンを使用している。
【0012】
ヒトによる食事由来のリコピンの吸収率(adsorption)は、2.5%と低い(Tyssandier他、2003)。トマトのトマトペーストへの加熱加工により、リコピンの生物学的利用能が増加する(Hof, 2000)。また、油の存在により、リコピンの生物学的利用能が増加する(Deming, 1999, p.2216)。
【0013】
腸の健康にとって有益な効果を得るための栄養補助食品として植物繊維を使用することができる(2004年6月22日に発行されたLangの米国特許第6,753,019号)。’019号特許に記載の繊維には、水抽出トマト繊維が含まれる。抽出液は、水が最も好ましいが、クロロホルム及びヘキサン等の有機溶媒を抽出に使用することもできる(p.6)。リコピンはクロロホルム及びヘキサンの両方に可溶性を示すので、’019号特許に記載の繊維組成物の利点は、リコピンと関連していないようである。さらに、抽出された材料は、酸又はアルカリのいずれでも処理されていないことを示している(請求項14)。
【0014】
Schmoutz他(2004年3月30日に発行された米国特許第6,713,100号)は、少なくとも25%の脂肪、6%〜15%の砂糖、及び少なくとも15%の植物固体(vegetable solid)を含む菓子製品を記載している。植物固体には、トマト固体が含まれ得る(請求項6)。
【0015】
リコピンに加えて、皮膚状態を改善するための栄養補助食品の補助部分として種々の抗酸化剤が使用されている(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 2004;及びU.S. Pharmacopoeia Dietary Supplement Monographs, Vaya J, 1)。
【0016】
米国特許第5,962,517号(Murad;1999年10月5日に発行)は、亜鉛及びビタミンAの使用に基づいた座瘡治療のための薬学的組成物及び方法を記載している。これらの組成物は、補助成分としてビタミンCを含み、局所又は経口投与することができる。
【0017】
米国特許第6,235,721号(Ghosal;2001年5月22日に発行)は、0〜5%の没食子酸を補足したビタミンCを含む安定した抗酸化処方物を記載している。この発明における没食子酸の役割は、ビタミンCを安定化し、その酸化を防止することである。
【0018】
米国特許第6,869,974B1号(Del Soldato;2005年3月22日に発行)は、病理学的状況(座瘡を含む)における酸化ストレスに取り組むための一定の薬学的組成物の使用を記載している。記載の化合物は、没食子酸部分及びアスコルビン酸部分を含む前駆体副成分を含む合成多成分分子である。
【0019】
没食子酸(トリヒドロキシ安息香酸)は、強力な抗酸化剤であり、抗変異誘発薬、抗発癌薬、及び抗炎症薬として記載されている(Shahrazad, 2001)。高濃度の没食子酸は、単一の分子として、又はポリフェノールの構成単位として、茶、ワイン(Singleton, Adv Dietary Res, 1981, 27, 149-242)、及びカカオ(Lee, 2003)に見られる。
【0020】
さらに、米国特許出願公開第2004/0152760号(Castillo他、2004年8月5日公開)は、アミロイドーシス、特に、アルツハイマー病治療のためのポリヒドロキシル化化合物及び組成物の使用を記載している。有用な化合物は、没食子酸及びその誘導体を含む。有用な組成物はまた、抗酸化物質としてアスコルビン酸を含む。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0021】
[発明の概要]
本発明は、座瘡、酒さ、及び炎症に関連することの多い発赤、吹き出物、及び紅潮を含む皮膚状態の症状の緩和のために使用される経口投与組成物に関する。組成物は、リコピン、没食子酸、及びアスコルビン酸を含む抗酸化物質を含む。
【0022】
本発明はまた、健康な皮膚を維持すると共に、炎症、刺激、及び皮膚老化に関連する皮膚状態を軽減する方法であって、当該皮膚状態の部位での局所皮膚治療の治療薬を、必要とする被験体に対して、リコピン、没食子酸、及び/又はアスコルビン酸を含む抗酸化組成物の上記被験体への経口投与と共に投与することを含む、健康な皮膚を維持し、皮膚状態を軽減する方法に関する。リコピン投与に好ましい組成物は、水抽出されており、より好ましくは、酸性条件下で水抽出されている組成物である。他の抗酸化物質の好ましい投与は、経口錠剤として投与される実質的に純粋な抗酸化物質(複数可)を含む組成物である。
【0023】
好ましい局所組成物は:
【0024】
【化1】

【0025】
(式中、Rは、−OH及びC〜CアルキルOHから選択され、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、−H、−OH、COOH、C〜Cアルキル、及びC〜Cシクロアルキルから選択され、但し、活性化合物は、わずか5つの−OH基しか含まない)を有する活性化合物に基づく。
【0026】
全ての特許、公開特許出願、及び本願で考察された刊行物は、本明細書中で参照により援用される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
[発明の詳細な説明]
本発明は、健康な皮膚を維持すると共に、炎症、刺激、及び皮膚老化等の皮膚疾患に関連する多数の皮膚状態(皮膚の発赤及び炎症が含まれる)を緩和するための抗酸化栄養補助食品組成物及び方法に関する。本発明から恩恵を受ける皮膚疾患の例には、座瘡及び酒さが含まれる。
【0028】
本発明のアプローチは、リコピン及び/又は他の抗酸化剤を含む医学的に活性な補助食品の経口投与と、皮膚の健康という恩恵を得ると共に、皮膚疾患の症状を治療するための局所治療とを組み合わせることである。
【0029】
本発明の抗酸化補助食品は、合成の及び/若しくは天然の化合物若しくは材料(これらは栄養補助食品として既知である)、又はこれらの化合物及び材料の混合物をさらに含み得る。これらの化合物及び材料の例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook 2004及びU.S. Pharmacopeia Dietary Supplement Monographsに列挙されており、例えば、ビタミン、微量元素、天然抽出物、ホルモン、タンパク質、炭水化物、及びそれらの組み合わせが含まれる。
【0030】
本発明では、リコピンを、精製化合物又は植物由来材料の成分として使用することができる。本発明では、精製リコピンを、疎水性液体の溶液として、錠剤の形態で、又は固体若しくは液体材料の分散物として使用することができる。本発明の治療計画で投与されるリコピンの有効量は、約0.2mg/kg体重〜約3mg/kg体重である。好ましい量は、約0.3mg/kg体重〜約1.0mg/kg体重である。リコピン補助食品はまた、その味及び/又は色を改変又は増強する天然成分又は合成成分を含み得る。リコピン補助食品はまた、その補助食品としての価値を増強及び改変する他の抗酸化剤及び成分(例えば、タンパク質及び炭水化物の添加物又は食事療法で必要とされる種々の食品成分が含まれる)を含み得る。
【0031】
リコピンを含む植物由来材料は、ジュース、抽出物、懸濁液、及び固体の形態であり得る。リコピンを含む植物材料の供給源には、トマト、ピンクブレープフルーツ、ローズヒップ、ピンクグアバ、及びパパイヤが含まれ得るが、これらに限定されない。リコピン含有材料に、実質的に純粋な形態又は植物由来材料の成分である他の抗酸化剤を補足することができる。現在、トマトジュースの一般的な添加物はアスコルビン酸である。本発明の好ましい抗酸化添加物は、水酸化フェノール、フラボノイド、及びポリフェノールを含む。好ましい組成物は、没食子酸、フラボノイド、若しくはカカオ、又はこれらの補助食品の混合物を補足したトマトジュースを含む。
【0032】
本発明の補助食品におけるリコピンの好ましい形態は、固体マトリックス中の分散物である。固体マトリックスは、分散リコピンを含む植物固体であり得る。植物固体中のリコピン分散物の例には、ジュース含有固体、ソース、及びペースト濃縮物が含まれる。これらの材料は、リコピンを天然に含有する任意の植物又はin vitroで(イン・ビトロで、試験管内等で)作製されたリコピン分散物に由来し得る。好ましい植物固体は、リコピンを含むトマト固体である。リコピン補助食品はまた、従来の薬学的キャリア及び製造技術を使用した錠剤又はカプセルの形態であり得る。
【0033】
現在、水抽出植物固体が非抽出植物固体よりも好ましいことがわかっている。予想外なことに、水抽出により、植物固体の健康及び皮膚に対するその有益な効果が増加する。最も有効な水抽出植物固体は酸性pHの水で抽出された固体であることが本発明でさらに発見された。pH約6未満、好ましくは、pH約1.5〜pH約4の範囲のpHで酸性抽出を行うべきである。溶液のpHを、例えば、HClで調整することができる。好ましい抽出条件は、雰囲気温度(約15℃〜25℃の範囲)及び大気圧である。抽出は、典型的には、約1時間〜約12時間かかる。1回又は複数回の水抽出及び/又は酸性水抽出を行うことができる。
【0034】
水抽出植物固体の重要成分はリコピンであり、酸抽出植物固体が、最も有効なリコピンが得られる処方物であることも本発明で発見された。錠剤で投与される精製リコピンは、有効性が低い。植物マトリックス中にリコピンを分散することは、本発明の治療方法におけるリコピンの有効性に寄与する。リコピンに加えて、水抽出植物固体は、健康及び/又は皮膚の健康に寄与するいくつかの化合物(例えば、多糖類、グリコアルカロイド、及びカロテノイド)を保持している。抗酸化活性を有するカロテノイドは、特に、本発明の治療方法におけるリコピン有効性に寄与する。これらの有益なカロテノイドには、フィトエン、フィトフルエン、カロテン、ニューロスポレン、及びルテイン等の化合物が含まれる。
【0035】
本発明のリコピン含有植物固体を、ペースト、粉末、又は懸濁液の形態の栄養補助食品として投与することができる。これらを、本発明の経口/局所投与の一部として、又は単独の食品として投与することができる。リコピン固体補助食品はまた、2つ以上の植物供給源に由来する成分を含み得る。リコピン固体補助食品は、非リコピン含有植物固体及び他の植物由来成分(ジュース、抽出物、粉末、及びピューレ等)も含み得る。
【0036】
水抽出トマトペースト又は酸性水抽出トマトペーストは、非抽出ペーストと比較した場合、そのトマトの味及び臭いのほとんどを喪失する。トマトの官能特性を、抽出トマト生成物と種々の供給源(リンゴ、バナナ、西洋ナシ、ブドウ、カカオ、及びハーブを含む)由来の他の成分(ジュース、抽出物、又はピューレ等)との混合によってさらに改変することができる。
【0037】
味を変える添加物により、トマト生成物中の塩が置換される。
【0038】
リコピン固体補助食品はまた、その味、臭い、及び色を変化させるか増強する化学(合成又は天然)成分を含み得る。リコピン補助食品は、その食品の価値を高め改変する成分(例えば、タンパク質、炭水化物、及び食品添加物)を、食事における必要性に応じて、さらに含み得る。食事は、リコピン含有生成物のみの消費又は本発明の局所治療薬と同時に消費することを含み得る。
【0039】
リコピン固体補助食品はまた、リコピンの生物学的利用能を増加させる成分を含み得る。当該成分には、疎水性液体(ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、又はナタネ油等)が含まれる。種々の官能的性質及び食品の性質を有する生成物を選択することは、本発明に開示される治療に有益である。
【0040】
リコピン固体補助食品は、健康及び/又は皮膚に対して有益な効果を有する成分(例えば、添加抗酸化剤、ビタミン、微量元素)をさらに含み得る。好ましい添加抗酸化剤は、没食子酸である。抽出又は非抽出トマト生成物の官能特性及び健康上の特性を改良するために、これらを、カカオと混合することができる。味の改良に加えて、この食品組成物は、没食子酸並びに他のカカオ抗酸化剤及び構成要素が本来豊富である(Ki, 2003)。
【0041】
現在、トマト及び他の果物のジュースは、ジュース生成物の安定性及び健康上の利益を改善するために、ビタミンCが強化されている。没食子酸を、ビタミンCの代わりの抗酸化剤として果物や野菜のジュース、ピューレ、及び他の食品に添加することができること、また、ビタミンCと共に添加することができることが本発明に開示されている。そのより高い抗酸化作用に加えて、没食子酸は、皮膚疾患(座瘡及び酒さで認められる症状を含む)の抑制においてビタミンCよりも有効である。非酸化形態の添加物としての没食子酸を含む安定な生成物を形成するために、果物のジュース又は野菜のジュース及び他の食品は、pH約5以下の酸性であるべきである。Friedmen他(2000)により、没食子酸が不安定であり、食品防腐剤として推奨されないことが見出されているので、没食子酸のこの安定性は、予想外である。しかし、Friedmanは、酸性のpHの溶液中で没食子酸の安定性を試験していなかった。
【0042】
本発明では、没食子酸を、ジュース、ピューレ、及び乾燥食品を含む他の食品の非抽出又は抽出トマトジュースに添加することができる。例えば、パイナップル、グレープジュース、及びアップルピューレに、没食子酸を補足することができる。好ましくは、没食子酸を、約10mg/L〜約2g/Lの範囲、より好ましくは、約0.3g/L〜約1g/Lの範囲で補足することができる。皮膚への有益な効果に加えて、本発明の組成物を、健康飲料、スポーツ飲料、及び他の食品中の抗酸化剤供給源として使用することができる。本発明で用いる没食子酸及び他の抗酸化剤の別の好ましい調製方法は、固体補助食品の調製物、好ましくは、経口錠剤の形態である。固体補助食品をすることにより、抗酸化剤の長期保存が可能になる。没食子酸エステル(没食子酸プロピルを含む)は、抗酸化添加物として化粧品及び食品産業で使用されていた(Merck Index, 2004)。しかし、没食子酸エステルは、本発明の皮膚状態の改善に有効ではない。
【0043】
発明の背景で示されるように、リコピン及び他の抗酸化剤は、皮膚状態を改善するための組成物及び方法の一部として使用されている。さらなる例には、以下が含まれる。
【0044】
Hedgpeth他は、2005年11月11日に発行された米国特許出願公開第2004/0223932号で、抗座瘡化合物としての没食子酸の局所適用を含む座瘡の接着治療(adhesive treatment)を記載している。
【0045】
McDanielは、2005年3月3日に発行された米国特許第6,887,260B1号で、ビタミンC及び他の抗酸化剤の局所適用を含む座瘡治療のためのUV光の使用を含む方法及び装置を記載している。
【0046】
Marion他は、2005年1月6日に発行された米国特許出願公開第2005/0004146号で、カフェインを使用し、抗酸化剤を含む種々の補助化合物を含む皮膚発赤治療のための組成物及び方法を記載している。
【0047】
本発明では、局所治療薬と共に投与する場合、抗酸化剤のみで皮膚に対して有益な効果を誘発するのに十分であることを見出した。精製された又は部分精製された抗酸化剤の投与により、皮膚状態に悪影響を与える栄養補助食品化合物が排除される。例えば、茶、コーヒー、チョコレート、及び香辛料は、種々の抗酸化剤及びヒトの健康に有益な他の成分を含むことが既知である(Ki他、2003)。しかし、茶、コーヒー、及び特定のスパイスは、発赤、吹き出物、及び紅潮等の皮膚炎症反応を誘発するので、酒さ患者は、これらの飲食を避けるべきである(National Rosacea Society website www.rosacea.org)。食品中のどのような特定の成分が皮膚炎症反応の誘発の原因となっているのかはわかっていない。
【0048】
本発明の抗酸化剤の好ましい組成物は、実質的に純粋な抗酸化剤又は実質的に純粋な抗酸化剤の混合物を含む。抗酸化剤を含む非精製植物抽出物若しくは部分精製された植物抽出物又は他の植物由来材料も、本発明で使用することができる。本発明で使用される最も好ましい抗酸化剤は、没食子酸、アスコルビン酸、それらの活性誘導体、及びそれらの混合物である。没食子酸メチル及び没食子酸プロピル等の没食子酸エステルは、本発明の経口組成物において有効ではない。本発明で使用することができる他の抗酸化剤の例は、ルチン、ヒドロキシチロゾール、コーヒー酸、及びオレウロペインを含む。
【0049】
没食子酸は、種々の植物、最も明白には、茶、ブドウ、及びカカオ中に存在する化合物である。植物抽出物成分として、又は精製された形態で、没食子酸は伝統的な治療で使用されていた(Felter, 1898)。現在、没食子酸及びそのエステルは、その抗癌性及び抗菌性により、種々の用途がある(Ow, 2003)。没食子酸及びそのエステルは、補助抗菌薬として本発明の局所組成物を補足することができる。
【0050】
本発明の局所治療薬と組み合わせた経口抗酸化剤は、特に、座瘡及び酒さにおける皮膚の発赤及び炎症状態の改善に有効である。両皮膚疾患は、複数の要因(細菌、真菌、ホルモン因子、及び免疫学的因子を含む)に影響されることが知られている。座瘡及び酒さから惹起される皮膚状態を、抗酸化剤又は抗酸化剤の混合物のみを含む補助食品の添加によって予想外に改善することができることを本発明で開示する。
【0051】
ヒトの食事における抗酸化剤の量は、ビタミンCの量に関連付けられる。現在、米国食品医薬品局(FDA)によるビタミンCの1日あたりの推奨摂取量(RDA)は60mgである。本発明では、ビタミンCの有効投与量は、少なくとも約200mgである。これは、現在のRDAのビタミンC量の3倍を超える。本発明のビタミンCの好ましい1日の量は、約0.5g〜約1.5gの範囲である。ビタミンA及びEを除き、他の抗酸化剤のRDAは確立されていない。ヒトの食事において過剰なビタミンA及びEは推奨されず、これらのビタミンを、本発明の使用から除外する。患者の体重を少なくとも約50kg且つ約100kgを超えないと仮定すると、本発明における最小且つ有効な1日の量は、リコピンについては約20mgであり、没食子酸については約100mgである。好ましい1日の量は、リコピンについては約60mg〜約180mgの範囲であり、没食子酸については約150mg〜約600mgの範囲である。
【0052】
フェノール酸抗酸化剤の量を、没食子酸当量(GAE)として示すこともできる。GAEは、フォリン−チオカルト反応によってされる決定される(Ki, 2003)。
【0053】
比較的大量の抗酸化剤(特に、アスコルビン酸又は没食子酸等の酸性抗酸化剤)の摂取によって消化器系に問題(胃酸過多、胸焼け、胃逆流、嘔気、ガス、膨満感を含む)が起こり得ることがわかっている。ショウガ(例えば、ショウガ根粉末)、ショウガ抽出物、ルチン、又はこれらの材料の混合物を使用して抗酸化剤摂取を補足することにより、これらの問題を緩和することができる。これらの材料を、この問題に対処するのに十分な量(例えば、1日あたり約0.1mg/kg〜約50mg/kg、好ましくは、1日当たり約1mg/kg〜約10mg/kg)の抗酸化剤と共に投与することができる。これらの材料を、抗酸化剤と共に、ショウガについては約0.5mg〜約500mgの用量、ショウガ抽出物及びルチンについては約0.5mg〜約50mgの用量の単回投薬量で配合することができる。
【0054】
本発明の局所組成物のさらなる予想外の効果は、その皮膚に対する保湿効果である。この効果は、皮膚の質感に有益であり、老化した皮膚の皺の出現を低減する。
【0055】
本発明の治療方法の態様では、抗酸化剤含有補助食品を、皮膚状態を改善するための局所治療薬と同時に経口投与する。
【0056】
「同時治療」は、推奨投薬量の経口補助食品を推奨投薬量の局所治療薬の投与と同期間にわたって投与することを意味する。例えば、或る2週間のうち、経口リコピン(又は抗酸化剤)補助食品を、1日1回投与し、局所軟膏を、選択された皮膚領域に1日2回(例えば、朝と晩)塗布する。
【0057】
座瘡、酒さ、皮膚炎(例えば、局所ステロイド)、刺激、及び老化(例えば、α−ヒドロキシ脂肪酸)から惹起される皮膚状態を改善するための任意の従来の局所治療薬を、本発明の経口治療計画と同時に使用することができる。
【0058】
好ましい治療は、以下の式:
【0059】
【化2】

【0060】
を有する活性材料の局所適用を使用する。この式では、Rは、−OH及びC〜CアルキルOH(C〜Cアルカノール)から選択され、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、−H、−OH、−COOH、C〜Cアルキル、及びC〜Cシクロアルキルから選択される。活性材料中の−OH基の総数は、5を超えてはならない。この式では、R、R、R、R、及びRは、−H及び−OHから選択され、さらに、その分子全体が、5つの水酸基しか含まず、好ましくは、3つの水酸基しか含まないことが好ましい。本発明で使用される好ましい化合物は、シクロヘキサノール、2−シクロヘキシルエタノール、シクロヘキシルメタノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、4−シクロヘキシルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1,2,3−シクロヘキサントリオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール、及び1,4,5−シクロヘキサントリオールから選択される。これらの材料の混合物を、使用することもできる。活性材料のシス異性体及びトランス異性体(又は混合物)の両方を、本明細書中で使用することができる。活性化合物の立体化学異性体、リン及びホスファチジロ誘導体、並びに代謝産物は、これらの化合物の定義内に含まれるものとする。
【0061】
本発明の局所治療態様での使用に特に好ましい化合物には、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール、1,2,3−シクロヘキサントリオール、及びこれらの材料の混合物が含まれる。シス異性体及びトランス異性体並びにこれらの材料の種々の光学異性体も、本発明で有効である。
【0062】
活性材料を、皮膚の治療すべき部位(例えば、酒さ、座瘡、又は皮膚炎に関連する、例えば皮膚の発赤又は症状が存在する部位)に局所的に適用する。活性材料を、典型的には、約0.001mg/cm〜約10mg/cm、好ましくは、約0.1mg/cm〜約1mg/cm、より好ましくは、約0.1mg/cm〜約0.5mg/cmの量で皮膚に適用するが、これは、処方物、治療をうける患者、及び治療を受ける特定の状態の性質に応じて変化し得る。本発明の文脈において、健康な外観の皮膚の維持及び皮膚状態の緩和には、健康な頭皮及び毛髪の維持、炎症を起こした皮膚の鎮静、発赤、腫脹、及び皮膚瘢痕の軽減、皮膚の質感の維持、詰まった毛穴及び炎症を起こした毛穴の詰まりの除去、並びに皮膚状態の改善及び皮膚の問題の緩和(皮膚の発疹、傷、及び炎症に関連する症状の軽減又は消失、並びに老化した皮膚の外観の改善を含む)が含まれる。活性材料を、薬学的添加物又は美容添加物及び局所キャリアと組み合わせて適用することができる。局所薬学的添加物又は局所美容添加物並びにキャリアは、当該分野で周知であり、例えば、2004年4月20日に発行されたChomczynskiの米国特許第6,723,755号、2004年2月24日に発行されたHarichian他の米国特許第6,696,069号、2004年2月17日に発行されたMakimoto他の米国特許第6,692,754号、2003年12月9日に発行されたBreton他の米国特許第6,660,283号、2003年9月23日に発行されたHarichian他の米国特許第6,623,778号(これら全てが参照により本明細書中に援用される)に記載されている。
【0063】
局所キャリアと共に使用する場合、活性材料及び局所キャリアは、共に、局所組成物を含む。このような局所組成物では、活性材料は、一般に、キャリアを含む均衡を保って約0.001%〜約10%の組成物を含む。
【0064】
〔実施例〕
以下の経口補助食品を、単独で又はシクロヘキサノール誘導体を含む局所組成物と組み合わせて使用する。局所組成物を、皮膚の発赤領域に朝と晩の1日2回適用する。局所組成物は、0.5%のカルボマー940(Spectrum Quality Products, Gardena, CA)、1%の1,4−シクロヘキサンジオール(シス/トランス)、0.3%のグリセリン、及び水(100%に合わせる)を含む。溶液を、水酸化ナトリウムでpH7.0に調整する。
【0065】
経口治療薬及び局所治療薬を同時に投与する場合、経口補助食品を、下記の量にて1日1回又は朝と晩の1日2回消費する。各実施例では、2週間後、皮膚の発赤が軽減されるか消失する。
【0066】
〔実施例1〕
(トマトジュース補助食品)
300mgのビタミンC/リットルを含み、20mgのパントテノール/リットルを補足したトマトジュース(Tomato Drink, Cinna Health Products, Molecular Research Center, Inc., Cincinnati, OH)。250mlのジュースを、1日に1回消費する。
【0067】
〔実施例2〕
(トマトペースト補助食品)
36mgのビタミンC及び300IUのビタミンAを含む200gのトマトペースト(HUNT’S(登録商標)トマトペースト、ConAgra Dietaries, Irvine,CA)を、1000mlの水と混合する。250mlの混合物を、1日に1回消費する。
【0068】
〔実施例3〕
(リコピン錠剤補助食品)
ダイズ油に溶解した5mgのリコピンを含むリコピンの錠剤(Nature's Bounty, Inc., Bohemia, N.Y)を、経口投与する(5錠を、1日に1回消費する)。
【0069】
〔実施例4〕
(水抽出補助食品)
340gのトマトペースト(HUNT’S(登録商標)トマトペースト)を、660mlの水と混合し、混合物を室温で保存する。6時間の保存後、混合物は沈殿し、リコピン含有ペレットを再度660mlの水で抽出する。得られた水抽出ペレットを、660mlの水に懸濁する。200mlの懸濁液を、1日に1回消費する。
【0070】
〔実施例5〕
(酸性水抽出補助食品)
340gのトマトペースト(HUNT’S(登録商標)トマトペースト)を、660mlの水と混合する。混合物を、HClでpH3に酸性化し、室温で保存する。6時間の保存後、混合物は沈殿し、リコピン含有ペレットを再度660mlのpH3の水で抽出する。得られた酸性抽出ペレットを、660mlの水に懸濁する。混合物のpHを、水酸化ナトリウムでpH4に調整する。200mlの懸濁液を、0.5mlのトウモロコシ油(ACH Dietary Companies, Inc., Memphis,TN)と混合し、1日に1回消費する。
【0071】
〔実施例6〕
(グレープフルーツジュースと混合した酸抽出トマト補助食品)
340gのトマトペースト(HUNT’S(登録商標)トマトペースト)を、660mlの水と混合する。混合物を、HClでpH3に酸性化し、室温で保存する。6時間の保存後、混合物は沈殿し、リコピン含有ペレットを再度660mlのpH3の水で抽出する。得られた酸抽出ペレットを、300mg/リットルのビタミンC及び0.4mg/リットルのチアミンを含む660mlのルビーレッドグレープフルーツジュース(Citrus World, Inc., Lake Wales, FL)に懸濁する。混合物のpHを、水酸化ナトリウムでpH4に調整する。200mlの懸濁液を、1日に1回消費する。
【0072】
〔実施例7〕
(アップルピューレと混合した酸抽出トマト補助食品)
340gのトマトペースト(HUNT’S(登録商標)トマトペースト)を、660mlの水と混合する。混合物を、HClでpH3に酸性化し、室温で保存する。6時間の保存後、混合物は沈殿し、リコピン含有ペレットを再度660mlのpH3の水で抽出する。得られた酸抽出ペレットを、48mgのビタミンCを含む450gのアップルソース(Mott's Inc., Stamford, CT)と混合する。混合物のpHを、水酸化ナトリウムでpH4に調整する。90gの混合物を、1日に1回消費する。
【0073】
〔実施例8〕
(ビタミンを強化した酸抽出トマト/リンゴ補助食品)
340gのトマトペースト(HUNT’S(登録商標)トマトペースト)を、660mlの水と混合する。6時間の保存後、混合物は沈殿し、リコピン含有ペレットを再度660mlのpH3の水で抽出する。得られた酸抽出ペレットを、450gのリンゴピューレに懸濁する。混合物のpHを、水酸化ナトリウムでpH4に調整する。90gの混合物を、砕いたマルチビタミン錠剤(CENTRUM(登録商標)、Wyeth Consumer Healthcare, Madison, NJ)と混合し、1日に1回消費する。マルチビタミン錠剤は、ビタミンA 3500IU、ビタミンC 60mg、ビタミンD 400IU、ビタミンE 45IU、ビタミンK 0.01mg、チアミン1.5mg、リボフラビン1.7mg、ナイアシン20mg、ビタミンB6 3mg、葉酸0.4mg、ビタミンB12 0.025mg、ビオチン0.03mg、パントテン酸10mg、カルシウム0.2g、リン 48mg、ヨウ素0.15mg、マグネシウム0.1g、亜鉛15mg、セレン0.02mg、銅2mg、クロム0.15mg、モリブデン0.075mg、塩化物0.075mg、カリウム80mg、ホウ素0.15mg、ニッケル0.005mg、ケイ素2mg、バナジウム0.01mg、ルテイン0.25mg、及びリコピン0.3mgを含む。
【0074】
〔実施例9〕
(没食子酸補助食品を含むトマトジュース)
トマトペースト、トウモロコシ油、塩、及びアスコルビン酸(400mg/l)を含む1lのトマト飲料(Cinna Health Products, MRC, Inc., Cincinnati, OH)に、800mgの没食子酸及び200mgのルチン(Spectrum Quality Products, Inc.)(pH=4.7)を補足する。200mlの飲料を、1日に1回消費する。
【0075】
〔実施例10〕
(没食子酸補助食品を含むパイナップルジュース)
678mgのビタミンCを含む1lのパイナップルジュース(Dole Packaged Foods Corp., Westlake Village, CA)に、1gの没食子酸(Spectrum Quality Products, Inc.)を補足する。200mgのジュースを、1日に2回消費する。
【0076】
〔実施例11〕
(没食子酸錠剤)
200gmの没食子酸(Spectrum Quality Products, Inc.)を、植物性カプセル(Capsuline, FL)に封入する。毎日朝食前と夕食前に2錠を消費する。
【0077】
〔実施例12〕
(ビタミンC錠剤)
1gのアスコルビン酸(Spectrum Quality Products, Inc.)を、植物性カプセル(Capsuline, FL)に封入する。毎日朝食前及び夕食前に2錠を消費する。
【0078】
これらのリコピン及び抗酸化補助食品を、患者の座瘡、酒さ、皮膚炎、又は刺激を改善するために皮膚局所治療薬(シクロヘキサンジオール等)と同時に摂取することができる。
【0079】
さらに、上記で定義した補助食品は、高レベルの抗酸化剤と同時摂取することができる胃の不快感を緩和するための約50mg〜約250mgの乾燥ショウガ根粉末を含み得る。
【0080】
[参考文献]
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H.J. Heinz Company, sponsor, www.lycopene.org.
National Rosacea Society, www.rosacea.org.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水で抽出されたリコピン含有材料を含む経口消費のための組成物。
【請求項2】
トマト、スイカ、グレープフルーツ、グアバ、パパイヤ、及びそれらの混合物から選択される果物由来の材料を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
非リコピン植物材料をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ビタミン、抗酸化剤、微量元素、天然抽出物、食品添加物、ホルモン、タンパク質、脂肪酸、オイル、アルコール、炭水化物、及びそれらの混合物から選択される補助材料をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記水抽出はpH約6未満で行われる、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記抽出はpH約1.5〜pH約4で行われる、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
トマト、スイカ、グレープフルーツ、グアバ、パパイヤ、及びそれらの混合物から選択される果物由来の材料を含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
非リコピン植物材料をさらに含む、請求項5に記載の組成物。
【請求項9】
ビタミン、抗酸化剤、微量元素、天然抽出物、植物材料、食品添加物、ホルモン、タンパク質、脂肪酸、オイル、アルコール、炭水化物、及びそれらの混合物から選択される補助材料を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
実質的に純粋な没食子酸、没食子酸エステルを除く没食子酸誘導体、及びそれらの混合物から選択される材料を補足した植物由来材料を含む経口消費のための組成物。
【請求項11】
ショウガ、ショウガ抽出物、ルチン、及びそれらの混合物から選択される有効量の材料をさらに含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
アスコルビン酸及びその誘導体を除く、実質的に純粋な抗酸化剤から選択される材料、並びに/又は、フェノール系、ポリフェノール系、カロテノイド系及びフラボノイド系の抗酸化剤及びそれらの誘導体から選択される抗酸化剤を豊富に含む植物由来材料、並びに、それらの混合物を補足したリコピン含有材料を含む経口消費のための組成物。
【請求項13】
前記抗酸化剤は、没食子酸、ルチン、ヒドロキシチロゾール、オレウロペイン、及びそれらの混合物を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記植物由来材料は、1gの乾燥重量あたり少なくとも約40mgの没食子酸又は没食子酸等価物を含む、請求項12に記載の組成物。
【請求項15】
ショウガ、ショウガ抽出物、及びそれらの混合物から選択される有効量の材料をさらに含む、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
水抽出されたリコピン含有植物材料の作製プロセスであって、該水抽出を行って、水不溶性植物マトリックス中に分散した親水性化合物を含む水不溶性残渣が得られることを特徴とする、水抽出されたリコピン含有植物材料の作製プロセス。
【請求項17】
前記抽出はpH約6未満の水で行われる、請求項16に記載の作製プロセス。
【請求項18】
前記抽出はpH約1.5〜pH約4の水で行われる、請求項17に記載の作製プロセス。
【請求項19】
健康な皮膚を維持すると共に、座瘡、酒さ、炎症、刺激、及び皮膚老化に関連する状態を含む皮膚状態を緩和する方法であって、(a)該皮膚状態の部位での該状態の局所治療を、(b)有効量の1つ又は複数の抗酸化剤を含む組成物のヒトへの経口投与と共にこのような治療を必要とする前記ヒトに施すことを含むことを特徴とする、健康な皮膚を維持すると共に、皮膚状態を緩和する方法。
【請求項20】
有効量のショウガ又はショウガ抽出物を、前記ヒトにさらに投与する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記局所治療は、前記ヒトの前記状態の部位に、以下の式:
【化1】

(式中、Rは、−OH及びC〜CアルキルOHから選択され、R、R、R、R、及びRは、それぞれ独立して、−H、−OH、−COOH、C〜Cアルキル、及びC〜Cシクロアルキルから選択され、但し、化合物は、わずか5つの−OH基しか含まない)
を有する安全且つ有効な量の化合物を局所的に適用することを含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
前記化合物を、約0.001mg/cm〜約10mg/cmの量で皮膚に適用する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記化合物を含む局所キャリアを皮膚に適用する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記化合物は、シクロヘキサノール、2−シクロヘキシルエタノール、シクロヘキシルメタノール、3−シクロヘキシル−1−プロパノール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、4−シクロヘキシルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1,2,3−シクロヘキサントリオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール、1,4,5−シクロヘキサントリオール、及びそれらの混合物から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記化合物は、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,2,3−シクロヘキサントリオール、1,3,5−シクロヘキサントリオール及びそれらの混合物から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記局所組成物は、ビタミン、抗酸化剤、微量元素、天然抽出物、植物材料、ホルモン、タンパク質、脂肪酸、炭水化物、オイル、及びそれらの混合物から選択される選択される補助材料を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項27】
前記経口組成物は、水で抽出したリコピン含有材料を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項28】
前記水抽出はpH約6未満で行われる、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記水抽出はpH約1.5〜pH約4で行われる、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記経口組成物は、非リコピン植物由来材料をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記経口組成物は、ビタミン、抗酸化剤、微量元素、天然抽出物、植物材料、食品添加物、ホルモン、タンパク質、脂肪酸、炭水化物、オイル、及びそれらの混合物から選択される選択される材料を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項32】
没食子酸、アスコルビン酸、没食子酸及びアスコルビン酸の薬学的に活性な誘導体、並びにそれらの混合物から選択される抗酸化剤を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
有効量のショウガ又はショウガ抽出物を、前記ヒトにさらに投与する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記抗酸化剤を、約1mg/kg体重〜約200mg/kg体重の1日量で投与する、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記抗酸化剤は、アスコルビン酸及びその誘導体から選択され、約3mg/kg体重〜約200mg/kg体重の範囲の1日量で投与する、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記抗酸化剤は、没食子酸、ルチン、及びそれらの誘導体から選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
前記経口組成物は、ビタミン、微量元素、天然抽出物、植物材料、食品添加物、ホルモン、タンパク質、脂肪酸、炭水化物、オイル、及びそれらの混合物を含む群から選択される補助材料をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
前記抗酸化剤を含む前記経口組成物を、固体、溶液、又は懸濁液として投与する、請求項31に記載の方法。
【請求項39】
アスコルビン酸、没食子酸、ルチン、及びそれらの誘導体から選択される1つ又は複数の抗酸化剤と共にショウガ又はショウガ抽出物を含む経口投与のための組成物。

【公表番号】特表2008−521912(P2008−521912A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−544460(P2007−544460)
【出願日】平成17年11月29日(2005.11.29)
【国際出願番号】PCT/US2005/043301
【国際公開番号】WO2006/060470
【国際公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【出願人】(507181682)
【Fターム(参考)】