説明

先進グリッド構造体およびその製造方法

【課題】この発明は、軽量、高強度、高剛性および制振性を維持しつつ、熱伝導性を高めることができる先進グリッド構造体およびその製造方法を得る。
【解決手段】先進グリッド構造体1は、直方体のリブ2〜4を交差して正三角形を組み合わせてなる幾何学的パターンを形成するように配列して構成される。先進グリッド構造体1の外周領域を構成するリブ2〜4の部位は、一方向材と制振材とを交互に積層して構成されている。先進グリッド構造体1の外周領域に囲まれた中央領域を構成するリブ2〜4の部位は、一方向材により構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば人工衛星に搭載されるコンポーネント機器を取り付ける機器パネルに適用される先進グリッド構造体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人工衛星に搭載されるコンポーネント機器は、機器パネルに取り付けられて、ロケットで打ち上げられる。この際、厳しい振動環境に曝されることから、コンポーネント機器には、耐振動特性が求められる。
一方、機器パネルについては、打ち上げ時の重量軽減のために、軽量化が求められる。また、打ち上げ時の振動によって機器パネルが損傷して、或いは撓んで、コンポーネント機器に荷重がかかり、コンポーネント機器が破損するのを避けるために、機器パネルには、高強度、高剛性が求められる。
近年では、これに加えて、さらに厳しい振動環境においてもコンポーネント機器の破損を防止するために、コンポーネント機器が取り付けられる機器パネルにも振動を抑制する制振機能が求められている。
【0003】
従来の構造体では、繊維強化合成樹脂材料からなる2つの面板間に、連結部付近では、制振材が設けられ、連結部付近を除く領域では、例えばコアポリメタクリルイミドなどの硬質発泡合成樹脂からなる多数の空隙を有するコアが設けられていた(例えば、特許文献1参照)。
このように構成された従来の構造体では、硬質発泡合成樹脂からなるコアを繊維強化合成材料からなる面板間に設けたサンドイッチパネル構造とし、軽量、高強度および高剛性を実現している。また、制振材が連結部付近に設けられているので、被連結体から連結部を介して伝達される振動が制振材で制振され、振動の構造体に取り付けられた機器への伝達が抑制される。
【0004】
【特許文献1】特開2001−278039号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の構造体では、熱伝導率の良い炭素繊維強化合成樹脂を用いて面板を作製しても、面板の厚みが薄いので、面板の熱伝導性は低くなる。また、制振材の熱伝導性も低い。そこで、従来の構造体に取り付けられた機器から発生する熱の制御が十分にできないという課題があった。
【0006】
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、軽量、高強度、高剛性および制振性を維持しつつ、熱伝導性を高めることができる先進グリッド構造体およびその製造方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による先進グリッド構造体は、直方体のリブを交差させて幾何学的パターンを形成するように配列してなる先進グリッド構造体であって、上記幾何学的パターンの外周領域を構成する上記リブの部位が、炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材と制振材とを交互に積層して構成され、かつ上記外周領域に囲まれた上記幾何学的パターンの中央領域を構成する上記リブの部位が、炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材により構成されているものである。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、幾何学的パターンの中央領域が、炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材により構成されているので、軽量、高強度、および高剛性の先進グリッド構造体が得られる。また、幾何学的パターンの外周領域が、炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材と制振材とを交互に積層して構成されているので、振動が幾何学的パターンの外周領域で減衰され、幾何学的パターンの中央領域に加わる振動負荷が低減される。さらに、幾何学的パターンの中央領域および外周領域に炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材が用いられているので、熱伝導性が高められ、優れた放熱性が実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体を示す斜視図、図2はこの発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体における制振部と高剛性部とを模式的に示す斜視図、図3はこの発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体を構成するリブを示す斜視図、図4はこの発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体を用いたコンポーネント機器の搭載状態を説明する斜視図である。
【0010】
図1において、先進グリッド構造体1は、平行に所定のピッチで配列された0°方向に延在する第1リブ2の群と、互いに平行に所定のピッチで配列されて+60°方向に延在し、第1リブ2に対して60°の交差角で交差する第2リブ3の群と、互いに平行に所定のピッチで配列されて−60°の方向に延在し、第1リブ2と第2リブ3との交差部を通る第3リブ4の群と、を有する。つまり、第1乃至第3リブ2〜4の群が、矩形の枠体5内に正三角形の頂点で交差するように、即ち正三角形を組み合わせた幾何学的パターンを構成するように配列されている。ここでは、矩形の枠体5の相対する2辺が第1リブ2で構成され、第1乃至第3リブ2〜4が枠体5の残る相対する2辺に連結されている。
【0011】
図3に示されるように、第1乃至第3リブ2〜4は、それぞれ、高剛性部6aの両端に制振部7aを有する直方体に構成されている。そして、第1乃至第3リブ2〜4の高剛性部6aは、プリプレグ8を所定高さに積層して硬化させて構成されている。第1乃至第3リブ2〜4の制振部7aは、プリプレグ8と制振材9とを交互に所定高さに積層し、プリプレグ8を硬化させて構成されている。プリプレグ8は、一方向材で作製されている。ここで、一方向材とは、長さ方向が揃えられた炭素繊維10の集合体に合成樹脂11を含浸して作製され、炭素繊維10の長さ方向がプリプレグ8の長さ方向に一致しているプリプレグ材料である。そして、この一方向材からなるプリプレグ8を硬化させたものが炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材となる。合成樹脂11としては、例えば不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂が用いられる。制振材9としては、例えば主成分が石油系アスファルトと熱可塑性ゴムとであり、加熱混錬で原材料を製造した後、シート形状に成型した粘弾性体シートが用いられる。また、制振材9は、同一高さ位置の高剛性部6aのプリプレグ8に突き合わせ接続されており、制振部7aを構成するプリプレグ8は、同一高さ位置の高剛性部6aのプリプレグ8の延長部により構成されている。
【0012】
図2に示されるように、高剛性部6aが先進グリッド構造体1の中央領域に配列されて高剛性部6を構成し、制振部7aが高剛性部6を取り囲む外周領域に配列されて制振部7を構成している。
【0013】
このように構成された先進グリッド構造体1では、炭素繊維10が第1乃至第3リブ2〜4の長さ方向に連続しており、第1乃至第3リブ2〜4の長さ方向の熱伝導性が高められる。この先進グリッド構造体1は、図4に示されるように、枠体5を衛星構体パネル13,14に接合して取り付けられる。そして、コンポーネント機器15が先進グリッド構造体1の高剛性部6に取り付けられる。そこで、コンポーネント機器15で発生した熱は、第1乃至第3リブ2〜4に沿って衛星構体パネル13,14に伝達され、衛星構体パネル13,14から放熱される。また、衛星構体パネル13,14から枠体5を介して制振部7に伝達された振動は、制振部7を構成する制振材9で制振される。
【0014】
この実施の形態1によれば、先進グリッド構造体1が、一方向材からなるプリプレグ8を積層して硬化させて作製された炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材で構成された直方体の第1乃至第3リブ2〜4を、正三角形を組み合わせた幾何学的パターンを構成するように配列して作製されているので、軽量、高強度、かつ高剛性の先進グリッド構造体を実現できる。
【0015】
高剛性部6を構成する第1乃至第3リブ2〜4の部位は一方向材からなるプリプレグ8のみで構成されているので、高強度かつ高剛性の高剛性部6が得られる。そこで、振動が高剛性部6に伝達されても、高剛性部6の損傷や変形は発生しにくく、高剛性部6に取り付けられたコンポーネント機器15に荷重がかかりにくい。また、先進グリッド構造体1の外周部分に制振部7を構成しているので、衛星構体パネル13,14から先進グリッド構造体1に伝達された振動は制振部7で減衰される。このように、高剛性部6の強度および剛性が高く、かつ高剛性部6に加わる振動負荷が低減されるので、打ち上げ時の振動に起因するコンポーネント機器15の損傷発生が抑制される。
【0016】
第1乃至第3リブ2〜4が、一方向材からなるプリプレグ8を積層して硬化させて構成されているので、炭素繊維10が第1乃至第3リブ2〜4の長さ方向に連続しており、第1乃至第3リブ2〜4の長さ方向の熱伝導性が高められる。そこで、高剛性部6に取り付けられたコンポーネント機器15の発熱が第1乃至第3リブ2〜4を介して衛星構体パネル13,14に伝達、放熱されるので、コンポーネント機器15の熱制御性がよくなる。
【0017】
つぎに、先進グリッド構造体1の製造方法について図5乃至図7を参照しつつ説明する。なお、図5〜図7では、上段に各工程での貼り付けパターンを示し、下段に貼り付け後の積層状態の上面図を示している。また、各図におけるプリプレグ8a〜8hは、上述のプリプレグ8と同一のものであり、粘弾性体シート12a〜12cは、同一のものである。
【0018】
まず、図5の(a)に示されるように、一方向材からなるテープ状のプリプレグ8aを所定ピッチで成形型(図示せず)上に貼り付ける。ついで、図5の(b)に示されるように、先に貼り付けたプリプレグ8aの列の両端を連結するようにプリプレグ8bを2列に成形型上に貼り付ける。ついで、図5の(c)に示されるように、先に貼り付けたプリプレグ8aに対して+60度の角度で、プリプレグ8cを所定ピッチで成形型上に貼り付ける。ついで、図5の(d)に示されるように、先に貼り付けたプリプレグ8aに対して−60度の角度で、プリプレグ8dを所定ピッチで成形型上に貼り付ける。これにより、正三角形を組み合わせた幾何学的パターンが形成される。この図5の(a)〜(d)の工程を所定回繰り返し、プリプレグ8a〜8dを所定の厚みまで積層する。
【0019】
つぎに、図6の(a)に示されるように、制振材シートとしての粘弾性体シート12aをプリプレグ8aの積層体の各端部に重ねて貼り付ける。ついで、図6の(b)に示されるように、プリプレグ8eを露出するプリプレグ8aの積層体上に重ねて貼り付ける。この時、粘弾性体シート12aの端面と中央部に配置されたプリプレグ8eの端面とが突き合わせ接続されている。ついで、図6の(c)に示されるように、先に貼り付けた粘弾性体シート12aの各端部を連結するようにプリプレグ8fを2列に貼り付ける。ついで、図6の(d)に示されるように、粘弾性体シート12bをプリプレグ8cの積層体の各端部に重ねて貼り付ける。ついで、図7の(a)に示されるように、プリプレグ8gを露出するプリプレグ8cの積層体上に重ねて貼り付ける。この時、粘弾性体シート12bの端面と中央部に配置されたプリプレグ8gの端面とが突き合わせ接続されている。
【0020】
さらに、図7の(b)に示されるように、粘弾性体シート12cをプリプレグ8dの積層体の各端部に重ねて貼り付ける。ついで、図7の(c)に示されるように、プリプレグ8hを露出するプリプレグ8dの積層体上に重ねて貼り付ける。この時、粘弾性体シート12cの端面と中央部に配置されたプリプレグ8hの端面とが突き合わせ接続されている。この図6の(a)〜(d)および図7の(a)〜(c)の工程を所定回繰り返し、粘弾性体シート12a〜12cおよびプリプレグ8e〜8hを所定の厚みまで積層する。この粘弾性体シート12a〜12cおよびプリプレグ8a〜8hの積層工程は、例えば自動積層ロボットを使用して行われる。
【0021】
ついで、このように粘弾性体シート12a〜12cおよびプリプレグ8a〜8hが積層された成形型をオートクレーブなどで加熱加圧成形する。これにより、プリプレグ8a〜8hの積層体が加熱硬化されて一体化され、正三角形を組み合わせた幾何学的パターンの図1に示される先進グリッド構造体1が得られる。
【0022】
このように、この実施の形態1によれば、先進グリッド構造体1を自動で簡易に一体成形することができるので、軽量、高強度、かつ高剛性で、制振性および放熱性に優れた先進グリッド構造体を安価に、短納期で製造することができる。
【0023】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2に係る先進グリッド構造体の製造方法を説明する図、図9はこの発明の実施の形態2に係る先進グリッド構造体の製造方法におけるプリプレグ供給状態を説明する要部拡大図である。
【0024】
図8および図9において、自動積層ロボット20は、制御装置21と、アーム22の先端に取り付けられた加圧ヘッド23と、を備えている。加圧ヘッド23は、貼り付けテープ25が離型テープ26を挟み込んでロール状に巻き付けられたドラム24と、離型テープ26を巻き取るテープ巻き取りローラ27と、貼り付けテープ25を成形型19上に貼り付ける加圧ローラ28と、を備えている。貼り付けテープ25は、連続したプリプレグ8の下層と、プリプレグ8と粘弾性体シート12とが突き合わせ接続されて交互に配列された上層との2層構造に作製されている。そして、粘弾性体シート12の長さおよび配列間隔は、図1に示される先進グリッド構造体1の仕様(幾何学的パターンなど)および貼り付けテープ25の貼り付け順を考慮して設計される。また、制御装置21が、加圧ヘッド23が成形型19上を所望の走行パターンで走行し、貼り付けテープ25を成形型19上に貼り付けて先進グリッド構造体1を構成するように、アーム22を駆動制御する。
【0025】
この実施の形態2によれば、貼り付けテープ25は、連続したプリプレグ8の下層と、プリプレグ8と粘弾性体シート12とが突き合わせ接続されて交互に配列された上層との2層構造に作製されている。そこで、プリプレグ8と粘弾性体シート12とを同一層に貼り付ける際に、プリプレグ8と粘弾性体シート12とを同一工程で貼り付けることができ、プリプレグ8および粘弾性体シート12との積層工程が短縮され、生産性が高められる。また、2層構造となっているので、所望の積層高さを得るための積層工程が半分ですみ、その分積層工程が短縮され、生産性が高められる。さらに、貼り付けテープ25が連続した状態でプリプレグ8と粘弾性体シート12とを断線することなく供給できるので、生産性が高められる。
【0026】
なお、上記各実施の形態では、先進グリッド構造体1が、第1乃至第3リブ2〜4を、矩形の枠体5内に正三角形の頂点で交差するように配列して構成されているものとしているが、先進グリッド構造体は、それぞれ平行な直方体のリブで構成される複数のリブ群が他のリブ群のリブと交差して幾何学的パターンを形成し、かつ長さ方向を揃えられた炭素繊維の集合体がその長さ方向をリブの長さ方向に一致させて各リブの長さ方向の全域に渡って延在されていればよく、リブにより形成される幾何学的パターンは正三角形を組み合わせたものに限定されるものではない。例えば、それぞれ平行なリブで構成される第1および第2リブ群を、正方形を組み合わせた幾何学的パターンとなる格子状に配列したものでもよいし、それぞれ平行なリブで構成される第1乃至第3リブ群を、三角形と六角形とを組み合わせた幾何学的パターンとなるように配列したものでもよい。また、リブ群間の配列ピッチを同ピッチにする必要はなく、各リブ群内の配列ピッチも等ピッチにする必要もない。
【0027】
また、上記各実施の形態では、先進グリッド構造体1は、矩形の枠体5を有するものとしているが、矩形の枠体5を省略して先進グリッド構造体を作製しても、同様の効果が得られる。
また、上記各実施の形態では、制振材9としては、例えば主成分が石油系アスファルトと熱可塑性ゴムとであり、加熱混錬で原材料を製造した後、シート形状に成型した粘弾性体シートを用いるものとしているが、制振材はこれに限定されるものではなく、例えば、アクリルなどの樹脂系の粘弾性材料などを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体を示す斜視図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体における制振部と高剛性部とを模式的に示す斜視図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体を構成するリブを示す斜視図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体を用いたコンポーネント機器の搭載状態を説明する斜視図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体の製造工程を説明する工程図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体の製造工程を説明する工程図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係る先進グリッド構造体の製造工程を説明する工程図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係る先進グリッド構造体の製造方法を説明する図である。
【図9】この発明の実施の形態2に係る先進グリッド構造体の製造方法におけるプリプレグ供給状態を説明する要部拡大図である。
【符号の説明】
【0029】
1 先進グリッド構造体、2 第1リブ、3 第2リブ、4 第3リブ、6 高剛性部、7 制振部、8,8a〜8h プリプレグ、9 制振材、10 炭素繊維、11 合成樹脂、12,12a〜12c 粘弾性体シート(制振材シート)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体のリブを交差させて幾何学的パターンを形成するように配列してなる先進グリッド構造体であって、
上記幾何学的パターンの外周領域を構成する上記リブの部位が、炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材と制振材とを交互に積層して構成され、かつ上記外周領域に囲まれた上記幾何学的パターンの中央領域を構成する上記リブの部位が、炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材により構成されていることを特徴とする先進グリッド構造体。
【請求項2】
上記幾何学的パターンの外周領域を構成する炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材が、上記幾何学的パターンの中央領域を構成する炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材の延長部により構成され、かつ上記幾何学的パターンの外周領域を構成する制振材が、同一高さ位置の上記幾何学的パターンの中央領域を構成する炭素繊維強化プラスチックの一方向強化材に突き合わせ接続されていることを特徴とする請求項1記載の先進グリッド構造体。
【請求項3】
上記請求項1又は請求項2に記載の先進グリッド構造体を製造する方法であって、
一方向材をテープ状に成形したプリプレグを成形型上に上記幾何学的パターンを形成するように貼り付ける工程、上記制振材をテープ状に成形した制振材シートを上記幾何学的パターンの外周領域に配置された上記プリプレグの部位上に貼り付ける工程、および上記プリプレグを上記制振材シートと突き合わせ接続するように、上記幾何学的パターンの中央領域に配置された上記プリプレグの部位上に貼り付ける工程を繰り返し、上記プリプレグおよび上記制振材シートを上記成形型上に所定高さに積み上げる工程と、
上記成形型上に積み上げられた上記プリプレグおよび上記制振材シートの積層体を加熱、加圧して上記プリプレグを硬化させる工程と、
を有することを特徴とする先進グリッド構造体の製造方法。
【請求項4】
上記請求項1又は請求項2に記載の先進グリッド構造体を製造する方法であって、
一方向材をテープ状に成形したプリプレグと上記制振材をテープ状に成形した制振材シートとが突き合わせ接続されて交互に配列された層を、上記プリプレグの単一層上に積層して2層構造に構成された貼り付けテープを成形型上に積み上げて、所定高さを有する上記幾何学的パターンを形成する工程と、
上記成形型上に積み上げられた上記貼り付けテープの積層体を加熱、加圧して上記プリプレグを硬化させる工程と、
を有することを特徴とする先進グリッド構造体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−273325(P2008−273325A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−117503(P2007−117503)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】