説明

光モジュール及びその製造方法

【課題】光モジュールの光電素子で発生する熱の放熱効果を十分に得る。
【解決手段】光モジュール100は、光学部材(例えば、レンズ:図示略)を含むレセプタクル1と、レセプタクル1に固定された可撓性基板2と、可撓性基板2上に搭載され、可撓性基板2を介して光学部材と光結合された光電素子(半導体光デバイス3)とを有している。光モジュール100は、更に、光電素子の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外の面に接している伝熱部材4と、可撓性基板2上において光電素子の配置領域以外の領域に形成され、且つ、伝熱部材4と接続されている金属薄膜5とを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光モジュール及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光モジュールは、例えば、光電素子(発光素子又は受光素子)と、この光電素子が搭載された可撓性基板と、光電素子が光学的に結合される光学部材と、を有している。
【0003】
光電素子で発生した熱を放熱する構造としては、例えば、特許文献1に記載されたものがある。この構造では、可撓性基板の一方の面に形成された電気配線上に、バンプを介して光電素子(同文献中の光素子)及び半導体素子(同文献中のICチップ)をフリップチップ接続している。この構造では、更に、可撓性基板の他方の面に光学部材(同文献中の光配線部材)を設け、光学部材上に金属板を設けている。同文献には、光電素子及び半導体素子で発生する熱は、可撓性基板及び光配線部材を介して金属板に伝熱され、該金属板の表面より放熱される旨の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−151993号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構造では、光電素子及び半導体素子を電気配線上にフリップチップ接続しているため、光電素子及び半導体素子で発生する熱は、バンプのみを介して電気配線に伝導する。このため、光電素子及び半導体素子から電気配線への伝熱効率が悪い。
しかも、この構造では、電気配線に伝導した熱は、可撓性基板及び光配線部材を介して金属板に伝熱されるため、電気配線から金属板への伝熱効率も悪い。
よって、光電素子及び半導体素子から金属板へと十分に熱が伝わらず、十分な放熱効果が得られない可能性がある。
【0006】
このように、光モジュールの光電素子で発生する熱の放熱効果を十分に得ることは困難だった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、光学部材を含むレセプタクルと、
前記レセプタクルに固定された可撓性基板と、
前記可撓性基板上に搭載され、前記可撓性基板を介して前記光学部材と光結合された光電素子と、
前記光電素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面以外の面に接している伝熱部材と、
前記可撓性基板上において前記光電素子の配置領域以外の領域に形成され、且つ、前記伝熱部材と接続されている金属薄膜と、
を有する光モジュールを提供する。
【0008】
この光モジュールによれば、光電素子の外面のうち可撓性基板と対向する面以外の面に接している伝熱部材と、可撓性基板上において光電素子の配置領域以外の領域に形成され、且つ、伝熱部材と接続されている金属薄膜と、を有している。よって、光電素子で発生する熱を、伝熱部材を介して金属薄膜に伝導させ、金属薄膜から放熱させることができる。よって、特許文献1の技術と比べて、放熱効果を高めることができる。
【0009】
また、本発明は、可撓性基板上に光電素子を搭載する工程と、
前記光電素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面以外の面に接触するように、伝熱部材を設ける工程と、
前記可撓性基板上において前記光電素子の配置領域以外の領域に、前記伝熱部材と接続するように金属薄膜を形成する工程と、
前記光電素子と、光学部材を含むレセプタクルの前記光学部材と、の相対位置を合わせて、前記光電素子と前記光学部材とを前記可撓性基板を介して光結合させる工程と、
を有することを特徴とする光モジュールの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、光モジュールの光電素子で発生する熱の放熱効果を十分に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施形態に係る光モジュールの側面図である。
【図2】実施形態に係る光モジュールの平面図である。
【図3】実施形態に係る光モジュールの正面図である。
【図4】可撓性基板上への各デバイスの実装態様を示す模式的な断面図である。
【図5】実施形態に係る光モジュールの一連の製造工程を示す斜視図である。
【図6】実施形態に係る光モジュールの一連の製造工程を示す斜視図である。
【図7】実施形態に係る光モジュールの一連の製造工程を示す斜視図である。
【図8】実施形態に係る光モジュールの一連の製造工程を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0013】
図1乃至図3は実施形態に係る光モジュール100を示す図であり、このうち図1は側面図、図2は平面図(図1の矢印A方向から見た図)、図3は正面図(図1の矢印B方向から見た図)である。なお、図3において、金属薄膜5は図示を省略している。図4は可撓性基板2上への各デバイスの実装態様を示す模式的な断面図である。
【0014】
本実施形態に係る光モジュール100は、光学部材(例えば、レンズ:図示略)を含むレセプタクル1と、レセプタクル1に固定された可撓性基板2と、可撓性基板2上に搭載され、可撓性基板2を介して光学部材と光結合された光電素子(半導体光デバイス3)とを有している。光モジュール100は、更に、光電素子の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外の面に接している伝熱部材4と、可撓性基板2上において光電素子の配置領域以外の領域に形成され、且つ、伝熱部材4と接続されている金属薄膜5とを有している。以下、詳細に説明する。
【0015】
図1乃至図3に示すように、レセプタクル1は、筒状の本体部1aと、この本体部1aの一端に連結されたデバイス収容部1bと、を有している。
【0016】
本体部1a内には、本体部1aの軸方向(図1の矢印A方向と同方向)を光軸とするレンズ(図示略)が設けられている。このレンズは、本体部1aと一体形成されていても良いし、或いは、本体部1aとは別体のレンズを本体部1aに固定しても良い。
【0017】
デバイス収容部1bには、例えば、図1の矢印A方向側及びD方向側に向けて開放した直方体形状の中空10が形成されている。この中空10内には、可撓性基板2のデバイス搭載部2a(後述)と伝熱部材4とが収容されている。
【0018】
可撓性基板2は、例えば、図1及び図2の矢印C方向及びD方向に長尺に形成されている。例えば、可撓性基板2における矢印C方向側の端部には、デバイス搭載部2aが形成され、このデバイス搭載部2aに半導体光デバイス3及び半導体デバイス6が搭載されている。なお、デバイス搭載部2aは、例えば、可撓性基板2におけるそれ以外の部分よりも幅狭となっている(図5〜図7参照)。一方、可撓性基板2における矢印D方向側の端部には、図2に示すように、外部接続端子24が形成されている。
【0019】
図4に示すように、可撓性基板2は、可撓性の基板本体21と、この基板本体21上に設けられた多層配線22と、この多層配線22上に設けられた絶縁樹脂層23と、を有している。多層配線22は、例えば、複数層の配線層22aと、これら配線層22aの間に介在している絶縁層22bと、を有している。配線層22aには、例えば、Cuにより所望の形状に構成された配線(図示略)が形成されている。絶縁層22bは、例えば、ポリイミドにより構成されている。絶縁樹脂層23は、例えば、熱可塑性の樹脂により構成されている。
【0020】
可撓性基板2のデバイス搭載部2aの絶縁樹脂層23側の面上には、各デバイス(例えば、半導体光デバイス3、半導体デバイス6及び単板コンデンサ11(図5参照))がそれぞれバンプ(例えば、Auバンプ)7を介してフリップチップ接続されている。なお、単板コンデンサ11は無くても良い。バンプ7は、各デバイスの電極(図示略)上に設けられ、絶縁樹脂層23を貫通して最上層の配線層22aの配線に接続されている。
【0021】
ここで、各配線層22aにおいて、半導体光デバイス3の搭載箇所と対応する位置には、光透過部としての開口25が形成され、この開口25を介して、半導体光デバイス3とレセプタクル1のレンズとを光結合できるようになっている。
【0022】
図1及び図3に示すように、伝熱部材4は、例えば、各デバイスを囲むように可撓性基板2上に設けられた金属枠体8と、金属枠体8内に充填されて半導体光デバイス3及び半導体デバイス6を覆う熱伝導性樹脂9と、を含む。
【0023】
金属枠体8は、両端が開放した筒状に形成され、例えば、その筒状の中空の断面形状が矩形状となっている。金属枠体8は、その筒状の中空内に各デバイスが収まるように配置されている。金属枠体8の高さは、各デバイスのうち最も高い(厚い)デバイスよりも高くなっており、金属枠体8内に熱伝導性樹脂9を充填することにより、該熱伝導性樹脂9によって各デバイスを埋めることができるようになっている。
【0024】
金属枠体8は、例えば、バンプ(図示略)を介して可撓性基板2の基準電位部(GND電位部:図示略)に接続され、基準電位となっている。
【0025】
図1の矢印A方向における金属枠体8の端部は、例えば、デバイス収容部1bの中空10の外部に僅かに突出している。また、図1の矢印D方向側における金属枠体8の端面は、中空10の外部に臨んでいる。
【0026】
また、金属枠体8において、図1の矢印D方向側かつ矢印E方向側の端部に位置する辺8a(図5乃至図8参照)は、面取りされている。
【0027】
熱伝導性樹脂9は、熱伝導率の高い接着剤により構成され、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6と金属枠体8とを相互に接着している。このような接着剤としては、ポリアミドイミド系樹脂或いはエポキシ系樹脂に伝熱フィラー(銀、銅、アルミニウム等)を混合したものが挙げられる。
【0028】
熱伝導性樹脂9は、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6の外面のうち可撓性基板2と対向する面の反対側の面(背面)の全面に接している。より具体的には、熱伝導性樹脂9は、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外のすべての面(背面及び側面)の全面に接している。
【0029】
金属薄膜5は、例えば、可撓性基板2の図1における矢印A方向側の面のうちデバイス搭載部2a以外の部分と、金属枠体8の図1の矢印D方向における端面と、金属枠体8及び熱伝導性樹脂9の図1の矢印A方向における端面と、を連続的に覆い、かつ、大気に露出している。金属薄膜5は、例えば、可撓性基板2の図1における矢印A方向側の面のうちデバイス搭載部2a以外の部分のほぼ全面を覆っている。金属枠体8において、デバイス収容部1bの中空10より露出している部位の一部分は金属薄膜5により覆われていなくても良いし、金属枠体8においてデバイス収容部1bの中空10より露出している部位はすべて金属薄膜5により覆われていても良い。金属薄膜5は、可撓性基板2の折り曲げ性を実質的に損ねない程度の厚さに設定されている。
【0030】
次に、本実施形態に係る光モジュールの製造方法を説明する。図5乃至図8は実施形態に係る光モジュールの一連の製造工程を示す斜視図である。
【0031】
本実施形態に係る光モジュールの製造方法では、以下の工程を行う。先ず、可撓性基板2上に光電素子(半導体光デバイス3)を搭載する。次に、光電素子の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外の面に接触するように、伝熱部材4を設ける。次に、可撓性基板2上において光電素子の配置領域以外の領域に、伝熱部材4と接続するように金属薄膜5を形成する。次に、光電素子と、光学部材(例えば、レンズ:図示略)を含むレセプタクル1の光学部材と、の相対位置を合わせて、光電素子と光学部材とを可撓性基板2を介して光結合させる。以下、詳細に説明する。
【0032】
先ず、図5に示すように、可撓性基板2のデバイス搭載部2aにおける絶縁樹脂層23(図4)側の面上に各デバイスを搭載する。すなわち、例えば、半導体光デバイス3、半導体デバイス6及び単板コンデンサ11を、所望の温度に加熱された可撓性基板2上にフリップチップ接続する。この際に、バンプ7(図4)は絶縁樹脂層23を突き破り、最上層の配線層22aの配線に接続される。
【0033】
次に、図6に示すように、可撓性基板2のデバイス搭載部2aにおける絶縁樹脂層23(図4)側の面上に、金属枠体8を実装し、この金属枠体8によって各デバイス(半導体光デバイス3、半導体デバイス6及び単板コンデンサ11)を囲む。ここで、金属枠体8は、例えば、バンプ(図示略)を介して可撓性基板2の基準電位部(GND電位部:図示略)に接続されることにより、基準電位となる。
【0034】
次に、図7に示すように、金属枠体8内に熱伝導性樹脂9を充填し、該熱伝導性樹脂9により各デバイスを覆う。このとき、各デバイスの電極が形成されている面は、絶縁樹脂層23と密着しているため、熱伝導性樹脂9は各デバイスの電極とは接触しない。熱伝導性樹脂9は、例えば、金属枠体8における可撓性基板2と反対側の端面と面一となるように充填する。
【0035】
次に、図8に示すように、金属薄膜5を可撓性基板2及び伝熱部材4に接着する。この接着は、熱伝導性樹脂9と同様の材質の接着剤により行う。
【0036】
次に、レセプタクル1の中空10にデバイス搭載部2a及び伝熱部材4を配置する(図1、図3参照)。ここで、レセプタクル1の中空10の壁面と伝熱部材4との間の隙間には、予め、例えばUV硬化樹脂(UV:Ultraviolet)(図示略)を塗布しておく。
【0037】
次に、調芯を行ってレセプタクル1のレンズと半導体光デバイス3とを光結合させる。ここでは、半導体光デバイス3が表面入射型受光素子である場合を説明する。
先ず、任意のパワーの光をレセプタクル1及び可撓性基板2を介して半導体光デバイス3に入射させる状態で、レセプタクル1を可撓性基板2に対してX軸方向(例えば、図1の矢印C方向及びD方向)、Y軸(例えば、図1の紙面の手前及び奥の方向)及びZ軸方向(例えば、図1の矢印A方向及びE方向)にそれぞれ移動させて位置合わせしながら、可撓性基板2の外部接続端子24から出力される光電流をモニタする。
そして、光電流が最大となった位置で中空10の壁面と伝熱部材4との間のUV硬化樹脂にUV光を照射することにより、このUV硬化樹脂を硬化させて、伝熱部材4とレセプタクル1とを相互に仮固定する。
仮固定後、伝熱部材4と中空10の壁面との間の隙間において、UV硬化樹脂が充填されていない部分に熱硬化樹脂を塗布し、加熱によりこの熱硬化樹脂を硬化させることによって、伝熱部材4とレセプタクル1とを相互に本固定する。
こうして、光モジュール100を製造することができる。
【0038】
次に、動作を説明する。
【0039】
先ず、一例として、半導体光デバイス3が表面入射型受光素子である場合を説明する。この場合、レセプタクル1のレンズにより集光された光信号は、可撓性基板2の光透過部(開口25)を透過して半導体光デバイス3に入射し、該半導体光デバイス3にて電気信号に変換される。この電気信号は、可撓性基板2を介して半導体デバイス6に入力され、該半導体デバイス6にて増幅された後に可撓性基板2の外部接続端子24から出力される。
【0040】
次に、他の一例として、半導体光デバイス3が表面出射型面発光素子である場合を説明する。この場合、可撓性基板2の外部接続端子24から入力された電気信号は、可撓性基板2の光透過部(開口25)を介して半導体デバイス6に入力され、該半導体デバイス6にて半導体光デバイス3の駆動用の信号に変換される。この信号は、可撓性基板2を介して半導体光デバイス3へ入力され、半導体光デバイス3にて電気・光変換された後に、半導体光デバイス3より出力される。この電気・光変換後の光信号は、可撓性基板2を透過してレセプタクル1のレンズに入射し、このレンズにて集光された光信号がレセプタクル1より出力される。
【0041】
上述した何れの動作の場合にも、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6は熱源となる。半導体光デバイス3及び半導体デバイス6で発生した熱は、熱伝導性樹脂9を介して金属薄膜5に伝熱されるか、或いは、熱伝導性樹脂9及び金属枠体8をこの順に介して金属薄膜5に伝熱され、金属薄膜5より放熱される。
なお、金属枠体8において、デバイス収容部1bの中空10より露出している部位の一部分が金属薄膜5により覆われずに大気に露出している場合、その露出部からも放熱が行われる。
【0042】
以上のような実施形態によれば、光モジュール100は、半導体光デバイス3の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外の面に接している伝熱部材4と、可撓性基板2上において半導体光デバイス3の配置領域以外の領域に形成され且つ伝熱部材4と接続されている金属薄膜5と、を有している。よって、半導体光デバイス3で発生する熱を、伝熱部材4を介して金属薄膜5に伝導させ、金属薄膜5から放熱させることができる。よって、光モジュール100の半導体光デバイス3で発生する熱の放熱効果を十分に得ることができる。
【0043】
また、伝熱部材4は、半導体光デバイス3の外面のうち可撓性基板2と対向する面の反対側の面の全面に接しているので、半導体光デバイス3からの放熱性を一層高めることができる。更に、伝熱部材4は、半導体光デバイス3の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外のすべての面の全面に接しているので、半導体光デバイス3からの放熱性を一層高めることができる。
【0044】
また、光モジュール100は、可撓性基板2上に搭載された半導体デバイス6を更に有し、伝熱部材4は、半導体デバイス6の外面のうち可撓性基板2と対向する面以外の面にも接しているので、半導体デバイス6で発生する熱を、伝熱部材4を介して金属薄膜5に伝導させ、金属薄膜5から放熱させることができる。
【0045】
また、金属枠体8の辺8aが面取りされているので、可撓性基板2が辺8aに沿って折り曲げられる際に、金属枠体8が可撓性基板2を傷つけないようにすることができる。
【0046】
また、可撓性基板2の配線層22aに開口25を形成したことにより、半導体光デバイス3とレセプタクル1のレンズとの光結合が可能とされているとともに、配線層22aの開口25以外の部分は半導体光デバイス3及び半導体デバイス6の電磁シールドとして機能するようにできる。
【0047】
また、金属枠体8が可撓性基板2の基準電位部に接続されて基準電位となっているので、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6の電磁シールドとして機能する。また、熱伝導性樹脂9が導電性を有する場合、熱伝導性樹脂9も基準電位となり、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6の電磁シールドとして機能する。
【0048】
上記の実施形態では、金属枠体8において、レセプタクル1の中空10より突出している部分の表面に凹凸を形成し、この部分をヒートシンクとして機能させるようにしても良い。
【0049】
また、金属枠体8において、金属薄膜5から露出している部分に放熱板等の機構を設置することにより、半導体光デバイス3及び半導体デバイス6からの熱をより効果的に放熱することが可能になる。
【符号の説明】
【0050】
1 レセプタクル
1a 本体部
1b デバイス収容部
2 可撓性基板
2a デバイス搭載部
3 半導体光デバイス
4 伝熱部材
5 金属薄膜
6 半導体デバイス
7 バンプ
8 金属枠体
8a 辺
9 熱伝導性樹脂
10 中空
11 単板コンデンサ
21 基板本体
22 多層配線
22a 配線層
22b 絶縁層
23 絶縁樹脂層
24 外部接続端子
25 開口
100 光モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学部材を含むレセプタクルと、
前記レセプタクルに固定された可撓性基板と、
前記可撓性基板上に搭載され、前記可撓性基板を介して前記光学部材と光結合された光電素子と、
前記光電素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面以外の面に接している伝熱部材と、
前記可撓性基板上において前記光電素子の配置領域以外の領域に形成され、且つ、前記伝熱部材と接続されている金属薄膜と、
を有する光モジュール。
【請求項2】
前記伝熱部材は、
前記光電素子を囲むように前記可撓性基板上に設けられた筒状の金属枠体と、
前記金属枠体内に充填されて前記光電素子を覆う熱伝導性樹脂と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の光モジュール。
【請求項3】
前記伝熱部材は、前記光電素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面の反対側の面の全面に接していることを特徴とする請求項1又は2に記載の光モジュール。
【請求項4】
前記伝熱部材は、前記光電素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面以外のすべての面の全面に接していることを特徴とする請求項3に記載の光モジュール。
【請求項5】
前記可撓性基板上に搭載された半導体素子を更に有し、
前記伝熱部材は、前記半導体素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面以外の面にも接していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光モジュール。
【請求項6】
可撓性基板上に光電素子を搭載する工程と、
前記光電素子の外面のうち前記可撓性基板と対向する面以外の面に接触するように、伝熱部材を設ける工程と、
前記可撓性基板上において前記光電素子の配置領域以外の領域に、前記伝熱部材と接続するように金属薄膜を形成する工程と、
前記光電素子と、光学部材を含むレセプタクルの前記光学部材と、の相対位置を合わせて、前記光電素子と前記光学部材とを前記可撓性基板を介して光結合させる工程と、
を有することを特徴とする光モジュールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−151327(P2011−151327A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−13495(P2010−13495)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】