説明

光導波路回路

【課題】小型・高集積の光回路の実現に適する高比屈折率差を有しコア断面積の小さな光導波路においては、低損失光伝搬を実現するため二光子吸収を低減する。
【解決手段】本発明による第一実施形態の光導波路及び入力光学系の構成を図1に示す。光導波路101のコア3はシリコン、下部クラッド2及び上部クラッド4は石英ガラスから成る。波長1.55μm帯の光に対する屈折率は、コアで約3.5、クラッドで約1.5であり、高い比屈折率差が得られる。この光導波路に対し、波長λ=1.55μmの光信号を、偏光制御器5を通して円偏光とした後に入力する。入力された光信号は、光導波路を伝搬する際に円偏光となっているため、二光子吸収による光損失が低減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路回路に関し、特に小型で高集積の光回路を実現するのに用いられる光導波路回路に関する。
【背景技術】
【0002】
小型・高集積の光回路の実現に向け、比屈折率差の高い光導波路の研究開発が活発化している。比屈折率差(Δ)は、コア屈折率n1、クラッド屈折率n2に対し、通常、Δ=(n1−n2)/n1で定義される。既に実用化されている石英ガラス系の光導波路では通常Δ<1%であるが、その場合曲げ半径は数mm以上となり小型化・集積化の限界を決めてしまう。これに対し、Δ>10%とする場合、数μm程度までの曲げ半径が可能となり、小型・高集積の光回路の実現が期待される。
比屈折率差Δを10%以上とするものとして、コアをシリコン、クラッドを石英ガラスにより構成した光導波路が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、図6に示すように、シリコン基板1上に構成された、コア3がシリコンから成り、下部クラッド2及び上部クラッド4が石英ガラスから成る光導波路101が開示されている。シリコンの吸収端波長は約1.1μmであるので、このような光導波路において波長1.55μm帯の光に対する一光子吸収は生じない。このため、光通信において通常用いられる波長1.55μm帯の光を低損失で伝搬させることが可能である。コアの屈折率は約3.5、下部及び上部のクラッドの屈折率は約1.5であり、高い比屈折率差が得られる。したがって、コア断面の寸法を0.3μm×0.3μm程度まで小さくすることが可能となり、光導波路曲げ半径も10μm程度まで小さくすることが可能となる。また、このような光導波路の作成は、SOI(Silicon on Insulator)基板を用いて行うことが可能であり、また、シリコン電子デバイスの発展の中で培われてきた大口径ウェハの微細加工技術を生かすことが可能であることから、低コスト化に向けた期待も大きい。
【0003】
このようなコア断面積が小さい光導波路では、断面の単位面積あたりの光強度は容易に高くなるが、光強度が高くなると二光子吸収の影響が無視できなくなる。すなわち、二つの光子が同時に吸収され電子が価電子帯から伝導帯へ励起される現象が顕著になる。この現象は、アクティブデバイスの駆動原理として積極的に活用される場合と、低損失光伝搬の妨げとなるため低減が求められる場合がある。
二光子吸収を活用したアクティブデバイスとしては、光論理素子が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載された光論理素子では、強度変調された制御光が誘起する二光子吸収により、CWの信号光に対する吸収率が変調され、論理反転したデータパターンが信号光に転写される。
【0004】
図7は、特許文献2に記載された光論理素子を示す構成図である。この光論理素子は、シリコンのコアとこれより低屈折率のクラッドとから構成された光導波路11と、合波回路14と、波長フィルタ15とから構成される。また、パターンジェネレータ12及び光変調器13によって強度変調された波長λ1の制御光と、波長λ2のCW光である信号光とが、合波回路14の入力側より入力され、合波回路14で合波されて出力する。制御光、信号光の波長は、それぞれ、1.1μm<λ1<2.2μm、1.1μm<λ2<2.2μmである。出力した合波光は、光導波路11に入力される。光導波路11を出射した光は、波長フィルタ15を通ることで、信号光だけが取り出される。
制御光は強度変調されており、その光強度はデータパターンに応じて高強度値と低強度値の二値をとる。制御光が高強度の場合、制御光と信号光が関与する二光子吸収、及び、この二光子吸収により生成されたキャリアによるフリーキャリア吸収により、信号光に対する吸収率は高くなる。逆に、制御光が低強度の場合、信号光に対する吸収率は低い。すなわち、制御光のデータパターンに対応した信号光吸収率の変調が生ずることにより、論理反転したデータパターンを有する信号光が得られる。
【特許文献1】特開2005−128419号公報
【特許文献2】特開2005−122031号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
低損失光伝搬が求められる場合には、二光子吸収は低損失光伝搬の妨げとなる。光損失は、一般に、光導波路の単位長さあたりの光強度変化で表されるが、二光子吸収の影響を考慮すると、
dI/dz=−αI−βI2−γI3
と表される。ここでIは光強度、zは導波路の伝搬方向の位置座標である。右辺第1項は、例えばコア断面積ゆらぎによる光散乱など二光子吸収以外の様々な要因であり、Iの係数である「減衰定数」αは光強度Iに依存しない。右辺第2項は、二光子吸収の影響を表す。二光子吸収の場合、「減衰定数」βIは光強度に比例するものとして表される。また、二光子吸収によりキャリアが生成されると、さらに、フリーキャリア吸収も生じるようになり、これを右辺第3項で表す。フリーキャリア吸収の場合、「減衰定数」はキャリア密度に比例すると考えられる。ここでは、キャリアの生成は二光子吸収を通して行われるので、「減衰定数」は光強度の2乗に比例するものとして表される。以上に示すように、二光子吸収を要因とする光損失は、生成されたキャリアによるフリーキャリア吸収の寄与も加わるため、光強度が高くなると急速に増大し、大きな課題となる。
本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を解決することであって、その目的は、比屈折率差を大きくしてコア断面を小さくしたことにより光強度が上昇しても二光子吸収を抑制することができるようにして、低損失で小型・高集積の光導波路回路を実現し得るようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明によれば、入力端および出力端を有し、コアとこれより低屈折率のクラッドから成る光導波路と、前記光導波路の前記入力端側に配置された、前記光導波路への入力信号光を円偏光ないしそれに近い偏光とする偏光制御手段と、を有することを特徴とする光導波路回路、が提供される。
そして、好ましくは、前記コアが吸収端波長がλgの材料によって形成され、前記光導波路へ入力される信号光の波長λが、λg<λ<2λgの範囲にある。
また、好ましくは、前記光導波路のコア材料の屈折率をn、クラッド材料の屈折率をnとするとき、比屈折率差(n−n)/nが、10%以上である。
また、好ましくは、前記コアの断面形状が、0.3μm以下×0.3μm以下で概略正方形である。
【発明の効果】
【0007】
媒質における二光子吸収は、三次非線形光学効果に分類される。CW光、すなわち、単一周波数成分の光電界E→(ω)〔E→は、Eの上に右矢があることを示し、Eがベクトルであることを意味する。以下のP→についても同様である。〕が媒質中で引き起こす三次非線形光学効果は分極P→(ω)として表わされ、その関係は、
【0008】
【数1】

となる。ここで、ε0は誘電率、Dは非線形光学効果の種類によって決まる比例係数である。分極P→、光電界E→はベクトルであり、χ(3)(ω=ω+ω−ω)はテンソルである。二光子吸収はχ(3)(ω=ω+ω−ω)の虚数部が要因となる。x軸、y軸、z軸の各方向の空間成分を添え字i、j、k、lで表わすと、
【0009】
【数2】

となる。等方的な媒質の場合、空間対称性からχ(3)(ω=ω+ω−ω)の81成分のうちで独立なものは二つであり、この二つの成分が虚数であることを考えてiA、iBとすると、
【0010】
【数3】

となる。ここで・はベクトルの内積を表す。
他方、分極P→と光電界E→の関係は以下のMaxwellの方程式にも従う。電荷、電流のない媒質中におけるMaxwellの方程式は、
【0011】
【数4】

と表され、ここで
【0012】
【数5】


である。これより光電界E→に対する波動方程式は、
【0013】
【数6】



となる。ここではCW光を考えているから、その周波数をωとし、z軸方向に進む平面波とすると、
【0014】
【数7】

と表わす。E0はz軸方向での光強度変化を示す量で実数、s→は偏光の状態を示すベクト
ル、すなわち、複素数のx成分、y成分を有し、z成分を0とするベクトルである。
(3)式を(6)式に代入し、さらに(7)式を代入し、E0のz軸方向での光強度変化が比較的ゆっくりであるという近似、すなわち、E0のzによる微分を1次までとると、
【0015】
【数8】

となる。光強度Iは、E0の2乗に比例するから、上式から光強度Iのz軸方向での変化を示す方程式として、
【0016】
【数9】

が得られる。すなわち二光子吸収による光強度の減衰を示している。ここで、
【0017】
【数10】

を用いた。また、βAはAに比例する量、βBはBに比例する量とした。
ここで(9)の右辺の第2項に着目すると、直線偏光の場合には、例えば、
【0018】
【数11】

であり、
【0019】
【数12】

である。これに対して、円偏光の場合には、x成分とy成分は位相差π/2となるため、例えば、
【0020】
【数13】

であり、
【0021】
【数14】

である。このような考察により、等方的な媒質の場合、直線偏光に対する二光子吸収は円偏光に対する二光子吸収よりも大きくなると考えられる。
本発明による光導波路では、伝搬させる光信号の波長λは光導波路コアの吸収端波長λgに対して、λg<λ<2λgとなっているが、伝搬させる光信号の偏光が円偏光となっているため、二光子吸収を低減することができる。また、二光子吸収の低減によりキャリア生成が抑制され、フリーキャリア吸収による光損失も低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明による第1の実施の形態の構成を示す斜視図である。光導波路101は、シリコンから成るコア3、石英ガラスから成る下部クラッド2及び上部クラッド4を有し、シリコン基板1上に構成される。シリコン基板上にシリコン酸化膜(石英ガラス)及びシリコン層を有するSOI基板において、まず、フォトレジスト等をマスクとしてドライエッチングを行い、シリコン層を細線状に加工する。これによりシリコンのコア3が形成される。その後、上部クラッド4となる石英ガラスを堆積して、シリコンのコア3を埋め込む。波長1.55μm帯の光に対する屈折率は、コアで約3.5、クラッドで約1.5であり、高い比屈折率差が得られる。したがって、コア断面の寸法を0.3μm×0.3μm程度まで小さくすることが可能となり、光導波路曲げ半径も10μm程度まで小さくすることが可能となる。ここで、コア断面の形状としては、水平方向と垂直方向を同じ長さとし、複屈折性を持たせないことが望ましい。
【0023】
この光導波路101に対し、波長λ=1.55μmの光信号を、偏光制御器5を通して円偏光とした後に入力する。シリコンの吸収端波長はλg〜1.1μmであるので、λg<λ<2λgとなっているが、光信号は、光導波路を伝搬する際に円偏光となっている、もしくは少なくとも光導波路の入力端付近の光強度が高い領域において円偏光となっているため、二光子吸収による光損失を低減することが可能となる。
【0024】
図2は、本発明による第2の実施の形態の構成を示す斜視図である。光導波路101のコア3はシリコンから成る。またクラッドは、少なくとも光導波路の入力端付近では導電性の媒質から成る。例えば、下部クラッド2がnドープ半導体、上部クラッド4がpドープ半導体であれば良い。nドープの下部クラッド2とpドープの上部クラッド4は、それぞれ、電極6及び7を介してフィードバック制御機構8に接続され、電流量の測定が行われる。ここで、電極7は、nドープされたシリコン基板1の裏面に形成されている。これにより、シリコンのコアで生成されるキャリアの量を光電流測定により知ることができる。nドープの下部クラッドとpドープの上部クラッドの間には逆バイアスが印加されていても良い。
【0025】
この光導波路に対し、波長λ=1.55μmの光信号を、偏光制御器5を通して円偏光とした後に入力する。シリコンの吸収端波長はλg〜1.1μmであるので、λg<λ<2λgとなっているが、光信号は、光導波路を伝搬する際に円偏光となっている、もしくは少なくとも光導波路の入力端付近の光強度が高い領域において円偏光となっているため、二光子吸収による光損失を低減することが可能となる。
【0026】
ここで、偏光制御器5の設定は、測定される光電流量が最小となるようにフィードバック制御機構8を通して制御される。光電流量は二光子吸収で生成されるキャリアに比例するため、光電流量が最小となるように偏光制御器5を設定すれば、二光子吸収を最も低減することができる円偏光状態を保持することができる。
フィードバック制御機構8の中では、例えば、図3に示すアルゴリズムが用いられる。最初のステップS1では、光電流量I(t0)測定が行われた後、偏光制御器5の設定パラメータを少し変化させる(ステップS2)。ここでは、変化量をp0で示す。この変化量は、偏光制御器が1枚の波長板で構成される場合には波長板の設定角度を示す。ステップS3においてn=1に設定した後、次のステップS4では、光電流量I(t)測定が行われた後、光電流量の差分
ΔI=I(t)−I(tn−1
が負かどうかを判定し(ステップS5)、負であれば、前のステップと同じ方向に偏光制御器設定パラメータを変化させ(pn=pn-1)(ステップS6)、負でなければ、前のステップと逆方向に偏光制御器設定パラメータを変化させる(pn=−pn-1)(ステップS7)。その後、ステップS8において、光電流量I(tn)が前測定値I(tn−1)と置き換えられ、ステップS9において、変化量pが前変化量pn−1と置き換えられる。そして、ステップS10においてnがインクリメントされた後、ステップS4に戻り、同様の過程が繰り返される。
このようなアルゴリズムにより、光電流量が最小となるように偏光制御器5を制御することができる。
【0027】
図4は、本発明による第3の実施の形態の構成を示す斜視図である。シリコン基板1上に、半導体レーザ光源10、偏光変換部102、光導波路部103が集積されている。光導波路部103のコア3はシリコン、下部クラッド2及び上部クラッド4は石英ガラスから成る。また、偏光変換部102は、下部クラッド2と上部クラッド4との間に挟まれたコア9を有し、直線偏光の光信号を円偏光に変換する。このような目的に使える偏光変換機能の実現に関しては、例えば、Huang他著「アイ・イー・イー・イー・フォトニクス・テクノロジー・レターズ」誌(IEEE Photonics Technology Letters)、第12巻、第317頁〜第319頁、2000年に記載がある。偏光変換部102もシリコンから成るコア9と石英ガラスから成るクラッドで構成されるが、コア9の断面形状は、図5に示すように、左右非対称な台形となっている。このため、偏光変換部102を伝搬する光信号の偏光の固有モードは、光電界が水平のモード(TEモード)あるいは光電界が垂直のモード(TMモード)ではなく、これを水平あるいは垂直から45度回転させたものとなり、図5の実線矢印で示す偏光方向となる。このため、この偏光変換部102にTEモードの光信号を入力すると、偏光変換部102においては光電界を水平から+45度回転させたモードと−45度回転させたモードで異なる位相変化を受けながら伝搬する。この二つのモードに対し偏光変換部102から出力される際の位相差を90度となるようにしておくことで、円偏光出力が得られる。なお、偏光変換部は、シリコンをコアとし石英ガラスをクラッドとする形態ではなく半導体レーザ光源にモノリシック集積された形態であっても良い。
【0028】
半導体レーザ光源10からは、波長λ=1.55μmの光が直線偏光で出力されるが、偏光変換部102を伝搬することにより円偏光に変換される。そしてこの円偏光の光信号が光導波路部103を伝搬する。シリコンの吸収端波長はλg〜1.1μmであるので、λg<λ<2λgとなっているが、光信号は、光導波路を伝搬する際に円偏光となっている、もしくは少なくとも光導波路の入力端付近の光強度が高い領域において円偏光となっているため、二光子吸収による光損失を低減することが可能となる。
【0029】
以上の説明において、コアをシリコンとする光導波路を例にとって説明したが、コア材料はシリコンに限らない。また、光信号は波長1.55μm帯としたものを例にとって説明したが、光信号波長は1.55μm帯に限らない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の光導波路回路の第1実施形態の構成図である。
【図2】本発明の光導波路回路の第2実施形態の構成図である。
【図3】本発明の第2実施形態の動作を説明するための流れ図である。
【図4】本発明の光導波路回路の第3実施形態の構成図である。
【図5】本発明の第3実施形態における偏光変換部の偏光の固有モードを説明する図である。
【図6】従来技術による光導波路の構成図である。
【図7】従来技術による二光子吸収を活用した光論理素子の構成図である。
【符号の説明】
【0031】
1 シリコン基板
2 下部クラッド
3、9 コア
4 上部クラッド
5 偏光制御器
6 電極
7 電極
8 フィードバック制御機構
10 半導体レーザ光源
11 光導波路
12 パターンジェネレータ
13 光変調器
14 合波回路
15 波長フィルタ
101 光導波路
102 偏光変換部
103 光導波路部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力端および出力端を有し、コアとこれより低屈折率のクラッドから成る光導波路と、前記光導波路の前記入力端側に配置された、前記光導波路への入力信号光を円偏光ないしそれに近い偏光とする偏光制御手段と、を有することを特徴とする光導波路回路。
【請求項2】
前記コアが吸収端波長がλgの材料によって形成され、前記光導波路へ入力される信号光の波長λが、λg<λ<2λgの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の光導波路回路。
【請求項3】
前記コアの断面形状が、0.3μm以下×0.3μm以下で概略正方形であることを特徴とする請求項1または2に記載の光導波路回路。
【請求項4】
前記光導波路のコア材料の屈折率をn、クラッド材料の屈折率をnとするとき、比屈折率差(n−n)/nが、10%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光導波路回路。
【請求項5】
前記コアが本質的にシリコンによって形成され、前記クラッドが本質的にシリカによって形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかまたは2に記載の光導波路回路。
【請求項6】
前記光導波路が、SOI基板を用いて形成され、前記コアがSOI基板のシリコン薄膜を用いて形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光導波路回路。
【請求項7】
前記偏光制御手段が、偏光制御部コアと該偏光制御部コアを包囲する偏光制御部クラッドとを有する導波路型偏光制御手段であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光導波路回路。
【請求項8】
前記偏光制御手段が、断面形状が左右非対称台形の偏光制御部コアと該偏光制御部コアを包囲する偏光制御部クラッドとを有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光導波路回路。
【請求項9】
前記偏光制御部コアが本質的にシリコンによって形成され、前記偏光制御部クラッドが本質的にシリカによって形成されていることを特徴とする請求項8に記載の光導波路回路。
【請求項10】
前記偏光制御手段が、前記光導波路と同一基板上に形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光導波路回路。
【請求項11】
前記偏光制御手段が、光源である半導体レーザとモノリシックに形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の光導波路回路。
【請求項12】
前記偏光制御手段には、偏光角を可変とする機能が備えられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光導波路回路。
【請求項13】
前記偏光制御手段の偏光角は、電気的手段により可変とされることを特徴とする請求項12に記載の光導波路回路。
【請求項14】
前記光導波路には前記光導波路の光電流を計測する手段が備えられており、該光電流計測手段の出力値に基づいて前記偏光制御手段の偏光角を制御することを特徴とする請求項12または13に記載の光導波路回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−293211(P2007−293211A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−123610(P2006−123610)
【出願日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】