説明

光検出可能な固体薄膜二次電池

光検出素子と電源を一体化することによって、システムの構成が簡素で、システムの維持経費が安く、小型軽量で信頼性の高い光検出システムを構成できる新規なデバイスを提供すること。 光感度を有する負極活物質層を構成要素に持つ薄膜固体リチウムイオン二次電池において、電池の開路電圧が外部光の入射により変化することをもって外部光の常時モニターが可能であることを特徴とする光検出可能な固体薄膜二次電池。多孔度を制御した多孔質シリコン層を負極活物質層として用いることにより、リチウムイオンの脱挿入の容易さと近赤外領域から可視及び近紫外領域に亘る広い波長域の光検出を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、固体薄膜二次電池に光検出機能を持たせたことを特徴とする全固体薄膜二次電池及び二次電池搭載型光検出器に関する。
【背景技術】
自然光や人工光、常時入射光の遮蔽やパルス光の入射など、光を検出する場合、通常の光検出システムは周辺電子回路のほかに光検出素子と電源が必要不可欠であり、特に、光検出素子と電源は独立素子であるのが普通である。多孔質シリコンは、発光素子、又は受発光素子として知られており(例えば、特許文献1)、光検出器として直接遷移型多孔質シリコンを用いたものも知られている(例えば、特許文献2)。
特許文献1 特開平4−356977号(特許第3306077号)公報
特許文献2 特開平5−37000号(特許第3216153号)公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、光検出素子と電源を一体化することによって、システムの構成が簡素で、システムの維持経費が安く、小型軽量で信頼性の高い光検出システムを構成できる新規なデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく、固体薄膜二次電池を構成する負極活物質層が光検出機能も併せ持つ新規な構造の固体薄膜二次電池を開発した。
すなわち、本発明は、下記のとおりである。
(1)光感度を有する負極活物質層を構成要素に持つ薄膜固体リチウムイオン二次電池において、電池の開路電圧が外部光の入射により変化することをもって外部光の常時モニターが可能であることを特徴とする光検出可能な固体薄膜二次電池。
(2)多孔度を制御した多孔質シリコン層を負極活物質層として用いることにより、リチウムイオンの脱挿入の容易さと近赤外領域から可視及び近紫外領域に亘る広い波長域の光検出を可能にすることを特徴とする上記(1)の光検出可能な固体薄膜二次電池。
(3)基板面の多孔質シリコン層の上に固体電解質層、正極活物質層及び集電体層を積層したことを特徴とする上記(1)又は(2)の光検出可能な固体薄膜二次電池。
(4)光の全透過率が可視全域(400nm〜800nm)で平均して1%を超えるような膜質と膜厚を持つ正極活物質層及び集電体層を積層した上記(1)ないし(3)のいずれかの光検出可能な固体薄膜二次電池。
(5)基板面の多孔質シリコン層はシリコンウェーハを基板として用い、その表面に多孔質シリコン層を掘り込み形成したものであることを特徴とする上記(3)の光検出可能な固体薄膜二次電池。
(6)上層の正極活物質層をストライプ状又はメッシュ状に積層することにより、正極側からの光の入射効率を高めて光検出感度の向上を図ることを特徴とする上記(1)ないし(5)のいずれかの光検出可能な固体薄膜二次電池。
(7)上記(1)ないし(6)のいずれかの固体薄膜二次電池と電子回路を同一シリコン基板上に集積化したモノリシックな二次電池搭載型光検出器。
従来の光導電セルやホトダイオードは、光入射によって流れる電流又はその電流によって外部抵抗の両端に現れる電圧をモニターするもので、「電流型又はエネルギー消費型」である。
一方、本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池は、負極(「多孔質シリコン」)に生起された電子と正孔によって電池の正極と負極端子間に現れる電圧変化をモニターするもので、基本的に光入射に伴う電流は全く流れない。その理由は、正極と負極端子間はリチウムイオンによって運ばれるイオン電流であるため、電池内部で正極と負極を貫通する電子電流は流れ得ない。その意味で本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池は、「電圧型又はエネルギー非消費型」である。また、このために、常時、光を照射し続けても、そのことによって起こる電池の放電はない。電池の未使用保存時と同じで、ただ自己放電のみがゆっくり進行するだけである。
光照射による端子電圧の減少(負極電位の上昇)が通常の放電と同じような原因であれば、負極の多孔質シリコン活物質内のLiイオンの一部が正極活物質のLiMn側に戻ったことを意味する。しかし、光照射をオフ(off)にするとほぼ同時に、電位が元に回復するという実験結果は、光照射による端子電圧の減少(負極電位の上昇)がLiイオンの移動によるものではないことを示す。光照射によって対で発生した電子と正孔(可視光照射による電子−正孔対の生成は通常のシリコン結晶では起こりえず、「多孔質シリコン」においてのみ可能)が、一時的な負極電位の上昇に寄与しているものと考えられる。
本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池は、昼間の単なる自然光(太陽光)や夜間の室内灯を何らかの物体が遮断したときに、電池の両端に現れる電圧上昇をモニター(例えば、光を遮る件数や頭数などをチェック)したり、発光ダイオードやレーザーダイオードからの目に見えない近赤外域の人工光を遮断したときに現れる電圧上昇をモニター(例えば、夜間のセキュリティのため)したりすることによって他の電子機器を制御駆動する場合などに好適に使用できる。
また、電子機器への電力供給を電子回路(有線、したがって接触回路)を通して信号を送る一般的な場合に対して、何らかの理由(例えば、電気的ノイズから独立した信号伝送の必要性など)で無線(すなわち、光線、したがって非接触)で行わなければならない場合、その光信号を受け取る素子が必要であるが、その際、その素子自身の駆動のための自前の電池を持っている素子を構成できる。
また、外部光信号によって電池の端子電圧を一時的に閥値電圧よりも低下させ、電池からの負荷への電力駆動を一時的に、又は一定時間停止させるなど、電池の放電電力を制御できる電源(電池)装置や、自前の電力供給機能を持つ光検出制御装置などを実現できる。
本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池は、光照射によって放電することはない。まず、光検出モードには、直流モード(定常光モード)と交流モード(ON−OFFモード)がある。前者では、常時、二次電池表面に可視光線又は近赤外線(非可視光)を当てておいて、何かがその光路を遮ったとき、電池の端子に発生する電圧の上昇によって異常を検知する。防犯用のセキュリティ素子などへの応用が考えられる。また、夜から朝にかけて明るさが変化したときに、電池の端子に発生する電圧レベルの減少によって夜明けを感知し必要な電子機器のスイッチをオン(又はオフ)にする。例えば、無人の電子機器を昼間のみ、又は夜間のみ動作させるなどの目的が考えられる。他方、後者では、ミリセカンド(ms)の時間分解能で、光を遮る件数又は頭数を計数したり(電圧上昇型)、光の点滅回数を計数したり(電圧降下型)できる。
本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池を用いた光検出は、二次電池の開路状態又は十分に大きな抵抗を介して行われる。そのため、二次電池の保存又は未使用状態(自己放電状態)に極めて近い状態で光検出が可能であり、電池容量の消耗はほとんどない(基本的には自己放電による消耗のみ)。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池の一形態を示す概念図である。第2図は、本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池の別の形態を示す概念図である。第3図は、正極活物質LiMn膜の透過率特性を示すグラフである。第4図は、集電体V膜の透過率特性を示すグラフである。第5図は、実施例1の固体薄膜リチウムイオン二次電池の暗所における充放電特性のグラフ(a)及び繰返しサイクルに対する放電容量のグラフ(b)である。第6図は、実施例1の固体薄膜リチウムイオン二次電池の暗所における充電特性測定時における室内灯のON/OFF時の端子電圧応答特性を示すグラフである。第7図は、第6図の部分拡大図である。第8図は、実施例1の固体薄膜リチウムイオン二次電池の光感度の分光波長スペクトルを示すグラフである。第9図は、実施例1の固体薄膜リチウムイオン二次電池の端子電圧の時間応答波形を示すグラフである。第10図は、固体薄膜二次電池における端子電圧降下スペクトルの光強度依存性を示すグラフである。第11図は、固体薄膜二次電池における端子電圧降下の光強度依存性を示すグラフである。
【発明を実施するための最良の形態】
第1図及び第2図は、本発明の光検出可能な固体薄膜二次電池の実施の形態を示す概念図である。該電池の基本構造は、基板側から、基板1、負極活物質層2、固体電解質層3、正極活物質層4、集電体層5からなり、集電体層5上に正極端子6を、負極活物質層2上に負極端子7を設ける。両端子6、7には、電池の両端子間に現れる電圧の異常(電圧降下又は電圧上昇)をモニター(検出)するための回路又は装置を接続する。
固体電解質層3、正極活物質層4、集電体層5は通常の固体薄膜リチウムイオン二次電池の構造と異ならないが、負極活物質層2は、光感度を有する物質を用いる。
このような活物質としては、「多孔質シリコン」が使用できる。「多孔質シリコン」とは、陽極化成によって作製されたスケルトン構造のシリコン結晶で、残った結晶部分の大きさ(骨格の太さ)が、およそ10数ナノメートルから数ナノメートルの径に該当する特異なシリコン結晶であることが知られている。
シリコン結晶はエネルギーバンド構造から、エネルギーバンドギャップが1.1eVであり、波長に換算すると約1.1μmより長い波長の光にしか感じない。また、その場合でも、光の遷移形式が間接遷移型であるため、光遷移の効率が極めて低いという欠点を持っている。ところが、シリコン微結晶のサイズが前述した大きさにまで小さくなると、「量子サイズ効果」によって、バンドギャップエネルギーが大きくなり、同時に間接遷移型から直接遷移型に変化し、その結果、波長の短い可視光に効率よく感じるように劇的に変化する。「多孔質シリコン」が持つこれらの性質は既知である。
基板として透明導電膜でコートしたガラス基板の上に多結晶シリコンを積層したものを用い、その多結晶シリコン表面を陽極化成するか、シリコン単結晶を基板として用い、その表面を陽極化成すると、結晶シリコンのかなりの部分が溶け去り、その際、結晶表面から垂直方向に(円)筒状に多数の孔が開く。その結果、残った構造は孔だらけのスケルトン構造(残った骨格の部分は単結晶構造を維持)となるが、骨太の(多孔度が低い)場合と骨細の(多孔度が高い)場合で比較すると、前者の場合は波長の長い近赤外光や赤色寄りの可視光に感度が有り、後者は波長の短い青色寄りの可視光や紫外光に感度がある。すなわち、陽極化成条件を変えて多孔度をコントロールすることにより、近赤外域、可視全域及び紫外域の広い波長域に亘っての光検出が可能になる。
よって、特に、多孔度を制御した多孔質シリコン層を負極活物質層2として用いることにより、構造的にミクロな多孔質層がリチウムイオンの有効な収容層となり、また、同時にリチウムイオンの脱挿入の容易さにより効率のよい二次電池動作を実現する。さらに、近赤外領域から可視領域に亘る広い波長域の光検出を可能にすることができる。
基板としてシリコンウェーハを用い、その表面に陽極化成によって多孔質シリコンのスケルトン構造をつくる場合は、もともとの結晶表面から下方に向かって、スケルトン構造が掘り込み形成されるようにして陽極化成が進み、この場合は、シリコンウェーハの結晶面の上に多孔質シリコン層が載せられる構造とは異なる。
本件発明の二次電池の場合は、基本的には集電体(透明導電膜あり)も含めて、正極材料、固体電解質(本実施例の場合は透明膜)すべてが透明であることが必要であるが、しかし、半透明の場合でも、例えば、透過率50%の薄膜の場合では、光の検出感度が1/2に低下するのであって、検出が不可能となるわけではない。
また、可視域の光吸収が無視できない正極活物質層の場合は、第2図に示すように、特に、上層の正極活物質層4をストライプ状(線状)又はメッシュ状(格子状)に積層することにより、正極側からの光の入射効率を高めて光検出感度の向上を図ることができる。なお、LiPO4−xなど、固体電解質層3として用いられる膜は、通常は可視全域に亘って透明である場合が多い。
上記の構造により、第1図、第2図に矢印で示すように、外部光Lが光感度を有する負極活物質層2に入射することにより電池の開路電圧が変化することをもって外部光の常時検出が可能である。
この固体薄膜二次電池の周辺には必要な電子回路を同一シリコン基板上に集積化して、LSIなどのように単一半導体基板上に搭載可能な、いわゆるモノリシックな二次電池搭載型光検出器を容易に実現できる。
【実施例】
【実施例1】
シリコン基板を下記の条件で陽極化成することにより多孔質シリコンからなる負極活物質層を形成した。
Si基板:結晶面/(100)面、抵抗率/4〜7Ωcm、化成液:フッ化水素酸HF(40wt%):エタノール(99.5wt%)=1:1の混合液、化成電流密度:5mA/cm、化成時間:1分、化成温度及び環境:0℃、暗所化成、多孔質シリコン膜厚:0.23μm。
次いで、下記の条件で固体電解質層、正極活物質層、集電体層を形成した。
固体電解質層(LiPO−xNx):RFスパッタ 100W、20hr、膜厚〜1μm正極活物質層(LiMn):RFスパッタ 100W、8hr、膜厚〜0.8μm集電体層(金属バナジウム):DCスパッタ0.6A、15min、膜厚〜0.1μm 得られた二次電池について光検出特性を測定した。なお、充放電測定時の端子電圧の測定の場合は、ソースメータ(KEITHLEY 2400)を、スペクトル応答測定の場合には、デジタルマルチメータ(KEITHLEYDMM 196)を、また、光の時間応答の測定の場合には、オッシロスコープ(KIKUSUI 7202A)を使用した。
第3図は、本実施例で用いた正極活物質LiMn膜の透過率特性を示すグラフである。
第4図は、本実施例で用いた集電体V膜の透過率特性を示すグラフである。
第5図(a)は、この固体薄膜リチウムイオン二次電池の暗所における充放電特性を示すグラフである。約50回の充放電曲線が図示されているが、放電開始時の端子電圧が約3Vの高電圧で、放電容量も約7μAh/cmと比較的良好な二次電池特牲を示している。このことは、多孔質シリコン層が二次電池の負極活物質として正常かつ良好な特性をもって機能していることを明示している。
第5図(b)は、放電容量を繰返しサイクルに対してプロットしたものであるが、約50回の繰返しに対して、初期に容量が増大した後、ほぼ一定であり、この範囲では減少の傾向が見られない。これも、多孔質シリコン層を負極活物質に用いた固体薄膜二次電池が再現性、信頼性に優れていることを示している。
第6図は、暗所における充電特性測定時における室内灯(天井蛍光灯)のON/OFF時の端子電圧応答特性を示すグラフである。これより、本実施例の二次電池の開路電圧が、室内灯のON/OFFに応答していることを端的に示している。
第7図は、第6図の部分拡大図であるが、本実施例の二次電池を暗箱に入れた状態で、充電及び放電時に操返し1秒間だけ暗箱の窓を開けて室内灯(天井蛍光灯)の明かりに曝した時の端子電圧の降下を示している。本発明の二次電池の最大特徴の一つである光応答性は、かなり高速な時間応答を示すことが分かる。
第8図は、本実施例の二次電池の端子電圧の−ΔVで示される光感度の分光波長スペクトルを示すグラフである。本実施例の二次電池が可視全域(400〜800nm)に亘って光感度を有することを示している。多孔質シリコンの作製条件を変えれば、近赤外から近紫外域まで光感度域を広げることが可能である。
第9図は、本実施例の二次電池の端子電圧の−ΔVで示される光感度の時間応答波形を示すグラフである。光チョッパーで周期的に断続された光(いわゆる交流光)に対して、光がオン時の電圧の立下りは極めて高速で、ほぼ光の波形に追従していると思われる。一方、光がオフ時の電圧の立ち上がり(回復)には若干の時間遅れが見られる。しかしながら、本実施例の二次電池が約1kHzの交流光信号に応答することが証明された。
第10図は、本実施例の固体薄膜二次電池における端子電圧降下スペクトルの光強度依存性を示すグラフである。光強度(%)はフィルタのスリットの間隔で調整した。
第11図は、本実施例の固体薄膜二次電池における端子電圧降下の光強度依存性を示すグラフである。光強度(%)はフィルタのスリットの間隔で調整した。
【産業上の利用可能性】
従来の技術として記載した特許文献1に開示されるような光検出器は、構造的には、pn接合が不可欠であるとともに、光検出機能を有するだけであるから、同機能を動作させるための電源(又は電池)が必要である。これに対して、本件発明の光検出可能な固体薄膜二次電池は、単一のp型(又はn型)Si負極活物質を用いるだけであり、負極活物質が光検出機能を併せ持つため、光検出システムがシンプルで製造コストが安く、小型軽量化ができる。これを活用して、光検出機能を内在する外部光による電池の放電電力の制御装置や電力供給可能な端子電圧の変化を利用した光検出素子・制御装置など、従来なかった構成の外部光制御型電力源や光検出素子・装置を実現できる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光感度を有する負極活物質層を構成要素に持つ薄膜固体リチウムイオン二次電池において、電池の開路電圧が外部光の入射により変化することをもって外部光の常時モニターが可能であることを特徴とする光検出可能な固体薄膜二次電池。
【請求項2】
多孔度を制御した多孔質シリコン層を負極活物質層として用いることにより、リチウムイオンの脱挿入の容易さと近赤外領域から可視及び近紫外領域に亘る広い波長域の光検出を可能にすることを特徴とする請求の範囲第1項記載の光検出可能な固体薄膜二次電池。
【請求項3】
基板面の多孔質シリコン層の上に固体電解質層、正極活物質層及び集電体層を積層したことを特徴とする請求の範囲第1項又は第2記載の光検出可能な固体薄膜二次電池。
【請求項4】
光の全透過率が可視全域(400nm〜800nm)で平均して1%を超えるような膜質と膜厚を持つ正極活物質層及び集電体層を積層した請求の範囲第1項ないし第3項のいずれかに記載の光検出可能な固体薄膜二次電池。
【請求項5】
基板面の多孔質シリコン層はシリコンウェーハを基板として用い、その表面に多孔質シリコン層を掘り込み形成したものであることを特徴とする請求の範囲第3項記載の光検出可能な固体薄膜二次電池。
【請求項6】
上層の正極活物質層をストライプ状又はメッシュ状に積層することにより、正極側からの光の入射効率を高めて光検出感度の向上を図ることを特徴とする請求の範囲第1項ないし第5項のいずれかに記載の光検出可能な固体薄膜二次電池。
【請求項7】
請求の範囲第1項ないし第6項のいずれかに記載の固体薄膜二次電池と電子回路を同一シリコン基板上に集積化したモノリシックな二次電池搭載型光検出器。

【国際公開番号】WO2004/064189
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【発行日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566306(P2004−566306)
【国際出願番号】PCT/JP2003/017079
【国際出願日】平成15年12月26日(2003.12.26)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】