説明

光走査装置と画像形成装置

【課題】 光ビームを走査するのに用いる光ビームの検出情報が得られなかった原因を特定し易くする。
【解決手段】 第2計測部12は、予め記憶している光検出信号XDETPが発生すべきタイミングを計測し、そのタイミングのときに擬似信号生成部13に生成タイミング信号を出力し、擬似信号生成部13は、生成タイミング信号を受け取ると光検出信号XDETPに代わる擬似信号を生成してコントローラ110と第1計測部10に出力する。よって、光検出センサ6からの光検出信号XDETPが得られなくなっても、振動ミラー7の振幅制御と画像形成を引き続き行うことができ、その形成された画像に基づいて異常箇所を特定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、感光体を含む照射対象物に光ビームを照射して走査する光走査装置と、その光走査装置を備えたファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む画像形成装置(「画像処理装置」ともいう)には、像担持体(「感光体」ともいう)に画像を形成する際に共振型の偏向器、例えば、共振型の振動ミラーによって光ビームを感光体に走査する光走査装置を備えたものがある。
このような画像形成装置では、振動ミラーの駆動を制御する際、振動ミラーが大幅に振動してミラー破壊するのを未然に防止するために、感光体に照射する光ビームを光検出センサで検出し、光検出センサからの光検出信号に基づいて振動ミラーの振幅変動を監視し、振動ミラーの最大振幅角がミラー破壊に至る程の振幅角(「破壊限界角」という)に向けて増大している異常動作の有無をチェックし、異常動作有りを確認した場合、又は光検出センサからの光検出信号が確認できなかった場合、直ちに振動ミラーの振動を停止させる装置(例えば、特許文献1、2参照)があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の画像形成装置では、光検出センサからの光検出信号が得られなかったために振動ミラーの振幅が大きくなり過ぎてしまって振動ミラーの破壊を招くようなことは防げるが、なぜ光検出センサからの光検出信号が得られなかったのか、その原因を特定することが容易にできないという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、光ビームを走査するのに用いる光ビームの検出情報が得られなかった原因を特定し易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明は上記の目的を達成するため、光ビームを発光する発光手段と、鏡面を上記光ビームの発光と連動して共振振動させて上記光ビームの照射対象物の主走査方向に対して傾けることによって上記鏡面に反射させた上記光ビームを上記照射対象物の主走査方向の有効走査領域に対応する第1の走査範囲を含むと共に上記第1の走査範囲を超える第2の走査範囲で走査するように偏向する偏向手段と、上記偏向手段によって偏向された光ビームについて、上記第2の走査範囲内で且つ上記第1の走査範囲を外れた位置を移動する光ビームの検出情報を出力する検出手段と、上記検出手段による検出情報に基づいて上記光ビームが上記第2の走査範囲を超えないように上記鏡面の共振振動を調整する調整手段と、上記検出手段による検出情報が得られなかった場合、上記調整手段に上記検出情報に代えて上記鏡面の共振振動を調整するための擬似検出情報を出力する擬似検出情報出力手段を備えた光走査装置を提供する。
【0005】
また、上記擬似検出情報出力手段に、上記光ビームが移動する範囲の中間点を通過するタイミングを検出し、そのタイミングの検出に合わせて上記擬似検出情報を出力する手段を設けるとよい。
さらに、上記擬似検出情報出力手段に、上記光ビームが上記第1の走査範囲を走査し始めてから上記光ビームが移動する範囲の中間点を通過するタイミングの検出を開始する手段を設けるとよい。
また、上記検出手段を、上記第1の走査範囲の両端の一方の端部、あるいは、上記第1の走査範囲の両端部にそれぞれ設けるとよい。
さらに、上記擬似検出情報出力手段に、上記第1の走査範囲の両端部に設けた各検出手段の内の一方について上記擬似検出情報を出力する手段を設けるとよい。
また、上記擬似検出情報出力手段に、上記第1の走査範囲の両端部に設けた各検出手段についてそれぞれ上記擬似検出情報を出力する手段を設けるとよい。
さらに、上記のような光走査装置を備えた画像形成装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
この発明による光走査装置と画像形成装置は、光ビームを走査するのに用いる光ビームの検出情報が得られなかった原因を特定し易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図2に示す露光制御部と露光部の内部の機能構成を示す図である。
【図2】発明の一実施例の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す露光部の内部の概略構成の一例を示す図である。
【図4】この実施例の画像形成装置における光検出センサからの光検出信号XDETPが得られなくなったときのエラー処理を示すフローチャート図である。
【図5】図4に示すエラー処理時に擬似信号生成のタイミングの一例を示すタイミングチャート図である。
【0008】
【図6】図2に示す露光制御部と露光部の内部の機能構成の他の例を示す図である。
【図7】図6に示す露光部の内部の概略構成の一例を示す図である。
【図8】この実施例の画像形成装置における光検出センサが両側に配置されている場合に一方にのみ擬似信号を生成する際のタイミングを示すタイミングチャート図である。
【図9】この実施例の画像形成装置における光検出センサが両側に配置されている場合に両方に擬似信号を生成する際のタイミングを示すタイミングチャート図である。
【図10】この実施例の画像形成装置におけるエラー処理の前に行う処理例を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、発明の一実施例の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、例えば、ファクシミリ装置、印刷装置(プリンタ)、複写機、及び複合機を含む画像処理装置であり、光走査部101と像形成部102と転写部103を含んで構成される。
光走査部101は、共振型の振動ミラーを用いて光ビームを偏向して感光体の主走査方向に走査させる光走査装置に相当する。
この光走査部101は、コントローラ110、ブラック(K)、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の各色の画像に対応した光ビームをそれぞれ発生させる露光部111k〜111mと、それらの制御を司る露光制御部112k〜112mからなる。
光走査部101から発生された各光ビームK〜Mは、それぞれ光ビームの照射対象物である感光体ドラム(以下「感光体」と略称する)120k〜120mへと像状照射され、各感光体120k〜120mの露光のために使用される。
【0010】
感光体120k〜120mへの光ビームK〜Mの照射は、上述したように複数の光学要素を使用して行われるため、感光体120k〜120mに対する主走査方向および副走査方向に関して、タイミング同期が行われている。
以下、感光体120k〜120mに対する主走査方向を、光ビームの走査方向として定義し、副走査方向を、主走査方向に対して直交する方向、すなわち、感光体120k〜120mの回転する方向として定義する。
感光体120k〜120mは、アルミニウムなどの導電性ドラム上に、少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とを含む光導電層を備えている。
上記光導電層は、それぞれ感光体120k〜120mに対応して配設され、コロトロン、スコロトロン、又は帯電ローラなどを含んで構成される帯電器122k〜122mにより表面電荷が付与される。
【0011】
各帯電器122k〜122mによってそれぞれ感光体120k〜120m上に付与された静電荷は、それぞれ光ビームK〜Mにより像状露光され、よって、各帯電器122k〜122mの被走査面上に静電潜像が形成される。
感光体120k〜120mの被走査面上にそれぞれ形成された静電潜像は、現像スリーブ、現像剤供給ローラ、規制ブレードなどを含む現像器121k〜121mによりそれぞれ現像され、感光体120k〜120mの被走査面上に現像剤像が形成される。
感光体120k〜120mの被走査面上に担持された各現像剤は、搬送ローラ131a〜131cにより矢示Dの方向に移動する中間転写ベルト130上に転写される。132k〜132mは、それぞれ感光体120k〜120mに対する1次転写ローラである。
中間転写ベルト130は、感光体120k〜120mの被走査面上からそれぞれ転写されたK、Y、C、Mの現像剤を担持した状態で2次転写部へと搬送される。
【0012】
2次転写部は、2次転写ベルト133と、搬送ローラ134a、134bとを含んで構成される。
2次転写ベルト133は、搬送ローラ134a、134bにより矢示Eの方向に搬送される。
上記2次転写部には、給紙カセットなどの用紙収容部Tから上質紙、プラスチックシートなどの受像材である用紙Pが搬送ローラ135により供給される。
上記2次転写部は、2次転写バイアスを印加して、中間転写ベルト130上に担持された多色現像剤像を、2次転写ベルト133上に吸着保持された用紙Pに転写する。
【0013】
上記用紙Pは、2次転写ベルト133の搬送と共に定着装置136へと供給される。
上記定着装置136は、シリコーンゴム、フッソゴムなどを含む定着ローラなどの定着部材137を含んで構成されていて、用紙Pと多色現像剤像とを加圧加熱し、排紙ローラ138によって用紙Pを印刷物P′として画像形成装置100の外部へと排出する。
上記多色現像剤像を転写した後の中間転写ベルト130は、クリーニングブレードを含むクリーニング部139によって転写残現像剤が除去された後、次の像形成プロセスへと供給されている。
【0014】
次に、上記光走査部101について説明する。
光走査部101は、公知技術(例えば、特許文献2参照)を用いればよいので、この実施例では、その構成の一例を示し、その動作について簡単に説明する。
図1は、図2に示した露光制御部112k〜112mと露光部111k〜111mの内部の機能構成を示す図である。図3は、図1に示した露光部111k〜111mの内部の概略構成の一例を示す図である。
図1では、露光制御部112kと露光部111kの内部構成のみを図示し、その他の露光制御部112y〜112mと露光部111y〜111mの内部構成については図示を省略しているが、露光制御部112y〜112mと露光部111y〜111mについても、露光制御部112kと露光部111kと同様の機能構成を有して同様の動作をする。
そこで、図1と図3の説明では、露光制御部112kと露光部111kについてのみ説明し、その他の露光制御部112y〜112mと露光部111y〜111mについての説明を省略する。
【0015】
図3に示すように、露光部111kは、半導体レーザ光源を含むレーザ光源1から射出された光ビームKを、コリメータレンズ2によって発散光から平行光にし、シリンドリカルレンズ3によって感光体120kに対する副走査方向Yにのみ集光し、偏向器4の振動ミラー7の面上に照射する。
偏向器4は、共振型の振動ミラー7を有し、外部から与えられる共振周波数によってミラー面(「鏡面」に相当し、「反射面」ともいう)の傾斜を感光体120kに対する主走査方向Xに傾けることにより、ミラー面に照射された光ビームKを走査レンズ5に向けて偏向する。
上記偏向器4の詳しい構成と動作については、公知技術なので説明を省略する。
【0016】
走査レンズ5は、感光体120kの表面上の主走査方向における有効走査領域aの全域においてF値(焦点距離)が略同一となるように構成されている。
したがって、走査レンズ5に向けて偏向された光ビームKは、走査レンズ5を介して感光体120kの表面の有効走査領域aに略同一のスポット径で結像される。
これにより、光ビームKが感光体120kの表面上の主走査方向Xと平行に走査して主走査方向Xに伸びるライン状の潜像が感光体120kの表面上に形成される。
図3中の走査範囲cは、感光体120kの有効走査領域aに対応する光ビームKの走査範囲であって第1の走査範囲に相当し、走査範囲bは、走査範囲cを含むと共に走査範囲cを超える程度に広く設定した走査範囲であって第2の走査範囲に相当する。また、走査範囲cは走査範囲bの略中央部に位置しており、光軸に対してほぼ対称となっている。
さらに、図3中の振幅角θ1は有効走査領域aの端部に対応する振動ミラー7のミラー面の振幅角に相当し、振幅角θ2は光検出センサ6に対応する振動ミラー7のミラー面の振幅角に相当している。
【0017】
光検出センサ6は、走査範囲cの一方端部側に配置されており、光ビームKの走査範囲b内で、且つ走査範囲cを外れた位置を移動する光ビームKを検出する。
この光検出センサ6は、まず、光ビームKの振幅角が振幅角θ2よりも大きくなり、光ビームKが有効走査領域aから遠ざかる方向に走査移動して、その通過するのを検知すると、その通過するタイミングで光検出信号XDETPを出力する。
その後、光ビームKは、最大振幅角θmaxで反転動作した振動ミラー7のミラー面によって走査方向が反転される。
そして、光検出センサ6は、光ビームKが有効走査領域a内に戻る方向に走査移動して、その通過するのを検知すると、その通過するタイミングで再び光検出信号XDETP(「検出情報」に相当する)を出力する。
【0018】
このようにして、光検出センサ6は、有効走査領域a外へ移動する光ビームKと、再び有効走査領域a内へ戻る光ビームKとを検出すると、それぞれ光検出信号XDETPを出力する。この光検出信号XDETPが検出情報に相当する。
また、露光制御部112yと露光部111y、露光制御部112cと露光部111c、露光制御部112mと露光部111mについても上述と同様の構成を有し、上述と同様の動作をして、それぞれ有効走査領域a外へ移動した場合と再び有効走査領域a内へ戻った場合の各光ビームY〜Mの各光検出信号XDETPを出力する。
【0019】
図1に示すように、コントローラ110は、まず、画像形成開始前に起動処理を実行する。その起動処理は、図3に示した偏向器4の振動ミラー7の駆動を光ビームKの出力と同期させて光ビームKが感光体120k上に良好に走査されるように調整する処理である。図1に戻り、偏向器4が振動停止している状態で画像形成指令が与えられると、画像形成開始前に起動処理を実行して光ビーム(この場合光ビームK)がコントローラ110と同期しながら偏向器4によって良好に走査されるように調整している。
コントローラ110は、内部メモリ(図示省略)に、偏向器4の振動ミラー7を作動させるための初期値を予め記憶しており、起動処理時に初期値を振動ミラー駆動制御部11に設定する。
振動ミラー駆動制御部11は、初期値に基づいて振動ミラー作動部8を制御し、振動ミラー作動部8は振動ミラー7の駆動を開始する。
その振動ミラー7の駆動と同期させて、コントローラ110はレーザ光源1から光ビームを発光させる。
【0020】
振動ミラー7は共振振動を開始すると、その振幅はゼロから徐々に増大していき、振幅角θ2に達し、振動ミラー7のミラー面に照射された光ビームが反射して光検出センサ6を通過するタイミングで、光検出センサ6から光検出信号XDETPが出力される。
この後、画像形成指令に基づく画像形成処理に移行する。
コントローラ110が、画像形成指令に含まれるブラックの画像データに対応する画像信号に基づいて露光部111kのレーザ光源1の点灯と消灯を制御すると、レーザ光源1からブラックの画像データに対応して変調された光ビームKが射出され、その光ビームKが感光体120kの表面に走査露光する。
露光部111kの光検出センサ6は、光ビームKを検出すると、上述した光検出信号XDETPを露光制御部112kの第1計測部10とコントローラ110へ出力する。
コントローラ110では、光検出センサ6から入力された光検出信号XDETPを、光ビームKが有効走査領域aを主走査方向Xに走査する際の同期信号として用いる。
【0021】
一方、光検出センサ6は、まず、有効走査領域aから遠ざかる方向に走査移動している光ビームKの通過を検出すると、第1の光検出信号XDETPを出力する。
その後、光ビームKは最大振幅角θmaxで反転動作した振動ミラー7のミラー面によって走査方向が反転される。
そして、光ビームKが有効走査領域aの内側に向かって移動し、光検出センサ6は、その光ビームKの通過を検出すると、第2の光検出信号XDETPを出力する。
第1計測部10は、第1と第2の光検出信号XDETPとの入力時間の差分に相当する時間差に基づいて、偏向器4の振動ミラー7の振幅角、有効走査領域aを光ビームKが走査する走査時間と駆動周期を含む駆動情報を算出し、それらを振動ミラー駆動制御部11へ出力する。
なお、第1計測部10における駆動情報の算出方法については、従来より周知の技術を用いればよいので詳しい説明を省略する。
【0022】
振動ミラー駆動制御部11は、コントローラ110から入力される振幅目標値と第1計測部10から入力した駆動情報とに基づいて、露光部111kの偏向器4の振動ミラー作動部8に対する振動ミラー7の共振振動の調整と振動ミラー7の駆動の停止を含む制御処理を行う。
すなわち、上記レーザ光源1が、光ビームを発光する発光手段に相当する。
また、上記偏向器4(振動ミラー7と振動ミラー作動部8を含む)と振動ミラー駆動制御部11が、鏡面を上記光ビームの発光と連動して共振振動させて光ビームの照射対象物の主走査方向に対して傾けることによって、鏡面に反射させた光ビームを照射対象物の主走査方向の有効走査領域に対応する第1の走査範囲を含むと共に第1の走査範囲を超える第2の走査範囲で走査するように偏向する偏向手段の機能を果たす。
【0023】
さらに、上記光検出センサ6が、偏向手段によって偏向された光ビームについて、第2の走査範囲内で且つ第1の走査範囲を外れた位置を移動する光ビームの検出情報を出力する検出手段の機能を果たす。
また、上記第1計測部10と振動ミラー駆動制御部11が、検出手段による検出情報に基づいて光ビームが第2の走査範囲を超えないように鏡面の共振振動を調整する調整手段の機能を果たす。
【0024】
次に、振動ミラー7の正常動作時は、光検出センサ6からの光検出信号XDETPがコントローラ110と第1計測部10に入力されるのに対し、光検出センサ6からの光検出信号XDETPが出力されないエラーが発生すると、振動ミラー7を駆動させる周波数の振幅がゼロとなるゼロクロス地点の検出を知らせるゼロクロス信号XZEROが振動ミラー駆動制御部11から第2計測部12に出力される。
第2計測部12は、予め記憶している光検出信号XDETPが発生すべきタイミングを計測し、そのタイミングのときに擬似信号生成部13に生成タイミング信号を出力する。
擬似信号生成部13は、生成タイミング信号を受け取ると光検出信号XDETPに代わる擬似信号(「擬似検出情報」に相当する)を生成してコントローラ110と第1計測部10に出力する。
【0025】
したがって、光検出センサ6からの光検出信号XDETPが得られなくなっても、振動ミラー7の振幅制御と画像形成を引き続き行うことができる。
すなわち、上記第2計測部12と擬似信号生成部13が、検出手段による検出情報が得られなかった場合、調整手段に検出情報に代えて鏡面の共振振動を調整するための擬似検出情報を出力する擬似検出情報出力手段の機能を果たす。
【0026】
次に、この実施例の画像形成装置における光検出センサ6からの光検出信号XDETPが得られなくなったときのエラー処理について説明する。
図4は、この実施例の画像形成装置における光検出センサ6からの光検出信号XDETPが得られなくなったときのエラー処理を示すフローチャート図である。
図5は、図4に示したエラー処理時に擬似信号生成のタイミングの一例を示すタイミングチャート図である。
光検出センサ6からの光検出信号XDETPがコントローラ110と第1計測部10へ入力されないと、振動ミラー駆動制御部11は振動ミラー作動部8を制御して振動ミラー7の振幅を大きくし、光検出信号XDETPを発生させようとする。
しかし、それでも光検出信号XDETPが発生しない場合にはエラー検出となる。
このエラー検出の方法としては、任意の基準から所定時間経過しても光検出信号が発生しなかった場合にエラーとするなどの多くの公知の方法があり、その公知の方法を用いればよいので、ここではその説明を省略する。
【0027】
図5に示すように、(d)に示した光ビームの時間Tの経過に応じた波形Dについて、光検出センサ6の位置で光ビームの通過を検知すると、(c)に示すように短時間で2つの光検出信号XDETPが出力される。
この状態では、光検出センサ6からの光検出信号XDETPが得られるので、正常動作である。
次に、図5の(c)に「×」印で示すように、何らかの原因によって光検出センサ6からの光検出信号XDETPが得られなくなった場合、例えば、図5の(a)に示すように、先に検出された光検出信号XDETPから予め設定した所定時間Txが経過しても光検出信号XDETPが得られない場合、エラー検出と判断し、すぐに振動ミラー7を停止させずに、図4に示したフローチャートの処理を実行した後に印刷終了の指示を受けてから振動ミラー7を停止する。
【0028】
この処理は、図4のステップ(図中「S」で示す)1で、第2計測部12は、振動ミラー駆動制御部11からのゼロクロス信号(XZERO信号)が入力されたか否かを判断する。このゼロクロス信号の生成方法については既に多くの手法が知られているため、ここでは説明を省略する。
上記ゼロクロス信号は、振動ミラー駆動制御部11が、図5の(b)と(d)に示すように、光ビームが移動する範囲の中間点ZXを通過するタイミングT0を検出して出力する。
図4に戻り、第2計測部12は、ゼロクロス信号が入力されたと判断するまで、ステップ1の判断処理を繰り返す。
ステップ1で、第2計測部12は、ゼロクロス信号が入力されたと判断したら(図の「Y」の場合)、ステップ2で、第2計測部12内のカウンタXを初期値0にリセットする。このカウンタXは時間Tをカウントする。
ステップ3で、第2計測部12は、カウンタXの値を1カウントアップする。
【0029】
ステップ4で、第2計測部12は、カウンタX=T1になったか否かを判断する。
第2計測部12は、カウンタX=T1になったと判断するまで、ステップ3と4の処理を繰り返す。
ステップ4で、第2計測部12は、カウンタX=T1になったと判断したら(図の「Y」の場合)、ステップ5で、擬似信号生成部13へ生成タイミング信号を出力し、擬似信号生成部13は擬似信号を生成して出力する。
上記T1とは、図5の(a)と(c)に示すように、ゼロクロス信号を基準として光検出信号XDETPが発生すべきタイミングを表す時間であり、このT1は露光制御部112kの構成と配置から設計段階で決定することができる値であり、予め第2計測部12の記憶部(図示略)に格納しておく。
また、ステップ5で出力される擬似信号は、短時間に続けて出力されるべき2つの光検出信号XDETPの内の1つ目の信号の代わりに出力する信号である。
【0030】
図4に戻り、ステップ6で、第2計測部12は、カウンタXの値を1カウントアップしてカウンタXのカウントアップを続ける。
ステップ7で、第2計測部12は、カウンタX=T1+T2になったか否かを判断する。第2計測部12は、カウンタX=T1+T2になったと判断するまで、ステップ6と7の処理を繰り返す。
ステップ7で、第2計測部12は、カウンタX=T1+T2になったと判断したら(図の「Y」の場合)、ステップ8で、擬似信号生成部13へ生成タイミング信号を出力し、擬似信号生成部13は再度擬似信号を生成して出力する。
上記T2とは、図5の(a)と(c)に示すように、短時間に続けて出力される光検出信号XDETPの2つの信号の時間差を表す値である。
上記T2は、露光制御部112kの構成と配置から設計段階で決定することができる値であり、予め第2計測部12の記憶部(図示略)に格納しておく。
【0031】
また、ステップ8で出力される擬似信号は、短時間に続けて出力されるべき2つの光検出信号XDETPの内の2つ目の信号の代わりに出力する信号である。
図4に戻り、その後、ステップ9で、コントローラ110は、印刷終了の指示があるか否かを判断し、印刷終了の指示がなければ、ステップ1へ戻って再びゼロクロス信号の入力をチェックし、上述の処理を繰り返す。
一方、ステップ9で、コントローラ110は、印刷終了の指示があれば、ステップ10で、振動ミラー駆動制御部11に指示を出して振動ミラー7を停止させて、このエラー処理を終了する。
上記印刷終了のタイミングは、エラー検出後もある程度の画像を描くことが可能であれば、任意のタイミングで構わない。
また、上記カウンタXは、T1及びT1+T2まで加算するアップカウンタの例を示したが、T1及びT1+T2が0になるまで減算するダウンカウンタを用いても良い。
【0032】
こうして、出力された画像を見ることで、なぜ光検出センサ6から光検出信号XDETPが発生しなかったかを容易に特定することができる。
その特定は、オペレータの判断により行われるが、画像を見ただけで異常(故障)している場所が特定できる。
(1)エラー後も画像が描かれており、その画像が目的の画像に近いものであれば、振動ミラー7やレーザ光源1は正常に動作していることになり、光検出センサ6に異常があることが特定できる。
(2)エラー後も画像が描かれており、その画像が副走査方向Yのスジとなっている場合は、レーザ光源1は動作しているが振動ミラー7が画像領域内の角度で固定されてしまっていることになり、振動ミラー7に異常があることが特定できる。
【0033】
(3)エラー後が白紙の場合は、振動ミラー7が画像領域外の角度で固定してしまっている(振動ミラー7の異常)か、レーザ光源1が故障しているか(レーザ光源1の異常)のどちらかとなるが、レーザ光源1の異常に関しては、レーザ光源1を駆動させるレーザ駆動部(図示を省略)で検出が可能なため、そちらの情報と照らし合わせれば異常箇所の切り分けが可能になる。
このようにして、異常箇所の特定を容易に行うことができ、サービスのパーツ交換が容易になり、光走査装置ごと交換する必要がなくなるなどの効果が期待できる。
また、上述の処理では、カウンタXは時間をカウントアップした場合を説明したが、画像データの画素数をカウントアップするようにしてもよい。
【0034】
次に、上述の画像形成装置では、光検出センサが1つの場合を説明したが、2つ設けた場合でも上述と同様にしてエラー処理を行える。
図6は、図2に示した露光制御部112k〜112mと露光部111k〜111mの内部の機能構成の他の例を示す図である。図7は、図6に示した露光部111k〜111mの内部の概略構成の一例を示す図である。
図6と図7において、図1及び図3と共通する部分には同一符号を付して、共通する機能と動作については説明を省略する。
【0035】
図6に示すように、この露光部111kには、光ビームを検出する新たな光検出センサ9を設けており、図7に示すように、光検出センサ6と9とを、走査範囲cの両端部にそれぞれ設けている。この説明では、光検出センサ6を第1光検出センサ、光検出センサ9を第2光検出センサとする。
このように、振動ミラー7の両側に光検出センサを設置することにより、振動ミラー7の共振振動をより高精度に制御することができる。
2つの光検出センサ6と9を備えた場合、どちらか一方のみの光検出センサからの光検出信号XDETPが発生しない場合と、両方の光検出信号XDETPが発生しないことが考えられる。
【0036】
図8は、光検出センサが両側に配置されている場合に一方にのみ擬似信号を生成する際のタイミングを示すタイミングチャート図である。図8の(c)は光検出センサ6(第1光検出センサ)の光検出信号XDETP1の出力タイミングを示し、図8の(d)は光検出センサ6の位置を示し、図8の(f)は光検出センサ9(第2光検出センサ)の光検出信号XDETP2の出力タイミングを示し、図8の(e)は光検出センサ9の位置を示している。
この場合、光検出センサ6(第1光検出センサ)が光検出信号XDETP1を出力しなくなった場合、上述と同様にして擬似信号を生成し、異常(故障)箇所を判定し、正常に動作している光検出センサ9(第2光検出センサ)については、その光検出信号XDETP2をそのまま使用し、他方の擬似信号と併せて振動ミラー7を制御する。
また、一方の光検出センサにエラーが発生した時点で正常な信号も無視し、光検出センサ6と9の両方についてそれぞれ擬似信号を発生させる方法もある。
こうして、出力画像を確認することで異常(故障)している箇所の特定が可能になる。
【0037】
次に、光検出センサ6と9にそれぞれエラーが発生した場合は、光検出センサ6と9の両方についてそれぞれ擬似信号を発生させる。
図9は、光検出センサが両側に配置されている場合に両方に擬似信号を生成する際のタイミングを示すタイミングチャート図である。図中のXDETP1は光検出センサ6(第1光検出センサ)の光検出信号を、XZERO1は光検出センサ6についてのゼロクロス信号を、XDETP2は光検出センサ9(第2光検出センサ)の光検出信号を、XZERO2は光検出センサ9についてのゼロクロス信号をそれぞれ示す。
【0038】
図9の(a)に示すように、光検出センサ6(第1光検出センサ)の光検出信号XDETP1が出力されなくなって所定時間Txが経過すると、振動ミラー駆動制御部11が、図9の(b)と(d)に示すように、光ビームが移動する範囲の中間点ZXを通過するタイミングT0でゼロクロス信号XZERO1を第2計測部12へ出力し、第2計測部12は、そのゼロクロス信号XZERO1に基づいてT1とT1+T2のときに擬似信号生成部13へ生成タイミング信号を送り、擬似信号生成部13は、図9の(a)と(c)に示すように、T1とT1+T2のときに、擬似信号を生成して出力する。
【0039】
また、図9の(a)に示すように、光検出センサ9(第2光検出センサ)の光検出信号XDETP2が出力されなくなった場合も、所定時間Txが経過すると、振動ミラー駆動制御部11が、図9の(g)と(e)に示すように、光ビームが移動する範囲の中間点ZXを通過するタイミングT0でゼロクロス信号XZERO2を第2計測部12へ出力し、第2計測部12は、そのゼロクロス信号XZERO2に基づいてT1とT1+T2のときに擬似信号生成部13へ生成タイミング信号を送り、擬似信号生成部13は、図9の(a)と(f)に示すように、T1とT1+T2のときに、擬似信号を生成して出力する。
こうして、出力画像を確認することで異常(故障)している箇所の特定が可能になる。
【0040】
次に、上記エラー処理の前に行う処理例について説明する。
図10は、この実施例の画像形成装置におけるエラー処理の前に行う処理例を示すフローチャート図である。
振動ミラー7が振幅目標値(狙いの振幅)で動作し始めたら、すぐにゼロクロス信号の検出と出力を開始する。
ステップ21で、振動ミラー駆動制御部11は、ゼロクロスを検出したか否かを判断し、ゼロクロスを検出するまでステップ21の判断を繰り返し、ゼロクロスを検出したと判断したら(図の「Y」の場合)、ステップ22で、振動ミラー駆動制御部11内のカウンタXを初期値0にリセットする。このカウンタXは時間Tをカウントする。
ステップ23で、振動ミラー駆動制御部11は、カウンタXの値を1カウントアップする。
【0041】
ステップ24で、振動ミラー駆動制御部11は、第1計測部10からの光検出信号XDETPを検出したか否かを判断し、検出されるまでステップ23と24の処理を繰り返してカウントアップを続ける。
ステップ24で、振動ミラー駆動制御部11は、第1計測部10からの光検出信号XDETPを検出したら、ステップ25で、振動ミラー駆動制御部11は、T1=カウンタXにし、そのT1を振動ミラー駆動制御部11内の記憶部に格納する。
ステップ26で、振動ミラー駆動制御部11は、カウンタXの1カウントアップを続け、ステップ27で、振動ミラー駆動制御部11は、第1計測部10からの光検出信号XDETPを検出したか否かを判断し、検出されるまでステップ26と27の処理を繰り返してカウントアップを続ける。
【0042】
ステップ27で、振動ミラー駆動制御部11は、第1計測部10からの光検出信号XDETPを検出したら、ステップ28で、振動ミラー駆動制御部11は、T2=カウンタX−T1にし、そのT2を振動ミラー駆動制御部11内の記憶部に格納する。
その後、ステップ29で、振動ミラー駆動制御部11は、エラーが発生したか否かを判断し、エラーが発生していなければ、ステップ21へ戻って上述の処理を繰り返す。上記T1、T2に関してはどんどん上書きして構わない。
また、ステップ29で、振動ミラー駆動制御部11は、エラーが発生した場合には、T1、T2を保持したまま、図4に示した処理へ進む。
このようにして、光ビームが第1の走査範囲を走査し始めてから光ビームが移動する範囲の中間点を通過するタイミングの検出を開始するので、正常動作をしているときの光検出信号XDETPの発生タイミングをリアルタイムで検出して格納することが可能となり、自動的に擬似信号発生タイミングを決定することができる。
【0043】
この実施例の画像形成装置は、光検出センサからの光検出信号が発生しない場合、振動ミラーは振幅を大きくするよう制御されるが、振幅が警戒域を越えた場合は、所定位置で光検出センサからの光検出信号に代わる擬似信号を発生させることにより、振動ミラーは破壊に至らない領域で動作を続ける。
また、一定時間動作を続けた後に振動ミラーを停止させることにより、その出力結果に基づいて、目的に近い画像が出力されれば、レーザ光源又は振動ミラーは動作していることが分かり、光検出センサが破損していることが特定できる。
あるいは、副走査方向のスジ画像が出力されれば、レーザ光源は動作しているが、振動ミラーが画像領域内を向いた角度で固定されてしまっていることが特定できる。
【0044】
あるいはまた、白紙が出力されれば、振動ミラーが画像領域外を向いた角度で固定されてしまっているか、レーザ光源が故障していることになるが、レーザ光源の故障についてはレーザ駆動部で検出が可能なため、どちらが原因で光検出センサからの光検出信号が発生しなかったかの切り分けが可能になる。
このようにして、どの部品が故障しているかが容易に特定できるようになる。
したがって、異常の原因を容易に特定できるため、異常の原因に応じて、故障パーツを迅速に交換することができ、光走査装置ごと交換する必要がなくなるなど、サービス性の向上が期待できる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
この発明による光走査装置と画像形成装置は、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、及び複合機を含む画像形成装置において適用することができる。
【符号の説明】
【0046】
1:レーザ光源 2:コリメータレンズ 3:シリンドリカルレンズ 4:偏向器 5:走査レンズ 6、9:光検出センサ 7:振動ミラー 8:振動ミラー作動部 10:第1計測部 11:振動ミラー駆動制御部 12:第2計測部 13:擬似信号生成部 100:画像形成装置 101:光走査部 102:像形成部 103:転写部 110:コントローラ 111k〜111m:露光部 112k〜112m:露光制御部 120k〜120m:感光体 121k〜121m:現像器 122k〜122m:帯電器 130:中間転写ベルト 131a〜131c、134a、134b、135:搬送ローラ 132k〜132m:1次転写ローラ 133:2次転写ベルト 136:定着装置 137:定着部材 138:排紙ローラ 139:クリーニング部 K〜M:光ビーム P:用紙 P′:印刷物 T:用紙収容部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0047】
【特許文献1】特開2007−041257号公報
【特許文献2】特開2007−041339号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ビームを発光する発光手段と、
鏡面を前記光ビームの発光と連動して共振振動させて前記光ビームの照射対象物の主走査方向に対して傾けることによって前記鏡面に反射させた前記光ビームを前記照射対象物の主走査方向の有効走査領域に対応する第1の走査範囲を含むと共に前記第1の走査範囲を超える第2の走査範囲で走査するように偏向する偏向手段と、
前記偏向手段によって偏向された光ビームについて、前記第2の走査範囲内で且つ前記第1の走査範囲を外れた位置を移動する光ビームの検出情報を出力する検出手段と、
前記検出手段による検出情報に基づいて前記光ビームが前記第2の走査範囲を超えないように前記鏡面の共振振動を調整する調整手段と、
前記検出手段による検出情報が得られなかった場合、前記調整手段に前記検出情報に代えて前記鏡面の共振振動を調整するための擬似検出情報を出力する擬似検出情報出力手段とを備えたことを特徴とする光走査装置。
【請求項2】
前記擬似検出情報出力手段に、前記光ビームが移動する範囲の中間点を通過するタイミングを検出し、該タイミングの検出に合わせて前記擬似検出情報を出力する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
【請求項3】
前記擬似検出情報出力手段に、前記光ビームが前記第1の走査範囲を走査し始めてから前記光ビームが移動する範囲の中間点を通過するタイミングの検出を開始する手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
【請求項4】
前記検出手段を、前記第1の走査範囲の両端の一方の端部に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項5】
前記検出手段を、前記第1の走査範囲の両端部にそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光走査装置。
【請求項6】
前記擬似検出情報出力手段に、前記第1の走査範囲の両端部に設けた各検出手段の内の一方について前記擬似検出情報を出力する手段を設けたことを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
【請求項7】
前記擬似検出情報出力手段に、前記第1の走査範囲の両端部に設けた各検出手段についてそれぞれ前記擬似検出情報を出力する手段を設けたことを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−218622(P2011−218622A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−88534(P2010−88534)
【出願日】平成22年4月7日(2010.4.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】