説明

免疫調節活性を有するピラゾロキノリン

本発明は新規複素環式化合物、これらの調製方法、これらを含有する組成物、並びに、関節リウマチ、多発性硬化症、糖尿病、喘息、移植、全身性エリテマトーデスおよび乾癬を含む、免疫調節の恩恵を受け得る医学的状態の臨床治療のための方法およびこれらへの使用に関する。特に、本発明は、CD80とCD28との相互作用を阻害することが可能なCD80アンタゴニストである新規複素環式化合物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規複素環式化合物、これらの調製方法、これらを含有する組成物、並びに、関節リウマチ、多発性硬化症、糖尿病、喘息、移植、全身性エリテマトーデスおよび乾癬を含む、免疫調節の恩恵を受け得る医学的状態の臨床治療のための方法およびこれらへの使用に関する。特に、本発明は、CD80とCD28との相互作用を阻害することが可能なCD80アンタゴニストである新規複素環式化合物に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
免疫系は、免疫応答の間およびその後に様々な調節機構によってリンパ球の活性化および不活性化の間のホメオスタシスを制御する能力を有する。免疫応答を特異的に阻害および/または遮断する機構がこれらのうちに存在する。したがって、抗原がMHC分子によってT−細胞受容体に提示されるとき、これらのT−細胞はさらなる同時刺激シグナルの存在下においてのみ適切に活性化するようになる。補助シグナルの不在下において、リンパ球活性化は存在せず、アネルギーまたは寛容と呼ばれる機能的不活性化の状態のいずれかが誘導されるか、またはT−細胞がアポトーシスによって特異的に除去される。このような同時刺激シグナルの1つは、完全なT−細胞活性化に必須であることが示されている、専門化された抗原提示細胞上のCD80とT−細胞上のCD28との相互作用を含む。(Lenschowら.(1996)Annu.Rev.Immunol.,14,233−258)
J.Biol.Chem.Vol.277,No.9,pp 7363−7368 (2002)におけるErbeらの論文は、CD80に結合し、並びにCD28およびCTLA4へのCD80の結合を阻害する、3つの小分子リガンドを記載する。開示されたリガンドのうちの2つは構造AおよびBの融合ピラゾロンである。
【0003】
【化2】

【発明の開示】
【0004】
(発明の説明)
本発明によると、式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩が提供される。
【0005】
【化3】

(式中、
およびRは、独立して、H、F、Cl、Br、−NO、−CN、FもしくはClで場合により置換されるC−Cアルキル;またはFで場合により置換されるC−Cアルコキシを表し;
は、H、または場合により置換されるC−Cアルキル、C−Cシクロアルキルもしくは場合により置換されるフェニルを表し;
Yは、−O−、−S−、N−オキシドまたは−N(R)−を表し、ここで、RはHまたはC−Cアルキルを表し;
Xは、結合または二価C−Cアルキレン基を表し;
は、−C(=O)NR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)OR、−NHC(=O)NHR又は−NHC(=S)NHRを表し;ここで、
は、H、またはbが0または1である式−(Alk)−Qを表し;および
Alkは、1つ以上の非隣接−O−、−S−または−N(R)−基(ここで、RはHまたはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、もしくはC−Cシクロアルキルを表す。)で中断されていてもよい、場合により置換されている二価直鎖もしくは分岐鎖C−C12アルキレン、C−C12アルケニレンまたはC−C12アルキニレン基であり;および
Qは、H、−CF、−OH、−SH、−NRを表し;ここで、各々のRは同じであるかもしくは異なり、エステル基、または場合により置換されているフェニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニルもしくは5から8個の環原子を有する複素環であり得;並びに
は、HもしくはC−Cアルキルを表し;または、RおよびRは、これらが結合している原子(1個以上)と一緒になって、5から8個の環原子を有する、場合により置換されている複素環を形成する。)
【0006】
一般式(I)の化合物はCD80アンタゴニストである。これらはCD80とCD28との相互作用を、したがって、T細胞の活性化を阻害し、これにより、免疫応答を調節する。
【0007】
本発明によると、以下のものも含まれる:
(i)免疫調節の恩恵を受ける状態の治療において用いるための式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩。
【0008】
(ii)免疫調節の恩恵を受ける状態を治療するための医薬の製造における、式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩の使用。
【0009】
(iii)ヒトおよび非ヒト霊長類における免疫調節の方法であって、このような治療を必要とする被検体に免疫調節有効用量の式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩を投与することを含む方法。
【0010】
(iv)式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩を薬学的もしくは獣医学的に許容し得る賦形剤または担体と共に含有する医薬または獣医学的組成物。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
免疫調節の恩恵を受ける状態には以下のものが含まれる:
副腎不全
アレルギー性血管炎および肉芽腫症
アミロドーシス
強直性脊髄炎
喘息
自己免疫性アジソン病
自己免疫性脱毛症
自己免疫性慢性活動性肝炎
自己免疫性溶血性貧血
自己免疫性好中球減少症
自己免疫性血小板減少性紫斑症
自己免疫性血管炎
ベーチェット病
小脳変性症
慢性活動性肝炎
慢性炎症性脱髄性多発神経根筋障害
ヘルペス性皮膚炎
糖尿病
イートン・ランバート筋無力症症候群
脳脊髄炎
表皮水疱症
結節性紅斑
グルテン感受性腸疾患
グッドパスチャー症候群
移植片対宿主病
ギラン・バレー症候群
ハシモト甲状腺炎
甲状腺機能亢進症
突発性血色素症
突発性膜性糸球体腎炎
最小変化腎疾患(Minimal change renal disease)
混合型結合組織疾患
多巣性運動神経障害
多発性硬化症
重症筋無力症
オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群
類天疱瘡
天疱瘡
悪性貧血
結節性多発性動脈炎
多発性筋炎/皮膚筋炎
感染後関節炎疹
原発性胆管硬化症
乾癬
反応性関節炎疹
ライター病
網膜症
関節リウマチ
硬化性胆管炎
シェーグレン症候群
スティフマン症候群
亜急性甲状腺炎
全身性エリテマトーデス
全身性硬化症(強皮症)
側頭動脈炎
閉塞性血栓性血管炎
移植拒絶
I型およびII型自己免疫性多腺性症候群
潰瘍性大腸炎
ブドウ膜炎
ウェゲナー肉芽腫症。
【0012】
ここで用いる「アルキレン」という用語は、2つの不飽和原子価を有する直鎖または分岐鎖アルキル、例えば、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH(CH)CH−、−CH(CHCH)CHCHCH、及び−C(CHを指す。
【0013】
ここで用いる「ヘテロアリール」という用語は、1個以上のヘテロ原子を含む5または6員芳香族環を指す。このような基の実例は、チエニル、フリル、ピロリル、イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニルである。
【0014】
ここで用いる無条件の用語「ヘテロシクリル」または「複素環式」は上で定義された「ヘテロアリール」を含み、特に、例えばピロリル、フラニル、チエニル、ピペリジニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピリミジニル、モルホリニル、ピペラジニル、インドリル、モルホリニル、ベンゾフラニル、ピラニル、イソキサゾリル、キヌクリジニル、アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタニル、ベンズイミダゾリル、メチレンジオキシフェニル、マレイミドおよびスクシンイミド基を含む、S、NおよびOから選択される1個以上のヘテロ原子を含む芳香族または非芳香族複素環式環を意味する。
【0015】
これが現れる文脈において他に指定されない限り、ここであらゆる部分に適用される「置換されている」という用語は、以下の置換基、すなわち、(C−C)アルキル、トリフルオロメチル、(C−C)アルコキシ(隣接環C原子上でメチレンジオキシまたはエチレンジオキシによって環が置換されている特別な場合を含む。)、トリフルオロメトキシ、(C−C)アルキルチオ、フェニル、ベンジル、フェノキシ、(C−C)シクロアルキル、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、フルオロ、クロロ、ブロモ、シアノ、ニトロ、オキソ、−COOH、−SOOH、−CONH、−SONH、−COR、−COOR、−SOOR、−NHCOR、−NHSO、−CONHR、−SONHR、−NHR、−NR、−CONR又は−SONR(式中、RおよびRは独立して(C−C)アルキル基である。)の1つ以上で置換されていることを意味する。「置換されている」が(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはフェノキシで置換されていることを意味する場合、これらの環はこれ自体が、(C−C)シクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはフェノキシを除いて、前記のいずれかで置換されていてもよい。
【0016】
ここで用いる無条件の用語「カルボシクリル」または「炭素環式」は、環原子がすべて炭素である5−8員環を指す。
【0017】
本発明の化合物の幾つかは、非対称炭素原子の存在のため、1つ以上のキラル中心を含む。非対称炭素原子の存在は、各々のキラル中心にRまたはS立体化学を有する立体異性体またはジアステレオ異性体を生じる。本発明はこのような立体異性体およびジアステレオ異性体並びにこれらの混合物のすべてを含む。
【0018】
本発明の塩形成性化合物の塩には、生理学的に許容し得る酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、リン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩およびマレイン酸塩;並びに塩基付加塩、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウム塩が含まれる。化合物がアミノ基を含む場合、四級アミノ塩も可能であり、これらも本発明に含まれる。
【0019】
本発明の化合物において、以下は幾つかの構造的可変要素の例である:
は、例えば、H、F、Cl、メチル、メトキシまたはメチレンジオキシであり得る。現時点で、RはH、Cl、または、特に、Fであることが好ましい;
は、例えば、H、メチル、メトキシ、シクロプロピル、フェニルであり、またはフルオロ−、クロロ−、メチルもしくはメトキシ−置換フェニルであり得る。Hまたはシクロプロピルが現時点で好ましい;
は、例えば、H、F、Cl、メチル、メトキシまたはメチレンジオキシであり得る。現時点で、RはFまたはClであることが好ましく、RがHであることが最も好ましい;
Yは、例えば、−O−、−S−、またはRがHもしくはメチルを表す−N(R)−であり得る。−NH−または−S−が現時点で好ましい。
【0020】
Xは、例えば、結合または−CH−もしくは−CHCH−基であり得る。結合が現時点で好ましい。
【0021】
は−C(=O)NR、−NR−C(=O)R、−NRC(=O)OR、−NHC(=O)NHRまたは−NHC(=S)NHRを表す。これらのうち、−NRC(=O)R、特に、−C(=O)NRおよび−NHC(=O)NHRが現時点で好ましい。Rは好ましくはHであるが、広範囲のR置換基が非常に活性の本発明の化合物を生じさせている。多くの例示的R置換基が下記実施例の化合物中に現れる。
【0022】
は、例えば、Hまたは式−Alk−Qの基であり得、
bは0もしくは1であり、
Alkは、例えば、nが1、2、3もしくは4であり、並びにmおよびpが独立して0、1、2、3もしくは4である、−(CH−、−CH((CHCH)(CH−、−((CHCH)((CHCH)(CH、−(CH−O−(CH−、−(CH−NH−(CH−、又は−(CH−NH−(CH−NH−(CH−基であり得、および
Qは、H、−OH、−COOCH、フェニル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、フリル、チエニルまたはオキサゾリルを表すことができ;並びに
は、例えば、Hであり得、または、RおよびRは、これらが結合している原子(1個以上)と一緒になって、5、6もしくは7員の複素環式環を形成することができる。
【0023】
基の具体的な例には本明細書の実施例の化合物中に提示されるものが含まれる。
【0024】
本発明の化合物は、文献において公知の合成法により、市販されているか、または市販されている化合物から到達し得る化合物から調製することができる。例えば、Rが基−NRC(=O)Rである式(I)の化合物は、式(II)のアミンの式(III)の酸塩化物でのアシル化によって調製することができる。
【0025】
【化4】

【0026】
が基−NHC(=O)NHRである本発明の化合物は、式(IIA)のアミンと式(IIIA)のイソシアネートとの反応によって調製することができる。
【0027】
【化5】

【0028】
が基−C(=O)NHRである本発明の化合物は、式(IIB)の酸塩化物とアミンNHRとの反応によって調製することができる。
【0029】
【化6】

が基−NRC(=O)ORである本発明の化合物は、式(II)のアミンとクロロホルメートClC(=O)ORとの反応によって調製することができる。
【0030】
以下の例は本発明の化合物の調製を説明する。
【0031】
(中間体1の調製)
2−(4−ニトロフェニル)−6−フルオロ−2,5−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]−キノリン−3−オン
【0032】
【化7】

4−ニトロフェニルヒドラジン(2.28g、0.014mol)を、無水n−ブチルアルコール(50ml)中の4−クロロ−8−フルオロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(3.58g、0.014mol)の攪拌溶液に室温で一度に添加した。この混合物を窒素の下で16時間還流させ、室温に冷却した後、濾過することでオレンジ色の固体が残った。この固体を、酢酸エチル(20ml)およびヘプタン(20ml)で順次洗浄することによって精製した後、最後に吸引下で乾燥させてピラゾロン(3.93g、87%)を暗いオレンジ色の固体として得た、LCMS m/z325.24[M+H]@R 1.47分。
【0033】
(中間体2の調製)
2−(4−アミノフェニル)−6−フルオロ−2,5−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン
【0034】
【化8】

塩化スズ(II)二水和物(12.5g、0.055mol)を、エチルアルコール(110ml)中の2−(4−ニトロ−フェニル)−6−フルオロ−2,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン(中間体1)(3.59g、0.011mol)の攪拌溶液に室温で一度に添加した。次に、この混合物を80℃に8時間加熱し、室温に冷却して濾過することで黄色固体が残った。この固体を酢酸エチル(1L)、ロッシェル塩の飽和溶液(500ml)および重炭酸ナトリウムの飽和溶液(500ml)の二相溶液に懸濁させ、室温で2時間攪拌した。この混合物を濾過し、残留する固体を水で洗浄して真空下で乾燥させ、表題の化合物(3.39g、99%)を明黄色固体として得た、LCMS m/z295.30[M+H]@R 0.84分。
【実施例】
【0035】
実施例1
N−[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−2−メチル−ブチルアミド
【0036】
【化9】

塩化(±)−2−メチルブチリル(13.6μl、0.11mmol)を、ジクロロメタン(1ml)中の2−(4−アミノ−フェニル)−6−フルオロ−2,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン(中間体2)(30mg、0.10mmol)、トリエチルアミン(14μl、0.11mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(2.4mg、0.02mmol)の攪拌溶液に室温で30秒にわたって滴下により添加した。この混合物を室温で16時間攪拌した。次に、黄色固体を濾過し、重炭酸ナトリウムの飽和溶液(1ml)、酢酸エチル(1ml)およびエチルアルコール(0.5ml)で順次洗浄することによって精製し、最後に吸引下で乾燥させて表題の化合物(10mg、26%)を明黄色固体として得た。LCMS m/z379.36[M+H]@R 1.18分。δ(400MHz,(CDSO)9.89(1H,s),8.52(1H,s),8.15(2H,d J 9.0Hz),8.01(1H,d J 7.0Hz),7.69(2H,d J 9.0Hz)7.57−7.46(2H,m),2.46−2.39(1H,m),1.69−1.36(2H,m),1.11(3H,d J 6.8Hz),0.91(3H,t J 7.3Hz)。
【0037】
この表題化合物および後の実施例の化合物は以下にアッセイ項において説明されるアッセイにおいて試験し、CD80−CD28相互作用の阻害剤としてのこれらの活性を決定した。この表題化合物は***の活性評点を有していた。
【0038】
実施例2−49
以下の化合物は、実施例1において説明される経路により、塩化(±)−2−メチルブチリルの代わりに適切な酸塩化物を用いて合成した。
【0039】
実施例2
2−メチル−ペンタン酸[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−アミド
【0040】
【化10】

活性***
【0041】
実施例3
1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−アミド
【0042】
【化11】

活性
【0043】
実施例4
N−[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−3−メチル−ブチルアミド
【0044】
【化12】

活性**
【0045】
実施例5
2−プロピル−ペンタン酸[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−アミド
【0046】
【化13】

活性
【0047】
実施例6
5−[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)フェニルカルバモイル]−ペンタン酸n−メチルエステル
【0048】
【化14】

活性***
【0049】
実施例7
N−[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−2,2−ジメチル−プロピオンアミド
【0050】
【化15】

活性**
【0051】
実施例8から28も、実施例1の方法により、適切な酸塩化物を用いて調製した。
【0052】
【表1】



【0053】
中間体3の調製
3−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−安息香酸
【0054】
【化16】

3−ヒドラジノ安息香酸(1.91g、0.013mol)を、n−ブタノール(60ml)中の4−クロロ−8−フルオロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(2.93g、0.011mol)の攪拌溶液に室温で一度に添加した。その溶液を加熱して16時間還流させ、室温に冷却し、得られた黄色固体を濾過し、tert−ブチルメチルエーテルで洗浄した後、乾燥させた。この固体をテトラヒドロフラン:水(2:1;21ml)の溶液に再溶解した後、水酸化リチウム(1.27g、0.031mol)を添加した。室温で16時間攪拌した後、濃塩酸(3ml)をこの混合物に滴下により添加して黄色固体を沈殿させ、これを濾過し、真空下で乾燥させて表題の化合物(中間体3)(2.32g、63%)を明黄色固体として得た。
【0055】
中間体4の調製
塩化3−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−ベンゾイル
【0056】
【化17】

塩化オキザリル(20ml、0.2mol)を、ジクロロメタン(10ml)中の3−(6−フルオロ−3−オキソ−3、5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−安息香酸(中間体3)(2.0g、6.1mmol)の攪拌溶液に室温で2分にわたって滴下により添加した。次に、N,N−ジメチルホルムアミド(50μl)を添加し、生じる混合物を50℃に1時間加熱した。次いで、その溶液を室温に冷却した後、真空中で濃縮することで表題の化合物(中間体4)(2.0g、96%)がベージュ色の固体として残った。
【0057】
実施例50
3−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−N−(3−メトキシ−プロピル)−ベンズアミド
【0058】
【化18】

3−メトキシプロピルアミン(0.026g、0.29Tnmol)を、テトラヒドロフラン(2ml)中の塩化3−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−ベンゾイル(中間体4)(26mg 0.29mmol)の攪拌溶液に添加し、この混合物を室温で15分間攪拌した。次に、トリエチルアミン(0.2ml、1.4mmol)を添加し、生じる混合物を一晩攪拌した。1M塩酸(3−4ml)を滴下により添加して黄色固体を沈殿させ、これを濾過し、吸引下で乾燥させてアミド(79mg、0.20mmol)を黄色固体として得た。LCMS m/z395.25[M+H]@R 1.04分;δ(400MHz,(CDSO)8.59(1H,m),8.57(1H,s),8.39(1H,app d J 9.3Hz),8.08(1H,app d J 7.3Hz),7.66−7.53(5H,m),3.37−3.33(4H,m),3.27(3H,s),1.83−1.77(2H,m)。
【0059】
活性**
【0060】
実施例51
N−エチル−3−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]−キノリン−2−イル)−ベンズアミド
【0061】
【化19】

実施例53の方法により、3−メトキシプロピルアミンの代わりにエチルアミンを用いて調製した。
【0062】
δ(400MHz,(CDSO)主要回転異性体を引用;8.56(1H,br s),8.47(1H,m),8.21(2H,d J 8.5Hz),7.94(2H,d J 8.5Hz),3.96(3H,s),3.31(2H,q J 7.3Hz),2.58(3H,s),1.15(3H,t J 7.4Hz)。
【0063】
活性**
【0064】
実施例52
N−ベンジル−3−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]−キノリン−2−イル)−ベンズアミド
【0065】
【化20】

実施例53の方法により、3−メトキシプロピルアミンの代わりにベンジルアミンを用いて調製した。
【0066】
LCMS m/z427.16[M+H]@R 1.28分。
【0067】
活性
【0068】
実施例53から64は、実施例50の方法により、適切なアミンを用いて調製した。
【0069】
【表2】


【0070】
実施例65
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−ベンズアミド
工程1
2−シクロプロピル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
【0071】
【化21】

トルエン(25ml)中の3−シクロプロピル−3−オキソ−プロピオン酸メチルエステル(6.2g、0.038mol)、2−アミノ安息香酸エチルエステル(4.95g、0.03mol)およびp−トルエンスルホン酸(0.04g、0.2mmol)の溶液を125℃で2時間加熱した。次に、15mlの溶媒を蒸留した。残留するオレンジ色の溶液にエタノール中のナトリウムエトキシド(2M、15ml)を添加した(反応混合物は赤色に変化した)。この赤色混合物を120℃で2時間攪拌した。15mlの溶媒を再度蒸留した。その反応混合物を放置して室温に冷却し、酢酸エチル(1リットル)で希釈してHCl 0.1Mおよび水で抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空中で濃縮することでオレンジ色の残滓が残り、これを冷酢酸エチルで1回洗浄して2−シクロ−プロピル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(3.87g、53%)をオフホワイトの固体として得た。
【0072】
LCMS m/z244.14[M+H]@R 0.78分,89%,m/z230.11[酸+H]@R 1.27,11%。
【0073】
δ(400MHz,(CDSO)11.04(1H,s),8.06(1H,dd,J 1.1,J 8.1),7.76−7.66(2H,m),7.36(1H,td,J 1.1,J 7.5),3.89(3H,s),2.16(1H,m),1.18(4H,d,J 7.0)。
【0074】
工程2
4−クロロ−2−シクロプロピル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル
【0075】
【化22】

オキシ塩化リン(0.77ml、0.082mol)をアセトニトリル中の2−シクロプロピル−4−オキソ−1,4−ジヒドロ−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.0g、0.041mol)の懸濁液に一度に添加し、この混合物を75℃で90分間加熱した(65℃超で透明溶液になる)。生じる明褐色溶液を飽和重炭酸ナトリウム(100ml)に注ぎ入れた。この懸濁液を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させて真空中で濃縮することで4−クロロ−2−シクロプロピル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.15g、106%)がオフホワイトの固体として残った。R(AcOEt)=0.73。
【0076】
工程3
4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−安息香酸
【0077】
【化23】

4−クロロ−2−シクロプロピル−キノリン−3−カルボン酸エチルエステル(1.15g、0.0041mol)および4−ヒドラジノ−安息香酸(1.0g、0.0068mol)をエタノール(30ml)中、還流温度で16時間攪拌した。この明黄色懸濁液をヘプタンで希釈し、濾過して冷t−ブチルメチルエーテルで洗浄し、吸引下で放置して乾燥させ、ヒドラジンを含有する粗製固体を得た。この固体を1M HClに懸濁させ、濾過して水で洗浄した後 真空中で乾燥させて4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3、5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−安息香酸(1.135g、80%)を黄色固体として得た。LCMS m/z346.20[M+H]@R 1.05分:純度95%。
【0078】
δ(400MHz,(CDSO)11.4(1H,s),8.43(2H,d,J 8.1),8.21(1H,dd,J 1.2,J 8.1),8.07(2H,d,J 8.1),7.92(1H,d,J 8.1),7.67(1H,t,J 6.6),7.52(1H,t,J 6.5),3.43(1H,m),1.59(2H,m),1.43(2H,m)。
【0079】
工程4
塩化4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]−キノリン−2−イル)−ベンゾイル
【0080】
【化24】

ジクロロメタン(4ml)中の微粉砕4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−安息香酸(0.19g、0.55mmol)の懸濁液に塩化オキザリル(1.6ml、0.01mol)、次いで一滴のジメチルホルムアミドを添加した。この混合物を窒素の下、45℃で8時間攪拌した。溶媒を真空中で除去し、塩化4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−ベンゾイルを淡黄色固体として得た。LCMS m/z[M+MeOH−Cl]@R 1.46分:純度95%。
【0081】
さらに精製することなく用いた。
【0082】
工程5
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンズアミド
【0083】
【化25】

テトラヒドロフラン(6ml)中の塩化4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3、5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−ベンゾイル(0.1g、0.28mmol)の部分溶液に、窒素の下で、テトラヒドロフラン(3ml)中の3−ジメチルアミノ−プロピルアミン(0.03g、0.3mmol)の溶液を添加した。この混合物をRTで3時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、その黄色固体を少量の飽和重炭酸ナトリウム、水で洗浄して真空下で乾燥させ、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]−キノリン−2−イル)−ベンズアミド(57mg、47%)を黄色固体として得た。
【0084】
LCMS m/z430.11[M+H]@R 0.99分:純度100%。
【0085】
活性***
【0086】
中間体5の調製
塩化4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンゾイル
【0087】
【化26】

ジクロロメタン(6ml)中の微粉砕4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−安息香酸(1.1g、3.4mmol)の懸濁液に塩化オキザリル(2.4ml、29mmol)、次いで1滴のジメチルホルムアミドを添加した。この混合物を窒素の下、45℃で3時間攪拌した。溶媒を真空中で除去して塩化4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンゾイル(1.15g、定量的)を淡黄色固体として得、これをさらに精製することなく用いた。
【0088】
実施例66
塩酸N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンズアミド
【0089】
【化27】

テトラヒドロフラン(5ml)中の塩化4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンゾイル(0.1g、0.3mmol)の部分溶液に、窒素の下で、テトラヒドロフラン中の3−ジメチルアミノ−プロピルアミン(0.03g、0.3mmol)の溶液を添加した。この混合物をrtで90分間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、その黄色固体をFCCシリカゲル(勾配溶出、MeOH:HO、Fluka C18逆相)で精製して塩酸N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンズアミド(70mg、53%)を黄色固体として得た。LCMS m/z408.39 [M+H]@R 0.89分:純度90%。
【0090】
活性***
【0091】
実施例67−141は適切な塩化ベンゾイルおよび適切なアミンから同様に調製した
【0092】
【表3】





【0093】
実施例142
{3−[4−(6−フルオロ−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル)−フェニル]−ウレイド)酢酸エチルエステル
【0094】
【化28】

シアノ酢酸エチル(31mg、0.24mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(2ml)中の2−(4−アミノフェニル)−6−フルオロ−2,5−ジヒドロピラゾロ[4,3−c]キノリン−3−オン(中間体2)(50mg、0.17mmol)の攪拌溶液に一度に添加し、この混合物を室温で16時間攪拌した。次に、水(1ml)をこの混合物に添加して固体を沈殿させ、これを濾過して水(1ml)、次いで酢酸エチル(1ml)で洗浄し、最後に吸引によって乾燥させることで尿素が黄色固体として残った。LCMS m/z424.40[M+H]@R 1.06分。
【0095】
活性***
【0096】
実施例143および144
【0097】
【化29】

【0098】
以下の化合物は、実施例142の方法により、エチルシアナトアセテートの代わりに適切なイソシアネート、イソチオシアネートまたはクロロホルメートを用いて合成した。
【0099】
【表4】


【0100】
(中間体6:メチル4−オキソチオクロマン−3−カルボキシレートの調製)
【0101】
【化30】

乾燥テトラヒドロフラン(60ml)を窒素雰囲気下で−50から−60℃に冷却した。ヘキサン中の1Mリチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液(56ml、56mmol)を添加した。温度を−50から−60℃に保持し、チオクロマン−4−オンを滴下により20分にわたって添加した。攪拌を低温で60分間継続した。メチルシアノホルメート(4.84ml、60.9mmol)をその反応混合物に滴下により5分にわたって添加した。得られた懸濁液を−50から−60℃で80分間攪拌した後、室温に暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液(100ml)を添加した。相を分離し、水相を酢酸エチル(2×100ml)で抽出した。合わせた有機相を水(50ml)で洗浄して硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。オレンジ色の油が得られ、これをカラムクロマトグラフィーによって精製した。表題の化合物が黄色固体として単離された(4.70g、21.1mmol、42%)。LCMS;m/z221[M−H]
【0102】
(中間体7:4−(3−オキソ−3a,4−ジヒドロ−3H−チオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2−イル)−安息香酸の調製)
【0103】
【化31】

4−オキソチオクロマン−3−カルボキシレート(0.50g、2.25mmol)およびヒドラジノ安息香酸(0.377g、2.48mmol)を酢酸(6ml)中で混合した。この混合物を加熱して30分間還流させた。過剰の酢酸を留去して褐色油を得た。ジエチルエーテルを添加したところ沈殿が形成され、これを濾過によって集めて真空下で乾燥させた。その粗製生成物を赤色/褐色固体として単離した(797mg)。LCMS;m/z325[M+H]。精製は行わなかった。
【0104】
(中間体8:4−(3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)安息香酸の調製)
【0105】
【化32】

粗製4−(3−オキソ−3a,4−ジヒドロ−3H−チオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2−イル)−安息香酸(250mg、0.77mmol)をジメチルスルホキシド(6ml)に溶解した。O−クロラニル(189mg、0.77mmol)を添加し、この混合物を室温で一晩攪拌した。水(20ml)を添加し、固体を濾過によって集めて水で洗浄した。この濾過ケークをトルエンと共に摩砕し、濾過して真空下で乾燥させた。表題の化合物が暗褐色固体として単離された(230mg、0.71mmol、92%)。LCMS;m/z323[M+H]
【0106】
あるいは、組成4−(3−オキソ−3a,4−ジヒドロ−3H−チオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2−イル)−安息香酸をジメチルスルホキシド中、空気への露出下で攪拌することができる。空気酸化は純粋な生成物をもたらすが、その反応は非常に遅いことが見出された。
【0107】
実施例165
N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−(3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)ベンズアミドの調製
【0108】
【化33】

4−(3−オキソチオクロメノ[4.3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)安息香酸(55mg、0.17mmol)を無水ジメチルアセトアミド(1ml)に懸濁させた。ジイソプロピル−エチルアミン(46.5mg、0.36mmol、62μl)、次いで3−ジメチルアミノプロピルアミン(17.5mg、0.17mmol)および[(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)−ジメチルアミノ−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスフェート(65mg、0.17mmol)を添加した。この混合物を室温で4時間攪拌し、調製用HPLCによって精製した。表題の化合物が褐色固体として単離された。LCMS;m/z407[M+H]
【0109】
活性**
【0110】
実施例166
N−[(シクロヘキシルアミノ)プロピル]−4−(3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)ベンズアミドの調製
【0111】
【化34】

この反応は上述のように行った。LCMS;m/z461[M+H]
【0112】
活性***
【0113】
実施例167
N−(ピロリジン−1−イル−ブチル)−4−(3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)ベンズアミドの調製
【0114】
【化35】

この反応は上述のように行った。LCMS;m/z447[M+H]
【0115】
活性
【0116】
実施例168
4−(3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)−N−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルベンズアミドの調製
【0117】
【化36】

この反応は上述のように行った。LCMS;m/z475[M+H]
【0118】
活性**
【0119】
中間体9:3−[(2−フルオロフェニル)スルファニル]プロピオン酸の調製
【0120】
【化37】

2−フルオロチオフェノール(5.0g、39mmol)を窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン(50ml)に溶解した。トリエチルアミン(3.94g、5.33ml、85.8mmol)を添加した。アクリル酸(2.81g、2.67ml、39mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、反応溶液に2時間にわたって室温で滴下により添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。1M塩酸(50ml)を添加し、相を分離した。水相を酢酸エチル(2×50ml)で洗浄した。合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。黄色油が得られ、室温で保存することで固化した。この固体をヘキサンと共に摩砕し、濾過して真空下で乾燥させた。表題の化合物がオフホワイトの固体として単離された(4.19g、20.9mmol、54%)。
【0121】
中間体10:8−フルオロ−2,3−ジヒドロ−4H−チオクロメン−4−オンの調製
【0122】
【化38】

3−[(2−フルオロフェニル)スルファニル]プロピオン酸(4.0g、20mmol)を0−5℃で濃硫酸(20ml)と混合した。その反応溶液を0から5℃で3時間攪拌した後、室温まで一晩暖めた。この混合物を氷中に滴下して急冷し、白色懸濁液を得た。水相を酢酸エチル(1×200ml、1×100ml)で抽出した。合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液(1×50ml)、水(1×50ml)、1M塩酸(50ml)および水(2×50ml)で洗浄した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して真空下で濃縮した。表題の化合物が黄色固体として単離された(2.10g、11.5mmol、58%)。
【0123】
中間体11:メチル8−フルオロ−4−オキソチオクロマン−3−カルボキシレートの調製
【0124】
【化39】

ヘキサン中の1Mリチウムヘキサメチルジシラジド溶液(13.2ml)を窒素雰囲気下で無水テトラヒドロフラン(20ml)に溶解した。その溶液を−78℃に溶解した。8−フルオロ−2,3−ジヒドロ−4H−チオクロメン−4−オン(2.00g、11mmol)をテトラヒドロフラン(40ml)に溶解し、その溶液を滴下ロートに移して温度を−60℃未満に維持しながら反応混合物に30分にわたって滴下により添加した。オレンジ色の透明溶液が得られ、これを−78℃から−65℃で2時間攪拌した。メチルシアノホルメート(0.935g、0.87ml)をテトラヒドロフラン(2ml)に溶解し、反応溶液に滴下により添加した。攪拌を低温で1時間継続した後、混合物を室温に暖めた。飽和塩化アンモニウム溶液(20ml)および水(10ml)を添加し、相を5分間混合して分離した。水相を酢酸エチル(2×100ml)で洗浄し、合わせた有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた。この混合物を濾過し、溶媒を真空下で除去してオレンジ色の油を得た。その粗製油をカラムクロマトグラフィー;移動相:ヘキサン、ヘキサン/酢酸エチル[90:10]への勾配によって精製した。表題の化合物が黄色固体として単離された(1.19g、4.95mmol、45%)。
【0125】
中間体12:4−(6−フルオロ−3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)安息香酸
【0126】
【化40】

メチル8−フルオロ−4−オキソチオクロマン−3−カルボキシレート(1.19g、4.95mmol)および4−ヒドラジノ安息香酸(755mg、4.95mmol)を氷酢酸(10ml)と混合した。この混合物を加熱して4時間還流させた。過剰の酢酸を真空下で除去し、オレンジ色の油を得た。酢酸エチル(10ml)を添加し、この混合物を超音波処理した。オレンジ色の固体の沈殿が観察された。これらの固体を濾過によって集め、酢酸エチルで洗浄した。この濾過ケークをジメチルスルホキシド(10ml)中に取り、室温で1週間空気酸化した。水(20ml)を反応混合物に添加して固体を濾過によって集め、酢酸エチル中でスラリー化し、濾過して真空下で乾燥させた。表題の化合物がオレンジ色の粉末として単離された(175mg、0.51mmol、10%)。LCMS;m/z341。
【0127】
実施例169
N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−4−(6−フルオロ−3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)ベンズアミドの調製
【0128】
【化41】

4−(6−フルオロ−3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)安息香酸(41mg、0.12mmol)を無水ジメチル−アセトアミド(1ml)に溶解した。ジイソプロピル−エチルアミン(46mg、0.36mmol、62μl)、次いで[(ベンゾトリアゾル−1−イルオキシ)−ジメチルアミノ−メチレン]−ジメチル−アンモニウムヘキサフルオロホスフェート(65mg、0.17mmol)および3−ジメチルアミノプロピルアミン(12mg、0.12mmol)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、調製用HPLCによって精製した。表題の化合物が褐色固体として単離された。LCMS;m/z425[M+H]
【0129】
活性**
【0130】
実施例170
N−[(シクロヘキシルアミノ)プロピル]−4−(6−フルオロ−3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)ベンズアミドの調製
【0131】
【化42】

この反応は上述のように行った。LCMS;m/z479[M+H]
【0132】
活性**
【0133】
実施例171
N−(ピロリジン−1−イル−ブチル)−4−(6−フルオロ−3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)ベンズアミドの調製
【0134】
【化43】

この反応は上述のように行った。LCMS;m/z465[M+H]
【0135】
活性***
【0136】
実施例173
4−(6−フルオロ−3−オキソチオクロメノ[4,3−c]ピラゾル−2(3H)−イル)−N−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン−4−イルベンズアミドの調製
【0137】
【化44】

この反応は上述のように行った。LCMS;m/z493[M+H]
【0138】
活性***
【0139】
アッセイ項
以下に説明される例は、CD80−CD28相互作用の阻害剤としてのこれらの活性を決定するため、細胞フリー均一時間分解蛍光(HTRF)アッセイにおいて試験した。
【0140】
このアッセイにおいて、ユーロピウムおよびアロフィコシアニン(APC)はCD28およびCD80と間接的に(抗体リンカーを介して)会合して複合体を形成し、これがユーロピウムおよびAPCを非常に接近させてシグナルを生成させる。この複合体は以下の6種類のタンパク質を含む:蛍光標識1、リンカー抗体1、CD28融合タンパク質、CD80融合タンパク質、リンカー抗体2、および蛍光標識2。下記表はこれらの試薬をより詳細に説明する。
【0141】
【表5】

複合体の形成で、ユーロピウムおよびAPCが接近し、シグナルが生成される。
【0142】
非特異的相互作用は、CD80マウスFab断片融合タンパク質(1.9μg/ml)の代わりにマウスFab断片(C215)を用いることによって測定した。このアッセイは黒色384ウェルプレートにおいて30μlの最終容積で行った。アッセイバッファ:使用直前に添加される0.1%BSA(w/v)を含有する、50mMトリス−HCl、150mM NaCl pH7−8。
【0143】
化合物を上記試薬に100μM−1.7nMの範囲の濃度系列で添加した。その反応物を室温で4時間インキュベートした。Wallac Victor 1420 Multilabel Counterを用いて二重測定を行った。第1測定:励起340nm、発光665nm、遅延50μs、ウィンドウ・タイム200μs。第2測定:励起340nm、発光615nm、遅延50μs、ウィンドウ・タイム200μs。カウントは蛍光重複、消光およびバックグランドについて自動的に修正された。
【0144】
説明として、実施例15、21、29、35および83の化合物のEC50の結果は、それぞれ、8μM、1.9μM、950nM、148nMおよび90nMであった。便宜上、試験した化合物のEC50活性を以下のような要約形態で上に記録する:
EC50=>10μM、**=1−10μM、***=<1μM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩。
【化1】

(式中、
およびRは、独立して、H、F、Cl、Br、−NO、−CN、FもしくはClで場合により置換されるC−Cアルキル;またはFで場合により置換されるC−Cアルコキシを表し;
は、H、または場合により置換されるC−Cアルキル、C−Cシクロアルキルもしくは場合により置換されるフェニルを表し;
Yは、−O−、−S−、N−オキシドまたは−N(R)−を表し、ここで、RはHまたはC−Cアルキルを表し;
Xは、結合または二価C−Cアルキレン基を表し;
は、−C(=O)NR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)OR、−NHC(=O)NHRまたは−NHC(=S)NHRを表し;ここで、
は、H、またはbが0または1である式−(Alk)−Qを表し;および
Alkは、1つ以上の非隣接−O−、−S−または−N(R)−基(ここで、RはHまたはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルもしくはC−Cシクロアルキルを表す。)で中断されていてもよい、場合により置換されている二価直鎖もしくは分岐鎖C−C12アルキレン、C−C12アルケニレンまたはC−C12アルキニレン基であり;および
Qは、H、−CF、−OH、−SH、−NRを表し;ここで、各々のRは同じであるかもしくは異なり、エステル基、または場合により置換されているフェニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニルもしくは5から8個の環原子を有する複素環であり得;並びに
は、HもしくはC−Cアルキルを表し;または、RおよびRは、これらが結合している原子(1個以上)と一緒になって、5から8個の環原子を有する、場合により置換されている複素環を形成する。)
【請求項2】
が、H、F、Cl、メチルまたはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、H、メチル、メトキシ、シクロプロピル、フェニルであり、またはフルオロ−、クロロ−、メチルもしくはメトキシ−置換フェニルである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、H、F、Cl、メチル、メトキシまたはメチレンジオキシである、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
Yが、−O−、−S−または−N(R)−(RはHもしくはメチルを表す。)である、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
Xが、結合または−CH−もしくは−CHCH−基である、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
が、−C(=O)NHR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)OR、−NHC(=O)NHRまたは−NHC(=S)NHRを表し、および、これらにおいて、RがHまたは式−Alk−Qの基であり、;ここで、
bは0もしくは1であり、および
Alkは、nが1、2、3もしくは4であり、およびmおよびpが独立して0、1、2、3もしくは4である、(CH−、−CH((CHCH)(CH−、−CH((CHCH)((CHCH)(CH−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−O−(CH−O−(CH−基であり、並びに
Qは、H、−OH、−COOCH、フェニル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、フリル、チエニルまたはオキサゾリルを表し;
並びに
がHであり、または、RおよびRがこれらが結合する窒素原子と一緒になって、ピロリジン−2−オンまたはピロリジン−2,5−ジオン環を形成する、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
がH、FまたはClであり;RがHであり;RがH、FまたはClであり;Yが−NH−であり;Xが結合であり;およびRが−C(=O)NHR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)ORまたは−NHC(=O)NHRであり、ここで、
がHまたは式−Alk−Qの基であり、ここで
bは0もしくは1であり、並びに
Alkは、nが1、2、3もしくは4であり、およびmおよびpが独立して0、1、2、3もしくは4である、(CH−、−CH((CHCH)(CH−、−CH((CHCH)((CHCH)(CH−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−O−(CH−O−(CH−基であり、並びに
Qは、H、−OH、−COOCH、フェニル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、フリル、チエニルまたはオキサゾリルを表し;
並びに
がHであり、または、RおよびRがこれらが結合する窒素原子と一緒になって、ピロリジン−2−オンまたはピロリジン−2,5−ジオン環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
がFであり、RがHまたはシクロプロピルであり、RがHであり、Xが結合であり、およびRが−C(=O)NHR、−NRHC(=O)R、または−NHC(=O)NHRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンズアミド、またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩。
【請求項11】
免疫調節の恩恵を受ける状態の治療において用いるための、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
免疫調節の恩恵を受ける状態を治療するための医薬の製造における、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
ヒトおよび非ヒト霊長類における免疫調節の方法であって、このような治療を必要とする被検体に免疫調節有効用量の、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項14】
請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物を薬学的または獣医学的に許容し得る賦形剤または担体と共に含有する医薬または獣医学的組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩。
【化1】

(式中、
およびRは、独立して、H、F、Cl、Br、−NO、−CN、FもしくはClで場合により置換されるC−Cアルキル;またはFで場合により置換されるC−Cアルコキシを表し;
は、H、または場合により置換されるC−Cアルキル、C−Cシクロアルキルもしくは場合により置換されるフェニルを表し;
Yは、−O−、−S−、N−オキシドまたは−N(R)−を表し、ここで、RはHまたはC−Cアルキルを表し;
Xは、結合または二価C−Cアルキレン基を表し;
は、−C(=O)NR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)OR、−NHC(=O)NHRまたは−NHC(=S)NHRを表し;ここで、
は、H、またはbが0または1である式−(Alk)−Qを表し;および
Alkは、1つ以上の非隣接−O−、−S−または−N(R)−基(ここで、RはHまたはC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−CアルキニルもしくはC−Cシクロアルキルを表す。)で中断されていてもよい、場合により置換されている二価直鎖もしくは分岐鎖C−C12アルキレン、C−C12アルケニレンまたはC−C12アルキニレン基であり;および
Qは、H、−CF、−OH、−SH、−NRを表し;ここで、各々のRは同じであるかもしくは異なり、エステル基、または場合により置換されているフェニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルケニルもしくは5から8個の環原子を有する複素環であり得;並びに
は、HもしくはC−Cアルキルを表し;または、RおよびRは、これらが結合している原子(1個以上)と一緒になって、5から8個の環原子を有する、場合により置換されている複素環を形成する。)
【請求項2】
が、H、F、Cl、メチルまたはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
が、H、メチル、メトキシ、シクロプロピル、フェニルであり、またはフルオロ−、クロロ−、メチルもしくはメトキシ−置換フェニルである、請求項1または請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、H、F、Cl、メチルまたはメトキシである、請求項1から3のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項5】
Yが、−O−、−S−または−N(R)−(RはHもしくはメチルを表す。)である、請求項1から4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
Xが、結合または−CH−もしくは−CHCH−基である、請求項1から5のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
が、−C(=O)NHR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)OR、−NHC(=O)NHRまたは−NHC(=S)NHRを表し、および、これらにおいて、RがHまたは式−Alk−Qの基であり、;ここで、
bは0もしくは1であり、および
Alkは、nが1、2、3もしくは4であり、およびmおよびpが独立して0、1、2、3もしくは4である、(CH−、−CH((CHCH)(CH−、−CH((CHCH)((CHCH)(CH−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−O−(CH−O−(CH−基であり、並びに
Qは、H、−OH、−COOCH、フェニル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、フリル、チエニルまたはオキサゾリルを表し;
並びに
がHであり、または、RおよびRがこれらが結合する窒素原子と一緒になって、ピロリジン−2−オンまたはピロリジン−2,5−ジオン環を形成する、請求項1から6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
がH、FまたはClであり;RがHであり;RがH、FまたはClであり;Yが−NH−であり;Xが結合であり;およびRが−C(=O)NHR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)ORまたは−NHC(=O)NHRであり、ここで、
がHまたは式−Alk−Qの基であり、ここで
bは0もしくは1であり、並びに
Alkは、nが1、2、3もしくは4であり、およびmおよびpが独立して0、1、2、3もしくは4である、(CH−、−CH((CHCH)(CH−、−CH((CHCH)((CHCH)(CH−、−(CH−O−(CH−、または−(CH−O−(CH−O−(CH−基であり、並びに
Qは、H、−OH、−COOCH、フェニル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ピリジル、フリル、チエニルまたはオキサゾリルを表し;
並びに
がHであり、または、RおよびRがこれらが結合する窒素原子と一緒になって、ピロリジン−2−オンまたはピロリジン−2,5−ジオン環を形成する、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
がFであり、RがHまたはシクロプロピルであり、RがHであり、Xが結合であり、およびRが−C(=O)NHR、−NRHC(=O)R、または−NHC(=O)NHRである、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
N−(3−ジメチルアミノプロピル)−4−(4−シクロプロピル−3−オキソ−3,5−ジヒドロ−ピラゾロ[4,3−c]キノリン−2−イル]−ベンズアミド、またはこれらの薬学的もしくは獣医学的に許容し得る塩。
【請求項11】
免疫調節の恩恵を受ける状態の治療において用いるための、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項12】
免疫調節の恩恵を受ける状態を治療するための医薬の製造における、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物の使用。
【請求項13】
ヒトおよび非ヒト霊長類における免疫調節の方法であって、このような治療を必要とする被検体に免疫調節有効用量の、請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項14】
請求項1から10のいずれか1項に記載の化合物を薬学的または獣医学的に許容し得る賦形剤または担体と共に含有する医薬または獣医学的組成物。

【公表番号】特表2006−509047(P2006−509047A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−510306(P2005−510306)
【出願日】平成15年11月21日(2003.11.21)
【国際出願番号】PCT/SE2003/001805
【国際公開番号】WO2004/048378
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(500070547)アクティブ バイオテック アクチボラーグ (1)
【Fターム(参考)】