説明

免震構造物

【課題】免震装置を介して設置された建屋の上下方向の振動応答を低減する。
【解決手段】床3上に免震装置4を介して支持された基礎版5と、基礎版5上に一体に連結された主構造体6と、基礎版5を介して入力される第一の上下振動から、主構造体の振動を抑制するような第二の上下振動を発生するマスダンパー7とを有し、主構造体6内には、第一の上下振動に近似した固有振動数の機器9が配置されている免震構造物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免震装置に支持された建屋の地震時における上下方向の振動を低減する免震構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所は、原子炉、タービン設備及びその他付属設備から構成されており、これら設備は原子炉建屋、タービン建屋等、複数の建屋に収められている。これら建屋に対しては、最上級の耐震設計が適用されている。
【0003】
図8は、原子力発電所における従来の建屋の免震構造物101を示す図である。この免震構造物101は、地盤2上に設置された下部基礎版3と、この下部基礎版3上に免震装置4を介して配置された上部基礎版5と、この上部基礎版5上に設置された建屋6から構成されており、免震装置4によって、地震時の建屋6の水平方向の振動を低減させている。
【0004】
また、構造物の振動をより積極的に低減させるために、構造物に対して相対移動が可能な可動マスにより振動を低減する、同調質量ダンパー(Tuned Mass Damper,TMD)、アクティブ・マスダンパー(Active Mass Damper,AMD)等の、制振装置が提案されている。
特許文献1には、構造物に対し相対移動が可能な可動マスを備え、この可動マスを揺動させることにより構造物の転倒モーメントを低減する制振装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−291723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、免震装置を設置することによって、地震発生時の建屋の上下方向の振動が、建屋に設置されている機器の固有振動数付近の振動数となり、機器の応答が大きくなる場合がある。これにより、上下方向の振動が機器に影響を及ぼし、最悪の場合、機器を損傷させるという問題がある。
また、特許文献1に記載の制振装置は、構造物の転倒モーメントを低減することは可能であるものの、上下方向の振動の低減には適しておらず、この制振装置を原子力建屋に適用した場合、上下方向の振動によって建屋内の機器が損傷する可能性が考えられる。
【0007】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、免震装置を介して設置された建屋の上下方向の振動応答を低減する免震構造物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の免震構造物は、床上に免震装置を介して支持された基礎版と、前記基礎版上に一体に連結された主構造体と、前記基礎板に連結され、前記基礎版を介して入力される第一の上下振動から、前記主構造体の振動を抑制するような第二の上下振動を発生するマスダンパーとを有し、前記主構造体内には、前記第一の上下振動に近似した固有振動数の機器が配置されていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、基礎版を介して第一の上下振動が入力された際、マスダンパーにより主構造体の振動を抑制するような第二の上下振動が発生することにより、主構造体及び機器の上下方向の振動応答を低減することができる。
【0010】
前記マスダンパーは、前記基礎版上配置されたばね要素及び減衰要素と、前記ばね要素及び減衰要素を介して支持された第一可動マスとから構成されていることが好ましい。
【0011】
上記構成によれば、第一可動マスを移動させるための動力が不要であるので、より簡素な構成で免震構造物を構築することができる。
【0012】
前記マスダンパーは、前記基礎版内に形成され、粘性流体が充填されたダンパー室と、前記ダンパー室内にばね要素を介して支持された第二可動マスとから構成されていることが好ましい。
【0013】
上記構成によれば、基礎版内にマスダンパーを内蔵することができるため、基礎版上の主構造体の設置スペースを有効活用することができる。また、第二可動マスを移動させるための動力が不要であるので、より簡素な構成で免震構造物を構築することができる。
【0014】
前記マスダンパーは、前記基礎版上配置されたアクチュエータと、前記アクチュエータを介して支持された第一可動マスとから構成されていることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、第一可動マスを能動的に移動させて第一の上下振動に対して同周期逆位相の第二の上下振動を発生させることが可能になるため、より積極的に主構造体及び機器の上下方向の振動応答を低減することができる。
【0016】
前記マスダンパーは、前記基礎版内に形成されたダンパー室と、前記ダンパー室内にアクチュエータを介して支持された第二可動マスとから構成されていることが好ましい。
【0017】
上記構成によれば、基礎版内にマスダンパーを内蔵することができるため、基礎版上の主構造体の設置スペースを有効活用することができる。また、第二可動マスを能動的に移動させて第一の上下振動に対して同周期逆位相の第二の上下振動を発生させることが可能になるため、より積極的に主構造体及び機器の上下方向の振動応答を低減することができる。
【0018】
前記第一可動マスは、物品を収容可能な建屋としてもよい。
上記構成によれば、第一可動マスを、倉庫等の建屋として利用できるため、限られた空間を有効に利用することができる。
【0019】
前記ダンパー室は、複数の表面鋼板で形成された鋼板枠と、前記鋼板枠内に打設されたコンクリートとを備えた鋼板コンクリート構造体の一部に形成されていることが好ましい。
【0020】
上記構成によれば、基礎版をより強固な構造とすることができる。また、ダンパー室として表面鋼板で形成された空間を利用することによって、新たにダンパー室用のスペースを形成する必要がないため、効率的に免震構造物を構築することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、基礎版を介して第一の上下振動が入力された際、マスダンパーにより主構造体の振動を抑制するような第二の上下振動が発生することにより、主構造体及び機器の上下方向の振動応答を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第一実施形態による免震構造物の概略図である。
【図2】免震構造物の設計手順について説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第二実施形態による免震構造物の概略図である。
【図4】第二実施形態によるマスダンパーの側面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】本発明の第三実施形態による免震構造物の概略図である。
【図7】本発明の第四実施形態による免震構造物の概略図である。
【図8】従来の免震構造物の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(第一実施形態)
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態の免震構造物1は、地盤2上に設置された下部基礎版3と、この下部基礎版3上に免震装置4を介して配置された上部基礎版5と、この上部基礎版5上に設置された2階建ての建屋6と、上部基礎版5に接続されたマスダンパー7とを有している。建屋6は上部基礎版5上に一体に連結されて設けられており、建屋6の内部には、クレーン等の複数の機器9が設置されている。
【0024】
下部基礎版3は、地盤2の凹所に凹所を補強するように設けられており、下部基礎版3の水平部は、建屋6を支持可能な面積を有している。上部基礎版5も同様に、建屋6を支持可能な面積を有しており、下部基礎版3の凹所に配置されている。上部基礎版5と下部基礎版3は水平をなし、かつ、両者が平行となるように配置されている。
【0025】
下部基礎版3と上部基礎版5との間には空間部8が設けられ、この空間部8に免震装置4が介装されている。この免震装置4は、上部基礎版5及びその上方の構造物の水平方向の振動を低減するものであり、水平方向剛性の低い構造を有している。
詳しくは、免震装置4は、例えば、積層ゴムがほぼ均等間隔で配置されて構成されている。免震装置4にエネルギー吸収能力を負荷させる目的で、例えば、鉛粒のようなゴムよりも質量が大きい粒状の金属が混入された、鉛入りの積層ゴムを用いることが可能である。また、免震装置4として、すべり免震や、ボールベアリングを利用した転がり免震を採用することも可能である。
【0026】
マスダンパー7は、第一可動マス10と、第一可動マス10と上部基礎版5との間に介在する複数のばね11及びダンパー12とから構成されている。第一可動マス10は、平面視において四角枠形状を有する鋼製の錘であり、建屋6の周囲を囲むように配置されている。複数のばね11及びダンパー12は、第一可動マス10を支持するように設けられている。
【0027】
ばね11は、第一可動マス10の建屋6に対する相対的な上下方向の変位に対して逆向きに復元力を生じる適宜の部材とすればよく、例えば、コイルばねや空気ばね等のスプリング類を用いることができる。ダンパー12は、第一可動マス10の建屋6に対する相対的な上下方向の移動速度に対して逆向きの抵抗力を生じる適宜の装置とすればよく、例えば、粘性体や粘弾性体を用いて構成したダンパーとすることができる。
【0028】
次に、図2を参照して免震構造物1の設計手順について説明する。
ます、免震装置4を設置後、建屋6の応答解析を行う(S1)。応答解析は、例えば、免震装置4を適用した建屋6の解析モデルを用いて、このモデルに対して地震を想定した場合の解析することで行う。解析後、建屋6に設置した機器9の上下応答が、予め設定したクライテリアを満足するか判定する(S2)。クライテリアを満足する場合、マスダンパー7は設置する必要がなく、免震装置4のみを設置し設計を終了する。
【0029】
クライテリアを満足しない場合、マスダンパー7を有する上部基礎版5を検討する(S3)。ここでは、上部基礎版5に第一可動マス10が設置可能であるかを特に検討する。第一可動マス10を設置可能であると判断されたならば、マスダンパー7と免震装置4を備えた建屋6を設計する(S4)。
【0030】
ここでは、第一可動マス10の重量m、ばね11のばね定数k、ダンパー12の減衰係数等を検討する。ばね11は第一可動マス10の重量mと関連してマス10の固有振動数fを決定するものであり、所望の固有振動数fとなるように、ばね定数k及び第一可動マス10の重量mが決定される。次いで、ばね定数kに応じて、ばねの寸法及び本数が選定される。この固有振動数fは、機器9を含む建屋6の固有振動における振動数に同調するように設計される。
マスダンパー7を含めた建屋6の設計が完了したならば、この建屋6の応答解析を行い、機器9の上下応答がクライテリアを満足することを確認する(S5)。
【0031】
上記実施形態によれば、上部基礎版5を介して上下振動(第一の上下振動)が入力された際、第一可動マス10に建屋6の振動を抑制するような上下振動(第二の上下振動)が発生することにより、建屋6及び機器9の上下方向の振動を低減することができる。
また、第一可動マス10を移動させるための動力が不要であるので、より簡素な構成で免震構造物1を構築することができる。
【0032】
さらに、建屋6の上部などに可動マスを設けると、建屋6の剛性が低い場合に応答の時間遅れが生じることがあるが、第一可動マス10は、ばね11及びダンパー12を介して上部基礎版5に直接取り付けられているため、そのようなことはない。
【0033】
次に、他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の第一実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第一実施形態と異なる構成について説明する。
【0034】
(第二実施形態)
図3に示すように、第二実施形態による免震構造物1Bでは、第一実施形態のマスダンパー7(図1参照)に代わって、上部基礎版5Bの内部に形成されたマスダンパー7Bが設けられている。
上部基礎版5Bは、鋼板コンクリート構造を有している。詳しくは、上部基礎版5Bは、複数の表面鋼板21によって形成された鋼板枠22と、鋼板枠22内に打設されたコンクリート23から構成されている。鋼板枠22の一部には、コンクリートが打設されておらず、直方体形状の空間であるダンパー室24とされている。本実施形態においては、鋼板枠の最上段がダンパー室24とされている。
【0035】
図4及び図5を参照して、マスダンパー7Bの詳細について説明する。
マスダンパー7Bは、各々のダンパー室24にそれぞれ設けられており、第二可動マス25と、第二可動マス25を支持するばね26と、これらの動きに粘性抵抗を与えて減衰させるためにダンパー室24内に充填されたオイル27とから構成されている。
【0036】
第二可動マス25は、平面視において矩形状を有する鋼製の錘であり、ダンパー室24に収容するのに適した大きさに形成されている。ばね26は、第二可動マス25の上面四隅とダンパー室24の上面24aとを接続するように設けられていると共に、第二可動マス25の下面四隅とダンパー室24の下面24bとを接続するように設けられている。これにより、第二可動マス25は、ダンパー室24内に弾性支持される。ばね26は、第一実施形態のばね11(図1参照)と同様のものを使用することができる。
【0037】
ダンパー室24内に充填されるオイル27は、第二可動マス25の上下方向の移動に対して減衰作用を与えるためのものである。ダンパー室24に充填されるのは、第二可動マス25に対して粘性減衰力を与える物質であれば、減衰力を与えるゴムなどでもよいが、液体の粘性抵抗を利用することが好ましい。また、ダンパー室24をオイルで充填することなく、第一実施形態と同様に、第二可動マス25をばね26とダンパーで支持する構成としてもよい。
【0038】
免震構造物1Bの設計手順は、第一実施形態と略同様である。マスダンパー7Bが所望の固有振動数fとなるように、複数の第二可動マス25の重量m、複数のばね26のばね定数kを決定する。固有振動数fは、機器9を含む建屋6の固有振動における振動数に同調するように設計される。
【0039】
上記実施形態によれば、第一実施形態の効果に加え、上部基礎版5Bにマスダンパー7Bを内蔵することができるため、上部基礎版5B上の建屋6の設置スペースを有効活用することができる。また、第二可動マス25を移動させるための動力が不要であるので、より簡素な構成で免震構造物を構築することができる。
【0040】
また、上部基礎版5Bの構造に鋼板コンクリート構造を採用したことによって、上部基礎版5Bをより強固な構造とすることができる。また、ダンパー室24として表面鋼板で形成された空間を利用することによって、新たにダンパー室用のスペースを形成する必要がないため、効率的に免震構造物を構築することができる。
【0041】
(第三実施形態)
図6に示すように、第三実施形態による免震構造物1Cでは、第一実施形態のマスダンパー7の第一可動マス10(図1参照)に代わって、第二建屋28が設けられている。第二建屋28は、クレーン等が設置された建屋6とは別に設けられた建屋であり、建屋6とは違い、上下の振動が許容された建屋である。第二建屋28は、第一実施形態のマス10と同様に、複数のばね29及びダンパー30によって支持されている。
【0042】
免震構造物1Cの設計手順は、第一実施形態と略同様である。マスダンパー7Cが所望の固有振動数fとなるように、第二建屋28の重量m、複数のばね29のばね定数kを決定する。
【0043】
本実施形態によれば、上下方向の振動を低減するマスダンパーのマスとして、内部に機器を収容できる建屋である第二建屋28を用いるため、マスダンパーを構成するマスを機器の収納等に適した倉庫等の建屋として有効利用することができる。
【0044】
(第四実施形態)
図7に示すように、第四実施形態による免震構造物1Dでは、第一実施形態のマスダンパー7(図1参照)に代わって、アクティブ・マスダンパー7Dが設けられている。アクティブ・マスダンパー7Dは、第一可動マス10と、第一可動マス10と上部基礎版5との間に介在する複数のばね11、ダンパー12、及びアクチュエータ31とから構成されている。アクチュエータ31は、例えば、油圧シリンダや電動シリンダなどのシリンダである。
【0045】
また、上部基礎版5には、揺れを検出するための加速度センサ32が設置されている。さらに、加速度センサ32からの入力信号を基にアクチュエータ31に制御指令を与える制御器33を備えている。制御器33は、加速度センサ32より上部基礎版5の加速度の検出信号が入力されると、建屋6の振動を抑制する振動を第一可動マス10に与えるようにアクチュエータ31を駆動する。
なお、上記実施形態においては、アクチュエータ31と並列にばね11とダンパー12を組み合わせているが、アクチュエータ31のみでもよい。
【0046】
本実施形態によれば、第一可動マス10を能動的に移動させて上部基礎版5を介して入力される上下振動(第一の上下振動)に対して、建屋6の振動を抑制するような上下振動(第二の上下振動)を発生させることが可能になるため、より積極的に建屋6及び機器9の上下方向の振動応答を低減することができる。
【0047】
なお、本実施形態においては、第一実施形態のマスダンパー7にアクチュエータを適用したが、第二実施形態のマスダンパー7Bにアクチュエータを適用する構成としてもよい。具体的には、第二実施形態のばね26をアクチュエータとすることで、第二可動マス25の能動的な移動を可能とする構成とすることが好ましい。
【0048】
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第一実施形態においては、第一可動マス10を上部基礎版5に設ける構成としたが、建屋6の剛性が十分である場合は、建屋6の上部においてばね及びダンパーを介して可動マスを支持する構成とすることも可能である。
【符号の説明】
【0049】
1…免震構造物、3…下部基礎版(床)、4…免震装置、5…上部基礎版(基礎版)、6…建屋(主構造体)、7…マスダンパー、9…機器、10…第一可動マス、11…ばね(ばね要素)、12…ダンパー(減衰要素)、21…表面鋼板、22…鋼板枠、23…コンクリート、24…ダンパー室、25…第二可動マス、26…ばね(ばね要素)、28…第二建屋、29…ばね(ばね要素)、30…ダンパー(減衰要素)、31…アクチュエータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床上に免震装置を介して支持された基礎版と、
前記基礎版上に一体に連結された主構造体と、
前記基礎板に連結され、前記基礎版を介して入力される第一の上下振動から、前記主構造体の振動を抑制するような第二の上下振動を発生するマスダンパーとを有し、
前記主構造体内には、前記第一の上下振動に近似した固有振動数の機器が配置されていることを特徴とする免震構造物。
【請求項2】
前記マスダンパーは、前記基礎版上に配置されたばね要素及び減衰要素と、前記ばね要素及び減衰要素を介して上下移動自在に支持された第一可動マスとから構成されたことを特徴とする請求項1に記載の免震構造物。
【請求項3】
前記マスダンパーは、前記基礎版内に形成され、粘性流体が充填されたダンパー室と、前記ダンパー室内にばね要素を介して上下移動自在に支持された第二可動マスとから構成されたことを特徴とする請求項1に記載の免震構造物。
【請求項4】
前記マスダンパーは、前記基礎版上に配置されたアクチュエータと、前記アクチュエータを介して上下移動自在に支持された第一可動マスとから構成されたことを特徴とする請求項1に記載の免震構造物。
【請求項5】
前記マスダンパーは、前記基礎版内に形成されたダンパー室と、前記ダンパー室内にアクチュエータを介して上下移動自在に支持された第二可動マスとから構成されたことを特徴とする請求項1に記載の免震構造物。
【請求項6】
前記第一可動マスは、物品を収容可能な建屋であることを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の免震構造物。
【請求項7】
前記ダンパー室は、複数の表面鋼板で形成された鋼板枠と、前記鋼板枠内に打設されたコンクリートとを備えた鋼板コンクリート構造体の一部に形成されていることを特徴とする請求項3又は請求項5に記載の免震構造物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−202510(P2012−202510A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−69302(P2011−69302)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】