説明

入退場管理システム、入退場管理端末

【課題】最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができ、セキュリティーを確保することができる入退場管理システム、入退場管理端末を提供する。
【解決手段】PC端末200において入退場管理アプリケーションを起動させ実行している状態で、オフィスへの入場者が所定の入場時操作を行うと、リーダ100により社員証カードTからタグIDが読み取られ、これに対応してオフィス内の残存者の人数が更新される。このようにして一旦入場した人物が、オフィスから退場するとき、その退場者が所定の退場時操作を行うと、リーダ100により社員証カードTからタグIDが読み取られ、これに対応してオフィス内の残存者の人数が更新される。このようにして、ある退場者が退場するときにオフィスの残存者人数が0となったら、アプリケーションを終了処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行う入退場管理システム及び入退場管理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
情報を記憶する無線タグに対し非接触(コイルを用いる電磁結合方式、電磁誘導方式、あるいは電波方式等)で情報の送受信を行うRFID(Radio Frequency Identification)システムが知られている。
【0003】
このRFIDシステムの1つとして、所定の管理対象区画(建造物)における人物の管理を行う管理システム(無線タグ管理システム)に適用したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術の管理システムでは、出入口を含めた各区画にリーダを設けておき、社員、来客等の人物に付随された無線タグをどのリーダで読み取ったかを検出することにより、人物の存在位置を検出する。
【特許文献1】特開2007−122535号公報(第12頁、第9図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、人物の管理を行う管理システムとしては、上記従来技術のように人物の存在位置を検出するものの他に、所定の管理対象区画に対する人物の入退場管理を行うものが広く知られている。この入退場管理システムに上述のRFIDシステムを適用する場合、例えば、PC(Personal Computer)等の端末において所定の入退場管理アプリケーションを実行させ、そのPCに接続されたリーダで人物に付随された無線タグを読み取り、その読み取り結果に応じて打刻等の入退場管理に関わる所定の処理を行うことが考えられる。
【0005】
この場合、例えば最初の入場者がPCにおいて上記アプリケーションを起動させ、最終退場者がアプリケーションを終了させるようにして運用することが考えられる。しかしながら、例えば複数階に跨るフロアを有する会社等のように管理対象区画が広い場合には、退場する者は自分が最終退場者であるか否かを容易に把握することができないため、最終退場者でない者が誤ってアプリケーションを終了してしまう可能性がある。この場合、その後の退場者が退場処理を行うことができない、又は再度アプリケーションを起動する必要が生じることとなり、不便である。また、このように最終退場者以外の者がアプリケーションを終了した場合、その後管理対象区画内に部外者が存在した場合には、その部外者がPCの中を閲覧することが可能となり、セキュリティ上の問題が生じることとなる。
【0006】
このように、RFIDシステムを入退場管理システムに適用する場合には、必ずしも最終の退場者がアプリケーションを終了するとは限らないという課題が存在する。
【0007】
本発明の目的は、最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができ、セキュリティーを確保することができる入退場管理システム、入退場管理端末を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、第1の発明は、所定の入退場管理アプリケーションを実行することにより、管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行う管理手段と、前記管理対象区画に前記入場者が入場するときの所定の入場時操作を検出する入場操作検出手段と、前記管理対象区画より前記退場者が退場するときの所定の退場時操作を検出する退場操作検出手段と、前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段の検出結果に応じて、前記管理対象区画内に残存する残存者の人数を算出する人数算出手段と、前記退場操作検出手段で検出した前記退場時操作に伴い、前記人数算出手段で算出される前記残存者の人数が減少して0になった場合、前記管理手段で実行される前記入退場管理アプリケーションを終了処理する終了処理手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本願第1発明の入退場管理システムは、所定の管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行うものである。すなわち、管理手段において入退場管理アプリケーションを起動させ実行している状態で、管理対象区画への入場者が所定の入場時操作を行うと、その操作が入場操作検出手段で検出され、これに対応して人数算出手段によって管理対象区画内の残存者の人数が更新される。このようにして一旦入場した人物が、管理対象区画から退場するとき、その退場者が所定の退場時操作を行うと、その操作が退場操作検出手段で検出され、これに対応して人数算出手段によって管理対象区画内の残存者の人数が更新される。
【0010】
このように、入場又は退場のたびにひとりひとりを検出して残存人数をカウントして更新していくことにより、ある退場者が退場するときに当該管理対象区画の残存者人数が0となったら、その退場者が最後の退場者であることとなる。この最終退場者が退場すれば入退場管理アプリケーションの実行は不要であるため、終了処理手段が当該入退場管理アプリケーションを終了処理する。
【0011】
これにより、誰でもアプリケーションを終了できる場合と異なり、最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができ、セキュリティーを確保することができる。また、パスワードを知る者のみがアプリケーションを終了できる場合と異なり、最終退場者が退場するときに確実にアプリケーションを終了させることができる。
【0012】
第2発明の入退場管理システムは、上記第1発明において、前記人数算出手段は、前記入場操作検出手段で前記入場時操作が検出されるごとに、その検出した人数分、前記残存者の人数を増大させ、前記退場操作検出手段で前記退場時操作が検出されるごとに、その検出した人数分、前記残存者の人数を減少させることを特徴とする。
【0013】
入場者が通過した人数だけ管理対象区画の残存者のカウントアップを行い、退場者が通過した人数だけ管理対象区画の残存者のカウントダウンを行うことにより、管理対象区画内の人数を正確に算出することができる。
【0014】
第3発明の入退場管理システムは、上記第1又は第2発明において、前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段は、前記入場者又は前記退場者により読み取り操作された非接触読み取り媒体より、非接触で情報を読み取る非接触読み取り手段であることを特徴とする。
【0015】
これにより、入場者や退場者は、操作手段でパスワードを入力する等の煩雑な手動操作なしに、非接触読み取り媒体を非接触読み取り手段にかざす簡単な操作だけで、入場時操作や退場時操作を実行することができる。この結果、入場者及び退場者の労力負担を低減することができ、また入退場をスムーズに行えることから、入退場者が集中する時刻における人混み渋滞の発生を防止できる効果もある。
【0016】
第4発明の入退場管理システムは、上記第3発明において、前記非接触読み取り手段は、前記入場者又は前記退場者に付随された、前記非接触読み取り媒体としての無線タグより、無線通信を介して情報取得を行う無線読み取り手段であることを特徴とする。
【0017】
これにより、入場者や退場者は、無線タグを無線読み取り手段のアンテナにかざす等の簡単な操作だけで、入場時操作や退場時操作を実行することができる。また、無線通信による検出とすることで、距離が離れた遠隔検出が可能となり、さらに入退場をスムーズに行うことができる効果もある。
【0018】
第5発明の入退場管理システムは、上記第4発明において、前記入場者又は前記退場者として予定された人物に係わる人物識別情報と、当該人物に付随される前記無線タグのタグ識別情報とを対応づけて記録するためのタグID管理データベースを有することを特徴とする。
【0019】
これにより、各無線タグと人物とを確実に対応づけ、タグ識別情報を読み取ることで当該入場者又は退場者が誰であるかを容易かつ確実に把握することができる。
【0020】
第6発明の入退場管理システムは、上記第5発明において、前記入場者により前記無線タグが読み取り操作されたとき、前記無線読み取り手段で取得された前記無線タグの前記タグ識別情報が、前記タグID管理データベースに未記録の新規なタグ識別情報であった場合には、当該タグ識別情報を前記タグID管理データベースに記録処理するタグID記録処理手段を有することを特徴とする。
【0021】
これにより、新規に管理対象区画に入場した入場者をもらさず登録し、退場者として退場するまで継続して監視することができる。
【0022】
第7発明の入退場管理システムは、上記第5又は第6発明において、前記退場者により前記無線タグが読み取り操作されたとき、前記無線読み取り手段で取得された前記無線タグの前記タグ識別情報が、前記タグID管理データベースに未記録の新規なタグ識別情報であった場合には、所定のエラー処理を行うエラー処理手段を有することを特徴とする。
【0023】
これにより、入場者として登録していない人物が退場しようとしていることを明確に報知することができるので、不法侵入者等を排除することができる。
【0024】
第8発明の入退場管理システムは、上記第5乃至第7発明のいずれかにおいて、前記入場者又は前記退場者により前記無線タグが読み取り操作されたとき、前記無線読み取り手段で取得された前記無線タグの前記タグ識別情報をキーとして前記タグID管理データベースを参照し、対応する前記人物識別情報を取得する人物識別情報取得手段と、前記人物識別情報取得手段で取得された前記人物識別情報に対応した表示を行う表示手段とを有することを特徴とする。
【0025】
これにより、入退場時に当該入退場者の氏名等を明示して、確かに入退場操作を検出したことを報知することができる。また、例えば最終退場者に対し、当該退場者の氏名等を明示して自分が最終退場者である旨を認識させることも可能となる。
【0026】
第9発明の入退場管理システムは、上記第3発明において、前記非接触読み取り手段は、前記入場者又は前記退場者に付随された、前記非接触読み取り媒体としてのバーコード記録部より、光学的に情報取得を行う光学読み取り手段であることを特徴とする。
【0027】
これにより、入場者や退場者は、バーコード記録部を備えたカード等を光学読み取り手段にかざす等の簡単な操作だけで、入場時操作や退場時操作を実行することができる。また、バーコードを用いることで、安価に非接触読み取り方式を実現できるという効果もある。
【0028】
第10発明の入退場管理システムは、上記第1又は第2発明において、前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段は、操作手段における、前記入場者又は前記退場者による所定のパスワードの入力操作を検出する入力操作検出手段であることを特徴とする。
【0029】
これにより、非接触読み取りによる入退場操作を行う場合と異なり、信頼性の高い確実な操作検出を行うことができる。また、非接触読み取りの場合のように、入場者や退場者が、バーコード記録部を備えたカードや無線タグを所持する必要がなく、身軽に入退場することができる。
【0030】
第11発明の入退場管理システムは、上記第1乃至第10発明のいずれかにおいて、前記入場者又は前記退場者として予定された人物に係わる人物識別情報と、当該人物の入退場時刻とを対応づけて記録するための入退場管理データベースと、前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段の検出結果に応じて、当該検出時の時刻情報に基づき、前記入退場管理データベースに対し、対応する記録処理を行う時刻記録処理手段とを有することを特徴とする。
【0031】
これにより、入退場管理データベースに登録された人物について、入場時刻と退場時刻を記録(打刻)して管理することができるので、社員の出退勤管理等に活用することができる。
【0032】
第12発明の入退場管理システムは、上記第1乃至第11発明のいずれかにおいて、前記終了処理手段は、前記終了処理として、前記管理手段で起動中の前記入退場管理アプリケーションを終了し当該アプリケーションによる表示画面を閉じることを特徴とする。
【0033】
最終退場者の退場時に入退場アプリケーションを閉じることにより、最終退場者が退場後の不要なアプリケーションの実行は回避することができる。また、電源をオフにする場合と異なり、他のアプリケーションなどその他の機能については維持したままとすることができる。
【0034】
第13発明の入退場管理システムは、上記第1乃至第11発明のいずれかにおいて、前記終了処理手段は、前記終了処理として、前記管理手段を備えた管理端末の電源をOFFすることを特徴とする。
【0035】
最終退場者の退場時に管理端末の電源をオフとすることにより、最終退場者が退場後の不要なアプリケーションの実行を確実に防止することができる。また、アプリケーションを閉じるのみの場合と異なり、節電を図れる効果もある。
【0036】
上記目的を達成するために、第14発明の入退場管理端末は、所定の入退場管理アプリケーションを実行することにより、管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行う入退場管理端末であって、前記管理対象区画に前記入場者が入場するときの所定の入場時操作を検出する入場操作検出手段と、前記管理対象区画より前記退場者が退場するときの所定の退場時操作を検出する退場操作検出手段と、前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段の検出結果に応じて、前記管理対象区画内に残存する残存者の人数を算出する人数算出手段と、前記退場操作検出手段で検出した前記退場時操作に伴い、前記人数算出手段で算出される前記残存者の人数が減少して0になった場合、前記実行される前記入退場管理アプリケーションを終了処理する終了処理手段とを有することを特徴とする。
【0037】
本願第14発明の入退場管理端末は、所定の管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行うものである。すなわち、入退場管理アプリケーションを起動させ実行している状態で、管理対象区画への入場者が所定の入場時操作を行うと、その操作が入場操作検出手段で検出され、これに対応して人数算出手段によって管理対象区画内の残存者の人数が更新される。このようにして一旦入場した人物が、管理対象区画から退場するとき、その退場者が所定の退場時操作を行うと、その操作が退場操作検出手段で検出され、これに対応して人数算出手段によって管理対象区画内の残存者の人数が更新される。
【0038】
このように、入場又は退場のたびにひとりひとりを検出して残存人数をカウントして更新していくことにより、ある退場者が退場するときに当該管理対象区画の残存者人数が0となったら、その退場者が最後の退場者であることとなる。この最終退場者が退場すれば入退場管理アプリケーションの実行は不要であるため、終了処理手段が当該入退場管理アプリケーションを終了処理する。
【0039】
これにより、誰でもアプリケーションを終了できる場合と異なり、最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができ、セキュリティーを確保することができる。また、パスワードを知る者のみがアプリケーションを終了できる場合と異なり、最終退場者が退場するときに確実にアプリケーションを終了させることができる。さらに、1つの入退場管理端末が各手段を備えるオールインワンタイプとすることにより、複数の装置を組み合わせてシステムを構築する場合よりも構成を簡素化でき、また手軽に入退場管理システムを実現することができ、さらに必要時には全体の移動も容易に行うことができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができ、セキュリティーを確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0042】
図1に、本実施形態の入退場管理システムISの全体構成を示す。
【0043】
入退場管理システムISは、本実施形態における管理対象区画であるオフィスにおける入場者及び退場者の入退場管理を行うものである。この入退場管理システムISは、オフィスへの入場者及び退場者である社員に付随(携帯、所持等)された社員証カードTより、無線通信を介して情報の取得を行うリーダ100(非接触読み取り手段、無線読み取り手段)と、このリーダ100と例えばUSB等のインターフェースを介して接続され、リーダ100を操作可能なPC端末200と、このPC端末200と有線あるいは無線のネットワークNW(LAN、無線LAN等)を介して情報入出力可能に接続されたサーバ300とを有している。なお、ここではリーダ100とPC端末200とを有線接続させた場合を例示したが、無線通信を介して無線接続させてもよい。
【0044】
社員証カードT(非接触読み取り媒体)には、情報を記憶するIC回路部150及び情報の送受信を行うタグアンテナ151を備えた無線タグ回路素子To(無線タグ)が設けられている(後述の図3、図7参照)。上記IC回路部150には、各無線タグ回路素子Toの固有の識別情報であるタグID(タグ識別情報)が記憶されている。
【0045】
PC端末200(管理端末)は、液晶ディスプレイ等の表示部201(表示手段)及びキーボードやマウス等の操作部202(操作手段)を有している。このPC端末200には、所定の入退場管理アプリケーション(以下適宜、単にアプリケーションという)がインストールされており、PC端末200の電源投入時に自動又は手動操作によりアプリケーションが起動される。このアプリケーションが実行されている間は、表示部201に入退場管理画面(後述の図2参照)が表示され、社員が社員証カードTをリーダ100にかざすことにより、入場時刻又は退場時刻の記録等が行われる。なお、このアプリケーション実行中の状態では、表示部201一杯に入退場管理画面が表示されることで、部外者等によるPC端末200内の閲覧及び操作等ができないようになっている。その後、最終退場者である社員が退場する際には、自動的にアプリケーションが終了する(詳細は後述)。
【0046】
図2に、PC端末200の表示部201に表示される入退場管理画面の一例を示す。なお、図2(a)は入場する場合、図2(b)は退場する場合を示している。
【0047】
これら図2(a)及び図2(b)において、入退場管理画面210は、日付及び時刻を表示する日時表示部211と、社員が入場をする際に選択する入場選択部212と、社員が退場をする際に選択する退場選択部213と、適宜のメッセージ等を表示するメッセージ表示部214とを有している。メッセージ表示部214の下方には、入場(図中「IN」と表示)及び退場(図中「OUT」と表示)のどちらが選択されているかが表示されている。
【0048】
社員がオフィスに入場する際には、図2(a)に示すように、まず操作部202を用いて入場選択部212を選択し、社員証カードTをリーダ100にかざす(入場時操作)。これにより、社員証カードTの無線タグ回路素子Toに対し情報読み取りが行われ、入場時刻の記録やオフィス内に残存する残存者数のカウント(この場合は加算)等が行われる。一方、社員がオフィスから退場する際には、図2(b)に示すように、まず操作部202を用いて退場選択部213を選択し、社員証カードTをリーダ100にかざす(退場時操作)。これにより、社員証カードTの無線タグ回路素子Toに対し情報読み取りが行われ、退場時刻の記録や残存者数のカウント(この場合減算)等が行われる。
【0049】
なお、表示部201をタッチパネルで構成し、上記入場選択部212及び退場選択部213を社員が直接画面に触れながら選択できるようにしてもよい。
【0050】
図3に、入退場管理システムISのシステム全体の機能構成を示す。
【0051】
この図3において、PC端末200は、上記表示部201及び操作部202と、図示しないCPU及びRAM、ROM等のメモリを有する制御回路203と、サーバ300との間でネットワークNWを介して行われるネットワーク通信の制御を行うネットワーク通信制御部204と、上記入退場管理アプリケーションのプログラム等を記憶するハードディスク装置等の大容量記憶装置205と、USBなどの規格に準拠するインターフェース接続を介してリーダ100との情報信号の授受の制御を行う通信制御部206とを備えている。
【0052】
制御回路203は、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムを実行し、それによって上記入退場管理アプリケーションを実行したり、リーダ100との間で各種の指示信号・情報信号の送受を行うようになっている。
【0053】
一方、リーダ100は、社員証カードTに設けられ、情報を記憶するIC回路部150及び情報の送受信を行うタグアンテナ151を備えた無線タグ回路素子Toとの間で無線通信を行う通信アンテナ101と、この通信アンテナ101を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ無線通信によりアクセスすると共に、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路102と、上記PC端末200との間で行われる通信の制御を行う通信制御部103とを有している。上記高周波回路102とPC端末200の制御回路203とは、通信制御部103,206を介して情報の送受信が可能となっている。
【0054】
また、サーバ300は、上記PC端末200との間でネットワークNWを介して行われるネットワーク通信の制御を行うネットワーク通信制御部301と、サーバ300全体の動作を制御する制御回路302と、入場者又は退場者として予定された人物である社員に係わる人物識別情報(氏名、社員番号等)と、当該社員に付随される社員証カードTのタグIDとを対応づけて記録するためのタグID管理データベース303と、上記人物識別情報と、社員の入退場時刻とを対応づけて記録するための入退場管理データベース304とを有している。
【0055】
上記タグID管理データベース303には、オフィスの全社員に係わる社員証カードTのタグID及び人物識別情報が対応付けられて登録されている。これにより、社員の入退場時にリーダ100で社員証カードTよりタグIDを取得した際に、当該タグIDがタグID管理データベース303に登録されているか否かを検索することで、社員証カードTをかざした人物が社員であるか否かを確認できるようになっている。またタグID管理データベース303では、オフィス内に残存する残存者のリストである残存者リスト(後述の図4参照)が日々記録される。この残存者リストにおいては、入場時にはリーダ100により社員証カードTから取得したタグIDと当該社員に係わる人物識別情報とが対応づけられて追加され、退場時には取得したタグIDと対応する人物識別情報とが削除される。この残存者リストに基づき、オフィス内に残存する上記残存者数がカウントされるようになっている。
【0056】
また上記入退場管理データベース304では、入退場を行う社員の人物識別情報、及びその社員の入退場時刻とを対応づけて記録する勤怠管理リスト(後述の図5参照)が日々記録されるようになっている。
【0057】
図4に、タグID管理データベース303に記録される上記残存者リストの一例を示す。
【0058】
この図4に示す例では、残存者リストに、リーダ100により社員証カードTから取得したタグIDと、対応する社員に係わる人物識別情報としての氏名及び社員番号とが、対応付けられて記録されている。この例ではオフィス内に4人の社員が残存しているため、残存者数は4と記録されている。この残存者リストにおいて、上述したように、社員が入場すると、リーダ100により社員証カードTから取得したタグIDと当該社員に係わる氏名及び社員番号が対応づけられてリストに追加され、残存者数が加算される。一方、社員が退場すると、取得したタグIDと対応する氏名及び社員番号とがリストから削除され、残存者数が減算される。
【0059】
図5に、入退場管理データベース304に記録される上記勤怠管理リストの一例を示す。
【0060】
この図5に示す例では、入退場を行う社員の人物識別情報としての氏名及び社員番号と、その社員の入場時刻及び退場時刻とが対応づけて記録されている。なお、この例では勤怠管理リストに人物識別情報と入退場時刻のみを記録するようにしたが、上述の残存者リストと同様にタグIDについても対応付けて記録するようにしてもよい。
【0061】
図6に、リーダ100の高周波回路102の詳細機能構成を示す。
【0062】
この図6において、高周波回路102は、上記通信アンテナ101を介し上記社員証カードTの無線タグ回路素子ToのIC回路部150の情報へアクセスするものである。この高周波回路102には、PC端末200の制御回路203により生成される、社員証カードTの無線タグ回路素子ToのIC回路部150から読み出された信号を処理して情報を読み出すと共に無線タグ回路素子ToのIC回路部150へアクセスして所望の情報を書き込むための各種コマンドが、通信制御部206,103を介して入力される。なお、煩雑防止のため図6では通信制御部206,103の図示を省略している。
【0063】
高周波回路102は、通信アンテナ101を介し社員証カードTの無線タグ回路素子Toに対して信号を送信する送信部142と、通信アンテナ101により受信された無線タグ回路素子Toからの応答波を入力する受信部143と、送受分離器144とから構成される。
【0064】
送信部142は、無線タグ回路素子ToのIC回路部150の無線タグ情報(タグID)にアクセスするための質問波を生成するブロックである。すなわち、送信部142は、周波数の基準信号を出力する水晶振動子145Aと、制御回路203の制御により水晶振動子145Aの出力を分周/遁倍して所定周波数の搬送波を発生させるPLL(Phase Locked Loop)145B、及びVCO(Voltage Controlled Oscillator)145Cと、上記制御回路203から供給される信号に基づいて上記発生させられた搬送波を変調(この例では制御回路203からの「TX_ASK」信号に基づく振幅変調)する送信乗算回路146(振幅変調の場合は増幅率可変アンプ等を用いてもよい)と、その送信乗算回路146により変調された変調波を増幅(この例では制御回路203からの「TX_PWR」信号によって増幅率を決定される増幅)して所望の質問波を生成するゲイン制御送信アンプ147とを備えている。そして、上記発生される搬送波は、例えばUHF帯(又はマイクロ波帯、あるいは短波帯でもよい)の周波数を用いており、上記ゲイン制御送信アンプ147の出力は、送受分離器144を介し通信アンテナ101に伝達されて無線タグ回路素子ToのIC回路部150に供給される。なお、質問波は上記のように変調した信号(変調波)に限られず、単なる搬送波のみの場合もある。
【0065】
受信部143は、通信アンテナ101で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波とを乗算して復調するI相受信乗算回路148と、そのI相受信乗算回路148の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのI相バンドパスフィルタ149と、このI相バンドパスフィルタ149の出力を増幅するI相受信アンプ162と、このI相受信アンプ162の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するI相リミッタ163と、上記通信アンテナ101で受信された無線タグ回路素子Toからの応答波と上記搬送波が移相器167により位相を90°遅らせた信号とを乗算するQ相受信乗算回路172と、そのQ相受信乗算回路172の出力から必要な帯域の信号のみを取り出すためのQ相バンドパスフィルタ173と、このQ相バンドパスフィルタ173の出力を増幅するQ相受信アンプ175と、このQ相受信アンプ175の出力をさらに増幅してデジタル信号に変換するQ相リミッタ176とを備えている。そして、上記I相リミッタ163から出力される信号「RXS−I」及びQ相リミッタ176から出力される信号「RXS−Q」は、上記制御回路203に入力されて処理される。
【0066】
また、I相受信アンプ162及びQ相受信アンプ175の出力は、強度検出手段としてのRSSI(Received Signal Strength Indicator)回路178にも入力され、それらの信号の強度を示す信号「RSSI」が制御回路203に入力される。これにより、PC端末200では、無線タグ回路素子Toとの通信時における当該無線タグ回路素子Toからの信号の受信強度を検出することが可能となっている。
【0067】
図7に、上記社員証カードTに備えられる無線タグ回路素子Toの機能的構成の一例を示す。
【0068】
この図7において、無線タグ回路素子Toは、上述したようにリーダ100の通信アンテナ101と非接触で信号の送受信を行う上記タグアンテナ151と、このタグアンテナ151に接続された上記IC回路部150とを有している。
【0069】
IC回路部150は、タグアンテナ151により受信された質問波を整流する整流部152と、この整流部152により整流された質問波のエネルギを蓄積し駆動電源とするための電源部153と、上記タグアンテナ151により受信された質問波からクロック信号を抽出して制御部157に供給するクロック抽出部154と、所定の情報信号を記憶し得るメモリ部155と、上記タグアンテナ151に接続された変復調部156と、上記メモリ部155、クロック抽出部154、及び変復調部156等を介し上記無線タグ回路素子Toの作動を制御するための上記制御部157とを備えている。
【0070】
変復調部156は、タグアンテナ151により受信された上記リーダ100の通信アンテナ101からの質問波の復調を行い、また、上記制御部157からの返信信号を変調し、タグアンテナ151より応答波(タグIDを含む信号)として送信する。
【0071】
クロック抽出部154は受信した信号からクロック成分を抽出し、当該クロック成分の周波数に対応したクロックを制御部157に供給する。
【0072】
制御部157は、上記変復調部156により復調された受信信号を解釈し、上記メモリ部155において記憶された情報信号に基づいて返信信号を生成し、この返信信号を上記変復調部156により上記タグアンテナ151から返信する制御等の基本的な制御を実行する。
【0073】
図8に、入退場管理を行う際に、PC端末200の制御回路203によって実行される制御手順を示す。このフローチャートは、PC端末200の電源が投入された際に開始される。
【0074】
ステップS5では、制御回路203は、大容量記憶装置205に格納された入退場管理アプリケーションプログラムを読み出し、当該アプリケーションを起動する。なお、ここでは制御回路203が自動的にアプリケーションを起動するようにしたが、社員が手動操作によりアプリケーションの起動を行うようにしてもよい。
【0075】
ステップS10では、制御回路203は、オフィス内に残存する残存者数を表す変数Nを0に初期化する。
【0076】
ステップS15では、制御回路203は、通信制御部206,103を介してリーダ100の高周波回路102に制御信号を送信し、無線タグ回路素子Toのメモリ部155に記憶されたタグIDを読み出すタグ読み取り信号として、所定の変調を行った質問波を通信アンテナ101を介して通信範囲内に存在する無線タグ回路素子Toに送信させる。
【0077】
ステップS20では、制御回路203は、上記タグ読み取り信号に対応して通信範囲内の無線タグ回路素子Toから返信されたリプライ信号を、通信制御部103,206を介して受信したか否かを判定する。リプライ信号を受信しない場合には、判定が満たされずに上記ステップS15に戻り、再び高周波回路102に制御信号を送信してタグ読み取り信号の送信を行う(リトライ)。なお、この図8では図示を省略しているが、上記リトライは予め定められた設定回数だけ行われ、その間にリプライ信号を受信しない場合には、対応する処理(例えば表示部201にエラー表示を行う等)を行う。一方、リプライ信号を受信した場合には、判定が満たされてステップS25に移る。
【0078】
ステップS25では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、上記ステップS20で受信したリプライ信号に基づき取得したタグIDが、タグID管理データベース303に登録されているか否かを判定する。登録されていない場合にはステップS30に移り、所定のエラー処理を行う(例えば表示部201に「未登録です」等のエラー表示を行ったり、警備員に通報する等)。その後、後述のステップS75に移る。一方、上記ステップS25において、取得したタグIDがタグID管理データベース303に登録されている場合には、判定が満たされてステップS35に移る。
【0079】
ステップS35では、制御回路203は、社員が入場及び退場のうちいずれをしようとしているのかを判定する。社員が入場選択部212を選択している場合には、社員が入場しようとしているとみなし、判定が満たされてステップS40に移る。
【0080】
ステップS40では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100を介し社員証カードTから取得したタグIDをキーとしてタグID管理データベース303内を参照し、対応する人物識別情報を取得する。そして、入退場管理データベース304にアクセスし、上記取得した人物識別情報と、図示しない時計手段から取得した入場時刻とを対応づけて、入退場管理データベース304の上記勤怠管理リストに記録する。なお、この場合において、前述したようにタグIDについても対応づけて記録してもよい。
【0081】
ステップS45では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100により取得した社員証カードTのタグIDと、対応する人物識別情報とを対応付けて上記残存者リストに記録する。
【0082】
ステップS50では、制御回路203は、オフィス内に残存する残存者数を表す上記変数Nに1を加える。なお、この残存者数Nは、残存者リストの対応する箇所に記録される(前述の図4参照)。その後、後述のステップS75に移る。
【0083】
一方、先のステップS35において、社員が退場選択部213を選択している場合には、社員が退場しようとしているとみなし、判定が満たされずにステップS55に移る。
【0084】
ステップS55では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100により取得した社員証カードTのタグIDが残存者リストに含まれるか否かを判定する。残存者リストに含まれない場合には、前述のステップS30に移り、所定のエラー処理を行う(例えば表示部201に「入場処理がされていません」等のエラー表示を行ったり、警備員に通報する等)。その後、後述のステップS75に移る。一方、上記ステップS55において、取得したタグIDが残存者リストに含まれている場合には、判定が満たされてステップS60に移る。
【0085】
ステップS60では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100により取得した社員証カードTのタグIDをキーとしてタグID管理データベース303内を参照し、対応する人物識別情報を取得する。そして、入退場管理データベース304にアクセスし、上記取得した対応する人物識別情報と、図示しない時計手段から取得した退場時刻とを対応づけて、入退場管理データベース304の上記勤怠管理リストに記録する。なお、この場合において、前述したようにタグIDについても対応づけて記録してもよい。
【0086】
ステップS65では、制御回路203は、残存者リストから、リーダ100により取得したタグID及び対応する人物識別情報を削除する。
【0087】
ステップS70では、制御回路203は、オフィス内に残存する残存者数を表す上記変数Nから1を減らす。なお、この残存者数Nは、残存者リストの対応する箇所に記録される(前述の図4参照)。その後、後述のステップS75に移る。
【0088】
ステップS75では、制御回路203は、オフィス内に残存する残存者数を表す変数Nが0であるか否かを判定する。Nが0でない場合には、判定が満たされず、先のステップS15に戻る。そして、同様の手順を繰り返す。一方、Nが0である場合には、判定が満たされて、ステップS80に移る。
【0089】
ステップS80では、制御回路203は、実行中の入退場管理アプリケーションを終了処理する。これにより、当該アプリケーションによる入退場管理画面(前述の図2参照)が閉じられる。なおこのとき、アプリケーションの終了のみでなく、アプリケーションの終了後、ログアウト等の他の処理を行ってもよいし、さらにPC端末200の電源を落とすようにしてもよい。以上により、本フローを終了する。
【0090】
上記において、ステップS5〜ステップS75が、特許請求の範囲に記載の管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行う管理手段を構成し、ステップS15、ステップS20、及びステップS35が、管理対象区画に入場者が入場するときの所定の入場時操作を検出する入場操作検出手段を構成すると共に、管理対象区画より退場者が退場するときの所定の退場時操作を検出する退場操作検出手段をも構成する。また、ステップS50及びステップS70が、管理対象区画内に残存する残存者の人数を算出する人数算出手段を構成し、ステップS80が、残存者の人数が減少して0になった場合、管理手段で実行される入退場管理アプリケーションを終了処理する終了処理手段を構成する。また、ステップS80が、所定のエラー処理を行うエラー処理手段を構成し、ステップS40及びステップS60が、入退場管理データベースに対し、対応する記録処理を行う時刻記録処理手段を構成する。
【0091】
以上説明した本実施形態の入退場管理システムISでは、PC端末200において入退場管理アプリケーションを起動させ実行している状態で、オフィスへの入場者が所定の入場時操作を行うと、リーダ100により社員証カードTからタグIDが読み取られ、これに対応してオフィス内の残存者の人数が更新される。このようにして一旦入場した人物が、オフィスから退場するとき、その退場者が所定の退場時操作を行うと、リーダ100により社員証カードTからタグIDが読み取られ、これに対応してオフィス内の残存者の人数が更新される。
【0092】
このように、入場又は退場のたびにひとりひとりを検出して残存人数をカウントして更新していくことにより、ある退場者が退場するときにオフィスの残存者人数が0となったら、その退場者が最後の退場者であることとなる。この最終退場者が退場すれば入退場管理アプリケーションの実行は不要であるため、当該アプリケーションを終了処理する。
【0093】
これにより、誰でもアプリケーションを終了できる場合と異なり、最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができるので、退場者が退場処理を行うことができなかったり、再度アプリケーションを起動する必要が生じたりすることがなく、退場者の利便性を高めることができる。また、最終退場者以外の者がアプリケーションを終了した場合、その後管理対象区画内に部外者が存在した場合には、その部外者がPC端末200の中を閲覧等することが可能となり、セキュリティー上の問題が生じることとなるが、本実施形態では最終退場者が退場するまでは確実にアプリケーションを実行中の状態にしておくことができるので、セキュリティーを確保することができる。さらに、例えばセキュリティーを確保するためにパスワードを知る者のみがアプリケーションを終了できる構成とすることも考えられるが、この場合、その者が必ずしも最終退場者となるとは限らないため、パスワードを知らない人が最終退場者となった場合にはアプリケーションを終了できないという問題が生じるが、本実施形態では、この場合と異なり、最終退場者が退場するときに確実にアプリケーションを終了させることができる。
【0094】
また、本実施形態では特に、社員による入場時操作がなされるごとに、その人数分、オフィス内の残存者の人数を増大させ、社員による退場時操作がなされるごとに、その人数分、残存者の人数を減少させる。このように、入場者が通過した人数だけオフィスの残存者のカウントアップを行い、退場者が通過した人数だけオフィスの残存者のカウントダウンを行うことにより、オフィスの人数を正確に算出することができる。
【0095】
また、本実施形態では特に、リーダ100によって、入場者又は退場者により読み取り操作された社員証カードTより、非接触でタグIDを読み取る。これにより、入場者や退場者は、操作部202等の操作手段でパスワードを入力する等の煩雑な手動操作なしに、社員証カードTをリーダ100にかざす簡単な操作だけで、入場時操作や退場時操作を実行することができる。この結果、入場者及び退場者の労力負担を低減することができ、また入退場をスムーズに行えることから、入退場者が集中する時刻における人混み渋滞の発生を防止できる効果もある。
【0096】
また、本実施形態では特に、リーダ100によって、入場者又は退場者により読み取り操作された社員証カードTより、無線通信によりタグIDを読み取る。このように無線通信による検出とすることで、距離が離れた遠隔検出が可能となり、さらに入退場をスムーズに行うことができる効果もある。
【0097】
また、本実施形態では特に、社員に係わる人物識別情報と、当該人物に付随される社員証カードTのタグIDとを対応づけて記録するためのタグID管理データベース303を有する。これにより、各社員証カードTと社員とを確実に対応づけ、タグIDを読み取ることで当該入場者又は退場者が誰であるかを容易かつ確実に把握することができる。
【0098】
また、本実施形態では特に、退場者により社員証カードTが読み取り操作されたとき、リーダ100により取得された社員証カードTのタグIDが、タグID管理データベース303に未記録の新規なタグIDであった場合には、所定のエラー処理を行う。これにより、入場者として登録していない人物が退場しようとしていることを明確に報知することができるので、不法侵入者等を排除することができる。
【0099】
また、本実施形態では特に、社員に係わる人物識別情報と、当該社員の入退場時刻とを対応づけて記録するための入退場管理データベース304を有し、社員が入場時操作及び退場時操作を行った際の時刻情報に基づき、入退場管理データベース304に対し、対応する記録処理を行う。これにより、入退場管理データベース304に登録された人物について、入場時刻と退場時刻を記録して管理することができるので、社員の出退勤管理等に活用することができる。
【0100】
また、本実施形態では特に、最終退場者の退場時に、入退場管理アプリケーションを終了し、当該アプリケーションによる表示画面を閉じる。これにより、最終退場者が退場後の不要なアプリケーションの実行は回避することができる。また、PC端末200の電源をオフにする場合と異なり、他のアプリケーションなどその他の機能については維持したままとすることができる。
【0101】
また、本実施形態では特に、最終退場者の退場時に、PC端末200の電源をOFFする。これにより、最終退場者が退場後の不要なアプリケーションの実行を確実に防止することができる。また、アプリケーションを閉じるのみの場合と異なり、節電を図れる効果もある。
【0102】
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
【0103】
(1)新規のタグIDを登録可能とする場合
上述の実施形態においては、リーダ100により取得したタグIDがタグID管理データベース303に登録されていない場合に、エラー処理を行うようにしたが、例えば新たな社員が入社した場合等においては、エラー処理とせずに新規のタグIDを登録する必要がある。本変形例は、このような場合に対応するものである。
【0104】
図9に、本変形例におけるPC端末200の制御回路203によって実行される制御手順を示す。なお、前述の図8と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
【0105】
ステップS5〜ステップS25は前述の図8と同様である。ステップS25において、リーダ100により取得したタグIDがタグID管理データベース303に登録されていない場合には、判定が満たされずにステップS27に移る。
【0106】
ステップS27では、制御回路203は、タグIDの新規登録を行うか否かを判定する。この判定は、例えば社員により操作部202を介してタグIDの新規登録指示が行われたか否かによって行う。タグIDの新規登録指示が行われていない場合には、判定が満たされずにステップS30に移り、所定のエラー処理を行う。一方、タグIDの新規登録指示が行われた場合には、判定が満たされてステップS28に移る。
【0107】
ステップS28では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100により取得した社員証カードTのタグIDを、対応する人物識別情報(氏名、社員番号等)と対応付けて登録する。なお、上記人物識別情報は、操作部202を介して適宜入力されたものである。これにより、タグID管理データベース303に新規のタグID及び対応する人物識別情報が登録されるので、その後入退場を行う際には、ステップS25の判定が満たされるようになっている。
【0108】
上記以外の手順については前述の図8と同様であるので説明を省略する。なお、上記ステップS28は、特許請求の範囲に記載のタグ識別情報をタグID管理データベースに記録処理するタグID記録処理手段を構成する。
【0109】
以上説明した変形例によれば、例えば新入社員や中途採用の社員のように、新規にオフィスに入場した入場者について、エラー処理とせずにもらさず登録し、退場者として退場するまで継続して監視することができる。
【0110】
(2)人物識別情報に対応する表示を行う場合
本変形例は、PC端末200の表示部201に表示される入退場管理画面210のメッセージ表示部214において、人物識別情報に対応する表示(氏名等)を行うものである。
【0111】
図10に、本変形例におけるPC端末200の制御回路203によって実行される制御手順を示す。なお、前述の図8と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
【0112】
ステップS5〜ステップS35は前述の図8と同様である。ステップS35において、社員が入場選択部212を選択している場合には、社員が入場しようとしているとみなし、判定が満たされてステップS37に移る。
【0113】
ステップS37では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100を介し社員証カードTから取得したタグIDをキーとしてタグID管理データベース303内を参照し、対応する人物識別情報(氏名、社員番号等)を取得する。
【0114】
ステップS38では、制御回路203は、表示部201に制御信号を出力し、上記ステップS37で取得した人物識別情報に基づき、メッセージ表示部214に対応する表示(例えば「○○さん、おはようございます」等。後述の図11参照)を行う。
【0115】
その後のステップS40〜ステップS50は前述の図8と同様であるので説明を省略する。一方、先のステップS35において、社員が退場選択部213を選択している場合には、社員が退場しようとしているとみなし、判定が満たされずにステップS52に移る。
【0116】
ステップS52では、制御回路203は、上記ステップS37と同様に、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のタグID管理データベース303にアクセスし、リーダ100を介し社員証カードTから取得したタグIDをキーとしてタグID管理データベース303内を参照し、対応する人物識別情報(氏名、社員番号等)を取得する。
【0117】
ステップS53では、制御回路203は、表示部201に制御信号を出力し、上記ステップS52で取得した人物識別情報に基づき、メッセージ表示部214に対応する表示(例えば「○○さん、お疲れ様でした」等。後述の図11参照)を行う。
【0118】
その後のステップS55〜ステップS80は前述の図8と同様であるので説明を省略する。なお、上記において、ステップS37及びステップS52が、特許請求の範囲に記載の対応する人物識別情報を取得する人物識別情報取得手段を構成する。
【0119】
図11に、本変形例のPC端末200の表示部201に表示される入退場管理画面の一例を示す。なお、図11(a)は入場する場合、図11(b)は退場する場合を示している。
【0120】
これら図11(a)及び図11(b)に示すように、社員がオフィスに入退場する際には、メッセージ表示部214に、タグID管理データベース303より取得した人物識別情報に基いて、その社員の氏名を明示した挨拶文が表示される。これにより、入退場時に当該入退場者の氏名等を明示して、確かに入退場操作を検出したことを当該入退場者に対し報知することができる。また、社員が入退場するたびに氏名を明示した挨拶文が表示されるので、社員に対し心理的に好感をもたらす効果もある。
【0121】
なお、メッセージ表示部214にその他の表示を行うようにしてもよい。例えば図12に示すように、最終退場者である場合に、その旨及びアプリケーションを終了することを表示するようにしてもよい。これにより、最終退場者に対し自分が最終退場者である旨を認識させることができる。
【0122】
また、例えば図13に示すように、その日のスケジュールに係わる情報等を表示するようにしてもよい。さらにこの他にも、例えば他人からの連絡事項や、仕事内容に関する情報等、様々な情報を表示させることも可能である。この場合、そのような表示させたい情報を、タグIDと対応づけて適宜のデータベースに登録しておけばよい。これにより、PC端末200では、リーダ100を介し社員証カードTから取得したタグIDをキーとしてデータベースから当該情報を取得し、表示させることができる。このようにすることで、社員は入退場を行うたびに自分に係わる種々の情報を確認することができ、社員の利便性を向上することができる。
【0123】
(3)バーコードリーダで情報読み取りを行う場合
前述の実施形態では、リーダ100により無線通信を介して社員証カードTより情報を取得するようにしたが、これに限られず、例えばバーコードリーダを用いて光学的に情報取得を行うようにしてもよい。
【0124】
図14に、本変形例の入退場管理システムISのシステム全体の機能構成を示す。
【0125】
図14において、本変形例では、社員証カードTにバーコード記録部BCが設けられている。またPC端末200は、上記社員証カードTのバーコード記録部BCから光学的にバーコードIDの取得を行うバーコードリーダ400と、例えばUSB等のインターフェースを介して接続されている。
【0126】
バーコードリーダ400(非接触読み取り手段、光学読み取り手段)は、社員証カードTに設けられた上記バーコード記録部BCから光学的に情報取得を行う光学読取部401と、PC端末200との間で行われる通信の制御を行う通信制御部402とを有している。上記光学読取部401とPC端末200の制御回路203とは、通信制御部402,206を介して情報の送受信が可能となっている。
【0127】
本変形例では、社員がオフィスに入場する際には、まず操作部202を用いて入場選択部212を選択し、社員証カードTをバーコードリーダ400にかざす(入場時操作)。これにより、社員証カードTのバーコード記録部BCから情報読み取りが行われ、入場時刻の記録やオフィス内に残存する残存者数のカウント等が行われる。一方、社員がオフィスから退場する際には、まず操作部202を用いて退場選択部213を選択し、社員証カードTをバーコードリーダ400にかざす(退場時操作)。これにより、社員証カードTのバーコード記録部BCから情報読み取りが行われ、退場時刻の記録や残存者数のカウント等が行われる。
【0128】
本変形例のPC端末200の制御回路203によって実行される制御手順は、前述の図8に示すものと同様であるので説明を省略する。なおここでは、図8中ステップS15,S20の代わりに、バーコードリーダ400の光学読取部401により社員証カードTのバーコード記録部BCからバーコードIDの取得を行う手順が実行される。
【0129】
以上説明した変形例によれば、入場者や退場者は、バーコード記録部BCを備えた社員証カードTをバーコードリーダ400にかざすという簡単な操作だけで、入場時操作や退場時操作を実行することができる。また、バーコードを用いることで、安価に非接触読み取り方式を実現できるという効果もある。
【0130】
(4)社員がパスワード入力を行う場合
前述の実施形態では、入退場時に社員がリーダ100に社員証カードTをかざすようにしたが、これに限られず、例えば社員がパスワード入力を行って入退場を行うようにしてもよい。
【0131】
本変形例では、社員がオフィスに入場する際には、まず操作部202を用いて入場選択部212を選択し、さらに操作部202を用いて予め各社員ごとに定められた所定のパスワードを入力する(入場時操作)。一方、社員がオフィスから退場する際には、まず操作部202を用いて退場選択部213を選択し、さらに操作部202を用いてパスワードを入力する(退場時操作)。このとき、サーバ300のIDデータベース(図示省略)には、全社員分のパスワードとその人物を識別するための人物ID、及び人物識別情報(氏名、社員番号等)とが対応付けられて記録されており、PC端末200の制御回路203は、入力されたパスワードをキーとしてIDデータベースより人物ID及び人物識別情報を取得するようになっている。
【0132】
図15に、本変形例におけるPC端末200の制御回路203によって実行される制御手順を示す。なお、前述の図8と同様の手順には同符号を付し説明を省略する。
【0133】
ステップS5及びステップS10は前述の図8と同様である。ステップS22では、制御回路203は、社員によりパスワードが入力されたか否かを判定する。パスワードが入力されるまで本ステップを繰り返し、パスワードが入力された場合には判定が満たされてステップS23に移る。
【0134】
ステップS23では、制御回路203は、ネットワーク通信制御部204及びネットワークNWを介してサーバ300のID管理データベースにアクセスし、上記ステップS22で入力されたパスワードが、ID管理データベースに登録されているか否かを判定する。登録されていない場合にはステップS30に移り、所定のエラー処理を行う。一方、上記ステップS23において、入力されたパスワードがID管理データベースに登録されている場合には、判定が満たされてステップS35に移る。
【0135】
ステップS35〜ステップS80は前述の図8と同様である。すなわち、制御回路203は、上述したように入力されたパスワードをキーとしてIDデータベースより人物ID及び人物識別情報を取得する。そして、ステップS40において、入退場管理データベース304にアクセスし、上記取得した人物識別情報と、図示しない時計手段から取得した入場時刻とを対応づけて、入退場管理データベース304の上記勤怠管理リストに記録する。さらにステップS45では、制御回路203は、ID管理データベース303にアクセスし、取得した人物IDと人物識別情報とを対応付けて残存者リストに記録する。その後の手順も同様であるので、説明を省略する。
【0136】
上記において、ステップS22及びステップS35は、特許請求の範囲に記載の入場者又は退場者による所定のパスワードの入力操作を検出する入力操作検出手段を構成する。
【0137】
以上説明した変形例によれば、リーダ100やバーコードリーダ400を用いて非接触読み取りによる入退場操作を行う場合と異なり、信頼性の高い確実な操作検出を行うことができる。また、非接触読み取りの場合のように、入場者や退場者が、バーコード記録部BCや無線タグ回路素子Toを備えた社員証カードTを所持する必要がなく、身軽に入退場することができる。
【0138】
(5)PC端末とリーダを一装置で構成する場合
前述の実施形態では、入退場管理システムISが、リーダ100と、PC端末200とを有する構成としたが、これらの機能を一装置で有するタイムレコーダ装置を用いてもよい。
【0139】
図16に、本変形例のタイムレコーダ装置500の外観を示す。
【0140】
図16において、タイムレコーダ装置500(入退場管理端末)は、所定の入退場管理アプリケーションを実行することにより、オフィスにおける入場者及び退場者の入退場管理を行う入退場管理端末装置である。このタイムレコーダ装置500は、その上面に、社員証カードTに設けられた無線タグ回路素子Toとの間で無線通信を行う通信アンテナ507を有しており、その前面に、前述した入退場管理画面を表示する表示部501(表示手段)と、操作入力を行うための操作部502(操作手段)を有している。
【0141】
図17に、タイムレコーダ装置500を含む入退場管理システムISのシステム全体の機能構成を示す。
【0142】
図17において、タイムレコーダ装置500は、上記表示部501及び操作部502と、図示しないCPU及びRAM、ROM等のメモリを有する制御回路503と、サーバ300との間でネットワークNWを介して行われるネットワーク通信の制御を行うネットワーク通信制御部504と、上記入退場管理アプリケーションのプログラム等を記憶するハードディスク装置等の大容量記憶装置505と、社員証カードTに備えられた無線タグ回路素子Toとの間で無線通信を行う上記通信アンテナ507と、この通信アンテナ507を介し上記無線タグ回路素子ToのIC回路部150へ無線通信によりアクセスすると共に、その無線タグ回路素子Toから読み出された信号を処理する高周波回路506とを有している。
【0143】
サーバ300については、前述の実施形態と同様の構成である。なお、ここではタイムレコーダ装置500とサーバ300とが別体である構成としたが、タイムレコーダ装置500がタグID管理データベース303と入退場管理データベース304とを有する構成としてもよい。この場合、タイムレコーダ装置500のみで入退場管理システムISを構成することになる。
【0144】
上記制御回路503によって実行される制御手順は、前述の図8に示す内容と同様であるので説明を省略する。
【0145】
上記構成である本変形例においては、前述した実施形態と同様の効果を得ると共に、さらに、1つのタイムレコーダ装置500が各手段を備えるオールインワンタイプとすることにより、複数の装置を組み合わせてシステムを構築する場合よりも構成を簡素化でき、また手軽に入退場管理システムを実現することができ、さらに必要時には全体の移動も容易に行うことができる。
【0146】
(6)その他
以上では、入退場管理を行う管理対象区画がオフィスである場合を一例として説明したが、これに限られず、例えば特定の建造物(ビル、病院等)、部屋(会議室、応接室等)、敷地、施設(遊園地、空港等)、又は特定エリア等、種々の管理対象区画に対して本発明は適用可能である。
【0147】
また以上では、オフィスにおける社員の入退場管理を行う場合を一例として説明したが、これに限られず、例えば来客の入退場管理に適用することも可能である。この場合には、各来客に無線タグ回路素子Toを備えた来客用カードを渡しておき、それを用いて入退場を行うようにすればよい。
【0148】
また以上では、オフィス内の残存者数のカウントを、PC端末200の制御回路203が行うようにしたが、これに限られず、サーバ300側(制御回路302)で行うようにしてもよい。
【0149】
なお、以上において、図3、図6、図7等の各図中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。また、図8、図9、図10等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0150】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0151】
【図1】本実施形態の入退場管理システムの全体構成を示すシステム構成図である。
【図2】PC端末の表示部に表示される入退場管理画面の入場時及び退場時の一例を表す図である。
【図3】入退場管理システムのシステム全体の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図4】タグID管理データベースに記録される残存者リストの一例を表す図である。
【図5】入退場管理データベースに記録される勤怠管理リストの一例を表す図である。
【図6】リーダの高周波回路の詳細機能構成を示す機能ブロック図である。
【図7】社員証カードに備えられる無線タグ回路素子の機能的構成の一例を表す機能ブロック図である。
【図8】入退場管理を行う際に、PC端末の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図9】新規のタグIDを登録可能とする変形例における、PC端末の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図10】人物識別情報に対応する表示を行う変形例における、PC端末の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図11】人物識別情報に対応する表示を行う変形例における、PC端末の表示部に表示される入退場管理画面の入場時及び退場時の一例を表す図である。
【図12】入退場管理画面のその他の例を表す図である。
【図13】入退場管理画面のその他の例を表す図である。
【図14】バーコードリーダで情報読み取りを行う変形例の入退場管理システムのシステム全体の機能構成を示す機能ブロック図である。
【図15】社員がパスワード入力を行う変形例におけるPC端末の制御回路によって実行される制御手順を表すフローチャートである。
【図16】PC端末とリーダを一装置で構成する変形例のタイムレコーダ装置の外観を表す斜視図である。
【図17】タイムレコーダ装置を含む入退場管理システムのシステム全体の機能構成を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0152】
100 リーダ(非接触読み取り手段、無線読み取り手段)
200 PC端末(管理端末)
201 表示部(表示手段)
202 操作部(操作手段)
303 タグID管理データベース
304 入退場管理データベース
400 バーコードリーダ(非接触読み取り手段、光学読み取り手段)
500 タイムレコーダ装置(入退場管理端末)
501 表示部(表示手段)
502 操作部(操作手段)
BC バーコード記録部
IS 入退場管理システム
T 社員証カード(非接触読み取り媒体)
To 無線タグ回路素子(無線タグ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の入退場管理アプリケーションを実行することにより、管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行う管理手段と、
前記管理対象区画に前記入場者が入場するときの所定の入場時操作を検出する入場操作検出手段と、
前記管理対象区画より前記退場者が退場するときの所定の退場時操作を検出する退場操作検出手段と、
前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段の検出結果に応じて、前記管理対象区画内に残存する残存者の人数を算出する人数算出手段と、
前記退場操作検出手段で検出した前記退場時操作に伴い、前記人数算出手段で算出される前記残存者の人数が減少して0になった場合、前記管理手段で実行される前記入退場管理アプリケーションを終了処理する終了処理手段と
を有することを特徴とする入退場管理システム。
【請求項2】
請求項1記載の入退場管理システムにおいて、
前記人数算出手段は、
前記入場操作検出手段で前記入場時操作が検出されるごとに、その検出した人数分、前記残存者の人数を増大させ、
前記退場操作検出手段で前記退場時操作が検出されるごとに、その検出した人数分、前記残存者の人数を減少させる
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の入退場管理システムにおいて、
前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段は、
前記入場者又は前記退場者により読み取り操作された非接触読み取り媒体より、非接触で情報を読み取る非接触読み取り手段である
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項4】
請求項3記載の入退場管理システムにおいて、
前記非接触読み取り手段は、
前記入場者又は前記退場者に付随された、前記非接触読み取り媒体としての無線タグより、無線通信を介して情報取得を行う無線読み取り手段である
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項5】
請求項4記載の入退場管理システムにおいて、
前記入場者又は前記退場者として予定された人物に係わる人物識別情報と、当該人物に付随される前記無線タグのタグ識別情報とを対応づけて記録するためのタグID管理データベースを有することを特徴とする入退場管理システム。
【請求項6】
請求項5記載の入退場管理システムにおいて、
前記入場者により前記無線タグが読み取り操作されたとき、前記無線読み取り手段で取得された前記無線タグの前記タグ識別情報が、前記タグID管理データベースに未記録の新規なタグ識別情報であった場合には、当該タグ識別情報を前記タグID管理データベースに記録処理するタグID記録処理手段を有する
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項7】
請求項5又は請求項6記載の入退場管理システムにおいて、
前記退場者により前記無線タグが読み取り操作されたとき、前記無線読み取り手段で取得された前記無線タグの前記タグ識別情報が、前記タグID管理データベースに未記録の新規なタグ識別情報であった場合には、所定のエラー処理を行うエラー処理手段を有する
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項8】
請求項5乃至請求項7のいずれか1項記載の入退場管理システムにおいて、
前記入場者又は前記退場者により前記無線タグが読み取り操作されたとき、前記無線読み取り手段で取得された前記無線タグの前記タグ識別情報をキーとして前記タグID管理データベースを参照し、対応する前記人物識別情報を取得する人物識別情報取得手段と、
前記人物識別情報取得手段で取得された前記人物識別情報に対応した表示を行う表示手段と
を有することを特徴とする入退場管理システム。
【請求項9】
請求項3記載の入退場管理システムにおいて、
前記非接触読み取り手段は、
前記入場者又は前記退場者に付随された、前記非接触読み取り媒体としてのバーコード記録部より、光学的に情報取得を行う光学読み取り手段である
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項10】
請求項1又は請求項2記載の入退場管理システムにおいて、
前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段は、
操作手段における、前記入場者又は前記退場者による所定のパスワードの入力操作を検出する入力操作検出手段である
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項11】
請求項1乃至請求項10のいずれか1項記載の入退場管理システムにおいて、
前記入場者又は前記退場者として予定された人物に係わる人物識別情報と、当該人物の入退場時刻とを対応づけて記録するための入退場管理データベースと、
前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段の検出結果に応じて、当該検出時の時刻情報に基づき、前記入退場管理データベースに対し、対応する記録処理を行う時刻記録処理手段と
を有することを特徴とする入退場管理システム。
【請求項12】
請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の入退場管理システムにおいて、
前記終了処理手段は、
前記終了処理として、前記管理手段で起動中の前記入退場管理アプリケーションを終了し当該アプリケーションによる表示画面を閉じる
ことを特徴とする入退場管理システム。
【請求項13】
請求項1乃至請求項11のいずれか1項記載の入退場管理システムにおいて、
前記終了処理手段は、
前記終了処理として、前記管理手段を備えた管理端末の電源をOFFすることを特徴とする入退場管理システム。
【請求項14】
所定の入退場管理アプリケーションを実行することにより、管理対象区画における入場者及び退場者の入退場管理を行う入退場管理端末であって、
前記管理対象区画に前記入場者が入場するときの所定の入場時操作を検出する入場操作検出手段と、
前記管理対象区画より前記退場者が退場するときの所定の退場時操作を検出する退場操作検出手段と、
前記入場操作検出手段及び前記退場操作検出手段の検出結果に応じて、前記管理対象区画内に残存する残存者の人数を算出する人数算出手段と、
前記退場操作検出手段で検出した前記退場時操作に伴い、前記人数算出手段で算出される前記残存者の人数が減少して0になった場合、前記実行される前記入退場管理アプリケーションを終了処理する終了処理手段と
を有することを特徴とする入退場管理端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−128753(P2010−128753A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−302255(P2008−302255)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】