全地球ナビゲーション衛星システム
【課題】1つだけの衛星システムではなく、2つあるいはそれより多くの衛星システムから送られる衛星信号に基づいて、移動局に対する位置測位を決定できる全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)を提供する。
【解決手段】第1および第2のナビゲーション衛星システム(NSS)が、夫々第1および第2の仕様書に従って動作する。第1および第2の複数のSV(衛星ビークル)は、夫々第1および第2の複数の固有対応識別番号(ID)によって識別される。プロセッサは、第1の複数のSVから送信された第1の複数の対応信号を受信し、第1の複数の固有対応IDに応答して、識別する。プロセッサは、第2の複数のSVから送信された第2の複数の対応信号を受信し、第2の複数の固有対応IDに応答して、識別する。プロセッサは、第1の複数の対応信号および第2の複数の対応信号を受信し、識別することに応答して、位置測位情報を決定する。
【解決手段】第1および第2のナビゲーション衛星システム(NSS)が、夫々第1および第2の仕様書に従って動作する。第1および第2の複数のSV(衛星ビークル)は、夫々第1および第2の複数の固有対応識別番号(ID)によって識別される。プロセッサは、第1の複数のSVから送信された第1の複数の対応信号を受信し、第1の複数の固有対応IDに応答して、識別する。プロセッサは、第2の複数のSVから送信された第2の複数の対応信号を受信し、第2の複数の固有対応IDに応答して、識別する。プロセッサは、第1の複数の対応信号および第2の複数の対応信号を受信し、識別することに応答して、位置測位情報を決定する。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、“全地球ナビゲーション衛星システム”と題する2007年7月19日に出願された米国特許出願第11/780,458号に対して優先権の利益を主張し、その譲受人に譲渡されている。
【発明の分野】
【0002】
本発明は、一般的に、通信システムに関する。さらに特定的には、本発明は、全地球ナビゲーション衛星システムを含む通信システムに関する。
【背景】
【0003】
ワイヤレスネットワークにおける移動局の位置を、様々なレベルでの成功率と精度で計算する際に使われる多数の異なる型の技術がある。支援型GPS(A−GPS)は、現在、ワイヤレスネットワークにおける移動局の位置を探すために使用される、位置決め技術である。A−GPSサーバは、移動局が、低い、衛星を最初に固定する時間(TTFF)を有し、微弱信号の捕捉を可能にし、移動局のバッテリー使用を最適化するようにする支援データを移動局にもたらす。A−GPSは、他の位置決め技術と、分離して、あるいは組み合わせて、距離の如き測定をもたらす測位技術として使用される。
【0004】
A−GPSサーバは、移動局に、移動局の概略位置に固有なデータをもたらす。支援データは、移動局が、衛星を素早くロックオンし、ハンドセットが、潜在的に微弱信号をロックオン出来るように援助する。移動局は、それから、位置計算を実行するか、あるいは、選択的に、サーバが計算をするように、測定したコード位相をサーバに戻す。A−GPSサーバは、例えば、視界に入っている十分なGPS衛星が無く、追加情報無しでは位置計算が出来ないとき、セルラー基地局から移動局へのラウンドトリップタイミング測定のような追加情報を使用することが出来る。
【0005】
衛星ベースの全地球位置決めシステム(GPS)、タイミングアドバンス(TA)、および地上ベースエンハンスト観測時間差(E−OTD)位置決め技術は、移動局加入者の地理的位置(例えば、緯度と経度)の正確な決定を可能ならしめる。ワイヤレス通信ネットワーク内で、地理的位置サービスが展開されているので、そのような位置的情報は、シグナリングメッセージを使用するネットワークにおいて、ネットワークエレメント中に記憶され、ノードに配送されうる。そのような情報は、SMLC(サービング移動位置センター)、SAS(スタンドアローンSMLC)、PDE(位置決定エンティティー)、SLP(安全ユーザプレーン位置プラットフォーム)および特別目的移動加入者位置データベースに記憶されうる。
【0006】
特別目的移動加入者位置データベースの1例は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって提案されたSMLCである。特に、3GPPは、SMLCへ、および、SMLCから、移動加入者位置情報を通信するためのシグナリングプロトコルを規定した。このシグナリングプロトコルは、無線リソースLCS(位置サービス)プロトコルと言及され、RRLPと表され、移動局とSMLCとの間で、移動加入者の位置に関連して通信されるシグナリングメッセージを規定する。RRLPプロトコルの詳細な記述は、第3世代パートナーシッププロジェクト3GPP TS44.031v7.2.0(2005−11);技術仕様書グループGSM(登録商標)エッジ無線アクセスネットワーク;位置サービス(LCS);移動局(MS)−サービング移動位置センター(SMLC)無線リソースLCSプロトコル(RRLP)(リリース7)に見出される。
【0007】
米国全地球位置決めシステム(GPS)に加えて、ロシアのGLONASSシステムあるいは提案された欧州のガリレオシステムのような他の衛星位置決めシステム(SPS)も、移動局の位置測位のために使用することが出来る。しかし、システムの各々は、異なる仕様書に従って動作される。
【0008】
従って、位置測位に更なる効率と利点をもたらすために、1つだけの衛星システムではなく、2つあるいはそれより多くの衛星システムから送られる衛星信号に基づいて、移動局に対する位置測位を決定できる全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)を含む通信システムに対する需要がある。
【概要】
【0009】
本発明は、方法、装置、および/またはシステムを含む。装置は、方法を履行するデータ処理システム、および、実行可能なアプリケーションを記憶しているコンピュータ読み出し可能な媒体を含むことが出来、アプリケーションは、データ処理システム上で実行されたとき、データ処理システムに方法を履行させる。
【0010】
本発明の1つの面に従うと、第1および第2の全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)の各々は、第1および第2の仕様書に夫々従って動作するように適合され、また、各々は、夫々第1および第2の複数の衛星ビークル(SV)を含む。第1および第2の複数のSVの各々は、第1および第2の複数の固有対応識別番号(ID)によって、夫々識別されるように適合されている。プロセッサは、第1の複数の固有対応IDに応じて、第1の複数のSVから送信された、第1の複数の対応する信号を受信し、識別するように適合されている。プロセッサは、第2の複数の固有対応IDに応じて、第2の複数のSVから送信された、第2の複数の対応する信号を受信し、識別するように適合されている。プロセッサは、第1の複数の対応する信号と第2の複数の対応する信号とを受信し、識別することに応じて、位置測位情報を決定するように適合されている。
【0011】
本発明の他の面に従うと、本発明は、装置、方法、コンピュータ読み出し可能メモリ、および信号プロトコルを使用する。
【0012】
本発明のこれらおよび他の面は、付随の図面および次に続く詳細な記述から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の各面は、一例として、制限ではなく、付随の図面の図において例解され、図面において、同一参照番号は、対応するエレメントを指定する。
【図1】図1は、全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)、セルラーシステム、および移動局を含む通信システムのブロック図表示を、本発明の1面に従って例解する。
【図2】図2は、現在の無線リソース位置サービスプロトコル(RRLP)仕様書に対し、RRLP位置測定要求メッセージおよびRRLP位置測定応答メッセージを変更するための4つの例を表示するテーブルAを、本発明の1面に従って例解する。
【図3】図3は、4つの例のうちの1つに応じて、現在のRRLP位置測定要求メッセージおよび現在のRRLP位置測定応答メッセージを変更する方法を、本発明の1面に従って例解する。
【図4】図4は、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル1を、本発明の1面に従って例解する。
【図5】図5は、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル2を、本発明の1面に従って例解する。
【図6】図6は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル3を、本発明の1面に従って例解する。
【図7】図7は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル3を、本発明の1面に従って例解する。
【図8】図8は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル4を、本発明の1面に従って例解する。
【図9】図9は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル4を、本発明の1面に従って例解する。
【図10】図10は、例2に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル5を、本発明の1面に従って例解する。
【図11】図11は、例2に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル5を、本発明の1面に従って例解する。
【図12】図12は、例2に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル6を、本発明の1面に従って例解する。
【図13】図13は、例2に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル6を、本発明の1面に従って例解する。
【図14】図14は、例3に応じたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル7を、本発明の1面に従って例解する。
【図15】図15は、例3に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル8を、本発明の1面に従って例解する。
【図16】図16は、例3に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル8を、本発明の1面に従って例解する。
【図17】図17は、例4に応じたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル9を、本発明の1面に従って例解する。
【図18】図18は、例4に応じたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル9を、本発明の1面に従って例解する。
【図19】図19は、例4に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル10を、本発明の1面に従って例解する。
【図20】図20は、例4に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル10を、本発明の1面に従って例解する。
【詳細な説明】
【0014】
次に続く記述および図面は、本発明の例解的であり、本発明を限定するものとは解釈されない。数々の特別な詳細は、本発明の完全な理解を提供するために記述されている。しかし、ある例においては、本発明の記述を不明確とするのを避けるため、よく知られた、あるいは通常の詳細は記述されていない。本開示において、1つの実施形態あるいは、ある実施形態への参照は、必ずしも、同一の実施形態についてではなく、それらの参照は、1つあるいはそれより多くの実施形態を含む。
【0015】
図1は、全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)11、セルラーシステム12、および陸上通信線システム13を含む通信システム10のブロック図表示を、本発明の1面に従って例解する。GNSSシステム11は、第1のGNSSに関係した第1の衛星セット14−17と、第2のGNSSに関係した第2の衛星セット18−21とを含む、複数の全地球ナビゲーション衛星14−21を含む。第1および第2のGNSSは、任意の2つの異なるGNSS、例えば、米国全地球位置決めシステム(GPS)あるいは、他の衛星位置決めシステム(SPS)、例えば、ロシアのGLONASSシステムあるいは提案された欧州のガリレオシステムでありうる。
【0016】
セルラーシステム12は、複数のセルラー基地局22−24(“基地局”)、移動交換センター25、および位置決定エンティティー(PDE)とも呼ばれる位置サーバ26を含む。PDE26は、3GPP SMLCあるいは3GPP SASでありうる。各基地局22−24は、さらに、基地局(BS)送信機27、BS受信機28、GPS受信機29、第1のGNSS受信機(例えば、GPS受信機)29、および第2のGNSS受信機(例えば、ガリレオ受信機)を含む。第1および第2のGNSS受信機は、基地局22−24の内部あるいは外部に位置しうる。GPS受信機29は、GPS衛星14−17から信号を受信する。ガリレオ受信機35は、ガリレオ衛星18−21から信号を受信する。
【0017】
通信システム10は、移動局31に対するワイヤレス通信をもたらし、セルラーや、固定ワイヤレスや、PCSや、衛星の通信システムに限定されない。通信システム10は、任意の標準規格やプロトコルに応じ、例えば、CDMAや、TDMAや、FDMAや、GSM、あるいはそれらの組み合わせのような多元接続通信をもたらしうる。
【0018】
GNSSシステム11は、衛星、例えば、GPS衛星14−17およびガリレオ衛星18−21の集合であり、その各々は、地球表面の上空を予測可能な軌道で航行する。各衛星は、衛星固有の擬似雑音(PN)コードで変調された信号を送信する。各PNコードは、予め定められた数のチップを具備する。例えば、GPSに対して、PNコードは、ミリ秒毎に繰り返される1,023チップのシーケンスである。GPS受信機、例えばGPS受信機24は、GPS受信機から見渡せる各衛星よりの信号の混合を具備する合成信号を受信する。受信機中の信号検出器は、受信した信号と、衛星についてシフトされたバージョンのPNコードとの間の相関度を決定することによって、特定の衛星からの送信を検出する。シフトオフセットの内の1つに対する相関値において、十分な質のピークが検出された場合、GPS受信機は衛星からの送信を検出したと考えられる。
【0019】
ワイヤレスセルラーネットワーク(例えば、セルラーシステム12)中の移動局31に対する位置測位、例えば、位置計算を履行するために、距離、擬似距離、ラウンドトリップ遅れ、および特有の基準地点(例えば、GPS衛星、スードライト、基地局、地球の表面)に関係付けられた他のこと、のような、多数の幾何学的に固有な測定法を使用する幾つかのアプローチがある。
【0020】
アドバンスト順方向リンク三角法(AFLT)あるいはエンハンスト観測時間差(E−OTD)と呼ばれる1つのアプローチは、移動局31で、幾つかの基地局の各々、(例えば、基地局22−24からの送信)より送信された信号の到着時刻を測定する。これらの時刻は、位置決定エンティティー(PDE)(例えば、位置サーバ)26に送信され、これらの受信の時刻を使用して、PDEは移動局31の位置をコンピュータ計算する。基地局での送信時刻は、ある特定の瞬間において、複数の基地局22−24に関係付けられた時刻が、特定の誤差限界内であるように協働される。基地局22−24の正確な位置と受信時刻は、移動局31の位置を決定するために使用される。
【0021】
AFLTシステムにおいて、基地局22−24からの信号の受信時刻は、移動局31で測定される。このタイミングデータは、それから移動局31の位置をコンピュータ計算するために使用される。そのようなコンピュータ計算は、移動局31で行うことが出来る。あるいは、移動局31によって取得されたタイミング情報が、通信リンクを介して位置サーバ26に送信された場合、位置サーバ26で行うことが出来る。典型的に、受信時刻は、セルラー基地局22−24の1つを介して、位置サーバ26に通信される。位置サーバ26は、移動交換センター25を通して、基地局からデータを受信するために結合される。位置サーバ26は、基地局の位置および/または基地局のカバー領域をもたらす、基地局アルマナック(BSA)サーバを含みうる。代替的に、位置サーバ26およびBSAサーバは、お互いに分離することが出来、位置サーバ26は、位置決定のために基地局アルマナックを取得するように基地局と通信する。移動交換センター25は、信号が、移動局31へ、および、移動局から他の電話(例えば、PSTS上での地上線電話や他の移動電話)に搬送されるように、信号(例えば、音声、データ、および/またはビデオの通信)を、地上線公衆交換電話システム(PSTS)13へ、および、PSTSからもたらす。幾つかのケースにおいて、位置サーバ26は、また、セルラーリンクを介して、移動交換センター25と通信する。位置サーバ26は、放出の相対的タイミングを決定すべく努める中で、基地局22−24の幾つかからの放出をモニターすることが出来る。
【0022】
到着の時間差(TDOA)と呼ばれる別のアプローチにおいて、移動局31からの信号の受信時刻が、幾つかの基地局22−24で測定される。このタイミングデータは、それから、移動局31の位置をコンピュータ計算するために、位置サーバ26に通信することが出来る。
【0023】
また、位置測位をするための第3のアプローチは、移動局31において、米国全地球位置決めシステム(GPS)、あるいは、ロシアのGLONASSシステムや、提案された欧州のガリレオシステムのような他の衛星位置決めシステム(SPS)、に対する受信機の使用を含む。GLONASSシステムは、第一に、異なる擬似ランダムコードを使用するというよりも、異なる衛星からの放出が、わずかに異なる搬送周波数を使用することによって、お互いを差別化するという点で、GPSシステムと異なる。この状況、およびガリレオシステムで、前述の実質的に全ての回路とアルゴリズムは適用可能である。本出願において使用される用語“GNSS”は、そのようなロシアのGLONASSシステムや、提案された欧州のガリレオシステムを含む代替的衛星位置決めシステムを含む。
【0024】
第3のアプローチにおいて、GPS受信機34は、衛星14−17の幾つかからの送信を検出することによって、自分の位置を推定する。検出された各送信に対して、受信機は、送信時刻と受信時刻間の(チップあるいはチップの部分の形での)遅れを推定するために、PNコードにおけるシフトを使用する。位置決め信号の知られた伝搬速度を考慮し、GPS受信機は、自分自身と衛星との距離を推定する。この推定された距離は、衛星の周りの球面を規定する。GPS受信機34は、衛星の各々の精確な軌道と位置を知っており、継続的に、これらの軌道と位置の更新を受信する。この情報から、GPS受信機34は、4つの衛星に対する球面が交差する点から、その位置(および、現時点の時刻)を決定することが出来る。GPS受信機34と組み合わせて、あるいは、GPS受信機34の代替として、ガリレオ受信機35は、少なくとも4つの衛星18−21からの送信を検出することによって、その位置を推定することが出来る。
【0025】
本発明の方法および装置は、GPS衛星を参照して記述されたが、記述は、スードライト、あるいは衛星とスードライトの組み合わせを使用する位置決めシステムに、等しく適用可能であることが認識される。スードライトは、地上ベースの送信機であり、Lバンド搬送信号に変調され、一般的に、GPS時間と同期する(GPS信号に類似の)PNコードをブロードキャストする。各送信機は、遠隔受信機による識別を許容するために、固有のPNコードが割り当てられうる。スードライトは、軌道を回る衛星からのGPS信号が、トンネル、炭鉱、ビルディング、あるいは他の閉鎖領域のように利用可能で無い状況において有用である。本出願で使用される用語“衛星”は、スードライトあるいはスードライトの同等物を含む意図であり、本出願で使用される用語GPS信号は、スードライトあるいはスードライトの同等物からの、GPSのような信号を含む意図である。
【0026】
衛星位置決め信号(SPS)用の受信機を使用する、このような方法は、完全に自立的でありうるか、あるいは、セルラーネットワークを、支援データをもたらしたり、共有するように使用しうる。これらの様々な方法は、“GPS”と簡易表記法で引用される。そのような方法の例は、米国特許5,945,944;5,874,914;6,208,290;5,812,087および5,841,396の中で記述されている。
【0027】
例えば、米国特許5,945,944は、受信機の位置決定を行うためにGPS信号と組み合わせて使用され、セルラー電話送信信号から精密な時刻情報を取得するための方法を記述する。米国特許5,874,914は、見渡しうる衛星のドップラー周波数シフトを、受信機の位置を決定するように、通信リンクを通して受信機に送信するための方法を記述する。米国特許5,874,914は、衛星アルマナックデータ(あるいは、エフェメリスデータ)を、受信機が位置を決定するのを援助するように、通信リンクを通して受信機に送信するための方法をさらに記述する。米国特許5,874,914は、また、GPS信号捕捉用の基準信号を、受信機でもたらすようなセルラー電話システムの、精密な搬送周波数信号にロックするための方法を記述する。米国特許6,208,290は、SPS信号処理時間を減少させるように、受信機の概略位置を、概略ドップラーを決定するために使用する方法を記述する。米国特許5,812,087は、受信機の位置を決定するために、受信機で、1つの記録が受信された時刻を決定するように、異なるエンティティーで受信された衛星データメッセージの異なる記録を比較する方法を記述する。
【0028】
実用的に低コストの構成において、MS受信機33、GPS受信機34、および/またはガリレオ受信機35は、同一の封入物内に集積され、そして、事実、共通の電子回路、例えば、受信回路および/またはアンテナを共有しうる。
【0029】
さらに、上記方法の別の変形において、ラウンドトリップ遅れ(RTD)は、基地局22、23、または24から移動局31に送信され、それから、対応する基地局22、23、または24に戻る信号に対して見出される。同様の、しかし代替的な方法において、ラウンドトリップ遅れは、移動局31から基地局に送信され、それから、移動局31に戻る信号に対して見出される。ラウンドトリップ遅れは、片道の時間遅れを推定するために、各々、2で割られる。基地局の位置の知識、プラス片道の時間遅れは、移動局31の位置を、地球上の円に限定する。特有の基地局からの、2つの、そのような測定は、2つの円の交差という結果となり、次に、地球上の2点の位置に限定される。(到着角あるいはセルセクターですらの)3番目の測定が、あいまいさを解決する。
【0030】
AFLTあるいはTDOAのような別の測定方法と、GPSシステムとの組み合わせは、“ハイブリッド”システムと呼ばれる。例えば、米国特許5,999,124は、ハイブリッドシステムを記述し、セルベースのトランシーバの位置は、少なくとも、i)セルベーストランシーバと通信システム間の、セルベース通信信号中のメッセージの航行時間を表示する時間測定法、およびii)SPS信号の航行時間を表示する時間測定法の組み合わせから決定される。
【0031】
海抜高度補佐は、移動デバイスの位置決定用の様々な方法において使用されてきた。海抜高度補佐は、典型的に、海抜高度の擬似測定に基づいている。移動局31の位置における海抜高度の知識は、移動局31の可能な位置を球面(あるいは、楕円面)の表面に限定し、その中心は、地球の中心に位置する。この知識は、移動局31の位置を決定するのに要する、独立の測定の数を減少させるために使用することが出来る。例えば、米国特許6,061,018は、推定された海抜高度が、移動局31と通信しているセルサイト送信機を有するセルサイトでありうる、セル対象物の情報から、決定されるような方法を記述する。
【0032】
最小の測定法のセットが利用可能であるとき、移動局31の位置に対するナビゲーション方程式への固有の解を、決定することが出来る。1つよりも多くの余分な測定法が利用可能なとき、(例えば、ナビゲーション方程式の残留ベクトルを最小化する最小二乗解プロシージャにより、)利用可能な全ての測定法に最も適合した“ベスト”な解を取得することができるであろう。残留ベクトルは、冗長な測定法があるとき、測定での雑音あるいは誤差に起因して、典型的には非ゼロであるので、全ての測定が、お互いに一致するかを決定するために完全性モニターアルゴリズムを使用することが出来る。
【0033】
冗長な測定のセットにおいて一致性の問題があるかを検出するために、例えば、伝統的な受信機自立完全性モニター(RAIM)アルゴリズムを使用することが出来る。例えば、1つのRAIMは、ナビゲーション方程式の残留ベクトルの大きさが、閾値より下かを決定する。残留ベクトルの大きさが、閾値より小さい場合、測定は一致していると考えられる。残留ベクトルの大きさが、閾値より大きい場合、一致性について問題がある。このケースでは、改良された解を取得するために、最も不一致を引き起こすように見える冗長な測定法の1つが除去されうる。
【0034】
複数のセルラー基地局22−24は、無線カバレージで地理的領域をカバーするように典型的に配置され、これらの異なる基地局22−24は、従来例でよく知られるように、少なくとも1つの移動交換センター25に結合される。従って、複数の基地局22−24は、地理的に分散されるであろうが、移動交換センター25によって結合されるであろう。セルラーシステム12は、ディファレンシャルGPS情報をもたらす基準GPS受信機29のネットワークに接続することが出来、ネットワークは、移動局の位置を計算するのに使用されるGPSエフェメリスデータをもたらすことが出来る。セルラーシステム12は、ディファレンシャルガリレオ情報をもたらす基準ガリレオ受信機30のネットワークに接続することが出来、ネットワークは、移動局の位置を計算するのに使用されるガリレオエフェメリスデータをもたらすことが出来る。セルラーシステム12は、モデムあるいは他の通信インターフェースを通して、他のコンピュータやネットワーク部品、および/または、911電話コールに応答する公衆安全回答ポイントのような緊急オペレータによって運営されているコンピュータシステムに結合することが出来る。IS−95準拠CDMAシステムにおいて、各基地局あるいはセクター22−24は、繰り返しの擬似ランダム雑音(PN)コードで変調されたパイロット信号を送信し、これは、その基地局を固有的に識別する。例えば、IS−95準拠CDMAシステムに対して、PNコードは、32,768チップのシーケンスであり、これは26.67ミリ秒毎に繰り返される。
【0035】
位置サーバ26は、モデムあるいはネットワークインターフェースのような通信デバイスを典型的に含む。位置サーバ26は、通信デバイス(例えば、モデムあるいは他のネットワークインターフェース)を通して多数の異なるネットワークに結合することが出来る。そのようなネットワークは、移動交換センター25や多数の移動交換センター、地上ベース電話システム交換機、セルラー基地局22−24、他のGPS信号受信機、他のガリレオ受信機、あるいは、他のプロセッサや位置サーバを含む。位置サーバ26を使用する方法の様々な例は、米国特許5,841,396、5,874,914、5,812,087、および6,215,442を含む、数多くの米国特許の中で記述されてきた。
【0036】
データ処理システムの型である位置サーバ26は、バスを含み、バスは、(各々示されてはいない)マイクロプロセッサおよびROMおよび揮発性RAMおよび不揮発性メモリに結合される。プロセッサは、(示されてはいない)キャッシュメモリに結合される。バスは様々な部品を一緒に相互結合する。位置サーバ26は、ネットワーク記憶デバイスのように、モデムやイーサネット(登録商標)インターフェースのようなネットワークインターフェースを通して、データ処理システムに結合される、セルラーシステム12から遠隔である不揮発性メモリを使用することが出来る。バスは、技術分野でよく知られた様々なブリッジ、コントローラ、および/またはアダプターを通して、お互いに結合された1つあるいはそれより多くのバスを含むことが出来る。多数の状況において、位置サーバ26は、人間の支援無しに、動作を自動的に実行することが出来る。人間の相互作用が要求される幾つかの設計において、(示されていない)I/Oコントローラは、ディスプレー、キーボード、および他のI/Oデバイスと通信することが出来る。より少ない部品あるいは、恐らく、もっと多くの部品を有するネットワークコンピュータおよび他のデータ処理システムが、また本発明に使用され、位置サーバあるいはPDEとして働きうるということも認識されるであろう。
【0037】
セルラー移動局31(“移動局”)は、第1のGNSS受信機(例えば、GPS受信機)34や第2のGNSS受信機(例えば、ガリレオ受信機)35、移動局(MS)送信機32、および移動局受信機33を含む。GPS受信機34は、GPS衛星14−17から信号を受信する。ガリレオ受信機35は、ガリレオ衛星18−21から信号を受信する。MS送信機32は、BS受信機28に通信信号を送信する。MS受信機33は、BS送信機27から通信信号を受信する。
【0038】
図1に示されていない移動局31の他のエレメントは、例えば、GPSアンテナ、ガリレオアンテナ、セルラーアンテナ、プロセッサ、ユーザインターフェース、携行可能な電力供給源、およびメモリデバイスを含む。プロセッサは、さらにプロセッサポートおよび他の移動機能を含む。
【0039】
移動局31において、衛星信号受信アンテナと衛星信号受信機の各々は、衛星信号の受信と処理に要求される機能を実行するための、(示されていない)捕捉および追尾回路のような回路を含む。衛星信号(例えば、1つあるいはそれより多くの衛星14−17および/または18−21から送信された信号)は、衛星アンテナを通して受信され、捕捉および追尾回路に入力され、様々な受信された衛星に対するPN(擬似ランダム雑音)コードを獲得する。回路(例えば、(示されていない)相関インディケータ)によって生成されたデータは、位置測位データ(例えば、緯度、経度、時間、衛星、等)を生成するために、セルラーシステム12から受信した、あるいはセルラーシステムによって処理された他のデータと、単独あるいは組み合わせで、プロセッサによって処理される。
【0040】
セルラーアンテナおよびセルラートランシーバ(例えば、MS送信機32およびMS受信機33)は、通信リンクを通して受信および送信される通信信号を処理するために要求される機能を実行するための回路を含む。通信リンクは、典型的に、(示されていない)通信アンテナを有する1つあるいはそれより多くの基地局22−24のような、別の部品への無線周波数通信リンクである。
【0041】
セルラートランシーバは、通信信号(例えば、無線周波数信号)を、通信アンテナとセルラートランシーバへ、および、通信アンテナとセルラートランシーバからルーティングする、(示されていない)送信/受信スイッチを含む。幾つかの移動局において、帯域分割フィルター、あるいは“デュプレクサ”がT/Rスイッチの代わりに使用される。受信された通信信号は、セルラートランシーバ中の通信受信機への入力であり、処理のためにプロセッサに伝達される。プロセッサから伝送される通信信号は、(示されていない)トランシーバ中の変調器および周波数コンバータの各々に伝搬される。セルラートランシーバ中の(示されていない)パワーアンプは、信号の利得を、1つあるいはそれより多くの基地局22−24への送信のための適切なレベルまで増加する。
【0042】
移動局31の1つの実施形態において、GPS受信機24および/またはガリレオ受信機35中の捕捉および追尾回路によって発生されたデータは、通信リンク(例えば、セルラーチャネル)を通じて、1つあるいはそれより多くの基地局22−24に伝送される。位置サーバ26は、それから、1つあるいはそれより多くの衛星受信機34と35からのデータ、データが測定された時刻、基地局独自の衛星受信機から受信したエフェメリスデータや、そのようなデータの他の情報源に基づいて、移動局31の位置を決定する。位置測位データは、それから、移動局31あるいは他の遠隔位置に送り戻し送信することが出来る。通信リンクを使用する携行可能な受信機に関した更なる詳細が、譲渡された米国特許5,874,914で共通に開示されている。
【0043】
移動局31は、(各々、示されていない)データ入力デバイスとデータ出力デバイスを、さらにもたらす、(示されていない)ユーザインターフェースを含むことが出来る。
【0044】
データ入力デバイスは、典型的に、ユーザからマニュアルで、あるいは別の電子デバイスから自動で入力データを受信することに応じて、データをプロセッサにもたらす。マニュアル入力について、データ入力デバイスは、キーボードおよびマウスであるが、また、例えば、タッチスクリーンやマイクロフォンとか音声認識アプリケーションでもありうる。
【0045】
データ出力デバイスは、典型的に、ユーザあるいは別の電子デバイスによって使用されるように、プロセッサからデータをもたらす。ユーザへの出力について、データ出力デバイスは、プロセッサからディスプレー信号を受信することに応じ、1つあるいはそれより多くのディスプレイイメージを発生するディスプレーであるが、また、例えば、スピーカーやプリンターでもありうる。ディスプレイイメージの例は、例えば、テキスト、グラフィック、ビデオ、写真、イメージ、グラフ、チャート、フォーム、等を含む。
【0046】
移動局31は、また、データ記憶デバイスの任意の型を表示するコンピュータメモリデバイス、あるいは、他の有形記憶媒体やコンピュータ読み出し可能な記憶媒体のような、(示されていない)メモリデバイスを含みうる。メモリデバイスは、1つあるいはそれより多くの場所に位置する、1つあるいはそれより多くのメモリデバイスを表示し、移動局の特定の構成に依存して、1つあるいはそれより多くの技術として実現される。加えて、メモリデバイスは、プロセッサによって読み出し可能であり、データおよび/またはプロセスを体現する命令のシリーズを記憶することができる任意のデバイスでありうる。メモリデバイスの例は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、PROM、ディスク(ハードあるいはフロッピー(登録商標))、CD−ROM、DVD、フラッシュメモリ、等を、限定的ではなく含む。
【0047】
移動局31は、移動局31の動作を制御する、(示されていない)コントローラを含むことが出来る。プロセッサにおける他の移動機能は、まだ本出願で記述されてこなかった、移動局31の任意のあるいは全ての機能を表示する。そのような他の移動機能は、例えば、移動局31に電話の発信とデータの通信をさせるように動作することを含む。
【0048】
移動局31は、移動局31の電気的エレメントに対する携行可能な電気的エネルギーを蓄積し、もたらす、(示されていない)携行可能な電力供給源を含むことが出来る。携行可能な電力供給源の例は、バッテリーおよび燃料電池を、限定的ではなく含む。携行可能な電力供給源は、再充電することが出来たり、出来なかったりしうる。携行可能な電力供給源は、典型的に有限量の蓄積された電気的エネルギーを有し、移動局が動作し続けるように、ある量の使用後は、置き換えあるいは再生の必要がある。
【0049】
移動局31は、固定的(例えば、不動的)および/または移動性(即ち、携行可能)でありうる。移動局31は、以下の1つあるいはそれより多くを限定的ではなく含んだ各種の形で実現することが出来る。パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム、スーパーコンピュータ、ネットワークベースのデバイス、データプロセッサ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートカード、セルラー電話、ページャー、および腕時計。
【0050】
位置測位アプリケーションの例は、地上、海上、空での際限のない各種のアプリケーションを含む。科学コミュニティーは、GPSを精密時間能力と位置情報のために使用する。測量者は、彼らの仕事の増加する部分で、GPSを使用する。位置測位のリクリエーション的使用は、利用可能なリクリエーション的スポーツの殆どの数だけ、多様である。位置測位は、ちょっと挙げただけで、ハイカー、ハンター、マウンテンバイカー、クロスカントリースキーヤーの間で普及している。彼や彼女の追跡の必要のある人、特定の場所への彼や彼女の道を見出す必要のある人、あるいは、どの方向に、どの速さで、彼や彼女が行くかを知る必要のある人は、全地球位置決めシステムの恩恵を利用することが出来る。今、位置測位は、乗り物でもありふれている。幾つかの基本システムは、実施されており、ボタンの一押しで(例えば、あなたの現時点の位置を急派センターに送信することにより)緊急ロードサイド支援がもたらされる。さらに高度なシステムは、ストリート地図上に乗り物の位置も示す。最近では、これらのシステムは、ドライバーが、彼や彼女が何処に居るかを追跡し続けられようにし、指定した場所に到達するために従うべきベストな道順を推奨する。
【0051】
位置測位は、緊急時にセルラー電話の位置を決定するため、および位置ベースのサービスのために有用である。米国でのセルラー位置測位の展開は、連邦通信委員会(FCC)エンハンスト9−1−1指令の結果である。この指令は、ネットワークベース分解度に対して:コールの67パーセントについて100メートルの精度、コールの95パーセントについて300メートルの精度;ハンドセットベースの分解度に対して:コールの67パーセントについて50メートルの精度、コールの95パーセントについて150メートルの精度を要求する。緊急コールが発信されたとき、緊急サービス協働センター−公衆安全回答ポイント(PSAP)は、MLCで計算された位置の使用を行う。欧州およびアジアにおいて、これらの地域での緊急サービスセルラー位置に対する要求は確立されたか、されつつあるが、展開は、位置ベースサービス(LBS)によって推進されている。
【0052】
“拡張された”あるいは“拡大された”GNSS(E−GNSS)と別称される支援型GNSS(A−GNSS)は、概念を、GPSに加えて、他の衛星ナビゲーションシステムにも拡張する。例えば、10年以内に、GPS、GLONASS、ガリレオ、および他の衛星を含み、全てが各システムに対し異なる標準規格に基づいて、各種の信号を送信する80個のGNSS衛星が惑星軌道を回るようになろう。これは、(例えば、移動的、もしくは固定的な)受信機が、もっと多数の衛星とそれらの送信する信号とにアクセス出来るようにし、位置測位決定の精度と歩留まりの両方を改良することが出来る。さらに多くの衛星ということは、位置精度が、衛星の幾何学配置の影響を受け難く、位置計算を行うとき大きな冗長性をもたらすことを意味する。
【0053】
単純化されたGNSS構成が、図1に示される。セルラーシステム12、あるいは他の型の広域参照ネットワーク(WARN)は、ワイヤレスネットワークのカバー領域にわたり地理的に配置されたGNSS受信機のネットワークである。セルラーシステム12は、GNSS衛星からブロードキャストナビゲーションメッセージを収集し、それを、キャッシングのために、A−GNSSサーバ(例えば、PDE26)にもたらす。移動局31が、緊急コールを行う、あるいは、位置を必要とするサービスを希求すると、メッセージはA−GNSSサーバに送られる。PDE26は、1つあるいはそれより多くの基地局22−24の位置を、概略位置として使用して、要求されるGNSS支援データを計算し、それを移動局31にもたらす。
【0054】
A−GPSサーバの異なるコンポーネントは、3GPP TS23.271、TS43.059およびTS25.305で規定される。サービング移動位置センター(SMLC)は、ワイヤレスネットワークの一部として展開され、その目的は、ネットワーク内のハンドセットの位置を決定することである。
【0055】
SMLCは、GSM/GPRSネットワーク中で動かされ、ユーザプレーン解で、異なるワイヤレス接続型を支援するとき、UMTSネットワーク中のスタンドアローンSMLC(SAS)あるいは、SUPL位置プラットフォーム(SLP)として知られる。SMLCは、ハンドセットベースおよびハンドセット支援型の両方におけるA−GPSを含む、全てのハンドセットベースおよびネットワークベースの位置測位方法を支援する。
【0056】
ハンドセットとのA−GPSメッセージングに対するプロトコルを支援する、幾つかの異なる仕様書(即ち、標準規格)がある。GSMネットワークは、RRLP仕様書を使用し、UMTSネットワークは、無線リソース制御(RRC)仕様書を使用する。CDMAネットワークは、TIA IS−801および3GPP2 C.S0022仕様書を使用する。これらの仕様書の各々は、同一の基礎的情報をエンコードする異なる方法を特定するが、使用する無線技術に特有である。現在の記述は、RRLP仕様書の変形のための、例(即ち、例)を記述するが、RRC仕様書、IS−801とC.S0022仕様書、あるいは他の仕様書は、同一または類似の効果を達成するために、変形することが出来る。
【0057】
図1に示されるように、RRLP仕様は、移動局31に位置決め命令と、恐らく、支援データとをもたらす位置測定要求メッセージ36、および、移動局31からセルラーシステム12までの移動局31位置推定または擬似距離測定をもたらす位置測定応答メッセージ37を含む。RRC仕様書、IS−801/C.S0022仕様書、あるいは他の仕様書は、同一または類似の効果を達成するために、要求および/または応答メッセージを含むことが出来る。
【0058】
本発明は、1つあるいはそれより多くのGNSSの型で使用するために適合された、RRLP位置測定メッセージを変形するための幾つかの実施形態例を含む。本発明の目的のために、次に続く記述は、4つの異なる例に焦点を当てる。本出願に説明された原理から派生するであろうが、しかし、RRLP位置測定メッセージへの変形の他の型は、本技術分野の熟練者によって行うことが出来うる。
【0059】
4つの変形例が、図2に示されたテーブルAに例解される。テーブルAにおいて、RRLP位置測定要求メッセージ36およびRRLP位置測定応答メッセージ37は、テーブル1および2の、現在のRRLP仕様書に夫々表される。例1は、テーブル3および4の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。例2は、テーブル5および6の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。例3は、テーブル7および8の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。例4は、テーブル9および10の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。
【0060】
図3は、本発明の1つの面に従い、4つの例の内の1つに応じて、現在のRRLP仕様書に対し、RRLP位置測定要求メッセージ36およびRRLP位置測定応答メッセージ37を変形する方法38を例解する。方法38は、ブロック50で始まる。ブロック51で、方法38は、RRLP位置測定要求メッセージ36を識別する(例えば、テーブル1)。ブロック52で、方法38は、例1(例えば、テーブル3)、例2(例えば、テーブル5)、例3(例えば、テーブル7)、あるいは例4(例えば、テーブル9)に従って、RRLP位置測定要求メッセージ36(例えば、テーブル1)を変形する。ブロック53で、方法38は、RRLP位置測定応答メッセージ37(例えば、テーブル2)を識別する。ブロック54で、方法38は、例1(例えば、テーブル4)、例2(例えば、テーブル6)、例3(例えば、テーブル8)、あるいは例4(例えば、テーブル10)に従って、RRLP位置測定応答メッセージ37(例えば、テーブル2)を変形する。
【0061】
テーブル3、5、7、および9の各々は、夫々、例1、2、3、および4に対する位置測定要求メッセージを表し、テーブル1に示された現在のRRLP位置測定要求メッセージのエレメント、また、第2のGNSSシステム(例えば、ガリレオ)を支援するための新規なエレメント60を含む。テーブル4、6、8、および10の各々は、夫々、例1、2、3、および4に対する位置測定応答メッセージを表し、テーブル1に示された現在のRRLP位置測定応答メッセージのエレメント、また、GNSSシステム(例えば、ガリレオ)に対する新規なエレメント60を含む。参照番号60は、一般的に、テーブル3−10の各々における新規エレメントを、それらのテーブルの各々の中の新規エレメントは異なるであろうが、特定する。テーブル3−10の各々において、現在のエレメントは、要求ではないが、最初にリストされ、新規エレメントが、それに続く。従って、テーブル3、5、7、および9の各々の始めは、同一で、テーブル1のエレメントを含み、テーブル4、6、8、および10の各々の始めは、同一で、テーブル2のエレメントを含む。
【0062】
現在のRRLP位置測定要求および応答メッセージ
図4は、本発明の1つの面に従って、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定要求メッセージ36を表すテーブル1を例解する。図5は、本発明の1つの面に従って、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定応答メッセージ37を表すテーブル2を例解する。
【0063】
図4および5は、支援型GPS(A−GPS)に対するRRLP仕様書において現在記述され、RRLP仕様書へのガリレオの導入のための変更が示されるように、RRLP位置測定要求および応答メッセージを夫々例解する。RRLP仕様書(TS 44.031)は、主GERAN仕様書であり、これは、ガリレオ/GNSSを支援するために変形される必要がある。RRLP仕様書は、位置決め命令および支援データエレメントの詳細を含む。
【0064】
RRLP仕様書は、位置決め命令と恐らく支援データとを、基地局31にもたらす位置測定要求メッセージ、および、基地局31位置推定や擬似距離測定を、基地局31からセルラーシステム12にもたらす位置測定応答メッセージを含む。
【0065】
ガリレオ/GNSSの導入のために必要な変更は、テーブル1および2の一番右の列に要約されている。一番右の列における記入空白は、変更が要求されないということを示す。一番右の列において示された変更は、特別の例(即ち、例1−4)に特有ではなく、どの存在するA−GPSパラメータが再使用できるか、あるいは置き換えたり、拡張したり、その他の変更をしたりする必要があるかを示す。
【0066】
現時点のRRLP位置決めプロトコルへの例示的な変形は、以下に、図を参照しながら、さらに詳細に記述される。例1は、ガリレオ衛星システムに基づく位置決め方法論を含む。例2は、新規のGNSS情報エレメントにおける、様々なコンステレーション(GPS、ガリレオ、および将来可能性のある衛星ナビゲーションやオーグメンテーション)の詳細を埋め込んだ、一般化されたGNSS位置方法を含む。例3は、任意の、特定のコンステレーションのインターフェース制御ドキュメント(ICD)と独立のGNSS位置方法論を含む。例4は、特に、例2および3の利点を組み合わせたハイブリッド方法論を含む。
【0067】
本開示の目的のために、テーブル1から10までにおける符号“>”の数は、ASN.1エンコーディング内のフィールドの階層的レベルを示す。
【0068】
第1の例の方法論は、今、例1に従い、本発明の1つの面に従って、変形されたRRLP位置測定要求メッセージを表すテーブル3を例解する図6および7を参照しながら記述される。図8および9は、例1に従い、本発明の1つの面に従って、変形されたRRLP位置測定応答メッセージを表すテーブル4を例解する。
【0069】
図6に示されるように、変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、その最上レベルに、位置決め命令、GPS支援データ、GPS時間支援測定要求、GPS基準時刻、および速度要求のセットを含む。位置決め命令のセットは、例えば、移動局ベースと支援型のような方法の型、位置決め方法、応答時間、精度、および複数セットを含む。位置決め方法は、E−OTDや、GPSや、それらの組み合わせを含むことができる。応答時間は、移動局が要求メッセージに応答が可能な時間を規定し、精度は、要求メッセージの精度パラメータを規定する。複数セットパラメータは、1つあるいはそれより多くの位置測定が許可、および/または所望されているかを示す。
【0070】
GPS支援データは、また、例えば、基準時刻、基準位置、DGPS補正、ナビゲーションモデル、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性パラメータのような多数のパラメータを含む。基準時刻は、例えば、GPS週内時刻(TOW)、TOW−GSM時間関連性および時間回復支援を含む。基準位置は、不確定性を持った3次元位置を含むことが出来る。DGPS補正は、移動局によって使用可能な擬似距離と擬似距離レート補正を含むことが出来る。ナビゲーションモデルは、GPSナビゲーションメッセージのあるビットとともに、エフェメリスおよび時計補正パラメータを含むことが出来る。電離層モデルは、アルファーとベータ電離層モデルパラメータの両方を含むことが出来、UTCモデルは、GPS UTCモデルパラメータを含むことが出来る。アルマナックは、例えば、GPSアルマナックや他の適したアルマナックを含むことが出来る。捕捉支援は、基準時刻情報、予測されたコード−位相およびドップラーおよびサーチ窓を含むことが出来る。リアルタイム完全性パラメータは、信号や、GNSSコンステレーション内の任意の衛星が、要求される測定に対し動作できない、あるいは適していないかの他の指示を含むことが出来る。
【0071】
GPS時間支援測定要求は、警告信号や、移動局がGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているか、否かの他の指示のような手段を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性は、GPS−GSM時間関連性の報告、および本発明と一致する他の測定において、移動局によって使用可能なGPS−GSM時間関連性中の不確定性の測定である。速度要求は、警告信号や、移動局が、位置推定に加えて速度推定をもたらすように要求されているか否かについての他の指示のような手段を含む。
【0072】
例1において、ガリレオGNSSと互換性があるようにするために、新規エレメント60が現在のRRLP仕様書に追加される。1つの適切な追加エレメントは、GNSS位置決め方法であり、これは、例えば、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許容度に対応する、許可されたGNSS方法を示すビットマップを含むことが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。従って、新規位置決め方法、ガリレオおよび将来システムの各々は、その独自のIEを有することが出来る。
【0073】
別の適切なエレメントは、ガリレオ支援データであり、これは、また、ガリレオ基準時刻パラメータ、基準位置パラメータ、ガリレオディファレンシャル補正パラメータ、ガリレオナビゲーションモデルパラメータ、ガリレオ電離層モデル、ガリレオUTCモデル、ガリレオアルマナック、ガリレオ捕捉支援パラメータ、ガリレオリアルタイム完全性パラメータ、およびGPS−ガリレオオフセット(GGTO)パラメータを含むことが出来る。
【0074】
ガリレオ基準時刻パラメータは、ガリレオTOWおよびTOW−GSM時間関連性、また、時間回復支援パラメータを含むことが出来る。基準位置パラメータは、不確定性をもった3次元位置データを含むことが出来る。ガリレオディファレンシャル補正パラメータは、ガリレオSVに対する、擬似距離および擬似距離レート補正を含むことが出来る。ガリレオナビゲーションモデルは、ガリレオ衛星コンステレーションに対するエフェメリスおよび時計補正パラメータ、また、信号送信/受信に対する追加の留保されたビットを含むことが出来る。ガリレオ電離層モデルは、衛星のガリレオコンステレーションによる信号の送信/受信の電離層効果に関係したパラメータを含むことが出来る。代替的に、例1の方法論は、ガリレオまたはGPS電離層モデルの1つか両方を使用することが出来る。同様に、ガリレオUTCモデルおよびアルマナックは、ガリレオGNSSに関係したパラメータを含むことが出来る。ガリレオ捕捉支援パラメータは、ガリレオ基準時刻情報、予測されたコード−位相、およびガリレオ型信号に関係したドップラーデータを含むことが出来る。ガリレオリアルタイム完全性パラメータは、ガリレオ衛星の利用可能性および/または動作性に関係した情報および/または警告信号を含むことが出来る。GGTOパラメータは、ガリレオ時刻をGPS時刻に変換する1つあるいはそれより多くのパラメータを含むことが出来る。
【0075】
新規情報エレメント60は、また、例えば、ガリレオ−GSM時間関連性の報告が基地局に対して要求されているかを知らせる警告信号やフラッグのようなガリレオ時間支援測定要求を含むことが出来る。基地局がGPS時間支援とガリレオ時間支援の両方の要求を受信した場合、基地局は、どちらの時間支援測定をもたらすかを選択することが出来る。代替的に、追加位置決め方法に対するIE、およびガリレオ時間支援測定要求は、単一の追加位置決め命令IEに組み合わせることが出来る。
【0076】
新規情報エレメント60は、また、ガリレオ基準時刻不確定性パラメータを含むことが出来、これは、ガリレオ時刻とGSM時刻間の関係における不確定性を示すデータを含む。代替的に、ガリレオ基準時刻不確定性パラメータは、ガリレオ基準時刻および/またはガリレオ捕捉支援パラメータ中に含まれることが出来る。
【0077】
図8および9は、例1に応じたRRLP位置測定応答メッセージの変形を例解するテーブル4を含む。そこにおいて示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットのパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0078】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうる、GPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0079】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0080】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0081】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、共に上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0082】
例1の位置測定応答メッセージは、また、図8および9に示された複数の新規情報エレメント60を含む。1つの適した追加エレメントは、例えば、GPS TOWでスタンプされた現在の位置情報と差別化する応答メッセージに対する新規IEを含むことが出来る追加位置情報である。追加位置情報パラメータは、関係した不確定値を持った、あるいは持たないガリレオTOW時刻スタンプおよび位置推定とともに、サービングBTSフレーム番号に対する参照フレーム番号をさらに含む。
【0083】
別の適した追加エレメントは、上述のGPS測定情報を持って、あるいは持たずに含むことが出来るガリレオ測定情報である。ガリレオ測定情報は、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム番号を含むことが出来る。フレーム番号は、ガリレオ受信機のみ、あるいはガリレオ型測定のみを採用するシステムに含むことが出来るが、GPS受信機および/または測定も含むシステムにおいては不要である。ガリレオ測定情報は、また、ガリレオTOW時刻スタンプを含むことが出来、ガリレオ受信機および/または測定のみを採用するシステムに対しては、特に有用である。結合されたGPS−ガリレオ受信機および/または測定を有するシステムにおいて、方法は、代替的に、ガリレオコード位相測定を時間タギングするためにGPS TOW測定を使用することが出来る。ガリレオ測定情報は、また、測定パラメータを含むことが出来る。システムが、GPS測定情報も報告している場合には、ガリレオ測定情報を構成するために、測定情報のみが必要である。
【0084】
ガリレオ測定パラメータは、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、ガリレオ全体チップコード位相測定、ガリレオ部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの 測定法、および/または測定パラメータを含む。
【0085】
新規情報エレメント60は、また、例えば、ガリレオ支援データ要求のような追加のガリレオ特有誤差コードでありうる、追加位置情報誤差を含むことが出来る。別の新規情報エレメント60は、ガリレオ−GSM時間関連性を含み、全てがガリレオ測定情報と追加位置情報パラメータ中に含まれうる、ガリレオ時間支援測定を含むことが出来る。ガリレオ時間支援測定は、参照フレーム値のMSBを含むことが出来、これは、いずれも上述の位置情報パラメータあるいはガリレオ測定情報パラメータ中のフレーム番号に対するMSBを含む。ガリレオ時間支援測定パラメータは、また、Delta TOW値とともに、報告されたガリレオTOWと第1の報告された衛星のSV時刻間のミリ秒差を示す、ガリレオTOWのサブミリ秒ガリレオTOW部分を含むことが出来る。ガリレオ時間支援測定パラメータは、測定されたガリレオ−GSM時間関連性中の任意の不確定性を含みうるガリレオ基準時刻不確定性をさらに含むことが出来る。
【0086】
図6から9を参照しながら記述された例1の新規情報エレメント60は、例えば、リリース7拡張コンテナにおいて実現することが出来る。例1の方法論は、本出願で記述された任意のシステム、移動局あるいは位置サーバ内で実現することが出来る。テーブル3および4は、例1の方法論の1つの適した例実現だけを構成すると理解されるべきである。
【0087】
RRLP位置測定要求および応答メッセージに対する別例の方法論は、図10から13で見出され、上で注釈した例2を記述する。図10および11は、本発明の1つの面に従い、例2に応じて変形されたRRLP位置測定要求メッセージを表すテーブル5を例解する。図12および13は、本発明の1つの面に従い、例2に応じて変形されたRRLP位置測定応答メッセージを表すテーブル6を例解する。例2において、新規測位方法“GNSS”が導入され、GPSおよび/またはガリレオ特有情報エレメントは、GNSS情報エレメント中に埋め込まれる。
【0088】
図10に示されるように、例2の変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、その最上レベルに、位置決め命令、GPS支援データ、GPS時間支援測定要求、GPS基準時刻、および速度要求のセットを含む。位置決め命令のセットは、例えば、移動局ベースと支援型のような方法の型、位置決め方法、応答時間、精度、および複数のセットを含む。位置決め方法は、E−OTDや、GPSや、それらの組み合わせを含むことができる。応答時間は、移動局が要求メッセージに応答が可能な時間を規定し、精度は、要求メッセージの精度パラメータを規定する。複数セットパラメータは、1つあるいはそれより多くの位置の測定が許可、および/または所望されているかを示す。
【0089】
GPS支援データは、また、例えば、基準時刻、基準位置、DGPS補正、ナビゲーションモデル、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性パラメータのような多数のパラメータを含む。基準時刻は、例えば、GPS週内時刻(TOW)、TOW−GSM時間関連性および時間回復支援を含む。基準位置は、不確定性を持った3次元位置を含むことが出来る。DGPS補正は、移動局によって使用可能な擬似距離と擬似距離レート補正を含むことが出来る。ナビゲーションモデルは、GPSナビゲーションメッセージのあるビットとともに、エフェメリスおよび時計補正パラメータを含むことが出来る。電離層モデルは、アルファーとベータ電離層モデルパラメータの両方を含むことが出来、UTCモデルは、GPS UTCモデルパラメータを含むことが出来る。アルマナックは、例えば、GPSアルマナックや他の適したアルマナックを含むことが出来る。捕捉支援は、基準時刻情報、予測されたコード−位相およびドップラーおよびサーチ窓を含むことが出来る。リアルタイム完全性パラメータは、信号や、GNSSコンステレーション内の任意の衛星が、要求される測定に対し動作できない、あるいは適していないかの他の指示を含むことが出来る。
【0090】
GPS時間支援測定要求は、警告信号や、移動局がGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているか、否かの他の指示のような手段を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性は、GPS−GSM時間関連性の報告、および本発明と一致する他の測定において、移動局によって使用可能なGPS−GSM時間関連性中の不確定性の測定である。速度要求は、警告信号や、移動局が、位置推定に加えて速度推定値をもたらすように要求されているか否かについての他の指示のような手段を含む。
【0091】
変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、また図10および11に示される追加情報エレメント60を含むことが出来る。1つの適切な追加エレメントは、例えば、GNSSやE−OTD/GNSSを含むことが出来る方法位置決め方法であり、これらの各々は、例えば、独自の固有IEを有することが出来る。1つの代替として、異なるGNSS位置決め方法は、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許可に対応して許可されたGNSS方法を示すビットマップを使用しながら、区別することが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。
【0092】
他の適した情報エレメント60は、GNSS支援データ、GNSS時間支援測定要求、およびGNSS基準時刻不確定性を含む。GNSS支援データは、コンステレーションとは独立して、コンステレーションについては必要である不確定値をもった3次元位置のような基準位置を含むことが出来る。GNSS支援データは、GPSおよびガリレオコンステレーションの各々に対して、コンステレーション識別、GNSS基準時刻、1つあるいはそれより多くのGNSSディファレンシャル補正、GNSSナビゲーションモデル、GNSS電離層モデル、GNSS UTCモデル、GNSSアルマナック、GNSS捕捉支援およびGNSSリアルタイム完全性をさらに含むことが出来る。
【0093】
GNSS時間支援測定要求は、移動局がガリレオ−GSMやGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているかを示す方法あるいは手段を含むことが出来る。代替的に、GNSS時間支援測定要求は、追加位置決め方法の中の、独自の固有IE中に含まれることが出来る。GNSS時間支援測定要求は、また、GPSやガリレオ時間支援が要望されるかを示すコンステレーション識別パラメータを含むことが出来る。代替的に、移動局は、ガリレオかGPSのどちらの時刻を使用するかを決定するように構成することが出来る。
【0094】
GNSS基準時刻不確定性パラメータは、ガリレオ−GSMおよび/またはGPS−GSM時間関連性の不確定性を決定する手段および/または方法を含むことが出来る。代替的に、GNSS基準時刻不確定性パラメータは、上で注釈されたGNSS支援データパラメータに含まれることが出来る。GNSS基準時刻パラメータは、また、コンステレーション識別パラメータを含むことが出来、これは、基準時刻不確定性が決定されるコンステレーションを識別する。
【0095】
例2に対する変形されたRRLP位置測定応答メッセージが、図12および13に示される。そこに示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0096】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム 番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうる、GPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0097】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0098】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0099】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、共に上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0100】
例2において、RRLP位置測定応答メッセージは、図12および13に描写された複数の追加情報エレメント60を含むことが出来る。1つの適した追加情報エレメントは、GNSS位置情報プロトコルであり、これは、不確定値を持ったあるいは持たない位置推定と、時間支援情報との組み合わせを含むことが出来る。代替的に、GNSS位置情報プロトコルは、幾つかのA−GPS標準規格で、そうであるように、別個のエレメント中に導入することが出来る。GNSS位置情報は、また、サービングBTSフレーム番号および参照フレーム番号のMSBに対応する参照フレーム番号を含むことが出来る。
【0101】
別の追加情報エレメント60は、コンステレーションを識別するコンステレーション識別であることが出来、これに対し、時間支援測定/位置時刻スタンプが与えられる。そのようであるので、コンステレーション識別は、サブマイクロ秒TOW測定に組み込みうるTOW時刻スタンプをさらに含むことが出来る。コンステレーション識別は、また、時間支援測定に固有な不確定性を含んだ基準時刻不確定性パラメータを含むことが出来る。
【0102】
別の追加情報エレメント60は、組み合わされた測定情報と時間支援測定パラメータでありうるGNSS測定情報パラメータを含むことが出来る。代替的に、測定情報とGNSS測定パラメータの時間支援測定パラメータは、現在あるA−GPS標準規格と同様な様態で、別々に導入されうる。GNSS測定パラメータは、例えば、フレーム番号やフレーム番号のMSBを、また、各コンステレーションに対しては、コンステレーション識別、TOW値、delta TOW値、基準時刻不確定性、および1つあるいはそれより多くの測定パラメータを含むことが出来る。1つあるいはそれより多くの測定パラメータは、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含むことが出来る。
【0103】
別の追加情報エレメント60は、様々な誤差理由とGNSS支援データ要求とを含みうるGNSS位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。
【0104】
RRLP仕様書に対して、例2に従って要求される変形は、リリース7拡張コンテナにおいて実現することが出来る。例2の方法論は、幾つかのやり方で実現することが出来、その1例は上述の方法論である。例2の方法論は、GPSとガリレオの両方に対して、共通のASN.1エンコーディングが使用されるような場合、特に良く適している。
【0105】
本発明の方法論は、また、例3で説明されるプロトコルに応じて実行することが出来る。例3は、例2に類似し(即ち、新規位置決め方法“GNSS”が導入され)ているが、アプローチは、コンステレーションデータの形とともに、構造の形で、一般的のままである。支援データエレメントと測定結果とは、いかなるICDについても特定的ではなかろう。
【0106】
衛星ナビゲーションデータをそのまま使用したり、A−GPS概念を再使用および拡張する代わりに、GNSS可能な端末に対して、位置決め支援データが特別に発生される。例えば、ナビゲーションモデルは、GPSやガリレオエフェメリスパラメータとは独立にエンコードされるであろう。ここで、中高度軌道(MEO)衛星に対する任意の軌道モデルで十分であろう。時刻は、例えば、協定世界時(UTC)を使用することが出来る、等、GPSやガリレオ週内時刻(TOW)とは独立である。
【0107】
例3において、個々のコンステレーションを明示的に区別する必要はない。GPS/ガリレオ受信機が、GPSおよびガリレオ特有の信号を測定することが出来るようにする必要があるので、異なるコンステレーションは、どのようにかして、依然、区別する必要はある。例が、図14から16に示されるテーブル7および8において、以下で概略説明される。
【0108】
図14に示されるように、変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、その最上位に位置決め命令のセット、GPS時間支援測定要求、GPS基準時刻不確定性、および速度要求を含む。位置決め命令のセットは、方法の型、そのような移動局ベースおよび支援型、位置決め方法、応答時間、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性を含む。位置決め方法は、E−OTD、GPSあるいはそれらの組み合わせを含むことが出来る。応答時間は、基地局が、要求メッセージに応答することの可能な時間を規定する。GPS電離層モデルは、アルファーおよびベータの両方のパラメータを含み、UTCパラメータは、GPS UTCパラメータを含む。捕捉支援パラメータは、基準時刻情報、予想されるコード−位相、ドップラーおよびサーチ窓を含むことが出来る。上に注釈されたように、リアルタイム完全性パラメータは、任意の動作不能や利用出来ない衛星のステータスについての警告あるいは他の信号を含む。
【0109】
GPS時間支援測定要求は、移動局がGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているか、否かを示すフラグや他の警告信号を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性パラメータは、GPS−GSM時間関連性中の不確定性の値を含むことが出来る。速度要求は、移動局が、位置推定に加えて速度推定をもたらすように要求されているか否かを示す別のフラグや他の警告信号を含むことが出来る。
【0110】
例3のRRLP位置測定要求メッセージは、また、複数の追加情報エレメント60を含むことが出来る。1つの適切な追加情報エレメント60は、例えば、GNSSやE−OTDやそれらの組み合わせのような他の位置決め方法を含む、追加位置決め方法パラメータである。例3の1つのバリエーションにおいて、異なる位置決め方法GNSSあるいはE−OTD/GNSS方法は、独自の固有IEを有することが出来る。代替的に、異なるGNSS位置決め方法は、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許可に対応して許可されたGNSS方法を示すビットマップを使用しながら、区別することが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。
【0111】
別の追加情報エレメント60は、GNSS支援データパラメータを含むことが出来る。GNSS支援データパラメータは、3次元位置を不確定性を持って決定するための基準位置パラメータ、および、UTCやGSMのような、2つあるいはそれよりも多くの時計間の関連性を決定するための基準時刻パラメータを含むことが出来る。GNSS支援データパラメータは、また、ディファレンシャル補正パラメータとナビゲーションモデルとを含むことが出来、ここでナビゲーションモデルは、任意の中高度軌道(MEO)モデルから派生する。GNSS支援データパラメータは、追加的に、電離層モデル、UTCパラメータをGPSまたはガリレオ時計の1つあるいは両方に転送するためのUTCモデル、およびMEO軌道モデルアルマナックを含むことが出来る。また、GNSS支援データパラメータは、ヘルツ、メートル、秒、および類似の適した物理単位でエンコードすることが出来る捕捉支援値、ならびに、コンステレーションにおける衛星の機能を決定するためのリアルタイム完全性パラメータを含むことが出来る。
【0112】
別の追加情報エレメント60は、GNSS時間支援測定要求を含むことが出来る。GNSS時間支援測定要求は、移動局が、UTC−GSM時間関連性を報告するように要求されているかを示すフラグあるいは警告信号を含むことが出来る。1つの代替案において、GNSS時間支援測定要求は、追加位置決め命令IE中の追加位置決め方法において体現することが出来る。
【0113】
例3に応じたRRLP位置測定応答メッセージは、図15および16に示される。そこにおいて示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットのパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0114】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうるGPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0115】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0116】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0117】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0118】
RRLP位置測定応答メッセージは、また、図16に示された複数の追加情報エレメントを含むことが出来る。追加情報エレメント60は、GNSS位置パラメータ、GNSS測定情報パラメータ、およびGNSS位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。GNSS位置パラメータは、位置推定と時間支援測定を結合するように機能する。代替的に、これらの値の各々は、現時点のA−GPS標準規格中と同様に、別個に取り込まれる。GNSS位置情報パラメータは、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号、および、一般的時刻スタンプとして機能するUTCパラメータを含むことが出来る。また、GNSS位置情報パラメータは、測定されたUTC−GSM時間関連性の不確定性を見積もるための基準時刻不確定性パラメータと、不確定性を持った、あるいは持たない位置推定を見積もるための位置推定パラメータとを含むことが出来る。
【0119】
GNSS測定情報パラメータは、また、位置推定と時間支援測定を結合するように機能する。前のように、現時点のA−GPS標準規格におけると同様に、これらの各々の値は別々に取り込まれうる。また、GNSS測定情報パラメータは、UTC時刻スタンプ、測定されたUTC−GSM時間関連性の基準時刻不確定性、および複数の測定パラメータを含むことが出来る。複数の測定パラメータは、例えば、3GPP識別で規定されうるSV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、擬似距離値(例えば、メートル)、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含むことが出来る。
【0120】
別の追加情報エレメント60は、様々な誤差理由およびGNSS支援データ要求を含みうるGNSS位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。
【0121】
本発明の別の代替的方法論が、図17から20において示された例4で記述される。上述の例2および3は、一般的な“全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)”を導入する。例3は、また、特有のICDと独立であるという利点を有する。そして、それゆえ、将来の衛星システムは、仕様書に最小の変更で、あるいは変更無しで支持されうる。
【0122】
例4において、現在あるA−GPS情報エレメントを使用することで、ガリレオあるいは他の任意のGNSSシステムが追加される。新規のガリレオ(または、他のGNSS)特有情報エレメント(例えば、例1と2)か、新規のGNSS情報エレメント(例えば、例3)の何れかを規定する代わりに、現在あるA−GPS情報エレメントが、新規のガリレオ特有SV IDを導入することによってガリレオ衛星ビークル(SV)に対して、また使用される。現在あるSV ID1−64は、GPS衛星に対してのみ使用され、追加のSV ID65−128は、ガリレオに対して留保される。将来の衛星ナビゲーションシステムが、容易に追加できるように、十分な追加SV IDが規定される。
【0123】
ガリレオおよび構想された将来情報エレメントは、メートル、秒、ラジアン、ヘルツ、等に変換することが出来、これは、次に、現在アルGPS単位およびフォーマットに変換することが出来る。現在あるGPS情報エレメントパラメータが、同等衛星システムをカバーする適切な距離を有するため、そのような変換が可能である。
【0124】
新規のガリレオSV IDに対する時間依存支援データは、GPS時間に変換されるか、ガリレオ時間オフセット(GGTO)への変換パラメータGPSとともにガリレオ時間を使用するかの何れかが可能である。位置サーバか、MSの何れかが、共通のGPS時間フレームへの変換を実行することが出来る。任意のナビゲーション時間フレームは、UTCに変換することが出来、次いで、GPS時間に変換することが出来るため、例4の方法論は、UTCのような第3の時間スケールを必要としない。
【0125】
現在あるASN.1におけるSV IDは、拡張可能でないため、例えば、255(あるいは、511、あるいは1023)までのIDをカバーするように“新規のSV ID” を規定することが出来、将来のGNSSあるいはオーグメンテーションシステムを追加することが許可される。全ての現在あるSV依存のGPS支援データが、64より大きいSV IDに対して適用可能な“追加支援データ”IEの中で規定される。“追加支援データ”IEのエンコーディングは、GPSに対する現時点の支援データIEと全く同一である。現在あるプロトコルおよび構成への影響は最小であるが、アプローチは、依然として一般的である。
【0126】
図17および18に示されるように、例4におけるRRLP位置測定要求メッセージは、その最上位レベルに、位置決め命令のセット、GPS支援データ、GPS時間支援データ、GPS基準時刻不確定性、および速度要求を含むことが出来る。位置決め命令のセットは、移動局ベースおよび移動局支援のような方法の型、位置決め方法、応答時間、精度、および複数のセットを含む。位置決め方法は、E−OTD、GPSあるいはそれらの組み合わせを含むことが出来る。応答時間は、移動局が、要求メッセージに応答するために利用可能な時間を規定し、精度は、要求メッセージの精度パラメータを規定する。複数セットパラメータは、1つあるいはそれより多くの位置の測定が、許可され/所望されるかを示す。
【0127】
GPS支援データは、また、現在あるA−GPS中に取り込まれうる、基準時刻、基準位置、DGPS補正、ナビゲーションモデル、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性パラメータのような多数のパラメータを含む。基準時刻は、例えば、GPS−週内時刻(TOW)、TOW−GSM時間関連性、および時間回復支援を含むことが出来る。基準位置は、不確定性を持った3次元位置を含むことが出来る。DGPS補正は、GPS SV1−64に対する移動局によって使用可能な擬似距離および擬似距離レート補正を含むことが出来る。ナビゲーションモデルは、エフェメリスおよび時形補正パラメータ、また、GPS SV1−64に対するGPSナビゲーションメッセージの、あるビットを含むことが出来る。電離層モデルは、アルファー、およびベータ電離層モデルの両方を含むことが出来、UTCモデルは、GPS UTCモデルパラメータを含むことが出来る。アルマナックは、例えば、GPS SV1−64に対するGPSアルマナックや他の適するアルマナックを含むことが出来る。捕捉支援は、GPS SV1−64に対する基準時刻情報、予測されるコード−位相、また、ドップラー、およびサーチ窓を含むことが出来る。リアルタイム完全性パラメータは、GPSコンステレーション1−64内の任意の衛星が、要求された測定に対して、動作不能あるいは維持不能かの信号や他の指示を含むことが出来る。
【0128】
GPS時間支援測定要求は、移動局が、GPS−GSM時間関連性を報告するように要求されるか否かについての警告信号や他の指示のような手段を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性は、GPS−GSM時間関連性の報告と、本発明と一致する他の測定の際、移動局によって使用可能なGPS−GSN時間関連性における不確定性の測定である。速度要求は、移動局が、位置推定に加えて速度推定を報告するように要求されるか否かについての警告信号や他の指示のような手段を含むことが出来る。
【0129】
例4において、RRLP位置測定要求メッセージは、図18に示されるように、追加情報エレメント60を含むことが出来る。追加情報エレメント60は、例えば、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許容度に対応する、許可されたGNSS方法を示すビットマップを含むことが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。従って、新規位置決め方法、ガリレオおよび将来システムの各々は、その独自のIEを有することが出来る。
【0130】
追加情報エレメント60は、追加ディファレンシャル補正、追加ナビゲーションモデル、追加アルマナック、追加捕捉支援パラメータ、追加リアルタイム完全性パラメータ、およびGGTOパラメータを含みうる追加支援データパラメータを、さらに含むことが出来る。追加ディファレンシャル補正は、追加SV、例えば、ガリレオSVに対する擬似距離および擬似距離レート補正を含むことが出来る。追加ディファレンシャル補正は、GPS GNSSにおけると同様な態様で、例えば、GPS TOWを基準時刻として使用することによりコーディングされうる。追加ナビゲーションモデルは、追加SVに対するエフェメリスおよび補正パラメータを含むことが出来る。時計補正パラメータは、GGTOと関係した、即ち、GGTOが位置サーバで使用されているケースにおいて、GGTOに対するガリレオ、あるいはGPS時間特有のコンステレーションでありうる。
【0131】
追加アルマナックは、GPS GNSSに対するのと同様の態様でコード化された追加アルマナックパラメータを含むことが出来る。同様に、追加捕捉支援は、基準時刻情報、予測されたコード位相、およびドップラー値を含むことが出来る。追加捕捉支援は、GPS値に対するのと同様の態様、例えば、GPS CAコード位相で表された距離、整数コード位相、ビット数、および類似のものによりエンコードされうる。リアルタイム完全性パラメータは、移動局に、追加SVのいずれが動作不能か使用に適さないかを通知するための手段や方法を含むことが出来る。GGTOパラメータは、ガリレオ時間をGPS時間に変換するためのパラメータのセットを含むことが出来、位置サーバが、GPS時間に関してGGTOを動作していない場合、好都合でありうる。
【0132】
例4に応じたRRLP位置測定応答メッセージが、図19および20に示される。そこにおいて示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0133】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうるGPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0134】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV1−64に対するSV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0135】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0136】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0137】
例4のRRLP位置測定応答メッセージは、また、例えば、追加SVに対する追加測定情報のような複数の追加情報エレメント60を含むことが出来る。追加測定情報は、GPS SV1−64に対して測定が報告されていないような場合に応じて、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム番号を含めることが出来る。追加情報は、GPS SV1−64に対して測定が報告されていないような場合に応じて、また、GPS TOW時刻スタンプを含めることも出来る。
【0138】
追加測定情報は、また、例えば、SV65およびそれ以上(即ち、ガリレオSV)に対するSV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、C/Aコードチップの全体チップコード位相測定、C/Aコードチップの部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、複数のパラメータを含むことが出来る。任意のコンステレーション特有コード位相測定が使用できる限りにおいて、例4の方法論に応じて、測定はC/AコードGPSチップに変換することが出来る。
【0139】
例4の方法論は、上述の方法に加えて、多数の方法で実現することが出来る。RRLPセグメントに対する特有の規則によって、幾つかの新規のASN.1コーディングを避けることが出来る。例えば、新規のコンステレーションIDパラメータ(あるいは、恐らくSV IDインクレメントは、コンステレーション特有データを含む任意のRRLP部品中に含むことが出来る。1つより多くのコンステレーションに対するデータは、その時は、同一のRRLP部品中には含まれないであろう。これにより、任意のコンステレーションに対する現在あるGPS ASN.1パラメータの再使用を可能とすることが出来、任意の追加コンステレーションに対する新規のASN.1パラメータの規定を避けることが出来るであろう。
【0140】
本出願に含まれるシステム、エレメント、および/またはプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは両方の組み合わせによって実現することが出来、また、1つあるいはそれより多くのプロセッサを含むことが出来る。プロセッサは、デバイス、および/またはタスクを実行するための機械読み出し可能な命令のセットである。プロセッサは、プロセスを体現する命令のシリーズを実行出来る、任意のデバイスであり、限定ではなく、コンピュータ、マイクロプロセッサ、コントローラ、特定用途集積回路(ASIC)、有限状態機械、デジタル信号プロセッサ(DSP)、あるいは幾つかの他のメカニズムを含む。プロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアの任意の組み合わせを含む。プロセッサは、実行可能なアプリケーションやプロシージャや情報デバイスにより使用するために、情報を、計算、マニピュレート、分析、変形、変換、あるいは送信することによって、および/または、情報を出力デバイスにルーティングすることによって、記憶された、および/または受領された情報上で動作する。
【0141】
実行可能なアプリケーションは、ユーザコマンドや入力に応じて、予め決められた機能、例えば、動作システムや、ソフトウェアアプリケーションプログラムや、他の情報処理システムの機能を実現するための機械コードあるいは機械読み出し可能な命令を具備する。
【0142】
実行可能なプロシージャは、コードのセグメント(即ち、機械読み出し可能な命令)、サブルーチン、あるいは他の別個のコードのセクションや、1つあるいはそれより多くの特別なプロセスを実行するための、実行可能なアプリケーションの一部であり、受領した入力パラメータ上で動作を実行すること、および結果の出力パラメータをもたらすことを含みうる。
【0143】
様々な実施形態において、本発明を実現するために、ソフトウェア命令と組み合わせてハードウェア回路を使用することが出来る。従って、手法は、ハードウェアとソフトウェアの特別な組み合わせや、データ処理システムによって実行される命令に対する、いかなる特別な情報源にも限定されない。加えて、この記述の全体を通して、様々な機能および動作が、記述を簡単にするために、ソフトウェアコードによって実行されたり、あるいは、引き起こされたりするように記述される。しかし、そのような表現の意味するところは、本技術分野の熟練者であれば、プロセッサによるコード実行の結果による機能であることを認識するであろう。
【0144】
本発明の面が、少なくとも部分的に、ソフトウェアで体現されうることは、本記述から明らかであろう。即ち、手法は、ステムのプロセッサが機械読み出し可能な媒体中に含まれる命令のシーケンスを実行することに応じて、コンピュータシステムや他のデータ処理システム中で遂行されうる。
【0145】
機械読み出し可能な媒体は、機械(例えば、コンピュータ、ネットワークデバイス、パーソナルデジタルアシスタント、コンピュータ、データプロセッサ、製造ツール、1つあるいはそれより多くのプロセッサのセットを持った任意のデバイス、等)によってアクセス可能な形の情報をもたらす(例えば、記憶および/または送信する)任意のメカニズムを含む。機械読み出し可能な媒体は、データ処理システムによって実行されたとき、システムに本発明の様々な方法を実行させる、ソフトウェアおよびデータを記憶するために使用することが出来る。この実行可能なソフトウェアおよび/またはデータの一部は、様々な場所に記憶することが出来る。
【0146】
例えば、機械読み出し可能な媒体は、記録可能/記録不能(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、不揮発性メモリ、キャッシュ、遠隔記憶デバイス、等)、また、電気的、光学的、音響や他の形の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外信号、デジタル信号、等)等を含む。
【0147】
本発明は、特有の例示的実施形態を参照しながら上述された。以下の請求項において説明される本発明の広い精神と範囲から逸脱することなく、本発明への様々な変形が明らかであろう。従って、明細書と図面は、制限的な感じというよりは、例解的な感じでみなされる。
【関連出願】
【0001】
本出願は、“全地球ナビゲーション衛星システム”と題する2007年7月19日に出願された米国特許出願第11/780,458号に対して優先権の利益を主張し、その譲受人に譲渡されている。
【発明の分野】
【0002】
本発明は、一般的に、通信システムに関する。さらに特定的には、本発明は、全地球ナビゲーション衛星システムを含む通信システムに関する。
【背景】
【0003】
ワイヤレスネットワークにおける移動局の位置を、様々なレベルでの成功率と精度で計算する際に使われる多数の異なる型の技術がある。支援型GPS(A−GPS)は、現在、ワイヤレスネットワークにおける移動局の位置を探すために使用される、位置決め技術である。A−GPSサーバは、移動局が、低い、衛星を最初に固定する時間(TTFF)を有し、微弱信号の捕捉を可能にし、移動局のバッテリー使用を最適化するようにする支援データを移動局にもたらす。A−GPSは、他の位置決め技術と、分離して、あるいは組み合わせて、距離の如き測定をもたらす測位技術として使用される。
【0004】
A−GPSサーバは、移動局に、移動局の概略位置に固有なデータをもたらす。支援データは、移動局が、衛星を素早くロックオンし、ハンドセットが、潜在的に微弱信号をロックオン出来るように援助する。移動局は、それから、位置計算を実行するか、あるいは、選択的に、サーバが計算をするように、測定したコード位相をサーバに戻す。A−GPSサーバは、例えば、視界に入っている十分なGPS衛星が無く、追加情報無しでは位置計算が出来ないとき、セルラー基地局から移動局へのラウンドトリップタイミング測定のような追加情報を使用することが出来る。
【0005】
衛星ベースの全地球位置決めシステム(GPS)、タイミングアドバンス(TA)、および地上ベースエンハンスト観測時間差(E−OTD)位置決め技術は、移動局加入者の地理的位置(例えば、緯度と経度)の正確な決定を可能ならしめる。ワイヤレス通信ネットワーク内で、地理的位置サービスが展開されているので、そのような位置的情報は、シグナリングメッセージを使用するネットワークにおいて、ネットワークエレメント中に記憶され、ノードに配送されうる。そのような情報は、SMLC(サービング移動位置センター)、SAS(スタンドアローンSMLC)、PDE(位置決定エンティティー)、SLP(安全ユーザプレーン位置プラットフォーム)および特別目的移動加入者位置データベースに記憶されうる。
【0006】
特別目的移動加入者位置データベースの1例は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって提案されたSMLCである。特に、3GPPは、SMLCへ、および、SMLCから、移動加入者位置情報を通信するためのシグナリングプロトコルを規定した。このシグナリングプロトコルは、無線リソースLCS(位置サービス)プロトコルと言及され、RRLPと表され、移動局とSMLCとの間で、移動加入者の位置に関連して通信されるシグナリングメッセージを規定する。RRLPプロトコルの詳細な記述は、第3世代パートナーシッププロジェクト3GPP TS44.031v7.2.0(2005−11);技術仕様書グループGSM(登録商標)エッジ無線アクセスネットワーク;位置サービス(LCS);移動局(MS)−サービング移動位置センター(SMLC)無線リソースLCSプロトコル(RRLP)(リリース7)に見出される。
【0007】
米国全地球位置決めシステム(GPS)に加えて、ロシアのGLONASSシステムあるいは提案された欧州のガリレオシステムのような他の衛星位置決めシステム(SPS)も、移動局の位置測位のために使用することが出来る。しかし、システムの各々は、異なる仕様書に従って動作される。
【0008】
従って、位置測位に更なる効率と利点をもたらすために、1つだけの衛星システムではなく、2つあるいはそれより多くの衛星システムから送られる衛星信号に基づいて、移動局に対する位置測位を決定できる全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)を含む通信システムに対する需要がある。
【概要】
【0009】
本発明は、方法、装置、および/またはシステムを含む。装置は、方法を履行するデータ処理システム、および、実行可能なアプリケーションを記憶しているコンピュータ読み出し可能な媒体を含むことが出来、アプリケーションは、データ処理システム上で実行されたとき、データ処理システムに方法を履行させる。
【0010】
本発明の1つの面に従うと、第1および第2の全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)の各々は、第1および第2の仕様書に夫々従って動作するように適合され、また、各々は、夫々第1および第2の複数の衛星ビークル(SV)を含む。第1および第2の複数のSVの各々は、第1および第2の複数の固有対応識別番号(ID)によって、夫々識別されるように適合されている。プロセッサは、第1の複数の固有対応IDに応じて、第1の複数のSVから送信された、第1の複数の対応する信号を受信し、識別するように適合されている。プロセッサは、第2の複数の固有対応IDに応じて、第2の複数のSVから送信された、第2の複数の対応する信号を受信し、識別するように適合されている。プロセッサは、第1の複数の対応する信号と第2の複数の対応する信号とを受信し、識別することに応じて、位置測位情報を決定するように適合されている。
【0011】
本発明の他の面に従うと、本発明は、装置、方法、コンピュータ読み出し可能メモリ、および信号プロトコルを使用する。
【0012】
本発明のこれらおよび他の面は、付随の図面および次に続く詳細な記述から明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の各面は、一例として、制限ではなく、付随の図面の図において例解され、図面において、同一参照番号は、対応するエレメントを指定する。
【図1】図1は、全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)、セルラーシステム、および移動局を含む通信システムのブロック図表示を、本発明の1面に従って例解する。
【図2】図2は、現在の無線リソース位置サービスプロトコル(RRLP)仕様書に対し、RRLP位置測定要求メッセージおよびRRLP位置測定応答メッセージを変更するための4つの例を表示するテーブルAを、本発明の1面に従って例解する。
【図3】図3は、4つの例のうちの1つに応じて、現在のRRLP位置測定要求メッセージおよび現在のRRLP位置測定応答メッセージを変更する方法を、本発明の1面に従って例解する。
【図4】図4は、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル1を、本発明の1面に従って例解する。
【図5】図5は、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル2を、本発明の1面に従って例解する。
【図6】図6は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル3を、本発明の1面に従って例解する。
【図7】図7は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル3を、本発明の1面に従って例解する。
【図8】図8は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル4を、本発明の1面に従って例解する。
【図9】図9は、例1に応じて変更されたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル4を、本発明の1面に従って例解する。
【図10】図10は、例2に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル5を、本発明の1面に従って例解する。
【図11】図11は、例2に応じて変更されたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル5を、本発明の1面に従って例解する。
【図12】図12は、例2に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル6を、本発明の1面に従って例解する。
【図13】図13は、例2に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル6を、本発明の1面に従って例解する。
【図14】図14は、例3に応じたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル7を、本発明の1面に従って例解する。
【図15】図15は、例3に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル8を、本発明の1面に従って例解する。
【図16】図16は、例3に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル8を、本発明の1面に従って例解する。
【図17】図17は、例4に応じたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル9を、本発明の1面に従って例解する。
【図18】図18は、例4に応じたRRLP位置測定要求メッセージを表示するテーブル9を、本発明の1面に従って例解する。
【図19】図19は、例4に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル10を、本発明の1面に従って例解する。
【図20】図20は、例4に応じたRRLP位置測定応答メッセージを表示するテーブル10を、本発明の1面に従って例解する。
【詳細な説明】
【0014】
次に続く記述および図面は、本発明の例解的であり、本発明を限定するものとは解釈されない。数々の特別な詳細は、本発明の完全な理解を提供するために記述されている。しかし、ある例においては、本発明の記述を不明確とするのを避けるため、よく知られた、あるいは通常の詳細は記述されていない。本開示において、1つの実施形態あるいは、ある実施形態への参照は、必ずしも、同一の実施形態についてではなく、それらの参照は、1つあるいはそれより多くの実施形態を含む。
【0015】
図1は、全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)11、セルラーシステム12、および陸上通信線システム13を含む通信システム10のブロック図表示を、本発明の1面に従って例解する。GNSSシステム11は、第1のGNSSに関係した第1の衛星セット14−17と、第2のGNSSに関係した第2の衛星セット18−21とを含む、複数の全地球ナビゲーション衛星14−21を含む。第1および第2のGNSSは、任意の2つの異なるGNSS、例えば、米国全地球位置決めシステム(GPS)あるいは、他の衛星位置決めシステム(SPS)、例えば、ロシアのGLONASSシステムあるいは提案された欧州のガリレオシステムでありうる。
【0016】
セルラーシステム12は、複数のセルラー基地局22−24(“基地局”)、移動交換センター25、および位置決定エンティティー(PDE)とも呼ばれる位置サーバ26を含む。PDE26は、3GPP SMLCあるいは3GPP SASでありうる。各基地局22−24は、さらに、基地局(BS)送信機27、BS受信機28、GPS受信機29、第1のGNSS受信機(例えば、GPS受信機)29、および第2のGNSS受信機(例えば、ガリレオ受信機)を含む。第1および第2のGNSS受信機は、基地局22−24の内部あるいは外部に位置しうる。GPS受信機29は、GPS衛星14−17から信号を受信する。ガリレオ受信機35は、ガリレオ衛星18−21から信号を受信する。
【0017】
通信システム10は、移動局31に対するワイヤレス通信をもたらし、セルラーや、固定ワイヤレスや、PCSや、衛星の通信システムに限定されない。通信システム10は、任意の標準規格やプロトコルに応じ、例えば、CDMAや、TDMAや、FDMAや、GSM、あるいはそれらの組み合わせのような多元接続通信をもたらしうる。
【0018】
GNSSシステム11は、衛星、例えば、GPS衛星14−17およびガリレオ衛星18−21の集合であり、その各々は、地球表面の上空を予測可能な軌道で航行する。各衛星は、衛星固有の擬似雑音(PN)コードで変調された信号を送信する。各PNコードは、予め定められた数のチップを具備する。例えば、GPSに対して、PNコードは、ミリ秒毎に繰り返される1,023チップのシーケンスである。GPS受信機、例えばGPS受信機24は、GPS受信機から見渡せる各衛星よりの信号の混合を具備する合成信号を受信する。受信機中の信号検出器は、受信した信号と、衛星についてシフトされたバージョンのPNコードとの間の相関度を決定することによって、特定の衛星からの送信を検出する。シフトオフセットの内の1つに対する相関値において、十分な質のピークが検出された場合、GPS受信機は衛星からの送信を検出したと考えられる。
【0019】
ワイヤレスセルラーネットワーク(例えば、セルラーシステム12)中の移動局31に対する位置測位、例えば、位置計算を履行するために、距離、擬似距離、ラウンドトリップ遅れ、および特有の基準地点(例えば、GPS衛星、スードライト、基地局、地球の表面)に関係付けられた他のこと、のような、多数の幾何学的に固有な測定法を使用する幾つかのアプローチがある。
【0020】
アドバンスト順方向リンク三角法(AFLT)あるいはエンハンスト観測時間差(E−OTD)と呼ばれる1つのアプローチは、移動局31で、幾つかの基地局の各々、(例えば、基地局22−24からの送信)より送信された信号の到着時刻を測定する。これらの時刻は、位置決定エンティティー(PDE)(例えば、位置サーバ)26に送信され、これらの受信の時刻を使用して、PDEは移動局31の位置をコンピュータ計算する。基地局での送信時刻は、ある特定の瞬間において、複数の基地局22−24に関係付けられた時刻が、特定の誤差限界内であるように協働される。基地局22−24の正確な位置と受信時刻は、移動局31の位置を決定するために使用される。
【0021】
AFLTシステムにおいて、基地局22−24からの信号の受信時刻は、移動局31で測定される。このタイミングデータは、それから移動局31の位置をコンピュータ計算するために使用される。そのようなコンピュータ計算は、移動局31で行うことが出来る。あるいは、移動局31によって取得されたタイミング情報が、通信リンクを介して位置サーバ26に送信された場合、位置サーバ26で行うことが出来る。典型的に、受信時刻は、セルラー基地局22−24の1つを介して、位置サーバ26に通信される。位置サーバ26は、移動交換センター25を通して、基地局からデータを受信するために結合される。位置サーバ26は、基地局の位置および/または基地局のカバー領域をもたらす、基地局アルマナック(BSA)サーバを含みうる。代替的に、位置サーバ26およびBSAサーバは、お互いに分離することが出来、位置サーバ26は、位置決定のために基地局アルマナックを取得するように基地局と通信する。移動交換センター25は、信号が、移動局31へ、および、移動局から他の電話(例えば、PSTS上での地上線電話や他の移動電話)に搬送されるように、信号(例えば、音声、データ、および/またはビデオの通信)を、地上線公衆交換電話システム(PSTS)13へ、および、PSTSからもたらす。幾つかのケースにおいて、位置サーバ26は、また、セルラーリンクを介して、移動交換センター25と通信する。位置サーバ26は、放出の相対的タイミングを決定すべく努める中で、基地局22−24の幾つかからの放出をモニターすることが出来る。
【0022】
到着の時間差(TDOA)と呼ばれる別のアプローチにおいて、移動局31からの信号の受信時刻が、幾つかの基地局22−24で測定される。このタイミングデータは、それから、移動局31の位置をコンピュータ計算するために、位置サーバ26に通信することが出来る。
【0023】
また、位置測位をするための第3のアプローチは、移動局31において、米国全地球位置決めシステム(GPS)、あるいは、ロシアのGLONASSシステムや、提案された欧州のガリレオシステムのような他の衛星位置決めシステム(SPS)、に対する受信機の使用を含む。GLONASSシステムは、第一に、異なる擬似ランダムコードを使用するというよりも、異なる衛星からの放出が、わずかに異なる搬送周波数を使用することによって、お互いを差別化するという点で、GPSシステムと異なる。この状況、およびガリレオシステムで、前述の実質的に全ての回路とアルゴリズムは適用可能である。本出願において使用される用語“GNSS”は、そのようなロシアのGLONASSシステムや、提案された欧州のガリレオシステムを含む代替的衛星位置決めシステムを含む。
【0024】
第3のアプローチにおいて、GPS受信機34は、衛星14−17の幾つかからの送信を検出することによって、自分の位置を推定する。検出された各送信に対して、受信機は、送信時刻と受信時刻間の(チップあるいはチップの部分の形での)遅れを推定するために、PNコードにおけるシフトを使用する。位置決め信号の知られた伝搬速度を考慮し、GPS受信機は、自分自身と衛星との距離を推定する。この推定された距離は、衛星の周りの球面を規定する。GPS受信機34は、衛星の各々の精確な軌道と位置を知っており、継続的に、これらの軌道と位置の更新を受信する。この情報から、GPS受信機34は、4つの衛星に対する球面が交差する点から、その位置(および、現時点の時刻)を決定することが出来る。GPS受信機34と組み合わせて、あるいは、GPS受信機34の代替として、ガリレオ受信機35は、少なくとも4つの衛星18−21からの送信を検出することによって、その位置を推定することが出来る。
【0025】
本発明の方法および装置は、GPS衛星を参照して記述されたが、記述は、スードライト、あるいは衛星とスードライトの組み合わせを使用する位置決めシステムに、等しく適用可能であることが認識される。スードライトは、地上ベースの送信機であり、Lバンド搬送信号に変調され、一般的に、GPS時間と同期する(GPS信号に類似の)PNコードをブロードキャストする。各送信機は、遠隔受信機による識別を許容するために、固有のPNコードが割り当てられうる。スードライトは、軌道を回る衛星からのGPS信号が、トンネル、炭鉱、ビルディング、あるいは他の閉鎖領域のように利用可能で無い状況において有用である。本出願で使用される用語“衛星”は、スードライトあるいはスードライトの同等物を含む意図であり、本出願で使用される用語GPS信号は、スードライトあるいはスードライトの同等物からの、GPSのような信号を含む意図である。
【0026】
衛星位置決め信号(SPS)用の受信機を使用する、このような方法は、完全に自立的でありうるか、あるいは、セルラーネットワークを、支援データをもたらしたり、共有するように使用しうる。これらの様々な方法は、“GPS”と簡易表記法で引用される。そのような方法の例は、米国特許5,945,944;5,874,914;6,208,290;5,812,087および5,841,396の中で記述されている。
【0027】
例えば、米国特許5,945,944は、受信機の位置決定を行うためにGPS信号と組み合わせて使用され、セルラー電話送信信号から精密な時刻情報を取得するための方法を記述する。米国特許5,874,914は、見渡しうる衛星のドップラー周波数シフトを、受信機の位置を決定するように、通信リンクを通して受信機に送信するための方法を記述する。米国特許5,874,914は、衛星アルマナックデータ(あるいは、エフェメリスデータ)を、受信機が位置を決定するのを援助するように、通信リンクを通して受信機に送信するための方法をさらに記述する。米国特許5,874,914は、また、GPS信号捕捉用の基準信号を、受信機でもたらすようなセルラー電話システムの、精密な搬送周波数信号にロックするための方法を記述する。米国特許6,208,290は、SPS信号処理時間を減少させるように、受信機の概略位置を、概略ドップラーを決定するために使用する方法を記述する。米国特許5,812,087は、受信機の位置を決定するために、受信機で、1つの記録が受信された時刻を決定するように、異なるエンティティーで受信された衛星データメッセージの異なる記録を比較する方法を記述する。
【0028】
実用的に低コストの構成において、MS受信機33、GPS受信機34、および/またはガリレオ受信機35は、同一の封入物内に集積され、そして、事実、共通の電子回路、例えば、受信回路および/またはアンテナを共有しうる。
【0029】
さらに、上記方法の別の変形において、ラウンドトリップ遅れ(RTD)は、基地局22、23、または24から移動局31に送信され、それから、対応する基地局22、23、または24に戻る信号に対して見出される。同様の、しかし代替的な方法において、ラウンドトリップ遅れは、移動局31から基地局に送信され、それから、移動局31に戻る信号に対して見出される。ラウンドトリップ遅れは、片道の時間遅れを推定するために、各々、2で割られる。基地局の位置の知識、プラス片道の時間遅れは、移動局31の位置を、地球上の円に限定する。特有の基地局からの、2つの、そのような測定は、2つの円の交差という結果となり、次に、地球上の2点の位置に限定される。(到着角あるいはセルセクターですらの)3番目の測定が、あいまいさを解決する。
【0030】
AFLTあるいはTDOAのような別の測定方法と、GPSシステムとの組み合わせは、“ハイブリッド”システムと呼ばれる。例えば、米国特許5,999,124は、ハイブリッドシステムを記述し、セルベースのトランシーバの位置は、少なくとも、i)セルベーストランシーバと通信システム間の、セルベース通信信号中のメッセージの航行時間を表示する時間測定法、およびii)SPS信号の航行時間を表示する時間測定法の組み合わせから決定される。
【0031】
海抜高度補佐は、移動デバイスの位置決定用の様々な方法において使用されてきた。海抜高度補佐は、典型的に、海抜高度の擬似測定に基づいている。移動局31の位置における海抜高度の知識は、移動局31の可能な位置を球面(あるいは、楕円面)の表面に限定し、その中心は、地球の中心に位置する。この知識は、移動局31の位置を決定するのに要する、独立の測定の数を減少させるために使用することが出来る。例えば、米国特許6,061,018は、推定された海抜高度が、移動局31と通信しているセルサイト送信機を有するセルサイトでありうる、セル対象物の情報から、決定されるような方法を記述する。
【0032】
最小の測定法のセットが利用可能であるとき、移動局31の位置に対するナビゲーション方程式への固有の解を、決定することが出来る。1つよりも多くの余分な測定法が利用可能なとき、(例えば、ナビゲーション方程式の残留ベクトルを最小化する最小二乗解プロシージャにより、)利用可能な全ての測定法に最も適合した“ベスト”な解を取得することができるであろう。残留ベクトルは、冗長な測定法があるとき、測定での雑音あるいは誤差に起因して、典型的には非ゼロであるので、全ての測定が、お互いに一致するかを決定するために完全性モニターアルゴリズムを使用することが出来る。
【0033】
冗長な測定のセットにおいて一致性の問題があるかを検出するために、例えば、伝統的な受信機自立完全性モニター(RAIM)アルゴリズムを使用することが出来る。例えば、1つのRAIMは、ナビゲーション方程式の残留ベクトルの大きさが、閾値より下かを決定する。残留ベクトルの大きさが、閾値より小さい場合、測定は一致していると考えられる。残留ベクトルの大きさが、閾値より大きい場合、一致性について問題がある。このケースでは、改良された解を取得するために、最も不一致を引き起こすように見える冗長な測定法の1つが除去されうる。
【0034】
複数のセルラー基地局22−24は、無線カバレージで地理的領域をカバーするように典型的に配置され、これらの異なる基地局22−24は、従来例でよく知られるように、少なくとも1つの移動交換センター25に結合される。従って、複数の基地局22−24は、地理的に分散されるであろうが、移動交換センター25によって結合されるであろう。セルラーシステム12は、ディファレンシャルGPS情報をもたらす基準GPS受信機29のネットワークに接続することが出来、ネットワークは、移動局の位置を計算するのに使用されるGPSエフェメリスデータをもたらすことが出来る。セルラーシステム12は、ディファレンシャルガリレオ情報をもたらす基準ガリレオ受信機30のネットワークに接続することが出来、ネットワークは、移動局の位置を計算するのに使用されるガリレオエフェメリスデータをもたらすことが出来る。セルラーシステム12は、モデムあるいは他の通信インターフェースを通して、他のコンピュータやネットワーク部品、および/または、911電話コールに応答する公衆安全回答ポイントのような緊急オペレータによって運営されているコンピュータシステムに結合することが出来る。IS−95準拠CDMAシステムにおいて、各基地局あるいはセクター22−24は、繰り返しの擬似ランダム雑音(PN)コードで変調されたパイロット信号を送信し、これは、その基地局を固有的に識別する。例えば、IS−95準拠CDMAシステムに対して、PNコードは、32,768チップのシーケンスであり、これは26.67ミリ秒毎に繰り返される。
【0035】
位置サーバ26は、モデムあるいはネットワークインターフェースのような通信デバイスを典型的に含む。位置サーバ26は、通信デバイス(例えば、モデムあるいは他のネットワークインターフェース)を通して多数の異なるネットワークに結合することが出来る。そのようなネットワークは、移動交換センター25や多数の移動交換センター、地上ベース電話システム交換機、セルラー基地局22−24、他のGPS信号受信機、他のガリレオ受信機、あるいは、他のプロセッサや位置サーバを含む。位置サーバ26を使用する方法の様々な例は、米国特許5,841,396、5,874,914、5,812,087、および6,215,442を含む、数多くの米国特許の中で記述されてきた。
【0036】
データ処理システムの型である位置サーバ26は、バスを含み、バスは、(各々示されてはいない)マイクロプロセッサおよびROMおよび揮発性RAMおよび不揮発性メモリに結合される。プロセッサは、(示されてはいない)キャッシュメモリに結合される。バスは様々な部品を一緒に相互結合する。位置サーバ26は、ネットワーク記憶デバイスのように、モデムやイーサネット(登録商標)インターフェースのようなネットワークインターフェースを通して、データ処理システムに結合される、セルラーシステム12から遠隔である不揮発性メモリを使用することが出来る。バスは、技術分野でよく知られた様々なブリッジ、コントローラ、および/またはアダプターを通して、お互いに結合された1つあるいはそれより多くのバスを含むことが出来る。多数の状況において、位置サーバ26は、人間の支援無しに、動作を自動的に実行することが出来る。人間の相互作用が要求される幾つかの設計において、(示されていない)I/Oコントローラは、ディスプレー、キーボード、および他のI/Oデバイスと通信することが出来る。より少ない部品あるいは、恐らく、もっと多くの部品を有するネットワークコンピュータおよび他のデータ処理システムが、また本発明に使用され、位置サーバあるいはPDEとして働きうるということも認識されるであろう。
【0037】
セルラー移動局31(“移動局”)は、第1のGNSS受信機(例えば、GPS受信機)34や第2のGNSS受信機(例えば、ガリレオ受信機)35、移動局(MS)送信機32、および移動局受信機33を含む。GPS受信機34は、GPS衛星14−17から信号を受信する。ガリレオ受信機35は、ガリレオ衛星18−21から信号を受信する。MS送信機32は、BS受信機28に通信信号を送信する。MS受信機33は、BS送信機27から通信信号を受信する。
【0038】
図1に示されていない移動局31の他のエレメントは、例えば、GPSアンテナ、ガリレオアンテナ、セルラーアンテナ、プロセッサ、ユーザインターフェース、携行可能な電力供給源、およびメモリデバイスを含む。プロセッサは、さらにプロセッサポートおよび他の移動機能を含む。
【0039】
移動局31において、衛星信号受信アンテナと衛星信号受信機の各々は、衛星信号の受信と処理に要求される機能を実行するための、(示されていない)捕捉および追尾回路のような回路を含む。衛星信号(例えば、1つあるいはそれより多くの衛星14−17および/または18−21から送信された信号)は、衛星アンテナを通して受信され、捕捉および追尾回路に入力され、様々な受信された衛星に対するPN(擬似ランダム雑音)コードを獲得する。回路(例えば、(示されていない)相関インディケータ)によって生成されたデータは、位置測位データ(例えば、緯度、経度、時間、衛星、等)を生成するために、セルラーシステム12から受信した、あるいはセルラーシステムによって処理された他のデータと、単独あるいは組み合わせで、プロセッサによって処理される。
【0040】
セルラーアンテナおよびセルラートランシーバ(例えば、MS送信機32およびMS受信機33)は、通信リンクを通して受信および送信される通信信号を処理するために要求される機能を実行するための回路を含む。通信リンクは、典型的に、(示されていない)通信アンテナを有する1つあるいはそれより多くの基地局22−24のような、別の部品への無線周波数通信リンクである。
【0041】
セルラートランシーバは、通信信号(例えば、無線周波数信号)を、通信アンテナとセルラートランシーバへ、および、通信アンテナとセルラートランシーバからルーティングする、(示されていない)送信/受信スイッチを含む。幾つかの移動局において、帯域分割フィルター、あるいは“デュプレクサ”がT/Rスイッチの代わりに使用される。受信された通信信号は、セルラートランシーバ中の通信受信機への入力であり、処理のためにプロセッサに伝達される。プロセッサから伝送される通信信号は、(示されていない)トランシーバ中の変調器および周波数コンバータの各々に伝搬される。セルラートランシーバ中の(示されていない)パワーアンプは、信号の利得を、1つあるいはそれより多くの基地局22−24への送信のための適切なレベルまで増加する。
【0042】
移動局31の1つの実施形態において、GPS受信機24および/またはガリレオ受信機35中の捕捉および追尾回路によって発生されたデータは、通信リンク(例えば、セルラーチャネル)を通じて、1つあるいはそれより多くの基地局22−24に伝送される。位置サーバ26は、それから、1つあるいはそれより多くの衛星受信機34と35からのデータ、データが測定された時刻、基地局独自の衛星受信機から受信したエフェメリスデータや、そのようなデータの他の情報源に基づいて、移動局31の位置を決定する。位置測位データは、それから、移動局31あるいは他の遠隔位置に送り戻し送信することが出来る。通信リンクを使用する携行可能な受信機に関した更なる詳細が、譲渡された米国特許5,874,914で共通に開示されている。
【0043】
移動局31は、(各々、示されていない)データ入力デバイスとデータ出力デバイスを、さらにもたらす、(示されていない)ユーザインターフェースを含むことが出来る。
【0044】
データ入力デバイスは、典型的に、ユーザからマニュアルで、あるいは別の電子デバイスから自動で入力データを受信することに応じて、データをプロセッサにもたらす。マニュアル入力について、データ入力デバイスは、キーボードおよびマウスであるが、また、例えば、タッチスクリーンやマイクロフォンとか音声認識アプリケーションでもありうる。
【0045】
データ出力デバイスは、典型的に、ユーザあるいは別の電子デバイスによって使用されるように、プロセッサからデータをもたらす。ユーザへの出力について、データ出力デバイスは、プロセッサからディスプレー信号を受信することに応じ、1つあるいはそれより多くのディスプレイイメージを発生するディスプレーであるが、また、例えば、スピーカーやプリンターでもありうる。ディスプレイイメージの例は、例えば、テキスト、グラフィック、ビデオ、写真、イメージ、グラフ、チャート、フォーム、等を含む。
【0046】
移動局31は、また、データ記憶デバイスの任意の型を表示するコンピュータメモリデバイス、あるいは、他の有形記憶媒体やコンピュータ読み出し可能な記憶媒体のような、(示されていない)メモリデバイスを含みうる。メモリデバイスは、1つあるいはそれより多くの場所に位置する、1つあるいはそれより多くのメモリデバイスを表示し、移動局の特定の構成に依存して、1つあるいはそれより多くの技術として実現される。加えて、メモリデバイスは、プロセッサによって読み出し可能であり、データおよび/またはプロセスを体現する命令のシリーズを記憶することができる任意のデバイスでありうる。メモリデバイスの例は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、PROM、ディスク(ハードあるいはフロッピー(登録商標))、CD−ROM、DVD、フラッシュメモリ、等を、限定的ではなく含む。
【0047】
移動局31は、移動局31の動作を制御する、(示されていない)コントローラを含むことが出来る。プロセッサにおける他の移動機能は、まだ本出願で記述されてこなかった、移動局31の任意のあるいは全ての機能を表示する。そのような他の移動機能は、例えば、移動局31に電話の発信とデータの通信をさせるように動作することを含む。
【0048】
移動局31は、移動局31の電気的エレメントに対する携行可能な電気的エネルギーを蓄積し、もたらす、(示されていない)携行可能な電力供給源を含むことが出来る。携行可能な電力供給源の例は、バッテリーおよび燃料電池を、限定的ではなく含む。携行可能な電力供給源は、再充電することが出来たり、出来なかったりしうる。携行可能な電力供給源は、典型的に有限量の蓄積された電気的エネルギーを有し、移動局が動作し続けるように、ある量の使用後は、置き換えあるいは再生の必要がある。
【0049】
移動局31は、固定的(例えば、不動的)および/または移動性(即ち、携行可能)でありうる。移動局31は、以下の1つあるいはそれより多くを限定的ではなく含んだ各種の形で実現することが出来る。パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ワークステーション、ミニコンピュータ、メインフレーム、スーパーコンピュータ、ネットワークベースのデバイス、データプロセッサ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートカード、セルラー電話、ページャー、および腕時計。
【0050】
位置測位アプリケーションの例は、地上、海上、空での際限のない各種のアプリケーションを含む。科学コミュニティーは、GPSを精密時間能力と位置情報のために使用する。測量者は、彼らの仕事の増加する部分で、GPSを使用する。位置測位のリクリエーション的使用は、利用可能なリクリエーション的スポーツの殆どの数だけ、多様である。位置測位は、ちょっと挙げただけで、ハイカー、ハンター、マウンテンバイカー、クロスカントリースキーヤーの間で普及している。彼や彼女の追跡の必要のある人、特定の場所への彼や彼女の道を見出す必要のある人、あるいは、どの方向に、どの速さで、彼や彼女が行くかを知る必要のある人は、全地球位置決めシステムの恩恵を利用することが出来る。今、位置測位は、乗り物でもありふれている。幾つかの基本システムは、実施されており、ボタンの一押しで(例えば、あなたの現時点の位置を急派センターに送信することにより)緊急ロードサイド支援がもたらされる。さらに高度なシステムは、ストリート地図上に乗り物の位置も示す。最近では、これらのシステムは、ドライバーが、彼や彼女が何処に居るかを追跡し続けられようにし、指定した場所に到達するために従うべきベストな道順を推奨する。
【0051】
位置測位は、緊急時にセルラー電話の位置を決定するため、および位置ベースのサービスのために有用である。米国でのセルラー位置測位の展開は、連邦通信委員会(FCC)エンハンスト9−1−1指令の結果である。この指令は、ネットワークベース分解度に対して:コールの67パーセントについて100メートルの精度、コールの95パーセントについて300メートルの精度;ハンドセットベースの分解度に対して:コールの67パーセントについて50メートルの精度、コールの95パーセントについて150メートルの精度を要求する。緊急コールが発信されたとき、緊急サービス協働センター−公衆安全回答ポイント(PSAP)は、MLCで計算された位置の使用を行う。欧州およびアジアにおいて、これらの地域での緊急サービスセルラー位置に対する要求は確立されたか、されつつあるが、展開は、位置ベースサービス(LBS)によって推進されている。
【0052】
“拡張された”あるいは“拡大された”GNSS(E−GNSS)と別称される支援型GNSS(A−GNSS)は、概念を、GPSに加えて、他の衛星ナビゲーションシステムにも拡張する。例えば、10年以内に、GPS、GLONASS、ガリレオ、および他の衛星を含み、全てが各システムに対し異なる標準規格に基づいて、各種の信号を送信する80個のGNSS衛星が惑星軌道を回るようになろう。これは、(例えば、移動的、もしくは固定的な)受信機が、もっと多数の衛星とそれらの送信する信号とにアクセス出来るようにし、位置測位決定の精度と歩留まりの両方を改良することが出来る。さらに多くの衛星ということは、位置精度が、衛星の幾何学配置の影響を受け難く、位置計算を行うとき大きな冗長性をもたらすことを意味する。
【0053】
単純化されたGNSS構成が、図1に示される。セルラーシステム12、あるいは他の型の広域参照ネットワーク(WARN)は、ワイヤレスネットワークのカバー領域にわたり地理的に配置されたGNSS受信機のネットワークである。セルラーシステム12は、GNSS衛星からブロードキャストナビゲーションメッセージを収集し、それを、キャッシングのために、A−GNSSサーバ(例えば、PDE26)にもたらす。移動局31が、緊急コールを行う、あるいは、位置を必要とするサービスを希求すると、メッセージはA−GNSSサーバに送られる。PDE26は、1つあるいはそれより多くの基地局22−24の位置を、概略位置として使用して、要求されるGNSS支援データを計算し、それを移動局31にもたらす。
【0054】
A−GPSサーバの異なるコンポーネントは、3GPP TS23.271、TS43.059およびTS25.305で規定される。サービング移動位置センター(SMLC)は、ワイヤレスネットワークの一部として展開され、その目的は、ネットワーク内のハンドセットの位置を決定することである。
【0055】
SMLCは、GSM/GPRSネットワーク中で動かされ、ユーザプレーン解で、異なるワイヤレス接続型を支援するとき、UMTSネットワーク中のスタンドアローンSMLC(SAS)あるいは、SUPL位置プラットフォーム(SLP)として知られる。SMLCは、ハンドセットベースおよびハンドセット支援型の両方におけるA−GPSを含む、全てのハンドセットベースおよびネットワークベースの位置測位方法を支援する。
【0056】
ハンドセットとのA−GPSメッセージングに対するプロトコルを支援する、幾つかの異なる仕様書(即ち、標準規格)がある。GSMネットワークは、RRLP仕様書を使用し、UMTSネットワークは、無線リソース制御(RRC)仕様書を使用する。CDMAネットワークは、TIA IS−801および3GPP2 C.S0022仕様書を使用する。これらの仕様書の各々は、同一の基礎的情報をエンコードする異なる方法を特定するが、使用する無線技術に特有である。現在の記述は、RRLP仕様書の変形のための、例(即ち、例)を記述するが、RRC仕様書、IS−801とC.S0022仕様書、あるいは他の仕様書は、同一または類似の効果を達成するために、変形することが出来る。
【0057】
図1に示されるように、RRLP仕様は、移動局31に位置決め命令と、恐らく、支援データとをもたらす位置測定要求メッセージ36、および、移動局31からセルラーシステム12までの移動局31位置推定または擬似距離測定をもたらす位置測定応答メッセージ37を含む。RRC仕様書、IS−801/C.S0022仕様書、あるいは他の仕様書は、同一または類似の効果を達成するために、要求および/または応答メッセージを含むことが出来る。
【0058】
本発明は、1つあるいはそれより多くのGNSSの型で使用するために適合された、RRLP位置測定メッセージを変形するための幾つかの実施形態例を含む。本発明の目的のために、次に続く記述は、4つの異なる例に焦点を当てる。本出願に説明された原理から派生するであろうが、しかし、RRLP位置測定メッセージへの変形の他の型は、本技術分野の熟練者によって行うことが出来うる。
【0059】
4つの変形例が、図2に示されたテーブルAに例解される。テーブルAにおいて、RRLP位置測定要求メッセージ36およびRRLP位置測定応答メッセージ37は、テーブル1および2の、現在のRRLP仕様書に夫々表される。例1は、テーブル3および4の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。例2は、テーブル5および6の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。例3は、テーブル7および8の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。例4は、テーブル9および10の、変形されたRRLP位置測定要求メッセージおよび変形されたRRLP位置測定応答メッセージを夫々もたらす。
【0060】
図3は、本発明の1つの面に従い、4つの例の内の1つに応じて、現在のRRLP仕様書に対し、RRLP位置測定要求メッセージ36およびRRLP位置測定応答メッセージ37を変形する方法38を例解する。方法38は、ブロック50で始まる。ブロック51で、方法38は、RRLP位置測定要求メッセージ36を識別する(例えば、テーブル1)。ブロック52で、方法38は、例1(例えば、テーブル3)、例2(例えば、テーブル5)、例3(例えば、テーブル7)、あるいは例4(例えば、テーブル9)に従って、RRLP位置測定要求メッセージ36(例えば、テーブル1)を変形する。ブロック53で、方法38は、RRLP位置測定応答メッセージ37(例えば、テーブル2)を識別する。ブロック54で、方法38は、例1(例えば、テーブル4)、例2(例えば、テーブル6)、例3(例えば、テーブル8)、あるいは例4(例えば、テーブル10)に従って、RRLP位置測定応答メッセージ37(例えば、テーブル2)を変形する。
【0061】
テーブル3、5、7、および9の各々は、夫々、例1、2、3、および4に対する位置測定要求メッセージを表し、テーブル1に示された現在のRRLP位置測定要求メッセージのエレメント、また、第2のGNSSシステム(例えば、ガリレオ)を支援するための新規なエレメント60を含む。テーブル4、6、8、および10の各々は、夫々、例1、2、3、および4に対する位置測定応答メッセージを表し、テーブル1に示された現在のRRLP位置測定応答メッセージのエレメント、また、GNSSシステム(例えば、ガリレオ)に対する新規なエレメント60を含む。参照番号60は、一般的に、テーブル3−10の各々における新規エレメントを、それらのテーブルの各々の中の新規エレメントは異なるであろうが、特定する。テーブル3−10の各々において、現在のエレメントは、要求ではないが、最初にリストされ、新規エレメントが、それに続く。従って、テーブル3、5、7、および9の各々の始めは、同一で、テーブル1のエレメントを含み、テーブル4、6、8、および10の各々の始めは、同一で、テーブル2のエレメントを含む。
【0062】
現在のRRLP位置測定要求および応答メッセージ
図4は、本発明の1つの面に従って、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定要求メッセージ36を表すテーブル1を例解する。図5は、本発明の1つの面に従って、現在のRRLP仕様書に対するRRLP位置測定応答メッセージ37を表すテーブル2を例解する。
【0063】
図4および5は、支援型GPS(A−GPS)に対するRRLP仕様書において現在記述され、RRLP仕様書へのガリレオの導入のための変更が示されるように、RRLP位置測定要求および応答メッセージを夫々例解する。RRLP仕様書(TS 44.031)は、主GERAN仕様書であり、これは、ガリレオ/GNSSを支援するために変形される必要がある。RRLP仕様書は、位置決め命令および支援データエレメントの詳細を含む。
【0064】
RRLP仕様書は、位置決め命令と恐らく支援データとを、基地局31にもたらす位置測定要求メッセージ、および、基地局31位置推定や擬似距離測定を、基地局31からセルラーシステム12にもたらす位置測定応答メッセージを含む。
【0065】
ガリレオ/GNSSの導入のために必要な変更は、テーブル1および2の一番右の列に要約されている。一番右の列における記入空白は、変更が要求されないということを示す。一番右の列において示された変更は、特別の例(即ち、例1−4)に特有ではなく、どの存在するA−GPSパラメータが再使用できるか、あるいは置き換えたり、拡張したり、その他の変更をしたりする必要があるかを示す。
【0066】
現時点のRRLP位置決めプロトコルへの例示的な変形は、以下に、図を参照しながら、さらに詳細に記述される。例1は、ガリレオ衛星システムに基づく位置決め方法論を含む。例2は、新規のGNSS情報エレメントにおける、様々なコンステレーション(GPS、ガリレオ、および将来可能性のある衛星ナビゲーションやオーグメンテーション)の詳細を埋め込んだ、一般化されたGNSS位置方法を含む。例3は、任意の、特定のコンステレーションのインターフェース制御ドキュメント(ICD)と独立のGNSS位置方法論を含む。例4は、特に、例2および3の利点を組み合わせたハイブリッド方法論を含む。
【0067】
本開示の目的のために、テーブル1から10までにおける符号“>”の数は、ASN.1エンコーディング内のフィールドの階層的レベルを示す。
【0068】
第1の例の方法論は、今、例1に従い、本発明の1つの面に従って、変形されたRRLP位置測定要求メッセージを表すテーブル3を例解する図6および7を参照しながら記述される。図8および9は、例1に従い、本発明の1つの面に従って、変形されたRRLP位置測定応答メッセージを表すテーブル4を例解する。
【0069】
図6に示されるように、変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、その最上レベルに、位置決め命令、GPS支援データ、GPS時間支援測定要求、GPS基準時刻、および速度要求のセットを含む。位置決め命令のセットは、例えば、移動局ベースと支援型のような方法の型、位置決め方法、応答時間、精度、および複数セットを含む。位置決め方法は、E−OTDや、GPSや、それらの組み合わせを含むことができる。応答時間は、移動局が要求メッセージに応答が可能な時間を規定し、精度は、要求メッセージの精度パラメータを規定する。複数セットパラメータは、1つあるいはそれより多くの位置測定が許可、および/または所望されているかを示す。
【0070】
GPS支援データは、また、例えば、基準時刻、基準位置、DGPS補正、ナビゲーションモデル、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性パラメータのような多数のパラメータを含む。基準時刻は、例えば、GPS週内時刻(TOW)、TOW−GSM時間関連性および時間回復支援を含む。基準位置は、不確定性を持った3次元位置を含むことが出来る。DGPS補正は、移動局によって使用可能な擬似距離と擬似距離レート補正を含むことが出来る。ナビゲーションモデルは、GPSナビゲーションメッセージのあるビットとともに、エフェメリスおよび時計補正パラメータを含むことが出来る。電離層モデルは、アルファーとベータ電離層モデルパラメータの両方を含むことが出来、UTCモデルは、GPS UTCモデルパラメータを含むことが出来る。アルマナックは、例えば、GPSアルマナックや他の適したアルマナックを含むことが出来る。捕捉支援は、基準時刻情報、予測されたコード−位相およびドップラーおよびサーチ窓を含むことが出来る。リアルタイム完全性パラメータは、信号や、GNSSコンステレーション内の任意の衛星が、要求される測定に対し動作できない、あるいは適していないかの他の指示を含むことが出来る。
【0071】
GPS時間支援測定要求は、警告信号や、移動局がGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているか、否かの他の指示のような手段を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性は、GPS−GSM時間関連性の報告、および本発明と一致する他の測定において、移動局によって使用可能なGPS−GSM時間関連性中の不確定性の測定である。速度要求は、警告信号や、移動局が、位置推定に加えて速度推定をもたらすように要求されているか否かについての他の指示のような手段を含む。
【0072】
例1において、ガリレオGNSSと互換性があるようにするために、新規エレメント60が現在のRRLP仕様書に追加される。1つの適切な追加エレメントは、GNSS位置決め方法であり、これは、例えば、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許容度に対応する、許可されたGNSS方法を示すビットマップを含むことが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。従って、新規位置決め方法、ガリレオおよび将来システムの各々は、その独自のIEを有することが出来る。
【0073】
別の適切なエレメントは、ガリレオ支援データであり、これは、また、ガリレオ基準時刻パラメータ、基準位置パラメータ、ガリレオディファレンシャル補正パラメータ、ガリレオナビゲーションモデルパラメータ、ガリレオ電離層モデル、ガリレオUTCモデル、ガリレオアルマナック、ガリレオ捕捉支援パラメータ、ガリレオリアルタイム完全性パラメータ、およびGPS−ガリレオオフセット(GGTO)パラメータを含むことが出来る。
【0074】
ガリレオ基準時刻パラメータは、ガリレオTOWおよびTOW−GSM時間関連性、また、時間回復支援パラメータを含むことが出来る。基準位置パラメータは、不確定性をもった3次元位置データを含むことが出来る。ガリレオディファレンシャル補正パラメータは、ガリレオSVに対する、擬似距離および擬似距離レート補正を含むことが出来る。ガリレオナビゲーションモデルは、ガリレオ衛星コンステレーションに対するエフェメリスおよび時計補正パラメータ、また、信号送信/受信に対する追加の留保されたビットを含むことが出来る。ガリレオ電離層モデルは、衛星のガリレオコンステレーションによる信号の送信/受信の電離層効果に関係したパラメータを含むことが出来る。代替的に、例1の方法論は、ガリレオまたはGPS電離層モデルの1つか両方を使用することが出来る。同様に、ガリレオUTCモデルおよびアルマナックは、ガリレオGNSSに関係したパラメータを含むことが出来る。ガリレオ捕捉支援パラメータは、ガリレオ基準時刻情報、予測されたコード−位相、およびガリレオ型信号に関係したドップラーデータを含むことが出来る。ガリレオリアルタイム完全性パラメータは、ガリレオ衛星の利用可能性および/または動作性に関係した情報および/または警告信号を含むことが出来る。GGTOパラメータは、ガリレオ時刻をGPS時刻に変換する1つあるいはそれより多くのパラメータを含むことが出来る。
【0075】
新規情報エレメント60は、また、例えば、ガリレオ−GSM時間関連性の報告が基地局に対して要求されているかを知らせる警告信号やフラッグのようなガリレオ時間支援測定要求を含むことが出来る。基地局がGPS時間支援とガリレオ時間支援の両方の要求を受信した場合、基地局は、どちらの時間支援測定をもたらすかを選択することが出来る。代替的に、追加位置決め方法に対するIE、およびガリレオ時間支援測定要求は、単一の追加位置決め命令IEに組み合わせることが出来る。
【0076】
新規情報エレメント60は、また、ガリレオ基準時刻不確定性パラメータを含むことが出来、これは、ガリレオ時刻とGSM時刻間の関係における不確定性を示すデータを含む。代替的に、ガリレオ基準時刻不確定性パラメータは、ガリレオ基準時刻および/またはガリレオ捕捉支援パラメータ中に含まれることが出来る。
【0077】
図8および9は、例1に応じたRRLP位置測定応答メッセージの変形を例解するテーブル4を含む。そこにおいて示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットのパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0078】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうる、GPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0079】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0080】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0081】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、共に上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0082】
例1の位置測定応答メッセージは、また、図8および9に示された複数の新規情報エレメント60を含む。1つの適した追加エレメントは、例えば、GPS TOWでスタンプされた現在の位置情報と差別化する応答メッセージに対する新規IEを含むことが出来る追加位置情報である。追加位置情報パラメータは、関係した不確定値を持った、あるいは持たないガリレオTOW時刻スタンプおよび位置推定とともに、サービングBTSフレーム番号に対する参照フレーム番号をさらに含む。
【0083】
別の適した追加エレメントは、上述のGPS測定情報を持って、あるいは持たずに含むことが出来るガリレオ測定情報である。ガリレオ測定情報は、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム番号を含むことが出来る。フレーム番号は、ガリレオ受信機のみ、あるいはガリレオ型測定のみを採用するシステムに含むことが出来るが、GPS受信機および/または測定も含むシステムにおいては不要である。ガリレオ測定情報は、また、ガリレオTOW時刻スタンプを含むことが出来、ガリレオ受信機および/または測定のみを採用するシステムに対しては、特に有用である。結合されたGPS−ガリレオ受信機および/または測定を有するシステムにおいて、方法は、代替的に、ガリレオコード位相測定を時間タギングするためにGPS TOW測定を使用することが出来る。ガリレオ測定情報は、また、測定パラメータを含むことが出来る。システムが、GPS測定情報も報告している場合には、ガリレオ測定情報を構成するために、測定情報のみが必要である。
【0084】
ガリレオ測定パラメータは、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、ガリレオ全体チップコード位相測定、ガリレオ部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの 測定法、および/または測定パラメータを含む。
【0085】
新規情報エレメント60は、また、例えば、ガリレオ支援データ要求のような追加のガリレオ特有誤差コードでありうる、追加位置情報誤差を含むことが出来る。別の新規情報エレメント60は、ガリレオ−GSM時間関連性を含み、全てがガリレオ測定情報と追加位置情報パラメータ中に含まれうる、ガリレオ時間支援測定を含むことが出来る。ガリレオ時間支援測定は、参照フレーム値のMSBを含むことが出来、これは、いずれも上述の位置情報パラメータあるいはガリレオ測定情報パラメータ中のフレーム番号に対するMSBを含む。ガリレオ時間支援測定パラメータは、また、Delta TOW値とともに、報告されたガリレオTOWと第1の報告された衛星のSV時刻間のミリ秒差を示す、ガリレオTOWのサブミリ秒ガリレオTOW部分を含むことが出来る。ガリレオ時間支援測定パラメータは、測定されたガリレオ−GSM時間関連性中の任意の不確定性を含みうるガリレオ基準時刻不確定性をさらに含むことが出来る。
【0086】
図6から9を参照しながら記述された例1の新規情報エレメント60は、例えば、リリース7拡張コンテナにおいて実現することが出来る。例1の方法論は、本出願で記述された任意のシステム、移動局あるいは位置サーバ内で実現することが出来る。テーブル3および4は、例1の方法論の1つの適した例実現だけを構成すると理解されるべきである。
【0087】
RRLP位置測定要求および応答メッセージに対する別例の方法論は、図10から13で見出され、上で注釈した例2を記述する。図10および11は、本発明の1つの面に従い、例2に応じて変形されたRRLP位置測定要求メッセージを表すテーブル5を例解する。図12および13は、本発明の1つの面に従い、例2に応じて変形されたRRLP位置測定応答メッセージを表すテーブル6を例解する。例2において、新規測位方法“GNSS”が導入され、GPSおよび/またはガリレオ特有情報エレメントは、GNSS情報エレメント中に埋め込まれる。
【0088】
図10に示されるように、例2の変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、その最上レベルに、位置決め命令、GPS支援データ、GPS時間支援測定要求、GPS基準時刻、および速度要求のセットを含む。位置決め命令のセットは、例えば、移動局ベースと支援型のような方法の型、位置決め方法、応答時間、精度、および複数のセットを含む。位置決め方法は、E−OTDや、GPSや、それらの組み合わせを含むことができる。応答時間は、移動局が要求メッセージに応答が可能な時間を規定し、精度は、要求メッセージの精度パラメータを規定する。複数セットパラメータは、1つあるいはそれより多くの位置の測定が許可、および/または所望されているかを示す。
【0089】
GPS支援データは、また、例えば、基準時刻、基準位置、DGPS補正、ナビゲーションモデル、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性パラメータのような多数のパラメータを含む。基準時刻は、例えば、GPS週内時刻(TOW)、TOW−GSM時間関連性および時間回復支援を含む。基準位置は、不確定性を持った3次元位置を含むことが出来る。DGPS補正は、移動局によって使用可能な擬似距離と擬似距離レート補正を含むことが出来る。ナビゲーションモデルは、GPSナビゲーションメッセージのあるビットとともに、エフェメリスおよび時計補正パラメータを含むことが出来る。電離層モデルは、アルファーとベータ電離層モデルパラメータの両方を含むことが出来、UTCモデルは、GPS UTCモデルパラメータを含むことが出来る。アルマナックは、例えば、GPSアルマナックや他の適したアルマナックを含むことが出来る。捕捉支援は、基準時刻情報、予測されたコード−位相およびドップラーおよびサーチ窓を含むことが出来る。リアルタイム完全性パラメータは、信号や、GNSSコンステレーション内の任意の衛星が、要求される測定に対し動作できない、あるいは適していないかの他の指示を含むことが出来る。
【0090】
GPS時間支援測定要求は、警告信号や、移動局がGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているか、否かの他の指示のような手段を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性は、GPS−GSM時間関連性の報告、および本発明と一致する他の測定において、移動局によって使用可能なGPS−GSM時間関連性中の不確定性の測定である。速度要求は、警告信号や、移動局が、位置推定に加えて速度推定値をもたらすように要求されているか否かについての他の指示のような手段を含む。
【0091】
変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、また図10および11に示される追加情報エレメント60を含むことが出来る。1つの適切な追加エレメントは、例えば、GNSSやE−OTD/GNSSを含むことが出来る方法位置決め方法であり、これらの各々は、例えば、独自の固有IEを有することが出来る。1つの代替として、異なるGNSS位置決め方法は、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許可に対応して許可されたGNSS方法を示すビットマップを使用しながら、区別することが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。
【0092】
他の適した情報エレメント60は、GNSS支援データ、GNSS時間支援測定要求、およびGNSS基準時刻不確定性を含む。GNSS支援データは、コンステレーションとは独立して、コンステレーションについては必要である不確定値をもった3次元位置のような基準位置を含むことが出来る。GNSS支援データは、GPSおよびガリレオコンステレーションの各々に対して、コンステレーション識別、GNSS基準時刻、1つあるいはそれより多くのGNSSディファレンシャル補正、GNSSナビゲーションモデル、GNSS電離層モデル、GNSS UTCモデル、GNSSアルマナック、GNSS捕捉支援およびGNSSリアルタイム完全性をさらに含むことが出来る。
【0093】
GNSS時間支援測定要求は、移動局がガリレオ−GSMやGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているかを示す方法あるいは手段を含むことが出来る。代替的に、GNSS時間支援測定要求は、追加位置決め方法の中の、独自の固有IE中に含まれることが出来る。GNSS時間支援測定要求は、また、GPSやガリレオ時間支援が要望されるかを示すコンステレーション識別パラメータを含むことが出来る。代替的に、移動局は、ガリレオかGPSのどちらの時刻を使用するかを決定するように構成することが出来る。
【0094】
GNSS基準時刻不確定性パラメータは、ガリレオ−GSMおよび/またはGPS−GSM時間関連性の不確定性を決定する手段および/または方法を含むことが出来る。代替的に、GNSS基準時刻不確定性パラメータは、上で注釈されたGNSS支援データパラメータに含まれることが出来る。GNSS基準時刻パラメータは、また、コンステレーション識別パラメータを含むことが出来、これは、基準時刻不確定性が決定されるコンステレーションを識別する。
【0095】
例2に対する変形されたRRLP位置測定応答メッセージが、図12および13に示される。そこに示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0096】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム 番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうる、GPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0097】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0098】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0099】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、共に上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0100】
例2において、RRLP位置測定応答メッセージは、図12および13に描写された複数の追加情報エレメント60を含むことが出来る。1つの適した追加情報エレメントは、GNSS位置情報プロトコルであり、これは、不確定値を持ったあるいは持たない位置推定と、時間支援情報との組み合わせを含むことが出来る。代替的に、GNSS位置情報プロトコルは、幾つかのA−GPS標準規格で、そうであるように、別個のエレメント中に導入することが出来る。GNSS位置情報は、また、サービングBTSフレーム番号および参照フレーム番号のMSBに対応する参照フレーム番号を含むことが出来る。
【0101】
別の追加情報エレメント60は、コンステレーションを識別するコンステレーション識別であることが出来、これに対し、時間支援測定/位置時刻スタンプが与えられる。そのようであるので、コンステレーション識別は、サブマイクロ秒TOW測定に組み込みうるTOW時刻スタンプをさらに含むことが出来る。コンステレーション識別は、また、時間支援測定に固有な不確定性を含んだ基準時刻不確定性パラメータを含むことが出来る。
【0102】
別の追加情報エレメント60は、組み合わされた測定情報と時間支援測定パラメータでありうるGNSS測定情報パラメータを含むことが出来る。代替的に、測定情報とGNSS測定パラメータの時間支援測定パラメータは、現在あるA−GPS標準規格と同様な様態で、別々に導入されうる。GNSS測定パラメータは、例えば、フレーム番号やフレーム番号のMSBを、また、各コンステレーションに対しては、コンステレーション識別、TOW値、delta TOW値、基準時刻不確定性、および1つあるいはそれより多くの測定パラメータを含むことが出来る。1つあるいはそれより多くの測定パラメータは、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含むことが出来る。
【0103】
別の追加情報エレメント60は、様々な誤差理由とGNSS支援データ要求とを含みうるGNSS位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。
【0104】
RRLP仕様書に対して、例2に従って要求される変形は、リリース7拡張コンテナにおいて実現することが出来る。例2の方法論は、幾つかのやり方で実現することが出来、その1例は上述の方法論である。例2の方法論は、GPSとガリレオの両方に対して、共通のASN.1エンコーディングが使用されるような場合、特に良く適している。
【0105】
本発明の方法論は、また、例3で説明されるプロトコルに応じて実行することが出来る。例3は、例2に類似し(即ち、新規位置決め方法“GNSS”が導入され)ているが、アプローチは、コンステレーションデータの形とともに、構造の形で、一般的のままである。支援データエレメントと測定結果とは、いかなるICDについても特定的ではなかろう。
【0106】
衛星ナビゲーションデータをそのまま使用したり、A−GPS概念を再使用および拡張する代わりに、GNSS可能な端末に対して、位置決め支援データが特別に発生される。例えば、ナビゲーションモデルは、GPSやガリレオエフェメリスパラメータとは独立にエンコードされるであろう。ここで、中高度軌道(MEO)衛星に対する任意の軌道モデルで十分であろう。時刻は、例えば、協定世界時(UTC)を使用することが出来る、等、GPSやガリレオ週内時刻(TOW)とは独立である。
【0107】
例3において、個々のコンステレーションを明示的に区別する必要はない。GPS/ガリレオ受信機が、GPSおよびガリレオ特有の信号を測定することが出来るようにする必要があるので、異なるコンステレーションは、どのようにかして、依然、区別する必要はある。例が、図14から16に示されるテーブル7および8において、以下で概略説明される。
【0108】
図14に示されるように、変形されたRRLP位置測定要求メッセージは、その最上位に位置決め命令のセット、GPS時間支援測定要求、GPS基準時刻不確定性、および速度要求を含む。位置決め命令のセットは、方法の型、そのような移動局ベースおよび支援型、位置決め方法、応答時間、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性を含む。位置決め方法は、E−OTD、GPSあるいはそれらの組み合わせを含むことが出来る。応答時間は、基地局が、要求メッセージに応答することの可能な時間を規定する。GPS電離層モデルは、アルファーおよびベータの両方のパラメータを含み、UTCパラメータは、GPS UTCパラメータを含む。捕捉支援パラメータは、基準時刻情報、予想されるコード−位相、ドップラーおよびサーチ窓を含むことが出来る。上に注釈されたように、リアルタイム完全性パラメータは、任意の動作不能や利用出来ない衛星のステータスについての警告あるいは他の信号を含む。
【0109】
GPS時間支援測定要求は、移動局がGPS−GSM時間関連性を報告するように要求されているか、否かを示すフラグや他の警告信号を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性パラメータは、GPS−GSM時間関連性中の不確定性の値を含むことが出来る。速度要求は、移動局が、位置推定に加えて速度推定をもたらすように要求されているか否かを示す別のフラグや他の警告信号を含むことが出来る。
【0110】
例3のRRLP位置測定要求メッセージは、また、複数の追加情報エレメント60を含むことが出来る。1つの適切な追加情報エレメント60は、例えば、GNSSやE−OTDやそれらの組み合わせのような他の位置決め方法を含む、追加位置決め方法パラメータである。例3の1つのバリエーションにおいて、異なる位置決め方法GNSSあるいはE−OTD/GNSS方法は、独自の固有IEを有することが出来る。代替的に、異なるGNSS位置決め方法は、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許可に対応して許可されたGNSS方法を示すビットマップを使用しながら、区別することが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。
【0111】
別の追加情報エレメント60は、GNSS支援データパラメータを含むことが出来る。GNSS支援データパラメータは、3次元位置を不確定性を持って決定するための基準位置パラメータ、および、UTCやGSMのような、2つあるいはそれよりも多くの時計間の関連性を決定するための基準時刻パラメータを含むことが出来る。GNSS支援データパラメータは、また、ディファレンシャル補正パラメータとナビゲーションモデルとを含むことが出来、ここでナビゲーションモデルは、任意の中高度軌道(MEO)モデルから派生する。GNSS支援データパラメータは、追加的に、電離層モデル、UTCパラメータをGPSまたはガリレオ時計の1つあるいは両方に転送するためのUTCモデル、およびMEO軌道モデルアルマナックを含むことが出来る。また、GNSS支援データパラメータは、ヘルツ、メートル、秒、および類似の適した物理単位でエンコードすることが出来る捕捉支援値、ならびに、コンステレーションにおける衛星の機能を決定するためのリアルタイム完全性パラメータを含むことが出来る。
【0112】
別の追加情報エレメント60は、GNSS時間支援測定要求を含むことが出来る。GNSS時間支援測定要求は、移動局が、UTC−GSM時間関連性を報告するように要求されているかを示すフラグあるいは警告信号を含むことが出来る。1つの代替案において、GNSS時間支援測定要求は、追加位置決め命令IE中の追加位置決め方法において体現することが出来る。
【0113】
例3に応じたRRLP位置測定応答メッセージは、図15および16に示される。そこにおいて示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットのパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0114】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうるGPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0115】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0116】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0117】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0118】
RRLP位置測定応答メッセージは、また、図16に示された複数の追加情報エレメントを含むことが出来る。追加情報エレメント60は、GNSS位置パラメータ、GNSS測定情報パラメータ、およびGNSS位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。GNSS位置パラメータは、位置推定と時間支援測定を結合するように機能する。代替的に、これらの値の各々は、現時点のA−GPS標準規格中と同様に、別個に取り込まれる。GNSS位置情報パラメータは、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号、および、一般的時刻スタンプとして機能するUTCパラメータを含むことが出来る。また、GNSS位置情報パラメータは、測定されたUTC−GSM時間関連性の不確定性を見積もるための基準時刻不確定性パラメータと、不確定性を持った、あるいは持たない位置推定を見積もるための位置推定パラメータとを含むことが出来る。
【0119】
GNSS測定情報パラメータは、また、位置推定と時間支援測定を結合するように機能する。前のように、現時点のA−GPS標準規格におけると同様に、これらの各々の値は別々に取り込まれうる。また、GNSS測定情報パラメータは、UTC時刻スタンプ、測定されたUTC−GSM時間関連性の基準時刻不確定性、および複数の測定パラメータを含むことが出来る。複数の測定パラメータは、例えば、3GPP識別で規定されうるSV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、擬似距離値(例えば、メートル)、マルチパスインディケータ、および二乗平均平方根(RMS)擬似距離誤差測定を含むことが出来る。
【0120】
別の追加情報エレメント60は、様々な誤差理由およびGNSS支援データ要求を含みうるGNSS位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。
【0121】
本発明の別の代替的方法論が、図17から20において示された例4で記述される。上述の例2および3は、一般的な“全地球ナビゲーション衛星システム(GNSS)”を導入する。例3は、また、特有のICDと独立であるという利点を有する。そして、それゆえ、将来の衛星システムは、仕様書に最小の変更で、あるいは変更無しで支持されうる。
【0122】
例4において、現在あるA−GPS情報エレメントを使用することで、ガリレオあるいは他の任意のGNSSシステムが追加される。新規のガリレオ(または、他のGNSS)特有情報エレメント(例えば、例1と2)か、新規のGNSS情報エレメント(例えば、例3)の何れかを規定する代わりに、現在あるA−GPS情報エレメントが、新規のガリレオ特有SV IDを導入することによってガリレオ衛星ビークル(SV)に対して、また使用される。現在あるSV ID1−64は、GPS衛星に対してのみ使用され、追加のSV ID65−128は、ガリレオに対して留保される。将来の衛星ナビゲーションシステムが、容易に追加できるように、十分な追加SV IDが規定される。
【0123】
ガリレオおよび構想された将来情報エレメントは、メートル、秒、ラジアン、ヘルツ、等に変換することが出来、これは、次に、現在アルGPS単位およびフォーマットに変換することが出来る。現在あるGPS情報エレメントパラメータが、同等衛星システムをカバーする適切な距離を有するため、そのような変換が可能である。
【0124】
新規のガリレオSV IDに対する時間依存支援データは、GPS時間に変換されるか、ガリレオ時間オフセット(GGTO)への変換パラメータGPSとともにガリレオ時間を使用するかの何れかが可能である。位置サーバか、MSの何れかが、共通のGPS時間フレームへの変換を実行することが出来る。任意のナビゲーション時間フレームは、UTCに変換することが出来、次いで、GPS時間に変換することが出来るため、例4の方法論は、UTCのような第3の時間スケールを必要としない。
【0125】
現在あるASN.1におけるSV IDは、拡張可能でないため、例えば、255(あるいは、511、あるいは1023)までのIDをカバーするように“新規のSV ID” を規定することが出来、将来のGNSSあるいはオーグメンテーションシステムを追加することが許可される。全ての現在あるSV依存のGPS支援データが、64より大きいSV IDに対して適用可能な“追加支援データ”IEの中で規定される。“追加支援データ”IEのエンコーディングは、GPSに対する現時点の支援データIEと全く同一である。現在あるプロトコルおよび構成への影響は最小であるが、アプローチは、依然として一般的である。
【0126】
図17および18に示されるように、例4におけるRRLP位置測定要求メッセージは、その最上位レベルに、位置決め命令のセット、GPS支援データ、GPS時間支援データ、GPS基準時刻不確定性、および速度要求を含むことが出来る。位置決め命令のセットは、移動局ベースおよび移動局支援のような方法の型、位置決め方法、応答時間、精度、および複数のセットを含む。位置決め方法は、E−OTD、GPSあるいはそれらの組み合わせを含むことが出来る。応答時間は、移動局が、要求メッセージに応答するために利用可能な時間を規定し、精度は、要求メッセージの精度パラメータを規定する。複数セットパラメータは、1つあるいはそれより多くの位置の測定が、許可され/所望されるかを示す。
【0127】
GPS支援データは、また、現在あるA−GPS中に取り込まれうる、基準時刻、基準位置、DGPS補正、ナビゲーションモデル、電離層モデル、UTCモデル、アルマナック、捕捉支援、およびリアルタイム完全性パラメータのような多数のパラメータを含む。基準時刻は、例えば、GPS−週内時刻(TOW)、TOW−GSM時間関連性、および時間回復支援を含むことが出来る。基準位置は、不確定性を持った3次元位置を含むことが出来る。DGPS補正は、GPS SV1−64に対する移動局によって使用可能な擬似距離および擬似距離レート補正を含むことが出来る。ナビゲーションモデルは、エフェメリスおよび時形補正パラメータ、また、GPS SV1−64に対するGPSナビゲーションメッセージの、あるビットを含むことが出来る。電離層モデルは、アルファー、およびベータ電離層モデルの両方を含むことが出来、UTCモデルは、GPS UTCモデルパラメータを含むことが出来る。アルマナックは、例えば、GPS SV1−64に対するGPSアルマナックや他の適するアルマナックを含むことが出来る。捕捉支援は、GPS SV1−64に対する基準時刻情報、予測されるコード−位相、また、ドップラー、およびサーチ窓を含むことが出来る。リアルタイム完全性パラメータは、GPSコンステレーション1−64内の任意の衛星が、要求された測定に対して、動作不能あるいは維持不能かの信号や他の指示を含むことが出来る。
【0128】
GPS時間支援測定要求は、移動局が、GPS−GSM時間関連性を報告するように要求されるか否かについての警告信号や他の指示のような手段を含むことが出来る。GPS基準時刻不確定性は、GPS−GSM時間関連性の報告と、本発明と一致する他の測定の際、移動局によって使用可能なGPS−GSN時間関連性における不確定性の測定である。速度要求は、移動局が、位置推定に加えて速度推定を報告するように要求されるか否かについての警告信号や他の指示のような手段を含むことが出来る。
【0129】
例4において、RRLP位置測定要求メッセージは、図18に示されるように、追加情報エレメント60を含むことが出来る。追加情報エレメント60は、例えば、現在ある位置決め方法情報エレメント(IE)中の全てのGNSS位置決め方法の許容度に対応する、許可されたGNSS方法を示すビットマップを含むことが出来る。例えば、ビットマップのビット1は、GPS方法論を含むことが出来、ビット2は、ガリレオ方法論を含むことが出来、ならびに、ビット3およびそれより上は、将来のGNSS方法論のために留保することが出来る。従って、新規位置決め方法、ガリレオおよび将来システムの各々は、その独自のIEを有することが出来る。
【0130】
追加情報エレメント60は、追加ディファレンシャル補正、追加ナビゲーションモデル、追加アルマナック、追加捕捉支援パラメータ、追加リアルタイム完全性パラメータ、およびGGTOパラメータを含みうる追加支援データパラメータを、さらに含むことが出来る。追加ディファレンシャル補正は、追加SV、例えば、ガリレオSVに対する擬似距離および擬似距離レート補正を含むことが出来る。追加ディファレンシャル補正は、GPS GNSSにおけると同様な態様で、例えば、GPS TOWを基準時刻として使用することによりコーディングされうる。追加ナビゲーションモデルは、追加SVに対するエフェメリスおよび補正パラメータを含むことが出来る。時計補正パラメータは、GGTOと関係した、即ち、GGTOが位置サーバで使用されているケースにおいて、GGTOに対するガリレオ、あるいはGPS時間特有のコンステレーションでありうる。
【0131】
追加アルマナックは、GPS GNSSに対するのと同様の態様でコード化された追加アルマナックパラメータを含むことが出来る。同様に、追加捕捉支援は、基準時刻情報、予測されたコード位相、およびドップラー値を含むことが出来る。追加捕捉支援は、GPS値に対するのと同様の態様、例えば、GPS CAコード位相で表された距離、整数コード位相、ビット数、および類似のものによりエンコードされうる。リアルタイム完全性パラメータは、移動局に、追加SVのいずれが動作不能か使用に適さないかを通知するための手段や方法を含むことが出来る。GGTOパラメータは、ガリレオ時間をGPS時間に変換するためのパラメータのセットを含むことが出来、位置サーバが、GPS時間に関してGGTOを動作していない場合、好都合でありうる。
【0132】
例4に応じたRRLP位置測定応答メッセージが、図19および20に示される。そこにおいて示されるように、位置測定応答メッセージは、複数セットパラメータ、位置情報パラメータ、GPS測定情報パラメータ、位置情報誤差パラメータ、GPS時間支援測定パラメータおよび速度推定パラメータを含む。
【0133】
複数セットパラメータは、基地局によって送られる測定セットの数についての情報を含むことが出来、数は、1つの要求あたり、1から少なくとも3セットの範囲でありうる。位置情報パラメータは、例えば、サービングBTSフレーム番号のような参照フレーム番号を含むことが出来る。位置情報パラメータは、また、不確定性測定を持って、あるいは持たずにもたらされうるGPS TOW時刻スタンプおよび位置推定を含むことが出来る。
【0134】
GPS測定情報は、例えば、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム 番号、また、GPS TOWを含むことが出来る。また、GPS測定情報は、例えば、SV1−64に対するSV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、全体チップコード位相測定、部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、1つあるいはそれより多くの測定および/または測定パラメータを含むことが出来る。
【0135】
位置測定応答メッセージは、また、追加支援データに対する要求を含め、様々な誤差理由に起因した位置情報中の誤差を運ぶデータ、パラメータ、および/またはメッセージを含むことが出来る位置情報誤差パラメータを含むことが出来る。位置測定応答メッセージは、また、移動局に対する不確定値を持った、あるいは持たない速度推定を含むことが出来る。
【0136】
位置測定応答メッセージは、また、GPS時間支援測定パラメータを含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、参照フレーム値の最上位のビット(MSB)を含むことが出来、これは、上述の位置情報パラメータ、あるいはGPS測定情報パラメータにおけるフレーム番号に対するMSBを含む。GPS時間支援測定パラメータは、また、報告されたGPS TOWと第1の報告された衛星のSV時刻とのミリ秒差を示すDelta TOW値とともに、GPS TOWのサブミリ秒GPS TOW部分を含むことが出来る。GPS時間支援測定パラメータは、測定されたGPS−GSM時間関連性における任意の不確定性を含むことが出来るGPS基準時刻不確定性を、さらに含むことが出来る。
【0137】
例4のRRLP位置測定応答メッセージは、また、例えば、追加SVに対する追加測定情報のような複数の追加情報エレメント60を含むことが出来る。追加測定情報は、GPS SV1−64に対して測定が報告されていないような場合に応じて、サービングBTSフレーム番号のようなフレーム番号を含めることが出来る。追加情報は、GPS SV1−64に対して測定が報告されていないような場合に応じて、また、GPS TOW時刻スタンプを含めることも出来る。
【0138】
追加測定情報は、また、例えば、SV65およびそれ以上(即ち、ガリレオSV)に対するSV識別、C/No(屈折の信号速度/インデックス)値、ドップラー値、C/Aコードチップの全体チップコード位相測定、C/Aコードチップの部分的チップコード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を含む、複数のパラメータを含むことが出来る。任意のコンステレーション特有コード位相測定が使用できる限りにおいて、例4の方法論に応じて、測定はC/AコードGPSチップに変換することが出来る。
【0139】
例4の方法論は、上述の方法に加えて、多数の方法で実現することが出来る。RRLPセグメントに対する特有の規則によって、幾つかの新規のASN.1コーディングを避けることが出来る。例えば、新規のコンステレーションIDパラメータ(あるいは、恐らくSV IDインクレメントは、コンステレーション特有データを含む任意のRRLP部品中に含むことが出来る。1つより多くのコンステレーションに対するデータは、その時は、同一のRRLP部品中には含まれないであろう。これにより、任意のコンステレーションに対する現在あるGPS ASN.1パラメータの再使用を可能とすることが出来、任意の追加コンステレーションに対する新規のASN.1パラメータの規定を避けることが出来るであろう。
【0140】
本出願に含まれるシステム、エレメント、および/またはプロセスは、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは両方の組み合わせによって実現することが出来、また、1つあるいはそれより多くのプロセッサを含むことが出来る。プロセッサは、デバイス、および/またはタスクを実行するための機械読み出し可能な命令のセットである。プロセッサは、プロセスを体現する命令のシリーズを実行出来る、任意のデバイスであり、限定ではなく、コンピュータ、マイクロプロセッサ、コントローラ、特定用途集積回路(ASIC)、有限状態機械、デジタル信号プロセッサ(DSP)、あるいは幾つかの他のメカニズムを含む。プロセッサは、ハードウェア、ファームウェア、および/またはソフトウェアの任意の組み合わせを含む。プロセッサは、実行可能なアプリケーションやプロシージャや情報デバイスにより使用するために、情報を、計算、マニピュレート、分析、変形、変換、あるいは送信することによって、および/または、情報を出力デバイスにルーティングすることによって、記憶された、および/または受領された情報上で動作する。
【0141】
実行可能なアプリケーションは、ユーザコマンドや入力に応じて、予め決められた機能、例えば、動作システムや、ソフトウェアアプリケーションプログラムや、他の情報処理システムの機能を実現するための機械コードあるいは機械読み出し可能な命令を具備する。
【0142】
実行可能なプロシージャは、コードのセグメント(即ち、機械読み出し可能な命令)、サブルーチン、あるいは他の別個のコードのセクションや、1つあるいはそれより多くの特別なプロセスを実行するための、実行可能なアプリケーションの一部であり、受領した入力パラメータ上で動作を実行すること、および結果の出力パラメータをもたらすことを含みうる。
【0143】
様々な実施形態において、本発明を実現するために、ソフトウェア命令と組み合わせてハードウェア回路を使用することが出来る。従って、手法は、ハードウェアとソフトウェアの特別な組み合わせや、データ処理システムによって実行される命令に対する、いかなる特別な情報源にも限定されない。加えて、この記述の全体を通して、様々な機能および動作が、記述を簡単にするために、ソフトウェアコードによって実行されたり、あるいは、引き起こされたりするように記述される。しかし、そのような表現の意味するところは、本技術分野の熟練者であれば、プロセッサによるコード実行の結果による機能であることを認識するであろう。
【0144】
本発明の面が、少なくとも部分的に、ソフトウェアで体現されうることは、本記述から明らかであろう。即ち、手法は、ステムのプロセッサが機械読み出し可能な媒体中に含まれる命令のシーケンスを実行することに応じて、コンピュータシステムや他のデータ処理システム中で遂行されうる。
【0145】
機械読み出し可能な媒体は、機械(例えば、コンピュータ、ネットワークデバイス、パーソナルデジタルアシスタント、コンピュータ、データプロセッサ、製造ツール、1つあるいはそれより多くのプロセッサのセットを持った任意のデバイス、等)によってアクセス可能な形の情報をもたらす(例えば、記憶および/または送信する)任意のメカニズムを含む。機械読み出し可能な媒体は、データ処理システムによって実行されたとき、システムに本発明の様々な方法を実行させる、ソフトウェアおよびデータを記憶するために使用することが出来る。この実行可能なソフトウェアおよび/またはデータの一部は、様々な場所に記憶することが出来る。
【0146】
例えば、機械読み出し可能な媒体は、記録可能/記録不能(例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、不揮発性メモリ、キャッシュ、遠隔記憶デバイス、等)、また、電気的、光学的、音響や他の形の伝搬信号(例えば、搬送波、赤外信号、デジタル信号、等)等を含む。
【0147】
本発明は、特有の例示的実施形態を参照しながら上述された。以下の請求項において説明される本発明の広い精神と範囲から逸脱することなく、本発明への様々な変形が明らかであろう。従って、明細書と図面は、制限的な感じというよりは、例解的な感じでみなされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置サーバから移動局に位置測定要求メッセージを送信することを具備し、
前記位置測定要求メッセージは、
(a)第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する位置決め方法を表す第1の方法情報と、
(b)前記第1のNSSに対する位置決め方法に対応し、第2のNSSに対する位置決め方法を表す第2の方法情報と、
(c)前記第1のNSSに対する支援データを表す第1の支援情報と、
(d)前記第1のNSSに対する前記支援データに対応し、前記第2のNSSに対する支援データを表す第2の支援情報とを備える位置サーバと移動局間の通信の方法。
【請求項2】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
次のエレメント:ディファレンシャル補正、ナビゲーションモデル、アルマナック、捕捉支援、あるいはリアルタイム完全性情報、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
GPS−ガリレオ時間オフセット(GGTO)をさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項4】
GPSシステム時間と別個のガリレオシステム時間を維持する前記位置サーバに応答して、
前記GGTOが、前記第1の支援情報および前記第2の支援情報に含まれる請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す前記第1の方法情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムの位置決め方法を具備し、また、
前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す前記第2の方法情報は、
ガリレオ衛星システムの位置決め方法を具備する請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第1のNSSに対する時間依存の支援データから、前記第2のNSSに対する時間依存の支援データへの変換を表す時間オフセットを計算するステップをさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項7】
移動局から位置サーバに、位置測定応答メッセージを送信することを具備し、
前記位置測定応答メッセージは、
(a)第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する測定情報を表す第1の測定情報、および、
(b)第2のNSSに対する測定情報を表し、前記第1のNSSに対する第1の測定情報に対応する第2の測定情報を備える移動局と位置サーバ間の通信の方法。
【請求項8】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報、および前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報の各々は、
次のエレメント:フレーム番号、全地球位置決め衛星(GPS)週内時刻(TOW)、あるいは複数の測定パラメータの少なくとも1つ、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記複数の測定パラメータの少なくとも1つは、
SV ID、C/No測定、ドップラー測定、コード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を具備する請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムからの測定情報を具備し、
前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報は、
ガリレオ衛星システムからの測定情報を具備する請求項7記載の方法。
【請求項11】
第1のSVが、位置決め方法の第1のセットを規定する第1のナビゲーション衛星システム(NSS)を備え、第2のSVが、位置決め方法の第2のセットを規定する第2のNSSを備えてなり、前記第1のSVから第1の信号を、また、前記第2のSVから第2の信号を受信する手段と、
前記第1および第2の信号を受信する手段に接続され、前記位置決め方法の第1のセットと前記位置決め方法の第2のセットに応じて、位置測定要求メッセージを作成するように適合されたプロセッサと、
移動局に前記位置測定要求メッセージを送信する手段とを具備し、
前記位置測定要求メッセージは、
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す第1の方法情報と、
前記第1のNSSに対する位置決め方法に対応し、前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す第2の方法情報と、
前記第1のNSSに対する支援データを表す第1の支援情報と、
前記第1のNSSに対する前記支援データに対応し、前記第2のNSSに対する支援データを表す第2の支援情報とを備える位置サーバ。
【請求項12】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
次のエレメント:ディファレンシャル補正、ナビゲーションモデル、アルマナック、捕捉支援、あるいはリアルタイム完全性情報、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項11記載の位置サーバ。
【請求項13】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
GPS−ガリレオ時間オフセット(GGTO)をさらに具備する請求項11記載の位置サーバ。
【請求項14】
GPSシステム時間と別個のガリレオシステム時間を維持する前記位置サーバに応答して、
前記GGTOが、前記第1の支援情報および前記第2の支援情報に含まれる請求項13記載の位置サーバ。
【請求項15】
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す前記第1の方法情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムの位置決め方法を具備し、また、
前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す前記第2の方法情報は、
ガリレオ衛星システムの位置決め方法を具備する請求項11記載の位置サーバ。
【請求項16】
前記第1のNSSに対する時間依存の支援データから、前記第2のNSSに対する時間依存の支援データへの変換を表す時間オフセットを計算するように、プロセッサがさらに適合された請求項11記載の位置サーバ。
【請求項17】
第1のSVが、位置決め方法の第1のセットを規定する第1のナビゲーション衛星システム(NSS)を備え、第2のSVが、位置決め方法の第2のセットを規定する第2のNSSを備え、前記第1のSVから第1の信号を、また前記第2のSVから第2の信号を受信する手段と、
前記第1および第2の信号を受信する手段に接続され、前記第1の信号と前記第2の信号に応答して、位置測定応答メッセージを作成するように適合されたプロセッサと、
位置サーバに、前記位置測定応答メッセージを送信する手段とを具備し、
前記位置測定応答メッセージは、
前記第1のNSSに対する測定情報を表す第1の測定情報、および、
前記第2のNSSに対する測定情報を表し、前記第1のNSSに対する前記測定情報に対応する第2の測定情報を備える移動局。
【請求項18】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報、および前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報の各々は、
次のエレメント:フレーム番号、全地球位置決め衛星(GPS)週内時刻(TOW)、あるいは複数の測定パラメータの少なくとも1つ、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項17記載の移動局。
【請求項19】
前記複数の測定パラメータの少なくとも1つは、
SV ID、C/No測定、ドップラー測定、コード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を具備する請求項18記載の移動局。
【請求項20】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムからの測定情報を具備し、
前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報は、
ガリレオ衛星システムからの測定情報を具備する請求項17記載の移動局。
【請求項21】
前記位置測定要求メッセージは、
第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する位置決め方法を表す第1の方法情報と、
前記第1のNSSに対する位置決め方法に対応し、第2のNSSに対する位置決め方法を表す第2の方法情報と、
前記第1のNSSに対する支援データを表す第1の支援情報と、
前記第1のNSSに対する前記支援データに対応し、前記第2のNSSに対する支援データを表す第2の支援情報とを備え、
少なくとも位置サーバに、位置測定要求メッセージをコンパイルさせるコードと、
少なくとも位置サーバに、前記位置測定要求メッセージを移動局へ送信させるコードとを備えるコンピュータ読み出し可能な媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
次のエレメント:ディファレンシャル補正、ナビゲーションモデル、アルマナック、捕捉支援、あるいはリアルタイム完全性情報、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項21記載の製品。
【請求項23】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
GPS−ガリレオ時間オフセット(GGTO)をさらに具備する請求項21記載の製品。
【請求項24】
GPSシステム時間と別個のガリレオシステム時間を維持する前記位置サーバに応答して、
前記GGTOが、前記第1の支援情報および前記第2の支援情報に含まれる請求項23記載の製品。
【請求項25】
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す第1の方法情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムの位置決め方法を具備し、また、
前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す前記第2の方法情報は、
ガリレオ衛星システムの位置決め方法を具備する請求項21記載の製品。
【請求項26】
前記コンピュータ読み出し可能な媒体は、少なくとも前記位置サーバに、前記第1のNSSに対する時間依存の支援データから、前記第2のNSSに対する時間依存の支援データへの変換を表す時間オフセットを計算させるコードをさらに具備する請求項21記載の製品。
【請求項27】
位置測定応答メッセージは、
第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する測定情報を表す第1の測定情報と、
前記第1のNSSに対する測定情報に対応し、第2のNSSに対する測定情報を表す第2の測定情報とを備え、
少なくとも移動局に、位置測定応答メッセージをコンパイルさせるコードと、
少なくとも移動局に、前記位置測定応答メッセージを位置サーバへ送信させるコードとを備えるコンピュータ読み出し可能な媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報、および前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報の各々は、
次のエレメント:フレーム番号、全地球位置決め衛星(GPS)週内時刻(TOW)、あるいは複数の測定パラメータの少なくとも1つ、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項27記載の製品。
【請求項29】
前記複数の測定パラメータの少なくとも1つは、
SV ID、C/No測定、ドップラー測定、コード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を具備する請求項28記載の製品。
【請求項30】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムからの測定情報を具備し、
前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報は、
ガリレオ衛星システムからの測定情報を具備する請求項27記載の製品。
【請求項1】
位置サーバから移動局に位置測定要求メッセージを送信することを具備し、
前記位置測定要求メッセージは、
(a)第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する位置決め方法を表す第1の方法情報と、
(b)前記第1のNSSに対する位置決め方法に対応し、第2のNSSに対する位置決め方法を表す第2の方法情報と、
(c)前記第1のNSSに対する支援データを表す第1の支援情報と、
(d)前記第1のNSSに対する前記支援データに対応し、前記第2のNSSに対する支援データを表す第2の支援情報とを備える位置サーバと移動局間の通信の方法。
【請求項2】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
次のエレメント:ディファレンシャル補正、ナビゲーションモデル、アルマナック、捕捉支援、あるいはリアルタイム完全性情報、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
GPS−ガリレオ時間オフセット(GGTO)をさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項4】
GPSシステム時間と別個のガリレオシステム時間を維持する前記位置サーバに応答して、
前記GGTOが、前記第1の支援情報および前記第2の支援情報に含まれる請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す前記第1の方法情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムの位置決め方法を具備し、また、
前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す前記第2の方法情報は、
ガリレオ衛星システムの位置決め方法を具備する請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記第1のNSSに対する時間依存の支援データから、前記第2のNSSに対する時間依存の支援データへの変換を表す時間オフセットを計算するステップをさらに具備する請求項1記載の方法。
【請求項7】
移動局から位置サーバに、位置測定応答メッセージを送信することを具備し、
前記位置測定応答メッセージは、
(a)第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する測定情報を表す第1の測定情報、および、
(b)第2のNSSに対する測定情報を表し、前記第1のNSSに対する第1の測定情報に対応する第2の測定情報を備える移動局と位置サーバ間の通信の方法。
【請求項8】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報、および前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報の各々は、
次のエレメント:フレーム番号、全地球位置決め衛星(GPS)週内時刻(TOW)、あるいは複数の測定パラメータの少なくとも1つ、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記複数の測定パラメータの少なくとも1つは、
SV ID、C/No測定、ドップラー測定、コード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を具備する請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムからの測定情報を具備し、
前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報は、
ガリレオ衛星システムからの測定情報を具備する請求項7記載の方法。
【請求項11】
第1のSVが、位置決め方法の第1のセットを規定する第1のナビゲーション衛星システム(NSS)を備え、第2のSVが、位置決め方法の第2のセットを規定する第2のNSSを備えてなり、前記第1のSVから第1の信号を、また、前記第2のSVから第2の信号を受信する手段と、
前記第1および第2の信号を受信する手段に接続され、前記位置決め方法の第1のセットと前記位置決め方法の第2のセットに応じて、位置測定要求メッセージを作成するように適合されたプロセッサと、
移動局に前記位置測定要求メッセージを送信する手段とを具備し、
前記位置測定要求メッセージは、
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す第1の方法情報と、
前記第1のNSSに対する位置決め方法に対応し、前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す第2の方法情報と、
前記第1のNSSに対する支援データを表す第1の支援情報と、
前記第1のNSSに対する前記支援データに対応し、前記第2のNSSに対する支援データを表す第2の支援情報とを備える位置サーバ。
【請求項12】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
次のエレメント:ディファレンシャル補正、ナビゲーションモデル、アルマナック、捕捉支援、あるいはリアルタイム完全性情報、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項11記載の位置サーバ。
【請求項13】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
GPS−ガリレオ時間オフセット(GGTO)をさらに具備する請求項11記載の位置サーバ。
【請求項14】
GPSシステム時間と別個のガリレオシステム時間を維持する前記位置サーバに応答して、
前記GGTOが、前記第1の支援情報および前記第2の支援情報に含まれる請求項13記載の位置サーバ。
【請求項15】
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す前記第1の方法情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムの位置決め方法を具備し、また、
前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す前記第2の方法情報は、
ガリレオ衛星システムの位置決め方法を具備する請求項11記載の位置サーバ。
【請求項16】
前記第1のNSSに対する時間依存の支援データから、前記第2のNSSに対する時間依存の支援データへの変換を表す時間オフセットを計算するように、プロセッサがさらに適合された請求項11記載の位置サーバ。
【請求項17】
第1のSVが、位置決め方法の第1のセットを規定する第1のナビゲーション衛星システム(NSS)を備え、第2のSVが、位置決め方法の第2のセットを規定する第2のNSSを備え、前記第1のSVから第1の信号を、また前記第2のSVから第2の信号を受信する手段と、
前記第1および第2の信号を受信する手段に接続され、前記第1の信号と前記第2の信号に応答して、位置測定応答メッセージを作成するように適合されたプロセッサと、
位置サーバに、前記位置測定応答メッセージを送信する手段とを具備し、
前記位置測定応答メッセージは、
前記第1のNSSに対する測定情報を表す第1の測定情報、および、
前記第2のNSSに対する測定情報を表し、前記第1のNSSに対する前記測定情報に対応する第2の測定情報を備える移動局。
【請求項18】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報、および前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報の各々は、
次のエレメント:フレーム番号、全地球位置決め衛星(GPS)週内時刻(TOW)、あるいは複数の測定パラメータの少なくとも1つ、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項17記載の移動局。
【請求項19】
前記複数の測定パラメータの少なくとも1つは、
SV ID、C/No測定、ドップラー測定、コード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を具備する請求項18記載の移動局。
【請求項20】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムからの測定情報を具備し、
前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報は、
ガリレオ衛星システムからの測定情報を具備する請求項17記載の移動局。
【請求項21】
前記位置測定要求メッセージは、
第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する位置決め方法を表す第1の方法情報と、
前記第1のNSSに対する位置決め方法に対応し、第2のNSSに対する位置決め方法を表す第2の方法情報と、
前記第1のNSSに対する支援データを表す第1の支援情報と、
前記第1のNSSに対する前記支援データに対応し、前記第2のNSSに対する支援データを表す第2の支援情報とを備え、
少なくとも位置サーバに、位置測定要求メッセージをコンパイルさせるコードと、
少なくとも位置サーバに、前記位置測定要求メッセージを移動局へ送信させるコードとを備えるコンピュータ読み出し可能な媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
次のエレメント:ディファレンシャル補正、ナビゲーションモデル、アルマナック、捕捉支援、あるいはリアルタイム完全性情報、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項21記載の製品。
【請求項23】
前記第1のNSSに対する支援データを表す前記第1の支援情報、および前記第2のNSSに対する支援データを表す前記第2の支援情報の各々は、
GPS−ガリレオ時間オフセット(GGTO)をさらに具備する請求項21記載の製品。
【請求項24】
GPSシステム時間と別個のガリレオシステム時間を維持する前記位置サーバに応答して、
前記GGTOが、前記第1の支援情報および前記第2の支援情報に含まれる請求項23記載の製品。
【請求項25】
前記第1のNSSに対する位置決め方法を表す第1の方法情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムの位置決め方法を具備し、また、
前記第2のNSSに対する位置決め方法を表す前記第2の方法情報は、
ガリレオ衛星システムの位置決め方法を具備する請求項21記載の製品。
【請求項26】
前記コンピュータ読み出し可能な媒体は、少なくとも前記位置サーバに、前記第1のNSSに対する時間依存の支援データから、前記第2のNSSに対する時間依存の支援データへの変換を表す時間オフセットを計算させるコードをさらに具備する請求項21記載の製品。
【請求項27】
位置測定応答メッセージは、
第1のナビゲーション衛星システム(NSS)に対する測定情報を表す第1の測定情報と、
前記第1のNSSに対する測定情報に対応し、第2のNSSに対する測定情報を表す第2の測定情報とを備え、
少なくとも移動局に、位置測定応答メッセージをコンパイルさせるコードと、
少なくとも移動局に、前記位置測定応答メッセージを位置サーバへ送信させるコードとを備えるコンピュータ読み出し可能な媒体を具備するコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報、および前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報の各々は、
次のエレメント:フレーム番号、全地球位置決め衛星(GPS)週内時刻(TOW)、あるいは複数の測定パラメータの少なくとも1つ、
の少なくとも1つをさらに具備する請求項27記載の製品。
【請求項29】
前記複数の測定パラメータの少なくとも1つは、
SV ID、C/No測定、ドップラー測定、コード位相測定、マルチパスインディケータ、およびRMS擬似距離誤差測定を具備する請求項28記載の製品。
【請求項30】
前記第1のNSSに対する測定情報を表す前記第1の測定情報は、
全地球位置衛星(GPS)システムからの測定情報を具備し、
前記第2のNSSに対する測定情報を表す前記第2の測定情報は、
ガリレオ衛星システムからの測定情報を具備する請求項27記載の製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−230111(P2012−230111A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−138852(P2012−138852)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【分割の表示】特願2010−516965(P2010−516965)の分割
【原出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138852(P2012−138852)
【出願日】平成24年6月20日(2012.6.20)
【分割の表示】特願2010−516965(P2010−516965)の分割
【原出願日】平成19年7月20日(2007.7.20)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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