内側ガーニッシュ組立体モジュールシステム
一部品内側ガーニッシュ組立体モジュールシステム(MS)が車両へのモジュールシステムの設置前に単一の構成要素として内側ガーニッシュモールド成形物(IG)、主要なシール(PS)、ガラスラン(GR)及び内側ベルトラインウェザーストリップ(IB)を結合する。ガーニッシュは、A及びBピラーと車両ドアの相互接続ヘッダ部分とに沿ってガラスランに固定される。更に主要なシールは、ガーニッシュに作動的に関連するか又は固定され、ドアにピン装着できるか又はドアに機械的に接続できるか及び(又は)接着固定できる。
【発明の詳細な説明】
【関連出願に対するクロスリファレンス】
【0001】
[0001]本願は、2007年6月29日に出願された米国仮特許出願番号第60/937,825号からの優先権を主張し、その開示を参照としてここに明確に組込む。[0002]本願はまた、「Inner Garnish Assembly」という名称の本出願人に係る国際特許出願番号PCT/US2005/042159号(国際特許出願日:2005年11月18日)に関連し、その国内出願は米国出願番号第11/631,712号として現在継続中である。この継続中の出願の開示は参照としてここに特に組込む。
【技術分野】
【0002】
[0003]上記継続中の631,712号明細書に示すように、車両の組立に関連するコスト、特に、車両の構成要素に関連するコストを削減する必要性はますます増大している。その出願明細書に詳述されているように、本出願人は内側ベルトラインウェザーストリップ(beltline weather strip)及びガラスシール組立体を統合する内側ガーニッシュ(garnish;装飾物)組立体を開発してきた。ガラスシール組立体はドア窓開口のAピラー、ヘッダ部分及びBピラー部分のまわりを延び、窓の周縁のまわりを有効にシールする。更に、内側ベルトラインウェザーストリップは窓開口の下方周縁に沿って延び、モールド成形された移行部材(時としてマッケットと呼ぶ)はガーニッシュ組立体への結合のために内側ベルトの両端に設けられる。
【背景技術】
【0003】
[0004]自動車の組立では、車両が組立ラインを通って進行するときに、別々のオペレータによる構成要素の設置又は組立を必要とする異なる構成要素を含む。従って、例えば、第1のオペレータは主要なシールを設置する。別の第2のオペレータはガラスランを設置する。第3のオペレータは内側ベルトを設置する。最後の第4のオペレータはガーニッシュを設置する。認識できるように、これらの各オペレータは車両の全体のコストを大幅に追加する。従って、オペレータの人数が同様に減れば、OEMにより大幅な節約を達成できる。
【0004】
[0005]更に、OEMへ供給される予め組立てたモジュールとして多数のこれらの構成要素を一緒にすると、公差累積問題が減少する。モジュールは車両上での個々の構成要素の使用に対する良好な嵌合、及び、クリーナーロック及び最終組立体のスタイルを提供する。[0006]更に、これらの異なる構成要素は各々車両に個々の構成要素を固定するために別個の取り付け構成を必要とする。その結果、限られた取り付け地点が車両構造の簡潔化を補助するので、構成要素(単数又は複数)のための取り付け地点の数を制限するのがまた望ましい。
【0005】
[0007]更なるコストの削減はOEMドア構造に関連する。[0008]従って、有効で、費用効果があり、全体の外観を向上させ、複雑さを大幅に減少させるような方法で、これら及び他の欠点を克服する組立体又はモジュールの要求が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0009]内側即ち内部ガーニッシュ組立体モジュールシステムは、関係する車両へのモジュールシステムの設置前に、内側ガーニッシュトリム即ちモールド成形物を、主要なドアシール、ガラスシール又はガラスラン及び内側ベルトラインウェザーストリップのうちの1つ又はそのすべてを1つの構成として結合する。
【0007】
[0010]モジュールシステムは関係する車両への設置前に副組立体として一緒に固定された主要なドアシール及び内側ガーニッシュトリムを含む。その1つの好ましい実施の形態においては、内側ガーニッシュトリムは第1及び第2のピラー部分(A及びBピラー又はB及びCピラーのいずれか)及び相互接続ヘッダ部分に沿って延び、関係する車両ドアへの副組立体の設置前に、副組立体として主要なドアシールに機械的に接続される。
【0008】
[0011]1つの好ましい構成においては、内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールは副組立体を形成するように一緒に機械的にスナップ止めされ、次いで、副組立体はテープにより関係する車両ドアに接着固定又は固定される。[0012]テープは好ましくは内側ガーニッシュトリムと主要なドアシールとの間の相互接続部に隣接して主要なドアシールと関係する車両ドアとの間に位置する。[0013]内側ガーニッシュトリムは更に主要なドアシールから離間した位置で関係する車両ドアに機械的に係合する。
【0009】
[0014]別の好ましい構成においては、内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールは副組立体を形成するようにピンにより一緒に接続され、ピンはまた関係する車両ドアに副組立体を固定するように機能する。[0015]ピンは、主要なドアシールに接続され、次いで、内側ガーニッシュトリムは、ピンにより関係する車両ドアに副組立体を固定する前に副組立体を形成するようにピンを介して主要なドアシールに固定される。
【0010】
[0016]モジュールシステムは、更に主要なドアシールから離間した区域でモジュール、特に、内側ガーニッシュトリムに固定された内側ガラス補助シールを含む。内側ガラス補助シールは、好ましくは、関係する窓の内側表面と摺動シール係合するように装着され、ベース区域とほぼU字形状となってベース区域から外方に延びる第1及び第2の脚部とを有するガラスラン部分に隣接するモジュールの少なくとも1つのシールリップを含む。シールリップは好ましくはガラスランの少なくとも第1及び第2の脚部から延びて、可動な窓の表面とシール係合する。ガラスランのシールリップ及び内側ガラス補助シールは低摩擦表面を有し、ガラスランの他の区域は改善された磨耗特性を強調する硬質材料を含むことができる。
【0011】
[0017]更に、アンチトラップセンサ/スイッチ組立体をモジュールシステム内に組込むことができる。[0018]アンチトラップスイッチ/センサ組立体は、好ましくは内側ガラス補助シールの一部として、一層好ましくはそのシールリップに隣接して、モジュール内に組込まれる。[0019]モジュールシステムのガーニッシュ部分は車両の内部に対してカラーキーとすることができ、審美性のためのきめ仕上げを含むことができる。
【0012】
[0020]内側ガーニッシュトリムモジュールを組立てる方法は、内側ガーニッシュトリムを提供する工程と、関係する車両ドアに副組立体を設置する前に副組立体を形成するように内側ガーニッシュトリムに主要なドアシールを結合する工程とを含む。[0021]内側ガーニッシュトリムは、好ましくは主要なドアシールに機械的に結合され、副組立体は、好ましくは関係する車両ドアにテープ止め又はピン止めされる。[0022]1つの実施の形態においては、内側ガラス補助シールは好ましくはモジュールシステムに固定される。[0023]別の好ましい実施の形態においては、アンチトラップセンサ/スイッチ組立体は内側ガラス補助シール内に組込まれる。[0024]この方法は、更にベルトラインシールをモジュールシステムに結合する工程を含むことができる。
【0013】
[0025]この開示の主要な利点は、部品の数、材料の取り扱い、搬送、組立時間及び労働(設置)に関連するコストの劇的な削減を達成させる一部品単一構造体に関する。[0026]また、内側ガーニッシュモジュールシステムを供給する単一の源に関連するコスト節約の付加的な利点がある。
【0014】
[0027]更に別の利点は、前以って分離された構成要素の内部嵌合に関する。[0028]当業者なら、本発明の更に他の利益及び利点は、向上した性能、外観及び組立労力の節減に加えて、次の詳細な説明を読み、理解することにより、明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は内側ガーニッシュ組立体モジュールシステムの第1の好ましい実施の形態の平面図である。
【図2】図2は図1のほぼ2−2線に沿った断面図である。
【図3】図3はこれまた図1のほぼ2−2線に沿った断面図における内側ガーニッシュ/主要シールシール副組立体を示す。
【図4】図4は図2の参照方向4にほぼ沿って見た図である。
【図5】図5は図1のほぼ5−5線に沿った内側ベルトラインウェザーストリップの断面図である。
【図6】図6は図1のほぼ6−6線に沿った主要なシール及び関連するファスナーの分解部品断面図である。
【図7】図7は図1のほぼ2−2線に沿った内側ガーニッシュ/主要シール副組立体の第2の好ましい構成の断面図である。
【図8】図8は図1のほぼ2−2線に沿った図7の内側ガーニッシュ/主要シール副組立体のみを示す。
【図9】図9は図1のほぼ2−2線に沿った内側ガーニッシュ/主要シール副組立体の第3の好ましい実施の形態の断面図である。
【図10】図10はこれまた図1のほぼ2−2線に沿った図9の内側ガーニッシュ主要シール副組立体のみを示す。
【図11】図11はアンチトラップスイッチを組込んだ内側ガーニッシュ組立体モジュールシステムの第2の好ましい実施の形態の平面図である。
【図12】図12は図11のほぼ12−12線に沿ったアンチトラップスイッチを備える内側ガーニッシュ/主要シール副組立体の断面図である。
【図13】図13は後部ドアのための内部トリムモジュールの斜視図である。
【図14】図14は図13のほぼ14−14線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0044]内側ガーニッシュ/主要シール副組立体即ちモジュールシステムMSを図1に示す。モジュールシステムは、少なくとも内側ガーニッシュ部材即ちトリムIGと、主要なドアシールPSとを有する。更に、モジュールシステムは、補助の内側ガラスシールGSのような窓即ちガラスシールと、アンチトラップスイッチ/センサATSと、内側ベルトラインウェザーストリップIBとを有することができる。当業界で一般的に知られているように、自動車のドア50は、その中で窓が手動又は動力レギュレータを介して開口に関して移動できるような窓開口を有する。例えば、窓が第1の上昇した位置に位置するときに、Aピラー、Bピラー及び相互接続ヘッダ区域に沿って窓のまわりをシールする必要がある。更に、内側ベルトラインウェザーストリップIBはベルトラインに沿ってドアと窓の内側表面との間にシールインターフェイスを提供する。
【0017】
[0045]更に図2−4を参照すると、例えばエラストマー材料内に包まれ、フランジ58に把持係合する保持フィンガ56を含む剛直なコア54により形成された装着部分52を含むガラスランGRをそこに固定した車両ドアの部分を示す。ガラスランGRは更にベース60とそこから延びる第1及び第2の脚部62、64とにより画定されたほぼU字状の部分を含む。各脚部又はベースは好ましくは窓Wの周縁に選択的にシール係合するためにその上に位置する低摩擦表面68を備えた1又はそれ以上のシールリップ66を有する。外観表面80は、好ましくは装着部分に別個に装着されるか又は組立体の一部として形成され、一方、ドアが車体VBに関して閉じたときに車体の一部と係合するための付加的なシールリップ82が設けられる。
【0018】
[0046]内側ガーニッシュトリムIGは、例えばドアパネルのフランジのまわりで及びガラスランの第1の脚部62の下方で、ドア50の一部と共働的に把持係合するようになった構造を有する第1の部分90を含む。内側ガーニッシュの中間区域92は車両のドア金属の露出した部分を覆い、主要なシール取り付け部即ち装着部分94に併合する。特に、主要なドアシールPSは一対の離間した脚部102a、102bにより画定されたベース102から外方に延びる中空のシールバルブ部分100を有する。離間した脚部は内側ガーニッシュの主要なシール装着部分94の脚部を受け入れるように形状づけられる。一層特には、ベース区域102a、102b及び内側ガーニッシュの装着脚部94はそこを通してファスナー110を受け入れるようになった整合した開口(符号を付けず)を有し、そのファスナーはまたドア上の離間した周辺位置で主要なシール及び内側ガーニッシュを固定するためにドア金属50の開口112を通って延びる。
【0019】
図1から認識できるように、これらのファスナーは、Aピラー、Bピラー及びヘッダ部分に沿って主要なシール及び内側ガーニッシュの双方を通って延びる。内側ベルトの下方のこれらの区域においては、一層標準のファスナー(即ち、主要なシール及びガーニッシュのような2つの構成要素を車両ドアに同時に固定するようには修正されていないファスナー)は図1に示すような主要なシールの下方部分に沿って交差ラインにより明確にされた離間する位置で主要なシールを固定するために使用される。勿論、当業者なら、この開示の範囲及び意図から逸脱することなく、接着テープのような他の主要シール固定方法を使用できることを認識できよう。
【0020】
[0047]図3、図4で更に明確なように、ガーニッシュ及び主要なドアシールは、副組立体を形成するようにウェザーストリップ又は主要なドアシールPSをガーニッシュIGに同時に固定し、次いで、主要なシール/ガーニッシュ副組立体をドアに固定するために、ファスナー110と共働する。図4に特に示すように、内側ガーニッシュは好ましくはベルトの上方のガーニッシュの区域において細長い溝穴状の開口を含む。細長い開口114は、主要なシールが締結地点間で僅かに引き伸ばされるのを許容し、また、公差蓄積又はスリップを許容する。ファスナーはベースの上方及び下方の脚部102a、102bに装着され、細長い開口114は、ガーニッシュが開口の側部アクセス部114aを通しての横断方向への摺動により主要なドアシールに組立てられるのを許容する。
【0021】
[0048]図5に示すように、内側ベルトIBは、ほぼ従来の構造のものであり、ドアフランジに沿って把持されるようにエラストマー材料内に包まれる。このようにして、シールリップ118は、可動な窓の内側表面に対して摺動、シール及び係合するように位置決めされる。一方、図6は、関係する車両ドアに主要なドアシールを固定するために主要なドアシールPSの中空シールバルブ100特にそのベース区域102と共働する普通のファスナー110´の使用を特に示す。
【0022】
[0049]内側ガーニッシュ/主要シール副組立体即ちモジュールの第2の好ましい実施の形態、及び、単一部品のモジュールシステムを形成するためのガラスランGR及び車両ドアとのその共働を図7、8に示す。図2−4の実施の形態で述べたピン110のようなファスナーを使用するのではなく、ここでは、内側ガーニッシュ及び主要シール副組立体は機械的に相互接続され、引き続いて、副組立体はドアに接着固定又はテープ止めされる。参照を容易にするため、同様の符号は同様の素子を示し、新たな構成要素のみに新たな符号を付す。従って、内側ガーニッシュIGは脚部102a、102bの1つから主要なドアシールのベースの他の脚部の方へ内方に延びる肩部122とスナップ嵌合又は係止する先が曲がった脚部120を含む修正された接続区域94を有する。
【0023】
次いで、好ましくは、ドアに副組立体を固定するために、主要なシールのベース102に沿って、好ましくは脚部102bの下側に沿って、テープ124が設けられる。内側ガーニッシュの反対側の端部90は図2を参照して上述したような方法でガラスランGRに相互接続したままである。同様に、一貫性及び簡潔さの目的のために、残りの構造体も同じものとして示す。
【0024】
[0050]内側ガーニッシュトリム/主要ドアシール副組立体の第3の好ましい実施の形態を図9、10に示す。これまた、参照の容易さ及び簡潔さの目的のために、同様の符号は同様の構成要素を示し、一方、新たな符号は新たな構成要素を特定する。ここでは、主要なドアシールPS及び内側ガーニッシュトリムIGは図7、8を参照して示し、説明したものと同じ方法で相互接続される。すなわち、トリムの脚部120は内側ガーニッシュトリムの接続脚部94と主要なドアシールの離間した脚部102a、102bとの間のスナップ嵌合を提供するように主要なドアシールのベース102の一方の脚部の肩部122と共働する。
【0025】
この内側ガーニッシュトリム/主要ドアシール組立体は、次いでテープ124によりドアに固定される。特に、両面テープの第1の面は主要なドアシールのベースの脚部102bの下側に固定され、第2の面はドアの金属表面に固定される。内側ガーニッシュトリム/主要ドアシール副組立体がガラスランGRと相互接続し、共働するような方法で、区別の主要な領域が存在する。先に述べた実施の形態におけるシールリップ66はすべて一体的に形成されるか又はガラスラン押出し工程の一部として形成され、ガラスランから外方に延びていたが、図9、10においては、内側ガーニッシュの修正された端部132から外方に延びる最外側のシールリップ130により補助の内側ガラスシールGSが提供される。
【0026】
従って、シールリップ66は、依然としてガラスラン部分の第1の脚部62及びベース60から延びるが、シールリップ130は内側ガーニッシュトリムの端部132から延びる補助の内側ガラスシールに接続される。最終的に、補助のシール130が窓Wに関して適正に固定され、位置決めされるように、内側ガーニッシュの端部132はシールリップ部分130に対してスナップ嵌合構成を形成する。
【0027】
[0051]図11、図12は、一般的に図9、10の第3の好ましい実施の形態に関連する。唯一の付加的な修正は補助内側グラスシール/内側ガーニッシュトリムインターフェイス内へのアンチトラップ即ちアンチピンチスイッチ/センサATSの組込みである。特に、アンチトラップスイッチは、ガーニッシュの全体の周辺部分に沿って、即ちAピラーとBピラーに沿って及びヘッダ部分に沿って延びるように図11に示す。スイッチは、好ましくは内側ガーニッシュの脚部132の一端に設けた内側ガラスシールから延びる修正された補助のシールリップ130内に組込まれる。アンチトラップスイッチの特に詳細は、例えば本出願人に係るWO2007/022355号明細書に示され、記載されているように、当業界で一般に周知であり、そのため、ここでは更なる詳細は不要であると思われる。
【0028】
しかし、多分図11、12で最も明確なように、修正された主要なシールPS、内側ガーニッシュIG、及びモジュールシステムMSとして参照する内側ガラス補助シールGSは、アンチトラップスイッチATSを構造体内へ組込むことができ、窓をグラスラン内へ受け入れるような領域に近接して位置決めできる容易な方法を示す。これは特に重要である。その理由は、窓がガラスランに関して上昇したときに物体が窓間で偶然に捕捉された場合に生じることのある挟みの可能な領域だからである。
【0029】
[0052]図13、図14は、内側ガーニッシュトリムIGに接続され、補助の内側ガラスシールGSを組込んだ主要なドアシールPSの別の構成を示す。内側ガーニッシュトリム及びドアシールの相互接続の形状は僅かに修正されるが、ドアシールと内側ガーニッシュトリムとの間の機械的な係合は依然として使用する。唯一の脚部がシールのベースに沿って設けられ、ガーニッシュトリムとの相互接続部は、例えば図7、図8の構成から約90度の付加的な曲げ140を受ける。この区域では、ドアとのインターフェイスに沿ってテープ又はファスナーは設けられない。一方、補助の内側グラスシールGSは、図9、図10の構成から僅かに修正される。一層特には、補助の内側ガラスシールはS字形状を有し、この場合、S字形状の1つの部分150は関係する車両ドアに副組立体を固定するためにドアのフランジに係合する。S字形状の他の部分152は補助のガラスシールGSに内側ガーニッシュトリムIGを保持するように肩部156と共働する内側ガーニッシュトリムの保持脚部154を受け入れる。
【0030】
[0053]当業者なら、内側ガーニッシュトリムモジュールを組立てる対応する方法が内側ガーニッシュトリムを提供する工程と、関係する車両ドアへの副組立体の設置前に副組立体を形成するように主要なドアシールを内側ガーニッシュトリムに結合する工程とを含むことを認識できよう。この方法は、主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを結合するために例えばピンにより主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを機械的に結合する工程を含むことができる。次いで、関係する車両ドアに副組立体を固定するためにピン又はテープを使用することができる。内側ガラス補助シールは上述のようにモジュールシステム又は副組立体に容易に結合することができる。同様に、アンチトラップセンサ/スイッチ組立体は内側ガラス補助シール及び(又は)モジュールシステムに結合されたベルトラインシール内に組込むことができる。
【0031】
[0054]好ましい実施の形態を参照して本発明を説明した。この明細書を読み、理解することにより、当業者なら、修正及び変形を案出できよう。特許請求の範囲の要旨又はその等価事項内に入る限り、すべてのこのような修正及び変形を含むことを意図するものである。
【符号の説明】
【0032】
MS:モジュールシステム、IG:内側ガーニッシュトリム、PS:主要なドアシール、GS:補助内側ガラスシール、ATS:アンチトラップセンサ/スイッチ、IB:内側ベルトラインウェザーストリップ、W:窓、GR:ガラスラン、50:車両ドア、62、64:脚部。
【関連出願に対するクロスリファレンス】
【0001】
[0001]本願は、2007年6月29日に出願された米国仮特許出願番号第60/937,825号からの優先権を主張し、その開示を参照としてここに明確に組込む。[0002]本願はまた、「Inner Garnish Assembly」という名称の本出願人に係る国際特許出願番号PCT/US2005/042159号(国際特許出願日:2005年11月18日)に関連し、その国内出願は米国出願番号第11/631,712号として現在継続中である。この継続中の出願の開示は参照としてここに特に組込む。
【技術分野】
【0002】
[0003]上記継続中の631,712号明細書に示すように、車両の組立に関連するコスト、特に、車両の構成要素に関連するコストを削減する必要性はますます増大している。その出願明細書に詳述されているように、本出願人は内側ベルトラインウェザーストリップ(beltline weather strip)及びガラスシール組立体を統合する内側ガーニッシュ(garnish;装飾物)組立体を開発してきた。ガラスシール組立体はドア窓開口のAピラー、ヘッダ部分及びBピラー部分のまわりを延び、窓の周縁のまわりを有効にシールする。更に、内側ベルトラインウェザーストリップは窓開口の下方周縁に沿って延び、モールド成形された移行部材(時としてマッケットと呼ぶ)はガーニッシュ組立体への結合のために内側ベルトの両端に設けられる。
【背景技術】
【0003】
[0004]自動車の組立では、車両が組立ラインを通って進行するときに、別々のオペレータによる構成要素の設置又は組立を必要とする異なる構成要素を含む。従って、例えば、第1のオペレータは主要なシールを設置する。別の第2のオペレータはガラスランを設置する。第3のオペレータは内側ベルトを設置する。最後の第4のオペレータはガーニッシュを設置する。認識できるように、これらの各オペレータは車両の全体のコストを大幅に追加する。従って、オペレータの人数が同様に減れば、OEMにより大幅な節約を達成できる。
【0004】
[0005]更に、OEMへ供給される予め組立てたモジュールとして多数のこれらの構成要素を一緒にすると、公差累積問題が減少する。モジュールは車両上での個々の構成要素の使用に対する良好な嵌合、及び、クリーナーロック及び最終組立体のスタイルを提供する。[0006]更に、これらの異なる構成要素は各々車両に個々の構成要素を固定するために別個の取り付け構成を必要とする。その結果、限られた取り付け地点が車両構造の簡潔化を補助するので、構成要素(単数又は複数)のための取り付け地点の数を制限するのがまた望ましい。
【0005】
[0007]更なるコストの削減はOEMドア構造に関連する。[0008]従って、有効で、費用効果があり、全体の外観を向上させ、複雑さを大幅に減少させるような方法で、これら及び他の欠点を克服する組立体又はモジュールの要求が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
[0009]内側即ち内部ガーニッシュ組立体モジュールシステムは、関係する車両へのモジュールシステムの設置前に、内側ガーニッシュトリム即ちモールド成形物を、主要なドアシール、ガラスシール又はガラスラン及び内側ベルトラインウェザーストリップのうちの1つ又はそのすべてを1つの構成として結合する。
【0007】
[0010]モジュールシステムは関係する車両への設置前に副組立体として一緒に固定された主要なドアシール及び内側ガーニッシュトリムを含む。その1つの好ましい実施の形態においては、内側ガーニッシュトリムは第1及び第2のピラー部分(A及びBピラー又はB及びCピラーのいずれか)及び相互接続ヘッダ部分に沿って延び、関係する車両ドアへの副組立体の設置前に、副組立体として主要なドアシールに機械的に接続される。
【0008】
[0011]1つの好ましい構成においては、内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールは副組立体を形成するように一緒に機械的にスナップ止めされ、次いで、副組立体はテープにより関係する車両ドアに接着固定又は固定される。[0012]テープは好ましくは内側ガーニッシュトリムと主要なドアシールとの間の相互接続部に隣接して主要なドアシールと関係する車両ドアとの間に位置する。[0013]内側ガーニッシュトリムは更に主要なドアシールから離間した位置で関係する車両ドアに機械的に係合する。
【0009】
[0014]別の好ましい構成においては、内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールは副組立体を形成するようにピンにより一緒に接続され、ピンはまた関係する車両ドアに副組立体を固定するように機能する。[0015]ピンは、主要なドアシールに接続され、次いで、内側ガーニッシュトリムは、ピンにより関係する車両ドアに副組立体を固定する前に副組立体を形成するようにピンを介して主要なドアシールに固定される。
【0010】
[0016]モジュールシステムは、更に主要なドアシールから離間した区域でモジュール、特に、内側ガーニッシュトリムに固定された内側ガラス補助シールを含む。内側ガラス補助シールは、好ましくは、関係する窓の内側表面と摺動シール係合するように装着され、ベース区域とほぼU字形状となってベース区域から外方に延びる第1及び第2の脚部とを有するガラスラン部分に隣接するモジュールの少なくとも1つのシールリップを含む。シールリップは好ましくはガラスランの少なくとも第1及び第2の脚部から延びて、可動な窓の表面とシール係合する。ガラスランのシールリップ及び内側ガラス補助シールは低摩擦表面を有し、ガラスランの他の区域は改善された磨耗特性を強調する硬質材料を含むことができる。
【0011】
[0017]更に、アンチトラップセンサ/スイッチ組立体をモジュールシステム内に組込むことができる。[0018]アンチトラップスイッチ/センサ組立体は、好ましくは内側ガラス補助シールの一部として、一層好ましくはそのシールリップに隣接して、モジュール内に組込まれる。[0019]モジュールシステムのガーニッシュ部分は車両の内部に対してカラーキーとすることができ、審美性のためのきめ仕上げを含むことができる。
【0012】
[0020]内側ガーニッシュトリムモジュールを組立てる方法は、内側ガーニッシュトリムを提供する工程と、関係する車両ドアに副組立体を設置する前に副組立体を形成するように内側ガーニッシュトリムに主要なドアシールを結合する工程とを含む。[0021]内側ガーニッシュトリムは、好ましくは主要なドアシールに機械的に結合され、副組立体は、好ましくは関係する車両ドアにテープ止め又はピン止めされる。[0022]1つの実施の形態においては、内側ガラス補助シールは好ましくはモジュールシステムに固定される。[0023]別の好ましい実施の形態においては、アンチトラップセンサ/スイッチ組立体は内側ガラス補助シール内に組込まれる。[0024]この方法は、更にベルトラインシールをモジュールシステムに結合する工程を含むことができる。
【0013】
[0025]この開示の主要な利点は、部品の数、材料の取り扱い、搬送、組立時間及び労働(設置)に関連するコストの劇的な削減を達成させる一部品単一構造体に関する。[0026]また、内側ガーニッシュモジュールシステムを供給する単一の源に関連するコスト節約の付加的な利点がある。
【0014】
[0027]更に別の利点は、前以って分離された構成要素の内部嵌合に関する。[0028]当業者なら、本発明の更に他の利益及び利点は、向上した性能、外観及び組立労力の節減に加えて、次の詳細な説明を読み、理解することにより、明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は内側ガーニッシュ組立体モジュールシステムの第1の好ましい実施の形態の平面図である。
【図2】図2は図1のほぼ2−2線に沿った断面図である。
【図3】図3はこれまた図1のほぼ2−2線に沿った断面図における内側ガーニッシュ/主要シールシール副組立体を示す。
【図4】図4は図2の参照方向4にほぼ沿って見た図である。
【図5】図5は図1のほぼ5−5線に沿った内側ベルトラインウェザーストリップの断面図である。
【図6】図6は図1のほぼ6−6線に沿った主要なシール及び関連するファスナーの分解部品断面図である。
【図7】図7は図1のほぼ2−2線に沿った内側ガーニッシュ/主要シール副組立体の第2の好ましい構成の断面図である。
【図8】図8は図1のほぼ2−2線に沿った図7の内側ガーニッシュ/主要シール副組立体のみを示す。
【図9】図9は図1のほぼ2−2線に沿った内側ガーニッシュ/主要シール副組立体の第3の好ましい実施の形態の断面図である。
【図10】図10はこれまた図1のほぼ2−2線に沿った図9の内側ガーニッシュ主要シール副組立体のみを示す。
【図11】図11はアンチトラップスイッチを組込んだ内側ガーニッシュ組立体モジュールシステムの第2の好ましい実施の形態の平面図である。
【図12】図12は図11のほぼ12−12線に沿ったアンチトラップスイッチを備える内側ガーニッシュ/主要シール副組立体の断面図である。
【図13】図13は後部ドアのための内部トリムモジュールの斜視図である。
【図14】図14は図13のほぼ14−14線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
[0044]内側ガーニッシュ/主要シール副組立体即ちモジュールシステムMSを図1に示す。モジュールシステムは、少なくとも内側ガーニッシュ部材即ちトリムIGと、主要なドアシールPSとを有する。更に、モジュールシステムは、補助の内側ガラスシールGSのような窓即ちガラスシールと、アンチトラップスイッチ/センサATSと、内側ベルトラインウェザーストリップIBとを有することができる。当業界で一般的に知られているように、自動車のドア50は、その中で窓が手動又は動力レギュレータを介して開口に関して移動できるような窓開口を有する。例えば、窓が第1の上昇した位置に位置するときに、Aピラー、Bピラー及び相互接続ヘッダ区域に沿って窓のまわりをシールする必要がある。更に、内側ベルトラインウェザーストリップIBはベルトラインに沿ってドアと窓の内側表面との間にシールインターフェイスを提供する。
【0017】
[0045]更に図2−4を参照すると、例えばエラストマー材料内に包まれ、フランジ58に把持係合する保持フィンガ56を含む剛直なコア54により形成された装着部分52を含むガラスランGRをそこに固定した車両ドアの部分を示す。ガラスランGRは更にベース60とそこから延びる第1及び第2の脚部62、64とにより画定されたほぼU字状の部分を含む。各脚部又はベースは好ましくは窓Wの周縁に選択的にシール係合するためにその上に位置する低摩擦表面68を備えた1又はそれ以上のシールリップ66を有する。外観表面80は、好ましくは装着部分に別個に装着されるか又は組立体の一部として形成され、一方、ドアが車体VBに関して閉じたときに車体の一部と係合するための付加的なシールリップ82が設けられる。
【0018】
[0046]内側ガーニッシュトリムIGは、例えばドアパネルのフランジのまわりで及びガラスランの第1の脚部62の下方で、ドア50の一部と共働的に把持係合するようになった構造を有する第1の部分90を含む。内側ガーニッシュの中間区域92は車両のドア金属の露出した部分を覆い、主要なシール取り付け部即ち装着部分94に併合する。特に、主要なドアシールPSは一対の離間した脚部102a、102bにより画定されたベース102から外方に延びる中空のシールバルブ部分100を有する。離間した脚部は内側ガーニッシュの主要なシール装着部分94の脚部を受け入れるように形状づけられる。一層特には、ベース区域102a、102b及び内側ガーニッシュの装着脚部94はそこを通してファスナー110を受け入れるようになった整合した開口(符号を付けず)を有し、そのファスナーはまたドア上の離間した周辺位置で主要なシール及び内側ガーニッシュを固定するためにドア金属50の開口112を通って延びる。
【0019】
図1から認識できるように、これらのファスナーは、Aピラー、Bピラー及びヘッダ部分に沿って主要なシール及び内側ガーニッシュの双方を通って延びる。内側ベルトの下方のこれらの区域においては、一層標準のファスナー(即ち、主要なシール及びガーニッシュのような2つの構成要素を車両ドアに同時に固定するようには修正されていないファスナー)は図1に示すような主要なシールの下方部分に沿って交差ラインにより明確にされた離間する位置で主要なシールを固定するために使用される。勿論、当業者なら、この開示の範囲及び意図から逸脱することなく、接着テープのような他の主要シール固定方法を使用できることを認識できよう。
【0020】
[0047]図3、図4で更に明確なように、ガーニッシュ及び主要なドアシールは、副組立体を形成するようにウェザーストリップ又は主要なドアシールPSをガーニッシュIGに同時に固定し、次いで、主要なシール/ガーニッシュ副組立体をドアに固定するために、ファスナー110と共働する。図4に特に示すように、内側ガーニッシュは好ましくはベルトの上方のガーニッシュの区域において細長い溝穴状の開口を含む。細長い開口114は、主要なシールが締結地点間で僅かに引き伸ばされるのを許容し、また、公差蓄積又はスリップを許容する。ファスナーはベースの上方及び下方の脚部102a、102bに装着され、細長い開口114は、ガーニッシュが開口の側部アクセス部114aを通しての横断方向への摺動により主要なドアシールに組立てられるのを許容する。
【0021】
[0048]図5に示すように、内側ベルトIBは、ほぼ従来の構造のものであり、ドアフランジに沿って把持されるようにエラストマー材料内に包まれる。このようにして、シールリップ118は、可動な窓の内側表面に対して摺動、シール及び係合するように位置決めされる。一方、図6は、関係する車両ドアに主要なドアシールを固定するために主要なドアシールPSの中空シールバルブ100特にそのベース区域102と共働する普通のファスナー110´の使用を特に示す。
【0022】
[0049]内側ガーニッシュ/主要シール副組立体即ちモジュールの第2の好ましい実施の形態、及び、単一部品のモジュールシステムを形成するためのガラスランGR及び車両ドアとのその共働を図7、8に示す。図2−4の実施の形態で述べたピン110のようなファスナーを使用するのではなく、ここでは、内側ガーニッシュ及び主要シール副組立体は機械的に相互接続され、引き続いて、副組立体はドアに接着固定又はテープ止めされる。参照を容易にするため、同様の符号は同様の素子を示し、新たな構成要素のみに新たな符号を付す。従って、内側ガーニッシュIGは脚部102a、102bの1つから主要なドアシールのベースの他の脚部の方へ内方に延びる肩部122とスナップ嵌合又は係止する先が曲がった脚部120を含む修正された接続区域94を有する。
【0023】
次いで、好ましくは、ドアに副組立体を固定するために、主要なシールのベース102に沿って、好ましくは脚部102bの下側に沿って、テープ124が設けられる。内側ガーニッシュの反対側の端部90は図2を参照して上述したような方法でガラスランGRに相互接続したままである。同様に、一貫性及び簡潔さの目的のために、残りの構造体も同じものとして示す。
【0024】
[0050]内側ガーニッシュトリム/主要ドアシール副組立体の第3の好ましい実施の形態を図9、10に示す。これまた、参照の容易さ及び簡潔さの目的のために、同様の符号は同様の構成要素を示し、一方、新たな符号は新たな構成要素を特定する。ここでは、主要なドアシールPS及び内側ガーニッシュトリムIGは図7、8を参照して示し、説明したものと同じ方法で相互接続される。すなわち、トリムの脚部120は内側ガーニッシュトリムの接続脚部94と主要なドアシールの離間した脚部102a、102bとの間のスナップ嵌合を提供するように主要なドアシールのベース102の一方の脚部の肩部122と共働する。
【0025】
この内側ガーニッシュトリム/主要ドアシール組立体は、次いでテープ124によりドアに固定される。特に、両面テープの第1の面は主要なドアシールのベースの脚部102bの下側に固定され、第2の面はドアの金属表面に固定される。内側ガーニッシュトリム/主要ドアシール副組立体がガラスランGRと相互接続し、共働するような方法で、区別の主要な領域が存在する。先に述べた実施の形態におけるシールリップ66はすべて一体的に形成されるか又はガラスラン押出し工程の一部として形成され、ガラスランから外方に延びていたが、図9、10においては、内側ガーニッシュの修正された端部132から外方に延びる最外側のシールリップ130により補助の内側ガラスシールGSが提供される。
【0026】
従って、シールリップ66は、依然としてガラスラン部分の第1の脚部62及びベース60から延びるが、シールリップ130は内側ガーニッシュトリムの端部132から延びる補助の内側ガラスシールに接続される。最終的に、補助のシール130が窓Wに関して適正に固定され、位置決めされるように、内側ガーニッシュの端部132はシールリップ部分130に対してスナップ嵌合構成を形成する。
【0027】
[0051]図11、図12は、一般的に図9、10の第3の好ましい実施の形態に関連する。唯一の付加的な修正は補助内側グラスシール/内側ガーニッシュトリムインターフェイス内へのアンチトラップ即ちアンチピンチスイッチ/センサATSの組込みである。特に、アンチトラップスイッチは、ガーニッシュの全体の周辺部分に沿って、即ちAピラーとBピラーに沿って及びヘッダ部分に沿って延びるように図11に示す。スイッチは、好ましくは内側ガーニッシュの脚部132の一端に設けた内側ガラスシールから延びる修正された補助のシールリップ130内に組込まれる。アンチトラップスイッチの特に詳細は、例えば本出願人に係るWO2007/022355号明細書に示され、記載されているように、当業界で一般に周知であり、そのため、ここでは更なる詳細は不要であると思われる。
【0028】
しかし、多分図11、12で最も明確なように、修正された主要なシールPS、内側ガーニッシュIG、及びモジュールシステムMSとして参照する内側ガラス補助シールGSは、アンチトラップスイッチATSを構造体内へ組込むことができ、窓をグラスラン内へ受け入れるような領域に近接して位置決めできる容易な方法を示す。これは特に重要である。その理由は、窓がガラスランに関して上昇したときに物体が窓間で偶然に捕捉された場合に生じることのある挟みの可能な領域だからである。
【0029】
[0052]図13、図14は、内側ガーニッシュトリムIGに接続され、補助の内側ガラスシールGSを組込んだ主要なドアシールPSの別の構成を示す。内側ガーニッシュトリム及びドアシールの相互接続の形状は僅かに修正されるが、ドアシールと内側ガーニッシュトリムとの間の機械的な係合は依然として使用する。唯一の脚部がシールのベースに沿って設けられ、ガーニッシュトリムとの相互接続部は、例えば図7、図8の構成から約90度の付加的な曲げ140を受ける。この区域では、ドアとのインターフェイスに沿ってテープ又はファスナーは設けられない。一方、補助の内側グラスシールGSは、図9、図10の構成から僅かに修正される。一層特には、補助の内側ガラスシールはS字形状を有し、この場合、S字形状の1つの部分150は関係する車両ドアに副組立体を固定するためにドアのフランジに係合する。S字形状の他の部分152は補助のガラスシールGSに内側ガーニッシュトリムIGを保持するように肩部156と共働する内側ガーニッシュトリムの保持脚部154を受け入れる。
【0030】
[0053]当業者なら、内側ガーニッシュトリムモジュールを組立てる対応する方法が内側ガーニッシュトリムを提供する工程と、関係する車両ドアへの副組立体の設置前に副組立体を形成するように主要なドアシールを内側ガーニッシュトリムに結合する工程とを含むことを認識できよう。この方法は、主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを結合するために例えばピンにより主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを機械的に結合する工程を含むことができる。次いで、関係する車両ドアに副組立体を固定するためにピン又はテープを使用することができる。内側ガラス補助シールは上述のようにモジュールシステム又は副組立体に容易に結合することができる。同様に、アンチトラップセンサ/スイッチ組立体は内側ガラス補助シール及び(又は)モジュールシステムに結合されたベルトラインシール内に組込むことができる。
【0031】
[0054]好ましい実施の形態を参照して本発明を説明した。この明細書を読み、理解することにより、当業者なら、修正及び変形を案出できよう。特許請求の範囲の要旨又はその等価事項内に入る限り、すべてのこのような修正及び変形を含むことを意図するものである。
【符号の説明】
【0032】
MS:モジュールシステム、IG:内側ガーニッシュトリム、PS:主要なドアシール、GS:補助内側ガラスシール、ATS:アンチトラップセンサ/スイッチ、IB:内側ベルトラインウェザーストリップ、W:窓、GR:ガラスラン、50:車両ドア、62、64:脚部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
関係する車両のための内側ガーニッシュ組立体モジュールシステムであって、
内側ガーニッシュトリムと;
関係する車両へのモジュールシステムの設置前に内側ガーニッシュトリムに供給される主要なドアシール、ガラスシール、及び内側ベルトラインウェザーストリップのうちの少なくとも1つと;を有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記内側ガーニッシュトリムが第1及び第2のピラー部分と相互接続ヘッダ部分とに沿って延びることを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項3】
前記内側ガーニッシュトリムが関係する車両のドアへの副組立体の設置前に副組立体として主要なドアシールに機械的に接続されることを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項4】
前記内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールが副組立体を形成するように一緒に機械的にスナップ止めされることを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項5】
前記副組立体が関係する車両のドアに副組立体を固定するための接着剤を含むことを特徴とする請求項4のシステム。
【請求項6】
前記接着剤が内側ガーニッシュトリムと主要なドアシールとの間の相互接続部に隣接して主要なドアシールと関係する車両のドアとの間に好ましくは位置するテープを含むことを特徴とする請求項5のシステム。
【請求項7】
前記内側ガーニッシュトリムが更に主要なドアシールから離間した位置で関係する車両のドアに機械的に係合することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項8】
前記内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールが副組立体を形成するようにピンにより一緒に接続され、ピンがまた関係する車両のドアに副組立体を固定することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項9】
前記ピンが主要なドアシールに接続され、次いで、内側ガーニッシュトリムがピンにより関係する車両のドアへ副組立体を固定する前に副組立体を形成するようにピンを介して主要なドアシールに固定されることを特徴とする請求項8のシステム。
【請求項10】
前記モジュールシステムに固定された内側ガラス補助シールを更に有することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項11】
前記内側ガラス補助シールが主要なドアシールから離間した区域で内側ガーニッシュトリムに固定されることを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項12】
前記内側ガラス補助シールが関係する窓の内側表面に摺動シール係合するように装着された少なくとも1つのシールリップを含むことを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項13】
前記内側ガラス補助シールのシールリップに隣接して該内側ガラス補助シールに組込まれたアンチトラップセンサ/スイッチ組立体を更に有することを特徴とする請求項12のシステム。
【請求項14】
前記内側ガラス補助シールに組込まれたアンチトラップセンサ/スイッチ組立体を更に有することを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項15】
前記内側ガラス補助シールがベース区域と、ほぼU字形状となってベース区域から外方に延びる第1及び第2の脚部とを有するガラスラン部分に隣接して関係する車両のドアに装着されることを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項16】
前記内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールに結合された内側ベルトラインウェザーストリップを更に有することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項17】
内側ガーニッシュトリムモジュールを組立てる方法であって、
内側ガーニッシュトリムを提供する工程と;
関係する車両のドアへの副組立体の設置前に副組立体を形成するように内側ガーニッシュトリムに主要なドアシールを結合する工程と;を有することを特徴とする方法。
【請求項18】
主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを機械的に結合する工程を更に有することを特徴とする請求項17の方法。
【請求項19】
関係する車両のドアに副組立体をテープ止めする工程を更に有することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項20】
主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを結合するためにピンを使用する工程を更に有することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項21】
関係する車両のドアに副組立体を固定するためにピンを使用する工程を更に有することを特徴とする請求項20の方法。
【請求項22】
前記モジュールシステムに内側ガラス補助シールを結合する工程を更に有することを特徴とする請求項17の方法。
【請求項23】
前記内側ガラス補助シールにアンチトラップセンサ/スイッチ組立体を組込む工程を更に有することを特徴とする請求項22の方法。
【請求項24】
前記モジュールシステムにベルトラインシールを結合する工程を更に有することを特徴とする請求項17の方法。
【請求項1】
関係する車両のための内側ガーニッシュ組立体モジュールシステムであって、
内側ガーニッシュトリムと;
関係する車両へのモジュールシステムの設置前に内側ガーニッシュトリムに供給される主要なドアシール、ガラスシール、及び内側ベルトラインウェザーストリップのうちの少なくとも1つと;を有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
前記内側ガーニッシュトリムが第1及び第2のピラー部分と相互接続ヘッダ部分とに沿って延びることを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項3】
前記内側ガーニッシュトリムが関係する車両のドアへの副組立体の設置前に副組立体として主要なドアシールに機械的に接続されることを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項4】
前記内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールが副組立体を形成するように一緒に機械的にスナップ止めされることを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項5】
前記副組立体が関係する車両のドアに副組立体を固定するための接着剤を含むことを特徴とする請求項4のシステム。
【請求項6】
前記接着剤が内側ガーニッシュトリムと主要なドアシールとの間の相互接続部に隣接して主要なドアシールと関係する車両のドアとの間に好ましくは位置するテープを含むことを特徴とする請求項5のシステム。
【請求項7】
前記内側ガーニッシュトリムが更に主要なドアシールから離間した位置で関係する車両のドアに機械的に係合することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項8】
前記内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールが副組立体を形成するようにピンにより一緒に接続され、ピンがまた関係する車両のドアに副組立体を固定することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項9】
前記ピンが主要なドアシールに接続され、次いで、内側ガーニッシュトリムがピンにより関係する車両のドアへ副組立体を固定する前に副組立体を形成するようにピンを介して主要なドアシールに固定されることを特徴とする請求項8のシステム。
【請求項10】
前記モジュールシステムに固定された内側ガラス補助シールを更に有することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項11】
前記内側ガラス補助シールが主要なドアシールから離間した区域で内側ガーニッシュトリムに固定されることを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項12】
前記内側ガラス補助シールが関係する窓の内側表面に摺動シール係合するように装着された少なくとも1つのシールリップを含むことを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項13】
前記内側ガラス補助シールのシールリップに隣接して該内側ガラス補助シールに組込まれたアンチトラップセンサ/スイッチ組立体を更に有することを特徴とする請求項12のシステム。
【請求項14】
前記内側ガラス補助シールに組込まれたアンチトラップセンサ/スイッチ組立体を更に有することを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項15】
前記内側ガラス補助シールがベース区域と、ほぼU字形状となってベース区域から外方に延びる第1及び第2の脚部とを有するガラスラン部分に隣接して関係する車両のドアに装着されることを特徴とする請求項10のシステム。
【請求項16】
前記内側ガーニッシュトリム及び主要なドアシールに結合された内側ベルトラインウェザーストリップを更に有することを特徴とする請求項1のシステム。
【請求項17】
内側ガーニッシュトリムモジュールを組立てる方法であって、
内側ガーニッシュトリムを提供する工程と;
関係する車両のドアへの副組立体の設置前に副組立体を形成するように内側ガーニッシュトリムに主要なドアシールを結合する工程と;を有することを特徴とする方法。
【請求項18】
主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを機械的に結合する工程を更に有することを特徴とする請求項17の方法。
【請求項19】
関係する車両のドアに副組立体をテープ止めする工程を更に有することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項20】
主要なドアシールに内側ガーニッシュトリムを結合するためにピンを使用する工程を更に有することを特徴とする請求項18の方法。
【請求項21】
関係する車両のドアに副組立体を固定するためにピンを使用する工程を更に有することを特徴とする請求項20の方法。
【請求項22】
前記モジュールシステムに内側ガラス補助シールを結合する工程を更に有することを特徴とする請求項17の方法。
【請求項23】
前記内側ガラス補助シールにアンチトラップセンサ/スイッチ組立体を組込む工程を更に有することを特徴とする請求項22の方法。
【請求項24】
前記モジュールシステムにベルトラインシールを結合する工程を更に有することを特徴とする請求項17の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−532293(P2010−532293A)
【公表日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515227(P2010−515227)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/068823
【国際公開番号】WO2009/006425
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(506341607)クーパー−スタンダード・オートモーティブ・インコーポレーテッド (13)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【国際出願番号】PCT/US2008/068823
【国際公開番号】WO2009/006425
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(506341607)クーパー−スタンダード・オートモーティブ・インコーポレーテッド (13)
【Fターム(参考)】
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