説明

内装監理システムおよび内装監理プログラム

【課題】 適切に必要な情報を関係者の間で共有させる。
【解決手段】 内装監理サーバ10の登録・公開・閲覧管理部24は、ユーザの操作するクライアントコンピュータ16からデータを受信して、当該データについて、ユーザの属するグループのグループ権限を含むデータファイル34のレコードを生成して、データベース12に格納する。また、登録・公開・閲覧管理部24は、データ閲覧要求に応答して、データ閲覧要求したユーザの属するグループを特定し、特定されたグループのグループ権限を取得し、当該ユーザについてのグループ権限と、データ閲覧にかかるデータのデータファイル34のレコード中のグループ権限とを比較して、データ閲覧の可否を判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大規模ショッピングセンターの内装に携わる者による情報の授受を司る内装監理システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
大規模な施設の建築工事においては、その作業を効率よくかつ予定どおりに進めることが必要である。一般に施設の建築の際には、コンピュータを利用して、建築工程を管理することが実用化されている。たとえば、特許文献1には、内装・設備工事を作業に関する要素群と作業区画に関する要素群とに区分し、要素群を各要素の最小単位と当該最小単位の集合体である複合体とに整理して、各工事の工程を最小単位と複合体とで管理するような技術が提案されている。
【0003】
また、特許文献2には、建設工事の工程ごとの工程進捗状況(たとえば、基礎工事完了検査、屋根工事完了検査、内装下地工事完了検査、完成検査)を端末からの操作によりプロジェクト進捗管理テーブルに格納され、かつ、当該建築工事の契約の履行履歴がプロジェクト履行履歴テーブルに格納されるような技術が提案されている。
【特許文献1】特開2004−152135号公報
【特許文献2】特開2003−331016号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
施設の建築工程は、基礎工事、鉄筋工事、コンクリート工事など、比較的工程が明確であり、基本的に1つの工程の終了とともに次の工程が開始される。また、事業者が多数にわたる場合であっても、上記工程が明確であることから、事業者の管理もそれほど面倒ではない。
【0005】
近年の大規模ショッピングセンターは、多数のテナントを含む。したがって、このようなショッピングセンターでは、外装の建築工事が終了した後、それぞれのテナントで内装工事が行われる。ショッピングセンターにおける内装工事は、区画単位で独立して行われるため、上述した建築工程のような管理はほぼ不可能である。その一方、区画内の関係者の間での情報の共有、或いは、区画内ではない場合であっても必要な情報の共有は必須である。上記独立して各区画において内装工事が進められるため、情報の共有がない場合には、何らかの条件や日程の変更を関係者が知らないという事態が生じるからである。
【0006】
従来、内装工事における内装監理においては、共有すべき事項を紙などの媒体で印刷し、掲示板に掲載し、或いは、各テナントに回覧することで情報の共有を図っていた。しかしながら、特定の権限を有する者の間で情報の共有を認める場合や、多くの者の間で情報の共有を認める場合などその条件は多岐にわたるため、上記従来の手法で円滑に必要な情報の共有を図ることは容易ではなかった。また、内装監理者においても、どのような者にどの情報を知らせるかを判断することは大きな負荷となっていた。
【0007】
本発明は、適切に必要な情報を関係者の間で共有させることが可能な内装監理システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、内装工事に携わる者の間における情報の授受を司る内装監理システムであって、
各レコードが、前記内装工事に携わる者であるユーザのユーザID、および、当該ユーザが属するグループを特定するグループIDを少なくとも含むユーザ情報ファイルと、
各レコードが、グループID、および、当該グループについてのデータ共有の権限を示すグループ権限を少なくとも含むグループ情報ファイルと、
各レコードが、データを特定するデータID、当該データに関連付けられたグループ権限、および、登録者のユーザIDを含むデータファイルと、を有するデータベースと、
ネットワークを介してクライアントコンピュータから送信されたデータを受信し、受信したデータについてデータファイルのレコードを生成して、前記データベースに格納するデータ登録管理手段と、
前記ネットワークを介してクライアントコンピュータからのデータ閲覧要求に応答して、前記データ閲覧要求にかかるユーザのユーザIDに基づいて、当該ユーザの属するグループのグループIDを特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記特定されたグループIDを含むレコードを特定し、当該レコード中のグループ権限を取得するとともに、前記データ閲覧要求にかかるデータIDに参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDにて特定されるデータに関連付けられたグループ権限を取得し、前記グループ情報ファイルからの第1のグループ権限と、前記データファイルからの第2のグループ権限とを比較して、前記データ閲覧の可否を判断するデータ閲覧管理手段と、を備えたことを特徴とする内装監理システムにより達成される。
【0009】
好ましい実施態様においては、前記ユーザ情報ファイルのレコードが、前記ユーザの連絡先を含み、
さらに、前記登録者からのデータ公開要求に応答して、前記登録者であるユーザに関する管理人を示すユーザIDを特定し、前記ユーザ情報ファイルのレコードを参照して、前記管理人の連絡先を特定し、当該管理人に対して、データ公開要求があったことを通知し、前記管理人によるクライアントコンピュータからの前記グループ権限の更新情報の受理に応答して、前記データ公開要求にかかるデータのデータIDを参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDを含むレコードを特定し、当該レコードのグループ権限を、前記更新情報に基づいて更新するデータ公開管理手段を備える。
【0010】
より好ましい実施態様においては、前記グループ権限が、前記ユーザによるデータの登録、公開、閲覧のそれぞれの可否を示すユーザ区分、内装工事が進められるショッピングセンターにおける区画を示す区画番号、前記内装工事に携わるものの作業を示す担当情報、前記内装工事が進められる区画にはいるべき店舗やその内装の属性情報を含み、
前記管理者を示す情報として、前記区画番号および担当情報の組み合わせが前記データベース中に記憶され、
前記データ公開管理手段が、前記登録者のユーザIDを含むユーザ情報ファイルのレコード中のグループIDを参照して、前記グループ情報ファイルにおいて、前記グループIDを含むレコードを特定し、当該レコード中のグループ権限に含まれる区画番号を特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記管理者を示す前記区画番号および担当情報を含むレコードを特定し、かつ、前記ユーザ情報ファイルにおいて、当該レコード中のグループIDを含むレコードを特定する。
【0011】
別の好ましい実施態様においては、前記グループ権限中の値が、前記第1のグループ権限の値と第2のグループ権限の対応する値との間で、実際の一致不一致の如何にかかわらず、値が一致すると判断させるワイルドカードを含み、
前記データ閲覧手段が、前記グループ権限における所定の値について、前記第1のグループ権限の値、或いは、第2のグループ権限の対応する値の値がワイルドカードである場合には、その値について双方の値が一致していると判断する。
【0012】
また、本発明の目的は、各レコードが、前記内装工事に携わる者であるユーザのユーザID、および、当該ユーザが属するグループを特定するグループIDを少なくとも含むユーザ情報ファイルと、
各レコードが、グループID、および、当該グループについてのデータ共有の権限を示すグループ権限を少なくとも含むグループ情報ファイルと、
各レコードが、データを特定するデータID、当該データに関連付けられたグループ権限、および、登録者のユーザIDを含むデータファイルと、を有するデータベースを備えたコンピュータにおいて、内装工事に携わる者の間における情報の授受を司るために、前記コンピュータに、
ネットワークを介してクライアントコンピュータから送信されたデータを受信し、受信したデータについてデータファイルのレコードを生成して、前記データベースに格納するデータ登録管理ステップと、
前記ネットワークを介してクライアントコンピュータからのデータ閲覧要求に応答して、前記データ閲覧要求にかかるユーザのユーザIDに基づいて、当該ユーザの属するグループのグループIDを特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記特定されたグループIDを含むレコードを特定し、当該レコード中のグループ権限を取得するとともに、前記データ閲覧要求にかかるデータIDに参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDにて特定されるデータに関連付けられたグループ権限を取得し、前記グループ情報ファイルからの第1のグループ権限と、前記データファイルからの第2のグループ権限とを比較して、前記データ閲覧の可否を判断するデータ閲覧管理ステップと、を実行させることを特徴とする内装監理プログラムにより達成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、適切に必要な情報を関係者の間で共有させることが可能な内装監理システムおよびプログラムを提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるコンピュータシステムの全体構成を示すブロックダイヤグラムである。図1に示すように、本実施の形態にかかるコンピュータシステムは、内装監理サーバ10およびデータベース12を有する。内装監理サーバ10は、インターネットなどのネットワーク14を介して種々のクライアントコンピュータ16−1、16−2、・・・、16−nと接続されている。クライアントコンピュータ16(以下、特定のクライアントコンピュータを示す以外の場合には単に符号16で示す)は、ショッピングセンターの内装に携わる者、たとえば、設計関係者、施工関係者、出店関係者、或いは、内装監理サーバ10の運用者(統括者)などが操作する。
【0015】
本実施の形態においては、上記関係者および総括者を、以下のように2種類の区分を設けて分類している。第1の区分はユーザ区分である。ユーザ区分においては、上記設計、施工或いは出店の当事者を一般ユーザ、それ以外に、外部関係者、内部関係者、内部統括者、外部統括者という5つの区分を設けている。第2の区分は、それぞれの者がどういった作業を担当しているかを示す担当に基づく区分である。この区分には、設計関係者、施工関係者、および、出店関係者という3つの区分を設けている。第1の区分は、ユーザが可能なアクション(データの登録、公開、閲覧)を規定している。第1の区分および第2の区分については、後に説明するグループ権限に関連して再度説明する。
【0016】
本実施の形態にかかるコンピュータシステムにおいては、ユーザが、クライアントコンピュータ16を操作して、データ(たとえば、文書などを含むテキストデータや画像データ)を内装監理サーバ16に送信し、内装監理サーバ10は、受信したデータをデータベース12に格納する。また、クライアントコンピュータ16からの要求に応じて、内装監理サーバ10は、データベース12中のデータに必要な処理を施し、或いは、データベース12中のデータをクライアントコンピュータ16にて閲覧可能な状態とする。
【0017】
図2は、本実施の形態にかかる内装監理サーバ10をより詳細に示すブロックダイヤグラムである。図2に示すように、本実施の形態にかかる内装監理サーバ10は、ユーザ管理部20、グループ権限管理部22、登録・公開・閲覧管理部24、ログ管理部26および通知管理部28を有する。また、図2に示すように、データベース12には、グループ情報ファイル30、ユーザ情報ファイル32、データファイル34および履歴ファイル36が格納される。データファイル34は、文書データやメールデータなどのテキストデータファイル38および写真などの画像データファイル40を含む。
【0018】
ユーザ管理部20は、新規登録のユーザについての必要な情報を、ユーザ情報ファイル32に格納し、また、クライアントコンピュータ16を用いてアクセスしたユーザのユーザ認証を実行する。登録・公開・閲覧管理部24は、クライアントコンピュータ16を用いてアクセスしたユーザの要求にしたがって、後述するデータ登録処理、データ公開処理およびデータ閲覧処理を実行する。グループ権限管理部22は、データ公開処理の際に、後述するデータ権限の更新などを行う。ログ管理部28は、ユーザによるデータ閲覧の履歴(ログ)を管理する。また、通知管理部28は、必要に応じてクライアントマシン16に対してメールによる通知を行う。
【0019】
次に、本実施の形態にかかるグループ情報ファイル30、ユーザ情報ファイル32、データファイル34および履歴ファイル36の構成例について説明する。図3(a)は、本実施の形態にかかるグループ情報ファイルのレコード構成例を示す図、図3(b)は、本実施の形態にかかるユーザ情報ファイルのレコード構成例を示す図である。図3(a)に示すように、グループ情報ファイル30のレコード(符号300参照)は、グループID、名称、登録コード、登録パスワードおよびグループ権限という項目を含む。また、図3(b)に示すように、ユーザ情報ファイル32のレコード(符号310参照)は、ユーザID、氏名、連絡先、メールアドレス、パスワード、グループIDという項目を含む。
【0020】
本実施の形態においては、ユーザはそれぞれ特定のグループに属し、原則としてそのグループ内でのデータ閲覧が可能である。したがって、ユーザ情報ファイル32のレコード中にはグループID(符号312参照)が存在し、グループ情報ファイル30のグループID(符号301参照)を参照することにより、ユーザが属するグループ情報ファイル30のレコードを特定することが可能である。
【0021】
図4(a)は、本実施の形態にかかるデータファイルのレコードの構成例を示す図、図4(b)は、本実施の形態にかかる履歴ファイルのレコードの構成例を示す図である。図4(a)に示すように、データファイル34のレコード(符号400参照)は、データID、表題、グループ権限、ユーザID(登録)、操作日時、ユーザID(公開)、公開日時という項目を含む。また、履歴ファイル36のレコード(符号410参照)は、履歴ID、データID、ユーザID、閲覧日時という項目を有する。ユーザID(登録)(符号403参照)として、データを登録したユーザのユーザID(符号311参照)が格納される。また、ユーザID(公開)(符号404参照)として、データを公開したユーザのユーザIDが格納される。
【0022】
また、データファイル34においては、レコードごとにグループ権限(符号402参照)を有する。このグループ権限は、グループ情報ファイル30のレコード中のグループ権限(符号302)に対応する。また、履歴ファイル36中のデータID(符号411参照)は、データファイル34のデータID(符号401参照)に対応し、ユーザID(符号412参照)は、ユーザ情報ファイル32のユーザID(符号311参照)に対応する。
【0023】
次に、本実施の形態にかかるグループ権限について説明する。図5(a)は、グループ情報ファイル30のレコードの項目に含まれるグループ権限の構成例を示す図である。データファイル34のレコードの項目に含まれるグループ権限(符号402参照)も同様の構成である。図5(a)に示すように、グループ権限は、ユーザ区分、区画番号、担当情報、追加情報を含む。本例では、グループ権限は10桁の数字であり、ユーザ区分に1桁、区画番号に4桁、担当情報に1桁、追加情報に4桁が割り当てられている。以下、先頭の桁から順に第0桁、第1桁、・・・と称する。
【0024】
図5(b)は、第0桁に位置するユーザ区分の例を示す図である。図5(b)に示すように、ユーザ区分は5種類存在し、それぞれのユーザ区分に属するユーザが可能なアクションが規定されている。ユーザ区分「1」は一般ユーザであることを示し、一般ユーザは、データの閲覧、登録および公開が可能である。ユーザ区分「2」は外部関係者であることを示し、外部関係者は、データの閲覧のみが可能である。また、ユーザ区分「3」は内部関係者であることを示し、内部関係者は、データの閲覧および登録が可能である。さらに、ユーザ区分「3」、「5」は、それぞれ内部統括者、外部統括者であることを示し、内部統括者および外部統括者は、データの閲覧、登録および公開が可能である。なお、ユーザ区分と、その区分のユーザが可能なアクション(閲覧、登録、公開)との組み合わせは、データベース12中に予め格納されている。
【0025】
第1桁〜第4桁の区画番号は、ショッピングセンター内の区画番号に該当する。ショッピングセンターの区画番号により、店舗の位置が特定されることになる。図5(c)は、第5桁の担当情報の例を示す図である。図5(c)に示すように、担当情報は3種類存在している。本実施の形態においては、担当情報は、ショッピングセンターの区画番号で規定される区画において、どのような作業を担当しているかを示し、担当情報「1」は設計関係者、担当情報「2」は施工関係者、担当情報「3」は出店関係者であることを示す。
【0026】
さらに、第6桁〜第9桁の追加情報は、たとえば、以下の事項を示す。第6桁は、ショッピングセンター中のエリア(ゾーン)を示し、当該桁の値「1」〜「4」は、それぞれ、東ゾーン、西ゾーン、南ゾーンおよび北ゾーンを示す。また、第7桁は、上記区画番号で特定される位置にある店舗のテンポタイプを示し、当該桁の値「1」〜「5」は、それぞれ、物販店舗、食品物販店舗、大型物販店舗、飲食店舗、サービス店舗を示す。また、第8桁は、当該店舗のシャッターの形態を示している。なお、第9桁は本実施の形態では未使用である。無論、第9桁に、その区画の店舗の属性を割り当てて、その値が格納されても良い。
【0027】
本実施の形態においては、各ユーザは、いずれかのグループに属する。各ユーザの情報はユーザ情報ファイル32のレコードに格納され、当該ユーザ情報ファイル32のレコードには、当該ユーザが属するグループIDが含まれる(符号312参照)。また、グループ情報ファイル30には、当該グループを特定するグループID(符号301参照)とともに、グループ権限(符号302参照)が含まれる。したがって、各ユーザには、それぞれが属するグループに固有のグループ権限が特定されることになる。
【0028】
以下、本実施の形態にかかるデータ登録、データ公開およびデータ閲覧の処理について説明する。本実施の形態かかるコンピュータシステムにおいては、基本的に、同一のグループに属するユーザが、データを共有するために機能する。同一のグループに属するユーザは、グループ情報ファイル30のレコード、特にグループ権限に示すように、ショッピングセンターのある区画番号で特定される場所に位置する店舗に何らかの関係を持つ者である。したがって、同一のグループ内では、ユーザが登録したデータは、それぞれが閲覧することができる。さらに、後に詳述するが、特定のユーザである管理者が、データ公開処理において、一定の手順を経ることにより、他のグループの者に、登録されたデータを公開することも可能である。
【0029】
図6は、本実施の形態にかかるデータ登録処理の例を示すフローチャートである。なお、予めユーザは、クライアントコンピュータ16を操作して、内装監理サーバ10にアクセスして、ユーザ情報ファイル32のレコードに含まれる所定の項目を入力し、ユーザ情報ファイル32のレコードの生成を求める。ユーザ管理部20は、ユーザにより入力された項目の情報および当該ユーザに割り当てられるべきユーザIDを含むユーザ情報ファイル32のレコードを生成して、データベース12に格納しておく。
【0030】
ユーザは、クライアントコンピュータ16を操作して、内装監理サーバ10にアクセスし、ユーザIDおよびパスワードを入力してログインを求める。内装監理サーバ10のユーザ管理部20は、ログイン要求を受理し(ステップ601)、入力されたユーザIDおよびパスワードと、ユーザ情報ファイル32のレコード中のユーザIDおよびパスワードとを参照してユーザ認証を行う(ステップ602)。
【0031】
ユーザ認証が成功した場合には、ユーザは、クライアントコンピュータ16を操作して、内装監理サーバ10に対して、必要なデータを送信する。実際には、ログインされた状態で、クライアントコンピュータ16の表示装置の画面上には、内装監理サーバ10から与えられたメニュー画面が表示されるため、ユーザはクライアントコンピュータ16を操作して、当該メニュー画面からデータの登録の画面を呼び出して、当該画面を利用して登録すべきデータのファイル名等を指定すればよい。
【0032】
なお、ユーザがクライアントコンピュータ10を操作して、データ登録を求めた際に、内装監理サーバ10の登録・公開・閲覧管理部24は、ユーザに関するユーザ情報ファイル32のレコードのグループIDを参照して、グループ情報ファイル30中、当該グループIDを含むレコードを見出し、さらにそのレコード中のグループ権限を参照する。登録・公開・閲覧管理部24は、グループ権限の第0桁のユーザ区分を参照して、ユーザがデータ登録可能であるか否かを判断し(ステップ603)、データ登録が可能である場合のみ、内装監理サーバ10はデータを受理する(ステップ604)。
【0033】
データを受理すると、内装監理サーバ10の登録・公開・閲覧管理部24は、ユーザ情報ファイル32のレコードのグループIDを参照し、グループ情報ファイル30中、当該グループIDを含むレコードのグループ権限を取得する(ステップ605)。次いで、登録・公開・閲覧管理部24は、受理したデータにデータIDを付与し、当該データIDとともに、当該データの表題、ステップ605で取得したグループ権限、ユーザID(登録)、当該ユーザ登録のあった日時(操作日時)を含むデータファイル34のレコードを生成して、データベース12に格納する(ステップ606)。
【0034】
このようにしてユーザは、内装監理サーバ10のデータベース12のデータファイル34にデータを登録することができる。データ登録が完了すると、たとえば、通知管理部28が、ユーザ情報ファイル32を参照して、データ登録されたデータファイル34のレコード中のグループIDを有するユーザ情報ファイル32のレコードを特定し、ユーザ情報ファイル32のレコードのメールアドレスをあて先として、データ登録があったことを通知するメールを生成して送信してもよい。
【0035】
次に、本実施の形態にかかるデータ公開処理について説明する。上述したデータ登録によって、データ登録を行ったユーザと同一のグループに属する他のユーザ(つまり、同一のグループIDやグループ権限に関連付けられたユーザ)は、登録されたデータを閲覧することができる。しかしながら、場合によってユーザが属するグループ以外のグループに属する他のユーザに対してもそのデータを閲覧することが望ましい場合がある。したがって、本実施の形態においては、グループ内の管理人としての権限を有するユーザが、データ登録を行ったユーザの要求に応じて、データファイル34のレコード中のグループ権限の一部を更新できるようにしている。
【0036】
図7は、本実施の形態にかかるデータ公開処理の例を示すフローチャートである。データ公開処理は、データ登録者であるユーザが、クライアントコンピュータ16を操作して、自己が登録したデータの公開要求を、内装監理サーバ10に送信することにより開始される。データ登録者のデータ公開要求には、公開要求にかかるデータのデータID、および、データを公開すべきユーザを特定する情報が含まれる。ユーザを特定する情報は、グループ権限の一部の値の変更を示す情報であっても良い。グループ権限の値の変更については後述する。
【0037】
内装監理サーバ10の登録・公開・閲覧管理部24は、公開要求を受理すると(ステップ701)、当該公開要求をしたユーザのユーザIDを含む、ユーザ情報ファイル32中のレコードを参照して、当該レコード中のグループIDを特定する。さらに、登録・公開・閲覧管理部24は、特定されたグループIDを含む、グループ情報ファイル30中のレコードを特定し(ステップ702)、当該レコード中のグループ権限を参照して、管理者となるユーザを特定する(ステップ703)。本実施の形態においては、グループ権限の第5桁の担当情報の値「1」〜「3」の何れかの者が管理人となる。したがって、グループ権限の第1桁〜第4桁で特定される区画番号と、管理人となる担当情報との組み合わせが、管理人を示す情報としてデータベース12に予め格納されている。
【0038】
ステップ703においては、登録・公開・閲覧管理部24は、グループ権限の第1桁〜第4桁の区画番号を参照し、当該区画番号と関連付けられた担当情報の値を特定する。さらに、登録・公開・閲覧管理部24は、上記区画番号および特定された担当情報の値を有するグループ権限を含む、グループ情報ファイル30のレコードを特定し、さらに、そのグループIDを含むようなユーザ情報ファイル32のレコードを特定する。特定されたユーザ情報ファイル32のレコードにあるユーザが管理人となる。したがって管理人は複数の場合もあり得る。
【0039】
次いで、通知管理部28は、特定された管理人に対してデータ公開要求があったこと、および、データ公開要求の内容を、たとえばメールにて通知する(ステップ704)。管理人は、通知に応答して、クライアントコンピュータ16を操作して、内装監理サーバ10にアクセスする。たとえば、メールに含まれたURLを指定して内装監理サーバ10にアクセスするように構成すればよい。管理人は、クライアントコンピュータ16を操作して、一部の項目が変更されたグループ権限(グループ権限の送信情報)を送信する。
【0040】
上述したように、本実施の形態においては、グループ権限は、10桁の数字であり、ユーザ区分に1桁、区画番号に4桁、担当情報に1桁、追加情報に4桁が割り当てられている。これらのうち、管理者は、追加情報の4桁の値のみの変更が可能である。つまり、データ公開の対象者として、担当情報の異なる他のグループのユーザ、ゾーンの異なる他のユーザ、シャッターの形状が異なる他のユーザなどを選択して、選択されたユーザによるデータの閲覧を可能とする。
【0041】
管理者の操作するクライアントコンピュータ16からのグループ権限の更新情報を受理すると、内装監理サーバ10のグループ権限管理部22は、データファイル34の該当レコードのグループ権限を、受理した更新情報に基づいて更新する(ステップ706)。ステップ706では、さらに、データファイル34のレコードにおいて、管理者のユーザIDが、ユーザID(公開)として格納されるとともに、ユーザ更新情報の受理の日時が、公開日時として格納される。このようにして、グループ権限が一定の条件の下で変更される。
【0042】
次に、ユーザによるデータ閲覧について説明する。ユーザがクライアントコンピュータ16を操作して、内装監理サーバ10にアクセスしてログインした状態では、クライアントコンピュータ16の表示装置の画面上には、内装監理サーバ10から与えられたメニュー画面が表示されている。ユーザは、クライアントコンピュータ16を操作して、データ閲覧の画面を呼び出し、画面に表示された所望のデータの閲覧を要求すると、登録・公開・閲覧管理部24が、データ閲覧の可否を判断して、データ閲覧が可能なときにはクライアントコンピュータ16の表示装置の画面上にデータを表示する。
【0043】
図8は、本実施の形態にかかるデータ閲覧処理の例を示すフローチャートである。図8に示すように、登録・公開・閲覧管理部24は、上記クライアントコンピュータ16からのデータ閲覧要求を受理すると(ステップ801)、当該データ閲覧要求に含まれるデータID、データ閲覧要求を送信したユーザのユーザIDに基づいて、データファイル34のレコード中のグループ権限と、ユーザが属するグループのグループ権限とを比較する(ステップ802)。
【0044】
図9は、本実施の形態にかかるグループ権限の比較処理の例を示すフローチャートである。図9に示すように、登録・公開・閲覧管理部24は、ユーザが属するグループのグループ権限を、グループ情報ファイル30から取得し(これを、本処理では「GR1」と称する。)、また、データファイル34のレコード中のグループ権限をデータファイル34から取得する(これを、本処理では「GR2」と称する)(ステップ901)。また、グループ権限において第k桁の値を特定するためのパラメータkが「1」に初期化される(ステップ902)。
【0045】
登録・公開・閲覧管理部24は、グループ権限GR1の第k桁と、グループ権限GR2の第k桁とが等しいか否かを判断する(ステップ903)。ステップ903でYes、つまり、双方のグループ権限の第k桁が等しい場合には、登録・公開・閲覧管理部24は、第9桁まで処理が終了したか否かを判断し(ステップ904)、第9桁までの処理が終了していない場合(ステップ904でNo)には、パラメータkをインクリメントして(ステップ905)、ステップ903に戻る。その一方、ステップ903でNoと判断された場合には、登録・公開・閲覧管理部24は、グループ権限GR2[k]=0であるか否かを判断する(ステップ906)。本実施の形態において、グループ権限GR2の第1桁〜第9桁のそれぞれにおいて、値が「0」であることはワイルドカードを示し、その桁については、GR2[k]が「0」であることは、GR1[k]の値の如何にかかわらず、双方の値が一致したと同等と判断するようにしている。したがって、ステップ906でYesと判断された場合には、ステップ904に進む。
【0046】
さらに、ステップ905でNoと判断された場合には、登録・公開・閲覧管理部24は、パラメータkが5以上であるか否かを判断する(ステップ907)。ステップ907でYesと判断された場合には、登録・公開・閲覧管理部24は、グループ権限GR1[k]=0であるか否かを判断する(ステップ908)。本実施の形態において、グループ権限GR1の第5桁〜第9桁のそれぞれにおいて、値が「0」であることはワイルドカードを示し、その桁については、GR1[k]が「0」であることは、GR2[k]の値の如何にかかわらず、双方の値が一致したと同等と判断するようにしている。したがって、ステップ908でYesと判断された場合にも、ステップ904に進む。
【0047】
ステップ907でNoと判断された場合、或いは、ステップ908でNoと判断された場合には、登録・公開・閲覧管理部24は、データ閲覧不可能と判断する(ステップ909)。その一方、すべての桁(k=1〜9)の処理でデータ閲覧不可能とならない状態であった場合(ステップ904でYes)には、登録・公開・閲覧管理部24は、データ閲覧可能と判断する(ステップ910)。
【0048】
このように、本実施の形態においては、ユーザの属するグループのグループ権限と、閲覧要求にかかるデータに関連付けられたグループ権限とを比較し、各桁の値が一致し、或いは、少なくとも一方の桁の値がワイルドカードであれば、データ閲覧可能と判断され、それ以外の場合にはデータ閲覧が不可能と判断される。これにより、同一のグループに属するユーザや、データ公開者によるデータ公開処理によりデータ閲覧が認められたユーザに対する適切なデータ閲覧が可能となる。
【0049】
比較処理の結果、ユーザに関するグループ権限によればデータ閲覧が可能であれば(ステップ803でYes)、登録・公開・閲覧管理部24は、データファイル34から、データ閲覧要求に含まれるデータIDを有するレコードを取り出して、そのデータを、クライアントコンピュータ16に送信する(ステップ804)。これにより、クライアントコンピュータの表示装置の画面上には、データ閲覧にかかるデータ(テキストデータや画像データ)が表示される。その後、登録・公開・閲覧管理部24は、履歴ID、データ閲覧にかかるデータのデータID、データ閲覧要求をしたユーザのユーザID、閲覧日時を含む履歴ファイル36のレコードを生成して、データベース12の履歴ファイル36に格納する(ステップ805)。
【0050】
ステップ803でNoと判断された場合には、登録・公開・閲覧管理部24は、データ閲覧が不可能であることを示すエラーメッセージを、クライアントコンピュータ16に送信する(ステップ806)。
【0051】
図10(a)は、あるユーザAの属するグループのグループ権限の例を示す図、図10(b)は、データに関連付けられたグループ権限の例、および、閲覧の可否を示す図である。図10(b)の左に付された丸印はデータ閲覧が可能であることを示し、×印はデータ閲覧が不可能であることを示す。グループ権限1001のグループに属するユーザは、図10(b)の最上段のグループ権限(符号1011参照)のデータを閲覧することが可能である(符号1021参照)。これは、第2桁〜第4桁の区画番号が一致し、第5桁の担当情報、および、第6桁〜第9桁の追加情報もすべて一致しているからである。
【0052】
また、上記ユーザは、図10(b)の第2段のグループ権限(符号1022参照)のデータを閲覧することは不可能である。ここでは、第1桁、第3桁の値(区画番号の値)が少なくとも不一致となるからである。その一方、上記ユーザは、図10(b)の第3段のグループ権限(符号1023参照)のデータを閲覧することはできる。ここでは、第6桁、第7桁および第9桁の値が不一致であるが、データに関連付けられたグループ権限(グループ権限GR2に相当)において、これらの値が「0」つまりワイルドカードとなっているからである。詳細な説明は省略するが、第4段〜第8段のグループ権限と、ユーザAの属するグループのグループ権限との間では、何れかの桁の値が不一致であり、かつ、その桁についてワイルドカードが適用されていないため、データ閲覧が不可能となる。
【0053】
たとえば、一般のユーザ(属するグループのグループ権限の第1桁(ユーザ区分)が0であるユーザ)以外の他のユーザ、たとえば、内部関係者や統括者(グループ権限の第1桁が3〜5であるようなユーザ)については、当該ユーザのグループ権限(上記GR1に相当)の第1桁〜第4桁についてもワイルドカードが適用できるようにしてもよい。図11は、グループ権限の比較処理の他の例を示すフローチャートである。図11において、ステップ1101〜1109は、それぞれ、図9のステップ901〜906、ステップ908から910に相当する。すなわち、図11の処理は、図9のステップ907が除かれたものと同じである。
【0054】
図11に示す処理においては、ユーザが属するグループのグループ権限GR1についても、第2桁〜第9桁のそれぞれにおいて、値が「0」であることはワイルドカードを示し、その桁については、GR1[k]が「0」であることは、GR2[k]の値が何であっても、双方の値が一致したと同等と判断するようにしている。したがって、ステップ1107でYesと判断された場合にも、ステップ1104に進む。それ以外は、図9の処理と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0055】
図10(c)は、あるユーザ(内部統括者B)の属するグループのグループ権限の例を示す図である。グループ権限1031に属するユーザは、図10(b)の最上段のグループ権限(符号1011参照)のデータを閲覧することが可能である(符号1041参照)。これは、第2桁〜第4桁の区画番号が一致し、第5桁の担当情報、および、第6桁〜第9桁の追加情報もすべて一致しているからである。また、グループ権限1031に属するユーザは、第2段のグループ権限(符号1012参照)のデータを閲覧することが可能である(符号1042参照)。その一方、上記ユーザは、第3段のグループ権限(符号1013参照)のデータを閲覧することはできない。このように、特定のユーザ(内部関係者や統括者)には、他のユーザとことなる権限を与え、より閲覧が可能なデータの範囲を広くすることも可能である。
【0056】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】図1は、本実施の形態にかかるコンピュータシステムの全体構成を示すブロックダイヤグラムである。
【図2】図2は、本実施の形態にかかる内装監理サーバ10をより詳細に示すブロックダイヤグラムである。
【図3】図3(a)は、本実施の形態にかかるグループ情報ファイルのレコード構成例を示す図、図3(b)は、本実施の形態にかかるユーザ情報ファイルのレコード構成例を示す図である。
【図4】図4(a)は、本実施の形態にかかるデータファイルのレコードの構成例を示す図、図4(b)は、本実施の形態にかかる履歴ファイルのレコードの構成例を示す図である。
【図5】図5(a)は、グループ情報ファイルのレコードの項目に含まれるグループ権限の構成例を示す図、図5(b)は、第0桁に位置するユーザ区分の例を示す図、図5(c)は、第5桁の担当情報の例を示す図である。
【図6】図6は、本実施の形態にかかるデータ登録処理の例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、本実施の形態にかかるデータ公開処理の例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本実施の形態にかかるデータ閲覧処理の例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、本実施の形態にかかるグループ権限の比較処理の例を示すフローチャートである。
【図10】図10(a)は、あるユーザAの属するグループのグループ権限の例を示す図、図10(b)は、データに関連付けられたグループ権限の例、および、閲覧の可否を示す図、図10(c)は、他のユーザ(内部統括者B)の属するグループのグループ権限の例を示す図である。
【図11】図11は、本実施の形態にかかるグループ権限の比較処理の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0058】
10 内装監理サーバ
12 データベース
14 ネットワーク
16 クライアントコンピュータ
20 ユーザ管理部
22 グループ権限管理部
24 登録・公開・閲覧管理部
26 ログ管理部
28 通知管理部
30 グループ情報ファイル
32 ユーザ情報ファイル
34 データファイル
36 履歴ファイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内装工事に携わる者の間における情報の授受を司る内装監理システムであって、
各レコードが、前記内装工事に携わる者であるユーザのユーザID、および、当該ユーザが属するグループを特定するグループIDを少なくとも含むユーザ情報ファイルと、
各レコードが、グループID、および、当該グループについてのデータ共有の権限を示すグループ権限を少なくとも含むグループ情報ファイルと、
各レコードが、データを特定するデータID、当該データに関連付けられたグループ権限、および、登録者のユーザIDを含むデータファイルと、を有するデータベースと、
ネットワークを介してクライアントコンピュータから送信されたデータを受信し、受信したデータについてデータファイルのレコードを生成して、前記データベースに格納するデータ登録管理手段と、
前記ネットワークを介してクライアントコンピュータからのデータ閲覧要求に応答して、前記データ閲覧要求にかかるユーザのユーザIDに基づいて、当該ユーザの属するグループのグループIDを特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記特定されたグループIDを含むレコードを特定し、当該レコード中のグループ権限を取得するとともに、前記データ閲覧要求にかかるデータIDに参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDにて特定されるデータに関連付けられたグループ権限を取得し、前記グループ情報ファイルからの第1のグループ権限と、前記データファイルからの第2のグループ権限とを比較して、前記データ閲覧の可否を判断するデータ閲覧管理手段と、を備えたことを特徴とする内装監理システム。
【請求項2】
前記ユーザ情報ファイルのレコードが、前記ユーザの連絡先を含み、
さらに、前記登録者からのデータ公開要求に応答して、前記登録者であるユーザに関する管理人を示すユーザIDを特定し、前記ユーザ情報ファイルのレコードを参照して、前記管理人の連絡先を特定し、当該管理人に対して、データ公開要求があったことを通知し、前記管理人によるクライアントコンピュータからの前記グループ権限の更新情報の受理に応答して、前記データ公開要求にかかるデータのデータIDを参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDを含むレコードを特定し、当該レコードのグループ権限を、前記更新情報に基づいて更新するデータ公開管理手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の内装監理システム。
【請求項3】
前記グループ権限が、前記ユーザによるデータの登録、公開、閲覧のそれぞれの可否を示すユーザ区分、内装工事が進められるショッピングセンターにおける区画を示す区画番号、前記内装工事に携わるものの作業を示す担当情報、前記内装工事が進められる区画にはいるべき店舗やその内装の属性情報を含み、
前記管理者を示す情報として、前記区画番号および担当情報の組み合わせが前記データベース中に記憶され、
前記データ公開管理手段が、前記登録者のユーザIDを含むユーザ情報ファイルのレコード中のグループIDを参照して、前記グループ情報ファイルにおいて、前記グループIDを含むレコードを特定し、当該レコード中のグループ権限に含まれる区画番号を特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記管理者を示す前記区画番号および担当情報を含むレコードを特定し、かつ、前記ユーザ情報ファイルにおいて、当該レコード中のグループIDを含むレコードを特定することを特徴とする請求項2に記載の内装監理システム。
【請求項4】
前記グループ権限中の値が、前記第1のグループ権限の値と第2のグループ権限の対応する値との間で、実際の一致不一致の如何にかかわらず、値が一致すると判断させるワイルドカードを含み、
前記データ閲覧手段が、前記グループ権限における所定の値について、前記第1のグループ権限の値、或いは、第2のグループ権限の対応する値の値がワイルドカードである場合には、その値について双方の値が一致していると判断することを特徴とする請求項2または3に記載の内装監理システム。
【請求項5】
各レコードが、前記内装工事に携わる者であるユーザのユーザID、および、当該ユーザが属するグループを特定するグループIDを少なくとも含むユーザ情報ファイルと、
各レコードが、グループID、および、当該グループについてのデータ共有の権限を示すグループ権限を少なくとも含むグループ情報ファイルと、
各レコードが、データを特定するデータID、当該データに関連付けられたグループ権限、および、登録者のユーザIDを含むデータファイルと、を有するデータベースを備えたコンピュータにおいて、内装工事に携わる者の間における情報の授受を司るために、前記コンピュータに、
ネットワークを介してクライアントコンピュータから送信されたデータを受信し、受信したデータについてデータファイルのレコードを生成して、前記データベースに格納するデータ登録管理ステップと、
前記ネットワークを介してクライアントコンピュータからのデータ閲覧要求に応答して、前記データ閲覧要求にかかるユーザのユーザIDに基づいて、当該ユーザの属するグループのグループIDを特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記特定されたグループIDを含むレコードを特定し、当該レコード中のグループ権限を取得するとともに、前記データ閲覧要求にかかるデータIDに参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDにて特定されるデータに関連付けられたグループ権限を取得し、前記グループ情報ファイルからの第1のグループ権限と、前記データファイルからの第2のグループ権限とを比較して、前記データ閲覧の可否を判断するデータ閲覧管理ステップと、を実行させることを特徴とする内装監理プログラム。
【請求項6】
前記ユーザ情報ファイルのレコードが、前記ユーザの連絡先を含み、
前記コンピュータに、前記登録者からのデータ公開要求に応答して、前記登録者であるユーザに関する管理人を示すユーザIDを特定し、前記ユーザ情報ファイルのレコードを参照して、前記管理人の連絡先を特定し、当該管理人に対して、データ公開要求があったことを通知し、前記管理人によるクライアントコンピュータからの前記グループ権限の更新情報の受理に応答して、前記データ公開要求にかかるデータのデータIDを参照して、前記データファイルにおいて、当該データIDを含むレコードを特定し、当該レコードのグループ権限を、前記更新情報に基づいて更新するデータ公開管理ステップを実行させることを特徴とする請求項5に記載の内装監理プログラム。
【請求項7】
前記グループ権限が、前記ユーザによるデータの登録、公開、閲覧のそれぞれの可否を示すユーザ区分、内装工事が進められるショッピングセンターにおける区画を示す区画番号、前記内装工事に携わるものの作業を示す担当情報、前記内装工事が進められる区画にはいるべき店舗やその内装の属性情報を含み、
前記管理者を示す情報として、前記区画番号および担当情報の組み合わせが前記データベース中に記憶され、
前記データ公開管理ステップにおいて、前記コンピュータに、
前記登録者のユーザIDを含むユーザ情報ファイルのレコード中のグループIDを参照して、前記グループ情報ファイルにおいて、前記グループIDを含むレコードを特定するステップと、
当該特定されたレコード中のグループ権限に含まれる区画番号を特定し、前記グループ情報ファイルにおいて、前記管理者を示す前記区画番号および担当情報を含むレコードを特定するステップと、
前記ユーザ情報ファイルにおいて、当該レコード中のグループIDを含むレコードを特定するステップと、を実行させることを特徴とする請求項6に記載の内装監理プログラム。
【請求項8】
前記グループ権限中の値が、前記第1のグループ権限の値と第2のグループ権限の対応する値との間で、実際の一致不一致の如何にかかわらず、値が一致すると判断させるワイルドカードを含み、
前記データ閲覧ステップにおいて、前記コンピュータに、
前記グループ権限における所定の値について、前記第1のグループ権限の値、或いは、第2のグループ権限の対応する値の値がワイルドカードである場合には、その値について双方の値が一致していると判断するステップを実行させることを特徴とする請求項6または7に記載の内装監理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−205318(P2009−205318A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−45457(P2008−45457)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(598147053)株式会社 船場 (1)
【Fターム(参考)】