説明

円偏光二色性検出装置

検出装置は、入射する放射ビームに変調を加える変調手段と、変調されたビームが通過するサンプル保持手段と、放射ビームを拡張するビーム拡張手段と、拡張された放射ビームの異なる部分を検出信号として受信する固体検出器のアレイと、変調手段により変調された変調信号に検出した信号を同期させる処理手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置、排他的ではないが、特に円偏光二色性の検出に適する検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
円偏光二色性は、サンプルを通過する左右の円形偏光間に生ずる差分吸収である。光がサンプルを通過するとき、サンプルを通過する光の量が、サンプルに入射する光の量より少ないため、光の線形吸光度が生じる。入射光量と透過量との差を計測することにより、サンプルの線形吸光度の測定値が得られる。光が円形に偏光するとき、円偏光二色性から二次的吸光度成分が生じる。左右の円形偏光間を切り換えて、得られる吸光度差を測ることにより、二次的吸光度成分が測定される。
【0003】
円偏光二色性を測定することにより、タンパク質、炭水化物、核酸、医薬、液晶等に関する詳細な構造と鏡像異性(掌性)の情報を得ることができる。円偏光二色性を利用して、例えば、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)、アルツハイマー病、嚢胞性線維症等の有害な筋原線維に変換される単純なペプチドを追跡することができる。掌性は、サリドマイド禍事の核心であった。
【0004】
吸光度測定値の二次的成分である円偏光二色性は、測定が困難な性質である。円偏光二色性に起因する吸光度は、通常、サンプルにより伝達される光の平均強度105中の一部分程度である。紫外線及び深紫外線波長(即ち、200nmより大きい)で吸光度を測定する場合がある事実により、測定は、更に難しくなる。
【0005】
偏光変調器を使用して、サンプルに入射する光の偏光を変調し、その後、位相ロック検出法を使用して、サンプルにより伝達される光の変調を検出して、円偏光二色性を検出することは、慣用技術である。偏光変調器は、例えば、左旋偏光と右旋偏光との間で入射光ビームの偏光を50kHzの周波数により切り換えるように構成され、位相ロック検出器は、検出器に入射する光を50kHzで測定する。これにより、非常に大きい直流入力信号上で小さい交流信号を効率的に含む円偏光二色性の検出が可能となる。
【0006】
従来では、単一成分検出装置を使用して、円偏光二色性が検出される。単一成分検出装置は、入力信号から円偏光二色性信号を識別できる位相ロック信号抽出増幅器に接続されかつ高いダイナミックレンジ(一般的に109)を有する光電子増倍管を備えている。検出装置は、サーボ装置を使用して、光電子増倍管の高電圧を調整し、光電子増倍管への直流光入射の強度とは無関係に、一定の直流電流出力を生じる。入射光の波長を走査(光線強度及び線形吸光度は、4桁量で変化する)するときに、これを実施して、光線強度及び線形吸光度の変化が補償される。交流円偏光二色性信号を容易に位相ロックして抽出し、一定の直流レベルを供給するので、一定の直流電流出力は、好都合である。
【0007】
対象となる波長領域は、(約1nm解像度を有する)波長毎に走査される。走査過程は、円偏光二色性信号が強いとき、何分もかかるが、円偏光二色性信号がより弱いとき、何時間もかかる(多くの実用的な円偏光二色性研究の場合のように)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記欠点の少なくとも一つを解決又は軽減する検出装置を提供することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の形態によれば、入射する放射ビームに変調を加える変調手段と、変調された放射ビームが通過するサンプル保持手段と、放射ビームを拡張するビーム拡張手段と、拡張された放射ビームの異なる部分を検出信号として受信する固体検出器のアレイと、変調手段により変調された変調信号に検出した信号を同期させる処理手段とを備える検出装置が提供される。
【0010】
従来使用する単一検出器ではなく、固体検出器のアレイを使用することにより、検出信号からより多くの情報を決定できる点で、本発明の検出装置は、有利である。
【0011】
固体検出器のアレイにより検出した検出信号を増幅する増幅手段を処理手段に更に設けることが好ましい。
【0012】
例えば、多重チャンネル光電子増倍管の他の形態の検出器を使用できるが、検出器は、固体検出器が好ましい。
【0013】
検出信号をデジタル化するデジタル化手段を処理手段に更に設けることが好ましい。
【0014】
変調手段により変調された放射ビームに検出信号を同期させる前に、処理手段は、検出信号をデジタル化することが好ましい。より速くかつより高感度の測定を提供するので、デジタル化の前に同期させる従来の方法と比較して、これは、有利である。
【0015】
ビーム拡張手段は、発散する扇状の波長に放射ビームを変換する波長分離手段を備えてもよい。
【0016】
波長分離手段は、反射格子を備えることが好ましい。
【0017】
検出装置は、固体検出器のアレイに入射する扇状の波長を選択できるように方向を調節できるステアリングミラーを更に備えることが好ましい。
【0018】
ビーム拡張手段は、ビームの空間特性を維持しながら、放射ビームの伝達方向に直角な少なくとも1つの方向に放射ビームを拡張する手段を備えてもよい。
【0019】
固体検出器のアレイは、二次元アレイが好ましい。
【0020】
放射ビームの伝達方向に直角な第1の方向に波長を分離し、空間特性を維持しながら、放射ビームの伝達方向に直角な第2の方向にビームを拡張し、二次元アレイを使用して、拡張するビームの波長依存性及び空間特性を検出することができる。
【0021】
固体検出器のアレイは、近紫外波長を検出するフォトダイオードの第1のアレイと、深紫外線波長を検出するフォトダイオードの第2のアレイとを備えることが好ましい。
【0022】
フォトダイオードの第1のアレイは、ケイ素を含むことが好ましい。
【0023】
フォトダイオードの第2のアレイは、AlGaNを含むことが好ましい。
【0024】
変調手段は、変調された円形偏光を放射ビームに加えることが好ましい。他の変調形態を放射ビームに加えてもよいことは理解できよう。
【0025】
変調手段は、1kHzを超える周波数で変調を加えるとよい。
【0026】
サンプル保持手段は、サンプルに入射するビーム幅を調整できる調節可能な開口を備えることが好ましい。
【0027】
固体検出器のアレイの各検出器は、検出器による光電流出力を電圧に変換する相互コンダクタンス増幅器を備えることが好ましい。
【0028】
相互コンダクタンス増幅器は、相互コンダクタンス増幅器の利得を修正するスイッチを使用して、相互コンダクタンス増幅器に異なる組合せで接続される複数の抵抗を備えることが好ましい。
【0029】
マイクロプロセッサによりスイッチを制御することが好ましい。
【0030】
固体検出器のアレイの各検出器は、固体検出器により検出した信号の交流成分を増幅する交流増幅器を備えることが好ましい。
【0031】
交流増幅器は、交流増幅器の利得を修正するスイッチを使用して、相互コンダクタンス増幅器に異なる組合せで接続される複数の抵抗を備えることが好ましい。
【0032】
マイクロプロセッサによりスイッチを制御することが好ましい。
【0033】
変調手段の作動周波数に同調する帯域フィルタを検出装置に設けることが好ましい。
【0034】
固体検出器のアレイの各検出器に対し、増幅後の直流信号及び交流信号を多重送信するマルチプレクサを検出装置に更に設けることが好ましい。
【0035】
フィールド・プログラマブル・アレイにより同期化を実行することが好ましい。非常に高速で動作しかつ小型の単一チップ上に集積できる市販のプログラム可能な電子回路としてフィールド・プログラマブル・アレイ(FPGA)が公知の形態であることは、当業者には理解できよう。単一のチップは、加算器等のディスクリート電子関数回路を形成できる非常に多数(20,000以上)の半導体ゲートを備えることができる。また、ディスクリート電子関数回路は、加算、減算及び除算等の演算操作を高速で実行するようにプログラム制御できる。前記アレイを再構成する性能は、既存のASIC技術に勝る利点である。
【0036】
検出装置は、データを受信しかつ検出装置の構成要素の作動を制御するパーソナルコンピュータを更に備えることが好ましい。
【0037】
固体検出器のアレイは、ビームに同軸となるように移動可能かつ回転可能であることが好ましい。
【0038】
本発明の第2の形態によれば、入射する放射ビームに変調を加える変調手段と、変調された放射ビームが通過するサンプル保持手段と、少なくとも1つの固体検出器と、少なくとも1つの検出器により検出された信号を増幅しかつデジタル化し、その後、変調手段により変調された変調信号に、増幅されかつデジタル化された信号を同期させる処理手段とを備えた検出装置が提供される。
【0039】
デジタル化される前に信号が偏光変調器に同期化される従来の円偏光二色性測定装置より速くかつ高感度で検出できる点で、本発明の第2の形態は、有利である。
【0040】
本発明の第2の形態は、本発明の第1の形態の好適な特徴の何れかを更に備えてもよい。
【0041】
本発明の第3の形態によれば、入射する放射ビームに変調を加える過程と、サンプル保持手段により保持されたサンプルに変調された放射ビームを通過させる過程と、放射ビームを拡張する過程と、固体検出器アレイを使用して、拡張された放射ビームの異なる部分を検出する過程と、変調された変調信号に検出した信号を同期させる過程とを含む検出法が提供される。
【0042】
検出信号を増幅するとよい。
【0043】
検出信号をデジタル化するとよい。
【0044】
変調された変調信号に検出信号を同期させる前に、検出信号をデジタル化するとよい。
【0045】
本発明の第4の形態によれば、入射する放射ビームに変調を加える過程と、変調された放射ビームをサンプルに通過させる過程と、少なくとも1つの固体検出器を使用して、放射ビームを検出する過程と、少なくとも1つの検出器により検出された信号を増幅しかつデジタル化する過程と、その後、増幅されかつデジタル化された信号を変調された変調信号に同期させる過程とを含む検出法が提供される。
【0046】
本発明の第4の形態は、本発明の第2の形態の好適な特徴の何れかを更に備えてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0047】
本発明の具体的な実施の形態を一例として、添付図について以下に説明する。
【0048】
図1に示すように、検出装置の光学要素は、偏光変調器1、サンプルセル2、反射格子3、ミラー4及び検出器アレイ5a,5bを備える。紫外線波長の電磁放射線を含むシンクロトロン放射線の電磁波ビーム6は、偏光変調器1に導入される。静電式の偏光変調器1は、50kHzの周波数で切り換えられ、左旋性又は右旋性の円形偏光(偏光の掌性は、50kHzで切り換わる)を生ずるように放射線の紫外線ビームを偏光する。
【0049】
偏光変調器1からの偏光ビーム6は、タンパク質サンプルを含むサンプルセル2を通過する。サンプルセル2は、大きさを調節できる開口2aを備え、開口2aは、通常、ほぼ直径4mmのビームをサンプルセル2に入射させる。偏光ビーム6は、タンパク質サンプルにより吸収され、円偏光二色性に起因する吸収と共に線形吸収が生じる。サンプルセル2から放出される減衰する偏光ビーム6は、直流成分と強度の低い50kHz交流成分(偏光変調光の二色性吸収から生じる交流成分)とを含む。
【0050】
偏光ビーム6は、1mmにつき1nmの分散特性を有する反射格子3を通過する。図1に略示するように、反射格子3は、偏光ビーム6を異なる波長の扇形ビーム6aに分光する。扇形ビーム6aは、ミラー4に入射され、更に扇形ビーム6aを検出器アレイ5a,5bに導いて、波長帯域が選択される。検出器アレイ5a,5bは、近紫外線を検出できる第1のシリコンアレイ5aと、深紫外線を検出できる第2のAlGaNアレイ5bとを備える。
【0051】
図2は、ステアリングミラー4と近紫外線検出器アレイ5aの平面図である。検出器アレイ5aは、日本の浜松ホトニクス株式会社(製品番号4114−46Q−SP)により製造されるシリコンフォトダイオードの直線状アレイを備える。アレイは、各4.6×0.9mmのフォトダイオードを46個備える。扇形ビーム6aが波長を分離するので、各フォトダイオードが異なる光波長を検出することは理解できよう。ステアリングミラー4を回転して各フォトダイオードにより検出される波長を調整することができる。図2に矢印Aで示すように、ステアリングミラー4を時計方向に回転すれば、より短い波長を検出器アレイ5a上に移動し、より長い波長を検出器アレイ5aから離間させる。ステアリングミラー4の反時計方向の回転により、より長い波長を検出器アレイ5a上に移動し、より短い波長を検出器アレイ5aから離間して移動する。反射格子3とアレイ5aとの間の経路長さを増加又は減少することにより、各フォトダイオードにより検出される波長帯域をそれぞれ拡張又は縮小することができる。別法として、異なる波長分散特性を有する反射格子3を使用してもよい。検出器アレイ5aからの出力信号は、後述の電子回路に付与される。
【0052】
図1及び図2に示すように、検出装置の光学要素は、従来の様に直列的に波長を測定せずに、異なる波長によって光を並列的に検出できる利点がある。これにより、何時間もかからず、ほぼ数秒程度で円偏光二色性(circular dichroism)の高速測定が可能となる。
【0053】
図3では、検出器アレイ5aは、箱7の左端に配置される。検出器アレイ5aから出力される信号を処理する電子回路は、箱7内に収容される主回路基板8上に配置される。バス9は、電子回路からパーソナルコンピュータ(PC)までデータを伝送する。箱7は、要求される全ての方向に箱7を正確に移動できる移動可能な運搬台の上に取り付けられる。また、運搬台は、全ての方向に箱7の角度を変えられる回転軸制御装置を備える。移動と回転とを組み合せて、分散する紫外線ビームの好適な領域にかつ好適な角度に検出器アレイ5aを配置できるので、有利である。
【0054】
図4は、箱7内に保持される電子回路を略示する。検出器アレイ5aは、図示のように、箱7の外壁に設置される。検出器アレイ5aの各フォトダイオードから出力される光電流は、交流直流利得制御増幅器10に送出される。図示の便宜(検出器アレイ5aの各フォトダイオードに対して個別に接続される)上、単一の接続線10aを介して光電流を送出するように略示する。
【0055】
交流直流利得制御増幅器10は、相互コンダクタンス増幅器であり、フォトダイオードからの光電流を出力電圧に変換するのに使用される。交流直流利得制御増幅器10は、光電流の交流成分を増幅して、交流電圧出力11を出力する。交流直流利得制御増幅器10は、光電流の直流成分を増幅して、直流電圧出力12を出力する。検出器アレイ5aの各フォトダイオードに対して個別の交流直流利得制御増幅器10、交流電圧出力11及び直流電圧出力12が得られるが、略示化のため、図4では単一の回路のみを示す。
【0056】
マルチプレクサ13を使用して、交流信号及び直流信号を多重送信して、所与のフォトダイオード・チャンネルに関する交流信号は、そのチャンネルの直流信号と多重化される。
マルチプレクサ13は、46個の出力端子を有するが、図4では、略図化のため、単一の出力信号のみを示す。92(各フォトダイオードの個別の交流及び直流チャンネル数)から46(各フォトダイオードに対する多重化された交流及び直流を伝達する単一チャンネル数)まで、データ伝送路の数を減らすマルチプレクサの使用は、有利である。マルチプレクサ13は、デジタイザ14に多重化されたフォトダイオード信号を出力する。デジタイザ14は、アナログ電圧を33MHzで12ビット、4096レベルにデジタル化する。
【0057】
デジタル化に続き、交流信号は、フィールド・プログラマブル・アレイ15により、偏光変調器(図1中の符号1)の変調に同期される。高速プログラマブル・アレイ(FPGA)は、3つの16チャンネル・フィールド・プログラマブル・アレイ15を備える。これらは、ファームウェアにプログラムされ、同期化を実行する。全ての出力信号は、フィールド・プログラマブル・アレイ15により並列に処理され、全ての信号を偏光変調器の変調に同期させる。フィールド・プログラマブル・アレイ15は、プログラム制御され、選択された数の同期化期間にわたり信号平均を積分する。同期化期間は、偏光変調器の変調周波数に依存し、全期間(偏光の左旋性及び右旋性の間隔を決定する10マイクロ秒の2つの半期間を備える)に対して通常20マイクロ秒程度である。CD検出以外の用途として、より高速の変調を行って、同期化期間をデジタル化時間(通常は、50ナノ秒)まで又は更に下げることができる。左旋性偏光及び右旋性偏光の各期間は、検出され、別々に積分される。各同期化期間内で選択されたサンプルの複数のデジタル値を加算し、その後、選択された数の各偏光同期化期間を合計し、更に、サンプルの総数により割算して、積分を行い、必要な信号を平均化する。
【0058】
フィールド・プログラマブル・アレイ15から出力されるデジタル信号は、32ビットのデジタルバス16を通じてパーソナルコンピュータ17に伝送され、処理される。パーソナルコンピュータ17は、信号測定の積分期間を決定し、測定信号から入力信号を差し引き、変調信号と平均信号との比率(交流対直流)レベルを決定して、データを蓄積し、瞬間的積分データを表示する。また、パーソナルコンピュータ17は、制御出力18を通じて、箱7内に配置される構成要素の作動を制御する。パーソナルコンピュータ17は、逆バイアス電源19から検出器アレイ5aに印加される逆バイアス電圧を制御することにより、検出器アレイ5aの感度を調整制御する。また、パーソナルコンピュータ17は、利得制御部20を通じて、交流及び直流増幅器10の利得を調整制御する。更に、パーソナルコンピュータ17は、アナログ・マルチプレクサ13の作動を制御する。
【0059】
次に、交流及び直流増幅器10の動作を図5について、更に詳細に説明する。フォトダイオードアレイ5aの単一のフォトダイオード5cを図5に示す。同様に、フォトダイオードアレイ5aの各フォトダイオード5cから発生する信号を増幅するのに使用する46個の増幅器配列ではなく、単一の交流及び直流増幅器配列を示す。フォトダイオード5cから出力される光電流は、相互インピーダンス増幅器20の反転入力端子に送出される。相互インピーダンス増幅器20は、光電流信号の直流成分及び交流成分を増幅(即ち、全信号を増幅)して、出力電圧を出力する。相互インピーダンス増幅器20により供給される利得は、複数の帰還抵抗21により測定される。パーソナルコンピュータ17(図4)により制御されるスイッチ22を使用して、抵抗21の組合せを選択し、利得が調整される。相互インピーダンス増幅器20からの出力は、2信号に分割される。相互インピーダンス増幅器20から出力される信号のうち大部分の交流成分は、コンデンサ23を通じて帯域通過増幅器24に送出されるが、実質的な直流成分は、マルチプレクサ13に送出される。
【0060】
波長に対する直流ビーム吸収度変化を補償するために、直流段階で10の増幅率の利得制御過程が必要である。直流ビーム吸収度は、190nmと200nmとの間で100の増幅率だけ変化する。従来の光電子増倍管では、光の波長が変化するとき、利得を連続的に調整しなければならない。これとは対照的に、本発明を実施すれば、各フォトダイオードにより検出される光の波長は、時間と共に変化しない。これは、各フォトダイオードに対して利得を個別に設定(各フォトダイオードは、異なる波長を検出する)できることを意味する。これは、従来技術を超える優れた効果である。また、数秒間に全波長を検出する事実は、利得を調整してビーム強度の時間依存変動を考慮する必要がないことを意味する(前記変動の時間尺度は、約1時間である)。
【0061】
利得調整に使用する組合せ抵抗を下表に示す。
【0062】
【表1】

【0063】
スイッチ22を使用して、前記抵抗の異なる組合せに、互いに接続することができる。
【0064】
コンデンサ23を介して相互インピーダンス増幅器20から出力される信号の交流成分を50kHz帯域通過増幅器24に送信できる。増幅器24を50kHzに調整するため、RC(抵抗コンデンサ)ネットワーク25が使用される。別の増幅器26は、スイッチ28を使用して、抵抗27の組合せを選択して選択される制御された利得を50kHzの信号に付与する。利得は、パーソナルコンピュータ17(図4)により制御される。増幅器26の出力信号は、アナログ・マルチプレクサ13に伝送される。その後に続く検出装置の後続の構成要素は、図4について説明した通りである。
【0065】
交流円偏光二色性信号の大きさは、例えば、タンパク質対タンパク質変異により変化する。変異は、大別して2つの要素による可能性がある。下表に示す抵抗値を有する抵抗27を使用して、これらは補償される。
【0066】
【表2】

【0067】
スイッチ22,28は、各フォトダイオード5cの切り換え設定値を決定するパーソナルコンピュータ17により制御される。直流増幅器、即ち、相互インピーダンス増幅器20でのスイッチ22は、異なる9つの利得を選択でき、4ビットのコードを使用して、利得を決定することができる。交流増幅器、即ち、交流利得制御増幅器26でのスイッチ28は、異なる6つの利得を選択でき、3ビットのコードを使用して、利得を決定することができる。従って、パーソナルコンピュータ17は、所与のフォトダイオード5cを特定しかつ16ビット語(スイッチ22,28は、デジタル制御される)を使用して、フォトダイオード5cの直流及び交流利得を決定することができる。所望の直流及び交流利得を得るため、測定過程間でスイッチの形態を変更することができる。
【0068】
2つの増幅器20,26を使用して、独立して調節可能な直流信号及び交流信号の利得を与え、最適な信号対雑音比を有する円形二色性信号を得ることができる。フォトダイオードのピーク電流は、アレイ5aのフォトダイオード毎に約4.8μAである。これは、相互インピーダンス増幅器20が200kΩの相互インピーダンスを有し、1Vの出力を得ることを意味する。交流利得制御増幅器26は、500の電圧利得を生じ、約1Vのピークピーク値(波高値)を有する交流信号出力を生ずる(これは、直流信号の1/500である交流信号に基づく)。
【0069】
パーソナルコンピュータ17とフィールド・プログラマブル・アレイ15及び検出装置電子回路の他の構成要素との間の通信は、イーサネット接続により行われる。イーサネット接続は、制御信号、例えば、前記利得制御信号を検出装置電子回路に伝達する。イーサネット接続により伝達される他の制御信号は、信号の平均化命令、積分命令及びマルチプレクサ13への制御信号を含む。10マイクロ秒(1同期化パルス期間)と10秒との間で積分期間を変化させてよい。
【0070】
イーサネット接続は、データを捕集した後、検出装置電子回路からの未処理のスペクトル・データを送信する(スペクトル・データは、直流及び交流データを備える)。スペクトル・データは、捕集の際に、フィールド・プログラマブル・アレイ15内に蓄積される。
【0071】
ディスプレイ装置(図示せず)は、パーソナルコンピュータ17に接続され、直流値及び交流ピークピーク値スペクトルを表示するのに使用される。パーソナルコンピュータ17により算出(円偏光二色性=交流ピークピーク値/直流値)するときも、ディスプレイ装置は、円偏光二色性スペクトルを表示する。
【0072】
前記シリコンフォトダイオードの代替品としてフォトダイオードが市販されている。例えば、ユナイテッド・ディテクタ・テクノロジーにより製造されるフォトダイオードを使用して、深紫外光信号(即ち、波長が200nm未満)を検出できるが、近紫外波長領域で作動するように調整してもよい。
【0073】
図2、図3及び図4について近紫外線検出器アレイ5aを説明したが、AlxGa1-xNフォトダイオードの深紫外線検出器アレイ5bを接続して、使用できると共に、前記フォトダイオードから発生する信号を本質的に同一の方法で処理できることは、理解されよう。
【0074】
深紫外線を検出するAlxGa1-xNフォトダイオードを使用することは、周知である。通常の深紫外線検出器アレイ5bは、賦活剤(活性物質)又は紫外光検出物質として、三元AlxGa1-xN(アルミニウム窒化ガリウム)化合物半導体を含んでもよい。AlxGa1-xNフォトダイオードは、直接バンドギャップ半導体であり、従って、間接バンドギャップ半導体より大きい吸収効率を有する。特定の前記化合物では、下付き文字「x」は、特定の化合物内のアルミニウムの百分率(又は「原子比」)、即ち、三元化合物半導体内のアルミニウム対ガリウム比を示す。例えば、40%のアルミニウム含有量を有する三元化合物AlxGa1-xNをAl40Ga60Nと表す。
【0075】
AlxGa1-xNフォトダイオードから作られる紫外線検出器は、365nmと200nmとの間で調整可能なカットオフ波長を有し、原子比「x」に適切な値を選択して製造すれば、特定の波長が得られる。カットオフ波長を超えると、殆ど又は全く放射光は、検出されない。このように、近紫外線検出器5aの検出可能な範囲に僅かに重なる上部カットオフ波長と、深紫外光により高い検出効率とを生ずるように近紫外線検出器アレイ5aに適合させて深紫外線検出器アレイ5bを調整することができる。近紫外線検出器アレイ5a及び深紫外線検出器アレイを設けることにより、一定のスペクトル(紫外領域)の特定の領域に各アレイ5a,5bを最適化し又は同調させることができる。また、実験的な関連領域に上部カットオフ波長を限定してもよい。例えば、CD測定では、上部カットオフ波長を都合よく260nmとしてもよい。この値を達成する原子比「x」は、実質的に40%である。上部カットオフ波長の値を増加させて、検出可能な波長範囲を拡大するように原子比を40%より大きくしてもよい。
【0076】
有機金属気相成長法(MOCVD)又は分子線エピタキシー(MBE)等のエピタキシャル方法を使用して、サファイア基板の上に未ドープのAlGaN層を成長させてもよい。AlGaN層及びサファイア基板は、各格子定数を有する。格子定数が実質的に不等(不適合)であれば、クラック等の結晶欠陥がAlGaN層内に形成される可能性がある。前記欠陥の発生を防止するには、格子定数の不適当な組合せを低減しなければならない。これにより、不適合な格子定数のAlGaN層上のいかなる歪も低減し、結果として発生する欠陥の可能性も減少することができる。AlGaN層とサファイア基板との間の格子定数値を有する中間層をAlGaN層とサファイア基板との間に成長させることにより、欠陥減少を達成できる。中間層は、GaN層でもよい。また、中間層の成長を最適化しかつ発生し得る全ての亀裂の伝播も阻止するため、薄いAlN(窒化アルミニウム)層にAlGaN層を分散又は拡散してもよい。
【0077】
互い違いのショットキー-オーミック接触面を有する金属-半導体-金属構造体を使用して、AlxGa1-xN物質上に相互に嵌合する光検出構造体が形成される。光検出構造体及び各構造体の間のいかなる間隔の大きさも、用途により多種多様である。例えば、応答時間及び/又は信号強度に対して、構造体及びそれらの寸法を最適化することができる。
【0078】
AlxGa1-xNのカットオフ波長を調整する際に、深紫外線検出器アレイ5bが検出できる波長領域を調整できることも理解できよう。従って、特定の値を超える波長の検出が不適当であれば、波長領域の上限を限定して、上限を超える波長を除外することができる。不適当な波長を除外して、入力ノイズを低減し、いかなる測定時にも信号対雑音比を改善できることは理解できよう。
【0079】
賦活剤又は紫外光検出物質は、深紫外光照射に高吸収効率を有する別の物質でもよい。前記物質は、SiC(炭化ケイ素)又はダイヤモンドでもよい。サファイヤ以外の物質の基板を使用してもよいことも同様に理解できよう。基板は、良好な結晶品質、化学的不活性及び熱的な適合性を有しなければならない。光検出器では、層は、光学的に透明でなければならない。例えば、ケイ素(111)を基板材料として使用してもよい。
【0080】
深紫外光検出器アレイ5bの構成を変更してもよいが、この事実に関係なく、検出装置自体を同一の方法で作動できることは理解できよう。
【0081】
50ナノ秒又はより短い捕集時間で前記検出装置を作動してもよい。これは、測定値が波長分析値である検出装置を使用して、時間に対する円偏光二色性の急速な変化を測定できることを意味する。
【0082】
本発明を使用して、円偏光二色性の立体像測定値を提供してもよい。これは、ビーム1を拡張する反射計量器と反射格子3とを交換して、異なるビーム立体領域がアレイ5a(又は5b)の異なるフォトダイオード5cに入射させて実施される。フォトダイオードアレイ5a(又は5b)を二次元アレイと交換して、二次元の立体像を形成してもよい。
【0083】
本発明を使用して、分析した波長を混合して立体像を形成する測定値を得てもよい。例えば、反射格子3の組合せを使用して、水平方向の波長分析及び空間的に垂直方向のビームを拡張するように配置される(これを実行する場合、二次元アレイが必要である)ビーム拡張光学特性を得ることにより、これを達成できる。
【0084】
本発明の検出装置は、従来の円偏光二色性の測定法とは正反対の方法で実施される。この検出装置は、検出した信号を増幅し、デジタル化し、その後、その信号を偏光変調器と同期させる。デジタル化する前に、信号を偏光変調器と同期する点で、この検出装置は、従来の円偏光二色性測定装置よりも、より速くかつより高感度である。
【0085】
ファームウェアを使用する検出法により、デジタル化及び同期化と共に増幅及び検出が実行される。これにより、高速(50ナノ秒の捕集時間又はより短い時間)で作動させて、時間分析測定を実施することができる。
【0086】
本発明の実施の形態を円偏光二色性の測定について説明したが、高入力信号から小変調信号の抽出を必要する他の用途にも、本発明を実施できることは理解できよう。実施例は、シンクロトロン放射に対するレーザ・パルス蛍光及び同期化を含む。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施の形態の光学要素の略示斜視図
【図2】図1の部分略示平面図
【図3】本発明の実施の形態の電子要素の物理的形状を示す略示図
【図4】本発明の実施の形態の電子要素を示す省略図
【図5】更に詳細な回路の部分略示回路図
【符号の説明】
【0088】
(1)・・偏光変調器、 (2)・・サンプルセル、 (2a)・・開口、 (3)・・反射格子、 (4)・・ミラー(ステアリングミラー)、 (5a)・・検出器アレイ(第1のシリコンアレイ、近紫外線検出器アレイ、フォトダイオードアレイ)、 (5b)・・検出器アレイ(第2のAlGaNアレイ、深紫外線検出器アレイ5b、フォトダイオードアレイ)、 (5c)・・フォトダイオード、 (6)・・ビーム、 (6a)・・扇形ビーム、 (7)・・箱、 (8)・・主回路基板、 (9)・・バス、 (10)・・交流直流利得制御増幅器(交流及び直流増幅器)、 (10a)・・接続線、 (11)・・交流電圧出力、 (12)・・直流電圧出力、 (13)・・マルチプレクサ(アナログ・マルチプレクサ)、 (14)・・デジタイザ、 (15)・・フィールド・プログラマブル・アレイ、 (16)・・デジタルバス、 (17)・・パーソナルコンピュータ、 (18)・・制御出力、 (19)・・逆バイアス電源、 (20)・・利得制御部(相互インピーダンス増幅器)、 (21)・・抵抗(帰還抵抗)、 (22)・・スイッチ、 (23)・・コンデンサ、 (24)・・帯域通過増幅器、 (25)・・RCネットワーク、 (26)・・増幅器(交流利得制御増幅器)、 (27)・・抵抗、 (28)・・スイッチ、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射する放射ビームに変調を加える変調手段と、変調された放射ビームが通過するサンプル保持手段と、放射ビームを拡張するビーム拡張手段と、拡張された放射ビームの異なる部分を検出信号として受信する検出器のアレイと、変調手段により変調された変調信号に検出した信号を同期させる処理手段とを備えることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
検出器は、固体検出器である請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
処理手段は、固体検出器のアレイにより検出した検出信号を増幅する増幅手段を更に備える請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
処理手段は、検出信号をデジタル化するデジタル化手段を更に備える請求項1〜3の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項5】
処理手段は、変調手段により変調された放射ビームに検出信号を同期させる前に、検出信号をデジタル化する請求項4に記載の検出装置。
【請求項6】
ビーム拡張手段は、発散する扇状の波長にビームを変換する波長分離手段を備える請求項1〜5の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項7】
波長分離手段は、反射格子を備える請求項6に記載の検出装置。
【請求項8】
検出装置は、固体検出器のアレイに入射する扇状の波長を選択できるように方向を調節できるステアリングミラーを更に備える請求項6又は7に記載の検出装置。
【請求項9】
ビーム拡張手段は、ビームの空間特性を維持しながら、放射ビームの伝達方向に直角な少なくとも1つの方向に放射ビームを拡張する手段を備える請求項1〜8の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項10】
固体検出器のアレイは、二次元アレイである請求項1〜9の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項11】
放射ビームの伝達方向に直角な第1の方向に波長を分離し、空間特性を維持しながら、放射ビームの伝達方向に直角な第2の方向にビームを拡張し、二次元アレイを使用して、拡張したビームの波長依存性及び空間特性を検出する請求項6、9及び10の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項12】
固体検出器のアレイは、近紫外波長を検出するフォトダイオードの第1のアレイと、深紫外線波長を検出するフォトダイオードの第2のアレイとを備える請求項1〜11の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項13】
フォトダイオードの第1のアレイは、シリコンフォトダイオードアレイである請求項12に記載の検出装置。
【請求項14】
フォトダイオードの第2のアレイは、AlGaNフォトダイオードアレイである請求項12又は13に記載の検出装置。
【請求項15】
変調手段は、変調された円形偏光を放射ビームに加える請求項1〜14の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項16】
変調手段は、1kHzを超える周波数で変調を加える請求項1〜15の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項17】
サンプル保持手段は、サンプルに入射するビーム幅を調整できる調節可能な開口を備える請求項1〜16の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項18】
固体検出器のアレイの各検出器は、検出器による光電流出力を電圧に変換する相互コンダクタンス増幅器を備える請求項1〜17の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項19】
相互コンダクタンス増幅器は、相互コンダクタンス増幅器の利得を修正するスイッチを使用して、相互コンダクタンス増幅器に異なる組合せで接続される複数の抵抗を備える請求項18に記載の検出装置。
【請求項20】
スイッチは、マイクロプロセッサにより制御される請求項19に記載の検出装置。
【請求項21】
固体検出器のアレイの各検出器は、固体検出器により検出した信号の交流成分を増幅する交流増幅器を備える請求項1〜20の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項22】
交流増幅器は、交流増幅器の利得を修正するスイッチを使用して、相互コンダクタンス増幅器に異なる組合せで接続される複数の抵抗を備える請求項21に記載の検出装置。
【請求項23】
スイッチは、マイクロプロセッサにより制御される請求項22に記載の検出装置。
【請求項24】
検出装置は、変調手段の作動周波数に同調された帯域フィルタを備える請求項1〜23の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項25】
検出装置は、固体検出器のアレイの各検出器に対し、増幅後の直流信号及び交流信号を多重送信するマルチプレクサを更に備える請求項1〜24の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項26】
同期化は、高速プログラマブル・アレイにより実行される請求項1〜25の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項27】
検出装置は、データを受信しかつ検出装置の構成要素の作動を制御するパーソナルコンピュータを更に備える請求項1〜26の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項28】
固体検出器のアレイは、ビームに同軸となるように移動可能かつ回転可能である請求項1〜27の何れか1項に記載の検出装置。
【請求項29】
入射する放射ビームに変調を加える変調手段と、変調された放射ビームが通過するサンプル保持手段と、少なくとも1つの固体検出器と、少なくとも1つの検出器により検出された信号を増幅しかつデジタル化し、その後、変調手段により変調された変調信号に、増幅されかつデジタル化された信号を同期させる処理手段とを備えることを特徴とする検出装置。
【請求項30】
入射する放射ビームに変調を加える過程と、サンプル保持手段により保持されたサンプルに変調された放射ビームを通過させる過程と、放射ビームを拡張する過程と、固体検出器アレイを使用して、拡張された放射ビームの異なる部分を検出する過程と、変調された変調信号に検出した信号を同期させる過程とを含むことを特徴とする検出法。
【請求項31】
検出信号を増幅する請求項30に記載の検出法。
【請求項32】
検出信号をデジタル化する請求項30又は31に記載の検出法。
【請求項33】
変調された変調信号に検出信号を同期させる前に、検出信号をデジタル化する請求項32に記載の検出法。
【請求項34】
入射する放射ビームに変調を加える過程と、変調された放射ビームをサンプルに通過させる過程と、少なくとも1つの固体検出器を使用して、放射ビームを検出する過程と、少なくとも1つの検出器により検出された信号を増幅しかつデジタル化する過程と、その後、増幅されかつデジタル化された信号を変調された変調信号に同期させる過程とを含むことを特徴とする検出法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−518459(P2006−518459A)
【公表日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−502214(P2006−502214)
【出願日】平成16年1月30日(2004.1.30)
【国際出願番号】PCT/GB2004/000365
【国際公開番号】WO2004/068119
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
イーサネット
【出願人】(399128437)カウンシル・フォー・ザ・セントラル・ラボラトリー・オブ・ザ・リサーチ・カウンシルズ (4)
【氏名又は名称原語表記】COUNCIL FOR THE CENTRAL LABORATORY OF THE RESEARCH COUNCILS
【Fターム(参考)】