説明

分離可能なケーブル接続部を持つヤーンクリヤラ測定ヘッド

ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)は測定ヘッドハウジング(11)及び測定ヘッドハウジング(11)に収容される電子回路(21)を含んでいる。電子回路(21)は、測定ヘッド側接続部(3)を介して電気接続ケーブル(4)に接続可能である。測定ヘッド側接続部(3)が、ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)と接続ケーブル(4)との分離可能な接続を行うように構成され、測定ヘッド側接続部(3)が、接続ケーブル(4)に含まれる第2の接続手段(63)と分離可能な機械的はまり込み接続を行うように構成されている第1の接続手段(32,33)を含んでいる。それによりヤーンクリヤラ測定ヘッドの取外し、取付け及び交換が著しく簡単になり、危険がなくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維の品質管理の分野にある。本発明は、独立請求項の上位概念に記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド、電気接続ケーブル、及びヤーンクリヤラ測定ヘッドと電気接続ケーブルとの組合わせに関する。このようなヤーンクリヤラ測定ヘッドには、典型的に紡績機械又は巻取り機で使用される。
【背景技術】
【0002】
紡糸機又は巻取り機において、糸の品質を保証するためにヤーンクリヤラガ使用される。このようなヤーンクリヤラは例えば欧州特許出願公開第1249422号明細書から公知である。これは少なくとも1つのセンサを持つヤーンクリヤラ測定ヘッドを持ち、センサが動かされる糸を検査し、糸の少なくとも1つのパラメータを測定する。しばしば使用されるセンサ原理は容量的であるか(例えば欧州特許出願公開第0924513号明細書参照)、又は光学的である(例えば国際公開第93/13407号)。ヤーンクリーニングの目的は、糸の太い所、細い所又は異物のような欠陥個所を検出し、特定の品質基準に従って評価し、場合によっては除去することである。ヤーンクリヤラ測定ヘッドの構造は米国特許第6422072号明細書又は欧州特許出願公開第1302426号明細書に記載されている。
【0003】
典型的なオープンエンド紡糸機は数100の紡糸個所を持ち、これらの紡糸個所の各々がヤーンクリヤラ測定ヘッドを備えている。紡糸機はそれぞれ約20〜30の紡糸個所を持つ区間に分割されている。各区間は、ケーブルを介して付属する個々のヤーンクリヤラ測定ヘッドに接属されるクリヤラ区間電子装置(CSE)を持っている。クリヤラ区間電子装置は、共通な母線を介して中央のクリヤラ制御装置(CCU)に接続されている。クリヤラ制御装置は除去限界の入力、測定ヘッドからの品質データの集合、品質データの出力等に用いられる。
【0004】
典型的な巻取り機は数ダースの巻取り個所を持ち、これらの巻取り個所の各々がヤーンクリヤラ測定ヘッドを備えている。ここでヤーンクリヤラ測定ヘッドは、共通な母線を介して直接中央のクリヤラ制御装置に接続されている。オープンエンド紡糸機と比較して、クリヤラ区間電子装置はない。
【0005】
紡糸機でも巻取り機でも、各ヤーンクリヤラ測定ヘッドは、給電及びデータ伝送のため数10mないし数mの長さの接続ケーブルを備えている。その際通常は、それぞれの使用のために特別に製造される接続ケーブルが使用される。スイス国ウスタ市のUster Technologie AGのUSTER QUANYUM2型のヤーンクリヤラでは、15心線の遮蔽接続ケーブルが用いられる。ヤーンクリヤラ測定ヘッドに付属する接続ケーブルの端部は、ヤーンクリヤラ測定ヘッドに固定的にかつ一部分離不可能に接続され、即ちケーブル心線は印刷配線板にろう付けされ、かつ/又は印刷配線板へ差込まれ、ケーブル外被は、ヤーンクリヤラ測定ヘッドのハウジングにねじ止めされる張力軽減装置内に締付けられている。他方の端部は分離可能なプラグを備えている。従ってヤーンクリヤラ測定ヘッドを取外すことが必要な場合、ヤーンクリヤラ測定ヘッドを接続ケーブルと共に、機械から除去せねばならない。この目的のため接続ケーブルを、ヤーンクリヤラ測定ヘッドから遠い方にある端部で抜き取り、機械から抜き取らねばならない。これは複雑で面倒である。なぜならばプラグ及び接続ケーブルにはしばしば近づき難いからである。しかも抜き取りには、取扱い者に対して、回転しかつ動かされる機械部分に由来する負傷の危険が伴う。これらの欠点は、新しいヤーンクリヤラ測定ヘッドの取付けの際にも生じる。
【0006】
米国特許第6422072号明細書及び欧州特許第0761853号明細書は、ヤーンクリヤラ測定ヘッドから中央の機械制御装置へ信号を出すプラグコネクタ又は評価装置を開示している。しかし接続ケーブルは今までヤーンクリヤラ測定ヘッドに分離不可能に取付けられた。給電ケーブル用の分離可能なプラグコネクタは、例えばフランス国特許出願公開第2904153号明細書から公知であるが、ヤーンクリヤラ測定ヘッド用接続ケーブル用のものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の課題は、簡単に危険なしに取付け、取外し、交換し、かつ保守できるヤーンクリヤラ測定ヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は及び他の課題は、独立請求項に規定されているように、本発明によるヤーンクリヤラ測定ヘッド、本発明による電気接続ケーブル、及び本発明によるヤーンクリヤラ測定ヘッドと本発明による電気接続ケーブルとの本発明による組合わせによって解決される。有利な実施形態は従属請求項に示されている。
【0009】
本発明の基礎になっている考えは、ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルとの接続部を分離可能に形成することである。
【0010】
従って本発明によるヤーンクリヤラ測定ヘッドは、測定ヘッドハウジング、測定ヘッドハウジングに収容される電子回路、及び電子回路に電気接続可能な電気接続ケーブル用の測定ヘッド側接続部を持っている。測定ヘッド側接続部が、ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルとの分離可能な接続を行うように構成されている。測定ヘッド側接続部は、接続ケーブルに含まれる第2の接続手段と分離可能な機械的はまり込み接続を行うように構成されている第1の接続手段を含んでいる。
【0011】
第1の接続手段は、突起を持つ弾性舌片のはまり込み受入れに適した縦長の開口を含んでいる。測定ヘッド側接続部は、接続ケーブルに含まれる第4の接続手段と分離可能な機械的接続を行うため第1の接続手段から離れた第3の接続手段を持っている。その際第3の接続手段は、分離可能な丁番状接続部を形成するように、例えば揺動カム用の揺動支持体として構成されている。
【0012】
本発明によるヤーンクリヤラ測定ヘッド用の本発明による電気接続ケーブルでは、接続ケーブルの1つの端部が、ヤーンクリヤラ測定ヘッドの電子回路と接続するためのケーブル側接続部を含んでいる。ケーブル側接続部は、ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルとの間の分離可能な接続を行うように構成されている。ケーブル側接続部は、、測定ヘッドハウジングに含まれる第1の接続手段と分離可能な機械的はまり込み接続を行うように構成されている第2の接続手段を持つ接続ハウジングを含んでいる。
【0013】
第2の接続手段は、縦長の開口へのはまり込みに適した突起を持つ弾性舌片を含んでいる。ケーブル側接続部は、測定ヘッドに含まれる第4の接続手段との分離可能な機械的接続を行うため第2の接続手段から離れた第4の接続手段を持つことができる。第4の接続手段は、分離可能な丁番状接続を行うため、例えば揺動軸を形成する揺動カムとして構成されている。
【0014】
ヤーンクリヤラ測定ヘッドと電気接続ケーブルとの本発明による組合わせでは、ヤーンクリヤラ測定ヘッドが測定ヘッドハウジングと測定ヘッドハウジングに収容される回路とを含んでいる。接続ケーブルの1つの端部は電気回路に電気接続されている。ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルは分離可能な接続部を介して互いに接続されている。測定ヘッドは分離可能なはまり込み接続部を介して接続ケーブルに機械的に接続されている。
【0015】
分離可能なはまり込み接続部は、一方で弾性舌片を含み、他方で弾性舌片を受入れる縦長の開口を含んでいる。測定ヘッドハウジングは、更に分離可能な丁番状接続部を介して接続ケーブルに機械的に接続されている。丁番状接続部は、揺動支持体と揺動支持体内に揺動可能に支持されて揺動軸を形成する揺動カムとにより形成される。
【0016】
接続は電気的及び機械的である。これら両方の機能は互いに分離していてもよいが、必ずしも分離していなくてもよい。分離接続部はなるべくプラグコネクタとして形成されている。分離可能な機械的接続部ははまり合い結合部またはスナップ接続部として形成されている。
【0017】
本発明の別の局面は、電気ケーブル用接続ハウジング特にプラグハウジング又は継手ハウジングに関する。本発明による接続ハウジングは、ケーブル用入口開口及び出口開口と少なくとも2つの平らなハウジング壁とを持っている。出口開口は少なくとも2つのハウジング壁のうち少なくとも1つの第1のハウジング壁に設けられている。少なくとも2つのハウジングのうち少なくとも1つの第2のハウジング壁が、出口開口を受入れるため十分な大きさの寸法を持っている。これらの特徴のため、出口開口を選択的に第1のハウジング壁又は第2のハウジング壁に設けることができ、接続ハウジングの他の部分を変える必要がない。接続ハウジングは、なるべくプラスチックから射出成形型にある交換可能な滑り片により、滑り片の位置に応じて出口開口を第1のハウジング壁又は第2のハウジング壁に設けることができる。こうして本発明による接続ハウジングの多くの多様な変形を、簡単かつ費用を節約するやり方で行うことができる。
【0018】
本発明による接続ハウジング特に本発明によるプラグハウジング又は継手ハウジングを一端に持つ電気ケーブルも本発明に属する。ケーブルは接続ハウジングにある入口開口及び出口開口を通って延びている。
【0019】
本発明による接続ケーブルの1つの端部が本発明による接続ハウジングを備えているのがよい。こうして同じ射出成形型で、種々の形式の機械への取付けに適した接続ケーブル用接続ハウジングを製造することができる。
【0020】
本発明により、ヤーンクリヤラ測定ヘッドの取付け、取外し、交換及び保守が著しく簡単、便利及び危険なしになる。取外しのためヤーンクリヤラ測定ヘッドを接続ケーブルから分離し、取付けのためそれを接続ケーブルの適当な緩い端部に結合しさえすればよい。はまり込み結合部の分離及び形成は、手で便利に行うことができる。結合を行う際のはまり込みは、申し分のない結合を行うための感じられかつ聞こえる操作である。機会の近づき難く危険な個所での操作は必要でなく、特にヤーンクリヤラ測定ヘッドから遠い方にあるケーブル端部における取扱い及び機械からの接続ケーブルの抜き取りは必要でない。
【0021】
図面に基いて本発明の好ましい実施例が以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】 ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルとの本発明による組合わせを斜視図で示す。
【図2】 ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルとの本発明による組合わせを一部開かれた斜視図で示す。
【図3】 ヤーンクリヤラ測定ヘッドと接続ケーブルとの本発明による組合わせを別の一部開かれた斜視図で示す。
【図4】 接続手段がハウジング内部から見える図3のIVで示す細部を示す。
【図5】 図4の接続手段をハウジング外部から見た図で示す。
【図6】 本発明による接続ケーブル用の連結ハウジングを斜視図で示す。
【図7】 本発明による接続ケーブルの実施例を平面図で示す。
【図8】 本発明による接続ケーブルの別の実施例を平面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1には、ヤーンクリヤラ測定ヘッド1と電気接続ケーブル4との本発明による組合わせが示されている。ヤーンクリヤラ測定ヘッド1は、糸センサ、電気回路、糸切断工具及び/又は他の構成要素を受入れる測定ヘッドハウジング11を含んでいる。図1の例では、糸センサと電気回路が下部ハウジング部分12に、糸切断工具が上部ハウジング部分13に収容されている。下部ハウジング12と上部ハウジング13との間に、糸切断工具に属する金敷14が外から認められる。測定ヘッドハウジング11は金属又はプラスチックから成ることができる。
【0024】
接続ケーブル4はヤーンクリヤラ測定ヘッド1と分離可能に接続されている。はヤーンクリヤラ測定ヘッド1へのエネルギ供給とヤーンクリヤラ測定ヘッド1へ又はこれからのデータ伝送に役立つ。それは多心線遮蔽ケーブルであるのがよい。図1の例では、接続ケーブル4は市販の15心線ゲームポートケーブルに基いており、測定ヘッド側端部41に、継手ハウジング5内に(図示しない)継手が設けられている。ヤーンクリヤラ測定ヘッド1から遠い方の端部42に、接続ケーブル4は、(図示しない)ヤーンクリヤラ電子装置、中央のクリヤラ制御装置に接続されている(図示しない)母線、又は他の構成要素に接続ケーブル4を接続するため、プラグ7例えば広く普及しているD−Sub15型の市販のプラグを保持している。
【0025】
図2は図1のヤーンクリヤラ測定ヘッド1及び接続ケーブル4を示しているが、測定ヘッドハウジング11が一部開かれ、継手ハウジング5が測定ヘッドハウジング11カラ分離されている。測定ヘッドハウジング11が開かれているため、測定ヘッドハウジング11の内部もっと正確にはハウジング部分12内に収容されて電気回路の少なくとも一部を保持する印刷配線板2が認められる。印刷配線板2には、処理すべき(図示しない)糸を受入れるために用いられる測定スリット22があり、糸を検査する(図示しない)糸センサがこの測定スリットに設けられている。
【0026】
ヤーンクリヤラ測定ヘッド1は測定ヘッド側接続部3を持ち、接続ケーブル4は、ヤーンクリヤラ測定ヘッド1と接続ケーブル4との間の分離可能な接続を行うためのケーブル側接続部6を持っている。接続は電気的及び機械的である。これら両方の機能はここで論じる実施例では互いに分離しているが、このことは必ずしも必要ではない。
【0027】
印刷配線板2と接続ケーブル4との分離可能な接続は、図2の例では差込み接続として行われている。差込み接続を行うため、測定ヘッド側接続部3の範囲で印刷配線板2にプラグ31(図3参照)が設けられている。それは例えば印刷配線板2上にろう付けされる間接多極プラグであるのがよい。接続ケーブル4は、測定ヘッド側端部41に、例えば東京都の広瀬株式会社から販売されているように、広瀬DF11−16DS−2C型のプラグ31に合った継手61を持っている。
【0028】
測定ヘッドハウジング11と継手ハウジング5との分離可能な機械的接続部は、はまり込み接続部またはスナップ接続部として構成されている。接続手段として、継手ハウジング5の上側に、突起64(図4参照)を持つ弾性舌片63が設けられている。測定ヘッドハウジング11の対応する個所に、突起64に対する相手片として縦長の開口33を持つ湾曲片32がある。更に継手ハウジング5の下側に両側へ突出する揺動カム62.1,62.2が設けられて、共通な直線上にあり、一緒に揺動軸を形成している。測定ヘッドハウジング11の下側に、揺動カム62.1,62.2に対する相手片及び揺動支持体として適当なカム保持体34.1,34.2(図5参照)が存在する。揺動カム62.1,62.2はカム保持体34.1,34.2へ差込まれ、必要な場合再びそれから取出すことができる。揺動カム62.1,62.2とカム保持体34.1,34.2はともに丁番として作用し、その周りに継手ハウジング5と測定ヘッドハウジング11が互いに揺動可能である。
【0029】
はまり込み接続のため、まず揺動カム62.1,62.2がカム保持体34.1,34.2へ導入される。それから継手ハウジング5が測定ヘッドハウジング11の方へ揺動され、その際カム保持体34.1,34.2に支持される揺動カム62.1,62.2が揺動軸を規定する。揺動の際舌片63が開口33へ導入される。その際突起64の傾斜した前面が上部開口縁に沿って滑るので、舌片63が更に下方へ向けられて予荷重をかけられる。突起64が開口33を通過すると、舌片63が再びはね上がって、湾曲片32へパチンとはまる。その場合突起64の垂直な後面に湾曲片32に接して、湾曲片32と共に接続ケーブル4の後退を防止するはまり合い接続部を形成する。従ってはまり込み接続部は解消可能なやり方で継手ハウジング5を測定ヘッドハウジング11に拘束する。
【0030】
図3は測定ヘッド1と接続ケーブル4との分離可能な接続を示し、図4及び5はその細部を示す。測定ヘッドハウジング11と継手ハウジング5とのはまり込み接続は、ケーブル接続部3の張力軽減も保証する。突起64が開口33を通過できるまで、舌片63が操作者により下方へ押される時にのみ、引出しによりはまり込み接続部を再び分離することができる。接続部の完全な分離のために、継手61もプラグ31から引出さねばならない。舌片63の近くの両側に2つの位置ぎめピン65.1,65.2があって、同様に縦長の開口33(図4参照)へ導入され、接続ケーブル4の側方位置ぎめに役立つ。見やすくするため、継手61は図3及び4には記入されていない。カム保持体34.1,34.2が見えるようにするため、図5において継手ハウジング5も除去されている。カム保持体は、例えば測定ヘッドハウジング11の底面にある溝として形成されている。
【0031】
図6には、本発明による接続ケーブル4用の測定ヘッド側継手ハウジング5が示されている。下に揺動カム62.1,62.2が、また上に突起64を持つ弾性舌片63がよく認められる。継手ハウジング5の側壁51には接続ケーブル4用の出口開口53が設けられている。好ましい実施形態では、接続ケーブル4は出口開口53を通される。それから接続ケーブル4の測定ヘッド側端部41を包囲するケーブル外被に、プラスチックから成る(図示しない)短い管が射出成形される。それから短い管が内部から側壁51に当たり、それにより接続ケーブル4が継手ハウジング5から出るのを防止されるまで、接続ケーブル4が引戻される。接続ケーブル4に作用する引張り力は短い管により、継手ハウジングにより、最後には測定ヘッドハウジング11により受止められる。こうして接続ケーブル4のために効果的な張力軽減が行われる。
【0032】
継手ハウジング5は、なるべくプラスチックから射出成形により製造されている。射出成形型にある交換可能な滑り片により、同じ射出成形型で異なる位置及び向きの接続ケーブル4用出口開口を持つ継手ハウジングを製造する選択性が与えられる。こうして例えば種々の形式の機械用の継手ハウジングの種々の変形例を、簡単で費用を節約するやり方で製造することができる。2つのこのように異なる接続ケーブル4及び4′が図7及び8に示されている。図7による接続ケーブル4は、継手ハウジング5の側壁51にある出口開口53を持っているが、図8による接続ケーブル4′は、継手ハウジング5′の後壁52′にある出口開口53′を持っている。その代りに出口開口は、継手ハウジングの別の壁例えば天井壁又は底壁にあってもよい。種々の壁に複数の出口開口を持つ実施形態も可能である。
【0033】
継手ハウジングの変形例のこのような多様で簡単な製造可能性の前提条件は、継手ハウジング5(図6参照)の少なくとも2つの壁51,52が、出口開口53を受入れるためそれぞれ十分な大きさの面を持っていることである。
【0034】
本発明が上述した実施形態に限定されないことは自明である。揺動可能に支持される揺動カムの代わりに、下の部分にもはまり込み結合部または他の結合部を設けることができる。本発明を知れば、当業者は本発明の対象にも属する別の変形例も推論できるであろう。
【符号の説明】
【0035】
1 ヤーンクリヤラ測定ヘッド
11 測定ヘッドハウジング
12 下部ハウジング部分
13 上部ハウジング部分
14 金敷
2 印刷配線板
21 電子回路
22 測定スリット
3 測定ヘッド側接続部
31 プラグ
32 湾曲片
33 縦長の開口
34.1,34.2 カム保持体
4,4′ 接続ケーブル
41 接続ケーブル4の測定ヘッド側端部
42 接続ケーブル4のヤーンクリヤラ測定ヘッド1から遠い方の端部
5,5′ 継手ハウジング
51 継手ハウジング5の側壁
52′ 継手ハウジング5の後壁
53,53′ 接続ケーブル4用出口開口
6 ケーブル側接続部
61 継手
62.1,62.2 揺動カム
63 弾性舌片
64 突起
65.1,65.2 位置ぎめピン
7,7′ ヤーンクリヤラ測定ヘッド1から遠い方の端部42にあるプラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定ヘッドハウジング(11)、測定ヘッドハウジング(11)に収容される電子回路(21)、及び電子回路(21)に電気接続可能な電気接続ケーブル(4)用の測定ヘッド側接続部(3)を持つヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)において、測定ヘッド側接続部(3)が、ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)と接続ケーブル(4)との分離可能な接続を行うように構成され、測定ヘッド側接続部(3)が、接続ケーブル(4)に含まれる第2の接続手段(63,64,65.1,65.2)と分離可能な機械的はまり込み接続を行うように構成されている第1の接続手段(32,33)を含んでいることを特徴とする、ヤーンクリヤラ測定ヘッド。
【請求項2】
第1の接続手段が、突起(64)を持つ弾性舌片(63)のはまり込み受入れに適した縦長の開口(33)を含んでいる、請求項1に記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド。
【請求項3】
測定ヘッド側接続部(3)が、接続ケーブル(4)に含まれる第4の接続手段(62,1,62.2)と分離可能な機械的接続を行うため第1の接続手段(32,33)から離れた第3の接続手段(34.1,34.2)を持っている、先行する請求項の1つに記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド。
【請求項4】
第3の接続手段(34.1,34.2)が、分離可能な丁番状接続部を形成するように構成されている、請求項3の記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド。
【請求項5】
第3の接続手段(34.1,34.2)が揺動カム(62,1,62,2)用の揺動支持体として構成されている、請求項4に記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド。
【請求項6】
先行する請求項の1つに記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)用の電気接続ケーブル(4)であって、接続ケーブル(4)の1つの端部(41)が、ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)の電子回路(21)と接続するためのケーブル側接続部(6)を含んでいるものにおいて、ケーブル側接続部(6)が、ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)と接続ケーブル(4)との間の分離可能な接続を行うように構成され、ケーブル側接続部(6)が、測定ヘッドハウジング(11)に含まれる第1の接続手段(32,33)と分離可能な機械的はまり込み接続を行うように構成されている第2の接続手段(63,64,65.1,65.2)を持つ接続ハウジング(5)を含んでいることを特徴とする、接続ケーブル。
【請求項7】
第2の接続手段(63,64)が、縦長の開口(33)へのはまり込みに適した突起(64)を持つ弾性舌片(63)を含んでいる、請求項6に記載の接続ケーブル。
【請求項8】
ケーブル側接続部(6)が、測定ヘッド(11)に含まれる第4の接続手段(62.1,62.2)との分離可能な機械的接続を行うため第2の接続手段(63,64,65.1,65.2)から離れた第4の接続手段(62,1,62,2)を持っている請求項6又は7に記載の接続ケーブル。
【請求項9】
第4の接続手段(62.1,62.2)が、分離可能な丁番状接続を行うように構成されている、請求項8に記載の接続ケーブル。
【請求項10】
第4の接続手段(62.1,62.2)が揺動軸を形成する揺動カム(62.1,62.2)として構成されている、請求項9に記載の接続ケーブル。
【請求項11】
ケーブル側接続部(6)が接続ハウジング(5)を含み、ケーブル(4)が接続ハウジング(5)にある入口開口及び出口開口(53)を通って延び、接続ハウジング(5)が少なくとも2つの平らなハウジング壁(51,52)を持ち、出口開口(53)が少なくとも2つのハウジング壁(51,52)のうち少なくとも1つの第1のハウジング壁(51)に設けられ、少なくとも2つのハウジング(51,52)のうち少なくとも1つの第2のハウジング壁(52)が、出口開口(53)を受入れるため十分な大きさの寸法を持っている、請求項6〜10の1つに記載の接続ケーブル。
【請求項12】
請求項1〜5の1つに記載のヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)と請求項6〜11の1つに記載の電気接続ケーブル(4)との組合わせであって、ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)が測定ヘッドハウジング(11)と測定ヘッドハウジング(11)に収容される回路(21)とを含み、接続ケーブル(4)の1つの端部(41)が電気回路(21)に電気接続されているものにおいて、ヤーンクリヤラ測定ヘッド(1)と接続ケーブル(4)が分離可能な接続部を介して互いに接続され、測定ヘッド(11)が分離可能なはまり込み接続部を介して接続ケーブル(4)に機械的に接続されていることを特徴とする、組合わせ。
【請求項13】
分離可能なはまり込み接続部が、一方で弾性舌片(63)を含み、他方で弾性舌片(63)を受入れる縦長の開口(33)を含んでいる、請求項12に記載の組合わせ。
【請求項14】
測定ヘッドハウジング(11)が、更に分離可能な丁番状接続部を介して接続ケーブル(4)に機械的に接続されている、請求項12又は13に記載の組合わせ。
【請求項15】
丁番状接続部が、揺動支持体(34.1,34.2)と揺動支持体(34.1,34.2)内に揺動可能に支持されて揺動軸を形成する揺動カム(62.1,62.2)とにより形成される、請求項12〜14の1つに記載の組合わせ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−521271(P2011−521271A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512801(P2011−512801)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【国際出願番号】PCT/CH2009/000167
【国際公開番号】WO2009/143642
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(503169552)ウステル・テヒノロジーズ・アクチエンゲゼルシヤフト (37)
【Fターム(参考)】