加速ペダルの踏力調節装置
【課題】部品を交換せず必要時に簡便な作業で加速ペダルの踏力を適切に調節できるようにして、踏力に関する安全法規を遵守し、さらには加速ペダルの共用を可能にする加速ペダルの踏力調節装置を提供する。
【解決手段】本発明加速ペダルの踏力調節装置は、ペダルアームの回転方向に前記ペダルアームの端部と対面するペダルアームハウジングに一体に形成され互いに向かい合う内側面にハウジング突起がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング、及び前記ペダルアームに踏力を提供する弾性部材の一端が支持されるように前記キャリアハウジング内に設置されるとともに前記ハウジング突起と結合をなすキャリア突起が両方側面に一体に突出形成されたキャリア、を含むことを特徴とする。
【解決手段】本発明加速ペダルの踏力調節装置は、ペダルアームの回転方向に前記ペダルアームの端部と対面するペダルアームハウジングに一体に形成され互いに向かい合う内側面にハウジング突起がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング、及び前記ペダルアームに踏力を提供する弾性部材の一端が支持されるように前記キャリアハウジング内に設置されるとともに前記ハウジング突起と結合をなすキャリア突起が両方側面に一体に突出形成されたキャリア、を含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は加速ペダルの踏力調節装置に係り、より詳しくは、使用者の簡便な操作で加速ペダルの踏力を調節することができる加速ペダルの踏力調節装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の加速ペダル装置は、図１に図示した通り、運転席下部のダッシュパネルに固定設置されるペダルアームハウジング１と、一端にはペダル２ａが備えられ他端はペダルアームハウジング１の内部に挿入されてペダルアームハウジング１に対して回転可能に設置されたペダルアーム２と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されたスプリングプレート３と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されてペダルアーム２が回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面との摩擦干渉がされる摩擦シュー４と、スプリングプレート３に一端が支持されスプリングプレート３と対面するペダルアームハウジング１の内側面に他端が支持されるように設置された弾性部材５を含み、弾性部材５は内側スプリング５ａと外側スプリング５ｂから構成されている。
【０００３】
前記のように構成された加速ペダル装置は、ペダルアーム２がヒンジ軸２ｂを中心として回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面と摩擦干渉をなす摩擦シュー４の反力と内側スプリング５ａ及び外側スプリング５ｂが弾性圧縮されながら発生する反力の和がペダルアーム２の踏力になる。
前記踏力が大きければ、運転者がペダルアーム２に加える力が大きくなるに従い加速ペダルを操作する運転者の疲労度が増加するようになり、反対に踏力が小さければ加速ペダルの操作感を運転者が充分に感じることができない短所がある。完成車業界では国家別に定められた安全法規に合うように加速ペダルの踏力特性を設定している。
したがって、従来の加速ペダル装置は、摩擦シュー４や又は弾性部材５を新しいものに交換しないと踏力調節ができず、加速ペダル装置を共用することができない短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】大韓民国登録特許公報１０−０７２４７００号
【特許文献２】特開２００７−２８３８９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、前記問題点を解消するためになされたものであって、部品を交換せず必要時に簡便な作業で加速ペダルの踏力を適切に調節できるようにして、踏力に関する安全法規を遵守し、さらには加速ペダルの共用を可能にする加速ペダルの踏力調節装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記目的を達成するための本発明加速ペダルの踏力調節装置は、ペダルアームの回転方向に前記ペダルアームの端部と対面するペダルアームハウジングに一体に形成され互いに向かい合う内側面にハウジング突起がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング、及び前記ペダルアームに踏力を提供する弾性部材の一端が支持されるように前記キャリアハウジング内に設置されるとともに前記ハウジング突起と結合をなすキャリア突起が両方側面に一体に突出形成されたキャリア、を含むことを特徴とする。
【０００７】
前記キャリアは外力作用時に前記弾性部材を圧縮させる方向にだけ移動することができるように前記ハウジング突起と前記キャリア突起の結合によって設置されたことを特徴とする。
【０００８】
前記ハウジング突起と対面する前記キャリアの両側部位には、それぞれ切開溝が形成され、前記キャリアには前記切開溝を間において弾力的に縮む動作が可能な一対の羽根部が一体に備えられ、前記羽根部の外面に前記キャリア突起がそれぞれ一体に形成されたことを特徴とする。
【０００９】
前記ハウジング突起は、前記キャリアハウジングの内側側面から前記ペダルアームハウジングに向かって下向きに傾斜して形成された傾斜面及び前記キャリアハウジングの内側側面から直角の方向に前記傾斜面の端を連結する直角面で構成され、前記傾斜面と前記直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする。
【００１０】
前記切開溝は、前記羽根部の円滑な弾力的動きのために前記弾性部材の一端が支持される一方の面を除いた残りのすべての面に開口されて形成されたことを特徴とする。
【００１１】
前記キャリア突起は、前記ハウジング突起の傾斜面及び直角面とそれぞれ面接触をなす傾斜面と直角面で構成され、 前記傾斜面と直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする。
【００１２】
前記弾性部材の端部と向かい合う前記キャリアハウジングには、外部と連結された工具挿入穴が形成され、前記工具挿入穴に挿入されて前記キャリアを加圧する踏力調整工具をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明による加速ペダルの踏力調節装置によると、部品の交換なしに簡便な作業でキャリアを移動させて弾性部材の弾性力を調節し、これによってペダルアームの踏力を必要に応じて容易に調節できることにより、踏力に関する安全法規が満足できるとともに加速ペダルの共用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１４】
【図１】従来の加速ペダル装置を説明するための図面である。
【図２】本発明による踏力調節装置を備えた加速ペダルの図面である。
【図３】本発明による踏力調節装置の設置状態をみせるための図面である。
【図４】本発明によるキャリアハウジングからキャリアが分離された状態の図面である。
【発明を実施するための形態】
【００１５】
以下添付図面を参照して、本発明の望ましい実施例による加速ペダルの踏力調節装置について詳しく説明する。
車両用加速ペダル装置は、図２ないし図４に図示したように、運転席下部のダッシュパネルに固定設置されるペダルアームハウジング１と、一端にはペダル２ａが備えられ他端は前記ペダルアームハウジング１の内部に挿入されてヒンジ軸２ｂを中心にペダルハウジング１に対して回転可能に設置されたペダルアーム２と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されたスプリングプレート３と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されてペダルアーム２が回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面との摩擦干渉がなされる摩擦シュー４と、スプリングプレート３に一端が支持されスプリングプレート３と対面するペダルアームハウジング１の内側面に他端が支持されるように設置された弾性部材５を含み、弾性部材５は内側スプリング５ａと外側スプリング５ｂからなるよう構成される。
【００１６】
前記のように構成された加速ペダル装置は、ペダルアーム２がヒンジ軸２ｂを中心として回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面と摩擦干渉をなす摩擦シュー４の反力と内側スプリング５ａ及び外側スプリング５ｂが弾性圧縮されながら発生する反力の和がペダルアーム２に提供される踏力になる。
本発明は、前記のように構成された加速ペダル装置で摩擦シュー４の反力と弾性部材５を交換せずに使用者の簡便な操作で踏力特性を可変させることができる構成である。
【００１７】
すなわち、本発明による加速ペダルの踏力調節装置は、ペダルアーム２の回転方向にペダルアーム２の端部と対面するペダルアームハウジング１に一体に形成され互いに向かい合う内側面にハウジング突起１１がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング１０と、ペダルアーム２に踏力を提供する弾性部材５の一端が支持されるようにキャリアハウジング１０内に設置されるとともにハウジング突起１１と結合をなすキャリア突起２１が両側面に一体に突出形成されたキャリア２０を含んでなる構成である。
【００１８】
ここで、ペダルアームハウジング１は、ペダルアームハウジングカバー６と互いに分離可能に組立てられる構造で、ペダルアームハウジングカバー６にはキャリアハウジングカバー７が一体に形成され、キャリアハウジングカバー７はペダルアームハウジングカバー６がペダルアームハウジング１に組立てられる時にキャリアハウジング１０に分離可能に同時に組立てられる構造である。
キャリア２０は、外力作用時に弾性部材５を圧縮させる方向にだけ移動することができるようにハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合によって設置された構造である。
【００１９】
すなわち、ハウジング突起１１とキャリア突起２１が結合された状態でキャリア２０に外力が作用する場合、キャリア２０は弾性部材５を圧縮させる方向（図３の図示状態でキャリアがキャリアハウジングに沿って下の方向に移動すること）にだけ移動することができ、反対方向への移動はハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合構造によってできない構造であり、キャリア２０の反対方向移動（図３の図示状態でキャリアがキャリアハウジングに沿って上側に移動すること）のためにはハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合を解除させなければならない。
【００２０】
そして、ハウジング突起１１と対面するキャリア２０の両側部位にはそれぞれ切開溝２２が形成され、キャリア２０には切開溝２２を間において弾力的に縮む動作が可能な一対の羽根部２３が一体に備えられ、羽根部２３の外面にキャリア突起２１がそれぞれ一体に形成される。
ここで、切開溝２２は、羽根部２３の円滑な弾力的動きのために弾性部材５の一端が支持される一面を除いた残りのすべての面に開口されるように形成される。
そして、ハウジング突起１１は、キャリアハウジング１０の内側面からペダルアームハウジング１に向かって下向きに傾斜するように形成された傾斜面１１ａと、キャリアハウジング１０の内側面から直角方向に傾斜面１１ａの端を連結する直角面１１ｂで構成されて、傾斜面１１ａと直角面１１ｂはキャリア２０の移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成される。
【００２１】
また、キャリア突起２１は、ハウジング突起１１の傾斜面１１ａ及び直角面１１ｂとそれぞれ面接触をなす傾斜面２１ａと直角面２１ｂで構成されて、傾斜面２１ａと直角面２１ｂはキャリア２０の移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成される。
ハウジング突起１１の傾斜面１１ａと直角面１１ｂ及びキャリア突起２１の傾斜面２１ａと直角面２１ｂによって、ハウジング突起１１とキャリア突起２１が結合された状態でキャリア２０に外力が作用する場合、キャリア２０は弾性部材５を圧縮させる方向にだけ移動することができる。
そして、弾性部材５の端部と向かい合うキャリアハウジング１０には、外部と連結された工具挿入穴１２が形成され、本発明による装置は、工具挿入穴１２に挿入されてキャリア２０を加圧する踏力調整工具３０をさらに含んで構成される。
【００２２】
以下、本発明の加速ペダルの踏力調節装置の作用について説明する。
踏力調節をしない時、運転者がペダル２ａを踏んでペダルアーム２を回転させると、弾性部材５が圧縮され、この時の弾性力がキャリア２０に伝達されてもキャリア２０はハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合によって固定された状態を維持するため、加速ペダルは正常な作動をする。
すなわち、ペダルアーム２の回転時に弾性部材５が圧縮されてキャリア２０に弾性部材５の圧縮力が伝達されても、ハウジング突起１１の直角面１１ｂとキャリア突起２１の直角面２１ｂが互いに面接触しているのでキャリア２０は工具挿入穴１２があるキャリアハウジング１０の上方向に上昇移動することが不可能になり、これによってキャリア２０は固定された状態を維持することができ加速ペダルは正常な作動をする。
【００２３】
そして、踏力調節のために作業者が踏力調整工具３０をキャリアハウジング１０の工具挿入穴１２に挿入させた後、一定の力で押すと、キャリア２０は弾性部材５を加圧する方向に移動し、弾性部材５は圧縮変形されながら弾性力が増加してペダルアーム２の踏力は徐々に増加するように調節される。
すなわち、図３で踏力調整工具３０がキャリア２０の上面を押すと、キャリア突起２１の傾斜面２１ａがハウジング突起１１の傾斜面１１ａに乗って移動し、キャリア２０は弾性部材５を加圧する下方向に移動して弾性部材５の弾性力が増加しペダルアーム２の踏力は徐々に増加するように調節される。
そして、キャリア２０が移動をして踏力調節が完了した後には、ハウジング突起１１の直角面１１ｂとキャリア突起２１の直角面２１ｂが弾性部材５の力によって再び互いに接触してキャリア２０の上方向移動を拘束することにより、踏力調節が完了した状態を持続的に維持することができる。
【００２４】
一方、ペダルアーム２の踏力を緩く調節するためには、ペダルアームハウジングカバー６とキャリアハウジングカバー７をペダルアームハウジング１とキャリアハウジング１０から分離させた後、キャリア２０の羽根部２３をキャリア２０の中央方向へ縮むように弾性変形させる。
そうすると、キャリア突起２１がハウジング突起１１から分離されることよってキャリア２０は自由な移動が可能になり、作業者は移動が自由になったキャリア２０を望みの位置だけ上昇移動させた後再びキャリアハウジング１０に組立ててペダルアーム２の踏力を調節することができる。
そして、分離されたペダルアームハウジングカバー６とキャリアハウジングカバー７をまた組立てて踏力調節作業を完了する。
【００２５】
前記のように本発明による踏力調節装置は、摩擦シュー４及び弾性部材５の交換なしにキャリア２０の移動によって弾性部材５の弾性力を調節しペダルアーム２の踏力を調節することができる。
したがって、本発明による装置は、加速ペダルでペダルアーム２の踏力を必要に応じて簡便な作業で容易に調節できる長所があり、特に踏力に対する安全法規を満足できるとともに加速ペダルの共用が可能な長所がある。
【００２６】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【００２７】
１ ペダルアームハウジング
２ ペダルアーム
５ 弾性部材
１０ キャリアハウジング
１１ ハウジング突起
２０ キャリア
２１ キャリア突起
２２ 切開溝
２３ 羽根部
３０ 踏力調整工具
【技術分野】
【０００１】
本発明は加速ペダルの踏力調節装置に係り、より詳しくは、使用者の簡便な操作で加速ペダルの踏力を調節することができる加速ペダルの踏力調節装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
従来の加速ペダル装置は、図１に図示した通り、運転席下部のダッシュパネルに固定設置されるペダルアームハウジング１と、一端にはペダル２ａが備えられ他端はペダルアームハウジング１の内部に挿入されてペダルアームハウジング１に対して回転可能に設置されたペダルアーム２と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されたスプリングプレート３と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されてペダルアーム２が回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面との摩擦干渉がされる摩擦シュー４と、スプリングプレート３に一端が支持されスプリングプレート３と対面するペダルアームハウジング１の内側面に他端が支持されるように設置された弾性部材５を含み、弾性部材５は内側スプリング５ａと外側スプリング５ｂから構成されている。
【０００３】
前記のように構成された加速ペダル装置は、ペダルアーム２がヒンジ軸２ｂを中心として回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面と摩擦干渉をなす摩擦シュー４の反力と内側スプリング５ａ及び外側スプリング５ｂが弾性圧縮されながら発生する反力の和がペダルアーム２の踏力になる。
前記踏力が大きければ、運転者がペダルアーム２に加える力が大きくなるに従い加速ペダルを操作する運転者の疲労度が増加するようになり、反対に踏力が小さければ加速ペダルの操作感を運転者が充分に感じることができない短所がある。完成車業界では国家別に定められた安全法規に合うように加速ペダルの踏力特性を設定している。
したがって、従来の加速ペダル装置は、摩擦シュー４や又は弾性部材５を新しいものに交換しないと踏力調節ができず、加速ペダル装置を共用することができない短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
【特許文献１】大韓民国登録特許公報１０−０７２４７００号
【特許文献２】特開２００７−２８３８９５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
本発明は、前記問題点を解消するためになされたものであって、部品を交換せず必要時に簡便な作業で加速ペダルの踏力を適切に調節できるようにして、踏力に関する安全法規を遵守し、さらには加速ペダルの共用を可能にする加速ペダルの踏力調節装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記目的を達成するための本発明加速ペダルの踏力調節装置は、ペダルアームの回転方向に前記ペダルアームの端部と対面するペダルアームハウジングに一体に形成され互いに向かい合う内側面にハウジング突起がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング、及び前記ペダルアームに踏力を提供する弾性部材の一端が支持されるように前記キャリアハウジング内に設置されるとともに前記ハウジング突起と結合をなすキャリア突起が両方側面に一体に突出形成されたキャリア、を含むことを特徴とする。
【０００７】
前記キャリアは外力作用時に前記弾性部材を圧縮させる方向にだけ移動することができるように前記ハウジング突起と前記キャリア突起の結合によって設置されたことを特徴とする。
【０００８】
前記ハウジング突起と対面する前記キャリアの両側部位には、それぞれ切開溝が形成され、前記キャリアには前記切開溝を間において弾力的に縮む動作が可能な一対の羽根部が一体に備えられ、前記羽根部の外面に前記キャリア突起がそれぞれ一体に形成されたことを特徴とする。
【０００９】
前記ハウジング突起は、前記キャリアハウジングの内側側面から前記ペダルアームハウジングに向かって下向きに傾斜して形成された傾斜面及び前記キャリアハウジングの内側側面から直角の方向に前記傾斜面の端を連結する直角面で構成され、前記傾斜面と前記直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする。
【００１０】
前記切開溝は、前記羽根部の円滑な弾力的動きのために前記弾性部材の一端が支持される一方の面を除いた残りのすべての面に開口されて形成されたことを特徴とする。
【００１１】
前記キャリア突起は、前記ハウジング突起の傾斜面及び直角面とそれぞれ面接触をなす傾斜面と直角面で構成され、 前記傾斜面と直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする。
【００１２】
前記弾性部材の端部と向かい合う前記キャリアハウジングには、外部と連結された工具挿入穴が形成され、前記工具挿入穴に挿入されて前記キャリアを加圧する踏力調整工具をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【００１３】
本発明による加速ペダルの踏力調節装置によると、部品の交換なしに簡便な作業でキャリアを移動させて弾性部材の弾性力を調節し、これによってペダルアームの踏力を必要に応じて容易に調節できることにより、踏力に関する安全法規が満足できるとともに加速ペダルの共用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【００１４】
【図１】従来の加速ペダル装置を説明するための図面である。
【図２】本発明による踏力調節装置を備えた加速ペダルの図面である。
【図３】本発明による踏力調節装置の設置状態をみせるための図面である。
【図４】本発明によるキャリアハウジングからキャリアが分離された状態の図面である。
【発明を実施するための形態】
【００１５】
以下添付図面を参照して、本発明の望ましい実施例による加速ペダルの踏力調節装置について詳しく説明する。
車両用加速ペダル装置は、図２ないし図４に図示したように、運転席下部のダッシュパネルに固定設置されるペダルアームハウジング１と、一端にはペダル２ａが備えられ他端は前記ペダルアームハウジング１の内部に挿入されてヒンジ軸２ｂを中心にペダルハウジング１に対して回転可能に設置されたペダルアーム２と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されたスプリングプレート３と、ペダルアームハウジング１内に位置したペダルアーム２の端部に結合されてペダルアーム２が回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面との摩擦干渉がなされる摩擦シュー４と、スプリングプレート３に一端が支持されスプリングプレート３と対面するペダルアームハウジング１の内側面に他端が支持されるように設置された弾性部材５を含み、弾性部材５は内側スプリング５ａと外側スプリング５ｂからなるよう構成される。
【００１６】
前記のように構成された加速ペダル装置は、ペダルアーム２がヒンジ軸２ｂを中心として回転をする時にペダルアームハウジング１の内壁面と摩擦干渉をなす摩擦シュー４の反力と内側スプリング５ａ及び外側スプリング５ｂが弾性圧縮されながら発生する反力の和がペダルアーム２に提供される踏力になる。
本発明は、前記のように構成された加速ペダル装置で摩擦シュー４の反力と弾性部材５を交換せずに使用者の簡便な操作で踏力特性を可変させることができる構成である。
【００１７】
すなわち、本発明による加速ペダルの踏力調節装置は、ペダルアーム２の回転方向にペダルアーム２の端部と対面するペダルアームハウジング１に一体に形成され互いに向かい合う内側面にハウジング突起１１がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング１０と、ペダルアーム２に踏力を提供する弾性部材５の一端が支持されるようにキャリアハウジング１０内に設置されるとともにハウジング突起１１と結合をなすキャリア突起２１が両側面に一体に突出形成されたキャリア２０を含んでなる構成である。
【００１８】
ここで、ペダルアームハウジング１は、ペダルアームハウジングカバー６と互いに分離可能に組立てられる構造で、ペダルアームハウジングカバー６にはキャリアハウジングカバー７が一体に形成され、キャリアハウジングカバー７はペダルアームハウジングカバー６がペダルアームハウジング１に組立てられる時にキャリアハウジング１０に分離可能に同時に組立てられる構造である。
キャリア２０は、外力作用時に弾性部材５を圧縮させる方向にだけ移動することができるようにハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合によって設置された構造である。
【００１９】
すなわち、ハウジング突起１１とキャリア突起２１が結合された状態でキャリア２０に外力が作用する場合、キャリア２０は弾性部材５を圧縮させる方向（図３の図示状態でキャリアがキャリアハウジングに沿って下の方向に移動すること）にだけ移動することができ、反対方向への移動はハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合構造によってできない構造であり、キャリア２０の反対方向移動（図３の図示状態でキャリアがキャリアハウジングに沿って上側に移動すること）のためにはハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合を解除させなければならない。
【００２０】
そして、ハウジング突起１１と対面するキャリア２０の両側部位にはそれぞれ切開溝２２が形成され、キャリア２０には切開溝２２を間において弾力的に縮む動作が可能な一対の羽根部２３が一体に備えられ、羽根部２３の外面にキャリア突起２１がそれぞれ一体に形成される。
ここで、切開溝２２は、羽根部２３の円滑な弾力的動きのために弾性部材５の一端が支持される一面を除いた残りのすべての面に開口されるように形成される。
そして、ハウジング突起１１は、キャリアハウジング１０の内側面からペダルアームハウジング１に向かって下向きに傾斜するように形成された傾斜面１１ａと、キャリアハウジング１０の内側面から直角方向に傾斜面１１ａの端を連結する直角面１１ｂで構成されて、傾斜面１１ａと直角面１１ｂはキャリア２０の移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成される。
【００２１】
また、キャリア突起２１は、ハウジング突起１１の傾斜面１１ａ及び直角面１１ｂとそれぞれ面接触をなす傾斜面２１ａと直角面２１ｂで構成されて、傾斜面２１ａと直角面２１ｂはキャリア２０の移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成される。
ハウジング突起１１の傾斜面１１ａと直角面１１ｂ及びキャリア突起２１の傾斜面２１ａと直角面２１ｂによって、ハウジング突起１１とキャリア突起２１が結合された状態でキャリア２０に外力が作用する場合、キャリア２０は弾性部材５を圧縮させる方向にだけ移動することができる。
そして、弾性部材５の端部と向かい合うキャリアハウジング１０には、外部と連結された工具挿入穴１２が形成され、本発明による装置は、工具挿入穴１２に挿入されてキャリア２０を加圧する踏力調整工具３０をさらに含んで構成される。
【００２２】
以下、本発明の加速ペダルの踏力調節装置の作用について説明する。
踏力調節をしない時、運転者がペダル２ａを踏んでペダルアーム２を回転させると、弾性部材５が圧縮され、この時の弾性力がキャリア２０に伝達されてもキャリア２０はハウジング突起１１とキャリア突起２１の結合によって固定された状態を維持するため、加速ペダルは正常な作動をする。
すなわち、ペダルアーム２の回転時に弾性部材５が圧縮されてキャリア２０に弾性部材５の圧縮力が伝達されても、ハウジング突起１１の直角面１１ｂとキャリア突起２１の直角面２１ｂが互いに面接触しているのでキャリア２０は工具挿入穴１２があるキャリアハウジング１０の上方向に上昇移動することが不可能になり、これによってキャリア２０は固定された状態を維持することができ加速ペダルは正常な作動をする。
【００２３】
そして、踏力調節のために作業者が踏力調整工具３０をキャリアハウジング１０の工具挿入穴１２に挿入させた後、一定の力で押すと、キャリア２０は弾性部材５を加圧する方向に移動し、弾性部材５は圧縮変形されながら弾性力が増加してペダルアーム２の踏力は徐々に増加するように調節される。
すなわち、図３で踏力調整工具３０がキャリア２０の上面を押すと、キャリア突起２１の傾斜面２１ａがハウジング突起１１の傾斜面１１ａに乗って移動し、キャリア２０は弾性部材５を加圧する下方向に移動して弾性部材５の弾性力が増加しペダルアーム２の踏力は徐々に増加するように調節される。
そして、キャリア２０が移動をして踏力調節が完了した後には、ハウジング突起１１の直角面１１ｂとキャリア突起２１の直角面２１ｂが弾性部材５の力によって再び互いに接触してキャリア２０の上方向移動を拘束することにより、踏力調節が完了した状態を持続的に維持することができる。
【００２４】
一方、ペダルアーム２の踏力を緩く調節するためには、ペダルアームハウジングカバー６とキャリアハウジングカバー７をペダルアームハウジング１とキャリアハウジング１０から分離させた後、キャリア２０の羽根部２３をキャリア２０の中央方向へ縮むように弾性変形させる。
そうすると、キャリア突起２１がハウジング突起１１から分離されることよってキャリア２０は自由な移動が可能になり、作業者は移動が自由になったキャリア２０を望みの位置だけ上昇移動させた後再びキャリアハウジング１０に組立ててペダルアーム２の踏力を調節することができる。
そして、分離されたペダルアームハウジングカバー６とキャリアハウジングカバー７をまた組立てて踏力調節作業を完了する。
【００２５】
前記のように本発明による踏力調節装置は、摩擦シュー４及び弾性部材５の交換なしにキャリア２０の移動によって弾性部材５の弾性力を調節しペダルアーム２の踏力を調節することができる。
したがって、本発明による装置は、加速ペダルでペダルアーム２の踏力を必要に応じて簡便な作業で容易に調節できる長所があり、特に踏力に対する安全法規を満足できるとともに加速ペダルの共用が可能な長所がある。
【００２６】
以上、本発明に関する好ましい実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【符号の説明】
【００２７】
１ ペダルアームハウジング
２ ペダルアーム
５ 弾性部材
１０ キャリアハウジング
１１ ハウジング突起
２０ キャリア
２１ キャリア突起
２２ 切開溝
２３ 羽根部
３０ 踏力調整工具
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ペダルアームの回転方向に前記ペダルアームの端部と対面するペダルアームハウジングに一体に形成されて互いに向かい合う内側面にハウジング突起がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング、及び
前記ペダルアームに踏力を提供する弾性部材の一端が支持されるように前記キャリアハウジング内に設置されるとともに前記ハウジング突起と結合をなすキャリア突起が両方側面に一体に突出形成されたキャリア、を含むことを特徴とする加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項２】
前記キャリアは、外力作用時に前記弾性部材を圧縮させる方向にだけ移動することができるように前記ハウジング突起と前記キャリア突起の結合によって設置されたことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項３】
前記ハウジング突起と対面する前記キャリアの両側部位にはそれぞれ切開溝が形成され、
前記キャリアには前記切開溝を間において弾力的に縮む動作が可能な一対の羽根部が一体に備えられ、
前記羽根部の外面に前記キャリア突起がそれぞれ一体に形成されたことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項４】
前記ハウジング突起は前記キャリアハウジングの内側側面から前記ペダルアームハウジングに向かって下向きに傾斜するように形成された傾斜面及び前記キャリアハウジングの内側側面から直角の方向に前記傾斜面の端を連結する直角面で構成され、
前記傾斜面と前記直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項５】
前記切開溝は、前記羽根部の円滑な弾力的動きのために前記弾性部材の一端が支持される一方面を除いた残りのすべての面に開口されるように形成されたことを特徴とする請求項３に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項６】
前記キャリア突起は、前記ハウジング突起の傾斜面及び直角面とそれぞれ面接触をなす傾斜面と直角面で構成され、
前記傾斜面と直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする請求項４に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項７】
前記弾性部材の端部と向かい合う前記キャリアハウジングには外部と連結された工具挿入穴が形成され、
前記工具挿入穴に挿入されて前記キャリアを加圧する踏力調整工具をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項１】
ペダルアームの回転方向に前記ペダルアームの端部と対面するペダルアームハウジングに一体に形成されて互いに向かい合う内側面にハウジング突起がそれぞれ一体に形成されたキャリアハウジング、及び
前記ペダルアームに踏力を提供する弾性部材の一端が支持されるように前記キャリアハウジング内に設置されるとともに前記ハウジング突起と結合をなすキャリア突起が両方側面に一体に突出形成されたキャリア、を含むことを特徴とする加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項２】
前記キャリアは、外力作用時に前記弾性部材を圧縮させる方向にだけ移動することができるように前記ハウジング突起と前記キャリア突起の結合によって設置されたことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項３】
前記ハウジング突起と対面する前記キャリアの両側部位にはそれぞれ切開溝が形成され、
前記キャリアには前記切開溝を間において弾力的に縮む動作が可能な一対の羽根部が一体に備えられ、
前記羽根部の外面に前記キャリア突起がそれぞれ一体に形成されたことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項４】
前記ハウジング突起は前記キャリアハウジングの内側側面から前記ペダルアームハウジングに向かって下向きに傾斜するように形成された傾斜面及び前記キャリアハウジングの内側側面から直角の方向に前記傾斜面の端を連結する直角面で構成され、
前記傾斜面と前記直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項５】
前記切開溝は、前記羽根部の円滑な弾力的動きのために前記弾性部材の一端が支持される一方面を除いた残りのすべての面に開口されるように形成されたことを特徴とする請求項３に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項６】
前記キャリア突起は、前記ハウジング突起の傾斜面及び直角面とそれぞれ面接触をなす傾斜面と直角面で構成され、
前記傾斜面と直角面は前記キャリアの移動方向に沿って１つずつ交代で連続的につながって形成されたことを特徴とする請求項４に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【請求項７】
前記弾性部材の端部と向かい合う前記キャリアハウジングには外部と連結された工具挿入穴が形成され、
前記工具挿入穴に挿入されて前記キャリアを加圧する踏力調整工具をさらに含むことを特徴とする請求項１に記載の加速ペダルの踏力調節装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１３−１０７６１８（Ｐ２０１３−１０７６１８Ａ）
【公開日】平成２５年６月６日（２０１３．６．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１２−１００３０３（Ｐ２０１２−１００３０３）
【出願日】平成２４年４月２５日（２０１２．４．２５）
【出願人】（５９１２５１６３６）現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】（５００５１８０５０）起亞自動車株式会社 (449)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２５年６月６日（２０１３．６．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成２４年４月２５日（２０１２．４．２５）
【出願人】（５９１２５１６３６）現代自動車株式会社 (1,064)
【出願人】（５００５１８０５０）起亞自動車株式会社 (449)
【Ｆターム（参考）】
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