説明

医用画像管理装置および方法並びにプログラム

【課題】外部端末からの3次元画像に対する要求に応じて、その3次元画像に表された被検体中の部位に適した初期画像を応答性良く提供する。
【解決手段】医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像で構成された3次元画像について、その3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得する情報取得手段13と、3次元画像を、情報取得手段により取得された部位を表す情報に基づき、その部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成する再構成手段14と、再構成された複数枚の断層画像を記録する記録手段12と、外部端末30からの3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を記録手段12から外部端末30に順次配信する配信制御手段11とを備えた医用画像管理装置10を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像撮影装置により撮影された画像を管理する医用画像管理装置および方法並びにプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CT装置、MRI装置、超音波診断装置等の医用画像撮影装置によって生成された画像データを管理サーバーに保存しておき、医用画像表示装置等のクライアント端末からの配信要求に応じて、該当する画像データを転送可能にした医用画像保管通信システム(PACS:Picture Archiving and Communication System)が利用されている。
【0003】
CT装置等の医用画像撮影装置においては、被検体の断層画像を連続撮影できるヘリカルスキャン方式により、互いに隣接する多数の、体軸に直角なスライス面(アキシャル面)での断層画像を生成し、生成した画像を管理サーバーに送信する。クライアント端末において画像診断等を行う操作者は、その医用画像撮影装置により生成された多数の断層画像を管理サーバーから順次取得し、その多数の断層画像で構成された3次元画像から、その画像中に表された被検体中の部位に応じた方向のスライス面での断層画像を再構成・表示させたり、その3次元画像に対して投影処理を行うことにより擬似3次元画像を生成・表示させたりする。
【0004】
最近では、高密度の断層画像データが高速で取得できる医用画像撮影装置の普及に伴い、被検体の精細な投影データが収集できる一方、生成される画像データの量が増大し、画像データの転送・再構成などに必要となる時間が長くなり、操作者による画像要求に対するレスポンスが遅くなってしまう、という問題がある。
【0005】
通常、管理サーバーには、医用画像撮影装置により被検体をアキシャル面で撮影して生成した複数枚の断層画像(アキシャル画像)が保存され、クライアント端末からの配信要求に応じて、その保存されているアキシャル画像を順次配信する。これにより、クライアント端末においてアキシャル画像を初期画像として表示させる場合には、全てのアキシャル画像の転送が完了することを待つことなく各アキシャル画像を受信する順次表示させることができるので、所望の画像を管理サーバーに要求してから表示画面に表示するまでのタイムラグが比較的に小さい。
【0006】
一方、たとえば胸部画像は一般X線撮影と同様の方向であるコロナル画像で診断されることが多く、初期画像としてアキシャル画像よりもコロナル画像を表示させることにより、診断効率を向上させることができるところ、クライアント端末においてこのようなアキシャル面以外のスライス面、例えばコロナル面、サジタル面等での断層画像を初期画像として表示させる場合には、その断層画像を生成するために全てのアキシャル画像からの情報が少なくとも一部ずつ用いられるので、全てのアキシャル画像の転送が終了するまで所望の断層画像を表示することができず、タイムラグが大きい。
【0007】
これに対して、特許文献1では、表示の遅延を低減させるため、管理サーバーにおいて画像データを圧縮画像データとして保持しておき、クライアント端末からの所望の画像を生成するために必要なボクセルデータの要求に応じて、その要求されたボクセルデータを復元するための圧縮画像データを提供し、クライアント端末においてその提供された圧縮画像データを解凍して、所望の画像を生成し、表示することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2006−338630号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献1の方法では、ユーザがどのような画像を表示させたいかを具体的に指定する煩雑な操作が必要となる。また、そのようなユーザの指定に応じて順次転送された圧縮データを解凍し、さらにその解凍済みボクセルデータにより画像を生成する作業が行われるため、画像の要求から表示までタイムラグが発生する。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、外部端末からの3次元画像に対する要求に応じて、その3次元画像に表された被検体中の部位に適した初期画像を応答性良く提供できる医用画像管理装置および方法並びにプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の医用画像管理装置は、医用画像撮影装置により撮影された被検体の画像を管理する医用画像管理装置であって、医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に基づいて構成された3次元画像について、該3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得する情報取得手段と、3次元画像を、情報取得手段により取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成する再構成手段と、該再構成手段により再構成された複数枚の断層画像を記録する記録手段と、外部端末からの3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を記録手段から外部端末に順次配信する配信制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
なお、部位に対して予め対応付けられた方向には、前記所定の方向も含み得る。
【0013】
また、外部端末からの3次元画像に対する配信要求は、その3次元画像を構成する複数枚の断層画像がどの方向に互いに隣接したものであるかを特定したものではない。
【0014】
また、画像中に被検体中の部位には、複数の部位の組み合わせも含まれる。これにより、部位に対して予め対応付けられた方向は、部位が1つであれば、その1つ部位に対して予め対応付けられた方向であり、部位が2以上であれば、その2以上の部位の組み合わせに対して予め対応付けられた方向をいう。
【0015】
上記装置において、配信制御手段は、3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0016】
配信制御手段は、3次元画像に該3次元画像上の特定の位置が記録された読影レポートが対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち前記特定の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0017】
情報取得手段は、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得するものであり、再構成手段は、各3次元画像を、情報取得手段により取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成するものであり、配信制御手段は、複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を、複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信するものであってもよい。
【0018】
配信制御手段は、複数の3次元画像のいずれかに該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち前記病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0019】
再構成手段は、部位に対して予め対応付けられた方向が所定の方向と異なるか否かを判断し、異なる場合にのみ再構成処理を行なうものであってもよい。
【0020】
また、被検体が人体であり、所定の方向がアキシャル方向であれば、再構成手段は、情報取得手段において部位が胸部、腹部、下肢部、胸部と胸腹部、または腹部と骨盤部であることを表す情報が取得された場合には、3次元画像を互いに隣接する複数枚のコロナル画像に再構成し、情報取得手段において部位が脊椎を含む、頭部から頸部若しくは胸部から腹部に亘る部位、または関節部位であることを表す情報が取得された場合には、3次元画像を互いに隣接する複数枚のサジタル画像に再構成し、情報取得手段において部位が体幹部、泌尿器、または下垂体であることを表す情報が取得された場合には、3次元画像を互いに隣接する複数枚のコロナル画像またはサジタル画像に再構成するものであってもよい。
【0021】
また、情報取得手段は、3次元画像またはその3次元画像を構成する少なくとも1枚の断層画像を画像解析することにより、部位を表す情報を自動取得するものであってもよいし、3次元画像を構成する少なくとも1枚の断層画像に付帯されている被写体情報に基づいて部位を表す情報を自動取得するものであってもよい。
【0022】
本発明の医用画像管理システムは、上記医用画像管理装置と、その医用画像管理装置に3次元画像に対する配信要求を出力するとともに、その医用画像管理装置から配信された複数枚の断層画像を順次受信する送受信手段と、画像を表示する画像表示手段と、送受信手段により受信した断層画像のいずれかを画像表示手段に初期表示させる表示制御手段とを備えた外部端末とを備えたことを特徴とするものである。
【0023】
本発明の医用画像管理方法は、医用画像撮影装置により撮影された被検体の画像を管理する医用画像管理方法であって、医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に基づいて構成された3次元画像について、該3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、3次元画像を、取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、該再構成された複数枚の断層画像を記録し、外部端末からの3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を外部端末に順次配信することを特徴とするものである。
【0024】
上記方法は、3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0025】
3次元画像に該3次元画像上の特定の位置が記録された読影レポートが対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち特定の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0026】
被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、各3次元画像を、前記取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を、複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信するものであってもよい。
【0027】
複数の3次元画像のいずれかに該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0028】
本発明の医用画像管理プログラムは、医用画像撮影装置により撮影された被検体の画像を管理するためのプログラムであって、コンピュータに、医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に基づいて構成された3次元画像について、該3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、3次元画像を、取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、該再構成された複数枚の断層画像を記録し、外部端末からの3次元画像に対す配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を外部端末に順次配信することを実行させることを特徴とするものである。
【0029】
上記プログラムにおいて、断層画像の配信は、3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、再構成された複数枚の断層画像のうち病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであってもよい。
【0030】
また、情報の取得は、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得するものであり、再構成は、各3次元画像を、前記取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成するものであり、断層画像の配信が、複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を、複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信するものであることを特徴とする請求項18記載の医用画像管理プログラム。
【発明の効果】
【0031】
本発明の医用画像管理方法および装置並びにプログラムによれば、医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像で構成された3次元画像について、該3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、3次元画像を、取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、該再構成された複数枚の断層画像を記録し、外部端末からの3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を外部端末に順次配信するようにしたので、外部端末から特定の3次元画像に対して配信を要求される前に、その3次元画像を、その画像に表された被検体中の部位の観察に適した方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に予め再構成しておくことができ、外部端末からの3次元画像に対する要求に応じて、その3次元画像に表された被検体中の部位の観察に適した初期画像を応答性良く提供できる。
【0032】
上記方法および装置並びにプログラムにおいて、3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合に、再構成された複数枚の断層画像のうち病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するようにしたときには、病変を含む断層画像を初期画像として提供できる。
【0033】
3次元画像に該3次元画像上の特定の位置が記録された読影レポートが対応付けられている場合に、再構成された複数枚の断層画像のうち特定の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するようにしたときには、読影レポートに記録されている特定の位置を含む断層画像を初期画像として提供できる。
【0034】
また、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、各3次元画像を、前記取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を、複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信するようにした場合には、配信を受ける外部端末において、全ての3次元画像の転送が完了することを待つことなく、同一断面を表す断層画像同士の比較観察を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の医用画像管理システムの一実施形態を示す概略構成図
【図2】図1の再構成手段による再構成処理の具体例を示す図
【図3】図1の再構成手段による再構成処理の具体例を示す図
【図4】複数の3次元画像の配信を説明するための図
【図5】厚みを指定した配信要求に対する3次元画像の配信を説明するための図
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、医用画像管理システムの概略構成を示すブロック図である。図に示すように、このシステムでは、画像管理サーバー10(医用画像管理装置)と、医用画像撮影装置20と、クライアント端末(外部端末)30とが、ネットワーク9を経由して通信可能な状態で接続されている。
【0037】
医用画像撮影装置20は、たとえばヘリカルスキャンX線CT装置であり、ヘリカルスキャン方式により、互いに隣接する多数の、たとえば体軸に直角なスライス面(アキシャル面)での断層画像を生成する。この医用画像撮影装置20により生成された画像は画像管理サーバー10に送信され、保存される。
【0038】
画像管理サーバー10は、コンピュータに、本発明の画像管理処理を行うための画像管理プログラム、各種画像処理を行うための画像処理プログラムなどがインストールされたものである。これらのプログラムは、DVD、CD−ROM等の記録メディアに格納されて配布され、その記録媒体からコンピュータにインストールされる。もしくは、ネットワークに接続されたサーバコンピュータの記憶装置、あるいはネットワークストレージに、外部からアクセス可能な状態で記憶され、要求に応じて医師が使用するコンピュータにダウンロードされ、インストールされる。
【0039】
画像管理サーバー10は、医用画像撮影装置20により撮影された画像をネットワーク9経由で取得し、保存および管理する。画像管理サーバー10は、CPU、メモリおよびハードディスクを備えている。また、ディスプレイと、マウス等の入力装置が接続されている。メモリには、画像管理プログラムが記憶されている。画像管理プログラムは、CPUに実行させる処理として、通信制御処理(配信制御処理)、記録処理、情報取得処理および再構成処理を規定している。そして、CPUがプログラムに従いこれらの処理を実行することで、コンピュータは、通信制御手段11(配信制御手段)、記録手段12、情報取得手段13、再構成手段14として機能することになる。
【0040】
記録手段12(ハードディスク)には、医用画像撮影装置20などから受信した画像データや、再構成手段14により再構成された画像データが記録される。
【0041】
記録手段12には、これらの画像データが表す画像上の病変の位置を表す情報が、その画像データに対応付けられて記憶される。ここで、画像データに病変の位置情報が対応づけられているというのは、たとえば病変の位置情報そのものが3次元画像に付帯されている状態、その位置情報の記録先へのリンクが3次元画像に付帯されている状態などをいう。
【0042】
この病変の位置情報は、クライアント端末30または他のクライアント端末などにおいて、医者などがその3次元画像を読影して発見した病変の位置をその端末に備えるポインティングデバイス、キーボード等を用いて入力したのを受けて記憶されたものであってもよいし、コンピュータ支援診断CAD(computer-aided diagnosis)システムによって病変を自動検出した結果として記憶されたものであってもよい。また、この病変の位置情報は、病変内の任意の点の位置を表す情報であってもよいし、病変領域の位置範囲を表す情報であってもよい。
【0043】
また、記録手段12には、その画像データが表す画像上の特定の位置が記録された読影レポートが、その画像データに対応付けられて記憶される。ここで、読影レポートが対応付けられているというのは、たとえば読影レポートそのものが3次元画像に付帯されている状態、その読影レポートの記録先へのリンクが3次元画像に付帯されている状態などをいう。ここで、特定の位置というのは、読影レポートの所見に記載された病変の位置座標、関心領域の位置範囲など、読影レポートにおいて特定されている位置を広く意味する。たとえば読影レポートに添付されている参照画像が表す断面の位置も、読影レポートにおいて特定されている位置に含まれる。
【0044】
また、この記録手段12には、たとえば表1に示すような、医用画像撮影装置20による撮影の対象となる被検体中の各部位と、その部位が撮影された画像の観察に適した断面とが対応づけられたテーブルが記憶されている。表1のテーブルは、撮影の対象となる人体中の各部位と、その部位が撮影された画像の観察に適した断面との対応関係の一例を示すものである。
【表1】

【0045】
情報取得手段13は、医用画像撮影装置20から受信した、複数枚のアキシャル画像で構成された3次元画像について、その3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報(例えば、部位名のテキストまたは各部位を識別するコード)を取得する。
【0046】
具体的には、その3次元画像の画像データを解析することにより、その画像に表された被検体中の部位を認識し、認識された部位を表す情報を取得する。たとえば特開2008−259682号公報に記載されているように、3次元画像を構成する各断層画像を正規化し、正規化された断層画像から多数の特徴量を算出し、正規化断層画像毎に算出された特徴量を、AdaBoost手法によって得られた判別器に入力して、部位らしさを表す部位毎のスコアを算出し、算出された部位スコアを入力として、動的計画法を用いて、各断層画像を人体の体部の上から下に向かって並べた場合に、頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部という体部の並び順が保たれるように各断層画像に表された部位を決定する。これにより、3次元画像に表された被検体中の部位を頭部、頭頸部、頸部、胸部、胸腹部、腹部、骨盤部、脚部の単位で認識することができる。なお、この認識処理に加え、該認識処理と同様の認識手法により、たとえば脊椎、心臓、関節などさらに詳細な部位認識処理を行うようにしてもよい。
【0047】
また、情報取得手段13は、医用画像撮影装置20から受信した、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得する。たとえば、複数の3次元画像のいずれかについて、上述したような画像データの解析手法を用いてその画像に表された被検体中の部位を認識し、認識された部位を表す情報を複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報として取得する。
【0048】
再構成手段14は、医用画像撮影装置20から受信した、複数枚のアキシャル画像で構成された3次元画像を、情報取得手段13により取得されたその3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報に基づき、その部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成するものである。
【0049】
まず、記録手段12に記憶された、医用画像撮影装置20による撮影の対象となる被検体中の各部位と、その部位が撮影された画像の観察に適した断面とが対応づけられたテーブルを参照して、情報取得手段13により取得されたその3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報から、その部位に対応づけられた断面を特定する。次いで、その対応づけられた断面がアキシャルと異なるか否かを判断し、少なくとも異なる場合に、その3次元画像を互いに隣接する複数枚の、その対応づけられた断面の画像に再構成する。
【0050】
なお、再構成手段14は、その対応づけられた断面がアキシャルと異なるか否かに拘らず、医用画像撮影装置20から受信した全ての3次元画像に対して再構成処理を行うようにしてもよいが、その対応づけられた断面がアキシャルと異なる場合にのみ再構成処理を行なうようにしてもよい。
【0051】
たとえば、情報取得手段13において3次元画像に表された被検体中の部位が胸部B1であることを表す情報が取得された場合には、表1のテーブルにおいてその部位に対応付けられた断面はコロナルであるので、図2に示すように、複数枚のアキシャル画像P11、P12、…、P1Kで構成された3次元画像を、互いに隣接する複数枚のコロナル画像C11、C12、…、C1Lに再構成する。
【0052】
また、情報取得手段13において3次元画像に表された被検体中の部位が脊椎Sを含む、頭部から頸部B2であることを表す情報が取得された場合には、表1のテーブルにおいてその部位に対応付けられた断面はサジタルであるので、図3に示すように、複数枚のアキシャル画像P21、P22、…、P2Mで構成された3次元画像を、互いに隣接する複数枚のサジタル画像S21、S22、…、S2Nに再構成する。
【0053】
また、情報取得手段13において3次元画像に表された被検体中の部位が体幹部、泌尿器、または下垂体であることを表す情報が取得された場合には、その3次元画像を互いに隣接する複数枚のコロナル画像またはサジタル画像に再構成する。
【0054】
なお、表1中において、心臓外領域が大きく含まれるか否かの判定は、画像全体の大きさに対する心臓領域の大きさの比が所定のしきい値より大きいか否かに基づいて行なう。同様に、関節外領域が大きく含まれるか否かの判定も、画像全体の大きさに対する関節領域の大きさの比が所定のしきい値より大きいか否かに基づいて行なえばよい。
【0055】
また、再構成手段14は、医用画像撮影装置20から受信した、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像各々を、情報取得手段13により取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成する。この再構成は、上述した単一の3次元画像の場合における再構成処理をそのまま適用して行えばよい。
【0056】
通信制御手段11は、ネットワーク9を介して他の装置と通信を行い、画像データなどを送・受信する。たとえば、クライアント端末30からの特定の3次元画像に対する配信要求を受け付けると、再構成手段14によりその3次元画像として再構成された画像データを記録手段12からクライアント端末30に順次配信する。なお、再構成された画像データが存在しない場合には医用画像撮影装置20などからその3次元画像として受信した画像データを順次配信する。
【0057】
配信要求を受けた画像データが、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像である場合には、再構成された複数枚の断層画像を、その複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信する。ここで、同一断面を表す断層画像というのは、被検体中の同一断面が撮影されている断層画像をいう。
【0058】
被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像が、医用画像撮影装置20などにおいて撮影装置に対する被写体の位置、断層画像の厚みなどの撮影条件を同じにして撮影されたものである場合には、各3次元画像における同一順番の断面画像同士が同一断面を表すものであることが多いことから、通信制御手段11は、この複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、再構成された複数枚の断層画像を、その各3次元画像の同一順番の断面画像毎に順次配信する。
【0059】
たとえば、図4に示すように、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像Q1,Q2,・・・,QIに対する配信要求に応じて、まず断層画像Q11,Q21,・・・,QI1を配信し、次に断層画像Q12,Q22,・・・,QI2を配信し、次に断層画像Q13,Q23,・・・,QI3を配信し、・・・、最後に断層画像Q1J,Q2J,・・・,QIJを配信する。
【0060】
また、被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像を、それらの画像同士を予め位置あわせしておき、配信要求に応じて、複数の3次元画像の同一位置の断層画像毎に順次配信するようにしてもよい。
【0061】
また、配信制御手段11は、配信要求を受けた3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、配信する3次元画像の断層画像のうちその病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信する。たとえば配信要求を受けた3次元画像に病変の位置情報が付帯されていたり、病変の位置情報の記録先へのリンクが付帯されていたりする場合、その病変の位置を含む断層画像を先に配信した後、残りの断層画像を順次配信する。
【0062】
また、配信要求を受けた3次元画像に該3次元画像上の特定の位置が記録された読影レポートが対応付けられている場合、配信する3次元画像の断層画像のうちその特定の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信する。
【0063】
たとえば、図4の3次元画像Q1にその画像上の病変の位置が記録された読影レポートへのリンクが付帯されており、その病変の位置を含む断層画像が断層画像Q1Jである場合、配信制御手段11は、外部端末からの3次元画像Q1に対する配信要求に応じて、断層画像Q1Jを先に配信した後、残りの断層画像Q11,Q12,・・・,QJ-1を順次配信する。
【0064】
また、図4の3次元画像Q1にその画像上の病変の位置が記録された読影レポートへのリンクが付帯されており、その病変の位置を含む断層画像が断層画像Q1Jである場合、複数の3次元画像Q1,Q2,・・・,QIに対する配信要求を受け付けると、配信制御手段11は、まず断層画像Q1J,Q2J,・・・,QIJを配信し、次に断層画像Q11,Q21,・・・,QI1を配信し、次に断層画像Q12,Q22,・・・,QI2を配信し、・・・、最後に断層画像Q1J-1,Q2J-1,・・・,QIJ-1を配信する。
【0065】
また、配信制御手段11は、クライアント端末30からの特定の3次元画像に対する配信要求に断層画像の厚みの指定d2が含まれているときには、配信すべき画像データにおける断層画像の厚みd1が指定された厚みd2と異なるか否かを判断し、異なる場合に、再構成手段14において、配信すべき3次元画像を、断層画像の厚みがd2である3次元画像に再構成し、その再構成されたものを配信する。
【0066】
たとえば図5に示すように、再構成手段14において断層画像の厚みがd1である複数枚のアキシャル画像で構成された3次元画像P1が断層画像の厚みがd1である複数枚のコロナル画像C1に再構成され、記録手段12に記録されている場合に、その3次元画像に対する断層画像の厚みd2(d1≠d2)を指定した配信要求を受け付けた場合には、再構成された画像C1を、断層画像の厚みがd2である複数枚のコロナル画像C2にさらに再構成し、その再構成された画像C2を配信する。
【0067】
クライアント端末30は、医者などの操作者が画像を閲覧等する医用画像表示装置等であり、操作者による対象データの表示指示に応じて、画像管理サーバー10に、特定の3次元画像の配信要求を出力するとともに、画像管理サーバー10から配信された複数枚の断層画像を順次受信する送受信手段31と、送受信手段31により受信した画像データを記録する記録手段32と、画像を表示する画像表示手段34と、送受信手段31により受信した断層画像のいずれかを画像表示手段34に初期表示する表示制御手段33などを備える。
【0068】
以下、画像管理サーバー10において行なわれる処理の流れについて説明する。まず、医用画像撮影装置20から、互いに隣接する多数のアキシャル画像を受信すると、受信した画像データが記録手段12に記録される。次いで、情報取得手段13が、その3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、再構成手段14が、情報取得手段13により取得されたその3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報に基づき、医用画像撮影装置20から受信した、複数枚のアキシャル画像で構成された3次元画像を、その部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、記録手段12に記録する。その後、通信制御手段11が、クライアント端末30からその3次元画像に対する配信要求を受け付けると、その再構成された複数枚の断層画像を記録手段12からクライアント端末30に順次配信する。
【0069】
上記実施の形態によれば、医用画像撮影装置20により撮影された画像をネットワーク9経由で取得し、保存および管理を行なう画像管理サーバー10において、クライアント端末30から特定の3次元画像に対して配信を要求される前に、その3次元画像を、その画像に表された被検体中の部位の観察に適した方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に予め再構成しておくことができ、クライアント端末30からの3次元画像に対する要求に応じて、その3次元画像に表された被検体中の部位の観察に適した初期画像を応答性良く提供できる。
【0070】
なお、上記実施の形態では、情報取得手段13が、3次元画像または該3次元画像を構成する少なくとも1枚の前記断層画像を画像解析することにより、前記部位を表す情報を自動取得するものである場合について説明したが、3次元画像を構成する少なくとも1枚の断層画像に付帯されている被写体情報に基づいてその部位を表す情報を自動取得するものであってもよい。
【0071】
また、配信制御手段11は、3次元画像に対する配信要求を受け付けた場合に、その配信要求の送信元に応じて、配信する画像を変更するものであってもよい。たとえば、配信要求に含まれている配信元IDに基づいて配信要求の送信先が放射線科であるか臨床科(外科など)であるかを判断し、放射線科である場合には再構成前の画像を配信し、臨床科である場合には再構成後の画像を配信するものであってもよい。
【符号の説明】
【0072】
10 画像管理サーバー
11 通信制御手段
12 記録手段
13 情報取得手段
14 再構成手段
20 画像撮影装置
30 クライアント端末
31 送受信手段
32 記録手段
33 表示制御手段
34 画像表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像撮影装置により撮影された被検体の画像を管理する医用画像管理装置であって、
前記医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に基づいて構成された3次元画像について、該3次元画像に表された前記被検体中の部位を表す情報を取得する情報取得手段と、
前記3次元画像を、前記情報取得手段により取得された前記部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成する再構成手段と、
該再構成手段により再構成された複数枚の断層画像を記録する記録手段と、
外部端末からの前記3次元画像に対する配信要求に応じて、前記再構成された複数枚の断層画像を前記記録手段から前記外部端末に順次配信する配信制御手段と
を備えたことを特徴とする医用画像管理装置。
【請求項2】
前記配信制御手段が、前記3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであることを特徴とする請求項1記載の医用画像管理装置。
【請求項3】
前記配信制御手段が、前記3次元画像に該3次元画像上の特定の位置が記録された読影レポートが対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記特定の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであることを特徴とする請求項1記載の医用画像管理装置。
【請求項4】
前記情報取得手段が、前記被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得するものであり、
再構成手段が、前記各3次元画像を、前記情報取得手段により取得された前記部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成するものであり、
前記配信制御手段が、前記複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、前記再構成された複数枚の断層画像を、前記複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信するものであることを特徴とする請求項1記載の医用画像管理装置。
【請求項5】
前記配信制御手段が、前記複数の3次元画像のいずれかに該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであることを特徴とする請求項4記載の医用画像管理装置。
【請求項6】
前記再構成手段が、前記対応付けられた方向が前記所定の方向と異なるか否かを判断し、異なる場合にのみ前記再構成処理を行なうものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の医用画像管理装置。
【請求項7】
前記再構成手段が、前記被検体が人体であり、前記所定の方向がアキシャル方向であり、前記情報取得手段において前記部位が胸部、腹部、下肢部、胸部と胸腹部、または腹部と骨盤部であることを表す情報が取得された場合に、前記3次元画像を互いに隣接する複数枚のコロナル画像に再構成するものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の医用画像管理装置
【請求項8】
前記再構成手段が、前記被検体が人体であり、前記所定の方向がアキシャル方向であり、前記情報取得手段において前記部位が脊椎を含む、頭部から頸部若しくは胸部から腹部に亘る部位、または関節部位であることを表す情報が取得された場合に、前記3次元画像を互いに隣接する複数枚のサジタル画像に再構成するものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の医用画像管理装置
【請求項9】
前記再構成手段が、前記被検体が人体であり、前記所定の方向がアキシャル方向であり、前記情報取得手段において前記部位が体幹部、泌尿器、または下垂体であることを表す情報が取得された場合に、前記3次元画像を互いに隣接する複数枚のコロナル画像またはサジタル画像に再構成するものであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の医用画像管理装置
【請求項10】
前記情報取得手段が、前記3次元画像または該3次元画像を構成する少なくとも1枚の前記断層画像を画像解析することにより、前記部位を表す情報を自動取得するものであることを特徴とする請求項1、2、3または6記載の医用画像管理装置。
【請求項11】
前記情報取得手段が、前記3次元画像を構成する少なくとも1枚の前記断層画像に付帯されている被写体情報に基づいて前記部位を表す情報を自動取得するものであることを特徴とする請求項1、2、3または6記載の医用画像管理装置。
【請求項12】
請求項1記載の医用画像管理装置と、
該医用画像管理装置に前記3次元画像に対する配信要求を出力するとともに、前記医用画像管理装置から配信された複数枚の断層画像を順次受信する送受信手段と、画像を表示する画像表示手段と、前記送受信手段により受信した断層画像のいずれかを前記画像表示手段に初期表示させる表示制御手段とを備えた請求項1記載の外部端末と
を備えたことを特徴とする医用画像管理システム。
【請求項13】
医用画像撮影装置により撮影された被検体の画像を管理する医用画像管理方法であって、
前記医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に基づいて構成された3次元画像について、該3次元画像に表された前記被検体中の部位を表す情報を取得し、
前記3次元画像を、前記取得された前記部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、
該再構成された複数枚の断層画像を記録し、
外部端末からの前記3次元画像に対する配信要求に応じて、前記再構成された複数枚の断層画像を前記外部端末に順次配信する
ことを特徴とする医用画像管理方法。
【請求項14】
前記3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信することを特徴とする請求項13記載の医用画像管理方法。
【請求項15】
前記3次元画像に該3次元画像上の特定の位置が記録された読影レポートが対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記特定の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信することを特徴とする請求項13記載の医用画像管理方法。
【請求項16】
前記被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得し、
前記各3次元画像を、前記取得された部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、
前記複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、前記再構成された複数枚の断層画像を、前記複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信することを特徴とする請求項13記載の医用画像管理方法。
【請求項17】
前記複数の3次元画像のいずれかに該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信することを特徴とする請求項16記載の医用画像管理方法。
【請求項18】
医用画像撮影装置により撮影された被検体の画像を管理するためのプログラムであって、
コンピュータに、
前記医用画像撮影装置により撮影された所定の方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に基づいて構成された3次元画像について、該3次元画像に表された前記被検体中の部位を表す情報を取得し、
前記3次元画像を、前記取得された前記部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成し、
該再構成された複数枚の断層画像を記録し、
外部端末からの前記3次元画像に対す配信要求に応じて、前記再構成された複数枚の断層画像を前記外部端末に順次配信する
ことを実行させることを特徴とする医用画像管理プログラム。
【請求項19】
前記断層画像の配信が、前記3次元画像に該3次元画像上の病変の位置が対応付けられている場合、前記再構成された複数枚の断層画像のうち前記病変の位置を含む断層画像を、他の断層画像よりも優先して配信するものであることを特徴とする請求項18記載の医用画像管理プログラム。
【請求項20】
前記情報の取得が、前記被検体中の同一の部位を複数の異なる時間に撮影して得た複数の3次元画像について、該複数の3次元画像に表された被検体中の部位を表す情報を取得するものであり、
前記再構成が、前記各3次元画像を、前記取得された前記部位を表す情報に基づき、該部位に対して予め対応付けられた方向に互いに隣接する複数枚の断層画像に再構成するものであり、
前記断層画像の配信が、前記複数の3次元画像に対する配信要求に応じて、前記再構成された複数枚の断層画像を、前記複数の3次元画像において同一の断面を表す断層画像毎に順次配信するものであることを特徴とする請求項18記載の医用画像管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−264230(P2010−264230A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−65811(P2010−65811)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】