説明

医薬組成物

本発明は、解熱鎮痛消炎剤及びニンニク加工物を含有する医薬組成物に関する。胃粘膜損傷等の副作用が軽減され、低用量でも優れた解熱鎮痛消炎作用効果を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、解熱鎮痛消炎効果に優れ、且つ副作用の少ない医薬組成物に関する。
【背景技術】
頭痛、歯痛、生理痛、関節痛、筋肉痛、咽頭痛等の鎮痛や、喉の腫れ等炎症症状の緩和、又は風邪等の疾患に起因する発熱、頭痛、各種炎症等を抑制する目的で、イブプロフェンに代表されるプロピオン酸系薬剤、ピロキシカムに代表されるオキシカム系薬剤、アスピリンに代表されるサリチル酸系薬剤、アセトアミノフェンに代表されるアニリン系薬剤、サザピリンに代表されるピラゾロン系薬剤、インドメタシンに代表されるインドール酢酸系薬剤等の解熱鎮痛消炎剤を配合した製剤が、解熱鎮痛消炎薬として使用されている。しかし、これらの解熱鎮痛消炎剤の多くは、胃粘膜損傷等の副作用を有するため、充分な解熱鎮痛消炎効果を得るために投与量を増加させることができないという問題がある。このため、投与量を増加させることなく、高い解熱鎮痛消炎効果が得られる治療薬が望まれている。
【発明の開示】
従って、本発明の目的は、低用量で優れた解熱鎮痛消炎効果を有するとともに、胃粘膜損傷等の副作用が軽減された医薬組成物を提供することにある。
斯かる実状に鑑み、本発明者らは鋭意研究を行った結果、意外にも解熱鎮痛消炎剤とニンニク加工物を併用すると解熱鎮痛消炎剤の解熱・鎮痛・消炎作用が著しく増強され、低用量でも優れた解熱鎮痛消炎作用を示し、胃粘膜損傷等の副作用が軽減できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、解熱鎮痛消炎剤及びニンニク加工物を含有する医薬組成物を提供するものである。
ニンニク加工物は、疲労回復や滋養強壮効果の他、胃収縮力増強作用、新陳代謝促進作用、血流促進作用、肝保護作用等の効果を有することが知られているが、解熱鎮痛消炎剤の作用増強効果については全く知られていない。
本発明の医薬組成物は、胃粘膜損傷等の副作用が軽減され、低用量でも優れた解熱鎮痛消炎作用効果を有する。
【図面の簡単な説明】
図1はカラゲニン投与後の浮腫容積変化の時間経過を示す図である。各薬物は、カラゲニン投与前の0.5時間前に経口投与した。図2は対照、アセトアミノフェン単独又はアセトアミノフェンとオキソアミヂン末を併用して経口投与したときの浮腫指数(edema index)を示す図である。図3は対照、エテンザミド単独又はエテンザミドとオキソアミヂン末を併用して経口投与したときの浮腫指数(edema index)を示す図である。図4は対照、イブプロフェン単独又はイブプロフェンとオキソアミヂン末を併用して経口投与したときの浮腫指数(edema index)を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明で使用する解熱鎮痛消炎剤としては、特に制限されないが、イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム、ケトプロフェン等のプロピオン酸系薬剤;ピロキシカム等のオキシカム系薬剤;アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サリチルアミド、サリチル酸ナトリウム等のサリチル酸系薬剤;アセトアミノフェン、フェナセチン、ラクチルフェネチジン等のアニリン系薬剤;サザピリン、イソプロピルアンチピリン、アンチピリン、スルピリン等のピラゾロン系薬剤;及びアセメタシン、インドメタシン等のインドール酢酸系薬剤等が挙げられる。
解熱鎮痛消炎剤としては、プロピオン酸系薬剤、サリチル酸系薬剤,アニリン系薬剤、ピラゾロン系薬剤、及びインドール系薬剤が好ましい。プロピオン酸系薬剤としてはイブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウムが好ましく、サリチル酸系薬剤としてはアスピリン、エテンザミドが好ましく、アニリン系薬剤としてはアセトアミノフェンが好ましく、ピラゾロン系薬剤としてはイソプロピルアンチピリンが好ましく、インドール系薬剤としてはインドメタシンが好ましい。
本発明で使用するニンニク加工物は、ユリ科ネギ属にんにく(Allium sativuml.)の鱗茎を加工処理して得られるものである。加工処理とは、例えば、生ニンニクを乾燥後粉末化したり、生ニンニクを水蒸気蒸留、油、水、熱水又は水溶性有機溶媒等で抽出処理したり、生ニンニクを加熱等により処理をすることである。抽出に用いる油としては、菜種油、オリーブ油、大豆油等の食用植物油が挙げられ、水溶性有機溶媒としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール;プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール等が挙げられる。
ニンニク加工物としては、上記のものであれば特に制限されない。例えば、加工大蒜、ニンニク抽出液、ニンニクエキス、乾燥ニンニク等が好ましく、特に加工大蒜が好ましい。ここで、加工大蒜は、加熱処理ニンニク抽出液を低級アルコール抽出等の工程を経て調製されるニンニク粉末又はエキスであって、例えば、オキソアミヂン(登録商標)(理研化学工業(株)製)、オキソアミヂン(登録商標)末(理研化学工業(株)製)、オキソレヂン(登録商標)(理研化学工業(株)製)、オキソレヂン(登録商標)末(理研化学工業(株)製)等が市販されている。ニンニクエキスは、例えば、ニンニクエキス(アルプス薬品工業(株)製)、ニンニク流エキス(日木粉末薬品(株)製)等が市販されている。乾燥ニンニクは、例えば、ガーリックパウダー、ローストガーリックパウダーEX(理研化学工業(株)製)等が市販されている。これらの市販されているニンニク加工物の中では、オキソアミヂン(登録商標)(理研化学工業(株)製)、オキソアミヂン(登録商標)末(理研化学工業(株)製)、オキソレヂン(登録商標)(理研化学工業(株)製)、オキソレヂン(登録商標)末(理研化学工業(株)製)等が好ましい。
本発明の医薬組成物中の解熱鎮痛消炎剤とニンニク加工物の含有重量比率は、解熱鎮痛消炎剤:ニンニク加工物が20000:1〜1:600であるのが好ましく、1500:1〜1:300であるのが更に好ましく、150:1〜1:150であるのが特に好ましく、100:1〜1:50であるのが最も好ましい。この含有重量比の算出にあたって、ニンニク加工物の重量には、溶媒抽出物である場合は抽出溶媒を除いた重量、その他の場合は水分を除いた乾燥重量が使用される。
本発明の医薬組成物は、頭痛、歯痛、生理痛、関節痛、筋肉痛、咽頭痛等の鎮痛や、喉の腫れ等の炎症症状の緩和、更には風邪に代表される感冒性疾患等の症状緩和に有効である。
本発明の医薬組成物には、解熱鎮痛消炎剤とニンニク加工物以外の有効成分として、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、去痰剤、抗コリン剤、交感神経興奮剤、中枢興奮剤、催眠鎮静剤、抗プラスミン剤、抗炎症剤、消炎酵素剤、ビタミン剤、制酸剤、生薬等を必要に応じてその所要量を適宜配合することができる。
抗ヒスタミン剤としては、塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェニルピラリン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェテロール、塩酸トリプロリジン、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、塩酸プロメタジン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、テオクル酸ジフェニルピラリン、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、dl−マレイン酸クロルフェニラミン、d−マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジフェテロール、フマル酸クレマスチン等;鎮咳剤としては、塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、クエン酸カルベタペンタン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾ酸クロペラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、塩酸ノスカピン、ノスカピン等;去痰剤としては、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、塩酸ブロムヘキシン等;抗コリン剤としては、ヨウ化イソプロパミド、塩酸ジサイクロミン、臭化ブチルスコポラミン、ベラドンナ総アルカロイド等;交感神経興奮剤としては、dl−塩酸メチルエフェドリン、dl−メチルエフェドリンサッカリン塩、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸プソイドエフェドリン等;中枢興奮剤としては、無水カフェイン、カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン等;催眠鎮静剤としては、ブロムワレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素等;抗プラスミン剤としては、トラネキサム酸等;抗炎症剤としては、グリチルリチン酸及びその類縁物質等;消炎酵素剤としては塩化リゾチーム、ブロメライン、セラペプターゼ等;ビタミン剤としては、ビタミンB及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンB及びその誘導体並びにそれらの塩類、ビタミンC及びその誘導体並びにそれらの塩類、ヘスペリジン及びその誘導体並びにそれらの塩類等;制酸剤としては、アミノ酢酸、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウム・アミノ酢酸塩(アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムゲル等;生薬としては地竜、カンゾウ、ケイヒ、サンショウ、カノコソウ、ニンジン等が好ましいものとして挙げられる。
更に、本発明の医薬組成物には、薬学的に許容される担体、例えば乳糖、デンプン類、結晶セルロース、蔗糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、リン酸水素カルシウム、塩化ナトリウム、ブドウ糖、炭酸カルシウム、カオリン、珪酸等の賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン、アルファー化デンプン、プルラン等の結合剤;低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖、カルメロースカルシウム、トウモロコシ澱粉等の崩壊剤;精製タルク、ステアリン酸マグネシウム、ホウ砂、ポリエチレングリコール等の滑沢剤;タール色素、三二酸化鉄等の着色剤;白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸、ステビア、アスパルテーム等の矯味剤;クエン酸ナトリウム等の緩衝剤;トラガント、アラビアゴム、ゼラチン等の安定化剤の他、必要に応じて更に矯臭剤、増量剤、界面活性剤、分散剤、保存剤、香料等を適宜組み合わせて用いることができる。
また、本発明の医薬組成物の投与形態としては、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、シロップ剤等による経口投与、又はゲル剤、クリーム剤等の塗布剤、坐剤、貼付剤等による非経口投与が挙げられる。
本発明の医薬組成物は上記の原料を用いて製造され、これらを製剤化する際、通常の製剤化法が使用できる。
本発明の医薬組成物の投与量は、解熱鎮痛消炎剤及びニンニク加工物の種類、その組み合わせにより異なる他、患者の体重、年齢、性別、症状、投与形態及び投与回数等によって異なる。一般的には、通常成人に対する経口投与の場合、解熱鎮痛消炎剤とニンニク加工物の合計量として6〜10500mg/日投与するのが好ましい。また、解熱鎮痛消炎剤の1回の投与量は5〜2000mg、ニンニク加工物は0.1〜1500mgであるのが好ましい。
経口投与の場合は、1日に1〜数回投与することができる。
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
一晩絶食したWistar系雄性ラットに、0.5重量%メチルセルロース溶液に懸濁した被験薬を2mL/kgの容量で経口投与した。30分後、1重量%カラゲニン0.1mLを右足裏に皮下投与し、カラゲニン投与1時間後から6時間後まで1時間おきに足容積を測定した。浮腫抑制効果は、対照(0.5重量%メチルセルロース溶液投与)群、イブプロフェン(5mg/kg)投与群、オキソアミヂン(理研化学工業(株)製、100mg/kg)投与群並びにイブプロフェン(5mg/kg)とオキソアミヂン(100mg/kg)の併用投与群の4群、各群4〜6例について測定した。得られたデータは、Tukeyの多重比較により統計解析を行った。結果を図1に示す。
1重量%カラゲニンを投与することにより、浮腫容積は経過時間とともに上昇し、その最大値は、いずれの投与群においてもカラゲニン投与6時間後に認められ、対照群では1.27mLであるのに対し、イブプロフェン投与群及びオキソアミヂン投与群ではそれぞれ0.95mL、1.18mLとなり、浮腫抑制作用が見られた。一方、両薬剤の併用投与群では0.55mLであって、イブプロフェン投与群に比べて有意な抑制作用を示した。
また併用投与群では、イブプロフェン投与群に比べ、いずれの測定時間においても有意な浮腫抑制効果を示した。
【実施例2】
実施例1と同様に、以下に示す条件1〜3の薬剤群を設定し、浮腫抑制における各種解熱鎮痛消炎剤とニンニク加工物との併用効果を検討した。
条件1
対照(0.5重量%メチルセルロース溶液投与)群、アセトアミノフェン(200mg/kg)投与群、並びにアセトアミノフェン(200mg/kg)とオキソアミヂン末(4mg/kg)の併用投与群の3群(各群3例)。
条件2
対照(0.5重量%メチルセルロース溶液投与)群、エテンザミド(50mg/kg)投与群、並びにエテンザミド(50mg/kg)とオキソアミヂン末(1mg/kg)の併用投与群の3群(各群3例)。
条件3
対照(0.5重量%メチルセルロース溶液投与)群、イブプロフェン(10mg/kg)投与群、並びにイブプロフェン(10mg/kg)とオキソアミヂン末(0.2mg/kg)の併用投与群の3群(各群3例)。
なお、各条件における各群の浮腫の程度は、edema indexで表した。ここでedema indexは、図1と同様に作成した経過時間−浮腫容積曲線から、曲線下面積(各測定時間における浮腫容積を加算した総和)を算出したものである。また、得られたデータはTukeyの多重比較により統計解析を行った。
条件1(アセトアミノフェンとオキソアミヂン末)の結果を、図2に示す。対照群のedema indexが7.00であるのに対し、アセトアミノフェン(200mg/kg)投与群では4.71と浮腫抑制傾向が見られ、アセトアミノフェン(200mg/kg)とオキソアミヂン末(4mg/kg)との併用投与群では3.43と有意な浮腫抑制効果が認められた。更に、バルジの方法で薬剤の併用効果を検討した。対照群のedema indexを1と換算したとき、アセトアミノフェン(200mg/kg)投与群は0.673、オキソアミヂン末(4mg/kg)投与群(図には示さず)は0.981となり、その積(0.660)は併用群の0.490に比べて大となった。従って、バルジの方法においても、明らかな両薬剤の併用効果が確認された。
条件2(エテンザミドとオキソアミヂン末)の結果を、図3に示す。対照群のedema indexが7.80であるのに対し、エテンザミド(50mg/kg)投与群では6.21と浮腫抑制傾向が見られ、エテンザミド(50mg/kg)とオキソアミヂン末(1mg/kg)との併用投与群では5.09と有意な浮腫抑制効果が認められた。更に、条件1と同様にバルジの方法においても対照群のedema indexを1と換算したとき、エテンザミド(50mg/kg)投与群は0.796となり、条件1におけるオキソアミヂン末(4mg/kg)投与群の値(0.981)を援用すると、その積(0.781)は併用群の0.653に比べて大となった。従って、バルジの方法においても、明らかな両薬剤の併用効果が確認された。
条件3(イブプロフェンとオキソアミヂン末)の結果を、図4に示す。対照群のedema indexが6.24であるのに対し、イブプロフェン(10mg/kg)投与群では4.35と浮腫抑制傾向が見られ、イブプロフェン(10mg/kg)とオキソアミヂン末(0.2mg/kg)との併用投与群では3.53と有意な浮腫抑制効果が認められた。更に、条件1と同様にバルジの方法においても対照群のedema indexを1と換算したとき、イブプロフェン(10mg/kg)投与群は0.697となり、条件1におけるオキソアミヂン末(4mg/kg)投与群の値(0.981)を援用すると、その積(0.684)は併用群の0.566に比べて大となった。従って、バルジの方法においても、明らかな両薬剤の併用効果が確認された。
【実施例3】
次に示す製造例1〜10の医薬組成物を製造した。
製造例1
イブプロフェン450重量部、ブロムワレリル尿素600重量部、無水カフェイン75重量部、オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)90重量部、ビタミンC300重量部、ヒドロキシプロピルセルロース81重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース405重量部、結晶セルロース672重量部を混合し、更に水250重量部を加えて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム27重量部を加え打錠機(菊水製作所コレクト19TU)を使用して、300mg/錠の錠剤を圧縮成形した。
製造例2
アスピリン1500重量部、アリルイソプロピルアセチル尿素180重量部、無水カフェイン75重量部、オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)50重量部、ヒドロキシプロピルセルロース104.5重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース472.5重量部、結晶セルロース736.5重量部を混合し、更にエタノール300重量部を加えて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム31.5重量部を加え、製造例1と同様にして350mg/錠の錠剤を製造した。
製造例3
アセトアミノフェン900重量部、d−マレイン酸クロルフェニラミン3.5重量部、ヒベンズ酸チペピジン75重量部、dl−塩酸メチルエフェドリン60重量部、グアヤコールスルホン酸カリウム250重量部、トラネキサム酸420重量部、無水カフェイン75重量部、ベラドンナ総アルカロイド0.3重量部、オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)60重量部、ヒドロキシプロピルセルロース94.5重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース472.5重量部、結晶セルロース707.7重量部を混合し、更にエタノール300重量部を加えて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム31.5重量部を加え、製造例1と同様にして350mg/錠の錠剤を製造した。
製造例4
イブプロフェン450重量部、フマル酸クレマスチン1.34重量部、リン酸ジヒドロコデイン24重量部、塩酸ノスカピン48重量部、グアイフェネシン250重量部、無水カフェイン75重量部、オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)100重量部、ヒドロキシプロピルセルロース54重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース270重量部、結晶セルロース509.66重量部を混合し、更に水450重量部を加えて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム18重量部を加え、製造例1と同様にして350mg/錠の錠剤を製造した。
製造例5
アセトアミノフェン390重量部、エテンザミド850重量部、d−マレイン酸クロルフェニラミン3.5重量部、ヒベンズ酸チペピジン75重量部、dl−塩酸メチルエフェドリン60重量部、トラネキサム酸420重量部、無水カフェイン75重量部、ベラドンナ総アルカロイド0.3重量部、オキソアミヂン末50重量部、ヒドロキシプロピルセルロース94.5重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース472.5重量部、結晶セルロース627.7重量部からなる混合末にエタノール300重量部を用いて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム31.5重量部を加え、製造例1と同様にして350mg/錠の錠剤を製造した。
製造例6
エテンザミド850重量部、d−マレイン酸クロルフェニラミン3.5重量部、ヒベンズ酸チペピジン75重量部、dl−塩酸メチルエフェドリン60重量部、グアヤコールスルホン酸カリウム250重量部、トラネキサム酸420重、無水カフェイン75重量部、ベラドンナ総アルカロイド0.3重量部、オキソアミヂン末60重量部、ヒドロキシプロピルセルロース94.5重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース472.5重量部、結晶セルロース757.7重量部からなる混合末にエタノール300重量部を用いて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム31.5重量部を加え、製造例1と同様にして350mg/錠の錠剤を製造した。
製造例7
オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)90g、d−マレイン酸クロルフェニラミン3.5g、リン酸ジヒドロコデイン24g.dl−塩酸メチルエフェドリン60g、グアイフェネシン250g、無水カフェイン75g、クエン酸60g、パラオキシ安息香酸エチル1.8g、パラオキシ安息香酸プロピル0.9g、パラオキシ安息香酸ブチル0.9g、安息香酸ナトリウム54g、精製白糖22500g、ポピドンK90 540gに精製水60Lを加え、加温攪拌し、溶解した。これにクエン酸ナトリウムを適量加え、pHを3.5に調製した。これに結晶セルロース・カルメロースナトリウム540g、アセトアミノフェン900gを加え、ホモジナイザーを用いて均一な懸濁液を得た。冷却後、香料90gと精製水を適量加え、全量を90Lとした。
これを30mLづつドリンク瓶に充填、密栓後、75℃で30分間の加熱殺菌処理を行った。
製造例8
ロキソプロフェンナトリウム180重量部、ブロムワレリル尿素600重量部、無水カフェイン75重量部、オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)90重量部、ビタミンC500重量部、ヒドロキシプロピルセルロース81重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース475重量部、結晶セルロース672重量部を混合し、更に水250重量部を加えて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム27重量部を加え、製造例1と同様にして300mg/錠の錠剤を圧縮成形した。
製造例9
イソプロピルアンチピリン450重量部、エテンザミド750重量部、無水カフェイン75重量部、オキソアミヂン末(理研化学工業(株)製)90重量部、ビタミンC150重量部、ヒドロキシプロピルセルロース81重量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース405重量部、結晶セルロース672重量部を混合し、更に水250重量部を加えて湿式造粒した。乾燥後、ステアリン酸マグネシウム27重量部を加え、製造例1と同様にして300mg/錠の錠剤を圧縮成形した。
製造例10
インドメタシン1g及びオキソアミヂン0.01gをプロピレングリコール20g及びエタノール30gに溶解し、カルボキシビニルポリマー1gを水20gに膨潤させたものを添加し攪拌する。更に、ジイソプロパノールアミン1.1gを水10gに溶解したものを添加したのち、残量の水を加え全量100gとし、全体が均一になるまで攪拌しゲル剤を得た。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
解熱鎮痛消炎剤及びニンニク加工物を含有する医薬組成物。
【請求項2】
ニンニク加工物が加工大蒜である請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
解熱鎮痛消炎剤がプロピオン酸系薬剤、サリチル酸系薬剤、アニリン系薬剤、ピラゾロン系薬剤又はインドール系薬剤である請求項1又は2記載の医薬組成物。
【請求項4】
プロピオン酸系薬剤がイブプロフェン又はロキソプロフェンナトリウムである請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
サリチル酸系薬剤がアスピリン又はエテンザミドである請求項3記載の医薬組成物。
【請求項6】
アニリン系薬剤がアセトアミノフェンである請求項3記載の医薬組成物。
【請求項7】
ピラゾロン系薬剤がイソプロピルアンチピリンである請求項3記載の医薬組成物。
【請求項8】
インドール系薬剤がインドメタシンである請求項3記載の医薬組成物。

【国際公開番号】WO2004/050110
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【発行日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556845(P2004−556845)
【国際出願番号】PCT/JP2003/015155
【国際出願日】平成15年11月27日(2003.11.27)
【出願人】(000163006)興和株式会社 (618)
【Fターム(参考)】