説明

医薬製造法

本発明は、グルココルチコステロイドの無菌懸濁液を調製するための方法を提供するものである。本発明に使用されるグルココルチコステロイドは好ましくは抗炎症性グルココルチコステロイドである。製品調製の最終ステージを滅菌プロセスとすることにより、製造中の汚染の可能性や製品の熱変性が大幅に低下する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬製造プロセスおよび特にグルココルチコステロイドを滅菌するためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
無菌薬物製品は医学的にも経済的にも多くの利益を提供する。非無菌調製物が、汚染細菌、即ち、当該調製物の薬物に対して少なくとも耐性のある細菌からの二次感染の不要なリスクを患者に課すおそれがある点で、無菌薬物調製物が医学上益々必要とされることは明白である。さらに、例え汚染物が無害である場合でも、その生育は、毒性副産物が付随的に産生される可能性を本質的に有し、活性薬物製品の減損を生じ得る。経済的には、汚染された薬物製品は貯蔵期間が短くなり、これにより、より頻繁に製品を取り替えるために、増大された生産費用が必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
患者使用のための無菌製品の調製のための方法が必要とされている。しかし、多くの無菌工程に伴う問題は、当該プロセスが薬物特性に好ましくない変化をしばしば生じることである。薬物特性のかかる変化は、活性の減損から、生成される変性産物の増加、または滅菌される化合物の化学的または物理的特性に関して生じ得る変化にまで及び得る。これらの問題は、グルココルチコステロイドを滅菌する場合に特に明らかである。
【0004】
物質の滅菌は、あらゆる潜在的な細菌汚染に対して致命的たるに十分なエネルギーの投入による。熱、照射および化学物質を含む多くの方法がグルココルチコステロイドの滅菌のために提唱されている。しかし、今のところこれらの方法は、変性産物の過剰産生または滅菌されたグルココルチコステロイドの活性の減損をしばしば生じる。さらに、定量投与の吸入のためのグルココルチコステロイド懸濁製剤の場合のように、一般的に用いられる滅菌工程は薬物粒子サイズに許容不可能な変化をしばしば生じる。
【0005】
化学物質による滅菌は殆どの場合、毒性化合物、例えばエチレンオキシドに曝すことに基づく。しかし、グルココルチコステロイドを滅菌するのに用いる場合、エチレンオキシドは薬物調製物中にエチレンオキシドの残量を残すことが見いだされている。エチレンオキシドは有毒であり、当該残存レベルは、殆どの取締機関により設定される医薬的に許容可能な限度を超えることが多い。
【0006】
照射に基づく滅菌が公知であり、グルココルチコステロイドに関して推奨されている(Illum and Moeller in Arch. Pharm. Chemi. Sci., Ed. 2, 1974, pp.167-174を参照)。しかし、微小化されたグルココルチコステロイドを滅菌するのに照射を用いた場合、重大な変性が報告されている。
【0007】
WO00/25746(Chiesi)は、グルココルチコステロイドの懸濁液を調製するためのプロセスを開示する。第一ステップで、水性キャリアがターボエマルジファー中で混合され、次いで熱処理または濾過により滅菌される。第二ステップで、ガンマ線照射により予め滅菌された微小化された活性成分(例えば、グルココルチコステロイド)が当該水性キャリアに添加される。
【0008】
WO03/086347(Chiesi)は、WO00/25746の不都合のいくつかを記載し、ターボエマルジファー中で真空を利用することにより活性成分をターボエマルジファーへ粉末として導入することによる、当該プロセスにおける改良を開示する。ここでも、活性成分は水性キャリア中の分散の前に滅菌される。
【0009】
これらの文献のいずれも、グルココルチコステロイドの水性懸濁液の加熱による滅菌を開示せず、よって、加熱およびその後の冷却ステップ中の粒子サイズの成長の問題には対処していない。
【0010】
US3,962,430(O'Neill)は、薬剤の等張溶液の製造のための方法を開示する。当該方法は、薬剤を塩化ナトリウムの飽和水溶液に100℃で添加することを含む。薬物/飽和塩化ナトリウム溶液を次いで100〜130℃に加熱する。記載によれば、塩化ナトリウムイオンが有離水と結合し、これにより加水分解性の変性を予防するとの理論に基づくこの方法は、粒子サイズの望ましくない変化を生じるので、吸入用のグルココルチコステロイドの微細粒子の懸濁液のためには適さない。さらに、当該工程は、投与に際して崩壊しない巨大な凝集物を生成する薬物粒子間のブリッジの形成を生じ得る。
【0011】
粒子成長の問題に対処するために、US6,392,036(Karlsson)は、次いで薬物製剤のために使用され得る粉末化されたグルココルチコステロイドの乾熱滅菌のための方法を開示する。しかし、この方法は、許容され得ないレベルの熱変性産物を生じる。
【0012】
WO2004/078102(Dompe)は、グルココルチコステロイドと水のみから成るグルココルチコステロイドの水性懸液を滅菌するための方法を開示する。最少限の説明が、当該滅菌装置に関して付されている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、下記のステップを含む、グルココルチコステロイドの無菌懸濁液を調製するための方法を提供する:
(i)グルココルチコステロイド、水および界面活性剤を含むグルココルチコステロイド懸濁液を混合容器中で加熱して、グルココルチコステロイド懸濁液を滅菌するステップ、
(ii)ステップ(i)の前、間および/または後に、ホモジェナイザーを経由して前記グルココルチコステロイド懸濁液を再循環させるステップ、および、次いで、
(iii)前記グルココルチコステロイド懸濁液を無菌水または、水と、1またはそれ以上の医薬上許容される賦形剤を含む無菌液体賦形剤と混合するステップ。
【0014】
本明細書に用いる「グルココルチコステロイド」は、副腎皮質により産生されるコルチゾンのようなステロイドホルモン(誘導体、合成アナログおよびプロドラッグを含む)のグループのいずれかを意味する。これらの化合物は、炭水化物、タンパク質および脂肪代謝に関与する。さらに、かかるグルココルチコステロイドは、抗炎症特性を有し得る。
【0015】
本発明に用い得るグルココルチコステロイドの無制限の例には、ベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、コルチバゾール、デフラザコート、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロン、フルチカゾン、モメタゾン、ロフレポニド、チプレダンおよびトリアムシノロンが含まれる。好ましくは、ブデソニド、ベクロメタゾン(例えばジプロピオネート)、シクレソニド、フルチカゾン、モメタゾンおよびトリアムシノロンが使用される。最も好ましくは、ブデソニドおよびベクロメタゾン(例えばジプロピオネート)が使用される
【0016】
本明細書中に使用する技術および化学用語は他を特に記載しない限り、本発明が属する分野の当業者に一般的に理解される意味を有する。当該分野の専門家に公知の種々の方法および材料が本明細書中に引用される。薬理学の一般原理を記載する標準的な参考文献には、グッドマン・アンド・ギルマンの、治療の薬理学的基礎、第10版、McGraw Hill Companies Inc., New York (2001)が含まれる。当業者に公知のあらゆる適当な材料および/または方法を、本発明を実施するのに使用できる。
【0017】
本明細書中に引用する特許および化学文献は、当該分野の専門家の知識を確立し、各々が特別におよび個々に記載されて引用により組み込まれるのと同程度に、その全容が引用により本明細書中に組み込まれる。本明細書中に記載されるあらゆる引用文献と本明細書の特定の教示の間の矛盾は後者を優先して解決する。同様に、文言または句の当業者に理解される定義と、本明細書中に特別に教示される文言または句の定義の間のあらゆる矛盾は、後者を優先して解決する。
【0018】
明細書および請求の範囲において、単数形態「a」、「an」および「the」を含む単数形態は、内容により他が明確に示されるものでない限り、それが意味する用語の複数の対象物をも包含する。加えて、本明細書中に使用するように、他が特に記載されない限り、単語「または」は、「および/または」の「包含的」意味において用いられ、「いずれか/または」の「排他的」意味では用いられない。
【0019】
本明細書中に用いるように、中間の句においても請求項の主要部においても、「含む(comprise(s))」および「含んでいる(comprising)」なる文言はオープン・エンドの意味を有すると解釈されるべきである。即ち、当該用語は、「少なくとも有する」または「少なくとも含んでいる」なる句と同意に解釈されるべきである。プロセスの文脈で用いられる場合、「含んでいる」なる文言は、当該プロセスが少なくとも列挙したステップを含むが、更なるステップを含んでよいことを意味する。化合物または組成物の文脈で用いられる場合、「含んでいる」なる文言は、化合物または組成物が少なくとも列挙された態様または成分を含むが、さらなる態様または成分も含んでよいことを意味する。
【0020】
以下に本発明の特定の態様について詳細に言及する。本発明を、これら特定の態様に関して記載するが、そのような特定の態様に本発明を限定することを意図するものではない。それどころか、代替物、変更物および均等物を、これらが請求項により規定される本発明の本質および範囲内に含まれ得るようにカバーすることが意図される。以下の記載では、多くの特定の詳細を、本発明の完全な理解を得るために記載する。本発明は、これらの特定の詳細のいくつかまたは全てを用いなくとも実施され得る。他の場合には、本発明を不必要に不明確にすることがないよう、周知のプロセス操作は詳細に記載されていない。
【0021】
図1は、無菌グルココルチコステロイド懸濁液のバッチを製造し、およびこれを充填するために用いられる装置1を図示したものを示す。液体賦形剤、好ましくは賦形剤溶液が、第一容器2中で調製される。別法として、第一容器2を単に水で満たす。第一容器2はミキサー3と再循環ライン4を備えている。次に、濃縮グルココルチコステロイド懸濁液が製造され、および滅菌された後、前記無菌水または無菌液体賦形剤で希釈される。従って、装置1は第二および第三容器5および6を備えている。第二および第三容器5および6は、滅菌グレードフィルター8を有するライン7により第二容器2に連結されている。濃縮グルココルチコステロイド懸濁液の滅菌の前、間および/または後に、当該懸濁液は再循環ライン9およびホモジェナイザー10を経由して再循環される。滅菌後、滅菌された濃縮グルココルチコステロイド懸濁液は、第二容器5中の無菌水または液体賦形剤での希釈のために再循環ライン11を通過する。当該懸濁液は次いで、ブロー・フィル・シール(BFS)マシン13で適当なコンテナ中に包装されるために、ライン12を通過する。これらのプロセスステップは図2に纏める。
ここに、各ステップをより詳細に記載する。
【0022】
第一容器2中で液体賦形剤を調製する。混合前に、第一容器2を洗浄し、次いで、例えば熱い注入用水(WFI)を用いた後、100℃以上の温度で15分間以上スチームを用いるスチーム消毒による等、適宜消毒するか滅菌する。消毒または滅菌後、水を導入するか、または所望により液体賦形剤を調製する。液体賦形剤は、水と界面活性剤等の医薬上許容される賦形剤を含み、好ましくはさらに他の医薬上許容される賦形剤、希釈剤等、例えば少なくとも1種のバッファー、少なくとも1種の塩、および少なくとも1種の湿潤剤、安定剤および/または等張剤を含む。医薬上許容される界面活性剤は当該分野で周知であり、ポリソルベート、例えばポリソルベート80が例示される。かかる成分はいかなる順序で添加されてもよいが、所望量の水、例えばWFIを前記混合容器に満たした後、他の成分を添加漏斗(図示せず)により循環している水に添加することが好ましい。
【0023】
このステージでは、前記無菌グルココルチコステロイド懸濁液中に必要とされる界面活性剤のトータル量の好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは約70〜90%が添加される。かかる添加の後、添加漏斗を循環している溶液で濯ぎ、溶液を例えば約10分間混合し、ミキサー3と再循環ライン4を用いて確実に完全に溶解し、液体賦剤液、これは好ましくは均質賦形剤溶液である、を作成する。
【0024】
グルココルチコステロイドの濃縮懸濁液を第三容器6(「濃縮物容器」とも称する)中で調製および滅菌する。この第三容器6は、ホモジェナイザー10を組み込んでいる再循環ライン9を有する。しかし、グルココルチコステロイド懸濁液の滅菌前に、第二容器5、第三容器6および濾過ライン7を含む装置1の残部ならびにあらゆる付加的要素を洗浄し、かつ、例えば熱WFIを用いた後、約122℃から約138℃までの温度で30分間以上スチームによる等、適宜滅菌する。滅菌後、第二容器5とあらゆる他の洗浄されかつ滅菌された装置1の要素を継続的に、陽圧下に保持し、システムおよび次なるバッチ製造および充填中の内容物の無菌性を維持する。陽圧は、無菌圧縮空気を用いて維持し得る。
【0025】
水または液体賦形剤を滅菌し、および第二容器5および第三容器6を当該水または液体賦形剤で満たす。水又は液体賦形剤の滅菌は、第一容器2から、第二容器5および第三容器6の両容器への、水または賦形剤溶液の輸送中の滅菌グレードフィルター8による濾過により完了する。しかし、液体賦形剤を熱処理する等、滅菌の別の方法を用いることができる。
【0026】
第三容器6を、第二容器5から分離し、第三容器6を開ける。このステージでは、界面活性剤を前記水に添加するか、またはさらなる界面活性剤を前記第三容器6中の液体賦形剤に、安定な懸濁液の形成を促すために添加してよい。好ましくは、前記界面活性剤の、前記濃縮グルココルチコステロイド懸濁液中の濃度は約0.2〜約300、より好ましくは約0.2〜約60mg/mlである。グルココルチコステロイドを次いで第三容器6に添加する。グルココルチコステロイドはこのステージでは滅菌されている必要はない。バルク製品懸濁液の製造および充填中にグルココルチコステロイドの幾分かのプロセスロスがある場合、過剰量のグルココルチコステロイドを添加してよい。
【0027】
この「濃縮」グルココルチコステロイド懸濁液中のグルココルチコステロイドの濃度は好ましくは約15〜約300、より好ましくは約15〜約150mg/mlである。加えて、前記グルココルチコステロイド懸濁液中少なくとも50%のグルココルチコステロイドが、加熱の間、懸濁液の形態にあり、残りが溶液で保持されていることが好ましい。より好ましくは、少なくとも60%が懸濁液の形態にある。
【0028】
第三容器6を次いで密閉する。第三容器6の内容物を好ましくは、例えば少なくとも約1分間、好ましくは少なくとも約10分間再循環させ、グルココルチコステロイドの均一懸濁液を作成する。
【0029】
第三容器6は再循環ライン9により作働される少なくとも2つの開口を有する。再循環ライン9は、第三容器6の内容物を、第一の開口で第三容器6から排出せしめ、第二の開口で第三容器6に再充填させる。第一の開口は第三容器6の下部にあり、第二の開口は上部にあることが好ましい。内容物を再循環させるのに必要とされる力は、ホモジェナイザー10により提供される。第三容器6の内容物はまた、それが再循環されるように、ホモジェナイザー10を通過させられる。内容物、即ちグルココルチコステロイド懸濁液のホモジェナイゼーションは、それが再循環ライン9を通過する際に生じるので、第三容器6は内容物を攪拌するためのいかなる内部機構も要しない。実際、好ましい具体例では、第三容器6はいかなる攪拌機構も持たず、最も好ましくは、第三容器6は、当該容器を満たすおよび空にするための複数の開口を有する金属製(例えばステンレススチール)のケーシングから成る。第三容器6の形状は重要ではないが、内容物がトラップされる虞があり、また、内容物が排出され得ないあらゆるデッドスペースをなくすために、第三容器は好ましくは円柱形状であり、より好ましくは第一の開口に向けて先細る円錐底を有する。第三容器6が単純であることは、作動部の数およびグルココルチコステロイド懸濁液が接触する全表面領域を減らし、それにより、当該表面への接着による薬物のあらゆる損失を減らし、汚染の潜在的源を減らし、当該装置を洗浄するのに要する時間を減らすので、特に好都合である。
【0030】
密閉した第三容器6に、スチームジャケットのようなヒーター14を用いて熱を適用する。グルココルチコステロイド懸濁液、第三容器6、再循環ライン9およびホモジェナイザー10は、ヒーターからの熱移動によりインサイチュで滅菌される。加熱は、滅菌的に有効な温度で、滅菌的に有効な時間、好ましくは約101〜約145℃、より好ましくは約122℃〜約138℃の温度で、約2〜約180分間、より好ましくは少なくとも約30分間行う。
【0031】
このステージでは、前記グルココルチコステロイド懸濁液は第三容器6、再循環ライン9およびホモジェナイザー10を循環し、システムおよびグルココルチコステロイド懸濁液の有効な滅菌を確保する。図3は、熱滅菌中のグルココルチコステロイド懸濁液の再循環を示し、再循環ライン9を説明するものである。内容物は、グルココルチコステロイドの粒子サイズ分布を予め特定された値に減じるために、ホモジェナイザーを経由する循環による処理を含め、任意に前処理されてよい。グルココルチコステロイド懸濁液は、二者択一的に、または付加的に、前記加熱ステップの前または後に循環されてよいが、好ましくは、加熱ステップの間、循環される。濃縮グルココルチコステロイド懸濁液をホモジェナイザー10を通して再循環させることにより、粒子サイズの望ましくない増大を回避することができる。
【0032】
ホモジェナイザー10は当該分野で公知の装置であり、この中で、粒子状物質の懸濁液、ここではグルココルチコステロイド懸濁液が、当該懸濁液が通過せしめられる際に、エネルギッシュな剪断に供される。ホモジェナイザーは、懸濁液中の粒子の凝集の破壊および固体粒子サイズの低下を生じるのに十分高い剪断力を提供する。剪断のレベルに関する正確な数値範囲化は、剪断のレベルが懸濁液の粘度に依存するとすれば、適当でない。ホモジェナイザー10は、イン-ラインの高剪断ホモジェナイザー(例えばSilverson 150L)または、より効果的でより優れた粒子サイズの低下のためには、高圧ホモジェナイザー(例えばNiro Panda)であってよい。高剪断ホモジェナイザーは、典型的には、回転可能な回転翼と、回転翼が固定子内に位置づけられた貫通型固定子を含む混合作動頭部を有する。高圧ホモジェナイザーは、典型的には、約1500バールまで圧力を供給することができるポンプと、高圧および制御された流体動作下での流体の微小流路の通過が当該流体に高乱流および剪断の条件をかける1またはそれ以上の相互作用チャンバーを含む。
【0033】
滅菌されたグルココルチコステロイド懸濁液を次いで、図4に示すように、第二容器5内に保持された無菌水または無菌賦形溶液と、再循環ライン11を経由して混合し、希釈された無菌グルココルチコステロイド懸濁液を作成する。典型的には、グルココルチコステロイド懸濁液を無菌水または無菌賦形液で医薬上適当な濃度へと希釈する。好ましくは再循環は約45分間行う。希釈されたグルココルチコステロイド懸濁液を第二容器5内に、充填のために必要とされるまで保持する。図5に示すように、懸濁液の保持中、それは第二容器5とBFSマシン13の間の再循環ライン12を経由して継続的に循環され、懸濁液中の活性物質を維持する。BFSマシンは当該分野で周知であり、Rommelag Blow Fill Seal 3012、305および4010マシンおよびWeiler Engineering ASEP-TECH Blow Fill Seal 624、628および640マシンにより例示される。
【0034】
充填前、BFSマシン13を、例えば約122℃〜約138℃の温度で30分以上スチームする等して滅菌する。BFSマシン13はあらゆる医薬上許容される主要なコンテナ材料を使用し得る。高密度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルまたはポリエチレンテレフタレートも用いることもできるが、典型的には低密度のポリエチレン粒状物を用いて、BFSマシン13にて主要コンテナ/蓋システムを作成する。かかる物質の混合物を用いてもよい。BFSマシン13は、各マシン充填サイクル毎に充填物のヘッドに開蓋ユニットを提供するように構成されている。無菌グルココルチコステロイド懸濁液は、充填針による懸濁液の正確な測定を可能とする時間/圧力/投与ユニットを通して、形成されたユニットに充填される。充填後、充填針を外し、鋳造物のヘッドセクションを封じてユニットを完全に密閉する。充填されたユニットを次いでBFSマシン13から取り出す。
【0035】
「無菌」は、製品または組成物が、米国薬局方27/NF22, 2004または他の裁判法における対応物による無菌の基準を満たして、治療上許容可能なグルココルチコステロイドコルチコステロイドおよび/または医薬製剤を提供することを意味する。
【0036】
「約」なる文言は、本明細書中、およそ、〜の近く、概して、または〜の辺り、を意味するのに用いられる。「約」なる文言を数値範囲と共に用いる場合、記載の数値を超えて、および下回って当該境界が拡張されることにより、その範囲が加減される。概して、「約」なる文言は、数値を、当該記載される値を20%の変動まで超えておよび下回って加減するために本明細書中に使用される。
【0037】
本明細書中に用いられる、変数の数値範囲の記載は、本発明が、当該範囲内の値のいずれかに等しい変数を用いて実施され得ることを表すものである。つまり、本質的に不連続の変数に関して、当該変数は、当該範囲の端点を含む数値範囲のいずれかの整数値と等しいものであり得る。同様に、本質的に連続する変数に関して、当該変数は、当該範囲の端点を含む数値範囲のあらゆる実数値と等しいものであり得る。例として、0〜2の値を有すると記載されている変数は、本質的に不連続な変数に関しては0、1、または2であり得、本質的に連続する変数に関しては、0.0、0.1、0.01、0.001またはあらゆる他の実数値であり得る。
【0038】
本発明の方法および組成物は、本発明の方法の利点を享受し得るあらゆる哺乳動物を用いた使用のためのものである。そのような哺乳動物の中で最も重要なものは、本発明がそれに限定されることを意図するものではないが、ヒトであり、また、獣医学的使用に適用できる。つまり、本発明に従い、「哺乳動物」または「必要とする哺乳動物」には、ヒトならびにヒト以外の哺乳動物、特に、制限するものではないが、ネコ、イヌおよびウマを含む飼い慣らされた動物が含まれる。
【0039】
本発明の他の態様により、前記本発明の第一の態様の方法に従い調製される無菌グルココルチコステロイドの懸濁組成物が提供される。いくつかの具体的態様では、当該組成物は、哺乳動物の患者におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の症状を治療または緩和するための医薬組成物である。かかる具体的態様において、当該組成物は治療的有効量の滅菌された置換活性グルココルチコステロイドを医薬上許容され得るビヒクル中に含む。
【0040】
「治療的有効量」なる文言は、求められる治療効果を達成するのに有効な投与量での治療を意味するのに用いられる。さらに、当業者は、本発明の化合物の治療的有効量が、本発明の1より多い化合物を調合することにより、および/または投与することにより、または本発明の化合物を他の化合物と一緒に投与することにより、減少または増加され得ることを認識するであろう。本発明はそれゆえ、所定の哺乳動物に特異的な特定の緊急事態に投与/処置を適合させるための方法が提供される。
【0041】
他の具体的態様では、前記グルココルチコステロイドを第二の活性成分と組み合わせて含む組成物が意図される。いくつかの態様では、第二の活性成分はアルブテロール、イプラトロピウムブロマイド、クロモリン、ホルモテロール、チオトロピウム、オキシトロピウムおよびアゼラスチンから選択されてよい。
【0042】
この態様のさらに別の具体的態様では、本発明の組成物は、経口、吸入、直腸、目(水晶体内または眼内を含む)、鼻、局所(口および舌下を含む)、膣または非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内および気管内を含む)投与に適するように処方される。好ましくは、当該組成物は吸入のために処方され、この場合、前記グルココルチコステロイドの粒子サイズは好ましくはDv100が20μm未満、Dv90が10μm未満、およびDv50が5μm未満であり、ここでDvnは第nパーセンタイルでの体積粒径を示す。この体積粒径は、当該分野で公知の用語であり、球が当該粒子体積を有する場合に球が有する直径を示す。粒子サイズは、標準的な方法により、例えば以下の実施例に記載されるレーザーディフラクション等により測定されてよい。そのような粒子サイズは、本明細書中に記載される熱滅菌条件を用いて得ることができる。
【0043】
本発明の組成物の製剤は単位投与形態で便利に提供されることができ、常套の製薬方法により調製されることができる。そのような方法には、本発明の化合物と、希釈剤または賦形剤等の医薬上許容され得るキャリアを合わせるステップが含まれる。概して、当該組成物は、活性成分を液体または細かく粉砕された固体のキャリアまたはその両方と均一かつ完全に合わせ、次いで所望により製品成形することにより調製される。
【0044】
本発明により調製される無菌グルココルチコステロイドは、任意に、希釈剤および賦形剤を含む周知の医薬上許容され得るキャリアのいずれか(レミントンの医薬化学、第18版、Gennaro, Mack Publishing Co., Easton, PA1990およびレミントン:医薬の化学および実施、Lippincott, Williams & Wilkins, 1995を参照)を用いて、医薬上許容され得るビヒクル中に処方される。本発明のこの態様の組成物を作成するのに用いられる医薬上許容され得るキャリア/ビヒクルのタイプは、哺乳動物に当該組成物を投与する様式により変化する。概して、医薬上許容され得るキャリアは生理学的に不活性および無毒である。本発明による組成物の製剤は、処置されるべき症状/疾患の治療のために有用な1より多いタイプの薬理学的に活性な成分を含んでよい。
【0045】
さらなる他の態様では、本発明により、哺乳動物の患者におけるアレルギー性および/または炎症性疾患の症状を治療または緩和するための、本発明の組成物を使用するための方法が提供される。そのような方法は、医薬上許容され得るビヒクル中の置換活性グルココルチコステロイドの治療的有効量を投与することを含む。この態様の種々の具体的態様では、単独又は第二の活性剤との組合せでの、前記グルココルチコステロイドの治療的有効量の投与は、経口、吸入、直腸、目、膣または非経口投与による。いくつかの具体的態様では、前記グルココルチコステロイドはブデソニドであり、さらに別の具体的態様では、前記グルココルチコステロイドはベクロメタゾンである。
【0046】
本発明により、さらに、アレルギー性および/または炎症性疾患の治療における使用のための無菌グルココルチコステロイド、好ましくは抗炎症性グルココルチコステロイドが提供される。処置されるべきアレルギー性および/または炎症性疾患は、例えば鼻または肺などの一つの解剖学的部位に限定される必要はなく、本発明の組成物は、治療の部位に適した投与のために処方される。アレルギー性および/または炎症性疾患には、接触性皮膚炎、喘息、鼻炎、または慢性閉塞性肺疾患が含まれるが、これらには限定されない。本発明により、また、アレルギー性および/または炎症性疾患の治療における使用のための医薬(好ましくは無菌医薬)の製造における無菌グルココルチコステロイド組成物の使用が提供される。
【0047】
以下の実施例は、本発明の所定の具体的態様をさらに説明するためのものであり、決して本発明を限定するものではない。当業者は、通常の実験のみを用いて、本明細書中に記載する特定の物質および工程に対する多くの均等物を認め、または確認できるであろう。
【実施例】
【0048】
[実施例1〜3]
ブデソニドの熱滅菌
無菌ブデソニド懸濁液の3つのバッチを調製した。実施例1(出願人のバッチW15711)は0.125mg/mlのブデソニドを含み、実施例2(出願人のバッチW15641)は0.25mg/mlのブデソニドを含みおよび実施例3(出願人のバッチZ00581)は0.5mg/mlのブデソニドを含む。
【0049】
500Lのステンレススチールの混合容器を、熱注入用水(WFI)を用いて洗浄し、スチーム消毒した。WFIを25℃で容器に添加した。容器を次いで以下の賦形剤で以下の順序で添加漏斗から満たした:塩化ナトリウムUSP、クエン酸一水和物USP、クエン酸三ナトリウム二水和物USP、エデト酸二ナトリウム二水和物USPおよびポリソルベート80USP。実施例1と3のためには、80gのポリソルべート80をこのステージで添加した。実施例2のためには、30gのポリソルべート80をこのステージで添加した。各成分の量を表1に示す。溶液を次いでミキサーとステンレススチールのラインに10分間再循環させ、完全な溶解を確保した。循環中、添加漏斗を循環している溶液で濯いだ。
【0050】
【表1】

【0051】
ステンレススチールの500L賦形剤容器およびステンレススチールの4L濃縮物容器を洗浄し、適宜、熱WFIを用いた後スチーム処理を行うことにより滅菌した。
【0052】
賦形剤および濃縮物容器を、滅菌グレードフィルター(0.1μmフルオロダインPVDFフィルター、PALLヨーロッパ・リミティド)を通過した液体賦形剤で満たした。濃縮物容器を分離し、追加の20gのポリソルべート80を添加した。濃縮懸濁液の組成を表2に示す。
【0053】
【表2】

【0054】
濃縮懸濁液を次いで表3に示す条件下に滅菌した。滅菌の前、間および後、濃縮懸濁液をSilverson 150Lホモジェナイザーを通し、ステンレススチールの再循環ラインを経由して、再循環させた。
【0055】
【表3】

【0056】
滅菌されたグルココルチコステロイド懸濁液を次いで、賦形剤容器中に保持された無菌賦形剤溶液と混合し、希釈された無菌ブデソニド懸濁液を作成した。最終製品濃度は実施例1の懸濁液に関して0.125mg/ml、実施例2の懸濁液に関しては0.25mg/mlおよび実施例3の懸濁液に関しては0.5mg/mlであった。
【0057】
懸濁液のサンプルを、関連物質/不純物に関してHPLCを用いて分析し、結果を表4に示す。懸濁液の分析は医薬上許容されるレベルの不純物を示す。
【0058】
【表4】

【0059】
希釈された懸濁液をRommelag 3012 BFS マシンを経由して継続的に循環させ、低密度のポリエチレンを用いてコンテナに包装した。
【0060】
懸濁液のサンプルをMalvern Mastersizer S.を用いてレーザー光ディフラクションにより粒子サイズ分布に関して分析した。考慮したパラメータは、粒子が球と同等の幾何学的形状を有すると仮定することにより決定され、それぞれDv10、Dv50およびDv90として表現される、粒子の10、50および90パーセンタイルのμmでの体積粒径である。結果を表5に示す。
【0061】
【表5】

【0062】
得られた粒子サイズ分布は吸入製品での効果的な送達のために必要と認められる範囲内である。
バッチを無菌性試験に供したところ、Ph.Eur.およびUSPの無菌性の条件を満たした。
【0063】
[実施例4および5]
BDPの熱滅菌
無菌BDP (べクロメタゾン ジプロピオネート)懸濁液の2つのバッチを調製した。実施例4(出願人のバッチW16531)および実施例5(出願人のバッチW17211)は共に0.4mg/mlのBDPを含んだ。
【0064】
500Lのステンレススチールの混合容器を熱注入用水(WFI)を用いて洗浄し、次いでスチーム消毒した。25℃でWFIを容器に添加した。容器を次いで以下の賦形剤で以下の順序で添加漏斗から満たした:塩化ナトリウムEP、ポリソルべート20EPおよびスパン20EP。実施例4に関しては、400gのポリソルべート20をこのステージで添加した。実施例5に関しては、475gのポリソルべート20と95gのスパン20をこのステージで添加した。各成分の量を表6に示す。溶液を次いでミキサーとステンレススチールのラインを通して10分間再循環させて、完全な溶解を確保した。循環中、添加漏斗を循環している溶液で濯いだ。
【0065】
【表6】

【0066】
ステンレススチールの500Lの賦形剤容器およびステンレススチールの4Lの濃縮物容器を洗浄し、熱WFIを用いた後スチームにより適宜滅菌した。
賦形剤および濃縮物容器を、滅菌グレードフィルター(実施例4-0.1μmフルオロダインPVDFフィルター、PALLヨーロッパ・リミティド:実施例5-0.2μmフルオロダインPVDFフィルター、PALLヨーロッパ・リミティド)を通過した液体賦形剤で満たした。濃縮物容器を分離し、追加のポリソルべート20(実施例4に関しては100g、実施例5に関しては25g)およびスパン20(実施例4に関しては100g、実施例5に関しては5g)を添加した。濃縮懸濁液の組成を表7に示す。
【0067】
【表7】

【0068】
濃縮懸濁液を次いで表8に示す条件下に滅菌した。滅菌の前および間、濃縮懸濁液をローブポンプを通し、ステンレススチールの再循環ラインを経由して再循環させた。滅菌後、濃縮懸濁液を、ホモジェナイザーを通し、ローブポンプおよびステンレススチールの再循環ラインを経由して、再循環させた。
【0069】
【表8】

【0070】
滅菌されたグルココルチコステロイド懸濁液を次いで、賦形剤容器に保持した無菌賦形溶液と混合し、希釈された無菌BDP懸濁液を形成した。実施例4および実施例5の懸濁液の最終製品濃度は0.4mg/mlであった。
懸濁液のサンプルを、関連物質/不純物に関してHPLCを用いて分析し、結果を表9に示す。懸濁液の分析は医薬上許容される不純物レベルを示した。
【0071】
【表9】

【0072】
希釈された懸濁液をBFSマシンを経由して継続的に循環させ、低密度のポリエチレンを用いてコンテナに包装した。
懸濁液のサンプルをMalvern Mastersizer S.を用いてレーザー光ディフラクションにより粒子サイズ分布に関して分析した。考慮したパラメータは、粒子が球と同等の幾何学的形状を有すると仮定することにより決定され、それぞれDv10、Dv50およびDv90として表現される、粒子の10、50および90パーセンタイルのμmでの体積粒径である。結果を表10に示す。
【0073】
【表10】

【0074】
得られた粒子サイズ分布は、吸入製品における効果的な送達のために必要と認められる範囲内である。
バッチを無菌性試験に供したところ、Ph.Eurの無菌性の条件を満たした。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明によるグルココルチコステロイドの懸濁液の滅菌のために用いられる装置を図示したものである。
【図2】図1に示す装置を用いるグルココルチコステロイドの懸濁液の滅菌のための方法を示すフローチャートである。
【図3−5】図1に示す装置の特定の部分を図示するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記のステップを含む、グルココルチコステロイドの無菌懸濁液を調製するための方法:
(i)グルココルチコステロイド、水および界面活性剤を含むグルココルチコステロイド懸濁液を混合容器中で加熱して、当該グルココルチコステロイド懸濁液を滅菌するステップ、
(ii)ステップ(i)の前、間および/または後に、前記グルココルチコステロイド懸濁液をホモジェナイザーを経由して再循環させるステップ、および次いで、
(iii)前記グルココルチコステロイド懸濁液を無菌水または、水および1またはそれ以上の医薬上許容される賦形剤を含む無菌液体賦形剤と混合するステップ。
【請求項2】
ステップ(iii)の前に、水または液体賦形剤を滅菌グレードフィルターに通すことにより、前記無菌水または無菌液体賦形剤を調製するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
無菌液体賦形剤を用い、前記1またはそれ以上の医薬上許容される賦形剤が界面活性剤を含む請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記1またはそれ以上の医薬上許容される賦形剤が、バッファー、塩、湿潤剤、安定化剤および等張剤の少なくとも1つを含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
ステップ(i)における加熱の間、ステップ(ii)における前記再循環を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記グルココルチコステロイド懸濁液中のグルココルチコステロイドの濃度が約15〜約300mg/mlである請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記グルココルチコステロイド懸濁液中のグルココルチコステロイドの少なくとも50%が加熱の間、懸濁液の形態にある請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記グルココルチコステロイド懸濁液中のグルココルチコステロイドの少なくとも60%が加熱の間、懸濁液の形態にある請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記グルココルチコステロイドがベクロメタゾン、ブデソニド、シクレソニド、コルチバゾール、デフラザコート、フルメタゾン、フルニソリド、フルオシノロン、フルチカゾン、モメタゾン、ロフレポニド、チプレダンおよびトリアムシノロンの少なくとも1種から選択される請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記グルココルチコステロイドがベクロメタゾンまたはブデソニドである請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記グルココルチコステロイド懸濁液中の前記界面活性剤の濃度が約0.2〜約300mg/mlである請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
加熱を約101℃〜約145℃の温度で行う請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
加熱を約122℃〜約138℃の温度で行う請求項12に記載の方法。
【請求項14】
加熱を約2〜約180分間行う請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
加熱を少なくとも約30分間行う請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ホモジェナイザーがイン-ラインホモジェナイザーまたは高圧ホモジェナイザーである請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
ステップ(iii)において、前記グルココルチコステロイド懸濁液が、前記無菌液体賦形剤を用いて医薬上適当な濃度へ希釈される請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
ステップ(iii)の後、前記グルココルチコステロイドの無菌懸濁液を包装する請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記グルココルチコステロイドの無菌懸濁液をブロー-フィル-シール(BFS)マシンにより包装する請求項18に記載の方法。
【請求項20】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法により得られる組成物。
【請求項21】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法により得られるグルココルチコステロイドを含む無菌水性懸濁液であって、当該グルココルチコステロイドの粒子サイズが、Dv100が20μm未満であり、Dv90が10μm未満であり、およびDv50が5μm未満である無菌水性懸濁液。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−531467(P2008−531467A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−541462(P2007−541462)
【出願日】平成17年11月16日(2005.11.16)
【国際出願番号】PCT/US2005/041524
【国際公開番号】WO2006/055632
【国際公開日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(502062928)ノートン ヘルスケアー リミテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】NORTON HEALTHCARE  LTD.
【Fターム(参考)】