説明

半導体ウェハ検査装置

【課題】半導体ウェハが大型化した場合における、検査装置における(1)ステージの加速・減速制御の複雑化、(2)スループット低下、(3)ステージ反転動作時のステージ支持台の振動増大(分解能劣化)等の問題を解決する。
【解決手段】ウェハ6を回転させ、回転するウェハ6に対して走査型電子顕微鏡1から電子ビームを照射し、ウェハ6から放出される2次電子9を検出する。検出された2次電子9は画像処理部において、AD変換16され、画像データ並べ替部17において並べかえられ、画像演算18されて表示される。これによってステージ4をX方向、Y方向に大きく移動することなく、ウェハ6の全ダイの画像情報を取得することが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微細なパターンを有する半導体装置、基板、ホトマスク(露光マスク)等を検査する電子ビームまたは光学レーザを用いた検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体集積回路の微細化、高集積化が進む中で、これら半導体集積回路の製造過程における異常や不良発生を早期に、あるいは事前に検知するため、各製造過程の終了時に半導体ウェハ上のパターン検査が行われる。この欠陥を検査する方法及び装置は実用化されており、これら検査装置では電子ビーム技術を用いた走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、以下SEMと略す)を用いて検査対象領域の画像情報を取得することで検査が行われる。
【0003】
半導体集積回路の製造におけるプロセスパターンの寸法管理においても、電子ビーム技術を用いたSEMを半導体専用に特化した測長SEM(Critical-Dimension SEM、CD-SEMと呼ぶ)が用いられる。CD-SEMはプロセスパターンの観察や、精度の高い寸法測定を行うものである。
【0004】
半導体集積回路の歩留り等のプロセス管理においても、電子ビーム技術を用いたSEMによりチップの素子パターン上の欠陥を検出するために、例えばDR-SEM(Defect Review SEM)といった検査装置が使用されている。
【0005】
これら走査電子顕微鏡(SEM)を用いた装置においては、複数の走査ラインに沿って所定の加速電圧で順次電子ビームを照射して、半導体ウェハ上の検査対象領域を走査(スキャン)し、出射される二次電子を検出して検査対象領域の画像情報を取得し、取得された画像情報に基づいて検査対象領域の検査を行っているが、近年の半導体ウェハの大口径化と回路パターンの微細化に追随して装置の高スループット化が求められている。特に、今後は450mmウェハの開発が予想されており、大口径化の流れは顕著である。これに伴い、上記検査装置においてはビーム照射位置制御を行うX-Yステージ大形化、重量化、高コスト化が問題となる。また、高スループット化では、ビーム照射位置への高速かつ正確な位置合わせとともに、電子ビームを走査するための走査制御の高速化と、取得した画像情報を演算する画像処理の高速化が必須である。
【0006】
「特許文献1」には、SEMを用いたウェハ検査装置において、ステージをX−Y方向に移動して検査する従来技術が記載されている。また、「特許文献2」には、複数のウェハをステージに搭載し、ステージを回転することによって各ウェハの画像を比較して欠陥を検出する技術が記載されている。
【0007】
【特許文献1】特開2000−100362号公報
【特許文献2】特開2001−291094号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年の半導体ウェハの大口径化に伴うステージの大形化、重量化により、(1)ステージの加速・減速制御の複雑化、(2)スループット低下(ステージの重量増大による加速限界→モータの高トルク化限界)、(3)ステージ反転動作時のステージ支持台の振動増大(分解能劣化)が問題となりつつある。
【0009】
本発明の目的は、回路パターン検査装置において、ウェハの大口径化によるステージの大形化を抑制し、小形・軽量化、低コスト化を実現するとともに、測定分解能向上と高スループット化を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した問題点を解決するため、ウェハを保持して回転移動するステージと、前記ステージにより回転移動するウェハの表面に対して、電子ビームを照射する手段と、前記照射手段により前記ウェハから発生する2次電子を検出する手段と、ウェハの回転角度を考慮したスキャン制御手段と、前記検出された信号を基に画像情報を取得する手段とで構成する。
【0011】
また、ウェハを保持して回転移動するステージと、前記ステージにより回転移動するウェハの表面に対して、電子ビームにより前記ウェハを照射する手段と、前記照射手段により前記ウェハから発生する2次電子を検出する手段と、電子ビームの走査制御手段と、ウェハの回転角度を考慮した取得画像の並べ替え手段と、前記検出された信号を基に画像情報を取得する手段を設けた構成とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ウェハを保持、照射領域への移動を行うステージの小形化、軽量化を可能とし、従来のある原点からX軸方向とY軸方向に稼動するステージ(いわゆるX−Yステージ)の重量増大による加速限界(モータの高トルク化限界)によるスループット低下を排除することで検査スループットを向上できる。また、X−Yステージのような反転動作がなく、ステージ支持台の振動を削減することが可能となり、検査分解能および精度を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施例を用いて本発明の内容を詳細に説明する。
【実施例1】
【0014】
本発明に係る半導体ウェハパターン検査装置の実施例を図面を用いて説明する。図1は、本発明の原理を示す。電子ビームを用いた検査装置は、走査型電子顕微鏡(SEM)1、ステージ4、画像生成部10、電子ビーム制御部11、ステージ制御部12、高電圧制御電源13、制御演算部14、画像処理部15、全体制御部28で構成される。
【0015】
画像処理部15は、AD変換器16、画像データ並替え部17、画像演算部18、スキャン制御部21で構成され、スキャン制御部21は、電子ビームを照射する位置を表す座標を生成する基本座標生成部22、ステージの回転角情報から電子ビームのスキャン座標の補正値を算出する回転角座標変換部26、基本座標生成部22で生成する座標に対し、電子ビームのスキャン方法に応じた補正値や回転角座標変換部26からの補正値情報をもとにX軸の座標変換を行うX座標変換部24とY軸の座標変換を行うY座標変換部25、スキャン制御部21内の各部位間の動作タイミングやデータ授受を制御する制御回路23、電子ビームのスキャン(走査)方向を制御する座標情報を出力する出力部27から構成される。
【0016】
ステージ4は、X軸Y軸動作及び回転動作するステージ稼動部5で構成し、検査対象となるウェハ6をステージ稼動部5に搭載、保持する。走査型電子顕微鏡(SEM)1は、電子ビームを出射する電子銃3と、電子銃から出射された電子ビームの照射位置を制御する走査コイル2と、電子ビームの焦点を制御することによりビーム径を制御するために対物レンズ7と、電子ビームの照射により試料から出射される二次電子9を検出する二次電子検出部8から構成されるが、SEMの構成は一般的であり、ここでは主要部のみ示し概略する。
【0017】
半導体集積回路の製造過程における異常や不良発生を早期に、あるいは事前に検知するため、各製造過程の終了時に検査装置を使用して検査が行われるが、検査方法としては、画像取得方向に沿って走査しながら試料に照射して検査対象領域の画像情報を取得することで行う。まず、スキャン制御部21の動作を説明する。
【0018】
スキャン制御部21の基本座標生成部22より、取得する画像サイズの基本となる座標を生成する。例えば画像サイズが512×512の場合、基本座標は、まず、Y座標を0とし、X座標を0から511まで順番に生成する。次にYを1とし、同様にX座標を0から511まで順番に生成する。これを繰り返してY座標が511になるまで座標を生成する。通常ではこの基本座標をそのまま使用して電子ビーム制御部11にスキャン座標を入力して電子ビームをスキャンする。
【0019】
ここで、任意の方向にスキャンする場合には、X座標変換部24及びY座標変換部25を使用して基本座標を任意の座標に変換し、電子ビーム制御部11にスキャン座標を入力して電子ビームをスキャンする。SEM1では電子ビーム制御部11からのスキャン座標に基づき、半導体ウェハ等の試料(例えば図中6)に電子ビームを照射し、試料から出射された二次電子9を検出し、検出信号を画像生成部10に出力する。
【0020】
画像生成部10では、検出信号を画像信号に変換して画像処理部15に入力する。画像処理部15では、入力されたアナログ信号である画像信号をAD変換器16によりデジタル信号に変換して画像データとする。ただし、画像処理部外でAD変換される構成もある。変換された画像データは画像データ並替え部17によって並べ替えられる。
【0021】
ここで、任意の方向にスキャンした場合や後述するウェハ回転に合わせたスキャンを実施した場合、スキャン制御部21で生成されたスキャン座標に基づいて、画像演算部18における画像処理演算に適した順番に並べ替えを行う。画像演算部18では、入力された画像データをもとに画像処理を行い、全体制御部28にデータを送る。全体制御部28では、画像処理された画像データを画面上に表示して異常や不良発生の検知、プロセスパターン寸法測定等、取得された画像情報に基づいて検査処理を行う。
【0022】
以上により、ステージ稼動部5を回転させながらスキャン制御及び画像取得、ウェハ6の回転角情報をもとにしたスキャン座標変換を実現することでウェハを回転させながらの検査が可能となる。なお、本実施例では、電子ビームを照射して検査する例を示したが、光学レーザを照射した場合も画像処理部15、ステージ制御部12は同様の構成で実現できる。
【0023】
図2は、従来のステージと電子ビームスキャンの例を示す。従来のステージは、横方向(本例では、X方向とする)と縦方向(本例では、Y方向とする)に動くこでウェハ上の電子ビーム照射部位、すなわち検査対象領域(図2では、ダイ31を位置検査対象としている)に移動する。ステージ移動後、電子ビームを図中32のようにX軸及びY軸方向にスキャンし、画像を取得する。
【0024】
図3は、本発明のステージ動作及び電子ビームのスキャン動作を示している。本実施例では、ステージの稼動範囲をウェハの中心点付近からウェハの一方の縁に向かって稼動範囲にするとともに、ウェハを回転する手段を設けることで、ウェハ全体を検査対象とするものである。
【0025】
図3は、電子ビームのスキャン方向をウェハの回転角に合わせるスキャン制御の例である。ステージ制御部12は、ステージ4に対して回転制御を行い、それとともに基準角度からの回転角情報をスキャン制御部21に送る。スキャン制御部21は、この回転角情報をもとに回転角座標変換部26でスキャン座標のX,Y座標の補正値を生成し、X座標変換部24とY座標変換部25によりスキャン座標に補正をかけ、出力部27より電子ビーム制御部11に出力し、電子ビームスキャンを制御する。図3において、矢印の向きはスキャンの向き、矢印の長さはスキャン距離、矢印の間隔はスキャンのピッチである。以後の図でも同様である。
【0026】
図4は、回転角情報からX,Y座標の補正値演算の一例を示す。図中41に示す位置(x,y)を基準座標とした場合の補正値(x’,y’)は、基準点42からの距離rと回転角θから図中43の式で算出する。
【0027】
図5は、検出画像の画素単位にライン方向にスキャンを行う例である。すなわち、図5はダイ31を小さな領域(画素)に分け、各画素毎にスキャンしている。図5の例では、(x,y)=(0,0)から画素単位にスキャンし、X座標=mに向かいスキャンを移動する。X座標=mのスキャン後は、Y座標を移動し、X座標=mに向かいスキャンを行う。このスキャン方法では、電子ビームの偏向を一方向に固定することが可能であり、偏向制御を簡略化することができる。
【0028】
図6は、ウェハの回転角に関らず、スキャン方向を一方向(図6では、X軸方向)に固定し、電子ビームを照射しスキャンを行う例である。この場合、検査対象範囲31を包含するようにスキャンを行い、画像を取得する。取得する画像は、回転角に応じて検査対象範囲内の画素取得順序が変わるため、検出対象範囲の2次元画像を再構築する。図6において、スキャンの距離はダイ31の1辺の長さよりも大きく、ダイ31の対角寸法に等しい。
【0029】
取得した画像から画像データ並替え部17で検査対象範囲の基準座標から回転角をもとに対象範囲座標補正を行い、その結果をもとに取得画像から検査対象範囲のみ抽出する。回転角からの座標計算は、図4で示した実施例と同様である。図6のスキャン方法では、回転角に関りなくスキャン方向を一定にすることができ、スキャン制御を簡略化できる。また、ステージ制御とスキャン制御を同時に行う必要がないため、回転角情報からの座標変換する時間が検査スループットに入らなくなることから、検査速度を向上することが可能である。
【0030】
図7は、図6のスキャン範囲を検査対象範囲31に限定した例である。図7に示す対象範囲31はダイと一致している。スキャン範囲の限定は、図4で示した実施例の座標補正演算をもとに検査対象範囲の座標を求め、スキャン範囲を制御する。図7の例では、検査対象範囲にスキャン範囲を限定することができ、スキャン時間を短縮することが可能である。また、図6に比較して検査対象範囲のデータを後から除去するという工程を省略することが出来る。
【0031】
図8は、回転中心のずれを補正する方法を示す。ウェハをステージに搭載した場合、搬送系の機械的な精度限界から、ステージの回転中心とウェハの中心がずれる場合が考えられる。このずれ量を検出する手段として、ウェハに位置合わせ用のマーク81を複数個所に設ける。
【0032】
図8の例では、ウェハの縁の4箇所にマークを設けた例を示している。このマークは、ウェハの中心点からの距離を等しくした位置に設け、ステージ上で回転させた上で、通常のパターン画像取得方法に従って、マーク画像を入力し、位置ずれ量を比較する。ステージの回転中心とウェハの中心が一致している場合、マークは同一円状に配置されることになり、同一位置に電子ビームを照射、画像入力すると同一マーク画像として検出することになる。
【0033】
しかし、中心点がずれている場合、マーク画像が一致せず、これによりずれを検出することができる。また、図8の例では、検出したマーク画像の交点のずれ方向により、中心点のずれ方向を検出することができる。ここで検出したずれ量を基に、画像並替え部17や画像演算部18でずれ量に応じた検査画像の位置補正を行う。また、別な実施例としては、検出したずれ量情報をステージ制御部12に送り、X−Y方向にステージを稼動して、ステージ回転中心とウェハの中心点を合わせることも可能である。
【0034】
図8は、ウェハの周辺にマークをダイとは別に形成している例である。しかし、ウェハの周辺に別途マークを形成しなくとも、ダイの中の特定の場所を選定してマークとすることも可能である。この場合複数のダイにおける特定の場所を選定することによって、図8で説明したと同様な効果を得ることが出来る。
【0035】
図9は、スキャン制御部の座標変換を実現する実施例を示す。X座標変換部24、Y座標変換部25にX及びYのスキャン座標を高速に変換する小容量の変換テーブル(LUT)と、複数のスキャン種別に対応するためのスキャン種別毎の変換データを格納した、複数の画像サイズ容量を持つ大容量の変換テーブル(LUT)を用いた構成を示した図である。
【0036】
X座標及びY座標の変換は、変換テーブル(LUT)に予め変換するデータを格納しておくことで行う。変換テーブルはメモリであり、メモリに変換データを格納しておき、基本座標生成22で生成された基本座標をメモリのアドレスとして、そのアドレスに格納されたデータを読み出すことで座標変換を行う。
【0037】
ここで、小容量変換テーブルの容量は画像サイズと同等であり、例えば512×512の画像サイズで、1画素(ピクセル)を16bitのデジタルデータで表すとすると、16bit×512=8192bitの容量となる。これをX座標とY座標毎に個別に備えるため、8192bit容量の変換テーブルが2式となる。小容量の変換テーブル(LUT)を画像サイズと同様の最小限のメモリ容量とすることで、高速動作が可能である。
【0038】
大容量変換テーブル(LUT)91には、複数のスキャン種別に対応するためのスキャン種別毎の変換データを格納しておき、スキャン動作中は小容量の変換テーブル92、93にて高速に座標変換を行い、スキャン停止中に大容量の変換テーブル(LUT)91から小容量の変換テーブル92、93に変換データを転送する。これにより、少ないハードウエアリソースで回転角に応じた様々なスキャン座標を生成することが可能となる。
【0039】
図10は、本発明における電子ビームの照射位置合わせとステージ移動方法の一実施例である。従来のX−Yステージによる検査と同じ画像取得を行うためウェハ上のダイの並びに合わせて照射位置を移動する場合、本発明では、ステージの回転と回転径の半径分のX−Y方向移動を組み合わせることで実現可能である。任意の原点となる位置を決め、必要な移動角度と中心点からの距離よりX方向、Y方向の移動量を決め、回転と組み合わせて検査対象位置へ移動する。
【0040】
図10において、101はダイが短冊状に配列されている領域である。Aで示す領域のデータを取得した後、ウェハが特定角度回転してからステージをX−Y方向にも動かすことによって、同じ短冊の並びにある領域Bのデータを取得することが出来る。特定角度は、一回転(360度)でもよい。図10において、103は領域Aのデータを取得する場合の回転半径であり、104は領域Bのデータを取得する場合の回転半径である。
【0041】
図10のような方法によれば、従来のX−Yステージにおけるデータ取得のように、短冊状に並んだダイのデータを左側から順に取得することが出来、従来のデータ処理方法を用いることが出来る。
【0042】
以上に述べたように、本発明によれば、ウェハを保持、照射領域への移動を行うステージの小形化、軽量化を可能とし、従来のステージの重量増大による加速限界(モータの高トルク化限界)によるスループット低下を排除することで検査スループットを向上できる。また、ステージのような反転動作がなく、ステージ支持台の振動を削減することが可能となり、検査分解能および精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施の形態に係る検査装置の構成図である。
【図2】従来の検査装置におけるステージ制御方法及び電子ビームのスキャン方法を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る検査装置における回転ステージ制御方法及びスキャン制御方法を示した図である。
【図4】回転角から座標補正値を算出する方法を示した図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る検査装置における画素単位でのスキャン方法を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る検査装置における一定方向へのスキャン方法を示した図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る検査装置における一定方向へのスキャンで検査対象範囲のみをスキャン範囲とした方法を示した図である。
【図8】ステージ回転中心とウェハ中心のずれ補正手段の一実施例を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態に係るスキャン制御部の一実施例である。
【図10】スキャン位置移動方法の一実施例である。
【符号の説明】
【0044】
1 走査型電子顕微鏡(SEM)
2 走査コイル
3 電子ビームを出射する電子銃
4 ステージ
5 ステージ稼動部
6 ウェハ
7 対物レンズ
8 二次電子検出部
9 二次電子
10 画像生成部
11 電子ビーム制御部
12 ステージ制御部
13 高電圧制御電源
14 制御演算部
15 画像処理部
16 AD変換部
17 画像データ並替え部
18 画像演算部
20 並び替えメモリ
21 スキャン制御部
22 基本座標生成部
23 制御回路
24 X座標変換部
25 Y座標変換部
26 回転角座標変換部
27 出力部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ビームをウェハに照射し、画像情報を取得する半導体ウェハ検査装置において、
前記ウェハを前記ウェハの中心を軸に回転する手段と、回転する前記ウェハの表面に対して電子ビームを照射する手段と、前記ウェハから発生する2次電子を検出する手段と、前記2次電子を検出することによって得られた信号を基に画像情報を取得する手段を有することを特徴とする半導体ウェハ検査装置。
【請求項2】
電子ビームをウェハに照射し、前記ウェハから放出される二次電子を検出し、前記2次電子を検出することによって得られた信号を画像信号に変換して画面上に表示して前記ウェハを観察する走査電子顕微鏡を用い、前記電子ビームをスキャンしながらウェハに照射して検査対象領域の画像情報を取得する半導体ウェハ検査装置において、
前記ウェハを前記ウェハの中心を軸に回転する手段と、前記ステージ上で回転する前記ウェハの表面に対して、電子ビームをスキャンする電子光学系と、前記電子ビームにより前記ウェハから発生する2次電子を検出する検出器と、前記検出された2次電子に基づく信号を並べ替えて画像を表示する表示手段とを有することを特徴とする半導体ウェハ検査装置。
【請求項3】
電子ビームをウェハに照射し、画像情報を取得する半導体ウェハ検査装置において、
前記ウェハを前記ウェハの中心を軸に回転する手段と、回転する前記ウェハの表面に対して電子ビームにより前記ウェハを照射する手段と、
前記照射手段により前記ウェハから発生する2次電子を検出する手段と、
前記ウェハの回転角度を取得する手段と、前記回転角度の情報を基に電子ビームのスキャン方向とスキャン距離を制御する手段と、前記2次電子を検出することによって得られた信号を基に画像情報を取得する手段を設けたことを特徴とする半導体ウェハ検査装置。
【請求項4】
電子ビームをウェハに照射し、画像情報を取得する半導体ウェハ検査装置において、
前記ウェハを前記ウェハの中心を軸に回転する手段と、回転する前記ウェハの表面に対して、電子ビームにより前記ウェハを照射する手段と、
前記照射手段により前記ウェハから発生する2次電子を検出する手段と、
前記電子ビームのスキャン制御手段と、前記ウェハの回転角度取得手段と、前記回転角度情報による取得画像の並べ替え手段と、前記2次電子の検出によって得られた信号を基に画像情報を取得する手段を設けたことを特徴とする半導体ウェハ検査装置。
【請求項5】
電子ビームを矩形のダイが複数形成されたウェハに照射し、画像情報を取得する半導体ウェハ検査装置において、
前記ウェハを前記ウェハの中心を軸に回転する手段と、回転する前記ウェハの表面に対して電子ビームを照射する手段と、前記ウェハから発生する2次電子を検出する手段と、前記電子ビームのスキャン制御手段と、ウェハの回転角度取得手段と、
前記回転角度の情報を基に、前記矩形のダイを包含し、同一方向に、特定のピッチで特定の距離スキャンする手段と、
前記回転角度情報による取得画像の並べ替え手段と、前記2次電子の検出によって得られた信号を基に画像情報を取得する手段を設けたことを特徴とする半導体ウェハ検査装置。
【請求項6】
前記スキャンの前記特定の距離は前記ダイの1辺の長さよりも大きいことを特徴とする請求項5に記載の半導体ウェハ検査装置。
【請求項7】
前記スキャンの前記特定の距離は前記ダイの対角径と等しいことを特徴とする請求項5に記載の半導体ウェハ検査装置。
【請求項8】
前記取得した回転角度情報から検査対象範囲を算出する手段と、前記算出手段による計算結果を基に前記スキャン方向と前記スキャン距離を制御する手段を設けたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の半導体ウェハ検査装置。
【請求項9】
前記検査対象範囲は前記ダイと一致することを特徴とする請求項8に記載の半導体ウェハ検査装置。
【請求項10】
前記ウェハ外周の同一円上に複数の位置認識用マークを設け、前記マークを認識する手段と、認識した前記マークの位置のずれ量から前記ウェハの偏芯量を算出する手段と、前記算出したずれ量を基に、走査位置を補正する手段を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体ウェハ検査装置。
【請求項11】
前記ウェハ外周の同一円上に複数の位置認識用マークを設け、前記マークを認識する手段と、認識した前記マーク位置のずれ量から前記ウェハの偏芯量を算出する手段と、前記算出した偏芯量を基に、取得した画像情報を補正する手段を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体ウェハ検査装置。
【請求項12】
回路パターンの画像情報を複数取得する手段を設け、前記画像情報をもとにウェハの偏芯量を算出する手段と、前記算出した偏芯量を基に、取得した画像情報を補正する手段を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の半導体ウェハ検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−141189(P2010−141189A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−317105(P2008−317105)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】