半導体装置およびその端子間短絡検出方法
【課題】 従来の半導体装置では、隣接する端子間の短絡を検出するために、該端子間に未接続端子を配置したり、隣接する端子間毎に短絡検出回路を設けていたので、半導体装置の小型化が阻害されたり回路構成が複雑になったりしていた。
【解決手段】 複数の端子11a・11b・11cからなる端子群11を有する半導体素子10と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板20とを備えた半導体装置1であって、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線31を配置し、該短絡検出用配線は検出回路33に接続され、前記短絡検出用配線は接地電位に接続されており、前記検出回路は短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
【解決手段】 複数の端子11a・11b・11cからなる端子群11を有する半導体素子10と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板20とを備えた半導体装置1であって、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線31を配置し、該短絡検出用配線は検出回路33に接続され、前記短絡検出用配線は接地電位に接続されており、前記検出回路は短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置およびその端子間短絡検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体素子を基板に実装して構成される半導体装置の小型化が進んでいるが、半導体装置の小型化が進むにつれて、半導体素子としてCSP(Chip Size Package)やBGA(Ball Grid Array)の需要が増大するとともに、これらのCSPやBGAにおけるボール端子間ピッチの狭ピッチ化が進んでいる。また、リードピン端子タイプの半導体素子においても、リードピン端子の狭ピッチ化が進んでいる。
このように、ボール端子間ピッチやリードピン端子間ピッチが狭くなるのにつれて、端子間に短絡が生じる恐れが増加するため、隣接する端子間に短絡が生じた場合でも半導体装置に重大な故障が発生しないように、各ボール端子やリードピン端子の配置を考慮して半導体素子の設計を行っている。
【0003】
また、前述のCSPやBGAに構成される半導体素子110の場合、図13に示すように、短絡が生じると半導体装置に重大な故障が発生する等といったように、短絡が生じると好ましくない端子間(例えば信号系端子111と電源系端子112との間)に未接続端子113を配置して、両端子111・112を分離し、該両端子111・112間が短絡しないように構成することも行われる。
さらに、特許文献1に示すように、半導体素子内部に、該半導体素子の各端子間に接続される短絡検出回路を設けて、隣接する端子間の短絡の有無を判断するように構成した半導体装置もある。
【特許文献1】特開2001−66340号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述のように、短絡が生じると好ましくない端子間に未接続端子113を配置した構成では、例えば図13に示すように、信号系端子111の5端子と、電源系端子112の5端子とを分離するのに、未接続端子113が5端子必要となってしまうといったように、半導体素子110に必要な端子数が増大してしまって、半導体装置の小型化を阻害する要因となってしまう。
また、特許文献1のように、隣接する端子間にそれぞれ短絡検出回路を設けた場合、特にCSPやBGAでは、ある端子に隣接する端子の数が多くなるので(最大で8本)、端子間に接続される短絡検出回路の数が多くなって回路構成が複雑になったり、故障モード影響解析(FMEA;Failure Mode and Effect Analysis)を考慮する必要があったりする。
そこで、本発明においては、半導体装置の小型化を阻害することなく、かつ回路構成を複雑にすることなく、隣接する端子間の短絡を検出することができる半導体装置およびその端子間短絡検出方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する半導体装置およびその端子間短絡検出方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置であって、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置した。
これにより、一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
【0006】
また、請求項2記載の如く、前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、該短絡検出用配線および検出回路の何れか一方を前記半導体素子に設け、何れか他方を前記基板に設けた。
これにより、短絡検出用配線および検出回路を、基板および半導体素子へ分散して配置することができ、半導体装置を全体的に小型化することができる。
【0007】
また、請求項3記載の如く、前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、該短絡検出用配線および検出回路の両方を、前記半導体素子または基板に設けた。
これにより、例えば短絡検出用配線と検出回路とを別々の部材に設けた場合のように、短絡検出用配線と検出回路との間で断線が発生する等といったような不具合が生じることがなく信頼性の高い短絡検出機能を発揮することができる。
【0008】
また、請求項4記載の如く、前記短絡検出用配線は接地電位に接続されており、前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、簡単な回路にて確実に短絡の有無を検出することが可能となり、半導体装置の小型化を阻害することもない。
【0009】
また、請求項5記載の如く、前記短絡検出用配線には、電流源から微少電流が印加されており、前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、短絡が発生した端子が接地電位にある端子であったとしても、端子間の短絡を適切に検出することが可能となる。
【0010】
また、請求項6記載の如く、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、前記短絡検出用配線を接地電圧に接続し、該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、簡単な回路で構成することが可能な一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
【0011】
また、請求項7記載の如く、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、前記短絡検出用配線に、電流源から微少電流を印加して、該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、簡単な回路で構成することが可能な一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
また、短絡が発生した端子が接地電位にある端子であったとしても、端子間の短絡を適切に検出することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0014】
図1および図2に示す半導体装置1は、複数の第1類端子11a、複数の第2類端子11b、および複数の第3類端子11cからなる端子群11を有する半導体素子10と、該半導体素子10と前記端子群11を介して接続される基板20とを備えている。
前記端子群11は半導体素子10の実装面10aに配置されており、例えば、該端子群11における複数の第1類端子11aは信号系端子として用いられ、第2類端子11bは電源系端子として用いられ、第3類端子はその他の用途の端子として用いられる。
ここで、前記半導体素子10は、半導体チップを樹脂モールドしたものをいう。
【0015】
本例の半導体装置1の場合、例えば、互いに短絡すると重大な故障を引き起こす等、短絡すると好ましくないと考えられる、第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡を検出するようにしており、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間に、短絡検出用配線31を配置している。
【0016】
短絡検出用配線31の一端側は検出用抵抗32を介して接地電位に接続され、他端側は検出回路33を介して接地電位に接続されている。
前記短絡検出用配線31、検出用抵抗32、および検出回路33は、基板20側に形成されている。
【0017】
図3に示すように、例えば短絡検出用配線31は、基板20の最上層に形成される絶縁層である保護膜層21の上層に形成されている。該保護膜層21の下層には導電層であるパターン層22が形成されており、該パターン層22は、前記検出用抵抗32および検出回路33と接続される検出用パターン22aと接続されている。そして、該検出用パターM22aと前記短絡検出用配線31とが、適宜箇所にて電気的に接続されている。
【0018】
また、図4に示すように、前記検出用パターン22aを第1類端子11aと第2類端子11bとの間に配線し、該検出用パターン22a形成部分の保護膜層21を除去して、該検出用パターン22aを露出させることで、検出用パターン22aを直接短絡検出用配線31として用いることもできる。
【0019】
図5に示すように、前記検出回路33は、例えばコンパレータ33aにて構成されている。コンパレータ33aは、短絡検出用配線31の電位が、予め設定されている閾値thよりも高いか低いかを判断して出力するものであり、短絡検出用配線31の電位が閾値thよりも低ければ第1類端子11aと第2類端子11bとの間に短絡が生じていない正常状態であるとの判断が行われ、短絡検出用配線31の電位が閾値thよりも高ければ第1類端子11aと第2類端子11bとの間に短絡が生じている状態であるとの判断が行われる。
【0020】
つまり、短絡検出用配線31は検出用抵抗32を介して接地されているため、第1類端子11aと第2類端子11bとが短絡していない正常時においては、該短絡検出用配線31の電位は接地電位(0V)に固定されている。
一方、図6に示すように、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとが短絡した状態となると、短絡した第1類端子11a、第2類端子11bおよび短絡検出用配線31がともに短絡した状態となり、短絡検出用配線31の電位は短絡した端子の電位(接地電位よりも高い)となる。
【0021】
そして、コンパレータ33aの閾値thは、接地電位よりも僅かに高い電位に設定されている。ここで、閾値thとして設定される「接地電位よりも僅かに高い電位」とは、接地電位よりも高い電位であって、かつ短絡検出用配線31の電位が接地電位となっている正常状態のときに、ノイズ等の影響により短絡が生じていると誤った判断を行わない程度のできるだけ低い電位のことをいう。
【0022】
従って、第1類端子11aと第2類端子11bとの間で短絡が生じていないときには、短絡検出用配線31の電位はコンパレータ33aの閾値thよりも低い接地電位を示し、該コンパレータ33aからは短絡が生じていない正常状態である旨を示す信号が出力され、第1類端子11aと第2類端子11bとの間で短絡が生じているときには、短絡検出用配線31の電位はコンパレータ33aの閾値thよりも高い短絡した端子の電位を示し、該コンパレータ33aからは短絡が生じている状態である旨を示す信号が出力されることとなる。
【0023】
このように、半導体装置1に設けた短絡を検出するための検出回路33により、短絡検出用配線31の電位変化を検出することで、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間に短絡が生じているか否かをの判断を行うことが可能となっている。
特に、短絡検出用配線31は、半導体素子10の実装面10aに配置される複数の第1類端子11aと複数の第2類端子11bとの境界部分、すなわち隣接する各第1類端子11aと各第2類端子11bとの間に連続的に配線されているので、一つの検出回路33にて、全ての隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡を検出することが可能となっている。
また、半導体素子10の実装面10aに未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子10の面積を小さくすることができ、半導体装置1を小型化することが可能である。
【0024】
また、半導体装置1には、複数の短絡検出用配線31および検出回路33を設けて、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡、および隣接する第2類端子11aと第3類端子11bとの間の短絡を検出する等といったように、複数系統の短絡検出回路を構成することもできる。
この場合でも、短絡検出回路の系統数に応じた極少数(本例の場合2つ)の検出回路33を設けるだけでよいので、半導体装置1を小型化することができる。
さらに、検出回路33は、接地された短絡検出用配線31の電位変化をコンパレータ33aにより検出して短絡の有無を判断するようにしているので、簡単な回路にて確実に短絡の有無を検出することが可能となっており、半導体装置1の小型化を阻害することもない。
【0025】
また、図7、図8に示すように、前記短絡検出用配線31は半導体素子10側に設けることもできる。
この場合、図9に示すように、短絡検出用配線31は、半導体素子10の実装面10aを構成する保護膜10bの表面上に形成し、該短絡検出用配線31と半導体素子10内部の配線層10cとをコンタクト部10dにて接続する。
同様に、前記検出回路33も半導体素子10内部に形成することができる。
【0026】
このように、短絡検出用配線31および検出回路33を、共に半導体素子10内または基板20内に設けているので、例えば短絡検出用配線31と検出回路33とを別々の部材に設けた場合のように、短絡検出用配線31と検出回路33との間で断線が発生する等といったような不具合が生じることがなく信頼性の高い短絡検出機能を発揮することができる。
【0027】
このように、短絡検出用配線31および検出回路33を半導体素子10側に設けた場合でも、半導体素子10内部に一つの検出回路33を設けるだけで、全ての隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡を検出することができるため、半導体素子10が大型化することはなく、半導体装置1の小型化を阻害することはない。
【0028】
さらに、短絡検出用配線31および検出回路33は、その一方を基板20側へ設けて、他方を半導体素子10側へ設けることも可能である。
この場合、基板20側へ設けられる短絡検出用配線31または検出回路33と、半導体素子10側へ設けられる検出回路33または短絡検出用配線31とは、半導体素子10の基板20への実装時に、前記第3類端子11c等を介して電気的に接続することができる。
このように、短絡検出用配線31および検出回路33の一方を基板20側へ設けて、他方を半導体素子10側へ設けることで、短絡検出用の配線・回路を基板20および半導体素子10へ分散して配置することができ、半導体装置1を全体的に小型化することができる。
【0029】
また、短絡検出用配線31は、前述のように複数の第1類端子11aと複数の第2類端子11bとの境界部分に設けるだけでなく、図10に示すように短絡検出用配線をマトリクス状に配線して、端子群11を構成する全ての隣接する端子間に短絡検出用配線31が配置されるようにすることもできる。
また、短絡検出用配線31は、全ての端子間に配線せずに、適宜必要な箇所のみに配線することも可能である。
このように、短絡検出用配線31を適宜必要な箇所に配線する場合も、該短絡検出用配線31は基板20側または半導体素子10側の何れにも配線することができる。
【0030】
また、前記図5に示した、短絡検出用配線31を接地電位に固定し、該短絡検出用配線31の電位変化をコンパレータ33aにて検出するように構成した半導体装置1では、短絡した端子が接地電位を有する端子であった場合、その短絡を検出することができない。
しかし、半導体装置1を次のように構成することで、接地電位を有する端子の短絡も検出することが可能となる。
【0031】
すなわち、図11に示すように、短絡検出用配線31の一端側を、検出用抵抗32を介して接地電位に接続するとともに、他端側に電流源35を接続して、該短絡検出用配線31に、例えば数μA〜数十μA程度の微少電流を流すように構成しておき、検出回路33にて短絡検出用配線31の電位変化を検出することで、端子間の短絡の有無を判断することができる。
【0032】
この場合、電流源35から短絡検出用配線31へ印加される電圧は、短絡を検出する対象となっている端子(本例の場合第1類端子11aおよび第2類端子11b)が有する電圧よりも大きな電圧となっている。
また、検出回路33におけるコンパレータ33aに設定される閾値thは、電流源35と抵抗32との積で求められる電圧と、各端子の最大電圧との間の電圧値に設定されている。
【0033】
そして、コンパレータ33aに入力される電圧値が閾値thよりも高ければ正常状態である旨を示す信号が出力され、入力される電圧値が閾値thよりも低ければ短絡が生じている状態である旨を示す信号が出力されるように構成している。
これにより、端子間に短絡が生じていない正常状態のときは、コンパレータ33aには閾値thよりも高い電流源35の電圧が入力されて、検出回路33からは正常状態である旨の信号が出力され、端子間に短絡が生じているときは、コンパレータ33aには閾値thよりも低い短絡している端子の電圧が入力されて、検出回路33からは短絡が生じている旨の信号が出力されることとなる。
短絡が発生した端子が接地電位にある端子であったとしても、コンパレータ33aには閾値thよりも低い電圧値が入力されるので、端子間の短絡を適切に検出することが可能となっている。
【0034】
また、短絡検出用配線31および検出回路33による短絡検出機能は、CSPやBGAのようにボール端子を備えた半導体装置のみでなく、リードピン端子を備えた半導体素子により構成される半導体装置に対しても適用することができる。
例えば、図12に示す半導体装置1においては、リードピン端子51を備えた半導体素子50が基板20に実装されており、該半導体素子50の隣接する各リードピン端子51間に、それぞれ短絡検出用配線31が配線されている。
この場合も、図2等に示した半導体装置1の場合と同様に、短絡検出用配線31の一端側は検出用抵抗32を介して接地電位に接続され、他端側は検出回路33を介して接地電位に接続されている。
【0035】
このように、リードピン端子51を備えた半導体素子50の場合においても、ボール端子を備えたCSPやBGAの場合と同様に、隣接する端子間の短絡を検出することが可能である。
これにより、リードピン端子51間のピッチが狭い場合でも半導体装置1の信頼性を確保することができ、該半導体装置1の小型化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明にかかる、短絡検出用配線および検出回路を備えた半導体装置を示す斜視図である。
【図2】同じく半導体装置を示す底面図である。
【図3】短絡検出用配線を基板の保護膜上に形成した半導体装置を示す側面断面図である。
【図4】基板のパターン層を短絡検出用配線として用いた半導体装置を示す側面断面図である。
【図5】検出回路をコンパレータにて構成した半導体装置を示す底面図である。
【図6】隣接する端子間に短絡が生じている状態を示す底面図である。
【図7】短絡検出用配線が形成された半導体素子を示す底面図である。
【図8】半導体素子側に短絡検出用配線を形成した半導体装置を示す側面図である。
【図9】短絡検出用配線が形成された半導体素子を示す側面断面図である。
【図10】短絡検出用配線を全ての隣接端子間にマトリクス状に配置した半導体装置を示す底面図である。
【図11】短絡検出用配線に電流源からの微少電流を印加して、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断するように構成した半導体装置を示す底面図である。
【図12】リードピン端子を備えた半導体素子の、隣接する各リードピン端子間に、それぞれ短絡検出用配線を配線した半導体装置を示す平面図である。
【図13】信号系端子と電源系端子との間に未接続端子を配置した従来の半導体装置を示す底面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 半導体装置
10 半導体素子
10a 実装面
11 端子群
11a 第1類端子
11b 第2類端子
11c 第3類端子
20 基板
31 短絡検出用配線
32 検出用抵抗
33 検出回路
33a コンパレータ
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置およびその端子間短絡検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体素子を基板に実装して構成される半導体装置の小型化が進んでいるが、半導体装置の小型化が進むにつれて、半導体素子としてCSP(Chip Size Package)やBGA(Ball Grid Array)の需要が増大するとともに、これらのCSPやBGAにおけるボール端子間ピッチの狭ピッチ化が進んでいる。また、リードピン端子タイプの半導体素子においても、リードピン端子の狭ピッチ化が進んでいる。
このように、ボール端子間ピッチやリードピン端子間ピッチが狭くなるのにつれて、端子間に短絡が生じる恐れが増加するため、隣接する端子間に短絡が生じた場合でも半導体装置に重大な故障が発生しないように、各ボール端子やリードピン端子の配置を考慮して半導体素子の設計を行っている。
【0003】
また、前述のCSPやBGAに構成される半導体素子110の場合、図13に示すように、短絡が生じると半導体装置に重大な故障が発生する等といったように、短絡が生じると好ましくない端子間(例えば信号系端子111と電源系端子112との間)に未接続端子113を配置して、両端子111・112を分離し、該両端子111・112間が短絡しないように構成することも行われる。
さらに、特許文献1に示すように、半導体素子内部に、該半導体素子の各端子間に接続される短絡検出回路を設けて、隣接する端子間の短絡の有無を判断するように構成した半導体装置もある。
【特許文献1】特開2001−66340号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述のように、短絡が生じると好ましくない端子間に未接続端子113を配置した構成では、例えば図13に示すように、信号系端子111の5端子と、電源系端子112の5端子とを分離するのに、未接続端子113が5端子必要となってしまうといったように、半導体素子110に必要な端子数が増大してしまって、半導体装置の小型化を阻害する要因となってしまう。
また、特許文献1のように、隣接する端子間にそれぞれ短絡検出回路を設けた場合、特にCSPやBGAでは、ある端子に隣接する端子の数が多くなるので(最大で8本)、端子間に接続される短絡検出回路の数が多くなって回路構成が複雑になったり、故障モード影響解析(FMEA;Failure Mode and Effect Analysis)を考慮する必要があったりする。
そこで、本発明においては、半導体装置の小型化を阻害することなく、かつ回路構成を複雑にすることなく、隣接する端子間の短絡を検出することができる半導体装置およびその端子間短絡検出方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する半導体装置およびその端子間短絡検出方法は、以下の特徴を有する。
即ち、請求項1記載の如く、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置であって、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置した。
これにより、一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
【0006】
また、請求項2記載の如く、前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、該短絡検出用配線および検出回路の何れか一方を前記半導体素子に設け、何れか他方を前記基板に設けた。
これにより、短絡検出用配線および検出回路を、基板および半導体素子へ分散して配置することができ、半導体装置を全体的に小型化することができる。
【0007】
また、請求項3記載の如く、前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、該短絡検出用配線および検出回路の両方を、前記半導体素子または基板に設けた。
これにより、例えば短絡検出用配線と検出回路とを別々の部材に設けた場合のように、短絡検出用配線と検出回路との間で断線が発生する等といったような不具合が生じることがなく信頼性の高い短絡検出機能を発揮することができる。
【0008】
また、請求項4記載の如く、前記短絡検出用配線は接地電位に接続されており、前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、簡単な回路にて確実に短絡の有無を検出することが可能となり、半導体装置の小型化を阻害することもない。
【0009】
また、請求項5記載の如く、前記短絡検出用配線には、電流源から微少電流が印加されており、前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、短絡が発生した端子が接地電位にある端子であったとしても、端子間の短絡を適切に検出することが可能となる。
【0010】
また、請求項6記載の如く、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、前記短絡検出用配線を接地電圧に接続し、該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、簡単な回路で構成することが可能な一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
【0011】
また、請求項7記載の如く、複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、前記短絡検出用配線に、電流源から微少電流を印加して、該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する。
これにより、簡単な回路で構成することが可能な一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
また、短絡が発生した端子が接地電位にある端子であったとしても、端子間の短絡を適切に検出することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、一つまたは少数の検出回路にて、複数の隣接する端子間の短絡を検出することが可能となり、半導体素子に未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子の面積を小さくすることができ、半導体装置を小型化することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明を実施するための形態を、添付の図面を用いて説明する。
【0014】
図1および図2に示す半導体装置1は、複数の第1類端子11a、複数の第2類端子11b、および複数の第3類端子11cからなる端子群11を有する半導体素子10と、該半導体素子10と前記端子群11を介して接続される基板20とを備えている。
前記端子群11は半導体素子10の実装面10aに配置されており、例えば、該端子群11における複数の第1類端子11aは信号系端子として用いられ、第2類端子11bは電源系端子として用いられ、第3類端子はその他の用途の端子として用いられる。
ここで、前記半導体素子10は、半導体チップを樹脂モールドしたものをいう。
【0015】
本例の半導体装置1の場合、例えば、互いに短絡すると重大な故障を引き起こす等、短絡すると好ましくないと考えられる、第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡を検出するようにしており、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間に、短絡検出用配線31を配置している。
【0016】
短絡検出用配線31の一端側は検出用抵抗32を介して接地電位に接続され、他端側は検出回路33を介して接地電位に接続されている。
前記短絡検出用配線31、検出用抵抗32、および検出回路33は、基板20側に形成されている。
【0017】
図3に示すように、例えば短絡検出用配線31は、基板20の最上層に形成される絶縁層である保護膜層21の上層に形成されている。該保護膜層21の下層には導電層であるパターン層22が形成されており、該パターン層22は、前記検出用抵抗32および検出回路33と接続される検出用パターン22aと接続されている。そして、該検出用パターM22aと前記短絡検出用配線31とが、適宜箇所にて電気的に接続されている。
【0018】
また、図4に示すように、前記検出用パターン22aを第1類端子11aと第2類端子11bとの間に配線し、該検出用パターン22a形成部分の保護膜層21を除去して、該検出用パターン22aを露出させることで、検出用パターン22aを直接短絡検出用配線31として用いることもできる。
【0019】
図5に示すように、前記検出回路33は、例えばコンパレータ33aにて構成されている。コンパレータ33aは、短絡検出用配線31の電位が、予め設定されている閾値thよりも高いか低いかを判断して出力するものであり、短絡検出用配線31の電位が閾値thよりも低ければ第1類端子11aと第2類端子11bとの間に短絡が生じていない正常状態であるとの判断が行われ、短絡検出用配線31の電位が閾値thよりも高ければ第1類端子11aと第2類端子11bとの間に短絡が生じている状態であるとの判断が行われる。
【0020】
つまり、短絡検出用配線31は検出用抵抗32を介して接地されているため、第1類端子11aと第2類端子11bとが短絡していない正常時においては、該短絡検出用配線31の電位は接地電位(0V)に固定されている。
一方、図6に示すように、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとが短絡した状態となると、短絡した第1類端子11a、第2類端子11bおよび短絡検出用配線31がともに短絡した状態となり、短絡検出用配線31の電位は短絡した端子の電位(接地電位よりも高い)となる。
【0021】
そして、コンパレータ33aの閾値thは、接地電位よりも僅かに高い電位に設定されている。ここで、閾値thとして設定される「接地電位よりも僅かに高い電位」とは、接地電位よりも高い電位であって、かつ短絡検出用配線31の電位が接地電位となっている正常状態のときに、ノイズ等の影響により短絡が生じていると誤った判断を行わない程度のできるだけ低い電位のことをいう。
【0022】
従って、第1類端子11aと第2類端子11bとの間で短絡が生じていないときには、短絡検出用配線31の電位はコンパレータ33aの閾値thよりも低い接地電位を示し、該コンパレータ33aからは短絡が生じていない正常状態である旨を示す信号が出力され、第1類端子11aと第2類端子11bとの間で短絡が生じているときには、短絡検出用配線31の電位はコンパレータ33aの閾値thよりも高い短絡した端子の電位を示し、該コンパレータ33aからは短絡が生じている状態である旨を示す信号が出力されることとなる。
【0023】
このように、半導体装置1に設けた短絡を検出するための検出回路33により、短絡検出用配線31の電位変化を検出することで、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間に短絡が生じているか否かをの判断を行うことが可能となっている。
特に、短絡検出用配線31は、半導体素子10の実装面10aに配置される複数の第1類端子11aと複数の第2類端子11bとの境界部分、すなわち隣接する各第1類端子11aと各第2類端子11bとの間に連続的に配線されているので、一つの検出回路33にて、全ての隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡を検出することが可能となっている。
また、半導体素子10の実装面10aに未接続端子等の余分な端子を配置する必要もないので、半導体素子10の面積を小さくすることができ、半導体装置1を小型化することが可能である。
【0024】
また、半導体装置1には、複数の短絡検出用配線31および検出回路33を設けて、隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡、および隣接する第2類端子11aと第3類端子11bとの間の短絡を検出する等といったように、複数系統の短絡検出回路を構成することもできる。
この場合でも、短絡検出回路の系統数に応じた極少数(本例の場合2つ)の検出回路33を設けるだけでよいので、半導体装置1を小型化することができる。
さらに、検出回路33は、接地された短絡検出用配線31の電位変化をコンパレータ33aにより検出して短絡の有無を判断するようにしているので、簡単な回路にて確実に短絡の有無を検出することが可能となっており、半導体装置1の小型化を阻害することもない。
【0025】
また、図7、図8に示すように、前記短絡検出用配線31は半導体素子10側に設けることもできる。
この場合、図9に示すように、短絡検出用配線31は、半導体素子10の実装面10aを構成する保護膜10bの表面上に形成し、該短絡検出用配線31と半導体素子10内部の配線層10cとをコンタクト部10dにて接続する。
同様に、前記検出回路33も半導体素子10内部に形成することができる。
【0026】
このように、短絡検出用配線31および検出回路33を、共に半導体素子10内または基板20内に設けているので、例えば短絡検出用配線31と検出回路33とを別々の部材に設けた場合のように、短絡検出用配線31と検出回路33との間で断線が発生する等といったような不具合が生じることがなく信頼性の高い短絡検出機能を発揮することができる。
【0027】
このように、短絡検出用配線31および検出回路33を半導体素子10側に設けた場合でも、半導体素子10内部に一つの検出回路33を設けるだけで、全ての隣接する第1類端子11aと第2類端子11bとの間の短絡を検出することができるため、半導体素子10が大型化することはなく、半導体装置1の小型化を阻害することはない。
【0028】
さらに、短絡検出用配線31および検出回路33は、その一方を基板20側へ設けて、他方を半導体素子10側へ設けることも可能である。
この場合、基板20側へ設けられる短絡検出用配線31または検出回路33と、半導体素子10側へ設けられる検出回路33または短絡検出用配線31とは、半導体素子10の基板20への実装時に、前記第3類端子11c等を介して電気的に接続することができる。
このように、短絡検出用配線31および検出回路33の一方を基板20側へ設けて、他方を半導体素子10側へ設けることで、短絡検出用の配線・回路を基板20および半導体素子10へ分散して配置することができ、半導体装置1を全体的に小型化することができる。
【0029】
また、短絡検出用配線31は、前述のように複数の第1類端子11aと複数の第2類端子11bとの境界部分に設けるだけでなく、図10に示すように短絡検出用配線をマトリクス状に配線して、端子群11を構成する全ての隣接する端子間に短絡検出用配線31が配置されるようにすることもできる。
また、短絡検出用配線31は、全ての端子間に配線せずに、適宜必要な箇所のみに配線することも可能である。
このように、短絡検出用配線31を適宜必要な箇所に配線する場合も、該短絡検出用配線31は基板20側または半導体素子10側の何れにも配線することができる。
【0030】
また、前記図5に示した、短絡検出用配線31を接地電位に固定し、該短絡検出用配線31の電位変化をコンパレータ33aにて検出するように構成した半導体装置1では、短絡した端子が接地電位を有する端子であった場合、その短絡を検出することができない。
しかし、半導体装置1を次のように構成することで、接地電位を有する端子の短絡も検出することが可能となる。
【0031】
すなわち、図11に示すように、短絡検出用配線31の一端側を、検出用抵抗32を介して接地電位に接続するとともに、他端側に電流源35を接続して、該短絡検出用配線31に、例えば数μA〜数十μA程度の微少電流を流すように構成しておき、検出回路33にて短絡検出用配線31の電位変化を検出することで、端子間の短絡の有無を判断することができる。
【0032】
この場合、電流源35から短絡検出用配線31へ印加される電圧は、短絡を検出する対象となっている端子(本例の場合第1類端子11aおよび第2類端子11b)が有する電圧よりも大きな電圧となっている。
また、検出回路33におけるコンパレータ33aに設定される閾値thは、電流源35と抵抗32との積で求められる電圧と、各端子の最大電圧との間の電圧値に設定されている。
【0033】
そして、コンパレータ33aに入力される電圧値が閾値thよりも高ければ正常状態である旨を示す信号が出力され、入力される電圧値が閾値thよりも低ければ短絡が生じている状態である旨を示す信号が出力されるように構成している。
これにより、端子間に短絡が生じていない正常状態のときは、コンパレータ33aには閾値thよりも高い電流源35の電圧が入力されて、検出回路33からは正常状態である旨の信号が出力され、端子間に短絡が生じているときは、コンパレータ33aには閾値thよりも低い短絡している端子の電圧が入力されて、検出回路33からは短絡が生じている旨の信号が出力されることとなる。
短絡が発生した端子が接地電位にある端子であったとしても、コンパレータ33aには閾値thよりも低い電圧値が入力されるので、端子間の短絡を適切に検出することが可能となっている。
【0034】
また、短絡検出用配線31および検出回路33による短絡検出機能は、CSPやBGAのようにボール端子を備えた半導体装置のみでなく、リードピン端子を備えた半導体素子により構成される半導体装置に対しても適用することができる。
例えば、図12に示す半導体装置1においては、リードピン端子51を備えた半導体素子50が基板20に実装されており、該半導体素子50の隣接する各リードピン端子51間に、それぞれ短絡検出用配線31が配線されている。
この場合も、図2等に示した半導体装置1の場合と同様に、短絡検出用配線31の一端側は検出用抵抗32を介して接地電位に接続され、他端側は検出回路33を介して接地電位に接続されている。
【0035】
このように、リードピン端子51を備えた半導体素子50の場合においても、ボール端子を備えたCSPやBGAの場合と同様に、隣接する端子間の短絡を検出することが可能である。
これにより、リードピン端子51間のピッチが狭い場合でも半導体装置1の信頼性を確保することができ、該半導体装置1の小型化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明にかかる、短絡検出用配線および検出回路を備えた半導体装置を示す斜視図である。
【図2】同じく半導体装置を示す底面図である。
【図3】短絡検出用配線を基板の保護膜上に形成した半導体装置を示す側面断面図である。
【図4】基板のパターン層を短絡検出用配線として用いた半導体装置を示す側面断面図である。
【図5】検出回路をコンパレータにて構成した半導体装置を示す底面図である。
【図6】隣接する端子間に短絡が生じている状態を示す底面図である。
【図7】短絡検出用配線が形成された半導体素子を示す底面図である。
【図8】半導体素子側に短絡検出用配線を形成した半導体装置を示す側面図である。
【図9】短絡検出用配線が形成された半導体素子を示す側面断面図である。
【図10】短絡検出用配線を全ての隣接端子間にマトリクス状に配置した半導体装置を示す底面図である。
【図11】短絡検出用配線に電流源からの微少電流を印加して、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断するように構成した半導体装置を示す底面図である。
【図12】リードピン端子を備えた半導体素子の、隣接する各リードピン端子間に、それぞれ短絡検出用配線を配線した半導体装置を示す平面図である。
【図13】信号系端子と電源系端子との間に未接続端子を配置した従来の半導体装置を示す底面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 半導体装置
10 半導体素子
10a 実装面
11 端子群
11a 第1類端子
11b 第2類端子
11c 第3類端子
20 基板
31 短絡検出用配線
32 検出用抵抗
33 検出回路
33a コンパレータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、
該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置であって、
前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、
該短絡検出用配線および検出回路の何れか一方を前記半導体素子に設け、何れか他方を前記基板に設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、
該短絡検出用配線および検出回路の両方を、前記半導体素子または基板に設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記短絡検出用配線は接地電位に接続されており、
前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記短絡検出用配線には、電流源から微少電流が印加されており、
前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、
前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、
前記短絡検出用配線を接地電圧に接続し、
該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する、
ことを特徴とする半導体装置の端子間短絡検出方法。
【請求項7】
複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、
前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、
前記短絡検出用配線に、電流源から微少電流を印加して、
該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する、
ことを特徴とする半導体装置の端子間短絡検出方法。
【請求項1】
複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、
該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置であって、
前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置したことを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、
該短絡検出用配線および検出回路の何れか一方を前記半導体素子に設け、何れか他方を前記基板に設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記短絡検出用配線は短絡検出用の検出回路に接続され、
該短絡検出用配線および検出回路の両方を、前記半導体素子または基板に設けたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記短絡検出用配線は接地電位に接続されており、
前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記短絡検出用配線には、電流源から微少電流が印加されており、
前記検出回路は、短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の半導体装置。
【請求項6】
複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、
前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、
前記短絡検出用配線を接地電圧に接続し、
該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する、
ことを特徴とする半導体装置の端子間短絡検出方法。
【請求項7】
複数の端子からなる端子群を有する半導体素子と、該半導体素子と前記端子群を介して接続される基板とを備えた半導体装置において、
前記端子群における、少なくとも2つの隣り合う端子の間に、該端子の短絡検出用配線を配置し、
前記短絡検出用配線に、電流源から微少電流を印加して、
該短絡検出用配線の電位変化により端子間の短絡の有無を判断する、
ことを特徴とする半導体装置の端子間短絡検出方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−19329(P2007−19329A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−200530(P2005−200530)
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月8日(2005.7.8)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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