説明

半導体装置の製造方法

【課題】半導体素子に設けられた突起電極と回路基板に設けられたはんだ電極とを接合する際に、突起電極とはんだ電極との位置ずれを低減し、突起電極を被覆した鼓状の接合電極を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】突起電極15が設けられた半導体素子10と、固相液相共存領域を有する組成のはんだ電極25cが設けられた回路基板20とを、突起電極とはんだ電極とが対向するように位置合わせする第1工程と、はんだ電極を固相液相共存領域まで加熱し、所定時間保持する第2工程と、第2工程の後、はんだ電極を液相領域まで加熱する第3工程と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子と回路基板とがはんだを介して電気的に接続された半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、デジタルカメラ等の電子機器における小型・高密度化の要求に伴い、半導体素子と回路基板とのフリップチップ接続において微細ピッチでの接続が要求されている。現状では半導体素子側にAuボールバンプ、回路基板側にはんだ電極を用いて溶融接合させる方式が主流であるが、今後30μm以下の微細ピッチになると、フォトリソグラフィによって精度よく大量に形成できる電解めっきバンプ(突起電極)の適用が必須となる。なぜなら、Auボールバンプを30μmピッチ以下の微細ピッチで位置精度を保ちながらパッド上へ形成するのは、装置の精度の問題等により困難だからである。又、電解めっきバンプとしては、エレクトロマイグレーションの点から、電解めっきバンプの中でも特にマイグレーション耐性の高いCuめっきバンプ(突起電極)を用いることが望ましい。
【0003】
しかしながら、Cuめっきバンプとはんだ電極との接合には、Cuめっきバンプとはんだ電極との界面に応力が集中し、クラックが発生しやすいという問題点がある。以下、図面を参照しながら、係る問題点について説明する。
【0004】
図1は、溶融接合前の半導体素子及び回路基板の例を示す図である。半導体素子100Aは、素子本体101と、絶縁膜102と、アンダーバンプメタル103と、Cuめっきバンプ104とを有する。素子本体101は、例えばシリコン等からなる薄板化された半導体基板(図示せず)上に半導体集積回路(図示せず)等が形成されたものである。素子本体101の一方の面には、例えばSiO等からなる絶縁膜102が形成されている。絶縁膜102の開口部102x内には、例えばNi等からなるアンダーバンプメタル103が形成されており、更に、アンダーバンプメタル103上には、Cuめっきバンプ104が形成されている。
【0005】
回路基板200は、基板本体201と、パッド202と、はんだ電極203とを有する。基板本体201は、絶縁層、ビア、及び配線等を有する構造体である。基板本体201の一方の面には、例えばCu等からなるパッド202が形成されており、更に、パッド202上には、例えばSn等を含むはんだ電極203が形成されている。
【0006】
図2は、溶融接合後の半導体素子及び回路基板の例を示す図である。図2において、図1と同一構造部分には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。図2に示す半導体装置300は、図1に示すはんだ電極203を所定の温度で溶融させ、Cuめっきバンプ104と溶融接合することにより得られる。301及び302は、溶融接合時に生じた金属間化合物である。金属間化合物301及び302は、例えばCuSnやCuSn等である。
【0007】
Cuめっきバンプ104はボールバンプとは異なりストレート形状であり、はんだが濡れ上がり難いため、Cuめっきバンプ104とはんだ電極203との接合部は、図2に示すような構造となる。図2に示すような構造の場合には、Cuめっきバンプ104とはんだ電極203との界面(金属間化合物301が形成されている部分)、及びパッド202とはんだ電極203との界面(金属間化合物302が形成されている部分)に応力が集中しやすい。その結果、Cuめっきバンプ104とはんだ電極203との界面、及びパッド202とはんだ電極203との界面にクラックが生じやすい。
【0008】
一方、上述の問題点を解決するため、以下のような方法が開示されている。図3は、溶融接合前の半導体素子及び回路基板の他の例を示す図である。図3において、図1と同一構造部分には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0009】
半導体素子100Bは、図1に示す半導体素子100AのCuめっきバンプ104がCuめっきバンプ105に置換されたものである。
【0010】
回路基板400は、基板本体401と、絶縁膜402と、アンダーバンプメタル403と、Cuめっきバンプ404と、はんだ電極405とを有する。基板本体401は、例えばシリコン等からなる薄板化された基板である。基板本体401の一方の面には、例えばSiO等からなる絶縁膜402が形成されている。絶縁膜402の開口部402x内には、例えばNi等からなるアンダーバンプメタル403が形成されており、更に、アンダーバンプメタル403上には、Cuめっきバンプ404が形成されている。Cuめっきバンプ404上には、はんだ電極405が形成されている。
【0011】
なお、回路基板400は、例えば以下のようにして作製することができる。すなわち、図4に示すように、絶縁膜402上にレジスト層406を形成し、レジスト層406の開口部406x内に露出する絶縁膜402上に、アンダーバンプメタル403を形成する。そして、アンダーバンプメタル403上に、Cuめっきバンプ404及びはんだ電極405を電解めっき法により順次積層後、レジスト層406を除去することにより作製することができる。
【0012】
図3に示す回路基板400と半導体素子100Bとを溶融接合すると、例えば図5に示す半導体装置500のはんだ電極405のような鼓状のはんだ電極を形成することができる。鼓状のはんだ電極405は、図2に示すような構造のはんだ電極と比較して、Cuめっきバンプ404とはんだ電極405との接合部に生じる応力を緩和することができる。なぜなら、鼓状のはんだ電極405において最も応力が集中する部分は、最もくびれた部分となるが、この部分には図2に例示したような界面が存在しないからである。なお、半導体装置500において、図3に示す構成部品の一部は、省略されている。
【0013】
ところが、図5に示すはんだ電極405のような鼓状のはんだ電極を形成するには、少なくとも基板本体401上にCuめっきバンプ404と同じ高さ以上のはんだ電極405が必要である。そのため、はんだ電極が微細ピッチになると、このようなアスペクト比の高いレジスト開口でパターンニングすることは極めて困難となり、微細ピッチに対応できないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開平6−232201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
そこで、Cuめっきバンプ及びはんだ電極を回路基板側に形成した図3〜図5の例とは異なり、Cuめっきバンプは図6に示すように半導体素子側に形成し、はんだ電極は図7に示すように回路基板側に形成する場合について検討する。このように、半導体素子側にCuめっきバンプ501(図6参照)、回路基板側のCuパッド502上にはんだ電極503(図7参照)をそれぞれ形成して溶融接合する場合、図8に示すようにアライメントずれの問題が生じる虞がある。すなわち、Cuめっきバンプ501とはんだ電極503との位置ずれの問題が生じる虞がある。
【0016】
図8の例では、アライメントずれにより、溶融後のはんだ電極503が紙面右側に偏り、紙面左側のはんだ量が著しく減少している。その結果、紙面左側の部分では、はんだ電極503が鼓状にならないため、A部(Cuめっきバンプ501とはんだ電極503との界面)に応力が集中し、接合部破壊(クラック)が発生している。なお、図8において、Cuめっきバンプ501は、図6と上下反転させた状態で図示されている。
【0017】
アライメントずれの問題が生じる第1の原因は、はんだ電極のはんだ量が十分でなく、自発的にCuめっきバンプとはんだ電極との位置が揃うセルフアライメント効果が得られ難いためである。アライメントずれの問題が生じる第2の原因は、図9の矢印に示すように、はんだ電極を固相領域から液相領域まで一気に加熱するために、アライメントがずれたまま、はんだがCuめっきバンプに濡れ上がって反応し、接合部が固定されてしまうためである。なお、図9は、Sn−Biの2元状態図であり、矢印はSn−57Biの場合を示している。仮にはんだ電極のはんだ量が十分であったとしても、はんだ電極を固相領域から液相領域まで一気に加熱する限り、アライメントずれ(Cuめっきバンプとはんだ電極との位置ずれ)の問題を完全になくすことはできない。
【0018】
そこで、半導体素子に設けられた突起電極と回路基板に設けられたはんだ電極とを接合する際に、突起電極とはんだ電極との位置ずれを低減し、突起電極を被覆した鼓状の接合電極を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本半導体装置の製造方法は、突起電極が設けられた半導体素子と、固相液相共存領域を有する組成のはんだ電極が設けられた回路基板とを、前記突起電極と前記はんだ電極とが対向するように位置合わせする第1工程と、前記はんだ電極を前記固相液相共存領域まで加熱し、所定時間保持する第2工程と、前記第2工程の後、前記はんだ電極を液相領域まで加熱する第3工程と、を有することを要件とする。
【発明の効果】
【0020】
開示の技術によれば、半導体素子に設けられた突起電極と回路基板に設けられたはんだ電極とを接合する際に、突起電極とはんだ電極との位置ずれを低減し、突起電極を被覆した鼓状の接合電極を形成することが可能な半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】溶融接合前の半導体素子及び回路基板の例を示す図である。
【図2】溶融接合後の半導体素子及び回路基板の例を示す図である。
【図3】溶融接合前の半導体素子及び回路基板の他の例を示す図である。
【図4】回路基板の作製方法を例示する図である。
【図5】溶融接合後のはんだ電極の形状を例示する図である。
【図6】CuめっきバンプのSEM写真の例を示す図である。
【図7】CuパッドのSEM写真の例を示す図である。
【図8】Cuめっきバンプとはんだ電極との位置ずれの例を示す図である。
【図9】Sn−Biの2元状態図の例である。
【図10】第1の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図11】半導体装置の断面のSEM写真の例を示す図である。
【図12】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その1)である。
【図13】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その2)である。
【図14】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その3)である。
【図15】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その4)である。
【図16】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その5)である。
【図17】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その6)である。
【図18】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その7)である。
【図19】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その8)である。
【図20】第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その9)である。
【図21】第2の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。
【図22】第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その1)である。
【図23】第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その2)である。
【図24】第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その3)である。
【図25】第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その4)である。
【図26】第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その5)である。
【図27】第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図(その6)である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、実施の形態の説明を行う。
【0023】
〈第1の実施の形態〉
[第1の実施の形態に係る半導体装置の構造]
始めに、第1の実施の形態に係る半導体装置の概略の構造について説明する。図10は、第1の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。図10を参照するに、第1の実施の形態に係る半導体装置30は、半導体素子10と、回路基板20と、接合電極35と、アンダーフィル39とを有する。半導体装置30において、半導体素子10と回路基板20とは、接合電極35を介して電気的に接続されている。又、半導体装置30において、半導体素子10と回路基板20との間には、アンダーフィル39が充填されている。半導体装置30において、半導体素子10と回路基板20との接合ギャップG1は、例えば、10μm〜30μmとすることができる。以下、半導体装置30の構造について詳説する。
【0024】
半導体素子10は、素子本体11と、絶縁膜12と、アンダーバンプメタル13と、電極14と、突起電極15とを有する。素子本体11は、例えばシリコン等からなる薄板化された半導体基板(図示せず)上に半導体集積回路(図示せず)等が形成されたものである。絶縁膜12は、素子本体11の一方の面に形成されている。絶縁膜12の材料としては、例えばSiO等を用いることができる。アンダーバンプメタル13は、開口部12xを含む絶縁膜12上に形成されている。アンダーバンプメタル13の材料としては、例えばNi、Ti、Cu、又はこれらを組み合わせたもの等を用いることができる。アンダーバンプメタル13は、素子本体11の半導体集積回路(図示せず)等と電気的に接続されている。
【0025】
電極14は、アンダーバンプメタル13上に形成されている。電極14の材料としては、例えばCu等を用いることができる。突起電極15は、電極14上に形成されている。突起電極15の形状は、例えば円柱状とすることができる。突起電極15の材料としては、例えばCu等を用いることができる。
【0026】
回路基板20は、基板本体21と、絶縁膜22と、アンダーバンプメタル23と、電極24とを有する。基板本体21は、絶縁層、ビア、配線層等(図示せず)を有する構造体である。基板本体21は、例えばシリコン、セラミックス、有機系の絶縁樹脂(エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂等)等を主成分とする材料を用いることができる。なお、本実施例では、基板本体21がシリコンである場合を例にして、以下の説明を行う。
【0027】
絶縁膜22は、基板本体21の一方の面に形成されている。絶縁膜22の材料としては、例えばSiO等を用いることができる。アンダーバンプメタル23は、開口部22xを含む絶縁膜22上に形成されている。アンダーバンプメタル23の材料としては、例えばNi、Ti、Cu、又はこれらを組み合わせたもの等を用いることができる。電極24は、アンダーバンプメタル23上に形成されている。電極24の材料としては、例えばCu等を用いることができる。
【0028】
接合電極35は、一方の面が回路基板20の電極24上に形成され、他方の面が半導体素子10の突起電極15を被覆するように電極14上に形成されている。又、接合電極35は、鼓状に形成されている。すなわち、接合電極35は、突起電極15を被覆する鼓状の形状であり、電極24と電極14及び突起電極15とを電気的に接続している。
【0029】
このように、接合電極35が突起電極15を被覆する鼓状の形状であることにより、接合電極35において最も応力が集中する部分は、最もくびれた部分となる。接合電極35の最もくびれた部分の近傍には界面が存在しないため、接合部破壊(クラック)が発生することを防止することができる。なお、後述するように、接合電極35は、回路基板20の電極24上に形成されていたはんだ電極25aが溶融して形成されたものである。
【0030】
接合電極35の材料としては、例えば、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Zn等のはんだ材料を用いることができる。又、接合電極35に使用するはんだ材料の組成は、固相液相共存領域を有する組成であれば、任意の組成を選択して構わない。例えば、接合電極35の材料としてSn−Biを用いる場合には、亜共晶組成(共晶組成Sn−57BiよりもSnリッチ側)のSn−40Bi、Sn−47Bi、Sn−50Bi等を用いることが好ましい。Biは機械的に脆いことが知られているため、接合電極35に使用するはんだ材料の組成をSnリッチ側にして接合電極35のBi濃度を低下させることにより、耐衝撃性が向上するからである。なお、接合電極35に使用するはんだ材料が固相液相共存領域を有する組成であることは、後述するように、突起電極15とはんだ電極25aとを接合する際のアライメントずれを低減し、接合電極35を突起電極15を被覆する鼓状の形状とすることに寄与する。
【0031】
図11(a)は、実際に作製した半導体装置30の断面のSEM写真である。図11(b)は、図11(a)のB部の拡大図である。図11(a)及び図11(b)において、図10と同一構造部分には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。図11(a)及び図11(b)により、半導体装置30の接合電極35は、突起電極15を被覆する鼓状の形状であることが確認できる。なお、図11(a)及び図11(b)に例示する半導体装置30は、電極14及び突起電極15の材料としてCuを、接合電極35の材料としてSn−47Biを用い、後述する製造方法に基づいて製造したものである。
【0032】
図11(a)及び図11(b)において、隣接する突起電極15が電極14により連結されているが、これは開発段階の試験用に作製したものであり、実際には隣接する突起電極15を電極14により連結しなくてもよい。
【0033】
なお、半導体装置30は、チップコンデンサ、抵抗等の電子部品とともにマザーボードの基板に接続されて、電子回路基板が完成する。完成された電子回路基板は、例えば携帯電話やパーソナルコンピューター等に搭載することができる。
【0034】
[第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法]
次に、第1の実施の形態に係る半導体装置の概略の製造方法について説明する。図12〜図20は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図である。図12〜図20において、図10に示す半導体装置30と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0035】
始めに、図12に示す工程では、半導体素子10を準備する。半導体素子10は、例えば以下のようにして作製することができる。始めに、例えばシリコン等からなる薄板化された半導体基板(図示せず)上に半導体集積回路(図示せず)等が形成された素子本体11を準備する。素子本体11の一方の面には、例えばSiO等からなる絶縁膜12が形成されている。
【0036】
そして、開口部12xを含む絶縁膜12上に、アンダーバンプメタル13を形成する。アンダーバンプメタル13の材料としては、例えばNi、Ti、Cu、又はこれらを組み合わせたもの等を用いることができる。アンダーバンプメタル13は、例えばスパッタ法等により形成することができる。
【0037】
そして、アンダーバンプメタル13上に、電極14を形成する。電極14の材料としては、例えばCu等を用いることができる。電極14は、例えば電解めっき法等により形成することができる。電極14は、後述する工程で、はんだ電極25cが濡れ上がるために設けるものである。
【0038】
そして、電極14上に、突起電極15を形成する。突起電極15の形状は、例えば円柱状とすることができる。突起電極15の材料としては、例えばCu等を用いることができる。突起電極15は、例えば電解めっき法等により形成することができる。本実施例では、突起電極15として、電解Cuめっきバンプを用いている。電極14と突起電極15との合計の高さH1は、例えば15μmとすることができる。
【0039】
図13(a)は、実際に作製した突起電極15の断面のSEM写真である。図13(b)は、図13(a)のC部の拡大図である。なお、図13(a)及び図13(b)に例示する突起電極15の材料としてはCuを用いている。
【0040】
次いで、図14に示す工程では、回路基板20を準備する。回路基板20は、例えば以下のようにして作製することができる。始めに、例えばシリコン等からなる薄板化された基板本体21を準備する。基板本体21の一方の面には、例えばSiO等からなる絶縁膜22が形成されている。
【0041】
そして、開口部22xを含む絶縁膜22上に、アンダーバンプメタル23を形成する。アンダーバンプメタル23の材料としては、例えばNi、Ti、Cu、又はこれらを組み合わせたもの等を用いることができる。アンダーバンプメタル23は、例えばスパッタ法等により形成することができる。
【0042】
そして、アンダーバンプメタル23上に、電極24を形成する。電極24の材料としては、例えばCu等を用いることができる。電極24は、例えば電解めっき法等により形成することができる。
【0043】
そして、電極24上に、はんだ電極25aを形成する。はんだ電極25aは、最終的には溶融して接合電極35となるものである。ここで、はんだ電極25aは固相状態である。はんだ電極25aの材料としては、例えば、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Zn等のはんだ材料を用いることができる。又、はんだ電極25aに使用するはんだ材料の組成は、固相液相共存領域を有する組成であれば、任意の組成を選択して構わない。例えば、はんだ電極25aの材料としてSn−Biを用いる場合には、亜共晶組成(共晶組成Sn−57BiよりもSnリッチ側)のSn−40Bi、Sn−47Bi、Sn−50Bi等を用いることが好ましい。Biは機械的に脆いことが知られているため、はんだ電極25aに使用するはんだ材料の組成をSnリッチ側にしてはんだ電極25aのBi濃度を低下させることにより、耐衝撃性が向上するからである。はんだ電極25aは、例えば電極24上にはんだ材料を塗布し、リフローすることにより形成することができる。
【0044】
次いで、図15に示す工程では、半導体素子10にフラックス16を塗布し、フラックス16のタッキング性(位置を保持する性質)を利用して、回路基板20にフリップチップボンダーを用いて仮付けする。この時点では、半導体素子10の突起電極15と回路基板20のはんだ電極25aは、位置ずれを生じている場合がある。
【0045】
次いで、図16に示す工程では、固相状態のはんだ電極25aを、固相液相共存領域となる温度まで加熱し、固相液相共存状態のはんだ電極25bにし、所定時間保持する。例えば、はんだ電極25aの材料としてSn−47Biを用いた場合には、図17に示すSn−Biの2元状態図より、固相液相共存領域は約139℃〜約160℃である。そこで、図17の矢印のように、固相状態のはんだ電極25aを、例えば約139℃〜約160℃の範囲内である150℃まで加熱し、固相液相共存状態のはんだ電極25bにし、所定時間保持する。所定時間は、セルフアライメントに十分な時間であれば任意で構わないが、例えば約20秒とすることができる。
【0046】
固相液相共存領域では、液相領域に比べて流動性が低いため、はんだ電極25bは電極14の根元までは濡れ上がらない。そのため、突起電極15とはんだ電極25bとに位置ずれがある場合にも、位置ずれが矯正されて自発的に配列される(セルフアライメントが行われる)。
【0047】
次いで、図18に示す工程では、はんだ電極25bを、液相領域となる温度まで加熱して完全に溶融させ、液相状態のはんだ電極25cにする。例えば、はんだ電極25bの材料としてSn−47Biを用いた場合には、図19に示すSn−Biの2元状態図より、液相領域は約160℃以上である。そこで、図19の矢印のように、固相液相共存状態のはんだ電極25bを、例えば約200℃まで加熱して完全に溶融させ、液相状態のはんだ電極25cにする。液相状態のはんだ電極25cは、突起電極15の根元の電極14まで濡れ上がり、鼓状となる。
【0048】
なお、液相領域は固相液相共存領域よりも流動性が高く、はんだ電極25cの有するSnと突起電極15の金属材料との反応速度が固相液相共存領域と比べて遙かに速いため、はんだ電極25cは電極14の根元まで濡れ上がる。そのため、固相領域のはんだ電極25aを一気に加熱し液相領域のはんだ電極25cにすると、突起電極15とはんだ電極25aとに位置ずれがある場合に、位置ずれが自発的に矯正されることはない。突起電極15とはんだ電極25aとに位置ずれがあるまま両者が接合されると、前述の図8に示すように、はんだ電極が鼓状にならないため、この部分に応力が集中し接合部破壊(クラック)が発生する虞が生じる。
【0049】
本実施形態では、固相領域のはんだ電極25aを一気に加熱し液相領域のはんだ電極25cにすることはなく、必ず固相液相共存状態のはんだ電極25bにし所定時間保持するため、図8に示すような問題は生じない。
【0050】
次いで、図20に示す工程では、液相状態のはんだ電極25cを、はんだ電極25cの融点以下まで冷却して固化する。例えば、はんだ電極25cの材料としてSn−47Biを用いた場合には、図19に示すSn−Biの2元状態図より、融点は139℃である。そこで、液相状態のはんだ電極25cを、139℃以下まで冷却して固化する。これにより、鼓状の接合電極35が形成される。
【0051】
図20に示す工程の後、フラックス16の残渣を除去する。フラックス16の残渣は、例えば図20に示す構造体を約70℃の温度に保持したキシレンとイソプロピルアルコールを混合させた有機溶剤に1時間浸積することにより、除去することができる。その後、フラックス16の残渣を除去した図20に示す構造体を、例えば120℃に加熱し2時間乾燥させて水分を除去した後、アンダーフィル39を注入することにより、図10に示す半導体装置30が製造される。以上が、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法である。
【0052】
このように、第1の実施の形態に係る半導体装置によれば、半導体素子の突起電極と回路基板のはんだ電極とが溶融接合した接合電極を形成する際に、はんだ電極を固相液相共存領域となる温度まで加熱して流動性が低い状態に所定時間保持する。その結果、突起電極とはんだ電極とは、突起電極の根元まではんだ電極が濡れ上がらない状態で所定時間保持されるため、セルフアライメントを確実に行わせることできる。すなわち、突起電極とはんだ電極とに位置ずれがある場合にも、位置ずれが自発的に矯正される。
【0053】
又、セルフアライメントにより、突起電極とはんだ電極との位置ずれが自発的に矯正されるため、接合電極は鼓状の形状となる。その結果、従来では困難であった微細ピッチの突起電極とはんだ電極とを接合する場合でも、はんだ電極の組成及び接合温度プロファイルの調整という簡便な方法により、セルフアライメントをさせて確実に鼓状の接合電極を得ることができる。
【0054】
〈第2の実施の形態〉
[第2の実施の形態に係る半導体装置の構造]
始めに、第2の実施の形態に係る半導体装置の概略の構造について説明する。図21は、第2の実施の形態に係る半導体装置を例示する断面図である。図21において、図10に示す半導体装置30と同一構造の部分には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0055】
図21を参照するに、第2の実施の形態に係る半導体装置40は、第1の実施の形態に係る半導体装置30における接合電極35が接合電極45に置換された点を除いて、第1の実施の形態に係る半導体装置30と同一構造である。以下、半導体装置40について、半導体装置30と同一構造の部分についてはその説明を省略し、半導体装置30と異なる部分を中心に説明する。
【0056】
半導体装置40において、半導体素子10と回路基板20とは、接合電極45を介して電気的に接続されている。又、半導体装置40において、半導体素子10と回路基板20との間には、アンダーフィル39が充填されている。半導体装置40において、半導体素子10と回路基板20との接合ギャップG2は、半導体装置30における半導体素子10と回路基板20との接合ギャップG1よりも大きくすることが可能であり、例えば30μm〜50μmとすることができる。接合ギャップG2を接合ギャップG1よりも大きくすることが可能な理由については、後述する。
【0057】
接合電極45は、一方の面が回路基板20の電極24上に形成され、他方の面が半導体素子10の突起電極15を被覆するように電極14上に形成されている。又、接合電極45は、鼓状に形成されている。すなわち、接合電極45は、突起電極15を被覆する鼓状の形状であり、電極24と電極14及び突起電極15とを電気的に接続している。
【0058】
このように、接合電極45が突起電極15を被覆する鼓状の形状であることにより、接合電極45において最も応力が集中する部分は、最もくびれた部分となる。接合電極45の最もくびれた部分の近傍には界面が存在しないため、接合部破壊(クラック)が発生することを防止することができる。なお、後述するように、接合電極45は、半導体素子10の突起電極15上に形成されていたはんだ電極41と、回路基板20の電極24上に形成されていたはんだ電極25aが溶融して形成されたものである。
【0059】
はんだ電極41の材料としては、例えばSn−3.0Ag、Sn−3.0Ag−0.5Cu等のSnリッチなはんだ材料を用いることができる。はんだ電極25aの材料としては、例えば、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Zn等のはんだ材料を用いることができる。又、はんだ電極25aに使用するはんだ材料の組成は、固相液相共存領域を有する組成であれば、任意の組成を選択して構わない。例えば、はんだ電極25aの材料としてSn−Biを用いる場合には、亜共晶組成(共晶組成Sn−57BiよりもSnリッチ側)のSn−40Bi、Sn−47Bi、Sn−50Bi等を用いることが好ましい。Biは機械的に脆いことが知られているため、はんだ電極25aに使用するはんだ材料の組成をSnリッチ側にしてはんだ電極25aのBi濃度を低下させることにより、耐衝撃性が向上するからである。なお、接合電極45の材料は、はんだ電極41の材料とはんだ電極25aの材料とを含んだものとなる。
【0060】
なお、半導体装置40は、チップコンデンサ、抵抗等の電子部品とともにマザーボードの基板に接続されて、電子回路基板が完成する。完成された電子回路基板は、例えば携帯電話やパーソナルコンピューター等に搭載することができる。
【0061】
[第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法]
次に、第2の実施の形態に係る半導体装置の概略の製造方法について説明する。図22〜図27は、第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を例示する図である。図22〜図27において、図21に示す半導体装置40と同一部分には同一符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0062】
始めに、図22に示す工程では、半導体素子10を準備する。そして、半導体素子10の突起電極15上に、例えば半球状のはんだ電極41を形成する。はんだ電極41の材料としては、例えばSn−3.0Ag、Sn−3.0Ag−0.5Cu等のSnリッチなはんだ材料を用いることができる。はんだ電極41は、例えば突起電極15上にはんだ材料を塗布し、リフローすることにより半球状に形成することができる。なお、半導体素子10の作製方法に関しては、第1の実施の形態の場合と同様であるため、その説明は省略する。
【0063】
図23(a)は、実際に作製した突起電極15及びはんだ電極41の断面のSEM写真である。図23(b)は、図23(a)のD部の拡大図である。なお、図23(a)及び図23(b)に例示する突起電極15の材料としてはCuを、はんだ電極41の材料としてはSn−3.0Ag−0.5Cuを用いている。
【0064】
次いで、図24に示す工程では、第1の実施の形態の図14に示す工程と同様に回路基板20を準備する。そして、半導体素子10にフラックス16を塗布し、フラックス16のタッキング性(位置を保持する性質)を利用して、回路基板20にフリップチップボンダーを用いて仮付けする。この時点では、半導体素子10のはんだ電極41と回路基板20のはんだ電極25aは、位置ずれを生じている場合がある。
【0065】
次いで、図25に示す工程では、固相状態のはんだ電極25aを、固相液相共存領域となる温度まで加熱し、固相液相共存状態のはんだ電極25bにする。例えば、はんだ電極25aの材料としてSn−47Biを用いた場合には、図17に示すSn−Biの2元状態図より、固相液相共存領域は約139℃〜約160℃である。そこで、図17の矢印のように、固相状態のはんだ電極25aを、例えば約139℃〜約160℃の範囲内である150℃まで加熱し、固相液相共存状態のはんだ電極25bにし、所定時間保持する。所定時間は、セルフアライメントに十分な時間であれば任意で構わないが、例えば約20秒とすることができる。固相液相共存領域では、液相領域に比べて流動性が低いため、はんだ電極25bは電極14の根元までは濡れ上がらない。従って、はんだ電極41とはんだ電極25bとに位置ずれがある場合にも、位置ずれが矯正されて自発的に配列する(セルフアライメントが行われる)。
【0066】
次いで、図26に示す工程では、はんだ電極25bを、液相領域となる温度まで加熱して完全に溶融させ、液相状態のはんだ電極25cにする。例えば、はんだ電極25bの材料としてSn−47Biを用いた場合には、図19に示すSn−Biの2元状態図より、液相領域は約160℃以上である。そこで、図19の矢印のように、固相液相共存状態のはんだ電極25bを、例えば約200℃まで加熱して完全に溶融させ、液相状態のはんだ電極25cにする。液相状態のはんだ電極25cは、はんだ電極41と混ざり合って突起電極15の根元の電極14まで濡れ上がり、鼓状となる(符号は25a及び41を付す)。
【0067】
このとき、はんだ電極25bをはんだ電極41の融点まで加熱しなくても、はんだ電極25bの材料とはんだ電極41の材料とは十分に混ざり合い、偏析等の凝固欠陥はみられない。なお、はんだ電極41の材料としてSn−3.0AgやSn−3.0Ag−0.5Cuを用いた場合の融点は、約221℃である。又、突起電極15上にはんだ電極41が形成されているため、はんだ電極25bとはんだ電極41とを接合した後の接合ギャップG2は、半導体装置30における接合ギャップG1よりも大きくすることが可能であり、例えば30μm〜50μmとすることができる。
【0068】
なお、本実施形態では、固相領域のはんだ電極25aを一気に加熱し液相領域のはんだ電極25cにすることはなく、必ず固相液相共存状態のはんだ電極25bにし所定時間保持するため、図8に示すような問題は生じない。
【0069】
次いで、図27に示す工程では、液相状態のはんだ電極25cを、はんだ電極25cの融点以下まで冷却して固化する。例えば、はんだ電極25cの材料としてSn−47Biを用いた場合には、図19に示すSn−Biの2元状態図より、融点は139℃である。そこで、液相状態のはんだ電極25cを、139℃以下まで冷却して固化する。これにより、鼓状の接合電極45が形成される。
【0070】
図27に示す工程の後、第1の実施の形態の場合と同様に、アンダーフィル39を注入することにより、図21に示す半導体装置40が製造される。以上が、第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法である。
【0071】
このように、第2の実施の形態に係る半導体装置によれば、第1の実施の形態に係る半導体装置と同様の効果を奏するが、更に以下の効果を奏する。
【0072】
すなわち、突起電極上にはんだ電極を形成することにより、半導体素子と回路基板との接合ギャップを広くすることができる。その結果、半導体素子と回路基板の接合後のアンダーフィルの注入が容易になり、ボイド等の欠陥の発生を防止することができる。
【0073】
又、半導体素子と回路基板との接合ギャップが広い程、半導体素子と回路基板との熱膨張のミスマッチを緩和させることができる。
【0074】
更に、Biは機械的に脆く衝撃等が加わると破壊の起点となる恐れがあるが、SnリッチなはんだとSn−Biとを混合させることで、Biの相対濃度を低下させて、Biの偏析を抑制し破壊の起点を減少させることで耐衝撃性を向上させることができる。
【0075】
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0076】
以上の第1及び第2の実施の形態を含む実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
突起電極が設けられた半導体素子と、固相液相共存領域を有する組成のはんだ電極が設けられた回路基板とを、前記突起電極と前記はんだ電極とが対向するように位置合わせする第1工程と、
前記はんだ電極を前記固相液相共存領域まで加熱し、所定時間保持する第2工程と、
前記第2工程の後、前記はんだ電極を液相領域まで加熱する第3工程と、を有する半導体装置の製造方法。
(付記2)
前記第3工程の後、前記はんだ電極を固相領域まで冷却して、前記突起電極と前記はんだ電極とが溶融接合した接合電極を形成する第4工程を有する付記1記載の半導体装置の製造方法。
(付記3)
前記第1工程よりも前に、前記突起電極の前記はんだ電極と対向する面上に、はんだを形成する第5工程を更に有する付記1又は2記載の半導体装置の製造方法。
(付記4)
前記接合電極は、前記突起電極を被覆する鼓状の形状に形成される付記1乃至3のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5)
前記突起電極に形成された前記はんだの融点は、前記はんだ電極の融点よりも高く、
前記第3工程では、前記はんだ電極を、前記はんだの融点と前記はんだ電極の融点との間の温度まで加熱する付記3記載の半導体装置の製造方法。
(付記6)
前記はんだ電極の材料はSnを含む合金であり、前記はんだ電極の組成は共晶組成よりもSnの重量比率が高い組成である付記1乃至5の何れか一に記載の半導体装置の製造方法。
(付記7)
前記Snを含む合金は、Sn−Bi、Sn−In、Sn−Znの何れか1つである付記6記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)
前記突起電極に形成された前記はんだの材料は、Sn及びAgを含む合金である付記3又は5記載の半導体装置の製造方法。
【符号の説明】
【0077】
10 半導体素子
11 素子本体
12、22 絶縁膜
12x、22x 開口部
13、23 アンダーバンプメタル
14、24 電極
15 突起電極
16 フラックス
20 回路基板
21 基板本体
25a、25b、25c、41 はんだ電極
30、40 半導体装置
35、45 接合電極
39 アンダーフィル
G1、G2 接合ギャップ
H1 高さ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
突起電極が設けられた半導体素子と、固相液相共存領域を有する組成のはんだ電極が設けられた回路基板とを、前記突起電極と前記はんだ電極とが対向するように位置合わせする第1工程と、
前記はんだ電極を前記固相液相共存領域まで加熱し、所定時間保持する第2工程と、
前記第2工程の後、前記はんだ電極を液相領域まで加熱する第3工程と、を有する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記第3工程の後、前記はんだ電極を固相領域まで冷却して、前記突起電極と前記はんだ電極とが溶融接合した接合電極を形成する第4工程を有する請求項1記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1工程よりも前に、前記突起電極の前記はんだ電極と対向する面上に、はんだを形成する第5工程を更に有する請求項1又は2記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記接合電極は、前記突起電極を被覆する鼓状の形状に形成される請求項1乃至3の何れか一項記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記突起電極に形成された前記はんだの融点は、前記はんだ電極の融点よりも高く、
前記第3工程では、前記はんだ電極を、前記はんだの融点と前記はんだ電極の融点との間の温度まで加熱する請求項3記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図11】
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【図13】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−35155(P2011−35155A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−179711(P2009−179711)
【出願日】平成21年7月31日(2009.7.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】